JP5783451B2 - 定着装置、及び、画像形成装置 - Google Patents

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この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置と、そこに設置される電磁誘導加熱方式の定着装置と、に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置において、ウォームアップ時間やファーストプリント時間が短いことを特徴とする、電磁誘導加熱方式の定着装置が知られている(例えば、特許文献1〜3等参照。)。
特許文献1には、電磁誘導加熱方式の定着装置であって、定着ベルト(定着回転体)の温度が定着設定温度に到達するまで、感温磁性部材を定着ベルトから離間した状態で定着ベルトの電磁誘導加熱をおこない、定着ベルトの温度が定着設定温度に到達した後に、昇温状態の感温磁性部材を定着ベルトに接触させる技術が開示されている。
また、特許文献2には、電磁誘導加熱方式の定着装置であって、発熱ローラの昇温時には、発熱ローラに内設された導電性部材を励磁コイルに対向しない位置に移動させて、定着ベルト(定着回転体)の温度が所定温度に達した後に、導電性部材を励磁コイルに対向する位置に移動させる技術が開示されている。
また、特許文献2、3には、励磁コイルによって電磁誘導加熱される発熱ローラ(金属パイプ)を、所定のキュリー温度を有する感温磁性材料で形成することで、発熱ローラ(金属パイプ)の過昇温を防止する技術が開示されている。
上述した特許文献1の定着装置は、定着ベルト(定着回転体)の温度が定着設定温度に到達するまで、感温磁性部材を定着ベルトから離間した状態で定着ベルトの電磁誘導加熱をおこなっているものの、その間も常に感温磁性部材が電磁誘導加熱されているために、定着ベルト(定着回転体)に対する電磁誘導加熱による加熱効率を充分に高めることができなかった。
また、上述した特許文献2、3の定着装置は、電磁誘導加熱される発熱層と、昇温防止のために形成された感温磁性層と、が一体化されているために、発熱層の熱が感温磁性層に奪われてしない、定着ベルト(定着回転体)の昇温時間を充分に短縮化することができなかった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、定着回転体に対する電磁誘導加熱による加熱効率が充分に高くて、定着回転体の昇温時間がさらに短縮化される、定着装置、及び、画像形成装置を提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかる定着装置は、励磁コイル部によって電磁誘導加熱される第1発熱層を具備するとともに、所定方向に走行してトナー像を加熱して溶融する定着回転体と、前記定着回転体に圧接して記録媒体が搬送されるニップ部を形成する加圧回転体と、前記定着回転体を介して対向する前記励磁コイル部によって電磁誘導加熱される第2発熱層を具備して、前記定着回転体を加熱するとともに、前記定着回転体に内接した状態で前記定着回転体の内周面に沿って回転可能に形成された発熱回転体と、を備え、前記発熱回転体は、その周方向の一部に非導電部が少なくとも1つ幅方向に延在するように形成され、前記発熱回転体における前記第2発熱層の発熱量を小さくする場合には、前記定着回転体の走行方向に対する前記励磁コイル部の中央部に前記非導電部が対向するように前記発熱回転体を回転し、前記発熱回転体における前記第2発熱層の発熱量を大きくする場合には、前記定着回転体の走行方向に対する前記励磁コイル部の中央部に前記非導電部が形成されていない部分が対向するように前記発熱回転体を回転するものである。
本発明は、定着回転体に内接した状態で発熱回転体を回転させて、励磁コイル部に対して発熱回転体に形成された非導電部の位置を移動させることで、発熱回転体の第2発熱層の発熱量や発熱分布を可変している。これにより、定着回転体に対する電磁誘導加熱による加熱効率が充分に高くて、定着回転体の昇温時間がさらに短縮化される、定着装置、及び、画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 図1の画像形成装置に設置された定着装置を示す構成図である。 発熱回転体が回転した状態を示す図である。 励磁コイル部に対向する発熱回転体を示す上面図である。 第1発熱層に形成される磁場と磁束密度との関係を示すグラフである。 小サイズ紙を連続通紙したときの、定着ベルトにおける幅方向の温度分布を示すグラフである。 別形態の発熱回転体を示す上面図である。 さらに別形態の発熱回転体を示す上面図である。
実施の形態.
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としての複写機の装置本体、2は原稿Dの画像情報を光学的に読み込む原稿読込部、3は原稿読込部2で読み込んだ画像情報に基いた露光光Lを感光体ドラム5上に照射する露光部、4は感光体ドラム5上にトナー像(画像)を形成する作像部、7は感光体ドラム5上に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する転写部、10はセットされた原稿Dを原稿読込部2に搬送する原稿搬送部、12〜14は転写紙等の記録媒体Pが収納された給紙部、20は記録媒体P上の未定着画像を定着する定着装置、21は定着装置20に設置された定着回転体としての定着ベルト、31は定着装置20に設置された加圧回転体としての加圧ローラ、を示す。
図1を参照して、画像形成装置における、通常の画像形成時の動作について説明する。
まず、原稿Dは、原稿搬送部10の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部2上を通過する。このとき、原稿読込部2では、上方を通過する原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
そして、原稿読込部2で読み取られた光学的な画像情報は、電気信号に変換された後に、露光部3(書込部)に送信される。そして、露光部3からは、その電気信号の画像情報に基づいたレーザ光等の露光光Lが、作像部4の感光体ドラム5上に向けて発せられる。
一方、作像部4において、感光体ドラム5は図中の時計方向に回転しており、所定の作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程)を経て、感光体ドラム5上に画像情報に対応した画像(トナー像)が形成される。
その後、感光体ドラム5上に形成された画像は、転写部7で、レジストローラ対(タイミングローラ対)により搬送された記録媒体P上に転写される。
一方、転写部7に搬送される記録媒体Pは、次のように動作する。
まず、画像形成装置本体1の複数の給紙部12、13、14のうち、1つの給紙部が自動又は手動で選択される(例えば、最上段の給紙部12が選択されたものとする。)。
そして、給紙部12に収納された記録媒体Pの最上方の1枚が、搬送経路Kの位置に向けて搬送される。
その後、記録媒体Pは、搬送経路Kを通過してレジストローラの位置に達する。そして、レジストローラの位置に達した記録媒体Pは、感光体ドラム5上に形成された画像と位置合わせをするためにタイミングを合わせて、転写部7に向けて搬送される。
そして、転写工程後の記録媒体Pは、転写部7の位置を通過した後に、搬送経路を経て定着装置20に達する。定着装置20に達した記録媒体Pは、定着ベルト21と加圧ローラ31との間に送入されて、定着ベルト21から受ける熱と双方の部材21、31から受ける圧力とによって画像が定着される。画像が定着された記録媒体Pは、定着ベルト21と加圧ローラ31との間(ニップ部である。)から送出された後に、画像形成装置本体1から排出される。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2〜図4にて、画像形成装置本体1に設置される定着装置20の構成・動作について詳述する。
図2に示すように、定着装置20は、定着回転体(定着部材)としての定着ベルト21、発熱回転体23(発熱部材)、励磁コイル部25(誘導加熱部)、加圧回転体としての加圧ローラ31、温度検知手段としての温度センサ40、ガイド板35、37、等で構成される。
ここで、定着回転体としての定着ベルト21は、薄肉で可撓性を有する無端状ベルトであって、図2中の矢印方向(時計方向)に回転(走行)する。定着ベルト21は、内周面(発熱回転体23との摺接面である。)側から、第1発熱層(基材層)、弾性層、離型層が順次積層されていて、その全体の厚さが1mm以下に設定されている。
ここで、定着ベルト21の第1発熱層(基材層)は、層厚が数ミクロン〜数百ミクロン程度(好ましくは、十ミクロン〜数十ミクロン程度)の低熱容量の導電性材料からなり、励磁コイル部25によって電磁誘導加熱される発熱層として機能する。
定着ベルト21の弾性層は、層厚が100〜300μm程度であって、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、フッ素ゴム、等のゴム材料で形成されている。弾性層を設けることで、ニップ部における定着ベルト21表面の微小な凹凸が形成されなくなり、記録媒体P上のトナー像Tに均一に熱が伝わりユズ肌画像の発生が抑止される。なお、本実施の形態では、定着ベルト21の弾性層として、層厚が200μmのシリコーンゴムを用いている。
定着ベルト21の離型層は、層厚が10〜50μm程度であって、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)、等の材料で形成されている。離型層を設けることで、トナーT(トナー像)に対する離型性(剥離性)が担保される。
定着ベルト21の内部(内周面側)には、発熱回転体23等が設置されている。また、定着ベルト21の外周面の一部に隙間を空けて対向するように、励磁コイル部25(誘導加熱部)が配設されている。また、図示は省略するが、定着ベルト21の内周面には、潤滑剤が塗布されている。
図2を参照して、発熱回転体23は、定着ベルト21(定着回転体)を介して励磁コイル部25に対向するとともに、定着ベルト21に内接した状態で定着ベルト21の内周面に沿って回転可能に形成されている。
詳しくは、発熱回転体23は、定着ベルト21に内接する第1発熱部23Aと第2発熱部23Bとが分割して設けられていて、これらの発熱部23A、23Bが柱状部材を介して回転軸23b(不図示のステッピングモータ(移動機構)に接続されている。)に保持されている。そして、ステッピングモータによって回転軸23bを中心にして発熱回転体23が図2の両矢印方向に回転されて、第1発熱部23Aが励磁コイル部25に対向して第2発熱部23Bが加圧ローラ31に対向する姿勢(図2及び図3(A)の状態である。)と、第2発熱部23Bが励磁コイル部25に対向して第1発熱部23Aが加圧ローラ31に対向する姿勢(図3(B)の状態である。)と、が切り替えられることになる。
ここで、発熱回転体23は、定着ベルト21を介して加圧ローラ31に圧接して記録媒体Pが搬送されるニップ部を形成する部材としても機能する。具体的に、発熱回転体23が図2及び図3(A)の状態である場合には、第2発熱部23Bが定着ベルト21を介して加圧ローラ31に圧接してニップ部を形成する。これに対して、発熱回転体23が図3(B)の状態である場合には、第1発熱部23Aが定着ベルト21を介して加圧ローラ31に圧接してニップ部を形成する。
そして、ある程度剛性のある第1発熱部23A(又は、第2発熱部23B)によって、加圧ローラ31による加圧力を受けても定着ベルト21や発熱回転体23が大きく撓むことがなく、双方の部材21、31の間に加圧ローラ31の曲率にならうような良好なニップ部が形成されることになる。これにより、記録媒体Pは加圧ローラ31の曲率にならうようにニップ部から送出されるために、定着工程後の記録媒体Pが定着ベルト21に吸着して分離しないような不具合を抑止することができる。
また、発熱回転体23(第1発熱部23A、第2発熱部23B)には、励磁コイル部25によって電磁誘導加熱される第2発熱層(導電性材料で形成されている。)が形成されていて、励磁コイル部25により生成される交番磁界によって電磁誘導加熱されて定着ベルト21を加熱する(熱を伝える。)。すなわち、発熱回転体23が励磁コイル部25によって直接的に電磁誘導加熱されて、発熱回転体23を介して定着ベルト21が間接的に加熱されることになる。
ここで、先に説明したように、定着ベルト21にも第1発熱層が設けられているため、定着ベルト21(第1発熱層)自体も、励磁コイル部25により生成される交番磁界によって直接的に電磁誘導加熱されることになる。したがって、定着ベルト21は、励磁コイル部25により直接的に電磁誘導加熱されるとともに、発熱回転体23(励磁コイル部25により電磁誘導加熱されている。)によって間接的に加熱されることになり、定着ベルト21の加熱効率が高められる。
そして、本実施の形態では、加熱された定着ベルト21の表面から記録媒体P上のトナー像Tに熱が加えられることになる。
なお、励磁コイル部25の出力制御は、定着ベルト21表面に対向するサーミスタ、サーモパイル等の温度センサ40(温度検知手段)によるベルト表面温度の検知結果に基いておこなわれる。また、このような励磁コイル部25の出力制御によって、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度に設定することができる。
さらに具体的に、発熱回転体23が図2及び図3(A)の状態である場合には、第1発熱部23Aが励磁コイル部25により電磁誘導加熱される発熱部材として機能して、第2発熱部23Bが定着ベルト21を介して加圧ローラ31に圧接してニップ部を形成する部材として機能する。これに対して、発熱回転体23が図3(B)の状態である場合には、第2発熱部23Bが励磁コイル部25により電磁誘導加熱される発熱部材として機能して、第1発熱部23Aが定着ベルト21を介して加圧ローラ31に圧接してニップ部を形成する部材として機能する。
なお、発熱回転体23には、非導電部としてのスリット23aが形成されている。具体的に、図4を参照して、第1発熱部23Aには幅方向のほぼ全域にわたってスリット23a1が形成され、第2発熱部23Bには幅方向両端部にスリット23a2が形成されている。そして、発熱回転体23を回転させて励磁コイル部25に対してスリット23a(非導電部)の位置を移動させることで、第2発熱層の発熱量や発熱分布を可変することになるが、これについては後で詳しく説明する。
図2を参照して、励磁コイル部25(誘導加熱部)は、励磁コイル26、励磁コイルコア27、等で構成される。励磁コイル26は、定着ベルト21の外周面の一部を覆うように配設された励磁コイルコア27上に細線を束ねたリッツ線を巻回して幅方向(図2の紙面垂直方向である。)に延設したものである。そして、不図示の交流電源から励磁コイル26に交流電流が供給されることで、励磁コイル部25から定着ベルト21の第1発熱層や発熱回転体23(第1発熱部23A又は第2発熱部23B)の第2発熱層に向けて磁束が生成されることになる。なお、励磁コイルコア27は、フェライト等の強磁性体(比透磁率が2500程度である。)からなり、定着ベルト21の第1発熱層や発熱回転体23の第2発熱層に向けて効率のよい磁束を形成するためのものである。
なお、定着ベルト21及び発熱回転体23を介して励磁コイル部25に対向する位置に、アルミニウムや銅等の非磁性金属材料で形成された磁束遮蔽部材を設置することもできる。このような磁束遮蔽部材を設けることで、励磁コイル部25で生成された磁束が定着ベルト21及び発熱回転体23を貫通しても、その貫通磁束を打ち消すように渦電流が生じることにより、漏れ磁束を低減して定着ベルト21や発熱回転体23の加熱効率を高めることができる。
図2を参照して、加圧回転体としての加圧ローラ31は、中空構造の芯金32上に弾性層33(層厚が3mm程度である。)を形成したものである。加圧ローラ31(加圧回転体)の弾性層33は、発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の材料で形成されている。なお、弾性層33の表層にPFA、PTFE等からなる薄肉の離型層を設けることもできる。加圧ローラ31は定着ベルト21を介して発熱回転体23に圧接して、双方の部材間に所望のニップ部を形成する。また、図示は省略するが、加圧ローラ31には不図示の駆動機構の駆動ギアに噛合するギアが設置されていて、加圧ローラ31は図2中の矢印方向(反時計方向)に回転駆動される。また、加圧ローラ31は、その幅方向両端部が定着装置20の側板に軸受を介して回転自在に支持されている。なお、加圧ローラ31の内部に、ハロゲンヒータ等の熱源を設けることもできる。
なお、加圧ローラ31の弾性層33を発泡性シリコーンゴム等のスポンジ状の材料で形成した場合には、ニップ部に作用する加圧力を減ずることができるために、ニップ部において発熱回転体23に生じる撓みを軽減することができる。さらに、加圧ローラ31の断熱性が高められて、定着ベルト21の熱が加圧ローラ31側に移動しにくくなるために、定着ベルト21の加熱効率が向上する。
また、定着ベルト21と加圧ローラ31との当接部(ニップ部である。)の入口側には、ニップ部に向けて搬送される記録媒体Pを案内するガイド板35(入口ガイド板)が配設されている。また、ニップ部の出口側には、ニップ部から送出される記録媒体Pを案内するガイド板37(出口ガイド板)が配設されている。双方のガイド板35、37は、いずれも、定着装置20のフレーム(筐体)に固設されている。
以下、上述のように構成された定着装置20の通常時の動作について簡単に説明する。
装置本体1の電源スイッチが投入されると、不図示の交流電源(高周波電源)から励磁コイル部25(励磁コイル26)に交番電流が供給されるとともに、加圧ローラ31の図2中の矢印方向の回転駆動が開始される。そして、ニップ部の位置における加圧ローラ31との摩擦力によって、定着ベルト21も図2中の矢印方向に従動(回転)する。
その後、給紙部12から記録媒体Pが給送されて、転写部7の位置で、記録媒体P上に未定着のカラー画像が担持(転写)される。未定着画像T(トナー像)が担持された記録媒体Pは、ガイド板35に案内されながら図2の矢印Y10方向に搬送されて、圧接状態にある定着ベルト21及び加圧ローラ31のニップ部に送入される。
そして、加熱状態にある定着ベルト21による加熱と、定着ベルト21(発熱回転体23)と加圧ローラ31との押圧力とによって、記録媒体Pの表面にトナー像Tが定着される。その後、ニップ部から送出された記録媒体Pは、矢印Y11方向に搬送される。
以下、本実施の形態における定着装置20において、特徴的な構成・動作について詳述する。
本実施の形態における定着装置20は、発熱回転体23の一部に非導電部としてのスリット23a(貫通穴)が形成されている。そして、不図示の移動機構によって発熱回転体23を回転させて励磁コイル部25に対してスリット23a(非導電部)の位置を移動させることで、第2発熱層の発熱量(電磁誘導加熱による発熱量である。)や、第2発熱層の発熱分布(電磁誘導加熱される第2発熱層の幅方向の発熱分布である。)を調整する。
図4を参照して、スリット23a1、23a2(非導電部)は、第2発熱層に誘導される渦電流の方向に沿う方向(図2の紙面垂直方向であって、図4の左右方向である。)に延在するように形成されている。さらに、スリット23a1、23a2(非導電部)は、幅方向サイズの異なる記録媒体Pに合わせて複数形成されている。
そして、発熱回転体23は、ニップ部に搬送される記録媒体Pの幅方向サイズに合わせて複数のスリット23a1、23a2(非導電部)のうち励磁コイル部25に対向させるスリットが可変されるように回転されることになる。
具体的に、図4(A)に示すように、発熱回転体23の第1発熱部23Aには、大サイズ紙の通紙領域に合わせて幅方向のほぼ全域にわたって第1のスリット23a1が形成されている。また、図4(B)に示すように、発熱回転体23の第2発熱部23Bには、小サイズ紙の非通紙領域に合わせて幅方向両端部にのみ第2のスリット23a2が形成されている。そして、移動機構によって、第1のスリット23a1が励磁コイル部25に対向する状態(図3(A)の状態である。)と、第2のスリット23a2が励磁コイル部25に対向する状態(図3(B)の状態である。)と、が切り替えられる。そして、通紙される記録媒体Pのサイズに応じて2つのスリット23a1、23a2のうち励磁コイル部25に対向させるスリットを可変することで、小サイズ紙が通紙されるときの非通紙領域における定着ベルト21の過昇温を抑止することができる(図6を参照できる)。これは、発熱部(第2発熱層)においてスリット23a1、23a2(非導電部)が形成された部分は、励磁コイル部25による磁束によって電磁誘導加熱されないためである。
小サイズ紙が通紙される場合には、図3(B)の状態(第2のスリット23a2が励磁コイル部25に対向する状態である。)に発熱回転体23を移動することで、発熱回転体23の非通紙領域の発熱量が抑えられるために、非通紙領域において発熱回転体23から定着ベルト21に受け渡される熱量も少なくなって、定着ベルト21の両端部の過昇温を防止することができる。
また、この定着装置は、大サイズ紙が通紙される場合においても、図3(A)の状態(第1のスリット23a1が励磁コイル部25に対向する状態である。)から発熱回転体23の移動量を微調整することによって、発熱回転体23の発熱量を通紙領域全域にわたって微調整できるように構成されている。
詳しくは、励磁コイル部25によって加熱される第2発熱層(発熱回転体23)の発熱量を抑える場合には、第1スリット23a1が励磁コイル部25の中央部に対向するように発熱回転体23(第1発熱部23A)の対向位置を微調整する。このとき、発熱回転体23においてスリット23a1の近傍ではスリット23a1を避けるように小さな磁路しか形成されないために、発熱回転体23の発熱量が低くなる。
これに対して、励磁コイル部25によって加熱される第2発熱層(発熱回転体23)の発熱量を増加する場合には、第1スリット23a1が励磁コイル部25の中央部に対向しないように発熱回転体23(第1発熱部23A)の対向位置を微調整する。このとき、発熱回転体23では比較的大きな磁路が形成されるために、発熱回転体23の発熱量が高くなる。
そして、このように発熱回転体23の発熱量を可変することによって、定着ベルト21の加熱状態を細かく調整することができる。
なお、図4では、2つのサイズの記録媒体Pに合わせて発熱回転体23にスリット23a1、23a2を形成したが、3つ以上のサイズの記録媒体Pに合わせて発熱回転体23にさらに複数のスリットを形成することもできる。
ここで、本実施の形態において、励磁コイル部25は、定着ベルト21の第1発熱層に作用する磁束密度が第1発熱層の飽和磁束密度より大きくなるように制御されることになる。
図5は、第1発熱層を鉄、ニッケル、コバルト、又は、それらの合金等の強磁性材料で形成したときの、第1発熱層の近傍に生成される磁場(コイル磁界)と、第1発熱層に作用する磁束密度と、の関係を示すグラフである。図5に示すように、磁場の大きさが大きくなるにつれて第1発熱層に作用する磁束密度は大きくなるが、磁場の大きさがある程度大きくなると磁束密度は飽和した状態になる(飽和磁束密度Cに達する)。そして、この飽和磁束密度Cよりも小さな磁束密度B1が作用するように励磁コイル部25を制御することにより、励磁コイル部25によって生成される磁束が、第1発熱層を貫くことなく、第1発熱層のみに作用することになる。これに対して、飽和磁束密度Cよりも大きな磁束密度B2が作用するように励磁コイル部25を制御することにより、励磁コイル部25によって生成される磁束が、第1発熱層を貫いて、第2発熱層(発熱回転体23)にも作用することになる。
ここで、定着ベルト21の第1発熱層は、鉄、ニッケル、コバルト、又は、それらの合金、等の強磁性を有する整磁性金属材料(好ましくは、鉄、ニッケル、シリコン、ホウ素、ニオブ、銅、ジルコニウム、コバルト、又は、それらの合金、等の強磁性から常磁性に変化する整磁性金属材料)で形成することができる。
その場合、第1発熱層のキュリー温度を定着温度近傍に設定することで、定着ベルト21の温度が定着温度を超えることがなくなるため、連続通紙時における定着ベルト21の温度リップルが小さくなり、定着性や光沢性が安定した定着画像を得ることができる。また、第1発熱層のキュリー温度を定着ベルト21の耐熱温度以下に設定することで、小サイズ紙(幅方向サイズが小さな記録媒体Pである。)を連続通紙した場合であっても、定着ベルト21の非通紙領域が耐熱温度を超えて過昇温する不具合を抑止することができる。
図6は、小サイズ紙の連続通紙時における定着ベルト21の幅方向の温度分布を示すグラフであって、一点鎖線Q0は第1発熱層を通常の金属材料で形成したときの温度分布を示し、実線Q1は第1発熱層を整磁性金属材料で形成したときの温度分布を示す。図6から、第1発熱層を整磁性金属材料で形成したときには、小サイズ紙の非通紙領域においても定着設定温度TMの近傍にベルト温度が抑えられていることがわかる。
これに対して、定着ベルト21の第1発熱層を、金、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、錫、鉛、ビスマス、ベリリウム、アンチモン、又は、それらの合金、等の非磁性金属材料で形成することもできる。
その場合、励磁コイル部25と定着ベルト21との対向距離が変化しても、定着ベルト21を貫通する磁束の量は大きく変化しないため、定着ベルト21の幅方向の加熱ムラが発生しにくくなる。また、定着ベルト21の走行中に、定着ベルト21に幅方向のベルト寄りが生じても、定着ベルト21の幅方向の加熱ムラが発生しにくくなる。
また、定着ベルト21の第1発熱層は、その層厚が、励磁コイル部25(励磁コイル26A、26B)に所定の周波数の交番電流が流れたときの表皮深さよりも小さくなるように形成することが好ましい。ここで、「表皮深さ」とは、発熱層の固有抵抗及び透磁率、発熱層を励磁する交番電流の周波数(本実施の形態では、交流電源から出力される交流電流の周波数が20kHz〜100kHzの範囲内で設定されている。)で求まる値である。
そして、本実施の形態における定着装置20の構成において、第1発熱層の層厚が表皮深さよりも小さくなるように形成することで、励磁コイル部25の磁束が確実に第2発熱層(発熱回転体23)に達することになる。
さらに、発熱回転体23の第2発熱層は、鉄、ニッケル、シリコン、ホウ素、ニオブ、銅、ジルコニウム、コバルト、又は、それらの合金、等の強磁性から常磁性に変化する整磁性金属材料で形成することができる。
その場合、第2発熱層のキュリー温度を定着温度より高く、定着ベルト21の耐熱温度以下に設定することで、定着ベルト21が過昇温する不具合を防止することができる。第2発熱層の温度がキュリー温度を超えると、励磁コイル部25からの磁束が第2発熱層を貫くことになる。そのため、定着ベルト21と発熱回転体23とを介して励磁コイル部25に対向するように非磁性材料で形成された磁束遮蔽部材を設置することが好ましい。これにより、第2発熱層を貫いた磁束が磁束遮蔽部材に達して、磁束遮蔽部材にて貫通磁束を打ち消すように渦電流が生じることになる。
これに対して、発熱回転体23の第2発熱層を、鉄、ニッケル、コバルト、等の強磁性金属材料で形成することもできる。
この場合、励磁コイル部25からの磁束が第2発熱層を貫くことがなくなるため、遮蔽部材24を設置しなくても、発熱回転体23の誘導加熱効率を高めることができる。
なお、本実施の形態では、発熱回転体23を第2発熱層のみで形成された単層構造体としたが、発熱回転体23を第2発熱層を含む多層構造体にすることもできる。例えば、発熱回転体23の表裏層を第2発熱層(電磁誘導加熱層)で形成して、中間層をアルミニウム、鉄、ステンレス等の高熱伝導性材料で形成することもできる。
ここで、本実施の形態では、上述したように、励磁コイル部25に対向する第1発熱部23A(発熱回転体23)の回転方向の姿勢を微調整することで、第2発熱層の発熱量(電磁誘導加熱による発熱量である。)を可変できるようにしている。
そして、装置の稼動状況に合わせて、第2発熱層の発熱量を可変(調整)することで、種々のメリットを得ることができる。
具体的に、定着装置20(装置本体1)の立ち上げ時には、発熱回転体23(第2発熱層)による発熱量が大きくなるように、発熱回転体23の回転方向の姿勢を制御している。これにより、朝一等で放置時間が長くて温度が低下している定着ベルト21が発熱回転体からも積極的に熱を受けて、定着ベルト21の急速な昇温(立ち上げ)が可能になる。
これに対して、通紙時には、発熱回転体23(第2発熱層)による発熱量が小さくなるように、発熱回転体23の回転方向の姿勢を制御している。これにより、上述した立ち上げ時の動作によって充分に昇温した状態の定着ベルト21の加熱を補完するように、定着ベルト21と発熱回転体23との間で熱の受け渡しがおこなわれることになる。
なお、温度センサ40(温度検知手段)によって検知された温度が所定値以下になったときには、発熱回転体23(第2発熱層)による発熱量が大きくなるように、発熱回転体23の回転方向の姿勢を制御して、温度センサ40によって検知された温度が所定値に達したときには、発熱回転体23(第2発熱層)による発熱量が小さくなるように、発熱回転体23の回転方向の姿勢を制御することもできる。
なお、このような通紙時の制御は、連続通紙時においても同様におこなうことができる。
また、記録媒体Pとして薄紙が通紙される場合(厚さが所定値以下の記録媒体Pがニップ部に搬送される場合である。)に、発熱回転体23(第2発熱層)による発熱量が小さくなるように、発熱回転体23の回転方向の姿勢を制御することもできる。これは、薄紙が通紙される場合には、記録媒体Pに奪われる定着ベルト21の熱が小さいため、発熱回転体23から定着ベルト21に向けて多量の熱を伝熱しなくても定着ベルト21の温度を安定化できることによる。
また、本実施の形態における画像形成装置はモノクロ画像形成装置であるが、カラー画像形成装置を用いる場合であって、モノクロ画像モードが実行されるとき(カラー画像を定着せずにモノクロ画像を定着するときである。)には、発熱回転体23(第2発熱層)による発熱量が小さくなるように、発熱回転体23の回転方向の姿勢を制御することもできる。これは、モノクロ画像モード時には、カラー画像モード時に比べて、記録媒体P上のトナー像に奪われる定着ベルト21の熱が小さいため、発熱回転体23から定着ベルト21に向けて多量の熱を伝熱しなくても定着ベルト21の温度を安定化できることによる。
なお、本実施の形態では、励磁コイル部25に対向する第1発熱部23A(第1スリット23a1)の回転方向の姿勢を微調整することで、第2発熱層の発熱量を可変できるように構成した。これに対して、発熱回転体23に、第1発熱部23Aと第2発熱部23Bとは別に、第1発熱部23Aよりも非導電部の総面積が小さな第3発熱部(例えば、スリットがまったく設けられていない発熱部である。)を設けて、励磁コイル部25に対して第1発熱部を対向させたり第3発熱部を対向させたり切り替えることで、第2発熱層の発熱量を可変してもよい。
また、本実施の形態において、非導電部としてのスリットを、第2発熱層に誘導される渦電流の方向に交差する方向に延在するように形成することもできる。さらに、非導電部としてのスリットを、幅方向両端部にのみ形成することもできる。
具体的に、図7に示した発熱回転体23の発熱部は、第2発熱層に誘導される渦電流の方向に交差する方向に延在する非導電部としてのスリット23a11(貫通穴)が形成されている。詳しくは、発熱回転体23(発熱部)には、その幅方向両端部(小サイズ紙の非通紙領域に相当する部分である。)に、定着ベルト21の回転方向に対して平行に複数のスリット23a11が形成されている。
このように、発熱回転体23(第2発熱層)において、第2発熱層に誘導される渦電流の方向に交差する方向にスリット23a11(非導電部)を形成することにより、磁束がスリット23a11を超えて幅方向に流れ込むのを防ぐことができるため、発熱回転体23における通紙領域の両端部の温度が低下する(ダレる)のを防止することができる。さらに、図7に示すように、スリット23a11を小サイズ紙の非通紙領域に対応する両端部のみに形成した場合には、小サイズ紙を連続通紙したときの非通紙領域の過昇温をも防止することができる。
また、図8(A)に示すように、発熱回転体23(発熱部)において、その幅方向両端部(小サイズ紙の非通紙領域に相当する部分である。)に、定着ベルト21の回転方向に対して平行ではなく傾斜するように複数のスリット23a12を形成することもできる。このような場合には、発熱回転体23における通紙領域の両端部の温度が低下する(ダレる)のを防止することができるとともに、発熱回転体23の幅方向の発熱分布を均一化することができる。
さらに、図8(B)に示すように、発熱回転体23(発熱部)の幅方向全域にわたって傾斜した複数のスリット23a12を形成することもできる。このような場合には、スリットが形成されていないものに比べて発熱回転体23の全体の発熱量が小さくなるものの、発熱回転体23の幅方向の発熱分布をさらに均一化することができる。
以上説明したように、本実施の形態においては、定着ベルト21(定着回転体)に内接した状態で発熱回転体23を回転させて、励磁コイル部25に対して発熱回転体23に形成されたスリット23a(非導電部)の位置を移動させることで、発熱回転体23の第2発熱層の発熱量や発熱分布を可変している。これにより、定着ベルト21に対する電磁誘導加熱による加熱効率が充分に高くて、定着ベルト21の昇温時間をさらに短縮化することができる。
なお、本実施の形態では、加圧回転体として加圧ローラを用いて定着回転体として定着ベルトを用いた定着装置に対して本発明を適用したが、加圧回転体として加圧ベルト等を用いた定着装置や、定着回転体として定着フィルムを用いた定着装置に対しても本発明を適用することができる。そして、この場合にも、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、モノクロの画像形成装置1に設置される定着装置20に対して本発明を適用したが、カラーの画像形成装置に設置される定着装置に対しても当然に本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、周方向に2つに分割された発熱部23A、23Bを発熱回転体23に形成したが、周方向に3つ以上に分割された発熱部を発熱回転体23に形成することもできる。そして、この場合にも、装置の稼働状況に合わせて複数に分割された発熱部のうち選択した1つを励磁コイル部25に対向させるように発熱回転体23を回転させることで、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、発熱回転体23において周方向に分割された複数の発熱部23A、23Bが離間するように形成したが、発熱回転体23において周方向に分割された複数の発熱部(発熱領域)が近接(当接)するように形成することもできる。そして、この場合にも、装置の稼働状況に合わせて複数に分割された発熱部(発熱領域)のうち選択した1つを励磁コイル部25に対向させるように発熱回転体23を回転させることで、本実施の形態とほぼ同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
1 画像形成装置本体(装置本体)、
20 定着装置、
21 定着ベルト(定着回転体)、
23 発熱回転体、
23A 第1発熱部、 23B 第2発熱部、
23a、23a1、23a2、23a11、23a12 スリット(非導電部)、
25 励磁コイル部(誘導加熱部)、
31 加圧ローラ(加圧回転体)。
特開2009−282413号公報 特許第3527442号公報 特許第3900692号公報

Claims (6)

  1. 励磁コイル部によって電磁誘導加熱される第1発熱層を具備するとともに、所定方向に走行してトナー像を加熱して溶融する定着回転体と、
    前記定着回転体に圧接して記録媒体が搬送されるニップ部を形成する加圧回転体と、
    前記定着回転体を介して対向する前記励磁コイル部によって電磁誘導加熱される第2発熱層を具備して、前記定着回転体を加熱するとともに、前記定着回転体に内接した状態で前記定着回転体の内周面に沿って回転可能に形成された発熱回転体と、
    を備え、
    前記発熱回転体は、その周方向の一部に非導電部が少なくとも1つ幅方向に延在するように形成され、
    前記発熱回転体における前記第2発熱層の発熱量を小さくする場合には、前記定着回転体の走行方向に対する前記励磁コイル部の中央部に前記非導電部が対向するように前記発熱回転体を回転し、
    前記発熱回転体における前記第2発熱層の発熱量を大きくする場合には、前記定着回転体の走行方向に対する前記励磁コイル部の中央部に前記非導電部が形成されていない部分が対向するように前記発熱回転体を回転することを特徴とする定着装置。
  2. 前記定着回転体の表面温度を検知する温度検知手段を備え、
    前記温度検知手段によって検知された温度が所定値に達した場合には、前記定着回転体の走行方向に対する前記励磁コイル部の中央部に前記非導電部が対向するように前記発熱回転体を回転し、
    前記温度検知手段によって検知された温度が前記所定値以下になった場合には、前記定着回転体の走行方向に対する前記励磁コイル部の中央部に前記非導電部が形成されていない部分が対向するように前記発熱回転体を回転することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記発熱回転体は、その周方向の一部に前記非導電部が少なくとも1つ幅方向に延在するように形成された第1発熱部と、その周方向の一部に非導電部が少なくとも1つ幅方向両端部にのみ形成された第2発熱部と、を周方向に隙間をあけて離れた位置に具備し、
    前記第2発熱部において前記非導電部が形成された幅方向両端部の範囲は、幅方向の全範囲に対応した記録媒体に対して幅方向サイズの小さな記録媒体の非通紙領域に対応する範囲であって、
    前記幅方向サイズの小さな記録媒体が通紙される場合には、前記励磁コイル部に前記第2発熱部が対向するように前記発熱回転体を回転し、
    前記幅方向の全範囲に対応した記録媒体が通紙される場合には、前記励磁コイル部に前記第1発熱部が対向するように前記発熱回転体を回転し、
    前記幅方向の全範囲に対応した記録媒体が通紙される場合であって、前記第1発熱部における前記第2発熱層の発熱量を小さくする場合には、前記定着回転体の走行方向に対する前記励磁コイル部の中央部に前記第1発熱部の前記非導電部が対向するように前記発熱回転体を回転し、
    前記幅方向の全範囲に対応した記録媒体が通紙される場合であって、前記第1発熱部における前記第2発熱層の発熱量を大きくする場合には、前記定着回転体の走行方向に対する前記励磁コイル部の中央部に前記第1発熱部の前記非導電部が形成されていない部分が対向するように前記発熱回転体を回転することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
  4. 装置の立ち上げ時には、前記定着回転体の走行方向に対する前記励磁コイル部の中央部に前記非導電部が形成されていない部分が対向するように前記発熱回転体を回転し、
    通紙時には、前記定着回転体の走行方向に対する前記励磁コイル部の中央部に前記非導電部が対向するように前記発熱回転体を回転することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 厚さが所定値以下の記録媒体が通紙される場合、又は、カラー画像モードとモノクロ画像モードとのうち前記モノクロ画像モードが実行される場合、に前記定着回転体の走行方向に対する前記励磁コイル部の中央部に前記非導電部が形成されていない部分が対向するように前記発熱回転体を回転することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の定着装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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