JP5769764B2 - 交流直流変換装置、電動機駆動装置、圧縮機駆動装置、空気調和機、ヒートポンプ式給湯機 - Google Patents

交流直流変換装置、電動機駆動装置、圧縮機駆動装置、空気調和機、ヒートポンプ式給湯機 Download PDF

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本発明は、交流を直流に変換する装置に関する。
従来、『入力電流の高調波成分を低減し、力率を最適に改善することができる直流電源装置を得ること。』を目的とした技術として、『交流電源の交流電圧が零点を通過すると、その通過時点から予め設定された第1の遅延時間後にスイッチ手段を閉動作させるとともに、その通過時点から予め設定された第2の遅延時間後にスイッチ手段を開動作させるようにしたものである。』というものが提案されている(特許文献1)。
また、『スイッチングする回数を減らし必要最小限のスイッチング回数にすることによって制御での処理の速度を低下させ、力率を改善し、高調波を低減し、低コスト化を図る』ことを目的とした技術として、『交流電源1の電圧を整流する整流回路2と、整流回路2からの出力電圧を平滑する平滑コンデンサ4と、平滑コンデンサ4より交流電源1側に配置されたスイッチ手段6と、スイッチ手段6より電源側に配置されたリアクトル3と、平滑コンデンサ4に並列接続された負荷の負荷量を検出する負荷量検出手段10と、交流電源1の電源周期に同期して電源半周期に少なくとも2回、負荷量に応じた開閉時間にてスイッチ手段を開閉制御する制御手段8とを備える。』というものが提案されている(特許文献2)。
また、『簡易な構成で力率改善を行ないかつ高調波規制をクリアしつつ、全波整流による電圧から倍電圧整流による電圧以上までの広範囲な出力電圧を滑らかに調整できる電源装置を提供する。』ことを目的とした技術として、『電源装置において、整流回路2の一つの入力端と倍電圧整流用コンデンサ4、5間の接続点との間に接続されたスイッチSW1と、整流回路2の他の入力端とコンデンサ4、5間の接続点との間に接続されたスイッチSW2とを設けた。動作モード1においては、スイッチSW1を電源電圧のゼロクロス時点から、出力電圧に応じて変化するオン期間の間だけ連続的にオンに制御し、かつ、スイッチSW2を常時オフに制御する。動作モード2においては、スイッチSW1を電源電圧のゼロクロス時点からオン期間の間だけ連続的にオンに制御し、かつ、スイッチSW2を常時オンに制御する。』というものが提案されている(特許文献3)。
また、『簡単な構成で高力率と高調波抑制と出力電圧の可変範囲の拡大による圧縮機の最高回転数増が実現できるインバ−タエアコンを提供する。』ことを目的とした技術として、『整流回路の2つの出力端間に接続されたコンデンサ回路と、整流回路の一方の入力端と前記コンデンサ回路内の一つの接続点との間に接続された第1のスイッチ手段7と、整流回路2の他方の入力端と前記コンデンサ回路内の接続点との間に接続された第2のスイッチ手段8を備え、前記第1および第2のスイッチ手段7、8を適切に切り替えることにより高力率と高調波抑制とを両立させ、かつエアコンの最大能力および効率を向上する。』というものが提案されている(特許文献4)。
また、『交流電源1の出力電圧を変換するコンバータ回路において、リアクタや大容量のコンデンサを用いることなく、入力電圧以上の電圧を発生可能とする。』ことを目的とした技術として、『交流電源1の出力電圧を変換するコンバータ回路100において、交流電源1の出力電圧を整流する整流回路20と、該整流回路20の出力を平滑する直列接続の第1及び第2のコンデンサ31及び32と、該第1及び第2のコンデンサ31及び32に、交流電源1の出力電圧が該交流電源の周期より短い周期で交互に繰り返し印加されるよう、上記両コンデンサ31及び32と交流電源との接続を切り替えるスイッチ回路40とを備えた。』というものが提案されている(特許文献5)。
また、『電源高調波規制を満足するとともに、電源装置の昇圧性能と入力力率を高いレベルで両立することが可能な電源装置を提供する。』ことを目的とした技術として、『整流回路と、直列に接続された複数のコンデンサからなり整流回路の2つの出力端間に接続されたコンデンサ回路と、整流回路の一方の入力端と、コンデンサ回路内のコンデンサ間の一つの接続点との間に接続された第1のスイッチング手段と、整流回路の他方の入力端と、コンデンサ回路内のコンデンサ間の一つの接続点との間に接続された第2のスイッチング手段と、交流電源のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出手段とからなる電源装置において、交流電源の半周期毎に、交流電源のゼロクロス点以降に所定時間t1だけ第1及び第2のスイッチング手段をともにオンした後、所定時間t2だけ第2のスイッチング手段のみオフした後、第1及び第2のスイッチング手段8をオフする。』というものが提案されている(特許文献6)。
また、スイッチ手段を高周波のPWM(Pulse Width Modulation)動作させることにより、入力電流を略正弦波状に制御して高調波を抑制し、力率改善を図る技術が提案されている(特許文献7)。
また、『単相交流電源とダイオードで構成された全波整流回路とリアクトルと、コンデンサ直列回路と、双方向スイッチと、負荷が、接続された構成において、双方向スイッチをスイッチングさせることにより、交流入力電流を高力率化する場合、直列接続されたコンデンサの電圧が半サイクル期間内で不均衡になる』ことを課題とした技術として、『単相交流電源とダイオードで構成された全波整流回路の一方の交流入力との間にリアクトルが、全波整流回路の直流出力間にコンデンサ直列回路が、コンデンサ直列回路の内部接続点と全波整流回路の各交流入力との間に双方向スイッチ10、11が、コンデンサ直列回路と並列に負荷14が、各々接続された構成において、直列接続されたコンデンサ12とコンデンサ13の電圧を電圧を検出して、この電圧が均等になるように、双方向スイッチ10および11を高周波でオン・オフ制御する。』というものが提案されている(特許文献8)。
また、2つのスイッチング素子を動作させることにより、高調波電流を抑制しようとすする技術が提案されている(非特許文献1)。
特開平7−7946号公報(要約) 特開2000−125545号公報(要約) 特開2003−9535号公報(要約) 特開2004−129357号公報(要約) 特開2005−110491号公報(要約) 特開2008−99512号公報(要約) 特許第2140103号公報 特開2008−22625号公報(要約)
星伸一、大口國臣、「単相マルチレベル整流回路のスイッチングパターン決定法」、H17年度電気学会産業応用部門大会、No.1−61
上記特許文献1に記載の技術では、高調波電流を規制値以下に抑制しようとすると、リアクタが大型化する課題がある。
上記特許文献2に記載の技術では、高調波抑制性能を代えることなくリアクタを小型化することができる。しかし、スイッチング回数を増加させるため、消費電力が増加する課題がある。また、入力電流が増加すると、インダクタンス値は同じでもリアクタが大型化する課題がある。
上記特許文献7に記載の技術では、高調波を抑制することができるが、入力電流を検出して正弦波化する電流制御であるため、高速な制御処理を要し、高周波PWM制御が必要となる。高周波PWM制御は、発生するノイズが多いため、ノイズ対策のためのコストが増加してしまう。
また、高速な制御処理を行うために、処理性能の高いマイコンや専用IC(Integrated Circuit)を用いてアナログ制御を行うので、周辺回路構成が複雑となり、回路コストが増加する。
上記特許文献3や特許文献4に記載の技術では、直流電圧の可変範囲は広くなるが、低周波のスイッチングを行うため、リアクタが大型化する課題を解決することはできない。
上記特許文献5に記載の技術では、電源周波数より高い周波数で相補的にスイッチングを行うことにより、コンデンサを小容量化することができる。しかし、コンデンサ小容量化のための相補的なスイッチングであるため、電源高調波電流を十分に低減することは難しい。
上記特許文献6に記載の技術では、入力力率を向上させることができるが、リアクタを十分に小型化することは難しい。
上記特許文献8に記載の技術は、特許文献7と同様に電流を検出して制御を行う電流制御であるため、高周波PWM制御が必要となり、コスト面で課題がある。
上記非特許文献1に記載の技術は、GA(遺伝的アルゴリズム)を用いてスイッチ手段のON/OFFタイミングを求めておくものである。しかし、GAは最適解を求めるために長時間の演算を要するため、あらかじめ演算を実行して求めておいた各パラメータを記憶装置に格納しておく必要がある。
したがって、機種数の多い製品への適用するには、開発期間が長くかかり、また各パラメータを記憶するための容量も多く必要である。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、安価に高調波電流を抑制して力率を改善するとともに、リアクタを小型化することを目的とする。
本発明に係る交流直流変換装置は、交流電源にリアクタを介して接続される整流器と、整流器の出力端子間に直列接続された複数のコンデンサと、整流器の一方の入力端子と複数のコンデンサの接続点との間に接続された第1スイッチング手段と、整流器の他方の入力端子と複数のコンデンサの接続点との間に接続された第2スイッチング手段と、第1スイッチング手段及び第2スイッチング手段を駆動制御する制御手段と、複数のコンデンサの両端電圧を検出する第1電圧検出器と、交流電源の電圧位相を検出する第2電圧検出器と、を備え、制御手段は、交流電源の半周期中に、整流器の入力端子間の電圧が、全波整流状態、第1倍圧整流状態、第2倍圧整流状態、電源短絡状態の4つの整流状態により、交流電源の電圧位相と整流器の入力端子間の電圧との位相差によって電流を流すような略正弦波となるように、第1電圧検出器と第2電圧検出器の検出結果に基づいて第1スイッチング手段及び第2スイッチング手段を駆動制御するものである。
本発明に係る交流直流変換装置によれば、第1スイッチング手段と第2スイッチング手段のON/OFFタイミングを制御することにより、3つのレベルのコンバータ電圧を時間幅制御しながら出力し、正弦波状のコンバータ電圧を出力することができる。
これにより、リアクタに流れる電流を正弦波状に制御することができるので、リアクタを小型化することができる。
また、3レベルのコンバータ電圧を時間幅制御しながら出力するので、低周波でスイッチング動作を行うことができ、高周波ノイズ対策のためのコストを削減して安価に実用化することができる。
実施の形態1に係る交流直流変換装置100の回路図である。 従来技術における電源電圧、入力電流、スイッチング手段の動作の関係を示す図である。 交流直流変換装置100の動作を等価的に表した回路図である。 整流器2の入力端子間電圧Vcの波形を示す図である。 第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4の動作を説明するものである。 図3で説明した回路のベクトル関係を示す図である。 制御手段20の制御ブロック図である。 交流電源1の電圧が変動することによる力率の変動を示す図である。 各スイッチング手段のON/OFFタイミングを定める変調信号の波形図である。 実施の形態3に係る交流直流変換装置100の回路図である。 実施の形態4における制御手段20の制御ブロック図である。 実施の形態5に係る交流直流変換装置100の回路図である。 実施の形態6に係る交流直流変換装置100の回路図である。 実施の形態6における制御手段20の制御ブロック図である。 実施の形態7に係る交流直流変換装置100の回路図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る交流直流変換装置100の回路図である。
図1の回路は、交流電源1、整流器2、第1スイッチング手段3、第2スイッチング手段4、リアクタ5、第1コンデンサ6、第2コンデンサ7、直流負荷8、第1ダイオード10、第2ダイオード11、第1抵抗12、第2抵抗13、制御手段20、第1電圧検出器21、第2電圧検出器22、実効値演算部23を備える。
交流電源1は、交流直流変換装置100の外部から交流電力を供給する。
整流器2は、交流電源1の交流電力を直流に整流する。
第1スイッチング手段3は、一端が整流器2の一方の入力端子に接続され、もう一端が第1コンデンサ6と第2コンデンサ7の接続点に接続されている。
第2スイッチング手段4は、一端が整流器2の他方の入力端子に接続され、もう一端が第1コンデンサ6と第2コンデンサ7の接続点に接続されている。
リアクタ5は、交流電源1と第1スイッチング手段3または第2スイッチング手段4の間に接続されており、高調波電流を抑制する機能を持つ。
第1コンデンサ6は、整流器2の一方の出力端子に接続されている。
第2コンデンサ7は、整流器2の他方の出力端子に接続されている。
直流負荷8は、整流器2の出力に接続されている。
第1ダイオード10は第1コンデンサ6と並列に、第2ダイオード11は第2コンデンサ7と並列に接続されている。
第1抵抗12は第1コンデンサ6と並列に、第2抵抗13は第2コンデンサ7と並列に接続されている。
第1ダイオード10および第2ダイオード11は、第1コンデンサ6および第2コンデンサ7と極性が逆になっており、いわゆる逆並列状態で接続されている。
第1スイッチング手段3は、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)3aとダイオード整流器3bから構成される双方向スイッチング手段である。
第2スイッチング手段4は、同様にIGBT4aとダイオード整流器4bから構成される双方向スイッチング手段である。
制御手段20は、第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4を駆動制御する。
制御手段20は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで構成することもできるし、マイコンやCPU(Central Processing Unit)のような演算装置とその動作を規定するソフトウェアで構成することもできる。
第1電圧検出器21は、整流器2の出力端電圧を検出し、検出結果を制御手段20に出力する。
第2電圧検出器22は、交流電源1の電圧を検出し、検出結果を制御手段20に出力する。
実効値演算部23は、後述の図6で説明する実効値を算出し、算出結果を制御手段20に出力する。
実効値演算部23は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで構成することもできるし、マイコンやCPUのような演算装置とその動作を規定するソフトウェアで構成することもできる。
以上、本実施の形態1に係る交流直流変換装置100の構成を説明した。
次に、本実施の形態1に係る交流直流変換装置100の動作を、従来技術と比較しながら説明する。
図2は、従来技術における電源電圧、入力電流、スイッチング手段の動作の関係を示す図である。
ここでは、上記特許文献3に記載のように、第1スイッチング手段3は電源半周期毎に1パルスの短絡動作を行い、第2スイッチング手段4は全波整流と倍電圧整流を切り替えるために配置されている場合の例を示した。
図2(a)は電源電圧波形、図2(b)は入力電流波形、図2(c)は第1スイッチング手段3の動作波形である。
電源半周期毎に1パルスの短絡動作を行うと、図2(b)のような尖った入力電流波形となる。
これは、電源電圧のゼロクロス点(図2(a)の黒点)から所定の遅延時間Tdlが経過した後に、所定の時間幅Tonだけ第1スイッチング手段3をONさせることにより、第1スイッチング手段3に電流が流れ、尖った電流が加算されることによる。
第2スイッチング手段4は、全波整流と倍電圧整流を切り替える目的で配置されているため、リレーのような機械式スイッチでも構成することができる。
第2スイッチング手段4により、交流直流変換装置は、直流負荷8に印加される出力直流電圧の電圧値を、全波整流による電圧を基準にするか、それとも倍電圧整流による電圧を基準にするかの基準レベルを2つ持つことができる。これにより、出力電圧の制御範囲を広くすることができる。
以上、図2を用いて、従来技術における電源電圧、入力電流、スイッチング手段の動作の関係を説明した。
一方、本実施の形態1に係る交流直流変換装置では、第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4の動作目的は同じである。以下、本実施の形態1に係る交流直流変換装置の動作について説明する。
図3は、交流直流変換装置100の動作を等価的に表した回路図である。
交流直流変換装置100の動作は、図3の仮想交流電源9がリアクタ5に直列接続されているものとして等価的に取り扱うことができる。即ち、第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4は、交流直流変換装置100が仮想交流電源9と等価となるように動作する。
次に、仮想交流電源9の動作について説明する。
リアクタ5に流れる電流Iは、交流電源1と仮想交流電源9の電圧差によって定まる。
リアクタ電流Iは交流量であるため、図3の回路方程式は下記(式1)で表される。
Figure 0005769764
交流電源1の電圧Vs、および仮想交流電源9の電圧Vcは、それぞれ正弦波状であるものと仮定し、下記(式2)〜(式3)のように表す。
Figure 0005769764
V1=V2と仮定すると、リアクタ電流Iは下記(式4)で表される。
Figure 0005769764
VsとVcの位相差φが変化しなければ、cos(φ/2)は定数となる。(式4)の定数部分をまとめてKとすると、リアクタ電流Iは下記(式5)で表される。
Figure 0005769764
以上、仮想交流電源9の電圧Vcを用いて図3の回路方程式を表した。
上記(式5)から、以下のことが言える。
即ち、仮想交流電源9の電圧Vcが、(式3)で表されるように正弦波状で出力されると、リアクタ電流I、換言すると入力電流は正弦波状となる。これにより、高調波電流が抑制される。
また、入力電流と交流電源1の位相差がゼロとなると、電源力率は100%となる。
したがって、仮想交流電源の電圧振幅V2と位相差φを適切に制御して正弦波状の電圧Vcを出力することにより、入力電流の高調波を抑制するとともに、力率を向上することができるのである。
そこで、本実施の形態1では、整流器2の入力端子間電圧Vcを略正弦波状とするように、第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4を駆動制御する。
以下、電圧Vcを略正弦波状とするための第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4の動作について説明する。
図4は、整流器2の入力端子間電圧Vcの波形を示す図である。
電圧Vcは、第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4の動作により、図4に示す電圧0、V0/2、V0の3レベルの出力状態をとる。逆極性も同様である。なお、V0は直流負荷8に印加される出力直流電圧である。
この3レベルの出力状態をとる際の第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4の動作について、次の図5で説明する。
図5は、第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4の動作を説明するものである。以下、図5の各スイッチング状態について説明する。
(a)第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4を同時にON
図5(a)の状態では、第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4が同時にONされている。この状態では、整流器2の入力端子間が短絡されたことになり、電圧Vc=0となる。図4(1)の区間がこれに相当する。
(b)第1スイッチング手段3をON、第2スイッチング手段4をOFF
図5(b)の状態では、第1スイッチング手段3はON、第2スイッチング手段4はOFFとなっている。この状態では、整流器2の入力端子間電圧Vcは第2コンデンサ7の両端電圧と等しい。
したがって、電圧Vcは出力直流電圧V0の半分となり、Vc=V0/2となる。図4(2)の区間がこれに相当する。
(c)第1スイッチング手段3をOFF、第2スイッチング手段4をON
図5(c)の状態では、第1スイッチング手段3はOFF、第2スイッチング手段4はONとなっている。この状態では、整流器2の入力端子間電圧Vcは第1コンデンサ6の両端電圧と等しい。
したがって、電圧Vcは出力直流電圧V0の半分となり、Vc=V0/2となる。図4(2)の区間がこれに相当する。
(d)第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4を同時にOFF
図5(d)の状態では、第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4が同時にOFFされている。この状態では、整流器2は全波整流状態となる。
したがって、整流器2の入力端子間電圧Vcは第1コンデンサ6と第2コンデンサ7の両端電圧と等しくなり、電圧Vc=V0となる。図4(3)の区間がこれに相当する。
図5(a)〜(d)のように各スイッチング手段を駆動制御することにより、整流器2の入力端子間電圧Vc、即ちコンバータ電圧Vcは、3レベルの電圧状態をとることができる。
この3レベルの電圧状態のタイミングを適切に制御することにより、図4の区間(1)〜(3)のような電圧波形を生成し、Vcを略正弦波状で出力することができる。
なお、図5(e)〜(h)は、交流電源1の極性が図5(a)〜(d)と反転している点のみが異なる。図5(e)〜(h)は、図4の区間(1)’〜(3)’に相当する。
以上、電圧Vcを略正弦波状とするための第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4の動作について説明した。
以上説明したように、本実施の形態1では、従来技術よりも出力電圧レベルを多段化(0、V0/2、V0の3レベル化)することにより、スイッチング周波数を下げるとともに、高調波電流を抑制してリアクタ5を小型化することを図っている。
以上のように、本実施の形態1によれば、第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4を図4〜図5で説明したように駆動制御し、整流器2の入力端子間電圧Vc、即ちコンバータ電圧Vcを3レベルの略正弦波状で出力することができる。
これにより、スイッチング周波数を低周波にしつつ、従来技術のように電源半周期に対して1回または数回スイッチング手段を動作させる手法と比較して、リアクタ5を小型化することができる。
また、本実施の形態1によれば、出力電圧レベルを多段化したため、スイッチング周波数を例えば1kHz〜5kHz程度の低周波で駆動制御するPWM制御を行うことができる。
これにより、高周波PWM制御を行うときのようなノイズ対策のためのコスト上昇を抑えることができる。
これは、コンバータ電圧Vcを正弦波状に出力するのみで、入力電流の制御を実行することなく入力電流を略正弦波状に制御可能であることに起因する。即ち、入力電流制御を行わないので、高周波な制御動作が不要となるからである。
実施の形態2.
実施の形態1では、コンバータ電圧Vcを略正弦波状に出力することにより、入力電流を略正弦波状として高調波を抑えることを説明した。
本発明の実施の形態2では、交流直流変換装置100の出力直流電圧V0の値を制御することについて説明する。なお、交流直流変換装置100の回路構成は実施の形態1と同様である。
実施の形態1で説明した図5(b)(c)(f)(g)の状態では、第1コンデンサ6と第2コンデンサ7の接続点が、交流電源1の一端と接続される。そのため、いわゆる倍電圧整流と同様の回路構成となる。
これらの状態のように、一方のスイッチング手段のみがONする状態の割合、換言するとVc=V0/2となる割合を適切に制御することにより、出力直流電圧V0の値を、全波整流で得られる直流電圧値以上の値に制御することができる。
非特許文献1では、スイッチング手段の動作タイミングをあらかじめ演算により求めておいて制御を行う技術が記載されている。
スイッチング手段のON/OFFタイミングは位相角に応じて無限に設定することが可能であるため、演算により求める解の候補は無限に存在する。その前提の下で出力直流電圧V0を所望値にするためのON/OFFタイミングを求めることは、事実上非常に困難であった。
そこで、非特許文献1では、GAを用いて最適なON/OFFタイミングを探索する手法が提案されている。
しかし、高調波を抑制することに加えて、出力直流電圧V0を所望値にすることのできるON/OFFタイミングを探索する手法までは見出されていない。
さらには、動作する負荷条件が変化する製品や、機種数が多い製品では、このように無限に存在するON/OFFタイミングから最適な解を探索する手法は、実用化しにくい。
本実施の形態2では、あらかじめON/OFFタイミングを演算により求めておくのではなく、フィードバック制御によりON/OFFタイミングを決定する。以下、本実施の形態2におけるON/OFFタイミングの決定手法を説明する。
図6は、図3で説明した回路のベクトル関係を示す図である。
リアクタ5の影響により、交流電源1の電圧Vsに対し、リアクタ電流Iは遅れ位相となる。リアクタ電流Iに直交するように、リアクタ5における電圧降下jωLIが発生する。整流器2の入力端子間電圧Vc、即ちコンバータ電圧Vcと電圧降下jωLIをベクトル加算することにより、交流電源1の電圧Vsと一致する。
力率が1となるようにコンバータ電圧Vcを出力するためには、図6(b)のように電圧Vsと電圧降下jωLIが直交する状態とすればよい。
即ち、コンバータ電圧Vcの交流電源1に対する遅れ位相φが下記(式6)となるように、コンバータ電圧Vcの位相角を制御すればよい。
Figure 0005769764
また、コンバータ電圧Vcの振幅V2は、下記(式7)の値となるように出力すればよい。
Figure 0005769764
出力直流電圧V0の位相角および振幅が一意に決まるように制御系を構築すれば、変調方式としてノコギリ波変調、三角波変調、空間ベクトル変調、ダイポーラ変調などを適用し、第1スイッチング手段3および第2スイッチング手段4の動作信号を生成することができる。
図7は、制御手段20の制御ブロック図である。ここではPI制御を行う例を示した。
PI制御器には、直流電圧の指令値と、第1電圧検出器21による直流電圧の検出値V0との差分が入力される。PI制御器の出力は、電流指令値I*である。
電流指令値I*を上記(式6)(式7)に代入し、位相角φと振幅V2を算出することができる。
第1スイッチング手段3および第2スイッチング手段4のON/OFFタイミングは、以上の手順で求めた位相角φと振幅V2に基づき決定すればよい。
次に、交流電源1の変動に対応する手法について説明する。
位相角φは、交流電源1の電圧Vsと入力電流Iの関数である。交流電源1の電圧Vsが既知の定格値(例えば200V)どおり供給されていれば、図7で説明した制御ブロックでV1の値を定格値として制御を行えばよい。
しかし、交流電源1の電圧が変動し、定格電圧ではない値となった場合、図7の制御ブロックでV1の値を定格値として制御を行うと、力率が1とならず低下してしまう。
この現象について、次の図8を用いて説明する。
図8は、交流電源1の電圧が変動することによる力率の変動を示す図である。なお、交流電源1の定格電圧をVaとする。
図8(a)は電圧Vsが定格電圧Vaより大きくなっている場合、図8(b)は電圧Vsが定格電圧Vaより小さくなっている場合のベクトル図を示す。
図8(a)の状態では、入力電流Iは遅れ位相になり、力率=1で制御することができなくなっている。
図8(b)の状態では、入力電流Iは進み位相になり、同様に力率=1で制御することができなくなっている。
即ち、入力電流Iが遅れ位相や進み位相になると、力率が低下することが分かる。
力率改善効果を維持するためには、力率を検出して力率=1の状態を保てばよい。力率を検出するためには、一般に交流電源1の電圧Vsと入力電流Iの双方を検出する必要がある。
しかし、本実施の形態2に係る交流直流変換装置100は、図3の原理に基づき、各値のベクトル関係が図6(b)となるように制御を行うため、交流電源1の電圧変動による力率低下は、交流電源1の電圧Vsを検出するのみで対処することができる。
一方、コンバータ電圧Vcの振幅V2も、位相差φと同様に交流電源1の電圧変動の影響を受けるが、同様に交流電源1の電圧Vsを検出するのみで足りる。
なお、検出すべき交流電源1の電圧は、図6(b)のベクトル図より、交流電源1の電圧実効値であることが分かる。
そこで、実効値演算部23は、第2電圧検出器22の検出値に基づき、交流電源1の電圧実効値を算出し、制御手段20はその算出値を制御に使用する。
また、実効値演算部23は、第2電圧検出器22が検出した交流電源1の電圧のゼロクロス点を用いて交流電源1の位相角を検出する。制御手段20は、コンバータ電圧Vcの位相角を制御する際に、この交流電源1の位相角を使用する。
このとき、位相角φを交流電源1の位相に同期させるため、PLL(Phase Locked Loop)回路等を用いてもよい。これにより、位相角φの精度を向上させ、高調波電流をさらに低減することができる。
以上説明した手順により、コンバータ電圧Vcを決定することができる。
決定したコンバータ電圧Vcに基づき第1スイッチング手段3および第2スイッチング手段4のON/OFFタイミングを定める手法としては、例えば一般的なユニポーラ変調を用いることができる。
図9は、各スイッチング手段のON/OFFタイミングを定める変調信号の波形図である。以下、図9について説明する。
図9(a)は第1スイッチング手段3の変調信号、図9(b)は第2スイッチング手段4の変調信号である。図9(a)(b)中の正弦波形は、コンバータ電圧Vcである。
負極側の絶対値をとれば正極側と一致するので、同図の変調信号はユニポーラ変調方式であるといえる。
図9(a)において、コンバータ電圧Vcが搬送波である三角波より大きい区間で第1スイッチング手段3をOFFする。
図9(c)は、第1スイッチング手段3のON/OFFタイミングである。Hi側がON、Lo側がOFFである。
また、第2スイッチング手段4はコンバータ電圧Vcに対し負側となるので、変調信号の波形は図9(a)の位相を180度反転した図9(b)のようになる。
図9(c)と同様にして、第2スイッチング手段4のON/OFFタイミングである図9(d)の波形が得られる。
コンバータ電圧Vcは、図9(c)(d)の波形を足し合わせることでも得られる。
しかし、図9(c)(d)はHi側がスイッチング手段のONであるため、説明を分かり易くするように、Hiを0、Loを1として加算する。
すると、図9(e)のチョッピングされたコンバータ電圧Vcが得られる。
以上説明したように、ユニポーラ変調を適用して、コンバータ電圧Vcに基づき第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4のON/OFFタイミングを決定することができる。
以上、第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4のON/OFFタイミングを決定する変調方式について説明した。
次に、第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4のON/OFFタイミングの配分について説明する。
図5(b)(c)は、交流電源1が同一極性であり、ともにVc=V0/2となる、いわゆる倍電圧整流状態である。これは、交流電源1の同一極性中に、Vc=V0/2となる2つの回路状態を構成する必要があることを意味する。
同図の回路構成は、コンデンサを2個直列接続しており、図5(b)(c)の状態では片側のコンデンサのみが充電されることになる。
片側のコンデンサのみが充電されると、コンデンサの端子間電圧のバランスが崩れ、Vc=V0/2とならなくなって、コンバータ電圧Vcが歪む。Vcが歪むと入力電流Iも歪んでしまい、高調波電流を抑制できなくなってしまう。
したがって、交流電源1の同一極性中に、第1コンデンサ6と第2コンデンサ7がバランスよく充電されてVcが出力直流電圧V0の1/2となるよう、第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4をバランスよく動作させる必要がある。
この点、図9で説明したユニポーラ変調は、第1スイッチング手段3のみがONである状態と、第2スイッチング手段4のみがONである状態とが交互に発生する。そのため、上述の課題を回避でき、本回路構成に適した変調方式であるといえる。
なお、スイッチング手段の動作タイミングをバランスよく配分することができれば、その他の変調方式、例えばバイポーラ変調やダイポーラ変調、ノコギリ波変調などの変調方式を用いてもよい。
以上、スイッチング手段の動作タイミングの配分について説明した。
次に、第1ダイオード10と第2ダイオード11について説明する。
第1ダイオード10と第2ダイオード11は、並列接続された第1コンデンサ6と第2コンデンサ7が電荷を有して正電圧を持つ通常状態では不通流となり、OFF状態となるため、接続されていないことと同義である。
一方、交流電源1からの電圧供給がなくなり、かつ直流負荷8での電力消費が0でない状態では、第1コンデンサ6と第2コンデンサ7の電荷はなくなる。
このとき、直流負荷8は直列に接続された第1コンデンサ6と第2コンデンサ7から一様に電荷を消費する。もし第1コンデンサ6と第2コンデンサ7の容量にバラツキがあると、一方のコンデンサの電荷が消費されても、もう一方のコンデンサに電荷が残っているので、出力直流電圧V0は0にならない。
直流負荷8は、出力直流電圧V0が0になるまで電荷を消費するため、先に電荷が消費された側のコンデンサは帯電量が負となり、負電圧が印加されることになる。
しかし、電圧極性を有する電解コンデンサは、負電圧の印加は許容されない。
そこで、第1ダイオード10と第2ダイオード11を各コンデンサと逆並列に接続することにより、負電圧の印加量がダイオードの順方向電圧降下分を超えることを抑制する。
これにより、コンデンサの故障を防ぎ、信頼性を向上させることができる。
以上のように、本実施の形態2に係る交流直流変換装置100は、出力直流電圧V0を検出する第1電圧検出器21と、交流電源電圧Vsを検出する第2電圧検出器22を備えており、これらの検出値に基づき制御を行う。
これにより、交流電源1の電圧が変動しても力率改善効果を維持することができる。
また、本実施の形態2に係る交流直流変換装置100は、直流電圧の検出値をフィードバックして指令値を制御するフィードバック制御を行うことにより、所望の出力直流電圧V0を得ることができる。
また、本実施の形態2に係る交流直流変換装置100は、ユニポーラ変調などの変調方式を用いることにより、各スイッチング手段の動作タイミングをバランスよく配分し、コンバータ電圧Vcを略正弦波状に出力して高調波電流を抑えることができる。
実施の形態3.
図10は、本発明の実施の形態3に係る交流直流変換装置100の回路図である。
図10の回路では、スイッチング手段の構成を、図1の回路構成から変更した。その他の構成は図1と同様である。
図10の回路では、単方向通流スイッチング素子であるIGBT3aと4aは、ダイオード整流器14の機能により、図1で説明した双方向スイッチング手段と等価の動作を行うことができる。
したがって、図10の回路構成においても、実施の形態1〜2で説明したものと同様の制御動作を行うことができる。
また、図10のような回路構成により、IGBT3a、4aがON動作するときに、電流が流れるダイオードの数が図1の半分となるので、ダイオードの通流損失を図1の回路構成の半分にすることができる。
これにより、交流直流変換装置100の変換効率を向上させることができる。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4では、スイッチング手段のオン電圧降下を補正する制御動作について説明する。
図11は、本実施の形態4における制御手段20の制御ブロック図である。
図11の左段には、図7で説明した制御ブロック(図示せず)が接続されており、図11の制御ブロックには図7の制御ブロックが出力する位相角φと振幅V2が入力される。
以下、図11の制御ブロックの働きについて説明する。
コンバータ電圧Vcは、第1コンデンサ6および第2コンデンサ7の両端電圧に基づき出力される。しかし、図1や図10の回路図に示す通り、整流器2の入力端子間と各コンデンサの両端間には、半導体で構成される整流器2および各スイッチング手段が接続されている。
半導体がONするときに、オン電圧降下が発生するため、実際には各コンデンサの両端電圧以下の電圧がコンバータ電圧Vcとして出力される。
そこで、この半導体のオン電圧降下分を用いて振幅V2を補正しておき、補正後の値でPWM制御を行う。これにより、オン電圧降下分の誤差量を補正することができる。
具体的には、オン電圧降下分を補正した電圧と、出力直流電圧V0との比を求め、コンバータ電圧Vcのsinカーブに乗算することにより、コンバータ電圧の電圧指令値を求めることができる。
以上の制御演算は、図11の左半分の制御ブロックで表される。
なお、図9で説明したスイッチング手段のON/OFFタイミングは、単純に記載すると、図11の右半分の制御ブロックで表すことができる。
以上、スイッチング手段のオン電圧降下について説明した。
次に、本実施の形態4に係る交流直流変換装置100の起動手順について説明する。まず始めに突入電流の抑制について説明し、その後に出力直流電圧の急激な上昇を抑制することについて説明する。
第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4がともにOFFで、かつ直流負荷8が電力を消費している場合、図5(d)のように全波整流状態で各コンデンサに電流が流れていることになる。
このとき、第1スイッチング手段3と第2スイッチング手段4をONさせると、第1コンデンサ6と第2コンデンサ7に充電電流が流れる。この充電電流は、交流直流変換装置100の起動時に大きな突入電流となる。
この大きな電流は、第1スイッチング手段3または第2スイッチング手段4のいずれか片方がONし、全波整流状態から倍電圧整流状態に整流状態が変化することで発生する突入電流であると考えられる。
交流直流変換装置100の起動時に大きな突入電流が流れることは、各スイッチング手段や整流器2など、交流直流変換装置100の各部にストレスを与えるため、できる限り突入電流を抑制することが望ましい。
そこで、本実施の形態4では、上述のオン電圧降下補正電圧を利用する。
以下、オン電圧降下補正電圧を用いて突入電流を抑制する手法について説明する。
通常、半導体のオン電圧降下は正の値であるため、オン電圧降下補正電圧は正の値となる。これを負の値とすると、図7の制御ブロックで求めた振幅V2よりも高い電圧を出力することになる。
コンバータ電圧Vcの振幅V2を大きくするということは、直流電圧V0を出力する整流状態の割合を増やす、即ちVc=V0となる整流状態の割合を増やすことになる。これは、図5(d)(h)の整流状態の割合を増やすことを意味する。
図5(d)(h)は各スイッチング手段がOFFとなっており、全波整流状態でコンデンサに電流が流れる状態である。
したがって、オン電圧降下補正電圧を、実際にはあり得ない負の値とすることで、図5(d)(h)の状態、即ち全波整流状態の割合を増加させ、スイッチング手段が片方のみON状態になって倍電圧整流状態となる割合を低減させることができる。
これにより、突入電流の発生を抑えることができる。
以上、突入電流を抑制する手法について説明した。
次に、出力直流電圧の急激な上昇を抑制する手法について説明する。
交流直流変換装置100を起動するとき、コンバータ電圧Vcと交流電源1の電圧Vsとの位相差φを0にリセットしておき、起動後に出力直流電圧V0を上昇させる。
出力直流電圧V0を上昇させるためには、位相差φを遅らせるとよいので、交流直流変換装置100の起動後は位相差φを遅らせるように制御を行うことになる。このとき、出力直流電圧が急激に上昇し、制御系がハンチングする場合がある。
そこで、本実施の形態4では、交流直流変換装置100の起動時に位相差φを進み位相側(例えば−10度)にセットしておく。
これにより、直流負荷8が軽負荷・重負荷のいずれであっても、起動後の急激な出力直流電圧の上昇を抑制してソフトな起動を実現することができる。
以上のように、本実施の形態4によれば、スイッチング手段のオン電圧降下を補正して制御を行うので、補正を行わないときよりも、電源力率を(例として4〜7%程度)向上させることができる。
また、本実施の形態4によれば、交流直流変換装置100の起動時は、オン電圧降下補正電圧を負の値とすることにより、全波整流状態の割合を増加させ、突入電流の発生を抑えることができる。
また、起動後はオン電圧降下補正電圧を通常通り正の値とすることにより、起動時はソフトな起動を実現しつつ、起動後は上述の力率改善効果を発揮することができる。
また、本実施の形態4によれば、交流直流変換装置100の起動時は、位相差φを負の値にしておくので、起動後に出力直流電圧が急激に上昇することを抑制できる。
実施の形態5.
図12は、本発明の実施の形態5に係る交流直流変換装置100の回路図である。
図12の回路は、図1で説明した回路構成における第2電圧検出器22と実効値演算部23に代えて、電流検出器24とゼロクロス検出器25を備える。
図1で説明した回路構成の下では、交流電源1の電圧変動による力率低下に対し、第2電圧検出器22の検出結果を用いて対処していた。
本実施の形態5では、これに代えて電流検出器24を用いて入力電流を検出し、その検出結果を用いて力率低下に対処する。
図8(a)(b)で説明したように、入力電流の位相が遅れ位相となっていれば、交流電源1の電圧Vsが定格電圧Vaより増加しており、進み位相となっていれば、交流電源1の電圧Vsが定格電圧Vaより低下している状態となっている。
そこで、まず電流検出器24を用いて入力電流を検出し、交流電源1の瞬時位相角θ(実施の形態1〜4ではωtと表している)を検出する。
交流電源1の電圧波形がsin関数で表されると仮定すると、ゼロクロス検出器25の検出結果を用いて、瞬時位相角θのゼロクロス点を検出することができる。
この位相角からcosθを算出し、入力電流に乗算すると、交流電源1の入力電流の無効成分を求めることができる。
入力電流の無効成分が0のとき、力率=1となる。コンバータ電圧Vcと電源電圧Vsとの位相差φを遅らせ過ぎると、入力電流の無効成分>0となり、位相差φを進ませ過ぎると、入力電流の無効成分<0となる。
したがって、無効電流の発生量だけ、実施の形態4で説明したオン電圧降下補正電圧と同様に振幅V2を補正する。これにより、入力電流の位相が交流電源1の電圧位相と同位相になるようにフィードバック制御がかかり、力率低下を抑制することができる。
交流電源1の電圧と電流を用いて電源力率を検出する場合、力率低下を検出することはできても、位相が進みか遅れかを検出することはできず、補正電圧を正とするか負とするかを容易に求めることはできない。
しかし、電流の無効成分は進み位相と遅れ位相で符号が変わるため、補正電圧の極性を容易に求めることができる。
実施の形態6.
図13は、本発明の実施の形態6に係る交流直流変換装置100の回路図である。
図13の回路は、実施の形態5の回路構成と異なり、第2電圧検出器22と電流検出器24を併用する。
これにより、第2電圧検出器22と電流検出器24のいずれかに例えば5〜10%程度の検出バラツキがあったとしても、次の図14で説明する制御ブロックにより、力率低下を抑制することができる。
図14は、本実施の形態6における制御手段20の制御ブロック図である。
図14に示すように、本実施の形態6では、電源電圧の変動に対し、電源電圧の実効値を検出するとともに入力電流の無効成分を検出し、これらの検出値を制御に用いる。
これにより、第2電圧検出器22と電流検出器24の検出バラツキの影響を抑え、交流直流変換装置100の動作をスムーズに開始することができる。
図14の制御ブロック図は、入力電流の無効成分を0とするように、オン電圧降下補正電圧と同様に振幅V2を補正する構成としたが、振幅V2を直接算出するように構成してもよい。
後者の場合は、無効電流から位相差φを算出し、出力直流電圧の制御は振幅V2を用いて行う、などとすればよい。
なお、以上説明した回路構成や制御ブロックは、図3で説明した原理に基づき、出力直流電圧を一定にするようフィードバック制御するものである。
同様の原理に基づき、出力直流電圧をフィードバック制御し、電源電圧の変動や検出器の検出バラツキがあっても、力率を改善し高調波電流を抑制することができるものであれば、その他の回路構成や制御ブロックを用いることもできる。
実施の形態7.
図15は、本発明の実施の形態7に係る交流直流変換装置100の回路図である。
図15の回路は、図13で説明した回路図における直流負荷8を、インバータ18と永久磁石モータ17に置き換えたものである。また、交流直流変換装置100の出力端に電圧クランプ部19を設けた。さらに、インバータ18の動作を制御するインバータ制御部26を設けた。
インバータ制御部26は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで構成することもできるし、マイコンやCPUのような演算装置とその動作を規定するソフトウェアで構成することもできる。
本実施の形態7における「電圧上昇抑制手段」は、電圧クランプ部19が相当する。
また、「電動機減速手段」は、制御手段20、インバータ18、インバータ制御部26が相当する。
本実施の形態7に係る交流直流変換装置100の動作は、実施の形態1〜6で説明したものと概ね同様である。以下では特に、負荷をインバータ18と永久磁石モータ17に置き換えたことに関する説明を行う。
まずは、図15の回路を電動機駆動装置として用いることにより、電動機の設計自由度を増すことができることについて説明する。その後に、瞬間的な異常電圧上昇を抑制する構成について説明し、続いて電動機を安定的に運転するための動作について説明する。
(1)電動機の設計自由度について
電動機は、同一トルクを出力するために必要な電流が少ないほど、銅損(抵抗×電流の二乗)が少なくなる。
例えば、永久磁石同期電動機の場合、電動機の起電圧定数を高くすることで永久磁石によるトルクが増加するので、電流を少なくしても、同一トルクを出力することができる。
さらには、電流を少なくすると、電動機を駆動するインバータの通流損失およびスイッチング損失を低減させる効果も発揮する。
したがって、電動機の起電圧定数を高くして電流を少なくすることは、高効率化の手段として最も効果的であるといえる。
空気調和機に用いる電動機のように、運転時間が長い低速回転時に高効率となるよう電動機を設計すると、電動機の起電圧定数が上昇する。
急速冷房時や急速暖房時のように電動機が高速回転となる場合において、起電圧定数が高くなると、同一回転数で必要となる電圧が高くなるので、インバータが電動機を駆動するために必要な直流電圧も上昇する。
従来は、この最大回転数と直流電圧の関係を考慮して電動機の仕様を設計しなければならない制約があった。
また、上述のように、直流電圧を上昇させ、起電圧定数を高くすることで、電動機の効率を高めることができるが、一方で、高い直流電圧を提供するため交流直流変換装置100の出力直流電圧V0を上昇させると、交流直流変換装置100の変換効率が低下してしまう。
換言すると、交流直流変換装置100の力率が大幅に低下し、高調波電流も増加してしまう。
例えば特許文献7に記載の技術のような高周波PWM制御を行うと、出力直流電圧V0を上昇させることができるが、損失がその分上昇し、交流直流変換装置100の損失低減効果を上回ってしまう。
以上のような理由から、従来の技術では、直流電圧を上昇させ、起電圧定数を高くしても、高効率な電動機駆動装置を提供することが難しかった。
一方、本発明に係る交流直流変換装置100は、低周波のキャリア周波数で制御動作を行うことができるので、出力電圧を上昇させつつ、力率低下を抑制して高効率な変換動作を行うことができる。
これにより、低速運転時に効率がよくなるように電動機を設計し、電動機を高速回転させるときには、交流直流変換装置100の出力直流電圧を上昇させて最高回転数を確保することができる。
したがって、急速冷房時や急速暖房時などの過負荷運転時でも空気調和機の性能を落とすことなく、低速運転時、換言すると通常使用時の効率を向上させることができる。
なお、電動機の高速回転時と低速回転時では、必要となる直流電圧値が異なるため、例えば低速回転時は、図4のような3レベルの略正弦波を出力する制御に代えて、図2のような従来の制御手法を用いた方が適切な場合もある。
これに対応するため、永久磁石モータ17の回転数を検出するセンサや、回転数を演算により求める演算部等を設けておく。
制御手段20は、永久磁石モータ17の回転数に応じて、制御手法を図2の手法と図4の手法で切り替えて、永久磁石モータ17、インバータ18、交流直流変換装置100が全体的に高効率となるようにすることができる。
さらには、図2の制御手法において、電源半周期毎に数回程度のパルス動作を行ってもよい。ただし、ノイズ発生量が増えない程度のパルス数が望ましい。
なお、永久磁石モータ17の回転数に代えて印加電圧を検出し、同様に制御手法を図2の手法と図4の手法で切り替えることもできる。
(2)瞬間的な異常電圧上昇の抑制
上述のように、起電圧定数の高い電動機を用いると、高速回転でフリーランしたときの発電量も大きくなる。この現象は、永久磁石モータ17を停止させるときに問題となる。
高速回転時に永久磁石モータ17を停止させると、その時点での回転エネルギーによる発電量が永久磁石モータ17からインバータ18を介して第1コンデンサ6と第2コンデンサ7に供給される。
本発明に係る交流直流変換装置100は非回生型コンバータであるため、このとき供給されるエネルギーを消費することができない。
したがって、永久磁石モータ17を停止させるときのエネルギーにより、第1コンデンサ6と第2コンデンサ7の両端電圧である出力直流電圧が上昇してしまうことになる。
出力直流電圧が極端に上昇することを避けるため、永久磁石モータ17を停止させる際には、極端な昇圧が生じない程度に減速してから停止させる必要がある。
ところが、永久磁石モータ17は、トルク不足などにより脱調停止することがある。
この場合は、永久磁石モータ17を減速させる時間的余裕がなく、永久磁石モータ17の起電圧定数によっては第1コンデンサ6と第2コンデンサ7の耐圧を超えた電圧が各コンデンサに印加される可能性がある。
そこで、本実施の形態7に係る交流直流変換装置100は、瞬間的な異常電圧上昇を抑制する電圧クランプ部19を備える。
この電圧クランプ部19は、サージクランパやサージアブソーバ、もしくは抵抗とIGBTの直列回路などで構成することができる。瞬間的な電圧上昇を抑制することのできるその他の構成を用いてもよい。
(3)電動機を安定的に運転するための動作
交流電源1の電圧が低下すると、交流直流変換装置100は、出力直流電圧の制御限界まで出力直流電圧を一定にするよう制御を行うが、制御限界以下まで電源電圧が低下すると、出力直流電圧を上昇させることができず、出力直流電圧が低下してしまう。
出力直流電圧が低下しても永久磁石モータ17が同一回転数で回転していると、直流電圧不足によるトルク不足で、永久磁石モータ17は脱調停止してしまう。
そこで、第2電圧検出器22が電源電圧の低下を検出したとき、制御手段20は、インバータ制御部26に対し、永久磁石モータ17が減速するようにインバータ18を制御するよう指示する。
すると、永久磁石モータ17の減速による回生エネルギーが第1コンデンサ6と第2コンデンサ7に回生され、出力直流電圧を上昇させることができる。
これにより、必要な直流電圧を確保することができるので、永久磁石モータ17が脱調することはない。
さらには、永久磁石モータ17の回転数が低下することにより、脱調する限界となる直流電圧値が低下するため、永久磁石モータ17はより脱調停止しにくくなる。
以上のように、本実施の形態7では、交流直流変換装置100を用いて起電圧定数の高い電動機を駆動する電動機駆動装置を構成した。
これにより、電動機駆動装置全体としての動作効率を向上させ、省エネルギー効果を高めることができる。
また、本実施の形態7によれば、電圧クランプ部19により瞬間的な異常電圧上昇を抑制し、第1コンデンサ6と第2コンデンサ7を過電圧から保護することができる。
また、本実施の形態7によれば、電動機を減速させてから停止させるので、電動機の脱調停止を抑制することができる。
例えば、電動機が冷凍機などに用いられている場合、電動機が停止すると冷凍庫内の温度が上昇して保存温度が上昇するため、極力電動機を停止させずに運転を継続することが望ましい。
本実施の形態7では、第2電圧検出器22を用いて電源電圧の低下を検出し、交流直流変換装置100とインバータ18を協調動作させるので、瞬時停電などが発生したときでも、電動機を停止しにくくする電動機駆動装置を提供することができる。
また、その電動機を用いて圧縮機を駆動する圧縮機駆動装置を提供することもできる。
実施の形態8.
実施の形態1〜7で説明した交流直流変換装置100は、直流で電力を消費する負荷向けの電源装置に利用することができる。
例えば、空気調和機、冷凍機、洗濯乾燥機、冷蔵庫、除湿器、ヒートポンプ式給湯機、ショーケース、掃除機など家電製品全般に適用することができる。その他、ファンモータや換気扇、手乾燥機などへ適用することもできる。
1 交流電源、2 整流器、3 第1スイッチング手段、4 第2スイッチング手段、5 リアクタ、6 第1コンデンサ、7 第2コンデンサ、8 直流負荷、10 第1ダイオード、11 第2ダイオード、12 第1抵抗、13 第2抵抗、14 ダイオード整流器、17 永久磁石モータ、18 インバータ、19 電圧クランプ部、20 制御手段、21 第1電圧検出器、22 第2電圧検出器、23 実効値演算部、24 電流検出器、25 ゼロクロス検出器、26 インバータ制御部。

Claims (15)

  1. 交流電源にリアクタを介して接続される整流器と、
    前記整流器の出力端子間に直列接続された複数のコンデンサと、
    前記整流器の一方の入力端子と前記複数のコンデンサの接続点との間に接続された第1スイッチング手段と、
    前記整流器の他方の入力端子と前記複数のコンデンサの接続点との間に接続された第2スイッチング手段と、
    前記第1スイッチング手段及び前記第2スイッチング手段を駆動制御する制御手段と、
    前記複数のコンデンサの両端電圧を検出する第1電圧検出器と、
    前記交流電源の電圧位相を検出する第2電圧検出器と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記交流電源の半周期中に、前記整流器の入力端子間の電圧が、
    全波整流状態、第1倍圧整流状態、第2倍圧整流状態、電源短絡状態の4つの整流状態により、前記交流電源の電圧位相と前記整流器の入力端子間の電圧との位相差によって電流を流すような略正弦波となるように、前記第1電圧検出器と前記第2電圧検出器の検出結果に基づいて前記第1スイッチング手段及び前記第2スイッチング手段を駆動制御する
    ことを特徴とする交流直流変換装置。
  2. 前記制御手段は、前記複数のコンデンサそれぞれの端子間電圧を平衡させるものである
    ことを特徴とする請求項1記載の交流直流変換装置。
  3. 前記複数のコンデンサと逆並列に接続された複数のダイオードを有する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の交流直流変換装置。
  4. 前記各コンデンサと接続された複数の抵抗を備える
    ことを特徴とする請求項3記載の交流直流変換装置。
  5. 前記交流電源の電流を検出する電流検出器を備え、
    前記制御手段は、
    前記第1電圧検出器と前記電流検出器の検出結果に基づき、
    前記複数のコンデンサの両端電圧が所望電圧となるように、
    前記第1スイッチング手段及び前記第2スイッチング手段を駆動制御して前記整流器の入力端子間の電圧を制御する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の交流直流変換装置。
  6. 前記交流電源の電流を検出する電流検出器を備え、
    前記制御手段は、
    前記第1電圧検出器、前記第2電圧検出器、および前記電流検出器の検出結果に基づき、
    前記複数のコンデンサの両端電圧が所望電圧となるように、
    前記第1スイッチング手段及び前記第2スイッチング手段を駆動制御して前記整流器の入力端子間の電圧を制御する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の交流直流変換装置。
  7. 前記制御手段は、
    前記電流検出器が検出した電流の無効成分が0となるように、
    前記整流器の入力端子間の電圧の振幅、
    または前記交流電源の電圧と前記整流器の入力端子間の電圧との位相差の、
    少なくとも一方を制御し、
    前記複数のコンデンサの両端電圧が所望電圧となるように制御するものである
    ことを特徴とする請求項5または請求項6記載の交流直流変換装置。
  8. 前記制御手段は、
    前記整流器と前記第1スイッチング手段及び前記第2スイッチング手段との電圧降下分を補正するものである
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の交流直流変換装置。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の交流直流変換装置と、
    前記交流直流変換装置が出力する直流電力を交流電力に変換して永久磁石電動機を駆動するインバータと、
    を備え、
    前記インバータは、
    前記永久磁石電動機を停止させるときは、
    前記永久磁石電動機の回転数を所定回転数以下に減速した後に停止させる
    ことを特徴とする電動機駆動装置。
  10. 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の交流直流変換装置と、
    前記交流直流変換装置が出力する直流電力を交流電力に変換して永久磁石電動機を駆動するインバータと、
    前記複数のコンデンサの急激な電圧上昇を抑制する電圧上昇抑制手段と、
    を備えることを特徴とする電動機駆動装置。
  11. 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の交流直流変換装置と、
    前記交流直流変換装置が出力する直流電力を交流電力に変換して永久磁石電動機を駆動するインバータと、
    前記第2電圧検出器が所定電圧以下の電圧値を検出したとき前記永久磁石電動機を減速して前記永久磁石電動機の停止を回避する電動機減速手段と、
    を備えることを特徴とする電動機駆動装置。
  12. 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の交流直流変換装置と、
    前記交流直流変換装置が出力する直流電力を交流電力に変換して永久磁石電動機を駆動するインバータと、
    を備え、
    前記永久磁石電動機は圧縮機を駆動する
    ことを特徴とする圧縮機駆動装置。
  13. 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の交流直流変換装置と、
    前記交流直流変換装置が出力する直流電力を交流電力に変換して永久磁石電動機を駆動するインバータと、
    前記永久磁石電動機の回転数または印加電圧を検出する手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記永久磁石電動機の回転数または印加電圧が所定値以下になったとき、
    前記第1スイッチング手段及び前記第2スイッチング手段の少なくとも1つを、
    前記交流電源の半周期毎に少なくとも1回ONさせる
    ことを特徴とする圧縮機駆動装置。
  14. 請求項12または請求項13記載の圧縮機駆動装置により冷媒を循環させる
    ことを特徴とする空気調和機。
  15. 請求項12または請求項13記載の圧縮機駆動装置により冷媒を循環させて水を温める
    ことを特徴とするヒートポンプ式給湯機。
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