以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
図1〜図4を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。図1に、本実施の形態の商品販売システム1の構成を示す。
図1を参照して、商品販売システム1の全体構成を説明する。商品販売システム1は、所定オーナー(会社)が経営するスーパーマーケット、コンビニエンスストア等の所定支店の店舗(自店舗)内に設置され、顧客から、箸、ストロー、スプーン、タレ(ソース、醤油等)等、商品に添付を希望する添付物の情報入力を受け付け、当該添付物情報をオペレータ(店員)用に表示するシステムである。また、商品販売システム1は、商品の割引クーポンを発行し、当該割引クーポンに応じて商品を割り引いて精算を行うシステムである。また、商品販売システム1は、上記オーナーが経営する他の支店の店舗(他店舗)内にも設置され、これら自店舗及び他店舗の複数の商品販売システム1が互いに通信接続されているものとする。
図1に示すように、商品販売システム1は、売上データ処理装置10と、端末装置20と、割引クーポン作成装置30と、を備え、各装置が通信ネットワークNを介して接続されている。
なお、商品販売システム1における割引クーポン作成装置、売上データ処理装置の台数は、それぞれ1台に限定されるものではなく、複数台としてもよい。
売上データ処理装置10は、商品の精算所に設置され、顧客が購入した商品の情報を登録する装置である。また、売上データ処理装置10は、商品の精算時に、記憶媒体としてのIC(Integrated Circuit)カード40に記憶されている添付物情報及び割引クーポン識別子を読取部17により読取り、読取った添付物情報を表示するとともに、割引クーポン情報に応じて購入商品の価格を割引いて精算する。
端末装置20は、商品が陳列される商品棚付近に設置され、割引クーポン作成装置30により作成された割引クーポン情報を表示し、顧客から入力される添付物情報及び割引クーポン識別子を書込部27によりICカード40に書き込む。割引クーポン作成装置30は、割引クーポン情報を作成して、端末装置20及び売上データ処理装置10に送信する。
ICカード40は、顧客が所有するICカードであり、例えば、RFID(Radio Frequency IDentification)方式により、情報が読取り及び書込みされる非接触式のICカードとする。ICカード40は、上記添付物の情報及び割引クーポン情報が書き込まれて記憶される。なお、ICカード40は、例えば、携帯電話機等の携帯機器に一体的に搭載される非接触式のICカード部としてもよい。
通信ネットワークNは、複数店舗の各店舗内のLAN(Local Area Network)を含むとともに、各店舗のLAN同士を接続するWANを含む通信ネットワークである。
次いで、図2を参照して、売上データ処理装置10の内部構成を説明する。図2に、売上データ処理装置10の機能構成を示す。
売上データ処理装置10は、制御手段、受信手段としてのCPU(Central Processing
Unit)11と、入力部12と、RAM(Random Access Memory)13と、第1の表示手
段としての表示部14と、割引クーポン情報記憶手段、自店舗識別子記憶手段としての記憶部15と、受信手段としての通信部16と、読取手段としての読取部17と、計時部18と、ドロア19aと、印刷部19bと、を備え、各部がバス19cを介して接続されている。
CPU11は、売上データ処理装置10の各部を制御する。CPU11は、記憶部15に記憶されているシステムプログラム及びアプリケーションプログラムのうち、指定されたプログラムを読み出してRAM13に展開し、RAM13に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。
CPU11は、売上登録プログラムに従い、割引クーポン作成装置30から送信された割引クーポン情報を受信して記憶し、顧客が購入する商品の精算時に、その購入商品の情報を登録するとともに、顧客のICカード40に記憶された添付物情報を読み出して表示し、同じくICカード40に記憶された割引クーポン識別子に対応する割引クーポン内容情報に応じて商品の価格情報の割引を行う。
入力部12は、数字キー、現金預キー、各種機能キー等の各種キーを有し、各キーの操作入力を受け付ける商品登録用のキーパッドを備え、キー操作入力に応じた操作情報をCPU11に出力する。また、入力部12は、表示部14に一体的に構成されるタッチパネルのキーパッドとしてもよい。また、入力部12は、商品に付されたバーコードを読取り、バーコードに含まれる情報(バーコード情報)を取得してCPU11に出力するスキャナ部を備える構成とする。
RAM13は、情報を一時的に記憶する揮発性のメモリであり、各種データ及びプログラムを格納するワークエリアを有する。
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、CPU11から入力される表示情報に応じて各種表示を行う。
記憶部15は、フラッシュメモリ等により構成され、各種データ及び各種プログラムを読み出し及び書き込み可能に記憶する。記憶部15には、割引クーポン情報50、自店舗情報60及び売上登録プログラムが記憶されている。割引クーポン情報50は、詳細に後述される。
通信部16は、ネットワークカード等で構成され、通信ネットワークN上の機器(端末装置20等)との通信を介する。通信部16により、売上データ処理装置10は、通信ネットワークNを介して、端末装置20と通信が可能である。
読取部17は、RFID方式のICカードリーダであり、ICカード40に記憶されている情報を非接触に読取り、CPU11に出力する。
計時部18は、計時回路を備え、計時回路による現在日時の計時に応じた日時情報情報を生成してCPU11に出力する。
ドロア19aは、現金を収納する引き出しであり、CPU11の開放指示に応じて開放される。
印刷部19bは、熱転写式等のプリンタであり、ジャーナル及びレシート用のロール紙がセットされ、CPU11の印刷指示に応じて、ロール紙にジャーナル及びレシートを印刷する。
次いで、図3を参照して、端末装置20の内部構成を説明する。図3に、端末装置20の機能構成を示す。
端末装置20は、表示制御手段としてのCPU21と、入力手段としての入力部22と、RAM23と、第2の表示手段としての表示部24と、記憶部25と、通信部26と、記憶制御手段としての書込部27と、計時手段としての計時部28と、を備え、各部がバス29を介して接続されている。
CPU21、RAM23、表示部24、通信部26、計時部28は、売上データ処理装置10のCPU11、RAM13、表示部14、通信部16、計時部18と同様の構成であり、異なる部分を主として説明する。
CPU21は、端末装置20の各部を制御する。CPU21は、情報書込プログラムに従い、顧客から希望する添付物及び割引クーポンの情報入力を受け付け、その入力情報に応じた添付物情報及び割引クーポン識別子を顧客のICカード40に書込む。
入力部22は、表示部24に一体的に構成されるタッチパネルのキーパッドであり、顧客のタッチ操作入力を受け付け、その操作情報をCPU21に出力する。
記憶部25は、フラッシュメモリ等により構成され、各種データ及び各種プログラムを読み出し及び書き込み可能に記憶する。記憶部25には、添付物情報70、割引クーポン情報80及び情報書込プログラムが記憶されている。添付物情報70、割引クーポン情報80は、詳細に後述される。
通信部26により、端末装置20は、通信ネットワークNを介して、割引クーポン作成装置30と通信が可能である。
書込部27は、RFID方式のICカードライタであり、CPU11の指示に従い、ICカード40に情報を非接触に書き込む。
次いで、図4を参照して割引クーポン作成装置30の内部構成を説明する。図4に、割引クーポン作成装置30の機能構成を示す。
割引クーポン作成装置30は、割引クーポン情報作成手段、送信手段としてのCPU31と、入力部32と、RAM33と、表示部34と、記憶部35と、送信手段としての通信部36と、を備え、各部がバス37を介して接続されている。
CPU31、RAM33、表示部34、通信部36は、売上データ処理装置10のCPU11、RAM13、表示部14、通信部16と同様の構成であり、異なる部分を主として説明する。
CPU31は、割引クーポン作成装置30の各部を制御する。CPU31は、割引クーポン情報作成プログラムに従い、自店舗で使用できる割引クーポンの割引クーポン情報を作成して、自店舗及び他店舗の端末装置20と、自店舗の売上データ処理装置10と、に送信する。
入力部22は、各種キー操作入力を受け付けるキーボードを備え、キー操作入力に応じた操作情報をCPU21に出力する。また、入力部22は、マウス等のポインティングデバイスを備え、位置情報の操作入力を受け付ける構成としてもよい。
記憶部35は、HDD(Hard Disk Drive)等により構成され、各種データ及び各種プ
ログラムを読み出し及び書き込み可能に記憶する。記憶部35には、割引クーポン情報作成プログラムが記憶されている。
通信部36により、割引クーポン作成装置30は、通信ネットワークNを介して、自店舗の売上データ処理装置10、自店舗及び他店舗の端末装置20と通信が可能である。
次に、図5を参照して、商品販売システム1に記憶される各種情報を説明する。図5に、割引クーポン情報50の構成を示す。
図5に示すように、売上データ処理装置10の記憶部15に記憶される割引クーポン情報50は、店舗情報51と、割引クーポン内容情報52と、割引クーポン識別子53と、割引開始日時54と、割引終了日時55と、を有する。
店舗情報51は、割引クーポン内容情報52に対応する割引クーポンが使用可能な店舗の識別情報である。割引クーポン内容情報52は、割引クーポンの内容に関する情報である。割引クーポン内容情報52は、例えば、割引対象の商品を識別する商品識別情報と、商品の割引方法及び割引量(○○%引き、○○円引き等)と、が対応付けられ含まれている。
割引クーポン識別子53は、割引クーポン内容情報52に対応する割引クーポンの識別子である。割引開始日時54は、割引クーポン内容情報52に対応する割引クーポンの割引開始の日時情報である。割引終了日時55は、割引クーポン内容情報52に対応する割引クーポンの割引終了の日時情報である。
売上データ処理装置10の記憶部15に記憶される自店舗情報60は、自店舗を識別する識別情報である。
端末装置20の記憶部25に記憶される添付物情報70は、添付物に関する情報であり、顧客が選択可能な添付物の識別情報と、同じく顧客が選択可能な添付物の個数情報と、が対応付けられて含まれている。
端末装置20の記憶部25に記憶される割引クーポン情報80は、割引クーポン情報50と同様に、店舗情報と、割引クーポン内容情報と、割引クーポン識別子と、割引開始日時と、割引終了日時と、が対応付けられて含まれている。
次に、図6〜図9を参照して、商品販売システム1の動作を説明する。図6に、割引クーポン作成装置30で実行される割引クーポン情報作成処理の流れを示す。図7に、端末装置20で実行される情報書込処理の流れを示す。図8に、売上データ処理装置10で実行される売上登録処理の流れを示す。図9に、端末装置20で表示される入力画面90を示す。
図6を参照して、割引クーポン作成装置30で実行される割引クーポン情報作成処理を説明する。割引クーポン情報作成処理は、自店舗で使用できる割引クーポンの割引クーポン情報を作成して、自店舗及び他店舗の端末装置20と、自店舗の売上データ処理装置10と、に送信する処理である。
割引クーポン作成装置30において、例えば、入力部32を介して割引クーポン情報作成処理の実行指示が入力された場合に、記憶部35から読み出されて適宜RAM33に展開された割引クーポン情報作成プログラムと、CPU31との協働により、割引クーポン情報作成処理が実行される。
先ず、入力部32を介してユーザ(店員)から、割引クーポン情報作成指示の操作入力があるか否かに応じて、割引クーポン情報を作成するか否かが判別される(ステップS11)。割引クーポン情報を作成する場合(ステップS11;YES)、入力部32を介するユーザの操作入力に応じて、割引クーポン識別子を除く割引クーポン情報が作成される(ステップS12)。入力部32を介して、割引クーポンを使用可能な店舗の店舗情報、割引クーポン内容情報、割引開始日時、割引終了日時が入力され、これらの入力情報が割引クーポン情報の各情報として作成される。
そして、乱数が発生される(ステップS13)。そして、ステップS13で発生された乱数が割引クーポン識別子とされ、当該割引クーポン識別子と、ステップS12で作成された各情報と、を含む割引クーポン情報が記憶部35に記憶され(ステップS14)、ステップS11に移行される。
割引クーポン情報を作成しない場合(ステップS11;NO)、入力部32を介してユーザ(店員)から、割引クーポン情報送信指示の操作入力があるか否かに応じて、ステップS14で新たに作成及び記憶された割引クーポン情報を送信するか否かが判別される(ステップS15)。割引クーポン情報を送信する場合(ステップS15;YES)、記憶部35に記憶されている新たに作成された割引クーポン情報が読み出され、通信部36及び通信ネットワークNを介して、読み出された割引クーポン情報が、自店舗及び他店舗の端末装置20と、自店舗の売上データ処理装置10とに送信され(ステップS16)、ステップS11に移行される。
割引クーポン情報を送信しない場合(ステップS15;NO)、入力部32を介するユーザの操作入力に応じて、割引クーポン情報作成処理を終了するか否かが判別される(ステップS17)。割引クーポン情報作成処理を終了しない場合(ステップS17;NO)、ステップS11に移行される。割引クーポン情報作成処理を終了する場合(ステップS17;YES)、割引クーポン情報作成処理が終了する。
次いで、図7を参照して、端末装置20で実行される情報書込処理を説明する。情報書込処理は、顧客から希望する添付物及び割引クーポンの情報入力を受け付け、その入力情報に応じて、添付物情報及び割引クーポン識別子を顧客のICカード40に書込む処理である。
端末装置20において、例えば、電源オン入力された場合に、記憶部25から読み出されて適宜RAM23に展開された情報書込プログラムと、CPU21との協働により、情報書込処理が実行される。
先ず、割引クーポン情報作成処理のステップS16に対応して、通信ネットワークN及び通信部26を介して、割引クーポン情報を、自店舗又は他店舗の割引クーポン作成装置30から受信したか否かが判別される(ステップS20)。割引クーポン情報を受信した場合(ステップS20;YES)、受信した割引クーポン情報が記憶部25の割引クーポン情報80の新たな行として記憶され(ステップS21)、ステップS20に移行される。
割引クーポン情報を受信していない場合(ステップS20;NO)、計時部28から現在日時情報(システム日時情報)が取得される(ステップS22)。そして、記憶部25に割引クーポン情報80の未選択の1行(レコード)が選択される(ステップS23)。そして、ステップS23で選択された行があるか否かが判別される(ステップS24)。選択された行がある場合(ステップS24;YES)、ステップS24で取得した現在日時情報が、割引クーポン情報80の選択行の割引終了日時を経過しているか否かが判別される(ステップS25)。
現在日時情報が割引終了日時を経過している場合(ステップS25;YES)、割引クーポン情報80の現在日時情報が割引終了日時を経過している選択行が削除され(ステップS26)、ステップS23に移行される。
現在日時情報が割引終了日時を経過していない場合(ステップS25;NO)、ステップS22で取得した現在日時情報が、割引クーポン情報80の割引開始日時を経過している行が優先的になるよう、割引クーポン情報80の選択済の各行の順番が並び替えられる(ステップS27)。そして、ステップS27で並び替えられた、割引開始日時を経過している行と、割引開始日時を経過していない行と、のそれぞれについて、現在日時情報が割引クーポン情報80の割引終了日時に近い行が優先的になるよう順番が並び替えられる(ステップS28)。
そして、ステップS27,S28で並び替えられた行のうち、割引終了日時が同じ行について、割引クーポン情報80の割引クーポン内容情報の商品の割引量が多い行が優先的になるよう順番が並び替えられ(ステップS29)、ステップS23に移行される。割引の種類は、例えば、20円引き、20%OFF、2GET1FREE(2個買うと1個無料)等がある。このため、例えば、割引の種類が複数ある場合に、その割引の種類にも予め優先順位が設定されており、その優先順位に応じて割引の種類を並べることとしてもよい。また、割引クーポン情報が商品の価格情報を有し、その価格情報に応じて、各行の割引金額を算出し、その算出した割引金額を割引量とし、割引金額の大きい順番に、選択済の行を並べ替える構成としてもよい。
選択された行がない場合(ステップS24;NO)、割引クーポン情報80の店舗情報が自店舗及び他店舗の各行が、さらに自店舗の行を優先するように並べ替えられ、その並べ替えられた順番で各行に対応する割引クーポンが配置された割引クーポン入力領域の画面情報が作成されて表示部24に表示される(ステップS30)。割引クーポン入力領域は、割引クーポンを選択してタッチ入力するための画面領域であり、表示される割引クーポンは、割引クーポン情報80の割引クーポン内容情報、店舗情報の店舗名、割引終了日時(及び割引開始日時)を含む。
そして、添付物入力領域の画面情報が作成されて表示部24に表示される(ステップS31)。添付物入力領域は、添付物情報(添付物の種類及び個数)を選択してタッチ入力するための画面領域である。そして、入力部22により、添付物選択画面部に対応して添付物情報の選択入力を受け付けたか否かが判別される(ステップS32)。添付物情報の選択入力を受け付けた場合(ステップS32;YES)、入力された添付物情報が記憶部25に添付物情報70として記憶され(ステップS33)、ステップS32に移行される。
添付物情報の選択入力を受け付けていない場合(ステップS32;NO)、入力部22により、割引クーポン選択画面部に対応して割引クーポンの選択入力を受け付けたか否かが判別される(ステップS34)。割引クーポンの選択入力を受け付けた場合(ステップS34;YES)、選択入力された割引クーポンの割引クーポン識別子(割引クーポン情報80の各行のうち、選択割引クーポンに対応する行の割引クーポン識別子)が記憶部25に記憶され(ステップS35)、ステップS32に移行される。
割引クーポンの選択入力を受け付けていない場合(ステップS34;NO)、書込部27により、顧客のICカード40が非接触通信可能な状態で検知されたか否かが判別される(ステップS36)。ICカード40が検知された場合(ステップS36;YES)、ステップS33で記憶された添付物情報と、ステップS35で記憶された割引クーポン識別子と、がICカード40に書込まれ(ステップS37)、ステップS32に移行される。
ICカード40が検知されていない場合(ステップS36;NO)、電源オフ入力がなされて、情報書込処理を終了するか否かが判別される(ステップS38)。情報書込処理を終了しない場合(ステップS38;NO)、ステップS20に移行される。情報書込処理を終了する場合(ステップS38;YES)、情報書込処理が終了する。
次いで、図8を参照して、売上データ処理装置10で実行される売上登録処理を説明する。売上登録処理は、顧客が購入する商品の精算時に、その購入商品の情報を登録するとともに、顧客のICカード40に記憶された添付物情報を読み出して表示し、同じくICカード40に記憶された割引クーポン識別子に対応する割引クーポン内容情報に応じて商品の価格情報の割引を行う。
売上データ処理装置10において、例えば、入力部12を介して、売上登録処理の実行指示が入力された場合に、記憶部15から読み出されて適宜RAM13に展開された売上登録プログラムと、CPU11との協働により、売上登録処理が実行される。
先ず、割引クーポン情報作成処理のステップS16に対応して、通信ネットワークN及び通信部16を介して、割引クーポン情報を、自店舗の割引クーポン作成装置30から受信したか否かが判別される(ステップS41)。割引クーポン情報を受信した場合(ステップS41;YES)、受信した割引クーポン情報が記憶部15の割引クーポン情報50として記憶され(ステップS42)、ステップS41に移行される。具体的には、受信された店舗情報、割引クーポン内容情報、割引クーポン識別子、割引開始日時、割引終了日時が、順に、割引クーポン情報50の店舗情報51、割引クーポン内容情報52、割引クーポン識別子53、割引開始日時54、割引終了日時55として記憶される。
割引クーポン情報を受信していない場合(ステップS41;NO)、読取部17により、顧客のICカード40が非接触通信可能な状態で検知されたか否かが判別される(ステップS43)。ICカード40が検知された場合(ステップS43;YES)、読取部17により、検知されたICカード40に記憶されている添付物情報が読み出されて表示部14に表示される(ステップS44)。売上データ処理装置10のオペレータ(店員)は、表示された添付物情報を参照し、この添付物情報に対応する添付物を顧客の購入商品の袋の中に入れる。
そして、読取部17により、検知されたICカード40に記憶されている割引クーポン識別子が読み出されて記憶部15に記憶され(ステップS45)、ステップS41に移行される。
ICカード40が検知されていない場合(ステップS43;NO)、入力部12のスキャナ部により、顧客が購入する商品に付されたバーコードが読み取られたか否かが判別される(ステップS46)。購入する商品に付されたバーコードが読み取られた場合(ステップS46;YES)、読取られたバーコードのバーコード情報に対応する商品識別情報の商品に関する商品情報がRAM13に記憶される(ステップS47)。この商品情報は、商品の商品識別情報、個数情報、価格情報を含む。
そして、ステップS47でRAM13に記憶されたバーコード情報に対応する商品に対し、ICカード40から読み取った割引クーポン識別子に対応する割引クーポンが使用可能であるか否かが判別される(ステップS48)。具体的には、ステップS47でRAM13に記憶されたバーコード情報に対応する商品識別情報が、記憶部15に記憶されているICカード40から読み取った割引クーポン識別子に対応する割引クーポン情報50の割引クーポン内容情報52の商品識別情報に対応して(含まれて)おり、且つその割引クーポン内容情報52に対応する店舗情報51が自店舗情報60に一致するか否かが判別され、店舗情報51及び自店舗情報60が一致する場合に、計時部18から現在日時情報が読み出され、この現在日時情報が割引クーポン内容情報52の割引開始日時53を経過し、割引終了日時54を経過しておらず、割引クーポンが有効である場合に、その割引クーポンが使用可能であると判別される。
割引クーポンが使用可能である場合(ステップS48;YES)、対応する商品情報の割引クーポン内容情報52に応じて、RAM13に記憶されている商品情報の商品の価格情報の割引処理が実行され(ステップS52)、ステップS41に移行される。割引処理では、割引後の商品の価格情報を含む商品情報がRAM13に記憶される。割引クーポンが使用可能でない場合(ステップS48;NO)、ステップS41に移行される。
なお、売上登録処理においては、RAM13に記憶されている商品情報の個数情報、価格情報に基づいて、随時小計が算出されてRAM13に記憶されるものとする。
購入する商品に付されたバーコードが読み取られていない場合(ステップS46;NO)、入力部12により、オペレータが顧客から受け取った現金の金額情報が入力されて、さらに現金預キーが押下入力されたか否かが判別される(ステップS50)。現金預キーが押下入力された場合(ステップS50;YES)、現金預キー押下処理が実行される(ステップS51)。現金預キー押下処理では、RAM13に記憶されている購入商品の小計がRAM13から読み出され、この小計と、ステップS50で入力された受け取り金額情報とに応じて、お釣りが算出されて表示部14に表示され、ドロア19aが開放され、印刷部19bによりジャーナル及びレシートが印刷される。そして、オペレータがドロア19aからお釣りの現金を取り出して顧客に手渡す。
そして、ステップS47でRAM13に記憶されている商品情報が削除され(ステップS52)、ステップS41に移行される。現金預キーが押下入力されていない場合(ステップS50;NO)、入力部12を介するオペレータの操作入力に応じて、売上登録処理を終了するか否かが判別される(ステップS53)。売上登録処理を終了しない場合(ステップS53;NO)、ステップS41に移行される。売上登録処理を終了する場合(ステップS53;YES)、売上登録処理が終了する。
ここで、図9を参照して、情報書込処理実行により端末装置20の表示部24に表示される画面の一例を説明する。端末装置20の表示部24に表示される入力画面90は、ステップS31で表示される添付物入力領域91と、ステップS30で表示される割引クーポン入力領域92と、を含む。割引クーポン入力領域92は、自店舗割引クーポン入力領域92Aと、他店舗割引クーポン入力領域92Bと、を含む。
添付物入力領域91には、添付物の種類として、箸及びタレの入力ボタンと、個数として、1個、2個、3個の入力ボタンを有する。また、自店舗割引クーポン入力領域92Aが、他店舗割引クーポン入力領域92Bよりも優先的に左側に配置されている。
自店舗割引クーポン入力領域92Aは、割引開始日時を経過している自店舗の3つの割引クーポン情報に対応した3つの入力ボタンA1,A2,A3を含む。入力ボタンA1,A2,A3について、割引終了日時が近い入力ボタンが優先的に上に配置されている。割引終了日時が割引金額が同じ入力ボタンA2,A3について、割引金額が大きい入力ボタンが優先的に上に配置されている。
他店舗割引クーポン入力領域92Bは、割引開始日時を経過している他店舗の2つの割引クーポン情報に対応した2つの入力ボタンB1,B2を含む。入力ボタンB1,B2について、割引終了日時が近い入力ボタンが優先的に上に配置される。
以上、本実施の形態によれば、端末装置20は、顧客からの添付物情報の入力を受付け、その添付物情報を顧客のICカード40に書き込む。売上データ処理装置10は、商品の精算時に、顧客のICカード40に記録されている添付物情報を読み取り表示部14に表示する。このため、売上データ処理装置10の設置位置と別の位置に設置されている端末装置20で添付物情報の入力を受け付けることができ、表示された添付物情報をオペレータが目視で確認して、添付物情報に応じた添付物を顧客に確実に提供できる。よって、顧客がオペレータによる売上データ処理装置10の操作を確認でき、売上データ処理装置10付近の顧客の混雑を防止することができる。
また、割引クーポン作成装置30は、割引クーポン情報を作成して、自店舗の売上データ処理装置10と、自店舗及び他店舗の端末装置20に送信する。端末装置20は、受信した割引クーポン情報に基づいて、割引クーポンを選択するための割引クーポン入力領域を表示部24に表示し、顧客からの割引クーポンの選択入力を受付け、選択された割引クーポンの割引クーポン識別子を顧客のICカード40に書き込む。売上データ処理装置10は、割引クーポン作成装置30から送信された割引クーポン情報を受信して記憶し、商品の精算時に、顧客のICカード40に記録されている割引クーポン識別子を読み取り、この割引クーポン識別子に対応する割引クーポン情報に基づいて割引クーポンが使用可能であるか否かを判別し、使用可能である場合に、当該割引クーポンに対応する顧客の購入商品の割引処理を行って売上登録を行う。
このため、端末装置20で割引クーポンの選択入力を受け付けることができ、選択された割引クーポンを容易に提供できる。
また、割引クーポン情報が、割引クーポンを使用可能な店舗の店舗情報を含み、売上データ処理装置10は、商品の精算時に、顧客のICカード40から読み取った割引クーポン識別子に対応する割引クーポン情報の店舗情報と自店舗情報60とが一致するか否かに基づいて、割引クーポンが自店舗で使用可能であるか否かを判別し、使用可能である場合に、当該割引クーポンに対応する販売商品の割引処理を行う。このため、自店舗で使用可能な割引クーポンを容易に判別でき、自店舗で使用できない他店舗の割引クーポンの使用を防ぐことができる。
また、割引クーポン作成装置30は、乱数を発生し、この発生した乱数を割引クーポン識別子として割引クーポン情報を作成して自店舗の売上データ処理装置10と、自店舗及び他店舗の端末装置20とに送信する。このため、割引クーポン識別子を容易に作成でき、また割引クーポン識別子の偽造を防ぐことができ、さらに自店舗及び他店舗の割引クーポン作成装置30で作成した割引クーポン識別が同一になることを防ぐことができる。
また、従来、割引クーポンを所定の優先順で並べ替えて配置して表示する構成はなかった。本実施の形態では、端末装置20が、割引クーポン情報80に基づいて、割引クーポン情報80の複数の行を、所定の優先順で並び替え、この並び順に割引クーポンを配置した割引クーポン入力領域を表示部24に表示する。このため、顧客に強調して提示したい割引クーポンを優先して表示できる。
また、割引クーポン情報80の複数の行の並べ替えの優先順を、割引量が多いものの順にする。このため、割引量が多いお得な割引クーポンを顧客に強調して提示できる。
また、割引クーポン情報80の複数の行の並べ替えの優先順を、現在日時情報が割引終了日時に近い順にする。このため、有効期限が近い割引クーポンを顧客に強調して提示できる。
また、割引クーポン情報80の複数の行の並べ替えの優先順を、現在日時情報が割引開始日時を経過したもの、経過してないものの順にする。このため、割引を開始した割引クーポンを顧客に強調して提示できる。
また、割引クーポン情報80の複数の行の並べ替えの優先順を、自店舗である、他店舗であるの順にすることができる。このため、自店舗で使用可能な割引クーポンを顧客に強調して提示できる。
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る商品販売システムの一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、端末装置20で割引クーポン情報を並べ替える優先順の種類として、現在日時が割引開始日時が経過している順と、現在日時が割引終了日時に近い順と、割引量が大きい順としたが、これに限定されるものではない。例えば、優先順の種類は、他にも、現在日時が、端末装置20における割引クーポン作成装置30からの割引クーポン情報の受信時間に近い順、等としてもよい。また、各優先順の種類の優先順も、上記の順に限定されるものではない。
また、上記実施の形態では、売上データ処理装置10が現金決済を行う構成として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、クレジットカード、金額がチャージ可能なICカード、ポイントカード、商品券等による決済が可能な売上データ処理装置としてもよい。
また、上記実施の形態では、端末装置20が、店舗内の割引対象の商品の割引クーポンを選択可能に表示する構成としたが、これに限定されるものではない。端末装置20の設置場所近傍の商品棚のみに陳列された商品のうち、割引対象の商品の割引クーポンを選択可能に表示する構成としてもよい。さらに、端末装置20の設置場所は、商品棚の付近に限定されること無く、売上データ処理装置10の設置場所と別の他の場所(例えば、店舗入口付近)としてもよい。
また、上記実施の形態では、売上データ処理装置10が、割引クーポン情報50を記憶し、ICカード40に割引クーポン識別子が書込まれる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、売上データ処理装置10が、使用可能な割引クーポン識別子を記憶し、ICカード40に割引クーポン識別子と、この割引クーポン識別子に対応する割引クーポン情報と、が書込まれる構成としてもよい。この場合、売上データ処理装置10は、予め記憶している割引クーポン識別子と、ICカード40に書込まれた割引クーポン情報の割引クーポン識別子と、が一致するか否かを判別し、一致する場合に、ICカード40に書込まれた割引クーポン情報に基づいて、割引クーポンが使用可能であるか否かの判別と、商品の割引処理とを行う。
また、上記実施の形態では、割引クーポン情報50が、割引開始日時54及び割引終了日時55を含み、割引開始日時54及び割引終了日時55を用いて割引クーポンの期限管理を行う構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、割引クーポン情報50が、割引開始日時54及び割引終了日時55を含まず、割引クーポン作成装置30が、売上データ処理装置10に送信済の割引クーポン情報の期限管理を行い、割引クーポンの期限切れがある場合に、新たに乱数を発生し、その乱数を送信済の割引クーポン情報の新たな割引クーポン識別子として設定して、売上データ処理装置10に送信する構成としてもよい。売上データ処理装置10は、受信した新たな割引クーポン識別子を、対応する割引クーポン情報の割引クーポン識別子に上書きし、商品の精算時に、記憶している新たな割引クーポン識別子と、ICカード40に書込まれた割引クーポン情報の割引クーポン識別子と、が一致するか否かを判別する。すると、割引クーポン識別子の一致が起こらないため、割引クーポンが使用不可となり、期限切れの割引クーポンの使用を防ぐことができる。また、期限切れの割引クーポンの使用を防ぐための割引クーポン識別子を容易に作成できる。
また、割引クーポン作成装置30が、乱数を発生し、この乱数を店舗識別子とすることとしてもよい。また、割引クーポン識別子及び店舗識別子を一つの識別子としてもよい。
また、上記実施の形態では、記憶媒体としてICカード40を用いる構成としたが、これに限定されるものではない。記憶媒体としては、磁気カード、USB(Universal Serial Bus)メモリ等、他の記憶媒体としてもよい。
また、上記実施の形態における商品販売システム1の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。