JP5779304B2 - イオントフォレーゼ装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、低電圧イオントフォレーゼ処置の後に行われる皮膚導電度向上処置等の複数の処置を施すのに適したイオントフォレーゼ装置及び方法に関する。
イオントフォレーゼ薬物送達システムは、病院や診療所において商業上利用可能となっており、この数十年の間、薬物送達の発展プロジェクトにおいてカスタムエンジニアード(custom-engineered)な装置として採用されている。しかしながら、このシステムには多くの制限があった。
イオントフォレーゼ装置は、次のような特性を備えることが好ましい。すなわち、使い捨てができ、操作が簡単で、薬物送達が効率的で、内蔵電源が独立していて、内蔵電子ドース(dose)制御器が精密で、小型かつ軽量で、患者にとって快適かつ安全で、生産及び販売において経済的であることである。しかしながら、現実にはこのような特性を備えた装置は今のところ利用可能となってはいない。
商業上の観点からすると、実用的なシステムは使い捨てのドースコントローラを廃棄するのではなく電子ドースコントローラを再利用し、または、内蔵パッチバッテリに完全に依存する代わりに、制御された電流ドースを増大させ、あるいは、パッチに一時的に接続された外部電源を用いて内蔵パッチバッテリを充電することが好ましい。この種の実用的なシステムには特有のことだが、パッチの本質的な構成要素との通信を確立しながら、外部ドースコントローラを受けるため、又はパッチに外部電源を供給するための経済的な接続・接合・搭載・結合手段が必要となってくる。
以下の説明は、本発明のいくつかの基本的な観点の理解のための本発明の要点についてのものである。この説明は広範囲な意味を含む本発明の概要ではない。また、これは本発明の構成要素を特定したり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。下記は以下に続く実施形態の前置きとして、本発明のいくつかの概念を簡単に説明するものにすぎない。
本発明の具体的な観点に係る複合イオントフォレーゼ経皮システムは、従来のイオントフォレーゼ経皮装置及び低電圧イオントフォレーゼ経皮システムとしての両方の機能を備える。本発明の実施例においては、装置はフォーワード(forward)イオントフォレーゼ処置(例えば、薬物伝達)及び/又はリバース(reverse)イオントフォレーゼ処置(例えば、検体抽出)に用いられる。複合装置として採用された場合、当該装置は従来のシステム及び低電圧システムとしての両方の有用な点を最大限に利用し、従来のシステム及び低電圧システム単体での不利益を減少または除去する。加えて、当該装置は単に従来のイオントフォレーゼ装置として、又は単に低電圧イオントフォレーゼ経皮システムとして用いることができ、ユーザに皮膚導電度向上処置等の治療において多用途性を提供するものである。
本発明の他の具体的な観点に係る複合装置は、統合的又は部分的に統合的なイオントフォレーゼ電気パッチに用いられ、電気パッチとドース制御モジュール、電力供給モジュール、(パッチに内蔵された充電式バッテリ用の)充電モジュール、データ取得モジュールとの接続又はこれらの組み合わせの接続における複数の問題を解決するものである。
本発明の他の実施形態、システム、方法、特徴及び利点は、当業者にとって以下の実施形態及び図面を検討することによって容易に想到することができるものである。これらの他のシステム、方法、特徴及び利点は本発明の技術的範囲に含まれるものとする。
本発明によれば、低電圧イオントフォレーゼ処置の後に行われる皮膚導電度向上処置等の複数の処置を施すのに適したイオントフォレーゼ装置及び方法が提供される。
以下の詳細な実施形態は、本発明の原理及び利点を説明するためのものであり、本発明の技術的範囲を限定するためのものではない。
本実施形態において、従来のイオントフォレーゼ経皮処置を行うシステム及び低電圧イオントフォレーゼ経皮システムの両方の機能を備えた複合イオントフォレーゼ経皮装置について説明する。この装置は、フォーワードイオントフォレーゼ(例えば、薬物送達)及びリバースイオントフォレーゼ(例えば、検体抽出)の両方の用途に用いられる。複合装置として用いられた場合、この装置は従来のイオントフォレーゼ経皮処置用のシステム及び低電圧システムが有する不利益を減少または除去しつつ、従来のシステム及び低電圧システムの両方の利点を最大限に生かすことができる。加えて、この装置は、従来のイオントフォレーゼシステム単体又は低電圧イオントフォレーゼシステム単体として用いることができ、このためユーザに多用途性を提供することができる。
また、イオントフォレーゼ経皮装置の動作を設計し、また確認する方法についても説明する。低電圧イオントフォレーゼ動作はオープンループ(例えば、最小限電気的コントロール(minimal electronic control)又はフィードバック、最小限電気的電流制限(minimal electronic current regulation))なので、この方法は好適である。
本発明者らは、患者に薬物治療を施す前及びその間の皮膚抵抗の変化をモニタし、特徴付け、そして適応するシステムを開発した。これは、少なくとも部分的に、電気電流及び薬物送達の関係に基づくものである。特に、患者の皮膚の電気導電度が向上されると薬物送達が向上されることに基づくものである。
本実施形態において説明される治療方法は、皮膚導電度向上処置(本発明の第一の段階)用の電子コントローラを用いる。この電子コントローラは、従来のイオントフォレーゼ処置に用いられる既存の電子コントローラと類似するものである。このコントローラは、従来のイオントフォレーゼシステム又は本実施形態で説明されるシステムと組み合わされて用いられるように設計されている(すなわち、電子コントローラは、マルチオプションな治療装置である)。皮膚導電度向上処置を行うには、比較的短い時間が要求される(例えば、2〜3分)。
皮膚導電度向上処置が完了した後、電子コントローラはイオントフォレーゼ経皮パッチから取り外される。残りの治療が低電圧処置を利用する。換言すると、本実施形態による治療方法の第二の段階では、エンハンスド(enhanced)低電圧イオントフォレーゼ処置が採用される。例えば、イオントフォレーゼ経皮パッチは、皮膚導電度向上処置の間、従来のイオントフォレーゼを行うパッチとして機能し、また、残りの治療の間に電源内蔵型の低電圧イオントフォレーゼパッチとして機能する。
低電圧電源は、パッチの製造時において当該パッチに内蔵されてもよいし、
又は、第一段階が終了した時点でユーザによってパッチに接続されるものであってもよい。内蔵される場合は、低電圧電源は皮膚導電度向上処置の間に電気的にバイパス(bypass)される(すなわち、電子コントローラによってパッチに電力が供給されている間バイパスされる)。電子コントローラが取り外された後に取り付けられる場合には、電子コントローラに用いられたものと同じコネクタを用いてイオントフォレーゼパッチに接続される。
本発明は、従来のイオントフォレーゼ処置にはないいくつかの利点を提供する。当業者にとっては既知であるが、従来のイオントフォレーゼ処置は、比較的大きな電流(例えば、3ミリアンプ)を供給する電子イオントフォレーゼコントローラを用いるものである。提供されるドースは比較的正確である。ここで、3ミリアンプにおける80ミリアンプ‐分の処置を例として検討する。イオントフォレーゼ処置自体は、約26.7分(26.7という数字は、80ミリアンプ‐分を3ミリアンプで割った数に等しい)の時間を要する。この時間に、準備、パッチの適用、電源のオン、電源のオフ、パッチの取り外し、クリーニング等に必要な時間を加えると、実際には処置に約40分の時間を要する。この間、患者は基本的に動くことができない(クリニック内でじっとしていなければならない)。これは、患者がリード線を介して卓上式またはハンドヘルド式の電子イオントフォレーゼコントローラに接続されており、またこのコントローラをクリニック内から動かすことができないからである。待ち時間や管理業務の時間を加えると、クリニックを訪れるトータルの時間が1時間を越える結果となる。そこで、もしクリニック内での時間を減らすことができれば、患者及び臨床医にとっては有益である。
一方、本実施形態において開示される治療方法は、クリニックにおいて行われる治療として第一の段階を有する。治療の皮膚導電度向上処置段階では、2〜3分の時間を要する。この段階ののちに、電子コントローラが取り外される。患者は数時間経皮パッチを着用し続けるが、クリニックを去って通常の日常生活動作を行うことができるので、じっとしていなければならない訳ではない。(パッチと一体の)低電圧電源を備えたパッチは、使い捨て可能な装置であり、患者は数時間ののちに単にパッチを取り外して廃棄すればよいだけである。従って、クリニックを訪れている全体の時間を、同一ドース(例えば、80ミリアンプ‐分)の従来のイオントフォレーゼ処置に比べて大幅に減らすことができる。
また、当業者にとって自明なことであるが、低電圧イオントフォレーゼ経皮パッチの不利益点は、流される電流の平均の大きさが比較的小さい点である。この大きさは、従来のイオントフォレーゼ治療に用いられる電子コントローラが供給するものと比べておよそ2桁小さい。そこで、低電圧イオントフォレーゼパッチを用いた治療では、好適な治療時間は、かなり長い時間となる。既存の低電圧イオントフォレーゼシステムにおいては、好適な治療時間は一般的には24時間である。例えば、IOMED社のコンパニオン(companion)80では、好適な時間は24時間で、またTravanti社のイオンパッチでも好適な時間は24時間である(なお、Travantiファーマ社は、以前はBirch Point Medical社であった)。
一方、本実施形態の治療方法によれば、低電圧イオントフォレーゼ段階は典型的にはおよそ2時間である。従って、この点において従来技術に対して有用である。
本発明の実施形態においては、動作は2つの段階を有する。第一段階は皮膚電気導電度向上処置であり、第二段階はエンハンスド・低電圧イオントフォレーゼ経皮パッチによる治療である。
皮膚電気導電度向上処置については、様々な既存の手法がある。これらの手法は、例えば、化学治療、表皮剥離、超音波治療、電気エネルギの利用を含む。従来のエレクトロポレーション(electroporation)は、皮膚導電度向上処置に電気エネルギを用いた手法の一例である。従来のエレクトロポレーションは、高電圧、高エネルギ、及び短期間のパルスを利用するものであるが、本発明は高電圧及び高エネルギに依らない。
また、電気回路網を小さくし、信頼性を高め、製造コストを下げるために、本発明の実施形態においては皮膚導電度向上処置を実施するための回路として従来のイオントフォレーゼ治療に用いられるものと同一の回路を利用する。この回路の機能は、典型的には、電流を制御することとともに徐々に直流電圧を増加すること、または、電圧を制御することとともに徐々に直流電流を増加することである。
本発明は、実施形態ごとに異なる条件の下で実施されてもよい。本実施形態では、好適な低電圧イオントフォレーゼ治療の時間は4時間またはそれ以下である。理想的には、低電圧段階は平均で2時間以下である。これは、患者によって、又は身体部位によって皮膚抵抗や薬物輸送が異なるので、安全マージンを与えることとなる。なかには皮膚抵抗が高い患者もおり、その場合には治療時間は2時間以上となる。本発明は、低電圧イオントフォレーゼ治療時間については、最大で4時間、かつ好適には2時間以下の時間に限定されるものではない。従って、4時間以上の他の時間であってもよい。
現在のところ、低電圧イオントフォレーゼ治療は、実質的な規制がなされているものではない。換言すると、電気電流については制限がない。電流の制限がないため、電流の大きさは治療の適用ケースごとに異なる。
低電圧段階での電流の大きさは、皮膚抵抗に依る。皮膚導電度が初期的に向上されていない場合、患者の皮膚抵抗はさらに大きく異なり、また大きさが大きくなる。治療時間は大きく異なり、最大4時間の好適な時間を越える場合がある。
皮膚電気導電度向上段階の2つの利点は、(1)低電圧イオントフォレーゼ処置に必要な時間が減少されている点と、(2)異なる身体部位ごとに異なる必要な処置時間の差を小さくした点(皮膚導電度の標準化(normalization))である。
図1のテーブルは、低電圧イオントフォレーゼ処置(80ミリアンプ‐分、6ボルトの低電圧イオントフォレーゼ処置、大人の女性)に関する説明のためのデータを示す。
本発明の第一の実施形態では、少なくとも3箇所の身体部位に有効に作用するイオントフォレーゼ経皮システムを用いる。これらの身体部位には、腕、手首、及び膝が含まれる。このイオントフォレーゼシステムは、また、これら3箇所の身体部位と同様の電気導電度を持つその他の部位にも有効に作用する。
図1のテーブルは、皮膚電気導電度向上処置を採用しない場合の6ボルト低電圧イオントフォレーゼシステムの治療時間を示す(時間−ノンエンハンスド)。3箇所の身体部位の治療時間は、最低2.1時間(腕)から最大5.5時間(膝)の範囲で異なっている。この時間の範囲は広すぎ、4.6時間(手首)及び5.5時間(膝)という処置時間は好ましくない。平均的な処置時間は4.1プラスマイナス1.85時間である(プラスマイナスは標準偏差である)。
図1のテーブルは、また、皮膚電気導電度向上処置を採用した場合の6ボルト低電圧イオントフォレーゼシステムの治療時間を示す(時間−エンハンスド)。3箇所の身体部位の全てにおいて治療時間が大幅に減少している(3箇所とも2.5時間以下)。3箇所の治療時間は比較的似通っている(すなわち、ある程度の治療時間の標準化をもたらすある程度の電気導電度の標準化がある)。平均治療時間は1.9プラスマイナス0.5時間である(プラスマイナスは標準偏差である)。3箇所の治療時間は、それぞれ、好適な2時間の治療時間とおよそ同一であり、低電圧イオントフォレーゼ治療において導電度向上処置を施す本発明の第一の実施形態の設定条件を満たす。
図2及び3のグラフは、3ボルトのイオントフォレーゼシステムによる皮膚電気導電度向上処置の利点を電流の大きさとともに示すものである。図2に示す治療は、低電圧イオントフォレーゼ処置の前に皮膚電気導電度向上処置を採用していない。そこで、皮膚導電度が4時間全体に渡って徐々に増加しており、平均電流が減少する結果となっており、換言すると30ミリアンプ‐分の比較的低い全体ドースとなっている。
図3に示す治療は、低電圧イオントフォレーゼ処置の前に皮膚電気導電度の向上処置を採用している。そこで、治療の最初期の段階から皮膚導電度が最大化されており(なお、これは治療の初期の段階で電流のレベルが比較的高いことによって表される)、換言すると、比較的高い平均電流が4時間全体に渡って促進されており、57ミリアンプ‐分の比較的高い全体ドースとなっている(約2倍の増加である)。
図2において、経過時間125分において、電流が急上昇している。これは、おそらく腕の運動のためであり、皮膚と電極との界面により変化したものである。このような摂動は一般的なものであり、なぜなら低電圧イオントフォレーゼ電気動作は基本的にオープンループなものだからである。
典型的に、低電圧イオントフォレーゼ装置(例えば、IOMED社のCompanion80)による治療時間は、第一に皮膚抵抗に依存する。これは、これらの装置が電気電流レギュレータを備えていないからである。1の身体部位(例えば、膝)における治療は、他の身体部位(例えば、腕)における同一ドースの(例えば、80ミリアンプ‐分)の治療と比べて200%から400%の治療時間を要する。加えて、日が異なると身体部位によっては治療時間が異なることとなる(これは、身体部位の皮膚抵抗が健康状態、湿度、温度、時間等によって異なるものだからである)。さらに、同じ身体部位でも、皮膚の特性が異なるので患者ごとに治療時間は異なる。
従って、低電圧イオントフォレーゼ装置に関しては、皮膚抵抗が多くの問題を生じさせる。典型的な問題は、(1)望ましいパッチ着用時間内において薬物送達が不十分なドースとなること、(2)患者によって同一の身体部位でも治療時間が大きくことなること、(3)同一の患者でも身体部位によって治療時間が大きく異なることである。本発明の有用な点はこれら3つの問題及び皮膚抵抗による類似の問題を解決することである。
皮膚電気導電度向上処置段階における皮膚抵抗の低減及びおおよその標準化を図4に示す。当業者にとって自明だが、抵抗は導電度に反比例する。従って、抵抗の減少は導電度の増加につながる(例えば、電気導電度の増加及びポテンシャルドラッグフラックス(potential drug flux))。抵抗の単位はオームであり、導電度の単位はムオー(Mho)である。
初期皮膚抵抗は比較的高く、0.025ミリアンプ(グラフの外)で250キロオームである。電流が3.0ミリアンプ(経過時間30秒)になると7.5キロオームまで低下する。電流が一定の間低下し続け、そして電流を減少させる直前に(経過時間166秒)最低の3.87キロオームまで低下する。図示するように、電流が減少する間抵抗は上昇し続ける(例えば、増加された導電度のパーセンテージは、エンハンスメント段階が完了する前に失われる)。電流の大きさが小さくなると、皮膚中の導電度の経路は回復する。電圧が約6ボルトまで低下した際に具体的な抵抗値を測定する。本発明の実施形態においては、この6ボルトでの測定が、続いて行われる低電圧イオンフォトレーゼ段階(6ボルトの電位を採用)の間存在するおおよその抵抗を計算するのに利用される。
図5は、図4に対応する電圧と電流を示す。図示するように、経過時間183秒ほどで電圧は6ボルトまで低下する。そこでこのタイミングで具体的な抵抗の測定を行う。なお、説明を容易にするため、この測定をR1とする。
本発明の第一の実施形態のプロトタイプにおいては、低電圧イオンフォトレーゼ抵抗(例えば、後に行われる低電圧イオンフォトレーゼ段階で存在する抵抗)と皮膚電気導電度向上処置段階の残り数秒で測定された抵抗との比を求めるために実証的テストを採用した。図13のテーブルは、8人の大人のサンプルサイズの膝に関して1.61対1の比率を示す。標準偏差は比較的低く、このような計算は許容可能な概算または予測される計算結果を得ることに利用できる。
本発明の一の実施形態においては、この抵抗の計算は、電子回路によって後に行われる低電圧イオントフォレーゼ段階のおおよその時間を計算することに利用されてもよい。例えば、測定R1の結果が4.0キロオームの場合、低電圧イオンフォトレーゼのためのおおよその抵抗は6.44キロオーム(1.61X4.0キロオーム)となる。低電圧イオンフォトレーゼ段階の典型的な電位は、6.44キロオームでは5.5ボルトであり、これは0.85ミリアンプ/オームの結果となる。これは、85分の治療(85分=0.85ミリアンプ分の72ミリアンプ‐分)の結果となる。治療の残りの時間はLCDやその他の種類のディスプレイ装置に表示される。
本発明の他の実施形態においては、この時間測定は、低電圧イオンフォトレーゼ処置が所定の最高治療時間、例えば4時間以内に完了することを確認するために用いられる。時間が最大限度を超える場合は、皮膚電気導電度向上処置段階で適切な警告が臨床医及び/又は患者に発せられる。
この警告を行う動作を簡単にするために低電圧イオントフォレーゼ治療時間を計算する必要はない。これは、時間が抵抗R1に比例するからであり、すなわちR1を計算するのみで足りる。
同様に、単に所定の電圧(オームで割った値は抵抗に比例する)での電流の大きさを評価することによって計算をさらに簡単にすることができる。例えば、最大治療連続時間4時間の間に72ミリアンプ‐分のドースで膝を治療する場合を考える。これは、1分おきに0.3ミリアンプ‐分に等しく、最小平均が0.3ミリアンプの電流に等しい。典型的な電位である6ボルトでは、これは20キロオーム(R=V/I)の最高低電圧イオントフォレーゼ抵抗の結果となる。図13のテーブルによれば、R2対R1の割合は、膝については1.61対1の割合である。従って、R1=12.4キロオーム(20/1.61)である。12.4キロオームでの6ボルトの電流は、0.49ミリアンプである(I=V/R)。従って、皮膚電気導電度向上処置段階の終りの近傍では、電子コントローラは、6ボルトでの電流の測定値は0.49ミリアンプかそれ以上であることを確証することができる。電流が0.49ミリアンプ以下である場合には、(LEDの点灯または警告表示機を介して)ユーザに警告を発する。本発明の第一の実施形態に係るモデルでは、非常に制限的な数学的計算能力を有するマイコンが用いられる。従って、最も単純な計算方法が採用される。
本発明の他の実施形態においては、皮膚電気導電度向上処置段階ののちに電流の測定を行う。電流をゼロまで低下させてからの有限な期間の間に、例えば、5秒以内の間に、電圧が低電圧イオントフォレーゼに利用された電圧と同じ大きさ、すなわち6ボルトに設定され、電流を測定する。この方法は、上記R2対R1の比率を最小限にし、又は除去し、これによって計算を簡単にし、かつ/又は増加させる。
本発明の第一の実施形態に係るモデルでは、多数の測定(すなわち、R1の測定のみならず)がマイクロコントローラによって数ミリ秒の間に約1ミリ秒単位で行われ、ノイズを低減して測定の正確さを増加するために平均化される。
本発明の他の実施形態においては、R1に関連する測定が余剰の電気導電度をテストするために用いられる。高レベルの導電度は、痛んだ皮膚(例えば、皮膚の損傷)又は他の異常に関連するものである。
図4に戻り、抵抗の変化率は、時間とともに減少する。最終的には、抵抗は最低の値となり、その後は時間とともに変化しない。そこで、抵抗の変化(抵抗の一次導関数)を、いつ皮膚電気導電度向上処置段階を終了するかについて判別する方法に利用することができる。
好適には、第二段階の低電圧イオンフォトレーゼにおける電位は、皮膚電気導電度向上処置の間に得られる皮膚電気導電度の増加したレベルによる最大の利益を得るために要求される皮膚電気導電度向上処置のレベルまで最適化される。
図6は、本実施の形態のために最適化がなされた場合の低電圧処置を示す。皮膚電気導電度向上処置段階では、3ミリアンプ〜8ミリアンプ‐分が採用されている(継続時間は約3分)。図示する低電圧イオントフォレーゼ段階では6ボルトが採用され、72ミリアンプ‐分が100分において達成されている(これは、240分の要求をはるかに下回るものである)。
最適化は、電流が最初から及び処置の全期間において比較的一定であることにより観察される。換言すると、低電圧イオントフォレーゼ処置段階で用いられる電位は、エンハンスメントがなく、電流がより低い値からスタートし、治療全体を通じてゆっくりと増加する皮膚電気導電度向上処置によってもたらされる電気導電度の増加したレベルを維持または向上するのに充分なものである。
図6において、電流は経過時間160分において効果的に止められる。本発明の第一の実施に係るモデルに係るイオントフォレーゼパッチは、80ミリアンプ‐分が達成された後のある有限ドースで治療を終了させる電気化学オーバードース制限スイッチを含む。このようなイオントフォレーゼパッチについては、オーバードース制限スイッチが、約121ミリアンプ‐分および経過時間約1160分において効果的に電流を止めた。
図6において、皮膚電気導電度向上処置段階の間に8ミリアンプ‐分のドースに加えて、72ミリアンプ‐分の低電圧イオントフォレーゼドースが得られ、2時間のうちに最低限要求される80ミリアンプ‐分の患者に対するイオントフォレーゼドースの結果となった。図7は、図6の場合において流される電流についてドースを蓄積したものである(単位はミリアンプ‐分)。図7において、72ミリアンプ‐分が約100分(すなわち、1.67時間)において達成されている。そのため、治療は2時間以内に完了し(すなわち、120分)、好ましい240分の要件以内であった。
図8は、この種の実施形態において最適化がなされていない場合の治療を示す。図6に示す治療のように、皮膚電気導電度向上処置段階では3ミリアンプ〜8ミリアンプ‐分が採用された。図6の治療と異なり、低電圧イオントフォレーゼは6ボルトの代わりに3ボルトを採用した。その結果、72ミリアンプ‐分ドースの要件は、240分(4時間)の条件下では達成されなかった。240分後、低電圧段階で得られたドースは、約53ミリアンプ‐分だった。
最適化の欠如は、電流が最初から減少していることによって観察できる。最初の一時間で、電流は0.23ミリアンプから0.10ミリアンプまで低下した。電流の大きさは、最初の大きさから43%まで減少した。従って、抵抗は230%増加した(すなわち、電気導電度は初期値の43%まで低下した)。抵抗の増加は、3ボルトの電位では皮膚電気導電度向上処置段階で提供される皮膚電気導電度の増加したレベルを維持するのに不十分であることを示す。そこで、低電圧イオントフォレーゼ電圧の大きさは、皮膚電気導電度向上処置のレベルにまで最適化されていないといえる。
好ましくは、皮膚電気導電度向上処置段階(すなわち、第一の段階)の動作は、低電圧イオントフォレーゼ段階(すなわち、第二の段階)で皮膚電気導電度を最大限にするように、低電圧イオントフォレーゼ段階において最適化される。従って、図10に示すように、皮膚電気導電度向上処置段階においては、短い時間は導電度を増加させるのに不十分で、長い時間は導電度の充分な増加につながる。
以下の条件の一例を検討する。全治療時間は4時間かそれ以下、典型的には2時間で、皮膚電気導電度向上処置での電流密度は0.53ミリアンプ/平方センチメートル又はそれ以下、皮膚電気導電度向上処置の時間は5分かそれ以下である。
皮膚電気導電度向上処置の効率を決めるパラメータは、電流密度と時間である。本実施形態の一のモデルにおいては、陽極電極の面積と陰極電極の面積とは、ともに5.71平方センチメートルであった。従って、最大電流密度は0.53ミリアンプ/平方センチメートルで、3.0ミリアンプの電流の最大の大きさに対応する。
結果として得られる本実施形態のパラメータは、経験的に判別されて実証される。皮膚電気導電度向上処置は、3.0ミリアンプ(許容最大値)で開始される。この例では、3ボルト又は6ボルト(一のリチウム電池または二つの直列リチウム電池に相当)の低電圧イオントフォレーゼ電位とともに、1分、3分及び5分の皮膚電気導電度向上処置をテストした。
図9は、最適化の達成を示す(これは、電流の大きさがドース制限スイッチによって約100分で電流が低下させられるまでの全低電圧イオントフォレーゼ処置段階において実質的に一定だからである)。
低電圧イオントフォレーゼ処置段階は、6ボルトの通常電位を採用する。皮膚電気導電度向上処置段階は、3分の時間で3ミリアンプの条件を採用する。
テストは、皮膚電気導電度向上処置の期間の長さにかかわらず、3ボルトの低電圧イオントフォレーゼ処置段階が許容できるものではないことを実証した(すなわち、典型的な処置時間が要求される2時間よりもはるかに長かった)。従って、6ボルトの必要性が実証された。
さらなるテストが6ボルトでの低電圧イオントフォレーゼに基づく皮膚電気伝道度向上処置の最適な時間を判別するために行われた。結果を図10に示す。なお、時間を3分以上の長さとしても大きな向上は見られなかった。
3分の場合と1.2分の場合とには大きな差があり、1.2分ではいくぶん不十分な時間である。従って、最適な時間は1.2分と3分との間にあり、さらなる最適化が必要と考えられるならばさらなる実証的テストを行ってもよい。例えば、本発明の第一の実施形態のモデルでは、必要とは考えられず、3分のエンハンスド時間が確立された。
図11は、不十分な導電度の増加とともに生じる最適化の欠如を示す。低電圧イオントフォレーゼ処置の最初の一時間では、電流が実質的に増加し、これは、皮膚電気導電度向上処置が不十分であったことを示す。この不十分さは、不十分な時間または不十分な電流密度のいずれか、又はこれら両方の理由による。この例では、0.53ミリアンプ/平方センチメートルの電流密度がこの例に許容された最大値であったが、不十分な時間(すなわち、わずか1.2分)によるものである。
本発明に係る装置の設計においては、治療対象の身体部位を考慮する。例えば、本発明の第一の実施形態では、3箇所の身体部位または同一かそれよりもよい電気導電度特性を有するその他の身体部位に用いられる。身体部位を図12のテーブルに示す。これら身体部位のそれぞれについて、数人の大人を対象としてテストを行った。
最初に、8人の大人の膝についてテストを行った(6人は女性、2人は男性)。結果を図13のテーブルに示す。トータルの抵抗は、主に、皮下の身体部位の抵抗、陽極電極における皮膚抵抗、陰極電極における皮膚抵抗、陽極電極の抵抗及び陰極電極の抵抗の合計である。例えば、最適なイオントフォレーゼ薬物送達の用途においては、皮膚抵抗がトータル抵抗の95%に寄与する。
図13のテーブルを参照すると、3分後、3ミリアンプの皮膚電気導電度向上処置段階の後、トータル抵抗の平均は、約6ボルトで4.11プラスマイナス(プラスマイナスは標準偏差)0.49キロオームであった(抵抗はある特定の電圧で測定された。なぜなら、皮膚抵抗は非直線的で電流に反比例し、かつ電圧に反比例するからである)。R2対R1の比率を後に行われる低電圧イオントフォレーゼ処置段階でのおおよその抵抗を求めることに用いた。
図14中のテーブルは、腕についてのものであり、図15中のテーブルは手首についてのものである。R1対R2の比率は、3箇所の異なる身体部位に関してほぼ同じである(膝については1.61対1、腕については1.52対1、手首については1.55対1)。これら3箇所についての平均は本発明に係る皮膚電気導電度向上処置装置内のマイコン等によって普遍定数として採用することができる。この定数は、低電圧イオントフォレーゼ処置時間を計算又は抵抗が低電圧イオントフォレーゼに適しているか否かを判別すること(許容上限よりも下であれば、例えば4時間等の所定の時間内に治療が終ることが保証できる)に利用できる。他の実施形態においては、最悪のケースでの比率が身体部位の全ての動作が正常であるかどうかを確認することに利用される。
以下の説明は本発明の一の実施形態に係るものである。しかし、本発明はこの一の実施形態に限定されるものではない。図16は、イオントフォレーゼパッチを示し、図17は、本発明に係る電子イオントフォレーゼコントローラを示し、図18は、低電圧バッテリーパックを示し、図19は、データロギングシステムを示す。
図17において、イオントフォレーゼコントローラ200は、従来のイオントフォレーゼ及び皮膚電気導電度向上処置のいずれについても設定できるものである(すなわち、ハイブリッドモードのものである)。最初に、電源オン選択プッシュボタン201が押圧されると、装置がターンオンし、ハイブリッドモードが選択される。これは、ハイブリッドLED204により表示される。電源オン選択プッシュボタンを再び押圧すると、装置は3つの従来のイオントフォレーゼモードのうちの最初のモードである低電流モードになり、これはローLED205により表示される。さらに電源オン選択プッシュボタンを押圧すると、3つの従来のイオントフォレーゼモードのうちの2つ目のモードである中間電流モードとなり、これはミディアムLED206により表示される。電源オン選択プッシュボタンをさらに押圧すると、装置は3つの従来のイオントフォレーゼモードのうちの3つ目のモードである高電流モードとなり、これはハイLED207により示される。電源オン選択プッシュボタンをさらに押圧すると、選択処理が最初に戻り、換言するとモードがハイブリッドモードに戻る。これは、ハイブリッドLED204により示される。
低電流モードは、2ミリアンプ等の低いレベルの電流に対応するモードである。中間電流モードは、3ミリアンプ等の中間レベルの電流に対応するモードである。高電流モードは、4ミリアンプ等の高レベルの電流に対応するモードである。
黄色バッテリ警告LED208は、バッテリの状態を示す。本発明の実施形態のモデルでは、充電式バッテリを採用している。他の実施形態においては、一次電池または他の好適な電源を採用してもよい。
赤色電極リジェクトLED209は、動作エラー(例えば、電流の遮断)を示す。
装置を従来のイオントフォレーゼ装置として設定するには、ユーザは、電源オン選択プッシュボタン201を用いて装置をオンし、低、中間、高のいずれかを選択する。ドースは好適には40ミリアンプ‐分に固定される。コントローラ200は、図16のイオントフォレーゼパッチ100に取り付けられる。イオントフォレーゼパッチ100は、身体に取り付けられる。ユーザは、スタートプッシュボタン202を押圧することにより、従来のイオントフォレーゼ処置を開始する。処置が終了したら、装置が音を出して処置の終了を示してもよいし、コントローラが自動的にターンオフしてもよい。
また、ユーザは、従来のイオントフォレーゼ処置が完了する前に、電源オフプッシュボタン203を押圧することにより、時間を早めて終了させることもできる。従来のイオントフォレーゼ処置が完了したら、イオントフォレーゼパッチ100とコントローラ200とは取り外される。
図16のイオントフォレーゼパッチ100を参照しながら説明すると、イオントフォレーゼパッチ100に図17のコントローラ200がパッチの2つの電気接続ポイント121、122を介して接続される。例えば、コントローラの接続ノード221はパッチの接続ノード121に接続され、コントローラの接続ノード222はパッチの接続ノード122に接続される。接続ノード121は、2つの電極(アノード又はカソード)のいずれかに接続される。接続ノード121がカソード101に接続される場合、接続ノード122はアノード102に接続される。この接続は直接的な接続であってもよいし、電子回路(例えば、電流制御抵抗)を介した接続であってもよい。
イオントフォレーゼパッチ100は、特にコントローラ200と一体になるように設計されている。一の実施形態においては、イオントフォレーゼパッチ100は、従来のイオントフォレーゼ処置、皮膚電気導電度向上処置の両方及び低電圧処置用に設計されている。他の実施形態においては、特に従来のイオントフォレーゼ処置用のイオントフォレーゼパッチと、それとは異なる皮膚電気導電度向上処置とそれに続く低電圧イオントフォレーゼ処置用のイオントフォレーゼパッチが用意される。
設計及び検査プロセスの一部として、低電圧イオントフォレーゼシステムの電気的パラメータを評価することが望ましい。従って、図19に示すデータロギングシステム400等の外部測定システムを用いる。
以下の説明は、本発明の一の実施形態に係る、従来のイオントフォレーゼ処置に用いられる方法についてのものである。最初に、イオントフォレーゼパッチ100を、処置が施される身体部位に取り付ける。次に、イオントフォレーゼコントローラ200を3つの電流の大きさのうちのいずれかに設定する(患者の耐性による)。次に、イオントフォレーゼコントローラ200を処置が施される身体部位に取り付けられたイオントフォレーゼパッチ100に接続する。次に、イオントフォレーゼコントローラ200を起動する。従来のイオントフォレーゼモードにおける装置の動作は、既存のイオントフォレーゼコントローラの動作と同じである。電子イオントフォレーゼコントローラ200が電子電流レギュレターを備えているので、電流は比較的正確な大きさとなり、従って処置に必要な時間も比較的正確となる。
以下の説明は、本発明の一の実施形態に係る、皮膚電気導電度向上処置に用いられる方法についてのものである。最初に、イオントフォレーゼパッチ100を身体に接続する。次に、イオントフォレーゼコントローラ200を、皮膚電気導電度向上処置モード(すなわち、ハイブリッドモード)に設定する。次に、イオントフォレーゼパッチ100を、処置が施される身体部位に取り付ける。次に、イオントフォレーゼコントローラ200を起動する。装置の動作は、従来のイオントフォレーゼ処置を簡潔したものに類似する。例えば、本実施の形態では、3ミリアンプで、8ミリアンプ‐分の処置が施される。これは、約3分を要する。この処置が完了すると、電子イオントフォレーゼコントローラ200がビープ音を出して自動的にターンオフしてもよい。そして、コントローラを低電圧イオントフォレーゼパッチ100から取り外す。低電圧電源300(図18)をイオントフォレーゼパッチ100に接続する。低電圧イオントフォレーゼパッチ100と電源300とは、数時間身体部位に接続されたままとなる。処置の後、イオントフォレーゼパッチ100と電源300とは取り外されて廃棄される。
他の実施形態においては、電源300はイオントフォレーゼパッチ100と一体的なものであってもよい。皮膚電気導電度向上段階が完了した後、電子コントローラ200を取り外す。コントローラ200の取り外しにより、一体的な電源300が処置の低電圧イオントフォレーゼ段階に要求される低電圧を供給するために陽極と陰極とに接続される。電源300の電気的接続は、自動的なものでも手動によるものであってもよく、またはこれらの組み合わせによるものであってもよい。自動接続の場合は、機械的、(トランジスタ等による)電気的、電子・機械的なものである。
場合によっては、皮膚電気導電度を向上させることができない。例えば、パッチが足の裏に接続されている場合は、抵抗が比較的高い(すなわち、電気導電度が比較的低い)。本実施形態に係る実証的テストによれば、足の裏の抵抗は6ボルトで約40キロオームであり、3分の皮膚電気導電度向上処置段階を要する。電気回路がこの高抵抗を検出する。本発明の第一の実施形態によれば、これに伴う警告がなされる。この警告は、ユーザに、後に行われる低電圧イオントフォレーゼ処置を行うべきでないことを伝えるものである。この場合、ユーザには、装置が可能な従来のイオントフォレーゼ処置を利用して治療を続けるというオプションがある。
低電圧電源300と組み合わされたイオントフォレーゼパッチ100は、独立して用いられ(すなわち、電子コントローラなしで、すなわち、皮膚電気導電度向上処置なしで)、エンドユーザに別のオプションを与える。
一の実施形態においては、イオントフォレーゼ経皮処置は、様々な態様で身体部位に適用される。従って、一のシステムで従来の又は一体的なイオントフォレーゼ処置、あるいはこれらの組み合わせの処置をすることができる。
高電圧化で皮膚抵抗は低下し、従って皮膚抵抗は従来のパンチスルー(punch-through)とともに約1〜5分で低下する。パンチスルーの後、処置はより効率的な一体的イオントフォレーゼ処置に移行してもよい。この後に続く一体的イオントフォレーゼ処置はバッテリを電源として用いたり、あるいは、低下した抵抗とともに皮膚を介した電源不要のパッシブ・デリバリー(passive delivery)によるものであってもよい。なお、パンチスルーという語は、皮膚の電気導電度向上を意味するものである。
完全な従来の処置を、本実施形態のシステムを用いてパンチスルー処置の時間を延長し、所望のドースを得ることによって行うことができる。一方、完全な一体的処置を、本実施形態のシステムを用いてパンチスルー処置を全く行わないことによって、またバッテリによって動作するパッチを用いることによって行うことができる。
ドースコントローラは、電流を制御し、電圧をモニターし、ミリアンプ‐分単位で累積イオントフォレーゼドースを計算する。ドースコントローラは、また、R=V/I(Rは抵抗、Vは電圧、Iは電流)の式を利用することによって合計皮膚抵抗を計算することができる。
皮膚抵抗を低下させるパンチスルーモードの効果は、時間の経過にともなう皮膚抵抗の計算を比較することにより、すなわち、異なる時間で上記の計算を行ってその大きさを比較することにより、評価することができる。
図5は、電流が0から3ミリアンプに上昇し、低下する前に3ミリアンプの状態を約2.5分間維持した場合のパンチスルーモードを示すグラフである。図中において、電圧は徐々に低下し、電流は一定に保たれる。これは、時間とともに徐々に低下する抵抗(V/I)を示す。
本発明の一の実施形態では、電流制御式のドースコントローラを用いてパンチスルー処置を施すことと、電極に取り付けられた比較的一定な電圧のバッテリを用いた一体的処置を施すこととからなるハイブリッド処置がなされる。
図2及び図3は、バッテリを用いた、一体的処置を示すものであり、図2は前処置又はパンチスルーなしで皮膚を流れる電流を時間の関数として示し、図3は、皮膚導電度向上処置がなされた場合のパンチスルー処置の後の電流を時間の関数として示すものである。
当業者に知られているように、イオントフォレーゼのドースは、典型的にはミリアンプ‐分によって特定され、これは、電流の総量を時間で割ったものである。従って、ミリアンプ‐分のドースは、図2及び図3中の2つのカーブのそれぞれの下の、時間上で電流を合計した領域により示される。当業者にとっては自明であるが、これらのグラフのおいては、前処置なしの場合と比べて、約2倍のミリアンプ‐分がパンチスルーで流されている。
図5に戻り、抵抗に若干の変化を生じさせるこのパンチスルー前処置には最適な時間がある。特に、電圧の変化、すなわち抵抗の変化は、電流3ミリアンプにおいて、時間の関数としてグラフの右側で電流が低下する前の左側と比べて小さい。このパンチスルーモードは、固定された処置時間と電流プロファイルとを有するように、あるいは、ある患者のある組織に適するようにプログラミングされている。例えば、ドースコントローラのソフトウェア/ファームウェアを電圧の変化を時間の関数として模索するようにプログラムすることができる。また、電圧のスロープまたは絶対電圧自体が選択された閾値以下まで低下した場合に、電流を低下させて前処置を完了するようにプログラムすることもできる。これにより、前処置時間を患者ごとに異なるようにすることができる。しかし、皮膚抵抗は最適に低下されるようにする。
従来の手段を用いて全治療を完了することなく、最適化されているかいないかにかかわらず、パンチスルー処置以外にもハイブリッド処置用の他の選択的な処置を行うことができる。従来の処置は、所定の期間、例えば15分の後、しかし、所望のイオントフォレーゼドースの伝達が完了する前に、中断することができる。望ましいドース、従来の処置を用いた経過時間に基づいて残りの処置時間を臨床医に通知するには様々な方法がある。これは、チャート又はテーブルの形式で提供され、又は、コントローラに表示オプションとしてプログラミングされる。
これに係る計算は、所望のターゲットドース(D)、パッチに内蔵されたバッテリの電圧(V)、及びVでの皮膚抵抗(R)を次の式を用いて知るようにすることによって達成される。すなわち、D=D−Dの式である。なお、Dはパンチスルーの後に求められる残りのドース、Dはパンチスルー及びそれに続く従来の処置段階を通じたドースの総量である。
一体的パッチによって流される電流(Iint)は、次のようにして計算される。すなわち、Iint=V/Rから求められる。残りの一体的処置の時間(tint)は、次の式から推測することができる。すなわち、tint=D/Iintの式である。一体的処置時間の計算は、一体的処置時間上で徐々に増加する皮膚抵抗に割り当てられた補正因子とともに調整することができる。
上記の説明においては、患者の性及び/又は体重は、特定の実施形態及び説明において特有のものであった。しかし、本発明は患者の性及び/又は体重によって限定されるものではない。同様に、本発明は、低電圧又は従来の処置において例えば40ミリアンプ‐分又は80ミリアンプ‐分の好適なイオントフォレーゼドースに限定されるものでもない。本発明の技術的範囲を超えない範囲で他のドースとしてもよい。
本発明の一の実施形態においては、次の構成要素を備える
システムが提供される。すなわち、(1)内蔵バッテリを収納して、その極性を適切に維持しながら配置する容器と、(2)内蔵バッテリと電流分配フィルム伝導経路との間で接続を維持するカップリングジャンクションと、(3)機械的に安定に保持され、外部電子コントロールモジュール、電源又はモニター装置をパッチに電気的に接続し、追加的な伝導性または金属の圧着接続、他の接続リード、分配素子又はコネクタ装置自体に付加されたリードとともに又はこれらなしで達成され、電流分配素子上のプリントされた伝導性経路のみを利用するものと、(4)外部コントローラ又は電源に接続されたり切断されたりすることによって自動的にオンボードバッテリからの電流をスイッチオン・オフするものと、である。
コネクタは、上述したいくつかの機能的な構成要素のそれぞれを、インジェクション形成されたプラスチックボディアセンブリ内に組み込んだものであり、このボディアセンブリは、典型的に要求される付加的な構成要素(例えば、スイッチコンタクト、金属バッテリタブ、半田付け式または圧着式コネクタ、伝導性カップリングジョイント)を備えずにデザイン上の制約を満たすものである。インジェクション形成されたボディは、電流分配素子、最新のイオントフォレーゼ電極装置に必要とされる構成要素とともに機能するものである。
以下で詳細に説明するように、コネクタと電流分配素子とは、外部コントローラ、電源又はモニタ装置とともに、当該装置内の接触ピンを介して一緒に動作する。ピンはコネクタと電気的に通信をするためのものである。このような動作の間、外部装置にコネクタがマウントされる。
イオントフォレーゼ電流分配素子は、典型的には、様々な伝導性及び誘電性(例えば、絶縁性)のインクによるシルクスクリーンプリント式のパターンが配置された非伝導性基板フィルム(例えば、ポリエステルフィルム)から構成される。ポリエステルフィルム上にプリントされたパターンやシンボルのグラフィックデザインは、一般的にはコストや製造時間が重要ではない。パターンがフィルム上にプリントされて硬化させられた後、電流分配素子の構成要素は、電極パッチに適用可能な所定のサイズ及び形状にダイカットされる。プリントと同様に、ダイカットによる形状は一般的にはコストや製造時間に影響するものではない。追加的なインク経路のトレース、誘電性マスキング、最後のダイカットで必要となる穴の加工等は、工程を複雑にしたり、コネクタ装置又はシステム用の電流分配素子のコストを増加させるものではない。
本発明の一の実施形態では、コネクタとともに動作する電流分配素子のデザインは、一般的に、既存の電流分配素子と同一の量のインク及びフィルムのコンポーネント、同一の程度のプロセスステップを含み、その結果、商業上利用可能なスタンダードなイオントフォレーゼ電極パッチの電流分配素子よりもコストがかかることはない。これは、特に複合システムのなかにはより複雑なプロセスやコストを要求するものもあるので、特筆すべき本発明の有用な点である。
また、本発明の一の実施形態によれば、本発明によるコネクタ装置の設計の有用な点は、単一のプラスチックパーツアセンブリを用いることにより、同一の結果を得るために複数の構成要素を有するシステムと同一の機能を発揮することができる点である。製造時においては、組み立て時間を短縮することができ、さらに人件費も削減できる。さらに、単一のプラスチックアセンブリのコストは、一般的に複数の部品のコストの合計よりも低いという利点がある。複数の部品だと製造ミスや個々の部品の欠陥につながるが、単品だとそのようなことがないので、結果として信頼性が向上する。
図20に本発明の一の実施形態に係るコネクタの筐体又はボディを図示する。コネクタボディ512は、好適には蓋514と基部516とを有するプラスチック部品から構成される。押圧突起520、522は、蓋514にモールド成形されている。バッテリ524、526を収容するために蓋514がヒンジ(一例として、フレキシブルプラスチックからなる)によって閉じられると、押圧突起520、522は、電流分配素子(図示せず)上の所定の接点において高い押力を生じさせ、これによってバッテリ524、526と電流分配素子とを電気的に接続する。本発明の一の実施形態では、ボタン式バッテリを接続するためのジャンパーリードとして機能する延長ストリップ又は伝導性経路を含んでもよい。
図20において、レジスタペグ(registering peg)528〜531は、電流分配素子612(図21)をコネクタケースの蓋514及び基部516に対して適切にガイドして位置決めする。基部516において、フィルムステー532〜536は、電流分配素子612(図21)の表面をピン挿入ポート538、540の位置まで押し上げる。外部モジュール装置(図示せず)のピンは、挿入することによって簡単に電流分配素子の電流経路(図示せず)との接続を確立することができる。さらに、スイッチピンランプ542は、外部ピン711、712(図24B)が挿入された場合、コネクタの蓋514をわずかに屈折させる。この屈折により、バッテリ526上の押圧突起522が持ち上げられ、バッテリと電流分配素子612(図21)との接続を切ることができる。コネクタの拡大又は膨張により、外部コントローラをコネクタに押し込み又は固定することができる。
図21に、本発明の一の実施形態に係る電流分配素子を示す。電流分配素子612は、透明部材、その表面にインクが何もプリントされていない表向き面から構成されるポリエステルフィルム基板614を含む。表向き面616の全体は、プラスチックのみの表面であるから、非伝導性である。基板は透明であるので、(ガラス板の裏から表に塗装されたイメージを見ることができるのと同様に)インクのみを見ることができる。一方、裏向き面618は、インクがプリントされた面である。
電流分配素子612は、誘電性の絶縁インク層624中の被覆されていない領域からなるバッテリ接続ウィンドウ620、622を含み、このバッテリ接続ウィンドウは、伝導性経路626、628を露出させる。
図20に戻り、蓋514中の押圧突起520、522は、電流分配素子612のバッテリ接続ウィンドウ620、622(図21)に接触し、伝導性経路626、628をバッテリ524、526に電気的に接続させる。図20には図示していないが、ジャンパーストリップは、バッテリの裏向きの2つのターミナルと接続され、直列接続をなす。このジャンパーストリップは、皮膚が接触した場合に流れる電流の安全限度を設けるためにカーボンフィルム等の抵抗性物質から構成されてもよい。ジャンパーストリップは、製造可能性の向上や簡易化ために、電流分配素子までの延長部材として、内蔵式でもプリントされたものであってもよい。
図21に戻り、コネクタ512(図20)内に配置される電流分配素子612の一部は、センタートング630であり、電流分配素子フィルムの2つのストリップがその両側にそれぞれ配置される。一の側面のストリップは、伝導性のトレースとともにプリントされ、誘電性のインクとともに絶縁されており、陰極636に接続されている。他の側面のストリップは、インクを含まず、単に保持のためのものである。トングの誘電性の被覆された部分に沿って、バッテリは絶縁されている。
外部装置(例えば、図24の電子コントローラ)のピンとの接続は、トングの縁の近傍で確立され、伝導性の経路が末端で終る。この領域では、露出された伝導性の経路は、誘電性の絶縁インクによってマスキングされていない。さらに、レジストレーションホール632、634は、電流分配素子612をコネクタレジストレーションペグ528〜531(図20)に対して適切に位置決めするように機能する。
図25に、斜面542に徐々に接触し、コネクタの蓋515を上方へ反り返らせる挿入ピン711、712を示す。この動作は、ピン711、712がコネクタ512に挿入されるとバッテリ526と電流分配素子612(図21)との接続を切断することに関する動作である。
図23Cを参照し、患者に取り付けられるパッチ810の表面のアノード634において、表面部分は、食塩水によって水和されたり、水和させる必要のないゲル等の導電性材料を含む。患者に取り付けられるパッチ810の表面の陰極636においては、表面部分は薬剤が付与される。本発明の他の実施形態では、陽極が薬剤を付与され、陰極が食塩水によって水和されたり、又は水和させる必要のないゲル等の導電性材料を含んでもよい。コントローラが電極に接続されたときに異なる治療モードを検出又は選択できるようにするために、追加的なピンや追加的なピンポジションとともに電流分配素子への追加的な接触手段を設けてもよい。
図24A〜図24Cを参照し、本実施の形態では、取り外し可能なコントローラ710のプラスチック筐体716の外面714には、取り外し可能なコントローラ710によるイオントフォレーゼ処置の種類を特定するための表示やカラーコーディングを設けてもよい。例えば、筐体716は、低電圧処置を示す青色にしてもよいし、中間電圧処置を示す黄色にしてもよいし、高電圧処置を示す緑色にしてもよい。
コントローラ710は、コントローラをオンオフしたり、処置を開始したり、コントローラによる処置方法を選択するための複数のボタン720〜724を備える。例えば、処置方法は、従来、一体的パッチ、ハイブリッドのモードのうちから選択されてもよい。本発明の一の実施形態においては、従来のイオントフォレーゼ方法は、コントローラ710を10分から20分パッチ810に取り付けて40ミリアンプの処置を施すステップを含む。また、一体的パッチ方法は、パッチ810を、処置を施す箇所に6時間取り付けて80ミリアンプ処置を施すステップを含む。さらに、ハイブリッド方法は、コントローラ710をパッチ810に3分間取り付けて皮膚の抵抗を低下させたり、導電性を向上させたりして薬物輸送を向上させ、コントローラを取り外して患者にパッチを3時間着用させて80ミリアンプの処置を施すステップを含む。好適には、モードボタン722が、上述した3つの電流の設定のうちのいずれかでコントローラにより従来のイオントフォレーゼ処置が施されるように選択することに用いられる。
他の実施形態においては、コントローラ710にはドッキングステーション(図示せず)が設けられ、コントローラにデータを供給する。例えば、コントローラ710はドッキングステーションに着脱可能に取り付けられ、ドッキングステーションはスイッチを介したユーザの入力操作に応じてコントローラをプログラムし、コントローラがパッチ(すなわち、電流分配素子612)に取り付けられたらユーザによって決定された所定の治療時間で行われる治療の種類(高、中、低)を特定する。このような場合は、コントローラをより小型で低価格なものとすることができる。
本発明のさらに別の実施形態においては、充電ステーション(図示せず)がコントローラ710内の充電式バッテリを充電するために用いられる。本実施形態では、充分に充電されたコントローラは、再度充電されるまで最大で10回まで使用可能となっている。充電ステーションは、ユーザにコントローラの充電状況を示す複数のライトを備える。本発明の一の実施形態では、ライトは、コントローラが充電中であることを示す色、充電が完了したことを示す色、充電が正しく行われていないことを示す色、熱によるエラーが生じていることを示す色のLEDから構成される。
パッチ612上のコントローラ710とコネクタ512とは、特定の種類の処置を提供するためにコネクタを識別する手段を備えてもよい。例えば、コネクタはその内部にジャンパを備え、コネクタは電気的手段を介してジャンパの位置を検出し、ジャンパの設定に応じて処置を提供する。ジャンパは、金属のブリッジ、ヒューズによるリンク又はソフトウェアによる制御によるものであってもよい。
本発明の一の実施形態では、パッチ612のコネクタ512に正しいコントローラ710が確実に取り付けられるようにするために、コネクタと、コネクタを受け止めるためのパッセージ718とが適合するようになっている。例えば、低、中、高の処置を提供するコントローラは、それぞれ、低、中、高の処置用のパッチのコネクタのそれぞれのみに適合するようになっている。
本発明の一の実施形態では、コネクタは、一又は複数の電気接続用ノードをプリントされた抵抗とプリントされた電流経路との間に備えられる。これは、特定の電流経路やパッチの種類を特定するためのものであり、ドースのプロファイルや電流の出力を特定するためにプロセッサに情報を供給するものである。
本発明のさらなる実施形態では、コネクタは、(a)2又はそれ以下のバッテリとともに用いられ、(b)最大限利用可能な数よりも小さい数のバッテリとともに用いられ、(c)一つのバッテリとともに用いられ、(d)バッテリなしで用いられ、(e)一つのバッテリパック及び/又は追加的なバッテリとともに内蔵バッテリに接続され、電力供給源及びコネクタとして機能し、及び/又は内蔵バッテリを充電するために外部電源と接続される。これらの機能は単一の設計で実現され、特に別途の実施形態を必要としない。例えば、上述した設計によれば2つのバッテリを使用すること、一のバッテリを使用すること、又はバッテリを使用しないことの全てが設計変更することなく可能である。充電式バッテリを収容するには、CDE上の既存のプリントされた電流経路を変更してコネクタの蓋上の押圧ノードの位置を変更すれはよい。
本発明の他の実施形態においては、(一度きりの使用の場合)コネクタは取り外せない方法で密封され、及び/又は必要に応じてバッテリの交換のために開放されるものである。さらに、コネクタは、様々なサイズのバッテリを収容するために入れ子式の壁を備え、汎用性を備えている。
本発明のさらに他の実施形態においては、カラーコード化された、電子的にコード化された、ナンバリングされた、あるいはその他の方法により識別化された単一又は一組の手動で挿入可能なプラグ、キャップ、ピン、キー、取り外し可能なプラグ、キャップ、キーを備えてもよく、これらは追加的なスイッチングをトリガー(trigger)することにより、例えば、(a)パッチをスイッチして動作させるようにするためのバッテリの接続、(b)パッチをスイッチしてその動作を止めるようにするためのバッテリの非接続、(c)化学犠牲的(chemo-sacrificial)又は電気制御されるCDEパッドへ電気的活動の誘導によって特定の回路抵抗を選択し、所望の極性を決定し、又は治療時間を調整するために一又は複数の特定の導電性又は抵抗的電流経路をトリガーして動作させることにより、コネクタの本質的機能を発揮できるようにするものである。
本発明のさらに他の実施形態においては、コネクタは、設計上、複数回スイッチされるようになっていてもよく、あるいは、プラスチックの蓋及びCDEに含まれる壊れやすい特徴を介して一回のサイクルに限定されていてもよい。単一スイッチングサイクルは、装置を一回限りターンオフするように許容するものであり、あるいは一回限りターンオンするようにしてもよく、バッテリ又は化学的に限定された特徴(chemo-limiting feature)が使いつくされたことを保証し、及び/又は改造を防止する。
本発明の一の実施形態においては、コントローラは、患者に対して、圧力の方向とは無関係の力のみを要する動作をするために用いられ、さもなければ患部に痛みを伴うこととなってしまう。また、IDCは、ワイヤによる接続の必要性を除去する主要な装置であるが、ワイヤとともに使用されてもよい。パッチから離間させてIDCを配置したほうがよいような特定の条件においては、このような代替的なIDCの配置をしてもよい。加えて、ワイヤにはアダプタを備え付けてもよい。
本発明の一の実施形態においては、コネクタ又は他のコネクタと通信するための複数のピンが設けられ、第3の独立したグランド線、追加的なスイッチ等を介して診断を向上させる。
上述したように、第二段階、低電圧治療、又は低電圧処置のみの段階(パンチスルーなし、内臓バッテリのみの場合)の完了を示すインジケータが設けられていてもよい。他の表示手段としては、CDEの色の変更、あるいはアノードのAg>AgClの酸化とともに特徴的に示されるものがある。この場合、パッチはCDEにプリントされたグレーのインクの小片を有し、これにより患者又は臨床医はグレーのプリントをAgアノードと比較してCDEがいつ充分にダークな色になったか(すなわち、全く銀色でなくなったか)を判別することができ、さらに処置が完了したことを判別することができる。CDE基板は、透明のPETフィルムなので、色の比較用の小片はCDEの非アクティブな側の面又はAgインク層の上のアクティブな側の最初の層にプリントすることができる。
以上の本発明の好適な実施形態は、あくまでも本発明の理解を容易にするための一例にすぎない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲で様々に上記実施形態を変更してもよい。上記実施形態の様々な変更は本発明の技術的範囲に含まれるものとし、添付の特許請求の範囲によって保護されるべきものである。
本出願は2006年9月6日に出願された米国特許出願第60/842421号に基づく優先権を主張するものであり、その開示内容が本明細書に取り込まれるものとする。
また、本出願は2007年4月10日に出願されたイオントフォレーゼ装置及び方法についての米国特許出願に関連する出願である。
身体の様々な場所における低電圧イオントフォレーゼ用のエンハンスド(enhanced)の場合とノンエンハンスドの場合とについての説明のためのデータを表すテーブルである。 所定の期間以上の皮膚電気導電度向上処置の利点を示すグラフである。 所定の期間以上の皮膚電気導電度向上処置の利点を示すグラフであって、図2に対して低電圧イオントフォレーゼの前に皮膚電気導電度向上処置がなされた場合のグラフである。 皮膚電気導電度向上処置段階における皮膚抵抗の減少と標準化(normalization)を示すグラフである。 図4の導電度向上前段階に対応する時間に対する電圧及び電流を表すグラフである。 最適化がなされた後の低電圧処置を表すグラフである。 図6の電流のドースアキュムレーション(dose accumulation)を表すグラフである。 最適化がなされていない場合のイオントフォレーゼ処置を表すグラフである。 約100分の時点でドース制御スイッチが電流の減少をもたらすまでの全低電圧イオントフォレーゼ段階において電流の大きさがほとんど一定の場合における最適化の達成を表すグラフである。 6ボルトの低電圧イオントフォレーゼに基づく皮膚電気導電度向上の最適な期間を判別するために用いられるテスト結果を表すテーブルである。 不十分な導電度向上において生じる最適化の欠如を示すグラフである。 電気導電度特性に関し、人間の病気とそれに対応する身体部位を示すテーブルである。 電気導電度特性に関し、人間の膝のテスト結果を示すテーブルである。 電気導電度特性に関し、人間の腕のテスト結果を示すテーブルである。 電気導電度特性に関し、人間の手首のテスト結果を示すテーブルである。 本発明の実施形態に係るイオントフォレーゼパッチを示す平面図である。 本発明の実施形態に係るイオントフォレーゼコントローラの上面図及び背面図である。 本発明の実施形態に係る低電圧バッテリパックの平面図である。 本発明の実施形態に係る、図16のパッチに取り付けられるデータロギングシステムの平面図である。 本発明の実施形態に係る、蓋とバッテリが内蔵された基部とを有するコネクタの投影図である。 本発明の実施形態に係る、図20のコネクタとともに用いられる電流分配素子の投影図である。 (A)は、図21の電流分配素子がその間に配置された図20のコネクタの分解図であり、(B)は、(A)に似た図であるが、図21の電流分配素子が図20のコネクタの基部上に配置されている状態を示す図であり、(C)は、(B)に似た図であるが、図21の電流分配素子が図20のコネクタに完全に取り付けられて、コネクタが取り付けられた電極パッチアセンブリを形成している状態を示す図である。 (A)は、コネクタが取り付けられた電極パッチアセンブリの上面を示す図であり、(B)は、(A)の電極パッチアセンブリの側面を示す図であり、(C)は、(A)の電極パッチアセンブリの背面を示す図である。 (A)は、コントローラモジュールの投影図であり、(B)は、図20のコネクタに挿入されるピンが表されたコントローラモジュールの別の図であり、(C)は、コントローラモジュールの上面図である。 図20のコネクタに接続されてスイッチピンランプに近づく図24(B)のピンを詳細に示す図である。 コントローラとコネクタがぼかされた状態で、図23(A)のパッチに取り付けられた図24(A)のコントローラを示す図である。
100 パッチ
200 コントローラ
300 電源
400 データロギングシステム

Claims (19)

  1. 身体の部位にイオントフォレーゼ経皮処置を施すための装置であって、
    第一及び第二の電源を備えるとともに、
    (1)第一の電源を用いた高電圧処置と、それに続く第二の電源を用いた低電圧イオントフォレーゼ処置が実行される第一の処置モード
    または、
    (2)第二の電源を用いることなく、第一の電源を用いて高電圧イオントフォレーゼ処置が実行される第二の処置モード
    のどちらか一つの選択を受ける処置実行部から構成され、
    当該選択された処置モードを実行する、
    ことを特徴とする装置。
  2. 前記第一の処置モードにおける前記第二の電源を用いたイオントフォレーゼ処置の実行は、前記第一の電源を用いた高電圧処置の完了を契機に開始される、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記処置実行部は、イオントフォレーゼ処置パッチに取り付けられたコントローラを備える、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  4. 前記コントローラは、前記第一の電源を備える、ことを特徴とする請求項3に記載の装置。
  5. 前記コントローラは、コネクタを介して前記イオントフォレーゼ処置パッチに着脱可能である、ことを特徴とする請求項3に記載の装置。
  6. 前記第一の処置モードにおける第二の電源を用いた低電圧イオントフォレーゼ処置は、前記コントローラを前記イオントフォレーゼ処置パッチから取り外すことを契機に機械的に開始される、ことを特徴とする請求項5に記載の装置。
  7. 前記イオントフォレーゼ処置パッチは、前記第二の電源を備える、ことを特徴とする請求項5に記載の装置。
  8. 前記第二の電源は、前記イオントフォレーゼ処置パッチと一体である、ことを特徴とする請求項7に記載の装置。
  9. 前記コントローラを取り付けることにより、前記イオントフォレーゼ処置パッチと前記第二の電源との間で電気接点がそれる、ことを特徴とする請求項7に記載の装置。
  10. 前記イオントフォレーゼ処置パッチ内に備えられた前記第二の電源は、前記第一または第二の処置モードにおける前記第一の電源からの高電圧処置を実行している間、バイパスされる、ことを特徴とする請求項7に記載の装置。
  11. 前記コントローラを前記イオントフォレーゼ処置パッチから取り外すことを契機に、前記第一の処置モードにおける低電圧イオントフォレーゼ処置が開始される、ことを特徴とする請求項5に記載の装置。
  12. 前記コントローラを前記イオントフォレーゼ処置パッチから取り外すことにより、前記第一の処置モードにおける低電圧イオントフォレーゼ処置を電気的に開始するトランジスタスイッチをさらに備える、ことを特徴とする請求項11に記載の装置。
  13. 前記第一の電源は、充電池から構成される、ことを特徴とする請求項4に記載の装置。
  14. 前記第一の処置モードにおける高電圧処置は、身体部位の導電性向上モードを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  15. 身体部位の導電性向上モードは、0.53ミリアンプ/cm以下の電流密度で実行する、ことを特徴とする請求項14に記載の装置。
  16. 身体部位の導電性向上モードが完了した際に、身体部位の電気導電性が十分に向上されていない場合には、警報を発するインジケータをさらに備える、ことを特徴とする請求項14に記載の装置。
  17. 身体部位の導電性向上モードの完了を通知するインジケータをさらに備える、ことを特徴とする請求項14に記載の装置。
  18. 身体部位の導電性向上モードは、少なくとも、部分的に当該身体部位の導電性向上モードの開始からの時間の経過に基づいて完了する、ことを特徴とする請求項14に記載の装置。
  19. 前記第一の処置モードにおける低電圧イオントフォレーゼ処置は、直流電圧式のイオントフォレーゼ処置である、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
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