JP5774408B2 - イオン発生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、イオン発生装置に関し、特に、電極間に位置する基板にスリットを設け、必要に応じて筐体にリブを設けたイオン発生装置に関する。
放電現象を利用したイオン発生装置が実用化されている。1つの方式として、誘導電極と放電電極との間に高電圧を印加してイオンを発生させるものが知られている。このようなイオン発生装置における放電電極と誘導電極との位置関係は、たとえば特開2006−210311号公報(特許文献1)に示されている。
特許文献1では、基板上に誘導電極が印刷され、同一の基板上に放電電極の根元が固定され、放電電極の先端と誘導電極の間が空間により絶縁されている。
また、国際公開第2004/019462号(特許文献2)には、基板上に誘導電極が印刷され、同一の基板上に複数の放電電極が配置される例が示されている。特許文献2では、誘導電極がモールドされる例も示されている。
このように、特許文献1,2には、電極間の沿面距離について、空間および基板の表裏を利用して、沿面距離を稼ぐ工夫が示されている。
特開2006−210311号公報 国際公開第2004/019462号
上記のようなイオン発生装置においては、高電圧となる異極間の絶縁確保や、高圧トランスからの放電防止のため、モールド等の絶縁処理を行なう必要がある。モールドにより絶縁は強化されるが、場合によってはモールドをしたとしても、モールド表面と導電部との間で内部リークが生じることがある。
イオン発生装置をコンパクトにし、かつコストを抑えたいため、誘導電極と放電電極とを同一基板上に配置する傾向にある。このとき、放電電極は、イオンを放出する機能上、モールドはできない。したがって、たとえ誘導電極をモールドしても、上記のように、リーク対策としては十分ではなく、リークを抑えるには、基本的に、基板上における両電極間の距離を確保することが最も良い対策となる。
しかしながら、イオン発生装置をできる限りコンパクトにしたいという点からすると、電極間の距離はできる限り縮めたいという、相反する課題がある。
また、上記とは異なる観点では、絶縁強化のためにモールドを行なう際、モールドの注入量は、定量注入により行われ、結果的に液面の高さが決まる。ただし、注入量を決める際には、何らかの管理の目安があった方がわかりやすい。この時、液面の高さ管理を容易にしたいという課題もある。
図12は、従来のイオン発生装置の内部構造を示す図であり、(a)は上面図、(b)は側面図である。図12を参照して、イオン発生装置は、放電電極30と、誘導電極40と、基板60とを含む。基板60には、スリット60Aが設けられる。
図12の例では、基板60に針状の放電電極30を垂直に挿入し、基板60上に誘導電極40を配置し、基板60の裏面側(図12(b)における基板60の下側)をモールドする構造が採用されている。このとき、複数の放電電極30間や、放電電極30と誘導電極40との間にスリット60Aを入れたとしても、モールドによってスリット60Aが埋まってしまうと、放電電極30間や放電電極30と誘導電極40との間の沿面距離は、スリット60Aが有っても無くても変わらなくなってしまう。これを避けるためには、モールドを行なう際に液面の高さ管理を精密に行なう必要があり、そうなると、製造効率の低下および製造コストの増大の要因となる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の1つの目的は、コンパクトであり、かつ、内部リークが抑制されたイオン発生装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、製造効率の低下および製造コストの増大が抑制されたイオン発生装置を提供することである。
本発明に係るイオン発生装置は、1つの局面では、底部および上部を有する筐体と、筐体内に設けられた放電電極と、筐体内に設けられ、放電電極に対して離間し、かつ、対向する誘導電極と、底部から上部に向かう縦方向に延在する主表面、および主表面上に形成され、放電電極と誘導電極との間に電圧を印加する電気回路を有し、放電電極および誘導電極が固定される基板と、筐体内に縦方向が深さ方向となるように注入された絶縁性モールド部とを備え、基板は、放電電極と誘導電極との間において、放電電極および誘導電極よりも底部側に達するように形成された第1スリット部を有する。
1つの実施態様では、上記イオン発生装置において、筐体は第1リブを有し、第1リブは、第1スリット部に挿入される。
1つの実施態様では、上記イオン発生装置において、第1スリット部は、第1リブが挿入される第1リブ挿入スリットと、第1リブが挿入されない第1リブ非挿入スリットとを含む。
1つの実施態様では、上記イオン発生装置において、放電電極は、正イオンを発生させる第1放電電極と、負イオンを発生させる第2放電電極とを含み、基板は、第1放電電極と第2放電電極との間において、第1放電電極および第2放電電極よりも底部側に達するように形成された第2スリット部をさらに有する。
1つの実施態様では、上記イオン発生装置において、筐体は第2リブを有し、第2リブは、第2スリット部に挿入される。
1つの実施態様では、上記イオン発生装置において、第2スリット部は、第2リブが挿入される第2リブ挿入スリットと、第2リブが挿入されない第2リブ非挿入スリットとを含む。
1つの実施態様では、上記イオン発生装置において、第1リブおよび第2リブは、基板の主表面に直交する方向に突出している。
1つの実施態様では、上記イオン発生装置において、基板は、該基板の上側両端部に位置する切り欠き部を有し、放電電極および第1スリット部は、切り欠き部を避けた位置に設けられ、筐体は、切り欠き部に対向するように設けられた第3リブを有する。
1つの実施態様では、上記イオン発生装置において、放電電極は、正イオンを発生させる第1放電電極と、負イオンを発生させる第2放電電極とを含み、誘導電極は、第1放電電極と対向する正イオン用の第1誘導電極と、第2放電電極と対向する負イオン用の第2誘導電極とを含み、第1誘導電極は、第1放電電極に対して第2放電電極の反対側に配置され、第2誘導電極は、第2放電電極に対して第1放電電極の反対側に配置されている。
本発明に係るイオン発生装置は、他の局面では、底部および上部を有する筐体と、筐体内に設けられた正イオンを発生させる第1放電電極、および負イオンを発生させる第2放電電極と、底部から上部に向かう縦方向に延在する主表面、および主表面上に形成され、第1放電電極および第2放電電極に各々電圧を印加する電気回路を有し、第1放電電極および第2放電電極が固定される基板と、筐体内に縦方向が深さ方向となるように注入された絶縁性モールド部とを備え、基板は、第1放電電極と第2放電電極との間において、第1放電電極および第2放電電極よりも底部側に達するように形成されたスリット部を有する。
本発明によれば、1つの効果として、イオン発生装置をコンパクトにし、かつ、内部リークを抑制することができる。
また、本発明によれば、他の効果として、イオン発生装置の製造効率の低下および製造コストの増大を抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係るイオン発生装置の側断面図である。 図1におけるII−II断面図である。 本発明の実施の形態1に係るイオン発生装置の分解斜視図(その1)である。 本発明の実施の形態1に係るイオン発生装置の分解斜視図(その2)である。 本発明の実施の形態2に係るイオン発生装置の分解斜視図(その1)である。 本発明の実施の形態2に係るイオン発生装置の分解斜視図(その2)である。 本発明の実施の形態3に係るイオン発生装置の分解斜視図(その1)である。 本発明の実施の形態3に係るイオン発生装置の分解斜視図(その2)である。 放電電極の固定構造の一例を示す図である。 放電電極の固定構造の他の例を示す図である。 放電電極の固定構造のさらに他の例を示す図である。 従来のイオン発生装置の内部構造を示す図であり、(a)は上面図、(b)は側面図である。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るイオン発生装置の側断面図であり、図2は、図1におけるII−II断面図である。
図1、図2に示すように、本実施の形態に係るイオン発生装置は、「筐体」としてのケース1および蓋体2と、「イオン発生素子」としての放電電極3および誘導電極4と、イオン放出口5と、放電電極3、誘導電極4および高電圧発生回路(図示せず)を搭載した基板6と、電源となる電池7とを備えている。放電電極3、誘導電極4、基板6および電池7は、ケース1および蓋体2からなる筐体内に収納されている。ケース1には、電池7を搭載するエリアと基板6を搭載するエリアとがあり、ケース1の基板固定リブ1Bによって、基板6の外周が固定されている。より具体的には、基板6の上側両端部に切り欠き部6Bが形成され、切り欠き部6Bに対向するように基板固定リブ1Bが設けられている。放電電極3およびスリット部6Aは、切り欠き部6Bを避けた位置に設けられている。上記筐体は、樹脂などの絶縁性の素材により構成される。
イオン発生素子は、高電圧発生回路により発生される高電圧を印加することで、たとえばコロナ放電により正イオンおよび負イオンの少なくともいずれかを生じさせるためのものであり、放電現象によりイオンを発生させるための針状の放電電極3と、これと対になる板状の誘導電極4とからなる。図1の例では、正イオン発生用の放電電極3および誘導電極4(図1,図2中の左側に位置するもの)と、負イオン発生用の放電電極3および誘導電極4(図1,図2中の右側に位置するもの)とが設けられている。
放電電極3は、基板6の主表面方向に対して平行な方向に延びるように、すなわち放電電極3の胴体部分を基板6に半田付けし、その先端部分を基板6から突出させるように、基板6に固定されている。
誘導電極4は、放電電極3に対して離間した状態で、放電電極3が固定されたものと同一の基板6上に配置される。誘導電極4は、たとえば、小板金を基板6上に固定したものであってもよいし、基板6上にパターン印刷したものであってもよい。
図1,図2の例のように、正の放電電極3と負の放電電極3とを有する場合は、各々の放電電極3を互いに離間して配置し、それらの両側に誘導電極4を配置する。
イオンの発生効率を考えると、例えば正の放電電極3は、負の放電電極3に対して異極となり、正の誘導電極4は負の放電電極3側に配置するよりも、逆側に置いた方が、正の放電電極3に対して、両側に分かれた電界ができ、電界のバランスとしてはよくなるため、誘導電極4は異極の放電電極3の逆側に配置する。
すなわち、正イオンを発生させるための誘導電極4(第1誘導電極)は、正イオン用の放電電極3(第1放電電極)に対して負イオン用の放電電極3(第2放電電極)の反対側に配置され、負イオンを発生させるための誘導電極4(第2誘導電極)は、負イオン用の放電電極3(第2放電電極)に対して正イオン用の放電電極3(第1放電電極)の反対側に配置されている。
異極となる正負の放電電極3の間、および、放電電極3と誘導電極4との間の沿面距離を拡大するために、それらの間に位置する基板6上にスリット6Aが設けられている。スリット6Aは、基板6上の放電電極3および誘導電極4が位置する部分よりも下側(底部側)、すなわち、図1における下側にまで達するように形成されている。
スリット6Aは、正負の放電電極3の間、正側の放電電極3と誘導電極4との間および負側の放電電極3と誘導電極4との間に、各々2本以上(図1,図2の例では各々2本)ずつ形成されている。
図3,図4は、本実施の形態に係るイオン発生装置の分解斜視図である。図3,図4に示すように、「イオン発生素子」および「高電圧発生回路」が搭載された基板6をケース1に嵌めた際に、異極となる正負の放電電極3の間と、放電電極3と誘導電極4との間のスリット6Aのうちの1つに、それぞれケース1から突出しているリブ1Aが嵌合する。リブ1Aが設けられることにより、基板6に対して垂直に絶縁性の壁が形成され、沿面距離が増える。また、リブ1Aが嵌合されないスリット6Aでは、基板6の主表面上に空間が形成される。これにより、電極間の沿面距離および空間距離が増大する。
筐体内には、絶縁強化のためのモールド樹脂が注入される。この際、仮に、基板6にスリット6Aが形成されているだけであると、モールド樹脂の上面を通じ、各電極がつながってしまう。これに対し、本実施の形態では、リブ1Aを設けて壁を立てることにより、沿面距離を拡大する。また、仮に、リブ1Aが嵌合されないスリット6Aがなく、上記の壁しかない場合は、基板6の端面とリブ1Aの端面とを伝って各電極がつながってしまう。これに対し、本実施の形態では、リブ1Aが嵌合されないスリット6Aを設けているため、リブとスリットによる凸凹によって沿面距離を拡大することができる。
なお、本実施の形態では、1つの例として、モールド樹脂を基板固定リブ1Bの下面に設定し、その結果、誘導電極4の全体がモールドされているが、誘導電極4は、その全体がモールドされず、その一部がモールド樹脂の液面境界線よりも上側にあってもよい。
リブ1Bは、基板6をケース1に対して固定するとともに、モールド樹脂の液面限界線として、モールド樹脂を注入する際の目安として用いることもできる。
このように、本実施の形態に係るイオン発生装置によれば、限られたスペースの中で、各電極間の沿面距離を拡大することができる。この結果、コンパクトであり、製造効率が高く、コストが低減され、かつ、装置内部でのリークが抑制され、効率的なイオン放出を行なうことが可能である。
次に、本実施の形態に係るイオン発生装置の構造および製造方法について、より具体的に説明する。
本実施の形態に係るイオン発生装置の具体的サイズとしては、たとえば、幅50mm×長さ50mm×厚さ10mm程度(電池7を含む)のものが想定できる。放電電極3の長さとしては、たとえば5mm程度、誘導電極4のサイズとしては、たとえば5mm×2mm程度のものが想定できる。正負の放電電極3の間の距離は、たとえば10mm程度、放電電極3と誘導電極4との間は、たとえば10mm程度とし、スリット6Aの幅は、たとえば1.2mm程度とすることが想定できる。ただし、これらの値はあくまでも一例であって、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。
たとえば放電電極3の長さが5mm程度である場合、胴体部分の3mm程度の長さが基板1に半田付けされる。放電電極3の先端の延長上にイオン放出口5が設けられており、ここからイオンが放出される。
ケース1の上部(イオン放出口5が位置する部分)に、モールド注入口8が設けられている。図3,図4に示すように、ケース1に基板6を搭載し、さらに蓋体2で蓋をして、蓋体2を封止した後、モールド注入口8からモールド樹脂が注入される。電池7が設けられている場合、電池7と基板6との間には配線がなされるが、配線の周囲にも、事前に封止を施す。モールド樹脂を注入する際、まずは定量注入を行なうが、筐体等の個体差によって、モールド樹脂の液面高さが異なるため、最後は、手動によって微調整を行なう。その際、基板固定用リブ1Bの裏面をモールド高さに設定することで、注入量を決める際の目安とすることができ、またその量の確認ができ、作業が行ないやすい。
誘導電極4をモールド樹脂の中に埋設することにより、装置内部でのリークが抑制され、絶縁性を強化することができる。
基板固定用リブ1Bの裏面高さまでモールド樹脂を注入すると、スリット6Aとリブ1Aとの組み合わせにより、図2に示すように、複数の放電電極3の間、および、放電電極3と誘導電極4との間に、空間(リブ1Aが嵌合しない箇所)および凹凸(リブ1Aが嵌合する箇所)ができ、空間距離、沿面距離を拡大することができる。また、図1に示す方向から見ても、基板6の上端面とモールド上面(リブ1Bの下面)との間に凹凸が形成され、沿面距離が拡大される。このように、スリットとリブにより3次元的に沿面距離を拡大することができる。
放電電極3は、典型的には、図9に示すように、基板6上に寝かせて、その胴体部分を半田付けすることで基板6に固定されるが、図10に示すように、放電電極3の根元部分を直角曲げし、その根元部分を基板6に半田付けしてもよい。さらには、図11に示すように、放電電極3の先端を直角曲げして、イオンが発生する面の向きを変えることも可能である。すなわち、本発明の範囲は、放電電極3の針先の方向によって限定されない。
なお、図9〜図11に示す「モールドライン」は、筐体内に注入されたモールド樹脂の上面高さを意味するが、「モールドライン」は、図9〜図11に明示するものに限定されず、上述のとおり、若干の変動は可能である。
基板6上に形成される高電圧発生回路(図示せず)は、高圧トランス、スイッチング素子、発振回路などから構成される。高圧トランスの2次側は、高圧の整流回路等を介して放電電極3、誘導電極4に接続される。また、高圧トランスの1次側には、スイッチング素子、スイッチング素子を駆動する発振回路が接続される。高電圧発生回路は、発振回路や高圧トランスの一次側へ電源供給するための電源回路をさらに含む。基板6におけるスリット6Aは、高電圧発生回路と、放電電極3および誘導電極4の配線パターンとをよけながら、配置される。
発生させるイオンの極性は、正イオン、負イオンの片極性放出か、正イオンおよび負イオンの両極性放出かは問わない。正イオンと負イオンとの双方を生じさせる場合、一方の放電電極3の先端では正コロナ放電を発生させて正イオンを発生させ、他方の放電電極3の先端では負コロナ放電を発生させて負イオンを発生させる。印加する波形はここでは特に問わず、直流、正負にバイアスされた交流波形や正負にバイアスされたパルス波形などの高電圧とする。電圧値は放電を発生させるに十分かつ、所定のイオン種は生成させる十分となる電圧領域を選定する。
発生させるイオン種に関しては、本発明では限定しないが、限定して生成することは可能である。その際想定しているイオン種として、正イオンは、水素イオン(H+)の周囲に複数の水分子が付随したクラスターイオンであり、H+(H2O)m(mは任意の自然数)として表される。また負イオンは、酸素イオン(O2 -)の周囲に複数の水分子が付随したクラスターイオンであり、O2 -(H2O)n(nは任意の自然数)として表される。
また、上述の正イオンおよび負イオンの両極性のイオンを放出すれば、空気中の正イオンであるH+(H2O)m(mは任意の自然数)と、負イオンであるO2 -(H2O)n(nは任意の自然数)とを略同等量発生させることにより、両イオンが空気中を浮遊するカビ菌やウィルスの周りを取り囲み、その際に生成される活性種の水酸化ラジカル(・OH)の作用により、浮遊カビ菌などを除去することが可能となる。
なお、イオン発生装置に入力される電源として、上述の電池7に代えて、外部の直流電源を用いてもよい。電池7を用いた場合は、コンセントのない場所での使用が可能である。外部の直流電源を用いた場合も、空気清浄機などの製品から電源供給を受け、動作することが可能である。なお、正負イオン発生部は1組に限定されず、2組以上であってもよい。
また、図1〜図4の例では、放電電極3と誘導電極4との間にあるスリット6Aを、正負の放電電極3の間にあるスリット6Aよりも深く形成しているが、この深さは逆であってもよい。正イオン側の放電電極3と負イオン側の放電電極との電位差は、放電電極3と誘導電極4との電位差よりも大きいため、正負の放電電極3の間にあるスリット6Aをより深く形成することにより、電位差が大きい部分において、より確実に沿面距離を稼ぐことが可能となる。
装置から室内へのイオンの送出方法としては、送風により送出する場合と、無風でイオンを送出する場合、いずれを選択してもよい。
上述の内容について要約すると、次のようになる。すなわち、本実施の形態に係るイオン発生装置は、ケース1および蓋体2からなる筐体と、筐体内に設けられた放電電極3と、筐体内に設けられ、放電電極3に対して離間し、かつ、対向する誘導電極4と、放電電極3および誘導電極4が固定される基板6とを備える。基板6の主表面は、図1中の上下方向(縦方向)に延在する。筐体内には、基板6の主表面方向(縦方向)が深さ方向となるようにモールド樹脂が注入される。基板6は、放電電極3と誘導電極4との間、および、正負の放電電極3間において、放電電極3および誘導電極4よりも筐体の底部側に達するように形成されたスリット6Aを有している。また、ケース1はリブ1Aを有し、リブ1Aは、スリット6Aに挿入される。また、基板6は、各電極間に複数のスリット6Aを有し、複数のスリット6Aは、リブ1Aが挿入されるものと、リブ1Aが挿入されないものとを含む。
(実施の形態2)
図5,図6は、実施の形態2に係るイオン発生装置の分解斜視図である。本実施の形態に係るイオン発生装置は、実施の形態1に係るイオン発生装置の変形例であって、図5,図6に示すように、ケース1の形状に実施の形態1とは異なる特徴部分を有する。
すなわち、本実施の形態に係るケース1は、第1部材11と第2部材12とに分けて形成されている。第2部材12は、第1部材11に基板6を設置し、蓋体2を取付け、さらに、モールド樹脂を注入した後に第1部材11に対して取付けられる。
第2部材12には、イオン放出口5が設けられており、イオン放出口5を通じて筐体の内部を視認することが可能である。
本実施の形態においては、筐体の上部が開口した状態でモールド樹脂の注入を行なうことができるので、実施の形態1のようなモールド注入口8が不要である。
(実施の形態3)
図7,図8は、実施の形態3に係るイオン発生装置の分解斜視図である。本実施の形態に係るイオン発生装置は、実施の形態2に係るイオン発生装置のさらなる変形例である。
すなわち、本実施の形態に係るケース1は、実施の形態2と同様に、第1部材11と第2部材12とに分けて形成されている。第2部材12は、第1部材11に基板6を設置し、蓋体2を取付け、さらに、モールド樹脂を注入した後、そのモールド樹脂が硬化する前に第1部材11に対して取付けられる。
実施の形態2と異なる構造上の特徴としては、リブ1Aを第1部材11ではなく第2部材12に設けた点が挙げられる。リブ1Aは、筐体の上部(イオン放出口5側)から底部(電池7側)に向かって延びるように形成されている。リブ1Aは、実施の形態1,2と同様、基板6のスリット6Aに嵌合される。
本実施の形態においても、実施の形態2と同様に、筐体の上部が開口した状態でモールド樹脂の注入を行なうことができるので、実施の形態1のようなモールド注入口8が不要である。
また、モールド樹脂が硬化することによって第2部材12を固定することが可能である。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ケース、1A リブ、1B 基板固定用リブ、2 蓋体、3 放電電極、4 誘導電極、5 イオン放出口、6 基板、6A スリット、6B 切り欠き部、7 電池、8 モールド注入口、11 第1部材、12 第2部材。

Claims (10)

  1. 底部および上部を有する筐体と、
    前記筐体内に設けられた放電電極と、
    前記筐体内に設けられ、前記放電電極に対して離間し、かつ、対向する誘導電極と、
    前記底部から前記上部に向かう縦方向に延在する主表面、および前記主表面上に形成され、前記放電電極と前記誘導電極との間に電圧を印加する電気回路を有し、前記放電電極および前記誘導電極が固定される基板と、
    前記筐体内に前記縦方向が深さ方向となるように注入された絶縁性モールド部とを備え、
    前記基板は、前記放電電極と前記誘導電極との間において、前記放電電極および前記誘導電極よりも前記底部側に達するように形成された第1スリット部を有する、イオン発生装置。
  2. 前記筐体は第1リブを有し、
    前記第1リブは、前記第1スリット部に挿入される、請求項1に記載のイオン発生装置。
  3. 前記第1スリット部は、前記第1リブが挿入される第1リブ挿入スリットと、前記第1リブが挿入されない第1リブ非挿入スリットとを含む、請求項2に記載のイオン発生装置。
  4. 前記放電電極は、正イオンを発生させる第1放電電極と、負イオンを発生させる第2放電電極とを含み、
    前記基板は、前記第1放電電極と前記第2放電電極との間において、前記第1放電電極および前記第2放電電極よりも前記底部側に達するように形成された第2スリット部をさらに有する、請求項2または請求項3に記載のイオン発生装置。
  5. 前記筐体は第2リブを有し、
    前記第2リブは、前記第2スリット部に挿入される、請求項4に記載のイオン発生装置。
  6. 前記第2スリット部は、前記第2リブが挿入される第2リブ挿入スリットと、前記第2リブが挿入されない第2リブ非挿入スリットとを含む、請求項5に記載のイオン発生装置。
  7. 前記第1リブおよび前記第2リブは、前記基板の前記主表面に直交する方向に突出している、請求項5または請求項6に記載のイオン発生装置。
  8. 前記基板は、該基板の上側両端部に位置する切り欠き部を有し、
    前記放電電極および前記第1スリット部は、前記切り欠き部を避けた位置に設けられ、
    前記筐体は、前記切り欠き部に対向するように設けられた第3リブを有する、請求項1から請求項7のいずれかに記載のイオン発生装置。
  9. 前記放電電極は、正イオンを発生させる第1放電電極と、負イオンを発生させる第2放電電極とを含み、
    前記誘導電極は、前記第1放電電極と対向する正イオン用の第1誘導電極と、前記第2放電電極と対向する負イオン用の第2誘導電極とを含み、
    前記第1誘導電極は、前記第1放電電極に対して前記第2放電電極の反対側に配置され、
    前記第2誘導電極は、前記第2放電電極に対して前記第1放電電極の反対側に配置されている、請求項1から請求項3のいずれかに記載のイオン発生装置。
  10. 底部および上部を有する筐体と、
    前記筐体内に設けられた正イオンを発生させる第1放電電極、および負イオンを発生させる第2放電電極と、
    前記底部から前記上部に向かう縦方向に延在する主表面、および前記主表面上に形成され、前記第1放電電極および前記第2放電電極に各々電圧を印加する電気回路を有し、前記第1放電電極および前記第2放電電極が固定される基板と、
    前記筐体内に前記縦方向が深さ方向となるように注入された絶縁性モールド部とを備え、
    前記基板は、前記第1放電電極と前記第2放電電極との間において、前記第1放電電極および前記第2放電電極よりも前記底部側に達するように形成されたスリット部を有する、イオン発生装置。
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