JP5701356B2 - 酸化物超電導線材およびその製造方法 - Google Patents
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Description
例えば、金属基材上に中間層と酸化物超電導層を形成してなるテープ形状の高温超電導線材と補強テープ線から構成される補強高温超電導線材において、高温超電導線材を覆うように幅方向の両端部を折り曲げてこの両端部を接触しないように補強テープ線を配置した構造が知られている(特許文献1参照)。
また、特許文献1には、密封構造の複合セラミック超電導テープにおいて、高温超電導線材の全周を金属テープで覆ってこの金属テープの端縁どうしを重ね合わせて半田付けすることで密封した構造が記載されている。
特許文献1には、図7に示すようにテープ状の基材105上に中間層と超電導層を具備する薄膜層106を形成してなる超電導テープ107に対し、半田層108を介し金属層109で超電導テープ107の全周を被覆した構造が記載されている。この構造では、超電導テープ107の全周を金属テープの折り曲げ形成による金属層109で覆うとともに、基材105の裏面側に折り込んだ金属テープの端縁109aどうしを重ね合わせて半田付けすることで超電導テープ107の全周をシールし、密閉構造としている。
本発明者は、銅箔からなる金属テープに予めめっきなどの方法により半田層を付着形成しておき、長尺の超電導テープ102の周囲に前記半田層付きの金属テープを横断面C字型に折り曲げ形成して接合する方法を試みた。金属テープを折り曲げ加工するには、テープ成形用の溝ロールなどの型に沿って金属テープを折り曲げ成形しつつ超電導テープ102の周囲に金属テープを徐々に折り込んでゆく成形加工を施す必要がある。
その結果、図6に示すように理想的に超電導テープ102の周囲を金属層103が覆っている部分を形成することは可能であるものの、超電導テープ102の長手方向に沿って成形不良の部分を生じ易いことが判明した。この成形不良を生じると、超電導テープ102に対し金属層103が位置ずれを起こし、超電導テープ102の端部側を金属層103で完全に覆っていない部分を生じることがあり、半田付け不良部分を生じ易い問題があった。
また、図7に示す断面構造を実現しようとする場合も同様であり、金属テープの端縁109aどうしを重ね合わせた部分が位置ずれすること、条件によっては重ね合わせ部分が半田付け不良となるか、重ね合わせ不良の部分を生じるおそれがあった。
また、長尺の超電導積層体であっても、第1と第2の金属箔の接合位置精度を向上できるので、金属箔の接合位置精度の高い長尺の酸化物超電導線材を提供できる。このため、長尺の酸化物超電導線材であっても、金属箔による接合部分を介し水分が浸入するおそれのない構造の酸化物超電導線材を提供できる。
金属テープを超電導積層体に沿って折曲して金属箔とする場合、融点の高い第1の接合材により金属テープの一部を第1の金属箔として超電導積層体に固定し、金属テープの他の部分を第2の金属箔として融点の低い第2の接合材で接合すると、超電導積層体に対し位置ずれすることなく適正な形状に成形した第1の金属箔と第2の金属箔を超電導積層体に接合できる。
このため、金属テープを折り曲げ形成した金属箔の形成位置精度の高い長尺の酸化物超電導線材を提供できる。また、長尺の酸化物超電導線材であっても、金属テープを折り曲げ形成した金属箔の接合部分を介し水分が浸入することのない構造を提供できる。
よって、接合位置精度の高い第1と第2の金属箔を備えた酸化物超電導線材を得ることができる。また、長尺の超電導積層体であっても、第1と第2の金属箔の形成位置精度向上をなし得るので、金属箔の形成位置精度の高い長尺の酸化物超電導線材を提供できる。このため、長尺の酸化物超電導線材であっても、金属箔による接合部分を介し水分浸入のおそれのない構造を提供できる。
超電導積層体に対し金属テープを折り曲げ形成した金属箔を位置ずれすることなく適正な形状に成形した第1の金属箔と第2の金属箔により超電導積層体を覆うことができる。
このため、金属テープを折り曲げ形成した金属箔の形成位置精度の高い、長尺の酸化物超電導線材を提供できる。また、長尺の酸化物超電導線材であっても、金属箔の接合部分を介し水分が浸入することのない構造を提供できる。
このため、金属箔を超電導積層体に精度良く接合することができ、金属箔の接合部分を介し内部に水分等の浸入し難い優れた金属箔接合構造の酸化物超電導線材を提供できる。
図1は本発明に係る酸化物超電導線材を製造する方法を工程順に示すもので、図1(a)〜(d)に示す工程を順に施すことで図1(d)に示す断面構造の酸化物超電導線材を得ることができる。
図1(d)に示す酸化物超電導線材1において、テープ状の基材2の第1の面(上面)上に形成されている図示略の中間層を介し酸化物超電導層3と金属製の保護層5を積層して超電導積層体6が構成されている。超電導積層体6の周面にはこの周面を覆うように金属テープからなる金属安定化層7が後述の接合材により接合されている。金属安定化層7は、超電導積層体6の保護層5外面側を覆う第1の金属箔7Aと、超電導積層体6の側面側を覆う側壁部7Bと、超電導積層体6の基材外面側(下面側)を覆う第2の金属箔7Cを有してなる。
本実施形態において、第1の接合材8と第2の接合材9は、融点の異なる半田からなり、かつ、第1の接合材8の融点が第2の接合材9の融点より高くされている。
酸化物超電導線材1において基材2は、可撓性を有する長尺の酸化物超電導線材1とするためにテープ状やシート状あるいは薄板状であることが好ましい。また、基材2に用いられる材料は、機械的強度が比較的高く、耐熱性があり、線材に加工することが容易な金属を有しているものが好ましく、ハステロイ(米国ヘインズ社製商品名)に代表されるニッケル合金やステンレスなどの耐熱性に優れた高強度の金属材料からなる。また、ニッケル合金に集合組織を導入した配向Ni−W合金基材を適用することもできる。単結晶基板を用いてもよい。基材2の厚さは、目的に応じて適宜調整すれば良く、10〜500μmの範囲とすることができる。
中間層は一例として拡散防止層と配向層とキャップ層とを備えた構造を例示することができる。拡散防止層は例えばAl2O3が厚さ10〜400nmに成膜される。配向性向上のため、拡散防止層の上にベッド層として例えばY2O3を厚さ10〜100nmに形成してもよい。
配向層は例えばMgOが厚さ5〜50nmでIBAD(Ion-Beam-Assisted Deposition)法により良好な2軸配向結晶に成膜され、キャップ層は例えばCeO2が50〜5000nmの厚さに形成される。
保護層5は、AgまたはAg合金などの良電導性かつ酸化物超電導層3と接触抵抗が低くなじみの良い層として形成される。保護層5の厚さは1〜30μm程度に形成できる。
なお、保護層5を構成する材料を基材2の裏面側に形成することもできる。保護層5を構成する材料を成膜する場合に基材2の裏面側にも成膜しておくことで、基材2にめっきや半田を付き易くすることができる。基材2にめっきや半田を付き易くするために、保護層5の構成材料に限らず、Cuなどの金属材料を基材2の裏面側に成膜しても良い。
これらの組み合わせを用いる場合、第1の接合材8の融点は、第2の接合材9の融点よりも10℃以上、例えば、15℃〜100℃程度高いことが好ましい。
この理由は、後述する如く第1の接合材8で第1段階目の半田付けを行った後、第2の接合材9を溶融させる第2段階目の半田付けを行う場合、第1の接合材8を再溶融させないためである。
本実施形態の酸化物超電導線材の製造方法においては、まず、水平に配置したテープ状の基材2の上面側に図示略の中間層と酸化物超電導層3と保護層5とをこの順に積層した図1(a)に示す積層構造の超電導積層体6を準備する。
次に、超電導積層体6よりも幅広で、且つ片面に第1の接合層10を形成した金属テープ11を図1(a)に示すように用意する。金属テープ11の片面に形成する第1の接合層10の幅は超電導積層体6の幅よりも若干広い幅とすることができる。第1の接合層10を形成するにはめっき法、塗布法など通常の半田層形成手段を適用することができる。
この折り曲げ加工の段階において超電導積層体6に対し金属テープ11を第1の接合材8で固定しているので、超電導積層体6と金属テープ11を位置ずれすることなく折り曲げ加工ができる。
この工程によって第2の接合層12を溶融させるとともに、折り曲げ加工した金属テープ11を超電導積層体6の側面側及び裏面側に密着させ、溶融させた第2の接合層12を冷却する。これにより図1(d)に示すように、超電導積層体6の保護層5の外面側を第1の金属箔7Aで覆い、超電導積層体6の側面側を側壁部7Bで覆い、超電導積層体6の基材2の裏面側を金属テープ11の折り曲げ加工による第2の金属箔7Cで覆った構造の酸化物超電導線材1を得ることができる。また、金属テープ11の折り曲げ加工した先端側の端縁部分には重ね合わせ部7dが形成される。
ロールあるいは熱板により第2の接合層12を溶融させる場合、第2の接合層12に近い側のロールあるいは熱板のみを加熱し、第2の接合層12側に主に熱を伝達して第2の接合層12を溶融させることができる。このようにすることで、第1の接合材8を再溶融させることなく第2の接合層12のみを溶融できるので好ましい。
また、重ね合わせ部7dは酸化物超電導線材1の幅方向中央部に正確に位置決めされた状態となり、重ね合わせ部7dを介する水分浸入のおそれはなく、長さ方向に蛇行することなく位置ずれのない状態の重ね合わせ部7dを形成できる。
図2に示す工程により得られる酸化物超電導線材15は、図2(d)に示すように、超電導積層体6の周囲を取り囲む金属安定化層7の内面側全面に第1の接合材16が形成されている。また、金属安定化層7の側壁部7Bと超電導積層体6の側部との間の部分に第2の接合材9と第1の接合材16が積層形成され、超電導積層体6の基材裏面側と第2の金属箔7Cとの間の部分に第2の接合材9と第1の接合材16が形成されている。
図2(a)に示すようにテープ状の超電導積層体6の保護層5側に第1の接合層17を対向させて金属テープ11を超電導積層体6に互いの幅方向中央位置を位置合わせして沿わせる。この状態で第1の接合層17の融点あるいは融点近くの温度に加熱して第1の接合層17を溶融させ、溶融後に冷却して第1の接合材16とすることで、図2(b)に示すように超電導積層体6に金属テープ11を位置合わせした状態で一体化できる。
この工程によって第2の金属層12を溶融させるとともに、折り曲げ加工した金属テープ11を超電導積層体6の側面側及び裏面側に密着させ、溶融させた第2の接合層12を冷却する。この工程により図2(d)に示すように超電導積層体6の側面部分を金属テープ11を加工した側壁部7Bで覆うとともに、基材2の裏面側を金属テープ11の折り曲げ加工による第2の接合材7Cで覆った構造の酸化物超電導線材15を得ることができる。
また、金属テープ11の折り曲げ先端側の端縁部分には重ね合わせ部7eが形成される。この重ね合わせ部7eは、酸化物超電導線材15の幅方向中央部に正確に位置決めされて形成される。
なお、図1と図2の構造ではいずれも重ね合わせ部7dを形成して第2の金属箔7Cの端縁どうしを重ね合わせた構造としたが、図1、図2よりも第2の金属箔7Cを幅の小さい形状として重ね合わせ部が生じないように、即ち、基材2の裏面側に折り返した第2の金属箔7Cの端縁どうしが重ならない構造としても良い。その場合、基材2の裏面側に折り曲げた第2の金属箔7Cの端縁どうしの間には隙間が空くこととなる。
図3に示す製造装置20は、前述した積層構造のテープ状の超電導積層体6に金属安定化層7を形成するための幅広の金属テープ11を沿わせ、この金属テープ11をC字型に折り返して金属安定化層7を形成するための折り曲げ機構22と加熱装置23と加圧ロール24を備えている。
折り曲げ機構22の前段側に設けられている第1の送出リール25にテープ状の超電導積層体6が巻き付けられ、第2の送出リール26に超電導積層体6より幅広の金属テープ11が巻き付けられ、第1の送出リール25から送り出された超電導積層体6に導体沿わせ機構27と搬送ローラ28により金属テープ11が沿わせられる。なお、金属テープ11の片面中央側に金属テープ11の全長にわたり予め第1の接合層10を形成した金属テープ11が第2の送出リール26に巻き付けられている。
超電導積層体6に沿わせられた幅広の金属テープ11は、加熱装置35によって加熱され、第1の接合層10が溶融されて第1の接合材8となるので、金属テープ11が加熱装置35を通過後は超電導積層体6と金属テープ11とが第1の接合材8を介し接合された状態となる。このため、超電導積層体6と金属テープ11の相対位置が後工程で位置ずれすることがない。加熱装置23、35は一例として加熱ヒーターを組み込んだ熱板を備えた構造を採用できる。
続いて加熱装置23と加圧ロール24により成形されて図1(d)に示すように超電導積層体6の外周を緻密に取り囲む金属安定化層7を備えた酸化物超電導線材1を製造することができ、巻取リール29に巻き取ることができる。
ここで、前記加熱装置35を用いて第1の接合層10を溶融して第1の接合材8とすることにより金属テープ11を超電導積層体6に固定した状態から、金属テープ11と超電導積層体6を加熱装置23と加圧ロール24に移送している。加圧ロール24において金属テープ11と超電導積層体6を塑性加工するが、金属テープ11を超電導積層体6に第1の接合材8で一体化したものを加圧ロール24に供給するので、加工中に金属テープ11と超電導積層体6が位置ずれすることがない。
この加熱装置40は、ハウジング41の内底部に加熱ヒーター42が水平に設けられ、ハウジング41の上部側に入口部41aと出口部41bが形成され、この入口部41aから内部に金属テープ11を一体化した超電導積層体6を引き込み、出口部41bから引き出すことができる。
このように温度勾配を与えながら第2の接合層12を確実に溶融できる温度であって、第1の接合材8を溶融させない温度に加熱する場合に、上述の構造の加熱装置40を用いることが好ましい。
この例の酸化物超電導線材52は、超電導積層体6の保護層5の外面側に第1の接合材53を介し金属箔50が接合され、超電導積層体6の基材2の外面側に第2の接合材54を介し金属箔51が接合されている。また、超電導積層体6の端部側は、第1の接合材53の端部53aと第2の接合材54の端部54aにより覆われて密閉されている。
図5に示す構造を採用した場合においても、金属箔50を第1の接合材53で先に接合しておくことで、金属箔51を後で第2の接合材54により接合する際、第1の接合材53を再溶融することがないので、金属箔50、51の正確な位置決めと接合ができる点は先の実施形態の構造と同等に効果を得ることができる。
ハステロイC−276(米国ヘインズ社商品名)からなる幅10mm、厚さ0.1mm、長さ50mのテープ状の基材上に、Al2O3の拡散防止層(a−Al2O3の厚さ80nm)と、Y2O3のベッド層(a−Y2O3の厚さ30nm)と、MgOの中間層(IBAD−MgOの厚さ10nm)と、CeO2のキャップ層(厚さ300nm)とYBa2Cu3O7−xなる組成の酸化物超電導層とAgの保護層(厚さ6μm)を積層した超電導積層体を用意した。幅25mm、長さ50m、厚さ20μmの銅箔を用意し、この銅箔の幅方向中央部に幅12mmの帯状のSn(第1の接合材:以下、半田Aと呼称する)からなる半田層をめっき法により形成した。
次いで、超電導積層体の基材裏面側にテープ状の幅10mm、厚さ5μmの半田(第2の接合材:Sn−8Zn−3Bi:以下半田Bと呼称する)を沿わせつつ、全体をフォーミングロールに通し、超電導積層体の幅方向両端側に突出している銅箔の両端側を超電導積層体の基材裏面側に折り返し成形した後、加熱装置23の第2熱板に接触させて半田Bの融点より高い温度(210℃)に加熱する第2の半田付け工程を行った。本実施例の条件において銅箔の突合せ端部同士の重なり幅は4〜5mmに設定した。
以上の工程により、図1(d)に示す断面構造を有する酸化物超電導線材を製造した。
他の半田の接合性を調べるために、半田AをSnに規定し、半田Bを以下の表1に示す種々の半田に替え、第1熱板と第2熱板の温度をそれぞれ表1のように調節して酸化物超電導線材を製造する試験を繰り返し行ない、表1に示すNo.1〜6の酸化物超電導線材を製造した。
また、比較のために、半田Aと半田Bに同種のものを用い、他は上述と同じ方法で接合した比較例の酸化物超電導線材を製造した。加熱の方法は、熱板を半田A側に押し付けた。
成形精度については、銅箔の端縁どうしの重なり部分の幅が0を下回る(重なっていない状態)箇所が1箇所以上見られるもの、あるいは、重なり部分の幅方向位置測定の結果、5箇所の最大差が2mmを超える場合のいずれかを満たすものを×印で示した。
第1熱板と第2熱板において、表1に示す熱板接触面、A→Aとは、加熱手段としての熱板において第1熱板は半田A側、第2熱板も半田A側に配置されている例であり、A→Bとは、加熱手段としての熱板が第1熱板は半田A側、第2熱板は半田B側に配置されている例である。基板は線材の片側の面にのみ接触させて温度制御できるようにしている。なお、線材を挟むように熱板の反対側には保温のための蓋部材を設けている。
また、No.3の試料のように半田A、Bの融点の差が少ない場合は密着性試験の剥離マス数において若干の剥離を生じたが、No.4の試料のように加熱方向を変えることで剥離マス数を削減できたので、加熱の方向を変更することで対処可能であり、融点の差が20℃であっても密着性を向上できることが判る。
また、加熱方法についても、融点の高い第1の接合材(半田)に比べて融点の低い第2の接合材(半田)の温度を該第2の接合材の融点より高い状態にできる方法であれば、前記実施例に限るものではない。
そのような方法として例えば、図4を基に先に説明したように、温度勾配を付与した加熱装置(加熱炉)の加熱空間内を線材が通過するように構成し、温度を高くした領域に半田Bを位置させるように、温度を低くした領域に半田Aを位置させて加熱する方法を採用することができる。
Claims (4)
- テープ状の基材と、前記基材上に中間層を介し形成された酸化物超電導層と、前記酸化物超電導層上に形成された保護層とを有する超電導積層体と、
前記超電導積層体の第1の面に第1の接合材を介し接合された第1の金属箔と、
前記超電導積層体の前記第1の面とは反対側の第2の面に、前記第1の接合材よりも低い融点を有する第2の接合材を介し接合された第2の金属箔と、
を備え、
前記第1の接合材は、Sn−Ag系合金、Sn−Cu系合金およびSnからなる群から選択される少なくとも1種からなり、前記第2の接合材は、Sn−Bi−Ag系合金、Sn−Ag−Cu系合金、Sn−Zn系合金およびPb−Sn系合金からなる群から選択される少なくとも1種からなり、
前記第1の接合材の融点は、前記第2の接合材の融点よりも10℃以上高い酸化物超電導線材。 - 前記第1の面側の金属箔と前記第2の面側の金属箔が前記超電導積層体の外周に沿って折曲した金属テープからなる請求項1に記載の酸化物超電導線材。
- テープ状の基材と、前記基材上に形成された酸化物超電導層と、前記酸化物超電導層上に形成された保護層とを有する超電導積層体を準備する工程と、
前記超電導積層体の第1の面に第1の接合材を介し第1の金属箔を接合する工程と、
前記超電導積層体の前記第1の面とは反対側の第2の面に、前記第1の接合材よりも低い融点を有する第2の接合材を介して第2の金属箔を接合する工程と、
を有する酸化物超電導線材の製造方法。 - 前記超電導積層体の外周に沿って金属テープを折曲して前記第1の面側の金属箔と前記第2の面側の金属箔を形成する請求項3に記載の酸化物超電導線材の製造方法。
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