JP5783081B2 - 車両 - Google Patents

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Description

本発明は、無段変速機を備えた車両に関する。
特開2004−125072号公報(特許文献1)には、無段変速機を備えた車両において、ユーザによる加速要求時に無段変速機の入力軸回転数を所定の回転数上昇量だけ上昇させる加速時シフトダウン制御を行なう技術が開示されている。
特開2004−125072号公報 特開2009−280133号公報
しかしながら、特許文献1のように、加速時シフトダウン制御によって無段変速機の入力軸回転数を所定の回転数上昇量だけ上昇させると、車両の状態によっては大きなイナーシャトルクが発生し、変速ショックとなるおそれがある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、無段変速機を備えた車両において、無段変速機の入力軸回転速度を所定量増加させるように無段変速機の変速比を変化させる際に、変速ショックを抑制することである。
この発明に係る車両は、エンジンと、駆動輪と、エンジンおよび駆動輪の間に設けられた無段変速機と、ユーザの加速要求に応じて無段変速機の入力軸回転速度を所定量増加させるように無段変速機の変速比を変化させるステップ変速を行なう制御装置とを備える。制御装置は、ステップ変速時の変速比の変化量に応じて、ステップ変速時の入力軸回転速度の増加速度を変更する。
好ましくは、制御装置は、ステップ変速時の変速比の変化量が大きいほど、ステップ変速時の入力軸回転速度の増加速度を低下させる。
好ましくは、ステップ変速時の変速比の変化量は、車速が低いほど大きくなる。制御装置は、車速が低いほど、ステップ変速時の入力軸回転速度の増加速度を低下させる。
好ましくは、ステップ変速時の変速比の変化量は、入力軸回転速度が低いほど大きくなる。制御装置は、入力軸回転速度が低いほど、ステップ変速時の入力軸回転速度の増加速度を低下させる。
好ましくは、制御装置は、ステップ変速時の変速比の変化速度が許容速度を超えないように、ステップ変速時の入力軸回転速度の増加速度を調整する。
好ましくは、制御装置は、実アクセル開度が所定値増加する毎にステップ変速を行なう。
本発明によれば、無段変速機を備えた車両において、無段変速機の入力軸回転速度を所定量増加させるように無段変速機の変速比を変化させる際に、変速ショックを抑制することができる。
車両の概略構成を示す図である。 ECUおよびECUに接続される機器類を示す制御ブロック図である。 ECUの機能ブロック図である。 実アクセル開度A、変速制御用アクセル開度Asft、目標入力軸回転数NINtagの波形を例示した図である。 変速比γを増加させたときに生じるイナーシャトルクの波形を模式的に示した図である。 ステップダウン変速を行なった場合の目標入力軸回転数NINtagおよび変速比γの変化を模式的に示す図(その1)である。 ステップダウン変速を行なった場合の目標入力軸回転数NINtagおよび変速比γの変化を模式的に示す図(その2)である。 ECUの処理手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本実施の形態に係る車両1の概略構成を示す図である。この車両1は、エンジン200の動力を駆動輪800に伝達することによって走行する。エンジン200から駆動輪800までの動力伝達経路上には、ロックアップクラッチ308付のトルクコンバータ300、前後進クラッチ400、ベルト式の無段変速機500、減速歯車600、差動歯車装置700が備えられる。
エンジン200の出力は、トルクコンバータ300および前後進クラッチ400を介して無段変速機500に入力される。無段変速機500の出力は、減速歯車600および差動歯車装置700に伝達され、左右の駆動輪800へ分配される。なお、ベルト式の無段変速機500の代わりに、チェーン式やトロイダル式の無段変速機を用いてもよい。
トルクコンバータ300は、エンジン200のクランク軸に連結されたポンプ翼車302と、タービン軸304を介して前後進クラッチ400に連結されたタービン翼車306と、ポンプ翼車302およびタービン翼車306の間に設けられたロックアップクラッチ308とを含む。
ロックアップクラッチ308は、外部から供給される油圧に応じて係合または解放されるようになっている。ロックアップクラッチ308が係合されることにより、ポンプ翼車302およびタービン翼車306は一体的に回転する。ポンプ翼車302には、油圧を発生する機械式のオイルポンプ310が設けられている。
前後進クラッチ400は、トルクコンバータ300と無段変速機500との間に設けられた動力伝達用クラッチである。前後進クラッチ400は、ダブルピニオン型の遊星歯車装置から構成されている。トルクコンバータ300のタービン軸304はサンギヤ402に連結されている。無段変速機500の入力軸502はキャリア404に連結されている。キャリア404とサンギヤ402とはフォワードクラッチ406を介して連結されている。リングギヤ408は、リバースブレーキ410を介してハウジングに固定される。フォワードクラッチ406およびリバースブレーキ410は外部から供給される油圧によって係合または解放される。
フォワードクラッチ406が係合されかつリバースブレーキ410が解放されると、前後進クラッチ400は、前進方向の駆動力を無段変速機500に伝達する前進動力伝達状態となる。フォワードクラッチ406が解放されかつリバースブレーキ410が係合されると、前後進クラッチ400は、後進方向の駆動力を無段変速機500に伝達する後進動力伝達状態となる。フォワードクラッチ406が解放されると、前後進クラッチ400は動力伝達を遮断するニュートラル状態になる。
無段変速機500は、入力軸502に設けられたプライマリプーリ504と、出力軸506に設けられたセカンダリプーリ508と、これらのプーリに巻き掛けられた伝動ベルト510とから構成される。各プーリと伝動ベルト510との間の摩擦力を利用して、動力伝達が行われる。
プライマリプーリ504の油圧シリンダの油圧が制御されることにより、各プーリの溝幅が変化する。これにより、伝動ベルト510の掛かり径が変更され、変速比γ(=入力軸回転数NIN/出力軸回転数NOUT)が連続的に変化させられる。
図2は、車両1の各機器を制御するECU(Electronic Control Unit)8000およびECU8000に接続される機器類を示す制御ブロック図である。
図2に示すように、ECU8000には、エンジン回転数センサ902、タービン回転数センサ904、車速センサ906、スロットル開度センサ908、冷却水温センサ910、油温センサ912、アクセル開度センサ914、フットブレーキスイッチ916、ポジションセンサ918、プライマリプーリ回転数センサ922およびセカンダリプーリ回転数センサ924が接続されている。
エンジン回転数センサ902は、エンジン200の回転速度(以下「エンジン回転数NE」という)を検出する。タービン回転数センサ904は、タービン軸304の回転速度(以下「タービン回転数NT」という)を検出する。車速センサ906は、車速Vを検出する。スロットル開度センサ908は、電子スロットルバルブの開度θ(TH)を検出する。冷却水温センサ910は、エンジン200の冷却水温T(W)を検出する。油温センサ912は、無段変速機500などの油温T(C)を検出する。アクセル開度センサ914は、アクセル開度(ユーザによるアクセルペダルの操作量)Aを検出する。フットブレーキスイッチ916は、フットブレーキの操作の有無を検出する。ポジションセンサ918は、ユーザによって操作されるシフトレバー920のポジションP(SH)を検出する。プライマリプーリ回転数センサ922は、プライマリプーリ504の回転速度(以下「入力軸回転数NIN」という)を検出する。セカンダリプーリ回転数センサ924は、セカンダリプーリ508の回転速度(以下「出力軸回転数NOUT」という)を検出する。前後進クラッチ400が前進動力伝達状態である場合、タービン回転数NTは入力軸回転数NINと一致する。車速Vは、出力軸回転数NOUTと対応した値になる。したがって、車両が停車状態にあり、かつフォワードクラッチ406が係合された状態では、タービン回転数NTは0となる。各センサは、検出結果を表す信号をECU8000に送信する。
ECU8000は、電子スロットルバルブ1000、燃料噴射装置1100、点火装置1200などを制御することによって、エンジン200の出力を制御する。また、ECU8000は、油圧制御回路2000を制御することによってロックアップクラッチ308および前後進クラッチ400の係合制御、無段変速機500の変速制御などを実行する。
図3は、スロットル制御および変速制御に関する部分のECU8000の機能ブロック図である。図3に示した各機能ブロックは、ハードウェアによって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
ECU8000は、設定部8010と、スロットル制御部8011と、設定部8020,8021と、変速制御部8022とを含む。
設定部8010は、アクセル開度センサ914が検出したアクセル開度A(以下「実アクセル開度A」という)を用いて、スロットル制御に用いられるアクセル開度(以下「スロットル制御用アクセル開度Ath」という)を設定する。設定部8010は、実アクセル開度Aをそのままスロットル制御用アクセル開度Athに設定する。したがって、スロットル制御用アクセル開度Athは実アクセル開度Aと同じように変化する。
スロットル制御部8011は、電子スロットルバルブ1000の開度(以下「スロットル開度θ」という)がスロットル制御用アクセル開度Athに応じた開度になるように、電子スロットルバルブ1000を制御する。これにより、スロットル開度θは、ユーザによるアクセルペダル踏込量に応じて増加されることになる。
一方、設定部8020は、実アクセル開度Aを用いて、変速制御に用いられるアクセル開度(以下「変速制御用アクセル開度Asft」という)を設定する。すなわち、本実施の形態では、スロットル制御用アクセル開度Athと変速制御用アクセル開度Asftとが別々に設定される。そして、設定部8020は、実アクセル開度Aをそのまま変速制御用アクセル開度Asftに設定するのではなく、変速制御用アクセル開度Asftが更新される毎に不感帯(ヒステリシス)を持たせることで変速制御用アクセル開度Asftをステップ状に変化させる。より具体的には、設定部8020は、実アクセル開度Aと変速制御用アクセル開度Asftとの差分が所定量を超える毎に変速制御用アクセル開度Asftを実アクセル開度Aに対応する値に更新し、差分が所定値を超えていないときはたとえ実アクセル開度Aが増減しても変速制御用アクセル開度Asftを前回更新時の値に維持する。
設定部8021は、変速制御用アクセル開度Asftおよび出力軸回転数NOUTを用いて、入力軸回転数NINの目標値(以下「目標入力軸回転数NINtag」という)を設定する。設定部8021は、変速制御用アクセル開度Asftが大きいほど、目標入力軸回転数NINtagを大きい値に設定する。
図4は、実アクセル開度A、変速制御用アクセル開度Asft、目標入力軸回転数NINtagの波形を例示した図である。なお、図4には、車速V(出力軸回転数NOUT)が一定である場合が示されている。
図4を参照して、設定部8020による変速制御用アクセル開度Asftの設定手法を説明する。
時刻t0にて、変速制御用アクセル開度Asftが更新された場合を想定する。時刻t0以後、実アクセル開度Aは増加しているが、変速制御用アクセル開度Asftに対する実アクセル開度Aの増加量(=A−Asft)が所定値α(α>0)未満である間は変速制御用アクセル開度Asftが前回更時(時刻t0)の値に維持される。そして、実アクセル開度Aの増加量(=A−Asft)が所定値αに達した時刻t1にて、変速制御用アクセル開度Asftは所定値αだけステップ状に増加されて実アクセル開度Aに対応する値に更新される。変速制御用アクセル開度Asftが所定値αだけステップ状に増加されたことに応じて、目標入力軸回転数NINtagも所定量Nαだけステップ状に増加される。
時刻t1以降も同様に、変速制御用アクセル開度Asftは、実アクセル開度Aの増加量(=A−Asft)が所定値α未満である間は更新されず、実アクセル開度Aの増加量(=A−Asft)が所定値αに達した時刻t2にて所定値αだけステップ状に増加される。これに伴い、目標入力軸回転数NINtagも所定量Nαだけステップ状に増加される。
また、実アクセル開度Aが減少する場合も、基本的に同様の手法で変速制御用アクセル開度Asftはステップ状に減少される。具体的には、変速制御用アクセル開度Asftに対する実アクセル開度Aの減少量(=Asft−A)が所定値β(β>0)未満である間は変速制御用アクセル開度Asftが前回更時の値に維持され、実アクセル開度Aの減少量(=Asft−A)が所定値βに達すると変速制御用アクセル開度Asftが所定値βだけステップ状に減少される。図4に示す例では、時刻t2からしばらくの間は実アクセル開度Aが減少しているが、変速制御用アクセル開度Asftに対する実アクセル開度Aの減少量(=Asft−A)が所定値β未満であるため、変速制御用アクセル開度Asftは更新されていない。
このように、本実施の形態では、実アクセル開度Aの変化に対して、変速制御用アクセル開度Asftはステップ状に変化される。そのため、目標入力軸回転数NINtagもステップ状に変化される。その結果、変速比γ(=NIN/NOUT)もステップ状に変化することになる。以下、このような変速制御を「ステップ変速制御」ともいい、ステップ変速制御によって無段変速機500の変速比γをステップ状に増加させるダウン変速を「ステップダウン変速」ともいう。
以上のような構成を有する車両1において、上述のステップダウン変速を行なうと、無段変速機500で負方向(減速方向)のイナーシャトルクが発生するため、ユーザに変速ショックを感じさせてしまう可能性がある。
図5は、ステップダウン変速時に変速比γを所定量だけステップ状に増加させたときに生じるイナーシャトルクの波形を模式的に示した図である。
変速比γをステップ状に増加させた場合は負方向のイナーシャトルクが発生するが、そのイナーシャトルクは変速比γの増加速度が速いほど大きい値となる。すなわち、図5に示すように、変速比γの増加速度がr1、r2、r3(r1>r2>r3)であるときのイナーシャトルクの大きさ(絶対値)をそれぞれT1、T2、T3とすると、T1>T2>T3の関係が成立する。
したがって、ステップダウン変速時に生じるイナーシャトルクを許容レベル(ユーザに変速ショックを感じさせないレベル)に抑えるためには、変速比γの増加速度を許容速度(ユーザに変速ショックを感じさせない上限速度)を超えないように抑制することが望ましい。
ステップダウン変速時には、目標入力軸回転数NINtagを所定量Nαだけステップ状に増加させることになる。ところが、目標入力軸回転数NINtagを所定量Nαだけ増加させる場合であっても、車速V(出力軸回転数NOUT)が低いほど、変速比γの増加量が大きくなる傾向にある。また、同じ変速比γで目標入力軸回転数NINtagを所定量Nαだけステップ状に増加させる場合は、入力軸回転数NINが低いほど変速比γの増加量が大きくなる傾向にある。そのため、ステップダウン変速時の目標入力軸回転数NINtagの増加速度を一定にすると、車速Vが低いほど、また、入力軸回転数NINが低いほど、変速比γの増加速度が高くなって許容速度を超えてしまうおそれがある。
そこで、本実施の形態に係るECU8000(図3で説明した設定部8021)は、ステップダウン変速時に、変速比γの増加速度が許容速度を超えないように目標入力軸回転数NINtagの増加速度を調整する。具体的には、ECU8000は、変速比γの増加量が大きいほど(すなわち車速Vが低いほど、また、入力軸回転数NINが低いほど)、目標入力軸回転数NINtagの増加速度を低下させる。この点が本実施の形態の最も特徴的な点である。
図6は、入力軸回転数NINが所定値N1のときにステップダウン変速を行なった場合の目標入力軸回転数NINtagおよび変速比γの変化を模式的に示す図である。なお、図6において、「a」、「b」、「c」は、ステップダウン変速開始時の出力軸回転数NOUTがそれぞれNa、Nb、Nc(Na<Nb<Nc)のときの波形を示す。
図6(A)は、入力軸回転数NINおよび出力軸回転数NOUTの動作点の変化を示す。図6(A)において、横軸は出力軸回転数NOUT、縦軸は入力軸回転数NINである。したがって、変速比γは原点を通る直線の傾き(=NIN/NOUT)に相当し、変速比γの増加量はその傾きの増加量に相当する。なお、変速可能範囲(変速比γの変動可能範囲)は、無段変速機500のハード上の制約から、下限変速比γminから上限変速比γmaxまでの範囲に制限される。
入力軸回転数NINを所定値N1から同じ所定量Nαだけ増加させる場合であっても、車速Vが低いほど、変速比γがLow側となり、変速比γの増加量は大きくなる。
図6に示す例で説明すると、NIN=N1のときのγ増加量は(N1+Nα)/NOUT−N1/NOUT=Nα/NOUTである。したがって、NOUT=Na、Nb、Ncのときのγ増加量はそれぞれNα/Na、Nα/Nb、Nα/Ncとなるが、Na<Nb<NcであることからNα/Na>Nα/Nb>Nα/Ncの関係が成立する。
この点を考慮し、ECU8000は、ステップダウン変速を行なう際、図6(B)に示すように、車速Vが低いほど、目標入力軸回転数NINtagの増加速度を遅くする。これにより、車速Vの高低に関わらず、変速比γの増加速度を許容速度未満の値に調整することができる。そのため、ステップダウン変速時に生じるイナーシャトルクを軽減し、ユーザに与えるショックを抑えることができる。なお、図6(B)に示す例では、NOUT=Na、Nb、Ncのいずれの場合であっても、変速比γの増加速度(傾き)を許容速度未満の一定値に調整する場合が示されている。
図7は、変速比γが所定比γ1のときにステップダウン変速を行なった場合の目標入力軸回転数NINtagおよび変速比γの変化を模式的に示す図である。なお、図7において、「d」、「e」、「f」は、ステップダウン変速開始時の入力軸回転数NINがそれぞれNd、Ne、Nf(Nd<Ne<Nf)のときの波形を示す。
図7(A)は、図6(A)と同様、入力軸回転数NINおよび出力軸回転数NOUTの動作点の変化を示す。したがって、変速比γの増加量は原点を通る直線の傾きの増加量に相当する。
入力軸回転数NINを同じ所定量Nαだけ増加させる場合であっても、変速比γが同じ所定比γ1であるときは、入力軸回転数NINが低いほど、変速比γの増加量は大きくなる。
図7に示す例で説明すると、γ=γ1のときのγ増加量は(NIN+Nα)/NOUT−NIN/NOUT=(NIN+Nα)/(NIN/γ1)−NIN/(NIN/γ1)=Nα×γ1/NINである。したがって、NIN=Nd、Ne、Nfのときのγ増加量はそれぞれNα×γ1/Nd、Nα×γ1/Ne、Nα×γ1/Nfとなるが、Nd<Ne<NfであることからNα×γ1/Nd>Nα×γ1/Ne>Nα×γ1/Nfの関係が成立する。
この点を考慮し、ECU8000は、ステップダウン変速を行なう際、図7(B)に示すように、入力軸回転数NINが低いほど、目標入力軸回転数NINtagの増加速度を遅くする。これにより、入力軸回転数NINの高低に関わらず、変速比γの増加速度を許容速度未満の値(図7(B)に示す例では一定値)に調整することができる。そのため、ステップダウン変速時に生じるイナーシャトルクを軽減し、ユーザに与えるショックを抑えることができる。なお、図7(B)に示す例では、NIN=Nd、Ne、Nfのいずれの場合であっても、変速比γの増加速度(傾き)を許容速度未満の一定値に調整する場合が示されている。
図8は、上述の機能を実現するためのECU8000の処理手順を示すフローチャートである。
ステップ(以下、ステップを「S」と略す)10にて、ECU8000は、ステップダウン変速の開始タイミング(変速制御用アクセル開度Asftの更新タイミング)であるか否かを判定する。
ステップダウン変速の開始タイミングである場合(S10にてYES)、ECU8000は、S11にて、ステップダウン変速時の変速比γの増加速度が許容速度未満となるように、入力軸回転数NINおよび出力軸回転数NOUTに応じて目標入力軸回転数NINtagの増加速度を設定する。たとえば、ECU8000は、NINおよびNOUTをパラメータとして変速比γの増加速度が許容速度未満となるように調整された目標入力軸回転数NINtagの増加速度を予めマップ化して記憶し、このマップを用いて実際のNIN、NOUTに対応する目標入力軸回転数NINtagの増加速度を設定すればよい。
そして、ECU8000は、S12にて、S11で設定された増加速度で目標入力軸回転数NINtagを増加させる。
以上のように、本実施の形態に係るECU8000は、ステップダウン変速時に、変速比γの増加速度が許容速度を超えないように、ステップ変速時の入力軸回転数NINの増加速度を変更する。具体的には、ECU8000は、ステップダウン変速時の変速比γの増加量が大きいほど(すなわち車速Vが低いほど、入力軸回転数NINが低いほど)、目標入力軸回転数NINtagの増加速度を低下させる。そのため、ステップダウン変速時に生じるイナーシャトルクを軽減し、ユーザに与えるショックを抑えることができる。
なお、本実施の形態では、NINおよびNOUTに応じて目標入力軸回転数NINtagの増加速度を設定したが、NINおよびNOUTのいずれか一方に応じて目標入力軸回転数NINtagの増加速度を設定するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、変速制御用アクセル開度Asftを所定値αだけステップ状に増加させることで目標入力軸回転数NINtagを所定量Nαだけ増加させたが、目標入力軸回転数NINtagの増加手法はこれに限定されるものではなく、他の手法を用いてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、200 エンジン、300 トルクコンバータ、302 ポンプ翼車、304 タービン軸、306 タービン翼車、308 ロックアップクラッチ、310 オイルポンプ、400 前後進クラッチ、402 サンギヤ、404 キャリア、406 フォワードクラッチ、408 リングギヤ、410 リバースブレーキ、500 無段変速機、502 入力軸、504 プライマリプーリ、506 出力軸、508 セカンダリプーリ、510 伝動ベルト、600 減速歯車、700 差動歯車装置、800 駆動輪、902 エンジン回転数センサ、904 タービン回転数センサ、906 車速センサ、908 スロットル開度センサ、910 冷却水温センサ、912 センサ、914 アクセル開度センサ、916 フットブレーキスイッチ、918 ポジションセンサ、920 シフトレバー、922 プライマリプーリ回転数センサ、924 セカンダリプーリ回転数センサ、1000 電子スロットルバルブ、1100 燃料噴射装置、1200 点火装置、2000 油圧制御回路、8000 ECU、8010,8020,8021 設定部、8011 スロットル制御部、8022 変速制御部。

Claims (4)

  1. エンジンと、
    駆動輪と、
    前記エンジンおよび前記駆動輪の間に設けられた無段変速機と、
    ユーザの加速要求に応じて前記無段変速機の入力軸回転速度を所定量増加させるように前記無段変速機の変速比を変化させるステップ変速を行なう制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記ステップ変速時の前記変速比の変化量に応じて、前記ステップ変速時の前記入力軸回転速度の増加速度を変更し、
    前記制御装置は、前記ステップ変速時の前記変速比の変化量が大きいほど、前記ステップ変速時の前記入力軸回転速度の増加速度を低下させ、
    前記ステップ変速時の前記変速比の変化量は、車速が低いほど大きくなり、
    前記制御装置は、前記車速が低いほど、前記ステップ変速時の前記入力軸回転速度の増加速度を低下させる、車両。
  2. 前記ステップ変速時の前記変速比の変化量は、前記入力軸回転速度が低いほど大きくなり、
    前記制御装置は、前記入力軸回転速度が低いほど、前記ステップ変速時の前記入力軸回転速度の増加速度を低下させる、請求項に記載の車両。
  3. エンジンと、
    駆動輪と、
    前記エンジンおよび前記駆動輪の間に設けられた無段変速機と、
    ユーザの加速要求に応じて前記無段変速機の入力軸回転速度を所定量増加させるように前記無段変速機の変速比を変化させるステップ変速を行なう制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記ステップ変速時の前記変速比の変化量に応じて、前記ステップ変速時の前記入力軸回転速度の増加速度を変更し、
    前記制御装置は、前記ステップ変速時の前記変速比の変化速度が許容速度を超えないように、前記ステップ変速時の前記入力軸回転速度の増加速度を調整する、車両。
  4. エンジンと、
    駆動輪と、
    前記エンジンおよび前記駆動輪の間に設けられた無段変速機と、
    ユーザの加速要求に応じて前記無段変速機の入力軸回転速度を所定量増加させるように前記無段変速機の変速比を変化させるステップ変速を行なう制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記ステップ変速時の前記変速比の変化量に応じて、前記ステップ変速時の前記入力軸回転速度の増加速度を変更し、
    前記制御装置は、実アクセル開度が所定値増加する毎に前記ステップ変速を行なう、車両。
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