JP5778800B2 - 光回路の製造方法および光回路 - Google Patents

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Description

本発明は、光回路の製造方法および光回路に関する。
近年、情報通信量の増大と消費電力の低減を同時に満たすため,電子回路による信号処理技術に代わって、光回路による光信号処理技術を用いることが求められている。
光回路には、電子回路とは異なり,厳密な波長特性等が求められる。例えば、光帯域が広く且つ挿入損失が低い光学特性が求められる。そのため、出荷前検査はもとより、製造工程におけるウエハレベルでの光学特性の全数検査を行うことが望ましい。例えば、光回路における光導波路のコアの一部を削って回折格子を形成することでグレーティングカプラ(光結合器)を作製し、その光結合器を介して光導波路に光を入出力することで、光回路の製造過程においてウエハレベルで光学特性の検査を行うことができる。上記グレーティングカプラの従来例として、例えば非特許文献1に開示がある。なお、上記グレーティングカプラは、光回路と外部に設けられた光ファイバとの間で信号(光信号)を入出力するために作製され、最終製品形態における光の入出力端としての機能と、製造過程におけるウエハレベルでの検査工程での光の入出力端としての機能を兼ねている。
しかしながら、回折格子は、原理的に波長依存性があるため、広帯域かつ低損失な用途には向かない。すなわち、上記非特許文献1に記載されているようにコアの一部を削って回折格子を形成した場合、ウエハレベルでの検査が可能となる代わりに、最終製品として光帯域が広く且つ損失が小さい光回路を実現することが困難となる。
一方、広帯域且つ低挿入損失の光回路を実現するために、光導波路にグレーティングカプラを設けるのではなくチップ端面に光の入出力端子を設け、そこから光の入出力を行うことにより光回路の光学特性の検査を行う手法が、従来から知られている。しかしながら、この手法では、光回路をチップ化した後でしか検査を行うことができず、ウエハレベルでの検査を行うことはできない。すなわち、当該手法では、広帯域且つ低挿入損失の光回路を実現することはできるが、製造工程におけるチューニングや修復等ができないため、結果として歩留まりを上げることが困難となり、コストの削減を行うことができないという課題がある。
本発明は、以上のような課題を解消するためになされたものであり、広帯域且つ低挿入損失の光回路を、より低コストで製造することを目的とする。
本発明に係る光回路の製造方法は、下部クラッド層の上にコアを形成する第1の工程と、前記コアを覆うように第1の上部クラッド層を形成する第2の工程と、前記コアから成る光導波路の一部に光結合器を形成する第3の工程と、前記光結合器に対する光の入出力を利用して、前記コアから成る光導波路を検査する第4の工程と、前記第4の工程の後に、前記コア上に前記第1の上部クラッド層と同じ光学特性を有する第2の上部クラッド層を形成する第5の工程と、を含み、前記光結合器は、前記第1の上部クラッド層の一部を加工して形成された回折格子パターンから成ることを特徴とする。
上記光回路の製造方法において、前記第5の工程は、前記第1の上部クラッド層と前記回折格子パターンとを覆うように前記第2の上部クラッド層を形成する工程としてもよい。また、前記コアはシリコンから構成され、前記第1の上部クラッドおよび前記第2の上部クラッド層は、同一の組成を有するシリコン酸化物、シリコン窒化物、およびシリコン酸窒化物の何れか一つから構成されてもよい。
上記光回路の製造方法において、前記第5の工程は、前記コア上の前記回折格子パターンおよび前記第1のクラッド層を除去する第6の工程と、前記第6の工程の後に、前記コアを覆うように、前記第2の上部クラッド層を形成する第7の工程とを含んでもよい。また、前記コアはシリコンから構成され、前記第2の上部クラッド層は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、およびシリコン酸窒化物の何れか一つから構成され、前記第1の上部クラッド層は、前記第2の上部クラッド層と同程度の光学特性を有する感光性の有機材料から構成されてもよい。
上記光回路の製造方法において、前記光結合器が2つ形成され、前記第4の工程は、一方の前記光結合器に対して、断面視で前記下層クラッド層と反対側の方向から光を入射し、他方の前記光結合器から出力された光を測定して前記光導波路を検査する工程を含んでもよい。
上記光回路の製造方法において、前記第2の工程と前記第3の工程は同時に行われてもよい。
本発明に係る光回路は、下部クラッド層と、前記下部クラッド層の上に形成されたコアと、前記コアを覆うように形成された上部クラッド層と、前記コアより成る光導波路の一部に形成された光結合器とを有し、前記光結合器は、前記上部クラッド層の一部を加工して形成された回折格子パターンから成ることを特徴とする。
以上説明したことにより、本発明によれば、広帯域且つ低挿入損失の光回路を、より低コストで製造することが可能となる。
図1は、実施の形態1に係る光回路の製造方法によって光導波路の一部に光結合器が形成された光回路を模式的に示す図である。 図2Aは、実施の形態1に係る光回路の製造方法を説明するための図である。 図2Bは、実施の形態1に係る光回路の製造方法を説明するための図である。 図2Cは、実施の形態1に係る光回路の製造方法を説明するための図である。 図2Dは、実施の形態1に係る光回路の製造方法を説明するための図である。 図3は、光回路100の製造過程で形成される光結合器1の特性を示す図である。 図4Aは、実施の形態2に係る光回路の製造方法を説明するための図である。 図4Bは、実施の形態2に係る光回路の製造方法を説明するための図である。 図4Cは、実施の形態2に係る光回路の製造方法を説明するための図である。 図4Dは、実施の形態2に係る光回路の製造方法を説明するための図である。 図4Eは、実施の形態2に係る光回路の製造方法を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
≪実施の形態1≫
図1は、本発明の一実施の形態に係る光回路の製造方法によって光導波路の一部に光結合器が形成された光回路を模式的に示す図である。同図には、一例として、本実施の形態に係る製造方法による光回路の製造途中に形成される光導波路の一部が図示されている。
同図に示される光結合器1は、ウエハレベルでの検査のために、光回路100の製造過程においてコア3から成る光導波路の一部に形成され、光回路100の最終製品形態(出荷段階)では光結合器としての機能は失われる。
同図に示されるように、例えば下位クラッド層となる基板2上にコア3が形成される。上記基板は、例えばSOI(Silicon on Insulator)基板である。また、コア3は、例えばシリコンから構成され、光導波路を形成する。
コア3から成る光導波路は、例えば図1に示されるように、直線形状から成る光導波路30、34と、テーパ形状の光導波路31、33と、テーパ形状の光導波路31、33同士を結合する幅広形状の光導波路32とから構成される。具体的には、図1に示されるように、光導波路30は、その一端がテーパ形状の光導波路31に結合される。特に制限されないが、光導波路30の他端は、例えば図示されない光回路上の素子や他の光導波路等に結合されたり、チップ端面に形成された光入出力端に結合されたりする。
テーパ形状の光導波路31において、幅の狭い端面が光導波路30に結合され、幅の広い端面が幅広形状の光導波路32の一端に結合される。特に制限されないが、幅広形状の光導波路32の幅(光が基板の平面方向Xに進むとした場合に、平面方向Xと垂直な平面方向Y)は、例えば、コア3から成る光導波路に対する光の入出力を行うために光回路100の外部に設けられた光ファイバ7のコア径(例えば10μm)と同程度とされる。また、幅広形状の光導波路32の長さ(光がX方向に進むとした場合の光導波路32のX方向の長さ)は、例えば、光ファイバ7のコア径(例えば10μm)と同程度か、それ以上とされる。
幅広形状の光導波路32の他端は、テーパ形状の光導波路31を介して直線形状の光導波路34の一端に結合される。テーパ形状の光導波路33において、幅の広い端面が光導波路32に結合され、幅の狭い端面が光導波路34の一端に結合される。光導波路34の他端は、例えば図示されない光回路上の素子や他の光導波路等に結合されたり、チップ端面に形成された光入出力端に結合されたりする。
第1の上部クラッド層41は、一部を除いてコア3を覆うように形成される。例えば、図1に示されるように、第1の上部クラッド層41は、直線形状の光導波路30と、テーパ形状の光導波路31の一部(光導波路30との結合部周辺)と、直線形状の光導波路34と、テーパ形状の光導波路33の一部(光導波路34との結合部周辺)とを覆うように形成される。第1の上部クラッド層41としては、後述する第2の上部クラッド層43と同程度の光学特性を有する材料を用いる。より好適には、第1の上部クラッド層41として、第2の上部クラッド層43と同程度の屈折率を有する材料を用いる。本実施の形態では、上部クラッド層41がシリコン酸化物から構成されるものとして説明する。
光結合器1は、例えば上部クラッド層41が選択的に除去されることにより、幅広形状の光導波路32上に形成される。光結合器1は、回折格子パターン40から形成される。図1には、光結合器1として、平面方向Yに沿って直線状のパターンが等間隔で複数配置された縞状の回折格子パターンが例示されている。詳細は後述するが、回折格子パターン40は、例えば、上部クラッド層41と同一材料から構成され、上部クラッド層41の一部を加工して形成される。回折格子パターン40は、空気層と組み合わさることで回折格子として機能し、一つの光結合器1を実現する。光結合器1は、コア3から成る光導波路に入射された光の一部を、基板平面と垂直な方向(Z方向)に取り出すことが可能となる。図1に示されるように、光結合器1の上方(基板の上面付近)に光ファイバ7を設けることで,光回路の製造過程においてウエハレベルでの光導波路の検査が可能となる。以下、光回路の製造過程におけるウエハレベルでの検査について具体的に説明する。
図2A〜図2Dに、光回路100の製造方法を示す。なお、図2A〜2Dには、光回路を形成する過程における光回路の断面の一部が模式的に図示されている。
先ず、図2Aに示されるように、下部クラッド層となる基板2上にコア3を形成する(第1の工程)。具体的には、シリコン層を選択的にエッチングすることにより、コア3を形成する。
次に、図2Bに示されるように、コア3を覆うように第1の上部クラッド層41を形成するとともに、コア3からなる光導波路の一部に光結合器1を形成する(第2の工程および第3の工程)。具体的には、よく知られたプラズマCVD等によってコア3を覆うようにシリコン酸化膜を成膜した後、よく知られたフォトリソグラフィー技術とドライエッチング技術により、成膜したシリコン酸化膜を選択的に除去して、光結合器1となる回折格子パターン40を形成する。なお、光結合器1は、コア3から成る光導波路上に適宜形成され、その個数に特に制限はない。例えば、図2Bには、光導波路上に2つの光結合器1A、1Bが形成される場合が図示されている。
次に、上記の工程で形成された光結合器1に対する光の入出力を利用して、コア3から成る光導波路の検査を行う(第4の工程)。具体的には、図2Cに示すように、2つの光結合器1A、1Bとの間に形成された光回路10を被検査対象とする場合、一方の光結合器1Aに対して光を照射し、他方の光結合器1Bから出力された光を測定することによって、光回路10の検査を行う。より具体的には、光源8に接続された光ファイバ7Aを介して、図2Cに示すように、上方から光結合器1Aに光を照射することにより、光回路10の一端に光を入力する。そして、光回路10の他端から出力された光の一部を光結合器1Bによって図2Cに示すように、上方に出力させ、その光を光ファイバ7Bを介して光スペクトラムアナライザ等の光検査装置9によって測定する。これにより、光回路100の製造過程においてウエハレベルでの検査を行うことができる。
次に、第2の上部クラッド層43を形成する(第4の工程)。例えば、よく知られたプラズマCVD等によって、コア3、第1の上部クラッド層41、および回折格子パターン40を覆うようにシリコン酸化膜を成膜する。これにより、回折格子パターン40がシリコン酸化膜によって埋め込まれるので、回折格子パターン40は回折格子としての機能(光の入出力端としての機能)を失われるとともに、第2の上部クラッド43が形成される。すなわち、最終製品としての光回路100では、コア3から成る光導波路における回折格子パターン40付近での光信号の減衰はない。
その後、光回路を形成するための必要な工程を経た後、ウエハをダイシングすることによって光回路をチップ化することにより、最終製品としての光回路100における光の入出力端がチップ端面に形成される。
なお、ウエハレベルでの検査時において、上記光結合器1以外のコア3の上部には第2の上部クラッド層43(回折格子パターン40)と同じ材料で第1の上部クラッド層41が形成されているので、光回路100に含まれる機能素子(例えば波長フィルタ等)の特性をウエハレベルでの検査時と最終製品形態時とで同じにすることができる。
図3に、光回路100の製造過程で形成される光結合器1の特性を示す図である。同図には、二次元時間領域差分法による光結合器1の特性のシミュレーション結果が示されている。同図のシミュレーションの条件としては、コア3を構成する材料をシリコン(屈折率3.478、入射する光信号の波長1.55μm)とし、第1の上部クラッド層41および上記光結合器1(回折格子パターン40)を構成するオーバクラッド材料をシリコン酸化物(屈折率1.51、入射する光信号の波長1.55μm)としている。また、幅広形状の光導波路32の幅(Y方向)を10μm、光導波路32の厚さ(Z方向)を0.22μmとし、回折格子パターン40の厚さを0.5μm、回折格子パターン40の凸部の間隔(ピッチ)を0.8μm、回折格子パターン40の凸部の周期に対する凸部の幅(デューティ比)を0.5としている。
同図から理解されるように、コア3から成る光導波路の一端(図3の左側)から入射された光がX方向に伝搬し、その光の一部が回折格子パターン40によりZ方向に取り出され、光ファイバ7に入光する。一つの光結合器1を光導波路に挿入したことによる結合効率のシミュレーション結果は、概ね−7dB程度である。実際の検査工程では、前述の図2Cで示したように検査対象の光回路10を入力用の光結合器1Aと出力用の光結合器1Bで挟む構成とするので、2つの光結合器1A、1Bによる挿入損失は−14dB程度と試算される。この値は、製造過程での検査としては十分に実効的な値と考えられる。
以上、実施の形態1に係る光回路の製造方法によれば、光回路100の製造過程において、コア3から成る光導波路上に光結合器1を形成するので、ウエハレベルでの光導波路の検査が可能となる。これにより、製造過程において、上記検査結果に基づいてチューニングや修復等を行うことができるので、光回路100の歩留まりを向上させることが可能となる。また、本製造方法によれば、光結合器1を構成する回折格子パターン40を第1の上部クラッド層41と同一の光学特性を有する材料で形成し、且つ、上記検査後にコア3上に第2の上部クラッド層2を更に形成することにより、回折格子パターン40の光結合器としての機能を容易に喪失させることができる。これにより、光回路100の製造過程で作製された回折格子パターン40が、最終製品としての光回路100の光学特性に悪影響を及ぼすことはない。
すなわち、本製造方法によれば、広帯域且つ低挿入損失の光回路を、より低コストで製造することが可能となる。
また、本製造方法によれば、第1の上部クラッド層41と光結合器1(回折格子パターン40)とを覆うように第2の上部クラッド層43を形成するので、回折格子パターン40の回折格子としての機能を喪失させることが容易となる。更に、本製造方法によれば、第1のクラッド層41と回折格子パターン40を同時に形成するから、製造工程の増加を抑えることができる。
≪実施の形態2≫
実施の形態1に係る光回路の製造方法では、回折格子パターン40を第2の上部クラッド層43と同一の材料(シリコン酸化物)で形成した。これに対し、実施の形態2に係る光回路の製造方法では、回折格子パターンを感光性を有する有機材料で形成する点で相違する。なお、実施の形態2に係る回折格子パターンの形状やピッチ等は、実施の形態1に係る回折格子パターンと同様である。
図4A〜4Eに、実施の形態2に係る光回路の製造方法を示す。なお、図4A〜4Eには、光回路が形成される過程における光回路の断面の一部が模式的に図示されている。また、実施の形態1に係る製造方法と同様の要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
先ず、図4Aに示されるように、下部クラッド層となる基板2上にコア3を形成する(第1の工程)。具体的な方法は、前述の図2Aと同様である。
次に、図4Bに示されるように、コア3を覆うように第1の上部クラッド層51を形成するとともに、コア3からなる光導波路の一部に光結合器4を形成する(第2の工程および第3の工程)。例えば、コア3を覆うように感光性を有する有機材料(フォトレジスト)を塗布し、公知のリソグラフィー技術により、回折格子パターン50をパターニングする。これにより、第1の上部クラッド層51および回折格子パターン50が形成される。上記感光性を有する有機材料としては、後述する第2の上部クラッド層43と同程度の光学特性を有する有機材料を用いる。より好適には、第2の上部クラッド層43と同程度の屈折率を有する有機材料を用いる。有機材料としては、ポリメタクリル酸メチル樹脂等を例示することができる。
なお、回折格子パターン50から成る光結合器4は、実施の形態1の光結合器1と同様に、コア3から成る光導波路上に適宜形成され、その個数に特に制限はない。例えば、図4Bには、光導波路上に2つの光結合器4A、4Bが形成される場合が図示されている。なお、回折格子パターン50の形状やピッチ等は、実施の形態1の回折格子パターン40と同様である。
次に、上記の工程で形成された光結合器4A、4Bに対する光の入出力を利用して、コア3から成る光導波路(例えば光回路51)の検査を行う(第4の工程)。具体的な検査方法は、前述の図2Cと同様である。これにより、光回路の製造過程においてウエハレベルでの検査を実現することができる。
次に、図4Dに示すように、前述の工程(図4C)で形成した第1の上部クラッド層51および回折格子パターン50を除去する(第6の工程)。その後、図4Eに示すように、コア3上に第2の上部クラッド層43を形成する(第7の工程)。具体的には、よく知られたプラズマCVD等によって、コア3を覆うようにシリコン酸化膜を成膜する。これにより、第2の上部クラッド43が形成される。
その後、光回路を形成するための必要な工程を経た後、ウエハをダイシングすることによって光回路をチップ化することにより、最終製品としての光回路における光の入出力端がチップ端面に形成される。
以上、実施の形態2に係る光回路の製造方法によれば、実施の形態1に係る光回路の製造方法と同様に、広帯域且つ低挿入損失の光回路を、より低コストで製造することが可能となる。
また、本製造方法によれば、コア3上の回折格子パターン50および第1のクラッド層51を除去した後に、第2の上部クラッド層43を形成するので、光回路の製造過程において、回折格子パターン50の回折格子としての機能を喪失させることが容易となる。
更に、本製造方法によれば、第1の上部クラッド層51および回折格子パターン50は、第2の上部クラッド層43と同程度の光学特性を有する感光性の有機材料から構成されるので、第2の上部クラッド層43が形成された場合と同様の環境下で光導波路の検査を行うことができる。また、有機材料を用いることで、コア3や下部クラッド層2に影響を与えることなく、回折格子パターン50および第1のクラッド層51を容易に除去することが可能となる。
以上、本発明者らによってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
例えば、第2の上部クラッド層43が、シリコン酸化物から構成される場合を例示したが、これに限られず、その他の材料から構成されてもよい。例えば、第2の上部クラッド層43をシリコン窒化物、またはシリコン酸窒化物から構成してもよい。この場合、第1の上部クラッド層41も、第2の上部クラッド層43と同じ材料で構成するとよい。
また、回折格子パターン40、50をコア3の直上に形成する場合を例示したが、コア3と回折格子パターン40、50との間に薄い保護膜が形成されていてもよい。上記保護膜は、第2の上部クラッド層43と同じ材料で形成するのが望ましい(例えばシリコン酸化膜)。また、上記保護膜は、検査を行うのに十分な光を透過させることができる程度の薄さを有していればよい。
また、回折格子パターン40、50を幅広形状の光導波路32上に形成する場合を例示したが、コア3から成る光導波路上に形成するのであれば、光導波路32上に限られない。例えば、検査時に光ファイバ7との結像等が問題ない場合には、光導波路30、34上に形成してもよい。
また、図1で示したように回折格子パターン40、50が直線形状である場合を例示したが、回折格子としての機能を発揮させることができれば、その形状に特に制限はない。例えば、光ファイバ7A、7Bや対物レンズに結像し易くするために、直線を湾曲させた形状(曲線状)としてもよいし、二次元格子状(例えばメッシュ状)としてもよい。
また、図2Cおよび図4Cにおいて、光ファイバ7A、7Bの代わりに対物レンズを用いることも可能である。
また、実施の形態1に係る光回路の製造方法において、第1の上部クラッド層41と回折格子パターン40とを同時に形成する場合を例示したが、第1の上部クラッド層41を形成する工程(第2の工程)と、回折格子パターン40を形成する工程(第3の工程)とを分けてもよい。実施の形態2に係る光回路の製造方法においても同様である。
1、1A、1B、4、4A、4B…光結合器、2…基板(下部クラッド層)、3…コア、30〜34…光導波路、40、50…回折格子パターン、41、51…第1の上部クラッド層、43…第2の上部クラッド層、8…光源、9…光検査装置、10、11…検査対象の光回路、100…光回路。

Claims (5)

  1. 下部クラッド層の上にコアを形成する第1の工程と、
    前記コアを覆うように第1の上部クラッド層を形成する第2の工程と、
    前記コアから成る光導波路の一部に光結合器を形成する第3の工程と、
    前記光結合器に対する光の入出力を利用して、前記コアから成る光導波路を検査する第4の工程と、
    前記第4の工程の後に、前記コア上に前記第1の上部クラッド層と同じ光学特性を有する第2の上部クラッド層を形成する第5の工程と、を含み、
    前記光結合器は、前記第1の上部クラッド層の一部を加工して形成された回折格子パターンから成り、
    前記第5の工程は、前記第1の上部クラッド層と前記回折格子パターンとを覆うように前記第2の上部クラッド層を形成する工程である、
    ことを特徴とする光回路の製造方法。
  2. 請求項1記載の光回路の製造方法において、
    前記コアは、シリコンから構成され、
    前記第1の上部クラッド及び前記第2の上部クラッド層は、同一の組成を有するシリコン酸化物、シリコン窒化物、およびシリコン酸窒化物の何れか一つから構成される
    ことを特徴とする光回路の製造方法。
  3. 下部クラッド層の上にコアを形成する第1の工程と、
    前記コアを覆うように第1の上部クラッド層を形成する第2の工程と、
    前記コアから成る光導波路の一部に光結合器を形成する第3の工程と、
    前記光結合器に対する光の入出力を利用して、前記コアから成る光導波路を検査する第4の工程と、
    前記第4の工程の後に、前記コア上に前記第1の上部クラッド層と同じ光学特性を有する第2の上部クラッド層を形成する第5の工程と、を含み、
    前記光結合器は、前記第1の上部クラッド層の一部を加工して形成された回折格子パターンから成り、
    前記第5の工程は、
    前記コア上の前記回折格子パターン及び前記第1のクラッド層を除去する第6の工程と、
    前記第6の工程の後に、前記コアを覆うように、前記第2の上部クラッド層を形成する第7の工程とを含み、
    前記コアは、シリコンから構成され、
    前記第2の上部クラッド層は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、またはシリコン酸窒化物の何れか一つから構成され、
    前記第1の上部クラッド層は、前記第2の上部クラッド層と同程度の光学特性を有する感光性の有機材料から構成される、
    ことを特徴とする光回路の製造方法。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項記載の光回路の製造方法において、
    前記光結合器が2つ形成され、
    前記第4の工程は、一方の前記光結合器に対して、断面視で前記下層クラッド層と反対側の方向から光を入射し、他方の前記光結合器から出力された光を測定して前記光導波路を検査する工程を含む、ことを特徴とする光回路の製造方法。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項記載の光回路の製造方法において、
    前記第2の工程と前記第3の工程は同時に行われる
    ことを特徴する光回路の製造方法。
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