以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
<共通実施形態>
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシン100の外観斜視図である。スロットマシン100は、メダルの投入により遊技が開始され、遊技の結果によりメダルが払い出されるものである。
図1に示すように、スロットマシン100の中央内部には、外周面に複数種類の絵柄(「7」、「Bar」、「ベル」、「スイカ」等:図示省略) を配列した円筒状のリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、本体201の内部で回転できるように構成されている。本体201の両サイドには、取手部201cが設けられ、スロットマシン100の運搬の際に利用される。
前面扉101には、リール表示窓113が設けられており、リール110乃至112を正面から眺めると、これに施された絵柄がリール表示窓113から縦方向に3つ見えるようになっている。つまり、全リール110乃至112が停止した場合、遊技者は、3×3の合計9個の絵柄を見ることができる。これらのリール110乃至112が回転し、停止することにより、様々な絵柄の組み合せが表示されることになる。なお、本実施形態では、3個のリールを備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各リール110乃至112の裏側には、リール表示窓113上に表示される個々の絵柄を照らすためのバックライト(図示せず)が配置されている。バックライトは、例えば、7色(赤、緑、青紫の三原色と、白色等をはじめとするこれらの混合色)の光を発することが可能であり、各原色に対応したLED等を含んで構成される。
入賞ライン表示ランプ120は、遊技毎に有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ライン114 は、スロットマシン100 に投入された遊技媒体(本実施形態ではメダルを想定する。)の枚数によって変化する。例えば、図1に示すように5本の入賞ライン114を有する場合、メダルを1枚投入したときは中段の水平入賞ライン、2枚投入したときは、上段の水平入賞ラインおよび下段の水平入賞ラインを加えた3つの入賞ライン、3枚投入したときは更に2本の斜めの入賞ラインを加えた5ラインが有効となり、有効な入賞ライン114上に揃った絵柄の組み合せにより入賞が判断されることとなる。勿論、入賞ラインの数は5本に限定されるものではない。
スタートランプ121は、リール110乃至112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、入賞役である再遊技に入賞したとき(例えば、Rep−Rep−Repの再遊技絵柄の組み合せが入賞ライン114上に揃ったとき)、遊技者へ次の遊技が再遊技であることを知らせるランプである。再遊技の場合、次遊技において遊技媒体であるメダルの投入が免除される。告知ランプ123は、特別な入賞役(例えば、ビッグボーナス(BB)やレギュラーボーナス(RB))に内部当選した状態にあることを遊技者に報知するランプである。メダル投入ランプ124は、遊技開始にあたって遊技者にメダルの投入が必要であることを報知するランプである。メダル投入枚数表示ランプ125は、遊技者が投入したメダル枚数を表示するランプである。本実施形態では、1回の遊技に最大3枚までメダル投入できるので、縦に配置した3つのランプを用いてメダル投入枚数を表示している。無論、ランプで表示する他に7セグメント表示器等で直接メダル投入枚数を表示してもよい。
払出枚数表示器126は、メダルの払い出しのある何らかの入賞役に入賞したとき、遊技者へ払い出されるメダルの枚数を表示する表示器である。遊技回数表示器127は、ビッグボーナスゲーム中の通常ゲームの回数等を表示する表示器である。尚、後述する設定変更処理においては、遊技回数表示器127を認証番号の表示にも用いている。貯留枚数表示器128は、電子的に貯留(クレジット)しているメダルの枚数を表示する表示器である。演出用ランプ129は、遊技の興趣を高めるための演出に使用されるランプである。
メダル投入ボタン131、132は、貯留されたメダルをスロットマシン100へ電子的に投入するための投入ボタンであり、いわゆるベットボタンと呼ばれているものである。本実施形態では、最大メダル投入ボタン131(いわゆるマックスベットボタン)と、1回押下するごとに1枚のメダルを投入する1枚メダル投入ボタン132(いわゆるワンベットボタン)とを有し、これらのボタンのいずれかを押下することにより遊技に必要な1〜3枚のメダルがスロットマシン100へ電子的に投入される。2枚のメダルを投入する場合は、1枚メダル投入ボタン131を2回押下することとなる。投入されたメダル枚数分は、現在の貯留枚数から減算されて残枚数が貯留枚数表示器128に表示される。
メダル投入口ブロック133は、遊技を開始するに当たって遊技者が直接メダルを投入するための開口を有する。メダルを直接投入した際に、メダル投入口直下にあるメダルセレクターユニット(図示せず)内にメダルが詰まってしまった場合は、メダルキャンセルスイッチ134aを操作することによってメダルのつまりを解消させる。スタートレバー135は、遊技の開始操作として、リール110乃至112の回転を開始させるレバー型のスイッチである。
ストップボタンユニット136には、3つのストップボタンが設けられている。各ストップボタンは、押下することによって対応するリール110乃至112を停止させるボタン型のスイッチである。各ストップボタンの内部にはランプ(図示せず)が設けられており、スタートレバー135が操作された後、リール110乃至112の停止操作が可能な状態になると全ランプが点灯し、遊技者に停止操作が可能になったことを報知する。各ストップボタンのランプは各ストップボタンが押下される毎に消灯する。無論、停止操作可能な状態とその他の状態とでランプの発光色を変化させるように構成することもできる。尚、後述する設定変更処理においては、ストップボタンユニット136の3つのストップボタンを認証番号の入力手段として用いている。
精算ボタン138は、遊技者が獲得したメダルを精算して排出する精算処理を行う場合に押下されるボタンである。なお、精算ボタン138は、遊技者がメダル投入口ブロック133から投入したメダルのうち所定枚数(例えば3枚)以上のメダルまたは入賞により獲得したメダルを最大50枚まで貯留するか否かを切り替える場合にも使用され、例えば、一回精算ボタン押下されて精算処理が行われると、非貯留モードが設定され、もう一度精算ボタン押下されると、貯留モードが設定される。ここに、メダルの貯留とは、メダルを直接払い出さずに、電子的にその枚数を後述する制御部に一時記憶しておくことを意味する。
キー孔139は、扉開閉用のキーを差し込む孔で、キーを差し込んで時計方向に回すとロックが解除され、スロットマシン100の前面扉101を開けることができる。タイトルパネル140は、そのスロットマシンの機種名や各種のデザインが描かれるパネルである。メダル排出口165は、メダルを排出するための開口であり、入賞時に払い出されるメダルはここから排出される。排出されたメダルは、受皿160に溜まるようになっている。
上部ランプ190、サイドランプ151及び152、中央ランプ153及び154、腰部ランプ155及び156、下部ランプ157及び158は、遊技を盛り上げるための演出用のランプであり、遊技状態に応じて点灯/消灯/点滅する。本実施形態では、受皿160を透光性材料で構成し、受皿取り付け面からランプ光を入射させることで上記演出用のランプと同様の効果を発揮させるように構成している。また、受皿160には、着脱可能に構成した灰皿ユニット170が設けられている。
液晶表示装置(LCD)180は、遊技に関する各種の情報(ゲームを盛り上げるためキャラクター等を登場させるゲーム画面、スロットマシンの内部で異常が発生した場合にエラーの内容を表示するエラー画面など)を表示することができる。
次に、図2を参照してスロットマシン100の筐体内部に設けられた設定変更ユニットについて説明する。ここで、図2は前面扉101を開けた状態のスロットマシン100の斜視図である。
設定変更ユニットは、スロットマシン100の設定を変更するためのスイッチ群及び表示器であり、具体的には、電源スイッチ240、設定キースイッチ241、設定変更スイッチ242、及び設定値表示部243を含む構成である。
設定キースイッチ241はスロットマシン100の設定を変更するためのキースイッチである。設定変更スイッチ242は、設定キースイッチ241がONの状態において押下すると、設定値が変更されるボタンであり、設定値表示部243は、この設定値を表示する7セグメント表示器からなる。この設定変更ユニットは、スロットマシン100の内部当選確率の抽選データの設定を行うために用いる。尚、設定値とは、所定期間の遊技を行ったときに遊技者が賭け数として遊技台に使用した遊技媒体の総数に対して、遊技台が払い出した遊技媒体の総数の割合を調整するための値であり、いわゆる「払出率」と称されるものであり、複数段階の設定値、例えば、設定「1」〜設定「6」まで設定可能である。
ここで、設定変更操作の基本的な手順について説明する。まず、電源スイッチ240がOFFの状態で、設定キースイッチ241をONにし、次に、電源スイッチ240をONにする。すると、これを契機に、スロットマシン100においては、設定変更処理が開始されるので、設定変更スイッチ242を操作しつつ、設定値表示部243に表示される設定値を確認し、スタートレバー135を叩いて、設定値を確定させる。最後に、設定キースイッチ241をOFFにする。本実施の形態においては、この一連の操作により、設定変更操作が行われる。尚、設定値表示器243に表示される設定値は、設定変更スイッチ242を押下するたびにインクリメントされるようになっており、例えば、現在の設定が「3」であるときに設定変更ボタン242が押下されると、設定は「4」となり、現在の設定が「6」であるときに設定変更ボタン242が押下されると、設定を「1」に戻すようになっている。尚、本発明の設定変更処理においては、この設定変更操作の後に、認証処理を行うことになっているが、これについては、詳細は後述する。
<制御部>
次に、図3を参照してスロットマシン100の制御部の構成について説明する。本実施形態における制御部は、全体を制御する主制御部300と、遊技を盛り上げるための演出に関する制御等を遂行する副制御部400と、LCD180を制御する液晶表示制御部500で構成されている。尚、制御部の構成は、これに限定されることはなく、例えば、主制御部300と副制御部400をひとつにしても何ら問題ない。
<主制御部>
マイクロプロセッサ(以下、MainCPUと称す)310は、スロットマシン100における制御の中枢となるものであり、バス370を介して、周辺部との間で制御信号やデータの受渡しが行われる。
乱数発生器311は、内部抽選等に用いられる乱数を発生するもので、複数のカウンタ、クロック発振器、分周器及びラッチ回路等で構成される。乱数発生器311が発生した乱数値は、バス370を介して、RAM313の乱数記憶領域に記憶され、必要に応じてMainCPU310へ送られる。
MainCPU310には、入力インターフェース360およびバス370を介して、メダル投入口133より投入されたメダルを検知するメダルセンサ321、スタートレバー135の操作を検知するスタートレバーセンサ322、ストップボタンユニット136のいずれかのストップボタンが押された場合、どのストップボタンが押されたかを検知するストップボタンセンサ323、メダル投入ボタン131及び132のいずれかが押下された場合、どのメダル投入ボタンが押されたかを検知するメダル投入ボタンセンサ324、精算ボタン138が一回押されると、精算可能なメダルが払い出される精算ボタンセンサ325、払い出されるメダルを検知するメダル払い出しセンサ326、設定キースイッチ241のON・OFFを検知する設定キースイッチセンサ328、設定変更スイッチ242の押下を検知する設定変更スイッチセンサ329、及びインデックスセンサ327が接続されている。インデックスセンサ327は、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールに設けた遮光片がこのインデックスセンサ327を通過するたびにHレベルになる。MainCPU310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
また、MainCPU310には、入力インターフェース360およびバス370を介して、設定キースイッチ241のON・OFFを検知する設定キースイッチセンサ328、設定変更スイッチ242のボタン押下を検知する設定変更スイッチセンサ329が接続されている。
ROM312は、各種制御を行うためのプログラムや、後述する各種テーブルデータ等を記憶している。RAM313は、MainCPU310によって処理されるプログラムのワークエリアを有し、可変データ等を記憶する。
また、リール110乃至112の回転と停止を行うモータを制御するモータ駆動部330、及び、メダル払出装置(図示せず)を制御するホッパー駆動部331が、出力インターフェース350及びバス370を介してMainCPU310に接続されている。
遊技ランプ340は、具体的には、入賞ライン表示ランプ120、スタートランプ121、再遊技ランプ122、告知ランプ123、メダル投入ランプ124、ストップボタンユニット136のストップボタン等に内蔵されているランプ等であり、出力インターフェース350およびバス370を介してMainCPU310に接続されており、MainCPU310の指示に従って、点灯/点滅/消灯する。また、7セグメント表示器341は、具体的には、払出枚数表示器126、遊技回数表示器127、貯留枚数表示器128等であり、出力インターフェース350およびバス370を介してMainCPU310に接続されており、MainCPU310の指示に従って、表示を行う。
出力インターフェース350は、MainCPU310の指示に基づき、各種の制御情報(以下、コマンドという)を副制御部400の入力インターフェース430へ送信する。コマンドには、例えば、メダルが投入されたことを示すコマンド、スタートレバーが操作されたことを示すコマンド、押されたストップボタンを示すコマンド、バックライト、上部ランプ、音声出力、LCD等による演出の内容を規定したコマンド等がある。
<副制御部>
マイクロプロセッサ(以下、SubCPUと称す)410は、主制御部300から送信された各種コマンドを入力インターフェース430およびバス470を介して受信し、受信したコマンドの内容に応じて副制御部400全体を制御する。
ROM411は、副制御部400全体を制御するためのプログラムやデータ等を記憶している。RAM412は、SubCPU410で処理されるプログラムのワークエリアを有し、可変データ等を記憶する。
演出用発光表示部421は、具体的には、リールの絵柄を照らすバックライト、上部ランプ190、サイドランプ151及び152、中央ランプ153及び154、腰部ランプ155及び156、下部ランプ157及び158等の遊技を盛り上げるための演出用のランプであり、出力インターフェース420及びバス470を介してSubCPU410と接続されており、SubCPU410の指示に従って、点灯/点滅/消灯する。
楽音信号形成部460は、SubCPU410から受け渡された制御信号やデータに基づいて、楽音信号を形成して出力する。この楽音信号は、アンプ461で増幅された後、スピーカ462から音として出力される。
出力インターフェース450は、SubCPU410の指示に基づき、各種制御データを液晶表示制御部500の入力インターフェース530へ送信する。
<液晶表示制御部>
液晶表示制御部500において、LCD用マイクロプロセッサ(以下、SubCPUと称す)510は、副制御部400の出力インターフェース450を介して出力されたSubCPU410からの制御データを、入力インターフェース530およびバス570を介して受信し、液晶表示制御部500全体を制御する。
ROM511には、ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー(以下、VDPと称す)550に指示を与えるためのプログラムをはじめ、液晶表示制御部500全体を制御するためのプログラムやデータが記憶されている。ROM511は、バス570を介してSubCPU2に接続されている。
一方、ROM552は、LCD180の表示画面に画像を表示するための表示データを複数種類格納している。VDP550は、ROM552に格納された表示データを使用して画像信号を生成し、出力インターフェース553を介してLCD180に出力する。
<第1実施形態>
以下、スロットマシン100の第1実施形態について説明する。
<認証処理>
まず、図4及び図5を用いて、スロットマシン100の認証処理の概要について説明する。この認証処理は、上述した設定変更処理の際に行われるもので、スロットマシン100に入力された認証情報に基づいて、主制御部300が認証処理を行い、この結果、認証情報が正しいときは、副制御部400が正常に稼働するように制御するのに対して、認証情報が正しくないときは、副制御部400が正常に稼働しない、即ち、演出が一切行われないように制御するものである。
この結果、本実施形態においては、不正行為により設定変更を行ったときには(正しい認証が行われないときには)、スロットマシン100において演出が行われないので、遊技店の店員又は他の遊技者は、動作が不自然なスロットマシン100を容易に発見することができる。このように、本実施形態においては、不正行為がなされたスロットマシン100を簡単に判別することができるとともに、不正行為を行いにくい状況を作出することができる。尚、図4は、本実施形態における認証処理の概要を説明する図であり、図5は、設定変更処理(認証処理を含む)の操作手順に関連する各部の様子を具体的に示す図である。
まず、遊技店のホール管理者は、設定キースイッチ241をONにしたまま、電源スイッチ240を立ち上げる(ステップS10)。これにより、主制御部300では、設定変更処理を開始して、設定変更開始コマンドを設定し、タイマ割込処理において、この設定変更開始コマンドを副制御部400に出力する。一方、副制御部400では、コマンド判定処理において、設定変更開始コマンドを受信すると、認証フラグをOFFに設定する。ここで、認証フラグは、認証処理の認証結果が正しいか否かを判断するフラグであり、認証結果が正しいときは、認証フラグをONに設定するようになっている。
次に、ホール管理者は、設定変更スイッチ242を押下する(ステップS20)。これにより、設定値表示部243には、設定変更スイッチ242の押下に伴って、設定値がインクリメンタルに表示される。尚、この設定値の表示及び更新は、タイマ割込処理において行われる。
次に、ホール管理者は、ストップボタンユニット136の左ストップボタンを用いて、認証番号を入力する(ステップS30)。これは、左ストップボタンを押下するごとに、遊技回数表示器127の3桁目(百の位)の数字がインクリメンタルに更新され、表示されるものである。例えば、現在の表示値が「3」であるときに左ボタンが押下されると、表示値は「4」となり、また、現在の表示値が「9」であるときに左ボタンが押下されると、表示値は「0」に戻される。
次に、ホール管理者は、ストップボタンユニット136の中ストップボタンを用いて、認証番号を入力する(ステップS40)。これは、中ストップボタンを押下するごとに、遊技回数表示器127の2桁目(十の位)の数字がインクリメンタルに更新され、表示されるものである。
次に、ホール管理者は、ストップボタンユニット136の右ストップボタンを用いて、認証番号を入力する(ステップS50)。これは、右ストップボタンを押下するごとに、遊技回数表示器127の1桁目(一の位)の数字がインクリメンタルに更新され、表示されるものである。このように、左、中、右のストップボタンの操作により3桁の認証番号が入力されることとなる。尚、上述した認証番号の表示及び更新は、タイマ割込処理で行われる。
次に、ホール管理者は、設定値及び認証番号を確定させたいときは、確定操作としてスタートレバー135を叩く(ステップS60)。これにより、設定値表示部243に表示された設定値を、確定された設定値として更新するとともに、予め記憶された認証番号と入力された認証番号を比較判定する。そして、主制御部300では、設定変更処理を終了して、設定変更終了コマンドを設定し、タイマ割込処理において、設定変更終了コマンドを副制御部400に出力する。ここで、設定変更終了コマンドには、認証番号が一致したか否かによって、異なるコマンドデータが設定されるようになっており、一致したときは、認証可を示すデータ、一致しなかったときは、認証不可を示すデータが設定される。尚、確定された設定値も設定変更終了コマンドに含まれる。一方、副制御部400では、コマンド判定処理において、設定変更終了コマンドを受信すると、設定変更終了コマンドに認証可を示すデータが設定されているときは、認証フラグをONに設定し、認証不可を示すデータが設定されているときは、認証フラグをOFFのままに設定しておく。
最後に、ホール管理者は、設定キースイッチ241をOFFにして、設定変更処理を終了する。これにより、主制御部300は、遊技実行処理(具体的には、メダル受付→スタートレバー受付→内部抽選→リール回転開始→リール停止→入賞判定→メダル払出の一連の処理)を行う。また、副制御部400は、認証フラグに応じた演出制御、即ち、認証フラグがONであるときは、通常通りに演出を行うが、認証フラグがOFFであるときは、演出を一切行わない。そのため、認証フラグがOFFであるときのスロットマシン100においては、遊技実行処理が行われるが、それに伴う演出が行われないという奇異な状況が作出されるようになっている。
<動作>
次に、上述した特徴を有するスロットマシン100の動作について説明する。
主制御部300においては、遊技の基本的な制御を行う遊技実行処理と、所定の周期で実行されるタイマ割込処理により、スロットマシン100全体の制御を行う。また、遊技実行処理に移る前の電源投入処理により、スロットマシン100の設定変更を行う。これに対して、副制御部400においては、コマンド判定処理により、主制御部300からのコマンドに応じた演出を行う。以下、各処理ごとに詳述する。
<電源投入処理>
図6は、スロットマシン100の電源投入処理のフローチャートである。ここで、電源投入処理は、スロットマシン100の電源立ち上げ時に実行される初期処理である。
ステップST1002では、主制御部300のMainCPU310の動作モード等の初期設定を行う。また、副制御部400へ送信するコマンドの登録エリアの初期化を行う。
ステップST1004及びステップST1006では、立ち上げ時の電源電圧等が正常であるか否か、及びRAM313の特定記憶領域の記憶内容をチェックして記憶内容に異常データが書き込まれていないか否かを判定する。電源が異常又はRAM313が異常であるときは、ST1008に進み、RAMエラー処理を行う。RAMエラーは図2のスロットマシン100の内部に設けられているリセットスイッチ(図示せず)を操作することで解除することができる。そして、RAMエラー処理を終了した後、ステップST1010に進み、副制御部400へ送信するコマンドとして、RAMエラー復帰コマンドを設定する。一方、電源が正常で、かつRAM313が正常であるときは、ステップST1012に進む。
ステップST1012では、設定キースイッチ241がONであるか否かを判定する。設定キースイッチ241がONであるときは、設定キースイッチ241がONの状態で電源を立ち上げたことになるので、ステップST1014に進み、設定変更処理を行い、また、設定変更処理後は、ステップST1016に進み、副制御部400へ送信するコマンドとして、設定変更終了コマンドを設定する。ここで、設定変更終了コマンドには、設定変更処理において取得される設定変更終了コマンドデータA又はBが含まれる。尚、設定変更処理については、詳しくは後述する。一方、設定キースイッチ241がONでないときは、ステップST1018に進む。
ステップST1018では、強制RAMクリアスイッチがONであるか否かを判定する。強制RAMクリアスイッチがONであるときは、強制RAMクリアスイッチがONの状態で電源を立ち上げたことになるので、全RAMクリア処理をするため、ステップST1020に進み、副制御部400へ送信するコマンドとして、強制RAMクリアコマンドを設定する。
次いで、ST1022では、全RAMクリア処理を行う。これは、主制御部300のRAM313の記憶領域のうち、電源立ち上げ時の状態(RAMエラー、設定変更、強制RAMクリア)のいずれかに応じた記憶領域の初期化を行う処理である。本実施形態では、RAMエラーの場合、設定値及びスタックエリアを除く全ての記憶領域を初期化し、且つ設定値に基本設定値である「1」を書き込む処理を行う。設定変更時では、設定値と一部の遊技データを除いた記憶領域の初期化のみを行う。強制RAMクリアでは、設定値及びスタックエリアを除く全ての記憶領域のみを初期化する。
ステップST1024では、副制御部400へ送信するコマンドとして、電源復帰状態に応じたコマンドを設定する。これは、主制御部300のRAM313が初期化された電源立ち上げ時の状態を副制御部400に認識させるコマンドであり、副制御部400は主制御部300の電源立ち上げ時の状態に応じて副制御部400の立ち上げ処理におけるRAMクリア処理が実行される。
ステップST1026では、副制御部400へ送信するコマンドとして、遊技状態コマンドを設定する。これは、遊技が開始できるように初期設定を行うものである。
一方、ステップST1018で、強制RAMクリアスイッチがONでないとき、即ち、単に電源が投入されたときは、ステップST1030に進み、電源投入時復帰処理を行う。ここで、電源投入時復帰処理は、前回の電源断時にRAM313のスタックエリアに退避させたCPU内のデータを復帰させ、前回の電源断直前の状態に戻す処理である。尚、電源投入時復帰処理後は、ステップST1028に進む。
ステップST1028では、遊技実行処理を行う。遊技実行処理については、詳しくは後述する。
尚、上述した各ステップで設定されたコマンドは、主制御部300のタイマ割込処理において、副制御部400に送信される。
<設定変更処理>
図7は、図6に示すステップST1014の設定変更処理をより詳しく説明するフローチャートである。
ステップST1102では、主制御部300のMainCPU310は、現在の設定値を取得する。これは、主制御部300のタイマ割込処理において表示及び更新されている現在の設定値を取得するものである。
ステップST1104では、取得した設定値が、1以上6以下であるか否かを判定する。取得した設定値が1以上6以下でないときは、ステップST1106に進み、基本設定値(本実施形態においては、1)を現在の設定値として設定し、ステップST1108に進む。ここで、取得した設定値が1以上6以下でないときとは、例えば、何らかの原因でRAM313に記憶された内容が書き換えられたときを意味し、このような場合においては、強制的に基本設定値を設定するものである。
ステップST1108では、取得した現在の設定値を表示設定値に設定し、ステップST1110では、副制御部400へ送信するコマンドとして、設定変更開始コマンドを設定する。尚、設定された設定変更開始コマンドは、主制御部300のタイマ割込処理において、主制御部300から副制御部400に送信される。
ステップST1112では、設定値表示部243に表示される表示設定値の表示状態を点滅表示に設定する。尚、表示設定値が点滅状態にあるときは、設定値が確定していないことを意味し、表示設定値が点灯状態にあるときは、設定値が確定していることを意味する。
ステップST1114では、スタートレバー135の操作があるか否かを判定する。スタートレバー135の操作があるときは、設定値が確定したので、ステップST1116に進む。一方、スタートレバー135の操作がないときは、ステップST1114を繰り返す。
ステップST1116では、表示設定値を新たな設定値として確定させ、ステップST1118では、表示設定値の表示状態を点灯表示に設定する。
次いで、ステップST1120では、表示認証番号を取得する。これは、主制御部300のタイマ割込処理において入力された認証番号、即ち、ストップボタンユニット136のストップボタン押下により入力された認証番号(遊技回数表示器127に表示された認証番号)を取得するものである。
ステップST1122では、取得した表示認証番号と、予め設定され、RAM313に記憶された設定認証番号とが一致するか否かを判定する。表示認証番号と設定認証番号が一致するときは、入力された認証情報が正しいので、ステップST1124に進み、設定変更終了コマンドデータAを取得する。一方、表示認証番号と設定認証番号が一致しないときは、入力された認証情報が正しくないので、ステップST1126に進み、設定変更終了コマンドデータBを取得する。ここで、設定変更終了コマンドデータAは、認証可を示すコマンドデータであり、設定変更終了コマンドデータBは、認証不可を示すコマンドデータである。
ステップST1128では、再度、スタートレバー135が操作されたか否かを判定する。これは、一旦、設定した設定認証番号を忘れたときなどに、有効に機能する処理であり、設定キースイッチ241をOFFにする前に、再度、スタートレバー135が操作されたときは、設定認証番号の再設定を行うものである。即ち、ステップST1128においてスタートレバー135が操作されたときは、ステップST1130に進み、現在、遊技回数表示器127に表示されている認証番号を新たな設定認証番号として更新し、RAM313に記憶する。一方、ステップST1128においてスタートレバー135が操作されなかったときは、設定認証番号の再設定を行わず、ステップST1132に進む。
ステップST1132では、設定キースイッチ241がOFFであるか否かを判定する。設定キースイッチ241がOFFであるときは、設定変更処理を終了し、設定キースイッチ241がOFFでないときは、ステップST1128に戻る。
以上のように、本実施形態のスロットマシン100によれば、設定変更処理時に認証情報の判定を行わせることができる。したがって、認証情報の不一致により演出が行われていないスロットマシンは、設定変更の不正行為が行われたものと確実に立証することができる。
併せて、本実施形態によれば、設定変更時に認証番号の更新を行うことができる。認証番号の更新処理は、本実施形態のスロットマシンの構成を熟知している者の場合、悪用されて認証番号を更新される可能性があるものの、既に認証情報の判定はST1122で実施されているため、再度設定変更処理を初めから行わないと更新された認証番号は有効にならない。このため設定変更作業に時間が掛かることからより不正行為が発覚し易く、行い難いものとなる。また、認証番号が変更されることから不正行為の痕跡が確実に残ることとなる。
<遊技実行処理>
図8は、図6に示すステップST1028の遊技実行処理をより詳しく説明するフローチャートである。遊技実行処理は、主制御部300のMainCPU310が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、同図の遊技処理を繰り返し実行する。
ステップST1202では、メダル受付処理を行う。メダル受付処理は、メダル投入口133へのメダル投入の有無をメダルセンサ321からの検知信号によりメダル投入の有無を判定する。メダルの投入を検知した場合、投入されたメダルの枚数に対応してリール表示窓113の左側にある入賞ライン表示ランプ120を点灯/点滅させる。また、メダルの投入は、スロットマシン100内にメダルが電子的に記憶され貯留されている場合、メダル投入ボタン131及び132のいずれかを押すことでも投入することができる。一回の遊技に投入できる枚数は最大3枚である。
このとき、主制御部300のタイマ割込処理においては、副制御部400にメダル投入コマンドを送信して、副制御部400にメダル投入を認識させる。副制御部400は、メダル投入コマンドに基づいてメダル投入音を発生させる演出等を行う。
ステップST1204では、遊技者によるスタートレバー135の操作有無をスタートレバーセンサ322の検知信号により判定する。尚、スタートレバー135の操作が検知されない場合、スタートレバー135が操作されるまで待機する。
尚、主制御部300のタイマ割込処理において、スタートレバー135の操作がスタートレバーセンサ322により検知されると、主制御部300は、スタートレバー受付コマンドを副制御部400に送信する。副制御部400は、スタートレバー受付コマンドに基づいて待機中である場合は、ウエイト音等を発生させる演出を行う。
スタートレバー135の操作があると、ステップST1206へ進み、MainCPU310が乱数発生器311から乱数を取得し、取得した乱数に基づいて、乱数抽選を行う。ここでは、主として、各入賞役の内部抽選を行う。内部抽選の結果は、RAM313の所定の領域に保存され、当該遊技中に参照される。例えば、RAM313にハズレを含む各入賞役の内部抽選結果を記録する。
ステップST1208では、停止位置データの準備処理が行われる。ここで、停止位置データの準備とは、ステップST1206で内部抽選した結果に応じて設定されている停止位置データの中からリール停止制御に使われる停止位置データを選択することである。
ステップST1210では、演出用のランプ、演出表示装置180、リールのバックライト等を用いた演出を内部当選結果や遊技状態等に基づいて抽選で決定する。また、主制御部300のタイマ割込処理においては、決定された演出に基づいて、演出コマンドを副制御部400に送信する。副制御部400は、送信された演出コマンドに基づいて演出選択テーブルから演出内容を選択し、各制御部での演出を実行する準備を行う。
ステップST1212では、全リール110乃至112を一斉またはランダムに回転させる。また、主制御部300のタイマ割込処理においては、リール回転開始コマンドを副制御部400に送信して、副制御部400に全リールの回転開始を認識させる。副制御部400は、リール回転開始コマンドに基づいて各制御部での演出を開始する。その後、所定時間が経過して全リールが定速回転になると、ステップST1214へ進み、遊技者によるストップボタンの操作の受付を開始する。
ステップST1214では、遊技者が操作したストップボタンを受け付ける。これは、ストップボタンセンサ323により、どのストップボタンが操作されたことを検知するものである。また、主制御部300のタイマ割込処理においては、停止操作順序に従って第1停止操作コマンド、第2停止操作コマンド、第3停止操作コマンドを副制御部400に送信して、副制御部400にどのストップボタンが操作されたかを認識させる。
ステップST1216では、主制御部300は、ストップボタンの操作された絵柄位置と停止位置データとに基づいて停止操作のあったリールを停止制御する。但し、所定時間(例えば30秒)経過しても遊技者によるストップボタンの操作を検知しない場合は、全リール110乃至112を自動的に停止させる。また、主制御部300のタイマ割込処理においては、停止位置情報コマンドを副制御部400に送信し、副制御部400にリール停止位置を認識させる。
ステップST1218では、全リールが停止したことを判定する。全リールが停止したときは、ステップST1220に進み、リール表示窓113上の有効化された入賞ライン114上に、ステップST1206の乱数抽選において内部当選した入賞役に対応した入賞絵柄の組み合せが揃って停止しているか否か判定する。また、主制御部300のタイマ割込処理においては、入賞判定後に判定結果に対応した入賞判定結果コマンドを副制御部400に送信し、副制御部400に入賞状況を認識させる。入賞判定結果コマンドには、入賞した入賞絵柄組み合せに応じて、例えばBB、役物、小役、再遊技、はずれ等のコマンドが存在する。
入賞判定後、ステップST1222へ進み、入賞した入賞役に対応して予め定めた配当数をRAM313のワークエリアにセットし、このワークエリアのデータに基づいた所定数のメダルをメダル排出口165より受皿160に払い出す処理を行う。入賞判定結果が、入賞なしであった場合は、RAM313のワークエリアには払出枚数0が設定される。このためメダルの払い出しは行われないことになる。
ステップST1224では、主制御部300の入賞演出として払出枚数表示器126に払出枚数を表示や貯留枚数表示器128の加算表示等の入賞演出が行われる。
ステップST1226では、遊技状態制御処理が行われる。これは、ステップST1206の内部抽選結果と、ステップST1220の入賞判定結果とに基づいて遊技状態を変更する処理である。例えば、BBやRBのようなボーナス入賞の場合に次回から対応する特別遊技や役物遊技を開始できるように準備し、それらの最終遊技では、次回から通常遊技が開始できるように準備する。また、主制御部300のタイマ割込処理においては、遊技状態コマンドを副制御部400に送信し、副制御部400に遊技状態を認識させる。以上により1ゲームが終了し、以降これを繰り返すことにより遊技が進行することとなる。
<タイマ割込処理>
図9は、スロットマシン100のタイマ割込処理のフローチャートである。スロットマシン100は、一定の割り込み周期で実行されるタイマ割込処理により各種センサ、スイッチの入力状態を監視し、スイッチの入力に応じて、設定表示変更処理、メダル受付処理、メダル払出処理、リール制御処理、表示ランプ・表示器類の表示制御処理、副制御部400へのコマンド出力処理等を実行するようになっている。
ST2002では、各種センサ・スイッチの信号状態が入力される入力ポートのデータを取得する。これは、入力インターフェース360に接続された各センサ・スイッチの状態を取得するものである。
ステップST2004では、まず、設定変更処理中か否かを判定する。設定変更処理中であるときは、ステップST2006に進んで、設定表示変更処理を行い、その後、ステップST2020に進む。一方、設定値変更処理中でないときは、ステップST2008に進む。ここで、設定値変更処理中か否かは、具体的には、設定キースイッチセンサ328の状態に基づくもので、設定キースイッチ241がONの状態で電源が立ち上げられたときは、設定値変更処理中と判断するものである。尚、ステップST2006の設定表示変更処理については、詳しくは、後述する。
ステップST2008では、メダル投入処理中であるか否かを判定する。ここで、メダル投入処理中か否かは、メダルセンサ321、メダル投入ボタンセンサ324の状態に基づくもので、メダルの投入が行われていない場合は、メダルセンサ321、メダル投入ボタンセンサ324が入力待ち状態となっている。メダル投入処理中であるときは、ステップST2010に進み、メダル投入受付処理を行い、その後、ステップST2020に進む。一方、メダル投入処理中でないときは、ステップST2012に進む。
ステップST2012では、メダル払出処理中であるか否かを判定する。ここで、メダル払出処理中か否かは、RAM313の所定のアドレスに書き込まれたメダル払出枚数カウンタの値に基づいて判定するもので、具体的には、払出枚数カウンタの値が0でないときは、メダル払出処理中、払出枚数カウンタの値が0のときは、メダル払出処理中でないと判定する。メダル払出枚数カウンタが0でないときは、ステップST2014に進み、メダル払出処理を実行する。メダル払出処理は、ホッパー駆動信号の出力を開始し、ホッパーから払い出されたメダルを検出する毎にメダル払出枚数カウンタの値を減算し、メダル払出枚数カウンタの値が0になったときにホッパー駆動信号の出力を停止するように制御する。
ステップST2016では、リール制御中であるか否かを判定する。リール制御中であるときは、ST2018に進み、リール制御処理を行い、その後、ステップST2020に進む。一方、リール制御中でないときは、ステップST2020に進む。ここで、リール制御処理は、各リール110乃至112の回転(加速、定速、停止)の状態を制御する処理である。
ST2020では、表示ランプ・表示器類の表示状態を、上述した各々のステップの結果に応じた表示状態に更新する。
ST2022では、上述した各々のステップで設定された出力ポートのデータを出力インターフェース350を介して接続されたモータ駆動部330、ホッパー駆動部331、遊技ランプ340、7セグ表示器341に出力する。例えば、ステップST2014においてメダル払出処理が行われた場合には、ホッパー駆動部330にホッパー駆動信号を出力することにより、ホッパーが駆動する。
ST2024では、上述した各々の処理で設定されたコマンドを割り込み周期の都度、副制御部400へ送信する。
<設定表示変更処理>
図10は、図9に示すステップST2066の設定表示変更処理をより詳しく説明するフローチャートである。
ステップST2102では、設定変更スイッチ242の入力があるか否かを判定する。具体的には、設定変更スイッチセンサ329の状態に基づき、判定する。設定変更スイッチ242の入力があるときは、ステップST2104に進み、設定値表示部243に表示された表示設定値に1加算する。一方、設定変更スイッチ242の入力がないときは、ステップST2110に進む。
ステップST2106では、加算された表示設定値が、最大設定値(本実施形態においては6)以下であるか否かを判定する。加算された表示設定値が最大設定値より大きいときは、ステップST2108に進み、表示設定値を基本設定値(本実施形態においては1)に設定する。一方、加算された表示設定値が最大設定値以下のときは、ステップST2110に進む。
ステップST2110では、ストップボタンの操作があるか否かを判定する。具体的には、ストップボタンセンサ323の状態に基づき、いずれのストップボタン(左・中・右)が操作されたかを判定する。いずれかのストップボタンが操作されたときは、ステップST2112に進み、遊技回数表示器127に表示された表示値のうち、操作されたストップボタンに対応する桁の表示値に1加算する。一方、いずれのストップボタンの操作がないときは処理を終了する。
ステップST2114では、対応する桁の加算された表示値が、最大値(本実施形態においては9)以下であるか否かを判定する。対応する桁の加算された表示値が最大値より大きいときは、ステップST2116に進み、対応する桁の表示値に基本値(本実施形態においては0)を設定する。一方、対応する桁の加算された表示値が最大値以下のときは、処理を終了する。
以上のように本実施形態のスロットマシン100によれば、割込み処理で設定値の表示変更を行わせながら、設定変更処理が確定操作の行われた時点での表示設定値を取り込むことで設定値の変更が行われるようになっている。
<コマンド判定処理>
図11は、副制御部400のコマンド判定処理のフローチャートである。コマンド判定処理は、副制御部400のSubCPU410が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、同図の処理を繰り返し実行する。
ステップST3002では、主制御部300から受信したコマンドがあるか否かを判定する。受信したコマンドがあるときは、ステップST3004に進み、受信したコマンドがないときは、処理を終了する。
ステップST3004では、まず、受信したコマンドが、設定変更処理に関連するコマンド(具体的には、設定変更開始コマンド又は設定変更終了コマンド)であるか否かを判定する。受信した制御コマンドが設定変更処理に関連するコマンドであるときは、ステップST3006に進み、認証制御処理を行う。認証制御処理については、詳しくは後述する。一方、受信した制御コマンドが設定変更処理に関連するコマンドでないときは、ステップST3008に進む。
ステップST3008では、認証フラグがONであるか否かを判定する。これは、後述するステップST3006の認証制御処理において、入力された認証情報が正しいときは認証フラグがONに更新が行われるので、この認証フラグの状態を確認するものである。そして、認証フラグがONであるときは、ステップST3010以下に進み、各コマンドに応じた演出が行われる。一方、認証フラグがOFFであるときは、入力された認証情報が正しくなかったので、処理を終了する、即ち、演出は行わないものである。
次に、受信したコマンドの種類(演出コマンド、リール回転開始、ストップボタン受付、リール停止、入賞判定、遊技状態等)に応じて、ステップST3010乃至ST3022に進み、それぞれのコマンドに応じて、ステップST3024では、演出選択テーブルから演出選択を行い、ステップST3026では、選択された演出データに基づいて演出を実行する。
<認証制御処理>
図12は、図11に示すステップST3006の認証制御処理をより詳しく説明するフローチャートである。
ステップST3102では、受信したコマンドが設定変更開始コマンドであるか否かを判定する。受信したコマンドが設定変更開始コマンドであるときは、ステップST3104に進み、認証フラグをOFFに設定する。一方、受信したコマンドが設定変更開始コマンドでないときは、ステップST3106に進む。
ステップST3106では、受信したコマンドが設定変更終了コマンドであるか否かを判定する。受信したコマンドが設定変更終了コマンドであるときは、ステップST3108に進み、設定変更終了コマンドデータを取得する。一方、受信したコマンドが設定変更終了コマンドでないときは、処理を終了する。
ステップST3110では、取得した設定変更終了コマンドデータが設定変更終了コマンドデータAであるか否かを判定する。取得した設定変更終了コマンドデータが設定変更終了コマンドデータAであるときは、認証可であったので、ステップST3112に進み、認証フラグをONに設定する。一方、取得した設定変更終了コマンドデータが設定変更終了コマンドデータBであるときは、認証不可であったので、認証フラグをOFFのまま処理を終了する。
以上、第1実施形態によれば、設定変更処理の際に認証番号の入力を行い、認証番号が一致するときにはじめて、副制御部400の機能を有効化して、遊技の演出を行うので、設定変更を試みる不正行為があった場合、不正行為があったことを確実かつ簡単に判別することができる。即ち、不正行為により設定変更を行ったときには、スロットマシン100において演出が一切行われないので、遊技店の店員又は他の遊技者は、動作が不自然なスロットマシン100を容易に発見することができる。この結果、不正行為を行いにくい状況を作出することができ、以って、不正行為に対する抑止力を高めることができる。
また、認証番号はストップボタンの操作により入力可能なので、より簡単に認証番号の入力を行うことができる。
さらには、予め記憶された設定認証番号が改変されたり、紛失したりしても、スタートレバー135の再操作により、遊技回数表示器127に表示された認証番号を新たな設定認証番号として、簡単に再設定できるので、営業に支障をきたすことはない。
<第2実施形態>
次に、スロットマシン100の第2実施形態について説明する。第2実施形態に係るスロットマシン100は、第1実施形態と異なり、副制御部400が、コマンド判定処理の中で認証処理を行うようになっている。即ち、本実施形態の認証処理は、設定変更処理の際に行われるもので、スロットマシン100に入力された認証情報に基づいて、副制御部400が認証処理を行い、この結果、認証情報が正しいときは、副制御部400を正常に稼働させるのに対して、認証情報が正しくないときは、副制御部400を正常に稼働させない、即ち、演出を一切行わないものである。
この結果、本実施形態においても、不正行為により設定変更を行ったときには(正しい認証が行われないときには)、スロットマシン100において演出が行われないので、遊技店の店員又は他の遊技者は、動作が不自然なスロットマシン100を容易に発見することができる。このように、本実施形態においては、不正行為がなされたスロットマシン100を簡単に判別することができるとともに、不正行為を行いにくい状況を作出することができる。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同一の構成及び機能に関しては、説明を省略する。
<認証処理>
図13は、本実施形態における認証処理の概要を説明する図である。
まず、ホール管理者は、設定キースイッチ241をONにしたまま、電源スイッチ240を立ち上げる(ステップS10)。主制御部300では、設定変更処理を開始して、設定変更開始コマンドを設定し、タイマ割込処理において、この設定変更開始コマンドを副制御部400に出力する。一方、副制御部400では、コマンド判定処理において、設定変更開始コマンドを受信すると、認証フラグをOFFに設定する。
次に、ホール管理者は、設定変更スイッチ242を押下する(ステップS20)。これにより、設定値表示部243には、設定変更スイッチ242の押下に伴って、設定値がインクリメンタルに表示される。尚、この設定値の表示及び更新は、タイマ割込処理において行われる。
次に、ホール管理者は、ストップボタンユニット136の左ストップボタンを用いて、認証番号を入力する(ステップS30)。これは、左ストップボタンを押下するごとに、遊技回数表示器127の3桁目(百の位)の数字がインクリメンタルに更新され、表示されるものである。尚、第2実施形態においては、第1実施形態と異なり、主制御部300は、ストップボタン操作コマンドを出力するだけであり、遊技回数表示器127への表示は、コマンドを受けた副制御部400が行う。
次に、ホール管理者は、ストップボタンユニット136の中ストップボタンを用いて、認証番号を入力する(ステップS40)。これは、中ストップボタンを押下するごとに、遊技回数表示器127の2桁目(十の位)の数字がインクリメンタルに更新され、表示されるものである。
次に、ホール管理者は、ストップボタンユニット136の右ストップボタンを用いて、認証番号を入力する(ステップS50)。これは、右ボタンを押下するごとに、遊技回数表示器127の1桁目(一の位)の数字がインクリメンタルに更新され、表示されるものである。このように、左、中、右のストップボタンの操作により3桁の認証番号が入力されることとなる。尚、上述したストップボタン操作コマンドの出力は、タイマ割込処理で行われる。
次に、ホール管理者は、設定値及び認証番号を確定させたいときは、確定操作としてスタートレバー135を叩く(ステップS60)。これにより、主制御部300は、設定値表示部243に表示された設定値を、確定された設定値として更新するとともに、設定変更処理を終了して、設定変更終了コマンドを設定し、タイマ割込処理において、設定変更終了コマンドを副制御部400に出力する。一方、副制御部400は、設定変更終了コマンドを受信すると、遊技回数表示器127に表示された表示認証番号を取得し、この表示認証番号が、予め記憶された認証番号と一致するか否かを判定する。そして、両認証番号が一致するときは、認証フラグをONに設定し、両認証番号が一致しないときは、認証フラグをOFFのままに設定しておく。
最後に、ホール管理者は、設定キースイッチ241をOFFにして、設定変更処理を終了する。これにより、主制御部300は、遊技実行処理(具体的には、メダル受付→スタートレバー受付→内部抽選→リール回転開始→リール停止→入賞判定→メダル払出という流れの遊技の基本的な制御処理)を行う。また、副制御部400は、認証フラグに応じた演出制御、即ち、認証フラグがONであるときは、通常通りに演出を行うが、認証フラグがOFFであるときは、演出を一切行わない。そのため、認証フラグがOFFであるときのスロットマシン100においては、遊技実行処理を行われるが、それに伴う演出が行われないという奇異な状況が作出されるようになっている。
<動作>
上述したように、第2実施形態においては第1実施形態と比べて、主制御部300の設定変更処理、及びタイマ割込処理、並びに副制御部400のコマンド判定処理が異なっているので、以下、異なる各処理を詳述する。
<設定変更処理>
図14は、図6に示す電源投入処理のステップST1014に相当する設定変更処理ST1014Aを詳しく説明するフローチャートである。尚、第2実施形態においても、電源投入処理全体の流れは第1実施形態と同一なので、電源投入処理に関しては説明を省略する。
ステップST1302では、主制御部300のMainCPU310は、現在の設定値を取得する。これは、主制御部300のタイマ割込処理において表示及び更新されている現在の設定値を取得するものである。
ステップST1304では、取得した設定値が、1以上6以下であるか否かを判定する。取得した設定値が1以上6以下でないときは、ステップST1306に進み、基本設定値(本実施形態においては、1)を現在の設定値として設定し、ステップST1308に進む。
ステップST1308では、現在の設定値を表示設定値に設定し、ステップST1310では、副制御部400へ送信するコマンドとして、設定変更開始コマンドを設定する。尚、設定された設定変更開始コマンドは、主制御部300のタイマ割込処理において、主制御部300から副制御部400に送信される。
ステップST1312では、設定値表示部243に表示される表示設定値の表示状態を点滅表示に設定する。
ステップST1314では、スタートレバー135の操作があるか否かを判定する。スタートレバー135の操作があるときは、設定値が確定したので、ステップST1316に進む。一方、スタートレバー135の操作がないときは、ステップST1314を繰り返す。
ステップST1316では、表示設定値を新たな設定値として確定させ、ステップST1318では、表示設定値の表示状態を点灯表示に設定する。
このように、本実施形態の設定変更処理ST1014Aでは、第1実施形態と異なり、認証番号の比較判定は行わず、設定値の設定だけを行う。
<設定表示変更処理>
図15は、図9に示すタイマ割込処理のステップST2006に相当する設定表示変更処理ST2006Aを詳しく説明するフローチャートである。尚、第2実施形態においても、タイマ割込み処理全体の流れは第1実施形態と同一なので、タイマ割込み処理に関しては説明を省略する。
ステップST2202では、設定変更スイッチ242の入力があるか否かを判定する。具体的には、設定変更スイッチセンサ329の状態に基づき、判定する。設定変更スイッチ242の入力があるときは、ステップST2204に進み、設定値表示部243に表示された表示設定値に1加算する。一方、設定変更スイッチ242の入力がないときは、ステップST2210に進む。
ステップST2206では、加算された表示設定値が、最大設定値(本実施形態においては6)以下であるか否かを判定する。加算された表示設定値が最大設定値より大きいときは、ステップST2208に進み、表示設定値を基本設定値(本実施形態においては1)に設定する。一方、加算された表示設定値が最大設定値以下のときは、ステップST22110に進む。
ステップST2210では、ストップボタンの操作があるか否かを判定する。具体的には、ストップボタンセンサ323の状態に基づき、いずれのストップボタン(左・中・右)が操作されたかを判定する。いずれかのストップボタンが操作されたときは、ステップST2212に進み、対応するストップボタン操作コマンド(左・中・右)を、副制御部400に送信するコマンドとして設定する。一方、いずれのストップボタンの操作がないときは処理を終了する。
このように、本実施形態の設定表示変更処理ST2006Aでは、第1実施形態と異なり、操作されたストップボタンに応じたストップボタン操作コマンドの設定を行う。
<認証制御処理>
図16は、図11に示すコマンド判定処理のステップST3006に相当する認証制御処理ST3006Aを詳しく説明するフローチャートである。尚、第2実施形態においても、コマンド判定処理全体の流れは第1実施形態と同一なので、コマンド判定処理に関しては説明を省略する。
ステップST3202では、受信したコマンドが設定変更開始コマンドであるか否かを判定する。受信したコマンドが設定変更開始コマンドであるときは、ステップST3204に進み、認証フラグをOFFに設定する。一方、受信したコマンドが設定変更開始コマンドでないときは、ステップST3208に進む。
ステップST3206では、液晶表示装置180の表示画面を認証番号表示画面に切り替える。これは、液晶表示装置180の表示画面に入力された認証番号を表示させるためである。
ステップST3208では、受信したコマンドがストップボタン操作コマンドであるか否かを判定する。受信したコマンドがストップボタン操作コマンドであるときは、ステップST3210に進み、ストップボタン操作コマンドに対応する桁の表示値に1加算する(例えば、具体的には、左ストップボタン操作コマンドであれば、3桁目(百の位)、中ストップボタン操作コマンドであれば、2桁目(十の位)、右ストップボタン操作コマンドであれば、1桁目(一の位))。次いで、ステップST3212では、加算された対応する桁の表示値が最大値(本実施形態においては9)以下であるか否かを判定する。加算された対応する桁の表示値が最大値以下であるときは、ステップST3216に進み、加算された対応する桁の表示値が最大値より大きいときは、ステップST3214に進み、対応する桁数の表示値を基本値(本実施形態においては0)に設定する。一方、ステップST3208において、受信したコマンドがストップボタン操作コマンドでないときは、ステップST3216に進む。
ステップST3216では、受信したコマンドが設定変更終了コマンドであるか否かを判定する。受信したコマンドが設定変更終了コマンドであるときは、ステップST3218に進み、液晶表示装置180に表示された表示値(表示認証番号)を取得する。次いで、ステップST3220では、予め設定され、RAM412に記憶された設定認証番号と、取得された表示認証番号が一致するか否かを判定する。表示認証番号と設定認証番号が一致するときは、入力された認証番号が正しいので、ステップST3222に進み、認証フラグをONに設定する。一方、表示認証番号と設定認証番号が一致しないときは、入力された認証番号が正しくないので、認証フラグの更新を行わず、ステップST3224に進む。尚、ステップST3216において、受信したコマンドが設定変更終了コマンドでないときは、ステップST3224に進む。
ステップST3224では、液晶表示装置180の表示画面を通常画面に切り替える。
このように、本実施形態の認証制御処理ST3006Aでは、第1実施形態と異なり、認証番号の比較判定を行って、認証フラグの更新を行う。
以上、第2実施形態によれば、認証番号の比較判定を行う機能を主制御部300から副制御部400に移しただけなので、第1実施形態と同じ効果を得ることができる。
尚、上述した第1及び第2実施形態においては、認証情報として3桁の認証番号を採用し、3桁の認証番号の一致・不一致を判定することにより認証処理を行ったが、本発明は認証番号の桁数を限定するものではない。
また、認証番号の入力手段として、ストップボタンユニット136に設けられたストップボタンを用いたが、これ以外のスイッチやボタン類を用いてもよく、例えば、スロットマシン100の筐体内部に認証番号専用の入力手段(具体的には、10キーなどの数字入力を可能とする入力手段)を設け、これを用いてもよい。
さらには、本発明においては、認証情報は認証番号に限定されるものではなく、他の情報であってもよい。例えば、上述した第1及び第2実施形態においては、認証番号を入力するのにストップボタンユニット136に設けられたストップボタン(左・中・右)を押下したが、このことは、換言すれば、各ストップボタンを何回操作したか(例えば、左ストップボタン2回、中ストップボタン3回、右ストップボタン1回など)ということと同義である。このことから、各ストップボタンの操作回数を必ずしも数字に置き換える必要はなく、予め記憶された各ストップボタンの操作回数と、入力された各ストップボタンの操作回数とが一致するか否かに基づいて、認証処理を行ってもよいものである。
また、上述した第1及び第2実施形態においては、認証情報が一致しなかったときには、一切の演出を行われないようにしたが、認証情報が一致しなかったときの作用はこれに限定されるものではなく、他の方法、例えば、視覚的又は聴覚的な演出をして、エラー報知を行うようにしてもよい。
<第3実施形態>
次に、スロットマシン100の第3実施形態について説明する。第3実施形態に係るスロットマシン100は、第1及び第2実施形態とは異なり、ストップボタンの操作順序に関する情報を認証情報として用いるものである。これは、予め定められた操作回数のストップボタンの操作順序パターンデータ(例えば、3回の操作回数の場合、「左→右→中」などストップボタンの操作順序を意味するデータ)をRAM313に記憶させ、設定認証情報とし、この設定認証情報と、実際に操作されたストップボタンの操作順序に関する入力認証情報との一致を判定するものである。
ここで、本実施形態においては、第2実施形態と同様に、制御部400がコマンド判定処理の中で認証処理を行うようになっている。即ち、本実施形態の認証処理は、設定変更処理の際に行われるもので、スロットマシン100に入力された認証情報に基づいて、副制御部400が認証処理を行い、この結果、認証情報が正しいときは、副制御部400を正常に稼働させるのに対して、認証情報が正しくないときは、副制御部400を正常に稼働させない、即ち、演出を一切行わないものである。
この結果、本実施形態においても、第1及び第2実施形態と同じ効果を得ることができるとともに、数字以外の情報を認証情報として用いるので、認証情報に意外性を持たせることができ、認証情報をよりセキュアに保つことができる。以下、上記実施形態と異なる点を中心に説明し、上記実施形態と同一の構成及び機能に関しては、説明を省略する。
<認証処理>
図17は、本実施形態における認証処理の概要を説明する図である。
まず、ホール管理者は、設定キースイッチ241をONにしたまま、電源スイッチ240を立ち上げる(ステップS10)。主制御部300では、設定変更処理を開始して、設定変更開始コマンドを設定し、タイマ割込処理において、この設定変更開始コマンドを副制御部400に出力する。一方、副制御部400では、コマンド判定処理において、設定変更開始コマンドを受信すると、認証フラグをOFFに設定するとともに、予め記憶された設定認証情報として、予め定められた操作回数のストップボタンの操作順序パターンデータを取得する。
次に、ホール管理者は、設定変更スイッチ242を押下する(ステップS20)。これにより、設定値表示部243には、設定変更スイッチ242の押下に伴って、設定値がインクリメンタルに表示される。尚、この設定値の表示及び更新は、タイマ割込処理において行われる。
次に、ホール管理者は、ストップボタンユニット136のいずれかのストップボタンを予め決められた操作回数分、操作する(ステップS30〜S50)。尚、第3実施形態のタイマ割込処理においては、第2実施形態と同様に、操作されたストップボタン操作コマンドを出力するようになっている。一方、副制御部400では、ストップボタン操作コマンドを受信するごとに、受信したストップボタンコマンドの操作順序が正しいか否かを、ストップボタンの操作順序パターンデータと比較して判定する。
次に、ホール管理者は、設定値及び認証番号を確定させたいときは、確定操作としてスタートレバー135を叩く(ステップS60)。これにより、主制御部300は、設定値表示部243に表示された設定値を、確定された設定値として更新するとともに、設定変更処理を終了して、設定変更終了コマンドを設定し、タイマ割込処理において、設定変更終了コマンドを副制御部400に出力する。一方、副制御部400は、設定変更終了コマンドを受信すると、それまでに受信したすべてのストップボタン操作コマンドの操作順序が正しかったか否かを確認する。そして、操作順序が正しかったときは、認証フラグをONに設定し、操作順序が正しくなかったときは、認証フラグをOFFのままに設定しておく。
最後に、ホール管理者は、設定キースイッチ241をOFFにして、設定変更処理を終了する。これにより、主制御部300は、遊技実行処理(具体的には、メダル受付→スタートレバー受付→内部抽選→リール回転開始→リール停止→入賞判定→メダル払出という流れの遊技の基本的な制御処理)を行う。また、副制御部400は、認証フラグに応じた演出制御、即ち、認証フラグがONであるときは、通常通りに演出を行うが、認証フラグがOFFであるときは、演出を一切行わない。そのため、認証フラグがOFFであるときのスロットマシン100においては、遊技実行処理を行われるが、それに伴う演出が行われないという奇異な状況が作出されるようになっている。
<動作>
上述したように、第3実施形態においては第2実施形態と比べて、副制御部400のコマンド判定処理が異なるので、以下、コマンド判定処理について詳述する。
<認証制御処理>
図18は、図11に示すコマンド判定処理のステップST3006に相当する認証制御処理ST3006Bを詳しく説明するフローチャートである。尚、第3実施形態においても、コマンド判定処理全体の流れは、第1実施形態と同一なので、コマンド判定処理に関しては説明を省略する。
<認証制御処理>
図18は、本実施形態における認証制御処理のフローチャートである。
ステップST3302では、受信したコマンドが設定変更開始コマンドであるか否かを判定する。受信したコマンドが設定変更開始コマンドであるときは、ステップST3304に進み、認証フラグをOFFに設定する。一方、受信したコマンドが設定変更開始コマンドでないときは、ステップST3308に進む。
ステップST3306では、操作回数カウンタをクリアする。次いで、ステップST3308では、RAM313に記憶された操作順序パターンデータ(設定認証情報)を取得する。
ステップST3310では、受信したコマンドがストップボタン操作コマンドであるか否かを判定する。受信したコマンドがストップボタン操作コマンドであるときは、ステップST3312に進み、操作回数カウンタに1加算し、次いで、ステップST3314では、取得した操作順序パターンデータから、操作回数カウンタの値に対応するデータを取得する。これは、例えば、取得した操作順序パターンデータが、「左→中→右」であり、操作回数カウンタの値が「1」のときは、操作順序1番目の「左」のデータを取得するものである。
ステップST3316では、操作されたストップボタンの位置が一致するか否かを判定する。これは、実際に操作されたストップボタンの位置(左・中・右)と、ステップST3314で取得した操作回数カウンタの値に対応するデータとが一致するか否かを判定するものである。操作ボタンの位置が一致するときは、ステップST3320に進み、操作ボタンの位置が一致しないときは、ステップST3318に進み、エラー表示処理をする。エラー表示処理は、例えば、液晶表示装置180などに、ストップボタンの操作順序が一致しない旨の表示をするようにしてもよい。
ステップST3320では、操作回数カウンタの値が最大値(予め定められたストップボタンの操作回数;上述した操作順序パターンデータ「左→中→右」の場合には、3)であるか否かを判定する。操作回数カウンタの値が最大値であるときは、すべての操作順序に対して、操作ボタン位置の判定が終了したので、ステップST3322に進む。一方、操作回数カウンタの値が最大値でないときは、処理を終了する。
ステップST3322では、受信したコマンドが設定変更終了コマンドであるか否かを判定する。受信したコマンドが設定変更終了コマンドであるときは、ステップST3324に進み、エラー表示がされたか否かを判定する。エラー表示がされたときは、いずれかの操作順序で操作されたストップボタンの位置が一致しなかったので、認証情報は正しくないと判断され、認証フラグの更新をせずに、処理を終了する。一方、エラー表示がされていないときは、すべての操作順序において操作されたストップボタンの位置が一致するので、認証情報は正しいと判断され、認証フラグをONに設定する。
以上、第3実施形態によれば、設定変更処理の際の認証情報として、ストップボタンの操作順序を採用し、ストップボタンの操作順序が一致するときにはじめて、副制御部400の機能を有効化して、遊技の演出を行うので、第1及び第2実施形態と同じ効果を得ることができる。
また、数字以外の情報を認証情報として用いるので、認証情報に意外性を持たせることができ、認証情報をよりセキュアに保つことができるともに、上記実施形態に比べてストップボタンの操作回数を減らすことができるので、操作性をより向上させることができる。
<その他実施形態>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができる。例えば、上記実施形態においては、設定認証情報をRAM313に予め記憶させるようにしていたが、設定認証情報は、必ずしもこのようにデジタルに記憶された情報としなくてもよく、アナログ的に設定された情報であってもよい。図19は、このような一例を示しており、ロータリースイッチ480を副制御部400の制御基板の一端に設け、手動でロータリースイッチ480の値を設定することにより、設定認証情報を設定するようになっている(例えば、設定認証番号が「312」のときには、手動でロータリースイッチの目盛値を「3」「1」「2」にそれぞれ合わせる)。尚、この場合には、常にロータリースイッチの値を設定可能とするのではなく、設定変更処理の間はLED490を点灯させ、LED490が点灯中はロータリースイッチの値を設定可能とするようにしてもよい。