「作動」とは、再遊技に係る図柄又は役物連続作動装置等に係る図柄の組合せが、有効ライン上に表示された状態を含んだ文言であり、小役における「入賞」と同義である。
前扉1bは、回胴式遊技機の顔とも言うべき主要部であり、高級感の創出やデザイン性の要求で独特の金属感が求められており、通常のクロムめっき、ダーククロムめっき、硬質金めっき、メタライジング(めっき)やサテン調(めっき)などを樹脂素材に付加することにより、外観に華やかさや重厚感が与えられる。
デザインパネル22は、ゲーム状況に応じて各種演出を行う表示演出装置11(又は、映像ディスプレイ装置)がビス止め固定される上面部22aと、窓部3(図柄表示窓)が形成された中面部22b、及び発光表示装置(表示LEDブロック4)が取り付けられる下面部22cとによって筐体1aの内側方向に折れ曲がった底面部22dを形成し、底面部22dの左右を繋ぐ左側面部22e及び右側面部22fとにより略箱型形状となって奥まった空間が形成される(特に、図3参照)。
この底面部22d上には、立体的に突出する装飾物23又はゲームの進行に応じて駆動される立体的な電動式駆動物24(例えば、期待感を煽る為に、内部当選役と関係する演出に用いる電動式の玩具や開閉式の扉、上下動するバンパー又は揺動する船などがある。但し、内部当選役とは無関係な演出を単に行うこともある。)が設けられている。
前扉1bやデザインパネル22は、樹脂素材を金型で一体成形したものであるが、成形方法としては一般に、射出成形、押出成形、発泡成形や真空成形などであり、その樹脂材料としてはABS等の各種汎用樹脂が用いられる。
2は、筐体1aに内蔵されているドラム部(リールドラム)であり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの3つのドラムで構成される。それぞれの各ドラムの内部には、回胴部図柄表示LED(図示せず)が設けられており、各種演出に応じて発光(点灯や点滅)又は消灯するようになっている。つまり、各ドラムが一列に上から下へ複数の図柄を表示する図柄列であり、この場合には、3つの図柄列(複数列)を変動させる変動表示ゲームを開始するようになっている。なお、各ドラムに替えて、液晶表示装置などを用いて図柄を表示する場合も、複数個の図柄が描かれた図柄列を変動させる変動表示ゲームである。
3は、デザインパネル22の正面中央部に設けられた窓部であり、ドラム部2の外周に貼り付けられているリールテープ上の図柄が透明パネル21を通して目視できるようになっている。この窓部3には、横方向に延びる3本の有効ラインと斜め方向に交差する2本の有効ラインである合計5本の有効ラインが、左ドラム2aと中ドラム2b及び中ドラム2bと右ドラム2cを結ぶ線で目立つように表示されている。但し、有効ラインとなるのは、横方向や斜め方向、またこの本数に限定されるものではなく、V字やその逆の小山型など設計段階で適宜決定される。なお、この有効ラインの下側には、回胴部ライン表示LEDが埋め込まれており、入賞時や作動時に点灯又は点滅するようになっている。
4は、窓部3の下側で且つデザインパネル22の下面部に設けられた表示LEDブロックであり、後述するように投入枚数LED4a、メダル貯留枚数表示LED4b、メダル払出枚数表示LED4c、リプレイ表示LED4d及びエラー表示LED4eの表示LED群で構成される。
5は、メダル投入部であり、ドラム部2(回転ドラム)を回転及び停止させる変動表示ゲームを開始させるための遊技メダル(遊技媒体であり、「コイン」や単に「メダル」という場合もある)を投入するメダル投入口が設けられている。なお、メダル投入部5の両サイドには左光透過部5a及び右光透過部5bが設けられており、下側左右に取り付けられた複数の光源(例えば、LED)からの光によって、メダルが投入不能な場合には赤色(第一の色)で、一方メダルが投入可能であって遊技用に加算表示されるときには青色(第二の色)で、メダル貯留装置に加算表示されるときには緑色(第三の色)で点灯する。但し、メダルが投入不能な場合には、消灯としてもよい。なお、ゲームソフトにおいて遊技媒体とは、遊技メダル又は遊技コインを意味するデータ(例えば、投入メダル数、クレジット数値データ又はトークン)であって、メダル投入部5から実際の遊技メダル又は遊技コインが投入されるものではない。
メダル投入口から投入されたメダルは、メダル選別装置(又は、「セレクター」とも言う。図示せず)によってカウントされ、正常に投入されたメダルの数を加算して表示LEDブロック4の投入枚数LED4a又はメダル貯留枚数表示LED4bに表示するようになっている。
7は、1ベットボタンであり、遊技を行うためにメダル貯留装置の貯留メダルを1枚投入するときに使用する。なお、1ベットボタン7を設けない場合もある。また、1ベットボタン7の左横には、上下左右方向へのカーソル操作や、履歴情報を見る為に必要な十字キー(図示せず)を設けることもある。
8は、マックスベットボタンであり、遊技を行うためにメダル貯留装置の貯留メダルを最大数である3枚投入するときや、ボーナスゲーム時など遊技状態に応じて規定された最大投入枚数(1枚又は2枚)を投入するときに使用する。なお、マックスベットボタン3の内部には、LEDが設けられており、マックスベットボタン3が操作可能な状態のときに点灯するようになっている。
9は、スタートレバー(回胴回転始動装置の一部)であり、遊技を行うために必要な所定数の遊技メダルを投入後、ドラム部2を一斉に始動させるときに使用する。スタートレバー9の周囲には、LEDが設けられており、スタート操作が可能な状態のときに点灯するようになっている。また、スタートレバー9は、出玉率の段階設定を行う場合、段階値1〜6(又は、1,3,5,7の4段階跳び番号など)の中から、選択された所望の設定値を確定させるときに使用する。
10は、停止ボタン部(同義の名称として、「停止スイッチ」ともいう。)であり、回転しているドラム部2を停止させるときに使用する。この停止ボタン部10は、左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10cの3つのボタン群(なお、4つの場合も稀にある。)で構成され、ドラム部2が回転中に停止ボタン部10を操作することにより、それぞれのボタンに対応する左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cを停止させることができる。なお、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの3つのドラムの回転が所定速度(約80回転/分)に達して、停止ボタン部が操作可能になった時には、停止ボタン10a、停止ボタン10b及び停止ボタン10cに内蔵されているLEDが点灯するようになっている。また、左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10cを方向入力手段として用いる場合、それぞれ順に左方向、上方向、右方向入力に対応させることができる。
11は、ブラウン管を利用したカラーディスプレイやLCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)又は有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)などのFPD(フラット・パネル・ディスプレイ)からなる表示演出装置であり、回胴遊技に関する各種映像演出や所要の情報の告知等が行えるようになっている。なお、専用眼鏡を使用するか否かに拘わらず、最近では立体表示可能な表示演出装置が安価に製造されるようになり、リーチ状態や大当り状態で7図柄等の演出映像が飛び出す3D表示装置を採用した遊技機が主流となりつつある。
12は、スピーカ部であり、左上スピーカ12a、右上スピーカ12b、左下スピーカ12c及び右下スピーカ12dの4つのスピーカで構成され、各種演出に応じた効果音や段階設定値の変更中、又は前扉1bが開いている状態やトラブル発生時に警告音を発生する。なお、重大なトラブル(セレクターエラー、ホッパーエラーやRAMエラー。但し、ドアオープンは含まない。)が発生した場合には、警告音と共にエラー表示LED4eが点灯する。
13は、遊技状態表示LED部であり、表示演出装置11の上部に設けられた上部状態表示LED13a及び両側面に設けられた左上状態表示LED13bと右上状態表示LED13c、左中状態表示LED13dと右中状態表示LED13e、及び左下状態表示LED13f、右下状態表示LED13gと中下状態表示LED13hで構成され、各種の光演出を効果的に行うことができる。また、段階設定値の変更中又は前扉1bが開いている状態やトラブル発生時において、警告表示として点滅を繰り返す。
この遊技状態表示LED部13(13a〜13h)は、前扉1bの外周を略一周するように配置されているので、遊技者に対して、カラフルな光が途切れることなく、外周淵部をグルグル回るような光演出を効果的に行うことが可能となる。特に、前扉1bの上部中央位置(遊技機本体前面の上部中央位置)に設けられた上部状態表示LED13aは、トップランプと称されており、内部当選又は入賞したレア小役に対応する固有の色で発光して、遊技者に入賞役などを報知して期待感を煽る光演出の中心的役割を成している。
図1(B)は、後述するロゴパネル部17が無くなって、その分だけトップランプ13aが全体に大きくなった回胴式遊技機筐体の実施例を示している。このトップランプ13aは、ドラム部を変動させる変動表示ゲームで、抽選により内部当選役を予め決定し、停止スイッチの操作により、3つのドラム部が停止した場合、内部当選役又は入賞役に対応する固有の色(チェリーは赤色、プラムは紫色、ベルは黄色、リプレイは青色)で発光させた後、次の変動表示ゲームが開始するまでのインターバル期間中に消灯状態又は固有の色とは異なる白色等の中立色での発光状態になる。
なお、表示演出装置11の左右のスペース(上面部22a上)に、ボーナス当選告知や必要な情報を通知する為の状態表示LEDを複数設けてもよい。また、ドラム部2の左右のスペース(中面部22b上)に、ATストック当選告知を行うATストック告知ランプが設けられ、左側のATストック告知ランプはATストック数が1〜9の範囲で当選した場合に点灯し、ATストック数が10以上の範囲では左右2つのATストック告知ランプが点灯する。
14は、スペシャルボタンであり、表示演出装置11に表示される各種ゲームやその映像演出に応じて要求される情報(例えば、パワーレベルゲージの上昇、ボーナス成立図柄の表示、戦闘機の機銃操作や爆弾投下又は登場人物の移動方向等の入力情報)を、遊技者自身による1回操作又は連打して入力する。特に、スペシャルボタン14は、ATストック抽選で当選した場合、「ビービービー」という効果音と共に点滅して操作を促し、遊技者がスペシャルボタン14に期待を込めて叩くと、「パキパキパッキーン」という効果音が発生してATストック告知ランプが点灯する。なお、このスペシャルボタン14によって入力される情報は、後述する副基板(サブブロック)に与えられ、あくまで各種映像や音響演出にのみ用いられるものであるから、遊技結果に影響を及ぼすものではない。
15は、受け皿であり、メダル払出装置18(図4参照)から払い出された遊技メダルがメダル払出口16より排出され、その数量として数百枚程度まで受けることができる。
19は、ドア鍵穴であり、ドアキーにより回胴式遊技機本体1の前扉1bを開けるときや、打ち止め状態(メダル式遊技の為の操作を不能にした状態)の解除及びエラーによる遊技中止の解除の際に使用される。
20は、返却ボタン(正式には、「投入メダル詰まり返却ボタン」と言う)であり、メダル投入部5に続いて遊技メダルが通過する遊技メダルセレクター(図示せず)に詰まった遊技メダルをメダル払出口16から返却する時に使用する。
ここで図3を参照して、図3(A)に示すデザインパネル22は、表示演出装置11を取り付ける表示演出装置取付部22jが形成された上面部22aと、窓部3(図柄表示窓3)が形成された中面部22bと、前述した表示LEDブロック4が取り付けられる下面部22cとによって底面部22dを形成しており、その上面に立体的に突出する装飾物又は立体的な電動式駆動物が設けられる。
また、底面部22dを繋ぐ左側面部22e及び右側面部22fとにより略箱型形状(又は略船型形状)となって内部に奥まった空間が形成され、その上部及び下部には前扉1bに取り付けるための複数の取付穴が形成された上部取付部22g及び下部取付部22hが設けられている。この底面部22d、左側面部22e及び右側面部22fからなる5つの内面に装飾用シールを貼ることにより、特に底面部22dでは3つの略平面を形成することになる。但し、装飾物23や電動式駆動物24が設けられているので、凹凸があるのは当然である。
4aは、投入枚数LEDであり、遊技を行うためにメダル投入部5から又はマックスベットボタン8や1ベットボタン7によって投入された遊技メダルの枚数を表示する。
4bは、メダル貯留枚数表示LEDであり、遊技メダルのクレジット数(貯留枚数)を例えば所定最大数50枚の範囲で表示する。また、貯留メダルの精算時における払い出し演出表示を行う。
図3(B)に示すデザインパネル22は、更に折れ曲がった面(淵)として最上面部22iが設けられている点で図3(A)のものと相違する。なお、この最上面部22iを設けることにより、取り付けた表示演出装置11を遊技者に見えやすくできる点と、デザインパネル自身が一層強固になる点で有利となる。
筐体1aの右上部には反射板27が設けられ、前扉1bの対応位置にはフォトセンサが設けられており、前扉1bが閉じた状態では、フォトセンサから出射されたLED光が反射板によって反射され、フォトトランジスタによって検出される一方、開いた状態では、反射光が検出されないので、前扉1bの開閉状態を検知することができる。
28は、電源部であり、電源スイッチ28cをオン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、初期チェックや初期設定の後、変動表示ゲームを行うことができるようになる。
28aは、設定用キースイッチ(設定変更許可スイッチともいう)であり、出玉率の段階設定操作や段階設定値の確認を行うときに使用する。操作キーを鍵穴28dに差し込んで回転させることにより、OFFからONの状態又は逆のONからOFFの状態にすることができる。
4cは、メダル払出枚数表示LEDであり、出玉率の段階設定値を表示しており、エラー解除スイッチ28bを押すたびに値が+1されて、「6」表示の次には「1」に戻り、ターンアラウンド表示する。
制御回路系は、メインブロック(主基板:破線で囲っていない部分)及びサブブロック(副基板:破線で囲った部分)とに大別され、メインブロックは遊技結果に関する制御を行うのに対して、サブブロックは遊技経過や内部抽せん結果の告知・表示など遊技者の関心や興味を惹く様々な演出に関する制御を司る。なお、サブブロックは、ART発動時において、小役入賞又は転落リプレイ回避の停止操作手順(停止ボタン部10の操作順序や操作タイミング)を告知する。
100は、主制御部であり、CPUを内蔵したマイクロプロセッサを搭載した一体型のワンチップマイコン(例えば、エルイーテック社製のLE4280B−PA−G1)であり、所定のデータテーブル領域や装置全体の制御手順を記述した制御プログラムを記憶するROM101と、カウンタやレジスタ等が形成され制御に必要な情報を一時的に記憶するRAM102(RWM:リライタブルメモリともいう。また、内蔵だけではなく、外付けRAMも含む。)とが設けられている。このRAM102は、後述するように、電源スイッチ28cをオフ状態にしても又は電源コードを抜いても、電源コネクタを経由して常時供給されるRAMバックアップ用電源によって、記憶する全ての制御データは保持されるが、電源コネクタそのものが抜かれると、電力が供給されなくなるので制御データは消去(オールクリア又は0にリセット)又は無意味な情報となる。
主制御部100には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、スタートSWセンサ110(スタート・スイッチ・センサ110)、停止ボタンセンサ120、メダル検出センサ130、ベットボタンセンサ140、段階設定部150及び打ち止め設定部180が接続されており、主制御部100はこれらからの入力信号を受信可能に構成されている。
また、主制御部100には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、ドラム部2、メダル払出装置18、表示LEDブロック4及び外部集中端子板170が接続されており、主制御部100は入出力信号の送受信によって、これらの各装置を制御可能に構成されている。
主制御部100は、外部集中端子板170から、パチスロ店等において遊技機の稼働状況を集計管理するために必要な情報を出力するが、外部集中端子板170から如何なる情報も受信することはない。主制御部100が外部へ出力する信号は、メダル投入信号、メダル払出信号、外部出力信号1(例えば、BB信号)、外部出力信号2(例えば、RB信号)、外部出力信号3(例えば、ART信号)、外部出力信号4(例えば、各種エラーが発生したことを示す信号)、外部出力信号5(例えば、ゴト行為検出信号)、及びリレーコモン信号である。特に、BB信号及びRB信号はボーナス役、及びART信号は特別役であるアシストボーナス役(「第3のボーナス役」と呼ばれている)としてホールコンピュータが集計管理するだけではなく、パチスロ機の上部付近に設置されているデータカウンタにも出力されて、遊技者にパチスロ遊技の主要情報(遊技回数、BB回数、ART回数、出玉情報)を表示する為に利用される。
この主制御部100は、遊技者のスタートレバー9の操作に伴って、内蔵する乱数発生部103で継続して発生させている乱数(0〜65535の値)の1つを抽出することにより内部抽選を実行し、複数個(通常は、20個又は21個)の図柄が描かれた3列(複数列)の図柄列であるドラム部2(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)を回転させることにより図柄変動表示ゲームを開始する。例えば、この乱数抽選でベル、チェリー、スイカ又はプラム等の配当のある小役の何れかが内部当選し、遊技者が停止ボタン部10の停止操作を行うと、主制御部100は操作順に従ってドラム部2を所定位置に順次停止させる。その結果、窓部3の5つの有効ライン上のいずれかに、所定の図柄が並んで表示されれば入賞となる。但し、有効ラインは5つに限らず、メダルの投入枚数に応じて変わったり、設計仕様や遊技状態に応じて適宜増減される。
例えば、入賞の種類に応じて規定されている遊技媒体の配当枚数として、ベル1枚、チェリー2枚、スイカ5枚及びプラム8枚と仮定すると、第2ラインにベル図柄だけが並んで表示されれば、主制御部100はベル入賞として1枚を払い出す。投入規定枚数が3枚とすると、ベルが入賞しても差し引き2枚のマイナスとなるので、ボーナス役及び小役が同時に内部当選している状態で、内部当選中の小役図柄を優先して有効ライン上に停止させても、メダルを消費させることができる。一方、第2ラインにベル図柄及び第3ラインにプラム図柄が並んで表示されれば、主制御部100は入賞分のベル1枚とプラム8枚を合計して9枚を払い出すので、差し引き6枚のプラス配当となる。
主制御部100には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、副制御部160が接続されており、サブブロックの各種制御に必要な制御データ(例えば、コイン投入データ、抽選結果や当選状況データ、段階設定値データ、段階設定部150のスイッチ操作状態を示すデータなど)を副制御部160に出力する。
この副制御部160は、主制御部100と同様に、CPUを内蔵したマイクロプロセッサを搭載する一体型のワンチップマイコンであり、サブブロック全体の制御手順を記述した制御プログラムを記憶するROM161と、カウンタ、タイマーやレジスタ等が形成され主制御部100から受信した制御に必要な情報を一時的に記憶するRAM162などが設けられている。なお、主制御部100と副制御部160を別個に設ける必要はなく、1つの制御部とすることも可能である。
副制御部160には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、演出制御装置163、入力SW部25(入力スイッチ部25)、計時部26、操作方向センサ111、スペシャルボタンセンサ112及び扉異常信号出力装置113が接続されており、副制御部160はこれら各装置からの入力信号を受け付けたり、必要なデータや信号を出力して各種制御を行うことが可能である。演出制御装置163は、主制御部100や副制御部160と同様に、CPUを内蔵したマイクロプロセッサを搭載する一体型のワンチップマイコンであり、制御プログラムを記憶するROM163aと、カウンタ、タイマーやレジスタ等が形成され副制御部160から受信した制御に必要な情報を一時的に記憶するRAM163bなどが設けられている。演出制御装置163には、表示演出装置11、スピーカ部12、遊技状態表示LED部13、画像ROM163cが接続されている。この画像ROM163cには、液晶演出映像や静止画像及び複数のBGM(バック・グランド・ミュージック)データが記憶されており、特にボーナスゲーム中において、遊技者の気持ちを高揚させる為に、特別にアレンジされた演出映像やBGMが演出場面に応じて適宜選択及び演奏される。
副制御部160は、主制御部100から送信される制御データ中の投入枚数データ、払出枚数データや変動表示ゲーム回数データに基づいて、初期化した後における差枚数やボーナス後に消化した変動表示ゲーム回数を計数しており、計数した差枚数や回数が所定数に達すると、ATストック抽選や選択ゲームを発動させる。この際、副制御部160は、表示演出装置11に「選択ゲームを開始しますか。開始する場合、スペシャルボタンを連打してください。」と表示して、スペシャルボタン14を点滅させる。
このATストック抽選は、例えば0〜127個の範囲でストック数を抽選するもので、0はハズレである一方、1〜127が当選である。仮に127が当選すると、最低127連チャンが確定することになるが、ATストック抽選はATがストックされている状態でも実行されるので、更に上乗せ加算されてMAX10000まで貯留できるようになっている。但し、これらは設計仕様に基づく単なる例示であり、この数値に限定されるものではない。
また、副制御部160は、選択ゲームを実行するか否かを確認し、遊技者がスペシャルボタンを連打すると、連打した回数に応じたパルス信号を受けとり、そのパルス数が所定数の8回以上に達すると、選択ゲーム抽選を行なって当たりとする数字(例えば、「0」又は「1」)を決定する。そして、選択ゲームを発動させると、表示演出装置11に「○又は×」や「左又は右」などを左停止ボタン10aと右停止ボタン10cにそれぞれ対応させて表示して、遊技者に選択操作を促す。例えば、選択ゲーム抽選結果で「0」が当選している場合に、遊技者が左停止ボタン10aを操作して対応する「○」や「左」を選択すると選択ゲームで当選となる。そして、副制御部160は、当選と判断すると、その後の変動表示ゲームにおいて、投入枚数や差枚数又は変動表示ゲームの回数に応じた数量の遊技媒体が増加するまで又はATストック抽選(1〜127個)で当選した回数分だけ、AT機能(通知手段により補助情報を通知する機能)を発動させる。
これに対して、遊技者が右停止ボタン10cを操作して対応する「×」や「右」を選択すると選択ゲームで落選となる。そして、副制御部160は、落選と判断すると、AT機能を発動させることなく、差枚数又は変動表示ゲームの回数を初期化して、スタートに戻る。結果的に、遊技者はハマリ状態となっていても、選択ゲームで当選すれば、今まで負けていた分以上を取り戻したり、大連チャンすることが可能となり、一発逆転を期待できるのである。上記では、二択として当選で2倍返しとしたが、例えば五択であれば当選したときに5倍返しとすることも可能であり、その倍率を遊技者が選択できるようにすると更に趣向が増す。
副制御部160は、スタートレバー9の開始操作に伴って、主制御部100が内部で乱数抽選を実行し、大当り、再遊技、小役又はハズレの結果通知を受けると、遊技者に抽選結果を通知する以前に、表示演出装置11やスピーカ部12、遊技状態表示LED部13に演出を行うか否かの演出抽選を行う。副制御部160は、演出抽選で当選すると、ROM161に記憶する複数の演出映像の中から、表示する演出映像を選択して表示演出装置11に出力する。
特に、副制御部160は、後述するように、ATストックが存在し、押し順小役(第一小役及び複数個の押し順規定小役中の複数一部)が内部当選した場合、当選中の第一小役図柄(例えば、ベル図柄)を有効ライン上に揃えるためのアシスト情報(補助情報)を表示演出装置11に表示する。これにより遊技者は、第一小役を容易に入賞させることが可能になる。
ここで図5に戻り、操作方向センサ111は、スタートレバー9が操作される上下左右の方向に対応する方向信号を出力し、副制御部160はこの方向信号を受信して、方向信号に応じた各種映像演出や当選告知等を表示演出装置11に表示し、更にスピーカ部12から効果音を発生させる。
スペシャルボタンセンサ112は、スペシャルボタン14が操作された時にON信号(例えば、HIGH信号)を、離した時にOFF信号(例えば、LOW信号)を出力し、副制御部160はこのON信号を受信したタイミングやパルスを受信した回数(連打と呼ばれている。)に応じて、各種ゲーム及びその映像演出や当選告知等を表示演出装置11に表示する。更に、スピーカ部12から爆弾投下や機銃操作などの効果音を発生させる。
扉異常信号出力装置113は、扉の開閉状態を検出して副制御部160に制御信号を出力する装置であり、主電源がONの状態においては前扉1bの開閉に応じてON/OFF信号を出力する一方、主電源がOFFの状態においては副電源(バックアップ電池)から供給される電力によって駆動され、主電源断時の前扉1bの異常開閉を検出及び記憶し、その後、主電源がONとなった場合でも、主電源断時の異常開閉を副制御部160に通知する。これにより副制御部160は、前扉1bが閉まっていて全く異常がないように見えても、主電源が入れられた時に警告音を発生させるので、遊技ホールの管理者は異常事態を認識し、遊技機のチェックや点検等の適切な処置を施すことができる。
メダル検出センサ130は、メダル通過センサと近接センサ(図示せず)で構成され、メダル投入口5から投入されたメダル数に応じた数のパルス信号を出力する。主制御部100は、このパルス信号を受信し、及びパルス信号の立ち上りや立ち下りにおけるカウンター論理処理を実行して、表示LEDブロック4中の投入枚数LED4a又はメダル貯留枚数表示LED4bにパルス数に応じた数だけ増加した投入枚数又はクレジット数を表示させるように制御する。
ベットボタン検出センサ140は、1ベットボタン7の操作に応じてパルス信号を出力する1ベットボタン検出センサ140a、及びマックスベットボタン8の操作に応じてパルス信号を出力するマックスベットボタン検出センサ140bの2つで構成され、主制御部100の2つのポートへ別々に接続されている(詳細図示せず)。主制御部100は、得られたパルス信号に対応するように投入枚数LED4aの枚数表示を制御する。
また、遊技者が所定数のメダルを投入後、スタートレバー9を操作すると、スタートSWセンサ110はスタート信号を出力し、主制御部100はこのスタート信号の受信を契機として乱数抽選等を行って変動表示ゲームを開始するとともに、ドラム部2に駆動パルス信号を出力するようになっている。なお、この1回のスタートレバー9の操作によって行われる遊技が1ゲームの変動表示ゲームとなっており、遊技者はボーナスゲーム(ビッグボーナス又はレギュラーボーナス)を獲得してメダルを増やすことを目的に遊技を繰り返す。なお、ボーナスゲームとは、例えば第一種特別役物(RB)、第一種特別役物連続作動又は第二種特別役物連続作動を意味する。
そして、主制御部100は、変動表示ゲーム中に停止ボタン10a、10b及び10cが操作されると、回転ドラムの回転を停止させ、所定の入賞役が成立(各回転ドラムの図柄が予め定めた所定の組み合わせで表示されると入賞となる。)してメダルの払い出しを行う場合、その払出し枚数を表示LEDブロック4中のメダル払出枚数表示LED4cに表示して、これをクレジット数に加えてメダル貯留枚数表示LED4bに表示させる。なお、精算ボタン6によって払い出し操作が行われた場合やクレジット数が例えば最大数の50枚を超えた場合には、主制御部100はメダル払出装置18を駆動制御し、必要数のメダルをメダル払出口16から排出させて受け皿15に蓄積させる。
さらに、主制御部100は、再遊技や小役、特にボーナスが内部当選した場合には、副制御部160に内部当選等に関する制御データ(イベントデータ)を出力する。そして、副制御部160は、主制御部100から制御データを受け取ると、遊技状態表示LED部13の点灯制御、スピーカ部12から効果音を発生させるための音声合成LSI(図示せず)の制御、及び表示演出装置11の表示画面内におけるキャラクタや背景映像の表示制御等の各種演出動作を行うように構成されている。
150は、段階設定部であり、後述する出玉率の段階設定操作を行うことにより、ホール側は、イベントや新装オープンでのメダル大量放出や収益改善のための回収状況に応じて、段階値1〜6(又は、飛び番号の1,3,5,7等)の中から所望の設定値を選択することができる。
180は、打ち止め設定部であり、オン(又は「1」)であれば、ボーナスゲームが終了後、投入枚数LED4a及びメダル貯留枚数表示LED4bに表示しているメダルの合計を強制的に払い出し、変動表示ゲームを行う為の操作を不能状態(打ち止め状態)にして、スピーカ部12から警告音を発生させる。なお、最近では、この打ち止め設定部180を設けないスロットマシンも多数ある。
25は、各種データを入力する為の入力SW部(入力スイッチ部)であり、例えば出玉率の段階設定操作が行われた場合の警告モードの設定や、警告を発生させる又は発生させない時間帯の設定を行う。この警告モードとしては、警告発生機能のオン状態又はオフ状態と、設定した時間帯のみ警告を発生させるタイマー状態の3つのモードがある。なお、入力SW部25は、サブブロックの初期化を行うための初期化スイッチとスピーカ部12の音量を切り替える際に使用する音量スイッチからなり、その両方を同時に押した場合に機能するようになっている。
ドラム部2は、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの3つのドラムを回転制御するためのステップモータ30a、30b及び30cを備えており、主制御部100からの駆動パルス信号に応答して各ステップモータ30a、30b及び30cが駆動され、駆動パルス信号を3相に同時に供給し続けると、吸引力が発生して急停止するようになっている。
このステップモータ30a、30b及び30cは、4相1−2励磁方式でステップ数が252ステップ/回転(1.43度/ステップ)であり、主制御部100が駆動パルス信号を504パルス入力すると丁度1回転する。主制御部100は、各ドラムに1つ設けられたフォトインタラプタからなる回胴センサ31a、31b及び31cから、それぞれのインデックス信号(基準信号又は基準位置信号)が1パルス返ってくるので、各ドラムの位置を正確に把握することができる。つまり、1つの入力パルスによる分解能は0.714(度/パルス)ということである。なお、更に分解能を上げる場合には、入力パルスから次の入力パルスまでの時間と回転速度を管理することにより回転位置を細かく把握できる。
ステップモータ30a(図示せず)、30b(図示せず)及び30cの各回転軸には、厚肉の円盤状回転体である左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの中心部がそれぞれ連結されており、図示した矢印の方向(即ち、上から下方向)に回転する。また、各ドラムの外周部には複数種類の図柄が描かれた左回胴帯32a、中回胴帯32b及び右回胴帯32cが貼り付けられており、変動表示ゲームにおいて同一図柄(予め決められた所定図柄)が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば成立(入賞又は作動)となる。なお、同図の星マーク、+マーク、プラムマーク(黒丸マーク)や三角マークは便宜的に示したものであり、実際とは異なっており、7図柄、バー図柄、ベル図柄、スイカ図柄やチェリー図柄が一般に用いられる。また、一般に、回胴帯はリールテープと呼ばれている。
ステップモータ30a、30b及び30cのそれぞれに対して、回胴センサ31a、31b及び31c(図示せず。)が設けられており、ステップモータの1回転毎に各回胴センサからインデックス信号が1パルス返ってくるようになっている。主制御部100は、このインデックス信号と、出力した駆動パルス信号の数により、基準位置(例えば、窓部3の最下位置)にある図柄番号と回転角度(24分割/図柄)を常に把握している。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、例示したように、それぞれ異なった並びの図柄が21個描かれており、ボーナスが作動するビッグボーナス図柄の「赤7」や「青7」、各種小役入賞図柄のチェリー、スイカ、ベル、及び再遊技が作動するリプレイが描かれている。なお、捨て図柄は有効ライン上に停止しても如何なる役をも構成せず、遊技者に目立たないように、例えば薄い灰色で丸の中に「N」が印刷されている。
主制御部100は、変動表示ゲームのスタート信号を受信し、抽選結果が当選となって役が内部当選した場合には、有効ライン上にその役の図柄を可能な限り引き込む為の引込制御を行う。
例えば、ビッグボーナス役が内部当選し、停止した左ドラム2aと中ドラム2bの右斜め下の有効ライン上に図柄「7、7」が揃っている所謂リーチ状態で、この有効ラインから4コマ上以内に図柄「7」が位置する場合(即ち、有効ライン上の図柄を含めて5コマ以内に位置する場合)、右停止ボタン10cが停止操作されたとき(図9(A)参照)、主制御部100は、図柄「7」を強制的に有効ライン上に引き込んで「7、7、7」の組み合せとなるように揃える引込制御を行う(図9(B)参照)。
一方、抽選によりいずれかの役が内部当選しているとしても、役に対応する所定の図柄が有効ライン上に表示されなければ遊技者に有利な状態とはならない。例えば、ビッグボーナスゲーム(BBゲーム)は、図9(B)のように表示されなければ作動しないようになっている。なお、この引込制御は、右ドラム2cだけではなく、左ドラム2aや中ドラム2bのいずれの図柄に対しても行うようになっている。主制御部100は、乱数抽選状況(内部当選やハズレ)に応じて、各ドラムの停止位置を規定する停止テーブルを参照して、停止制御を行っている。
図9の例では、リーチ状態において、右ドラム2cの図柄「7」が丁度4コマだけ上にあり、引込制御の対象となって有効ライン上に並ぶことになる。但し、この引込制御は4コマに限定されるものではなく、設計仕様又は法規制に適応させるように、引き込みコマ数をソフト制御で増減させることが可能である。なお、副制御部160は、一般遊技で乱数抽選結果が当選である場合、引込制御により所定の組み合わせで図柄が表示されるように、回転ドラムの回転を停止させる為の補助情報(操作順序や操作タイミングなどのアシスト情報:AT)を通知するのである。
主制御部100は、変動表示ゲームのスタート信号を受信し、抽選結果がハズレとなって役が不成立の場合(全ての役が内部当選していない場合)には、有効ライン上に入賞又は作動役(ボーナス、小役、リプレイ)の図柄を揃えないための回避制御を行う。
例えば、ビッグボーナス役が内部当選しておらず、停止した左ドラム2aと中ドラム2bの右斜め下の有効ライン上に図柄「7、7」が揃っているリーチ状態(テンパイ状態)において、遊技者が「目押し」により、この有効ラインから1コマ以内に図柄「7」が位置する状態で、停止ボタン10cが操作されたとき(例えば、「ビタ押し」と呼ばれている。図10(A)参照)、主制御部100は、有効ライン上に「7、7、7」が揃わないように図柄「7」を一つ先まで移動させて強制的にハズレとする回避制御を行う(図10(B)参照)。なお、この回避制御は、右ドラム2cだけではなく、左ドラム2aや中ドラム2bのいずれの図柄に対しても行っており、また不当選の小役図柄が入賞しないように、回避制御を行うようになっている。これらの引込制御や回避制御(蹴飛し制御)は、主制御部100が内部当選状況に従った停止テーブルを参照したり、プログラムによるコントロール制御にて行われる。
図11(A)は、各回胴センサ31a、31b及び31cから出力されるインデックス信号を示しており、T1が0.751秒(つまり、79.9回転/分)で一定となるように主制御部100により制御される。
図柄位置データは駆動パルス信号を分周することにより生成され、駆動パルス信号が24パルス毎にデータが1減算される。つまり、インデックス信号を基準とし、そこから駆動パルス信号が1パルス〜24パルスの範囲で図柄位置データは「21」、駆動パルス信号が25パルス〜48パルスの範囲で図柄位置データは「20」、駆動パルス信号が49パルス〜72パルスの範囲で図柄位置データは「19」、…、駆動パルス信号が481パルス〜504パルスの範囲で図柄位置データは「1」となり、図柄位置データは21〜1をターンアラウンドする。つまり、図柄位置データは「1」の次に「21」に戻る。
駆動パルス信号は、回転ドラムを一定方向に回転させるためにモータコイルに入力される規定パターンの駆動パルスであり、図から分かるようにパターン0〜7の8つのパターン番号がある。この駆動パルス信号としてパターン番号0〜7をモータコイル1相〜4相に3度繰り返して加えると(つまり、24パルス入力すると)、1図柄(1コマ)分だけ回転ドラムが上から下へ回転する。
特に、ステップモータに入力する駆動パルスの入力パルス相データとは、回転ドラムを1コマ駆動させる0〜23の5ビットのデータであり、パターン番号0〜7はその下位3ビットの相データであって、パターン番号に対応する駆動パルスがモータコイル1相〜4相に実際に加わる。従って、ワークRAM(RAM102)にパターン番号のみを記憶した場合でも、入力パルス相データを記憶する相データ記憶手段に該当する。
図11(D)は、各停止ボタンが操作されたときに出力される停止ボタンセンサ信号を示している。この図の場合には、主制御部100は、停止ボタンセンサ信号の立ち上がり時点で、図柄位置データ「11」及び入力パルス相データ「10」(又は、パターン番号「2」)を認識する。
図12(A)に示す通り、この左ドラム2aは矢印の方向(上から下方向)へ回転しており、実線で示した3つの窓部3の上段、中段又は下段の何れかにチェリー図柄が停止すると入賞となって、所定数の遊技メダルが払い出される。なお、図12(A)は、窓部3の上段にチェリー図柄が停止した状態を示している。
主制御部100は、遊技者により変動表示ゲームの開始操作が行われると、内部抽選を行い、その結果、上段チェリー(チェリー1)が当選した場合には、停止ボタンが操作された位置(タイミング)により、チェリー図柄の引込制御(図9参照)又は回避制御(図10参照)を行う。
図12(B)は、引込制御の可能な範囲を示しており、主制御部100は、チェリー図柄が上段丁度の位置からその4コマ上の位置において停止ボタン10aが操作されると、窓部3の上段にチェリー図柄を停止させる(ビタ図柄が上段位置にあると仮定)。なお、実際には停止までに約36ms必要なのでその分だけ上に位置するが、説明の都合上このように記している。また、停止操作から190ms以内に停止することが規定されているので、4コマ滑らない場合もある。
一方、図12(C)及び図12(D)は回避制御等が行われる範囲を示しており、主制御部100は、上段チェリーが当選した場合であっても、チェリー図柄が上段位置から4コマより上の位置(つまり、図12(A)の4よりも上の位置)又は上段位置を少しでも過ぎた位置において停止ボタン10aが操作されると、上段位置の一つ上又は下段位置の一つ下にチェリー図柄を停止させハズレとする。つまり、中段チェリー(チェリー2)又は下段チェリー(チェリー3)が当選していないので、チェリー図柄を強制的に窓部3の外に停止させなければならないのである。
図13(A)及び図13(B)に示す通り、左ドラム2a上のチェリー図柄はコマ番号8及びコマ番号19であるから(図8参照)、上段チェリーが内部当選している場合、窓部3の最下段位置を計測基準とすると、主制御部100は図柄位置データ「15」及び入力パルス相データ「0」〜図柄位置データ「11」及び入力パルス相データ「23」、又は、図柄位置データ「5」及び入力パルス相データ「0」〜図柄位置データ「1」及び入力パルス相データ「23」の範囲で停止ボタン10aが操作されるとチェリー図柄を上段に停止させて入賞とする。つまり、適当に停止ボタン10aを操作しても10/21の確率で入賞するだけではなく、当選告知を行うと熟練者であれば目押しを行って100%に近い確率で入賞させることができる。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。例えば、遊技メダルを3枚投入し、左ドラム2aの2枚払い出しのチェリー図柄が窓部3に表示された場合には、上段であれば4枚(2枚×2ライン:第2ライン及び第4ライン)、中段であれば2枚(2枚×1ライン:第1ライン)および下段であれば4枚(2枚×2ライン:第3ライン及び第5ライン)の遊技メダルを払い出す。ただし、この有効ラインは従来から採用されてきた一般的なものであり、後述するように最近では変則ラインも多く存在する。
また、8枚払い出しのベル図柄が窓部3の有効ライン上に揃って表示された場合、中段のみであれば8枚(8枚×1ライン:第1ライン)および上段と右斜め下であれば15枚(8枚×2ラインであるがMAX15枚:第2ライン及び第4ライン)の遊技メダルを払い出す。つまり、入賞の種類に応じて規定されている配当数の遊技媒体を、入賞分だけ合計して払い出すようになっているが、一度の払い出しの最大は15枚である。
表示演出装置11は、副制御部160から演出コマンドを受信するコマンド受信部11a、表示演出制御部11b(ROM11c及びRAM11dを含む)、及びLCDや有機EL、LED等の表示パネル11eとを備えている。なお、この場合、表示演出制御部11bにROM11cを別途設けているが、映像データの全てをROM161に記憶するようにしても問題はない。従って、ROM11cは、ROM161の一部と考えてよい。
演出コマンドは、1バイト長のモードデータと1バイト長のイベントデータからなり、演出内容である演出パターンデータ(動画が主であるが、静止画もある。)とが対応付けて記憶されている。
副制御部160は、主制御部100から各種制御に必要な制御データ(特に、乱数抽選結果の大当り、小当り、再遊技又はハズレを示す各種データが含まれている。)を受信すると、乱数抽選の結果を通知する以前に、制御データに応じた適切な演出コマンドを表示演出装置11側に送信し、コマンド受信部11aがこの演出コマンドを受信して表示演出制御部11bに送信する。
表示演出制御部11bは、演出コマンドを受け取ると、演出コマンドに対応する演出パターンデータをROM11cから読み出してRAM11dにデータ展開し、表示パネル11eに送信することにより、演出コマンドに応じた演出画像を表示画面上に表示するように構成されている。
副制御部160が、例えば演出コマンドとして($Z0$00)を送信すると、表示パネル11eは、ATストックがない状態やATが当選しにくい状態を主に示す低確率ステージの「昼の演出パターン0」を表示する(図17(A)参照)。その一方、副制御部160が演出コマンドとして($Y0$00)を送信すると、表示パネル11eは、ATストックがある状態やATが当選し易い高確率状態を示唆する高確率ステージの「夜の演出パターン0」を表示するようになっている(図17(B)参照)。従って、遊技者は、遊技中に高確率状態を主に示唆する「夜の演出ステージ」が表示されることを切望するのである。但し、ATストックがない状態や非高確率状態でも「夜の演出ステージ」を表示するガセ演出や、その逆のATストックがある状態や高確率状態で「昼の演出ステージ」を表示することもある。
更に、副制御部160が演出コマンドとして($S0$00)を送信すると、表示パネル11eは「城の演出パターン0」に対応する画像である「ドラキュラ城」を、青空の背景画面に重ねて表示(図17(A)参照)したり、月夜の背景画面に重ねて表示(図17(B)参照)するようになっており、その後にドラキュラ城から黄色、赤色又は青色等のコウモリが飛び出してきて、成立した役(小役やリプレイ)に対応する告知画像を表示する(図17(C)参照)。
図17(B)の演出が多段階に発展した場合は、ATストックがある状態やAT放出の期待が大きい前兆演出(激アツ演出)となる。例えば、図18(A)は「ドラキュラ城」が拡大表示されて、鉄門が開いた状態である。そして扉がさらに拡大して(図18(B)参照)、徐々に開き(図18(C)参照)、煌びやかな「ドラキュラ城」の内部が表示される(図18(D)参照)。その後に、主人公と吸血鬼ドラキュラ伯爵とのバトルへと発展し、主人公が勝利すれば、ATストックがありAT放出確定や、ボーナス内部当選中でボーナス放出確定となる。
図19(A)(図17(B)と同じ)の夜の通常画面を表示している状態から、表示画面を右にスクロールし、墓地が拡大されてキャラクタの執事が「オリャー」という叫び声と「ティロロロローン」という効果音と共に、堀り起こされた画面中央の墓穴から主人公のキャラクタを登場(図19(B)参照)させたり、「大当たり」を意味する「BONUS」という文字を表示(図19(C)参照)することにより、激アツなプレミア演出としてもよい。これらの表示演出も全て、副制御部160がプログラムに従って演出コマンドを出力することにより実行される。
本発明の回胴式遊技機の場合、主制御部100が乱数値を発生させる。この乱数値は周期的に0〜65535(m7)の全ての値を一周期に必ず一度だけランダムに発生する。図20(A)は、通常状態(非RT状態)で用いる抽選テーブルであり、スタートレバー9が操作されたタイミングに合わせて、主制御部100が内部抽選をしたときに、乱数値が0〜m1の範囲であればビッグボーナス(BB)が当選となる。即ち、この内部抽選とは、スタート操作時に乱数値を1つだけピックアップ(抽出)し、抽選テーブルと比較して、当選役を決定することである。
同様に、乱数値がm1+1〜m2の範囲でレギュラーボーナス(RB)、乱数値がm2+1〜m3の範囲でチェリー、乱数値がm3+1〜m4の範囲でスイカ、乱数値がm4+1〜m5の範囲でベル及び乱数値がm5+1〜m6の範囲でリプレイが当選となる一方、乱数値がm6+1〜m7の範囲でハズレとなる。
通常、これらのm1〜m7の数値は、法規制(風営法)やゲーム性を考慮して適宜設定されるのであるが、BB当選確率は「1/200」程度、RB当選確率は「1/400」程度、チェリー及びスイカの当選確率は「1/50」程度、ベルの当選確率は「1/6」程度及びリプレイの当選確率は1/7.3となっている。
一方、図20(B)は、高確率再遊技状態(RT状態)で用いる抽選テーブルであり、リプレイタイムではリプレイの当選範囲がαだけ広がるのに対して、ハズレとなる範囲がαだけ狭くなることにより、リプレイの当選確率を「1/2」程度とする。これにより、3枚配当に相当するリプレイ当選の確率が大幅に上がる一方、ハズレとなる確率が下がるので、リプレイタイムにおいては結果的に遊技メダルの払い出し期待値が大幅に向上又は増大することになる。また、主制御部100が、このα値を増減させることにより、リプレイタイムの期待値を所望のものに設定できる。
抽選テーブルの詳細図は省略するが、出玉率の段階設定値1〜6及び投入メダル数(規定数)に対応した6つの抽選テーブル1、抽選テーブル2…抽選テーブル6があり、主制御部は段階設定部150により設定された段階設定値及び投入メダル数に応じて抽選テーブルを選択し、変動表示ゲームにおいてボーナスゲームや複数の小役の内部抽選を実行する。なお、内部抽選でボーナスゲームが当選する期待値は、一般に抽選テーブル1<抽選テーブル2<…<抽選テーブル6となっているので、遊技者は高設定台を追い求めるのである。但し、3枚専用機であれば、メダル数1枚の抽選テーブルは不要である。
BB(ビッグボーナス)とは、「赤7」のBB図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これが揃うと獲得メダル数は0で、対応するフラグエリアにフラグ1を立ててビッグボーナスゲーム(BBゲーム:役物連続作動装置の作動)に突入し、360枚の払い出しで終了する。
RB(レギュラーボーナス)とは、「青7」のRB図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これが揃うと獲得メダル数は0で、対応するフラグエリアにフラグ1を立ててレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム:役物連続作動装置の作動)に突入し、120枚の払い出しで終了する。なお、これらの役物連続作動装置は、第一種特別役物又は第二種特別役物の何れでもよく、設計仕様に応じて適宜選択される。
チェリー図柄が左ドラムの有効ライン上に停止した場合には、有効ライン1本につき1枚のメダルが獲得される。例えば、有効ラインが図14の表示判定図であれば、左ドラムの中段に停止すれば1枚であるが、上段又は下段であれば有効ラインは2本となり、払い出しは合計2枚となる。
リプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合には、メダル獲得されない再遊技が作動し、フラグエリアにフラグ1を立て、遊技者のスタートレバー9の操作によりリプレイ動作を行ってフラグを下げる(即ち、0とする)。つまり、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。
まず、回胴式遊技機が工場出荷された状態では、デフォルトとして警告モードは「オン状態」、打ち止め設定部180(打ち止め設定スイッチ)は「オフ」で、且つ段階設定値は最低の「1」が設定されているものと仮定する。
遊技ホール側は、遊技者にプレイさせる前に、回胴式遊技機本体1の前扉を開けて電源スイッチ28cをオン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、主制御部100は後述するステップS100で初期チェック(ハードウェアの異常チェック等)や初期設定(例えば、打ち止め設定フラグ「1」、ROM101が記憶する段階設定値「1」及び制御データの初期値をRAM102に書き込む)を実行し、副制御部160は警告モードを「オン状態」にセットし、前扉1bが閉められると変動表示ゲームを行うことができるようになる。
この遊技可能状態において、遊技ホール側が再び前扉1bを開けて、入力SW部25を操作(初期化スイッチと音量スイッチを同時に押す操作)したとしても、副制御部160は、主制御部100から出玉率の段階設定モードを意味する制御データを受信していないので、警告モードを「オン状態」から他の状態(「オフ状態」又は「タイマー状態」)へ変更しない。従って、ゴト師などが警告モードを容易に変更できないという特有の効果がある。なお、打ち止め設定フラグ「1」は打ち止め設定部180が「オン」に、「0」は「オフ」に対応する。
遊技ホールの従業員は、回胴式遊技機本体1の前扉を開けて電源スイッチ28cを一旦オフ状態にし、設定変更キーを設定用キースイッチ28aに差し込んで右に回してON状態(図4の設定用キースイッチ拡大図参照)にし、再び電源スイッチ28cをオン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、ステップS100で初期チェックや初期設定が実行された後、主制御部100はステップS110で設定用キースイッチ28aがON状態であるか否かを判断する。
主制御部100は、設定用キースイッチ28aがON状態でなければ、ステップS130へ移行する一方、ON状態であれば、ステップS120で設定変更サブルーチンを呼び出す(設定変更モードへ移行する)。
ステップS120の設定変更モードにおいて、遊技ホール側が遊技者にプレイさせる前に出玉率の段階設定値「6」を入力し、スタートレバー9を一度叩き設定値を確定させ、設定用キースイッチ28aをOFF状態にすると、主制御部100はステップS100に戻り、設定値を「6」に設定するとともに、再度ハードウェアの初期チェックと初期設定等の必要な処理を行う。
また、主制御部100は、ステップS100で初期画面の表示設定を行う為に、副制御部160に制御データを出力すると、副制御部160は、例えば演出コマンドとして($Y0$01)を表示演出装置11に送信する。その結果、表示パネル11eには、スタート画面として、夜空に満月とドラキュラ城と墓地の画面で構成される「夜の演出パターン1」を表示する(図示せず)。
主制御部100は、段階設定値の変更後にステップS130に移行すると、ドアオープンやホッパーエラー、セレクターエラー等の異常発生のチェックを行い、異常があればステップS140に移行して異常処理の後に再度ステップS100に戻る一方、異常がなければ、ステップS150に移行する。特に、主制御部100は、異常チェックとして、ワークRAM領域に記憶している段階設定値のデータが0〜5(メダル払出枚数表示LED4cに表示される段階設定値は各々1〜6に対応する)の範囲内にあるか否かを確認し、段階設定値が所定の範囲内になければ、表示演出装置11、スピーカ部12及び遊技状態表示LED部13により警告(「EE」エラーの文字表示、発光及び警告音)を発生させてエラー処理(ステップS140の異常処理)を行わせる。
主制御部100は、ステップS150に移行すると、メダル検出センサ130又はベットボタンセンサ140により、遊技者が遊技に必要な数量の遊技メダルを投入したか否かを判断し、所定数だけ投入した場合には、ステップS160に移行する一方、投入していなければステップS130に戻り、メダル投入操作があるまで各ステップをループしながら待機する。
主制御部100は、ステップS160に移行すると、遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させたか否か確認し、開始させた場合には、ステップS170に移行する一方、開始させていなければステップS130に戻り、開始操作があるまで各ステップをループしながら待機する。
主制御部100は、ステップS170で変動表示ゲームのメイン処理を実行し、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選を行い、ピックアップ(抽出)した乱数値と現在の内部状態(RT又は非RT)の抽選テーブルとを比較して、内部当選したか否かを判断する(図20の説明参照)。
主制御部100は、副制御部160に抽選結果コマンドとゲームスタート信号を送信するとともに、ドラム部2を一斉に回転させて、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c上に表示された複数の図柄を所定速度で変動させる変動表示ゲームを開始する。
主制御部100は、図9及び図10で説明した通り、遊技者が停止ボタン部10の左停止ボタン10a、中停止ボタン10b又は右停止ボタン10cを操作して各図柄列(回胴帯)を停止させた場合、有効ライン上に内部当選役に応じた図柄を揃えるための引込制御や、逆に図柄を揃えないための回避制御を行う。また副制御部160は、主制御部100から抽選結果コマンドとゲームスタート信号を受信すると、表示演出装置11やスピーカ部12、遊技状態表示LED部13に演出表示等を行うか否かの演出抽選を行い、大当り(ボーナス当選)や小役、リプレイ又はハズレの抽選結果を遊技者に告知する。
主制御部100は、一般遊技の各変動表示ゲームにおいて、所定の図柄が窓部3の有効ライン上に並んで表示されれば役の成立とし、図21に示す配当表に従って、遊技メダルをメダル払出装置18から払い出し、メダル払出口16より排出する。
なお、赤7が3つ揃ったビッグボーナスゲーム(BBゲーム)においては、役物連続作動装置が作動して、獲得枚数が360枚を超えた時点でBBゲームモードを終了する。また、青7が3つ揃ったレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)においては、役物連続作動装置が作動して、獲得枚数が120枚を超えた時点でRBゲームモードを終了する。
この実施例1は、通常遊技中及びRT(リプレイタイム)中に、出玉が比較的少ない第二種BBを頻繁に当選させると共に、AT(アシストタイム)機能により、内部当選した押し順小役を入賞させ、1ゲーム当りの純増枚数を大幅に向上させる基本技術(NS−ART技術と称する。NSとは、ネオ・ストック(Neo Stock)を意味する。)に関するものである。なお、押し順小役や押し順リプレイ、及びAT抽選については、図23〜図99を用いて詳細に説明するが、このNS−ART技術に利用できる。
図100は、ドラムの図柄配置表である。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、それぞれ異なった並びの図柄が20個描かれており、ボーナス(第二種BB:役物連続作動装置)が作動する図柄の「赤7」、「黒バー」、「花」、各種小役図柄の「赤ベル」、「青ベル」、「黄ベル」、「緑ベル」、「チェリー」、「スイカ」及び再遊技が作動する「リプレイ」が描かれている。なお、この図では、左ドラム2aの3番及び8番はリプレイ図柄であるが、チェリーに置き換えることもできる。その場合、チェリー図柄の間隔は4コマとなり、どのタイミングで停止操作されても、有効ライン上にチェリー図柄を停止させることが可能となる。
図101は、図柄の組合せ表示判定図である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた窓部3の有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
図101(B)は、遊技メダルを規定数3枚投入した場合の有効ラインであり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの順に、第1ライン(中段、中段、中段:中央横ライン)のみが、通常時及びボーナス(第二種BB)作動時に有効となる。
図102は、通常時(ボーナス未作動時)の配当表である。
主制御部100は、リール(又はドラム)が3個すべて停止したときに、有効ライン上(図101参照)で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
(1)ボーナス1(第2種役物連続作動装置):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(赤7)が有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後にボーナス1(BB1)が付与される(作動する)。このボーナス1は、例えば当選確率が1/1000で、ボーナス1中のゲームの規定投入枚数が1枚、払出し枚数が14枚を超えた時点で終了する。抽選でボーナス1が内部当選し、ボーナス1フラグが立つことにより、ボーナス1が成立可能な状態となる。また、ボーナス1が内部当選すると、その後の遊技におけるリプレイ当選確率が1/1.5に上昇し、ボーナス1が作動したボーナスゲームの終了後に、初期リプレイ状態(リプレイ当選確率が1/7.3)に戻る。ボーナス1が当選すると、ARTが確定する(AT解除役、又はAT確定役)。なお、ボーナス1が入賞すると赤7図柄が中央横一直線に停止し、メダル3枚を投入後にスタート操作されると、主制御部100は、メインリールを用いたフリーズ演出を行う。この赤7図柄は演出用図柄であり、主制御部100がフリーズ演出中に実行する継続抽選に当選する度に、何度も演出用図柄が中央横一直線に停止する。また、副制御部160は、主制御部100から継続抽選に当選したことを通知される度に、アシスト上乗せ抽選を行い、演出用図柄が中央横一直線に停止したとき、表示演出装置11に映像で表示するようになっている(例えば、上乗せ300ゲーム)。また、スピーカ部12は、音響や音声で上乗せしたことを報知する。
(2)ボーナス2(第2種役物連続作動装置):左ドラム2aに(赤ベル/青ベル/黄ベル/緑ベル)の何れか、中ドラム2bに(赤7/黒バー/花)の何れか、右ドラム2cに(赤ベル/青ベル/黄ベル/緑ベル)の何れか、48種類の何れかが有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後にボーナス2(BB2)が付与される。このボーナス2は、例えば当選確率が1/10程度で、ボーナス2中のゲームの規定投入枚数が1枚、払出し枚数が14枚を超えた時点で終了する。抽選でボーナス2が内部当選し、ボーナス2フラグが立つことにより、ボーナス2が成立可能な状態となる。
このボーナス2は、ボーナス役が内部当選していない変動表示ゲームで、抽選により単独で内部当選するようになっており、単独当選した場合には、停止スイッチの操作に拘わらず、何れかのボーナス2図柄を100%で有効ライン上に引き込んで必ず作動する。つまり、ボーナス2が単独当選すると取りこぼさないようになっており、その理由は、ART中に取りこぼすと、リプレイが優先されてボーナス2を作動させることが困難になるので、その状態を無くす為である。しかし、仮にボーナス2がリプレイ役や小役と同時当選するようにした場合には、取りこぼすことも当然考えられるが、そのように実施しても本発明の技術範囲に属する。
(3)色ベル(ベル1〜ベル64):各ドラムに(赤ベル/青ベル/黄ベル/緑ベル)の何れか64種類のベル図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、獲得枚数は14枚となる。抽選でベルが内部当選すると、ベル1〜ベル64の条件装置64個が作動するか又は色ベルの条件装置1個が作動して、64種類のベル図柄の何れか1つが有効ライン上に表示される。この色ベルが当選すると、停止ボタン部10の停止操作順序やタイミングに拘わらず、有効ライン上に何れかのベル図柄が停止して必ず入賞する。なお、後述するAT小役の場合、ベル1〜ベル64の内から4つの条件装置が押し順に応じて立つようになっている。
(4)スイカ(FR2):各ドラムにスイカ図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、獲得枚数は14枚となる。抽選でスイカが内部当選すると、FR2の条件装置1個が作動する。スイカは、単独で当選すると停止ボタン部10の停止操作順序に拘わらず、有効ライン上にスイカ図柄が停止して必ず入賞する。
(5)14枚チェリー(FR3):左ドラム2aに(チェリー又はリプレイ以外)、中ドラム2bに全ての図柄(ANY)、右ドラム2cに(チェリー)が有効ライン上に停止すると、獲得枚数は14枚となる。ボーナス1又はボーナス2が作動中に停止ボタン部10を順押し(左停止ボタン10a→中停止ボタン10b→右停止ボタン10c)又はハサミ押し(左停止ボタン10a→右停止ボタン10c→中停止ボタン10b)すると、14枚チェリーが入賞する。
(6)15枚チェリー(FR4):左ドラム2aに(チェリー又はリプレイ)、中ドラム2bに全ての図柄(ANY)、右ドラム2cに(チェリー)が有効ライン上に停止すると、獲得枚数は15枚となる。ボーナス1又はボーナス2が作動中に停止ボタン部10を変則押し(上記の順押し又はハサミ押し以外の押し順操作)すると、15枚チェリーが入賞する。
なお、順押し又はハサミ押しで15枚チェリーが入賞し、それ以外の押し順操作で14枚チェリーが入賞するようにし、アシストボーナス遊技(アシスト機能を発動させて出玉を増やす第3のボーナス。ART又はATボーナスとも称される)中において、ボーナス2が入賞すると、ボーナス2が作動した最初の遊技で「右」と押し順を報知すれば、14枚チェリーが入賞するので、ボーナス2は終了しない。そして、次の遊技で「左」と押し順を報知すれば、15枚チェリーが入賞して、ボーナス2は終了する。一方、通常遊技中において、順押し又はハサミ押し以外をペナルティ操作とし、ボーナス2が入賞しても、ボーナス2が作動した最初の遊技で押し順を何も報知しなければ、遊技者は順押し又はハサミ押しをするので、15枚チェリーが入賞して、ボーナス2は1ゲームで終了する。これにより、ART又はATボーナス中の純増速度を大幅に向上させることができる。また、ボーナス1もボーナス2と同じ様にすることが可能である。
(7)通常リプレイ(再遊技1):各ドラムにリプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。乱数抽選で通常リプレイが単独で内部当選すると、フラグエリアにRP1フラグを立て、必ずリプレイ図柄が表示される。再遊技1が作動しても再遊技確率は変動しない。
(8)RT2移行リプレイ(再遊技2):左ドラム2aに(リプレイ)、中ドラム2bに(赤7/黒バー/花)の何れか、右ドラム2cに(スイカ)、3種類が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。乱数抽選でRT2移行リプレイが単独で内部当選すると、フラグエリアにRP2フラグを立て、必ずこのリプレイ図柄が表示される。再遊技2が作動すると再遊技確率がRT2状態に変動する。
(9)RT3移行リプレイ(再遊技3):左ドラム2aに(リプレイ)、中ドラム2bに(リプレイ)、右ドラム2cに(スイカ)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。乱数抽選でRT3移行リプレイが単独で内部当選すると、フラグエリアにRP3フラグを立て、必ずこのリプレイ図柄が表示される。再遊技3が作動すると再遊技確率がRT3状態に変動する。
(10)RT4移行リプレイ(再遊技4):左ドラム2aに(スイカ)、中ドラム2bに(赤7/黒バー/花)の何れか、右ドラム2cに(スイカ)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。乱数抽選でRT4移行リプレイが単独で内部当選すると、フラグエリアにRP4フラグを立て、必ずこのリプレイ図柄が表示される。再遊技4が作動すると所定ゲーム数間(例えば、10ゲーム)だけ再遊技確率がRT4状態に変動及びロックされる。このRT4状態では、RT2移行リプレイ及びRT3移行リプレイは抽選されない。
(11)1枚役1(FR1−1):左ドラム2aに(スイカ)、中ドラム2bに(赤7/黒バー/花)の何れか、右ドラム2cに(赤7/黒バー/花)の何れか、9種類が有効ライン上に揃って停止すると、1枚役1が入賞する。
(12)1枚役2(FR1−2):左ドラム2aに(赤7/黒バー/花)、中ドラム2bに(スイカ)の何れか、右ドラム2cに(赤7/黒バー/花)の何れか、9種類が有効ライン上に揃って停止すると、1枚役2が入賞する。
(13)1枚役3(FR1−3):左ドラム2aに(赤7/黒バー/花)、中ドラム2bに(赤7/黒バー/花)の何れか、右ドラム2cに(スイカ)の何れか、9種類が有効ライン上に揃って停止すると、1枚役3が入賞する。
(14)ベル役のコボシ目(1〜n):後述するAT小役で色ベル役を取りこぼした時に有効ライン上に表示される特殊図柄(転落図柄)であり、何れか一つの特殊図柄が表示されると再遊技確率がRT1状態(リプレイ当選確率が1/7.3の通常リプレイ状態)に変動する。なお、設定変更後やボーナス1が作動したボーナスゲームの終了後に移行する初期リプレイ状態(リプレイが作動する確率は略1/7.3)において、特殊図柄が表示されてもRT1状態に移行する。
図103は、AT小役(押し順スイカ)の条件装置の組合せ表である。
押し順スイカとは、停止ボタン部10の操作順序(停止ボタン部10の押し順)が正解の場合に必ずスイカ小役を入賞させる一方、不正解の場合には、ベル小役を入賞させる時とコボシ目を表示する時、若しくは1枚役を入賞させる当選役を意味する。本発明によると、第2停止操作まで正解して初めてスイカ役を入賞させることができる点で、従来にない画期的な技術と言える。
押し順スイカ右1は、正解の押し順が右停止ボタン10c→中停止ボタン10b→左停止ボタン10aであり、同じ正解順序の押し順スイカ役は8種類ある。この押し順スイカ役は、押し順データ(右−中−左又は3−2−1)を記憶している。
押し順スイカ右1が当選して、第一停止で左停止ボタン10aを操作すると、主制御部100は、押し順が不正解なので左ドラム2aの有効ライン上に(赤ベル/青ベル/黄ベル/緑ベル)の何れかを停止させる。例えば、赤ベルが有効ライン上に停止すると、中ドラム2bに赤ベルが停止する確率は1/4で、且つ右ドラム2cに赤ベルが停止する確率も1/4となるので、1/16の確率でしか14枚役が揃わない。同様に、第一停止で中停止ボタン10bを操作すると、主制御部100は、押し順が不正解なので中ドラム2bの有効ライン上に(赤ベル/青ベル/黄ベル/緑ベル)の何れかを停止させる。例えば、黄ベルが有効ライン上に停止すると、左ドラム2aに黄ベルが停止する確率は1/4で、且つ右ドラム2cに赤ベルが停止する確率は1/4となるので、1/16の確率でしか14枚役が揃わない。つまり、押し順スイカが当選すると、1/24(2/3×1/16)でベルが入賞し、5/8(2/3×15/16)の確率でベル役のコボシ目が有効ライン上に表示される。
一方、押し順スイカ右1が当選して、第一停止で右停止ボタン10c(正解の押し順)を操作すると、主制御部100は、右ドラム2cの有効ライン上にスイカを停止させる。その後の第二停止で中停止ボタン10b(正解の押し順)を操作すると、主制御部100は、中ドラム2bの有効ライン上にスイカを停止させ、第三停止で左停止ボタン10aを操作すると左ドラム2aにスイカを停止させて、14枚配当のスイカ小役を入賞させる。
しかし、第二停止で左停止ボタン10a(不正解の押し順)を操作すると、主制御部100は、左ドラム2aの有効ライン上に(赤7/黒バー/花)の何れかを停止させ、第三停止で中停止ボタン10bを操作すると中ドラム2bに(赤7/黒バー/花)の何れかを停止させて、1枚小役を入賞させる。つまり、押し順スイカが当選すると、1/6(1/3×1/2)の確率でスイカ小役又は1枚小役が入賞する。ART中には、この正解押し順を副制御部160が映像や音声で報知するようになっている。但し、主制御部100が操作順序を報知するようにしてもよい。
図103を用いて、上述したAT小役の詳細を他の表現で再説明する。
AT小役は、入賞させることが目的の第1小役、及び第1小役の入賞を阻害する目的の第2小役群と第3小役とで構成されている。また、抽選により、AT小役が内部当選すると、1種類の第1小役、第2小役群を構成する4種類の第2小役又は第3小役(図柄組合せは9種類)の何れか(つまり、6種類)の小役が入賞可能な状態となり、停止ボタン部10の操作順序や操作タイミングに従って、6種類の小役の内、何れか1つの小役が入賞するか又は第2小役を取りこぼす様になっている。第1小役を入賞させる為の停止ボタン部10の操作順序は、内部当選したAT小役に対応付けて、主制御部100が備えるROM101に記憶されている。なお、正解となる操作順序データ(第1小役を引き込む為の順序データ)は、ドラム数が3であれば通常は第1〜第3までの3つの順序データ(右−中−左又は3−2−1)であるが、最後の停止ドラムは必然的に決まるので、第1及び第2までの2つの順序データ(右−中又は3−2)であってもよい。換言すれば、この操作順序データは、AT小役が当選した場合において、停止ボタン部10が列毎に停止操作されたときの第1小役を入賞させる為のデータとも言える。
更に説明すると、AT小役が内部当選して、停止ボタン部10の第1停止操作が正解の場合には、第1小役及び第3小役の共通図柄を有効ライン上に停止させて、その後に第1小役又は第3小役の何れか一つが入賞する一方、停止ボタン部10の第1停止操作が不正解の場合、その後の停止ボタン部10の操作タイミングに従って、第2小役が入賞するとき、又は取りこぼすときがある。また、停止ボタン部10の第1停止操作が正解の場合、第2停止操作も正解のときには第1小役が入賞する一方、第2停止操作が不正解のときには第3小役が入賞する(但し、取りこぼす可能性がある様にすることもできる。)。実施例では、第1小役と第2小役は払い出し枚数が同じ14枚配当で、第3小役は1枚配当として記載しているが、これに限定されるものではない。つまり、第2小役の配当を1枚とすることもできる。
AT小役右1は、正解の押し順が右停止ボタン10c→中停止ボタン10b→左停止ボタン10aであり、同じ正解順序のAT小役は8種類ある。このAT小役は、入賞可能な8種類の小役の組合せデータと共に、押し順データ(右−中−左又は3−2−1)を記憶している。この小役の組合せデータは、1フラグで小役の組合せを決めてもいいし、又は14個の小役フラグを同時に立てるようにしてもよい。また、それらを組み合わせても実現できる。
AT小役右1が内部当選して、第一停止で左停止ボタン10aを操作すると、主制御部100は、押し順が不正解なので、左ドラム2aの有効ライン上に引込可能なコマ数以内(一般に4コマ以内)にある(赤ベル/青ベル/黄ベル/緑ベル)の何れか1つを停止させる。例えば、赤ベルが有効ライン上に停止すると、入賞を阻害する目的の第2小役群(赤ベル−赤ベル−赤ベル、黄ベル−黄ベル−赤ベル、緑ベル−緑ベル−赤ベル、青ベル−青ベル−赤ベル)の内、入賞する可能性があるのは(赤ベル−赤ベル−赤ベル)だけとなる。この残った第2小役を入賞させる為の操作タイミングを報知しなければ、その後の停止ボタン操作で、中ドラム2bに赤ベルが偶然に停止する確率は1/4で、且つ右ドラム2cに赤ベルが停止する確率も1/4となるので、1/16の確率でしか14枚役が揃わないことになる。
また同様に、第一停止で中停止ボタン10bを操作すると、主制御部100は、押し順が不正解なので中ドラム2bの有効ライン上に引込可能なコマ数以内にある(赤ベル/青ベル/黄ベル/緑ベル)の何れかを停止させる。例えば、黄ベルが有効ライン上に停止すると、上述した第2小役群の内、入賞する可能性があるのは(黄ベル−黄ベル−赤ベル)だけとなる。その後の停止ボタン操作で、左ドラム2aに黄ベルが偶然に停止する確率は1/4で、且つ右ドラム2cに赤ベルが停止する確率も1/4となるので、1/16の確率でしか14枚役が揃わないことになる。つまり、AT小役が当選すると、1/24(2/3×1/16)で第2小役が入賞し、5/8(2/3×15/16)の確率で第2小役のコボシ目が有効ライン上に表示される。
一方、AT小役右1が当選し、操作順序データが示す通り、第一停止操作で右停止ボタン10c(正解の押し順)を操作すると、主制御部100は、右ドラム2cの有効ライン上に第1小役及び3つの第3小役を構成する共通図柄のスイカ図柄を停止させる。その後の第二停止で中停止ボタン10b(正解の押し順)を操作すると、主制御部100は、中ドラム2bの有効ライン上に第1小役を構成するスイカ図柄を停止させ、第三停止で左停止ボタン10aを操作すると左ドラム2aにスイカ図柄を停止させて、14枚配当の第1小役(スイカ小役)を入賞させる。
しかし、第二停止で左停止ボタン10a(不正解の押し順)を操作すると、主制御部100は、左ドラム2aの有効ライン上に第3小役を構成する(赤7/黒バー/花)の何れかを停止させ、第三停止で中停止ボタン10bを操作すると中ドラム2bに(赤7/黒バー/花)の何れかを停止させて、第3小役(1枚小役)を入賞させる。つまり、AT小役が当選すると、1/6(1/3×1/2)の確率で第1小役又は第3小役が入賞する。ART中には、副制御部160が、第1小役を入賞させる為の正解押し順を映像や音声で報知するようになっている。但し、主制御部100が、正解の操作順序を報知するようにしてもよい。
図113は、2回押し順タイプ(6択)のAT小役の説明図である。
AT小役中1は、入賞させることが目的の第1小役(スイカ役)、第1小役の入賞を阻害する目的の第2小役群を構成する複数種類の第2小役(赤ベル−赤ベル−赤ベル、黄ベル−赤ベル−黄ベル、緑ベル−赤ベル−緑ベル、青ベル−赤ベル−青ベル)、及び第1小役の入賞を阻害する目的の第3小役(図柄組合せは、左ドラムに(赤7/黒バー/花)の何れか、中ドラムにスイカ、右ドラムに(赤7/黒バー/花)の何れかの9種類)が入賞可能な小役である(図113(A)参照)。
主制御部100は、変動表示ゲームを開始すると、複数のAT小役の中から1つを抽選により内部当選させ、抽選結果及び停止ボタン部10の操作に応じて、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c(複数の図柄列)を所定位置に停止させるようにドラム部2の停止制御を行う。ROM101は、抽選される複数のAT小役に対応付けて、停止スイッチの操作順序を操作順序データ(この場合、中→左→右又は2−1−3)として記憶している。また、ROM101には、第1小役であるスイカ役の配当14枚(所定枚数)、第2小役である色ベル役の配当14枚及び第3小役である1枚役1〜1枚役3の配当1枚が記憶されている。
主制御部100は、内部当選したAT小役の操作順序が中→左→右であることを認識又は確認し、停止ボタン部10の第一停止操作が第1小役を入賞させる為の操作順序である場合(即ち、中停止ボタン10bの場合)、第1小役及び第3小役の共通図柄であるスイカ図柄を有効ライン上に停止させる。次に、主制御部100は、停止ボタン部10の第二停止操作が第1小役を入賞させる為の操作順序である場合(即ち、左停止ボタン10aの場合)、第1小役図柄であるスイカ図柄を有効ライン上に停止させて第1小役をテンパイ状態とし、その後の停止操作で第1小役を入賞させる。一方、主制御部100は、第二停止操作が第1小役を阻害する操作順序(即ち、右停止ボタン10c)であるとき、第3小役図柄を有効ライン上に停止させて第3小役をテンパイ状態にする。そして、その後の停止操作で第3小役を入賞させる。
これに対して、主制御部100は、内部当選した操作順序が中→左→右であることを認識し、停止ボタン部10の第一停止操作が第1小役を阻害する操作順序である場合、(即ち、左停止ボタン10a又は右停止ボタン10cの場合)、赤ベル、黄ベル、緑ベル又は青ベルからなる4種類の第2小役図柄の内、有効ライン上に引込可能なコマ数以内にある1つの第2小役図柄を停止させる。例えば、右ドラム2cの有効ライン上に赤ベル図柄が停止すると、その後の停止操作で第2小役である(赤ベル−赤ベル−赤ベル)を入賞させるか又は第2小役のコボシ目図柄を有効ライン上に表示する。
2回押し順タイプのAT小役は、第2小役の色ベル図柄が4種類あるので引き込み率は6.25パーセント(1/16)であるが、第1小役のスイカ及び第3小役の1枚役1〜1枚役3は100パーセントである(図113(B)参照)。
図113(C)に示した通り、2回押し順タイプのAT小役の場合、第一停止操作を中停止ボタン10b又は右停止ボタン10cの何れかに限定し、正解押し順4択にしても、変則押しの期待枚数を4.2枚と低く抑えることができる。また、順押し又はハサミ押しの期待枚数を1枚以下にできる。その結果、変則押し(順押し又はハサミ押し以外)による攻略を防止できると共に、第一停止操作が左停止ボタン10aの正解押し順のAT小役を無くすことができるので、図柄配列上の自由度が増し、更に押し順不問小役の割合が増やせるので、演出もやりやすくなるという特有の効果がある。
図197は、通常時(ボーナス未作動時)の配当表である。図102との相違点は、1枚役4〜1枚役6が増えただけなので、その部分のみを説明し、他は援用する。
(15)1枚役4(FR1−4):左ドラム2aに(リプレイ)、中ドラム2bに(赤7/黒バー/花)の何れか、右ドラム2cに(赤7/黒バー/花)の何れか、9種類が有効ライン上に揃って停止すると、1枚役4が入賞する。
(12)1枚役5(FR1−5):左ドラム2aに(赤7/黒バー/花)、中ドラム2bに(リプレイ)の何れか、右ドラム2cに(赤7/黒バー/花)の何れか、9種類が有効ライン上に揃って停止すると、1枚役5が入賞する。
(13)1枚役6(FR1−6):左ドラム2aに(赤7/黒バー/花)、中ドラム2bに(赤7/黒バー/花)の何れか、右ドラム2cに(リプレイ)の何れか、9種類が有効ライン上に揃って停止すると、1枚役6が入賞する。
(14)単チェリー役(単チェ):左ドラム2aに(チェリー)、中ドラム2bに全ての図柄(ANY)、右ドラム2cに(スイカ)が有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は14枚となる。なお、右ドラム2cの図柄を(ANY)としてもよい。
図198は、AT小役2(押し順スイカ2)の条件装置の組合せ表である。
押し順スイカ2とは、停止ボタン部10の操作順序(停止ボタン部10の押し順)が正解の場合に必ずスイカ小役を入賞させる一方、不正解の場合には、ベル小役を入賞させる時とコボシ目を表示する時がある当選役を意味する。AT小役2によれば、第1停止操作だけが正解であれば、第2、第3停止操作の順序に拘わらず、上述の押し順スイカと同様に、スイカ役を入賞させることができる。上述した押し順スイカ又は押し順スイカ2が当選し、操作順序の指示が第一回胴及び第二回胴(及び第三停止)までの場合と、第一回胴だけの場合があり、何れの場合も同じスイカ小役が入賞するようにできるので、従来にない画期的な技術と言える。
押し順スイカ2右1は、正解の押し順が右停止ボタン10c→ANY→ANYであり、同じ正解順序の押し順スイカ2役は8種類ある。この押し順スイカ2役は、押し順データ(右又は3)を記憶している。
押し順スイカ2右1が当選して、第一停止で左停止ボタン10aを操作すると、主制御部100は、押し順が不正解なので、左ドラム2aの有効ライン上に(赤ベル/青ベル/黄ベル/緑ベル)の何れかを停止させる。例えば、赤ベルが有効ライン上に停止すると、中ドラム2bに赤ベルが停止する確率は1/4で、且つ右ドラム2cに赤ベルが停止する確率も1/4となるので、1/16の確率でしか14枚役が揃わない。同様に、第一停止で中停止ボタン10bを操作すると、主制御部100は、押し順が不正解なので中ドラム2bの有効ライン上に(赤ベル/青ベル/黄ベル/緑ベル)の何れかを停止させる。例えば、黄ベルが有効ライン上に停止すると、左ドラム2aに黄ベルが停止する確率は1/4で、且つ右ドラム2cに赤ベルが停止する確率は1/4となるので、1/16の確率でしか14枚役が揃わない。つまり、押し順スイカ2が当選すると、1/24(2/3×1/16)でベルが入賞し、5/8(2/3×15/16)の確率でベル役のコボシ目が有効ライン上に表示される。
その一方、押し順スイカ2右1が当選して、第一停止で右停止ボタン10c(正解の押し順)を操作すると、主制御部100は、右ドラム2cの有効ライン上にスイカを停止させる。その後の第二停止で中停止ボタン10b又は左停止ボタン10aの何れの順序で操作しても、中ドラム2b及び左ドラム2aの有効ライン上にスイカを停止させ、第三停止で14枚配当のスイカ小役を入賞させる。つまり、正解操作が3択となる。
その理由は、同時に当選している1枚役6の入賞図柄は、左ドラム2aが(赤7/黒バー/花)の何れか、中ドラム2bが(赤7/黒バー/花)の何れか、右ドラム2cがリプレイ図柄であり、右ドラム2cにスイカ図柄が停止すると、1枚役6は既にハズレ状態となっているからである。つまり、押し順スイカ2が当選すると、1/3の確率でスイカ小役が入賞する。ART中(アシスト機能の発動中)には、この正解押し順を副制御部160が映像や音声で報知するようになっている。但し、主制御部100が操作順序を報知するようにしてもよい。なお、副制御部160は、通常遊技中(非AT中)に左停止ボタン10aが最初に操作されると、ペナルティを与えないようになっている。例えば、副制御部160は、第一停止操作で右停止ボタン10c又は中停止ボタン10bが操作されて、押し順スイカや押し順スイカ2が入賞したり、押し順リプレイが入賞すると、アシスト抽選をしなかったり、天井ゲーム数までの回数を加算しなかったり等、遊技者にとって不利になるようにペナルティを与えるようになっている。従って、遊技者は、たとえ出率の低くても、アシスト機能を発動させる為に、第一停止操作で左停止ボタン10aを操作するようになる。
図199は、1回押し順タイプ(3択)のAT小役2の説明図である。
AT小役2中1は、入賞させることが目的の第1小役(スイカ役)及び第1小役の入賞を阻害する目的の第2小役群を構成する複数種類の第2小役(赤ベル−赤ベル−赤ベル、黄ベル−赤ベル−黄ベル、緑ベル−赤ベル−緑ベル、青ベル−赤ベル−青ベル)が入賞可能な小役である一方、当選フラグを変更する目的の第4小役(図柄組合せは、左ドラムに(赤7/黒バー/花)の何れか、中ドラムにリプレイ、右ドラムに(赤7/黒バー/花)の何れかの9種類)であり、第4小役は入賞しない(図199(A)参照)。
主制御部100は、変動表示ゲームを開始すると、複数のAT小役2の中から1つを抽選により内部当選させ、抽選結果及び停止ボタン部10の操作に応じて、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c(複数の図柄列)を所定位置に停止させるようにドラム部2の停止制御を行う。ROM101は、抽選される複数のAT小役に対応付けて、停止スイッチの操作順序を操作順序データ(この場合、中→ANY→ANY又は2−ANY−ANY)として記憶している。また、ROM101には、第1小役であるスイカ役の配当14枚(所定枚数)、第2小役である色ベル役の配当14枚及び第4小役である1枚役4〜1枚役6の配当1枚が記憶されている。
主制御部100は、内部当選したAT小役2の操作順序が中であることを認識又は確認し、停止ボタン部10の第一停止操作が第1小役を入賞させる為の操作順序である場合(即ち、中停止ボタン10bの場合)、第1小役図柄であるスイカ図柄を有効ライン上に停止させる。次に、主制御部100は、停止ボタン部10の第二停止操作が左右の何れであっても、第1小役図柄であるスイカ図柄を有効ライン上に停止させて第1小役をテンパイ状態とし、その後の停止操作で第1小役を入賞させる。
これに対して、主制御部100は、内部当選した操作順序が中→左→右であることを認識し、停止ボタン部10の第一停止操作が第1小役を阻害する操作順序である場合、(即ち、左停止ボタン10a又は右停止ボタン10cの場合)、赤ベル、黄ベル、緑ベル又は青ベルからなる4種類の第2小役図柄の内、有効ライン上に引込可能なコマ数以内にある1つの第2小役図柄を停止させる。例えば、右ドラム2cの有効ライン上に赤ベル図柄が停止すると、その後の停止操作で第2小役である(赤ベル−赤ベル−赤ベル)を入賞させるか又は第2小役のコボシ目図柄を有効ライン上に表示する。
2回押し順タイプのAT小役は、第2小役の色ベル図柄が4種類あるので引き込み率は6.25パーセント(1/16)であるが、第1小役のスイカは100パーセントで、第4小役の1枚役4〜1枚役6は0パーセントである(図199(B)参照)。
図199(C)に示した通り、1回押し順タイプのAT小役2の場合、第一停止操作を中停止ボタン10b又は右停止ボタン10cの何れかに限定し、正解押し順を2択にしても、変則押しの期待枚数を7枚と比較的低く抑えることができる。また、順押し又はハサミ押しの期待枚数を1枚以下にできる。上述した2回押し順タイプのAT小役と、この1回押し順タイプのAT小役2を含めて抽選すれば、変則押し(順押し又はハサミ押し以外)による攻略を防止できると共に、第一停止操作が左停止ボタン10aの正解押し順のAT小役を無くすことができるので、図柄配列上の自由度が増す。また、押し順不問小役の割合が増やせるので、演出もやりやすくなるという特有の効果がある。更に、押し順指示が第一停止回胴だけの場合と、第一停止回胴及び第二停止回胴の場合(つまり、第三停止までの場合)とで、同じスイカ小役を入賞させることが可能となる。
図200は、窓部の図柄表示状態を示した模式図である。
主制御部100は、通常の変動表示ゲーム(通常遊技)又はアシスト機能が発動中(ART中)の変動表示ゲームで、乱数抽選(絵柄抽選)により単チェリー役及びスイカ役(図197参照)が同時に内部当選すると、単チェリー役及びスイカ役2つのフラグ(条件装置)を作動させ、停止操作の順序やタイミングに拘わらず、単チェリー役又はスイカ役の何れかを必ず入賞させる。
図200(A)は、ドラム部2の全てのリールが回転している状態を示している。この状態で、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを、No.3のリプレイが基準位置にある時(No.2の赤7が有効ライン上にある時)に停止操作すると、主制御部100は、4コマだけリールを滑らせてNo.18のチェリーを有効ライン上に停止させる(図200(B)参照)。なお、No.2の赤7〜No.19のスイカが基準位置にある時に停止操作しても、No.18のチェリーが有効ライン上に停止する。
図200(C)は、図200(A)と同様に、ドラム部2の全てのリールが回転している状態を示している。この状態で、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを、No.18のチェリーが基準位置にある時(No.17の花が有効ライン上にある時)に停止操作すると、主制御部100は、4コマだけリールを滑らせてNo.13のチェリーを有効ライン上に停止させる(図200(B)参照)。なお、No.17の赤7〜No.14のスイカが基準位置にある時に停止操作しても、No.13のチェリーが有効ライン上に停止する。
図201は、窓部の図柄表示状態を示した模式図である。上述と同様に、単チェリー役及びスイカ役が同時に内部当選している状態である。
図201(A)は、ドラム部2の全てのリールが回転している状態を示している。この状態で、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを、No.13のチェリーが基準位置にある時(No.12の黒バーが有効ライン上にある時)に停止操作すると、主制御部100は、3コマだけリールを滑らせてNo.9のスイカを有効ライン上に停止させる(図201(B)参照)。なお、No.12の黒バー〜No.10のリプレイが基準位置にある時に停止操作しても、No.9のスイカが有効ライン上に停止する。
図201(C)は、図201(A)と同様に、ドラム部2の全てのリールが回転している状態を示している。この状態で、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを、No.9のスイカが基準位置にある時(No.8のリプレイが有効ライン上にある時)に停止操作すると、主制御部100は、4コマだけリールを滑らせてNo.4のスイカを有効ライン上に停止させる(図201(B)参照)。なお、No.8のリプレイ〜No.5のリプレイが基準位置にある時に停止操作しても、No.4のスイカが有効ライン上に停止する。
即ち、単チェリー役(第1役)及びスイカ役(第1役と異なる第2役)が同時に内部当選している場合、第一停止操作が左停止ボタン10aで、且つ、左ドラム2aの第1領域(No.1〜No.3、No.14〜No.20の図柄が基準位置にある範囲)で操作されると、主制御部100は単チェリー役の図柄を有効ライン上に停止させる。なお、単チェリー役の図柄組合せは、チェリー図柄、(ANY)、スイカ図柄なので、左ドラム2aの有効ライン上にチェリー図柄が停止しただけでは入賞とならない。しかし、右ドラム2cは如何なるタイミングで操作されてもスイカ図柄を有効ライン上に停止させることができるので、単チェリー役は必ず入賞してメダルを獲得することができる。また、単チェリー役の図柄組合せを、チェリー図柄、(ANY)、(ANY)としてもよい。更に、払出しのある小役ではなく、リプレイ役(再遊技)とすることも可能である。
一方、単チェリー役及びスイカ役が同時に内部当選している場合、第一停止操作が左停止ボタン10aで、且つ、左ドラム2aの第2領域(No.4〜No.13の図柄が基準位置にある範囲、第1領域と異なる第2領域)で操作されると、主制御部100はスイカ役の図柄を有効ライン上に停止させる。左ドラム2aの有効ライン上にチェリー図柄が停止しただけでは入賞とならない。また、中ドラム2b及び右ドラム2cは如何なるタイミングで操作されてもスイカ図柄を有効ライン上に停止させることができるので、スイカ役は必ず入賞してメダルを獲得することができる。同様に、スイカ役を払出しのある小役ではなく、リプレイ役(再遊技)とすることも可能である。
図202は、窓部の図柄表示状態を示した模式図である。上述と同様に、単チェリー役及びスイカ役が同時に内部当選している状態である。
図202(A)は、ドラム部2の全てのリールが回転している状態から、遊技者が第一停止で右停止ボタン10cを停止操作し、スイカ図柄が有効ライン上に停止したことを示している。スイカ図柄同士の間隔は4コマなので、主制御部100は、右停止ボタン10cがどの様なタイミングで操作されても、スイカ図柄を有効ライン上に引き込んで停止させることができる。
図202(B)は、図202(A)の状態から、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを停止操作し、スイカ図柄が有効ライン上に停止したことを示している。同様に、スイカ図柄同士の間隔は4コマなので、主制御部100は、中停止ボタン10bがどの様なタイミングで操作されても、スイカ図柄を有効ライン上に引き込んで停止させることができる。図202(B)の状態は、所謂スイカのテンパイ状態である。なお、第一停止操作が中停止ボタン10bで、第二停止操作が右停止ボタン10cであっても、同様にスイカのテンパイ状態となる。
図202(C)は、図202(B)の状態から、遊技者が第三停止で左ドラム2aの第1領域(No.1〜No.3、No.14〜No.20の図柄が基準位置にある範囲)で操作すると、主制御部100は単チェリー役の図柄を有効ライン上に停止させる。単チェリー役の図柄組合せは、チェリー図柄、(ANY)、スイカ図柄なので、単チェリー役が入賞となる。なお、単チェリー役の図柄組合を、チェリー図柄、(ANY)、(ANY)としてもよく、その場合は、スイカ図柄が右ドラム2cの有効ライン上に停止する必要はない。
図202(D)は、図202(B)の状態から、遊技者が第三停止で左ドラム2aの第2領域(No.4〜No.13の図柄が基準位置にある範囲)で操作すると、主制御部100はスイカ図柄を有効ライン上に停止させ、スイカ役を入賞させる。単チェリー役とスイカ役の配当は同じである。なお、図202(C)において、主制御部100はチェリー図柄停止させて単チェリー役を入賞させたが、第三停止で左ドラム2aの第1領域が操作されても、スイカ図柄を有効ライン上に停止させて、スイカ役を入賞させるようにしてもよい。つまり、第一停止が左ドラム2a以外の場合は、スイカ図柄を引き込んで入賞させてもよい。また、図201(B)の状態から、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを停止操作した場合、ベル図柄(スイカ図柄以外の図柄)を有効ライン上に停止させるようにすれば、順押し又はハサミ押しで、チェリー図柄、ベル図柄、スイカ図柄となる一方、それ以外の操作で、チェリー図柄、スイカ図柄、スイカ図柄と停止表示させて、単チェリー役を入賞させることができる。
例えば、チェリー、又はスイカに当選するとART確定とした場合、チェリー及びスイカを同時に当選させ、赤セブン付近を狙えば第1停止でART当選を報知できる一方、黒バー付近を狙えば第3停止でスイカが揃ってART当選を報知できる。
図203は、表示演出装置に表示される演出映像である。この明細書で説明するアシスト機能を有する全ての遊技機の実施例で、以下の表示演出を採用することができる。
表示演出装置11の画面は、概ね3つウインドウで構成されている。中央部は演出ウインドウであり、マスが示唆するイベント内容の詳細を表示する。その下側は、配当ウインドウであり、当選役と結果の関係を表示する。演出ウインドウの右側はマップウインドウであり、マップと現在位置を表示する。
マップウインドウに表示されるマップは、複数個のマスで構成されており、ゲーム(遊技)を行う為にメダルが投入(ベット操作による投入やリプレイ役の入賞による疑似的な投入も含む)されると、キャラクタ(移動体)が1マスずつ上に進んで行く。このマップが最初に表示された状態では、一番下のマスにキャラクタが表示される。つまり、前に表示されていたマップ(直前のマップ)の一番上にキャラクタが表示されている状態で、遊技者がMAXベット操作をすると、直前のマップが消え、このマップが選択されて、表示された新マップの最下段のマスにキャラクタが表示される。遊技者が、スタート操作→停止操作→MAXベット操作をすると、キャラクタが最下段マスから一つ上に移動して、この表示状態となる。なお、リプレイ役が入賞するとタイマーが働いて計時を開始し、所定時間経過(例えば、15秒経過)すると、疑似的な投入(「自動投入」とも言う)が行われて投入枚数LED4aが3つ点灯する。この計時を中止するには、遊技メダルの直接投入又はMAXベット操作をすればよい。
図204は、マップ及びシナリオの概念図である。
マップは番号1〜番号Nまでの複数個で構成されており、ROM161に記憶されている(図204(A)参照)。各マップ同士は、複数のマスの組合せ又は配置がそれぞれ異なっており、左側の通常ルートと右側のチャンスルートが存在する。但し、この図には表示していないが、1つのルートしかないマップも存在する。
シナリオは、選択されるマップの順番を決めるものであり、1番目からM番目の順でマップが選択される(図204(B)参照)。シナリオは番号1〜番号Lまでの複数個で構成されており、ROM161に記憶されている。副制御部160は、ATボーナスが終了すると、抽選により、番号1〜番号Lの何れかのシナリオ一つを決定し、マップの1番目から順に表示演出装置11に表示する。また、設定変更された場合にも、シナリオ抽選が実行される。マップの1番目の最終マスにキャラクタが到達し、MAXベット操作されると、マップの2番目が選択され、それをマップのM番目まで繰り返す。そして、M番目のマップの最終マスは当りマスとなっており、キャラクタが最終マスに到達すると、ボーナス当選となりアシスト機能が発動する。つまり、シナリオはボーナス当選までの道のり(ストーリー)であり、天井ゲーム数と言うことができる。なお、当然ながら、最終マスに到達するまでに、バトル勝利などでATボーナスが当選する場合が殆どである。例えば、シナリオ2は、1番目と3番目がマップ番号4であり、1つのシナリオに同じマップが割り当てられることもある。
図205は、移動体及びマスの説明図である。
図205(A)は移動体であり、表示演出ストーリーに登場する主人公の女性キャラクタである。
図205(B)は複数種類ある演出用のマスの一部を示しており、マスの中のアイコンで示す演出(イベント)が行われる。空白マスは、ランダムで何らかの演出が起こるかも知れないことを示している。宝箱マスは、ポイント(コインや宝石の数量等であって、遊技メダル以外の遊技上の特典)が貰えることを示している。クエスチョンマスは、ランダムで何らかの演出が必ず起こることを示している。罠マスは、ポイントが減る可能性があり、ピンチであることを示している。ボス注意マスは、敵ボスのキャラクタが出現する可能性があることを示しており、敵ボスを倒すとアシストボーナスの当選となる。分岐マスは、獲得しているポイントを使って、通常ルートから分岐したより良いチャンスルートへ移行可能であることを示している。これらの演出マスの配置抽選は、直前のマップから新マップを表示する時に、遊技状態(低確率状態、中確率状態、高確率状態)に応じて、配置位置及び個数が決定される。これにより、ほぼ無限の配置パターンが生まれる。
ここで、図203に戻って、説明を続ける。図203の状態で、スタート操作→停止操作→MAXベット操作をすると、キャラクタが左に一つだけマスを移動し、再びスタート操作→停止操作→MAXベット操作をすると、キャラクタが上に一つだけ移動して宝箱マスに到達する。1Gにつき1マス進む双六の様な画期的なゲーム性があり、マップ上のマスが見えているので後何ゲームで熱いか演出が行われるのか一目瞭然となる。演出ウインドウには、主人公の女性キャラクタと宝箱演出が表示される。左上には、現在獲得しているコインの数が表示される(即ち、29枚)。配当ウインドウには、主制御部100が行う役抽選結果に応じて獲得するコインの数が表示され、ハズレの場合に10枚、ベル役の場合に20枚、リプレイの場合に30枚、レア小役(チェリー、スイカ、チャンス目)の場合に100枚となる。なお、ベル役は、ベルリプレイ役であってもよいが、強ベル役であれば、獲得枚数は100枚に変更される。この場合、ハズレとなって10枚獲得し、コインの数が39枚と仮定する。
図206は、表示演出装置に表示される演出映像である。
主人公の女性キャラクタが宝箱マスから2つ上に移動し、分岐マスに到達した状態を示している。宝箱マス上に女性キャラクタが重ねて一旦表示されるが、その後に宝箱マスが浮き上がり、宝箱マスと女性キャラクタが交互に表示され、それが演出終了まで繰り返される。
演出ウインドウ左上に、コイン枚数39が表示されている。分岐マスでは分岐演出が実行され、分岐の妖精キャラクタが出現する。妖精キャラクタは、「へっ・・コインを払えば通してやるぜ。無ければ草でも食って帰れ。」と悪態を吐く。配当ウインドウには、右のチャンスルートに行く為に必要とするコインの数量が、開始操作の前に表示される。この分岐演出では、何の小役が出たらどうなるかを明確に表示するので、遊技者はスタート操作に力が入るのである。この場合、役抽選結果がハズレでコイン50枚又はリプレイでコイン40枚必要となるので、通常ルートが選択される一方、ベルでコイン30枚又はレア小役でコイン0枚必要となるので、チャンスルートが選択される。通常ルートは、クエスチョンマス2つで10マスある。一方、チャンスルートは、ボス注意マス2つと宝箱マス1つで8マスなので、遊技に有利な演出マス数と通過すべきマス数が少ないので、通常ルートよりも遥かに有利なのである。
図207は、遊技状態遷移図である。
副制御部160は、AT通常遊技状態で残りゲーム数が0となり、AT逆転演出で終了が選択された場合、通常遊技状態となる。この通常遊技状態及び連続演出が、一般的に言う通常遊技である。図207の他の状態は、AT状態又はAT発動可能な状態と言える。副制御部160は、通常遊技状態になった場合、又は設定変更された場合、シナリオ抽選を実行して、シナリオは番号1〜番号Lの何れか一つを選択する。各シナリオには、当選確率が何%かが割り付けられている。
図206の状態から、主人公の女性キャラクタがチャンスルートを5つ進み、ボス注意マスに到達して、敵ボスのキャラクタが出現すると、バトルに発展して連続演出が行われる。
図208は、表示演出装置に表示される演出映像である。
主人公の女性キャラクタと敵ボスとがミッション形式のバトルを行い、数ゲーム内で規定の条件を満たせれば、敵ボスに勝利しATボーナス当選となる。バトル連続演出中に行われる役抽選結果によって、例えば、壊せる柱の数が決められており、マップウインドウにはゲーム数と攻撃内容が表示される。図208(A)は、ベル役で攻撃がヒットすることを示している。当然ながら、レア小役であればヒット数も多くなり、一撃で全ての柱を壊すことも可能である。図208(B)は、女性キャラクタが敵ボスに勝利し、ATボーナスが当選したことを示している。図207に示す連続演出の勝利でAT初期ゲーム数決定ゾーンへと移行する一方、敗北で通常遊技状態に戻り、図206に示すチャンスルートを進んで行くことになる。
図209は、表示演出装置に表示される演出映像であり、図207の遊技状態遷移図に対応している。図210は、表示演出装置に表示される演出映像である。
副制御部160は、バトルに勝利すると、AT初期ゲーム数決定ゾーンへと移行し、AT初期値を決定する。マップウインドウにはマップが表示され、マップのマスには上乗せゲーム数が表示される。この場合、一番左のルートが上乗せ10ゲーム、20ゲーム、50ゲームがあるので最も良いコースである。例えば、キャラクタが上乗せ10ゲームのマスに進み、役抽選結果が、リプレイであれば1倍、ベルであれば2倍、チェリーであれば5倍、スイカであれば10倍になるので、遊技者はレバー操作に気合いがこもる。真ん中のルートが上乗せ20ゲーム、一番右のルートが上乗せ10ゲームで、最後のマスでそれぞれ50ゲームが上乗せされる。
図211は、表示演出装置に表示される演出映像である。
マップウインドウにはマップが表示され、マップのマスには演出が表示され、ATゲームでMAXベットされる度に、キャラクタが1マス移動する。右側がチャンスルートであり、ボスと遭遇するとATゲーム数の上乗せチャンスとなる。AT中は“オーブ”を集めることができ、多くのオーブが集まるとAT逆転演出ゾーンでチャンスが増える。オーブは演出でいい結果が出ると獲得できるので、通常のコインと同じだが、使い方コインでは大きく異なっている。図では、オーブを3つ獲得していることを示している。
図212は、表示演出装置に表示される演出映像である。
ATバトル演出に移行すると、主人公キャラと敵ボスとのバトルに発展し、HP(ヒットポイント、体力)の削り合いとなる。マップウインドウにはマップが表示され、ガチ抽選(役抽選)でどれだけダメージを与えられるかが直接記載されている。また、マスにより“攻撃”するのか又は“防御”するのか等が既に決定されている。どのマスで“チャンス”か“危機”かを遊技者は察知できるので、気合が入ることになる。バトルは続く為、ループするMAPとなっている。ガチ抽選でダメージを与え、HP(体力)を0にして、敵ボスを打ち倒して勝利出来れば上乗せステージへ移行する。
図213は、表示演出装置に表示される演出映像である。
AT上乗せ演出に移行すると、AT上乗せ抽選が行われる。マップウインドウにはマップが表示され、数字で上乗せゲーム数が表示される。10のマスが選択されている状態を示しており、リプレイ以外なら10ゲームが獲得される。終了マスに止まってもガチ抽選でリプレイ以外なら回避可能であり、永久ループを目指すこともできる。SPマスはスペシャルマスであり、スペシャルボタンの押下で抽選が実行され、上乗せマスの数字が書き換えられる。例えば、1回目で書き換え5ゲームが当選すると、左横の50マスの数字が55に変化する。ほぼ同時に抽選に継続又はパンク(終了)が決定され、継続の場合には再度ペシャルボタンを押下可能となるが、パンクが決定されると終了する。これを繰り返し、継続が決定される度に次のマスの数字が書き換えられる。2回目の押下で、当選した値が10ゲームであれば、横の空白マスに数字10が書き換えられる。3回目の押下で、当選した値が40ゲームであれば、終了マスの上のマスに数字40が書き換えられる。これをパンクが決定されるまで繰り返すので、遊技者には魅力的であり、大変興奮する。
図214は、表示演出装置に表示される演出映像である。
AT通常遊技状態で残ゲーム数が0Gになったら“逆転ステージ”へ移行する(AT逆転演出)。オーブがあればその数だけ押し順ナビが発生し、転落を免れることができる。数字マスに到達すると、その分だけATゲーム数を獲得して、AT通常遊技状態へ移行することができるが、終了が選択されると通常遊技状態に戻る。
上記アイデアのポイントは、(1)天井までのシナリオを以下の方式であらかじめ決めておく点、(2)スゴスロはマスの集合体のMAPと、そのMAPの順番を決めるシナリオで構成されており、このシナリオを抽選することにより、天井までARTをどのように当てるかが決められる点(スゴスロはあくまでARTに当選するために良いMAPに移行する確率である)、(3)マスのレベル管理として、マスにあらかじめレベル(例えば、1〜3とか)を設定しておき、高確率状態だと上位のレベルを参照するなどの処理を行う点、(4)コインを集めて良い抽選状態へ移行する。通常時はART当選に対してではなく、コインというポイントを溜め、その溜まり具合に寄って良い抽選状態へ移行する点、(5)SPボタンPUSHのガチ抽選でマスを変える。SPボタン押下のロジックで抽選状態を変化させる点。ゲーム数上乗せではなくあくまで抽選状態を変化させるのがポイントである。
ペナルティ区間として、通常遊技状態で変則押し(第一停止操作が左停止ボタン以外の操作。又は順押し又はハサミ押し以外の操作)を行った場合、所定ゲーム数だけマスの移動ができないようにして、前の状態を維持する。また、遊技者に有利なあらゆる抽選や処理を行わない。
図215は、不正防止のための演算回路の構成を示すブロック図である。
163は、画像処理制御用のCPU(演出制御装置)であり、アドレスバス及びデータバスを介して内蔵記憶手段としての内部ROM163a及び副制御部160と接続されている。161は、副制御部160がサブブロック全体の制御を行う手順を記述した制御プログラムを記憶するROMである。また、副制御部160は、後述する演算回路を介してハード的に接続されており、パワーオンリセットが入ると、ROM161が記憶するプログラム(実行ファイル)を実行し、初期チェックを行った後に、遊技開始の待機状態となる。副制御部160とCPU163とは、データの送受信が相互に可能である。CPU163は、パワーオンリセットが入ると、初期チェックを行った後に、遊技開始の待機状態となると共に、ROM161が記憶するプログラム(実行ファイル)を構成するデータを読み出して、演算により比較用認証コードを求める。また、ROM161が記憶する認証コードを読み出して記憶する。
副制御部160の入力側は、CPU163と接続されたアドレスカウンタ164と接続されており、出力側はROM161が記憶する16nビットデータ(n=1,2,3等の自然数、本実施例ではn=1)を一時的に記憶するレジスタ165と接続されている。このレジスタ165の出力側は、セレクター166と接続され、セレクトされた2つの8nビットデータの一つと8ビットレジスタ168に一時的に記憶されたデータ(最初は0)とを演算する8ビット演算器167に入力される。本実施例では、演算器167として加算器を用いている。つまり、副制御部160は、ROM161に記憶するデータを演算器167に出力するようになっている。
演算されたデータは8ビットレジスタ168に一時保存され、その演算データと残りの8ビットデータとが演算器167に入力される。8ビット演算器167の算出結果は、8ビットレジスタ168に格納される。演算器167としては、加算器、減算器、積算器又は割算器等を用いることができる。
尚、8ビットレジスタ168では、演算結果が9ビットとなる場合に9ビット目のデータはカットするように構成されている。また、8ビット演算器167の出力側は、演算器167の演算回数をカウントするカウンタ・レジスタ169(例えば、512回)と接続されており、このカウンタ・レジスタ169は、512回カウントした時点での計算値8iをCPU163のデータレジスタ(図示せず)にセットすると共に、アドレスカウンタ164にストップ信号を出力する。カウント数が512回に満たない場合は、カウンタ・レジスタ169からアドレスカウンタ164に対してアドレスカウンタ制御信号を出力する。アドレスカウンタ164は、その制御信号に基づき、副制御部160に対して次の16ビットデータをレジスタ165へ出力するように指示する。
また、所定回数毎にCPU163のデータレジスタにセットされた計算値8iは、内部ROM163aに記憶された暗号化アルゴリズム及びキーコードKに基づき所定の暗号化計算の基に暗号化される。CPU163は、アドレスカウンタ164に対して、アドレスカウンタスタート信号を出力する。副制御部160は、ROM161が記憶する次の16ビットデータをレジスタ165へ出力を開始する。
図216は、演算回路の動作を示すフローチャートである。
具体的には、図に示すように、パワーオンリセットが入ると、CPU163は、アドレスカウンタ164にアドレスカウンタスタート信号を出力させ、カウンタ・レジスタ169のデータ読み込みフラグが”H”になるまで監視する。データ読み込みフラグが”H”になったら、8ビットレジスタ168よりリードデータをCPU163のリードデータレジスタが読み込むと同時に、アドレスカウンタ・スタート信号を出力させ、アドレスカウンタ164を再スタートさせる(フラグが”L”となる)。この時CPU163では、演算回路と並列に計算が行われており、CPU163内の暗号化計算が終了するまでは、所定回数後の計算値がCPU163のデータレジスタにセットされても、アドレスカウンタ164にスタート信号が出力されないように構成されている。このリードデータをもとに暗号化の計算を行い、各計算値に基づき所定回数(例えば、1024回)暗号化計算を行う。次に、認証コードのチェックを行い、OKならば通常通りの演出を行い、NGならばROMが改ざんされていることを示すフラグ(ROM改ざんフラグ)をRAM163bにセットして、通常と異なる演出を行う。例えば、CPU163は、副制御部160から押し順役を入賞させる操作順序を報知する操作順序報知コマンドを受信しても、表示演出装置11に入賞操作順序を表示しない。また、スピーカ部12にも入賞操作順序を音声で報知させないし、遊技状態表示LED部13に表示させない。その結果、ROM161が改ざんされていた場合、認証コードをチェックするまでは通常に遊技でき、押し順も報知するが、認証コードのチェックによりROM改ざんフラグがセットされた後は、押し順役が内部当選し、操作順序報知コマンドを受信しても、CPU163は押し順を報知しないようになる。
図217は、暗号化アルゴリズムを示すフローチャートである(8ビット認証コードアルゴリズム)。
8ビットの認証コードのCPU163内の暗号化アルゴリズムは、図に示すように、演算論理に、カウンタ・レジスタが512回カウントした時点での演算器167の計算値8i(i:自然数)と8”i−1(初期値0)とを入力し、ExOR回路を通して拡散した8’iと所定のキーコードKを与えた状態で、認証コード8”iを算出する。得られた認証コード8”iと次の計算値8i+1とをExOR回路に入力して拡散させながら、次々に認証コードを算出していき、最終の計算値8nを入力した時点で算出された認証コード8”nを認証コードとする。
図218は、不正防止機構の概略図である。
上記の認証コードアルゴリズム用い、ROMライター装置での書き込み段階でROM161のプログラムデータから所定の暗号化アルゴリズムで算出される認識コードCがROM161に書き込まれており、16ビット毎に排出されたデータから次々に演算を行い、512バイト毎の計算値8iを順次CPU163で暗号化しながら最終データの暗号コード8”nを認証コードcとするように構成しているので、各アドレスの殆どのデータが適合していたとしても、1ヵ所のデータに間違い(改変)があれば算出される認証コードcが異なるため、プログラムの改変は極めて難しいものとなる。
図219は、不正防止のための演算回路の構成を示すブロック図である。
図215の16ビットレジスタ165及びセレクタ166の代わりに、レジスタ165(8ビット)を接続し、副制御部160は、ROM161が記憶する8ビットづつのデータを出力し、該データを演算器7に入力して、8ビットレジスタ9に記憶された前計算値との演算を行うように構成したものであり、他の構成は図215と同じものなので説明を援用する。
図220は、演算回路の動作を示すフローチャートである。
CPU163内に8個分のデータレジスタを設け、そのデータレジスタが満杯になった時点で64ビットのデータとして暗号化計算を行うように構成したものである。この場合には、暗号化方法としては図217に説明した8ビット暗号化アルゴリズムを64ビットに置き換えて計算が行われる。
CPU163は、ROM改ざんフラグが立っていれば、副制御部160のROM161が改ざんされていることを認識しているので、アシスト指示命令を受けても表示演出装置11に押し順等の画像や、スピーカ部12から音声指示を生じさせない。その結果、ROM161が改ざんされていても、不正に遊技媒体を出させる為のゴト行為ができないようになっている。尚、本実施例に用いるカウンタ・レジスタ169としては、9ビットカウンタ・レジスタ(512回)、8ビットカウンタ・レジスタ(256回)、7ビットカウンタ・レジスタ(128回)等を適宜選択して用いる。また、本実施例において、カウンタ・レジスタ169を介してCPU163に計算値8iが読み込まれた時点で、CPU163から8ビットレジスタ168に対してリセット信号を発信してデータをクリアするように構成したが、これに限定されるものではなく、所定回数(例えば512回)計算した後の8ビットレジスタ9に格納されたデータをリセットしないで、次の演算に使用するように構成しても良い。
以上述べた構成において、本実施例の不正防止構成では、アドレスカウンタ164の指示に従いROM161に書かれた16ビットのデータをレジスタ165に一時記憶し、2サイクル毎にセレクタ166でラッチ(記憶保持)し、8ビット演算器167は1サイクル毎に計算を行いカウンタ・レジスタ169にカウントさせながら512バイト分の計算を行う。計算が終了するとカウンタ・レジスタ169を介してその計算値をCPU163内のデータレジスタにセットし、同時に読み込みフラグもセットする。この時、内部アダー用ラッチはクリアする。このように512バイト分のROM161の各アドレスに記憶されたデータを演算して計算値8iを算出しながら、図217に示すように、計算値8iを暗号化アルゴリズム(例えば、フィール8)により暗号化し、最終的に所定容量の計算値81〜8nのデータに基づき認証コードc(比較用認証コード)を算出し、ROM161の所定のアドレスに書き込まれた認証コードcと一致するか否かをチェックする。チェックの結果、一致したときには、副制御部160のコマンド通りの通常演出(正規の画像制御)を行う。
一方、一致しなかったときには、ROMが改ざんされていることを示すフラグ(ROM改ざんフラグ)をセットして、正規又は通常とは異なる画像制御を行う。つまり、副制御部160がアシスト機能を発動させても、CPU163は表示演出装置11に押し順等の画像や、スピーカ部12から音声指示を生じさせない(押し順の報知を行わない)。その結果、副制御部160のアプリケーションプログラムが記憶されたROM161が改ざんされていても、不正に遊技媒体を出させる為のゴト行為ができないようになっている。
図221及び図222は、制御回路系の要部ブロック図である。
主制御部100は、副制御部160にデータやコマンド等の情報を送信のみ行う一方、入力としては図5で示した各種センサからの情報を受け取るだけである。つまり、副制御部160や演出制御装置163からは一切の情報を受信できないようになっている。副制御部160が具備するROM161には、アプリケーションプログラム(実行ファイル)が記憶されている。副制御部160は、アプリケーションプログラムを実行することによって、演出制御装置163を制御する。
主制御部100は、複数のリールドラム部2の上に描かれた複数種類の図柄を移動させる図柄表示ゲームを行うと共に、複数のリールドラム部2に対応して設けられた停止ボタン部10(停止手段)が操作されると、対応する図柄列を停止させて、表示窓に図柄を表示する。主制御部100は、図柄表示ゲームで役抽選を行って、入賞させる為の入賞操作順序が決められた押し順役(小役又はリプレイ役)が内部当選し、停止ボタン部10が入賞操作順序で操作されると、リールドラム部2を停止させて、押し順役を入賞させるように停止制御を行う。
副制御部160は、主制御部100から押し順役が内部当選したことを示す情報を受信した場合、アシスト機能を発動させる状態にあれば、演出制御装置163に入賞操作順序の表示及び報知の指示コマンドを出す。演出制御装置163は、指示コマンドを受け取ると、表示演出装置11に押し順を表示させ、且つスピーカ部12から音声で押し順を報知させる。また、演出制御装置163は、押し順に応じたLEDを遊技状態表示LED部13に点灯させる。
演出制御装置163のROM163aは、ROM161が記憶するアプリケーションプログラムの全てのデータ(全く同じデータ)又は一部のデータを比較用データとして記憶する。アプリケーションプログラムの一部としては、出玉に影響のある出玉抽選値や演出抽選値を記憶する。例えば、出玉抽選値は、当りの範囲が置数0〜99が正規のものだとすると、ゴト行為により当りの範囲が置数0〜999と書き換えれば、10倍当り易くなるからである。
副制御部160は、ゲーム中及び待機中に、ROM161のデータを、そのアドレスと共に演出制御装置163に送信する。演出制御装置163は、アドレス及びデータを受信すると、ROM163aに対応して記憶するアドレス及びデータを比較して確認し、異常を検知した場合(不一致の場合)には、副制御部160から押し順小役の操作順序の報知命令を受信しても、報知手段に入賞操作順序を報知させない。なお、演出制御装置163は、ROM161のアドレス及びデータを自ら読み出して、比較してもよい。
また、副制御部160は、ゲーム中及び待機中に、ROM161のデータからチェックサム値を求め、そのチェックサム値を演出制御装置163に送信するようにしてもよい。その場合、演出制御装置163は、ROM163aに対応して記憶する比較用データからチェックサム値を求め、両者を比較して、一致しなかったときには、副制御部160から押し順小役の操作順序の報知命令を受信しても、報知手段に入賞操作順序を報知させないようにもできる。なお、演出制御装置163は、ROM161のデータを自ら読み出してチェックサム値を求め、両者を比較してもよい。ROM161の容量を16MBと仮定すると、副制御部160がチェックサム値を求める時間は約4.25秒となる。チェックサム値の計算範囲を400分の一にすると、計算時間は約10.6ミリ秒となるので、毎遊技の送信が可能となる。
チェックサム(Check Sum)とは誤り検出符号の一種であり、符号値そのものを指すこともある。他の誤り検出符号と比べて信頼性は低いが、それでも単純計算で99.5%以上(1オクテットのチェックサムの場合255/256、2オクテットなら65535/65536)の検出率がある上にアルゴリズムが簡単であることから、簡易な誤り検出に用いられる。
加算方式:計算方式として出てくるものでは非常にポピュラーなものの1つで、データを足し算する。例えば、データが01 02 03 04と並んでいた場合、01+02+03+04という計算式になりチェックサムは0Aとなる。
減算方式:加算とは逆の減算で、引き算する。例えば、データが01 02 03 04と並んでいた場合、00-01-02-03-04と最初に00が付き、チェックサムはF6となる。
領域固定型(領域多数型):計算領域をあらかじめ指定するもので、開始アドレスから終了アドレスまでのチェックサムを計算する。
チェックサムの求め方としては、Xor方式、CRC方式、パリティ方式、ビットシフト方式、積算方式、領域変動型、多連領域型、多重領域型(2重チェックサム)、Not方式(ビット反転型)、整合型など多数存在するが、周知なので説明を省略する。
図104は、遊技状態遷移図である。
ボーナス1のボーナスゲームが終了した次のゲーム又は段階設定値が打ち直された次のゲームから、初期状態(初期リプレイ状態とも言う。)となって一般ゲームが開始する。この一般ゲームにおけるリプレイ確率は約1/7.3であり、特に、RT2移行リプレイ(再遊技2)及びRT3移行リプレイ(再遊技3)が当選しないので、この状態から抜けるには上述したベル役のコボシ目が有効ライン上に表示されなければならない。また、ボーナス2が内部当選、作動又は終了しても遊技状態が変わらないので、初期状態に留まり続ける。つまり、当選するリプレイの種類及びリプレイの当選確率が変更されない。
一般ゲームで押し順スイカが内部当選し、停止ボタン10の停止操作手順をミスすることによりベル役のコボシ目図柄が有効ライン上に表示されると、次のゲームからRT1状態となる(継続ゲーム数は定められていない。つまり、無限である)。このRT1状態におけるリプレイ確率もまた約1/7.3であり、図102及び図103に示した全ての役が乱数抽選されて、単独又は複数同時当選可能となる。つまり、初期状態とRT1状態の遊技が、リプレイ確率がほぼ同じ約1/7.3の遊技状態であるが、遊技者が滞在する通常遊技はこのRT1状態である。
RT1状態でRT2移行リプレイ(再遊技2)が内部当選し作動すると、リプレイ確率が約1/1.5に上昇したRT2状態となる。また、RT2状態では2つのボーナス役や小役の当選確率が約1/3なので、ボーナス役、小役及びリプレイ役の合成確率は1/1(100%)又は(65526〜65535)/65536(ハズレの置数が1〜10程度)となる。尚、図中の斜線部は、高確率再遊技状態であることを示している。
RT4移行リプレイ(再遊技4)は、停止ボタン部10を変則押しした時又は操作順序の不正解時に作動するものであり、禁止操作を行ったことで作動するペナルティ的なリプレイである。RT4移行リプレイが作動すると、所定ゲーム数間(例えば、10ゲーム)だけ再遊技確率が1/7.3のRT4状態にロックされた後に、初期状態へ戻る。RT4移行リプレイは、RT2状態及びRT3状態でも作動するようになっている。
RT2状態でRT3移行リプレイ(再遊技3)が内部当選し作動すると、リプレイ確率がほぼ同じ約1/1.5のRT3状態となる。また、RT3状態はRT2状態で当選するリプレイ役の種類が異なっている点で相違し、RT2状態と同様にハズレがないので遊技者に有利である。RT2状態又はRT3状態でベル役のコボシ目が有効ライン上に表示されると、RT1状態に転落する。
ボーナス1及びボーナス2は、初期状態、RT1状態、RT2状態及びRT3状態で当選可能である。ボーナス1は、内部当選すると各ドラムに赤7図柄を狙った場合に揃って停止し、作動終了後に初期リプレイ状態に戻る。なお、ボーナス1が作動後のボーナスゲームでは、停止ボタンを順押し(左停止ボタン10a→中停止ボタン10b→右停止ボタン10c)又はハサミ押し(左停止ボタン10a→右停止ボタン10c→中停止ボタン10b)すると、14枚チェリーが入賞し、変則押し(上記の順押し以外の操作)すると、15枚チェリーが入賞する。一方、停止ボタンを順押し又はハサミ押しすると、15枚チェリーが入賞し、変則押しすると、14枚チェリーが入賞するようにもできる。この場合には、通常遊技中に順押し又はハサミ押し以外の操作でペナルティ(AT発動抽選しない等)を与えるように工夫されている。
ボーナス2は、単独で内部当選するようになっており、その場合には停止スイッチの操作順序や操作タイミングに拘わらず、何れかのボーナス2図柄を有効ライン上に引き込んで必ず作動する。このボーナス2は、内部当選しても、図柄が表示されても又は作動が終了してもリプレイ状態を変動(移行)させないので、RT2状態やRT3状態で当選した後に、再び同じ高確率再遊技状態に戻ることができる。これによって、ART状態を維持しつつ、ボーナス2を連続して放出できるのである。なお、ボーナス2が作動後のボーナスゲームでは、リプレイ役を抽選するが、リプレイ役を内部当選させても、内部抽選の結果に拘わらず小役を入賞させる(つまり、リプレイが作動する確率は0)。特に、停止ボタンを順押しすると14枚チェリーが入賞し、変則押しすると15枚チェリーが入賞するように、主制御部100がリールの停止制御を行う。一方、ボーナス1と同様に、停止ボタンを順押し又はハサミ押しすると、15枚チェリーが入賞し、変則押しすると、14枚チェリーが入賞するようにもできる。
図188は、窓部の図柄表示状態を示した模式図及びフリーズ演出の処理手順を示すフローチャートである。図189は、窓部の図柄表示状態の流れを示した模式図である。
図188(A)は、内部当選したボーナス1が入賞した状態を示しており、3個のリールドラム(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)に描かれた赤7図柄(演出用図柄)が窓部3の中央横一直線に停止して表示される。主制御部100は、ボーナス1が入賞すると、スタート操作から3個のリールドラムの回転方向及び速さが一定になって、停止スイッチの正規操作が有効になるまでの間に、3個のリールドラムによるフリーズ演出を行う。ただし、説明の都合上、広く採用されている3個のリールドラムの遊技機を実施例とするが、規則上は、リールドラムの数Nは、3以上の自然数であればよい。
図188(B)を参照し、ボーナス1が入賞すると、ステップS1700で、メダル3枚を投入後にスタート操作(レバーON)されると、フリーズ演出が開始される。このフリーズ演出は、3個の図柄列に描かれた赤7図柄を表示窓に一直線に表示する一直線フリーズ演出、及び2個以下(即ち、0個、1個、又は2個)の赤7図柄を表示窓に表示する示唆フリーズ演出がある。一直線フリーズ演出は、アシスト機能を発動させる為の上乗せ抽選で当選したこと(又は、継続抽選に当選したこと)を、遊技者に直感的かつ刺激的に示す演出である。示唆フリーズ演出は、一直線フリーズ演出が行われる可能性を、表示窓に表示する赤7図柄の個数の大小で遊技者に示唆する演出である。つまり、一直線フリーズ演出が行われる可能性が高い場合(期待度:大)、赤7図柄を表示窓に2個表示する一方、可能性が低い場合(期待度:小)、赤7図柄を表示窓に0個表示するのである。赤7図柄を表示窓に1個表示する場合は、期待度中である。
しかし、主制御部100は、赤7図柄を表示する個数を出目抽選テーブル(第1抽選情報)又は第2抽選情報を用いて出目抽選を行う。これにより、赤7図柄を表示窓に2個表示しても、継続抽選にハズレて一直線フリーズ演出を行わないことや、赤7図柄を表示窓に0個表示しても、継続抽選に当選して一直線フリーズ演出を行うことがあるので、遊技者に緊張感やドキドキ感を与えることができる。
図190は、出目抽選テーブルの概念図である。
図190(A)は、出目抽選テーブル(当選)であり、主制御部100は、一直線フリーズ演出を行う場合(つまり、保証された回数又は継続抽選で当選している場合)に、この出目抽選テーブル(当選)を用いて出目抽選を行う。例えば、発生させている乱数が0〜99の100個と仮定し、抽出した乱数が0〜M1で赤7図柄を表示窓に2個表示し、抽出した乱数がM1+1〜M2で1個表示し、抽出した乱数がM2+1〜99で0個表示する。仮に、M1を79及びN2を94とした場合、80%の確率で2個、15%の確率で1個、5%の確率で0個の赤7図柄が表示窓に表示される示唆フリーズ演出が行われた後に、一直線フリーズ演出が実行される。この場合、示唆フリーズ演出で赤7図柄を表示窓に表示する数の期待値(平均値)は、1.75個(0.8×2+0.15×1+0.05×0個)となる。ただし、M1とM2は設計的事項であり、遊技者に期待を持たせるような値が設定される。
図190(B)は、出目抽選テーブル(ハズレ)であり、主制御部100は、一直線フリーズ演出を行わない場合(つまり、継続抽選で不当選の場合)に、この出目抽選テーブル(ハズレ)を用いて出目抽選を行う。例えば、発生させている乱数が0〜99の100個と仮定し、抽出した乱数が0〜M3で赤7図柄を表示窓に0個表示し、抽出した乱数がM3+1〜M4で1個表示し、抽出した乱数がM4+1〜99で2個表示する。仮に、M1を49及びN2を84とした場合、50%の確率で0個、35%の確率で1個、15%の確率で2個の赤7図柄が表示窓に表示される示唆フリーズ演出が行われた後に、一直線フリーズ演出が実行されずに、フリーズ演出を終了する。そして、主制御部100は、3個のリールドラムを上から下に回転させ、速さを所定速度にすると、停止スイッチの正規操作を有効にする。この場合、示唆フリーズ演出で赤7図柄を表示窓に表示する数の期待値は、0.65個(0.5×0+0.35×1+0.15×2個)となる。ただし、M3とM4は設計的事項であり、遊技者に期待を余り持たせないような値が設定される。当然ながら、示唆フリーズ演出で演出用図柄を表示窓に表示する数の期待値は、出目抽選テーブル(当選)を用いた抽選の方が出目抽選テーブル(ハズレ)を用いた抽選よりも大きくなっているので、表示窓に表示される赤7図柄の数が多い程、一直線フリーズ演出が行われる可能性が高くなる。本発明の特徴は、保証された回数又は継続抽選で当選している場合、つまり主制御部100は事前に一直線フリーズ演出を実行することが分かった上で、第1抽選情報を用いて出目抽選を行う点であり、上記の効果が得られる。また、継続抽選で不当選の場合には、主制御部100は、事前に一直線フリーズ演出を実行しないことが分かっており、第2抽選情報を用いて出目抽選を行うので、同様の効果が得られる。
ここで、図188(B)に戻って説明を続けると、主制御部100は、ステップS1700でフリーズ演出を開始すると、ステップS1710に移行して、保証ゲーム数Nの抽選を行う。この保証ゲーム数Nは、継続抽選を行うことなく一直線フリーズ演出を行うことができる回数であり、少なくとも1回以上が保証されている。例えば、1回から10回の範囲で抽選し、その期待値は3回程度に設計されるが、単なる設計的事項であるので任意に決めることができる。なお、抽選せずに所定回数(例えば、3〜4回程度)に固定してもよい。
図191は、継続抽選テーブルの概念図である。
主制御部100は、ステップS1720に移行すると、継続率の抽選を行う。具体的には、ROM101に6つ記憶されており、継続抽選テーブル(70%)〜継続抽選テーブル(95%)の何れか一つを抽選で選択する(図191(A)〜図191(F)参照)。継続率とは、1回の継続抽選で当選する確率であり、当選すると再度継続抽選が行われ、ハズレ(不当選)になるまでこれを繰り返す。図191(A)に示す継続抽選テーブル(70%)は、1回の継続抽選で当選する確率が70%で、ハズレ確率が30%であり、期待値は3.33回(1/(1−0.7)回)である。また同様に、継続抽選テーブル(75%)は、当選確率が75%、ハズレ確率が25%、期待値4回(1/(1−0.75)回)であり、継続抽選テーブル(80%)は、当選確率が80%、ハズレ確率が20%、期待値5回(1/(1−0.8)回)であり、継続抽選テーブル(85%)は、当選確率が85%、ハズレ確率が15%、期待値6.67回(1/(1−0.85)回)であり、継続抽選テーブル(90%)は、当選確率が90%、ハズレ確率が10%、期待値10回(1/(1−0.9)回)であり、継続抽選テーブル(95%)は、当選確率が95%、ハズレ確率が5%、期待値20回(1/(1−0.95)回)である。
継続抽選テーブル(70%)が抽選で選択される確率は60%で、順に継続抽選テーブル(75%)は20%で、継続抽選テーブル(80%)は10%で、継続抽選テーブル(85%)は6%で、継続抽選テーブル(90%)は3%で、継続抽選テーブル(95%)は1%である。ただし、これらの値は設計的事項であり、任意に設定される。
ここで、図188(B)に戻って説明を続けると、主制御部100は、ステップS1720で継続率の抽選を行って、ステップS1730で出目抽選を行うが、ステップS1740に必ず移行するので「一直線フリーズ演出を行う場合」に相当し、出目抽選テーブル(当選)を用いて出目抽選を行う。なお、ここまでの全ての処理は、スタート操作から数十ミリ秒程度しか経過していないので、遊技者にとっては瞬時である。
主制御部100は、ステップS1730で出目抽選を行うと、3個のリールドラム(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)を同時に逆回転させ、全ての赤7図柄を一旦窓部3の外に移動させた後、更に逆回転を1周程度続けると、赤7図柄が窓部3の下から上に移動し、抽選で当選した数(0〜2個)の赤7図柄を窓部3の中に停止させて表示する。赤7図柄が、準備目として2個表示されると期待度大で、1個表示されると期待度中で、0個表示されると期待度小となる(図189参照)。
主制御部100は、準備目表示を行うと、ステップS1735に移行して、有効化されたスタートレバー9の操作によりスタート信号が入力されたか、又は所定時間(設計値は6秒)が経過したかを判断する。ただし、スタート信号に限定されない。例えば、操作部としてはマックスベットボタン8、1ベットボタン7又は停止ボタン部10等、操作信号が主制御部100に入力されるものであればよい。
主制御部100は、スタート信号入力又は所定時間経過によりステップS1740に移行すると、この場合は必ず一直線フリーズ演出を行って、赤7図柄を3つ横一直線に揃えて約2秒間だけ停止させる(図189の「777」表示参照)。また、ほぼ同時にステップS1720で選択した継続抽選テーブル(70%)〜継続抽選テーブル(95%)の何れか一つを用いて、継続抽選を実行する(つまり、継続当選またはハズレを決定する)。主制御部100は、ステップS1745に移行すると、アシスト機能を発動させる為の上乗せ抽選を行って、当選した上乗せ数を副制御部160に送信する。副制御部160は、受信した上乗せ数を表示演出装置11に表示する。概要は、図112(C)の様な表示が行われる。ただし、一般に副制御部160は、主制御部100から継続抽選に当選したデータを受信したときに上乗せ抽選を行って、一直線フリーズ演出を行ったことを示すデータを受信したときに上乗せ数を表示するようになっている。なお、副制御部160は、保証ゲームの期間であれば、そのデータを受信したときに上乗せ抽選を行う。
主制御部100は、ステップS1750に移行すると、保証ゲーム数が1か否かを判断し、1でなければ(つまり、2以上)、ステップS1755でN−1を演算した値を新たなNとして、ステップS1730に移行して、出目抽選テーブル(当選)を用いて出目抽選を行う一方、1であればステップS1760に移行する。
主制御部100は、ステップS1760に移行すると、継続抽選に当選したか否かを判断し、当選であれば、ステップS1730に移行して、出目抽選テーブル(当選)を用いて出目抽選を行う一方、当選でなければ、ステップS1760に移行して、出目抽選テーブル(ハズレ)を用いて出目抽選を行って、ステップS1770に移行する。
主制御部100は、ステップS1770に移行すると、準備目表示を行い、ステップS1780に移行して、有効化されたスタートレバー9の操作によりスタート信号が入力されたか、又は所定時間(設計値は6秒)が経過したかを判断する。
主制御部100は、スタート信号入力又は所定時間経過すると、フリーズ演出を終了して、3個のリールドラムの回転方向及び速さを一定にして、停止スイッチの正規操作を有効にする。
図192は、突破ミッションゲームの開始画面(図192(A)参照)及びその処理手順を示すフローチャート(図192(B)参照)である。図193は、突破チャレンジ画面である。
副制御部160は、図183のステップS1580で特別遊技を開始し、所定条件が成立(例えば、獲得ポイントが天井到達、ゲージやパワーが充電完了又は特別遊技の残ゲーム数が0)すると、このサブルーチンを呼び出して突破ミッションゲームを開始すると、ステップS1800からステップS1820で初期設定を行う。
副制御部160は、ステップS1800に移行すると、段階設定値又は遊技状態(超天国状態、通常状態、地獄状態など)に応じて保証ゲーム数抽選テーブルを選択して、保証ゲーム数を自動的に抽選する。段階設定値が高い(例えば、設定6)又は遊技状態が良い(例えば、超天国状態)場合には、保証ゲーム数抽選の期待値が高い保証ゲーム数抽選テーブルが抽選で選択されるようになっている。なお、保証ゲーム数とは、終了抽選を行うことなく突破ミッションゲームを行うことが保証された回数であり、この終了抽選(つまり、パンク抽選)で当選すると突破ミッションゲームが終了する。即ち、保証ゲーム数が0ゲームになるか又は保証ゲーム数に達するまで(例えば、保証ゲーム数を5ゲームとすると、保証ゲーム数が0ゲームになるか又は保証ゲーム数の5ゲームに達するまで)、終了することなく突破ミッションゲームを行うことができる。なお、この実施例では、1回の終了抽選で当選(つまり、終了当選)すると、突破ミッションゲームを終了するが、例えば、減算値を抽選により求め、徐々にパワーが100%から減算され、最終的に0%になったら段階的に終了するようにしてもよい。
副制御部160は、ステップS1810に移行すると、段階設定値又は遊技状態(超天国状態、通常状態、地獄状態など)に応じてクリアゲーム数抽選テーブルを選択して、クリアゲーム数抽選を実行する。クリアゲーム数(所定ゲーム数)とは、ミッションが達成(又は、クリア)となるまでのゲーム数であり、開始したミッションゲームが終了することなく、所定ゲーム数に到達した場合、操作ゲームを開始することができる。
副制御部160は、ステップS1820に移行すると、操作ゲームの継続抽選に用いる継続率を40%〜95%の範囲内で抽選により決定して、初期設定を終了する。なお、初期継続率を抽選によらず、例えば50%というように固定値でもよい。説明の都合上、保証ゲーム数が3回、クリアゲーム数が15回、初期継続率が50%と仮定する。
主制御部100は、所定数のメダル投入後に、スタート操作されると役抽選を行って、副制御部160に役抽選を送信する。副制御部160は、ステップS1830に移行すると、受信した役抽選の結果に基づいてアップ抽選を行う。例えば、役抽選の結果がボーナス2やレア小役(チェリー、スイカ、チャンス目等)であれば、アップ抽選の当選率及びアップ率の期待値が高い抽選テーブルを用いるが、押し順ベル小役の場合には、当選率及びアップ率の期待値が低い抽選テーブルを用いてアップ抽選を行う。
図193の突破チャレンジ画面に示す様に、初期継続率が50%を表示している状態でボーナス2やレア小役等が当選すると、副制御部160はスペシャルボタンの映像と「スペシャルボタン連打」と表示し(図193(A)参照)、ボタン操作によりアップ抽選が行われ、画面が爆発して当選した5%及び加算した現在の継続率55%を表示する(図193(B)参照)。
副制御部160は、ステップS1850に移行すると、クリアゲーム数の15回に到達したか否かを判断する。この場合、1ゲーム目なのでNO(非到達)となり、消化ゲーム数の1を記憶して、ステップS1860に移行する一方、到達していればステップS1855に移行して後述の操作ゲームを実行する。
副制御部160は、ステップS1860に移行すると、保証ゲーム数が0か否かを判断する。この場合、3なのでNOとなり、ステップS1865で現在の保証ゲーム数から1を引いてステップS1830に戻って、上記ステップをループする。従って、保証ゲーム数+1回目(4ゲーム目)で初めて保証ゲーム数が0になる。副制御部160は、ステップS1860で保証ゲーム数が0になると転落抽選を行う。この転落抽選は、アップ抽選と同様に、主制御部100から受信した役抽選の結果に基づいて、副制御部160が転落抽選を行う様になっている。アップ抽選はボーナス2やレア小役、押し順小役の場合に実行されるが、副制御部160はリプレイ役の場合に、所定の転落確率(40%程度)で転落抽選を実行する。
副制御部160は、ステップS1880に移行すると、転落抽選に当選(即ち、終了)したか否かを判断し、当選していなければステップS1830に戻って、上記ステップをループする一方、当選していれば突破ミッションゲームを終了する。
図194は、操作ゲームの開始画面(図194(A)参照)及びその処理手順を示すフローチャート(図194(B)参照)である。
副制御部160は、ステップS1900に移行すると、アップさせた最終の継続率から当選とする乱数の範囲を決める。継続率セットとは、置数N1を決めることであり、0〜99の100個と仮定すると、抽出した乱数値が0〜N1で継続当選となる一方、N1+1〜99でハズレとなる。具体的には、最終の継続率が70%であれば、N1は69(即ち、70−1)となる。保証ゲーム数は1回であり、その結果、少なくとも2回はスペシャルボタン14(操作手段)を押下することができる。
主制御部100は、所定数のメダル投入後に、スタート操作されると役抽選を行って、副制御部160に役抽選結果を送信し、副制御部160はステップS1910で役抽選結果を受信する。副制御部160は、ステップS1920で、受信した役抽選の結果に基づいて、アシスト機能の上乗せ抽選を実行する。例えば、役抽選の結果がボーナス2やレア小役(チェリー、スイカ、チャンス目等)であれば、上乗せ抽選の上乗せ期待値が高い抽選テーブルを用いるが、押し順ベル小役やリプレイの場合には、上乗せ期待値が低い抽選テーブルを用いて上乗せ抽選を行う。なお、アシスト機能の上乗せ抽選とは、アシストゲーム数、アシストセット数、ナビ回数、獲得枚数等を上乗せするものである。
副制御部160は、ステップS1930に移行すると、スペシャルボタン14の操作回数を抽選で決定する。例えば、上乗せ数が5〜10であれば平均3回となるような抽選テーブル又は演算処理により操作回数を決定する。また、上乗せ数が15〜20であれば平均5回、上乗せ数が25〜30であれば平均7回、上乗せ数が35〜50であれば平均10回、上乗せ数が100以上であれば平均15回となるように操作回数を決定する。従って、遊技者は操作回数が多い程、上乗せ数が多いことが分かるので、大変熱くなれる。
副制御部160は、ステップS1940に移行すると、決定された回数だけスペシャルボタン14が操作されたか否かを判断し、操作されていなければループする一方、操作されれば、ステップS1950に移行して上乗せ数を表示する。なお、マックスベットボタン8の操作や、スタートレバーの正規操作でキャンセルされると、同様にステップS1950に移行して上乗せ数を表示する。
副制御部160は、ステップS1960に移行すると、前回の図柄表示ゲームで行った操作ゲームの継続抽選に当選しているか否かを判断する。この場合、1回目の図柄表示ゲームであり、保証ゲームが1なので、自動的に前回継続当選となる。
副制御部160は、ステップS1970に移行すると、操作ゲームの継続抽選及びアシスト機能の上乗せ抽選を実行し、次の図柄表示ゲームでスタートレバーが正規操作されるのを待機する。つまり、ステップS1970までが今回の図柄表示ゲームであり、ステップS1940でスペシャルボタン14が操作されると、上乗せ数を表示し、操作ゲームの継続抽選に当選している場合、図柄表示ゲーム1回毎に、操作ゲームの継続抽選及びアシスト機能の上乗せ抽選を実行するのである。従って、副制御部160は次回の図柄表示ゲームが開始されるまでに、継続抽選結果及び上乗せ抽選結果を認識可能となる。
副制御部160はステップS1975に移行すると、スタート操作により主制御部100から役抽選結果を受信してステップS1930に移行する。以下、同様の処理を実行するが、副制御部160はステップS1960で、前回の図柄表示ゲームで行った操作ゲームの継続抽選にハズレている場合、ステップS1980に移行し、上乗せトータルゲーム数を表示して、操作ゲームを終了する。副制御部160は、このサブルーチンを終了すると、元々ある上乗せゲーム数にその上乗せトータルゲーム数を加算してアシスト機能を継続して発動させる。
図195は、ゲーム数天井システムの説明図である。
このゲーム数天井システムは、図181で示したゲーム数天井システムの改良であり、図118で示したチェリーポイントがフルに貯まることによる自力解除ゾーン及び上乗せ特化ゾーンへ移行させることが特徴である。従って、図118〜図120及び図181〜図184の基本部分の説明を援用し、追加した発明について詳細に説明する。
図181(A)は、図118で示したチェリーポイント天井システムの改良であり、ゲーム数天井システムの遊技の流れを示している。
まず、ステップS1400で現在の滞在モードに応じて天井ゲーム数及び継続率を決定する。継続率とは、開始した特別遊技の継続抽選に使用する当選確率であり、10%〜90%まで10%刻みで9つの中から抽選で決定される。当然ながら、10%が当選する確率は高く(約50%)、90%が当選する確率は低い(1%)。
特別遊技が確定するのは、消化したゲーム数が天井ゲーム数に到達した場合(ステップS1410参照)、解除役の当選時(ステップS1420参照)、及びチェリーポイント(遊技価値)がフルに貯まって自力解除ゾーンに移行し、レア小役に応じた解除抽選で当選した時である(ステップS1425参照)。この特別遊技(「特別ゲーム」とも言う)は、第3のボーナスと称されるアシスト機能が発動するATボーナス(アシスト・ボーナス)だけではなく、4号機時代の1種ボーナス又は2種ボーナスのストック放出やCTボーナスによる遊技である。また、解除役としては、例えば、約32000分の1程度の当選確率の特殊リプレイ役であり、当選時に停止ボタン部10の逆押し操作(右停止ボタン10c→中停止ボタン10b→左停止ボタン10aの順序)で赤7図柄が表示窓に一直線に表示される。他の解除役としては、約64000分の1程度の当選確率のボーナス1(2種BB)であり、停止ボタン部10の逆押し操作で青7図柄を有効ライン上に引き込んで表示窓に一直線に表示される。
ステップS1430で特別遊技が当選したことを報知すると、ステップS1440でモード移行抽選を行った後に、ステップS1450で特別遊技が開始される。この特別遊技の開始操作が行われたタイミングで上記の継続率を用いて、特別遊技の継続抽選を行う。従って、継続抽選に当選すれば、ストック1となり、次回の特別遊技が確定することになる。ステップS1452で特別遊技中となり、チェリーポイントがフルに貯まった場合、直ちに4ゲーム程度の移行演出を行った後に、上乗せ特化ゾーンへ移行して上乗せ抽選を行う。また、レア小役の当選により上乗せ演出を行った後に、直接上乗せの報知が行われる(例えば、上乗せ10ゲーム)。ただし、上乗せ演出中にチェリーポイントがフルに貯まった場合には、直接上乗せ報知はキャンセルされて、以下で説明する終了判定演出中に直接上乗せの報知が行われる(上記の、上乗せ10ゲーム)。同様に、レア小役の当選により上乗せ特化ゾーンへの移行が確定し、4ゲーム程度の移行演出を行っている状態で、チェリーポイントがフルに貯まった場合、上乗せ特化ゾーンへの移行報知はキャンセルされて、終了判定演出中に上乗せ特化ゾーンへ移行することになる。つまり、移行演出又は上乗せ演出を行っている状態で、チェリーポイントがフルに貯まると、それらの特典は特別遊技が終了するか否かの終了判定演出までストックされることになる。例えば、特別遊技の最終遊技の最終停止操作で、上乗せの報知又は上乗せ特化ゾーンへの移行報知を行うようにすれば、遊技者は緊張感をもって特別遊技を行うことができ、またそれらの報知により継続することになるので、安堵を覚えるのである。
ステップS1454で継続ゲーム数(残ゲーム数)が5ゲームになったときに、終了判定演出を開始して、上乗せストックがあれば、継続ゲーム数が0になった時に放出する。なお、終了判定演出として、主人公と敵キャラとのバトル演出を行う。また、上乗せストックの放出は、終了判定演出中であればよい。
具体的には、ストック1として10ゲーム、ストック2として5ゲーム、ストック3として20ゲームが貯留され、継続当選数が1の場合、最終ゲームがスタートし、停止ボタン部10が最終停止操作されたときに、表示演出装置11にストック1の「10ゲーム」が上乗せ表示されてステップS1452に戻る。同様に、継続ゲーム数が5ゲームになったときに、終了判定演出を開始して、最終ゲームの最終停止操作でストック2の「5ゲーム」が上乗せ表示されてステップS1452に戻る。そして、この場合、継続ゲーム数が5ゲームなので直ちに終了判定演出を開始して、最終ゲームの最終停止操作でストック3の「20ゲーム」が上乗せ表示されてステップS1452に戻る。最後に、継続ゲーム数が5ゲームになったときに、終了判定演出を開始して、最終ゲームの最終停止操作で「継続」又は「勝利」と表示して、ステップS1450に戻って、継続抽選を行って特別遊技が再開される。一方、ステップS1454で上乗せストックもなく、継続抽選でハズレの場合、ステップS1460で特別遊技を終了して、ステップS1400に移行する。
図196は、ゲージの模式図及びゲーム数天井システムの流れ図である。
図196(A)は、ゲージ(又はレベルメーター)であり、役抽選によって黒で塗りつぶしたゲージが0%から右へ進んで100%に充填されると、ゲージ充填演出を行った後に、各種のミッションが発動する。例えば、通常遊技中に役抽選結果によって、ゲージが100%に充填された場合(遊技価値がフルに貯まった場合)、自力解除ミッションに移行する。副制御部160は、自力解除ミッション中に、主制御部100が行った役の抽選結果に基づいて解除抽選を行って、解除抽選で当選すると特別遊技を開始する。特別遊技中にゲージが100%に充填された場合、副制御部160は、上乗せ特化ゾーンへ移行して上乗せ抽選を行う。なお、このゲージは、レベルが0%から100%であるが、得点が0点から100点、コイン枚数が0枚から100枚、宝石が0個から100個などでよいし、フルに貯まった場合が得点10点、コイン枚数10枚、宝石10個などでよい。
図196(B)は、消化した図柄表示ゲーム数が天井ゲーム数に到達すると、8ゲームから32ゲームの前兆演出を経て、ART等の特別遊技の当選を報知する。そして、準備状態を経由して特別遊技を開始する場合を示している。図196(C)は、天井ゲーム数に到達する前に8ゲームから32ゲームの前兆演出を開始し、天井ゲーム数に到達したと同時に特別遊技の当選を報知する。そして、準備状態を経由して特別遊技を開始する場合を示している。図196(D)は、天井ゲーム数に到達する前に8ゲームから32ゲームの前兆演出を開始し、天井ゲーム数に到達したと同時に特別遊技の当選を報知し、準備状態を経由することなく、次遊技から特別遊技を開始する場合を示している。すなわち、図196(B)〜図196(D)に示す遊技機は、消化した図柄表示ゲーム数が天井ゲーム数に到達すると、通常の図柄表示ゲームより有利な特別図柄表示ゲームを開始して、終了判定演出を行って、継続又は終了することになる。
副制御部160は、前兆演出を開始するまでの通常遊技中に、ゲージが100%に充填されると、上述の自力解除ミッションに移行させる。そして、自力解除遊技中に役抽選結果に基づいて解除抽選を行って、解除抽選で当選すると、特別図柄表示ゲームを開始させる。しかし、副制御部160は、前兆演出を行っている状態で、ゲージが100%に充填されても、ゲージ充填演出を行うことなく、前兆演出を継続させる。つまり、副制御部160は、前兆演出中にゲージが100%に充填されても、自力解除ミッションに移行させない。従って、遊技者は、この前兆演出はフェイクではなく、特別遊技が数ゲーム後に当選することが明確に分かるので、安心して遊技を行うことができる。
副制御部160は、特別遊技の当選演出を行って、準備状態を経て又は次の遊技で特別遊技を開始する。この特別遊技の開始操作が行われたタイミングで、副制御部160は、ステップS1400で抽選により決まっていた継続率(10%〜90%)のアップ抽選を行い、必ず継続率は向上される。例えば、旧の継続率が30%とすると、抽選により40%〜90%の範囲で新たな継続率が決定される。レアなケースではあるが、旧の継続率が90%の場合には、新たな継続率のMAX値の99%が決定されるので、継続抽選に延々と当選し続けることになる。そして、副制御部160は、特別遊技の終了判定演出を開始した場合、継続抽選で当選しているとき、特別遊技を継続して行う一方、継続抽選で不当選のとき、特別遊技を終了する。
図114は、通常時の配当表抜粋等である。
図114(A)は、図102の通常リプレイ(再遊技1)、RT2移行リプレイ(再遊技2)及びRT4移行リプレイ(再遊技4)のみを示しており、説明しやすいように作動図柄を書き直しただけである。また、遊技状態は、図104で説明した通りである。
(1)通常リプレイ(再遊技1):各ドラムにリプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、再遊技1が作動しても再遊技確率は変動しない。リプレイが作動する確率は略1/7.3である。
(2)RT2移行リプレイ(再遊技2):左ドラム2aに(チェリー)、中ドラム2b及び右ドラム2cにリプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、再遊技2が作動すると再遊技確率がRT2状態(ATリプレイ状態)に変動する。リプレイが作動する確率は略1/1.5である。
(3)RT4移行リプレイ(再遊技4):左ドラム2aに(スイカ)、中ドラム2b及び右ドラム2cにリプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、再遊技4が作動すると所定ゲーム数間(例えば、10ゲーム)だけ再遊技確率がRT4状態(ペナルティリプレイ状態)に変動及びロックされる。このRT4状態では、RT2移行リプレイ及び前述のRT3移行リプレイは抽選されない。リプレイが作動する確率は略1/7.3である。
図104に示したRT1状態において、複合リプレイ役(通常リプレイ、RT2移行リプレイ及びRT4移行リプレイ)が内部当選すると、何れかのリプレイ役が作動可能となる。ROM101は、この複合リプレイ役に対応付けて、停止スイッチの操作順序データ(RT2移行リプレイを引き込む為の順序データ。押し順データとも言う。)を記憶している。この場合、操作順序データは第1〜第3までの3つの順序データ(中−左−右又は2−1−3)であるが、最後の停止ドラムは必然的に決まるので、第1及び第2までの2つの順序データ(中−左又は2−1)であってもよい。順序データとしては4種類あり、他に(中−右−左)、(右−左−中)、(右−中−左)がある。また、図80に示したリプレイと同様に、4種類の複合リプレイ役は、同時当選しているリプレイ役の種類や組合せが個々に相違している(図114(B)参照)。
主制御部100は、この複合リプレイ役が内部当選すると、ROM101に対応付けて記憶する操作順序データを読み取って、RT2移行リプレイを引き込む為の操作順序(中−左−右)を認識する。まず、停止ボタン部10の第一停止操作が左停止ボタン10a(所定の第一停止スイッチ)であれば、主制御部100は左ドラム2aの有効ライン上にリプレイ図柄を停止させ、その後の停止操作が中停止ボタン10b又は右停止ボタン10cの何れであっても、中ドラム2b及び右ドラム2cの有効ライン上にリプレイ図柄を停止させて、通常リプレイを作動させる(図114(C)左1stの場合参照)。つまり、左停止ボタン10aが第一停止操作の順押しの場合には、推奨される操作順序なので、ペナルティを付与しないのである。
これに対して、第一停止操作が中停止ボタン10b(第二停止スイッチ)であれば、まず中ドラム2bの有効ライン上にリプレイ図柄を停止させる(図114(C)中1stの場合参照)。続く第二停止操作が左停止ボタン10aの場合、第二停止操作までの操作順序が認識した(中−左−右)と一致しているので、主制御部100は左ドラム2aの有効ライン上にチェリー図柄を停止させ(図114(C)左2ndの場合参照)、その後の停止操作で右ドラム2cの有効ライン上にリプレイ図柄を停止させて、AT移行リプレイを作動させる。
その一方、続く第二停止操作が右停止ボタン10cの場合、右ドラム2cの有効ライン上にリプレイ図柄を停止させ(図114(C)右2ndの場合参照)、その後の第三停止操作で左停止ボタン10aが操作されると、主制御部100は第二停止操作までの操作順序が認識した(中−左−右)と一致していないので、左ドラム2aの有効ライン上にスイカ図柄を停止させ、RT4移行リプレイ(ペナルティ移行リプレイ)を作動させる。さらに、第一停止操作が右停止ボタン10cであれば、右ドラム2cの有効ライン上にリプレイ図柄を停止させ、その後に左停止ボタン10aが停止操作されたとき、主制御部100は第二停止操作までの操作順序が認識した(中−左−右)と一致していないので、左ドラム2aの有効ライン上にスイカ図柄を停止させ、RT4移行リプレイを作動させる。つまり、認識した操作順序と異なる順序で停止スイッチが操作された場合、ペナルティ移行リプレイを作動させる。換言すると、変則押しされた場合には、主制御部100は左停止ボタン10aが停止操作されたときに、操作順序を比較し、一致すればRT2移行リプレイを作動させる一方、一致しなければRT4移行リプレイを作動させる。その結果、変則押しでは1/4でしかRT2移行リプレイが作動せず、加えて3/4でRT4移行リプレイが作動し、10ゲーム間だけペナルティ状態を抜けることができないので、攻略されることが無い。
図115は、2種BB中のシステム説明図である。
図115(A)は、図102で説明した15枚チェリー(FR4)を示している。図では、説明の容易化の為、左ドラム2aの下段及び右ドラム2cの上段にチェリー図柄が停止しているが、実際には第1ライン上(有効ライン上)の左ドラム2aに(チェリー又はリプレイ)、中ドラム2bに全ての図柄(ANY)、右ドラム2cに(チェリー)が停止している。
同様に、図115(B)上図は、図102で説明した14枚チェリー(FR3)を示している。図では、右ドラム2cの上段にチェリー図柄が停止しているが、実際には第1ライン上(有効ライン上)の左ドラム2aに(チェリー又はリプレイ以外)、中ドラム2bに全ての図柄(ANY)、右ドラム2cに(チェリー)が停止している。
図104のRT1状態(リプレイ役の当選確率が低い通常リプレイ状態)でボーナス2が作動すると、制御部(主制御部100又は副制御部160)は逆押しの指示(例えば、「右」と音声と映像で指示)を出し、遊技者が停止ボタン部10を逆押しすると15枚チェリーが入賞し、獲得枚数は15枚となる(図115(A)参照)。ボーナス2は、払出し枚数が14枚を超えた時点で終了するので、ボーナスゲームは1ゲームだけとなる。この場合、チェリー小役(AT天井カウント小役)が一度だけ入賞するので、1ポイントが獲得される。なお、逆押しの指示に従わずに、遊技者が停止ボタン部10を順押しすると14枚チェリーが入賞するが、その場合には大きなペナルティ(例えば、ポイント非加算及びART抽選しない)が与えられることになる。この非ART状態での差枚数は、12枚(獲得15枚−規定枚数3枚)となり、通常時のベースが下がることになるので好ましいと言える。
図104のRT2状態又はRT3状態(リプレイ役の当選確率が通常リプレイ状態より高いART状態)でボーナス2が作動すると、制御部は順押しの指示(例えば、「左」と音声と映像で指示)を出し、遊技者が停止ボタン部10を順押しすると14枚チェリーが入賞し、獲得枚数は14枚となる(図115(B)上図参照)。ボーナス2は、払出し枚数が14枚を超えた時点で終了するので、パンクせずに次のボーナスゲームを行うことができる。なお、順押しの操作指示を出さない場合には、遊技者は通常遊技における推奨操作手順である順押しを行わせるようにしても、また順押しの操作が「得」と音声と映像で指示してもよい。次のボーナスゲームでは、上述した通り、制御部は逆押しの指示を出すので、獲得枚数は15枚となる(図115(B)下図参照)。ART状態での差枚数は、23枚((獲得14枚−規定枚数3枚)+(獲得15枚−規定枚数3枚))で、ART時の増加枚数が通常時の約2倍に上がることになり、その分だけART中の1ゲーム当りの純増が増え、出玉のピークを作り出すことが可能となるので非常に好ましい。
図116は、ART中の演出説明図である。
ARTモード中は、表示演出装置11にハイビスカスの花が咲いた画像を表示し、例えば、40ゲームで1セットのARTが開始して、2回押し順タイプのAT小役が当選すると、右→中→左というように遊技者に操作順序を報知することで、AT小役の入賞を容易にする。また、ART中にボーナス2が作動すると、制御部は1ゲーム目にリプレイ役を抽選して、順押しの指示を出すか又は何も指示を出さない。これにより遊技者は、停止ボタン部10を順押して14枚チェリーが入賞するので、入賞したチェリー画像1つを表示画面上にストックする(図116(A)参照)。なお、チェリー小役がAT継続抽選用小役に相当し、チェリー小役の入賞数を数字で表示するようにしてもよい。そして、制御部は2ゲーム目にリプレイ役を抽選して、逆押しの指示を出す。これにより、遊技者が停止ボタン部10を逆押しすると15枚チェリーが入賞するので、入賞したチェリー画像1つを表示画面上に加算してストックが2つとなる(図116(B)参照)。
同様に、ART中にボーナス2が再び作動すると、制御部は1ゲーム目に14枚チェリーを入賞させ、続く2ゲーム目に15枚チェリーを入賞させて、チェリー画像2つを表示画面上に加算する。その結果、合計4つのチェリーがストックされる(図116(C)及び図116(D)参照)。そして、ART40ゲームが消化されると、表示演出装置11にハイビスカスの花が窄んだ映像を表示して、ARTの継続判定を行う(開花チャレンジ画面)。
ART終了後の第1ゲーム目で、遊技者がマックスベットボタン8を操作して、スタートレバー9を叩くとARTの継続判定が行われる。第1ゲーム目の判定ではハイビスカスの花が窄んだままなのでハズレとなり、1ゲームに1つのチェリーが消費されて画像が消去される(図116(E)参照)。なお、チェリー小役の入賞数を数字で表示した場合、入賞数を減算してもよい。同様に、第2ゲーム目もハイビスカスが開花せず、ハズレとなって1つのチェリー画像が消去される(図116(F)参照)。
続く第3ゲーム目で、遊技者がマックスベットボタン8を操作して、スタートレバー9を叩くと、ハイビスカスの花が咲いてARTの当選を報知する(図116(G)参照)。その後に、新たなART40ゲームが開始する(図116(H)参照)。
図117は、ART中の演出説明図である。
図117(A)〜図117(G)までは図116(A)〜図116(G)と同じなので説明を省略する。
図117(G)でARTの継続が確定しても、入賞したチェリー小役が残っており、遊技者がマックスベットボタン8を操作すると、一旦ハイビスカスの花が窄んだ映像を表示して、モードアップ判定を行う(図117(H)の蝶開花チャレンジ画面参照)。遊技者がスタートレバー9を操作するとモードアップ判定が行われ、ハズレれば図116(H)で示したART40ゲームが開始する一方、当選すれば開花したハイビスカスの中から虹色の蝶々が飛び出して、モードアップ当選を報知する(図117(I)参照)。その後、蝶ARTモードとなり100ゲームのARTが開始する(図117(J)参照)。蝶ARTモードでは、小役やレア小役、ボーナス等が当選する毎にゲーム数が上乗せされて、延々とARTゲームが継続する。そして、ゲーム数が0になったら蝶ARTモードが終了して、新たなART40ゲームが開始する(図116(H)参照)。
なお、上述したARTの継続抽選及びモードアップ抽選は、チェリー小役が入賞したときに制御部が自動的に行ってもよい(即ち、事前抽選判定)。この場合、当選した3ゲーム目のチェリー図柄又は周辺をレインボー色に表示して、期待度を表現できる。
一方、遊技者がマックスベットボタン8、スタートレバー9又は停止ボタン部10を操作した何れかのタイミングで乱数値又はカウンタ値を取得して抽選を実行すれば、自力感を持たせることができるので遊技者は気合が入り、当選時には激アツな気分になれる。
図118は、チェリーポイント天井システムの説明図である。
図118(A)は、遊技の流れを示しており、まず現在の滞在モードに応じてチェリーポイント天井(AT天井値)を決定する。本システムでARTが確定するのは、ボーナス1の当選時及び後述するチェリーポイントがAT天井値に到達した時である。ARTが当選すると、モード移行抽選を行った後にARTが開始され、継続ゲーム数が0になった時に終了して、再度チェリーポイント天井を決定する。この状態を繰り返しループする。
図118(B)は、モード別チェリーポイント天井テーブルを示している。滞在モードには、「地獄モード」、「通常モード」、「天国モード」及び「超天国モード」の4種類がある。現在の滞在モードが「地獄モード」であれば、チェリーポイント天井は100ポイントに必ず決定される。また、「通常モード」であれば、抽選により1ポイント〜100ポイントの何れかで決定されるが、10ポイント毎に振り分けられる確率が他に比べて10倍となっている。これにより、チャンスゾーンが10ポイント毎に出現するので、遊技者は後10ポイント、後10ポイント、…というように期待感を強く持ち、最終的に100ポイントまで止めずに遊技を続けるという特有の効果がある。「天国モード」であれば、1ポイント及び10ポイントに振り分けられる確率が25%と高く、8ポイント及び9ポイントが10%、他は5%の確率となる。「超天国モード」であれば、1ポイントが50%、2ポイントが10%、他は5%の確率となる。つまり、「天国モード」又は「超天国モード」であれば、チェリーポイントが10ポイント貯まるまでにARTが確定するので、10ポイントまでが連チャンゾーンとなり、遊技者は止めることができない。
図119は、各種テーブルの説明図である。
図119(A)は、チェリーポイント加算テーブルである。図102で示した15枚チェリー役には、右ドラム2cの上段にチェリー図柄が停止する角チェと、同中段にチェリー図柄が停止する中チェとが存在し、約10:1の比率で振り分けれらており、制御部がBB2作動中に抽選するリプレイの種類または組合せにより、チェリー図柄の停止位置が上段又は中段に決定される。比率が9割の角チェの場合、チェリーポイント加算テーブルを用いた抽選により、付与するチェリーポイントを決定し、今までストックしたチェリーポイントに加算される。1ポイントが91%で、他の2ポイント〜10ポイントは1%の確率となる。同様に、比率が1割の中チェの場合、同テーブルを用いた抽選により、2ポイント〜9ポイントが10%で、10ポイントは20%の確率となり、高得点が期待できる。つまり、BB2作動中に中チェを引けば、大量ポイントが獲得され易いようになっている。なお、RT1状態(通常リプレイ状態)の一般遊技中に角チェ又は中チェを引いた場合には、ARTが確定(レア小役解除)し、更に中チェであれば超天国モードとなってARTが開始される。
図119(B)は、モード移行テーブル(天井)であり、チェリーポイント天井到達によるART当選時に使用される。移行前の滞在モードが「地獄モード」の場合には、抽選により90%の確率で「天国モード」へ、又は10%の確率で「超天国モード」へモードアップ移行する。つまり、「地獄モード」から脱出すれば「天国モード」又は「超天国モード」に必ず成るので、遊技者はそれを期待して遊技を続けるのである。
移行前の滞在モードが「通常モード」の場合には、抽選により20%の確率で「地獄モード」へ転落し、50%の確率で「通常モード」を維持する一方、25%の確率で「天国モード」へ、又は5%の確率で「超天国モード」へモードアップ移行する。
移行前の滞在モードが「天国モード」の場合には、抽選により10%の確率で「地獄モード」へ、又は40%の確率で「通常モード」へ転落する一方、45%の確率で「天国モード」を維持し、又は5%の確率で「超天国モード」へモードアップ移行する。
移行前の滞在モードが「超天国モード」の場合には、抽選により25%の確率で「天国モード」へ転落する一方、75%の確率で「超天国モード」を維持する。
図119(C)は、モード移行テーブル(BB1)であり、ボーナス1の当選によるART当選時に使用される。移行前の滞在モードが「地獄モード」の場合には、抽選により50%の確率で「天国モード」へ、又は50%の確率で「超天国モード」へモードアップ移行する。移行前の滞在モードが「通常モード」の場合には、抽選により20%の確率で「地獄モード」へ転落し、45%の確率で「通常モード」を維持する一方、25%の確率で「天国モード」へ、又は10%の確率で「超天国モード」へモードアップ移行する。
移行前の滞在モードが「天国モード」の場合には、抽選により10%の確率で「地獄モード」へ、又は10%の確率で「通常モード」へ転落する一方、60%の確率で「天国モード」を維持し、又は20%の確率で「超天国モード」へモードアップ移行する。移行前の滞在モードが「超天国モード」の場合には、100%の確率で「超天国モード」を維持する。つまり、「超天国モード」から転落しないようになっている。
図120は、通常遊技中の演出説明図である。
通常遊技中(図104のRT1状態)の画面構成として、基本的に通常時画面(図120左図)、BB2中画面(図120中央図)及びBB2終了後画面(図120右図)の3つがある。
通常時画面の上から順に、夜画面、曙画面、昼画面及び雪画面から成っており、チェリーポイント天井(AT天井値)までの大よその距離を遊技者に印象付けている。例えば、チェリーポイント天井値が最大の100ポイントとすると、右上に表示されるストックしたチェリーポイントが0〜29で夜画面、同ポイントが30〜59で曙画面、ポイントが60以上で昼画面となり、残り5ポイント程度で天井に達する場合にはMAX表示を点滅させて雪画面を表示する。なお、当然ながら遊技者に期待感を与える為にガセ演出を行って、昼画面から再び夜画面を経て曙画面に移行させることもある。つまり、この夜画面〜昼画面を何度も繰り返すのである。なお、最大天井値は100ポイントであり、これを超えることはないので、遊技者は我慢しながら遊技を継続する。
通常遊技中にボーナス2(図104の2種BB2)が内部当選すると、派手なチャンス演出が行われ、停止スイッチの操作に拘わらず、ボーナス2図柄が有効ライン上に引き込まれて必ず作動する。次のゲームがBB2のボーナス遊技となり、スタートレバー操作後に逆押しの指示が出る(この場合、右→中→左の押し順ナビ。図120中央上図参照)。
遊技者が第一停止で右停止ボタン10cを操作すると、チェリー図柄が右ドラム2cの上段又は中段に停止すると共に、表示されていた数字の1がチェリー図柄に変化する(図120中央中図参照)。その時、遊技者が右停止ボタン10cを離したタイミングでチェリーポイント抽選を行う(図119(A)参照)。遊技者が中→左の順で停止ボタン部10を操作すると、15枚チェリーが入賞し、第三停止操作後に、チェリー図柄を当選したチェリーポイント数に置き換えて、その分を加算して右上に表示する(図120中央下図参照)。一方、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを操作すると、14枚チェリーが入賞するが、その場合にはペナルティとしてチェリーポイントを加算しない。なお、チェリーポイントの抽選は、第三停止操作ボタンを離したタイミング(瞬間)で行うと、遊技者の期待感をより増幅させることができる。
遊技者がマックスベットボタン8を操作すると、元のステージ画面を表示し(図120右上図参照)、ストックしたチェリーポイントが天井に達していれば、ハイビスカスの花が咲いた画像を表示演出装置11に表示して、40ゲームで1セットのARTが開始する(図120右下図参照)。しかし、天井に達していなければ、元の通常時画面に戻る。
図181は、ゲーム数天井システムの説明図である。
図181(A)は、図118で示したチェリーポイント天井システムの改良であり、ゲーム数天井システムの遊技の流れを示している。
まず、ステップS1400で現在の滞在モードに応じて天井ゲーム数及び継続率を決定する。特別遊技が確定するのは、消化したゲーム数が天井ゲーム数に到達した場合(ステップS1410参照)、及び解除役の当選時である(ステップS1420参照)。この特別遊技(「特別ゲーム」とも言う)は、第3のボーナスと称されるアシスト機能が発動するATボーナス(アシストボーナス)だけではなく、4号機時代の1種ボーナス又は2種ボーナスのストック放出やCTボーナスによる遊技である。また、解除役としては、例えば、約32000分の1程度の当選確率の特殊リプレイ役であり、当選時に停止ボタン部10の逆押し操作(右停止ボタン10c→中停止ボタン10b→左停止ボタン10aの順序)で赤7図柄が表示窓に一直線に表示される。ステップS1430で特別遊技が当選すると、ステップS1440でモード移行抽選を行った後に、ステップS1450で特別遊技が開始され、ステップS1460で継続ゲーム数が0になった時に特別遊技を終了して、ステップS1400で再度天井ゲーム数を決定する。この処理を繰り返しループする。なお、モード移行抽選は特別遊技が当選したときに行っているが、それには限らず、特別遊技中や特別遊技終了後に行ってもよい。なお、天井ゲーム数に到達と同時に特別遊技が当選し、開始するようにしてもいい。また、天井ゲーム数に到達すると、前兆演出を行って特別遊技の当選を報知し、準備段階を経て開始するようにしてもいい。
図181(B)は、モード別の天井ゲーム数テーブルを示している。滞在モードには、「地獄モード」、「通常モード」、「天国モード」及び「超天国モード」の4種類があるが、更に増やしてもよい(超地獄モード、通常Aモード及び通常Bモード等)。現在の滞在モードが「地獄モード」であれば、天井ゲーム数は1000ゲームに必ず決定される。また、「通常モード」であれば、抽選により10ゲーム〜1000ゲームの何れかで決定されるが、100ゲーム毎に振り分けられる確率が他に比べて100倍となっている。但し、1000ゲームのみ1%の確率である。これにより、チャンスゾーンが100ゲーム毎に出現するので、遊技者は後100ゲーム、後100ゲーム、…というように期待感を強く持ち、最終的に1000ゲームまで止めずに遊技を続けるという特有の効果がある。「天国モード」であれば、10ゲーム及び100ゲームに振り分けられる確率が25%と高く、80ゲーム及び90ゲームが10%、他は5%の確率となる。「超天国モード」であれば、10ゲームが50%、20ゲームが10%、他は5%の確率となる。つまり、「天国モード」又は「超天国モード」であれば、消化したゲーム数が100ゲームまでに特別遊技が確定するので、100ゲームまでが連チャンゾーンとなり、遊技者は止めることができない。なお、10ゲームとは、1〜10ゲームを意味している。例えば、通常モードの100ゲームとは、91〜100ゲームの何れかが天井ゲーム数であり、抽選で決定される。
図182は、各種テーブルの説明図である。
図182(A)は、モード移行テーブル(天井)であり、天井ゲーム数到達による特別遊技(AT又はART等)の当選時に使用される。移行前の滞在モードが「地獄モード」の場合には、抽選により90%の確率で「天国モード」へ、又は10%の確率で「超天国モード」へモードアップ移行する。すなわち、「地獄モード」から脱出すれば「天国モード」又は「超天国モード」に必ずモードアップするので、「地獄モード」が明らかでも遊技者はそれを期待して遊技を続けるのである。
移行前の滞在モードが「通常モード」の場合には、抽選により20%の確率で「地獄モード」へモードダウンし、50%の確率で「通常モード」を維持する一方、25%の確率で「天国モード」へ、又は5%の確率で「超天国モード」へモードアップ移行する。
移行前の滞在モードが「天国モード」の場合には、抽選により10%の確率で「地獄モード」へ、又は40%の確率で「通常モード」へモードダウンする一方、45%の確率で「天国モード」を維持し、又は5%の確率で「超天国モード」へモードアップ移行する。
移行前の滞在モードが「超天国モード」の場合には、抽選により25%の確率で「天国モード」へモードダウンする一方、75%の確率で「超天国モード」を維持する。
図182(B)は、モード移行テーブル(解除役)であり、解除役の当選による特別遊技(AT又はART等)の当選時に使用されるが、この場合、モードダウンすることは無い。移行前の滞在モードが「地獄モード」の場合には、抽選により50%の確率で「天国モード」へ、又は50%の確率で「超天国モード」へモードアップ移行する。移行前の滞在モードが「通常モード」の場合には、抽選により45%の確率で「通常モード」を維持する一方、35%の確率で「天国モード」へ、又は10%の確率で「超天国モード」へモードアップ移行する。
移行前の滞在モードが「天国モード」の場合には、抽選により60%の確率で「天国モード」を維持し、又は40%の確率で「超天国モード」へモードアップ移行する。移行前の滞在モードが「超天国モード」の場合には、100%の確率で「超天国モード」を維持する。つまり、「超天国モード」からモードダウンしないようになっている。
図183は、ゲーム数天井システムの処理手順を示すフローチャートである。
制御部(主制御部100又は副制御部160)は、電源が投入されて段階設定値が打ち直されると、初期設定を行ってステップS1500で段階設定値に応じて抽選で天井ゲーム数N及び短縮ゲーム数Lを決定し、ステップS1505でN−Lを演算し、新たな天井ゲーム数Nを決定する。この短縮ゲーム数Lは、モーニング機能と称されており、このゲーム数分だけ天井ゲーム数が短くなるので遊技者には有利である。ステップS1507でLを0にしてリセットする。なお、ステップS1505でN<Lの場合は、ステップS1507でL−Nが新しいLとなり、天井ゲーム数Nは0なので1ゲーム連チャン(1ゲーム目に放出)が確定する。
制御部は、変動表示ゲームを開始すると役の抽選を行って、ステップS1510で解除役が当選したか否かを判断し、当選していなければステップS1520へ移行する一方、当選していればステップS1515でワープゲーム数Mを最大値(Mmax)の1000ゲームにセットする。このMmaxは、最大天井ゲーム数と同じ値である。ステップS1545でワープゲーム数M−天井ゲーム数Nを演算し(MからNを引く)、その値を短縮ゲーム数LとしてステップS1550へ移行する。例えば、天井ゲーム数Nが最大の1000の時のまさしく1ゲーム目に解除役が当選すると、1000−1000で短縮ゲーム数Lは0となる。また、天井ゲーム数Nが例えば50の時(即ち、残り50ゲームで特別遊技当選の時)に解除役が当選すると、1000−50で短縮ゲーム数Lは950となるので引き損は無くなる。
制御部は、ステップS1520で契機役が当選したか否かを判断し、当選していなければステップS1525で天井ゲーム数N−1を演算し(Nから1を引く)、その値を新たな天井ゲーム数NとしてステップS1550へ移行する一方、当選していればステップS1530でワープゲーム数Mを抽選する。これにより、1ゲーム消化する度に天井ゲーム数Nから1が減算されるので、天井ゲームに向かって一歩一歩着実に近づくことになる。
契機役とは、一般にレア小役と呼ばれており、センターチェリー役、強チェリー役、弱チェリー役、強スイカ役、弱スイカ役、強チャンス目役、弱チャンス目役、強ベル役等である。ワープゲーム数とは、瞬時に目的地に達すること又は飛び越えることを意味しており、ジャンプゲーム数と言ってもよい。例えば、ワープゲーム数Mが10とすると天井ゲーム数Nから10が減算されるので、ワープしたことになり遊技者にとって大変有利である。ワープゲーム数Mは最小1ゲーム〜最大1000ゲームであり、期待値は契機役の種類によって異なっている。例えば、最強のセンターチェリー役の場合、期待値は100ゲームで、最弱の弱スイカ役の場合、期待値は3ゲームである。なお、期待値の振り分けは単なる設計的事項である。また、最小1ゲームは、ステップS1525で1が減算されるので、実質的にハズレと同じである。
制御部は、ステップS1535に移行すると、ワープゲーム数Mが天井ゲーム数Nより大きいか否かを判断し、大きければステップS1545へ移行して、ワープゲーム数M−天井ゲーム数Nを演算し(MからNを引く)、その値を短縮ゲーム数Lに加算してステップS1560に移行する。殆どの場合、短縮ゲーム数Lは0であるが、0でない場合もあるので加算する方が遊技者には有利である。一方、大きくなければステップS1540へ移行して、天井ゲーム数N−ワープゲーム数Mを演算し(NからMを引く)、その値を新たな天井ゲーム数NとしてステップS1550に移行する。
制御部は、ステップS1550に移行すると、天井ゲーム数Nが0か否かを判断(すなわち、天井ゲーム数したことを判断)し、0でなければステップS1510に移行する一方、0であればステップS1560に移行する。制御部は、ステップS1560で特別遊技が当選すると、ステップS1570でモード移行抽選を行った後に、ステップS1580で特別遊技を開始し、ステップS1590で継続ゲーム数が0になった時に特別遊技を終了して、ステップS1500で再度天井ゲーム数を決定する。この処理を繰り返しループする。なお、モード移行抽選は特別遊技が当選したときに行っているが、それには限らず、特別遊技中や特別遊技終了後に行ってもよい。また、ステップS1560で特別遊技が当選した後に、ステップS1580で特別遊技を開始するが、直ちに特別遊技を開始してもよいし、通常リプレイ状態から高確率再遊技状態までの準備段階を経てから開始してもよい。
応用例1:
図184は、ゲーム数天井システムの処理手順を示すフローチャートである。図183との相違点は、ステップS1582及びステップS1584が増えただけなので、その点を詳細に説明し、他は図183の説明を援用する。
ステップS1580で特別遊技を開始し、ステップS1582で所定条件が成立したか否かを判断する。この所定条件とは、例えば、特別遊技の残ゲーム数(継続ゲーム数)が0になったか、特別遊技のセット数が0又は特別遊技後のバトルで負けたか等である。この条件成立が、所定条件の成立により、特別ゲームを行っている状態から通常の変動表示ゲームを行う状態に移行させるか否かを決定する場合(アシスト機能の発動状態から非発動状態に移行させるか否かを決定する場合)に相当し、仮終了と等価の意味である。
制御部は、ステップS1584に移行すると、スペシャルボタン14又はマックスベットボタン8を連打する連打ゲーム(操作手段を連続的に操作する操作ゲーム)を行う為のサブルーチンを呼び出し、特別遊技を復活させるか否かを決定する(サブルーチンは後述する)。制御部は、ステップS1584で復活の場合(YESの場合)、ステップS1580に移行して、引き続いて特別ゲームを行う状態にする一方、復活させない場合(NOの場合)、ステップS1500に移行して、通常の変動表示ゲームを行う状態(つまり、特別遊技の終了状態)にする。
図185は、復活抽選画面(図185(A)参照)及び復活抽選の処理手順を示すフローチャート(図185(B)参照)である。また、図186〜図187は、復活抽選画面の模式図である。なお、制御部として副制御部160を例にして説明するが、主制御部100であってもよい。
副制御部160は、図184のステップS1582で所定条件が成立(例えば、特別遊技の残ゲーム数が0)すると、ステップS1584に移行して、この復活抽選サブルーチンを呼び出す。副制御部160は、ステップS1600に移行すると、段階設定値又は遊技状態(超天国状態、通常状態、地獄状態など)に応じて保証ゲーム数抽選テーブルを選択し、保証ゲーム数を自動的に抽選する。段階設定値が高い(例えば、設定6)又は遊技状態が良い(例えば、超天国状態)場合には、保証ゲーム数抽選の期待値が高い保証ゲーム数抽選テーブルが抽選で選択されるようになっている。なお、保証ゲーム数とは、復活チャレンジゲーム(操作ゲーム)でスペシャルボタン14(操作手段であり、マックスベットボタン8又はスタートレバー9等でもよい)の押下操作を行うことが保証された回数である。即ち、保証ゲーム数が0ゲームになるか又は保証ゲーム数に達するまで(例えば、保証ゲーム数を5ゲームとすると、保証ゲーム数が0ゲームになるか又は保証ゲーム数の5ゲームに達するまで)、転落することなく押下操作を行うことができる。そして、保証ゲーム数が0ゲームとなった次の押下操作で継続抽選が実行されるので、結果的に保証ゲーム数プラス1回だけ押下操作が可能である。
次に、副制御部160は、ステップS1610に移行すると、段階設定値又は遊技状態(超天国状態、通常状態、地獄状態など)に応じて復活率抽選テーブルを選択し、復活率抽選を実行する。復活率とは、復活抽選に当選する確率であり、例えば10%と仮定すると10%の確率で当選し、90%の確率でハズレとなる。当然ながら、復活率が高い程、復活抽選に当選し易くなるので遊技者には有利である。この場合、期待値としては、10回操作すれば、1回当選する確率である。
そして、副制御部160は、ステップS1620に移行すると、継続ループ率抽選を実行する。継続ループ率とは、継続抽選に当選する確率であり、例えば90%と仮定すると90%の確率で当選し、10%の確率でハズレとなる。継続ループ率抽選テーブルは2種類あり、1つは、復活チャレンジゲームを行う変動表示ゲームの役抽選で、レア役が当選した場合に選択され、他はレア役以外で選択される。当然ながら、レア役が当選した場合に選択される継続ループ率抽選テーブルは、レア役以外のテーブルに比較して期待値が2〜3倍程度高くなっている。また、段階設定値や遊技状態(超天国状態、通常状態、地獄状態など)に応じて期待値が上下するようになっている。当然ながら、継続ループ率が高い程、継続抽選に当選し易くなり、継続抽選に当選すれば再び復活抽選が行われるので、遊技者には有利である。この場合、期待値としては、10回操作すれば、9回当選する確率である。
副制御部160は、ステップS1630に移行すると、図185(A)に示す複数のキャラクタの中から、保証ゲーム数、復活率及び継続ループ率に応じて、今回の復活抽選に用いる1人のキャラクタを選択する(つまり、保証ゲーム数、復活率及び継続ループ率のそれぞれの値が大きい程、復活する確率が高いので、それに応じたキャラクタが選択される)。この場合、6人のキャラクタから左端のキャラクタAが選択された状態を示している。副制御部160は、図185(A)に示す通り、スペシャルボタン14を連打する復活チャレンジゲームを開始すると、スペシャルボタン14の操作を有効にしたとき、表示演出装置11にスペシャルボタン14の模擬画像及び「スペシャルボタン連打」と表示する。
副制御部160は、ステップS1640に移行し、スペシャルボタン14が操作されると、その1回の操作タイミングに基づいて、ステップS1650で特別ゲームを引き続いて行う為の復活抽選(この場合、1/10の当選確率)を実行する。副制御部160は、ステップS1660に移行して、復活抽選に当選したか否かを判断し、当選していなければステップS1670に移行する一方、当選していればステップS1665に移行して、復活(つまり、復活フラグ1又はON)となって、このサブルーチンを終了する。なお、復活の場合、図186(B)に示す通り、演出装置11に爆発画像を表示した後、図187(A)に示した女性キャラクタ及び「復活よ」と表示し、引き続いて特別ゲームを行う状態にする。
一方、副制御部160は、ステップS1670に移行すると、保証ゲーム数が0か否かを判断し、0でなければステップS1675で現在の保証ゲーム数から1を減算し、ステップS1670に移行して、上記の処理を繰り返すが、保証ゲーム数が0であればステップS1680に移行する。
副制御部160は、ステップS1680に移行すると、復活チャレンジゲームを継続する為の継続抽選(この場合、9/10の当選確率)を実行する。なお、保証ゲーム数が0の場合、ステップS1660の復活抽選に不当選のとき、この継続抽選をスペシャルボタン14の操作1回毎に実行しており、復活抽選に当選又は継続抽選に不当選となるまで、二つの抽選が繰り返される。副制御部160は、ステップS1690で継続抽選に当選すれば、ステップS1640に移行して、スペシャルボタン14の操作を待機する一方、継続抽選に不当選であれば、非復活(つまり、復活フラグ0又はOFF)となって、このサブルーチンを終了する。なお、非復活の場合、図186(B)に示す通り、演出装置11に爆発画像を表示した後、図187(B)に示した敵キャラクタ及び「終わりじゃ」と表示し、通常の変動表示ゲームを行う状態にする(つまり、特別ゲーム終了)。
応用例2(復活抽選):
副制御部160は、復活チャレンジゲームで復活抽選に当選又は継続抽選に不当選となるまで、二つの抽選を繰り返していたが、押下規定回数を予め設定し、その回数を押下すると「復活」となるようにしてもよい。例えば、押下規定回数を抽選で15回に設定した場合、復活抽選に連続して不当選であっても、継続抽選に当選し続け、15回目を叩けたときに、強制的に復活抽選に当選とするのである。なお、押下規定回数が少なければ少ない程、遊技者に有利なので、段階設定値や遊技状態(超天国状態、通常状態、地獄状態など、遊技モードとも言う。)に応じて、押下規定回数の期待値が上下するようになっている。これにより、特別ゲームへの復活期待度(押下規定回数)に応じて、演出を変化させることが可能となる。
すなわち、スペシャルボタン14の押下規定回数が少ないほど、期待度(特別ゲーム復活の可能性)が高くなる。復活抽選におけるパンク抽選の当選確率が低い程、期待度(特別ゲーム復活の可能性)が高くなる。また、特別ゲーム復活までの残り回数を、表示演出装置11に表示すれば、遊技者は「あと何回叩ければ特別ゲームが復活するか」が確認でき、さらに熱くなれる。
実施例1の応用例1:
図121は、通常時及びボーナス作動時の配当表である。
この配当表は、図102とほぼ同じなので相違する点について説明する。なお、図102の内、(1)ボーナス1(第2種役物連続作動装置)、(2)ボーナス2(第2種役物連続作動装置)、(3)色ベル(ベル1〜ベル64)、(4)スイカ(FR2)、(7)通常リプレイ(再遊技1)〜(14)ベル役のコボシ目(1〜n)は同一内容なので説明を省略する。
主制御部100は、リール(又はドラム)が3個すべて停止したときに、有効ライン上(図101参照)で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
(4−2)スイカ2(FR2−2):左ドラム2a及び中ドラム2bにスイカ図柄、右ドラム2cにリプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、獲得枚数は15枚となる。このスイカ2は、非常に低い確率(1/30000程度)で他の小役(例えば、1枚役1(FR1−1))と同時に当選するが、その場合でも、停止ボタン部10を順押しすると他の小役に対する引込制御が行われるので、入賞させるには逆押し(順押し又はハサミ押し以外)する必要がある。また、ボーナス1又はボーナス2が作動中には、停止ボタン部10をどのように操作しても、入賞しないようになっている。つまり、スイカ2は、遊技中に入賞することが殆どない小役である。ただし、ボーナス2(請求項中に記載の「ボーナス役」)は、メダルの払出しが14枚を超えるか又は最大でも2ゲームを消化すると作動が終了する。
(5−2)4枚チェリー役(FR3−2):左ドラム2aに(チェリー又はリプレイ以外)、中ドラム2bに全ての図柄(ANY)、右ドラム2cに(チェリー)が有効ライン上に停止すると、獲得枚数は4枚となる。ボーナス1又はボーナス2が作動中に停止ボタン部10を順押し(左停止ボタン10a→中停止ボタン10b→右停止ボタン10c又は左停止ボタン10a→右停止ボタン10c→中停止ボタン10b)すると、4枚チェリーが入賞する。
(6−2)14枚チェリー役(FR4−2):左ドラム2aに(チェリーまたはリプレイ)、中ドラム2bに全ての図柄(ANY)、右ドラム2cに(チェリー)が有効ライン上に停止すると、獲得枚数は14枚となる。ボーナス1又はボーナス2が作動中に停止ボタン部10を変則押し(上記の順押し以外の操作)すると、14枚チェリーが入賞する。
図122は、2種BB中のシステム説明図である。
図122(A)は、図121で説明した4枚チェリー(FR3−2)を示している。図では、説明の容易化の為、右ドラム2cの上段にチェリー図柄が停止しているが、実際には第1ライン上(有効ライン上)の左ドラム2aに(チェリー又はリプレイ以外)、中ドラム2bに全ての図柄(ANY)、右ドラム2cに(チェリー)が停止している。
同様に、図122(B)は、図121で説明した14枚チェリー(FR4−2)を示している。図では、左ドラム2aの下段及び右ドラム2cの上段にチェリー図柄が停止しているが、実際には第1ライン上(有効ライン上)の左ドラム2aに(チェリー又はリプレイ)、中ドラム2bに全ての図柄(ANY)、右ドラム2cに(チェリー)が停止している。
図104のRT1状態(リプレイ役の当選確率が低い通常リプレイ状態)で、最大でも2ゲームを消化すると終了するボーナス2が作動しても、制御部(主制御部100又は副制御部160)は、非ART状態なので、何ら操作指示しないか又は順押しの指示(例えば、「左」と音声及び映像で指示)を出す。遊技者が停止ボタン部10を順押し又はハサミ押しすると4枚チェリーが入賞して、獲得枚数は4枚となる(図122(A)参照)。ボーナス2は、払出し枚数が14枚を超えた時点で終了するが、4枚しか払い出されていないので、パンクせずに次のボーナスゲームを行うことになる。しかし、投入メダルが3枚で、獲得メダルが4枚なので、1枚しか増えない。なお、4枚チェリーの獲得メダルは4枚に限定されず、出玉設計により適宜1〜3枚としてもよい。また、順押しの指示に従わずに、遊技者が停止ボタン部10を逆押しすると14枚チェリーが入賞するが、その場合には大きなペナルティ(例えば、ポイント非加算及びART抽選しない)が与えられることになる。
次ゲームもボーナス2が作動しているが、遊技者は同様に順押しすると、獲得メダルが4枚となり、1枚しか増えずにボーナス2の作動が終了する。結果的に、この非ART状態での差枚数は、2枚((獲得4枚−規定枚数3枚)+(獲得4枚−規定枚数3枚))となり、通常時のベースが下がることになるので好ましいと言える。なお、ボーナス2が作動中のボーナスゲームでは、全ての小役が内部当選した状態となり、主制御部100はリプレイの抽選のみ行って、何れかのリプレイ(複数のリプレイが同時当選する複合リプレイでもよい)を当選させるか又はハズレとなる。
図104のRT2状態又はRT3状態(リプレイ役の当選確率が通常リプレイ状態より高いART状態)で、且つAT発動中にボーナス2が作動すると、制御部は逆押しの指示(例えば、「右」と音声と映像で指示)を出し、遊技者が停止ボタン部10を逆押しすると14枚チェリーが入賞し、獲得枚数は14枚となる(図122(B)参照)。ボーナス2は、総払出し枚数が14枚を超えると終了するので、パンクせずに次のボーナスゲームを行うことができる。また、次のボーナスゲームでも、上述した通り、制御部は逆押しの指示を出すので、獲得枚数は14枚となり(図122(B)参照)、ボーナス2の作動が終了する。ART状態での差枚数は、22枚((獲得14枚−規定枚数3枚)+(獲得14枚−規定枚数3枚))で、ART時の増加枚数が通常時より20枚多いことになり、その分だけART中の1ゲーム当りの純増が増え、出玉のピークを作り出すことが可能となるので非常に好ましい。
実施例1の応用例2:
図123は、通常時及びボーナス作動時の配当表である。
この配当表は、図121とほぼ同じであり、相違する点は(1)ボーナス2が作動中の規定枚数が1枚になったこと、及び(2)4枚チェリー役(FR3−2)が1枚チェリー役(FR3−3)になったことだけである。
図124は、2種BB中(ボーナスゲーム中)に入賞する小役の対応表である。なお、同様の内容は、既に図109でも説明している。
左端に示す当選役は、BB2中に抽選するリプレイ役を示しており、ハズレ、通常リプレイ、RT2移行リプレイ、RT3移行リプレイ、又はRT4移行リプレイの何れかが、それぞれ1/5の確率で当選するようになっている。なお、抽選するリプレイの種類をリプレイ1〜リプレイ4の様に異ならせてもいいが、リプレイの種類をリプレイ1〜リプレイ3とすれば、(リプレイ1単独当選)、(リプレイ2単独当選)、(リプレイ3単独当選)、(リプレイ1+リプレイ2同時当選)、(リプレイ1+リプレイ3同時当選)、(リプレイ2+リプレイ3同時当選)、(リプレイ1+リプレイ2+リプレイ3同時当選)と言うように、最大7種類の異なるリプレイを設けることができる。なお、ROM101は、当選役(ハズレを含む)に対応して、2種BB中に14枚チェリー役が揃う押し順を記憶している。
BB2のボーナスゲームにおいて、リプレイの抽選にハズレた場合(リプレイが不当選の場合)、第1停止操作で左停止ボタン10aが操作されると、14枚チェリー役が入賞し、それ以外の操作では1枚チェリー役が入賞する。なお、第1停止操作が左停止ボタン10aの場合、第2及び第3停止操作は、どちらの停止ボタンが先に操作されてもよい。
リプレイの抽選で通常リプレイが当選した場合、第1停止操作で中停止ボタン10b、第2停止操作で左停止ボタン10a、及び第3停止操作で右停止ボタン10cが操作されると、14枚チェリー役が入賞し、それ以外の停止操作では1枚チェリー役が入賞する。
リプレイの抽選でRT2移行リプレイが当選した場合、第1停止操作で中停止ボタン10b、第2停止操作で右停止ボタン10c、及び第3停止操作で左停止ボタン10aが操作されると、14枚チェリー役が入賞し、それ以外の停止操作では1枚チェリー役が入賞する。
リプレイの抽選でRT3移行リプレイが当選した場合、第1停止操作で右停止ボタン10c、第2停止操作で左停止ボタン10a、及び第3停止操作で中停止ボタン10bが操作されると、14枚チェリー役が入賞し、それ以外の停止操作では1枚チェリー役が入賞する。
リプレイの抽選でRT4移行リプレイが当選した場合、第1停止操作で右停止ボタン10c、第2停止操作で中停止ボタン10b、及び第3停止操作で左停止ボタン10aが操作されると、14枚チェリー役が入賞し、それ以外の停止操作では1枚チェリー役が入賞する。
BB2のボーナスゲームにおいて、AT機能が作動し、停止ボタン部10の操作順序を報知すると、2ゲームで投入枚数が2枚、獲得枚数が28枚となる。一方、AT機能が作動せず、停止ボタン部10の操作順序を報知しないと、2ゲームで投入枚数が2枚、獲得枚数が3.6枚(期待値:14枚×1/5+1枚×4/5)となる。また、BB2の入賞時(作動図柄表示時)には、投入枚数が3枚で獲得枚数が0枚である。従って、BB2が内部当選から終了までの3ゲームで5枚投入して、AT作動時には獲得枚数が28枚なので23枚増加する一方、AT未作動時には獲得枚数が3.6枚なので平均で1.4枚のメダルが減ることになる。即ち、BB2を頻繁に当選させたとしても、AT機能が作動しない限り、遊技者はメダルを増やすことができない。本発明特有のこの作用・効果により、1ゲーム当りの純増枚数を最大限に増加させること及び出玉の大波を作り出すことが可能になる。
図125は、2種BB中のシステム説明図である。
主制御部100は、内部当選させたリプレイ役又はハズレに対応して決まっている停止スイッチの操作順序に基づいて、内部当選したリプレイ役を作動させることなく、内部当選した状態になっている複数の全小役の内、払出し枚数が14枚の14枚チェリー(第一小役)又は払出し枚数が1枚の1枚チェリー(第二小役)の何れかを入賞させる。
図125(A−3)は、図121で説明した14枚チェリー(FR4−2)が入賞した状態を示している。図では、説明の容易化の為、左ドラム2aの下段及び右ドラム2cの上段にチェリー図柄が停止しているが、実際には第1ライン上(有効ライン上)の左ドラム2aに(チェリー又はリプレイ)、中ドラム2bに全ての図柄(ANY)、右ドラム2cに(チェリー)が停止するようになっている。
主制御部100は、BB2のボーナスゲームにおいて、リプレイの抽選にハズレた場合(リプレイが不当選の場合)、第1停止操作で左停止ボタン10aが操作されると、ROM101に記憶する操作順序に一致すると判断して、左ドラム2aの下段にチェリー図柄(又はリプレイ図柄)を停止させる(図125(A−1)参照)。次に、第2停止操作で中停止ボタン10bが操作されると、1コマ以内の範囲で中ドラム2bを停止させ、任意の図柄(ANY)を有効ライン上に表示する(図125(A−2)参照)。最後に、第3停止操作で右停止ボタン10cが操作されると、右ドラム2cの上段にチェリー図柄を停止させ(図125(A−3)参照)、14枚チェリーを入賞させてメダルを14枚払い出す。
その一方、主制御部100は、BB2のボーナスゲームにおいて、リプレイの抽選にハズレた場合、第1停止操作で中停止ボタン10bが操作されると、1コマ以内の範囲で中ドラム2bを停止させ、任意の図柄(ANY)を有効ライン上に表示する(図125(B−1)参照)。次に、第2停止操作で右停止ボタン10cが操作されると、右ドラム2cの上段にチェリー図柄を停止させる(図125(B−2)参照)。最後に、第3停止操作で左停止ボタン10aが操作されると、ROM101に記憶する操作順序に一致しないと判断して、左ドラム2aの下段にチェリー図柄(又はリプレイ図柄)を停止させることなく、他の図柄を停止させ(図125(B−3)参照)、1枚チェリーを入賞させてメダルを1枚払い出す。なお、他の停止操作も同様に、1枚チェリーが入賞するので、説明を省略する。
図126は、2種BB中のシステム説明図である。
主制御部100は、BB2のボーナスゲームにおいて、リプレイの抽選で通常リプレイが当選した場合、第1停止操作で中停止ボタン10bが操作されると、1コマ以内の範囲で中ドラム2bを停止させ、任意の図柄(ANY)を有効ライン上に表示する(図126(A−1)参照)。次に、第2停止操作で左停止ボタン10aが操作されると、ROM101に記憶する操作順序に一致すると判断し、左ドラム2aの下段にチェリー図柄(又はリプレイ図柄)を停止させる(図126(A−2)参照)。最後に、第3停止操作で右停止ボタン10cが操作されると、右ドラム2cの上段にチェリー図柄を停止させ(図126(A−3)参照)、14枚チェリーを入賞させてメダルを14枚払い出す。
その一方、主制御部100は、BB2のボーナスゲームにおいて、リプレイの抽選で通常リプレイが当選した場合、第1停止操作で右停止ボタン10cが操作されると、右ドラム2cの上段にチェリー図柄を停止させる(図126(B−1)参照)。次に、第2停止操作で中停止ボタン10bが操作されると、1コマ以内の範囲で中ドラム2bを停止させて、任意の図柄(ANY)を有効ライン上に表示する(図126(B−2)参照)。最後に、第3停止操作で左停止ボタン10aが操作されると、ROM101に記憶する操作順序に一致しないと判断して、左ドラム2aの下段にチェリー図柄(又はリプレイ図柄)を停止させることなく、他の図柄を停止させ(図126(B−3)参照)、1枚チェリーを入賞させてメダルを1枚払い出す。なお、他の停止操作も同様に、1枚チェリーが入賞するので、説明を省略する。また、リプレイの抽選で他のリプレイ(RT2移行リプレイ〜RT2移行リプレイ)が当選した場合も、同様なので説明を省略する。
この実施例2は、上述の実施例1を改良した関連発明である。
図105は、ドラムの図柄配置表である。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、左ドラム2aだけが異なり、中ドラム2b及び右ドラム2cが同じ並びの図柄が20個描かれており、ボーナス(第二種BB:役物連続作動装置)が作動する図柄の「白7」、遊技状態をRT3に移行させる図柄の「赤7」及び赤青緑白紫茶の6色の菱形図柄(つまり、6種類の異なる図柄)が描かれている。これらの菱形図柄の内、予め定められた所定の図柄が有効ライン上に表示されると第二種BB(役物連続作動装置)、各種リプレイ(RT変動なし又は各種RT移行リプレイ)、小役及び押し順小役が作動又は入賞する。一方、RT1移行リプレイが作動するか、又は押し順小役を取りこぼして小役コボシ目図柄が有効ライン上に表示されると通常状態(RT1状態)へ転落する。
この「赤7」図柄及び「白7」図柄は「演出用図柄」を兼ねており、スタートレバー9の操作後から停止スイッチが操作可能となるまでのフリーズ状態において、停止ボタン部10の操作を無効にし、その間に主制御部100はドラム部2を利用して、例えば3つの「赤7」図柄や「白7」図柄を一直線に揃える激アツ・リール演出を行う。
主制御部100は、抽選によりAT状態とするゲーム数(例えば、300ゲーム)又はセット数(例えば、1セット50ゲームで10セット)を抽選で決定する。そして、主制御部100は、ゲーム数が300ゲームの場合、変動表示ゲーム(遊技)の遊技状態を参照して、真横や斜めに3つの「赤7」図柄を一直線に3度揃え、一度目は50ゲーム、2度目は100ゲーム、及び三度目は150ゲームと表示して、最終的に「300ゲーム獲得」と表示演出装置11に表示する。また、主制御部100は、セット数が10セットの場合、同様に3つの「赤7」図柄を斜めや横一直線に10度揃え、最終的に「10セット獲得」と表示演出装置11に表示する。なお、この遊技状態とは、ボーナスゲームの1ゲーム目又は終了ゲーム、RT状態が変動した1ゲーム目というものであり、前遊技の当選役や停止位置を参照するものではない。従って、ボーナスが作動した後に、リールを強制的に回転させて図柄をズラすと、「赤7」図柄を一直線に揃えることはできない。
図106は、図柄の組合せ表示判定図である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた窓部3の有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
図106(B)は、遊技メダルを規定数3枚投入した場合の有効ラインであり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの順に、第1ライン(中段、中段、中段:中央横ライン)のみが、通常時及びボーナス(第二種BB)作動時に有効となる。つまり、この実施例の場合には、常に投入枚数が3枚で、有効ラインは第1ラインだけとなる。
図107は、通常時及びボーナス作動時の配当表である。
主制御部100は、リール(又はドラム)が3個すべて停止したときに、有効ライン上(図106参照)で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
(1)ボーナス1(第2種役物連続作動装置):左ドラム2aに(白7)、中ドラム2bに(白7)、右ドラム2cに(白7)が有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後にボーナス1(BB1)が付与される。このボーナス1は、例えば当選確率が1/1000で、ボーナス1中のゲームの規定投入枚数が3枚、払出し枚数が14枚を超えた時点で終了する。抽選でボーナス1が内部当選し、ボーナス1フラグが立つことにより、ボーナス1が成立可能な状態となる。このボーナス1は、ボーナス役が内部当選していない変動表示ゲームで、抽選により単独で内部当選するようになっており、単独当選した場合には、全てのリールに白7図柄を狙って停止スイッチの操作を行えば成立させることができる。従って、遊技者は白7をDDTポイントとして狙い、停止操作することになる。ボーナス1が作動することとなった図柄の組合せが表示されると、次のゲームからボーナスゲーム(ボーナス遊技状態)となるが、主制御部100はこの遊技状態に移行した最初のゲーム(1ゲーム目)であることを参照又は認識して、「白7」図柄を一直線に揃える激アツ・リール演出を行う。
ボーナス1が内部当選すると、リプレイ確率が約1/3程度に変動し、ボーナスゲームが終了すると初期状態に戻し、ARTが確定する。
(2)ボーナス2(第2種役物連続作動装置):左ドラム2aに(菱形(赤)/菱形(青)/菱形(黄)/菱形(茶))の何れか、中ドラム2bに菱形(緑)、右ドラム2cに菱形(緑)の4種類が有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後にボーナス2(BB2)が付与される。このボーナス2は、例えば当選確率が1/10程度で、ボーナス2中のゲームの規定投入枚数が3枚、払出し枚数が14枚を超えた時点で終了する。抽選でボーナス2が内部当選し、ボーナス2フラグが立つことにより、ボーナス2が成立可能な状態となる。
このボーナス2は、基本的にボーナス役が内部当選していない変動表示ゲームで、抽選により単独で内部当選するようになっており、単独当選した場合には、停止スイッチの操作に拘わらず、何れかのボーナス2図柄を100%で有効ライン上に引き込んで必ず作動する。つまり、ボーナス2が単独当選すると必ず作動するが、ボーナス2がリプレイ役や小役(ボーナスよりも優先される当選役)と同時当選するように設計した場合には、直ぐに作動しないことも当然考えられる。
ボーナス2が作動することとなった図柄の組合せが表示されると、表示窓の枠外(上段の1つ上)に必ず赤7図柄が一直線に揃っており、次のゲームからボーナスゲーム(ボーナス遊技状態)となるが、主制御部100はこの遊技状態に移行した最初のゲーム(1ゲーム目)であることを参照又は認識して、「赤7」図柄を一直線に揃える激アツ・リール演出(「7RUSH」(セブンラッシュ)と称する)を行って、ATの当選を報知する。
このボーナス2は、内部当選しても、図柄が表示されても又は作動が終了してもリプレイ状態を変動(移行)させないので、RT2状態〜RT5状態でボーナス2ゲームを行った後に、再び同じ高確率再遊技状態に戻ることができる。これによって、ART状態を維持しつつ、ボーナス2を連続して放出できるのである。なお、ボーナス2が作動後のボーナスゲームでは、リプレイ役を抽選するが、リプレイ役を内部当選させても、内部抽選の結果に拘わらず小役を入賞させる(つまり、リプレイが作動する確率は0)。特に、内部当選したリプレイ役又は同時当選したリプレイの組合せに応じて、停止ボタンを順押し(左停止ボタン10a→中停止ボタン10b→右停止ボタン10c又は左停止ボタン10a→右停止ボタン10c→中停止ボタン10b)した場合の入賞小役(14枚又は15枚)を変化させ、払い出し枚数に差をつけるようになっている。この画期的な新技術により純増枚数を大幅に増やすことができる。
(3)通常リプレイ(通常再遊技):各ドラムに所定のリプレイ図柄(色菱形の組合せ図柄)が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。通常リプレイには、2種類の通常リプレイA及び通常リプレイBがあり、これらの通常再遊技が作動しても再遊技確率(RT状態)は変動しない。
(4)RT1移行リプレイ(再遊技1):各ドラムに所定のリプレイ図柄(色菱形の組合せ図柄)が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入され、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。RT1移行リプレイは、後述するRT2状態で他のリプレイ(例えば、通常リプレイやRT3移行リプレイ)と同時に当選し、押し順が正解すると他のリプレイが作動するが、不正解の場合にはRT1移行リプレイが作動して、再遊技確率がRT1状態(リプレイ当選確率が1/7.3の通常リプレイ状態)に転落する。つまり、攻略させない為のペナルティ的なリプレイである。
(5)RT2移行リプレイ(再遊技2):各ドラムに所定のリプレイ図柄(色菱形の組合せ図柄)が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入され、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。RT2移行リプレイが作動すると、再遊技確率が約1/1.5のRT2状態に変動する。
(6)RT3移行リプレイ(再遊技3):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(赤7)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。RT3移行リプレイが作動すると、再遊技確率がRT3状態に変動する。RT3移行リプレイが作動することとなった図柄の組合せが表示されると、次のゲームからRT3状態となるが、主制御部100は、この遊技状態に移行した最初のゲーム(1ゲーム目)であることを参照又は認識して、「赤7」図柄を一直線に揃える激アツ・リール演出を行う。
(7)RT4移行リプレイ(再遊技4):左ドラム2aに菱形(白)、中ドラム2bに菱形(紫)、右ドラム2cに菱形(紫)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。なお、ドラム部の下段に「赤7」図柄が3つ横一列になって表示され、遊技者は「赤7」が入賞したかのように感じるので、何ら違和感はない。RT4移行リプレイが作動すると、再遊技確率がRT4状態に変動する。RT4移行リプレイが作動することとなった図柄の組合せが表示されると、次のゲームからRT4状態となるが、主制御部100は、この遊技状態に移行した最初のゲーム(1ゲーム目)であることを参照又は認識して、「赤7」図柄を一直線に揃える激アツ・リール演出を行う。
(8)RT5移行リプレイ(再遊技5):左ドラム2aに菱形(紫)、中ドラム2bに菱形(白)、右ドラム2cに菱形(白)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。なお、ドラム部の上段に「赤7」図柄が3つ横一列になって表示され、遊技者は「赤7」が入賞したかのように感じるので、何ら違和感はない。RT5移行リプレイが作動すると、再遊技確率がRT5状態に変動する。RT5移行リプレイが作動することとなった図柄の組合せが表示されると、次のゲームからRT5状態となるが、主制御部100は、この遊技状態に移行した最初のゲーム(1ゲーム目)であることを参照又は認識して、「赤7」図柄を一直線に揃える激アツ・リール演出を行う。
(9)RT6移行リプレイ(再遊技6):左ドラム2aに菱形(紫)、中ドラム2bに菱形(白)、右ドラム2cに菱形(白)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。RT6移行リプレイが作動すると、再遊技確率がRT6状態(通常リプレイ状態と同様のリプレイ当選確率が1/7.3の)に変動する。このRT6状態は、いわゆるチャンス状態であり、リプレイ当選確率は1/7.3であるものの上述したRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイが抽選され、当選すればRT3状態〜RT5状態に変動し、ART状態となる。
(10)色菱形小役(非押し順小役):各ドラムに所定の色菱形図柄(色菱形の組合せ図柄)が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、獲得枚数は15枚となる。抽選で色菱形小役が内部当選すると、停止ボタン部10の停止操作順序やタイミングに拘わらず、64種類の色菱形図柄の何れか1つが有効ライン上に停止して必ず入賞する。
(11)AT色菱形小役(押し順小役):停止ボタン部10の操作順序が正解(停止ボタン部10の押し順が押し順データと一致)の場合、特定の色菱形小役(例えば、3つの菱形(緑))を必ず入賞させる一方、不正解の場合には、64種類ある色菱形小役の図柄を揃えて入賞させる時とコボシ目を表示する時、若しくは1枚役を入賞させる当選役を意味する。図103で説明したAT小役(押し順スイカ)と同じ原理であるので、説明を省略する。
(12)1枚小役1〜1枚小役3:各ドラムに所定の色菱形図柄(色菱形の組合せ図柄)が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、獲得枚数は1枚となる(図103参照)。
(13)2種中小役1:各ドラムに所定の色菱形図柄(色菱形の組合せ図柄)が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、獲得枚数は14枚となる。但し、通常遊技中には約6万分の1程度でしか当選しない。
(14)2種中小役2:各ドラムに所定の色菱形図柄(色菱形の組合せ図柄)が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、獲得枚数は15枚となる。但し、通常遊技中には約6万分の1程度でしか当選しない。
(15)AT色菱形小役のコボシ目(1〜n):AT色菱形小役で色菱形小役を取りこぼした時に有効ライン上に表示される特殊図柄(転落図柄)であり、何れか一つの特殊図柄が表示されると再遊技確率がRT1状態(リプレイ当選確率が1/7.3の通常リプレイ状態)に変動する。なお、設定変更後やボーナス1が作動したボーナスゲームの終了後に移行する初期リプレイ状態において、この特殊図柄が表示されてもRT1状態に移行する。
図108は、遊技状態遷移図である。
ボーナス1のボーナスゲームが終了した次のゲーム又は段階設定値が打ち直された次のゲームから、初期状態(「初期リプレイ状態」とも言う。)となって一般ゲームが開始する。この一般ゲームにおけるリプレイ確率は約1/7.3であり、この状態から抜けるには上述した押し順小役のコボシ目が有効ライン上に表示されなければならない。また、ボーナス2が内部当選、作動(図柄表示)又は終了しても遊技状態が変わらないので、初期状態に留まり続けることになる。
一般ゲームで押し順小役が内部当選し、停止ボタン10の停止操作手順(順序又はタイミング)を間違えることにより、コボシ目図柄が有効ライン上に表示されると、次のゲームからRT1状態となる(継続ゲーム数は定められていない。つまり、無限である)。このRT1状態におけるリプレイ確率もまた約1/7.3であり、図107に示した全ての役を含めて乱数抽選され、単独又は複数同時当選可能となる。つまり、初期状態とRT1状態の遊技が、リプレイ確率がほぼ同じ約1/7.3の遊技状態であるが、遊技者が滞在する通常遊技はこのRT1状態である。
RT1状態で、RT2移行リプレイ(再遊技2)が内部当選して作動すると、リプレイ確率が約1/1.5に上昇したRT2状態(準備状態)となる。また、RT1状態で、通常リプレイB及びRT2移行リプレイ(準備リプレイ)が同時に内部当選すると、記憶する押し順情報(押し順データ)に従って、通常リプレイB又はRT2移行リプレイの何れか一方を作動させる。例えば、押し順情報が「2−1−3」であれば、中停止ボタン10b→左停止ボタン10a→右停止ボタン10cの順に停止操作されるとRT2移行リプレイを作動させる一方、それと異なる停止操作が行われると通常リプレイBを作動させる。このRT1状態では、当選確率が1/3000程度の低確率ではあるが、後述するRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイや、当選確率が1/200程度のRT6移行リプレイが当選するので、ARTゾーンやチャンスゾーンに移行可能である。
RT2状態では2つのボーナス役や小役の当選確率が約1/3なので、ボーナス役、小役及びリプレイ役の合成確率は1/1(100%)又は(65526〜65535)/65536(ハズレの置数が1〜10程度)となる。尚、図中の斜線部は、高確率再遊技状態であることを示している。
このRT2状態では、RT1移行リプレイ(転落リプレイ)及びRT3移行リプレイ(ATリプレイ)が同時に当選し、記憶する押し順情報(押し順データ)に従って、RT1移行リプレイ又はRT3移行リプレイの何れか一方を作動させる。例えば、押し順情報が「3−2−1」であれば、右停止ボタン10c→中停止ボタン10b→左停止ボタン10aの順に停止操作されるとRT3移行リプレイを作動させる一方、異なる停止操作が行われるとRT1移行リプレイを作動させる。また、押し順小役のコボシ目が表示されてもRT1状態へ転落するので、ART状態では、この正解となる押し順を報知(ナビ)するようになっている。
RT2状態においてRT3移行リプレイが作動すると、3つの赤7図柄が中央横一直線に揃って表示されるので、遊技者はボーナス入賞と同様の激アツな印象を持つ。また、主制御部100は、RT3移行リプレイが作動すると、次の遊技がRT3状態となった最初のゲームであることを参照又は認識して、ドラム部2を利用したフリーズ演出を行う。例えば、ART状態とするゲーム数又はセット数を抽選で決定し、その決定結果に基づいてドラム部2(複数の図柄列)を変動又は回転させ、赤7図柄を真横や斜め一直線にセット数分だけ揃える。これにより、前遊技の当選役や停止位置を参照することなく、リールを用いたフリーズ演出を行うのである。同様に、ボーナス1又はボーナス2が作動すると、次の遊技がBB1状態又はBB2状態となった最初のゲームであることを参照又は認識して、激熱フリーズ演出を行う(詳細は後述する)。
RT2移行リプレイ作動後のRT3状態は、RT2状態と同様にリプレイ確率が約1/1.5であるが、抽選するリプレイの種類がRT2状態とは異なり、通常リプレイB、RT4移行リプレイ及びRT5移行リプレイを抽選し、RT1移行リプレイは作動しないようになっている。
RT3状態においてRT4移行リプレイが作動すると、3つの赤7図柄が下段横一直線に揃って表示される。同様に、RT3状態においてRT5移行リプレイが作動すると、3つの赤7図柄が上段横一直線に揃って表示される。主制御部100は、RT4移行リプレイ又はRT5移行リプレイが作動すると、次の遊技がRT4状態又はRT5状態となった最初のゲームであることを参照又は認識して、ドラム部2を利用した激熱フリーズ演出を行う。このRT4状態では、通常リプレイB、RT3移行リプレイ及びRT5移行リプレイを抽選する。また、RT5状態では、通常リプレイB、RT3移行リプレイ及びRT4移行リプレイを抽選する。両状態共に、RT1移行リプレイは作動しないようになっている。
RT3状態〜RT5状態でアシスト機能が発動すると所謂ART状態となり、それだけでもメダルを減らすことなく遊技を行うことができる。ART状態でAT色菱形小役が当選すると、主制御部100は入賞させる為の押し順を遊技者に報知するので、容易にメダルを獲得できる。一方、押し順を報知しないと、高い確率(5/6程度)でAT色菱形小役を取りこぼし、その時にコボシ目が表示されてRT1状態へ転落する。更に、ボーナス2は1/10程度で頻繁に当選し、BB2中に2ゲームで最大23枚増加するので、5号機回胴式遊技機で今まで実現できなかった純増速度(約4枚/ゲーム)を達成できる。
RT1状態においてRT6移行リプレイが作動すると、次のゲームからRT6状態となる。このRT6状態は、RT1状態と同様にリプレイ確率が約1/7.3であるが、抽選するリプレイの種類がRT1状態とは異なり、通常リプレイA、RT3移行リプレイ、RT4移行リプレイ及びRT5移行リプレイを抽選し、RT1移行リプレイは作動しないようになっている。RT6状態は、所謂チャンスゾーンであり、所定ゲーム数(例えば、30ゲーム)又は抽選により決定したゲーム数だけAT状態とし、その間はAT色菱形小役の押し順を報知するのでRT1状態へ転落しない。また、チャンスゾーン中にRT3移行リプレイ、RT4移行リプレイ又はRT5移行リプレイを当選させると、RT3状態〜RT5状態になり、自力でARTを引き当てることができるので、遊技者がスタートレバーに力を込める熱い瞬間である。
ボーナス1及びボーナス2は、初期状態及びRT1状態〜RT6状態の全てにおいて当選可能であり、ボーナス1の場合はBB1ゲーム終了後に初期状態に戻る一方、ボーナス2の場合はリプレイ確率を一切変動させずに、BB2ゲーム終了後に元の状態へ戻る。なお、RT1状態が通常リプレイ状態であり、RT2状態〜RT5状態がATリプレイ状態である。
図109は、BB2のボーナスゲーム中に入賞する小役の対応表である。
左端の当選役は、BB2中に抽選するリプレイ役を示している。初期状態及びRT1状態〜RT6状態の各遊技状態において、内部当選したリプレイ役又は同時当選したリプレイ役の組合せに応じて、BB2のボーナスゲーム中に停止ボタン部10を順押しすると、右端に示した14枚小役(所定数量)又は15枚小役が入賞するので、1ゲーム又は2ゲームでボーナスゲームが終了し、最低15枚〜最大29枚のメダル(遊技媒体:パチンコ球やトークンであってもよい)が払い出される。なお、停止ボタン部10を順押し以外で操作すると、BB2中のボーナス遊技(変動表示ゲーム)では必ず15枚小役が入賞するようになっている。つまり、1ゲーム目に14枚小役(所定数量)を入賞させ、2ゲーム目に15枚小役を入賞させると、最大29枚のメダルを獲得できるので、最も純増速度が高くなる。また、BB2中のボーナス遊技において、停止ボタン部10の操作順序に応じて、14枚小役又は15枚小役の何れかを入賞させる様にもできる。この場合、AT中に停止ボタン部10の操作順序を報知して、1ゲーム目に14枚小役、2ゲーム目に15枚小役を入賞させるようになる。
初期状態においてBB2のボーナスゲームを行うと、1/7.3で通常リプレイA(第二リプレイ役)が当選するのに対し、それ以外でハズレとなる。なお、BB2中は小役を抽選しないが、全ての小役が内部当選した状態となっている。この初期状態では、リプレイの抽選結果(当選又はハズレ)に拘わらず、停止ボタンを順押しすると、必ず15枚小役が入賞するので、BB2は1ゲームで終了して純増は12枚(払出しメダル15枚−投入メダル3枚)となる。
同様にRT1状態(通常リプレイ状態)では、1/7.3で通常リプレイA又はRT2移行リプレイ(共に、第二リプレイ役)が内部当選し、停止ボタン部10の順押し及び逆押し(変則押し)で15枚小役が入賞するので、BB2は1ゲームで終了する。また、RT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイ(何れも通常リプレイ状態における第一リプレイ役に相当する)の各々が1/3000で内部当選し、その場合には順押しで14小役が入賞するので、BB2が1ゲームで終了せずに、2ゲーム目を行うことになる。RT1状態は非AT中であるが、BB2の1ゲーム目にRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイの何れかが内部当選すると、制御部(主制御部100及び/又は副制御部160)は順押しを示唆(又は指示、若しくは不指示)し、2ゲーム目に右押しを指示する。また、BB2中にRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイの何れかが内部当選すると、激アツ演出を行ってATが確定する。なお、上述した第一リプレイ役と第二リプレイ役は、内部当選したリプレイ役の種類が異なっているだけでもよいが、例えば図80に示した10種類のリプレイ役のように、内部当選したリプレイ役の組合せが異なっていてもよい。
更に、RT6移行リプレイ(第二リプレイ役)が1/200で内部当選した場合には、順押しで15枚小役が入賞するので、BB2は1ゲームで終了する。その結果、RT1状態では、999/1000の確率で純増を12枚に制限できる。つまり、通常遊技状態であるRT1状態でBB2を頻繁に当選させても、強制的に払い出しを低く抑えることができるという特有の作用効果がある。
同様にRT2状態では、1/1.5でRT1移行リプレイ又はRT3移行リプレイ(共に、第一リプレイ役)が内部当選(両リプレイの同時当選でもよい)して、順押し(第一操作手順)で14枚小役が入賞するので、その場合にはBB2が1ゲームで終了せずに、2ゲーム目を行うことになる。しかし、1ゲーム目に右押し(第二操作手順)をすると、15小役が入賞するので、その場合にはBB2が1ゲームで終了することになる。
RT2状態でAT中(所謂ART中)であれば、制御部は1ゲーム目に順押しを示唆して、2ゲーム目に右押しを指示する。一方、RT2状態で非AT中であれば、1ゲーム目に順押しで14小役が入賞可能であっても、右押しを指示してBB2を1ゲームで強制終了させる。なお、この右押し指示に反して順押しすれば2ゲーム目を行うことが可能であるが、その場合には制御部はART抽選をしないなどの大きなペナルティを与えるので、指示に従わなければ、結果的に遊技者にとってマイナスとなる。
他方、RT2状態では1/3でハズレとなり、その場合にはBB2は1ゲームで終了する。その結果、RT2状態のAT中にBB2が当選すると約19.3枚(23枚×2/3+12枚×1/3)のメダルの純増が期待できる。また、非AT中には、右押しを指示するので、純増は12枚となり、AT中と非AT中とで払出し枚数に大きな差をつけることが可能となる。つまり、従来の押し順小役で増やすだけのART技術に加えて、AT小役機能を有するBB2を設けることにより、ART中に純増速度を大幅に向上させることができるという、本願発明特有の作用効果がある。
同様に、RT3状態では、1/1.5で通常リプレイB(第一リプレイ役)が内部当選して、順押しで14小役が入賞するので、その場合にはBB2が1ゲームで終了せずに、2ゲーム目を行うことになる。RT3状態は一般にART状態であり、制御部はBB2の1ゲーム目に順押しを示唆して、2ゲーム目に右押しを指示する。また、RT4移行リプレイ又はRT5移行リプレイ(共に第一リプレイ役)の各々が1/200で内部当選し、制御部は同様の指示を行う。一方、RT3状態では1/3でハズレとなり、BB2は1ゲームで終了する。その結果、RT3状態のAT中にBB2が当選すると約19.3枚のメダルの純増が期待できる。なお、RT4状態及びRT5状態は、このRT3状態と内部当選するRT移行リプレイの種類が異なるだけなので上記説明を援用する。
同様にRT6状態では、1/7.3で通常リプレイA(第二リプレイ役)が内部当選して、順押しで15枚小役が入賞するので、BB2は1ゲームで終了する。また、RT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイ(共に、第一リプレイ役)の各々が1/200で内部当選し、その場合には順押しで14小役が入賞するので、BB2が1ゲームで終了せずに、2ゲーム目を行うことになる。RT1状態は非AT中であるが、BB2の1ゲーム目にRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイの何れかが内部当選すると、制御部は順押しを示唆し、2ゲーム目に右押しを指示する。また、BB2中にRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイの何れかが内部当選すると、激アツ演出を行ってATが確定する。
図110は、通常時の遊技概要図である。
主制御部100は、ARTの抽選を全て行っており、抽選結果に応じてメインリール(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)による演出を制御する。ARTの抽選契機は、(1)ボーナス2揃い、(2)ボーナス1揃い(白7)、及び(3)赤7揃い(RT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイ作動時)である。
副制御部160は表示演出装置11に通常画面を表示しており、主制御部100がボーナス2を作動させると、チャンス画面を表示し、次のゲームのスタートレバー9の開始操作時(レバーON時)にチャンス演出を行うと共に、主制御部100はメインリールによるフリーズ演出を行う。ARTが当選すると、ARTへ移行する一方、ARTがハズレで通常画面に戻る。また、主制御部100がボーナス1を作動させると、副制御部160は大チャンス画面を表示し、その後、同様に表示や動作を行う。主制御部100がRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイを作動させ、赤7を揃わせるとARTが確定する。
図111は、チャンス演出の概要図である。
副制御部160は、主制御部100が第3停止でボーナス2を作動させると、チャンス画面を表示する(図111(A)参照)。主制御部100は、ボーナス2が作動することとなった図柄の組合せが表示されると、表示窓の枠外(上段の1つ上)に赤7図柄が一直線に揃っていることを認識している。主制御部100はこの遊技状態に移行した最初のゲーム(1ゲーム目)であることを参照し、次ゲームのスタートレバー9の開始操作時にメインリールによるフリーズ演出を行って、停止ボタン部10の操作を無効にする。
主制御部100は、ドラム部2を所定回数だけ回転させた後に左ドラム2a及び中ドラム2bを中央ラインに赤7図柄を疑似停止させると共に、副制御部160はこの回転と停止に同期させるようにして、赤7図柄を表示演出装置11に停止させる。また、左ドラム2a及び中ドラム2bの疑似停止中には、赤7図柄が上下に震動させる(図111(B)参照)。ARTが不当選の場合には、右ドラム2cの赤7図柄は振動しながら下段に停止し、表示演出装置11の赤7図柄も他の図柄が停止して、最終的に赤7図柄が共に一直線に揃わない(図111(C)参照)。その一方、ARTが当選の場合には、振動を続ける赤7図柄及び表示演出装置11の赤7図柄も一直線に揃って停止して(図111(D)参照)、フリーズ演出が終了する。その後、再び全リールが一定速度で回転して、停止ボタン部10の操作が有効になる(図111(E)参照)。
図112は、7RUSH演出の概要図である。
副制御部160は、主制御部100が第3停止でRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイの何れかを作動させると、表示演出装置11の赤7図柄を一直線に揃えて停止させ、ARTゲーム数の50ゲームを表示する(図112(A)参照)。主制御部100は、7RUSH抽選を行って当選すると、副制御部160にその旨を通知して、7RUSHフリーズ演出を行う。主制御部100は、RT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイの何れかが作動すると、遊技状態がRT3〜RT5(複数の異なるAT遊技状態)に移行した最初のゲーム(1ゲーム目)であることを参照し、次ゲームのスタートレバー9の開始操作時にメインリールによる7RUSHフリーズ演出を行って、停止ボタン部10の操作を無効にする。
主制御部100は、ドラム部2を上方向に揃えて回転させ(図112(B)参照)、振動を続ける赤7図柄を中央一直線に揃えて停止させて窓部3に表示し、ART上乗せゲーム数の50ゲームを表示する(図112(C)参照)。この表示は、当選した回数だけ何度も繰り返されるので、遊技者は興奮と感動を覚える。一方、7RUSHが不当選の場合又は7RUSHが終了する場合は、ドラム部2を順方向に回転させる(図112(D)参照)。これらのフリーズ演出をキャンセルさせる場合には、演出中にMAXベットボタンを操作すればよい。また、MAXベットボタンを連打してメインリールを動かす演出を搭載すれば、遊技者は激アツな気分になる。更に、リール演出中に停止ボタンを押せば、赤7図柄を揃えられるようにしてもよい。
実施例2の改良1:ドラムの図柄配置は、図105と同じなので、説明を省略する。
図127は、図柄の組合せ表示判定図である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた窓部3の有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
図127(B)の第1ラインは、通常時に遊技メダルを規定数の3枚投入した場合の有効ラインであり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの順に(中段、中段、中段:中央横ライン)のみが有効となる。一方、他のラインはボーナス(第二種BB)作動時に遊技メダルを規定数の2枚投入した場合の有効ラインであり、第2ラインの(上段、中段、上段:V字ライン)及び第3ラインの(下段、中段、上段:右上がりライン)の2つが有効となる。
図128は、通常時及びボーナス作動時の配当表である。なお、図107と相違する点のみ説明するが、ボーナス2(第2種役物連続作動装置)は無くなっている。
主制御部100は、リール(又はドラム)が3個すべて停止したときに、有効ライン上(図127参照)で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
(1)ボーナス1(第2種役物連続作動装置):左ドラム2aに(白7)、中ドラム2bに(白7)、右ドラム2cに(白7)が有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後にボーナス1(BB1)が付与される。このボーナス1は、例えば当選確率が1/250で、ボーナス1中のゲームの規定投入枚数が2枚、払出し枚数が210枚を超えた時点で終了する。抽選でボーナス1が内部当選し、ボーナス1フラグが立つことにより、ボーナス1が成立可能な状態となる。このボーナス1は、ボーナス役が内部当選していない変動表示ゲームで、単独又は特殊リプレイ(RT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイ)と同時に内部当選するようになっており、単独当選した場合には、全てのリールに白7図柄を狙って停止スイッチの操作を行えば成立させることができる。従って、遊技者は白7をDDTポイントとして狙い、停止操作することになる。
このボーナス1は、内部当選しても、図柄が表示されても又は作動が終了してもリプレイ状態を変動(移行)させない(現状のRT状態を維持する)ので、特にART状態のRT2状態〜RT5状態でボーナス1のゲームを行った後に、再び同じ高確率再遊技状態に戻ることができる。これによって、ART状態を維持しつつ、ボーナス1を放出できるのである。尚、ボーナス2が作動後のボーナスゲームでは、リプレイ役を抽選するが、ハズレ又はリプレイ役を内部当選させても、当選したリプレイ役の種類又は組合せに応じて、非赤7小役又は赤7小役の何れかを入賞させて15枚のメダルを払い出す。また、ハズレの場合は非赤7小役を入賞させるのが一般的である。つまり、ボーナス1が作動後の変動表示ゲームでは、ハズレ、当選したリプレイ役の種類又は組合せに応じて、赤7小役(特定図柄小役)又は非赤7小役(非特定図柄小役)が入賞するようになっている。
図129は、窓部の図柄表示状態を示した模式図である。
主制御部100は、ボーナス1が作動後の変動表示ゲーム(ボーナスゲーム)で、抽選によりRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイの何れか(又は、同時当選したリプレイの異なる組合せ)が内部当選すると、赤7小役を有効ライン上(図の場合は、第3ライン上)に停止するように引込制御を行う。なお、左ドラム2aだけが1コマ滑り制御されるようになっているので、遊技者は目押しで狙う必要がある。
図129(A)は、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを操作して、左ドラム2aの有効ライン上に菱形(紫)が停止した状態を示している。この状態において、無効ラインではあるが第1ライン上に赤7図柄が停止する。
図129(B)は、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを操作して、中ドラム2bの有効ライン上に赤7図柄が停止した状態を示している。この状態において、無効ラインではあるが第1ライン上に赤7図柄が2つ停止する。
図129(C)は、遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを操作して、右ドラム2cの有効ライン上に菱形(紫)が停止した状態を示して、赤7小役が入賞し15枚を払い出す。この状態において、無効ラインではあるが第1ライン上に赤7図柄が3つ揃って停止することにより、ARTが確定し1〜16の範囲でストック数を抽選する。つまり、赤7図柄(特定図柄)が一直線上に並んで停止することにより、ART当選を遊技者へ報知するのである。なお、左停止ボタン10aの目押しミスで赤7図柄が揃わなくても、内部的には同様にARTが確定するようになっている。
図130は、遊技状態遷移図である。図131は、ボーナス1が当選した時のRT状態における、赤7小役が成立する確率の対応表である。
RAMがクリアされた次のゲーム又は段階設定値が打ち直された次のゲームから、初期状態(「初期リプレイ状態」とも言う。)となって一般ゲームが開始する。この一般ゲームにおけるリプレイ確率は約1/7.3であり、この状態から抜けるには上述した押し順小役のコボシ目が有効ライン上に表示されなければならない。また、ボーナス1が内部当選、作動(図柄表示)又は終了しても遊技状態が変わらないので、初期状態に留まり続けることになる。この初期状態でボーナス1が当選すると、ボーナスゲーム中に複数種類のリプレイ役を抽選するが、赤7小役が入賞する特殊リプレイ役が当選する確率は、1/200であり、ボーナスゲーム終了後に初期状態に戻る。
初期状態における一般ゲームで押し順小役が内部当選し、停止ボタン10の停止操作手順(順序又はタイミング)を間違えることにより、コボシ目図柄が有効ライン上に表示されると、次のゲームからRT1状態となる(継続ゲーム数は定められていない。つまり、無限である)。このRT1状態におけるリプレイ確率もまた約1/7.3であり、図128に示した全ての役を含めて乱数抽選され、単独又は複数の役が同時当選可能となる。つまり、初期状態とRT1状態の遊技が、リプレイ確率がほぼ同じ約1/7.3の遊技状態であるが、遊技者が滞在する通常遊技はこのRT1状態である。このRT1状態でボーナス1が当選すると、ボーナスゲーム中に複数種類のリプレイ役を抽選するが、赤7小役が入賞する特殊リプレイ役が当選する確率は、1/200であり、ボーナスゲーム終了後にRT1状態に戻る。
RT1状態で、RT2移行リプレイ(再遊技2)が内部当選して作動すると、リプレイ確率が約1/1.5に上昇したRT2状態(高確率再遊技状態)となる。その一方、RT2状態で、押し順小役のコボシ目が有効ライン上に表示されるとRT1状態へ転落する。なお、アシスト機能が作動したART状態では、押し順小役が入賞する押し順を報知(ナビ)するようになっている。このRT2状態でボーナス1が当選すると、ボーナスゲーム中に複数種類のリプレイ役を抽選するが、赤7小役が入賞する特殊リプレイ役が当選する確率は、1/100であり、ボーナスゲーム終了後にRT2状態に戻る。
RT2状態で、RT3移行リプレイ(再遊技3)が内部当選して作動すると、リプレイ確率が約1/1.5に上昇したRT3状態(高確率再遊技状態)となる。その一方、RT3状態で、押し順小役のコボシ目が有効ライン上に表示されるとRT1状態へ一気に転落する。なお、アシスト機能が作動したART状態では、押し順小役が入賞する押し順を報知(ナビ)するようになっている。このRT3状態でボーナス1が当選すると、ボーナスゲーム中に複数種類のリプレイ役を抽選するが、赤7小役が入賞する特殊リプレイ役が当選する確率は、1/50であり、ボーナスゲーム終了後にRT3状態に戻る。
RT3状態で、RT4移行リプレイ(再遊技4)が内部当選して作動すると、リプレイ確率が約1/1.5に上昇したRT4状態(高確率再遊技状態)となる。その一方、RT4状態で、押し順小役のコボシ目が有効ライン上に表示されるとRT1状態へ一気に転落する。なお、アシスト機能が作動したART状態では、押し順小役が入賞する押し順を報知(ナビ)するようになっている。このRT4状態でボーナス1が当選すると、ボーナスゲーム中に複数種類のリプレイ役を抽選するが、赤7小役が入賞する特殊リプレイ役が当選する確率は、1/25であり、ボーナスゲーム終了後にRT4状態に戻る。なお、RT3状態では、RT5移行リプレイも当選可能である。
RT4状態で、RT5移行リプレイ(再遊技5)が内部当選して作動すると、リプレイ確率が約1/1.5に上昇したRT5状態(高確率再遊技状態)となる。その一方、RT4状態で、押し順小役のコボシ目が有効ライン上に表示されるとRT1状態へ一気に転落する。なお、アシスト機能が作動したART状態では、押し順小役が入賞する押し順を報知(ナビ)するようになっている。このRT5状態でボーナス1が当選すると、ボーナスゲーム中に複数種類のリプレイ役を抽選するが、赤7小役が入賞する特殊リプレイ役が当選する確率は、1/5であり、ボーナスゲーム終了後にRT5状態に戻る。なお、RT4状態では、RT3移行リプレイも当選可能である。
RT5状態はいわゆる天国状態であり、RT3移行リプレイ又はRT4移行リプレイが内部当選するが、AT機能により押し順操作を告知して、通常リプレイが作動すると、転落を回避することができる。
つまり、初期リプレイ状態、通常リプレイ状態又は複数のATリプレイ状態で変動表示ゲームを行って、主制御部100はボーナス役が内部当選しても、作動図柄が表示されても又は作動が終了してもリプレイ状態を変動させずに、ボーナス役が内部当選した時のリプレイ状態に戻す。通常リプレイ状態とATリプレイ状態では、当選するリプレイ役の種類や組合せが異なる様に抽選テーブルが記憶されており、図131に示す通り、初期状態と通常リプレイ状態(RT1)では、赤7小役が入賞する特殊リプレイ役が当選する確率が同じ1/200になっている。一方、ATリプレイ状態では、RT2<RT3<RT4<RT5になっている。ボーナスゲーム中に特殊リプレイ役が当選すると、見た目で赤7図柄が一直線に揃えることが可能になる。なお、赤7小役を(赤7図柄、赤7図柄、赤7図柄)とすれば右斜め上に赤7図柄を一直線に揃えることが可能になる。赤7図柄が揃うと、ATストックやATゲーム数の上乗せが確定する。なお、制御部とは、主制御部100を意味しており、AT機能を制御するのは主制御部100及び/又は副制御部160である。
実施例2の改良2:
上記実施例2の改良1では、ボーナス1のボーナスゲーム中に赤7小役又は非赤7小役の何れかを入賞させたが、この改良2ではボーナス2のボーナスゲーム中に白7小役又は非白7小役の何れかを入賞させて15枚のメダルを払い出す点が相違する。しかし、技術思想としては実施例1、実施例2及び実施例2の改良1において、既に開示している。なお、白7図柄、赤7図柄、青7図柄、バー図柄などを演出図柄と称し、「白7」図柄が一直線に揃う白7小役や「赤7」図柄が一直線に揃う赤7小役を総称して「演出図柄小役」と定義する。ただし、3つのリールに白7図柄、白7図柄、赤7図柄などが揃っても演出図柄小役であることに違いはない。
図137は、ドラムの図柄配置表である。但し、図105と同じであるが再説明する。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、左ドラム2aだけが異なり、中ドラム2b及び右ドラム2cが同じ並びの図柄が20個描かれており、ビッグボーナスとしてのボーナス1(第一種BB又は第二種BB:役物連続作動装置)が作動する図柄の「白7」、遊技状態をRT3に移行させる図柄の「赤7」及び赤青緑白紫茶の6色の菱形図柄(つまり、6種類の異なる図柄)が描かれている。これらの菱形図柄の内、予め定められた所定の図柄が有効ライン上に表示されるとレギュラーボーナスとしてのボーナス2(第二種BB:役物連続作動装置)、各種リプレイ(RT変動なし又は各種RT移行リプレイ)、小役及び押し順小役が作動又は入賞する。一方、RT1移行リプレイが作動するか、又は押し順小役を取りこぼして小役コボシ目図柄が有効ライン上に表示されると通常状態(RT1状態)へ転落する。
この「赤7」図柄及び「白7」図柄は「演出用図柄」を兼ねており、スタートレバー9の操作後から停止スイッチが操作可能となるまでのフリーズ状態において、停止ボタン部10の操作を無効にし、その間に主制御部100はドラム部2を利用して、例えば3つの「赤7」図柄や「白7」図柄を一直線に揃える激アツ・リール演出を行う。
主制御部100は、抽選によりAT状態とするゲーム数(例えば、300ゲーム)又はセット数(例えば、1セット50ゲームで10セット)を抽選で決定する。そして、主制御部100は、ゲーム数が300ゲームの場合、回胴センサ31a、31b及び31cから得られるインデックス信号(基準信号又は基準位置信号)から各ドラムの回転位置を正確に把握(認識)して、真横や斜めに3つの「赤7」図柄や「白7」図柄を一直線に揃えて停止(又は微動停止)させる演出を行う。従って、リールがどのように停止していても演出図柄を一直線に揃えて停止させる演出を行うことが可能である。
図138は、図柄の組合せ表示判定図である。但し、図127と同じであるが、再説明する。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた窓部3の有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
図138(B)に示した第1ラインは、通常時に遊技メダルを規定数の3枚投入した場合の有効ラインであり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの順に(中段、中段、中段:中央横ライン)のみが有効となる。一方、他のラインは後述するボーナス2(第二種BB)作動時に遊技メダルを規定数の2枚投入(又は1枚投入)した場合の有効ラインであり、第2ラインの(上段、中段、上段:V字ライン)及び第3ラインの(下段、中段、上段:右上がりライン)の2つが有効となる。従って、ボーナス1中又はボーナス2中には、第1ラインは無効ラインとなる。但し、規定枚数はこれに限定されない。
図139は、通常時及びボーナス作動時の配当表である。
主制御部100は、リール(又はドラム)が3個すべて停止したときに、窓部3(図柄表示窓)の有効ライン上(図138参照)で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
図139(A)は、規定数が3枚の通常遊技中である。
(1)ボーナス1(第1種役物連続作動装置):左ドラム2aに(白7)、中ドラム2bに(白7)、右ドラム2cに(白7)が有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後にボーナス1(BB1)が付与される。このボーナス1は、例えば当選確率は設定値に拘わりなく1/16000で、ボーナス1中のゲーム(ボーナスゲーム)の規定投入枚数が3枚、払出し枚数が300枚を超えると終了する。抽選でボーナス1が内部当選し、ボーナス1フラグが立つことにより、ボーナス1が成立可能な状態となる。このボーナス1は、ボーナス役が内部当選していない変動表示ゲームで、単独、特殊リプレイ(RT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイ)又はレア小役(チェリーやスイカなど)と同時に内部当選するようになっており、単独当選した場合には、全てのリールに白7図柄を狙って停止スイッチの操作を行えば成立させることができる。従って、遊技者は左ドラム2aの白7をDDTポイントとして狙い、停止操作することになる。なお、ボーナス1は第2種役物連続作動装置であってもよい。
ボーナス1が内部当選すると、その後の遊技におけるリプレイ当選確率が1/1.5に変動(移行)し、ボーナス図柄の組合せが窓部3に表示され、ボーナス1が作動したボーナスゲームの終了後に、初期リプレイ状態(リプレイ当選確率が1/7.3)に戻る。ボーナス1が当選すると、ARTが確定する(解除役)。
(2)ボーナス2(第2種役物連続作動装置):左ドラム2aに(白7)、中ドラム2bに(白7)、右ドラム2cに(赤7)が有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後にボーナス1(BB2)が付与される。このボーナス2は、例えば当選確率が1/200程度で、ボーナス2中のゲームの規定投入枚数が2枚、払出し枚数が60枚を超えると終了する。抽選でボーナス2が内部当選し、ボーナス2フラグが立つことにより、ボーナス2が成立可能な状態となる。
このボーナス2は、ボーナス1と同様に、ボーナス役が内部当選していない変動表示ゲームで、単独、特殊リプレイ(RT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイ)又はレア小役(チェリーやスイカなど)と同時に内部当選するようになっており、単独当選した場合には、左ドラム2a及び中ドラム2bに白7図柄、右ドラム2cに赤7図柄を狙って停止スイッチの操作を行えば成立(「入賞」ともいう。)させることができるが、狙わなければ取りこぼすことになる。また、ART中にボーナス2が小役やリプレイ役と同時当選した状態になると、押し順小役が内部当選したときに、各リールに上記ボーナス図柄を狙えばボーナスを成立(有効ライン上にBB2図柄表示)させることができる。
このボーナス2は、内部当選しても、ボーナス図柄が表示されても又はボーナス役の作動(つまり、BB2のボーナスゲーム)が終了してもリプレイ状態を変動(移行)させないので、RT2状態〜RT5状態でボーナス2ゲームを行った後に、再び同じ高確率再遊技状態に戻ることができる。これによって、ART状態を維持しつつ、ボーナス2を放出できるのである。なお、ボーナス2が作動したボーナスゲームでは、リプレイ役を抽選するが、リプレイ役を内部当選させても、内部抽選の結果に拘わらず小役を入賞させる(つまり、リプレイ図柄が表示されてリプレイが作動する確率は0)。特に、内部当選したリプレイ役又は同時当選したリプレイの組合せに応じて、後述する白7小役(配当15枚)又は非白7小役(配当15枚)の何れかを入賞させるので、ボーナス2の作動図柄が表示されたRT状態(初期状態、RT1状態、RT2状態〜RT5状態、RT6状態)で白7小役の入賞確率を変化させることができる。特殊リプレイ役又はリプレイの組合せ役の当選確率を初期状態<RT1状態<RT6状態<RT2状態<RT3状態<RT4状態<RT5状態とすれば、同じボーナス2でも白7小役の成立条件を変化させることが可能となる(七変化ボーナス)。換言すると、ボーナス2のボーナスゲーム中に特殊リプレイ役又はリプレイの組合せ役が当選すると白7小役が入賞する一方、通常リプレイが当選すると非白7小役が入賞するようになっている。そして、特殊リプレイ役又はリプレイの組合せ役の当選確率が初期状態<RT1状態<RT6状態<RT2状態<RT3状態<RT4状態<RT5状態となっている。従って、RT5状態でボーナス2が入賞すると、特殊リプレイ役又はリプレイの組合せ役が当選する確率が最大であり、初期状態が最小なので、同じボーナス2であっても白7小役が入賞する確率を変化させることができるのである。
(3)通常リプレイ(通常再遊技):各ドラムに所定のリプレイ図柄(色菱形の組合せ図柄)が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。通常リプレイには、2種類の通常リプレイA及び通常リプレイBがあり、これらの通常再遊技が作動しても再遊技確率(RT状態)は変動しない。
(4)RT1移行リプレイ(再遊技1):各ドラムに所定のリプレイ図柄(色菱形の組合せ図柄)が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入され、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。RT1移行リプレイは、後述するRT2状態で他のリプレイ(例えば、通常リプレイやRT3移行リプレイ)と同時に当選し、押し順が正解すると他のリプレイが作動するが、不正解の場合にはRT1移行リプレイが作動して、再遊技確率がRT1状態(リプレイ当選確率が1/7.3の通常リプレイ状態)に転落する。つまり、攻略させない為のペナルティ的なリプレイである。
(5)RT2移行リプレイ(再遊技2):各ドラムに所定のリプレイ図柄(色菱形の組合せ図柄)が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入され、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。RT2移行リプレイが作動すると、再遊技確率が約1/1.5のRT2状態に変動(移行)する。ATが当選中でAT機能が作動すれば、RT2状態からRT3状態へ移行させる為の停止ボタン部の操作順序が画像と音声で報知される。
(6)RT3移行リプレイ(再遊技3):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(赤7)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。RT3移行リプレイが作動すると、再遊技確率がRT3状態に変動する。RT3移行リプレイが作動することとなった図柄の組合せが表示されると、次のゲームからRT3状態となるが、主制御部100は、リールインデックス信号とステップモータ30a〜30cへの入力パルス数(図6参照)により図柄位置を認識して、「赤7」図柄を一直線に揃える激アツ・リール演出を行う。ただし、主制御部100は、遊技状態に移行した最初のゲーム(1ゲーム目)であることを参照又は認識してもよい。
(7)RT4移行リプレイ(再遊技4):左ドラム2aに菱形(白)、中ドラム2bに菱形(紫)、右ドラム2cに菱形(紫)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。なお、ドラム部の下段に「赤7」図柄が3つ横一列になって表示され、遊技者は「赤7」が入賞したかのように感じるので、何ら違和感はない。RT4移行リプレイが作動すると、再遊技確率がRT4状態に変動する。RT4移行リプレイが作動することとなった図柄の組合せが表示されると、次のゲームからRT4状態となるが、主制御部100は、リールインデックス信号により図柄位置を認識して、「赤7」図柄を一直線に揃える激アツ・リール演出を行う。なお、主制御部100は、遊技状態に移行した最初のゲーム(1ゲーム目)であることを参照又は認識してもよい。
(8)RT5移行リプレイ(再遊技5):左ドラム2aに菱形(紫)、中ドラム2bに菱形(白)、右ドラム2cに菱形(白)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。なお、ドラム部の上段に「赤7」図柄が3つ横一列になって表示され、遊技者は「赤7」が入賞したかのように感じるので、何ら違和感はない。RT5移行リプレイが作動すると、再遊技確率がRT5状態に変動する。RT5移行リプレイが作動することとなった図柄の組合せが表示されると、次のゲームからRT5状態となるが、主制御部100は、リールインデックス信号により図柄位置を認識して、「赤7」図柄を一直線に揃える激アツ・リール演出を行う。なお、主制御部100は、遊技状態に移行した最初のゲーム(1ゲーム目)であることを参照又は認識してもよい。
(9)RT6移行リプレイ(再遊技6):左ドラム2aに菱形(紫)、中ドラム2bに菱形(白)、右ドラム2cに菱形(白)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。RT6移行リプレイが作動すると、再遊技確率がRT6状態(通常リプレイ状態と同様のリプレイ当選確率が1/7.3の)に変動する。このRT6状態は、いわゆるチャンス状態であり、リプレイ当選確率は1/7.3であるものの上述したRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイが抽選され、当選すればRT3状態〜RT5状態に変動し、ART状態となる。
(10)色菱形小役(非押し順小役):各ドラムに所定の色菱形図柄(色菱形の組合せ図柄)が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、獲得枚数は15枚となる。抽選で色菱形小役が内部当選すると、停止ボタン部10の停止操作順序やタイミングに拘わらず、64種類の色菱形図柄の何れか1つが有効ライン上に停止して必ず入賞する。
(11)AT色菱形小役(押し順小役):停止ボタン部10の操作順序が正解(停止ボタン部10の押し順が押し順データと一致)の場合、特定の色菱形小役(例えば、3つの菱形(緑))を必ず入賞させる一方、不正解の場合には、64種類ある色菱形小役の図柄を揃えて入賞させる時とコボシ目を表示する時、若しくは1枚役を入賞させる当選役を意味する。図103で説明したAT小役(押し順スイカ)と同じ原理であるので、説明を省略する。また、ART中にボーナス2が小役やリプレイ役と同時当選した状態になると、押し順小役であるAT色菱形小役が内部当選したときに、全てのリールに白7図柄を狙えばボーナスを成立(有効ライン上にBB2図柄表示)させることができる。
(12)1枚小役1〜1枚小役3:各ドラムに所定の色菱形図柄(色菱形の組合せ図柄)が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、獲得枚数は1枚となる(図103参照)。
(13)AT色菱形小役のコボシ目(1〜n):AT色菱形小役で色菱形小役を取りこぼした時に有効ライン上に表示される特殊図柄(転落図柄)であり、何れか一つの小役取りこぼし図柄が表示されると再遊技確率がRT1状態(リプレイ当選確率が1/7.3の通常リプレイ状態)に変動する。なお、設定変更後やボーナス1が作動したボーナスゲームの終了後に移行する初期リプレイ状態において、この小役取りこぼし図柄が表示されてもRT1状態に移行する。
図139(B)は、規定数が2枚であるBB2のボーナス遊技中である。
(14)非白7小役:各ドラムに所定の色菱形図柄(色菱形の組合せ図柄)や白7図柄等が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、獲得枚数は15枚となる。非白7小役が入賞しても、特別図柄である演出用図柄(ボーナス図柄)は一直線に表示されない。
(15)白7小役:各ドラムに所定の色菱形図柄(色菱形の組合せ図柄)や白7図柄等が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、獲得枚数は15枚となる。白7小役が入賞すると、白7図柄を狙えば特別図柄である演出用図柄(ボーナス図柄)が一直線に揃って表示され、ATが確定すると共に、ATストック数抽選又はATゲーム数抽選が行われる。なお、仮に白7図柄が一直線に揃って表示されなくても、払い出し枚数やAT抽選に何の影響も与えない。
図140は、窓部の図柄表示状態を示した模式図である。
主制御部100は、ボーナス2が作動した変動表示ゲーム(ボーナスゲーム)で、抽選により特殊リプレイ役(RT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイの何れか、又は、同時当選したリプレイの異なる組合せ)が内部当選すると、白7小役を有効ライン上(図の場合は、第3ライン上)に停止するように引込制御を行う。なお、左ドラム2aだけが1コマ滑り制御されるようになっているので、遊技者は目押しで狙う必要がある。
図140(A)は、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを操作して、左ドラム2aの有効ライン上に赤7図柄が停止した状態を示している。この状態において、無効ラインではあるが第1ライン上に白7図柄が停止する。
図140(B)は、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを操作して、中ドラム2bの有効ライン上に白7図柄が停止した状態を示している。この状態において、無効ラインではあるが第1ライン上に白7図柄が2つ停止する。
図140(C)は、遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを操作して、右ドラム2cの有効ライン上に赤7図柄が停止した状態を示しており、これにより白7小役が入賞し15枚を払い出す。この状態において、無効ラインではあるが第1ライン上に白7図柄が3つ揃って停止することにより、ARTが確定し1〜32の範囲でストック数を抽選する。つまり、白7図柄(演出用図柄又はBB1図柄)を一直線上に並んで停止させることにより、ART当選を遊技者へ報知するのである。なお、左停止ボタン10aの目押しミスで赤7図柄が揃わなくても、内部的には同様にARTが確定するようになっている。なお、演出用図柄の白7図柄(BB1図柄)を横一直線の中央ライン上に並んで停止させているが、上段又は下段横一直線や斜め横一直線に演出用図柄を停止させてもよい。
図141は、遊技状態遷移図である。図142は、BB2のボーナスゲーム中に抽選するリプレイ役の当選確率及び白7小役が成立する確率の対応表である(図108及び図109参照)。図139(B)で説明した通り、BB2のボーナスゲーム中に入賞する小役は、白7小役又は非白7小役の何れかであり、共に払い出し枚数は15枚である。BB2のボーナスゲームは、60枚を超える払い出し枚数で終了するので、5ゲームを行うことになる。なお、白7小役に替えて、図128及び図129に示した赤7小役とすることも可能である。
RAMがクリアされた次のゲーム又は段階設定値が打ち直された次のゲームから、初期状態(「初期リプレイ状態」とも言う。)となって一般ゲームが開始する。この一般ゲームにおけるリプレイ確率は約1/7.3であり、この状態から抜けるには上述した押し順小役のコボシ目が有効ライン上に表示されなければならない。また、ボーナス1が内部当選、作動(図柄表示)又は終了しても遊技状態が変わらないので、押し順小役を取りこぼすまで初期状態に留まり続けることになる。この初期状態でボーナス2が内部当選し、BB2図柄表示されると(BB2入賞又はBB2作動)、遊技状態に応じてボーナスゲーム中に複数種類のリプレイ役を抽選するが、白7小役が入賞するリプレイ役(以下、「演出リプレイ役」と言う)が当選する確率は、4.11%(1/7.3×3/10)であり、BB2のボーナスゲーム終了後に内部当選時の遊技状態である初期状態に戻る。
通常リプレイAは、通常リプレイA1(当選確率1/7.3×7/10)及び演出リプレイ役である通常リプレイA2(当選確率1/7.3×3/10)からなっており、BB2のボーナスゲーム中に通常リプレイA2が当選すると、白7小役が入賞可能となる。例えば、通常リプレイA1は通常リプレイAのみが当選する一方、通常リプレイA2は通常リプレイA及びRT3移行リプレイが同時当選するが、通常遊技時(非ボーナス遊技時)に入賞又は作動するのは、通常リプレイAだけである。なお、設定変更後又はボーナス1のボーナスゲーム終了後、押し順小役のコボシ目が有効ライン上に表示されるまでの短い間に、BB2が内部当選するというのは非常に稀なので、通常リプレイA2(演出リプレイ役)の当選確率を高くしている。
初期状態における一般ゲームで押し順小役が内部当選し、停止ボタン10の停止操作手順(順序及びタイミング)を間違えることにより、コボシ目図柄が有効ライン上に表示されると、RT1状態(継続ゲーム数は定められていない。つまり、無限である。)となって次のゲームを行う。このRT1状態におけるリプレイ確率もまた約1/7.3であり、図139(A)に示した全ての役を含めて乱数抽選され、単独又は複数の役が同時当選可能となる。つまり、初期状態とRT1状態の遊技が、リプレイ確率がほぼ同じ約1/7.3の遊技状態であるが、遊技者が滞在する通常遊技は殆どがRT1状態である。
通常リプレイA又はRT2移行リプレイは、通常リプレイAが単独当選して必ず入賞する通常リプレイA1、又は通常リプレイA、RT2移行リプレイ及び押し順制御用の他のリプレイ役と同時当選する通常リプレイA2から成る。通常リプレイA2は、押し順が正解であればRT2移行リプレイが入賞する一方、不正解で通常リプレイAが入賞する役である。抽選でAT役が当選すると、制御部(主制御部又は副制御部)は、RT2移行リプレイが入賞する押し順を報知するようになっている。上述した通り、リプレイが当選する確率1/7.3の内、通常リプレイA2が確率1/7.3×1/32で当選し、BB2のボーナスゲーム中に押し順リプレイA2が当選すると、白7小役が入賞する。また、RT3移行リプレイ〜RT6移行リプレイ(演出リプレイ役)が当選しても白7小役が入賞するので、BB2のボーナスゲーム中に約1%(当選確率1/7.3×1/32+1/3000×3+1/200)で白7小役を揃えることができる。BB2のボーナスゲーム終了後にRT1状態に戻る。
RT1状態で、RT2移行リプレイ(再遊技2)が内部当選し、押し順が正解してRT2移行リプレイが作動すると、リプレイ確率が約1/1.5に上昇したRT2状態(高確率再遊技状態)となる。その一方、RT2状態で、押し順小役のコボシ目が有効ライン上に表示されるか又はRT1移行リプレイが作動するとRT1状態へ転落する。なお、アシスト機能が発動したART状態では、押し順小役が入賞又はRT3移行リプレイが作動(入賞)する押し順を報知(ナビ)するようになっている。このRT2状態でボーナス2が当選すると、ボーナスゲーム中に複数種類のリプレイ役を抽選するが、白7小役が入賞する演出リプレイ役が当選する確率は、1/16であり、BB2のボーナスゲーム終了後にRT2状態に戻る。つまり、BB2内部当選、BB2図柄入賞及びBB2ゲーム終了しても、当選するリプレイの種類も含めて一切リプレイの当選確率を変動させない。即ち、BB2は、内部当選等が再遊技確率の変動契機ではないのである。
RT2状態で、RT3移行リプレイ(再遊技3)が内部当選し、押し順が正解してRT3移行リプレイが入賞(作動)すると、リプレイ確率が約1/1.5に上昇したRT3状態(高確率再遊技状態)となる。その一方、RT3状態で、押し順小役のコボシ目が有効ライン上に表示されるとRT1状態へ一気に転落する。なお、アシスト機能が作動したART状態では、押し順小役が入賞する押し順を報知(ナビ)するようになっている。このRT3状態でボーナス2が当選すると、BB2のボーナスゲーム中に複数種類のリプレイ役を抽選するが、白7小役が入賞する演出リプレイ役が当選する確率は、通常リプレイBの当選確率(2/3)の内の1/8であり、BB2のボーナスゲーム終了後にRT3状態に戻る。
通常リプレイBは、通常リプレイB1(当選確率2/3×7/8)及び演出リプレイ役の通常リプレイB2(当選確率2/3×1/8)からなっており、BB2のボーナスゲーム中に通常リプレイB2が当選すると、白7小役が入賞するが、それ以外で非白7小役が入賞する。例えば、通常リプレイB1は通常リプレイBのみが当選する一方、通常リプレイB2は通常リプレイB及びRT3移行リプレイが同時当選するが、通常遊技時(非ボーナス遊技時)において入賞又は作動するのは、通常リプレイBだけである。また、RT4移行リプレイ(演出リプレイ役)が当選しても白7小役が入賞するので、BB2のボーナスゲーム中に約8.83%(当選確率2/3×1/8+1/200)で白7小役を揃えることができる。
RT3状態で、RT4移行リプレイ(再遊技4)が内部当選してRT4移行リプレイが作動すると、リプレイ確率が約1/1.5に上昇したRT4状態(高確率再遊技状態)となる。その一方、RT4状態で、押し順小役のコボシ目が有効ライン上に表示されるとRT1状態へ一気に転落する。なお、アシスト機能が作動したART状態では、押し順小役が入賞する押し順を報知(ナビ)するようになっている。このRT4状態でボーナス2が当選すると、ボーナスゲーム中に複数種類のリプレイ役を抽選するが、白7小役が入賞する演出リプレイ役が当選する確率は、通常リプレイB又はRT3移行リプレイの当選確率(2/3)の内の1/4であり、BB2のボーナスゲーム終了後にRT4状態に戻る。また、RT5移行リプレイ(演出リプレイ役)が当選しても白7小役が入賞するので、BB2のボーナスゲーム中に約17.2%(当選確率2/3×1/4+1/200)で白7小役を揃えることができる。
RT4状態で、RT5移行リプレイ(再遊技5)が内部当選してRT5移行リプレイが作動すると、リプレイ確率が約1/1.5に上昇したRT5状態(高確率再遊技状態)となる。その一方、RT5状態で、押し順小役のコボシ目が有効ライン上に表示されるとRT1状態へ一気に転落する。なお、アシスト機能が作動したART状態では、押し順小役が入賞する押し順を報知(ナビ)するようになっている。このRT5状態でボーナス2が当選すると、ボーナスゲーム中に複数種類のリプレイ役を抽選するが、白7小役が入賞する演出リプレイ役が当選する確率は、通常リプレイB又はRT3移行リプレイの当選確率(2/3)の内の1/2であり、BB2のボーナスゲーム終了後にRT5状態に戻る。BB2のボーナスゲーム中に約33.3%(当選確率2/3×1/2)で白7小役を揃えることができる。
RT5状態はいわゆる天国状態であり、RT3移行リプレイ又は通常リプレイBが内部当選するが、AT機能により停止ボタン部10の操作順序を告知(報知)して、通常リプレイBが作動すると、転落を回避することができる。
RT1状態で、RT6移行リプレイ(再遊技6)が内部当選してRT6移行リプレイが作動すると、リプレイ確率が約1/7.3に変化したRT6状態となる。その一方、RT6状態で、押し順小役のコボシ目が有効ライン上に表示されるとRT1状態へ転落する。このRT6状態は、いわゆるチャンス状態(チャンスリプレイ状態)であり、リプレイ当選確率は1/7.3であるものの上述したRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイが抽選され、当選すればRT3状態〜RT5状態に移行してART状態となる。なお、RT6状態においてアシスト機能が発動すると、押し順小役が入賞する押し順を報知(ナビ)するようになっているのでRT6状態を維持可能である。このRT6状態でボーナス2が当選すると、ボーナスゲーム中に複数種類のリプレイ役を抽選するが、白7小役が入賞する演出リプレイ役が当選する確率は、初期状態で説明した通り、通常リプレイA2(当選確率1/7.3×3/10)に加えて、3種類の演出リプレイ役であるRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイの当選確率1/200×3なので、5.61%となる。
つまり、初期リプレイ状態、通常リプレイ状態、チャンスリプレイ状態又は複数のATリプレイ状態で変動表示ゲームを行って、主制御部100はボーナス役(BB2)が内部当選しても、作動図柄が窓部に表示されても又は作動が終了してもリプレイ状態を変動させずに、ボーナス役(BB2)が内部当選した時のリプレイ状態に戻す(又はリプレイ状態を維持する)。各リプレイ状態において、プレイ役の当選確率及び当選するリプレイ役の種類や組合せが異なる様に抽選テーブルが記憶されており、図142に示す通り、各リプレイ状態では、白7小役が入賞する演出リプレイ役が当選する確率が異なっている。また、ATリプレイ状態では、RT2<RT3<RT4<RT5になっている。ボーナスゲーム中に演出リプレイ役が当選すると、白7図柄を一直線に揃えることが可能になり、更に同じBB2であってもATリプレイ状態に応じて演出用図柄が揃う確率を変えることができる。なお、図140(C)に示す白7小役の替わりに、無効ラインである中央横ライン上に揃う小役を(白7図柄、白7図柄、赤7図柄)とすればBB2が入賞したように見せることもできる。更に、中央横ライン上に(赤7図柄、赤7図柄、赤7図柄)を揃うようにもできる。演出用図柄(BB1図柄やBB2図柄、特殊リプレイの赤7図柄)が一直線に揃う演出リプレイ役が当選すると、ATストック又はATゲーム数の上乗せが確定する。
図143は、セブンアタック演出の概要図である。なお、図112で同様の7RUSH演出を説明している。
BB2のボーナスゲーム中に主制御部100が演出リプレイ役を当選させると、AT上乗せゲーム数又はAT上乗せセット数抽選を行う。副制御部160は「白7を狙え」と表示演出装置に表示して、遊技者が停止ボタン部10を操作して、第3停止で白7図柄を一直線に揃えると、副制御部160はセブンアタック演出画面を表示する。なお、白7図柄が一直線に揃わなくてもセブンアタック演出が行われる(図143(A)参照)。また、演出リプレイ役が当選した場合、AT上乗せゲーム数は50以上又はAT上乗せセット数は1セット以上で抽選により決定される。MAXベット操作及びスタート操作後にセブンラッシュが発生しない場合、停止操作が無効となるフリーズ演出を実行し、AT上乗せセット数は1セットと表示した後に、停止操作を有効とする(図143(D)参照)。そして、AT上乗せゲーム数であれば、副制御部160の抽選により最低50ゲーム以上が決定されて表示される。
一方、各操作後にセブンラッシュが発生する場合、主制御部100は副制御部160にその旨を通知して、7RUSHフリーズ演出を行って、停止ボタン部10の操作を無効にする。なお、AT上乗せゲーム数は100以上又はAT上乗せセット数は2セット以上で7RUSHフリーズ演出を行う。
主制御部100は、ドラム部2を上方向に揃えて回転させ、副制御部160は、少しズレた白7図柄を重ねるように中央に移動させながら窓部3に表示する(図143(B)参照)。なお、ドラム部2の回転方向は図143(D)と同様に下方向でもよい。主制御部100は、逆回転するドラム部2の白7図柄を中央一直線に揃えて停止又は疑似停止(微動停止)させ、これと同時に副制御部160は白7図柄を重ねて表示して、その後画面一杯に白7図柄を拡大表示する(図143(C)参照)。例えば、当選したAT上乗せセット数が5セットであれば、主制御部100は、7RUSHフリーズ演出を4回行う。つまり、図143(A)で1セット、及び7RUSHフリーズ演出4回で4セット、合計5セットの上乗せ当選を遊技者に表示することで、激アツな気分にさせる。なお、AT上乗せゲーム数の場合、図143(A)で50ゲーム、7RUSHフリーズ演出を4回で、100ゲーム、150ゲーム、200ゲーム、300ゲーム、合計800ゲームの上乗せゲーム数を図143(D)の状態になってから表示する。
図144は、窓部の図柄表示状態を示した模式図及びボーナス作動時の配当表である。図144(A)は、通常遊技中にボーナス1の作動図柄が表示された状態(入賞状態)を示しており、次の遊技からボーナス1(BB1ゲーム)が付与される。
図144(B)は、規定数が3枚のBB1のボーナス遊技中に当選する小役を示しており、菱形(緑)小役又は白7小役が当選して入賞するようになっている。払出し枚数が300枚を超えると終了するので、BB1のボーナス遊技を21ゲーム行うことになる。なお、1/8000〜1/64000程度でハズレを設けてもよく、その場合に、45秒間のフリーズ状態となった後、停止ボタン部の操作で赤7図柄が非有効ラインの右上がり一直線に表示され、AT付与が確定すると共に、大量のATストック数が確定し、更にATストック又はATゲーム数の上乗せ当選率が最大(90%程度)となる。つまり、BB1終了後のART状態で上乗せ契機役が当選すると、最大確率でATストック又はATゲーム数が当選するので、結果的に一日中メダルが出続けることになる。
(1)菱形(緑)小役:各ドラムの有効ライン上に菱形(緑)図柄が揃って表示された場合の役名であり、獲得枚数は15枚となる。菱形(緑)小役が入賞しても、特別図柄である演出用図柄(ボーナス図柄)は一直線に表示されない(図144(C)参照)。
(2)白7小役:左ドラム2aに菱形(緑)、中ドラム2bに(白7)、右ドラム2cに菱形(緑)図柄が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、獲得枚数は15枚となる。白7小役が入賞すると、特別図柄である演出用図柄(ボーナス図柄の白7)が右上がり一直線に表示され、AT付与が確定すると共に、ATストック数抽選又はATゲーム数抽選が行われる(図144(D)参照)。なお、仮に白7図柄が一直線に揃って表示されなくても、払い出し枚数やAT抽選に何の影響も与えない。
図145は、的中ゲーム抽選テーブル及び窓部の図柄表示状態を示した模式図である。
主制御部100は、図145(A)に示す的中ゲーム抽選テーブルを用いた抽選により的中ゲームを行うか否かを決定する。左ドラム2a、中ドラム2b又は右ドラム2cの当選確率はそれぞれ1/9であり、合計すると1/3となる。従って、1/3の確率で左ドラム2a、中ドラム2b又は右ドラム2cの何れかが当選して的中ゲームを行うことになる一方、2/3でハズレとなる。ボーナス1遊技(BB1ゲーム)は最小でも21回行われるので、的中ゲームは平均して7回(21回×1/3)実行される。なお、最低5回の保証回数が決められており、ボーナス1遊技の残り払い出し枚数に応じて、強制的に的中ゲームを当選させるようになっている。つまり、左ドラム2a、中ドラム2b又は右ドラム2cの当選確率を1/3とした的中ゲーム抽選テーブルに変更し、100%で何れか1つが決定されることになる。要は、図145(A)に示したハズレを無くした的中ゲーム抽選テーブルによって抽選が行われる。
主制御部100は、ボーナス1が入賞し(図145(B)参照)、MAXベット操作で規定枚数のメダルを投入後にスタート操作されると、上述した抽選を実行して、的中ゲームを開始するか否かを決定する。主制御部100は、的中ゲームを行わない場合、フリーズ演出を行うことなく、ボーナス1ゲームで役抽選を実行し、3つのリールドラムの回転の速さを一定にした後(図145(C)参照)、停止ボタン部10の操作を有効とする。殆どの場合、菱形(緑)小役が当選して、停止ボタン部10の停止操作に拘わらず、菱形(緑)小役が入賞する(図145(D)参照)。その後のボーナス1ゲームで、図145(C)〜図145(D)を繰り返すことになる。一方、白7小役が当選すると、表示演出装置11に「白7を狙え」と表示して、音声でその旨を報知する(入賞態様は、図144(D)参照)。なお、当然ながら「白7を狙え」演出は、ガゼ報知の場合もある。
図146は、窓部の図柄表示状態を示した模式図である。
主制御部100は、図145(A)に示す的中ゲーム抽選テーブルを用いた抽選により的中ゲームを行うか否かを決定する。一例として、例えば中ドラム2bが当選したと仮定して説明する。
主制御部100は、ボーナス1ゲームで役抽選を実行し、的中ゲームで中ドラム2bが抽選により決定されると、副制御部160に中ドラム2b及び的中ゲーム・フリーズ演出を行う旨の的中ゲーム開始コマンドを出力する。副制御部160は、中ドラム2b及び的中ゲーム開始コマンドを受け取ると、表示演出装置11に「的中ゲーム開始」とタイトルを表示して所定時間の3秒が経過するのを待つ。主制御部100は、タイトル表示とほぼ同時に、3つのリールドラムを上下にブルブルと振動させ、遊技者が停止ボタン部10を操作するのを促す(図146(A)参照)。主制御部100は、3秒が経過するまでに停止ボタン部10の何れかが操作されると、遊技者が選択した停止ボタン部10(例えば、右停止ボタン10c)を副制御部160に通知する。一方、遊技者が3秒経過するまでに停止ボタン部10を選択しなかった場合、所定の左停止ボタン10aが選択されたものとして、左停止ボタン10aを副制御部160に通知する。つまり、タイムアップすると、自動的に左停止ボタン10aを選択するようになっているが、何れにせよ当選確率は1/3である。なお、的中ゲーム・フリーズ演出中において、停止ボタン部10の操作を受け付けるが、正規の変動表示ゲームとは無関係な操作の受付けである。
副制御部160は、選択された停止ボタン部10の通知(この場合、右停止ボタン10c)を受け取ると、表示演出装置11に表示していたキャラクタを画面の右側に移動させて、右停止ボタン10cの操作により右ドラム2cが選択されたことを表示する。なお、左停止ボタン10aが選択された場合には、キャラクタを画面の左側に移動させ、中停止ボタン10bが選択された場合には、キャラクタを画面の中央に移動させる。
主制御部100は、タイムアップから更に1秒経過すると、当選した中ドラム2bを最初に変動させ(図146(B)参照)、その後に3つのリールドラムの回転速度を約80回転/分で一定(図146(C)参照)となるように制御する。そして、回転速度が一定になったら、主制御部100は、停止ボタン部10の操作を有効にして、役抽選で当選した菱形(緑)小役(図146(D)参照)又は白7小役(図144(D)参照)を入賞させる。なお、リールインデックスを見て図柄の位置合わせをした場合は、目押し補助とならないようにリールの位置をランダム遅延させて任意にズラした後に、回転速度を一定にする。
副制御部160は、的中ゲームで抽選により決定されたドラム部2(この場合、中ドラム2b)と遊技者が選択したドラム部2に対応する停止ボタン部10(この場合、右停止ボタン10cなので右ドラム2c)とが異なるので、表示演出装置11に「失敗」と表示して、ハズレた事を通知する。一方、遊技者が選択したドラム部2に対応する停止ボタン部10が中停止ボタン10bであったと仮定すると、最初に回転したドラム部2と遊技者が選択したドラム部2とが一致するので、表示演出装置11に「成功」と表示して、的中した事を通知する。
主制御部100は、図146(D)の状態で、遊技者がMAXベット操作で規定枚数のメダルを投入後にスタート操作すると、上述した抽選を実行して、的中ゲームを開始するか否かを決定し、的中ゲームを行わない場合、ボーナス1ゲームで役抽選を実行し、3つのリールドラムの回転の速さを一定にした後、停止ボタン部10の操作を有効とする(つまり、図146(C)〜図146(D)を繰り返す)。一方、的中ゲーム抽選によりドラム部2の3つのリールの内の一つが決定されると、図146(A)〜図146(D)を繰り返す。
前述した通り、ボーナス1ゲームは21ゲームであり、1/3で的中ゲームが当選するので、平均して7回だけ的中ゲームが行われ、その1/3で的中ゲームに成功するので成功する期待値は約2.33回となる。副制御部160は、的中ゲームで最初に回転したドラム部2と遊技者が選択又は主制御部100が自動的に選択したドラム部2とが一致した回数をカウントしている。このカウント回数に対応する抽選テーブルがROM161に記憶されており、副制御部160はこの抽選テーブルを用いて特典の付与抽選を実行する。例えば、この付与抽選で当選すると特典として、アシスト機能を発動させるセット数又はゲーム数が付与される。ATセット数としては、0セット〜10セットまでが当選するように当選率を調整できる。例えば、成功回数が0〜1回で、0セット確率95%、1セット確率3%、2セット確率1%、3セット確率0.5%…10セット確率0.0001%など任意に設定とできる。また、特典として、アシスト機能抽選での継続率(当選確率)を向上させる。例えば、継続率30%だったものを、特典として継続率50%→70%→85%→95%のように段階的に向上させる。更には、ボーナスを放出する天井ゲーム数を低下させる。例えば、天井ゲーム数を残り1000ゲームから残り100ゲーム低下させれば、ボーナスが直ぐに放出される。また、ストックしているAT機能を発動させる第3のボーナスの放出が一気に行われる。例えば、AT50セットをストックしていれば、AT50セットを連続して放出することが可能となる。
抽選テーブルは、カウント回数に対応して21個用意してもよい。例えば、0回成功した場合には抽選テーブル0(当選率0.5%)を用いて抽選される。同様に、抽選テーブル1(当選率0.75%)、抽選テーブル2(当選率1.0%)、抽選テーブル3(当選率1.5%)…抽選テーブル21(当選率100%)としてもよい。また、抽選テーブル7以上で当選率100%として、更に継続率や天井ゲーム数、ボーナスの放出数などをカウント回数に応じて増大させる様にしてもよい。
副制御部160は、特典の付与抽選を実行し、当選した場合には、ボーナス1ゲームの終了後に表示演出装置11に「大成功」と表示する一方、当選しなかった場合には、ボーナス1ゲームの終了後に表示演出装置11に「大失敗」と表示する。なお、当選した場合には、当選特典数を表示演出装置11に表示してもよい。例えば、「ATセット数10」と刺激的に表示する。
図147は、BB1ゲームによるART開始までの処理手順を示すフローチャートである。なお、付与される特典としてAT機能のセット数について説明するが、上述した特典にも当然に適用できる。
通常遊技中にボーナス1の作動図柄が表示されてBB1が作動すると(図144(A)参照)、主制御部100は、ステップS700でBB1ゲームを開始して、ステップS702で白7小役が内部当選してART確定したか否かを判断する。なお、白7小役を狙えばART確定図柄(ボーナス図柄:図144(D)参照)が一直線に表示されるが、表示の如何に拘わらず白7小役が内部当選すればARTは確定する。
ステップS702で白7小役が内部当選した場合、主制御部100は白7小役当選コマンドを副制御部160に送信する。副制御部160は、ステップS714でART抽選テーブル(白7小役)を選択してART抽選を行い、ステップS716で1〜10セットの範囲でARTセット数を上乗せして、ステップS712へ移行する。つまり、ハズレがないので最低でもART1セットが確定することになる。
ステップS702で白7小役が内部当選しなかった場合、主制御部100は、図145(A)に示した的中ゲーム抽選テーブルを用いた抽選により的中ゲームを行うか否かを決定し、行わない場合はステップS712へ移行する。一方、的中ゲームを行う場合、主制御部100は、ステップS706でフリーズ状態にして的中ゲームを行い、副制御部160に最初に回転させたドラム部2(左ドラム2a、中ドラム2b又は右ドラム2cの何れか1つ)と遊技者が選択したドラム部2(左ドラム2a、中ドラム2b又は右ドラム2cの何れか1つ)を通知する。副制御部160は、ステップS708で通知された2つのリールドラムが一致する場合、ステップS710で正解数を1つカウントアップしてステップS712へ移行する一方、一致しなければステップS712へ移行する。
主制御部100は、ステップS712へ移行すると、払出し枚数が規定数を超えたか否かを判断し、超えていなければステップS700へ移行してBB1ゲームを続ける一方、超えていればステップS718へ移行してBB1を終了する。
ステップS720へ移行すると、副制御部160は、的中ゲームの正解数に対応する抽選テーブルをROM161から読み出して、AT機能抽選(又はART抽選)を行って、ステップS722へ移行する。この抽選テーブルは、上述した通り、的中ゲームの正解数が大きくなるに従って、当選しやすくなっている。
副制御部160は、ステップS722でART確定図柄が表示されたか否かを判断し、表示されていれば、ステップS738へ移行してART準備中状態とし、主制御部100が変動表示ゲームを行う。その後に、準備段階を経て、複数回の特殊リプレイ役の入賞によりARTゲームが開始される。一方、ART確定図柄が表示されていなければ、副制御部160は、ステップS724で的中ゲームによる抽選でAT機能(ART)が当選したか否かを判断し、当選していなければ、ステップS726でモード抽選を行って、ステップS728で主制御部100が通常ゲームを行う。副制御部160が行うモード抽選は、AT機能の当選し易さを決める状態であり、天国モード、高確率モード、普通モード、低確率モード又は地獄モードの順でAT機能が当選し難くなる。当然ながら、天国モードでは32ゲーム以内でARTボーナスが放出され、高確率モードではART抽選契機役が当選すれば高い確率でARTボーナスが当選する。
副制御部160は、ステップS724で的中ゲームによる抽選でAT機能が当選していれば、ステップS730で前兆ゲーム数抽選を行う。例えば、ステップS720においてAT機能抽選で当選したことを表示演出装置11に表示すれば、前兆状態にする意味がないので「前兆なし」となるが、当選したことを報知しなかった場合には8ゲームから32ゲームの間でART当選報知の前兆ゲーム数が決定される。副制御部160は、ステップS732で前兆なしの場合、ステップS738へ移行してART準備中状態とし、主制御部100が変動表示ゲームを行う。一方、前兆ありの場合、ステップS734で前兆ゲームを行って、テップS736で前兆ゲームを消化すると、ステップS738へ移行してART準備中状態となる。
図148は、ミッションゲームでARTを付与する処理手順を示すフローチャート及び的中ゲームにおける始動リール抽選テーブルである。なお、付与される特典としてAT機能のセット数について説明するが、上述した特典にも当然に適用できる。また、制御手段として、主制御部100及び副制御部160を分けて説明しているが、1つの制御部だけで制御することも可能である。
通常遊技中にレア小役、チャンス役(チャンス目)や特殊リプレイ等の抽選契機役が内部当選すると、ミッションゲームの発動抽選が行われる。この発動抽選に当選すると、ミッション的中ゲームが開始される。なお、ミッションゲームの開始条件としては、ボーナス終了後の所定ゲーム数消化後が挙げられる。例えば、ボーナス終了後、128ゲーム毎にミッション的中ゲームの発動抽選を行ったり、天井ゲームとして1024ゲーム数消化後には必ずミッション的中ゲームを発動させるようにしてもよい。また、レギュラーボーナス終了後に抽選を行って、ミッション的中ゲームを発動させるゲーム数を決定してもよい。例えば、64ゲーム以内に20%、128ゲーム付近で20%、256ゲーム付近で20%…1024ゲームで100%(天井ゲーム)としてもよい。
ミッション(mission)とは「任務や使命」のことを意味し、例えば、「的中ゲームを
3ゲーム行って、1回当てろ」という達成可能なミッションであり、達成されると上述の特典が付与される。
主制御部100は、ミッションゲームの開始条件が成立すると、ミッション的中ゲームを行うゲーム数(例えば、5ゲーム)を副制御部160に通知する。副制御部160は、ステップS800でミッション的中ゲームのクリア条件(達成条件)を決定し、表示演出装置11に表示する(例えば、5ゲーム中に正解2回でミッション条件をクリア)。主制御部100が決定するゲーム数は任意であるが、1回〜10回の範囲で決定し、副制御部160は通知されたゲーム数と内部モード(上述した天国モード、高確率モード、普通モード、低確率モード又は地獄モード等)によってクリア条件を決定する。副制御部160は天国モードであれば、例えば、10ゲーム中に正解1回でミッション条件をクリア(ミッション達成)や、地獄モードであれば3ゲーム中に正解3回でミッション条件をクリアと決定する。
主制御部100は、遊技者がMAXベット操作で規定枚数のメダルを投入後にスタート操作すると役抽選を実行し、ステップS810に移行して、図148(B)に示した始動リール抽選テーブルを用いた抽選で3つのドラム部2(左ドラム2a、中ドラム2b又は右ドラム2c)の中から1つのリールドラムを決定し、該リールドラムを副制御部160に通知する。そして、主制御部100は、フリーズ状態にして的中ゲームを行う(図146参照)。なお、この役抽選でBB1又はBB2が内部当選するとミッションクリア条件が成立し、抽選により高確率で上乗せセット数が当選する。
主制御部100は、副制御部160によるタイトル表示とほぼ同時に、3つのリールドラムを上下にブルブルと振動させ、遊技者が停止ボタン部10を操作するのを促す(図146(A)参照)。主制御部100は、3秒が経過するまでに停止ボタン部10の何れかが操作されると、遊技者が選択した停止ボタン部10(例えば、中停止ボタン10b)を副制御部160に通知する。一方、遊技者が3秒経過するまでに停止ボタン部10を選択しなかった場合、所定の左停止ボタン10aが選択されたものとして、左停止ボタン10aを副制御部160に通知する。つまり、タイムアップすると、自動的に左停止ボタン10aを選択するようになっているが、何れにせよ当選確率は1/3である。なお、的中ゲーム・フリーズ演出中において、停止ボタン部10の操作を受け付けるが、正規の変動表示ゲームとは無関係な操作の受付けである。
副制御部160は、選択された停止ボタン部10の通知(この場合、中停止ボタン10b)を受け取ると、表示演出装置11に表示していたキャラクタを画面の中央に移動させて、中停止ボタン10bの操作により中ドラム2bが選択されたことを表示する。
主制御部100は、タイムアップから更に1秒経過すると、決定した中ドラム2bを最初に変動させ(図146(B)参照)、その後に3つのリールドラムの回転速度を約80回転/分で一定(図146(C)参照)となるように制御する。そして、回転速度が一定になったら、主制御部100は、停止ボタン部10の正規操作を有効にして、役抽選結果と停止ボタン部10の操作に応じてドラム部2を停止制御する。
副制御部160は、ステップS820に移行すると、抽選により決定されたドラム部2(この場合、中ドラム2b)と遊技者が選択したドラム部2に対応する停止ボタン部10(この場合、中停止ボタン10bなので中ドラム2b)とが一致するので、表示演出装置11に「成功」と表示して、正解した事を通知し、ステップS840で正解数を1だけカウントアップ(加算)して、ステップS830に移行する。一方、遊技者が選択したドラム部2に対応する停止ボタン部10が中停止ボタン10b以外であったと仮定すると、最初に回転したドラム部2と遊技者が選択したドラム部2とが異なるので、表示演出装置11に「失敗」と表示して、ステップS830に移行する。
主制御部100は、ステップS830で、ミッション的中ゲームを行うゲーム数(この場合、5ゲーム)を消化したか否かを判断し、消化していればステップS850へ移行する一方、消化していなければステップS810へ移行して、各ステップを繰り返す。つまり、的中ゲームを5ゲーム必ず行うのである。ただし、ボーナスが内部当選したらこのフローを抜けて、ボーナスゲーム終了後にS890へ移行する。この場合には、大量のATストックが獲得され、上乗せ当選確率も高い天国状態となる。
副制御部160は、ステップS850へ移行すると、ミッションの達成の如何に拘わらず、的中ゲームの正解数に対応する抽選テーブルをROM161から読み出して、AT機能抽選(又はART抽選)を行って、ステップS860へ移行する。つまり、ミッションが達成されなくても、この抽選で当選する可能性もあり、更に、ミッションが達成されていれば、この抽選で上乗せ当選するようになっている。この抽選テーブルは、的中ゲームの正解数が大きくなるに従って、当選しやすくなっているので、喩えミッションが途中で未達成になることが判明しても、遊技者は力がこもる瞬間となる。
副制御部160は、ステップS860で、ミッション的中ゲームのクリア条件(達成条件)が満たされたか否かを判断する(この場合、5ゲーム中で正解2回を達成したかを判断する)。
副制御部160は、クリア条件が満足する場合、ステップS890へ移行してART準備中状態とし、主制御部100が変動表示ゲームを行う。その後に、準備段階を経て、複数回の特殊リプレイ役の入賞によりARTゲームが開始される。一方、クリア条件を満足しない場合、ステップS870に移行して、副制御部160は、ステップS850においてAT機能(ART)が当選したか否かを判断し、当選していなければ、ステップS880に移行して、主制御部100がミッション前のモードを維持し他状態で通常ゲームを行う一方、当選していれば、ステップS890へ移行する。
他の実施例として、通常ゲームにおいて、主制御部100が行う抽選でAT機能が当選した場合に、意図的にミッション的中ゲームを開始して、必ずミッションをクリアさせるようにもできる。例えば、主制御部100は、AT機能が当選した状態において、ミッションゲームの開始条件が成立すると、ミッション的中ゲームを行うゲーム数(例えば、3ゲーム)及びクリア条件(正解1回)を副制御部160に通知する。つまり、3ゲーム中に正解1回でミッション条件をクリアとなる。副制御部160は、ステップS800でミッション的中ゲームのクリア条件を表示演出装置11に表示する(この場合、3ゲーム中に正解1回でミッション条件をクリア)。
主制御部100は、遊技者がMAXベット操作で規定枚数のメダルを投入後にスタート操作すると役抽選を実行し、ステップS810に移行して、副制御部160にハズレコマンドを送信する。このハズレコマンドは、的中ゲームで必ず不正解にするということを意味しており、その結果、1ゲーム目で正解することはなくなる。
主制御部100は、副制御部160によるタイトル表示とほぼ同時に、3つのリールドラムを上下にブルブルと振動させ、遊技者が停止ボタン部10を操作するのを促す(図146(A)参照)。主制御部100は、3秒が経過するまでに停止ボタン部10の何れかが操作されると、遊技者が選択した停止ボタン部10(例えば、左停止ボタン10a)を副制御部160に通知する。一方、遊技者が3秒経過するまでに停止ボタン部10を選択しなかった場合、所定の左停止ボタン10aが選択されたものとして、左停止ボタン10aを副制御部160に通知する。
副制御部160は、選択された停止ボタン部10の通知(この場合、左停止ボタン10a)を受け取ると、表示演出装置11に表示していたキャラクタを画面の左側に移動させて、左停止ボタン10aの操作により左ドラム2aが選択されたことを表示する。
主制御部100は、タイムアップと同時に、ハズレとなる様に始動リールを決定する。つまり、中ドラム2b又は右ドラム2cの中から1つのリールドラムを決定し、該リールドラムを副制御部160に通知する。主制御部100は、タイムアップから更に1秒経過すると、決定した中ドラム2bを最初に変動させ(図146(B)参照)、その後に3つのリールドラムの回転速度を約80回転/分で一定(図146(C)参照)となるように制御する。そして、回転速度が一定になったら、主制御部100は、停止ボタン部10の正規操作を有効にして、役抽選結果と停止ボタン部10の操作に応じてドラム部2を停止制御する。
副制御部160は、ステップS820に移行すると、最初に回転したドラム部2と遊技者が選択したドラム部2とが異なるので、表示演出装置11に「失敗」と表示して、ステップS830に移行する。これを2回連続して行うことにより、遊技者に緊張感を与えることが可能になる。
主制御部100は、遊技者がMAXベット操作で規定枚数のメダルを投入後にスタート操作すると役抽選を実行し、ステップS810に移行して、副制御部160に当選コマンドを送信する。この当選コマンドは、的中ゲームで必ず正解にするということを意味しており、その結果、3ゲーム目で正解することになる。
主制御部100は、副制御部160によるタイトル表示とほぼ同時に、3つのリールドラムを上下にブルブルと振動させ、遊技者が停止ボタン部10を操作するのを促す(図146(A)参照)。主制御部100は、3秒が経過するまでに停止ボタン部10の何れかが操作されると、遊技者が選択した停止ボタン部10(例えば、中停止ボタン10b)を副制御部160に通知する。
副制御部160は、選択された停止ボタン部10の通知(この場合、中停止ボタン10b)を受け取ると、表示演出装置11に表示していたキャラクタを画面の中央に移動させて、中停止ボタン10bの操作により中ドラム2bが選択されたことを表示する。
主制御部100は、タイムアップと同時に、正解となる様に始動リールを決定する。つまり、中ドラム2bを決定し、該リールドラムを副制御部160に通知する。主制御部100は、タイムアップから更に1秒経過すると、決定した中ドラム2bを最初に変動させ(図146(B)参照)、その後に3つのリールドラムの回転速度を約80回転/分で一定(図146(C)参照)となるように制御する。そして、回転速度が一定になったら、主制御部100は、停止ボタン部10の正規操作を有効にして、役抽選結果と停止ボタン部10の操作に応じてドラム部2を停止制御する。これにより、3ゲーム目に意図的にミッションをクリアさせることが可能となる。この様にすれば、遊技者に緊張感と共に、自力で獲得したという達成感を与えることができるので、興趣が増す。
図154は、宝探しチャレンジ(ミッションゲーム)でARTを付与する処理手順を示すフローチャートである。なお、付与される特典としてAT機能のセット数について説明するが、上述した特典にも当然に適用できる。また、制御手段として、主制御部100及び副制御部160を分けて説明しているが、1つの制御部だけで制御することも可能である。
通常遊技中にレア小役、チャンス役(チャンス目)や特殊リプレイ等の抽選契機役が内部当選すると、宝探しチャレンジの発動抽選が行われる。この発動抽選に当選すると、宝探しチャレンジが開始される。他としては、宝探しチャレンジの開始条件として、ボーナス終了後の所定ゲーム数消化後が挙げられる。例えば、ボーナス終了後、128ゲーム毎にミッション的中ゲームの発動抽選を行ったり、天井ゲームとして1024ゲーム数消化後には必ずミッション的中ゲームを発動させるようにしてもよい。また、レギュラーボーナス終了後に抽選を行って、宝探しチャレンジを発動させるゲーム数を決定してもよい。例えば、64ゲーム以内に20%、128ゲーム付近で20%、256ゲーム付近で20%…1024ゲームで100%(天井ゲーム)としてもよい。
主制御部100は、規定枚数のメダルが投入後にスタートレバー9が正規操作されて、宝探しチャレンジの開始条件が成立すると、ステップ900で演出の為にリールドラムをフリーズ状態にし、ステップ910で複数のスイッチの中から正解とするスイッチを決定して、副制御部160に通知する。このスイッチとしては、精算ボタン6、ベットボタン(1ベットボタン7又はマックスベットボタン8)、スタートレバー9、停止ボタン部10(左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10cのボタン群)である。また、スペシャルボタン14や十字キー(中央及び上下左右で合計5個のスイッチ)でもよい。
主制御部100は、複数のスイッチの内、抽選により少なくとも1つ又は2つ以上を正解とするが、極端な場合には全てを正解とすることもある。なお、主制御部100がフリーズ状態にするのは最大10秒間で、その間に何れのスイッチも選択されなければ、予め定められたマックスベットボタン8を自動的に選択するようになっている。また、10秒経過すると、全てのスイッチの中から抽選で1つのスイッチを自動的に選択するようにしてもよい。時間制限を加えることで、遊技者をドキドキさせることができる。
副制御部160は、ステップ920で宝探しチャレンジのタイトル及び複数のスイッチの全ての画像を表示演出装置11に表示すると共に、10、9、8…と残り時間をカウントダウンする。この時、副制御部160は、遊技状態(例えば、高確率状態)に応じて、正解のスイッチを含んだ少数のスイッチに絞り込んで表示(例えば、マックスベットボタン8又はスタートレバー9の二択表示)したり、正解のスイッチそのものだけを表示することも可能である。通常、副制御部160は、全てのスイッチを表示演出装置11にそのまま表示するが、当選の可能性が高いものを意図的に示唆する表示を行うこともできる。例えば、副制御部160は、正解のスイッチが中停止ボタン10bの場合、精算ボタン6を青色で、1ベットボタン7及びマックスベットボタン8を緑色で、スタートレバー9を赤色で、左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10cを虹色で表示すると、この順番で当選の可能性が高くなる。遊技者は、停止ボタン部10の中から選択するので、1/3の確率で正解することになる。また、特典としてのARTゲーム数又はARTセット数の当選確率は高いが、受ける特典を低くする一方、当選確率は低いが、受ける特典を高くすることもできる。例えば、マックスベットボタン8は当選確率50%、特典のARTゲーム数を100ゲームとすれば、期待値は50ゲームとなる。また、スタートレバー9は当選確率10%、特典のARTゲーム数を500ゲームとすれば、期待値は50ゲームとなる。即ち、各スイッチに応じて性格(報酬の傾向)を持たせ、特典は少ないが当り易いという安定志向か、特典は大きいが当り難いというようにすることで、射幸性を向上させる共に、期待値(報酬)を同じにできるという効果がある。
主制御部100は、ステップ930で遊技者が何れかのスイッチを操作するか、又は10秒のタイムアップにより、複数のスイッチの中から選択されたスイッチを認識すると、副制御部160に認識したスイッチを通知する。主制御部100は、ステップ940に移行し、正解としたスイッチと認識したスイッチが一致した場合、ステップ950で一直線演出を行って、ステップ960で遊技における特典を付与する。例えば、その特典は、アシスト機能を発動させるセット数又はゲーム数、アシスト機能抽選の継続率の向上、アシスト機能のセット数又はゲーム数の当選率の向上、ボーナス天井ゲーム数の低下、ストックしているボーナスの放出、の何れかである。一方、ステップ940でスイッチが一致しなかった場合、ステップ970でハズレ演出を行って、ステップ980で通常ゲームを行う。
この一直線演出及びハズレ演出を図151及び図152を用いて説明する。主制御部100は、副制御部160にフリーズ演出開始コマンドを出力する。このフリーズ演出開始コマンド中には、一直線演出の当否情報も含まれている。副制御部160は、フリーズ演出開始コマンドを受け取ると、一直線演出の当否を加味して表示演出装置11にフリーズ演出映像を表示する。
主制御部100は、インデックスを参照することにより、基準位置に停止している3つのリールドラムの図柄番号を全て認識しており、フリーズ演出映像とほぼ同時に3つのリールドラムを上下にブルブルと振動させ、フリーズ演出が開始することを遊技者に知らせた後に、3つのリールドラムを回転させる(図151(A)〜(B)参照)。主制御部100は、所定時間が経過すると、左ドラム2aを停止(又は疑似停止)させて、例えばNo.8の赤7図柄を中段に表示する(図151(C)参照)。また、副制御部160も表示演出装置11の左ドラム2aに対応する位置に赤7図柄を表示する。また同様に、主制御部100は、所定時間が経過すると中ドラム2bを停止(又は疑似停止)させて、例えばNo.8の赤7図柄を中段に表示する(図151(D)参照)。また、副制御部160も表示演出装置11の中ドラム2bに対応する位置に赤7図柄を表示する(図111(B)参照)。
図152を参照し、主制御部100は、その後に所定時間が経過すると右ドラム2cの回転速度を徐々に遅くして、例えばNo.8の赤7図柄が上段を過ぎた辺りから上下にブルブルと震動させながら下にゆっくりと移動させる(図152(A)〜(B)参照)。この時、副制御部160は、表示演出装置11にマックスベットボタン8又はスペシャルボタン14を叩く様に又は連打する様に演出表示する。なお、遊技者が各ボタンを叩いても又は連打してもリールドラムの停止態様は同じである。つまり、図柄の表示結果に影響はない。
主制御部100は、一直線演出に当選しているときには、右ドラム2cを停止(又は疑似停止)させて、例えばNo.8の赤7図柄を中段に表示して、副制御部160に一直線停止コマンドを送信する(図152(C)参照)。また、副制御部160も表示演出装置11の右ドラム2cに対応する位置に赤7図柄を表示する(図111(D)参照)。例えば、主制御部100は、特典としてARTゲーム数の抽選を行って400ゲームが当選したと仮定すると、副制御部160に一直線演出を5回行うことを事前に通知する。副制御部160は、400ゲームの分割表示演出を選択して、1回目に20ゲーム、2回目に30ゲーム、3回目に50ゲーム、4回目に100ゲーム、5回目に200ゲームと一直線停止コマンドを受信する毎に表示演出装置11に表示して、最後にトータル400ゲーム上乗せと刺激的に表示する。同様に、特典のARTセット数が5であれば、一直線停止コマンドを受信する毎に1セット上乗せと表示演出装置11に表示して、最後にトータル5セット上乗せと表示する。これは図112で説明した7RUSHフリーズ演出と同様であるので、説明を省略する。
一方、主制御部100は、一直線演出に不当選のときには、No.8の赤7図柄を中段から下段に移動させて停止表示する(図152(D)参照)。また、副制御部160も表示演出装置11の右ドラム2cに対応する位置に菱形図柄(赤7図柄以外)を表示する(図111(D)参照)。なお、一直線演出に当選しているときに、復活演出をすることも可能であり、図152(D)に示した状態から再び右ドラム2cがブルブルと振動を開始した後、図152(C)に示した状態になる。主制御部100から最初に復活コマンドを受けた場合、副制御部160は表示演出装置11の右ドラム2cに対応する位置にクエスチョンマークを表示し、右ドラム2cが上に1コマ移動するのと同時に、そのクエスチョンマークを爆発させて赤7図柄を表示する。また、復活演出をする場合、マックスベットボタン8又はスペシャルボタン14を叩く様に又は連打する様に表示演出装置11に演出表示する。
なお、ATゲーム数又はATセット数以外の特典として、アシスト機能抽選での継続率(当選確率)を向上させる。例えば、継続率30%だったものを、特典として継続率50%→70%→85%→95%のように段階的に向上させる。更には、ボーナスを放出する天井ゲーム数を低下させる。例えば、天井ゲーム数を残り1000ゲームから残り100ゲーム低下させれば、ボーナスが直ぐに放出される。また、ストックしているAT機能を発動させる第3のボーナスの放出が一気に行われる。例えば、AT50セットをストックしていれば、AT50セットを連続して放出することが可能となる。
図150は、BB1ゲーム中の一直線演出抽選テーブル及び窓部の図柄表示状態を示した模式図である。
図145で説明したフリーズ演出で行う的中ゲームに替えて、一直線演出を行う場合を説明する。
主制御部100は、図150(A)に示す一直線演出抽選テーブルを用いた抽選により一直線演出を行うか否かを決定する。この一直線演出は、BB1が入賞すると開始されるボーナスゲームで、スタート手段の正規操作から停止スイッチが有効化されるまでに、演出の為に3つ(複数)のリールドラムを変動させるフリーズ演出であって、赤7図柄(演出用図柄)を中段横ラインに一直線に揃えて停止させるか否かの激アツ演出を意味する。例えば、発生させている乱数が0〜99の100個と仮定し、抽出した乱数が0〜N1でハズレとなりフリーズ演出そのものが行われない。抽出した乱数がN1+1〜99で当選となりフリーズ演出が行われる。抽出した乱数がN1+1〜N2で一直線演出がハズレとなり赤7図柄は一直線に揃わない。一方、N2+1〜99で一直線演出が当選となりリールドラムに描かれた赤7図柄が中央横一直線に揃って停止する。このN1及びN2の値を調整することにより、フリーズ演出の発生確率及び一直線演出の発生確率を任意に設定することができる。例えば、N1を49及びN2を74と仮定すると、二分の一の確率でフリーズ演出が当選し、その二分の一の確率で一直線演出が当選する。つまり、四分の一の確率で一直線演出が行われる。なお、「停止」とは、遊技者が停止したと認識できる程度でもよく、リールドラムが少し上下に振動しているような疑似停止でも含まれる。なお、赤7図柄が揃って停止するのは中央横一直線に限られず、例えば上段横一直線、下段横一直線、右上がり斜め一直線又は右下がり斜め一直線でもよい。
ここで図141を参照し、遊技状態として初期状態、RT1状態及びRT6状態がリプレイ役の当選確率が低い通常リプレイ状態である。また、RT2状態、RT3状態、RT4状態及びRT5状態がリプレイ役の当選確率が通常リプレイ状態よりも高い高確率再遊技状態である。
主制御部100は、BB1が内部当選した遊技状態に応じて、通常リプレイ状態用の一直線演出抽選テーブル又は高確率再遊技状態の一直線演出抽選テーブルの何れかを選択して、ボーナスゲーム中にフリーズ演出及び一直線演出を抽選する。高確率再遊技状態の一直線演出抽選テーブルは、通常リプレイ状態用の一直線演出抽選テーブルよりもフリーズ演出及び一直線演出の当選確率が高くなっている。高確率再遊技状態の一直線演出抽選テーブルは、上述したように、N1を49及びN2を74とすると、二分の一の確率でフリーズ演出が当選し、その二分の一の確率で一直線演出が当選する。一方、通常リプレイ状態用の一直線演出抽選テーブルのN1を89及びN2を94とすると、十分の一の確率でフリーズ演出が当選し、その二分の一の確率で一直線演出が当選する。つまり、二十分の一の確率で一直線演出が行われる。また、フリーズ演出が起こると、その半分で赤7図柄が一直線に揃って停止する。なお、この比率は任意に設計できる。
上述した4つの高確率再遊技状態同士でも当選確率に差が付いており、RT2状態<RT3状態<RT4状態<RT5状態であり、具体的にはRT5状態でフリーズ演出が1/2で一直線演出が1/4で当選し、RT4状態でフリーズ演出が2/5で一直線演出が1/5で当選し、RT3状態でフリーズ演出が2/6で一直線演出が1/6で当選し、RT2状態でフリーズ演出が2/7で一直線演出が1/7で当選する。また同様に、3つの通常リプレイ状態同士でも当選確率に差が付いており、RT1状態<初期状態<RT6状態であり、具体的にはRT6状態でフリーズ演出が2/20で一直線演出が1/20で当選し、初期状態でフリーズ演出が2/25で一直線演出が1/25で当選し、RT1状態でフリーズ演出が2/30で一直線演出が1/30で当選する。各一直線演出抽選テーブルとしてN1及びN2がROM101に記憶されており、主制御部100は、BB1が内部当選した遊技状態に対応する一直線演出抽選テーブルを読み出して、各BB1ボーナスゲーム(ボーナス1ゲーム)で行うフリーズ演出及び一直線演出の抽選に使用する。
主制御部100は、ボーナス1が入賞し(図150(B)参照)、MAXベット操作で規定枚数のメダルを投入後にスタート操作されると、上述した一直線演出抽選テーブルを用いた演出抽選及び役抽選を実行して、フリーズ演出及び一直線演出を開始するか否かを決定する。主制御部100は、抽選にハズレた場合、フリーズ演出を行うことなく3つのリールドラムの回転の速さを一定にした後(図150(C)参照)、停止ボタン部10の操作を有効とする。殆どの場合、役抽選では菱形(緑)小役が当選して、停止ボタン部10の停止操作の如何に拘わらず、菱形(緑)小役が入賞する(図150(D)参照)。その後のボーナス1ゲームでは、図150(C)〜図150(D)を繰り返すことになる。一方、白7小役が当選すると、表示演出装置11に「白7を狙え」と表示して、音声でその旨を報知する(入賞態様は、図144(D)参照)。なお、当然ながら「白7を狙え」演出は、ガゼ報知の場合もある。
図151は、窓部の図柄表示状態を示した模式図である。
主制御部100は、ボーナス1ゲームで役抽選を実行し、図150(A)に示す一直線演出抽選テーブルを用いた抽選でフリーズ演出を当選させると、副制御部160にフリーズ演出開始コマンドを出力する。このフリーズ演出開始コマンド中には、一直線演出の当否情報も含まれている。副制御部160は、フリーズ演出開始コマンドを受け取ると、一直線演出の当否を加味して表示演出装置11に「チャンス」又は「大チャンス」と表示する(図111(A)〜(E)参照)。一直線演出がハズレの場合、例えば「チャンス」と「大チャンス」が9:1の比率で表示され、一直線演出が当選の場合には、「チャンス」と「大チャンス」が1:2の比率で表示される。
主制御部100は、インデックスを参照することにより、基準位置に停止している3つのリールドラムの図柄番号を全て認識しており、チャンス表示とほぼ同時に3つのリールドラムを上下にブルブルと振動させ、フリーズ演出が開始することを遊技者に知らせた後に、3つのリールドラムを回転させる(図151(A)〜(B)参照)。主制御部100は、所定時間が経過すると、左ドラム2aを停止(又は疑似停止)させて、例えばNo.8の赤7図柄を中段に表示する(図151(C)参照)。また、副制御部160も表示演出装置11の左ドラム2aに対応する位置に赤7図柄を表示する。また同様に、主制御部100は、所定時間が経過すると中ドラム2bを停止(又は疑似停止)させて、例えばNo.8の赤7図柄を中段に表示する(図151(D)参照)。また、副制御部160も表示演出装置11の中ドラム2bに対応する位置に赤7図柄を表示する(図111(B)参照)。
図152は、窓部の図柄表示状態を示した模式図である。
主制御部100は、その後に所定時間が経過すると右ドラム2cの回転速度を徐々に遅くして、例えばNo.8の赤7図柄が上段を過ぎた辺りから上下にブルブルと震動させながら下にゆっくりと移動させる(図152(A)〜(B)参照)。この時、副制御部160は、表示演出装置11にマックスベットボタン8又はスペシャルボタン14を叩く様に又は連打する様に演出表示する。なお、遊技者が各ボタンを叩いても又は連打してもリールドラムの停止態様は同じである。つまり、図柄の表示結果に影響はない。
主制御部100は、一直線演出に当選しているときには、右ドラム2cを停止(又は疑似停止)させて、例えばNo.8の赤7図柄を中段に表示する(図152(C)参照)。また、副制御部160も表示演出装置11の右ドラム2cに対応する位置に赤7図柄を表示する(図111(D)参照)。結果的に、ボーナス1ゲームでフリーズ演出を行って、一直線演出に当選したときには赤7図柄(演出用図柄)が表示窓に一直線に揃えて停止表示されることになる。一方、主制御部100は、一直線演出に不当選のときには、No.8の赤7図柄を中段から下段に移動させて停止表示する(図152(D)参照)。また、副制御部160も表示演出装置11の右ドラム2cに対応する位置に菱形図柄(赤7図柄以外)を表示する(図111(D)参照)。なお、一直線演出に当選しているときに、復活演出をすることも可能であり、図152(D)に示した状態から再び右ドラム2cがブルブルと振動を開始した後、図152(C)に示した状態になる。主制御部100から最初に復活コマンドを受けた場合、副制御部160は表示演出装置11の右ドラム2cに対応する位置にクエスチョンマークを表示し、右ドラム2cが上に1コマ移動するのと同時に、そのクエスチョンマークを爆発させて赤7図柄を表示する。また、復活演出をする場合、マックスベットボタン8又はスペシャルボタン14を叩く様に又は連打する様に表示演出装置11に演出表示する。
主制御部100は、一直線演出に当選し、更に7RUSH抽選で当選すると、副制御部160にその旨を通知して、図152(C)の状態から7RUSHフリーズ演出を行う。主制御部100は、図112(B)と同様にドラム部2を上方向に揃えて回転させ、振動を続ける赤7図柄を中央一直線に揃えて停止させて窓部3に表示し、ART上乗せゲーム数の50ゲームを表示する(図112(C)参照)。この表示は、当選した回数だけ何度も繰り返されるので、遊技者は興奮と感動を覚える。なお、ART上乗せセット数の場合には、1回停止する毎に1セット上乗せされ、最終的に総ART上乗せセット数が表示演出装置11に表示される。7RUSHが終了する場合は、ドラム部2を順方向に回転させる(図112(D)参照)。
一方、7RUSHが不当選の場合には、主制御部100は、図152(C)又は図152(D)に示した状態から、その後に3つのリールドラムの回転速度を約80回転/分で一定となるように回転制御する(図146(C)参照)。そして、回転速度が一定になったら、主制御部100は、停止ボタン部10の操作を有効にして、役抽選で当選した菱形(緑)小役(図146(D)参照)又は白7小役(図144(D)参照)を入賞させる。なお、リールインデックスを見て図柄の位置合わせをした場合は、目押し補助とならないようにリールの位置をランダム遅延させて任意にズラした後に、回転速度を一定にする。
つまり、AT抽選手段(アシスト抽選手段)は、一直線演出に当選するとATゲーム数又はATセット数を抽選する。ボーナス1ゲームが終了すると、表示演出装置11やスピーカ部12は、主制御部100が役抽選で押し順役を内部当選させた場合、ワークRAMに記憶するATゲーム数又はATセット数に基づいて、押し順役を入賞させる停止スイッチの操作順序を報知するようになっている。なお、ATゲーム数又はATセット数以外の特典として、アシスト機能抽選での継続率(当選確率)を向上させる。例えば、継続率30%だったものを、特典として継続率50%→70%→85%→95%のように段階的に向上させる。更には、ボーナスを放出する天井ゲーム数を低下させる。例えば、天井ゲーム数を残り1000ゲームから残り100ゲーム低下させれば、ボーナスが直ぐに放出される。また、ストックしているAT機能を発動させる第3のボーナスの放出が一気に行われる。例えば、AT50セットをストックしていれば、AT50セットを連続して放出することが可能となる。
図153は、BB1ゲームによるART開始までの処理手順を示すフローチャートである。なお、付与される特典としてAT機能のセット数について説明するが、上述した特典にも当然に適用できる。
通常遊技中にボーナス1の作動図柄が表示されてボーナス1が入賞すると(図150(A)参照)、主制御部100は、ステップS800でボーナス1が内部当選した遊技状態(通常リプレイ状態又は高確率再遊技状態)に応じて、フリーズ演出抽選テーブルを選択する。遊技者がスタート操作をすると、ステップS802でBB1ゲームを開始して、ステップS804で白7小役が内部当選してART確定したか否かを判断する。なお、白7小役を狙えばART確定図柄(ボーナス図柄:図144(D)参照)が一直線に表示されるが、表示の如何に拘わらず白7小役が内部当選すればARTは確定する。
ステップS804で白7小役が内部当選した場合、主制御部100は白7小役当選コマンドを副制御部160に送信する。副制御部160は、ステップS806でART抽選テーブル(白7小役)を選択してART抽選を行い、ステップS806で1〜10セットの範囲でARTセット数を上乗せして、ステップS810へ移行する。つまり、ハズレがないので最低でもART1セットが確定することになる。なお、ART上乗せゲーム数抽選でも構わない。
ステップS804で白7小役が内部当選しなかった場合、主制御部100は、ステップS810へ移行して図150(A)に示したフリーズ演出抽選テーブル(一直線演出抽選テーブル)を用いた抽選によりフリーズ演出を行うか否かを決定し、行わない場合はステップS816へ移行する。一方、フリーズ演出を行う場合、主制御部100は、フリーズ状態にしてステップS812へ移行し、一直線演出に当選したときには赤7図柄(演出用図柄)を表示窓に一直線に揃えて停止表示する(図152(C)参照)。この時に主制御部100は、ステップS814でART抽選テーブル(一直線演出)を選択してART抽選を行い、1〜10セットの範囲でARTセット数(又はゲーム数)を上乗せして、ステップS816へ移行する。複数セットが当選すると、主制御部100は、図112(A)〜(C)で示した通り、当選したセット数分だけセブンラッシュ演出を発生させて、赤7図柄を表示窓に一直線に揃えて停止表示する。なお、ART上乗せゲーム数抽選でも構わない。一方、一直線演出に不当選のとき、主制御部100は、演出用図柄を表示窓に一直線に揃えることなくズラして停止させる(図152(D)参照)。
主制御部100は、ステップS816へ移行すると、払出し枚数が規定数を超えたか否かを判断し、超えていなければステップS802へ移行してBB1ゲームを続ける一方、超えていればステップS818へ移行してBB1を終了する。
副制御部160は、ステップS820でART確定図柄(白7図柄又は赤7図柄)が表示されたか否かを判断し、表示されていれば、ステップS836へ移行してART準備中状態とし、主制御部100が変動表示ゲームを行う。その後に、準備段階を経て、複数回の特殊リプレイ役の入賞によりARTゲームが開始される。表示演出装置11やスピーカ部12(報知手段)は、当選したATゲーム数又はATセット数に基づいて、役抽選により内部当選した押し順役を入賞させる停止スイッチの操作順序を報知する。一方、ART確定図柄が表示されていなければ、副制御部160は、ステップS822でBB1ゲーム中のミッションゲームやレア小役よる抽選でAT機能(ART)が当選したか否かを判断し、当選していなければ、ステップS824でモード抽選を行って、ステップS826で主制御部100が通常ゲームを行う。副制御部160が行うモード抽選は、AT機能の当選し易さを決める状態であり、天国モード、高確率モード、普通モード、低確率モード又は地獄モードの順でAT機能が当選し難くなる。当然ながら、天国モードでは32ゲーム以内でARTボーナスが放出され、高確率モードではART抽選契機役が当選すれば高い確率でARTボーナスが当選する。
副制御部160は、ステップS822でミッションゲームやレア小役による抽選でAT機能が当選していれば、ステップS828で前兆ゲーム数抽選を行う。例えば、ステップS822においてAT機能抽選で当選したことを表示演出装置11に表示すれば、前兆状態にする意味がないので「前兆なし」となるが、当選したことを報知しなかった場合には8ゲームから32ゲームの間でART当選報知の前兆ゲーム数が決定される。副制御部160は、ステップS832で前兆なしの場合、ステップS836へ移行してART準備中状態とし、主制御部100が変動表示ゲームを行う。一方、前兆ありの場合、ステップS832で前兆ゲームを行って、テップS834で前兆ゲームを消化すると、ステップS836へ移行してART準備中状態となる。ARTが開始すると、副制御部160は、当選したATゲーム数又はATセット数に基づいて、役抽選により内部当選した押し順役を入賞させる停止スイッチの操作順序を表示演出装置11やスピーカ部12(報知手段)を用いて報知する。
図155は、通常遊技中(通常リプレイ状態又は高確率リプレイ状態)の一直線演出抽選テーブル及び窓部の図柄表示状態を示した模式図である。
図150で説明したBB1ゲーム中に行う一直線演出に替えて、通常遊技中に行う場合を説明する。なお、技術思想としては同様であり、既に開示している。
主制御部100は、通常遊技でRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイ(図139参照)や単チェ(中段チェリー)、強スイカ、チャンス目と呼ばれるレア小役であるフリーズ演出抽選契機役(所定役)が内部当選すると、図155(A)に示す一直線演出抽選テーブルを用いた抽選により一直線演出を行うか否かを決定する。この一直線演出は、通常遊技(通常の変動表示ゲーム)で、スタート手段の正規操作から停止スイッチが有効化されるまでに、演出の為に3つ(複数)のリールドラムを変動させるフリーズ演出であり、例えば白7図柄(演出用図柄)を下段横ラインに一直線に揃えて停止させるか否かの激アツ演出を意味する。例えば、発生させている乱数が0〜99の100個と仮定し、抽出した乱数が0〜N1でハズレとなりフリーズ演出そのものが行われない。抽出した乱数がN1+1〜99で当選となりフリーズ演出が行われる。抽出した乱数がN1+1〜N2で一直線演出がハズレとなり白7図柄は一直線に揃わない。一方、N2+1〜99で一直線演出が当選となりリールドラムに描かれた白7図柄が下段横一直線に揃って停止する。このN1及びN2の値を調整することにより、フリーズ演出の発生確率及び一直線演出の発生確率を任意に設定することができる。例えば、N1を49及びN2を74と仮定すると、二分の一の確率でフリーズ演出が当選し、その二分の一の確率で一直線演出が当選する。つまり、四分の一の確率で一直線演出が行われる。なお、「停止」とは、遊技者が停止したと認識できる程度でもよく、リールドラムが少し上下に振動しているような疑似停止でも含まれる。なお、赤7図柄が揃って停止するのは下段横一直線に限られず、例えば上段横一直線、中央横一直線、右上がり斜め一直線又は右下がり斜め一直線でもよい。通常遊技でRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイや上記レア小役に対応する一直線演出抽選テーブルがROM101に記憶されており、一直線演出の当選確率がそれぞれ異なる様に設計されている。
ここで図141を参照し、遊技状態として初期状態、RT1状態及びRT6状態がリプレイ役の当選確率が低い通常リプレイ状態である。また、RT2状態、RT3状態、RT4状態及びRT5状態がリプレイ役の当選確率が通常リプレイ状態よりも高い高確率リプレイ状態(高確率再遊技状態)である。
主制御部100は、フリーズ演出抽選契機役が内部当選した遊技状態に応じて、通常リプレイ状態用の一直線演出抽選テーブル又は高確率再遊技状態用の一直線演出抽選テーブルの何れかを選択して、通常遊技中にフリーズ演出及び一直線演出を抽選する。高確率再遊技状態の一直線演出抽選テーブルは、通常リプレイ状態用の一直線演出抽選テーブルよりもフリーズ演出及び一直線演出の当選確率が高くなっている。高確率再遊技状態の一直線演出抽選テーブルは、上述したように、N1を49及びN2を74とすると、二分の一の確率でフリーズ演出が当選し、その二分の一の確率で一直線演出が当選する。一方、通常リプレイ状態用の一直線演出抽選テーブルのN1を89及びN2を94とすると、十分の一の確率でフリーズ演出が当選し、その二分の一の確率で一直線演出が当選する。つまり、二十分の一の確率で一直線演出が行われる。また、フリーズ演出が起こると、その半分で赤7図柄が一直線に揃って停止する。なお、この比率はフリーズ演出抽選契機役に応じて、任意に設計できる。例えば、単チェ(中段チェリー)>RT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイ>強チャンス目>強スイカ>弱チャンス目>弱スイカ>角チェ(弱チェリー)のように設計される。
上述した4つの高確率再遊技状態同士でも当選確率に差が付いており、RT2状態<RT3状態<RT4状態<RT5状態の確率で一直線演出が当選する。また同様に、3つの通常リプレイ状態同士でも当選確率に差が付いており、RT1状態<初期状態<RT6状態の確率で一直線演出が当選する。各一直線演出抽選テーブルとしてN1及びN2がROM101に記憶されており、主制御部100は、各通常遊技(非ボーナスゲーム)において、フリーズ演出抽選契機役が内部当選した遊技状態及び該契機役に対応する一直線演出抽選テーブルを読み出して、フリーズ演出及び一直線演出の抽選に使用する。
主制御部100は、前の通常遊技がハズレの状態において(図155(B)参照)、MAXベット操作で規定枚数のメダルを投入後にスタート操作され、今回の通常遊技の役抽選でフリーズ演出抽選契機役が内部当選すると、上述した一直線演出抽選テーブルを用いた演出抽選を実行して、フリーズ演出を開始するか否か及び一直線演出を行うか否かを決定する。主制御部100は、抽選にハズレた場合、フリーズ演出を行うことなく3つのリールドラムの回転の速さを一定にした後(図155(C)参照)、停止ボタン部10の操作を有効とする。この場合、役抽選では菱形(緑)小役が当選して、菱形(緑)小役が入賞したことを示している(図150(D)参照)。その後の通常遊技では、役抽選を行って、図155(C)〜図155(D)を繰り返すことになる。
図156は、窓部の図柄表示状態を示した模式図である。
主制御部100は、通常遊技で役抽選を実行し、フリーズ演出抽選契機役が内部当選すると、図155(A)に示す一直線演出抽選テーブルを用いて抽選を行い、フリーズ演出が当選すると、副制御部160にフリーズ演出開始コマンドを出力する。このフリーズ演出開始コマンド中には、一直線演出の当否情報も含まれている。副制御部160は、フリーズ演出開始コマンドを受け取ると、一直線演出の当否を加味して表示演出装置11に、「チャンス」又は「大チャンス」と表示する(図111(A)〜(E)参照)。一直線演出がハズレの場合には、例えば「チャンス」と「大チャンス」が9:1の比率で表示される一方、一直線演出が当選の場合には、「チャンス」と「大チャンス」が1:2の比率で表示される。
主制御部100は、回胴センサ31a、31b及び31cからのインデックス信号インデックス信号をそれぞれ参照することにより、基準位置に停止している3つのリールドラムの図柄番号を全て認識しており、チャンス表示とほぼ同時に3つのリールドラムを上下にブルブルと振動させ、フリーズ演出が開始することを遊技者に知らせた後に、3つのリールドラムを回転させる(図156(A)〜(B)参照)。主制御部100は、所定時間が経過すると、左ドラム2aを停止(又は疑似停止)させて、例えばNo.2の白7図柄を下段に表示する(図156(C)参照)。また、副制御部160も表示演出装置11の左ドラム2aに対応する位置に白7図柄を表示する。また同様に、主制御部100は、所定時間が経過すると中ドラム2bを停止(又は疑似停止)させて、例えばNo.4の白7図柄を下段に表示する(図156(D)参照)。また、副制御部160も表示演出装置11の中ドラム2bに対応する位置に白7図柄を表示する(図111(B)参照)。
図157は、窓部の図柄表示状態を示した模式図である。
主制御部100は、その後に所定時間が経過すると右ドラム2cの回転速度を徐々に遅くして、例えばNo.4の白7図柄が上段を過ぎた辺りから上下にブルブルと震動させながら下にゆっくりと移動させる(図157(A)〜(B)参照)。この時、副制御部160は、表示演出装置11にマックスベットボタン8又はスペシャルボタン14を叩く様に又は連打する様に演出表示する。なお、遊技者が各ボタンを叩いても又は連打してもリールドラムの停止態様は同じである。つまり、図柄の表示結果に影響はない。
主制御部100は、一直線演出に当選しているときには、右ドラム2cを停止(又は疑似停止)させて、例えばNo.4の白7図柄を下段に表示する(図157(C)参照)。また、副制御部160も表示演出装置11の右ドラム2cに対応する位置に白7図柄を表示する(図111(D)参照)。結果的に、通常リプレイ状態又は高確率リプレイ状態の通常遊技でフリーズ演出を行って、一直線演出に当選したときには、白7図柄(演出用図柄)が表示窓に一直線に揃えて停止表示されることになる。一方、主制御部100は、一直線演出に不当選のときには、No.4の白7図柄を中段から枠外に2コマ移動させて停止表示する(図157(D)参照)。また、副制御部160も表示演出装置11の右ドラム2cに対応する位置に菱形図柄(白7図柄及び赤7図柄以外)を表示する(図111(D)参照)。なお、一直線演出に当選しているときには、復活演出をすることも可能であり、図157(D)に示した状態から再び右ドラム2cがブルブルと振動を開始して、正規回転又は逆回転した後に、図157(C)に示した状態になる。主制御部100から最初に復活コマンドを受けた場合、副制御部160は表示演出装置11の右ドラム2cに対応する位置にクエスチョンマークを表示し、右ドラム2cが上に2コマ移動するのと同時に、そのクエスチョンマークを爆発させて白7図柄を表示する。また、復活演出をする場合、マックスベットボタン8又はスペシャルボタン14を叩く様に又は連打する様に表示演出装置11に激アツ演出を表示する。
主制御部100は、一直線演出に当選し、更に7RUSH抽選で当選すると、副制御部160にその旨を通知して、図157(C)の状態から7RUSHフリーズ演出を行う。主制御部100は、図112(B)と同様にドラム部2を上方向に揃えて回転させ、振動を続ける赤7図柄を中央一直線に揃えて停止させて窓部3に表示し、ART上乗せゲーム数の50ゲームを表示する(図112(C)参照)。この表示は、当選した回数だけ何度も繰り返されるので、遊技者は興奮と感動を覚える。なお、ART上乗せセット数の場合には、1回停止する毎に1セット上乗せされ、最終的に総ART上乗せセット数が表示演出装置11に表示される。
図158は、窓部の図柄表示状態を示した模式図である。図158(A)は、図157(C)と同じ状態である。
主制御部100は、7RUSHを終了させる場合、ドラム部2を順方向に回転させる(図158(B)参照)。
一方、7RUSHが不当選の場合には、主制御部100は、図157(C)又は図157(D)に示した状態から、その後に3つのリールドラムの回転速度を約80回転/分で一定となるように回転制御する(図158(B)参照)。そして、回転速度が一定になったら、主制御部100は、停止ボタン部10の正規操作を有効にして、役抽選で当選した図柄を有効ライン上に引込制御により停止させて、各種役を入賞させる。図158(C)は、フリーズ演出抽選契機役としてRT3移行リプレイが内部当選後に入賞した状態である。同様に図158(D)は、フリーズ演出抽選契機役として単チェ(中段チェリー)が内部当選後に入賞した状態を示している。一方、ハズレの場合、主制御部100は入賞させないように蹴飛ばし制御を行う。なお、リールインデックスを見て図柄の位置合わせをした場合は、目押し補助とならないようにリールの位置をランダム遅延させて任意にズラした後に、回転速度を一定にする。
つまり、AT抽選手段(アシスト抽選手段)は、フリーズ演出抽選契機役が内部当選すると、遊技状態(通常リプレイ状態、高確率リプレイ状態)に応じて、第1フリーズ演出抽選テーブル(通常リプレイ状態で選択)又は第2フリーズ演出抽選テーブル(高確率リプレイ状態で選択)を用いてフリーズ演出の抽選を行う。また、高確率リプレイ状態も複数あるので(図141に示すRT2〜RT5参照)、例えば、高確率リプレイ状態1であれば、第2−1フリーズ演出抽選テーブルが選択されるが、高確率リプレイ状態2であれば、第2−2フリーズ演出抽選テーブルが選択され、高確率リプレイ状態Nであれば、第2−Nフリーズ演出抽選テーブルが選択される(Nは任意の自然数)。高確率リプレイ状態は、当選するリプレイの種類が異なるが、リプレイの当選確率は2/3とほぼ同じである(図141参照)。
AT抽選手段(アシスト抽選手段)は、一直線演出に当選するとATゲーム数又はATセット数を抽選し、その後直ちに又は準備状態を経てART状態に誘導する。一般に表示演出装置11やスピーカ部12を制御する副制御部160は、主制御部100が役抽選で押し順役を内部当選させた場合、ワークRAMに記憶するATゲーム数又はATセット数に基づいて、押し順役を入賞させる停止スイッチの操作順序を報知する。ただし、主制御部100が行っても何ら問題ない。なお、ATゲーム数又はATセット数以外の特典として、アシスト機能抽選での継続率(当選確率)を向上させる。例えば、継続率30%だったものを、特典として継続率50%→70%→85%→95%のように段階的に向上させる。更には、ボーナスを放出する天井ゲーム数を低下させる。例えば、天井ゲーム数を残り1000ゲームから残り100ゲーム低下させれば、ボーナスが直ぐに放出される。また、ストックしているAT機能を発動させる第3のボーナスの放出が一気に行われる。例えば、AT50セットをストックしていれば、AT50セットを連続して放出することが可能となる。
図159は、通常遊技(通常リプレイ状態又は高確率リプレイ状態)によるART開始までの処理手順を示すフローチャートである。なお、付与される特典としてAT機能のセット数について説明するが、上述した特典にも当然に適用できる。
遊技者が通常遊技中にスタート操作をして、フリーズ演出抽選契機役を内部当選させると、主制御部100は、このサブルーチンを呼び出す。主制御部100は、ステップS900で当該抽選契機役が内部当選した遊技状態(通常リプレイ状態又は複数の高確率再遊技状態)に応じて、フリーズ演出抽選テーブルを選択し、テップS910でフリーズ演出の抽選を行う。主制御部100は、ステップS920でフリーズ演出に当選していなければ、このサブルーチンを終了する一方、フリーズ演出に当選していれば、ステップS930に移行する。次に、主制御部100は、ステップS930で一直線演出に当選していなければ、ステップS940でフリーズ演出のみ行って(一直線演出は行わないで)終了する一方、フリーズ演出に当選していれば、ステップS950に移行する。主制御部100は、ステップS950でART抽選(上乗せゲーム数や上乗せセット数)を行って、ステップS960でフリーズ演出及び一直線演出を行って終了する。なお、図158(C)又は図158(D)の状態で、遊技者が次の遊技のスタートレバー操作をした後に、図158(B)を経て、図157(A)(B)(C)又は図157(A)(B)(D)となるようにしても、遊技者に興奮と感動や刺激を与えることができる。
図149は、外部集中端子板から出力されるART信号のタイミングチャートである。
図149(A)〜図149(B)は、従来の方法で出力されるART信号であり、遊技者の誤操作によってART信号がON−OFFしたことを示している。図149(C)〜図149(D)は、本発明の方法により出力されるART信号であり、遊技者が誤操作してもART信号がON−OFFしないことを示している。なお、ART信号がONの状態が、アシスト発動状態であることを示す信号であり、OFFの状態がアシスト発動状態でないことを示す信号である。
主制御部100は、変動表示ゲームで役抽選を行って、役抽選結果を副制御部160に送信するが、副制御部160からは如何なる情報も受信しないようになっている。換言すると、副制御部160は、例えば、アシスト発動情報(アシスト機能を発動させたか否かの情報)を主制御部100に送信しないので、主制御部100はアシスト機能の発動状態か否かを知り得ないように構成されている。
副制御部160は、主制御部100から役抽選結果を受信して、AT抽選契機役が当選するとアシスト機能の発動抽選(ATストック又はATゲーム数抽選)を行う。AT抽選で当選すると、副制御部160はアシスト機能を発動させて、内部当選した押し順役(押し順小役又は押し順リプレイ役)に対応する操作順序を報知する。
主制御部100は、通常確率リプレイ状態(図71のRT1)で押し順リプレイ役(図58及び図70で示した押し順リプ1〜押し順リプ5)が内部当選し、予め決められた操作順序(遊技者にとって有利な操作順序又は正解順序)で停止スイッチが操作されると、図58で示した再遊技2が入賞して、リプレイ確率上昇図柄が有効ライン上に表示される(再遊技2作動)。そして、次の遊技を高確率リプレイ状態とする。従来からの方法であれば、主制御部100は、アシスト発動状態か否かに拘わらず、再遊技2が入賞すると、図149(A)で示した時刻T1で外部集中端子板170からART信号をONに出力する。パチスロ機の上部付近に設置されているデータカウンタは、この出力を受けてART回数をカウントアップする(即ち、1を加算する)。
主制御部100は、押し順小役に対応して予め決められた操作順序(遊技者にとって有利な操作順序又は正解順序)で停止スイッチが操作されると、例えば、ベル小役(図58で示したFR1)を必ず入賞させる。一方、その有利な操作順序と異なる不利な操作順序(遊技者にとって不利な操作順序又は不正解順序)で停止スイッチが操作されると、主制御部100は、ベル小役を入賞せずに、高い確率で押し順制御用の小役(例えば、図58で示したFR2〜FR28のプラム小役)を取りこぼして、有効ライン上に小役コボシ目(リプレイ確率下降図柄)を表示させるか、又は低確率で内部当選中のプラム小役の何れか一つを入賞させる。主制御部100は、高確率リプレイ状態で小役コボシ目を表示すると、次の遊技を通常確率リプレイ状態とし、図149(A)で示した時刻T2で外部集中端子板170からART信号をOFFに出力する。データカウンタはこの出力を受けて、ART終了状態を表示する(例えば、電飾を消灯など)。つまり、図149(A)は、副制御部160がアシスト機能を発動させていない状態で、押し順リプレイ役が内部当選したときに、遊技者が禁じられた操作(ペナルティ操作)や偶然により、再遊技2を入賞させても、主制御部100はART信号をONに出力するので、データカウンタは1回多くATが当選したことを表示することになる。その結果、遊技者はAT回数の正しい情報を得られないという問題点がある。
図149(B)は、副制御部160がアシスト機能を発動させた状態で、押し順リプレイ役が内部当選したときに、遊技者が報知された通りの操作順序で停止スイッチを操作して、再遊技2を入賞させたことを示している。主制御部100は、時刻T3でART信号をONに出力するので、データカウンタはART回数を正しくカウントアップする。ところが、その後において、押し順役(押し順小役又は押し順リプレイ役)が内部当選した時に、副制御部160が操作順序を報知しているにも拘わらず、遊技者の誤操作により小役コボシ目表示又は転落リプレイを入賞させると、主制御部100は時刻T4でART信号をOFFに出力する。
そして、副制御部160はアシスト機能を発動させているので、内部当選した押し順役の操作順序を報知し続け、再遊技2を再び入賞させてART状態に戻す。主制御部100は時刻T5でART信号をONに出力し、データカウンタはART回数をカウントアップする。副制御部160はARTを終了すると、押し順役の操作順序の報知を止めるので、遊技者は不本意でも小役コボシ目表示又は転落リプレイを入賞させてしまうので、主制御部100は時刻T6でART信号をOFFに出力する。つまり、図149(B)は、副制御部160がアシスト機能を発動させた状態で、押し順役が内部当選したときに、遊技者の誤操作によりART状態を一旦転落させ、再びART状態に戻ると、主制御部100はART信号をONに出力するので、データカウンタは1回多くATが当選したことを表示することになる。その結果、遊技者はAT回数の正しい情報を得られないという問題点がある。即ち、図149(A)及び図149(B)に示す従来の方法では、本来1回のAT当選を表示すべきであるにも拘わらず、データカウンタは3回という虚偽表示をするのである。
上述した従来の方法であれば、主制御部100は、再遊技2が入賞すると、図149(A)で示した時刻T1で外部集中端子板170からART信号をONに出力し、時刻T2でART信号をOFFに出力する。一方、本願発明では、図149(C)に示す通り、内部当選した押し順役に対応する有利な操作順序で停止スイッチが操作されて再遊技2が時刻T1で入賞しても、高確率リプレイ状態に移行させるが、2回連続して(又は複数回以上連続して)押し順役を成立させていないので、直ぐにART信号をONに出力しない。なお、実験によれば、この複数回は2回でも良いが、3回〜数回でART回数の虚偽表示をしないという十分な結果が得られている。
そして、副制御部160はアシスト機能を発動させておらず、内部当選した押し順役に対応する有利な操作順序を報知しないので、遊技者は高い確率で小役コボシ目表示又は転落リプレイを入賞させてしまう。従って、主制御部100は、この場合にはART信号をON−OFFすることなく、再び通常確率リプレイ状態に戻すことになる。つまり、図149(C)は、遊技者が禁じられた操作(ペナルティ操作)や偶然により、再遊技2を入賞させても、主制御部100はART信号を直ぐにONに出力せず、再び通常確率リプレイ状態に転落するので、データカウンタの表示は変更されない。その結果、遊技者はAT回数の正しい情報を得ることが可能となる。
また、上述した従来の方法であれば、図149(B)で説明した通り、遊技者の誤操作により、時刻T4でART状態から一旦転落してART信号をOFFに出力し、時刻T5でART状態に復帰すると、ART信号をONに出力するので、ART回数に誤カウントが生じる。
一方、本願発明では、図149(D)に示す通り、副制御部160がアシスト機能を発動させると、内部当選した押し順役に対応する有利な操作順序で停止スイッチが操作されて再遊技2が時刻T3で入賞して、主制御部100は高確率リプレイ状態に移行させる。しかし、主制御部100は、2回連続して(又は複数回以上連続して)押し順役を成立させていないので、直ぐにART信号をONに出力しない。副制御部160は、引き続きアシスト機能を発動させており、内部当選した押し順役に対応する有利な操作順序を報知するので、遊技者は確実に押し順役を入賞させることになる。
主制御部100は、時刻T3´で押し順役が2回連続して(又は複数回以上連続して)入賞して、遊技状態が通常確率リプレイ状態から高確率リプレイ状態になっているので、ART信号をONに出力する。その後において、押し順役(押し順小役又は押し順リプレイ役)が内部当選した時に、副制御部160は操作順序を報知しているが、遊技者の誤操作により小役コボシ目表示又は転落リプレイを入賞させても、前回も含めて2回又は前回も含めて複数回以上連続して操作されていないので、主制御部100は時刻T4でART信号をOFFに出力しない。副制御部160は、引き続いてアシスト機能を発動させており、内部当選した押し順役に対応する有利な操作順序を報知するので、遊技者は確実に押し順役を入賞させることになる。
ARTゲーム数の消化により、副制御部160がアシスト機能を終了させると、操作順序を報知しなくなるので、遊技者の通常操作により小役コボシ目表示又は転落リプレイを入賞させて、時刻T6で遊技状態が高確率リプレイ状態から通常確率リプレイ状態になってしまう。しかし、主制御部100は、前回も含めて2回連続して(又は前回も含めて複数回以上連続して)押し順役を成立させていないので、直ぐにART信号をOFFに出力しない。副制御部160は押し順役の操作順序を報知しないので、遊技者は押し順役を成立させることができず、不本意でも小役コボシ目表示又は転落リプレイを入賞させてしまう。主制御部100は、前回も含めて2回連続して(又は前回も含めて複数回以上連続して)時刻T6´で押し順役の操作順序を間違えると、ART信号をOFFに出力する。
即ち、主制御部100は、高確率リプレイ状態において、押し順役が内部当選したときに、不利な操作順序で停止スイッチが操作され、有効ライン上にリプレイ確率下降図柄が停止して通常確率リプレイ状態に移行した場合、押し順役が再び内部当選したときに不利な操作順序で停止スイッチが、前回も含めて2回又は複数回以上連続して操作されると、外部集中端子板から遊技状態情報としてアシスト発動状態でないことを示す信号(ART信号をOFF)を出力する。つまり、図149(D)は、遊技者の誤操作により、小役コボシ目表示又は転落リプレイを入賞させても、主制御部100はART信号を直ぐにOFFに出力せず、副制御部160は再び高確率リプレイ状態に移行するように導くだけであり、データカウンタの表示が誤って変更されることはない。また、主制御部100は、前回も含めて2回連続して(又は前回も含めて複数回以上連続して)押し順役の操作順序を間違えると、ART信号をOFFに出力する。その結果、遊技者はデータカウンタからAT回数の正しい情報を得ることが可能となる。
ART実施例1:
小役を押し順で入賞させる為のARTに関する実施例を以下で詳述するが、上記の主実施例で採用可能である。
図23は、ドラムの図柄配置表である。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、それぞれ異なった並びの図柄が20個描かれており、ボーナスが作動する図柄の「赤7」、「青7」、「黒バー」、各種小役図柄の「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「プラム(赤)」、「プラム(青)」、「プラム(白)」及び再遊技が作動するリプレイが描かれている。
図24は、図柄の組合せ表示判定図である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた窓部3の有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
図24(B)は、遊技メダルを規定数3枚投入(一般遊技3枚専用:非役物作動時)した場合の有効ラインであり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの順に、第1ライン(中段、中段、中段:中央横ライン)、第2ライン(上段、上段、上段:上部横ライン)、第3ライン(下段、中段、上段:右上り)の3つが有効となる。
図24(C)は、ボーナスゲーム中において遊技メダルを規定数2枚(BB中)又は規定数3枚(RB中)投入した場合の有効ラインであり、上記の第2ライン及び第4ライン(下段、下段、下段:下部横ライン)の2つが有効となる。
図25は役物未作動時(通常遊技中)の配当表、図26は押し順規定小役の配当表、及び図27は役物連続作動時(ボーナスゲーム中)の配当表である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた有効ライン上(図24参照)で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
(1)第一ボーナス(BB1):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(赤7)が、3つの有効ライン上の何れかに揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後に第一ボーナスゲームが付与される。この第一ボーナスは、例えば当選確率が1/400で、第一ボーナスゲームの規定投入枚数が2枚、払出し枚数が360枚を超えた時点で終了する。抽選で第一ボーナスが内部当選し、第一ボーナスフラグが立つことにより、第一ボーナスが成立可能な状態となる。なお、第一ボーナスのみが単独当選することは稀であり、殆どの場合、レア小役と呼ばれるスイカ(FR1:フルーツ1)やチェリー(CH)、又は弱チャンス目(FR3)や強チャンス目(FR4)と同時に当選するので、これらが表示されると遊技者は激アツな気分になる。
(2)第二ボーナス(BB2):左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(青7)、右ドラム2cに(青7)が、3つの有効ライン上の何れかに揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後に第二ボーナスゲームが付与される。この第二ボーナスは、例えば当選確率が1/400で、第二ボーナスゲームの規定投入枚数が2枚、払出し枚数が260枚を超えた時点で終了する。抽選で第一ボーナスが内部当選し、第二ボーナスフラグが立つことにより、第二ボーナスが成立可能な状態となる。なお、第二ボーナスのみが単独当選することは稀であり、殆どの場合、レア小役と呼ばれるスイカ(FR1:フルーツ1)やチェリー(CH)、又は弱チャンス目(FR3)や強チャンス目(FR4)と同時に当選するので、これらが表示されると遊技者は激アツな気分になる。
(3)第三ボーナス(RB):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(黒バー)が、3つの有効ライン上の何れかに揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後に第三ボーナスゲームが付与される。この第三ボーナスは、例えば当選確率が1/400で、第三ボーナスゲームの規定投入枚数が3枚、払出し枚数が60枚を超えた時点で終了する。抽選で第三ボーナスが内部当選し、第三ボーナスフラグが立つことにより、第三ボーナスが成立可能な状態となる。なお、第三ボーナスのみが単独当選することは稀であり、殆どの場合、レア小役と呼ばれるスイカ(FR1:フルーツ1)やチェリー(CH)、又は弱チャンス目(FR3)や強チャンス目(FR4)と同時に当選するので、これらが表示されると遊技者は激アツな気分になる。
(4)スイカ(FR1:AT抽選役):スイカ図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、獲得枚数は4枚となる。抽選でスイカが内部当選すると、FR1(フルーツ1)の条件装置1個が作動し、それを契機に遊技機内部でアシストストック抽選(ATストック抽選:0〜255回の範囲)が行われる。
また、スイカが内部当選して、アシストストック抽選を行った結果、ハズレ(AT抽選で0回の当選)となった場合には、副制御部160はRAM162のスイカ・カウンタに1を加算する。一方、アシストストック抽選で当選すると、スイカ・カウンタをクリアしてゼロに戻す。即ち、アシストストック抽選で連続してハズレとなった回数をカウントアップして記憶するのがスイカ・カウンタである。このスイカ・カウンタが所定値に達すると、副制御部160はハズレのない抽選テーブルに変更して、アシストストック数を抽選する。例えば、スイカ・カウンタが10に達すると(つまり、10回連続でハズレ)、アシストストック数の抽選を1〜255回の範囲で行い(つまり、ハズレなし)、その後、アシストストック回数だけ1セット20ゲーム続くナビゲーションを行って、ベル小役を入賞させるように遊技者をアシストする。なお、内部的にスイカは、ATストックが当り難いノーマル・スイカとATストックが当り易いチャンス・スイカに分かれており、その比率は5:1となっている。従って、同じスイカでもチャンス・スイカの場合には遊技者の気を引くような派手な演出(例えば、表示演出装置11に緑色の大オーラが出現や複数個のスイカの落下など)がなされる。
(5)ベル(FR2):ベル図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、獲得枚数は15枚となる。抽選でベルが内部当選すると、FR2(フルーツ2)の条件装置1個が作動する。FR2は、単独で当選すると、停止ボタン部10の停止操作順序に拘わらず、何れか一つの有効ライン上にベル図柄が停止して必ず入賞する。なお、後述するように、押し順制御用の複数一部のプラム小役(複数個の押し順規定小役中の複数一部)とベル小役が同時当選すると、複数一部のプラム小役によって決まる押し順で停止操作された場合には、ベル小役が入賞する一方、内部当選中のプラム小役の何れも入賞しない。また、複数一部のプラム小役によって決まる押し順で停止操作されなかった場合には、ベル小役は入賞しないで、殆どの場合ハズレとなるか又は低確率で内部当選中のプラム小役の何れか一つが入賞する。
(6)一枚役1(FR3:弱チャンス目):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(青7)、右ドラム2cに(チェリー)が有効ライン上に停止すると、獲得枚数は1枚となる。一枚役1は、低確率〜中確率で第一ボーナス〜第三ボーナスの何れかと同時に当選するので、これが表示されると遊技者は胸を躍らせる。
(7)一枚役2(FR4:強チャンス目):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(黒バー)、右ドラム2cに(チェリー)が有効ライン上に停止すると、獲得枚数は1枚となる。一枚役2は、中確率〜高確率で第一ボーナス〜第三ボーナスの何れかと同時に当選するので、これが表示されると遊技者は激アツな気分になる。
(8)押し順規定小役(FR5〜FR31:合計27個):左ドラム2aに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れか、中ドラム2bに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れか、右ドラム2cに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れかが有効ライン上に停止すると、獲得枚数は15枚となる(詳細は図26参照)。この押し順規定小役は合計27個(複数個)存在するが、その中の3個(複数一部)がベルと同時に内部当選するようになっており、同時当選中の押し順規定小役で一義的に決まる押し順で停止操作されるとベル小役が入賞する。
(9)チェリー(CH):チェリー図柄が左ドラム2aの有効ライン上に停止した場合の役名であり、獲得枚数は1枚となる。抽選でチェリーが内部当選すると、CHの条件装置1個が作動し、それを契機に遊技機内部でアシストストック抽選(ATストック抽選:0〜255回の範囲)が行われる。なお、チェリーは単図柄小役であり、中ドラム2b及び右ドラム2cにどの様な図柄が停止しても、入賞には無関係である。
また、チェリーが内部当選して、アシストストック抽選を行った結果、ハズレ(AT抽選で0回の当選)となった場合には、副制御部160はRAM162のチェリー・カウンタに1を加算する。一方、アシストストック抽選で当選すると、チェリー・カウンタをクリアしてゼロに戻す。即ち、アシストストック抽選で連続してハズレとなった回数をカウントアップして記憶するのがチェリー・カウンタである。このチェリー・カウンタが所定値に達すると、副制御部160はハズレのない抽選テーブルに変更して、アシストストック数を抽選する。例えば、チェリー・カウンタが5に達すると(つまり、5回連続でハズレ)、アシストストック数の抽選を1〜255回の範囲で行い(つまり、ハズレなし)、その後、アシストストック回数だけ1セット20ゲーム続くナビゲーションを行って、ベル小役を入賞させるように遊技者をアシストする。なお、内部的にチェリーは、ATストックが当り難いノーマル・チェリーとATストックが当り易いチャンス・チェリーに分かれており、その比率は2:1となっている。従って、同じチェリーでもチャンス・チェリーの場合には遊技者の気を引くような派手な演出(例えば、表示演出装置11に赤色の大オーラが出現や複数個のチェリーの落下など)がなされる。
(10)リプレイ1(RP1):3つのリプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP1・フラグを立て、単独当選した場合には再遊技1が必ず作動する。遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、後述する他のリプレイ2〜リプレイ4の何れかと同時当選すると、押し順によって何れかのリプレイ図柄が表示されて作動する。
(11)リプレイ2(RP2):左ドラム2aに(リプレイ)、中ドラム2bに(ベル)、右ドラム2cに(リプレイ)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP2・フラグを立て、単独当選した場合には再遊技2が必ず作動する。遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、RT1状態(リプレイ確率約1/7.3の初期状態で押し順ベルが当選し、取りこぼし図柄が表示されるとリプレイ確率約1/2程度に上昇した状態)でリプレイ2が有効ライン上に揃って表示されると、リプレイ確率が約1/1.2程度に上昇したRT2状態に移行する。殆どの場合、リプレイ1と同時当選又は他のリプレイと重複当選し、押し順が正解すると遊技者に有利なRT2状態になってアシスト機能が発動する。
(12)リプレイ3(RP3):左ドラム2aに(リプレイ)、中ドラム2bに(リプレイ)、右ドラム2cにプラム(赤)、プラム(青)、プラム(白)の何れかが有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP3・フラグを立て、単独当選した場合には再遊技3が必ず作動する。遊技者のスタートレバー9の操作によって、次回のゲームは新たなメダルを投入することなく行うことができる。なお、RT1状態(リプレイ確率約1/2程度)でリプレイ3が有効ライン上に揃って表示されると、リプレイ確率が約1/6程度に下降したRT3状態に移行して、10ゲーム間だけチャンスゾーンとなる。このRT3状態において、再びリプレイ4が当選するとアシストストック抽選が高い当選確率で行われるので、遊技者にとって興奮と感動を覚える至福の期間となる。
(13)リプレイ4(RP4):左ドラム2aにプラム(赤)、プラム(青)、プラム(白)の何れか、中ドラム2bに(ベル)、右ドラム2cに(リプレイ)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP4・フラグを立て、単独当選した場合には再遊技3が必ず作動する。遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、殆どの場合、リプレイ4はリプレイ1と同時当選又は他のリプレイと重複当選し、押し順によってリプレイ4又はリプレイ1が作動する。RT1状態(リプレイ確率約1/2程度)で押し順が不正解の場合、リプレイ4が有効ライン上に揃って表示され、リプレイ確率が約1/7.3程度に下降した遊技者にとって不利なRT4状態に移行して、100ゲーム間だけハマリRTゾーンとなる。
(14)リプレイ5(RP5):左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(ベル)、右ドラム2cに(リプレイ)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP5・フラグを立て、単独当選した場合には再遊技5が必ず作動する。遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、リプレイ5は押し順制御用のリプレイで、実際に表示されるのは何れかのボーナスが内部当選中のみであり、それ以外では有効ライン上に揃うことは無い。従って、遊技者は、ボーナスが当選しているか否かが不明な状態でリプレイ5が作動すると、「ボーナス確定」となるので、ほっと一安心するのである。
図28は押し順小役の条件装置の組合せ表である。
押し順小役とは、停止ボタン部10の操作順序が正解の場合にベル小役(第一小役)を入賞させ、不正解の場合にベル小役を入賞させない当選役を意味する。本発明では、第一停止操作が正解するとベル小役が入賞するので、入賞確率は1/3となる。一方、第一停止操作が不正解の場合、ハズレ(小役取りこぼし目)又はプラム小役が2/27の確率で入賞する。よって、払い出しの期待値は、15枚×(1/3+2/27)で約6.1枚となる。
ベル小役と押し順小役の組み合わせは、図示した通り、番号01〜番号27まで27種類存在する。押し順規定小役として27個(種類)の異なるプラム小役があり、その中の3個(複数個の押し順規定小役中の複数一部)とベル小役(第一小役)が一度の乱数抽選で同時に内部当選するようになっている。
番号01〜番号09の何れかが内部当選し、第一停止で左停止ボタン10aが操作されると、ベル小役が入賞する一方、それ以外の停止ボタン部10が第一停止操作されると、ハズレとなるか又はプラム小役が低確率で入賞する。同様に、番号10〜番号18の何れかが内部当選して、第一停止で中停止ボタン10bが操作されると、ベル小役が入賞する一方、それ以外の停止ボタン部10が第一停止操作されると、ハズレ又はプラム小役が入賞する。また、番号19〜番号27の何れかが内部当選し、第一停止で右停止ボタン10cが操作されると、ベル小役が入賞する一方、それ以外の停止ボタン部10が第一停止操作されると、ハズレ又はプラム小役が入賞する。
図29は、条件装置の組合せ及び図柄規定データを示した表である。図29(A)は番号01(図28参照)の押し順小役の条件装置の組合せ表であり、図29(B)は図柄規定データの構成を概念的に示している。
ベル小役と押し順小役の組み合わせとして、番号01が内部当選すると、FR2+FR5+FR9+FR13の条件装置(フラグ)が作動する(図29(A)参照)。従って、遊技者の停止ボタン部10の操作に応じて、FR2のベル・ベル・ベル、FR5のプラム(赤)・プラム(赤)・プラム(赤)、FR9のプラム(青)・プラム(青)・プラム(青)又はFR13のプラム(白)・プラム(白)・プラム(白)の何れか一つの小役が入賞したり、メダルの払い出しがないハズレ(全ての小役が入賞しない状態)になる。
図柄規定データは図柄の停止制御に使用される情報であって、図柄データ(第一情報)及び色データ(第二情報)で構成されている。ベル図柄は、色情報を持っておらず、図柄データの04Hのみで特定される(即ち、単色なので色データは不要である)。一方、プラム図柄は形状が同じではあるが、色が赤青白と異なっているので、プラム(赤)図柄は図柄データが20Hで色データが10H、プラム(青)図柄は図柄データが20Hで色データが20H、プラム(白)図柄は図柄データが20Hで色データが40Hと区別することにより、3色のプラム図柄をそれぞれ特定可能に構成されている。
次に、上述の様に構成された回胴式遊技機の動作について、図面やフローチャート等を参照して詳細に説明する。
図30は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
例えば、乱数抽選により図28に示した番号01が当選すると、上述した通り、FR2+FR5+FR9+FR13の条件装置が作動する。主制御部100は、この状態で遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを操作すると、記憶する制御情報(左第一停止)と合致した(押し順が「正解」した)と判断するので、その後の第二停止操作及び第三停止操作の順序に拘わらず、ベル小役だけを必ず入賞させて15枚のメダルを払い出す。即ち、主制御部100は、3つの図柄列を変動させる変動表示ゲームを開始し、抽選によりベル小役及び押し順規定小役である27個のプラム小役の内、3個を同時に内部当選させる。この3個のプラム小役で決まる押し順で停止ボタン部10が操作されると、ベル小役を入賞させる一方、後述するように、同時に内部当選した3個のプラム小役の何れも入賞させないように停止制御を行うのである。
図30(A)は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態を示している。この状態で、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを、No.8のチェリーが基準位置にある時に停止操作すると(左ドラム2aの下段位置にNo.8のチェリーが即止まり可能な状態。図30(B)参照)、主制御部100は有効ラインの何れかにベル図柄が最短で止まるように引込制御を行う。この場合、2コマ上にあるNo.4のベル図柄を第2ライン(上段、上段、上段:上部横ライン)に停止させる(図30(C)参照)。
図31は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
ドラム部2の全てのドラムが回転している状態(図30(A)参照)で、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを、No.6のリプレイが基準位置にある時に停止操作すると(左ドラムの下段位置にNo.6のリプレイが即止まり可能状態。)、主制御部100はドラムを即止めして、図30(C)と同様に、No.4のベル図柄を第2ライン(上段、上段、上段:上部横ライン)に停止させる(図31(A)参照)。
一方、図30(A)の状態で、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを、No.5のプラム(赤)が基準位置にある時に停止操作すると(左ドラムの下段位置にNo.5のプラム(赤)が即止まり可能状態。)、主制御部100はドラムを即止めして、No.4のベル図柄を第1ライン(中段、中段、中段:中央横ライン)に停止させる(図31(B)参照)。
また、図30(A)の状態で、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを、No.4のベルが基準位置にある時に停止操作すると、主制御部100はドラムを即止めして、No.4のベル図柄を第3ライン(下段、中段、上段:右上り)に停止させる(図31(C)参照)。
図32は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図32(A)は、図31(A)と同じであり、左ドラム2aが停止してベル図柄が上段に表示された状態において、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.4のベル図柄を中ドラム2bの上段に停止させる(図32(B)参照)。なお、中ドラム2b上の4つのベル図柄は4コマ間隔で配置されているので、引込範囲にある何れかのベル図柄を中ドラム2bの上段に停止させて、リーチ状態にすることが可能である。
また、図32(A)の状態から、遊技者が第二停止で右停止ボタン10cを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.6のベル図柄を右ドラム2cの上段に停止させる(図32(C)参照)。なお、中ドラム2b上の4つのベル図柄は4コマ間隔で配置されているので、引込範囲にある何れかのベル図柄を右ドラム2cの上段に停止させて、リーチ状態にすることが可能である。
なお、「リーチ状態」とは、最後に回転している一つの図柄列以外の図柄列の有効ライン上に、所定役を構成する図柄が揃っている状態であって、最後の回転図柄列が停止したときに、所定図柄が有効ライン上に表示されたら、該所定役が入賞する状態である(図32(B)及び図32(C)参照)。このリーチ状態は、同義語として所定役の「テンパイ状態」とも言われており、図32では、ベル小役の「リーチ状態」又は「テンパイ状態」となっている。
図33は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図33(A)は、図32(B)と同様に、左ドラム2a及び中ドラム2bが停止して、ベル図柄が第2ライン上に2つ揃って表示され、ベル小役がリーチ状態となっており、遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.6のベル図柄を中ドラム2bの上段に停止させ、第2ライン上にベル小役を入賞させる(図33(A)右図参照)。なお、前述したとおり、右ドラム2c上の4つのベル図柄は4コマ間隔で配置されているので、ベル小役のリーチ状態から、引込範囲(現在の規則では「4コマ」)にある何れかのベル図柄を右ドラム2cの上段に停止させて、ベル小役を入賞させることが可能である。
また、図33(B)左図の状態から、遊技者が第三停止で中停止ボタン10bを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.4のベル図柄を中ドラム2bの上段に停止させて、第2ライン上にベル小役を入賞させる(図33(B)右図参照)。なお、右ドラム2cと同様に、中ドラム2b上の4つのベル図柄は4コマ間隔で配置されているので、ベル小役のリーチ状態から、引込範囲にある何れかのベル図柄を中ドラム2bの上段に停止させて、ベル小役を入賞させることが可能である。そして、図33(A)及び図33(B)に示した通り、主制御部100はベル小役(第一小役)を入賞させた場合には、同時に内部当選している3つの押し順規定小役であるFR5のプラム(赤)・プラム(赤)・プラム(赤)、FR9のプラム(青)・プラム(青)・プラム(青)又はFR13のプラム(白)・プラム(白)・プラム(白)の何れも入賞させない。また、この時には27種類全てのプラム小役がリーチ状態になることもない。つまり、図33(A)左図又は図33(B)左図で、ベル小役がリーチ状態になる一方、ベル小役のリーチ状態においてはプラム小役がリーチ状態にもならないので、当然に入賞することもない。
なお、上記では番号01が当選し、押し順が正解してベル小役が入賞する場合を説明したが、図28に示した番号02〜番号09が当選した場合も、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを操作すると、その後の第二停止操作及び第三停止操作の順序に拘わらず、ベル小役だけが必ず入賞する。また同様に、図28に示した番号10〜番号18が当選した場合には、第一停止で中停止ボタン10bが操作されたとき、又は、番号19〜番号27が当選した場合には、第一停止で右停止ボタン10cが操作されたとき、ベル小役だけが必ず入賞する。即ち、停止ボタン部10の第一停止操作だけで、ベル小役の入賞又は非入賞が決まり、図柄の停止制御動作は同じなので説明を省略する。
図34〜図35は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図30で説明したとおり、乱数抽選により番号01(図28参照)が当選すると、FR2+FR5+FR9+FR13の条件装置が作動する。主制御部100は、この状態で遊技者が第一停止で中停止ボタン10bを操作すると、記憶する制御情報(左第一停止)と合致しない(押し順が「不正解」)と判断し、同時当選しているFR5+FR9+FR13の何れかの図柄を最初に有効ライン上に引き込む一方、ベル図柄を有効ライン上から蹴飛ばすので、その後の第二停止操作及び第三停止操作をどの様に行っても、ベル小役を入賞させないように停止制御を行う。また、この場合において、主制御部100はベル小役をリーチ状態にすることもなく不成立とするが、この点は本発明の特許性を肯定する最重要な構成要件である。
図34(A)は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態を示している。この状態で、遊技者が第一停止で中停止ボタン10bを、No.7のプラム(白)が基準位置にある時に停止操作すると(中ドラム2bの下段位置にNo.7のプラム(白)が即止まり可能な状態。図34(B)参照)、主制御部100はFR5+FR9+FR13の中ドラム図柄である赤青白何れかのプラム図柄(図29(A)参照)を、中ドラム2bの上段位置に止まるように、3コマ滑らせる引込制御を行う(図34(C)参照)。なお、この場合、主制御部100はFR5の中ドラム図柄であるプラム(赤)を第2ライン上に停止させているが、プラム図柄を引き込むときに図柄データ「20H」のみを検索して、合致した図柄を所定位置に停止させ、時間的に余裕のある図柄の停止後に実際に停止したプラム図柄の色をRAM102に記憶する(中ドラム上段に赤色)。つまり、図29(B)で示したとおり、プラム図柄は図柄データ及び色データで構成されているが、第一停止制御中には色データ処理を省略し、図柄データのみを用いて何れかのプラム図柄を引き込んでおり、その分だけ停止位置を計算する時間を少なくできるので、ドラム停止時の図柄の位置ズレを無くすことができる。
また、ベル図柄は中ドラム2bの下段位置に停止しており、有効ラインから外れているので、その後の停止操作でベル小役が入賞する可能性は完全に無くなっている。この点(第一停止の押し順が不正解の場合に、第一小役であるベル小役の入賞可能性を無くす点)は、本発明の特許性を肯定する構成要件の一つである。
図34(C)以外の停止態様として、中ドラム2bの上段位置に(1)No.7のプラム(白)が停止する場合(図35(A)参照)、(2)No.12のプラム(青)が停止する場合(図35(B)参照)、及び(3)No.17のプラム(青)が停止する場合(図35(C)参照)があるが、第一停止の押し順に不正解だと、図34(C)と同様に、この時点でベル小役の入賞可能性が無くなっている。
図36は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図36(A)は、図34(C)と同じであり、中ドラム2bが停止してNo.2のプラム(赤)図柄が上段に表示された状態において、遊技者が第二停止で左停止ボタン10aを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.5のプラム(赤)図柄を左ドラム2aの上段に停止させる(図36(B)参照)。なお、左ドラム2a上の4つのプラム図柄は4コマ間隔で配置されているので、内部当選している3個のプラム小役図柄と無関係に、引込範囲にある何れかのプラム図柄を左ドラム2bの上段に停止させて、27種類あるプラム小役の何れかをリーチ状態にすることが可能である。この場合、主制御部100は赤青白何れかのプラム図柄を引き込むときに図柄データ「20H」のみを検索して、合致した図柄を所定位置に停止させ、時間的に余裕のある図柄の停止後に実際に停止したプラム図柄の色をRAM102に記憶する(左ドラム上段に赤色、中ドラム上段に赤色)。
図36(B)の場合は、内部当選しているFR5のプラム(赤)図柄が左ドラム上段及び中ドラム上段に(第2ライン上に)停止しているので、FR5が入賞する可能性は残されている。しかし、図36(C)の場合も、RAM102に左ドラム上段に白色、中ドラム上段に赤色が停止していることを記憶しており、主制御部100は図26に示したFR23〜FR25がリーチ状態になっていることを認識しているが、それらの条件装置が作動していないので、最終的にハズレになるように図柄の停止制御を行う。また、主制御部100は、図柄データのみを用いて何れかのプラム図柄を引き込んでおり、その分だけ停止位置の計算に要する時間を少なくできるので、ドラム停止時の図柄の位置ズレを無くすことができる。
図37は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図37(A)は、図36(B)と同じであり、プラム(赤)図柄が左ドラム上段及び中ドラム上段に(第2ライン上に)停止しているので、内部当選しているFR5+FR9+FR13の内、FR5がリーチ状態となっており、第2ライン上にプラム(赤)図柄が揃って入賞する可能性がある。つまり、図37(A)に示す様に、主制御部100は押し順が不正解であれば、ベル小役をリーチ状態とすることなく、全ての押し順規定小役図柄(27種類あるプラム小役図柄)の何れか一つを停止させてリーチ状態とするのである。この場合、プラム小役が内部当選しているか否かは判断しないので、処理時間が短くなり図柄停止制御を素早く行うことが可能となる。
図37(A)の状態で、最後に回転している右ドラム2cに対応する右停止ボタン10cが停止操作された場合、主制御部100は引き込み駒数以内(この場合、即止まり可能な右ドラム2cの上段位置を含めて5コマ以内)にあるプラム図柄がプラム(赤)図柄であれば、内部当選中の押し順規定小役の一つであるFR5に一致するので、プラム(赤)図柄を第2ライン上に停止させて入賞させる(図37(B)参照)。その一方、引き込み駒数以内にあるのがプラム(赤)図柄以外であれば、主制御部100は、リーチ状態となったFR5を入賞させないように右ドラム2cの停止制御を行う。例えば、No.10のプラム(白)図柄が右ドラム2cの上段に位置すれば、3コマ下に滑らせてNo.7のリプレイ図柄を右ドラム2cの上段に停止させる(図37(C)参照)。このプラム図柄、プラム図柄、リプレイ図柄は、小役取りこぼし目と呼ばれる特殊図柄であり、リプレイ確率が1/7.3の初期状態において特殊図柄が有効ライン上に表示されると、所定ゲーム数間だけリプレイ確率が高確率(1/2)のRT1状態となる。
図38は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図38(A)は、図36(C)と同じであり、第2ライン上である左ドラム上段にプラム(白)図柄、中ドラム上段にプラム(赤)図柄が停止しているので、内部当選しているFR5+FR9+FR13の何れもがリーチ状態となっておらず、第2ライン上にプラム図柄が揃って入賞する可能性はない。つまり、図38(A)に示す様に、主制御部100は押し順が不正解であれば、ベル小役をリーチ状態とすることなく、全ての押し順規定小役図柄(27種類あるプラム小役図柄)の何れか一つを停止させてリーチ状態とするのである。この場合、プラム小役が内部当選しているか否かは判断しないので、処理時間が短くなり図柄停止制御を素早く行うことが可能となる。
図38(A)の状態で、最後に回転している右ドラム2cに対応する右停止ボタン10cが停止操作された場合、主制御部100は引き込み駒数以内(この場合、即止まり可能な右ドラム2cの上段位置を含めて5コマ以内)にあるプラム図柄が赤青白何れのプラム図柄であっても、内部当選中の押し順規定小役であるFR5+FR9+FR13に一致しないので、引き込み駒数以内にあるリプレイ図柄を右ドラム2cの上段に停止させるように右ドラム2cの停止制御を行う。例えば、No.10のプラム(白)図柄が右ドラム2cの上段1コマ上に位置すれば(図38(B)参照)、4コマ下に滑らせてNo.7のリプレイ図柄を右ドラム2cの上段に停止させる(図38(C)参照)。このプラム図柄、プラム図柄及びリプレイ図柄は、上述したとおり小役取りこぼし目と呼ばれる特殊図柄であり、リプレイ確率が1/7.3の初期状態において特殊図柄が有効ライン上に表示されると、所定ゲーム数間だけリプレイ確率が高確率(1/2)のRT1状態となる。
図39は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図39(A)は、図36(A)と同じであり、中ドラム2bが停止してNo.2のプラム(赤)図柄が上段に表示された状態において、遊技者が第二停止で右停止ボタン10cを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.5のプラム(赤)図柄を右ドラム2cの上段に停止させる(図39(B)参照)。なお、右ドラム2c上の4つのプラム図柄は4コマ間隔で配置されているので、内部当選している3個のプラム小役図柄と無関係に、引込範囲にある何れかのプラム図柄を右ドラム2cの上段に停止させて、27種類あるプラム小役の何れかをリーチ状態にすることが可能である。この場合、主制御部100は赤青白何れかのプラム図柄を引き込むときに図柄データ「20H」のみを検索して、合致した図柄を所定位置に停止させ、時間的に余裕のある図柄の停止後に実際に停止したプラム図柄の色をRAM102に記憶する(中ドラム上段に赤色、右ドラム上段に赤色)。
図39(B)の場合は、内部当選しているFR5のプラム(赤)図柄が中ドラム上段及び右ドラム上段に(第2ライン上に)停止しているので、FR5が入賞する可能性は残されている。しかし、図39(C)の場合も、RAM102に中ドラム上段に赤色、右ドラム上段に白色が停止していることを記憶しており、主制御部100は図26に示したFR7、FR16及びFR25がリーチ状態になっていることを認識しているが、それらの条件装置が作動していないので、最終的にハズレになる様に図柄の停止制御を行う。また、主制御部100は、図柄データのみを用いて何れかのプラム図柄を引き込んでおり、その分だけ停止位置の計算に要する時間を少なくできるので、ドラム停止時の図柄の位置ズレを無くすことができる。
図40は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図40(A)は、図39(B)と同じであり、プラム(赤)図柄が中ドラム上段及び右ドラム上段に(第2ライン上に)停止しているので、内部当選しているFR5+FR9+FR13の内、FR5がリーチ状態となっており、第2ライン上にプラム(赤)図柄が揃って入賞する可能性がある。つまり、図40(A)に示す様に、主制御部100は押し順が不正解であれば、ベル小役をリーチ状態とすることなく、全ての押し順規定小役図柄(27種類あるプラム小役図柄)の何れか一つを停止させてリーチ状態とするのである。この場合、プラム小役が内部当選しているか否かは判断しないので、処理時間が短くなり図柄停止制御を素早く行うことが可能となる。
図40(A)の状態で、最後に回転している左ドラム2aに対応する左停止ボタン10aが停止操作された場合、主制御部100は引き込み駒数以内(この場合、即止まり可能な左ドラム2aの上段位置を含めて5コマ以内)にあるプラム図柄がプラム(赤)図柄であれば、内部当選中の押し順規定小役の一つであるFR5に一致するので、プラム(赤)図柄を第2ライン上に停止させて入賞させる(図40(B)参照)。その一方、引き込み駒数以内にあるのがプラム(赤)図柄以外であれば、主制御部100は、リーチ状態となったFR5を入賞させないように左ドラム2aの停止制御を行う。例えば、No.15のプラム(白)図柄が左ドラム2aの上段に位置すれば、4コマ下に滑らせてNo.11のリプレイ図柄を左ドラム2aの上段に停止させる(図40(C)参照)。このリプレイ図柄、プラム図柄、プラム図柄は、小役取りこぼし目と呼ばれる特殊図柄であり、リプレイ確率が1/7.3の初期状態において特殊図柄が有効ライン上に表示されると、所定ゲーム数間だけリプレイ確率が高確率(1/2)のRT1状態となる。
図41は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図41(A)は、図39(C)と同じであり、第2ライン上である中ドラム上段にプラム(赤)図柄、右ドラム上段にプラム(白)図柄が停止しているので、内部当選しているFR5+FR9+FR13の何れもがリーチ状態となっておらず、第2ライン上にプラム図柄が揃って入賞する可能性はない。つまり、図41(A)に示す様に、主制御部100は押し順が不正解であれば、ベル小役をリーチ状態とすることなく、全ての押し順規定小役図柄(27種類あるプラム小役図柄)の何れか一つを停止させてリーチ状態とするのである。この場合、プラム小役が内部当選しているか否かは判断しないので、処理時間が短くなり図柄停止制御を素早く行うことが可能となる。
図41(A)の状態で、最後に回転している左ドラム2aに対応する左停止ボタン10aが停止操作された場合、主制御部100は引き込み駒数以内(この場合、即止まり可能な左ドラム2aの上段位置を含めて5コマ以内)にあるプラム図柄が赤青白何れのプラム図柄であっても、内部当選中の押し順規定小役であるFR5+FR9+FR13に一致しないので、引き込み駒数以内にあるリプレイ図柄を左ドラム2aの上段に停止させるように左ドラム2aの停止制御を行う。例えば、No.15のプラム(白)図柄がドラム2cの上段に位置すれば(図41(B)参照)、4コマ下に滑らせてNo.11のリプレイ図柄をドラム2cの上段に停止させる(図41(C)参照)。このリプレイ図柄、プラム図柄、プラム図柄は、上述したとおり小役取りこぼし目と呼ばれる特殊図柄であり、リプレイ確率が1/7.3の初期状態において特殊図柄が有効ライン上に表示されると、所定ゲーム数間だけリプレイ確率が高確率(1/2)のRT1状態となる。
図42〜図43は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図30で説明したとおり、乱数抽選により番号01(図28参照)が当選すると、FR2+FR5+FR9+FR13の条件装置が作動する。主制御部100は、この状態で遊技者が第一停止で右停止ボタン10cを操作すると、記憶する制御情報(左第一停止)と合致しない(押し順が「不正解」)と判断し、同時当選しているFR5+FR9+FR13の何れかの図柄を最初に有効ライン上に引き込む一方、ベル図柄を有効ライン上から蹴飛ばすので、その後の第二停止操作及び第三停止操作をどの様に行っても、ベル小役を入賞させないように停止制御を行う。また、この場合において、主制御部100はベル小役をリーチ状態にすることもなく不成立とするが、この点は本発明の特許性を肯定する最重要な構成要件である。
図24(A)は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態を示している。この状態で、遊技者が第一停止で右停止ボタン10cを、No.9の黒バーが基準位置にある時に停止操作すると(右ドラム2cの下段位置にNo.9の黒バーが即止まり可能な状態。図42(B)参照)、主制御部100はFR5+FR9+FR13の右ドラム図柄である赤青白何れかのプラム図柄(図29(A)参照)を、右ドラム2cの中段位置に止まるように3コマ滑らせる引込制御を行う(図42(C)参照)。なお、この場合、主制御部100はFR5の右ドラム図柄であるプラム(赤)を第1ライン上に停止させているが、プラム図柄を引き込むときに図柄データ「20H」のみを検索して、合致した図柄を所定位置に停止させ、時間的に余裕のある図柄の停止後に実際に停止したプラム図柄の色をRAM102に記憶する(右ドラム中段に赤色)。つまり、図29(B)で示したとおり、プラム図柄は図柄データ及び色データで構成されているが、第一停止制御中には色データ処理を省略し、図柄データのみを用いて何れかのプラム図柄を引き込んでおり、その分だけ停止位置を計算する時間を少なくできるので、ドラム停止時の図柄の位置ズレを無くすことができる。
また、ベル図柄は右ドラム2cの下段位置に停止しており、有効ラインから外れているので、その後の停止操作でベル小役が入賞する可能性は完全に無くなっている。この点(第一停止の押し順が不正解の場合に、第一小役であるベル小役の入賞可能性を無くす点)は、本発明の特許性を肯定する構成要件の一つである。
図42(C)以外の停止態様として、右ドラム2cの中段位置に(1)No.10のプラム(白)が停止する場合(図43(A)参照)、(2)No.15のプラム(青)が停止する場合(図43(B)参照)及び(3)No.20のプラム(青)が停止する場合(図43(C)参照)があるが、第一停止の押し順に不正解だと、図42(C)と同様に、この時点でベル小役の入賞可能性が無くなっている。
図44は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図44(A)は、図42(C)と同じであり、右ドラム2cが停止してNo.5のプラム(赤)図柄が中段に表示された状態において、遊技者が第二停止で左停止ボタン10aを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.5のプラム(赤)図柄を左ドラム2aの中段に停止させる(図44(B)参照)。なお、左ドラム2a上の4つのプラム図柄は4コマ間隔で配置されているので、内部当選している3個のプラム小役図柄と無関係に、引込範囲にある何れかのプラム図柄を左ドラム2bの中段に停止させて、27種類あるプラム小役の何れかをリーチ状態にすることが可能である。この場合、主制御部100は赤青白何れかのプラム図柄を引き込むときに図柄データ「20H」のみを検索して、合致した図柄を所定位置に停止させ、時間的に余裕のある図柄の停止後に実際に停止したプラム図柄の色をRAM102に記憶する(左ドラム中段に赤色、右ドラム中段に赤色)。
図44(B)の場合は、内部当選しているFR5のプラム(赤)図柄が左ドラム中段及び右ドラム中段に(第1ライン上に)停止しているので、FR5が入賞する可能性は残されている。しかし、図44(C)の場合も、RAM102に左ドラム中段に白色、右ドラム中段に赤色が停止していることを記憶しており、主制御部100は図26に示したFR23、FR26及びFR29がリーチ状態になっていることを認識しているが、それらの条件装置が作動していないので、最終的にハズレになるように図柄の停止制御を行う。また、主制御部100は、図柄データのみを用いて何れかのプラム図柄を引き込んでおり、その分だけ停止位置の計算に要する時間を少なくできるので、ドラム停止時の図柄の位置ズレを無くすことができる。
図45は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図45(A)は、図44(B)と同じであり、プラム(赤)図柄が左ドラム中段及び右ドラム中段に(第1ライン上に)停止しているので、内部当選しているFR5+FR9+FR13の内、FR5がリーチ状態となっており、第1ライン上にプラム(赤)図柄が揃って入賞する可能性がある。つまり、図45(A)に示す様に、主制御部100は押し順が不正解であれば、ベル小役をリーチ状態とすることなく、全ての押し順規定小役図柄(27種類あるプラム小役図柄)の何れか一つを停止させてリーチ状態とするのである。この場合、プラム小役が内部当選しているか否かは判断しないので、処理時間が短くなり図柄停止制御を素早く行うことが可能となる。
図45(A)の状態で、最後に回転している中ドラム2bに対応する中停止ボタン10bが停止操作された場合、主制御部100は引き込み駒数以内(この場合、即止まり可能な中ドラム2bの中段位置を含めて5コマ以内)にあるプラム図柄がプラム(赤)図柄であれば、内部当選中の押し順規定小役の一つであるFR5に一致するので、プラム(赤)図柄を第1ライン上に停止させて入賞させる(図45(B)参照)。その一方、引き込み駒数以内にあるのがプラム(赤)図柄以外であれば、主制御部100は、リーチ状態となったFR5を入賞させないように中ドラム2bの停止制御を行う。例えば、No.7のプラム(白)図柄が中ドラム2bの中段に位置すれば、2コマ下に滑らせてNo.5のリプレイ図柄を中ドラム2bの中段に停止させる(図42(C)参照)。このプラム図柄、リプレイ図柄、プラム図柄は、小役取りこぼし目と呼ばれる特殊図柄であり、リプレイ確率が1/7.3の初期状態において特殊図柄が有効ライン上に表示されると、所定ゲーム数間だけリプレイ確率が高確率(1/2)のRT1状態となる。
図46は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図46(A)は、図44(C)と同じであり、第1ライン上である左ドラム中段にプラム(白)図柄、右ドラム中段にプラム(赤)図柄が停止しているので、内部当選しているFR5+FR9+FR13の何れもがリーチ状態となっておらず、第1ライン上にプラム図柄が揃って入賞する可能性はない。つまり、図46(A)に示す様に、主制御部100は押し順が不正解であれば、ベル小役をリーチ状態とすることなく、全ての押し順規定小役図柄(27種類あるプラム小役図柄)の何れか一つを停止させてリーチ状態とするのである。この場合、プラム小役が内部当選しているか否かは判断しないので、処理時間が短くなり図柄停止制御を素早く行うことが可能となる。
図46(A)の状態で、最後に回転している中ドラム2bに対応する中停止ボタン10bが停止操作された場合、主制御部100は引き込み駒数以内(この場合、即止まり可能な中ドラム2bの中段位置を含めて5コマ以内)にあるプラム図柄が赤青白何れのプラム図柄であっても、内部当選中の押し順規定小役であるFR5+FR9+FR13に一致しないので、引き込み駒数以内にあるリプレイ図柄を中ドラム2bの中上段に停止させるように中ドラム2bの停止制御を行う。例えば、No.7のプラム(白)図柄が中ドラム2bの上段1コマ上に位置すれば(図46(B)参照)、4コマ下に滑らせてNo.5のリプレイ図柄を中ドラム2bの中段に停止させる(図46(C)参照)。このプラム図柄、リプレイ図柄及びプラム図柄は、上述したとおり小役取りこぼし目と呼ばれる特殊図柄であり、リプレイ確率が1/7.3の初期状態において特殊図柄が有効ライン上に表示されると、所定ゲーム数間だけリプレイ確率が高確率(1/2)のRT1状態となる。
図47は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図47(A)は、図44(A)と同じであり、右ドラム2cが停止してNo.5のプラム(赤)図柄が中段に表示された状態において、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.2のプラム(赤)図柄を中ドラム2bの中段に停止させる(図47(B)参照)。なお、中ドラム2b上の4つのプラム図柄は4コマ間隔で配置されているので、内部当選している3個のプラム小役図柄と無関係に、引込範囲にある何れかのプラム図柄を中ドラム2bの中段に停止させて、27種類あるプラム小役の何れかをリーチ状態にすることが可能である。この場合、主制御部100は赤青白何れかのプラム図柄を引き込むときに図柄データ「20H」のみを検索して、合致した図柄を所定位置に停止させ、時間的に余裕のある図柄の停止後に実際に停止したプラム図柄の色をRAM102に記憶する(中ドラム中段に赤色、右ドラム中段に赤色)。
図47(B)の場合は、内部当選しているFR5のプラム(赤)図柄が中ドラム中段及び中ドラム中段に(第1ライン上に)停止しているので、FR5が入賞する可能性は残されている。しかし、図47(C)の場合も、RAM102に中ドラム中段に白色、右ドラム中段に赤色が停止していることを記憶しており、主制御部100は図26に示したFR11、FR20及びFR29がリーチ状態になっていることを認識しているが、それらの条件装置が作動していないので、最終的にハズレになるように図柄の停止制御を行う。また、主制御部100は、図柄データのみを用いて何れかのプラム図柄を引き込んでおり、その分だけ停止位置の計算に要する時間を少なくできるので、ドラム停止時の図柄の位置ズレを無くすことができる。
図48は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図48(A)は、図47(B)と同じであり、プラム(赤)図柄が中ドラム中段及び右ドラム中段に(第1ライン上に)停止しているので、内部当選しているFR5+FR9+FR13の内、FR5がリーチ状態となっており、第1ライン上にプラム(赤)図柄が揃って入賞する可能性がある。つまり、図48(A)に示す様に、主制御部100は押し順が不正解であれば、ベル小役をリーチ状態とすることなく、全ての押し順規定小役図柄(27種類あるプラム小役図柄)の何れか一つを停止させてリーチ状態とするのである。この場合、プラム小役が内部当選しているか否かは判断しないので、処理時間が短くなり図柄停止制御を素早く行うことが可能となる。
図48(A)の状態で、最後に回転している左ドラム2aに対応する左停止ボタン10aが停止操作された場合、主制御部100は引き込み駒数以内(この場合、即止まり可能な左ドラム2aの中段位置を含めて5コマ以内)にあるプラム図柄がプラム(赤)図柄であれば、内部当選中の押し順規定小役の一つであるFR5に一致するので、プラム(赤)図柄を第1ライン上に停止させて入賞させる(図48(B)参照)。その一方、引き込み駒数以内にあるのがプラム(赤)図柄以外であれば、主制御部100は、リーチ状態となったFR5を入賞させないように左ドラム2aの停止制御を行う。例えば、No.15のプラム(白)図柄が左ドラム2aの中段に位置すれば、4コマ下に滑らせてNo.11のリプレイ図柄を左ドラム2aの中段に停止させる(図48(C)参照)。このリプレイ図柄、プラム図柄、プラム図柄は、小役取りこぼし目と呼ばれる特殊図柄であり、リプレイ確率が1/7.3の初期状態において特殊図柄が有効ライン上に表示されると、所定ゲーム数間だけリプレイ確率が高確率(1/2)のRT1状態となる。
図49は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図49(A)は、図47(C)と同じであり、第1ライン上である中ドラム中段にプラム(白)図柄、右ドラム中段にプラム(赤)図柄が停止しているので、内部当選しているFR5+FR9+FR13の何れもがリーチ状態となっておらず、第1ライン上にプラム図柄が揃って入賞する可能性はない。つまり、図49(A)に示す様に、主制御部100は押し順が不正解であれば、ベル小役をリーチ状態とすることなく、全ての押し順規定小役図柄(27種類あるプラム小役図柄)の何れか一つを停止させてリーチ状態とするのである。この場合、プラム小役が内部当選しているか否かは判断しないので、処理時間が短くなり図柄停止制御を素早く行うことが可能となる。
図49(A)の状態で、最後に回転している左ドラム2aに対応する左停止ボタン10aが停止操作された場合、主制御部100は引き込み駒数以内(この場合、即止まり可能な左ドラム2aの中段位置を含めて5コマ以内)にあるプラム図柄が赤青白何れのプラム図柄であっても、内部当選中の押し順規定小役であるFR5+FR9+FR13に一致しないので、引き込み駒数以内にあるリプレイ図柄を左ドラム2aの中段に停止させるように左ドラム2aの停止制御を行う。例えば、No.15のプラム(白)図柄がドラム2cの中段に位置すれば(図49(B)参照)、4コマ下に滑らせてNo.11のリプレイ図柄をドラム2cの中段に停止させる(図49(C)参照)。このリプレイ図柄、プラム図柄、プラム図柄は、上述したとおり小役取りこぼし目と呼ばれる特殊図柄であり、リプレイ確率が1/7.3の初期状態において特殊図柄が有効ライン上に表示されると、所定ゲーム数間だけリプレイ確率が高確率(1/2)のRT1状態となる。
なお、上記では番号01が当選し、押し順が不正解してベル小役が入賞しない場合を説明したが、図28に示した番号02〜番号09が当選した場合も、遊技者が第一停止で左停止ボタン10a以外を操作すると、その後の第二停止操作及び第三停止操作の順序に拘わらず、ベル小役は入賞することはない。また同様に、図28に示した番号10〜番号18が当選した場合には、第一停止で中停止ボタン10b以外が操作されたとき、又は、番号19〜番号27が当選した場合には、第一停止で右停止ボタン10c以外が操作されたとき、ベル小役は入賞することはない。即ち、停止ボタン部10の第一停止操作だけで、ベル小役の入賞又は非入賞が決まり、プラム小役の入賞又は小役取りこぼし目に関する図柄の停止制御動作は同じなので説明を省略する。
図50は、図柄停止処理サブルーチンを示すフローチャートである。実線は主制御部100が実行し、破線は副制御部160が実行する処理を示している。
主制御部100は、図22のステップS170のゲームメイン処理において、遊技者のスタートレバー9の操作(スタート信号の受信タイミング)に伴って乱数抽選を実行し、このサブルーチンを呼び出した後、ドラム部2を回転させることにより図柄変動表示ゲームを開始する。
主制御部100は、ステップS200で告知信号(コマンドやデータ等)を出力し、抽選結果や内部状態(ボーナスフラグ、RT状態、ボーナス後の消化ゲーム数等)を副制御部160に通知して、ステップS210へ移行する。
副制御部160は、告知信号を受信すると、ステップSS100でコマンドやデータ等により、押し順小役(図28に示した条件装置の組合せ番号01〜番号27)の何れかが当選したか否かを確認し、当選していなければ終了する一方、当選していればステップSS110へ移行する。
副制御部160は、ステップSS110でATストックの有無を確認し、ATストックが無ければ終了する一方、ATストックが有ればステップSS120へ移行する。
副制御部160は、ステップSS120でATストックを放出(AT機能を発動)させる条件が成立しているか否かを確認し、成立していなければ終了する一方、成立していればステップSS130へ移行する。
副制御部160は、ステップSS130でAT機能を発動し、停止ボタン操作の押し順を告知して、この処理を終了する。具体的にこのAT機能は、男性の声で「左だ」、「中だ」、「右だ」や女性の声で「左よ」、「中よ」、「右よ」との音声と共に、表示演出装置11に映像で表示する。
主制御部100は、ステップS210へ移行すると、内部当選している押し順小役(番号01〜番号27)によって決まる押し順で停止操作されることにより、押し順が正解と判断すると、ステップS220でベル小役を入賞させて終了する一方、押し順が不正解であればステップS230へ移行する。
主制御部100は、ステップS230へ移行すると、ドラム部2の二つが停止した時点で27種類あるプラム小役の何れか一つをリーチ状態にし、ステップS240でドラム部2の最終停止操作時点でリーチ状態となったプラム小役が入賞可能か判断し、入賞可能であればステップS250でプラム小役を入賞させて終了する一方、入賞不可であればステップS260で特殊図柄(取りこぼし目)を表示し、高確率再遊技状態であるRT1状態にして終了する。
図51は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
副制御部160は、遊技状態に応じて、表示演出装置11に表示する演出映像を切り替えて表示する。図51(A)は昼ステージ画面であり、ATの当選確率が低い状態で用いられる。図51(B)は夜ステージ画面であり、主にボーナスの内部当選中やATの当選確率が高い状態で用いられるので、この画面が表示されると、遊技者はボーナスやAT放出の期待感で気持ちが高揚する。副制御部160は、中段チェリー(業界では「単チェ」と呼ばれている)、スイカや単独当選して押し順とは無関係に揃う強ベル等のレア小役が当選し、その後の移行抽選で更に当選すると、昼の通常画面から夜の画面に切り替える。一方、リプレイが当選するたびに所定の確率で転落抽選が行われるので、一般遊技中は昼の通常画面と夜の画面が所定の頻度で交互に表示される。一般に、これらの表示画面は、遊技者に正しいモード示唆を行う為に、ボーナス内部当選中、低確率状態や高確率状態などの滞在モードに応じて、時刻や天候等が変更されるが、ガセ演出も適宜行うことによって遊技者の期待感を更に煽ることができる。
図51(C)は夜のカミナリ画面であり、夜ステージ画面から遊技者がスタートレバーを操作して変動表示ゲームを開始すると、副制御部160は、レア小役が当選した場合など所定条件が成立する度にアシスト抽選(AT抽選)を行う。副制御部160は、AT抽選を行うと、その旨を遊技者に伝える為、雷鳴と共に夜ステージ画面にカミナリを落とす演出を行う。また、ボーナスやATを放出する前兆演出として、夜のカミナリ画面が用いられる。特に、ボーナスが当選した場合には、昼ステージ画面から夜ステージ画面に急激に変化させて、少なくとも2度の雷連続演出を行ってボーナス確定を示唆する。また、昼ステージ画面から3度連続して雷演出を行った場合には、ボーナス確定とAT抽選に当選したことを示唆する。従って、雷鳴とカミナリを適度に発生させることで、遊技者の期待感を煽ることができる。
上述したAT抽選は、ナビ抽選(「ナビゲーション抽選」の省略名称)とも呼ばれており、AT機能が発動すると、押し順小役を入賞又は転落リプレイを回避させる為に、副制御部160は停止ボタン部10の操作順序を告知する。また、AT抽選で当選すると、AT機能を即座に発動するのではなく、ATストック(貯蔵又は蓄え)として加算して記憶しておき、所望のタイミングで一気に放出することにより、大量のメダルを遊技者に獲得させることが可能である。例えば、当選確率が非常に低い赤7揃いのプレミアボーナスが当選した後のRT状態(高確率再遊技状態)で、50ゲーム1セットのATストックを全て放出し、更にART中にAT抽選を行えば、RTにより持ち玉を減らすことなく、延々にARTが継続するので出玉の塊を作り出すことができる。
図52は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
副制御部160は、ボーナス当選を告知する場合、図51(C)のカミナリ演出を行った次の変動表示ゲームで、再び夜のステージ画面を表示し(図52(A)参照)、停止ボタン部10の操作に応じて、プレートを持った2匹のコウモリが遠くから近付いて、徐々に「BONUS」文字が認知できるように表示し(図52(B)参照)、最後に飛び去るコウモリ告知演出を行う。
また、夜のステージ画面を表示している状態から、表示画面を右にスクロールして、墓地が拡大されてキャラクタの執事が「オリャー」という叫び声と「ティロロロローン」という効果音と共に、堀り起こされた画面中央の墓穴から主人公のキャラクタを登場させることにより、遊技者にとって激アツなプレミア演出としてもよい(図52(C)参照)。
図53は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
副制御部160は、AT放出を告知する場合、ボーナス告知と同様にカミナリ演出を行った次の変動表示ゲームで、再び夜のステージ画面を表示し(図53(A)参照)、停止ボタン部10の操作に応じて、プレートを持った2匹のコウモリが遠くから近付いて、徐々にアシスト機能の発動を意味する「ART START」の文字が認知できるように表示し(図53(B)参照)、最後に飛び去るコウモリ告知演出を行う。
また、夜のステージ画面を表示している状態から、表示画面を右にスクロールして、墓地が拡大されてキャラクタの執事が「オリャー」という叫び声と「ティロロロローン」という効果音と共に、画面中央の墓穴から「ART START」が書かれたプレートを堀り起こすことにより、遊技者にとって激アツなプレミア演出としてもよい(図53(C)参照)。
図54〜図55は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
副制御部160は、上述したとおり、1セットで50ゲーム続くART機能を発動させると、表示演出装置11の右上に残りゲーム数と純増メダル数を意味する獲得枚数を表示する。なお、一般にAT機能はRT状態で発動させるので、ART機能を例にして説明する。
副制御部160は、1ゲーム目が開始すると、残りゲーム数を49及び純増メダル数を0と表示し、その時に押し順ベルが当選すると、ベル小役を入賞させるのに必要な停止ボタン部10の押し順を数字の1〜3で表示する。この場合、第一停止操作を意味する数字の1を大きな円の中に表示すると共に、ドラキュラや主人公の声で「ナカ」と発音する(図54(A)参照)。なお、操作を誤るとRTがパンクする押し順リプレイが当選した場合も、同様の表示と音声で遊技者にアシストするようになっている。
副制御部160は、遊技者が中停止ボタン10bを正しく操作すると、中央の大きな円の文字をOKに変えて小さな円にすると共に、第二停止操作を意味する数字の2を大きな円に拡大して表示する(図54(B)参照)。
副制御部160は、遊技者が右停止ボタン10cを正しく操作すると、右側の大きな円の文字をOKに変えて小さな円にすると共に、第三停止操作を意味する数字の3を大きな円に拡大して表示する(図54(C)参照)。なお、上述したとおり、押し順ベルは第一停止操作が正解するだけで入賞するが、第二及び第三停止操作を表示しないと遊技者が混乱するので、それを避けるために表示しているのである。ただし、第二及び第三停止操作順序を間違えた場合、ベル小役は入賞するものの、次回の変動表示ゲームでアシスト抽選を行わないようにしても良い。
副制御部160は、遊技者が左停止ボタン10aを最後に操作すると、左側の大きな円の文字をOKに変えて小さな円にする(図55(A)参照)。そして、ベル小役入賞を意味する「GET」を表示して、メダルを15枚払い出すのと連動して獲得枚数を0〜15枚に加算表示する(図55(B)参照)。
ART実施例2:
図56は、ドラムの図柄配置表である。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、それぞれ異なった並びの図柄が21個描かれており、ボーナスが作動する図柄の「赤7」、「青7」、「黒バー」、各種小役図柄群の「ベル」、「チェリー」、「プラム(赤)」、「プラム(青)」、「プラム(白)」及び再遊技が作動するリプレイと青リプレイが描かれている。
図57は、図柄の組合せ表示判定図である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた窓部3の有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
図57(B)は、遊技メダルを規定数3枚投入(一般遊技3枚専用)した場合の有効ラインであり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの順に、第1ライン(上段、中段、下段:右下り)、第2ライン(下段、中段、上段:右上り)、第3ライン(上段、中段、上段:V字)及び第4ライン(下段、中段、下段:逆V字)の4つが有効となる。なお、ボーナスゲーム(役物作動時)において、遊技メダルの規定数は2枚となるが、有効ラインは第1ライン〜第4ラインで同じである。
図58は、役物未作動時(通常遊技中、規定数3枚)の配当表である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた有効ライン上(図57参照)で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。この場合、投入枚数に拘わらず同じである。
(1)第一ボーナス(BB1):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(赤7)が、4つの有効ライン上の何れかに揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後に第一ボーナスゲームが付与される。この第一ボーナスは、例えば当選確率が1/400で、第一ボーナスゲームの規定投入枚数が2枚、払出し枚数が360枚を超えた時点で終了する。抽選で第一ボーナスが内部当選し、第一ボーナスフラグが立つことにより、第一ボーナスが成立可能な状態となる。なお、第一ボーナスのみが単独当選することは稀であり、殆どの場合、レア小役と呼ばれる4枚チェリー(FR11)、強プラムやRT開始リプレイ(再遊技2)等と同時に当選するので、これらが表示されると遊技者は激アツな気分になる。強プラムと通常プラムは、共にプラム図柄が有効ライン上に揃った場合に入賞となるので、それらの区別がつかないが、強プラムは入賞と同時にラインランプが高速で点滅するので、遊技者は認識可能となる。リプレイ役の当選確率がRT1(第一確率)の状態で、この第一ボーナスが内部当選すると、次回のゲームからリプレイ役の当選確率がRT2(リプレイ役の当選確率が第一確率よりもボーナス役で決まる第二確率)となって役の抽選を行う(つまり、リプレイ役の当選確率の変動契機)。なお、RT1の状態で、後述する再遊技2(リプレイ、リプレイ、青リプレイ)が作動するとRT2となるが、第一ボーナスが内部当選後のRT2と全く同じであってもよいが、一般にはこれらのRT2とは多少異なっており、ほぼ同じ程度のRT確率を意味しているに過ぎない。例えば、再遊技2後のRT2では当選しない特殊リプレイを、第一ボーナス後のRT2でのみ当選させるようにすれば、上級者や知ってプレーヤのみに判別できるので、ゲーム性が向上する。
(2)第二ボーナス(BB2):左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(青7)、右ドラム2cに(青7)が、4つの有効ライン上の何れかに揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後に第二ボーナスゲームが付与される。この第二ボーナスは、例えば当選確率が1/400で、第二ボーナスゲームの規定投入枚数が2枚、払出し枚数が360枚を超えた時点で終了する。抽選で第二ボーナスが内部当選し、第二ボーナスフラグが立つことにより、第二ボーナスが成立可能な状態となる。なお、第二ボーナスのみが単独当選することは稀であり、第一ボーナスと同様にレア小役と同時当選する。リプレイ役の当選確率がRT1(第一確率)の状態で、この第二ボーナスが内部当選しても、リプレイ役の当選確率は変動せずRT1の状態を保つ。これにより、リプレイ役の当選確率がRT1のままでもボーナス役が当選する場合が生じるので、リプレイ確率が低い状態で激アツな連続演出を行っても遊技者に期待感を持たせ続けることができる。
(3)第三ボーナス(BB3):左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(青7)、右ドラム2cに(赤7)が、4つの有効ライン上の何れかに揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後に第三ボーナスゲームが付与される。この第三ボーナスは、例えば当選確率が1/400で、第三ボーナスゲームの規定投入枚数が2枚、払出し枚数が260枚を超えた時点で終了する。抽選で第三ボーナスが内部当選し、第三ボーナスフラグが立つことにより、第三ボーナスが成立可能な状態となる。なお、第三ボーナスのみが単独当選することは稀であり、第一ボーナスと同様にレア小役と同時当選する。第一ボーナスと同様に、リプレイ役の当選確率がRT1(第一確率)の状態で、この第三ボーナスが内部当選すると、次回のゲームからリプレイ役の当選確率がRT2となる。
(4)第四ボーナス(BB4):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(青7)が、4つの有効ライン上の何れかに揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後に第四ボーナスゲームが付与される。この第四ボーナスは、例えば当選確率が1/400で、第四ボーナスゲームの規定投入枚数が2枚、払出し枚数が260枚を超えた時点で終了する。抽選で第四ボーナスが内部当選し、第四ボーナスフラグが立つことにより、第四ボーナスが成立可能な状態となる。なお、第四ボーナスのみが単独当選することは稀であり、第一ボーナスと同様にレア小役と同時当選する。第二ボーナスと同様に、この第四ボーナスが内部当選しても、リプレイ役の当選確率は変動せずRT1の状態を保つ。
(5)第五ボーナス(RB1):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(黒バー)が、4つの有効ライン上の何れかに揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後に第五ボーナスゲームが付与される。この第五ボーナスは、例えば当選確率が1/200で、第五ボーナスゲームの規定投入枚数が2枚、3回入賞又は8ゲーム作動すると終了する。抽選で第五ボーナスが内部当選し、第五ボーナスフラグが立つことにより、第五ボーナスが成立可能な状態となる。なお、第五ボーナスのみが単独当選することは稀であり、第一ボーナスと同様にレア小役と同時当選する。また、第一ボーナスと同様に、リプレイ役の当選確率がRT1(第一確率)の状態で、この第五ボーナスが内部当選すると、次回のゲームからリプレイ役の当選確率がRT2となる。
(6)第六ボーナス(RB2):左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(青7)、右ドラム2cに(黒バー)が、4つの有効ライン上の何れかに揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後に第六ボーナスゲームが付与される。この第六ボーナスは、例えば当選確率が1/200で、第六ボーナスゲームの規定投入枚数が2枚、3回入賞又は8ゲーム作動すると終了する。抽選で第六ボーナスが内部当選し、第六ボーナスフラグが立つことにより、第六ボーナスが成立可能な状態となる。なお、第六ボーナスのみが単独当選することは稀であり、第一ボーナスと同様にレア小役と同時当選する。また、第二ボーナスと同様に、この第六ボーナスが内部当選しても、リプレイ役の当選確率は変動せずRT1の状態を保つ。
つまり、リプレイ役の当選確率の変動契機か否かでボーナスグループを分けると、第一ボーナス(BB1)、第三ボーナス(BB3)及び第五ボーナス(RB1)が変動契機となるボーナスグループAであり、第二ボーナス(BB2)、第四ボーナス(BB4)及び第六ボーナス(RB2)が変動契機ではないボーナスグループB(非変動契機)となる。なお、ボーナスグループBが後述する再遊技2と同時に当選しても、リプレイ確率は変動しない。
(7)ベル(FR1):ベル図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、獲得枚数は15枚となる。抽選でベルが内部当選すると、FR1(フルーツ1)の条件装置1個が作動する。FR1は、単独で内部当選すると、停止ボタン部10の停止操作順序に拘わらず、何れか一つの有効ライン上にベル図柄が停止して必ず入賞する。なお、後述するように、押し順制御用の複数一部のプラム小役(複数個の押し順規定小役中の複数一部)とベル小役が同時当選すると、内部当選している複数一部の押し順規定小役に従った第一小役引込押し順で停止ボタン部10が停止操作された場合には、ベル小役が入賞する一方、内部当選しているプラム小役の何れも入賞しない。また、第一小役引込押し順で停止操作されなかった場合(つまり、第一小役引込押し順と異なる第一小役蹴飛押し順で停止操作された場合)には、ベル小役は一切入賞しない。しかし、低確率で内部当選中のプラム小役の何れか一つが入賞するが、殆どの場合、内部当選しているベル小役や複数一部のプラム小役を取りこぼしたときに表示される所定図柄である小役コボシ目図柄(RT開始目1〜RT開始目3)が有効ライン上に停止して、獲得メダルは0枚でボーナス後の初期状態であるRT一般中からRT1へリプレイ確率が移行する。なお、RT一般中とRT1は、リプレイ確率が約1/7.3程度の低確率状態であり、全く同じ確率であっても異なっていても然程変わらないが、RT一般中には再遊技2と再遊技4を抽選せず、RT1で初めて再遊技2を抽選する点が大きく異なっている。他方、RT一般中に再遊技2と再遊技4を抽選したとしても、再遊技2と再遊技4の何れも揃わないようにすれば、結果的に抽選しないのと同じことになるので、この様にしても良い。
(8)押し順規定小役(FR2〜FR28:合計27個):左ドラム2aに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れか、中ドラム2bに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れか、右ドラム2cに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れかが有効ライン上に停止すると、獲得枚数は2枚となる。この押し順規定小役は合計27個(複数個)存在するが、その中の6個(複数一部)がベルと同時に内部当選するようになっており、同時当選中の押し順規定小役で一義的に決まる押し順で停止操作されるとベル小役が入賞する。一方、第一小役蹴飛押し順で停止操作された場合には、ベル小役は一切入賞せずに、プラム小役の何れか一つが入賞するか又は小役コボシ目図柄が有効ライン上に表示される。
(9)4枚チェリー(FR29):チェリー図柄が中ドラム2bの有効ライン上に停止した場合の役名であり、獲得枚数は1ラインで1枚であるが、4本の有効ラインが通っているので合計4枚となる。抽選でチェリーが内部当選すると、FR29の条件装置1個が作動し、それを契機に遊技機内部でアシストストック抽選(ATストック抽選:0〜255回の範囲)が行われる。この4枚チェリーは単図柄小役であり、左ドラム2a及び右ドラム2cにどの様な図柄が停止しても、入賞には無関係である。なお、4枚チェリーは、内部的にボーナスとの同時当選やATストック当選率が中程度の弱4枚チェリー(2連チェリー)と、との同時当選やATストックが当り易い強4枚チェリー(3連チェリー)に分かれており、その比率は3:1となっている。
(10)1枚チェリー(FR30):チェリー図柄又は黒バー図柄が左ドラム2aの有効ライン上に停止した場合の役名であり、獲得枚数は1枚である。抽選でチェリーが内部当選すると、FR30の条件装置1個が作動し、それを契機に遊技機内部でアシストストック抽選(ATストック抽選:0〜16回の範囲)が行われるが、ATストックの当選確率は1%程度とかなり低く、またボーナスとの同時当選確率は0.5%と極低の設定となっている。チェリー図柄が左ドラム2aの下段に停止すると、遊技者は強4枚チェリーか否かを確認するために、中ドラム2bにチェリー図柄を狙い、2連チェリーとなった後に右ドラム2cにチェリー図柄を狙って3連チェリーを目押しする。これにより、遊技者の期待感を煽ることができる。
(11)ボーナス確定役(FR31):左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(黒バー)が有効ライン上に停止すると、獲得枚数は1枚でボーナス確定となるので、遊技者は激アツな気分になる。なお、このボーナス確定役は、リールの停止制御を変えるために設けられてもいる。
(12)リプレイ1(再遊技1):3つのリプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP1・フラグを立て、これが単独当選した場合には再遊技1が必ず作動する。遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、後述する他のリプレイ2〜リプレイ4の何れかと同時当選すると、押し順によって何れかのリプレイ図柄が表示されて作動するが、RTの変動契機とはならない。
(13)リプレイ2(再遊技2):左ドラム2aに(リプレイ)、中ドラム2bに(リプレイ)、右ドラム2cに(青リプレイ)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP2・フラグを立て、単独当選した場合には再遊技2が必ず作動する。遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、RT1状態(リプレイ確率約1/7.3の通常遊技状態)でリプレイ2が有効ライン上に揃って表示されると、リプレイ確率が約1/1.5〜1/2程度に上昇したRT2状態に移行する。リプレイ1、リプレイ2及び後述するリプレイ3〜リプレイ5を重複当選させることにより、5択の押し順リプレイとすることができ、押し順が正解するとリプレイ2又はリプレイ4が作動して、遊技者に有利なRT2状態になる。また、アシストストックやアシスト抽選で当選するとアシスト機能が発動するので、効率よくメダルを獲得できる。なお、このRT2状態は無限(終りが定まっていない)であるが、後述するRT変動契機となる複数の小役コボシ目図柄の何れか一つが有効ライン上に停止すると、RT1状態へ転落する。
(14)リプレイ3(RP3):左ドラム2aに(リプレイ)、中ドラム2bに(青リプレイ)、右ドラム2cに(リプレイ)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP3・フラグを立て、単独当選した場合には再遊技3が必ず作動する。遊技者のスタートレバー9の操作によって、次回のゲームは新たなメダルを投入することなく行うことができる。
(15)リプレイ4(RP4):左ドラム2aに(リプレイ)、中ドラム2bに(青リプレイ)、右ドラム2cに(青リプレイ)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP4・フラグを立て、単独当選した場合には再遊技4が必ず作動する。遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、RT1状態(リプレイ確率約1/7.3の通常遊技状態)でリプレイ4が有効ライン上に揃って表示されると、リプレイ確率が約1/2程度に上昇したRT2状態に移行する。リプレイ1〜リプレイ5を重複当選させることにより、5択の押し順リプレイとすることができ、押し順が正解するとリプレイ2又はリプレイ4が作動して、遊技者に有利なRT2状態になる。また、アシストストックやアシスト抽選で当選するとアシスト機能が発動するので、効率よくメダルを獲得できる。なお、このRT2状態は無限であるが、複数の小役コボシ目図柄の何れか一つが有効ライン上に停止すると、RT1状態へ転落する。
(16)リプレイ5(RP5):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(リプレイ)、右ドラム2cに(リプレイ)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP5・フラグを立てるが、単独当選することはない。遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、リプレイ5は押し順制御用のリプレイで、実際に表示されるのは何れかのボーナスが内部当選中のみであり、それ以外では有効ライン上に揃うことは無い。従って、遊技者は、ボーナスが当選しているか否かが不明な状態でリプレイ5が作動すると、「ボーナス確定」となるので、ほっと一安心するのである。
(17)RT開始目1:左ドラム2aに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れか、中ドラム2bに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れか、右ドラム2cに(ベル)又は(青リプレイ)の何れかが有効ライン上に停止すると、小役コボシ目となり、RT2状態やボーナスゲーム終了後の初期状態である一般遊技状態からRT1状態へ転落又は移行する。なお、一般遊技状態とRT1状態は、リプレイの当選確率が約1/7.3で殆ど変わらないか又は同じ確率である。
(18)RT開始目2:左ドラム2aに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れか、中ドラム2bに(ベル)、(リプレイ)(青リプレイ)の何れか、右ドラム2cに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れかが有効ライン上に停止すると、小役コボシ目となり、RT2状態やボーナスゲーム終了後の初期状態である一般遊技状態からRT1状態へ転落又は移行する。
(19)RT開始目3:左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れか、右ドラム2cに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れかが有効ライン上に停止すると、小役コボシ目となり、RT2状態やボーナスゲーム終了後の初期状態である一般遊技状態からRT1状態へ転落又は移行する。
図59は、条件装置の組合せ表であり、ベル役と複数のプラム役が同時当選する状態を示している。
左ベルは1〜9まで9種類あり、第一停止で左停止ボタン10aが操作されると、ベル小役が入賞する一方、それ以外の停止ボタン部10が第一停止操作されると、ハズレとなり小役コボシ目が表示されるか又はプラム小役が引き込める場合にのみ入賞する。各左ベルは、図示したようにベル役と6つの異なるプラム役が同時に当選する。
中ベルは1〜9まで9種類あり、第一停止で中停止ボタン10bが操作されると、ベル小役が入賞する一方、それ以外の停止ボタン部10が第一停止操作されると、ハズレとなり小役コボシ目が表示されるか又はプラム小役が引き込める場合にのみ入賞する。各中ベルは、図示したようにベル役と6つの異なるプラム役が同時に当選する。
右ベルは1〜9まで9種類あり、第一停止で右停止ボタン10cが操作されると、ベル小役が入賞する一方、それ以外の停止ボタン部10が第一停止操作されると、ハズレとなり小役コボシ目が表示されるか又はプラム小役が引き込める場合にのみ入賞する。各右ベルは、図示したようにベル役と6つの異なるプラム役が同時に当選する。
図60は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
例えば、乱数抽選により図59に示した左ベル1が当選すると、図示した通り、条件装置(ベル、ベル、ベル)、(赤プラム、赤プラム、赤プラム)、(赤プラム、青プラム、青プラム)、(赤プラム、白プラム、白プラム)、(青プラム、赤プラム、赤プラム)、(青プラム、青プラム、青プラム)、(青プラム、白プラム、白プラム)の合計7つのフラグが作動する。主制御部100は、この状態で遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを操作すると、記憶する制御情報(左第一停止でベル図柄を引き込む)と合致した(押し順が「正解」した)と判断するので、その後の第二停止操作及び第三停止操作の順序に拘わらず、ベル小役だけを必ず入賞させて15枚のメダルを払い出す。即ち、主制御部100は、3つの図柄列を変動させる変動表示ゲームを開始し、役の抽選によりベル小役及び押し順規定小役である27個(複数)のプラム小役の内、何れか6個を同時に内部当選させる。この6個(複数一部)のプラム小役に従った押し順で停止ボタン部10が操作されると、ベル図柄を有効ライン上に停止させてベル小役を入賞させる一方、後述する様に、同時に内部当選した6個のプラム小役の何れも入賞させないように停止制御を行うのである。なお、赤プラム、青プラム、白プラムの各表記は、プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白)と同じ意味である。
図60(A)は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態を示している。この状態で、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを、No.8のリプレイが基準位置にある時に停止操作すると(左ドラム2aの下段位置にNo.8のリプレイが即止まり可能な状態。図60(B)参照)、主制御部100は有効ラインの何れかにベル図柄が1つだけ止まるように引込制御を行う。この場合、1コマ上にあるNo.7のベル図柄を左ドラム2aの下段位置に停止させると、No.5のベル図柄も上段に停止するのでそれを回避し、No.5のベル図柄を下段位置に停止させる(図60(C)参照)。結果的に、左ドラム2aは、3コマ滑って停止することになる。
図61は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図61(A)は、図60(C)と同じであり、左ドラム2aが停止してベル図柄が下段に表示された状態において、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.5のベル図柄を中ドラム2bの中段に停止させる(図61(B)参照)。なお、中ドラム2b上の5つのベル図柄は最遠でも4コマ間隔に配置されているので、引込範囲にある何れかのベル図柄を中ドラム2bの中段に停止させて、テンパイ状態にすることが可能である。また、図61(B)のテンパイ状態は、同義語として所定役の「リーチ状態」とも言われている。
図61(B)のテンパイ状態において、遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.4のベル図柄を右ドラム2cの上段に停止させる(図61(C)参照)。なお、右ドラム2c上の3つのベル図柄は6コマ間隔に配置されているので、何れかのベル図柄を右ドラム2cの上段又は下段に停止させて、入賞させることが可能である(図では第2ライン)。
図62は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図62(A)は、図60(C)と同じであり、左ドラム2aが停止してベル図柄が下段に表示された状態において、遊技者が第二停止で右停止ボタン10cを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.4のベル図柄を右ドラム2cの上段に停止させる(図62(B)参照)。このテンパイ状態において、遊技者が第三停止で中停止ボタン10bを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.5のベル図柄を中ドラム2bの中段に停止させ、第2ラインにベル役が入賞する(図62(C)参照)。つまり、左ベル1〜9の何れかが当選すると、最初の押し順が左停止ボタン10aであれば、その後、どのように操作してもベルが入賞するようになっている。
図63は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
同様に、図59に示した左ベル1が当選すると、図示したとおり、条件装置(ベル、ベル、ベル)、(赤プラム、赤プラム、赤プラム)、(赤プラム、青プラム、青プラム)、(赤プラム、白プラム、白プラム)、(青プラム、赤プラム、赤プラム)、(青プラム、青プラム、青プラム)、(青プラム、白プラム、白プラム)の合計7つのフラグが作動する。
図63(A)は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態を示している。この状態で主制御部100は、遊技者が第一停止で、例えば、中停止ボタン10bを、No.8のリプレイが基準位置にある時に停止操作すると、記憶する制御情報(左第一停止でベル図柄を引き込む。)と合致しない(押し順が「不正解」)と判断する。この場合、主制御部100は、条件装置が1つのベル図柄に換えて、条件装置が2つ立っている赤プラム、青プラム、白プラムの何れの図柄でも停止させることができるので、停止操作から5コマ以内のプラム図柄を中ドラム2bの中段(即ち、有効ライン上)に停止させる。例えば、主制御部100は、図63(B)に示す位置からNo.4の赤プラム図柄を3コマ滑らせて、中ドラム2bの中段に停止させる(図63(C)参照)。この場合、ベル図柄は有効ライン上に停止しないので、この段階でベルの入賞は無くなる。
図64及び図65は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図64(A)は、図63(C)と同じであり、中ドラム2bが停止して赤プラム図柄が中段に表示された状態において、遊技者が第二停止で左停止ボタン10aを、No.9の青7が基準位置にある時に停止操作すると、主制御部100は図64(B)に示す位置から、条件装置(赤プラム、赤プラム、赤プラム)の図柄であるNo.6の赤プラム図柄を1コマ滑らせて、有効ライン上である左ドラム2aの上段に停止させる(図64(C)参照)。なお、左停止ボタン10aの第二停止操作でNo.13の青プラム図柄を引き込める場合には、同様に青プラム図柄を有効ライン上に停止させる(図示せず)。よって、停止操作手順を間違った場合には、約3分の2の確率でプラムがテンパイする。
また、図65(A)も図63(C)と同じであり、中ドラム2bが停止して赤プラム図柄が中段に表示された状態において、遊技者が第二停止で左停止ボタン10aを、No.3のチェリーが基準位置にある時に停止操作すると、主制御部100は条件装置(赤プラム、赤プラム、赤プラム)の赤プラム図柄、又は条件装置(青プラム、赤プラム、赤プラム)の青プラム図柄の何れも5コマ以内に無く、有効ライン上に引き込むことができないので、同時に内部当選している6つのプラム小役(複数個の押し順規定小役中の複数一部の小役)を取りこぼしたときに表示されるベル図柄を、有効ライン上である左ドラム2aの上段に停止させる(図65(C)参照)。よって、停止操作手順を間違った場合には、約3分の1の確率でプラムがテンパイせず、プラム小役のコボシ目図柄が表示されることになる。
図66及び図67は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図66(A)は、図64(C)と同じであり、左ドラム2a及び中ドラム2bが停止して赤プラム図柄がテンパイした状態を示している。この状態において、遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを、No.6の青リプレイが基準位置にある時に停止操作すると、主制御部100は図66(B)に示す位置から、条件装置(赤プラム、赤プラム、赤プラム)の図柄であるNo.3の赤プラム図柄を1コマ滑らせて、有効ライン上である右ドラム2cの上段に停止させて、(赤プラム、赤プラム、赤プラム)を入賞させる(図66(C)参照)。よって、停止操作手順を間違ってプラム小役がテンパイした場合には、約3分の1の確率でプラム小役が入賞する。
また、図67(A)も図64(C)と同じであり、左ドラム2a及び中ドラム2bが停止して赤プラム図柄がテンパイした状態を示している。この状態において、遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを、No.2の赤7が基準位置にある時(即ち、No.3の赤プラムが行きすぎた時)に停止操作すると、主制御部100は赤プラム図柄を引き込めないので、図67(B)に示す位置から、No.20の青リプレイ図柄を1コマ滑らせて、有効ライン上である右ドラム2cの上段に停止させて、RT開始目1図柄を表示する。よって、停止操作手順を間違ってプラム小役がテンパイした場合には、約3分の2の確率で小役コボシ目図柄(小役を取りこぼしたときに表示される所定図柄)を有効ライン上に停止させる。
図68は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図68(A)は、図65(C)と同じであり、左ドラム2a及び中ドラム2bが停止して小役コボシ目図柄がテンパイした状態を示している。この状態において、遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを、No.6の青リプレイが基準位置にある時に停止操作すると、主制御部100は、図68(B)に示す位置からNo.3の赤プラム図柄を1コマ滑らせ、有効ライン上である右ドラム2cの上段に停止させて、RT開始目3を表示する。なお、RT開始目3における右ドラム2cのプラム図柄は、赤プラム図柄、青プラム図柄又は白プラム図柄の何れでもよいので、小役コボシ目図柄がテンパイした場合には、必ず小役コボシ目図柄(小役を取りこぼしたときに表示される所定図柄)が有効ライン上に停止する。
図69は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図69(A)は、図63(A)と同じ状態であり、図59に示した左ベル1が当選し、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態を示している。
この状態で主制御部100は、遊技者が第一停止で、例えば、右停止ボタン10cを、No.7のリプレイが基準位置にある時に停止操作すると、記憶する制御情報(左第一停止でベル図柄を引き込む)と合致しない(押し順が「不正解」)と判断する。この場合、主制御部100は、条件装置が1つのベル図柄に換えて、条件装置が2つ立っている赤プラム、青プラム、白プラムの何れの図柄でも停止させることができるので、停止操作から5コマ以内のプラム図柄を右ドラム2cの上段(即ち、有効ライン上)に停止させる。例えば、主制御部100は、図69(B)に示す位置からNo.3の赤プラム図柄を2コマ滑らせて、右ドラム2cの上段に停止させる(図69(C)参照)。この場合、ベル図柄は有効ライン上に停止しないので、この段階でベルの入賞は無くなる。
この後のドラムの停止状態は、図63〜図68と同様に、遊技者の停止操作に応じて、プラム小役が入賞するか、又は小役コボシ目図柄のRT開始目1〜RT開始目3の何れかが表示されるだけなので、その説明を省略(援用)する。
図70は、条件装置の組合せ表であり、再遊技役が同時当選する状態を示している。
押し順リプレイは、押し順リプ1〜押し順リプ5(「押し順リプレイ」の略)まで5種類ある。
押し順リプ1は、第一停止で左停止ボタン10a、第二停止で中停止ボタン10b、第三停止で右停止ボタン10cの順で停止操作されると、再遊技2(リプレイ、リプレイ、青リプレイ:図58参照)が有効ライン上に停止して作動する一方、異なる操作手順で停止操作されると、再遊技1(リプレイ、リプレイ、リプレイ:図58参照)が有効ライン上に停止して作動する。図58で説明した通り、RT1状態(リプレイ確率約1/7.3の通常遊技状態)でリプレイ2が有効ライン上に揃って表示されると、リプレイ確率が約1/2程度に上昇したRT2状態に移行するので、再遊技2が作動すると遊技者にとって有利な状態となる。
押し順リプ2は、第一停止で左停止ボタン10a、第二停止で右停止ボタン10c、第三停止で中停止ボタン10bの順で停止操作されると、再遊技2が作動する一方、異なる操作手順で停止操作されると、再遊技1が作動する。
押し順リプ3は、第一停止で中停止ボタン10b、第二停止で左停止ボタン10a、第三停止で右停止ボタン10cの順で停止操作されると、再遊技2が作動する一方、異なる操作手順で停止操作されると、再遊技1が作動する。
押し順リプ4は、第一停止で中停止ボタン10b、第二停止で右停止ボタン10c、第三停止で左停止ボタン10aの順で停止操作されると、再遊技2が作動する一方、異なる操作手順で停止操作されると、再遊技1が作動する。
押し順リプ5は、第一停止で右停止ボタン10cが停止操作されれば、その後、左停止ボタン10aと中停止ボタン10bの操作手順を問わず、再遊技2が作動する一方、第一停止で右停止ボタン10c以外が停止操作されると、再遊技1が作動する。
図71は、状態遷移図であり、図71(A)は主制御部100の遊技状態遷移図、及び図71(B)は副制御部160の遊技状態遷移図である。
図71(A)において、ボーナスゲームが終了した次のゲーム又は段階設定値が打ち直された次のゲームから、一般ゲーム(図では「一般中」又は「一般遊技」と記載。)が開始する。この一般ゲームにおけるリプレイ確率は約1/7.3であり、特に、RTリプレイ(再遊技2及び再遊技4)が一切当選しないか、又はRTリプレイはボーナスと同時に当選するので、RT2状態(高確率再遊技状態:約1/1.5)に直接移行することはない。なお、一般ゲーム中にRTリプレイを当選させる場合には、置数として1〜5程度であれば許容される範囲ではあるが、上述の通り、一切抽選しないようにするのが最適である。
一般ゲーム(規定数3枚又は1枚)で押し順ベルが内部当選し、停止ボタン10の停止操作手順をミスすることにより小役コボシ目図柄(RT開始目1〜RT開始目3図柄)が有効ライン上に表示されると(図58参照)、次のゲームからRT1状態となる。このRT1状態におけるリプレイ確率もまた約1/7.3(全く同じ又はほぼ同じ確率が採用される)であり、図58に示した全ての役が乱数抽選されて、単独又は複数同時当選可能となる。つまり、一般遊技とRT1状態の遊技が、リプレイ確率が約1/7.3でほぼ同じの通常遊技である。通常遊技中にボーナスグループBの何れかが内部当選しても、RTの変動契機ではないので、リプレイ確率は低確率のままであるが、ボーナスグループBの存在により、リプレイ確率が高くならなくてもボーナス当選の可能性が残り、その分だけ期待感が継続するので、遊技性向上の点で大変効果的である。
RT1状態でRTリプレイ(再遊技2及び再遊技4)が内部当選し作動すると、リプレイ確率が約1/1.5に上昇したRT2状態となる。また、RT2状態では小役の当選確率が約1/3なので、小役とリプレイの合成確率は1/1(100%)又は(65526〜65535)/65536(ハズレの置数が1〜10程度)となる。尚、図71(A)中の斜線部は、高確率再遊技状態であることを示している。
RT2の状態で押し順ベルが内部当選し、停止ボタン10の停止操作手順をミスすることにより小役コボシ目図柄が有効ライン上に表示されると(図58参照)、次のゲームからRT1状態に転落する。しかし、ATストック(アシスト・タイム・ストック)が残っていれば、押し順リプ1〜押し順リプ5(図70参照)が当選したときに、再遊技2が揃う押し順を告知することで、再びRT2状態とすることが可能である(つまり、操作ミスを救済できる)。
RT2の状態でボーナスグループAが内部当選すると、RT2と同様にリプレイ確率が約1/1.5程度のRT3状態となる一方、RT2の状態でボーナスグループBが内部当選すると、RT2の状態を維持し続ける。また、通常遊技中にRTの変動契機のボーナスグループAの何れかが内部当選すると、リプレイ確率が高確率のRT3状態となるが、この時にRTリプレイ(再遊技2及び再遊技4)が表示されていなければ、遊技者はボーナスグループAの内部当選を確信することになる。つまり、RTの変動契機ではないのに、リプレイ確率が高くなるとボーナスグループAが確定する。このボーナスグループA及びボーナスグループBの存在により、遊技性が向上するのである。
図71(B)において、副制御部160は通常遊技中にRTリプレイ(特殊リプレイ)が単独で又はボーナスと同時に当選して、RTリプレイが作動するとチャンスゾーン(RT2、内部中RT2又は内部中RT3)に移行する。このチャンスゾーンに入ると、ATストックの有無にかかわらず、少なくとも7ゲーム間は押し順ベルが内部当選すると、停止ボタン10の停止操作手順を告知する(例えば、「左」「中」「右」ボタンを押せとの告知する)。これにより、RT1状態への転落を阻止すると共に、遊技者の期待感を煽っている。ATストックが無ければ、ART(アシスト・リプレイ・タイム)は非発動となり、その後遊技者が停止ボタン10の停止操作手順をミスすることにより小役コボシ目図柄(RT開始目1〜RT開始目3図柄)が有効ライン上に表示されると、RT1状態へ戻る。
一方、レア小役当選による事前のAT抽選、又はRTリプレイ当選やボーナス当選と同時に行われるAT抽選でATストックが少なくとも1つ以上存在すれば、ARTが発動する(図71(B)の斜線部)。このARTゲームは前半と後半に分かれており、前半はゲームを消化しながら主人公が階段を駆け上り、ボーナスが確定する高層フロア(例えば、50階)を目指すという演出と、後半は主人公が敵キャラとバトルをして勝てばボーナス確定となる演出である。
ここで図71に戻り、更に詳細に説明する。
一般ゲームで押し順ベルが内部当選し、停止ボタン10の停止操作手順をミスすることにより小役コボシ目図柄(RT開始目1〜RT開始目3図柄)が有効ライン上に表示されると、次のゲームからRT1状態となる。RT1状態でRTリプレイ(再遊技2及び再遊技4:リプレイ確率上昇役)が内部当選し作動(有効ライン上にリプレイ確率上昇図柄が表示)すると、リプレイ確率が約1/1.5に上昇したRT2状態となる。なお、このRT1状態は俗に言う「無限RT」であり、主制御部100は遊技回数を決めることなく継続させる。
RT2の状態で押し順ベルが内部当選し、停止ボタン10の停止操作手順をミスすることにより小役コボシ目図柄(リプレイ確率下降図柄)が有効ライン上に表示されると、次のゲームからRT1状態に転落する。このRT2状態から転落したRT1状態も俗に言う「無限RT」であり、主制御部100は遊技回数を決めることなく継続させる。
主制御部100は、抽出した乱数により図58に示した全ての役を抽選し、少なくともボーナスA役(第一ボーナス(BB1)、第三ボーナス(BB3)及び第五ボーナス(RB1))又はボーナスB役(第二ボーナス(BB2)、第四ボーナス(BB4)及び第六ボーナス(RB2))の何れかを内部当選させる。そして、ボーナスA役が内部当選すると、主制御部100は次回以降の遊技でリプレイの当選確率を上昇させる一方、ボーナスB役が内部当選すると現在のリプレイの当選確率を次回以降の遊技でも維持する。
主制御部100は、上述したように、RT1状態とRT2状態とを、遊技回数を決めることなく継続させるのに対して、RT1状態でボーナスB役及びRTリプレイ(リプレイ確率上昇役)を同時に内部当選させ、有効ライン上にリプレイ確率上昇図柄である(リプレイ、リプレイ、青リプレイ)が表示された場合には、現在のリプレイの当選確率を次回以降の遊技でも維持する。つまり、本来ならばリプレイ確率が上昇すべきであるにも拘らず、低確率状態の維持を認識することにより、遊技者はボーナスB役が内部当選したことを逸早く知ることができる。
同様に、主制御部100は、RT1状態とRT2状態とを、遊技回数を決めることなく継続させるのに対して、RT1状態で抽選手段がボーナスA役及び小役(FR29又はFR30の必ず揃うチェリー役:リプレイ確率非上昇役)を同時に内部当選させた場合には、有効ライン上にチェリー役(リプレイ確率非上昇図柄)を表示して、次回以降の遊技でリプレイの当選確率を上昇させる。つまり、本来ならばリプレイ確率が上昇すべきでないにも拘らず、リプレイ確率が高確率状態へ上昇したことを認識することにより、遊技者はボーナスA役が内部当選したことを逸早く知ることができる。
更に、主制御部100は、RT1状態とRT2状態とを、遊技回数を決めることなく継続させるのに対して、RT1状態でボーナスB役およびRTリプレイを同時に内部当選させ、有効ライン上にリプレイ確率上昇図柄であるが表示された場合には、現在のリプレイの当選確率を次回以降の遊技でも維持する一方、RT1状態で抽選手段がボーナスA役及び小役を同時に内部当選させた場合には、有効ライン上にチェリー役を表示して、次回以降の遊技でリプレイの当選確率を上昇させる。つまり、本来ならばリプレイ確率が上昇すべきであるにも拘らず、低確率状態を維持すると共に、リプレイ確率が上昇すべきでないにも拘らず、リプレイ確率が高確率状態へ上昇することにより、遊技者はボーナスB役が内部当選したことを逸早く知ることができる。
図72は、ARTゲーム数の抽選範囲を示す概念図である。
副制御部160は、特殊リプレイ役とボーナス役が同時に内部当選している場合には、ボーナス役が内部当選していることを意味する所定数(この場合、50ゲーム)以上のゲーム数の範囲内でアシスト機能を発動させるゲーム数を抽選する(図72(A)参照)。但し、当然ながら抽選結果は、所定数よりも少ないゲーム数(例えば、10ゲーム〜49ゲーム程度)となることもある。また、一度の抽選でトータルのアシストゲーム数を抽選することもあるが、何度かに分けて抽選し、結果的にアシストゲーム数が50以上となってもよい。
その一方、特殊リプレイ役とボーナス役が同時に内部当選していない場合には、所定数(50ゲーム)より少ないゲーム数の範囲内でアシスト機能を発動させるゲーム数を抽選するので、抽選結果が所定数以上となることはない(図72(B)参照)。なお、ボーナス役が内部当選していない状態で、その後のARTゲーム中にボーナス役が内部当選したとき、アシスト機能を発動させるゲーム数を再抽選してもよい。その結果、ARTゲーム数が長く続けば続く程、遊技者はボーナス当選の期待感を高める。また、それ以上に、ARTゲーム数が所定数(50ゲーム)に到達すると、ボーナス内部当選が確定し、主人公がバトルで敵キャラを必ず倒すことを事前に知るので、遊技者は興奮と感動するだけではなく、安心感を持ってバトルを眺めることができる。
ここで図71(B)に戻り、ARTの後半はバトル演出であり、ボーナスが内部当選していれば、後半のARTゲーム数を消化後に「ボーナス確定」画面を表示する一方、ボーナスが内部当選していなければ、後半のARTゲーム数を消化後に再びチャンス・ゾーンに移行し、ARTストック数に応じてARTの発動/非発動を決定して繰り返す。なお、ボーナスがRTリプレイとの同時当選でない場合には、激熱な連続演出を経て、「ボーナス確定」画面を表示する。
図73は、マックスベットボタンのタイミングチャートである。
RT2状態及びRT3状態は、上述したとおり、共に小役とリプレイの合成確率がほぼ100%であり、主制御部100はリプレイ図柄、小役図柄の順で優先的に図柄を引込制御するので、仮にボーナスが内部当選していたとしても、ボーナス図柄を揃えることが不可能か又はハズレを引くまで揃えることが非常に困難な状態となっている。
そこで、「ボーナス確定」画面を表示した後に、遊技メダルの投入枚数を3枚から1枚にすることにより、当選役の乱数抽選テーブルを変更してハズレの確率を上げる。この場合、「ボーナス確定」画面に加えて、1枚賭けするように液晶に表示する。例えば、RT2状態又はRT3状態におけるメダル3枚掛けのリプレイ確率を1/1.5及び小役の当選確率を約1/3とするとハズレは0%となるが、この状態で1枚掛けにするとリプレイ確率を1/7.3、小役の当選確率を約1/3及びハズレ確率は約1/2となるので、2回に1度の割合でボーナス図柄を揃えることが可能となる。
メダルを1枚賭けする方法としては、メダル投入口から1枚だけ投入すればよいのであるが、遊技者の利便性を考慮して、マックスベットボタン8の簡易操作による3枚掛け−1枚掛け切替方法を本願出願人は考案した。
マックスベットボタン8は、通常時(一般遊技又はRT1)の遊技において、オン−オフ操作(0.8秒未満オン)で、メダル貯留装置の貯留メダルを最大数である3枚投入するときに使用する(図73(A)参照)。一方、マックスベットボタン8のオン操作で3枚投入後に、連続して0.8秒以上の時間だけ長押し(最適値は0.6秒〜1秒の範囲)を続けると、投入した3枚のメダルの内2枚を受け皿15に払い戻して、投入枚数LED4aの表示を1にする(図73(B)参照)。なお、1枚又は2枚投入時に、マックスベットボタン8を図73(A)に示すタイミングで操作すると3枚投入となる。また、1枚又は2枚投入時に、マックスベットボタン8を図73(B)に示すタイミングで操作すると3枚投入を経て、その内2枚をメダル払出装置18が受け皿15に払い戻して、最終的に1枚投入となる。
つまり、遊技者は、「ボーナス確定」画面が出て、1枚賭けするように指示されたら、マックスベットボタン8を0.8秒以上長押しするだけで1枚賭けができるので、利便性に富んでいる。また、1枚賭け専用ボタンをマックスベットボタン8とは別個独立に設ける必要が無いので、製造コストも安価になる。
他の実施例としては、マックスベットボタン8の操作により、3枚投入を経てメダル払出装置18に2枚払い出させることに代えて、主制御部100は投入枚数LED4aの表示を3枚から1枚に変更し、差数量の2枚をメダル貯留枚数表示LED4bに加算して表示する。また、主制御部100は、差数量の2枚をメダル貯留枚数表示LED4bに加算しているときに、最大表示数量の50枚に達すると、メダル払出装置18に差数量の残り数と同じ数の遊技媒体を払い出させる。例えば、メダル貯留枚数表示LED4bの表示数量が49枚のときに、マックスベットボタン8を操作し続けると、主制御部100は、メダル貯留枚数表示LED4bの表示数量を最大表示数量の50に加算表示して、残り数の1枚をメダル払出装置18から払い出す。
また、メダル貯留枚数表示LED4bに貯留するメダルの数(回胴式遊技機では0〜50)を表示している状態で、マックスベットボタン8が操作されると、投入されたメダルの投入数量(メダル投入部5からのメダル投入も含んだ投入数量。)を投入枚数LED4aに表示し、メダル貯留枚数表示LED4bが表示しているメダルの貯留数量から投入数量を差し引いた差引貯留数量をメダル貯留枚数表示LED4bに表示する。例えば、メダル貯留枚数表示LED4bが「50」枚、及び投入枚数LED4aが「1」枚を表示している状態で、マックスベットボタン8が操作されると、主制御部100は、投入枚数LED4aの表示を最大投入枚数の「3」枚に変更し、貯留数量から投入数量を差し引いた差引貯留数量の「48」枚を表示する。
主制御部100は、タイマー(計時手段)を走らせ、マックスベットボタン8のオン操作で3枚投入後に、連続して0.8秒以上の時間だけ長押し(最適値は0.6秒〜1秒の範囲)が続けられると(第一所定時間に達するか又は第一所定時間を超えると)、投入した3枚のメダルの内2枚(一部)をメダル払出装置18から受け皿15に払い戻して、投入枚数LED4aの表示を「1」枚(払い出し枚数を差し引いて残った遊技媒体の投入数量)に変更する(図73(B)参照)。なお、1枚又は2枚投入時に、マックスベットボタン8を図73(A)に示すタイミングで操作すると3枚投入となる。また、1枚又は2枚投入時に、マックスベットボタン8を図73(B)に示すタイミングで操作すると3枚投入を経て、その内2枚をメダル払出装置18が受け皿15に払い戻して、最終的に1枚投入となる。また、更にマックスベットボタン8が操作され続け、タイマーが0.4秒(0.3〜0.5秒)を計時すると、メダルを一枚ずつメダル払出装置18から、投入されたメダルの投入数量が「0」枚になるまで順次払い出しを続ける。
ART実施例3:
実施例3は実施例2の改良である。図71(A)に示す一般ゲーム(一般ゲーム状態)からRT1状態へ移行させるには、押し順ベルが内部当選し、停止ボタン10の停止操作手順をミスして小役コボシ目図柄(RT開始目1〜RT開始目3図柄)が有効ライン上に表示されると、次のゲームからRT1状態となるのであるが、小役コボシ目図柄が表示されるまでに比較的長いゲーム数(例えば、平均10〜20ゲーム程度)を要する。この問題を解決する為に、本願出願人はメダルの1枚賭けを併用する方法を考案した。
図74は、役物未作動時(通常遊技中、規定数1枚)の配当表である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた有効ライン上(図57参照)で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。この場合、投入枚数に拘わらず同じである。
主制御部100は、図58で説明した第一ボーナス〜第六ボーナスの6つのボーナス抽選は行わない。また、本実施例は極端な例ではあるが、図58の(7)ベル(FR1)、(8)押し順規定小役(FR2〜FR28:合計27個)及び(12)リプレイ1(再遊技1)の抽選しか行わない。そして、図59で説明した各9種類の左ベル、中ベル及び右ベルしか抽選しない。例えば、主制御部100による乱数抽選の結果として、押し順ベルが約1/2、リプレイ1が1/7.3及びハズレが約3/8で当選する。その結果、小役コボシ目図柄が1/3(1/2×2/3)で表示されるので、約3ゲームで一般ゲームからRT1状態に移行可能となる。
手順として、主制御部100は、3枚賭け数(第1賭け数)で使用していた第1抽選テーブルを、1枚賭け数(第1賭け数より少ない第2賭け数)だけ投入されると、第2抽選テーブルに変更することにより、押し順小役が当選する確率を3枚賭け数(第1賭け数)よりも向上させる。その結果、遊技者はボーナス終了後の画面が出て、1枚賭けするように指示されたら、マックスベットボタン8を0.8秒以上長押しするだけで1枚賭けができ、約3ゲームという短期間にRT1状態に移行できるので、従来のイライラ感が低減できる。
更に詳細に説明すると、ボーナスゲームの終了後に変動表示ゲームを行うが、リプレイの当選確率は1/7.3〜1/2程度の任意の所定確率であり、設計段階で決めるこの状態を一般ゲーム状態と称している。一般ゲーム状態の変動表示ゲームで役の抽選を行い、内部当選したベル(FR1)やプラム(FR2〜FR28)の所定役を取りこぼした時に有効ライン上にRT開始目1〜3(リプレイ状態移行図柄)の何れかが表示されると、リプレイの当選確率が低確率で且つハズレとなる確率が高確率のRT1状態に移行する。また、RT1状態で役の抽選を行って、有効ライン上にRTリプレイ(リプレイ確率上昇図柄)が表示されると、遊技回数を決めることなくリプレイの当選確率が高確率で且つハズレとなる確率が低確率のRT2状態になる一方、RT2状態で有効ライン上にリプレイ確率下降図柄が表示されると、遊技回数を決めることなくRT1状態に移行する。
主制御部100は、投入されたメダルの数に応じて抽選テーブルを選択し、選択した抽選テーブルに従って役の抽選を行う。投入されたメダルの数が1枚の場合、メダルの数が3枚のときよりも押し順ベルを高確率で内部当選させる。
主制御部100は、内部当選した押し順ベル及び停止スイッチの操作に従って、変動する図柄列(ドラム部2)を所定位置に停止させるが、ベル役やプラム役を入賞させることができない手順で操作されたとき、有効ライン上にRT開始目1〜RT開始目3を表示させる。なお、副制御部160は、ボーナスゲーム終了後の一般ゲーム状態で、表示演出装置11及び音声により遊技者に1枚賭けするように指示し、遊技者はマックスベットボタン8を0.8秒以上長押しするだけで1枚賭けができるので、利便性に富んでいる。
一方、RT2状態におけるART中に、遊技者が誤って1枚賭けした場合にも、押し順小役が1/2で当選することになり、押し順小役取りこぼすとRT1状態へ転落することになる。そこで、副制御部160は、RT2状態において1枚賭けして押し順小役が当選した場合には、押し順小役(この場合、ベル小役)を入賞させる押し順をナビ(ナビゲーション)する。特に、RT2状態におけるART中には、RT1状態へ転落させないように押し順をナビするようになっている。
この点について、図71を用いて更に詳細に説明する。RT1状態はリプレイの当選確率が低確率で且つハズレとなる確率が高確率な状態であり、有効ライン上にリプレイ確率上昇図柄の(リプレイ、リプレイ、青リプレイ)が表示されると無限の(遊技回数を決めることなく)RT2状態になる。RT2状態は、RT1状態よりもリプレイの当選確率が高確率で且つハズレとなる確率が低確率な状態であり、RT2状態で有効ライン上にリプレイ確率下降図柄である小役コボシ目図柄(RT開始目1〜RT開始目3)が表示されると、無限の(遊技回数を決めることなく)RT1状態になる。そして、回胴式遊技機は、3枚(第一規定枚数)のメダル(遊技媒体)又は1枚(第二規定枚数)のメダルを受け入れて、通常3〜4列の回転ドラム(ドラム部2、又は「リール」とも言う)を変動させる変動表示ゲームを行い、停止ボタン部10の操作により回転ドラムの変動を停止させる。
主制御部100は、投入されたメダルの数に応じて抽選テーブルを選択し、選択した抽選テーブルに従って役の抽選を行う。投入されたメダルの数が1枚の場合、メダルの数が3枚のときよりも押し順ベル(リプレイ確率下降役)を高確率で内部当選させ、副制御部160は停止ボタン部10の内部当選した押し順ベルに従って、操作順序を告知(アシスト)する。
主制御部100は、告知した操作順序で停止ボタン部10が操作されると、有効ライン上の所定位置にベル図柄を停止させて、ベル役を入賞させる。つまり、有効ライン上にRT開始目1〜RT開始目3を表示させない。
他方、主制御部100は、告知した操作順序で停止ボタン部10が操作されない場合には、有効ライン上の所定位置にプラム図柄を停止させて、プラム役を入賞させるか、又は有効ライン上にRT開始目1〜RT開始目3を表示させる。つまり、有効ライン上にRT開始目1〜RT開始目3を表示させ得る。
ART実施例4:
図75は、ドラムの図柄配置表である。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、それぞれ異なった並びの図柄が20個描かれており、ビッグボーナス(第一種BB:役物連続作動装置)が作動する図柄の「赤7」、「青7」、「金メダル」、各種小役図柄の「ベル」、「チェリー」、「プラム(赤)」、「プラム(白)」及び再遊技が作動する「リプレイ」及び「青リプレイ」や「黒バー」が描かれている。
図76は、図柄の組合せ表示判定図である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた窓部3の有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
図76(B)は、遊技メダルを規定数3枚投入した場合の有効ラインであり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの順に、第1ライン(中段、中段、中段:中央横ライン)のみが、通常時及びSRB(シフトレギュラーボーナス)作動時に有効となる。なお、通常時とは、ビッグボーナスが作動中の「一般ゲーム」及びビッグボーナスが未作動の「通常ゲーム」を行っている時である。従って、規定数は全遊技を通じて常に3枚となる。
図77及び図78は、通常時及びSRB作動時の配当表である。
主制御部100は、リール(又はドラム)が3個すべて停止したときに、有効ライン上(図76参照)で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
(1)ビッグボーナス1(第1種役物連続作動装置):左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(青7)、右ドラム2cに(青7)が有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後にビッグボーナス1(BB1)が付与される。このビッグボーナス1は、例えば当選確率が1/16000で、ビッグボーナス1中のゲームの規定投入枚数が3枚、払出し枚数が160枚を超えた時点で終了する。抽選でビッグボーナス1が内部当選し、ビッグボーナス1フラグが立つことにより、ビッグボーナス1が成立可能な状態となる。なお、ビッグボーナス1のみが単独当選することは稀であり、殆どの場合、レア小役と呼ばれるチェリー(CH)や、強プラム又はチャンス目と同時に当選するので、これらが表示されると遊技者は激アツな気分になる。
(2)ビッグボーナス2(第1種役物連続作動装置):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(金メダル)、右ドラム2cに(赤7)、又は左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(リプレイ)が有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後にビッグボーナス2(BB2)が付与される。このビッグボーナス2は、例えば当選確率が1/800で、ビッグボーナス2中のゲームの規定投入枚数が3枚、払出し枚数が80枚を超えた時点で終了する。抽選でビッグボーナス2が内部当選し、ビッグボーナス2フラグが立つことにより、ビッグボーナス2が成立可能な状態となる。なお、ビッグボーナス2のみが単独当選することは稀であり、殆どの場合、レア小役と呼ばれるチェリー(CH)や、強プラム又はチャンス目と同時に当選するので、これらが表示されると遊技者は激アツな気分になる。
(3)ビッグボーナス3(第1種役物連続作動装置):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(赤7)が有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後にビッグボーナス3(BB3)が付与される。このビッグボーナス3は、例えば当選確率が1/90で、ビッグボーナス3中のゲームの規定投入枚数が3枚、払出し枚数が50枚を超えた時点で終了する。抽選でビッグボーナス3が内部当選し、ビッグボーナス3フラグが立つことにより、ビッグボーナス3が成立可能な状態となる。なお、ビッグボーナス3のみが単独当選することは稀であり、殆どの場合、レア小役と呼ばれるチェリー(CH)や、強プラム又はチャンス目と同時に当選するので、これらが表示されると遊技者は激アツな気分になる。
(4)レギュラーボーナス(RB):ビッグボーナス1〜ビッグボーナス3の何れかが作動中の一般ゲームで、後述する何れかのレギュラーボーナスが内部当選して、所定の図柄が有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後にシフト・レギュラーボーナス(シフトRB又はSRB)が付与され、その終了契機は12ゲーム消化、8回入賞又は規定枚数の払い出しによるビッグボーナスの作動が終了した時である。このシフト・レギュラーボーナスは、上記ビッグボーナス中にしか内部当選せず、リプレイ確率を内部当選したシフト・レギュラーボーナスによって決まるリプレイ状態に移行させる。
レギュラーボーナスの組合せ図柄は、SRB1が左ドラム2aに(黒バー)、中ドラム2bに(プラム(白))、右ドラム2cに(金メダル)、SRB2が左ドラム2aに(黒バー)、中ドラム2bに(金メダル)、右ドラム2cに(プラム(白))、SRB3が左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(プラム(白))、右ドラム2cに(金メダル)及びSRB4が左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(金メダル)、右ドラム2cに(プラム(白))である。主制御部100は、SRB1〜SRB4の何れかが内部当選中にビッグボーナスが終了すると、リプレイ確率をSRBで決定されたリプレイ状態に維持する。
(5)リプレイ1(再遊技1):各ドラムにリプレイ図柄又は青リプレイ図柄の何れかが有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。乱数抽選でリプレイ1が内部当選すると、フラグエリアにRP1・フラグを立て、8種類ある組合せ図柄の何れか一つが表示されて、再遊技1が作動しても再遊技確率は変動しない。なお、リプレイ1及び後述する他のリプレイ2〜リプレイ7の複数組合せ(当選パターン)と同時に内部当選すると、押し順によって何れか1つのリプレイ役の図柄を表示するように停止制御される。
(6)リプレイ2(再遊技2):左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(ベル)、右ドラム2cに(金メダル/プラム(赤)/プラム(白))が有効ライン上に揃った場合の役名(図柄組合せ3種類)であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動投入される。乱数抽選でリプレイ2が内部当選すると、フラグエリアにRP2・フラグを立て、3種類ある組合せ図柄の何れか一つが表示されて、再遊技2が作動しても再遊技確率は変動しない。なお、見た目上は、リプレイ図柄又は青リプレイ図柄が下段(例えば、図14第3ライン参照)に一直線に表示されるので、遊技者にとって違和感はない。
(7)リプレイ3(再遊技3):左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(リプレイ/青リプレイ)、右ドラム2cに(チェリー)が有効ライン上に揃った場合の役名(図柄組合せ2種類)であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動投入される。乱数抽選でリプレイ3が内部当選すると、フラグエリアにRP3・フラグを立て、2種類ある再遊技3の組合せ図柄の何れか一つが表示されて、再遊技3が作動しても再遊技確率は変動しない。なお、見た目上は、リプレイ図柄又は青リプレイ図柄が右斜め上(例えば、図14第5ライン参照)に一直線に表示されるので、遊技者にとって違和感はない。リプレイ1〜リプレイ3は、再遊技確率を変動させないので通常リプレイと呼ぶ。
(8)リプレイ4(再遊技4):左ドラム2aに(リプレイ/青リプレイ)、中ドラム2bに(リプレイ/青リプレイ)、右ドラム2cに(ベル)が有効ライン上に揃った場合の役名(図柄組合せ4種類)であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動投入される。乱数抽選でリプレイ4が内部当選すると、フラグエリアにRP4・フラグを立て、4種類ある再遊技4の組合せ図柄の何れか一つが表示されて、再遊技4が作動すれば、再遊技確率が変動する(転落リプレイ)。リプレイ4が作動して再遊技確率が変動すると、一般的に再遊技確率が1/7.3程度の低確率状態になるので、遊技者にとって不利である。
(9)リプレイ5(再遊技5):左ドラム2aに(リプレイ/青リプレイ)、中ドラム2bに(リプレイ/青リプレイ)、右ドラム2cに(チェリー)が有効ライン上に揃った場合の役名(図柄組合せ4種類)であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動投入される。乱数抽選でリプレイ5が内部当選すると、フラグエリアにRP5・フラグを立て、4種類ある再遊技5の組合せ図柄の何れか一つが表示されて、再遊技5が作動すれば、再遊技確率が変動する(準備リプレイ)。リプレイ5が作動して再遊技確率が変動すると、一般的に再遊技確率が1/3程度の中確率状態になるので、遊技者にとってやや有利である。
(10)リプレイ6(再遊技6):左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(リプレイ/青リプレイ)、右ドラム2cに(ベル)が有効ライン上に揃った場合の役名(図柄組合せ2種類)であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動投入される。乱数抽選でリプレイ6が内部当選すると、フラグエリアにRP6・フラグを立て、2種類ある再遊技6の組合せ図柄の何れか一つが表示されて、再遊技6が作動すれば、再遊技確率が変動する(発動リプレイ)。リプレイ6が作動して再遊技確率が変動すると、再遊技確率が1/1.5程度の高確率状態になるので、遊技者にとって大変有利である。
(11)リプレイ7(再遊技7):左ドラム2aに(プラム(赤))、中ドラム2bに(ベル)、右ドラム2cに(金メダル/プラム(赤)/プラム(白))が有効ライン上に揃った場合の役名(図柄組合せ3種類)であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動投入される。乱数抽選でリプレイ7が内部当選すると、フラグエリアにRP7・フラグを立て、3種類ある組合せ図柄の何れか一つが表示されて、再遊技2が作動しても再遊技確率は変動しない。なお、各ドラムに赤7図柄や青7図柄を全て狙うと、赤7図柄又は青7図柄が上段(例えば、図14第2ライン参照)に一直線に表示され、ATストックが確定するので、遊技者にとって激アツな瞬間となる。このリプレイ7は、再遊技確率を変動させないが、ATストックが確定するのでATストックリプレイと呼ぶ。
ここから図78を参照する。
(12)プラム(AT抽選役):各ドラムにプラム(赤)図柄又はプラム(白)図柄の何れかが有効ライン上に揃った場合の役名であり、獲得枚数は9枚となる。抽選でプラムが内部当選すると、プラムの条件装置1個が作動し、それを契機に遊技機内部でアシストストック抽選(ATストック抽選:0〜255回の範囲)が行われる。なお、ビッグボーナスのみが単独当選することは稀であり、殆どの場合、レア小役と呼ばれるプラムや後述するチェリー(CH)、又は弱チャンス目(FR1)や強チャンス目(FR2)と同時に内部当選するので、これらが表示されると遊技者は激アツな気分になる。
(13)チェリー(CH:AT抽選役):チェリー図柄が左ドラム2aの有効ライン上(センター位置)に停止した場合の役名であり、獲得枚数は2枚となる。抽選でチェリーが内部当選すると、CHの条件装置1個が作動し、それを契機に遊技機内部でアシストストック抽選(ATストック抽選:0〜255回の範囲)が行われる。なお、チェリーは単図柄小役であり、中ドラム2b及び右ドラム2cにどの様な図柄が停止しても、入賞には無関係である。このチェリーは「単チェ」と称される最強当選役であり、ビッグボーナスやATストック抽選の当選確率が75%と高確率なので、これが表示されるだけで遊技者は最激アツになる。
(14)一枚役1(FR1:弱チャンス目):左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(赤7/青7/黒バー)、右ドラム2cに(金メダル/プラム(赤)/プラム(白))の9種類、又は左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(金メダル/プラム(赤)/プラム(白))、右ドラム2cに(リプレイ/青リプレイ)の6種類(合計15種類)が有効ライン上に停止すると、獲得枚数は1枚となる。一枚役1は、低確率〜中確率でBB1〜BB3の何れかと同時に当選するので、これが表示されると遊技者は胸を躍らせる。
(15)一枚役2(FR2:強チャンス目):左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(赤7/青7/黒バー)、右ドラム2cに(赤7/青7/黒バー)の9種類、又は左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(金メダル/プラム(赤)/プラム(白))、右ドラム2cに(チェリー)の3種類(合計12種類)が有効ライン上に停止すると、獲得枚数は1枚となる。一枚役1は、中確率〜高確率でBB1〜BB3の何れかと同時に当選するので、これが表示されると遊技者は激アツな気分になる。
(16)ベル(ベル1):各ドラムにベル図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、獲得枚数は15枚となる。抽選でベルが内部当選すると、ベル1の条件装置1個が作動する。ベル1は、単独で当選すると、停止ボタン部10の停止操作順序に拘わらず、有効ライン上にベル図柄が停止して必ず入賞する。
(17)押し順制御ベル(ベル2〜ベル11):図78に示した図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、獲得枚数は15枚となる。ベル1及び押し順ベルのベル2〜ベル11が同時に複数当選すると、主制御部100は押し順に従って何れか1つのベル役の図柄を有効ライン上に表示して入賞させたり、ベル役のコボシ目図柄を表示するように停止制御を行う。押し順制御ベルが入賞した場合、ベル2ではベル図柄が右斜め下(図14第4ライン参照)、ベル3ではベル図柄が右斜め上(図14第5ライン参照)、及びベル4〜ベル11ではベル図柄が上段(図14第2ライン参照)に一直線に表示されるので、遊技者にとって違和感はない。
なお、ベル役のコボシ目図柄としては、コボシ目1が左ドラム2aに(リプレイ/青リプレイ)、中ドラム2bに(リプレイ/青リプレイ)、右ドラム2cに(金メダル/プラム(赤)/プラム(白))の12種類、コボシ目2が左ドラム2aに(リプレイ/青リプレイ)、中ドラム2bに(ベル)、右ドラム2cに(赤7/青7/黒バー)の6種類、及びコボシ目3が左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(リプレイ/青リプレイ)、右ドラム2cに(赤7/青7/黒バー)の6種類、合計24種類であり、通常ゲームでコボシ目1〜コボシ目3が有効ライン上に表示されると、主制御部100はリプレイ確率をリプレイ通常状態(リプレイ確率が約1/7.3)に変更するので、遊技者にとって不利になる。
図79は、押し順ベルの条件装置の組合せ表である。
押し順ベルとは、停止ボタン部10の操作順序(停止ボタン部10の押し順)が正解の場合に必ずベル小役を入賞させる一方、不正解の場合には、ベル小役を入賞させる時とコボシ目を表示する時がある当選役を意味する。押し順ベル1〜押し順ベル12の当選パターンがある。
乱数抽選で押し順ベル1が当選すると、条件装置(フラグ)のベル2+ベル4+ベル6+ベル9+ベル11が同時に立つ(当選パターン)。その時に、停止ボタン部10の押し順が左停止ボタン10a→中停止ボタン10b→右停止ボタン10cであれば、必ずベル2を入賞させる(図の押し順ベル1の斜線部参照)。停止ボタン部10の押し順が、左停止ボタン10a→右停止ボタン10c→中停止ボタン10bであれば、右停止ボタン10cと中停止ボタン10bの操作タイミングにより、ベル2若しくは他のベル(ベル4+ベル6+ベル9+ベル11)が入賞するか、又はコボシ目が表示される。
また、停止ボタン部10の押し順として、第一停止操作が中停止ボタン10bの場合には、左停止ボタン10aと右停止ボタン10cの操作タイミングにより、他のベル(ベル4+ベル6+ベル9+ベル11)が入賞するか又はコボシ目が表示されるが、ベル2は入賞しない。停止ボタン部10の押し順として、第一停止操作が右停止ボタン10cの場合には、左停止ボタン10aと中停止ボタン10bの操作タイミングにより、他のベル(ベル4+ベル6+ベル9+ベル11)が入賞するか又はコボシ目が表示されるが、ベル2は入賞しない。押し順ベル2は押し順ベル1と同様であり、詳細は図示した通りなので説明を省略する。なお、この様に同種の押し順ベルを複数設けるのは、狙い撃ちできないようにする為であり、これにより攻略不能になる。
乱数抽選で押し順ベル3が当選すると、条件装置(フラグ)のベル2+ベル4+ベル6+ベル9+ベル11+FR1が同時に立つ(当選パターン)。その時に、停止ボタン部10の押し順が左停止ボタン10a→右停止ボタン10c→中停止ボタン10bであれば、必ずベル2を入賞させる(図の押し順ベル3の斜線部参照)。停止ボタン部10の押し順が、左停止ボタン10a→中停止ボタン10b→右停止ボタン10cであれば、中停止ボタン10bと右停止ボタン10cの操作タイミングにより、ベル2若しくは他のベル(ベル4+ベル6+ベル9+ベル11)が入賞するか、又はコボシ目が表示される。
また、停止ボタン部10の押し順として、第一停止操作が中停止ボタン10bの場合には、左停止ボタン10aと右停止ボタン10cの操作タイミングにより、他のベル(ベル4+ベル6+ベル9+ベル11)が入賞するか又はコボシ目が表示されるが、ベル2は入賞しない。停止ボタン部10の押し順として、第一停止操作が右停止ボタン10cの場合には、左停止ボタン10aと中停止ボタン10bの操作タイミングにより、他のベル(ベル4+ベル6+ベル9+ベル11)が入賞するか又はコボシ目が表示されるが、ベル2は入賞しない。押し順ベル4は押し順ベル3と同様であり、詳細は図示した通りなので説明を省略する。なお、この様に同種の押し順ベルを複数設けるのは、狙い撃ちできないようにする為であり、これにより攻略不能になる。
乱数抽選で押し順ベル5が当選すると、条件装置(フラグ)のベル1+ベル4+ベル11が同時に立つ(当選パターン)。その時に、停止ボタン部10の押し順として、第一停止操作が中停止ボタン10bの場合には、必ずベル1を入賞させる(図の押し順ベル5の斜線部参照)。停止ボタン部10の押し順が、左停止ボタン10a→中停止ボタン10b→右停止ボタン10cの場合、左停止ボタン10a→右停止ボタン10c→中停止ボタン10bの場合、又は第一停止操作が右停止ボタン10cの場合には、停止ボタン部10の操作タイミングにより、他のベル(ベル4+ベル11)が入賞するか又はコボシ目が表示されるが、ベル1は入賞しない。押し順ベル6〜押し順ベル8は押し順ベル5と同様であり、詳細は図示した通りなので説明を省略する。なお、この様に同種の押し順ベルを複数設けるのは、狙い撃ちできないようにする為であり、これにより攻略不能になる。
乱数抽選で押し順ベル9が当選すると、条件装置(フラグ)のベル1+ベル4+ベル11+FR1が同時に立つ(当選パターン)。その時、停止ボタン部10の押し順として、第一停止操作が右停止ボタン10cの場合には、必ずベル1を入賞させる(図の押し順ベル9の斜線部参照)。停止ボタン部10の押し順が、左停止ボタン10a→中停止ボタン10b→右停止ボタン10cの場合、左停止ボタン10a→右停止ボタン10c→中停止ボタン10bの場合、又は第一停止操作が中停止ボタン10bの場合には、停止ボタン部10の操作タイミングにより、他のベル(ベル4+ベル11)が入賞するか又はコボシ目が表示されるが、ベル1は入賞しない。押し順ベル10〜押し順ベル12は押し順ベル9と同様であり、詳細は図示した通りなので説明を省略する。なお、この様に同種の押し順ベルを複数設けるのは、狙い撃ちできないようにする為であり、これにより攻略不能になる。
図80は、リプレイの条件装置の組合せ表である。
乱数抽選で通常リプレイが当選すると、条件装置(フラグ)のRP1+RP2+RP3が同時に立つ(当選パターン)。その時に、停止ボタン部10をどの様な順序で操作しても、RP1、RP2又はRP3の何れかが作動する。なお、RPとはリプレイ又は再遊技を意味する(以下、同様である)。
乱数抽選でATストックリプレイが当選すると、条件装置(フラグ)のRP2+RP7が同時に立つ(当選パターン)。その時に、停止ボタン部10をどの様な順序で操作しても、RP2又はRP7の何れかが作動するが、各ドラムに赤7図柄や青7図柄を全て狙うと、RP7が作動すると共に、赤7図柄又は青7図柄が上段(例えば、図14第2ライン参照)に一直線に表示されて、ATストックが確定する。
乱数抽選で押し順リプレイ1が当選すると、条件装置(フラグ)のRP1+RP3+RP5が同時に立つ(当選パターン)。その時に、停止ボタン部10の押し順として、第一停止操作が左停止ボタン10aの場合には、RP1が作動する。また、停止ボタン部10の押し順が、中停止ボタン10b→左停止ボタン10a→右停止ボタン10cであればRP5(準備リプレイ)が作動する一方、その他の操作ではRP3が作動する。RP5が作動すると、再遊技確率が1/3程度の中確率状態に変動して、ARTを開始する為の準備モードとなる。なお、押し順リプレイ2〜押し順リプレイ4は、押し順ベル1と同様であり、詳細は図示した通りなので説明を省略する。つまり、停止ボタン部10の押し順が、押し順リプレイ2の場合には中停止ボタン10b→右停止ボタン10c→左停止ボタン10aで、押し順リプレイ3の場合には右停止ボタン10c→左停止ボタン10a→中停止ボタン10bで、押し順リプレイ4の場合には右停止ボタン10c→中停止ボタン10b→左停止ボタン10aで、RP5が作動する一方、その他の操作でRP3が作動する。
乱数抽選で押し順リプレイ5が当選すると、条件装置(フラグ)のRP1+RP4+RP6が同時に立つ(当選パターン)。その時に、停止ボタン部10の押し順として、第一停止操作が左停止ボタン10aの場合には、RP4(転落リプレイ)が作動する。また、停止ボタン部10の押し順が、中停止ボタン10b→左停止ボタン10a→右停止ボタン10cであればRP6(発動リプレイ)が作動する一方、その他の操作でRP4が作動する。RP6が作動すると、再遊技確率が1/1.5程度の高確率状態に変動して、ARTモードとなる。なお、押し順リプレイ6〜押し順リプレイ8は、押し順ベル5と同様であり、詳細は図示した通りなので説明を省略する。つまり、停止ボタン部10の押し順が、押し順リプレイ6の場合には中停止ボタン10b→右停止ボタン10c→左停止ボタン10aで、押し順リプレイ7の場合には右停止ボタン10c→左停止ボタン10a→中停止ボタン10bで、押し順リプレイ8の場合には右停止ボタン10c→中停止ボタン10b→左停止ボタン10aで、RP6が作動する一方、その他の操作でRP4が作動する。
図81は、リプレイ状態ごとの条件装置の組合せ表である。
(1)初期リプレイ状態:出玉率の段階設定を行った後、通常遊技でRP4が作動した後、ビッグボーナス図柄が表示された後、又はレギュラーボーナス図柄が表示された後に再遊技確率が変動して、このリプレイ状態になる。乱数抽選でリプレイが当選すると、条件装置のRP1+RP2+RP3が同時に立ち、何れか一つが作動する。リプレイの当選確率は、約1/7.3である。
(2)通常リプレイ状態:通常遊技でベル役のコボシ目図柄(抽選手段が抽選した当選役のコボシ目図柄)が表示された後に再遊技確率が変動して、このリプレイ状態になる。乱数抽選でリプレイが当選すると、当選パターンとして、RP1+RP3+RP5、RP1+RP2+RP3+RP5、RP1+RP3+RP5+RP7、又はRP1+RP2+RP3+RP5+RP7の何れかの組の条件装置が同時に立ち、何れか一つのリプレイが作動する。リプレイの当選確率は、約1/7.3である。
(3)準備リプレイ状態:通常遊技でRP5図柄が表示された後に再遊技確率が変動して、このリプレイ状態になる。乱数抽選でリプレイが当選すると、当選パターンとして、RP1+RP4+RP6、RP1+RP2+RP4+RP6、RP1+RP4+RP6+RP7、又はRP1+RP2+RP4+RP6+RP7の何れかの組の条件装置が同時に立ち、何れか一つのリプレイが作動する。リプレイの当選確率は、約1/3である。
(4)ATリプレイ状態:通常遊技でRP6図柄が表示された後に再遊技確率が変動して、このリプレイ状態になる。乱数抽選でリプレイが当選すると、当選パターンとして、RP1+RP2+RP3、又はRP2+RP7の何れかの組の条件装置が同時に立ち、何れか一つのリプレイが作動する。リプレイの当選確率は、約1/1.5である。特に、RP2+RP7が当選すると、ATストックの上乗せが確定し、抽選した数だけATストック数が加算される。
(5)BB内部リプレイ状態:通常遊技でビッグボーナスが内部当選した後に再遊技確率が変動して、このリプレイ状態になる。乱数抽選でリプレイが当選すると、条件装置のRP1+RP2+RP3が同時に立ち、何れか一つが作動する。リプレイの当選確率は、約1/3である。
(6)RB内部リプレイ状態:ビッグボーナスが作動中の一般ゲームでレギュラーボーナス(SRB)が内部当選後に再遊技確率が変動して、このリプレイ状態になる。乱数抽選でリプレイが当選すると、当選パターンとして、RP1+RP2+RP3、RP1+RP4+RP6、RP1+RP2+RP4+RP6、RP1+RP4+RP6+RP7、RP1+RP2+RP4+RP6+RP7、又はRP2+RP7の何れかの組の条件装置が同時に立ち、何れか一つのリプレイが作動する。リプレイの当選確率は、約1/1.5である。特に、RP2+RP7が当選すると、ATストックの上乗せが確定し、抽選した数だけATストック数が加算される。
図82は、処理手順を示すフローチャートである。
主制御部100は、段階設定値の変更後(同じ値に打ち直すことも含む)、通常ゲームでRP4図柄を表示後、ビッグボーナス図柄を表示後、又はレギュラーボーナス図柄を表示後にステップS300へ移行し、リプレイ確率が約1/7.3の初期リプレイ状態にして通常ゲームを行う。この初期リプレイ状態では、リプレイの当選パターンとして(RP1+RP2+RP3)の同時当選しかないので、RP5やRP6が表示されることはないが、ステップS310で押し順ベル役のコボシ目1〜コボシ目3の何れかが有効ライン上に表示されると、主制御部100はステップS320へ移行して、リプレイ確率が約1/7.3の通常リプレイ状態に変更する一方、コボシ目が表示されなければステップS300へ移行する。
主制御部100は、ステップS320に移行して、通常リプレイ状態における通常ゲームでRP5図柄を表示(ステップS330)すると、ステップS340へ移行する一方、RP5図柄が表示されなければステップS320へ移行する。
主制御部100は、ステップS340に移行して、準備リプレイ状態における通常ゲームで小役図柄やハズレ図柄(その他の表示:ステップS350)が表示されるとステップS340へ移行する。その一方、ステップS360でコボシ目1〜コボシ目3の何れかが有効ライン上に表示されると、ステップS320へ移行して、通常リプレイ状態に変更される(転落)。ステップS370でRP4図柄が有効ライン上に表示されると、ステップS300へ移行して、初期リプレイ状態に変更される(転落)。なお、この実施例では最も深い初期リプレイ状態まで転落させたが、コボシ目図柄表示と同様に、通常リプレイ状態に変更してもよい。つまり、準備リプレイ状態における通常ゲームで、RP4図柄が有効ライン上に表示されると、ステップS320へ移行して、通常リプレイ状態に変更してもよい。
これに対して、ステップS380でRP6図柄が有効ライン上に表示されると、ステップS382へ移行して、リプレイ確率が約1/1.5と高確率のATリプレイ状態に変更される。副制御部160は、複数設けられた停止スイッチの操作順序を案内するか否かを抽選で決定すると共に、当選した場合には1〜128セットの範囲でナビ・ストック数抽選(ナビゲーション・ストック数抽選)を行う。副制御部160は、1ストックで50ゲーム間だけ停止スイッチの操作順序を案内するが、その間にビッグボーナスやレア小役(チェリー、プラム又はチャンス目等)が当選すると、上乗せゲーム数や加算ナビストック抽選も行う。
主制御部100は、ステップS382のATリプレイ状態でコボシ目1〜コボシ目3の何れかが有効ライン上に表示(ステップS384)されると、ステップS320へ移行して、通常リプレイ状態に変更する。また、ステップS386でRP4図柄が有効ライン上に表示されると、ステップS300へ移行して、初期リプレイ状態に変更する。
副制御部160は、このATリプレイ状態でナビ・ストックがある場合には、ステップS384で押し順ベル役が内部当選すると、図79に示したベル1又はベル2を入賞させる為の停止スイッチの操作順序を案内する。これにより通常リプレイ状態に転落しないようになっている。また、ステップS386で押し順リプレイが内部当選すると、図80に示したRP6を入賞(作動)させる為の停止スイッチの操作順序を案内する。これにより初期リプレイ状態に転落しないようになっている。
なお、ナビ・ストックやAT残りゲーム数があるにも拘わらず、遊技者の操作ミスにより初期リプレイ状態や通常リプレイ状態に転落することがあるが、その場合に副制御部160は、RP5(準備リプレイ)やRP6(ATリプレイ)が当選したときに、それらのリプレイを作動させる為の停止スイッチの操作順序を案内するようになっている。
図83は、処理手順を示すフローチャートである。
主制御部100は、ビッグボーナスが内部当選(BB条件装置作動)すると、ステップS400でリプレイ確率が約1/3のBB内部リプレイ状態にして、その後に遊技者の操作で一般ゲームを行い、ステップS405でBB図柄が有効ライン上に表示されると、ステップS410へ移行してBBを作動させる一方、BB図柄が表示されなければステップS400へ移行する。
主制御部100は、ステップS410でBBを作動させると、ステップS420でリプレイ確率を初期リプレイ状態にして、BB中の一般ゲームを行い、ステップS425でRBが内部当選(シフトRBの条件装置作動)すると、ステップS430へ移行する一方、RBが内部当選しなければステップS420へ移行する。
主制御部100は、ステップS430でリプレイ確率が約1/1.5のRB内部リプレイ状態にして、その後に遊技者の操作で一般ゲームを行い、ステップS435で獲得した遊技メダルが所定枚数を超えていない場合、ステップS440へ移行する一方、超えた場合、ビッグボーナスを終了してステップS470へ移行するが、その時にSRBが内部当選中であればその状態を解除して終了する(つまり、シフトRBの条件装置を下げて終了する)。
主制御部100は、ステップS440でRB図柄が有効ライン上に表示されると、ステップS450へ移行してRBを作動させる一方、RB図柄が表示されなければステップS430へ移行する。
主制御部100は、ステップS450でRBを作動させると、ステップS460でリプレイ確率を初期リプレイ状態にしてRBゲームを行い、ステップS465でRB終了条件が満足するとステップS420へ移行する。なお、ステップS465のRBゲーム中に、獲得した遊技メダルが所定枚数を超えた場合、ビッグボーナスを終了してステップS470へ移行する。
主制御部100は、ビッグボーナスを終了してステップS470へ移行すると、リプレイ状態を現状のまま維持し、ステップS480でSRBが内部当選中であれば図82の(2)へ移行する一方、内部当選中でなければ同図(1)へ移行する。なお、このRB内部リプレイ状態は準備リプレイ状態とほぼ同じリプレイ状態あり、図80に示した押し順リプレイ5〜押し順リプレイ8の何れかが高確率で当選するので、ATリプレイ状態にしてARTを発動させる場合にはRP6(発動リプレイ)を作動させる為の停止スイッチの操作順序を案内する一方、初期リプレイ状態に転落させる場合には、操作順序を案内しないだけで直ぐに転落する。この点は、特に進歩性を有するポイントでもある。
図84は、ART開始までの処理手順を示すフローチャートである。
ARTが開始するまでの手順としては、通常ルート(図の左側のフロー参照)とBBルート(図の右側のフロー参照)があるが、まず通常ルートを説明する。
通常ゲームが開始されると、副制御部160は抽選で通常モード(ステップS500)又は高確率モード(ステップS510)の何れかを決定し、ステップS520で主制御部100が行う乱数抽選で特定契機役が内部当選すると、ステップS522でモード移行抽選を行う。例えば、特定契機役としてレア小役(チェリー、プラム又はチャンス目等)が当選すると高確率モードへの移行抽選が行われる一方、リプレイが当選すると通常モードへの移行抽選が行われる。この高確率モードでは、通常モードに比較して約10倍〜100倍程度の高確率でART(ATナビ・ストック)が当選し、その為に多数の抽選テーブルの中から1つが選択されるようになっている。
副制御部160は、ステップS524においてART抽選に当選しなければ、ステップS500又はステップS510へ移行する一方、当選するとARTストック数抽選(ステップS526)及び前兆ゲーム数抽選(ステップS528)を行う。この前兆ゲーム数はARTの当選を遊技者に告知するまでに要するゲーム数であり、ステップS530の前兆モードに移行して激アツな演出が8ゲームから32ゲーム程度継続する。
副制御部160は、ステップS532でARTの当選確定演出を行って、図80で示した押し順リプレイ1〜押し順リプレイ4の何れかが通常リプレイ状態で内部当選するのを待ち、当選するとRP5が入賞(作動)する停止ボタン部10(停止スイッチ)の操作順序をナビゲーション(案内)する。なお、主制御部100は、乱数抽選結果や内部リプレイ状態、ドラム部2の回転状態や停止状態、遊技者の操作状態など必要な情報を副制御部160にその都度コマンドで通知している。また、副制御部160は、準備リプレイ状態で押し順リプレイ5〜押し順リプレイ8の何れかが内部当選すると、RP6が入賞する停止ボタン部10の操作順序をナビゲーションし、ステップS540でARTを開始する。
副制御部160は、ステップS542で乱数抽選により特定契機役が内部当選すると、ステップS544でARTの上乗せ抽選(ゲーム数や加算ナビストック)を行う。副制御部160は、ステップS546でARTの終了条件を満足したか否かを判断し、満足しなければステップS542へ移行する一方、満足すればステップS548で抽選により通常モードか高確モードを決定してステップS500又はステップS510へ移行する。
次に、BBルートを説明する。通常ゲームで主制御部100が行う乱数抽選によりBBが内部当選(ステップS550)すると、副制御部160はステップS552でモード移行抽選を行う。副制御部160はステップS554でBB内部当選中モードになると、数ゲーム間だけ激アツ演出を行った後、当選したBB図柄を遊技者に告知する。
副制御部160は、遊技者の停止ボタン部10の操作によりBBが作動(入賞:ステップS556)した後、SRBが内部当選(ステップS558)すると、ステップS560でART抽選を行う。また、副制御部160は、RB内部リプレイ状態において、レア小役(チェリー、プラム、ATリプレイ又はチャンス目等)が当選するとART抽選を行い(ステップS562)、獲得した遊技メダルが所定枚数を超えた場合、ビッグボーナスを終了する(ステップS564)。副制御部160は、ARTストックがある場合(ステップS566)、ステップS540へ移行してARTを開始する一方、ARTストックがない場合(ステップS568)、ステップS552で当選したモードにセットして、ゲーム開始の(1)へ移行する。
図85は、ARTストック告知の処理手順を示すフローチャートである。図86乃至図88(A)は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図であり、図88(B)乃至図88(D)は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。また、図89乃至図92は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
副制御部160は、図84のステップS556〜ステップS570に示すボーナスゲーム中において、表示演出装置11(映像表示装置)にART役が当選したことを当選映像によって報知する。なお、一般ゲーム中にボーナス役が小役又はリプレイと同時に当選した場合も、同様の当選映像によって報知するようにしてもよい(詳細説明を省略する)。
副制御部160は、ビッグボーナス(BB)が開始(作動)すると、ステップS600で複数個の図柄が描かれたドラム部2(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)を回転させ、抽選により内部当選役を予め決定して、停止ボタン部10(左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10c)が操作可能となる前に、大勢のキャラクタが登場する背景映像に重ねて、表示演出装置11に内部当選した図柄を右下位置に表示する。
図86(A)はリプレイが当選した場合、また図86(B)はベルが当選した場合の表示画面であり、停止ボタン部10の操作順序に拘わらず、必ず作動又は入賞する。図87(A)はチェリーが当選した場合、また図87(B)はプラムが当選した場合の表示画面であり、それぞれの図柄を狙って停止ボタン部10を停止操作すると、これらのレア小役が入賞する。なお、レア小役が内部当選すると、BB中にART抽選(ストック及び上乗せゲーム数抽選)が行われる(図84のステップS562参照)。
図87(A)はSRB1〜SRB4(図77参照)の何れかが当選した場合の表示画面であり、SRBの作動を避けさせるために表示演出装置11に赤色のビックリマークを3つ表示して、遊技者に赤7図柄を狙うように暗に指示する。遊技者が赤7図柄を上段に狙って左ドラム2a及び中ドラム2bを停止操作すると、非有効ラインの上段に赤7図柄があたかもテンパイしたかのように停止する(図88(B)参照)。これによりSRBの作動図柄が有効ライン上に揃って停止することが無くなる。
当選した一種特別役物がSRB1〜SRB3の何れかであれば、図88(B)の状態で遊技者が赤7図柄を上段に狙って右停止ボタン10cを停止操作すると、非有効ラインの上段に赤7図柄が横一列に揃って停止し、各図柄がフラッシュしてART当選を報知する(図88(C)参照)。副制御部160は、抽選により1〜128個の間でARTストック数を決定する(図84のステップS560参照)。なお、当選したSRB1〜SRB3に応じて、異なったART抽選テーブル(TBL1、TBL2、TBL3)が選択され、ARTストック数の期待値はSRB1>SRB2>SRB3の順で決まっている。
一方、当選した一種特別役物がSRB4であれば、図88(B)の状態で遊技者が赤7図柄を上段に狙って右停止ボタン10cを停止操作しても、下段に滑って赤7図柄が揃わない(図88(D)参照)。なお、SRB4の場合には、基本的にART抽選を行わないようになっているが、非常に低い確率(1〜5%程度)でART抽選を行うようにしてもよい。また、ビックリマークの本数であるが、SRB1〜SRB3の場合に複数本を選択し、SRB4の場合に1本が選択され易いように、ビックリマーク表示抽選テーブルの選択確率が振り分けられているので、遊技者により一層の興奮と刺激及び揃った場合の感動を与えることができる。
図89(A)は、ボーナスゲーム中画面であり、表示しているARTのSTOCK数が1つ、トータルの払い出し枚数が111枚、及びBBゲームでの払い出し枚数80枚中、40枚が払い出され、このゲームでベル小役が内部当選したことを表示している。
副制御部160は、ステップS605に移行すると、ボーナスゲーム画面からチャレンジ画面への画面変更条件が成立したか否かを判断する(図89(A)参照)。この画面変更条件は、所定ゲーム数でボーナスゲームが終了することの真偽であり、真の場合に条件が成立する。例えば、最大獲得枚数を15枚とし、残り払い出し枚数が16枚〜30枚となった場合には、残り2ゲームでボーナスゲームが終了する可能性があるので、画面変更条件は成立となる。一方、残り払い出し枚数が31枚以上であれば、残り2ゲームでボーナスゲームが終了する可能性はないので、画面変更条件は不成立となる。
副制御部160は、図89(A)に示したベル小役が入賞後にステップS605で画面変更条件が成立したと判断すると、ステップS610に移行して、まずARTチャレンジ告知画面を表示する(図89(B)参照)。この図89(B)の場合、表示ARTのSTOCK数が1つで、トータルの払い出し枚数が126枚、及びBBゲームでの払い出し枚数80枚中、55枚が払い出されていることを表示している。従って、残り25枚でBBゲームが終了するので、BB終了までの残りゲーム数は最短で2ゲームとなる。なお、ARTの内部STOCK数は、表示STOCK数と等しいか又は大きい値である。
副制御部160は、ステップS615に移行すると、内部STOCK数から表示STOCK数の差が0か、1〜2か、又は3以上かを判断して、判断結果に応じた回転灯抽選テーブルを選択する。この回転灯抽選テーブルは、判断結果が3以上の場合には90%の確率で、また判断結果が1〜2の場合には50%の確率で当選するようになっているが、演算値が0の場合には当選することはない(即ち、全てハズレ)。
副制御部160は、ステップS620に移行すると、上記抽選テーブルを用いた回転灯演出(当選映像)の抽選を行って、当選すればステップS630に移行する一方、当選しなければステップS635に移行する。
副制御部160は、回転灯演出に当選した場合(つまり、ART役が当選したことを報知する場合)、ステップS630において高確率で花丸映像の付加抽選(第一確率で付加映像の加算抽選)を行う一方、回転灯演出に当選しなかった場合、ステップS635において低確率で花丸映像の付加抽選を行って、ステップS640に移行する。
副制御部160は、ステップS640で花丸演出が当選した場合、次ゲームで主制御部100から内部当選役(例えば、リプレイ)が通知されると、リプレイ図柄に花丸映像を加算した映像を右下に表示する(図89(C)参照)。
副制御部160は、図90(A)に示す様に、リプレイの場合にはメダルの払い出しが無く、残りゲーム数が減っていないので、再挑戦を意味する「ARTチャレンジ再告知画面」を表示する。
副制御部160は、ステップS630で花丸映像の付加抽選を再度行って、ステップS640で花丸演出が当選した場合、次ゲームで主制御部100から内部当選役(例えば、ベル小役)が通知されると、ベル図柄に花丸映像を加算した映像を右下に表示する(図90(B)参照)。その後、ステップS650に移行して、遊技者による停止ボタン部10の操作により、表示演出装置11に表示された大勢のキャラクタの背景映像中にモンスターが登場し、その口から回転灯(当選映像)を表示することにより、ART役が当選したことを報知する(図90(C)参照)。なお、ART当選の報知時期は、停止ボタン部10の操作終了時点が最も効果的であるが、第一停止操作や第二停止操作の時点で行ってもよい。
その結果、図90(C)は、表示しているARTのSTOCK数が2つ、トータルの払い出し枚数が141枚、及びBBゲームでの払い出し枚数80枚中、70枚が払い出されたことを表示している。特に、ART役の当選報知時期として、停止ボタン部10の最終操作(第3停止操作)時点が効果的である。なお、図91は、図90において花丸演出が不当選の場合を示しており、内部当選したベル図柄だけを右下に表示している。回転灯を表示してART役が当選を報知すると、ステップS670でBBゲームの終了後にART状態へ移行する(ステップS540参照)。
他方、副制御部160は、ステップS640で花丸演出が当選しなかった場合、図89(B)と同様に表示演出装置11に図92(A)を表示して、次ゲームで主制御部100から内部当選役(例えば、ベル小役)が通知されると、ベル図柄の映像だけを右下に表示する(図92(B)参照)。その後、ステップS655に移行して、遊技者による停止ボタン部10の操作により、表示演出装置11に表示された大勢のキャラクタの背景映像中にモンスターが登場するが、その口からは「残念」の文字プレートが飛び出し、ART役の不当選を報知する(図92(C)参照)。回転灯を非表示(不出現)の場合、ステップS660でART役がストックされているかを判断し、ストックされていればステップS670へ移行する一方、ストックされていなければ、ステップS675でBBゲームを終了及びモードセットする(ステップS570参照)。
図93乃至図94は、窓部の図柄表示状態を示した模式図である。
チェリー役は、第1強役としてセンターチェリー(図93(A)参照)及び強チェリー(図93(B)参照)がある一方、第1弱役として弱チェリー(図93(C)参照)がある。センターチェリーの場合、左ドラム2aの中段にチェリー図柄が停止し、ボーナス当選確率は70%及びAT当選確率は90%となっているので、遊技者にとって激アツである。強チェリーの場合、左ドラム2aの下段、中ドラム2bの中段及び右ドラム2cの上段にチェリー図柄が停止し、ボーナス当選確率は10%及びAT当選確率は20%となっているので、遊技者にとって熱い瞬間であり、共に興奮と感動を覚える。弱チェリーの場合、左ドラム2aの下段、中ドラム2bの中段及び右ドラム2cの下段にチェリー図柄が山型に停止し、ボーナス当選確率は3%及びAT当選確率は5%となっているので、相応に期待する瞬間である。
プラム役は、第2強役として強プラム(図94(A)参照)がある一方、第2弱役として弱プラム(図94(B)参照)がある。強プラムの場合、左ドラム2aの上段、中ドラム2bの上段及び右ドラム2cの上段にプラム図柄が停止し、ボーナス当選確率は30%及びAT当選確率は50%で激アツである。弱プラムの場合、左ドラム2aの上段、中ドラム2bの中段及び右ドラム2cの下段にプラム図柄が停止し、ボーナス当選確率は2%及びAT当選確率は4%となっているので、相応に期待する瞬間である。
ベル役は、第3強役として強ベル(図94(C)参照)がある一方、第3弱役として押し順小役としての弱ベル(図示せず)があり、ベル図柄が上段や斜め一直線に揃う。強プラムの場合、左ドラム2aの中段、中ドラム2bの中段及び右ドラム2cの中段にベル図柄が停止し、ボーナス当選確率は15%及びAT当選確率は30%で激アツである。弱ベルの場合には、ボーナス及びAT当選確率は0%〜0.1%程度となっているので、遊技者は殆ど期待しない。なお、第1役としてチェリー、第2役としてプラム、第3役としてベルを例示したが、請求項とは無関係であり、第1役がプラムやベルであってもよい。
図95は、トップランプの発光状態を時系列的に示したタイミングチャートである。
副制御部160は、ゲーム終了から次のゲームが開始されるまでの間、トップランプ13aを消灯状態又は中立色での発光状態とする。この中立色は、一般に白色とするが、小役やリプレイを示す固有の色(チェリーは赤色、プラムは紫色、ベルは黄色、リプレイは青色)以外の遊技者に混乱を生じさせない色であれば良い(図95(A)参照)。
副制御部160は、ゲームが開始されると主制御部100から抽選結果(例えば、リプレイ内部当選)を受け取り、表示演出装置11や遊技状態表示LED部13の演出制御を行う。遊技者が停止ボタン部10の操作により、ドラム部(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)を停止させた場合、トップランプ13aを青色(内部当選役又は入賞役に対応する固有の色)で点灯又は点滅させ、その後にニュートラル状態(消灯状態又は中立色での発光状態)にする。
副制御部160は、図95(A)の状態で、次のゲームが開始されると主制御部100から抽選結果(例えば、強役のセンターチェリー内部当選)を受け取ると、表示演出装置11及び遊技状態表示LED部13に激アツ演出を行い、遊技者が停止ボタン部10(特に、左停止ボタン10a)の操作により、ドラム部2(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)を停止させた場合、トップランプ13aを赤色(内部当選役又は入賞役に対応する固有の色)で点灯又は点滅させ、その後に32ゲーム消化(所定数の変動表示ゲームが実行)されるまでの間、インターバル期間中にトップランプ13aを赤色で点灯又は点滅させ続ける。これにより、遊技者に期待感を継続して与えることが可能となる(図95(B)参照)。
副制御部160は、図95(B)の状態で、次のゲームが開始されると主制御部100から抽選結果(例えば、強役の強プラム内部当選)を受け取ると、表示演出装置11及び遊技状態表示LED部13に激アツ演出を行い、遊技者が停止ボタン部10(特に、左停止ボタン10a)の操作により、ドラム部2(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)を停止させた場合、トップランプ13aを紫色で点灯又は点滅させ、その後に32ゲーム消化されるまでの間、インターバル期間中にトップランプ13aを紫色で点灯又は点滅させ続ける(図95(C)参照)。
一方、副制御部160は、図95(B)の状態で、次のゲームが開始されると主制御部100から抽選結果(例えば、弱役の弱プラム内部当選)を受け取ると、表示演出装置11及び遊技状態表示LED部13にレア小役演出を行い、遊技者が停止ボタン部10(特に、左停止ボタン10a)の操作により、ドラム部(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)を停止させた場合、トップランプ13aを紫色で点灯又は点滅させ、32ゲームとセンターチェリー後に実行した変動表示ゲーム数との差ゲームが消化(実行した所定数の変動表示ゲームの残数が実行)されるまでの間、インターバル期間中にトップランプ13aを赤色で点灯又は点滅させ続ける(図95(C)参照)。なお、トップランプ13aを赤色で発光させている状態で再び強チェリーが内部当選すると、消化ゲーム数はリセットされて、その時点から再び32ゲームのカウントダウンが開始される。
副制御部160は、トップランプ13aをインターバル期間中に、センターチェリー又は強チェリー後の32ゲーム間、赤色で高速点滅させ、また強プラム後の32ゲーム間、紫色で高速点滅させることにより、ART抽選の高確率状態、又はボーナスやARTの前兆状態を示唆する。
他の実施例として、副制御部160は、センターチェリー>強プラム>強ベルの順で当選確率が高い場合には、発光状態を変更しない。例えば、センターチェリー後のインターバル期間中にトップランプ13aを赤色で点灯又は点滅させている場合、強プラムが内部当選しても、赤色で発光させ続けたり、赤色と紫色で交互に発光させる。そして、32ゲーム間、赤色で発光させたときに、残りゲーム数だけ紫色のみで発光させる。
図96は、表示演出装置及び制御回路系の要部ブロック図である。
副制御部160は、図84のステップS564でビッグボーナスを終了すると、ターゲットゲームを開始する為に、ボーナスゲーム中に抽選で事前に決まる内部状態(低確率、通常確率、高確率、超高確率等)に応じて表示データ及びズレ数抽選確率データを表示制御部11aに送信する。表示データは、図中の黒丸で示したボール(移動子)が停止可能な位置(0番〜15番のポケット)に対応する1〜5の数値データであり、現在黒丸が停止している0番の位置には数値5が入っている(右回りで順に、1番が1、2番が4、3番が2、以下この4つの同じ値をサイクリックに15番まで繰り返す)。
ズレ数抽選確率データは、0〜3までのズレ数を抽選で決める為の確率値であり、例えば、ズレ数0が10%、ズレ数1が20%、ズレ数2が30%、ズレ数3が40%とうい確率データである。なお、副制御部160は、ターゲットゲームが超高確率の場合には、全ての数値データを10にして、全て10セット当選確定と表示したり、0番〜7番を7及び8番〜15番を3にして、7セット又は3セットの何れかが当選するようにする。一方、ターゲットゲームが低確率の場合には、0番のみを10や5で、他を全て0や1にして、当選し難くする。なお、ズレ数を0〜3の4つとしているが、この値に限定されず、都度の抽選により0〜14までを決定して、そのズレ数抽選確率データを送信するようにしてもよい(ズレ数抽選確率データは、ズレ数とその抽選確率値である)。
表示制御部11aは、副制御部160から表示データ及びズレ数抽選確率データを受信すると、CG−ROM11cから画像データを読み出し、表示演出装置11の表示画面11bにターゲットゲームの選択画面を表示すると共に、ズレ数を抽選で事前に決定する。この選択画面は「START:YES」(ハッチング部)を表示している。一方、左右キー(図示せず)の操作によりNOを選択して、スペシャルボタン14を操作すると、ターゲットゲームはキャンセルされて平均期待値(AV:アベレージ)の3となることを示している。なお、このターゲットゲームでは、黒丸で示したボールが右回転(矢印の方向)し、低速から徐々に高速になり一定速度に達するか又は所定時間が経過すると再びスペシャルボタン14が操作可能になる。
図97及び図98は、表示演出装置が表示するルーレット画面の模式図である。
副制御部160は、図96の状態から遊技者がスペシャルボタン14を操作して、スペシャルボタンセンサ112から入力信号を受け取ると、表示制御部11aにスタートコマンドを送信する。
表示制御部11aは、スタートコマンドを受信すると、図97(A)の状態から移動子としてのボールを1つ右のポケットに移動させる(図97(B)参照)。この同様の1コマだけ移動させる描画を複数回続ける(図97(C)〜図97(D)参照)。そして、図97(E)〜図97(F)に示す様に、右側2コマ分のボールを同時に描画すると、ボールの移動速度が2倍となって中速移動となる。
そして、2コマ描画した図98(A)の状態から、右側3コマ分のボールを同時に描画すると(図98(B)参照)、初期速度の3倍で高速移動させることができる。その後、ボールの移動が一定速度に達したとき(又は、所定時間が経過したとき)、副制御部160はスペシャルボタン14の操作を受け付け可能となり(図98(C)〜図98(F)参照)、表示画面11bの上部に「スペシャルボタンを押せ」と表示する。
図99は、表示演出装置が表示するルーレット画面の模式図である。
副制御部160は、図99(A)の状態で遊技者がスペシャルボタン14を操作して、スペシャルボタンセンサ112から入力信号を受け取ると、表示制御部11aにストップコマンドを送信する。表示制御部11aは、副制御部160からストップコマンドを受信するまでの間にも描画を続けており、例えば、2画面分だけボールを継続移動させる(図99(B)〜図99(C)参照)。
表示制御部11aは、副制御部160からストップコマンドを受信しても既に次の描画処理を行っているので、更に1画面分だけ3つのボールを移動表示させるが、この時点でボールの停止可能位置を先頭のボール位置(数字2の位置)と判断する(図99(D)参照)。なお、この判断をする理由は、停止可能位置を非先頭位置(数字4又は1の位置)とすると、残像によりボールがバックしたように見えるので、遊技者に違和感を与えないようにする為である。
そして、表示制御部11aは、次の描画でボールを停止させるが、決定したズレ数が0の場合は、数字2の位置でボールがビタ止まりする一方(図99(E)参照)、ズレ数が3の場合には、数字4の位置までボールが滑って停止する(図99(F)参照)。なお、当然ながら、ズレ数が1の場合は数字5の位置で、ズレ数が2の場合は数字1の位置で停止する。これにより、遊技者がボーナスやARTを直接狙って勝ち取ることができるだけではなく、ズレ数を遊技機内部で決定するので完全に狙い撃ちすることができないようになっている。
表示制御部11aは、図99(E)の場合、ボールの停止位置に対応する数値データ(遊技価値データ)の「2」を、また図99(F)の場合には「4」を副制御部160に送信する。
表示制御部11aは、受診した数値データに基づいて判断し、ARTストックがある場合(図84ステップS566)、ステップS540へ移行してARTを開始する一方、ARTストックがない場合(ステップS568)、ステップS552で当選したモードにセットして、ゲーム開始の(1)へ移行する。
図132は、ART開始までの処理手順を示すフローチャートである。図84との相違点は、ステップS545及びステップS547が追加されただけである。
ステップS540でARTが開始すされると、副制御部160は、ステップS542において主制御部100の乱数抽選により特定契機役が内部当選すると、ステップS544でARTの上乗せ抽選(ゲーム数や加算ナビストック)を行う。
次に、副制御部160は、ステップS545で特別上乗条件が成立したか否かを確認する。この特別上乗条件は、例えば、ステップS560のART抽選に当選した場合、ステップS562のBB中のART抽選に当選した場合や、ステップS540のART中に所定ゲーム内にベルを3回入賞、所定ポイント獲得(例えば、100ポイントをゲット)、敵のボスキャラクタを倒した場合などのミッション達成により成立する。
図133は、特別上乗せ画面(図133(A)参照)及び特別上乗せ抽選の処理手順を示すフローチャート(図133(B)参照)である。また、図134は、特別上乗せ画面の模式図である。
副制御部160は、ステップS545で特別上乗条件が成立し、その次のゲームでステップS547の特別上乗抽選処理を実行する場合にこのサブルーチンを呼び出す。副制御部160は、ステップS600に移行すると、図133(A)に示す複数のキャラクタの中から、抽選により今回の特別上乗せ抽選に用いる1人のキャラクタを選択する。この場合、6人のキャラクタから左端のキャラクタAが選択された状態を示している。各キャラクタに応じて、保証ゲーム数抽選テーブルが設けられている。また、この保証ゲーム数抽選テーブルは、段階設定値に応じて期待値が上下するようになっている。例えば、キャラクタAに対応して保証ゲーム数抽選テーブルが6つ設けられているが、段階設定値が6の場合、保証ゲーム数抽選の期待値は16回、段階設定値が5の場合、保証ゲーム数抽選の期待値は14回、段階設定値が4の場合、保証ゲーム数抽選の期待値は12回、段階設定値が3の場合、保証ゲーム数抽選の期待値は9回、段階設定値が2の場合、保証ゲーム数抽選の期待値は7回、段階設定値が1の場合、保証ゲーム数抽選の期待値は5回となるように数値が設計段階で予め決定されている。そして、副制御部160は、ステップS610でこれらの保証ゲーム数抽選テーブルを用いて、抽選により保証ゲーム数を自動的に決めて、ステップS620へ移行する。なお、保証ゲーム数とは、特別上乗せゲーム(連打ゲーム)でスペシャルボタン14(押下スイッチ)の押下操作を行うことが保証された回数である。即ち、保証ゲーム数が0ゲームになるか又は保証ゲーム数に達するまで(例えば、保証ゲーム数を5ゲームとすると、保証ゲーム数が0ゲームになるか又は保証ゲーム数の5ゲームに達するまで)、転落することなく押下操作を行うことができる。そして、保証ゲーム数が0ゲームとなった次の押下操作で転落抽選が実行されるので、結果的に保証ゲーム数プラス1回だけ押下操作が可能である。
副制御部160は、ステップS620に移行すると、上乗せループ率抽選を実行する。上乗せループ率とは、上乗せ継続抽選に当選する確率であり、例えば90%と仮定すると90%の確率で当選し、10%の確率でハズレとなる。上乗せループ率抽選テーブルは2種類あり、1つはレア役が当選した場合に選択され、他はレア役以外で選択される。当然ながら、レア役が当選した場合に選択される上乗せループ率抽選テーブルは、レア役以外のテーブルに比較して期待値が2〜3倍程度高くなっている。また、段階設定値に応じて期待値が上下するようになっている。
ステップS600からステップS620までを具体的に説明する。特別上乗せ抽選を行うゲームのスタートレバー9が操作されると、副制御部160により、ステップS600のキャラクタ選択、ステップS610の保証ゲーム数抽選、及びステップS620の上乗せループ率抽選が自動的に実行及び決定される(図中の破線より上の処理)。
副制御部160は、選択されたキャラクタ(自動抽選で決定されキャラクタ又は倒した敵キャラクタ)及び段階設定値に対応する保証ゲーム数抽選テーブルを選択し、抽選により保証ゲーム数を自動的に決める(ステップS610)。副制御部160は、主制御部100から通知された内部当選役及び段階設定値に応じて、上乗せループ率抽選テーブルを選択し、抽選により上乗せループ率を自動的に決める(ステップS620)。例えば、レア役の「中段チェリー」が当選した場合に選択される上乗せループ率抽選テーブルは、上乗せループ率が80%、83%、86%、89%、92%及び95%の6段階に振り分けられており、振り分け確率は順に50%、30%、10%、6%、3%及び1%となっている。つまり、「中段チェリー」が当選した場合、上乗せループ率が80%となる確率は50%を意味している。一方、リプレイやベル役などの非レア小役(又は、ハズレ)が当選した場合に選択される上乗せループ率抽選テーブルは、上乗せループ率が60%、63%、66%、69%、62%及び65%の6段階に振り分けられており、振り分け確率は順に40%、25%、15%、10%、6%及び4%となっている。そして、段階設定値1〜6に応じて、順に上乗せループ率の期待値が高くなるように予め決定されている。以下、説明の都合上、保証ゲーム数を9回、上乗せループ率を90%と仮定する。
副制御部160は、主制御部100から当該ゲームが終了した旨の通知(ドラム部が全て停止した状態の通知又はベットボタンが有効の通知など)を受信すると、スペシャルボタン14を操作可能とし、表示演出装置11に「スペシャルボタンを叩け」又は「スペシャルボタン連打」と表示する。副制御部160は、ステップS630でスペシャルボタン14が押下されると、段階設定値に応じて選択している上乗せゲーム数抽選テーブルを用いて抽選し、ステップS640で当選した上乗せゲーム数を表示して、最終的に総上乗せゲーム数を残りARTゲーム数に加算する。この上乗せゲーム数抽選テーブルは、ハズレが無く(つまり、0回当選がない)、最低1回から300回までの値で振り分けられているが、1回が当る確率は90%で、その他の回数は数値が大きくなる程、当選率が下がる様に決められている(300回当選確率は約0.01%程度)。なお、上乗せゲーム数だけではなく、上乗せセット数の抽選を行ってもよい(例えば、1セット100ゲームであ
れば、1セット上乗せがARTボーナス1回当選を意味する)。
副制御部160は、ステップS650で保証ゲーム数が0回か否かを判断し、YESならばステップS660へ移行する一方、NOならばステップS680へ移行する。この場合、保証ゲーム数は9回なので、ステップS680へ移行して、保証ゲーム数から1を減算し残りは8回となる。これにより、少なくとも保証ゲーム数回だけスペシャルボタン14を叩くことが可能になる。図134(A)は、スペシャルボタン14を9回連打して、上乗せゲーム数が1回目に1、2回目に1、3回目に50、4回目に1、5回目に1、6回目に5、7回目に1、8回目に3、9回目に1が当選し、トータル64回獲得したことを示している。
副制御部160は、ステップS650で保証ゲーム数が0回となってステップS660へ移行すると、決定されている上乗せループ率(この場合、当選率90%)に従って上乗せ継続数抽選を行う。例えば、0〜255の範囲で変動する8ビットカウンタを用いて、スペシャルボタン14が押下られたタイミングでカウント値を抽出し、0〜229の範囲を当りとすれば、当選率は約90%となり、当選した場合に上乗せ継続数を1にセットとする。これにより、上乗せ継続抽選にハズレるまでスペシャルボタン14を連続的に押下して、AT上乗せゲーム数(AT上乗せセット数又はARTボーナス当選)を自力で獲得することができる。また、上乗せ継続抽選に当選した時に、上乗せ継続数を1〜9回の範囲で抽選してもよい。例えば、9回が当ると、最初の状態に戻ることができる。なお、上乗せ継続抽選がハズレとは、上乗せ継続数が0ゲームであり、当選とは上乗せ継続数が1ゲーム又は1ゲーム以上を意味する。
図134(B)は、図134(A)の後に3回だけ上乗せ継続抽選に当選し、1回目に10、2回目に100、3回目に20が当選し、トータル194回の上乗せゲーム数を獲得したことを示している。そして、スペシャルボタン14の4回目の押下でハズレとなって0がセットされ、ステップS670でYESとなり、ステップS690で総上乗せゲーム数(194回)を残ARTゲーム数に加算して終了する。なお、特別上乗せ抽選時にマックスベットボタン8が操作された時、又は所定枚数のメダルが投入(若しくはマックスベットボタン8の操作)されて、スタートレバー9が有効に受けつけられた時、副制御部160は特別上乗せ抽選が終了し、そのときの残りゲーム数とループ率に基づいて、キャンセル抽選テーブルを選択して、自動抽選により上乗せゲーム数を決める。なお、特別上乗せ抽選をキャンセルした場合の期待値は、継続した場合よりも小さくなるようにテーブルが設定されている。具体的には、残りゲーム数2、ループ率90%及び連打ゲーム期待値2ゲーム/回とし、キャンセル期待値を1.8ゲーム/回と仮定すると、キャンセルした場合の上乗せゲーム数は22回(2×2+10×1.8)となる。なお、従来通り、キャンセル期待値(平均20ゲーム当選)に基づいて、乱数を用いた上乗せゲーム数抽選を単純に行い、10〜300ゲーム程度を当選させる様にしてもよい。
また、他の実施例として、副制御部160は、遊技者がマックスベットボタン8又はスタートレバー9を操作することにより、特別上乗せ抽選の中止指示を受けると、疑似連打ゲームを実行する。この疑似連打ゲームは、スペシャルボタン14の押下タイミングではなく、発生している乱数を所定のタイミングで抽出して、上述した上乗せ継続抽選及び加算するATゲーム数のゲーム数抽選を自動的に実行する。これにより、遊技者はスペシャルボタン14の押下を繰り返すことなく、連打ゲームを行うことができる。なお、上記所定のタイミングも一定間隔ではなく、抽出した乱数を用いることによりランダム間隔とする方が良い。
さらに、自動的に実行される継続抽選に当選し続けた場合、無限に当選し続けることもあり得るので、副制御部160は、当選回数が上限回数(例えば、10000回)に達すると上乗せATゲーム数抽選を終了する。そして、副制御部160は、変動表示ゲームの開始から連打ゲームが有効となるまでの間(約2〜5秒程度)に、上乗せATゲーム数抽選を事前に実行して、上乗せATゲーム数を記憶する。これにより、特別上乗せ抽選の中止指示を受けると同時に、上乗せ演出ができるので好都合である。
副制御部160は、図132のステップS546でARTの終了条件(例えば、残ARTゲーム数が0)を満足したか否かを判断し、満足しなければステップS542へ移行する一方、満足すればステップS548で抽選により通常モードか高確モードを決定してステップS500又はステップS510へ移行する。
要約すると、主制御部100は、メダルが3枚投入されてスタートレバー9が操作されると、複数個の図柄が描かれたドラム部2(3つの左ドラム2a、中ドラム2b、右ドラム2c)を上から下へ回転させて変動表示ゲームを開始する。なお、一般的にスタートレバー9が操作された後、ドラム部2が回転開始する前に、主制御部100はスタート操作に応じたタイミングで乱数を抽出して役抽選(ボーナス役、押し順役、小役、リプレイ役などの抽選)を実行する。主制御部100は、押し順役が内部当選し、ドラム部2に対応して設けられた停止ボタン部10が押し順役(小役又はリプレイ役)によって規定されている操作順序で操作されると、押し順役図柄を入賞ライン上に停止させて入賞させる。
副制御部160は、押し順役を入賞させる停止スイッチの操作順序を、表示演出装置11に表示し、スピーカ部12からの音声(左、中、右)で告知する。副制御部160は、特別上乗せゲーム(連打ゲーム)の開始条件を満足すると、スペシャルボタン14(押下スイッチ)の操作を有効にし、操作されたタイミングに基づいて、特別上乗せゲームを継続するか否かの継続抽選を押下1回毎に抽選する。また、加算するATゲーム数のゲーム数抽選を実行する。マックスベットボタン8が操作されると、ループ率及びキャンセル期待値に基づいて上乗せゲーム数を決定する。副制御部160は、特別上乗せゲームを終了すると、ゲーム数抽選により得られたATゲーム数の合計を表示演出装置11に表示し、ARTゲームに戻ると、残っているATゲーム数に、特別上乗せゲームで獲得したATゲーム数の合計を加算したトータルATゲーム数を新たなATゲーム数とする。そして、新たなATゲーム数間だけ押し順小役が当選すると、停止ボタン部10の操作順序を告知する。
図135〜図136は、特別上乗せ画面の模式図である。
上述した内容を更にまとめて詳細に説明する。副制御部160は、ステップS540のART開始時に、残りゲーム数及び獲得枚数を画面左下に表示し、特別上乗条件が成立していると、「WIN スペシャルタイム」の表示と共に、特別上乗せ抽選に用いるキャラクタを選択する(図135(A)参照)。この状態で、マックスベットボタン8の操作により所定枚数のメダル3枚が投入され、スタートレバー9が有効に操作されると、残りゲーム数から1を引いて24に、及び獲得枚数から3を引いて350に変更する(図135(B)左下参照)。そして、スタートレバー9の操作タイミングに従って役抽選を行い、リールドラムを回転させる変動表示ゲームを開始する。役抽選により押し順役が内部当選すると、押し順役を入賞させる停止スイッチの操作順序を表示画面に表示するが、図では省略している。この役抽選結果に基づいて、ループ率が決定されるので、スタートレバー9操作は遊技者にとって力がこもる瞬間である。なお、15枚払い出しの強ベル役(押し順不問ベル役)が内部当選したと仮定する。つまり、副制御部160は、特別上乗せ抽選(連打ゲーム)を行う直近の変動表示ゲームにおける役抽選結果に基づいて、上乗せループ率を決定する。
副制御部160は、停止スイッチの操作により全リールが停止して、主制御部100から当該ゲームが終了した旨のコマンド及び払出枚数コマンドを受信すると、獲得枚数を365に変更して、スペシャルボタン14を操作可能とし、表示演出装置11に「スペシャルボタンを叩け」又は「スペシャルボタン連打」と表示する(図135(C)参照)。その後は、図134(A)で説明した様に、スペシャルボタン14を9回連打して、上乗せゲーム数が1回目に1、2回目に1、3回目に50、4回目に1、5回目に1、6回目に5、7回目に1、8回目に3、9回目に1が当選し、トータル64回獲得したことを示している。なお、図135(C)は次の押下操作(10回目の押下操作)を行っていない状態であり、スペシャルボタン14(押下スイッチ)の操作が有効な状態である。
副制御部160は、図135(C)の状態でマックスベットボタン8(投入スイッチ又は投入手段)が操作されると、最終上乗せゲーム数を決定して特別上乗せゲーム(連打ゲーム)を終了する(図136(A)参照)。この時、副制御部160は、決定した最終上乗せゲーム数「+86ゲーム」を表示演出装置11の表示画面に一旦表示し、トータル上乗せゲーム数64ゲームと86ゲームを合算した総上乗せゲーム数「+150」を表示演出装置11の表示画面に一旦表示して、残ATゲーム数24ゲームに総上乗せゲーム数150ゲームを加えた新たな残ATゲーム数(トータル残ATゲーム数)として174を表示する(図136(B)参照)。一方、図135(C)の状態において、入賞役がリプレイの場合には、メダルが自動投入されるのでマックスベットボタン8の正規操作はできないが、マックスベットボタン8の非正規操作を主制御部100が検出し、副制御部160に検出信号を送信すると、副制御部160はマックスベットボタン8が操作されたことを受け付けて最終上乗せゲーム数を決定して特別上乗せゲーム(連打ゲーム)を終了する(図136(A)参照)。なお、この場合、マックスベットボタン8の非正規操作を受け付けずに、スタートレバー9が操作されると、最終上乗せゲーム数を決定して、特別上乗せゲームを終了するようにしてもよい。
主制御部100は、図136(B)の状態でスタートレバー9が操作されると、複数個の図柄が描かれたドラム部2を上から下へ回転させて変動表示ゲームを開始し、副制御部160は、ナビゲーション画面を表示して、内部当選した押し順役に従った操作順序を、表示画面に「円内の数字」で表示及びスピーカから中右左の順で報知(発声)することによって告知する。
追加実施例1:
図160は、特別上乗せ画面(図160(A)参照)及び特別上乗せ抽選の処理手順を示すフローチャート(図160(B)参照)である。
副制御部160は、図132のステップS545でAT中(アシストタイム中)又はART中(アシストリプレイタイム中)のミッション達成等により特別上乗条件が成立し、その次のゲームでステップS547の特別上乗抽選処理を実行する場合にこのサブルーチンを呼び出す。副制御部160は、ステップS1000に移行すると、図160(A)に示す複数のキャラクタの中から定められた順番で今回の特別上乗せ抽選に用いる1人のキャラクタを選択する。図では、キャラクタ1〜キャラクタ6まで示しているが、キャラクタの人数Nは任意の数(例えば、20名)であり、まず最初に選択されるのはキャラクタ1である。次に、キャラクタ2、キャラクタ3…という順に選択される。なお、前述した通り、特別上乗せ抽選に用いるキャラクタを抽選により選択してもよい。この場合、左端のキャラクタ1が選択された状態を示している。
各キャラクタに応じて、保証ゲーム数抽選テーブルが設けられており、この保証ゲーム数抽選テーブルは、段階設定値に応じて期待値が上下するようになっている。例えば、キャラクタ1には段階設定値に対応して保証ゲーム数抽選テーブルが6つ設けられており、段階設定値が6の場合、保証ゲーム数抽選の最大値は20回〜最小値は8回で期待値は約12回、段階設定値が5の場合、保証ゲーム数抽選の最大値は18回〜最小値は7回で期待値は約10回、段階設定値が4の場合、保証ゲーム数抽選の最大値は16回〜最小値は6回で期待値は約8回、段階設定値が3の場合、保証ゲーム数抽選の最大値は14回〜最小値は5回で期待値は約7回、段階設定値が2の場合、保証ゲーム数抽選の最大値は12回〜最小値は4回で期待値は約6回、段階設定値が1の場合、保証ゲーム数抽選の最大値は10回〜最小値は3回で期待値は約5回となるように数値が設計段階で予め決定されている。段階設定値が6の保証ゲーム数抽選テーブルを例示すると、保証ゲーム数20回の当選確率は5%、同18回の当選確率は10%、同16回の当選確率は10%、同14回の当選確率は10%、同12回の当選確率は10%、同10回の当選確率は30%、同8回の当選確率は25%、期待値は12回丁度となる様に事前に設計されている。段階設定値が1〜5も、設計手法は同様なので説明を省略する。なお、段階設定値が同じでも滞在モード(超天国モード、天国モード、高確率モード、通常Aモード、通常Bモード、低確率モード、地獄モード、超地獄モード)に応じて、保証ゲーム数の期待値が上下するようにしてもよい(この場合、期待値は順に下がる)。
そして、副制御部160は、ステップS1010でこれらの保証ゲーム数抽選テーブルを用いて、抽選により保証ゲーム数を自動的に決めて、ステップS1015へ移行する。なお、保証ゲーム数とは、特別上乗せゲーム(連打ゲーム)でスペシャルボタン14(押下スイッチ)の押下操作を行うことが保証された回数である。即ち、保証ゲーム数が0ゲームになるか又は保証ゲーム数に達するまで(例えば、保証ゲーム数を10ゲームとすると、保証ゲーム数が0ゲームになるか又は保証ゲーム数の10ゲームに達するまで)、押下操作を行うことができる。なお、押下スイッチ(操作スイッチ又は操作手段)として副制御部160に信号を出力するスペシャルボタン14を例にしているが、マックスベットボタン8やスタートレバー9でもよい。例えば、マックスベットボタン8の正規操作により所定枚数のメダルを投入すると、正規操作が効かないようになるが、この状態でマックスベットボタン8を操作すると主制御部100に信号を出力することができる。そして、主制御部100はマックスベットボタン8が操作されたことを示す情報(コマンド)を副制御部160に送信することにより、副制御部160はマックスベットボタン8が押下(又は、操作)されたことを瞬時に知ることができる。同様に、主制御部100はスタートレバー9の正規操作によりドラム部2を正規回転させるが、正規操作が効かないようになる。この状態でスタートレバー9を操作すると主制御部100に信号を出力するので、結果的に副制御部160はスタートレバー9が押下(操作)されたことを瞬時に知ることができる。なお、主制御部100はスタートレバー9の正規操作によりドラム部2をフリーズ状態にして正規回転させないようにし、特別上乗せ抽選が終了すると、フリーズ状態を解除してドラム部2を正規回転させることも可能である。
図161は、上乗せゲーム数抽選テーブルの模式図である。
副制御部160は、ステップS1015に移行すると、上乗せゲーム数抽選テーブルを選択する。この上乗せゲーム数抽選テーブルは、各キャラクタ(1〜N)及び段階設定値に応じて、複数設けられており、押下スイッチ(操作スイッチ)が操作される度に行われる1抽選当りの当選ゲーム数の期待値が上下するようになっている。例えば、図161(A)に示す様に、キャラクタ1には段階設定値に対応して上乗せゲーム数抽選テーブルが6つ設けられており、段階設定値が6の場合、上乗せゲーム数の最大値は20ゲーム〜最小値(ハズレ)は0ゲームで期待値は約5ゲームである。段階設定値が1の場合には、上乗せゲーム数の最大値及び最小値は同じで期待値は約4ゲームである。段階設定値が2〜5の場合、期待値は順に中間値の4.2ゲーム〜4.8ゲームとなるように設計されている。図から分かる様に、上乗せが0ゲームのハズレ領域は比較的少なくなっているが期待値は低い。即ち、押下スイッチの操作1回毎に行われる上乗せ抽選には当り易いが、当選毎の上乗せゲーム数が小さいということを意味している。
一方、図161(B)に示す様に、キャラクタN(Nは2以上の任意の自然数)には段階設定値に対応して上乗せゲーム数抽選テーブルが6つ設けられており、段階設定値が6の場合、上乗せゲーム数の最大値は100ゲーム〜最小値(ハズレ)は0ゲームで期待値は約12ゲームである。段階設定値が1の場合、上乗せゲーム数の最大値及び最小値は同じで期待値は約10ゲームである。段階設定値が2〜5の場合、期待値は順に中間値の10.4ゲーム〜11.6ゲームとなるように設計されている。図から分かる様に、上乗せが0ゲームのハズレ領域はキャラクタ1と比較して多くなっているが逆に期待値は高い。即ち、押下スイッチの操作1回毎に行われる上乗せ抽選には当り難いが、当選毎の上乗せゲーム数が大きいということを意味している。この様な設計手法でキャラクタ毎の上乗せ当選確率及び期待値が決定されているので、各キャラクタに対して個性を持たすことが可能となる。なお、段階設定値が同じでも滞在モード(超天国モード、天国モード、高確率モード、通常Aモード、通常Bモード、低確率モード、地獄モード、超地獄モード)に応じて、上乗せゲーム数抽選テーブルの期待値が上下するようにしてもよい(この場合、期待値は順に下がる)。
副制御部160は、ステップS1020に移行すると、上乗せループ率の抽選を実行する。上乗せループ率とは、上乗せ継続抽選に当選する確率であり、例えば90%と仮定すると90%の確率で当選し再度押下スイッチを操作でき、10%の確率でハズレとなって特別上乗せ抽選を終了する。上乗せループ率抽選テーブルは当選役に対応して複数種類設けられている。特別上乗せ抽選を行う遊技でスタートレバー9が操作されると役抽選を行うが、当選役がボーナス役であれば上乗せループ率は最大の99%が確定する。この場合には100回程度押下スイッチを操作可能である。また、ART中のハズレ(不当選、その確率は6500分の1以下)の場合も、上乗せループ率99%が確定する。当選役がレア役(中段チェリー、強チャンス目、強チェリー、強スイカ、強ベル、弱チャンス目、弱チェリー、弱スイカ、特殊リプレイ等)であれば比較的高い上乗せループ率が抽選で決定される。例えば、中段チェリーであれば、上乗せループ率は、95%(5割)、96%(3割)、97%(1割)、98%(0.7割)、99%(0.3割)となるように割り振られた抽選テーブルによって抽選される。押し順小役や通常のリプレイ役の場合は、上乗せループ率が80%〜95%の範囲で上乗せループ率が抽選で決定される。上乗せループ率が80%であれば5回程度押下スイッチを操作すると転落する。この上乗せループ率の期待値は、段階設定値1〜6に応じて、順に高くなるように予め決定されている。なお、段階設定値が同じでも滞在モード(超天国モード、天国モード、高確率モード、通常Aモード、通常Bモード、低確率モード、地獄モード、超地獄モード)に応じて、上乗せループ率が上下するようにしてもよい(この場合、期待値は順に下がる)。以下、説明の都合上、保証ゲーム数を10回、上乗せループ率を90%と仮定する。
図162は、特別上乗せ画面の模式図である。
副制御部160は、主制御部100から当該ゲームが終了した旨の通知(ドラム部が全て停止した状態の通知又はベットボタンの正規操作が有効の通知など)を受信すると、副制御部160は、ステップS1025に移行して、ステップS1010にて抽選で決定した保証ゲーム数から1を減算すると共に(この時点で保証ゲーム数は9回となる。)、特別上乗せ抽選の為にスペシャルボタン14を操作可能とし、表示演出装置11に「スペシャルボタンを叩け」又は「スペシャルボタン連打」と表示する(図162(A)参照)。
副制御部160は、ステップS1030でスペシャルボタン14が押下されると、段階設定値及びキャラクタ(キャラクタ1〜N)に応じて選択している上乗せゲーム数抽選テーブルを用いて抽選し、ステップS1035で当選した上乗せゲーム数を表示する。この上乗せゲーム数抽選テーブルは、上述したようにハズレがあるが(つまり、0回当選)、ハズレがないようにしてもよい。なお、上乗せゲーム数だけではなく、上乗せセット数の抽選を行ってもよい(例えば、1セット100ゲームであれば、1セット上乗せがART
ボーナス1回当選を意味する)。上乗せゲーム数と上乗せセット数を合わせて、請求項の
上乗せ数と解釈してもよい。
副制御部160は、ステップS1040で保証ゲーム数が0回か否かを判断し、YESならばステップS1045へ移行する一方、NOならばステップS1025へ移行する。この場合、保証ゲーム数は9回なので、ステップS1025へ移行して、保証ゲーム数から1を減算し残りは8回となる。これにより、少なくとも保証ゲーム数回(10回)だけスペシャルボタン14を叩くことが可能になる。図162(A)は、スペシャルボタン14を9回連打した状態であり、上乗せゲーム数が1回目に1、2回目に0、3回目に5、4回目に1、5回目に0、6回目に2、7回目に1、8回目に3、9回目に10が当選して、トータル23回獲得したことを示している。同図の下段にはゲージ(又はレベルメーター)が表示されており、黒で塗りつぶした約20%程度までゲージが左から右へ進んでいる。このゲージが100%まで充填されると「撃破」され、ミッション達成(後述のクリア条件達成)となる。
図162(B)は、スペシャルボタン14を更に6回連打した状態であり、上乗せゲーム数が10回目に0、11回目に5、12回目に1、13回目に10、14回目に50、15回目に20が当選して、トータル109回獲得したことを示している。連打が10回目になると保証ゲーム数が0となっており、ステップS1040でYESとなるのでステップS1045へ移行して、上述の上乗せループ率90%を用いて上乗せ継続数抽選を行う。例えば、0〜999の範囲で変動するカウンタを用いて、スペシャルボタン14が押下られたタイミングでカウント値(乱数)を抽出し、0〜899の範囲を当りとすれば、当選率は90%となり、当選した場合に上乗せ継続数を1にセットとする。これにより、上乗せ継続抽選にハズレるまでスペシャルボタン14を連続的に押下して、アシスト機能を発動させる為の上乗せゲーム数(上乗せセット数、疑似ボーナス、アシストボーナス又は第3のボーナス当選)を自力で獲得することができる。つまり、スペシャルボタン14(操作手段)が操作されたタイミングに基づいて、操作1回毎に上乗せゲーム数抽選及び継続抽選をほぼ同時に実行することになる。また、上乗せ継続抽選に当選した時に、上乗せ継続数を1〜10回の範囲で抽選してもよい。例えば、10回が当ると、最初の状態に戻ることができる。なお、上乗せ継続抽選がハズレとは上乗せ継続数が0ゲームであり、当選とは上乗せ継続数が1ゲーム又は1ゲーム以上を意味する。
副制御部160は、ステップS1045へ移行すると、決定されている上乗せループ率90%に従って上乗せ継続数抽選を行う。図162(B)は、5回連続して1が当選したことを示している(ステップS1050へ移行して、上乗せ継続数が1なので、ステップS1025へ移行する)。同図下段のゲージは100%に充填されると花丸の「撃破」が表示され、ミッション達成となる。この場合のミッション・クリア条件(達成条件)は、特別上乗せゲームで獲得した上乗せゲーム数が100回と仮定しており、14回目に50を獲得した時点では上乗せゲーム数が89回なのでクリア条件(所定条件)は達成されていないが、15回目に20を獲得した時点で100回に達したのでミッション・クリアとなる。
図162(C)は、スペシャルボタン14を更に4回連打した状態であり、上乗せゲーム数が16回目に0、17回目に2、18回目に1、19回目に3が当選して、トータル115回獲得したことを示している。連打19回目で保証ゲーム数が0となってステップS1045へ移行し、上乗せ継続数抽選でハズレになると、ステップS1050へ移行して、上乗せ継続数が0なので、ステップS1055へ移行する。
副制御部160は、ステップS1055へ移行すると、クリア条件が達成されているか否かを判断し、達成されていなければステップS1080へ移行して総上乗せゲーム数を残AT回数に加算(連打ゲームで獲得した総上乗せ回数を残存するアシスト回数に加算)して、キャラクタ1による特別上乗せゲームを終了する一方、クリア条件が達成されていればステップS1060へ移行する。この場合、クリア条件達成なので、キャラクタ1の撃破タイムとなる。副制御部160は、ステップS1060へ移行すると、一旦スペシャルボタン14の操作を無効とし、後述する上乗せゲーム数抽選テーブル2を選択して、特大スペシャルボタン画像を約3秒表示した後に「叩け」と表示する。
図163は、上乗せゲーム数抽選テーブル2の模式図である。
上乗せゲーム数抽選テーブル2は、各キャラクタ(1〜N)及び段階設定値に応じて、複数設けられており、所定条件が満足した場合に行われる撃破タイムで使用させる。選択された上乗せゲーム数抽選テーブル2に応じて、撃破タイムで押下スイッチが操作された時に行われる1抽選当りの当選ゲーム数の期待値が上下するようになっている。例えば、図163(A)に示す様に、キャラクタ1には段階設定値に対応して上乗せゲーム数抽選テーブルが6つ設けられており、段階設定値が6の場合、上乗せゲーム数の最大値は200ゲーム〜最小値20ゲームで、期待値は約50ゲームである。段階設定値が1の場合、上乗せゲーム数の最大値及び最小値は同じで、期待値は約40ゲームである。段階設定値が2〜5の場合、期待値は順に中間値の42ゲーム〜48ゲームとなるように設計されている。図から分かる様に、上乗せが0ゲームのハズレ領域はなく、抽選による上乗せゲーム数が比較的少ないことが特徴である。
一方、図163(B)に示す様に、キャラクタN(Nは2以上の任意の自然数)には段階設定値に対応して上乗せゲーム数抽選テーブル2が6つ設けられており、段階設定値が6の場合、上乗せゲーム数の最大値は500ゲーム〜最小値50ゲームで、期待値は約90ゲームである。段階設定値が1の場合、上乗せゲーム数の最大値及び最小値は同じで期待値は約70ゲームである。段階設定値が2〜5の場合、期待値は順に中間値の74ゲーム〜86ゲームとなるように設計されている。図から分かる様に、上乗せが0ゲームのハズレ領域はなく、抽選による上乗せゲーム数が比較的多いことが特徴である。この様な設計手法でキャラクタ毎の上乗せ期待値が決定されているので、各キャラクタに対して個性を持たすことが可能となる。なお、段階設定値が同じでも滞在モード(超天国モード、天国モード、高確率モード、通常Aモード、通常Bモード、低確率モード、地獄モード、超地獄モード)に応じて、上乗せゲーム数抽選テーブル2の期待値が上下するようにしてもよい(この場合、期待値は順に下がる)。
図164は、特別上乗せ画面の模式図である。
副制御部160は、図162(C)の特大スペシャルボタン画像を表示した状態でスペシャルボタンが叩かれると、ステップS1065へ移行して、選択された上乗せゲーム数抽選テーブル2を用いて抽選を実行し、当選した上乗せゲーム数を表示する。この場合、100ゲームが当選したことを表示する(図164(A)参照)。副制御部160は、ステップS1070へ移行して、キャラクタ1による上乗せ抽選(連打ゲーム及び撃破タイム)で当選した総上乗せゲーム数215ゲームを表示して、ステップS1000へ移行する。副制御部160は、ステップS1000に移行すると、キャラクタ2を選択して、同様の処理を繰り返す。これにより、遊技者は(1)「キャラクタを自力で撃破すること」の興奮及び達成感と、(2)アシスト数(アシストゲーム数又はアシストストック数)を自力で獲得することとが相俟って、遊技者に感動を与えることが可能となる。
副制御部160は、クリア条件達成の判断を行う処理をステップS1055で行っているが、ステップS1045の上乗せ継続数抽選処理の前又は後の何れかで行ってもよい。その場合には、上乗せ継続抽選に当選していても、クリア条件達成によりステップS1060、ステップS1065、ステップS1000へ移行することになる。つまり、まだ連打ゲームが継続しているにも拘わらず、強制的に中段させられることになり、遊技者にとって不利になるので図160に示す様にすることが望ましい。
上述の実施例では、キャラクタを倒すミッション・クリア条件(所定条件)として上乗せゲーム数が所定数(100ゲーム)に達したとき又は超えたときとしたが、以下の様にしてもよい。(1)上乗せ抽選に当選した回数が所定回数(例えば、20回)に達したとき、(2)押下回数が所定回数(例えば、30回)に達したとき、(3)ミッション・クリア抽選に当選したとき、(4)キャラクタ毎に設定された制限時間に達したとき、等が考えられる。
上乗せゲーム数が所定数(100ゲーム)に達したときを条件とすると、この実施例ではクリア条件(所定条件)を満たすが、同じ実施例で「上乗せ抽選に当選した回数が所定回数(20回)に達したとき」、又は「押下回数が所定回数(例えば、30回)に達したとき」とすると、クリア条件(所定条件)は達成されていないので、撃破タイム(上乗せ抽選)に移行しないことになる。
ミッション・クリア抽選とは、ステップS1030において、スペシャルボタン14(操作手段)が操作されたタイミングに基づいて、操作1回毎に実行される抽選であり、当選するとミッション・クリアとなる。このミッション・クリア抽選テーブルは、各キャラクタ(1〜N)及び段階設定値に応じて、複数設けられており、当選の期待値が上下するようになっている。例えば、キャラクタ1には段階設定値に対応してミッション・クリア抽選テーブルが6つ設けられており、段階設定値が6の場合には10%の確率で、段階設定値が1の場合には4%の確率で当選するようになっている。段階設定値が2〜5の場合はその中間値で順に大きくなる。キャラクタN(Nは2以上の任意の自然数)には段階設定値に対応して1%〜2%の確率で順に大きくなるように設定されているので、各キャラクタに対して個性を持たすことが可能となる。この場合、クリアし難いが、クリアしたときに獲得される上乗せゲーム数が大きくなるように特典が与えられる。なお、段階設定値が同じでも滞在モード(超天国モード、天国モード、高確率モード、通常Aモード、通常Bモード、低確率モード、地獄モード、超地獄モード)に応じて、ミッション・クリア抽選テーブルの期待値が上下するようにしてもよい(この場合、期待値は順に下がる)。
副制御部160は、スペシャルボタン14の操作1回毎に、上乗せゲーム数抽選に加えて、ミッション・クリア抽選をステップS1035の後に実行する。従って、副制御部160は、スペシャルボタン14(操作手段)が操作されたタイミングに基づいて、操作1回毎に上乗せゲーム数抽選、ミッション・クリア抽選及び継続抽選をほぼ同時に実行することになる。
追加実施例2:
図165は、図1と同様に回胴式遊技機の正面模式図((A)は全体図、(B)は表示演出装置)である。
停止ボタン部10の左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10cの対応位置に、表示演出装置11の表示領域11a、11b及び11cが割り付けられている(図165(A)参照)。各表示領域11a、11b及び11cにはモグラ穴がそれぞれ3つあり、合計9つのモグラ穴が設けられている(図165(B)参照)。後述するように、例えば、表示領域11bにモグラのキャラクタが表示されている状態で、遊技者が中停止ボタン10bを操作すると、上からハンマーが出てきてモグラを有効に叩くことができる。一方、遊技者が間違って、左停止ボタン10a又は右停止ボタン10cを操作すると、ハンマーは出てくるが空振りとなり、モグラを叩くことができない。また、モグラ表示状態から所定時間(例えば、0.3秒〜0.5秒程度)が経過すると、モグラのキャラクタが消去されるので、その状態で中停止ボタン10bを操作してもモグラを叩くことができない。つまり、遅きに失するので操作無効となる。
図166及び図167は、特別上乗せゲームで登場するキャラクタの模式図である。
この特別上乗せゲームは、ゲームセンターで一般的なモグラ叩きゲームを模している。通常のモグラ叩きゲーム機は、まずコインを投入し、人工芝に覆われた台に開いた8つの穴から代わる代わるモグラが頭を出し、それを備え付けのハンマーで叩くと得点が加算されるようになっている。モグラ叩きゲームは1分ほどの制限時間があり、時間内で獲得した得点を競うものであるが、回胴式遊技機の場合には、特典(得点)としてアシスト上乗せ数(上乗せゲーム数、上乗せセット数、ボーナス・ストック放出又は第3のボーナス当選等)を付与するものである。なお、特別上乗せゲームで使用するキャラクタは、歴史上の人物(伊達正宗、クレオパトラやジンギスカン等)をモグラにデフォルメして擬人化した人物等であるが、表示演出装置11の表示領域11a、11b又は11cに表示される記号や数字であってもよい(キャラクタ映像も同様である)。
特別上乗せゲームが開始されると、表示演出装置11の表示領域11a、11b又は11cに図166(A)又は図167に示すキャラクタ(キャラクタ映像)が表示される。キャラクタ映像の表示状態が停止ボタン部10の操作が有効な期間であり、対応する左停止ボタン10a、中停止ボタン10b又は右停止ボタン10cが操作されると叩けた(成功した)ことになり、キャラクタに応じたアシスト上乗せ数が付与される。一方、キャラクタ映像が消去された状態で停止ボタン部10の操作を行っても有効ではないので、アシスト上乗せ数は付与されない。追加実施例1と同様に、ゲージが100%まで充填されると「撃破」されて、ミッション達成(後述のクリア条件達成)となる。その場合には、図166(B)に示す追加キャラクタ(海外武将のボス・キャラ)が登場して、「撃破タイム」となる。
図166(A)に示すキャラクタは、左から順に(1)足軽モグラ、(2)足軽大将モグラ、(3)侍大将モグラ、及び(4)戦国大名モグラであり、モグラ叩きゲームを模した特別上乗せゲームで使用される。各キャラクタ(1〜4)及び段階設定値に応じて、上乗せゲーム数抽選テーブルが複数設けられており、停止ボタン部10が有効操作される度に行われる1抽選当りの当選ゲーム数の期待値が上下するようになっている。例えば、足軽モグラに対応して上乗せゲーム数抽選テーブルが6つ設けられており、段階設定値が6の場合、上乗せゲーム数の最小値は1ゲーム〜最大値5ゲームで期待値は約3ゲームである。段階設定値が1の場合には、上乗せゲーム数の最小値及び最大値は同じで期待値は約2ゲームである。段階設定値が2〜5の場合、上乗せゲーム数の最小値及び最大値は同じであるが、期待値は順に中間値の2.2ゲーム〜2.8ゲームとなるように設計されている。
また同様に、戦国大名モグラに対応して上乗せゲーム数抽選テーブルが6つ設けられており、段階設定値が6の場合、上乗せゲーム数の最小値は50ゲーム〜最大値500ゲームで期待値は約100ゲームである。段階設定値が1の場合には、上乗せゲーム数の最小値及び最大値は同じで期待値は約75ゲームである。段階設定値が2〜5の場合、上乗せゲーム数の最小値及び最大値は同じであるが、期待値は順に中間値の80ゲーム〜95ゲームとなるように設計されている。図166(A)に示す戦国大名モグラ1の他に、戦国大名モグラ2〜戦国大名モグラ8が用意されており、それぞれ上乗せゲーム数の最小値、最大値及び期待値が異なっている。特に、戦国大名モグラ6〜戦国大名モグラ8が表示されると、3秒から5秒程度の連打が可能となるので大量上乗せが期待できる。撃破タイムで使用される海外武将のボス・キャラ1〜7も、それぞれ上乗せゲーム数の最小値、最大値及び期待値が異なっている。
図168は、特別上乗せ成立画面(図168(A)参照)及び特別上乗せ抽選の処理手順を示すフローチャート(図168(B)参照)である。図169及び図170は、特別上乗せ画面の模式図である。
副制御部160は、図132のステップS545でAT中(アシストタイム中)又はART中(アシストリプレイタイム中)のミッション達成等により特別上乗条件が成立(ステップS545)し、その次のゲームでステップS547の特別上乗抽選処理を実行する場合にこのサブルーチンを呼び出す。副制御部160は、特別上乗せゲームを開始して、ステップS1100に移行すると、モグラ叩きゲーム(特別上乗せゲーム)でモグラのキャラクタを表示する回数Nを抽選で決定する。例えば、表示回数Nを10回とすると、モグラ叩きゲームで10回モグラのキャラクタを表示するので、叩けるチャンスが10回となる。従って、表示回数Nが多い程、遊技者に有利となる。この表示回数Nは、段階設定値や滞在モードにより期待値が決まっており、最低5回から50回の間で抽選により決定される。なお、抽選に依らず固定値(例えば、20回)でもよい。なお、回数Nに加えてステップS1100で制限時間を設定してもよい。例えば、表示回数Nを10回で制限時間を10秒とし、ステップS1145で表示回数が0又は制限時間が0であれば、ステップS1150に移行させるようにすれば、表示回数に達していなくても制限時間になるとモグラ叩きゲームを終了させることができる。
副制御部160は、モグラ叩きゲームを開始してステップS1110に移行すると、表示するキャラクタを図166(A)の中から抽選で選択する。各キャラクタの当選確率は(1)足軽モグラ60%、(2)足軽大将モグラ35%、(3)侍大将モグラ4%、及び(4)戦国大名モグラ1%程度であり、段階設定値や滞在モードによってそれぞれの確率が上下する。例えば、段階設定値が6で、滞在モードが超天国モードであれば、(1)足軽モグラ40%、(2)足軽大将モグラ30%、(3)侍大将モグラ20%、及び(4)戦国大名モグラ10%となり、期待値が大幅に上昇するが、段階設定値が1で、滞在モードが超地獄であれば、逆に期待値が大幅に下がる。なお、戦国大名モグラが当選した場合には、戦国大名モグラ1〜8の中の一つが抽選で決定される。
副制御部160は、ステップS1115に移行すると、モグラのキャラクタを表示する位置を表示領域11a、11b及び11cの中から抽選で決定する(つまり、左中右の何れかを決めるが、表示時間は所定時間の0.3秒程度)。なお、副制御部160は、この位置抽選と同時に表示時間を抽選で決定してもよい。遊技者にとって、表示時間が短ければ停止ボタン部10を正しく押すことが難く、長ければ正しく押し易いので、技量(反射神経)の差を獲得する上乗せ数に反映できる様になる。
副制御部160は、ステップS1120に移行すると、表示回数から1を減算した後、モグラのキャラクタを抽選で決定した位置に表示すると共に、計時を開始して、特別上乗せゲームにおける停止ボタン部10の操作を有効にする。この場合、例えば表示演出装置11は、図165(C)の状態から、戦国大名1が表示領域11bに表示された図169(A)の状態になる。なお、同図の下段にはゲージ(又はレベルメーター)が表示されており、黒で塗りつぶしたゲージが0%から右へ進んで100%に充填されると、ミッション達成(後述のクリア条件達成)となる。
副制御部160は、ステップS1130に移行すると、モグラの表示開始から所定時間(例えば、0.3秒〜0.5秒程度)が経過したか、又は、停止ボタン部10が操作されたかを判断し、何れかの条件が成立(YES)するとステップS1135に移行する。なお、副制御部160は、主制御部100から送信されるコマンド(情報)により、停止ボタン部10(左停止ボタン10a、中停止ボタン10b又は右停止ボタン10c)の何れが操作されたかを瞬時に判断することができる。
副制御部160は、ステップS1135に移行すると、停止ボタン部10が正しく操作されたか否かを判断し、正しければステップS1140に移行して、上乗せ数を抽選して表示する。この場合、副制御部160は、表示演出装置11に打ち出の小槌を上から落下させ、表示領域11bに表示された戦国大名1を激しく叩く(図169(B)参照)。そして、打ち出の小槌を消し、フラフラになって頭に星が飛んでいる戦国大名1及び上乗せ数50を表示する(図169(C)参照)。また、ゲージが約30%まで充填され、ミッション達成までに必要な上乗せ数のイメージを遊技者に提供している。なお、打ち出の小槌の大きさが、上乗せ数の大きさを間接的に示しており、例えば上乗せ数が2であれば小さな打ち出の小槌が表示される。一方、副制御部160は、ステップS1135に移行して停止ボタン部10が正しく操作されていない場合(即ち、タイムアップ又は停止ボタン部10の誤操作)、プシュという失敗音を発生させ、「×」又は「ミス」と表示して、上乗せ数を発生させない。なお、タイムアップ又は誤操作の場合には、特別上乗せゲームを強制的に終了させ、ステップS1150又はステップS1170に移行させる様にしてもよい。他のペナルティとしては、叩ける回数を減算したり、制限時間を減算してもよい。
図169(A)では、副制御部160は、戦国大名1だけを表示領域11bに表示したが、図170(A)に示す様に複数のキャラクタを同時に表示してもよい。この場合、表示領域11aに足軽大将モグラ、表示領域11bに戦国大名モグラ、表示領域11cに侍大将モグラを表示しているが、叩けた場合の上乗せ数が戦国大名モグラ、侍大将モグラ、足軽大将モグラの順に小さくなるので、遊技価値の高い戦国大名モグラを遊技者は当然に狙うことになる。比較的短い所定時間内に一度だけ停止ボタン部10を操作可能なので、遊技者は緊張するのと同時に、操作が成功した時には大きな興奮と感動を覚える。図170(B)は遊技者が中停止ボタン10bを操作して戦国大名モグラを叩けたことを示しており、副制御部160は、図170(C)で上乗せ数の50を表示する。なお、停止ボタン部10の操作を一度だけ可能としたが、所定時間内であれば何度でも操作可能としてもよい。この例では、中停止ボタン10b、右停止ボタン10c、左停止ボタン10aの順(つまり、中右左の順)で操作すると上乗せ数の期待値が高くなるので、望ましい操作順序となる。
副制御部160は、ステップS1145に移行すると、表示回数が0か否かを判断し、0でなければステップS1110に移行して、上述した処理を繰り返す一方、0であればステップS1150に移行して、ミッション・クリアの条件(所定条件)が達成されたか否かを判断する。例えば、特別上乗せゲームで獲得した上乗せゲーム数のトータルが200回でミッション・クリア(所定条件達成)となり、「撃破タイム」に移行することができる。また、所定条件として、(1)正しくモグラ・キャラクタを叩けた回数が所定回数(例えば、20回)に達したとき、(2)モグラ・キャラクタを正しく叩く度に実行されるミッション・クリア抽選に当選したとき、等が考えられる。
副制御部160は、ステップS1150でクリア条件が達成されていれば、海外武将の中から一つの追加キャラクタ(図166(B)参照)を抽選で選択し、更に、抽選により「撃破タイム」における操作時間(制限時間)を決定する。例えば、操作時間を10秒とすると、10秒間だけ操作手段(スペシャルボタン14、停止ボタン部10、マックスベットボタン8又はスタートレバー9)を操作して、操作1回毎に上乗せ抽選を実行する。従って、操作手段を如何に早く操作又は連打できるかが大量上乗せの鍵になるし、当然に操作時間が長ければ大量上乗せの可能性が高くなる。撃破タイムで使用される海外武将のボス・キャラ1〜7も、それぞれ上乗せゲーム数の最小値、最大値及び期待値が異なっているので、追加キャラクタ抽選も重要となる。
副制御部160は、ステップS1160でタイマーを走らせて計時し、操作手段の操作1回毎に上乗せ抽選を実行し、タイムアップするとステップS1170に移行して、総上乗せゲーム数を表示及び残アシスト回数に加算(特別上乗せゲームで獲得した総上乗せ回数を残存するアシスト回数に加算)して終了する。なお、ステップS1150でクリア条件が達成されていなければ、同様に総上乗せゲーム数を表示及び残AT回数に加算して終了する。副制御部160は、ステップS1150でクリア条件が達成されていれば、「撃破タイム」における操作時間を決定したが、操作時間に替えて操作回数(叩ける回数)を抽選で決定してもよい。例えば、操作回数を20回とすると、時間を気にすることなく20回だけ操作手段を操作できるので、遊技者は余裕を持つことが可能になる。一方、ステップS1150〜ステップS1160では、操作手段を連続して操作する連打ゲームを行う様にしてもよい。例えば、ステップS1150で操作手段が操作されたタイミングに基づいて、連打ゲームを継続するか否かの継続抽選及び加算するアシスト上乗せゲーム数のゲーム数抽選を操作手段の操作1回毎に実行させ、ステップS1160において継続抽選の結果、連打ゲームが終了したときにステップS1170へ移行させてもよい。
追加実施例2の改良1:
図171は、特別上乗せ成立画面(図171(A)参照)及び特別上乗せ抽選の処理手順を示すフローチャート(図171(B)参照)である。なお、図171(A)は図168(A)と同様なので説明を省略する。
副制御部160は、特別上乗せゲームを開始して、ステップS1200に移行すると、モグラ叩きゲーム(特別上乗せゲーム)でモグラのキャラクタを表示する回数Nを抽選で決定する。例えば、表示回数Nを10回とすると、モグラ叩きゲームで10回モグラのキャラクタを表示するので、叩けるチャンスが10回となる。
副制御部160は、モグラ叩きゲームを開始してステップS1210に移行すると、表示するキャラクタを図166(A)及び図166(B)の中から抽選で選択する。各キャラクタの当選確率は(1)足軽モグラ60%、(2)足軽大将モグラ30%、(3)侍大将モグラ7%、(4)戦国大名2%、及び(5)海外武将1%程度であり、段階設定値や滞在モードによってそれぞれの確率が上下する。例えば、段階設定値が6で、滞在モードが超天国モードであれば、期待値が大幅に上昇するが、段階設定値が1で、滞在モードが超地獄であれば、逆に期待値が大幅に下がる。なお、戦国大名が当選した場合には、戦国大名モグラ1〜8の中の一つが、又は海外武将が当選した場合には、海外武将1〜7の中の一つが抽選で決定される。特に、海外武将が当選すると、後述するように操作手段を連打することが可能となる。
副制御部160は、ステップS1215に移行すると、モグラのキャラクタを表示する位置を表示領域11a、11b及び11cの中から抽選で決定する(つまり、左中右の何れかを決める)。なお、副制御部160は、この位置抽選と同時に表示時間を抽選で決定してもよい。遊技者にとって、表示時間が短ければ停止ボタン部10を正しく押すことが難く、長ければ正しく押し易いので、技量(反射神経)の差を獲得する上乗せ数に反映できる様になる。
副制御部160は、ステップS1220に移行すると、表示回数から1を減算した後、モグラのキャラクタを抽選で決定した位置に表示すると共に、計時を開始して、特別上乗せゲームにおける停止ボタン部10の操作を有効にする。副制御部160は、ステップS1230に移行すると、モグラの表示開始から所定時間(例えば、0.3秒〜0.5秒程度)が経過したか、又は、停止ボタン部10が操作されたかを判断し、何れかの条件が成立(YES)するとステップS1235に移行する。なお、副制御部160は、主制御部100から送信されるコマンド(情報)により、停止ボタン部10の何れが操作されたかを瞬時に判断することができる。
副制御部160は、ステップS1235に移行すると、停止ボタン部10が正しく操作されたか否かを判断し、正しければステップS1240に移行して、上乗せ数を抽選して表示する(図169参照)。副制御部160は、ステップS1241に移行すると、表示回数を加算するか否かを判断する。表示回数を加算する条件としては、ステップS1215で海外武将1〜7の中の一つが表示されて、ステップS1235で海外武将を叩くことに成功した場合に成立する。従って、海外武将を上手に叩くことができれば、大量の上乗せが期待できる。副制御部160は、ステップS1241で表示回数の加算条件が成立すると、ステップS1242で抽選により追加の表示回数を決定し、現在の表示回数に加算する。
図172は、特別上乗せ画面の模式図である。
副制御部160は、ステップS1210で海外武将が当選した場合には、海外武将1〜7の中の一つを抽選で選択し、操作手段の操作回数又は操作時間を決定する。例えば、操作回数6回又は操作時間3秒である。そして、ステップS1230の処理が一部変更になる。副制御部160は、ステップS1220で表示回数から1を減算した後、海外武将のキャラクタを抽選で決定した位置(この場合、表示領域11b)に表示し、連打と表示する(図172(A)参照)。副制御部160は、ステップS1230でモグラの表示開始から操作時間(例えば、3秒)が経過したか、又は、停止ボタン部10が(操作回数−1回)操作されたかを判断し、何れかの条件が成立(YES)するとステップS1235に移行する。中停止ボタン10bが正しく操作されると、上乗せ数をその都度抽選して表示する。この場合、1回目に5回、2回目に30回、3回目に5回、4回目に20回、5回目に10回当選したことを示している(図172(B)参照)。
副制御部160は、中停止ボタン10bの6回目の操作でステップS1235に移行して、停止ボタン部10が正しく操作されたか否かを判断し、正しければステップS1240に移行して、上乗せ数を抽選して表示する。この場合、30回であり、副制御部160は、表示演出装置11に打ち出の小槌を上から落下させ、表示領域11bに表示された海外武将を激しく叩く(図172(B)参照)。そして、打ち出の小槌を消し、フラフラになって頭に星が飛んでいる海外武将及び上乗せ数の合計が100回当選したことを表示する(図172(C)参照)。なお、ゲージが80%に達したことを示している。以下、同様なので説明を省略する。
効果として、ゲームセンターのモグラ叩きに近いゲーム性をパチスロで実現することができる。また、叩くだけでなく、「どれを叩くか」を遊技者が考えて操作することにより遊技性を向上させることができる(「素早さ」や「正確さ」を求められる)。制限回数や制限時間が増える(変動する)ことによる遊技性向上させることができる。すなわち、パンク抽選だと「いつ終わるか」だけだが、プラス方向にも動くようにすることで安心感や嬉しさが増すのである。
図173は、特別上乗せ抽選の処理手順を示すフローチャートである。図168(B)との相違点は、ステップS1100及びステップS1145で、且つステップS1120がなくなったことである。前者の場合、モグラ叩きゲームでモグラのキャラクタを表示する回数Nを抽選で決定することにより、叩ける回数に上限を設けた。この図173の場合には、ステップS1100で制限時間を抽選で決定し、ステップS1145で制限時間に達したか否かを判断するようにした。これにより、制限時間内であれば何度でもモグラのキャラクタを叩くことができ、遊技者の技量によって上乗せ数に差が設けられるので、遊技性が向上する。他の処理は同様なので説明を省略する。
図174は、特別上乗せ抽選の処理手順を示すフローチャートである。図171(B)との相違点は、ステップS1200、ステップS1241、ステップS1242及びステップS1245で、且つステップS1220がなくなったことである。前者の場合、モグラ叩きゲームでモグラのキャラクタを表示する回数Nを抽選で決定することにより、叩ける回数に上限を設けた。この図174の場合には、ステップS1200で制限時間を抽選で決定し、ステップS1245で制限時間に達したか否かを判断するようにした。これにより、制限時間内であれば何度でもモグラのキャラクタを叩くことができ、遊技者の技量によって上乗せ数に差が設けられるので、遊技性が向上する。他の処理は同様なので説明を省略する。
図175は、特別上乗せ抽選の処理手順を示すフローチャートである。最もシンプルな処理手順を示している。
副制御部160は、特別上乗条件が成立し、特別上乗抽選処理を実行する場合にこのサブルーチンを呼び出す。副制御部160は、特別上乗せゲームを開始して、ステップS1300に移行すると、モグラ叩きゲーム(特別上乗せゲーム)でモグラのキャラクタを表示する回数Nを抽選で決定する(10回)。但し、固定値(例えば、20回)であれば抽選する必要はない。また、表示回数Nに替えて、制限時間を抽選で決定してもよいし、固定値(例えば、10秒)であれば抽選する必要はない。
副制御部160は、モグラ叩きゲームを開始してステップS1310に移行すると、表示するキャラクタを抽選で決定(選択)する。なお、モグラ叩きゲームで表示するキャラクタを1つにすれば、抽選する必要はない。
副制御部160は、ステップS1320に移行すると、キャラクタの表示位置を抽選で決定する。実施例では、表示領域は3つであるが、停止ボタン部10の数に合わせて増減する。例えば、停止ボタン部10が4つであれば、表示領域も4つになる。なお、副制御部160は、この表示位置抽選と同時に表示時間を抽選で決定してもよいし、固定値(例えば、表示時間0.3秒)であれば抽選する必要はない。
副制御部160は、ステップS1330に移行すると、表示回数から1を減算した後、キャラクタを抽選で決定した位置に表示すると共に、計時を開始して、特別上乗せゲームにおける停止ボタン部10の操作を受け付ける。なお、ステップS1300で制限時間にした場合には、この減算ステップは不要である。
副制御部160は、ステップS1340に移行すると、キャラクタの表示開始から表示時間が経過したか、又は、停止ボタン部10が操作されたかを判断し、何れかの条件が成立するとステップS1350に移行する。
副制御部160は、ステップS1350に移行すると、表示時間内に正しい停止ボタン部10が操作されたか否かを判断する。正しければステップS1360に移行して、上乗せ数を抽選して表示する。副制御部160は、ステップS1370に移行すると、表示回数が0か否かを判断する。なお、ステップS1300で制限時間にした場合には、表示回数判断ではなく、このステップS1370で制限時間に達したか否かが判断される。
副制御部160は、ステップS1370で表示回数が0でなければステップS1310に移行して、上述した処理を繰り返す一方、0であればステップS1380に移行して、総上乗せゲーム数を表示及び残アシスト回数に加算(特別上乗せゲームで獲得した総上乗せ回数を残存するアシスト回数に加算)して終了する。
追加実施例3−1:
2種BB(2種特別役物連続作動装置)の遊技性を向上させる為に、遊技履歴によってBBやRTが作動する様にした。
作動条件:(1)役物作動図柄が表示された時、又は(2)当該役物の作動に係る条件装置作動したとき。
役物動作:(1)内部抽せんの結果によらず、すべての入賞に係る条件装置が毎遊技作動し、(2)すべての回胴が即時停止(ビタ停止)し、(3)当該役物作動中の入賞パターンに応じて当該役物終了時にボーナス抽せんを行う。なお、即時停止とは操作されたコマ位置で停止又は1コマ滑ることを許容して停止することをいう。
作動終了条件:(1)当該役物作動後の規定遊技回数を行った時、又は(2)該役物作動中の獲得枚数が規定枚数を超えた時、に作動が終了する。
効果:(1)遊技履歴(複数遊技の結果)に応じてボーナス抽選を行うことで、役物作動中の期待度が複数遊技に渡って継続するので、遊技者に複数遊技に渡る期待感を提供することができる。(2)遊技者の技量(目押し)が遊技結果に大きく影響を及ぼすので、遊技者の技量を獲得枚数に反映させることができる。(3)どの入賞図柄から狙うか等、遊技者が戦略性を持って遊技するので、遊技者の戦略性を反映させることができる。
図176は、入賞結果(パターン)によってボーナス抽せんを行う仕様例1を示す表である。
この仕様例1は、役物作動終了時に入賞結果(パターン)に応じてボーナスを抽せんを行うものである。例えば、図176(A)に示す通り、役物作動終了条件は、(1)獲得枚数が24枚を超えた時、又は(2)遊技回数が5回となった時である。図176(B)に示す通り、入賞図柄、配当枚数、引込率は、(1)スイカ−スイカ−スイカ、15枚、普通、(2)ベル−ベル−ベル、9枚、高い、及び(3)チェリー−(ANY)−(AN
Y)、1枚、低い、である。引込率とは、図柄を狙った時の停止し易さであり、ベル役は
入賞させ易く、チェリー役は入賞させ難いという意味である。
図176(C)は、役物作動終了時の入賞結果(パターン)とボーナス当選確率を示しており、例えば同図のような抽せんテーブルを予め持っておき、役物作動終了時にこのテーブルを使ってボーナス抽せんを行う。入賞図柄の数、種類、難易度等に応じてボーナス当選確率を設定する。どの順序で入賞図柄を揃えるかは遊技者の自由(戦略)である。この例では、「スイカ」「ベル」「チェリー」の3種類を入賞させることができればボーナス確定となる。引込率の低いチェリー役とスイカ役を入賞させれば、ボーナスを80%の確率で抽選し、当選すれば放出となる。なお、このボーナスは1種ボーナスや2種ボーナスだけではなく、第3のボーナスのATボーナスも含む概念である。
図177は、定められた入賞順序をどこまでクリアしたかによってボーナス抽せんを行う仕様例2を示す表である。
この仕様例2は、役物作動終了時に入賞順序をどこまでクリアできたかによってボーナスの抽せんを行うものである。例えば、図177(A)に示すとおり、役物作動終了条件は、(1)遊技回数が5回となった時である。図177(B)に示す通り、入賞図柄、配当枚数、引込率は、(1)スイカ−スイカ−スイカ、15枚、普通、(2)ベル−ベル−ベル、9枚、高い、及び(3)チェリー−(ANY)−(ANY)、1枚、低い、である。
図177(C)は、役物作動終了時の入賞順序クリアパターンとボーナス当選確率を示しており、例えば同図のような抽せんテーブルを予め持っておき、役物作動終了時にこのテーブルを使ってボーナス抽せんを行う。ボーナス抽せんを行う入賞順序を予め設定し、定められた入賞順序であればボーナス抽選を行うが、定められた入賞順序でないとボーナス抽選を行わないというものである。連続でステップ(1)をクリアしなければステップ(2)に進めない。また、連続でステップ(1)及びステップ(2)をクリアしなければステップ(3)に進めないというものである。5回の遊技終了時にどのステップまでクリアしたかによってボーナスの抽せんを行う。
追加実施例3−2:
当たりフラグを遊技者が遊技操作で狙える役物を考案した。
作動条件:(1)役物作動図柄が表示された時、又は(2)当該役物の作動に係る条件装置作動したとき。
役物動作:(1)抽せん周期が長くなる、(2)抽せん方法及び抽せん結果を遊技者が確認することができる、及び(3)抽せんタイミングを遊技者が決定することができることにより、内部抽せんに当選する機会が容易に推定できるようにした。
作動終了条件:(1)技回数が予め定められた回数に達した時、(2)作動中の純増枚数があらかじめ定められた枚数を超えた時、又は(3)他の役物条件装置が作動した時、である。
効果:(1)内部抽せんの可視化をゲーム性へ利用することにより、「遊技者が抽せん結果に直接関与できる」という新たな遊技性を提供できる。(2)リールの目押しと同様に、遊技操作が遊技結果に影響を与えるので「スタートレバーを叩く」遊技動作がアツくなり、遊技者の技量を遊技結果へ反映できる。(3)「何を狙うか」又は「何を狙うか狙わないか」等、ゲーム展開を遊技者が決定するので、遊技者の戦略性を遊技結果へ反映できる。
図178は、当たりフラグを遊技者が遊技操作で狙える役物の仕様例を示す図である。
この仕様例は、(1)内部抽せんの態様をメイン表示では7セグ、サブ表示では液晶等でメインと同期して表示する。遊技者は「何(どこ)が当たりなのか」及び「当たりが表示される周期」を確認可能となる。(2)スタートレバー押下で抽せんし、スタートレバーが押下された時に表示されていた内容がそのまま抽せん結果となる。(3)抽せん結果に応じた条件装置が作動する。(4)作動した条件装置に係る図柄の組合せが表示可能となる。(5)作動終了条件を満たすまで(1)〜(4)を継続する。
メイン側での表示:メイン基板上に内部抽せんが見える表示器(7セグ、LED等)を設ける(図178(A)参照)。数字は当選範囲の大きさにより、表示時間が異なりながら、数字が回転(変化)する。狙いたい数字(当たり)の時に、スタートレバーを押下する。
サブ側での表示:当たりゾーンが描かれた回転する回転板をスタートレバーで止めるようにする(図178(B)参照)。サブ基板側の表示では液晶等で自由に表現できる。例えば、ルーレット、射的、疑似リール等である。
追加実施例3−3:
複数の遊技の結果に応じてボーナス当選判定をする様にした。じやん球・麻雀等の本当のゲーム結果に応じて役物等が当選する機能である。
作動条件:(1)役物作動図柄が表示された時、又は(2)当該役物の作動に係る条件装置作動したとき。
役物動作:(1)内部抽せんの結果によらず、すべての入賞に係る条件装置が毎遊技作動し、(2)例えば、第1回胴(左リール)が即時停止(ビタ停止)し、(3)当該役物作動中の入賞結果に応じたボーナス条件装置が作動する。なお、即時停止とは操作されたコマ位置で停止又は1コマ滑ることを許容して停止することをいう。
作動終了条件:当該役物作動後の規定遊技回数を行った時に作動が終了する。
効果:(1)遊技履歴(複数遊技の結果)に応じてボーナス抽選を行うことで、役物作動中の期待度が複数遊技に渡って継続するので、複数遊技に渡る期待感の提供することができる。(2)遊技者の技量(目押し)が遊技結果に大きく影響を及ぼすので、遊技者の技量を獲得枚数に反映させることができる。(3)どの入賞図柄から狙うか等、遊技者が戦略性を持って遊技するので、遊技者の戦略性を反映させることができる。(4)表現手法によっては他のゲームを行っているように見せることができるので、新たなゲーム性を提供することができる。
図179は、「遊技の結果」を遊技者が選択できる仕様例1を示す表である。
この仕様例1は、遊技回数が10回となった時に役物の作動が終了(図179(A)参照)するものであり、10回遊技を行ったうちの9回の結果について、図179(B)及び図179(C)に示す表の組合せの何れかに該当すれば、当該ボーナスの条件装置が作動する。「どんじゃら」的なゲームをパチスロで展開できる。ドラえもん(図柄組合:●−(ANY)−(ANY))→のび太(図柄組合:黒三角−(ANY)−(ANY))→しずかちゃん(図柄組合:黒四角−(ANY)−(ANY))→ジャイアン(図柄組合:×−(ANY)−(ANY))→スネ夫(図柄組合:黒星−(ANY)−(ANY))の順に引込率が高くなる(即ち、ドラえもん、のび太、しずかちゃんを入賞させるのは困難である)。規定数は2枚を想定しており、結果的にメダルが増加しないようになる。遊技1回目から3回目全てでドラえもんが入賞し、また遊技4回目から6回目全てでドラえもんが入賞し、遊技7回目から9回目全てでのび太が入賞した場合、BB2が当選することを示している。
図180は、「遊技の結果」を遊技者が選択できない(運次第)の仕様例2を示す表である。
この仕様例2は、遊技回数が8回となった時に、役物の作動が終了するものであり(図180(A)参照)、8回の遊技を行った時、作動中の当選役とその当選回数が図180(B)〜図180(D)に示す表の組合せの何れかに該当すれば、当該ボーナスの条件装置が作動する。表現的には、「ビンゴゲーム」のように見せることができる。図180(B)に示す通り、入賞図柄、配当枚数、当選確率は、(1)スイカ−スイカ−スイカ、15枚、1/10、(2)ベル−ベル−ベル、9枚、1/2、(3)チェリー−(ANY)
−(ANY)、2枚、1/20、及び(4)RP−RP−RP、再遊技、1/7.3であ
る。図180(C)〜図180(D)の丸数字は何回目を示している。例えば、ベルと丸数字2は、2回目のベル当選を意味する。難易度の高い組合せは、ボーナスの性能が良くなる。また、重複当選時は性能が高い方のボーナスが当選する(ランクアップ方式)。