JP5782964B2 - 車両用ドアのベルトモール取付構造 - Google Patents

車両用ドアのベルトモール取付構造 Download PDF

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Description

本発明は、自動車のサイドドアのドアアウタパネルにおけるサッシュ部の根元部分にシール用のベルトモールを係止手段で固定させる車両用ドアのベルトモール取付構造に関するものである。
一般に、自動車のフロント側やリア側のヒンジ開閉式の各サイドドアは、金属製のドアパネル本体部と、ドアパネル本体部の上部に一体ないし別体に形成された金属製のドアサッシュ(窓枠部)とを備え、ドアパネル本体部は、ドアアウタパネル本体部と不図示のドアインナパネル本体部とで構成されている。
ドアアウタパネル本体部とドアインナパネル本体部との間に窓ガラスが昇降自在に配置され、ドアアウタパネル本体部とドアインナパネル本体部との上縁に窓ガラス挿通口が形成され、窓ガラスはドア(ドアサッシュを含む)の前後両側のガラスランに沿ってドアパネル内部の不図示のレギュレータで昇降駆動される。
ドアアウタパネル本体部の上縁(ベルトライン)にゴム製等のドアベルトモールが装着されて、ドアアウタパネルと窓ガラスの外側面との間の防水、防塵、防音、装飾が行われ、ドアインナパネル本体部の上縁に不図示のドアインナウェザストリップが装着されて、ドアインナパネルと窓ガラスの内側面との間の防水や防塵や防音が行われる。一般にドアベルトモールは窓ガラス挿通口よりも長く、車両ボディの中央のBピラーに対応するドアのサッシュ部の外面側まで延長された部分を有している。
例えば特許文献1には、自動車のフロントドアのアウタパネル本体部とピラー部(後部サッシュ)とを一体にプレス成形して成るドアアウタパネルにおいて、アウタパネル本体部とピラー部との連結部分に孔部を設け、ドアベルトモールの端末部に別体のクリップを設け、クリップを孔部に嵌合することで、ドアベルトモールの端末部をドアアウタパネルに固定することが記載されている。
上記特許文献1に類似する形態の車両用ドアのベルトモール取付構造を図5,図6に示す。図5(a)(b)の如く、フロントドアのアウタパネル本体部52の上縁(ドアベルトライン)にフランジ部23が立ち上げ形成され、フランジ部23のほぼ延長線上において、後部サッシュ53の根元部53aに孔部54が設けられている。図5(b)では後部サッシュ53の根元部53aを除く部分を鎖線で示している。ドアアウタパネル55の内側に不図示のドアインナパネルが配置され、フランジ部23とドアインナパネルとの間に窓ガラス挿通口56が位置する。
ベルトモール57は、後部サッシュ53に対応する端末部(延設部)58の内側部分が切欠され(切欠部を符号59で示す)、端末部58の外側部分の内面側に別体の固定用のクリップ51(図5(b))を有し、端末部58の終端に蓋部60を有し、端末部58を除く長手部分20の断面略逆U字状の取付基部の内側壁20aの上端及び下端にそれぞれシールリップ部21,22を一体に有している。取付基部はフランジ部23に組み付けられる(フランジ部23が取付基部内に挿入されて取付基部内の不図示の保持リップで保持される)。
図6(図5(b)のE−E相当断面図)の如く、ドアベルトモール57の端末部58は、外側のモール部分61と、モール部分61の内側に形成されたインジェクション(射出)成型部62と、インジェクション成型部62の内側に設けられた(後付けされた)別体のクリップ51とを有している。
図5において、上下のシールリップ部21,22は、モール部分61の内側の合成ゴム製(弾性)の長手部分20に一体形成され、端末58のモール部分61の内側にインジェクション成型部62が設けられ、インジェクション成型部62の長手方向中間部にクリップ51が配設されている。モール部分61やその内側の弾性の長手部分20は押出成形にて形成される。
図6の如く、クリップ51はドアアウタパネル55の孔部54に係合して内向きに突出し、突出部分の下側のリップ部63がドアアウタパネル55の内面に接触し、リップ部63とインジェクション成型部62側との間の溝部64に孔部54の下端縁54bが進入する。
上記以外のドアベルトモール取付構造として、特許文献2(図示せず)には、ドアベルトモールの端末のエンドピースのボス部にねじ穴を設け、ボス部をドアフレームの貫通穴に係合させた状態で、外側から雄ねじをボス部のねじ穴に螺合させて、ドアベルトモールの端末を固定させることが記載されている。
また、特許文献3(図示せず)には、ドアアウタパネルのドアサッシュ部の付け根に孔部を設け、ドアアウタウェザストリップの端末に別体の取付用ボスを設け、取付用ボスを孔部に挿入してドアインナパネル側からタッピングスクリューを取付用ボスにねじ込んで、ドアアウタウェザストリップの端末をドアアウタパネルに固定することが記載されている。
特開2010−23737号公報(図1,図2) 特許第3412490号公報(図1) 特開2005−47452号公報(図2,図3)
しかしながら、上記従来の図5〜図6に示した車両用ドアのベルトモール取付構造にあっては、図5の如く、別体のクリップ51をドアベルトモール57の端末部58に取り付けて、クリップ51を多車種で共通使用可能としているために、ドアアウタパネル55におけるクリップ51を固定するためのパネル形状(孔部54の位置等)が制限され、車種に応じた最適設計ができず、しかもドアアウタパネル55の成形時に孔部54の周縁の強度が低下して、アウタパネル55に亀裂を生じやすくなるという懸念があった。
また、図6の如く、クリップ51とドアアウタパネル55の孔部54との間の上下方向の隙間65や左右方向の隙間66によって、上下方向や左右方向に位置規制が不正確になりやすく、ドアベルトモール57の取り付けにばらつきやガタを生じ、固定後のドアベルトモール57がドアアウタパネル55から離れる所謂浮きを生じて、外観品質の低下や商品性の低下を生じ兼ねないという懸念があった。また、ドアアウタパネル55の内側にクリップ51が突出するために、ドアアウタパネル55の内部構造との干渉問題によって、クリップ51の位置の制約が生じるという懸念があった。
また、上記特許文献2,3の車両用ドアのベルトモール取付構造にあっては、上記クリップ51による組付作業に較べて、ねじ止めによる組付作業に多くの手間がかかるという懸念があった。
これらの懸念は、自動車のフロントサイドドアに限らずリアサイドドアにおけるドアベルトモールにおいても同様に生じ得るものである。
本発明は、上記した点に鑑み、ドアアウタパネルのベルトモール取付用の孔部に起因する強度低下等を抑制することができ、また、取付用の孔部におけるドアベルトモールの位置決めと固定をガタつきなく正確に行って、ドアベルトモールの浮きを防ぐことができ、また、ドアアウタパネル内部へのベルトモール固定部の突出量を減少させることができる車両用ドアのベルトモール取付構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る車両用ドアのベルトモール取付構造は、車両のドアの窓ガラス挿通口の周縁に装着されて、ドアアウタパネルと窓ガラスとの間をシールすると共に、該ドアのサッシュ部の車両外方を通過して該ドアの前後方向の端縁まで延設配置されるベルトモールの取付構造であって、前記ドアアウタパネルにおける前記サッシュ部の根元部分に、上下幅を有する切り起こし部が車両の外方側に突出して設けられ、前記ベルトモールにおける該サッシュ部の車両外方に配置される延設部に、該切り起こし部に係合する上下一対の爪部が設けられ、該一対の爪部で該切り起こし部が上下から挟み込まれ、前記切り起こし部の切り起こしによって前記ドアアウタパネルに形成された孔部に、前記一対の爪部の先端側部分が挿入配置されることを特徴とする。
上記構成により、上下一対の爪部が車両左右方向から切り起こし部に係合する、すなわち上側の爪部が切り起こし部の上縁に乗り越えて係合し、下側の爪部が切り起こし部の下縁に乗り越えて係合することで、ベルトモールが車両左右方向に正確に位置決めされ、それと同時に、一対の爪部で切り起こし部を上下から挟み込むことで、ベルトモールが車両上下方向に正確に位置決めされる。切り起こし部はドアアウタパネルから車両外方に向けて切り起こされているので、切り起こし部に係合した爪部はドアアウタパネルよりも部分的に外側に位置する。また、切り起こし部はドアアウタパネルに一体に続いているので、切り起こし部の切り起こしによってドアアウタパネル形成された孔部やその周辺は、切り起こし部によって補強される。
また、一対の爪部を切り起こし部に係合させると同時に、一対の爪部の先端側部分が孔部内に挿入されつつ、孔部の上下の端縁に近接ないし接触する。爪部の先端側部分が孔部の端縁に接触した場合は、爪部と切り起こし部との係合力が高まり、係合が確実に行われて、不意な係合外れが防止される。つまり、爪部に孔部からの抜け出し方向の力が作用した際に、爪部が切り起こし部に強く当接しつつ上下方向に開くことになるが、爪部の先端側部分が孔部の端縁に近接又は接触した場合は、爪部の先端側部分が孔部の上下の端縁に強く当接することで、爪部が上下方向に開くことが抑制され爪部と切り起こし部との係合を効果的に維持でき、爪部の抜け出しが防止される。また、切り起こし部がドアアウタパネルの外側に位置することで、孔部からドアアウタパネルの内側への爪部の突出長さは小さく抑えられる。
請求項に係る車両用ドアのベルトモール取付構造は、請求項記載の車両用ドアのベルトモール取付構造において、前記一対の爪部が前記ベルトモールのインジェクション成型部に一体に形成されたことを特徴とする。
上記構成により、一対の爪部がインジェクション成型部の樹脂成形時に同時に形成される。従来の係止用の別体のクリップに較べて、係止部である爪部の組付が不要で、構造が簡素化・低コスト化される。
請求項1記載の発明によれば、切り起こし部をドアアウタパネルに一体に形成することで、切り起こし部の形成時にドアアウタパネルに生じる孔部やその周縁を切り起こし部で補強して、従来のドアアウタパネルの孔部に起因する強度低下や亀裂の心配をなくすことができる。また、切り起こし部に一対の爪部を係合させて、ベルトモールを車両左右方向にガタつきなく正確に位置決めし、同時に切り起こし部を一対の爪部で上下に挟み込んで、ベルトモールを車両上下方向にガタつきなく正確に位置決めすることで、ベルトモールの浮きを防いで、浮きに起因する外観不良や異音をなくすことができる。また、切り起こし部をドアアウタパネルよりも車外側に突出させたことで、爪部を車外寄りに配置して、ドアアウタパネル内部への爪部の突出量を減少させ、爪部とドアアウタパネル内部の構造物との干渉を防ぎ、ドアアウタパネルのサッシュ部における爪部の設定位置の自由度を高めることができる。
また、孔部の上下端に上下の爪部の先端側部分を接触させることで、爪部と切り起こし部との係合力を高めて、ベルトモールの浮きや、車両走行中の振動等に起因する係止外れを確実に防止することができる。
請求項記載の発明によれば、インジェクション成型部と一体に爪部を形成することで、従来の係止用の別体のクリップに較べて、爪部の組付作業を不要とし、ベルトモールのコストを低減させることができる。
本発明の車両用ドアのベルトモール取付構造の一実施形態における外観を示す斜視図である。 同じく車両用ドアのアウタパネル側のベルトモール取付構造を示す、(a)は側面図、(b)は(a)の矢視A図である。 車両用ドアのベルトモール取付構造を示す、図1のB−B相当断面図である。 本発明の車両用ドアのベルトモール取付構造を従来例(図6)と比較して示す説明図である。 従来の車両用ドアのベルトモール取付構造の一形態を示す、(a)は車外側から見た分解斜視図、(b)は車室側から見た分解斜視図である。 従来の車両用ドアのベルトモール取付構造の組付形態を示す、図5(b)のE−E相当断面図である。
図1〜図3は、本発明に係る車両用ドアのベルトモール取付構造の一実施形態を示すものである。
図1の如く、自動車のフロントサイドドア1のドアアウタパネル本体2の上縁(ベルトライン)3において、ドアベルトモール4が上縁3の前端からドアサッシュ5の根元部6の後端6aにかけて延設配置されている。ドアサッシュ5にかかるドアベルトモール4の端末部(延設部)15は内側半部を切欠されている(切欠部を符号36で示す)。詳細には、ドアサッシュ5の車室外側に配置される端末部(延設部)15は、ドアアウタパネル本体2の上縁に立ち上げられたフランジ部23に組み付けられる断面略逆U字状の取付基部の車室内側の半部を切り欠かれている。
図1のドアサッシュ部分5は、窓開口の後側の窓枠を構成する部分であって、不図示の車両ボディのフロントサイドドア1とリアサイドドアの間に位置する中央のBピラーに対応する部分である。ドアサッシュ部分5の厚み方向中央にガラスラン7が組み付けられる。ドアサッシュ5は一枚の金属板からドアアウタパネル本体2と一体にプレス加工されてドアアウタパネル8の一部を成している。ドアベルトモール4の車室内側に窓ガラス挿通口9が位置する。図1は従来の図5(a)にほぼ対応している。
図1のドアアウタパネル8にドアベルトモール4を組み付ける前の状態を図2(a)(b)に示す如く(図2(b)は図2(a)の矢視A図である)、ドアアウタパネル8における後部ドアサッシュ5の根元側(ベルトライン)の略垂直なパネル部分10に、上下幅Wを有する切り起こし部(切り起こし片)11がプレス加工等で内側から外向きに突出するように切り起こし形成されている。本例において切り起こし部11は後部ドアサッシュ5の前後方向略中央位置に一つ配置されている。ドアアウタパネル本体2の上縁に立ち上げ形成されたフランジ部23の略延長線上(後方)に切り起こし部11が配置されている。つまり、フランジ部23と切り起こし部11は、車両の上下方向でほぼ同じ高さに配置されている。
切り起こし部11は、ドアベルトモール4に沿って車両の前後方向に長く形成され、前後の短い同じ長さの矩形状の傾斜壁12と、中間の長い長方形状の真直壁13とで平面視略台形状に構成されている。詳細には、前後の傾斜壁12の各基端はパネル部分10に鋭角的な内角で交差して一体に続き、前側の傾斜壁12はパネル部分10から車外側の斜め後方に向けて傾斜し、後側の傾斜壁12はパネル部分10から車外側の斜め前方に向けて傾斜し、各傾斜壁12の先端は真直壁13の前後端に鈍角的な内角で交差して一体に続いている。
真直壁13は車室外側にパネル部分10と平行に位置し、真直壁13に対向してパネル部分10に、切り起こし部11を切り起こした際に生じる横長矩形状の孔部14が形成されている。孔部14の前後方向長さは前後の傾斜壁12と中央の真直壁13との総和長さよりも短い。孔部14の上端14aと下端14bとが長辺部をなし、孔部14の前後端すなわち各傾斜壁12の基端が短辺部をなしている。平面視略台形状の切り起こし部11の上下端に沿って上下の開口が形成され、上下の開口は孔部14に直交して連通している。
図1のB−B相当断面図を図3に示す如く、ドアベルトモール4の端末部(延設部)15は、外側のモール部分16と内側のインジェクション成型部17とで成り、インジェクション成型部17の内側面に、ドアアウタパネル8に対する固定(係止)用の上下一対の爪部18,18’が一体に車室内側に向かって突設されている。
例えばモール部分16は合成樹脂や合成ゴムの押出成形で形成されて長手方向に続き、下端に小さなシールリップ部19を有している。従来例の図5(a)(b)におけると同様に、モール部分16の内側において端末部15に続く合成ゴム製の弾性の長手部分20(図1)の断面略逆U字状の取付基部は、上下の大きなシールリップ部21(図1),22(図5)を有し、長手部分20の取付基部は、ドアアウタパネル本体2の上縁に立ち上げられたフランジ部23(図2,図5)に外挿されて取付基部20の内部の不図示の保持リップで保持される。
長手部分20に対して端末部15の車室内側(後部ドアサッシュ5側)はシールリップ部21,22等が切欠されて、長手部分20よりも薄くなっている。モール部分16は略水平な上壁24と、下に向かうにつれて外向きに少し傾斜した側壁25とで略逆L字状に形成され、側壁25の下部内面には凸部26が形成され、側壁25の下端に自由状態で斜め内向きの短いシールリップ部19が設けられている。シールリップ部19は略カール状に湾曲しつつ、ドアアウタパネル8の外向き傾斜状の略横方向のパネル部分27の外面に弾性的に接触する。
端末部15においてモール部分16の内側(車室内側)に合成樹脂ないし合成ゴム材のインジェクション成型部17がインジェクション成型時の接着力で固定して設けられている。インジェクション成型部17は、従来例の図5(b)におけると同様に端末部15のみに形成され、図3の如く、モール部分16の上壁24の内側先端面24aに嵌合した突出上部28と、突出上部28に続いてモール部分16の上壁24の下面と側壁25の内面とに沿って側壁25の略下端まで断面略矩形状に充填されたブロック部29と、ブロック部29の内面から内向きに突出した上下一対の断面三角形状(くさび状)の爪部18,18’とを備えている。
突出上部28は上壁24の上面よりも少し高く突出し、上壁24の先端部24aに凹溝状に嵌合し、突出上部28の内面には、ドアアウタパネル8の矢印Cの縦(上下)方向のサッシュ部分5の外面に接触する小さな凸部28aが形成されている。
ブロック部29の内側上部に上側の爪部18が設けられ、上側の爪部18は、上部内面に続く斜め下向きの傾斜面でなる上側の長い傾斜辺部18aと、傾斜辺部18aに鋭角的に交差した中位の長さの横(車両の左右)方向(矢印D方向)に沿って略水平な真直面でなる真直辺部18bと、真直辺部18bのブロック部29側の端縁から真直辺部18bに直交して上側(傾斜辺部18aの付根側)に続く縦方向面でなる短辺部18cとを備え、傾斜辺部18aと短辺部18cとで上側の幅狭の(括れた)首部18dが形成され、上側の爪部18は上側の幅狭の(括れた)首部18dを介してブロック部29の上部に続いている。
ブロック部29の下部寄り(側)に下側の爪部18’が上側の爪部18とは対称に設けられている。下側の爪部18’は、ブロック部29の下部内面に続く斜め上向きの傾斜面でなる長い下側の傾斜辺部18a(’は省略する)と、傾斜辺部18aに鋭角的に交差した中位の長さの横方向に沿って略水平な真直面でなる真直辺部18bと、真直辺部18bのブロック部29側の端縁から真直辺部18bに直交して下側(傾斜辺部18aの付根側)に続く縦方向面でなる短辺部18cとを備え、傾斜辺部18aと短辺部18cとで下側の幅狭の(括れた)首部18dが形成され、下側の爪部18’は下側の幅狭の(括れた)首部18dを介してブロック部29の下部に続いている。
上下の短辺部18cの外側(車室外側)に断面矩形状の各凹溝30が形成され、上下の凹溝30の外面(車室外側の側壁)は真直に連結されて上下に長い溝面31をなし、上側の凹溝30の上面は短辺部18cと溝面31とに直交し、下側の凹溝30の下面は短辺部18cと溝面31とに直交し、上下の短辺部18cは縦方向(略車両の上下方向であって矢印C方向)の一仮想平面上に位置している。つまり、凹溝30の外面(溝面31)と凹溝30の上面と凹溝30の下面と上下の短辺部18cによって、断面矩形状の空間が形成されている。そして、凹溝30の上面と凹溝30の下面との間隔は、切り起こし部11(詳細には、真直壁13)の上下幅Wとほぼ等しく、上下の各爪部18,18’の不図示の前後方向幅及び各凹溝30の長さは、図2のドアアウタパネル8の切り起こし部11の真直壁13の前後方向長さLにほぼ等しい。
ドアベルトモール4の端末部15を横方向(矢印D方向)にドアアウタパネル8のサッシュ部5に向けて押し付けつつ、上下の爪部18,18’間に切り起こし部11を配置し、上下の爪部18,18’の先端をドアアウタパネル8の切り起こし部11を経て上下の開口から孔部14に挿入し、上下の爪部18,18’を切り起こし部11に係合させる。それにより、ブロック部29の溝面31に沿って上下の凹溝30内に切り起こし部11(詳細には、真直壁13)の上下端が隙間なく嵌合する。
以上説明した嵌合状態では、爪部18,18’に孔部14からの抜き出し方向(矢印D方向の車室外方向)の力が作用した際に、爪部18,18’の短辺部18cが切り起こし部11の内面11aに当接係合し、ドアベルトモール4の外れが防止される。さらに、以上説明した嵌合状態では、上下の爪部18,18’の先端を孔部14に挿入しており、孔部14の上端14aが上側の爪部18の先端側部分の傾斜辺部18aに近接ないし接触し、同時に、孔部14の下端14bが下側の爪部18’の先端側部分の傾斜辺部18aに近接ないし接触する。そして、爪部18,18’に孔部14からの大きな抜き出し力が作用した際には、爪部18,18’の短辺部18cが切り起こし部11の内面11aに当接して爪部18,18’が上下方向に開き始めようとするが、爪部18,18’の先端側部分の傾斜辺部18aが孔部14の上下端14a,14bに強く当接して、爪部18,18’の開きが抑制されて抜き出しすなわち係止外れが阻止される。孔部14の上下端14a,14bが爪部18,18’の傾斜辺部18aに常時接触した場合は、孔部14内での爪部18,18’の上下方向のガタ付きが阻止されると共に、切り起こし部11に対する爪部18,18’の係合力が高まる。
また、孔部14の上端14aが上側の爪部18の傾斜辺部18aに当接した場合は、上側の爪部18が首部18dを支点に弾性的に下向きに少し回動し、短辺部18cが切り起こし部11の内面11aに隙間なく当接する。同時に、孔部14の下端14bが下側の爪部18’の傾斜辺部18aに当接することで、下側の爪部18’が首部18dを支点に弾性的に上向きに少し回動し、短辺部18cが切り起こし部11の内面11aに隙間なく当接する。
上下の各爪部18,18’の先端部18eは、孔部14からドアアウタパネル8の内部に短く突出する。各爪部18,18’の横(D)方向長さの半分程度の位置に孔部14が位置する。なお、図3で縦(C)方向、横(D)方向は共にドアサッシュ5の傾きに対応して時計回りに少し傾斜している。つまり、縦(C)方向とは、略車両の上下方向であってドアサッシュ5の面に沿った方向であり、横(D)方向とは、略車両の左右方向であってドアサッシュ5の面に垂直な方向を示している。
上下一対の爪部18,18’で切り起こし部11を挟み込むことで、ドアアウタパネル8に対してドアベルトモール4の端末部15が縦(C)方向に正確に位置規制される。それと同時に、上下の各爪部18,18’がドアアウタパネル8の孔部14の端部と切り起こし部11とに挟まれること及び上下の凹溝30内に切り起こし部11の上下端が隙間なく嵌合することで、ドアアウタパネル8に対してドアベルトモール4の端末部15が横(D)方向に正確に位置規制される。これにより、ベルトモール4の固定後の浮きが発生せず、外観を損なう心配がなくなる。
ドアアウタパネル8は、車両の外方に向かうにつれて少し斜め下向きに傾斜した略横方向のパネル部分27と、孔部14及び切り起こし部11を有して、上方に向かうにつれて内向き(車室内側)に少し傾斜した縦(C)方向のパネル部分10と、両パネル部分10,27を繋ぐ湾曲部分32とを備えている。
湾曲部分32の外面に沿ってブロック部29の下部の内面が近接して位置し、縦方向のパネル部分10の外面に沿ってブロック部29の上部内面が近接し、突出上部28の内面の凸部28aがパネル部分10の外面に弾性的に接触し、略横方向のパネル部分27に沿ってモール部分16の下端のシールリップ部19が弾性的に接触する。上下の爪部18,18’は凸部28aの弾性反力とシールリップ部19の弾性反力とで外向きに引っ張られ、切り起こし部11の内面11aに各爪部18,18’の短辺部18cが隙間なく押接密着する。
図4に、従来の図6の別体のクリップ(鎖線で示す)51を用いた場合と、上記爪部(実線で示す)18,18’を形成した場合とを対比して示す如く、ドアアウタパネル8の内面からの爪部18,18’の突出量H1は、ドアアウタパネル8の内面からのクリップ51の突出量H2よりも格段(半分以下)に小さい。しかも、上下の各爪部18,18’がクリップ51の略上半部51aに位置するのに対して、クリップ51の略下半部51bは下側の爪部18’よりもドアアウタパネル8の内側で下方に大きく突出している。
このように、切り起こし部11をパネル部10の外面よりも外側に突出させたことで、爪部18,18’の位置が外側寄りに配置され、且つ爪部自体がクリップ51よりも小さいので、アウタパネル8の内部構造やレイアウトに及ぼす影響が小さく、内部構造物に干渉する心配がなくなり、爪部18,18’の設定位置の制約が少なく、自由度が大きくなる。
この効果の他に上記実施形態によれば、爪部18,18’をインジェクション成型部17に一体に形成したので、別体のクリップ51を設定する必要がなくなり、ドアベルトモール4のコストが低減される。また、従来のクリップ51を車種毎に共通使用する意図で制限されるレイアウト要件が緩和され、車種ごとに固定部(切り起こし部11と孔部14)の位置等を最適に設計することができる。また、ドアアウタパネル8に対するドアベルトモール4の上下方向と左右方向の取付位置を安定させて、外観を良くすることができる。
なお、上記実施形態においては、図1のB−B断面のようにドアアウタパネル8のサッシュ部5の幅(前後)方向のほぼ中央に切り起こし部11と上下一対の爪部18,18’を配置したが、切り起こし部11と上下一対の爪部18,18’をサッシュ部5の幅方向の前後二箇所に並列に配置することも可能である。また、上記したベルトモール4の取付構造は、サッシュ部の車両外方に配置される延設部を有するベルトモールに使用することが可能であって、フロントサイドドア1に限らず不図示のリアサイドドアやスライド構造のサイドドアにも適用可能である。
本発明に係る車両用ドアのベルトモール取付構造は、ドアアウタパネルのベルトモール取付用の孔部に起因する強度低下等を抑制し、また、取付用の孔部におけるドアベルトモールの位置決めと固定をガタつきなく正確に行わせて、ドアベルトモールの浮きを防ぎ、また、ドアアウタパネル内部へのベルトモール固定部の突出量を減少させて、内部との干渉等を防ぐために利用することができる。
1 ドア
4 ドアベルトモール
5 サッシュ部
6 根元部分
6a 後端縁(端縁)
8 ドアアウタパネル
9 窓ガラス挿通口
11 切り起こし部
14 孔部
15 端末部(延設部)
17 インジェクション成型部
18,18’ 爪部
W 上下幅

Claims (2)

  1. 車両のドアの窓ガラス挿通口の周縁に装着されて、ドアアウタパネルと窓ガラスとの間をシールすると共に、該ドアのサッシュ部の車両外方を通過して該ドアの前後方向の端縁まで延設配置されるベルトモールの取付構造であって、
    前記ドアアウタパネルにおける前記サッシュ部の根元部分に、上下幅を有する切り起こし部が車両の外方側に突出して設けられ、前記ベルトモールにおける該サッシュ部の車両外方に配置される延設部に、該切り起こし部に係合する上下一対の爪部が設けられ、該一対の爪部で該切り起こし部が上下から挟み込まれ
    前記切り起こし部の切り起こしによって前記ドアアウタパネルに形成された孔部に、前記一対の爪部の先端側部分が挿入配置されることを特徴とする車両用ドアのベルトモール取付構造。
  2. 前記一対の爪部が前記ベルトモールのインジェクション成型部に一体に形成されたことを特徴とする請求項記載の車両用ドアのベルトモール取付構造。
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