JP2018038191A - 整流回路装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽負荷時に高効率を維持しつつ、低い直流電圧を実現すること。
【解決手段】さらに所望直流電圧値になるように、前記交流電流の所望値を調整するよう構成し、三相交流電源の各相に対して、リアクタを介して半導体スイッチで短絡して、リアクタに電流を蓄え、蓄えた電流をダイオードで整流するよう構成し、半導体スイッチのオンオフで交流電流が所望の波形になるように構成し、各相の半導体スイッチのオンオフ動作が100%オフ状態になる区間幅が一定になるように、前記所望直流電圧値を調整し、高調波規制限度以内で、中性点からの電流に3N(Nは整数)次の高調波を含ませる。これにより、交流電流波形の歪みを少なく保ちつつ、低い直流電圧を実現でき、電力変換効率を高く保つことができ、軽負荷時のモータ電流の歪みの増加を抑制して、モータの損失も低減することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、整流回路装置に関するものであって、とくに、空調機器などにおいて、三相交流電源を入力として、交流電力を整流するものであり、さらに別の周波数の交流電力に再度変換して、変換された交流にて圧縮機などを駆動することにより、変動する空調負荷に対して常に効率よく空調能力を発生しうるものである。
従来、この種の整流回路装置は、例えば特許文献1の図2で従来例として紹介されているようなものが代表的である、この例における直流負荷の具体例としてインバータ回路により圧縮機モータを可変速駆動する例を図9に示す。
図9において、三相交流電源1をリアクタ3r、3s、3tと半導体スイッチ群(4rSH、4sSH、4tSH、4rSL、4sSL、4tSL)で構成される整流回路を経由して、平滑コンデンサ5で直流となし、インバータ回路7にて再度交流に変換して、圧縮機用のモータ8を駆動するよう構成されている。再度変換された交流の周波数は任意に変えることができるので、モータ8の回転数を可変することができる。モータ8の回転数を可変することにより、変動する空調負荷に対して、常に効率よく空調能力を発生することができる。
整流回路では、交流電源からの電流波形のひずみが少なくなるように、半導体スイッチ群をオンオフ制御する。その基本原理は、三相交流電源1に対して半導体スイッチとリアクタとで短絡することにより電源電圧の絶対値が低い区間でもリアクタに電流を流さしめ、半導体スイッチを開放することにより、回路の接続状況が変化して、リアクタに蓄えた電流を直流側に流入させることにより、交流電源の電流を制御して、電源力率を向上させるものである。その結果、平滑コンデンサにおける直流電圧は交流電源の電圧よりも高い電圧になる。
また、交流電源の電圧が高い場合に、直流出力側に中性点を設け、リアクタ出力と直流中性点との間を半導体スイッチを短絡開放することにより、交流電源からの電流波形ひずみを少なくなるようなものも提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2000―32760号公報 特開平9―182441号公報
しかしながら、前記従来の構成では、変動する空調負荷に対応する空調能力発生に対して、モータ8の回転数を変化させる場合に、リアクタ3r、3s、3tと半導体スイッチ群による整流回路、インバータ回路7、モータ8の効率を常に適正にすることができない。
例えば、空調負荷が軽ければ、圧縮機用のモータ8は低速で回転することになるが、このときに、モータ8に必要な電圧は低い電圧である。逆に、空調負荷が重ければ、モータ8は高速で回転するが、このときには、モータ8に必要な電圧は高い電圧になる。
一方、インバータ回路7では、入力される直流電圧よりも低い任意の交流電圧を発生することができるものの、入出力の電圧の差が大きいほどその電力変換効率は低下する。同様に、モータ8にとって必要な電圧とインバータ入力の直流電圧との差が大きいほど、インバータ回路7の半導体スイッチのオンオフによって発生する電流歪みによって、モータの効率も低下する。
一方、リアクタ3r、3s、3tと半導体スイッチ群による整流回路は、入力交流線間電圧のピーク値よりも直流電圧を高くすることにより入力電流を制御し、電源電流歪みを減少させ、電力送電系統への負担を軽減する。ただし、入力交流電圧と直流電圧との差が大きいほど、その電力変換効率は低下する。
また、半導体スイッチ群の頻繁なオンオフ動作による損失を少なくするため、3つの相のうち少なくとも1つの相に対応するアームでのオンオフ動作を休止して、他の2つの相で半導体スイッチをオンオフする、いわゆる2相変調という手段が用いられることもある。2相変調においては、オンオフ動作休止期間は、120度位相期間毎あるいは60度位相期間毎に休止する相を変更していく。その結果、各相におけるオンオフ動作は、電源周期の1/3期間の停止期間を有することになる。
図10は60度位相期間毎にリアクタ経由で電源を短絡することを休止する場合において、r相の電圧波形とr相に接続されている半導体スイッチ4rsL、および4rsHのオン幅(オンデューティ)との関連を示す波形図である。オンデューティ波形のうち、破線で示しているものは、並列ダイオードに電流が流れるため、対応する半導体スイッチのがオフであってもよいものである。位相60degから120degの区間はr相電圧が最も高くなり、この区間において、リアクタ経由短絡に関連する半導体スイッチ4rSLのオンデューティをゼロにする。
このとき、他の相の半導体スイッチ4sSHおよび4tSHはオンオフ動作を行っているので、r相―s相およびr相―t相の線間電圧よりも昇圧できて、リアクタ経由短絡に用いていない4rSHの並列接続されているダイオードを介して直流部に電流を供給することができる。位相240degから300degの区間はr相電圧が最も低くなり、この区間において、リアクタ経由短絡に関連する半導体スイッチ4rSHのオンデューティをゼロにする。このときも他の相の半導体スイッチがオンオフ動作を行っているので、このときリアクタ経由短絡4rSLの並列接続されているダイオードを介して直流部に電流を供給することができる。このとき、交流側の線間の電圧よりも、直流電圧は高い電圧になる。
同様に、特許文献2においても、2相変調と同じ手法が実現できることが開示されている。とくに、空調用の圧縮機駆動では、モータから電源側へとエネルギーが戻る回生動作がないため、オンオフ動作休止時にはエネルギーが戻るときに通る半導体スイッチを設ける必要も無く、特許文献2の回路ではリアクタに蓄えた電流をダイオードを通じて直流側に流れるようにすることができる。
図13は、特許文献2の回路の場合において、60度位相区間毎にリアクタ経由で電源を短絡することを休止する場合を示したものであり、r相の電圧波形とr相に接続されている半導体スイッチ4rSのオン幅(オンデューティ)との関連を示す波形図である。
この場合も図10と同様に、位相60degから120degの区間はr相電圧がもっとも高くなり、この区間において、リアクタ経由短絡に関連する半導体スイッチ4rSのオンデューティをゼロにする。このとき、他の相の半導体スイッチはオンオフ動作を行っているので、r相―s相およびr相―t相の線間電圧よりも昇圧できて、リアクタに蓄え
られた電流はダイオードを介して直流部に電流を供給することができる。位相240degから300degの区間はr相電圧が最も低くなり、この区間においても、リアクタ経由短絡を実現する半導体スイッチ4rSのオンデューティをゼロにする。このときも他の相の半導体スイッチがオンオフ動作を行っているので、このとき、もうひとつのダイオードを介して直流部に電流を供給することができる。このとき、交流側の線間の電圧よりも、直流電圧は高い電圧になる。
すなわち、空調負荷の軽重に応じて、直流電圧を連動するように動作させることが望ましく、しかも運転時間比率の高い軽負荷での高効率な整流および高効率なモータ駆動回路が望ましい。しかしながら、空調負荷の軽重の幅と同程度に直流電圧を可変しようとすると、三相用の整流回路では直流電圧を下げる方法が開示されておらず、空調負荷の重いときにも動作できるように直流電圧を設定して、それに相応する高電圧の圧縮機モータを用いようとすると、非常に高い直流電圧になってしまい、平滑コンデンサ5やインバータ回路7に耐電圧の高いものが必要になってしまうという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、空調負荷の軽重に応じて、直流電圧を可変する整流回路において、交流電流波形のひずみの増加を少なくしながら、交流電圧よりも低い直流電圧を発生させて、軽い空調負荷でも効率よく圧縮機モータを駆動できる整流回路装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、第1の発明の整流回路装置は、直流電圧が所望直流電圧値になるように、三相交流電源からの電流の所望値を調整するように構成し、
前記三相交流電源の各相出力線に対して、半導体スイッチのオンにより、リアクタの電流を増加させ、前記半導体スイッチのオフにより、前記リアクタに蓄えた電流をダイオードで整流するよう構成し、少なくとも、電気位相角60度区間毎もしくは120度区間毎に、前記半導体スイッチ群のうち、オンさせることにより接続されているリアクタの電流が増加するよう作用する半導体スイッチのオンオフ状態が常にオフ状態となるようにして、かつ、適用する相を順次切換えながら、前記三相交流電源からの電流が所望電流になるように、前記半導体スイッチ群のオンオフ比率を調整するよう構成し、前記三相交流電源の各相の前記オンさせることにより接続されているリアクタ電流が増加するよう作用する半導体スイッチのオンオフ比率が100%オフ状態になる区間幅が、電気位相角度60度もしくは120度以上で一定になるように、前記所望直流電圧値を調整する。
これによって、各相の半導体スイッチのオフ状態になる区間が前記の電気位相角度60度もしくは120度以上存在するとき、すなわち、各相の半導体スイッチには1/3期間以上のオンオフ休止区間が存在するときには、直流電圧値が下がるので、この区間幅を一定に保つことにより、交流電源波形の歪みを少なく保つことができ、結果として、交流から直流への変換効率も高く保つことができる。さらに、空調負荷の軽い状態においては、モータ電流の歪みの増加を抑制するので、圧縮機モータの損失も低減することができる。
第2の発明は、第1の発明において、三相電源からの所望の電流の相電流波形には、各相電圧の半周期毎の後半部分に指令電流がゼロである区間が存在しているようにする。
これによって、さらに半導体スイッチがオフ状態になる区間が広がるので、交流電源電流波形の歪みを少なく保ったまま、さらに低い直流電圧を得ることができる。
第3の発明の整流回路装置は、直流電圧が所望直流電圧値になるように、三相交流電源からの電流の所望値を調整するように構成し、前記三相交流電源の各相出力線に対して、リアクタを介してダイオードブリッジを経て直流平滑回路に入力されるとともに、各相に
接続された前記リアクタと前記ダイオードブリッジとの接点と直流中性点との間に半導体スイッチをもうけ、前記半導体スイッチのオンにより、前記リアクタの電流を増加させ、前記半導体スイッチのオフにより、前記リアクタに蓄えた電流を前記ダイオードで整流するよう構成し、電気位相角度60度区間毎に前記三相交流電源のどれかの相の前記半導体スイッチが常にオフ状態となるように適用する相を順次切換えながら、前記三相交流電源からの電流が所望電流になるように、前記半導体スイッチのオンオフ比率を調整するよう構成し、前記三相交流電源の各相の前記半導体スイッチのオンオフ比率が100%オフ状態になる区間幅が電気位相角60度以上で一定になるように、所望直流電圧値を調整するようにするものであり、前記所望電流の相電流波形には、各相電圧の半周期毎の後半部分に指令電流がゼロである区間が存在するようにする。
これにより、リアクタとダイオードブリッジとの接点における半導体スイッチのオンオフ1回当たりの電位の変動が直流電圧の半分になり、半導体スイッチのオンオフに伴う交流電源電流波形のひずみをさらに少なくして、低い直流電圧を得ることができる。
第4の発明の整流回路装置は、直流電圧が所望直流電圧値になるように、三相交流電源からの電流の所望値を調整するように構成し、前記三相交流電源は中性線を有し、前記三相交流電源の4線にそれぞれリアクタを介して半導体スイッチが接続され、前記半導体スイッチのオンにより、前記リアクタの電流を増加させ、前記半導体スイッチのオフにより、前記リアクタに蓄えた電流をダイオードで整流するよう構成し、前記三相交流電源の中性相以外にリアクタを介して接続された前記半導体スイッチ群のうち、オンさせることにより接続されているリアクタの電流が増加するよう作用する半導体スイッチのオンオフ状態が、電気位相角度60度区間毎もしくは120区間度毎に適用する相を順次切換えながら、常にオフ状態となるようにして、前記三相交流電源からの電流が前記所望電流になるよう、前記半導体スイッチのオンオフ比率を調整するよう構成し、所定の電源高調波規制の限度値内で、3N(Nは整数)次の高調波電流が前記中性相に流れるように、前記リアクタを経由して接続される前記半導体スイッチを駆動制御し、
前記中性相以外の相の前記三相交流電源の各相の前記オンさせることにより接続されているリアクタ電流が増加するよう作用する半導体スイッチのオンオフ比率が前記100%オフ状態になる区間幅が電気位相角度60度もしくは120度以上で一定になるように、所望直流電圧値を調整する。
これにより、電力変換効率をさらに向上させるとともに、交流電源周波数の3N(Nは整数)倍の周波数の相電圧が三相の各端子電圧に発生できるので、三相の線間電圧に対して、さらに低い直流電圧を発生することができる。
第5の発明の整流回路装置は、直流電圧が所望直流電圧値になるように、三相交流電源からの電流の所望値を調整するように構成し、前記三相交流電源は中性線を有し、前記三相交流電源の4線がそれぞれリアクタを介してダイオードブリッジを経て直流平滑回路に入力されるとともに、各相の前記リアクタと前記ダイオードブリッジとの接点と直流中性点との間に半導体スイッチをもうけ、前記半導体スイッチのオンにより、前記リアクタの電流を増加させ、前記半導体スイッチのオフにより、前記リアクタに蓄えた電流を前記ダイオードで整流するよう構成し、電気位相角度60度区間毎に前記三相交流電源の中性相以外のどれかの相に設けられた前記半導体スイッチが常にオフ状態となるようにしながら、適用する相を順次切換え、前記三相交流電源からの電流が所望電流になるように、前記半導体スイッチのオンオフ比率を調整するよう構成し、
前記所望の電流の相電流波形には、各相電圧の半周期毎の後半部分に指令電流がゼロである区間が存在するようにし、所定の電源高調波規制の限度値内で、3N(Nは整数)次の高調波電流が前記中性相に流れるように、前記リアクタを経由して接続される前記半導体スイッチを駆動制御し、前記中性相以外の相の前記半導体スイッチのオンオフ比率が10
0%オフ状態になる区間幅が電気位相角度60度以上で一定になるように、所望直流電圧値を調整する。
これにより、電力変換効率をさらに向上させるとともに、交流電源周波数の3N倍の周波数の相電圧が三相の各端子電圧に発生できるので、三相の線間電圧に対して、さらに低い直流電圧を発生することができるとともに、リアクタとダイオードブリッジとの接点における半導体スイッチのオンオフ1回当たりの電位の変動が直流電圧の半分になり、半導体スイッチのオンオフに伴う交流電源電流波形のひずみをさらに少なくして、低い直流電圧を得ることができる。
第6の発明の整流回路装置は、接続された負荷の大小に関連する情報を検出し、負荷が小さいときに、第1から第5のいずれか1つの発明の制御動作を実施し、負荷が大きいときには、各相の半導体スイッチのオンオフ比率が100%オフになる期間が前記交流電源の1周期の1/3区間を越えない直流電圧を設定する。
これにより、空調機などのように、運転時間比率が大きい負荷の軽い状態での効率改善ができるとともに、負荷が大きい状態の、圧縮機モータを高速回転駆動も両立することができる。
本発明の整流回路装置は、直流負荷の軽重に応じて、直流出力電圧の可変することができるので、交流電源から直流電力を経て再度交流に変換する効率を高く保つことができる。さらに、インバータ駆動されるモータの電流歪みが低減されるため、モータ効率も高く保つことができる。
本発明の実施の形態1における整流回路装置の回路ブロック図 本発明の実施の形態2における整流回路装置の回路ブロック図 本発明の実施の形態3における整流回路装置の回路ブロック図 本発明の実施の形態4における整流回路装置の回路ブロック図 本発明の実施の形態5における整流回路装置の回路ブロック図 本発明の実施の形態1から3における電源高調波分布を示すグラフ 本発明の実施の形態4から5における電源高調波分布を示すグラフ 本発明の実施の形態6における整流回路装置の回路ブロック図 従来のモータ駆動用回路用整流回路装置の回路ブロック図 従来のモータ駆動用回路用整流回路装置におけるタイミング波形図 本発明の実施の形態1における整流回路装置のタイミング波形図 本発明の実施の形態2もしくは4における整流回路装置のタイミング波形図 本発明の実施の形態3に対応する従来例の整流回路装置におけるタイミング波形図 本発明の実施の形態3もしくは5における整流回路装置のタイミング波形図
本発明の実施の形態は、直流電圧が所望の値になるように、三相交流電源からの電流の所望値を調整するように構成し、三相交流電源の各相出力線に対して、半導体スイッチのオンにより、リアクタの電流を増加させ、半導体スイッチをオフさせてリアクタに蓄えた電流をダイオードで整流するよう構成し、少なくとも、電気位相角60度もしくは120度毎にその区間において、どれかの相のリアクタ経由の電源短絡させる半導体スイッチが
常にオフ状態となるようにし、かつ、適用する相を順次切替えながら、前記交流電流からの電流が所望電流になるように、半導体スイッチのオンオフ比率を調整するよう構成し、各相のリアクタ経由の電源短絡させる半導体スイッチのオンオフ比率が100%オフ状態になる区間幅が、前記の電気位相角度60度もしくは120度以上で一定になるように、前記所望直流電圧値を調整する。
これによって、半導体スイッチのリアクタ経由の電源短絡させる駆動がオフ状態になる区間が前記電気位相角60度もしくは120度以上存在するときには、直流電圧値が下がるので、この区間幅を一定に保つことにより、交流電源波形の歪みを少なく保つことができ、結果として、交流から直流への変換効率も高く保つことができる。さらに、空調負荷の軽い状態においては、モータ電流の歪みの増加を抑制するので、圧縮機モータの損失も低減することができる。
また、前記交流電源電流の所望の波形として、所望の相電流波形には、各相電圧の半周期毎の後半部分に指令電流がゼロである区間が存在させるようにする。
これによって、半導体スイッチがオフ状態になる区間がさらに広がるので、交流電源電流波形の歪みを少なく保ったまま、さらに低い直流電圧を得ることができる。
また、前記半導体スイッチ群の構成を、三相交流電源の各相出力線に対して、リアクタを介してダイオードブリッジを経て直流平滑回路に入力されるとともに、各相に接続されたリアクタとダイオードブリッジとの接点と直流中性点との間に半導体スイッチをもうけ、半導体スイッチのオンにより、リアクタの電流を増加させ、半導体スイッチをオフさせてリアクタに蓄えた電流をダイオードで整流するよう構成し、60度毎にどれかの相の半導体スイッチが常にオフ状態となるようにしながら、前記交流電流からの電流が所望電流になるように適用する相を順次切換ながら、半導体スイッチのオンオフ比率を調整するよう構成し、各相の半導体スイッチのオンオフ比率が100%オフ状態になる区間幅が電気位相角60度以上で一定になるように、所望直流電圧値を調整するようにする。
これによって、これにより、リアクタとダイオードブリッジとの接点における半導体スイッチのオンオフ1回当たりの電位の変動が直流電圧の半分になり、半導体スイッチのオンオフに伴う交流電源電流波形のひずみをさらに少なくして、低い直流電圧を得ることができる。
さらに、前記交流電源に中性線を有する場合には、中性線を有する三相電源から4線にそれぞれリアクタを介して半導体スイッチが接続され、半導体スイッチのオンにより、リアクタの電流を増加させ、半導体スイッチをオフさせてリアクタに蓄えた電流をダイオードで整流するよう構成し、60度毎もしくは120度毎に中性相以外のどれかの相のリアクタ経由の電源短絡させる半導体スイッチが常にオフ状態になるようにし、かつ、適用する相を順次切換えながら、前記交流電流からの電流が前記所望電流になるよう、半導体スイッチのオンオフ比率を調整するよう構成された回路装置で、
所定の電源高調波規制の限度値内で、3N(Nは整数)次の高調波電流が前記中性相に流れるように、前記リアクタを経由して接続される前記半導体スイッチを駆動制御し、
中性相以外の相の半導体スイッチのオンオフ比率が100%オフ状態になる区間幅が前記の電気位相角度60度もしくは120度以上で一定になるように、所望直流電圧値を調整する。
これによって、電力変換効率をさらに向上させるとともに、交流電源周波数の3N倍の周波数の相電圧が三相の各端子電圧に発生できるので、三相の線間電圧に対して、さらに低い直流電圧を発生することができ、さらにモータ駆動の効率も改善することができる。
前記交流電源に中性線を有する場合において、さらに、中性線を有する三相電源から4線がそれぞれリアクタを介してダイオードブリッジを経て直流平滑回路に入力されるとともに、各相のリアクタとダイオードブリッジとの接点と直流中性点との間に半導体スイッチをもうけ、半導体スイッチのオンにより、リアクタの電流を増加させ、半導体スイッチをオフさせてリアクタに蓄えた電流をダイオードで整流するよう構成し、60度毎に中性線以外のどれかの相の半導体スイッチが常にオフ状態となるようにし、かつ、適用する相を順次切換えながら、前記交流電流からの電流が所望電流になるように、半導体スイッチのオンオフ比率を調整するよう構成し、所望の相電流波形には、各相電圧の半周期毎の後半部分に指令電流がゼロである区間が存在するようにし、所定の電源高調波規制の限度値内で、3N(Nは整数)次の高調波電流が前記中性相に流れるように、前記リアクタを経由して接続される前記半導体スイッチを駆動制御し、中性相以外の相の半導体スイッチのオンオフ比率が100%オフ状態になる区間幅が60度以上で一定になるように、所望直流電圧値を調整する。
これによって、電力変換効率をさらに向上させるとともに、交流電源周波数の3N倍の周波数の相電圧が三相の各端子電圧に発生できるので、三相の線間電圧に対して、さらに低い直流電圧を発生することができるとともに、リアクタとダイオードブリッジとの接点における半導体スイッチのオンオフ1回当たりの電位の変動が直流電圧の半分になり、半導体スイッチのオンオフに伴う交流電源電流波形のひずみをさらに少なく、かつ、低い直流電圧を得ることができ、モータ駆動の効率も改善することができる。
さらに、これらすべての整流回路装置において、負荷の大小に関連する情報を検出し、負荷が小さいときに、これまでの発明概念での制御を実施し、負荷が大きいときには、各相のリアクタ経由の電源短絡させる半導体スイッチのオンオフ比率が交流電源1周期の1/3期間以上の区間で100%オフ状態にならないような直流電圧を設定するようにする。
これにより、空調機などのように運転時間比率が大きい負荷の軽い状態での大きな効率改善ができるとともに、負荷が大きい状態における圧縮機モータを高速回転駆動も両立することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるモータ駆動回路を含む整流回路装置の回路ブロック図を示すものである。
図1において、三相交流電源1をリアクタ3r、3s、3tを経由して、半導体ブリッジ回路4に接続する。半導体ブリッジ回路4は半導体スイッチ群(4rSH、4sSH、4tSH、4rSL、4sSL、4tSL)をオンオフして三相交流電源1から流入する電流が高力率状態となるように、制御されるものである。この半導体ブリッジ回路4の直流側出力は、平滑コンデンサ5および、インバータ回路7に接続しており、インバータ回路7を制御することにより、モータ8を任意の回転数で駆動する。モータ制御は周知の制御方法を適用できるので詳細の説明は省略する。
半導体ブリッジ回路4の制御は、三相交流電源1から流入する電流を電流検出器2r、2s、2tで検出し、その電流が正弦波になるように制御を行う。電流検出器2r、2s、2tで検出された電流情報は、電源位相検出手段9により検出された交流電源位相情報
とともに、3相―2相・固定―回転座標変換手段121に入力され、3つの軸(r相、s相、t相)の情報をd軸およびq軸の情報の電流Iq(有効電流)、Id(無効電流)に変換する。
これら2種類の電流情報をそれぞれ比較手段124,134で目標となる電流Iq*、Id*と比較して、その誤差を制御補償手段125,135を経由して、2相―3相・回転―固定座標変換手段126で再び、三相の軸の情報(r相、s相、t相)に変換し、半導体ブリッジ回路4のスイッチ駆動回路111に送り、半導体ブリッジ回路4を駆動する。
一方、直流電圧検出手段6により直流電圧Vdcを検出し、比較手段129で所望の直流電圧Vdc*と比較し、その誤差を電圧制御補償手段130を経由して、q軸電流指令情報Iq*とする。また、無効電流であるd軸電流は、常にゼロが望ましいので、d軸電流指令情報Id*はゼロとする。これらにより、直流電圧を所望値に保ったまま、電源電流が正弦波状でかつ高力率となる整流回路が実現される。
さらに、スイッチ駆動回路111から、半導体ブリッジ回路4における半導体スイッチ群(4rSH、4sSH、4tSH、4rSL、4sSL、4tSL)のリアクタ経由の電源短絡させる駆動がオフになっている期間を求め、その情報である「実オフ幅」を比較手段127に送る。なお、オフ幅には二相変調で用いるオフ分も含むものとする。比較手段127ではあらかじめ定められた「基準オフ幅」と比較し、その偏差を補償手段128を経由して、直流電圧指令情報Vdc*とする。図1に示すような半導体スイッチ群を用いた整流回路では、直流電圧が交流電圧よりも高くなる、いわゆる昇圧型を前提としているため、直流電圧を下げると、オフ幅が増加し、直流電圧を上げるとオフ幅が減少するため、この制御により、所望のオフ幅を保つよう動作が実現する。
オフ幅が一定に保たれることにより、回路損失の少ない状態を保ちながら、若干の高調波電流を有するものの、高力率でかつ低い直流電圧出力が得られて、低回転数でのモータ駆動効率も改善できる。
図11はこの制御が実現した際のr相におけるタイミング波形図である。図10の従来例に対して、r相の60degから120degの区間の60deg分よりも広い区間で、リアクタ経由の短絡動作が休止することになり、直流電圧の上昇が抑制されるとともに、半導体スイッチのオンオフによる回路損失も抑制される。
なお、本実施形態では、三相電流の検出に電流検出器2r、2s、2tの3つを用いるものとして説明したが、三相電流の合計はゼロになるので、そのうち1つ省略することができる。また、三相交流電流をq軸(有効軸)とd軸(無効軸)に座標変換して制御する事例で説明したが、三相交流のままや別の二相交流に座標変換するなどの別の手法を用いても同様のことが実現できることは明白である。
(実施の形態2)
図2は、本発明の第2の実施形態である整流回路装置を示している。ここでは、上記第1の実施形態と相違する事項についてのみ説明し、同様の構成や作用効果等を有するものについては上記第1の実施形態の説明を援用する。
本発明の第2の実施形態が上記第1の実施形態と異なる部分は、図2において、d軸およびq軸の電流指令の作成方法である。実施形態1では、所望電流は正弦波を前提とし、q軸電流とd軸電流も直流となるようにしていた。実施形態2では、パターン波形150に示すように、ゼロ電流期間を含む矩形波とし、それらを3相―2相・固定―回転変換し
てq軸およびd軸情報に変換したものを、それぞれパターン記憶手段122,132に格納しておく。
また、実施形態1と同様に直流電圧Vdcの誤差に基づく情報を、電圧制御補償手段130を経て予め定めた、所望のd軸電流波形および所望のq軸電流波形の電流振幅を調整するが、実施形態2では、比較手段124、134の手前で、乗算手段123,133を用いて、パターン記憶手段122,132の情報と乗算するようにする。これにより、直流電圧偏差に応じて、同じ電流波形を保ったまま、電流を調整することができることになる。指令電流波形にゼロの区間があるので、実施形態1よりも、半導体ブリッジ回路4のオフ期間が増加でき、直流電圧もさらに低下させることができる。
ここで、パターン波形150について説明する。図6は、ゼロ電流区間を含む三相電流波形における、高調波成分の分布を示したものである。ゼロ区間を含む矩形波は、「6N±1」(Nは整数)の周波数成分から構成される。国際規格における高調波の限度値は負荷の軽重によらず一定であるため、負荷が軽いほうが、電源電流の歪み率を許容できる。すなわち、軽負荷でこのような高調波を含んだ所望電流情報を用いることで、電源高調波規制の限度値内となる整流回路装置が実現できる。
図12はこの制御が実現した際のr相におけるタイミング波形図である。図11に対して、r相の60degから120degの区間の60deg分よりもさらに広い区間で、リアクタ経由の短絡動作が休止することになり、直流電圧の上昇がさらに抑制されるとともに、半導体スイッチのオンオフによる回路損失もさらに抑制される。
(実施の形態3)
図3は、本発明の第3の実施形態である整流回路装置を示している。ここでは、上記第2の実施形態と相違する事項についてのみ説明し、同様の構成や作用効果等を有するものについては上記第2の実施形態の説明を援用する。
第2の実施形態と異なる点は、図2での半導体ブリッジ回路4の代わりに、ダイオード群(4rDH、4sDH、4tDH、4rDL、4sDL、4tDL)とそのダイオード群とリアクタ群(3r、3s、3t)との接続点に、さらに双方向スイッチ群(4rS、4sS、4tS)と2つ直列接続された平滑コンデンサ(5H,5L)との中点、すなわち直流中性点を結ぶ構成としたものである。
この回路構成は、三相の3レベルコンバータと呼ばれるものであり、特許文献2にも記載されているものとも基本的に等価な構成である。
3レベルコンバータでは、リアクタとの接続点におけるスイッチのオン/オフに伴う電位変化は、直流部分の中間電位と直流部分の一端の電圧との間の変動になり、図2の回路構成に比べて、半分の電位変化になる。このため、スイッチのオン/オフに伴う交流電源電流の歪みが少なくなり、さらに力率が向上するという利点がある。
図14はこの制御が実現した際のr相におけるタイミング波形図である。従来例である図13に対して、r相の60degから120degの区間の60deg分よりもさらに広い区間で、リアクタ経由の短絡動作が休止することになり、直流電圧の上昇がさらに抑制されるとともに、半導体スイッチのオンオフによる回路損失もさらに抑制される。
特許文献2にも記載されているように、双方向スイッチ群(4rS、4sS、4tS)のオフ期間をそれぞれ60度期間ずつ設定することができるが、本実施形態においては、特許文献2よりも直流電圧を低下させ、オフ期間をさらに増加させることができる。すな
わち、3レベルコンバータの回路効率を改善し、かつ、モータ効率も改善することができる。
なお、3レベルコンバータの構成方法は、特許文献2記載の回路でも同様に実現できるなど、図3で示したものに限定されることはない。
(実施の形態4)
図4は、本発明の第4の実施形態である整流回路装置を示している。三相交流電源に活線の中性線が存在している場合に対して、これまで述べたものよりもさらに直流電圧を低下させることができる方法を開示するものである。第2の実施形態を示す図2との差異を中心に説明する。
三相交流電源301は中性点もある4線の構成とし、4つのリアクタ群(3r、3s、3t、3n)を経由して、8個の半導体スイッチ群(4rSH、4sSH、4tSH、4nSH、4rSL、4sSL、4tSL、4nSL)によるブリッジ回路304に入力される。ブリッジ回路304の直流出力は図2と同様に平滑コンデンサ5により平滑されて、インバータ回路7によりモータ8を駆動する。
三相交流電源301からの電流は、電流検出器群(302r、302s、302t、302n)によりそれぞれ検出され、4相―3相・固定―回転座標変換手段321により、d軸電流情報Idとq軸電流情報Iqとゼロ相電流情報I0に変換される。この変換は「dq0変換」と呼ばれるものである。この3種類の電流情報について、それぞれ所望値になるように制御を行う。
d軸電流情報Id、q軸電流情報Iq、ゼロ相電流情報I0は、それぞれ、所望値である電流指令Id*、Iq*、I0*と、比較手段324,334、354にて比較される。比較手段324,334、354で演算された誤差情報は、制御補償手段325、335、355を経て、3相―4相・回転―固定座標変換手段326により、4相情報に戻されて、スイッチ駆動回路311に送られ、ブリッジ回路304の半導体スイッチ群を駆動する。
4相―3相・固定―回転座標変換手段321と同様に、3相―4相・回転―固定座標変換手段326は、「dq0逆変換」と呼ばれる変換を行うものである。
図2で示したものと同様に、パターン波形350に示すように、三相の合計が必ずしもゼロではないゼロ電流期間を含む波形とし、それらを4相―3相変換してq軸情報、d軸情報、ゼロ相情報に変換したものを、それぞれパターン記憶手段322,332、352に格納しておく。
実施形態2と同様に直流電圧Vdcの誤差に基づく情報を、電圧制御補償手段130を経て所望電流を調整するが、その手前で、乗算手段123,133、153を用いて、パターン記憶手段122,132、152の情報と乗算するようにする。これにより、直流電圧偏差に応じて、同じ電流波形を保ったまま、電流を調整することができることになる。指令電流波形の三相合計がゼロで無い分、ゼロ相電流が、リアクタ3nおよび半導体スイッチ4nSH、4nSLに流れる。
図7は、三相電流の合計値が必ずしもゼロでは無い場合の三相電流波形における、高調波成分の分布を示したものである。三相とも同じ波形の場合、各相の電流には、同相の「3N」(Nは整数)の周波数成分が含まれる。また、中性線の電流は、基本波は含まれず、3N次の高調波電流のみが流れている。3N次成分の波形と基本波の波形をある位相(
基本波のピークの位相に対して、3N次成分の波形のピークが逆になる関係)で加算すると、その波形の振幅は基本波波形の振幅よりも、小さくできることが知られており、3N次の電流を発生するためにも3N次の電圧が必要になり、基本波だけを発生する場合に比べて、より低い電圧で実現することができることになる。実施の形態2での構成に加えて、軽負荷でこのような3N次の高調波成分を含む所望電流情報を用いることで、電源高調波規制の限度値内となる整流回路装置が実現でき、しかも、実施の形態2の場合よりも直流電圧を下げることが可能である。なお、ゼロ相電流の振幅は、基本波に比べて小さく、しかも軽負荷のときのみ動作させるだけでよいので、中性線からの接続される部品であるリアクタ3nや半導体スイッチ4nSH、4nSLは、小電流容量のものを用いることができる。
なお、本実施形態では、中性線を含む三相電流の検出に電流検出器302r、302s、302t、302nの4つを用いるものとして説明したが、これらの電流の合計はゼロになるので、そのうち1つ省略することができる。
図12はこの制御が実現した際のr相におけるタイミング波形図でもある。3次成分による最大電圧抑制が作用して、実施の形態2よりもさらにまた広い区間で、リアクタ経由の短絡動作が休止することになり、直流電圧の上昇がさらに抑制されるとともに、半導体スイッチのオンオフによる回路損失もさらに抑制される。
(実施の形態5)
図5は、本発明の第5の実施形態である整流回路装置を示している。ここでは、上記第4の実施形態と相違する事項についてのみ説明し、同様の構成や作用効果等を有するものについては上記第4の実施形態の説明を援用する。
第4の実施形態と異なる点は、図4での半導体スイッチ群によるブリッジ回路304の代わりに、ダイオード群(4rDH、4sDH、4tDH、4nDH、4rDL、4sDL、4tDL、4nDL)とそのダイオード群とリアクタ群(3r、3s、3t、3n)との接続点に、さらに双方向スイッチ群(4rS、4sS、4tS、4nS)と2つ直列接続された平滑コンデンサ(5H,5L)との中点、すなわち直流中性点を結ぶ構成とする、すなわち3レベルコンバータとしたものである。3レベルコンバータ化により電源電流波形の歪みがさらに少なくなる。
図14はこの制御が実現した際のr相におけるタイミング波形図である。3次成分による最大電圧抑制が作用して、実施の形態3に対して、r相の60degから120degの区間の60deg分よりもさらにまた広い区間で、リアクタ経由の短絡動作が休止することになり、直流電圧の上昇がさらにまた抑制されるとともに、半導体スイッチのオンオフによる回路損失もさらにまた抑制される。
実施の形態3と同じく、特許文献2にも記載されているように、双方向スイッチ群(4rS、4sS、4tS)のオフ期間をそれぞれ少なくとも60度期間ずつ設定することができるが、本実施例においては、直流電圧を低下させ、オフ期間をさらに増加させることができる。すなわち、3レベルコンバータの回路効率を改善し、かつ、モータ効率も改善することができる。
(実施の形態6)
図8は、本発明の第6の実施形態である整流回路装置を示している。図1の回路構成に対して、負荷を検出して、直流電圧を設定する直流電圧パターン記憶手段902とオンオフ比率が100%オフになる幅を制御するか直流電圧パターンになるように制御するかを切り替えるスイッチ手段901を追加している。
これにより、負荷が軽いときには、スイッチ手段901により、オフ幅が一定になるように補償手段128からの出力に基づき直流電圧を下げて、整流回路の変換効率やモータの効率を改善し、負荷が重いときには、スイッチ手段901により直流電圧パターン記憶手段902からの出力で直流電圧を上げて、モータへの印加電圧を高くして、モータの効率を改善することができる。
直流電圧を上昇させるには、二相変調の場合、各相の半導体スイッチのオンオフ比率が100%オフとなる区間を120度にすればよい。なお、図には示していないが、負荷の軽重検出は、モータ8の回転数情報や電流検出器2の情報などを用いればよい。
また、整流回路部分は図1と同じ構成を用いたが、他の実施の形態における構成図である、図2、図3、図4、図5を用いても同様のことが実現できることは明白である。
以上のように、本発明にかかる整流回路装置は、高効率で低い直流電圧を発生させることができるので、整流動作にかかわる効率が改善するとともに、モータの駆動効率も改善できるので、空調機などのように、運転時間比率が大きい負荷の軽い状態での効率改善ができるとともに、負荷が大きい状態の、圧縮機モータを高速回転駆動も両立することができる。
1、301 三相交流電源
2、2r、2s、2t、2n 電流検出器
3r、3s、3t、3n リアクタ
4 半導体ブリッジ回路
5、5H,5L 平滑コンデンサ
6 直流電圧検出手段
7 インバータ回路
8 モータ
9 電源位相検出手段
111,211、311、411 スイッチ駆動回路
121 3相―2相・固定―回転座標変換手段
122、132、322、332、352 パターン記憶手段
123、133、153 乗算手段
124、134 比較手段
125、135 制御補償手段
126 2相―3相・回転―固定座標変換手段
127 比較手段
128 補償手段
129 比較手段
130 電圧制御補償手段
302r、302s、302t、302n 電流検出器
304 ブリッジ回路
321 4相―3相・固定―回転座標変換手段
324、334、354 比較手段
325、335、355 制御補償手段
326 3相―4相・回転―固定座標変換手段
901 スイッチ手段
902 直流電圧パターン記憶手段

Claims (6)

  1. 直流電圧が所望直流電圧値になるように、三相交流電源からの電流の所望値を調整するように構成し、
    前記三相交流電源の各相出力線に対して、半導体スイッチのオンにより、リアクタの電流を増加させ、前記半導体スイッチのオフにより、前記リアクタに蓄えた電流をダイオードで整流するよう構成し、
    少なくとも、電気位相角60度区間毎もしくは120度区間毎に、前記半導体スイッチ群のうち、オンさせることにより接続されているリアクタの電流が増加するよう作用する半導体スイッチのオンオフ状態が常にオフ状態となるようにし、かつ、適用する相を順次切換えながら、
    前記三相交流電源からの電流が所望電流になるように、前記半導体スイッチ群のオンオフ比率を調整するよう構成し、
    前記三相交流電源の各相の前記オンさせることにより接続されているリアクタ電流が増加するよう作用する半導体スイッチのオンオフ比率が100%オフ状態になる区間幅が、電気位相角度60度もしくは120度以上で一定になるように、前記所望直流電圧値を調整することを特徴とする整流回路装置。
  2. 前記所望電流の相電流波形には、各相電圧の半周期毎の後半部分に指令電流がゼロである区間が存在していることを特徴とする請求項1に記載の整流回路装置。
  3. 直流電圧が所望直流電圧値になるように、三相交流電源からの電流の所望値を調整するように構成し、
    前記三相交流電源の各相出力線に対して、リアクタを介してダイオードブリッジを経て直流平滑回路に入力されるとともに、各相に接続された前記リアクタと前記ダイオードブリッジとの接点と直流中性点との間に半導体スイッチをもうけ、前記半導体スイッチのオンにより、前記リアクタの電流を増加させ、前記半導体スイッチのオフにより、前記リアクタに蓄えた電流を前記ダイオードで整流するよう構成し、
    電気位相角度60度区間毎に前記三相交流電源のどれかの相の前記半導体スイッチが常にオフ状態となるようにし、かつ、適用する相を順次切換えしながら、
    前記三相交流電源からの電流が所望電流になるように、前記半導体スイッチのオンオフ比率を調整するよう構成し、
    前記三相交流電源の各相の前記半導体スイッチのオンオフ比率が100%オフ状態になる区間幅が電気位相角60度以上で一定になるように、所望直流電圧値を調整するようにするものであり、
    前記所望電流の相電流波形には、各相電圧の半周期毎の後半部分に指令電流がゼロである区間が存在するようにすることを特徴とする整流回路装置。
  4. 直流電圧が所望直流電圧値になるように、三相交流電源からの電流の所望値を調整するように構成し、
    前記三相交流電源は中性線を有し、前記三相交流電源の4線にそれぞれリアクタを介して半導体スイッチが接続され、
    前記半導体スイッチのオンにより、前記リアクタの電流を増加させ、前記半導体スイッチのオフにより、前記リアクタに蓄えた電流をダイオードで整流するよう構成し、
    電気位相角度60度区間毎もしくは120区間度毎に、前記三相交流電源の中性相以外にリアクタを介して接続された前記半導体スイッチ群のうち、オンさせることにより接続されているリアクタの電流が増加するよう作用する半導体スイッチのオンオフ状態が常にオフ状態となるようにし、かつ、適用する相を順次切換えながら、
    前記三相交流電源からの電流が前記所望電流になるよう、前記半導体スイッチのオンオフ比率を調整するよう構成し、
    所定の電源高調波規制の限度値内で、3N(Nは整数)次の高調波電流が前記中性相に流れるように、前記リアクタを経由して接続される前記半導体スイッチを駆動制御し、前記中性相以外の相の前記三相交流電源の各相の前記オンさせることにより接続されているリアクタ電流が増加するよう作用する半導体スイッチのオンオフ比率が前記100%オフ状態になる区間幅が電気位相角度60度もしくは120度以上で一定になるように、所望直流電圧値を調整することを特徴とする整流回路装置。
  5. 直流電圧が所望直流電圧値になるように、三相交流電源からの電流の所望値を調整するように構成し、
    前記三相交流電源は中性線を有し、前記三相交流電源の4線がそれぞれリアクタを介してダイオードブリッジを経て直流平滑回路に入力されるとともに、各相の前記リアクタと前記ダイオードブリッジとの接点と直流中性点との間に半導体スイッチをもうけ、前記半導体スイッチのオンにより、前記リアクタの電流を増加させ、前記半導体スイッチのオフにより、前記リアクタに蓄えた電流を前記ダイオードで整流するよう構成し、
    電気位相角度60度区間毎に前記三相交流電源の中性相以外のどれかの相に設けられた前記半導体スイッチが常にオフ状態となるようにし、かつ、適用する相を順次切換えながら、
    前記三相交流電源からの電流が所望電流になるように、前記半導体スイッチのオンオフ比率を調整するよう構成し、
    前記所望の電流の相電流波形には、各相電圧の半周期毎の後半部分に指令電流がゼロである区間が存在するようにし、
    所定の電源高調波規制の限度値内で、3N(Nは整数)次の高調波電流が前記中性相に流れるように、前記リアクタを経由して接続される前記半導体スイッチを駆動制御し、
    前記中性相以外の相の前記半導体スイッチのオンオフ比率が100%オフ状態になる区間幅が電気位相角度60度以上で一定になるように、所望直流電圧値を調整することを特徴とする整流回路装置。
  6. 接続された負荷の大小に関連する情報を検出し、負荷が小さいときに、請求項1から5のいずれか1つに記載の制御動作を実施し、負荷が大きいときには、各相の半導体スイッチのオンオフ比率が100%オフになる期間が前記交流電源の1周期の1/3区間を越えない直流電圧を設定する整流回路装置。
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