JP5772385B2 - Z形鋼矢板および鋼矢板壁 - Google Patents
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Description
請求項5の発明は、矩形状に形成されたウェブの両側端部に板状フランジが互いに向き合わずに形成されていると共に、前記板状フランジの先端部に継手を有するZ形鋼矢板において、前記継手により接続された2つのZ形鋼矢板のウェブ間をボックス化する板状の蓋部材の端部と係合して該蓋部材の表面を前記板状フランジのフランジ面と面一にする係合部が前記ウェブの両側端部に設けられ、前記ウェブの両側端部に余肉部が形成され、該余肉部のウェブの端部側の面と前記板状フランジのフランジ面とに前記蓋部材の板厚と同じ高さの段差が形成されて前記係合部をなしていることを特徴とする。
請求項3、4、7及び8の発明によれば、Z形鋼矢板の板状フランジ同士を継手により接続した際に継手が鋼矢板壁の壁面から突出することを防止することができる。
本発明に係る鋼矢板壁の一実施形態を図1〜図3に示す。図1に示される鋼矢板壁1は、打設方向に沿って矩形状に形成されたウェブ3の両側端部に板状フランジ4が互いに向き合わずに形成された複数のZ形鋼矢板7を板状フランジ4の先端部に形成された継手5によりウェブ同士が向き合うように接続して形成されている。また、図1に示される鋼矢板壁1は板状に形成された複数の蓋部材8を有し、これらの蓋部材8により隣り合う2つのZ形鋼矢板7のウェブ間はボックス化されている。
Z形鋼矢板7は、図3に示すように、係合部10をウェブ3の両側端部の板状フランジ4が形成された面と反対側の面に有している。この係合部10は蓋部材8の端部と係合して蓋部材8の表面を板状フランジ4のフランジ面と面一にするものであり、本実施形態では、係合部10位置において蓋部材8の板厚と同じ厚さとなる余肉部11をウェブ3の両側端部に形成して係合部10が形成されている。すなわち、余肉部11のウェブ3の端部側の面11a(以下、余肉部側面11aという)と、板状フランジ4のフランジ面4aとに段差を形成し、この段差が係合部10をなしている。ここで、板状フランジ4のフランジ面4aと余肉部側面11aとの段差の高さを、蓋部材8の厚さと同等とすることで、この段差からなる係合部10に蓋部材8の端部を係合させた時に、蓋部材8の表面8aと板状フランジ4のフランジ面4aとが面一になるようにしている。
このとき、蓋部材8の表面は板状フランジ4のフランジ面と面一となるので、Z形鋼矢板7のウェブ間を板状の蓋部材8によりボックス化した際に腐食が生じやすく、また、美観上の問題も招く段差がZ形鋼矢板7の板状フランジ4と蓋部材8との間に発生することを防止することができる。
さらに、上述した本発明の一実施形態のように、Z形鋼矢板7の板状フランジ同士を接続する継手5として、板状フランジ4の先端部に相対向して二股状に形成された一対の爪部51,52と、爪部51,52と板状フランジ4の先端部との間に形成され且つ継手5が、接続された隣り合う2つのZ形鋼矢板7のウェブ間に位置するようにウェブ3の内側に向けて湾曲する曲り部53とを有するものを用いたことで、Z形鋼矢板7の板状フランジ同士を継手5により接続した際に継手5が鋼矢板壁の壁面から突出することを防止することができる。
2…U形鋼矢板
3…ウェブ
4…板状フランジ
4a…板状フランジのフランジ面
5…継手
51,52…爪部
53…曲がり部
6…中立軸
7…Z形鋼矢板
8…蓋部材
9…段差
10…係合部
11…余肉部
11a…余肉部のウェブ端部側の面(余肉部側面)
12…ラルゼン型継手
13…加熱炉
14…粗圧延機
15…中間圧延機
16…仕上圧延機
17…鋼矢板素材
Claims (8)
- 矩形状に形成されたウェブの両側端部に板状フランジが互いに向き合わずに形成された複数のZ形鋼矢板を前記板状フランジの先端部に形成された継手によりウェブ同士が向き合うように接続して形成されるとともに、隣り合う2つのZ形鋼矢板のウェブ間が板状の蓋部材によりボックス化された鋼矢板壁であって、
前記蓋部材の端部と係合して該蓋部材の表面を前記板状フランジのフランジ面と面一にする係合部を、前記Z形鋼矢板が前記ウェブの両側端部に有し、
前記ウェブの両側端部に余肉部を形成し、該余肉部のウェブの端部側の面と前記板状フランジのフランジ面とに前記蓋部材の板厚と同じ高さの段差を形成して前記係合部をなしていることを特徴とする鋼矢板壁。 - 前記ウェブの高さに対する前記余肉部の前記ウェブの高さ方向の形成領域を1/6〜1/3の範囲に設定したことを特徴とする請求項1に記載の鋼矢板壁。
- 前記板状フランジの先端部に相対向して二股状に形成された一対の爪部と、該爪部と前記板状フランジの先端部との間に形成された曲り部とを前記継手が有し、該継手が、接続された隣り合う2つのZ形鋼矢板のウェブ間に位置するように、前記曲り部が前記ウェブの内側に向けて湾曲していることを特徴とする請求項1または2に記載の鋼矢板壁。
- 前記継手がラルゼン型継手であることを特徴とする請求項1または2に記載の鋼矢板壁。
- 矩形状に形成されたウェブの両側端部に板状フランジが互いに向き合わずに形成されていると共に、前記板状フランジの先端部に継手を有するZ形鋼矢板において、
前記継手により接続された2つのZ形鋼矢板のウェブ間をボックス化する板状の蓋部材の端部と係合して該蓋部材の表面を前記板状フランジのフランジ面と面一にする係合部が前記ウェブの両側端部に設けられ、
前記ウェブの両側端部に余肉部が形成され、該余肉部のウェブの端部側の面と前記板状フランジのフランジ面とに前記蓋部材の板厚と同じ高さの段差が形成されて前記係合部をなしていることを特徴とするZ形鋼矢板。 - 前記ウェブの高さに対する前記余肉部の前記ウェブの高さ方向の領域を1/6〜1/3の範囲に設定したことを特徴とする請求項5に記載のZ形鋼矢板。
- 前記板状フランジの先端部に相対向して二股状に形成された一対の爪部と、該爪部と前記板状フランジの先端部との間に形成された曲り部とを前記継手が有し、該継手が、接続された隣り合う2つのZ形鋼矢板のウェブ間に位置するように、前記曲り部が前記ウェブの内側に向けて湾曲していることを特徴とする請求項5または6に記載のZ形鋼矢板。
- 前記継手がラルゼン型継手であることを特徴とする請求項5または6に記載のZ形鋼矢板。
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