JP5783018B2 - オイルパン - Google Patents

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本発明は、車両に用いられる内燃機関用のオイルパンに関する。
車両に用いられる内燃機関のシリンダーブロックの下方には、内燃機関内部の冷却、潤滑を行う潤滑オイルを貯留するためのオイルパンが設けられている。このようなオイルパンでは、内燃機関の良好な冷却性及び潤滑性を満たすために所定のオイル量を収容する容積(容量)が要求される。一方、かかるオイルパンには、内燃機関及びトランスミッションへの取付けの観点から、所定の強度および剛性と共に良好な作業性も要求される。そこで、このような要求を満たすために、従来、図13に示すようなオイルパン(OP)が用いられている。
このオイルパン(OP)は、全体がアルミニウムなどの金属で成形され、上部にエンジンのシリンダーブロックにボルトなどで取り付けられるエンジン取付フランジ部(EF)が形成されると共に、後部にトランスミッションハウジングのフランジ部に同じくボルトなどで締結されるトランスミッション締結フランジ部(TF)がエンジン取付フランジ部(EF)に直交して形成されている。そして、オイルを収容するオイル収容部(OR)は、上述の要求を満たすべく、縦置きエンジンの場合、オイルパン(OP)の前方側(片側)に寄せて形成されている。すなわち、オイルパン(OP)の後方側(トランスミッション締結フランジ部(TF)側)の下方に所定の大きさの空間(S)が形成される反面、オイル収容部(OR)が相当の深さ(D)を有して形成されている。これは、この空間(S)でもって、トランスミッション締結フランジ部(TF)の締結のための工具の作業領域を提供し、そして、相当の深さ(D)でもって、エンジンに必要とされる所定のオイル容量を確保するためである。
なお、後述する、樹脂製のオイルパンについては特許文献1などが提案されている。
特開平2004−245048号公報
しかしながら、上述のような、従来のオイルパン(OP)においては、空間(S)でもって、トランスミッション締結フランジ部(TF)の締結のための工具などの作業領域は確保されるものの、エンジンに要求される所定のオイル容量を確保するために通常よりも深い相当の深さ(D)を有するオイル収容部(OR)を必要としている。その結果、エンジン下方へのオイルパンの突出量が大きく、延いては、エンジン全高が高くなってしまう。従って、地上最低高を確保しつつエンジンを車両に搭載しようとすると、エンジン重心位置が高くなることによる操縦安定性の低下や、エンジンとボンネットとの間隙が確保されないことによる歩行者安全性が低下してしまうなどの問題が生じている。
なお、上記特許文献1は、フランジ部の強度および剛性が高く維持され、一方、本体部の断熱性および遮音性が高く維持されることにより、必要な強度および剛性を保ちつつも遮音性および断熱性に優れる発泡樹脂性のオイルパンを提供することを課題とするものであり、本発明の課題と直接的な関係はない。
そこで、本発明は、かかる従来の問題を解消し、所定のオイル量を収容する容積を有すると共に作業領域を確保することのできるオイルパンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るオイルパンの一形態は、オイルを収容するオイル収容部と、エンジンに取付けられるエンジン取付フランジ部とを備えるオイルパンであって、少なくとも前記オイル収容部が樹脂で形成されると共に、前記オイル収容部の一方側における前記エンジン取付フランジ部に対するオイル収容部の深さとオイルの収容容積とを変更可能にするように、当該オイル収容部にインテグラルヒンジが形成されていることを特徴とする。
この一形態によれば、オイル収容部が樹脂で形成され、そしてオイル収容部の一方側におけるエンジン取付フランジ部に対するオイル収容部の深さとオイルの収容容積とが変更可能にインテグラルヒンジが形成されている。したがって、当該オイルパンをエンジン及びトランスミッションに装着したり、他の補機類をエンジンに締結しようとするときに、オイル収容部をインテグラルヒンジに沿って折り畳むことで、オイル収容部の一方側におけるエンジン取付フランジ部に対するオイル収容部の深さとオイルの収容容積とが変更される。この結果、オイルパンのオイル収容部の一方側の下方に所定の大きさの空間が形成され、作業領域が確保される。一方。装着が完了した後は、折り畳み状態にあったオイル収容部のインテグラルヒンジを回復させて、オイル収容部の深さとオイルの収容容積とに戻される。この結果、所定のオイル量を収容するオイルの収容容積が確保される。
ここで、上記一形態は、トランスミッション締結フランジ部と、前記トランスミッション締結フランジ部に形成され、前記オイル収容部の外面から延出する延出部材を少なくとも第1の位置と第2の位置とで固定する固定手段を備えることが好ましい。
この形態によれば、オイル収容部がインテグラルヒンジに沿って折り畳まれて、その深さとオイルの収容容積とが例えば最小となる第1の位置と、インテグラルヒンジが回復されて、オイル収容部の深さとオイルの収容容積とが戻されて例えば最大となる第2の位置とで、オイル収容部の外面から延出する延出部材がトランスミッション締結フランジ部に形成された固定手段に固定される。したがって、当該オイルパンのエンジン及びトランスミッションへの装着時、及び装着後において、オイル収容部はその所望の深さ及び収容容積を満たす形状に確実に保持される。
さらに、上記形態は、前記オイルパンをエンジンに装着したとき、前記オイル収容部の路面に面する外面に補強部材、例えば、補強リブが設けられていることが好ましい。
一般に、オイルパンをエンジンに装着したときにオイル収容部の路面に面する外面(以下、「底面部分」と称す)は、エンジンを搭載した車両の走行中に路面と接触する可能性が最も高い。上記形態によれば、オイル収容部の底面部分に、補強部材を設けることにより、この底面部分が路面と接触してもオイルパンが破断されてしまうことが防止される。
なお、本明細書において、「インテグラルヒンジ」とは、両樹脂部材間に一体的に薄肉部を形成し、この薄肉部の柔軟性を利用して、両樹脂部材が薄肉部回りに相対的に折り曲がり得るヒンジであり、「リビングヒンジ」とも称されているヒンジを意味する。
本発明に係るオイルパンの一実施形態が第一位置状態にあるのを示す前上方斜視図である。 同じく、オイルパンの一実施形態が第一位置状態にあるのを示す後上方斜視図である。 同じく、オイルパンの一実施形態が第二位置状態にあるのを示す前上方斜視図である。 同じく、オイルパンの一実施形態が第二位置状態にあるのを示す後下方斜視図である。 図1のV−V線断面図である。 図5の一部拡大図である。 図3のVII−VII線断面図である。 図7の一部拡大図である。 本発明に係るオイルパンの一実施形態が第二位置状態にあるときに、工具との関係を説明するための断面図である。 本発明に係るオイルパンの他の実施形態を示す断面図である。 本発明に係るオイルパンのオイル収容部に形成されるインテグラルヒンジを示す断面図である。 本発明に係るオイルパンのさらに他の実施形態を示す説明図であり、(A)は変形前、(B)は変形後を示している。 従来のオイルパンを示す側面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1ないし図4に、本発明に係るオイルパンの一実施形態の外観を示す。本実施形態に係るオイルパン10は、内部に潤滑オイルが貯留されるオイル収容部20と、このオイル収容部20を支持しエンジンやトランスミッション(図示せず)に取付けるためのフランジ部30とを具備する。そして、本実施形態において、このフランジ部30は、エンジンのシリンダーブロック(不図示)下面に取付けられるエンジン取付フランジ部32と、チェーンカバー(不図示)に締結されるチェーンカバー締結フランジ部34と、トランスミッションハウジング(不図示)に締結されるトランスミッション締結フランジ部36とを備えている。
本実施形態において、かかるエンジン取付フランジ部32、チェーンカバー締結フランジ部34及びトランスミッション締結フランジ部36は、所定の強度および剛性を確保する観点から、アルミニウムなどの軽金属により一体的に成形されている。そして、フランジ部30のそれぞれは、オイルパン10を取付けるときに相手側の取付面に対面する取付面とこの取付面の反対側に位置する反対面とを有し、これらの取付面と反対面とを貫通する複数のボルト孔を具備している。すなわち、エンジン取付フランジ部32は複数のボルト孔33を、チェーンカバー締結フランジ部34は複数のボルト孔35を、そして、エンジン取付フランジ部32と直交するトランスミッション締結フランジ部36は複数のボルト孔37を、それぞれ、備えている。
また、本実施形態において、オイル収容部20は、例えば、4つの側面部22と当該側面部22に一体的な底面部24とを備えて、上方が開口された箱状に樹脂で形成されている。なお、これらの4つの側面部22について、それらの位置を区別して説明する必要があるときは、エンジンのクランクシャフト(不図示)の軸線に平行する側面部22については添字Sを付し、その軸線に直交する方向の側面部22については、トランスミッション締結フランジ部36の側に添字Rを、その反対側については添字Fを付して、それぞれ、両側面部22S、後側面部22R、及び前側面部22Fと称すことにする。
ここで、オイル収容部20の底面部24は、フランジ部30(エンジン取付フランジ部32)から最も離れて位置し、オイルパン10をエンジンに装着したときに最も路面に近接する部位である。オイル収容部20は、オイルパンに必要な強度および剛性を保つ程度の硬さ及び厚みを有するように、ナイロンやスーパーエンジニアリングプラスチックなどの樹脂で、例えば、射出成形により形成される。
そして、本実施形態においては、オイル収容部20に後述するようなインテグラルヒンジIHが形成されている。すなわち、底面部24には、図5及び7に示すように、その前側面部22F寄りに、底面部インテグラルヒンジ24IHが形成されている。また、両側面部22Sにはそのそれぞれに、当該底面部インテグラルヒンジ24IHを基点として、例えば、第1ないし第3の3つの両側面部インテグラルヒンジ22SIHが放射状に形成されている。より詳細には、底面部24と両側面部22Sとが交わる縁部に第1の両側面部インテグラルヒンジ22SIH1が形成され、これに対し所定の角度を空けて順に、第2の両側面部インテグラルヒンジ22SIH2及び第3の両側面部インテグラルヒンジ22SIH3が形成されている。さらに、後側面部22Rには、これらの第1ないし第3の3つの両側面部インテグラルヒンジ22SIHに対応させて、第1ないし第3の3つの後側面部インテグラルヒンジ22RIHがほぼ平行に形成されている。より詳細には、底面部24と後側面部22Rとが交わる縁部に第1の後側面部インテグラルヒンジ22RIH1が形成され、これに対し所定の間隔を空けて順に、第2の後側面部インテグラルヒンジ22RIH2及び第3の後側面部インテグラルヒンジ22RIH3が形成されている。なお、これらの第1ないし第3の両側面部インテグラルヒンジ22SIH及び後側面部インテグラルヒンジ22RIHは、それぞれ、両側面部22Sと後側面部22Rとが交わる縁部において、連続して形成されている。
なお、上述したインテグラルヒンジIHについては、図示の簡明化のために断面形状を変化させずに示したが、実際には、図11の断面図に示すように、樹脂部材PMに一体的に薄肉部TPが所定の長さに亘って形成されて、インテグラルヒンジIHが構成されている。このインテグラルヒンジIHにおいては、この薄肉部TPの両側の樹脂部材PMが薄肉部TP回りに相対的に折り曲がることになる。
また、本実施形態においては、図5ないし8に示すように、オイル収容部20には、その底面部24と後側面部22Rとが交わる縁部の中央部から延出する延出部材26が一体に設けられている。この延出部材26は、その先端部の上方に円柱状の突部26U、及び下方に二股フック部26Lを有している。一方、トランスミッション締結フランジ部36には、上記延出部材26を少なくとも第1の位置と第2の位置とで固定する固定手段が形成されている。具体的に説明すると、トランスミッション締結フランジ部36のオイル収容部20側の中央部に、延出部材26の先端部を収容して案内する案内溝36Gが形成されると共に、当該案内溝36Gの上端部に上記突部26Uが嵌合される嵌合孔36GU、及び下端部に上記二股フック部26Lが係止される係止孔36GLが形成されている。
ここで、本発明の上記一実施形態のオイルパン10の製造方法について簡単に説明する。上述したように、実施形態においては、不図示の上型と下型との間に形成されたキャビティ空間に、注型孔を介してアルミニウムなどの軽金属が充填され、エンジン取付フランジ部32、チェーンカバー締結フランジ部34及びトランスミッション締結フランジ部36を備えるフランジ部30が一体的に成形される。さらに、オイルパン10のオイル収容部20も同様に、不図示の上型と下型との間に形成されたキャビティ空間に、注型孔を介して樹脂が充填されて成形される。但し、オイル収容部20の場合には、上型又は下型の上述のインテグラルヒンジIHに対応する部位に突条部が設けられ、当該突条部により樹脂薄肉部が形成されるようにされている。そして、このように別々に形成されたフランジ部30とオイル収容部20とは、適宜、気密を確保できる適切な接着剤などを用いて接合されて、一体のオイルパン10が形成される。なお、オイルパン10としては、上述の製造方法に限定されず、フランジ部30とオイル収容部20とを全体的に一体に樹脂によって形成するようにしてもよい。
ここで、本発明の一実施形態のオイルパン10の組み付けについて説明するに、まず、そのエンジン取付フランジ部32が、その複数のボルト孔33に不図示のボルトを挿通して締め付けることにより、不図示のエンジンのシリンダーブロックに取り付けられる。同様に、チェーンカバー締結フランジ部34も、その複数のボルト孔35に不図示のボルトを挿通して締め付けることにより、シリンダーブロックに取り付けられている不図示のチェーンカバーに対して取り付けられる。かくて、オイルパン10が取り付けられたエンジンが得られる。なお、このとき、オイルパン10のオイル収容部20の底面24が、トランスミッション締結フランジ部36の最下部よりも低くならないように、オイルパン10は設計されている。
そこで、このオイルパン10が取り付けられたエンジンに対して不図示のトランスミッションを取り付ける場合を説明する。この場合には、トランスミッション締結フランジ部36の複数のボルト孔37、及びトランスミッションハウジングの環状のフランジ部(不図示)の複数のボルト孔に対して、不図示のボルトを挿通して締め付けることにより、エンジンに対して不図示のトランスミッションが装着されることになる。このとき、本実施形態のオイルパン10においては、オイルパン10のトランスミッション締結フランジ部36側の下方に所定の大きさの空間を形成し、作業領域を確保すべく、オイル収容部20がインテグラルヒンジIHに沿って折り畳まれ、トランスミッション締結フランジ部側におけるエンジン取付フランジ部32に対するオイル収容部20の深さとオイルの収容容積とが変更される。より具体的には、図7ないし9に示すように、オイル収容部20の底面部24に形成されている底面部インテグラルヒンジ24IHを中心として、底面部24と後側面部22Rとが交わる縁部が延出部材26を操作することにより持ち上げられる。この底面部24の底面部インテグラルヒンジ24IHを中心とする回動の際には、図7ないし9から明らかなように、両側面部22Sに放射状に形成されている第1ないし第3の3つの両側面部インテグラルヒンジ22SIH(22SIH1、22SIH2、22SIH3)及び後側面部22Rに平行に形成されている第1ないし第3の3つの後側面部インテグラルヒンジ22RIH(22RIH1、22RIH2、22RIH3)に沿って折り畳まれ、オイル収容部20の深さとオイルの収容容積とが変更される。
この結果、図9に示すように、オイルパン10のトランスミッション締結フランジ部36側の下方に所定の大きさの空間Sが形成されるので、例えば、ボルト締め付け用レンチWを挿入して回動させるための作業領域が確保される。
一方、トランスミッションの装着が完了した後は、所定のオイル量を収容するオイルの収容容積を確保すべく、折り畳み状態にあったオイル収容部20のインテグラルヒンジIHを元の形状に回復させて、図5及び6に示す所定のオイル収容部20の深さとオイルの収容容積とに戻される。すなわち、底面部インテグラルヒンジ24IHを中心として、底面部24と後側面部22Rとが交わる縁部が延出部材26を操作することにより下降され、上述の折り畳まれていた第1ないし第3の3つの両側面部インテグラルヒンジ22SIH(22SIH1、22SIH2、22SIH3)及び第1ないし第3の3つの後側面部インテグラルヒンジ22RIH(22RIH1、22RIH2、22RIH3)が延ばされるのである。
ここで、本実施の形態では、さらに、オイル収容部20の外面から延出する延出部材26が、その先端部の上方に突部26U、及び下方に二股フック部26Lを有しており、これらを少なくとも第1の位置と第2の位置とで固定する固定手段としての嵌合孔36GU及び係止孔36GLが、トランスミッション締結フランジ部36の溝36Gの上端部及び下端部に形成されている。
この第1の位置では、特に図7に明瞭に示されるように、延出部材26の先端部の上方の突部26Uが、トランスミッション締結フランジ部36の溝36Gの上端部に形成されている嵌合孔36GUに嵌合されることにより、オイル収容部20が固定される。この第1の位置は、オイル収容部20が上述のインテグラルヒンジIHに沿って折り畳まれて、上述の作業領域を確保しつつ、その深さとオイルの収容容積とが例えば最小となるように設定されてもよい。
また、第2の位置では、特に図6に明瞭に示されるように、延出部材26の先端部の下方の二股フック部26Lがトランスミッション締結フランジ部36の溝36Gの下端部に形成されている係止孔36GLに係合されることにより、オイル収容部20が固定される。この第2の位置は、オイル収容部20のインテグラルヒンジIHが延伸回復されて、オイル収容部20の深さとオイルの収容容積とが戻されて例えば最大となるように設定されてもよい。
したがって、当該実施形態におけるオイルパン10は、そのエンジン及びトランスミッションへの装着時、及び装着後において、オイル収容部20がその所望の深さ及び収容容積を満たす形状に確実に保持されることが可能である。その結果、エンジン及びトランスミッションへの装着時における作業領域のための空間Sをオイル収容容積として使用することができるので、オイル収容部20の深さd(図9参照)を従来のオイルパン(OP)のオイル収容部(OR)の深さ(D)よりも浅くすることができ、エンジンの全高を低減することができる。従って、地上最低高を確保しつつエンジンを車両の低重心位置に搭載することができ、操縦安定性の低下や、エンジンとボンネットとの間隙が確保されないことによる歩行者安全性が低下してしまうことを抑制する。
なお、上述のオイル収容部20が固定される第1及び第2の位置は、エンジンの仕様に応じて設定するようにしてもよい。例えば、エンジンが自然吸気の場合にはオイル収容部20を第1の位置に、過給の場合にはオイル収容部20を第2の位置に固定するようにして、収容されるオイルの量を変更するようにしてもよい。
次に、図10を参照して本発明の他の実施形態のオイルパンについて説明する。図10は図5と同様な図であり、前述の一実施形態のオイルパン10と同様な構成要素には同一の参照符号を付して重複説明を回避する。この他の実施形態のオイルパン100は、基本的に前述の一実施形態のオイルパン10と同様であるが、オイルパン100のオイル収容部20の底面部24にはその外面全体を覆うように補強部材としてのリブ28が設けられている。すなわち、路面に面するオイル収容部20の外面のうち、より路面に近い底面部24にリブ28が設けられている。リブ28は、オイル収容部20を形成する樹脂よりも固い材料(強度および剛性の高い材料)、例えば長いガラス繊維が混入された繊維強化プラスチック(FRP)などで形成されるのが好ましい。
この他の実施形態のオイルパン100によれば、オイルパン100を備えたエンジンを搭載した車両の走行中にオイルパン100が路面と接触したとしても、高強度のリブ28が路面と接触することになるため、オイル収容部20はその側面部22に形成されているインテグラルヒンジIHの変形と相俟って、大きな衝撃を受けることがない。よって、オイルパン100の衝撃耐久性が高められる。
次に、図12を参照して本発明のさらに他の実施形態のオイルパン200について説明する。このさらに他の実施形態は、エンジンの車両への搭載形式に適応させて上述した実施形態におけるオイル収容部20の変形形式を増大するためのものであり、例えば、オイル収容部に一体に設けられる延出部材及びトランスミッション締結フランジ部に形成される固定手段を、オイル収容部の底面部と後側面部とが交わる縁部の中央部とその対応位置にそれぞれ設ける代わりに、オイル収容部の底面部と後側面部とが交わる縁部の両端部とその対応位置にそれぞれ対で設けると共に、インテグラルヒンジIHの形成位置を若干変更している。
このさらに他の実施形態によれば、両側の延出部材を前述の第1の位置にそれぞれ固定することにより、図12(A)に示すエンジンの垂直搭載に適応したオイルパン200の形状が得られる。また、両側の延出部材の一方を第1の位置に他方を第2の位置に固定することにより、図12(B)に示すエンジンの傾斜搭載に適応したオイルパン200の形状が得られる。
なお、上述した本発明の実施形態においては、オイル収容部を支持しエンジンなどに取付けるためのフランジ部として、エンジン取付フランジ部と、チェーンカバー締結フランジ部と、トランスミッション締結フランジ部とを備えているオイルパンについて説明したが、本発明に係るオイル収容部にインテグラルヒンジが形成されているオイルパンは、図示はしないが、上記のチェーンカバー締結フランジ部やトランスミッション締結フランジ部を備えないオイルパンであってもよい。この実施形態の場合には、例えば、オイルパンの側面の直近位置に補機の締結のために作業しなければならないような箇所が存在する場合にも、前述のようにインテグラルヒンジを折り畳んで作業空間を確保して作業した後、インテグラルヒンジを元の形状に回復させればよいので、作業性を向上させることができる。
10、100、200 オイルパン
20 オイル収容部
22 側面部
22S 両側面部
22SIH 両側面部インテグラルヒンジ
22R 後側面部
22RIH 後側面部インテグラルヒンジ
22F 前側面部
24 底面部
24IH 底面部インテグラルヒンジ
26 延出部材
26U 突部
26L 二股フック部
28 リブ(補強部材)
30 フランジ部
32 エンジン取付フランジ部
34 チェーンカバー締結フランジ部
36 トランスミッション締結フランジ部
36G 溝
36GU 嵌合孔
36GL 係止孔
IH インテグラルヒンジ

Claims (3)

  1. オイルを収容するオイル収容部と、エンジンに取付けられるエンジン取付フランジ部とを備えるオイルパンであって、
    少なくとも前記オイル収容部が樹脂で形成されると共に、前記オイル収容部の水平方向の一方側における前記エンジン取付フランジ部に対するオイル収容部の深さとオイルの収容容積とを変更可能にするように、当該オイル収容部にインテグラルヒンジが形成されていることを特徴とするオイルパン。
  2. トランスミッションに締結されるトランスミッション締結フランジ部と、
    前記トランスミッション締結フランジ部に形成され、前記オイル収容部の外面から延出する延出部材を少なくとも第1の位置と第2の位置とで固定する固定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のオイルパン。
  3. 前記オイルパンをエンジンに装着したとき、前記オイル収容部の路面に面する外面には補強部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のオイルパン。
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