JP5775785B2 - 酸化物超電導線材及びその製造方法 - Google Patents
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Description
前記中間層は金属製の基材と酸化物超電導層との間に介在されるバッファー層として機能する結晶性セラミックス薄膜が用いられており、IBAD法(イオンビームアシスト蒸着法)と称される結晶配向技術を用いた成膜法により金属製の基材上に2軸配向させた結晶配向性の良好な中間層が形成されている。この中間層の上には、キャップ層と称される中間薄膜が形成され、結晶配向性に優れるとともに、中間層や基材側からの不純物拡散を防止する目的で積層されている。
前記酸化物超電導層はReBa2Cu3O7−xに代表される酸化物超電導体からなるセラミックス薄膜として積層され、酸化物超電導層の上には主にAgからなる保護層が酸化物超電導層を水分から保護するなどの目的で設けられている。また、保護層上に、Cuからなる安定化金属層が積層され、酸化物超電導層が外乱を受けて常電導状態に転移した場合に電流のバイパスとなるように構成され、安定化金属層の上に絶縁層が設けられ、酸化物超電導線材が構成されている。
しかし、Agは高価な金属でありその使用量は少ない方が望ましいので、Agの保護層は薄く形成されるが、薄いAgの保護層では満足な耐湿性を得られないおそれがあり、このため種々の構造が提供されている。
例えば、安定化金属層をCuめっきで形成し、Agの保護層と酸化物超電導層を含めて基材の裏面側まで全周を所定厚さのCuめっき層で覆った構造の酸化物超電導導体が知られている。(特許文献1参照)
また、Agの保護層を設けた構造ではなく、密閉構造とすることを目的として、酸化物超電導層と基材を銅箔で覆い、酸化物超電導積層体と基材を覆った銅箔の端縁同士をはんだで封止した構造の酸化物超電導導体が提供されている。(特許文献2参照)
また、銅箔で酸化物超電導層と基材を覆った構造の酸化物超電導導体は、基材等を覆った銅箔の端縁どうしを重ねてはんだで接合したはんだ接合部分にピンホールが存在すると、このピンホールを介し水分が酸化物超電導層側に浸入するので、多湿環境下では超電導特性が劣化するおそれがある。
基材について溝加工部を介し溝加工部を基点として正確な位置で折り曲げられているので、導体を二つ折りの酸化物超電導積層体で取り囲む場合に導体の両端側に折り曲げ部分を正確に位置決めすることができ、二つ折り構造とした酸化物超電導積層体で導体の全周を確実に覆うことができ、酸化物超電導層を確実に密閉できる。
酸化物超電導層が溝加工部を介し区分され、溝加工部を境界として二つ折りに折り曲げられているので、溝加工部以外の部分の酸化物超電導層に対し折り曲げに伴う歪や応力の負荷を抑制でき、酸化物超電導層に対し歪や応力の負荷に起因する超電導特性の劣化を抑制できる。
基材について溝加工部を介し溝加工部を基点として正確な位置で折り曲げられているので、折り曲げ加工した酸化物超電導積層体で導体を囲む場合に導体の周面側に酸化物超電導積層体を正確に沿わせて位置決めすることができ、折り曲げ構造の酸化物超電導積層体で導体の全周を確実に覆うことができ、水分浸入のおそれが少ない酸化物超電導層の密閉構造を実現できる。
酸化物超電導層が溝加工部を介し区分され、溝加工部を境界として折り曲げ加工されているので、溝加工部分以外の部分の酸化物超電導層に対し折り曲げに伴う歪や応力の負荷を抑制でき、酸化物超電導層に対し歪や応力の負荷に起因する超電導特性の劣化を抑制できる。
折り曲げ構造の酸化物超電導積層体の内部に設けられている導体の外周角部に溝加工部が位置合わせされているので、折り曲げ構造の酸化物超電導積層体は導体の外周に沿って正確に折り曲げられ、折り曲げ構造の酸化物超電導積層体が多角形状の導体の外周に沿って正確に密着できるので、酸化物超電導層を確実に覆った密閉構造の酸化物超電導線材を提供できる。
導体の全周を覆った酸化物超電導積層体の端縁どうしが溶接されることで、酸化物超電導層をはんだ層が覆って密閉する上に、端縁どうしを溶接した酸化物超電導積層体が酸化物超電導層を覆うことで更に密閉性が向上し、酸化物超電導層側に水分が浸入し難い構造を提供できる。
導体の全周を折り曲げ構造の酸化物超電導積層体がはんだ層を介し囲むように覆うので、酸化物超電導層の周囲をはんだ層と基材により取り囲んで密閉した構造の酸化物超電導線材を提供できる。即ち、基材の外側から酸化物超電導層側への水分の浸入を防止できる密閉構造の酸化物超電導線材を提供できる。
導体の全周を覆った酸化物超電導積層体の端縁どうしを溶接することで、酸化物超電導層をはんだ層が覆って密閉する上に、溶接した密閉構造の酸化物超電導積層体が酸化物超電導層を覆うことで密閉性を高め、外部から酸化物超電導層側に水分が浸入し難い構造を提供できる。
図1は、本発明に係る第1実施形態の酸化物超電導線材の一部を断面とした斜視図であり、この実施形態の酸化物超電導線材Aは、溝加工部1を介し二つ折りに折り曲げ加工された酸化物超電導積層体2、2の内側に酸化物超電導層3を内包した構造とされている。
図2は、図1に示す酸化物超電導線材Aに組み込まれている二つ折り形状の酸化物超電導積層体2の基となる酸化物超電導積層体本体5を示す一部断面斜視図である。図2に示す酸化物超電導積層体本体5は、テープ状の基材4の上に中間層6と酸化物超電導層3と保護層7が順次積層されている。この構造の酸化物超電導積層体本体5を用いて溝加工部1を介し横断面U字状に二つ折りに折り曲げ加工して図1に示す酸化物超電導積層体2が形成され、2つの酸化物超電導積層体2、2の間に安定化材とするための帯状の導体(安定化導体)8をはんだ層9で囲んだ状態で内包することで酸化物超電導線材Aが構成されている。
下地層は、以下に説明する拡散防止層とベッド層の複層構造あるいは、これらのうちどちらか1層からなる構造とすることができる。
下地層として拡散防止層を設ける場合、窒化ケイ素(Si3N4)、酸化アルミニウム(Al2O3、「アルミナ」とも呼ぶ)、あるいは、GZO(Gd2Zr2O7)等から構成される単層構造あるいは複層構造の層が望ましく、厚さは例えば10〜400nmである。
下地層としてベッド層を設ける場合、ベッド層は、耐熱性が高く、界面反応性を低減し、その上に配される膜の配向性を得るために用いる。このようなベッド層は、例えば、イットリア(Y2O3)などの希土類酸化物であり、より具体的には、Er2O3、CeO2、Dy2O3、Er2O3、Eu2O3、Ho2O3、La2O3等を例示することができ、これらの材料からなる単層構造あるいは複層構造を採用できる。ベッド層の厚さは例えば10〜100nmである。また、拡散防止層とベッド層の結晶性は特に問われないので、通常のスパッタ法等の成膜法により形成すれば良い。
キャップ層の材質は、上記機能を発現し得るものであれば特に限定されないが、好ましいものとして具体的には、CeO2、Y2O3、Al2O3、Gd2O3、Zr2O3、Ho2O3、Nd2O3等が例示できる。キャップ層の材質がCeO2である場合、キャップ層は、Ceの一部が他の金属原子又は金属イオンで置換されたCe−M−O系酸化物を含んでいても良い。
キャップ層は、PLD法(パルスレーザ蒸着法)、スパッタリング法等で成膜することができる。CeO2のキャップ層の膜厚は、50nm以上であればよいが、十分な配向性を得るには100nm以上が好ましい。但し、厚すぎると結晶配向性が悪くなるので、50〜5000nmの範囲とすることができる。
酸化物超電導層3の上面を覆うように形成されている保護層7は、Agからなり、DCスパッタ装置やRFスパッタ装置などの通常のスパッタ装置により成膜されており、その厚さが1〜30μm程度とされている。
この例の酸化物超電導線材Aはその外周に絶縁テープを巻回するなどの手段により絶縁被覆された状態で超電導コイルの巻線用途などに使用される。
酸化物超電導積層体本体5を製造する方法の一例として、基材4上にスパッタ法で拡散防止層とベッド層を形成した後、このベッド層の上にIBAD法で配向層を形成し、さらにPLD法でキャップ層を形成して中間層6を形成し、更にその上に酸化物超電導層3をPLD法で形成し、次に、酸化物超電導層3の上面にスパッタ法によりAgの保護層7を形成して図2に示す構造の酸化物超電導積層体本体5を作製することができる。Agの保護層7として厚さは1〜30μm程度の範囲に形成される。Agの保護層7を形成後、酸化物超電導積層体本体5については酸素雰囲気中において500℃程度に加熱するアニール処理を施しておき、酸化物超電導層3の結晶に酸素を供給してその結晶構造を整えておく。
溝加工部11の幅は、20〜100μm程度とされ、溝加工部11の深さは、基材4の厚さの1/3〜1/2程度の深さに形成される。
次いで、両方の酸化物超電導積層体本体5について溝加工部11を介し2つ折りとする折り曲げ加工を各酸化物超電導積層体本体5の長さ方向全長に図3(d)に示すように順次行う。なお、この折り曲げ加工時の加工性を良好とするための観点から、前述の如く基材4の厚さの1/3〜1/2程度の深さに達するように溝加工部11を設けることが好ましい。
この後、必要に応じて基材4、4の幅方向両端縁4aの突き合わせ部分を溶接して一体化することにより、密閉構造を更に強固にすることができる。
前述の酸化物超電導層3は結晶性セラミックス薄膜であり、曲げ負荷や物理的衝撃には特に弱いので、溝加工部11を形成し、これを境界として折り曲げることが超電導特性の劣化防止に特に有効である。
図4に示すように、製造装置30は、酸化物超電導積層体本体5を溝加工するレーザー加工機(レーザー照射装置)13、13と、酸化物超電導積層体本体5にはんだテープ20を沿わせてはんだ層12を積層形成するはんだ沿わせ機構50と、前記はんだテープ20上に安定化材となるテープ状の導体21を沿わせる導体沿わせ機構52と、前記導体21を2本の酸化物超電導積層体本体5上に位置決めして仮固定する貼り合わせ機構53と、酸化物超電導積層体本体5を溝加工部を介し二つ折りに加工する折り曲げ機構40と、折り曲げられた酸化物超電導積層体本体5を固定する固定機構60とを備えている。
二つ折りに折り曲げ加工された2本の酸化物超電導積層体は、本加熱機構61内を挿通することにより所定の温度に加熱される。加圧ロール62は、不図示のヒータ、および加圧ロール62の外周面上に取付けられた不図示のブラシを有している。
図5に示す構造の酸化物超電導線材Bは、図2に示す酸化物超電導積層体本体5と同等構造の積層体本体を用いるが、先に説明した第1実施形態の酸化物超電導積層体本体5よりも幅が2倍程度広い積層体本体を用いる。この積層体本体を横断面C字状になるように両端折り畳み加工して酸化物超電導積層体16が適用されている。
溝加工後、図6(b)に示すようにはんだ層12を先の図3(b)を基に説明した場合と同様に形成し、次いで図6(c)に示すように導体8を先の図3(c)を基に説明した場合と同様に形成し、次いで酸化物超電導積層体本体17を先の図3(d)を基に説明した場合と同様に図6(d)に示すように折り曲げ、次いではんだ層12を溶融させ冷却することで図6(e)に示す構造の酸化物超電導線材Bを得ることができる。
なお、酸化物超電導積層体16の端縁16aの突き合わせ部分を溶接しておくならば、接合構造としてより密閉性の良好な構造にすることができる。
図7に示す構造の酸化物超電導線材Cは、図2に示す酸化物超電導積層体本体5に対し保護層7の上に安定化材となるべきCuなどの金属からなる安定化層28を被覆した酸化物超電導積層体本体を用い、この積層体本体を横断面U字状になるように二つ折りに折り曲げ加工した酸化物超電導積層体22が適用されている。
そして、2つの酸化物超電導積層体22、22の間に金属からなる帯状の導体(安定化導体)8をはんだ層29で囲んだ状態で内包することで酸化物超電導線材Cが構成されている。なお、酸化物超電導積層体22の端縁22aの突き合わせ部分を溶接しておくならば、接合構造としてより密閉性の良好な構造にすることができる。
第3実施形態の酸化物超電導線材Cは先の第1実施形態の酸化物超電導線材Aと同等の作用効果を得ることができるが、この形態の酸化物超電導線材Cにおいては、導体8と安定化層28とからなる2層構造の安定化材を備えた構造を実現できる。
また、C字状に加工された酸化物超電導積層体45はそれらの幅方向両端縁45a、45aを突き合わせ溶接することで一体化されていることがより好ましく、この構造により酸化物超電導層3の全周が基材4により更に強固に囲まれた密閉構造が提供される。
本実施形態では、酸化物超電導線材Cの中心部に先の図1に示す第1実施形態の導体8よりも厚い帯状の導体38が設けられた場合の実施形態である。中心部に配置する導体38が厚く、酸化物超電導積層体本体に形成する溝加工部が2本のみでは対応できない場合に、断面長方形状の導体38の外周角部の外側に位置するように4本の溝加工部1Cを配置する構造を採用できる。
この構造により、酸化物超電導積層体45の酸化物超電導層3に歪み等の負荷をかけるおそれを少なくした状態で酸化物超電導積層体45を厚い導体38の外周部に密着させて配置することができる。
酸化物超電導線材Aを2本接合する場合、一方の酸化物超電導線材Aの端末部において基材4、4を所定の長さ除去して導体8を所定の長さ基材4、4の端部から突出させておき、他方の酸化物超電導線材Aの端末において基材4、4を所定の長さ開いて導体8を露出させておく。この状態から、一方の酸化物超電導線材Aの導体8と他方の酸化物超電導線材Aの導体8を重ねた後、再度両酸化物超電導線材Aの基材4、4を折り曲げ加工して導体8、8を囲むように密閉し、はんだ付けすれば、酸化物超電導線材A、Aを電気的に接合することができる。
なお、酸化物超電導線材A、Aの酸化物超電導層3、3どうしを直に超電導接合している訳ではないので、接合部において導体8、8が介在する分の電気抵抗を生じるものの、図10に示す接合を行うことで酸化物超電導線材A、Aの電気的な接合ができる。
「実施例1」
ハステロイC−276(米国ヘインズ社商品名)からなる幅10mm、厚さ0.1mm、長さ100mのテープ状の基材本体上に、Al2O3の拡散防止層(厚さ80nm)と、Y2O3のベッド層(厚さ30nm)と、イオンビームアシスト蒸着法によるMgOの中間層(厚さ10nm)と、PLD法(パルスレーザー蒸着法)によるCeO2のキャップ層(厚さ300nm)とPLD法によるYBa2Cu3O7−xで示される組成の酸化物超電導層(厚さ1μm)とスパッタ法によるAgの保護層(厚さ10μm)を成膜したテープ状の酸化物超電導積層体を用意した。
左右に隣接した酸化物超電導積層体をそれぞれ先の溝加工部を介しU字状になるように折り曲げ加工し、酸化物超電導積層体で導体の全周を囲んだ後、はんだテープの溶融温度270℃まで加熱してはんだを溶融し、後に常温まで冷却してはんだ層で酸化物超電導積層を囲んだ酸化物超電導線材を得た。
この酸化物超電導線材を2本用意し、液体窒素に浸漬して77Kにおける超電導特性を測定したところ、臨界電流値(Ic)はいずれも200Aであった。
この試験結果から、酸化物超電導積層を酸化物超電導積層体で取り囲むとともに、導体の全周を酸化物超電導積層体にはんだ付けにより接合した酸化物超電導線材は、優れた耐湿性を発揮することが明らかとなった。
接合後、接合部分を含めて液体窒素に浸漬して77Kにおける超電導特性を測定したところ、臨界電流値(Ic)は180Aであった。
この値は酸化物超電導線材どうしの電気的接合部分として有効な接合がなされているとみなすことができる。
この酸化物超電導線材試料について、プレッシャークッカー試験(温度120℃、湿度100%)に供したところ、150時間経過後も超電導特性の劣化が見られなかった。
この試験結果から、この例の酸化物超電導線材は、酸化物超電導積層体により酸化物超電導積層を取り囲んで導体に酸化物超電導積層体をはんだ付けしている上に、突き合わせ端縁部分を溶接しているので、はんだ付け部分と溶接部分により2重に接合しているので密閉構造に優れ、先の例より優れた耐湿性を示していることが明らかとなった。
Claims (8)
- 基材と中間層と酸化物超電導層と導電性の保護層をこの順に積層してなる酸化物超電導積層体が、保護層から基材まで達する溝加工部を介し前記保護層を内側にして二つ折りに折り曲げられ、2つの酸化物超電導積層体がそれらの折り曲げ部分を帯状の導体の幅方向端部側に位置させてこれら2つの酸化物超電導積層体により前記導体の全周がはんだ層を介し囲まれてなることを特徴とする酸化物超電導線材。
- 基材と中間層と酸化物超電導層と導電性の保護層をこの順に積層してなる酸化物超電導積層体が、保護層から基材まで達する2本の平行な溝加工部を介し前記保護層を内側にして折り曲げられ、折り曲げ部分の内側に帯状の導体をはんだ層を介し内包することで前記酸化物超電導積層体により前記導体の全周が囲まれてなることを特徴とする酸化物超電導線材。
- 基材と中間層と酸化物超電導層と導電性の保護層をこの順に積層してなる酸化物超電導積層体が、保護層から基材まで達する複数本の平行な溝加工部を介し前記保護層を内側にして折り曲げられ、折り曲げ部分の内側に断面多角形状の帯状の導体が該導体の外周角部と前記折り曲げ部分を位置合わせしてはんだ層を介し内包され、前記酸化物超電導積層体により前記導体の全周が囲まれてなることを特徴とする酸化物超電導線材。
- 前記酸化物超電導積層体の端縁どうしが突き合わされ、この突き合わせ部分が溶接されてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の酸化物超電導線材。
- 基材と中間層と酸化物超電導層と導電性の保護層をこの順に積層してなる酸化物超電導積層体を2つ用意し、これら酸化物超電導積層体に保護層から基材まで達する直線状の溝加工部を形成し、該溝加工部を介し2つの酸化物超電導積層体を個々に前記保護層を内側にして二つ折りとしてこれら酸化物超電導積層体の間に前記酸化物超電導積層体に形成されたはんだ層で帯状の導体を挟み込み前記導体の全周を前記はんだ層と前記酸化物超電導積層体で覆うとともに、前記はんだ層を溶融後凝固させて前記導体と前記酸化物超電導積層体を接合することを特徴とする酸化物超電導線材の製造方法。
- 基材と中間層と酸化物超電導層と導電性の保護層をこの順に積層してなる酸化物超電導積層体を用意し、この酸化物超電導積層体に保護層から基材まで達する直線状の溝加工部を平行に2本形成し、これら2本の溝加工部を介し酸化物超電導積層体を前記保護層を内側にして折り曲げてこれら折り曲げ部分の間に前記酸化物超電導積層体に形成されたはんだ層で帯状の導体を挟み込み、該導体の全周を前記はんだ層と前記酸化物超電導積層体で覆うとともに、前記はんだ層を溶融後凝固させて前記導体と前記酸化物超電導積層体を接合することを特徴とする酸化物超電導線材の製造方法。
- 基材と中間層と酸化物超電導層と導電性の保護層をこの順に積層してなる酸化物超電導積層体を用意し、この酸化物超電導積層体に保護層から基材まで達する直線状の溝加工部を平行に3本以上形成し、これら3本以上の溝加工部を介し酸化物超電導積層体を前記保護層を内側にして折り曲げ、この酸化物超電導積層体の内側に前記酸化物超電導積層体に形成されたはんだ層で帯状の導体を挟み込み、前記導体の全周を前記はんだ層と前記酸化物超電導積層体で覆うとともに、はんだ層を溶融後凝固させて前記導体と前記酸化物超電導積層体を接合することを特徴とする酸化物超電導線材の製造方法。
- 前記導電性接合材としてはんだ層を用い、加熱処理と冷却処理に伴うはんだ層の溶融と凝固により前記酸化物超電導積層体を金属導体に電気的に接合することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載の酸化物超電導線材の製造方法。
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