JP5768341B2 - Fc結合性タンパク質の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、遺伝子工学的手法により得られた、Fc結合性タンパク質を発現可能な大腸菌を用いて、前記タンパク質を効率的に製造する方法に関する。特に本発明は、前記大腸菌を効率よく培養することで、前記タンパク質を効率的に製造する方法に関する。
Fc結合性タンパク質の一つであるFc受容体は、免疫グロブリン分子のFc領域に結合する一群の分子である。Fc受容体はその結合する免疫グロブリンの種類によって分類されており、IgGのFc領域に結合するFcγ受容体、IgEのFc領域に結合するFcε受容体、IgAのFc領域に結合するFcα受容体などがある(非特許文献1)。また、各受容体は、その構造の違いによりさらに細かく分類され、Fcγ受容体の場合、FcγRI、FcγRII、FcγRIIIの存在が報告されている(非特許文献1)。
Fcγ受容体の一つであるFcγRIは単球とマクロファージ中で発現しており、好中球ではγインターフェロンにより誘導的に発現される(非特許文献1)。また、FcγRIはIgGに対する結合親和性が高く、その平衡解離定数(Kd)は10−8M以下である(非特許文献2)。FcγRIは、細胞外領域、細胞膜貫通領域、細胞質内領域に区分され、IgGとの結合は、IgGのFc領域とFcγRIの細胞外領域で起こり、その後細胞質へとシグナルが伝達される。FcγRIはIgGとの結合に直接関わる分子量約42000のα鎖と、γ鎖の2種類のサブユニットによって構成されており、γ鎖は細胞膜と細胞外領域との境界で共有結合することでホモダイマーを形成している(非特許文献3)。FcγRIはIgG1から4まであるサブクラスのうち、IgG1やIgG3と特に強く結合し、IgG2やIgG4との結合は弱いことが知られている。
ヒトFc受容体のうち、ヒトFcγRIα鎖のアミノ酸配列およびヌクレオチド配列(配列番号1)は、Janet等により明らかにされており(非特許文献4)、ExPASy(Primary accession number:P12314)などの公的データベースにも公表されている。また、ヒトFcγRIの構造上の機能ドメイン、細胞膜を貫通するためのシグナルペプチド配列、細胞膜貫通領域の位置についても同様に公表されている。配列番号1のうち、1番目のメチオニン(Met)から15番目のグリシン(Gly)までがシグナルペプチドであり、16番目のグルタミン(Gln)から292番目のヒスチジン(His)までが細胞外領域の機能ドメイン、293番目のバリン(Val)から374番目のスレオニン(Thr)までが細胞膜貫通領域および細胞内領域とされている。
近年になり、Fc受容体の予想外の免疫抑制的な生物学的特性は、特に自己免疫疾患または自己免疫症候群、移植物の拒絶および悪性リンパ増殖の領域において医薬として注目を浴びつつある(非特許文献2)。また、FcγRIの機能である抗体の吸着能は各種抗体精製用クロマトグラフィーゲルの捕捉機能を担うタンパク質としても利用することができる。
Fc受容体を安価に製造することを目的に、Fc受容体を発現可能な遺伝子組換え体を利用した製造方法についてこれまで検討されており、例えば、組換え大腸菌を用いたFcγRIの製造方法が報告されている(特許文献1および2)。しかしながら、大腸菌を用いた発現系では、FcγRIの発現量が極めて低いという問題点があった。
特表2004−530419号公報 特開2008−245580号公報
J.V.Ravetch等,Annu.Rev.Immunol.,9,457,1991 Toshiyuki Takai,Jpn.J.Clin.Immunol.,28,318,2005 A.Paetz等,Biochem.Biophys.Res.Commun.,338,1811,2005 J.M.Allen等,Science,243,378,1989 村山、竹本,東洋曹達研究報告,28,49,1984 Yamane,T等,J.Ferment.Bioeng.,75,451,1993 Chul Soo Shin等,Biotechnol.Prog.,13,249,1997
大腸菌や酵母といった微生物の工業的な培養では、必要な栄養源を一度に投入してから培養を行なう回分培養法と比較し、培養中に培地成分を適宜供給しながら培養する流加培養法の方が、微生物またはその生産物を高い収率で得られることが知られている(以下、培養中に培地成分を適宜供給することを流加と呼ぶ)。
流加培養法は供給する栄養源の濃度を任意に(多くの場合は低い濃度に)制御ができる利点がある。そのため、高濃度の基質により微生物の増殖や目的物の生産が阻害される場合や、アルコールや有機酸などの副生成物が生産される場合に特に効果的である。具体例として、培地成分のうちグルコースなどの糖類が培地中に高濃度に含まれる場合、異化物抑制と呼ばれる目的物の生産が抑制される現象が知られている。また、高濃度のグルコースを含んだ培地で培養した場合は、副生成物として、酵母の場合エタノールが、大腸菌の場合酢酸が、それぞれ蓄積し、それらがそれぞれ20g/L、5g/Lを超えると副生成物により微生物の増殖が抑制されることが知られている。副生成物の生産は微生物の増殖を抑制するだけでなく、目的物の品質を低下させたり精製を困難にさせたりするため好ましくない。さらに、アルコール資化菌では、メタノールやアルコール類を培地中に高濃度に含んでいる場合、その毒性により前記菌の増殖が抑制されることが知られている。
流加の対象となる培地成分としては消費量の多い糖類といった炭素源があげられる。しかしながら、炭素源の消費速度は微生物の生育状態によって一定ではないため、培養している間、炭素源の濃度を一定に維持するためには、微生物による炭素源消費速度を何らかの方法でモニターしつつ、流加量を制御する必要がある。炭素源消費速度をモニターするための方法として、いくつか提案されている。第一に、オンライングルコース分析計によりグルコース濃度を測定して制御する方法が知られている。しかしながら、第一の方法は、必要サンプル量が多く、分析時間が長いためレスポンスが遅いという欠点がある。第二に、酸素消費量を指標として炭素源を流加する方法が知られている。第二の方法は、供給ガスおよび排気ガス中の酸素濃度差より酸素消費量を求め、これによりグルコース消費速度を推定する方法である。しかしながら酸素濃度の測定は比較的誤差が大きく、またレスポンスが遅いという欠点がある。また、培養中の微生物活性を精度よく推定できないため、予想を超えた変化が起きた場合、制御が困難になるという欠点もある。第三に、排ガス組成の分析による方法である呼吸商(RQ)を指標として流加を行なう方法が知られている。呼吸商は例えば酵母の培養において醗酵と呼吸の割合を示す指標であり、微生物の代謝状態を大きく反映するという利点がある(非特許文献5)。しかしながら、酵母以外の微生物においてはその有効性は明らかではないという問題がある。また、呼吸商は供給ガスと排気ガスとの酸素濃度および炭酸ガス濃度の差から計算されるため、第二の方法と同様、酸素濃度測定の問題が存在するだけでなく、酸素濃度と炭酸ガス濃度の二つの指標の測定値から計算する必要があるため、データ処理が比較的複雑という問題もある。第四に、オンラインレーザー濁度計により菌体量をモニターする方法が知られている。しかしながら、第四の方法は、菌体が高密度になると精度が低下するなどの問題がある(非特許文献6)。第五に、pHの変化を利用する方法が知られている。しかしながら、第五の方法は、例えば窒素源としてアンモニアを用いる場合のように、消費された場合にpHの変化を伴う栄養源以外には容易に適用できない問題がある。第六に、溶存酸素(DO)の変化によって炭素源の枯渇を検出し、炭素源を供給する方法が知られている。第六の方法は、培地中の炭素源を極めて低濃度に制御することができる利点がある。
大腸菌を効率よく培養するには、培地成分に、炭素源の他に窒素源を含む必要があり、両者が適切な比率にあることが必要である。すなわち、流加培養法により大腸菌を培養する場合は、炭素源(例えばグルコース)と窒素源(例えば酵母エキス)の両方を供給(流加)することが必要となる。
組換え大腸菌を培養して目的物を生産する際、複数の培地成分を供給(流加)して培養することの効果や、供給(流加)の制御方法については、ヒトプロインスリンを発現可能な大腸菌(Escherichia coli)BL21(DE3)株を用いたヒトプロインスリン生産系で開示されている(非特許文献7)。非特許文献7では、炭素源と窒素源(酵母エキス)を混合した溶液を培地に供給(流加)してヒトプロインスリンを発現可能な大腸菌を培養することで、ヒトプロインスリンを製造する際、前記培地に供給(流加)する炭素源と窒素源(酵母エキス)の好ましい濃度について検討している。
ヒトプロインスリンはインスリンの前駆体であり、86アミノ酸、分子量約9000のタンパク質である。ヒトプロインスリンはA鎖(21残基)、B鎖(30残基)、C鎖(31残基)の3つの鎖と、細胞内の輸送に関わるL鎖から構成され、A鎖とB鎖は2本のジスルフィド結合を介して接続されている。プロインスリンのうち、L鎖とC鎖が切断されると、A鎖とB鎖からなるインスリンとなる。インスリンは正常な代謝を維持するために必須のタンパク質である。非特許文献7では、ヒトプロインスリンのうちC鎖のアミノ酸をRRTPGNVLR(配列番号2)からなる9アミノ酸に置換し、さらにPSDLPHHHHHHHHHHSSM(配列番号3)からなる18アミノ酸との融合タンパク質として発現させている。この結果得られるヒトプロインスリンは不溶体である。
一方、Fc結合性タンパク質の一つであるFc受容体は、分子量約42000のタンパク質であり、ヒトプロインスリンとは分子量が大きく異なる。また、Fc受容体はD1からD4の4つのドメインからなり、3箇所のジスルフィド結合を介して立体構造を形成するタンパク質であり、構造の面からもヒトプロインスリンとは大きく異なる。よって、非特許文献7で培地に供給(流加)する炭素源と窒素源の好ましい濃度について開示があったとしても、分子量も構造も大きく異なる、Fc受容体(Fc結合性タンパク質)に適用するのは困難である。さらに、目的物がFc結合性タンパク質の場合における、好ましい炭素源と窒素源の供給(流加)比率についても、これまで知られていない。
そこで本発明の目的は、Fc結合性タンパク質を発現可能な大腸菌を培養して前記タンパク質を製造する方法において、前記タンパク質を効率的に製造する方法を提供することにある。
本発明者らは前記課題に対し、流加培養法における、炭素源と窒素源との供給(流加)について鋭意検討した結果、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、以下の発明を包含する:
第一の発明は、
Fc結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクターで形質転換して得られた大腸菌を、前記大腸菌の増殖速度に合わせて炭素源を供給し、前記炭素源の供給量に比例した量の窒素源を供給して培養することで、前記タンパク質を製造する方法であって、
前記窒素源の供給量が前記炭素源の供給量の0.4倍以上である、前記製造方法である。
第二の発明は、炭素源がグルコースであり、窒素源が酵母エキスである、第一の発明に記載の製造方法である。
第三の発明は、培養液中のグルコース濃度を5g/L以下に維持するよう、グルコースを供給する、第二の発明に記載の製造方法である。
第四の発明は、
Fc結合性タンパク質が、
(1)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち少なくとも16番目のグルタミンから289番目のバリンまでのアミノ酸を含むタンパク質、または
(2)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち少なくとも16番目のグルタミンから289番目のバリンまでのアミノ酸を含み、かつ前記アミノ酸のうちの一つ以上が他のアミノ酸に置換、挿入または欠失したタンパク質である、
第一から第三のいずれかの発明に記載の製造方法である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の製造方法で用いる大腸菌(Escherichia coli)に特に限定はなく、大腸菌BL21(DE3)株(例えば、タカラバイオ社製コード9126)やW3110株(ATCC 27325)が例示できる。本発明の製造方法で用いる、Fc結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチドを挿入するベクターとしては、大腸菌で異種タンパク質を発現可能なベクターであればよく、一例としてpET28b(タカラバイオ社製)があげられる。
本発明の製造方法で製造するFc結合性タンパク質は、抗体のFc領域と結合する細胞表面に存在する受容体タンパク質である。Fc結合性タンパク質がヒトFc受容体の場合、ヒトFcγRI、ヒトFcγRIIa、ヒトFcγRIIb、ヒトFcγRIIIなどがあげられる。本発明の製造方法で製造するFc結合性タンパク質の一態様として、ヒトFcγRIのうち抗体と結合する領域を含むタンパク質があげられる。具体的には、配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち、16番目のグルタミンから292番目のヒスチジンまでの細胞外領域中の、少なくとも16番目のグルタミンから289番目のバリンまでのアミノ酸を含むヒトFcγRIがあげられる。なお、細胞外領域のN末端側にあるシグナルペプチドの全てまたは一部が含まれていてもよいし、細胞外領域のC末端側にある細胞膜貫通領域の全てまたは一部や細胞内領域の一部が含まれていてもよい。
本発明の製造方法で製造するFc結合性タンパク質の別の態様として、配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち、少なくとも16番目のグルタミンから289番目のバリンまでのアミノ酸を含むヒトFcγRIであって、16番目のグルタミンから289番目のバリンまでのアミノ酸のうちの一つ以上が他のアミノ酸に置換、挿入または欠失したヒトFcγRIがあげられる。前記アミノ酸置換、挿入または欠失を行なう箇所およびその数は、抗体結合活性を失わない限り任意設定が可能である。
なお、本発明の製造方法で製造するFc結合性タンパク質において、分析・精製の迅速化やタンパク質の安定化などの目的でN末端側、C末端側またはヒトFcγRI内部に、ポリヒスチジンタグやC−mycタグといった任意のペプチドを追加してもよい。
本発明の製造方法で製造する、Fc結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチドを作製するには、Fc結合性タンパク質のアミノ酸配列をヌクレオチド配列に変換する必要があるが、Fc結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチドにおけるコドン使用頻度(codon usage)は必ずしもヒトに合わせる必要はなく、例えば、大腸菌におけるレアコドン(rare codon、当該宿主におけるコドンの使用頻度が少ないもの)の全部または一部を、コードするアミノ酸を同一のまま、大腸菌の翻訳機構において利用頻度が高いコドン(codon)に変換したポリヌクレオチドであってもよい。なお、コドンの使用頻度の情報は公的データベース(例えば、かずさDNA研究所のホームページにあるCodon Usage Databaseなど)から得ることができる。
本発明の製造方法で大腸菌を培養するための培地は、大腸菌を増殖可能で、かつベクターに挿入したポリヌクレオチドがコードするFc結合性タンパク質を発現可能なものであれば特に限定はない。培養中に供給(流加)する炭素源の一例として、グルコース、フルクトース、マルトース、ショ糖、粗糖、糖蜜があげられる。また、炭素源とあわせて供給(流加)する窒素源は酵母エキスが好ましいが、ポリペプトン、カゼインおよびその代謝物、コーンスティープリカー、大豆タンパク質、肉エキス、魚肉エキスなど窒素源として用いてもよい。
本発明の製造方法は、炭素源などの培地成分を任意濃度投入して培養を開始し、大腸菌の増殖により前記培地成分が消費され所定の低濃度になった後、培養液中の炭素源濃度を所定の低濃度に維持しつつ、炭素源と窒素源を供給(流加)して培養することでFc結合性タンパク質を発現させ、製造する。培養開始時に投入する炭素源の濃度は、炭素源がグルコースの場合、0から20g/Lとすると好ましい。また、供給(流加)する炭素源と窒素源は高濃度の溶液とすると培養液の液量増加を抑えられるため好ましく、炭素源をグルコース、窒素源を酵母エキスとした場合、供給(流加)するグルコース溶液の濃度は300から900g/Lに、酵母エキス溶液の濃度は150から500g/Lに、それぞれすると好ましい。炭素源と窒素源を供給(流加)する際維持する、所定の低濃度とは、炭素源が枯渇せず有機酸などの副生成物が生産しない濃度をいう。炭素源をグルコースとした場合、炭素源濃度が5g/Lを超えた状態で培養を行なうと副生成物として有機酸が生産され、それが多量に蓄積することにより大腸菌の増殖やタンパク質生産を抑制する可能性があるため、好ましくない。よって、炭素源をグルコースとした場合の所定の低濃度とは、少なくとも5g/L以下、好ましくは1g/L以下、さらに好ましくは0.5g/L以下、最も好ましくは0.1g/L以下である。炭素源供給量のモニターは、例えば、炭素源を供給するポンプの稼働時間より行なうことができる。炭素源の枯渇をモニターする方法は特に限定はなく、一例として呼吸活性の低下によりモニターすることができる。呼吸活性の低下は、例えば培養液の溶存酸素濃度(DO)の上昇、排ガス中の酸素濃度の上昇、炭酸ガス濃度の低下、pHの上昇として現れる。特に、DOは応答が速いことから、炭素源の枯渇をモニターするのに好ましい指標である。その理由として、炭素源の濃度が十分に維持されている場合には、微生物の呼吸により酸素が消費されるためDOは酸素飽和濃度より低い値に維持されるが、炭素源が枯渇すると微生物の呼吸活性が低下しDOが急激に上昇するためである。なお、DOの急激な上昇に連動させて炭素源を追加する方法をDOスタット法という。DO以外の指標(排ガス組成、炭酸ガス濃度、pH上昇)でモニターした場合は、DOを指標とした場合と比較し応答が遅いという欠点がある。
本発明の製造方法における窒素源の供給(流加)量は、炭素源供給(流加)量と比例した量に制御する。前記供給量は式(1)で与えられる。
=(Y/Y)×(S/S)×F・・・・・式(1)
炭素源をグルコース、窒素源を酵母エキスとした場合、式(1)において、Fはグルコース溶液の流速(g/分)、Fは酵母エキス溶液の流速(g/分)、Yはグルコースからの菌体収率(g(菌体)/g(グルコース))、Yは酵母エキスからの菌体収率(g(菌体)/g(酵母エキス))、Sは流加用グルコース溶液の濃度(g/L)、Sは流加用酵母エキス溶液の濃度(g/L)を示す。式(1)で与えられる比例関係を基にポンプ回転数を決定する。YおよびYは微生物の種類や生育状態に応じて設定される定数であり、前記定数は予備実験で求めた値にもとづき、適切な値に設定することができる。ただし実施例で示すように、炭素源供給量に対する窒素源供給量(式(1)における(Y/Y)×(S/S)値)が少ないと、大腸菌の増殖および発現するFc結合性タンパク質の生産量が低下するため、窒素源供給量を炭素源供給量の0.4倍以上、好ましくは0.7倍以上となるようにYおよびYを設定すればよい。
本発明の製造方法で培地成分に添加する、無機塩としては、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウムなどのリン酸塩や塩化ナトリウムなどが、金属イオンとしては、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸鉄(II)、硫酸鉄(III)、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、クエン酸鉄、硫酸アンモニウム鉄、塩化カルシウム・二水和物、硫酸カルシウム、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、硫酸銅、塩化銅、硫酸マンガン、塩化マンガンなどが、ビタミン類としては、ビオチン、ニコチン酸、チアミン、リボフラビン、イノシトール、ピリドキシンなどが、それぞれ使用できる。
本発明の製造方法で大腸菌を培養するための条件は、大腸菌が増殖し遺伝子組換えタンパク質を生産し得るものであれば特に限定はないが、培養温度は15から50℃が好ましく、特に好ましい温度は20から33℃である。pHは6から8が好ましい。培養時間は任意に設定できるが、通常は数時間から100時間の間に設定される。
本発明の製造方法では、大腸菌からタンパク質の発現を誘導するために、培養開始一定時間経過後に、イソプロピル−β−チオガラクトピラノシド(IPTG)を培養液に添加して、さらに培養する。IPTGの濃度は最終濃度として0.01から2.0mMが好ましく、特に好ましい濃度は最終濃度0.1から1.0mMである。
本発明の製造方法で大腸菌より発現したFc結合性タンパク質を定量する方法としては、一般的なSDS−PAGEで蛋白質を分離した後に色素や免疫学的方法で染色して比色定量する方法やELISA法などの方法を用いることができるが、ELISA法による活性定量が簡便で好ましい。
ELISA法におけるFc結合性タンパク質の組み合わせは前記タンパク質が定量できる方法であれば特に限定されないが、
(a)Fc結合性タンパク質に対する抗体
(b)Fc結合性タンパク質
(c)酵素標識抗Fc結合性タンパク質抗体
の順番で重ねたサンドイッチ法を好ましく用いることができる。
ここで酵素標識抗Fc結合性タンパク質抗体として、アルカリフォスファターゼや西洋ワサビペルオキシダーゼなどの酵素で標識された抗Fc結合性タンパク質抗体を好ましく用いることができる。また、ELISAの検出法についても特に限定されないが、標識に用いた酵素の特異的発色試薬、蛍光試薬または化学発光試薬が市販されており、それらを標識に用いた酵素に応じて任意に使用することができる。例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼを用いた場合は発色基質をペルオキシダーゼと過酸化水素で酸化反応させて比色定量する方法があり、例えばTMB 2−Component Microwell Peroxidase Substrate Kit(フナコシ社製)などの市販の試薬で発色させた後、市販の測定装置(例えばマイクロタイタープレートリーダMPRA4i、東ソー社製)で比色定量することができる。
本発明の製造方法は、Fc結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクターで形質転換して得られた大腸菌から前記タンパク質を製造するにあたり、前記大腸菌の増殖速度に合わせて炭素源を供給し、前記炭素源の供給量の0.4倍以上の窒素源を供給して培養して製造する方法である。前記製造方法により、炭素源の蓄積による、大腸菌の生育阻害および前記タンパク質の発現阻害を抑制し、有機酸などの副生産物の生産による、大腸菌の生育阻害ならびに前記タンパク質の汚染および発現阻害を抑制することができる。
その結果、大腸菌に導入した発現ベクターにコードされたFc結合性タンパク質を大量かつ効率よく生産することが可能となっただけでなく、過剰の原料による生産コスト上昇を抑制する効果、ならびに製品回収後の培養廃液中に残留する有機物の減少による環境汚染の低減および廃液処理コストの抑制効果も得ることができる。
本発明の製造方法で得られたFc結合性タンパク質は医薬品、臨床検査薬、バイオセンサー、または分離剤のリガンドとして用いることができる。
グルコース濃度を0から0.1g/Lに自動制御した培養における微生物の増殖、ヒトFcγRI生産量、グルコース濃度を示した図。図中、横軸は時間(単位は時間)を示し、縦軸のうち、丸は微生物の増殖量を示す600nmにおける吸光度(単位は任意単位)を、三角はヒトFcγRI生産量(単位はmg/L)を、四角はグルコース濃度(単位はg/L)を、それぞれ示す。 実施例1における培養中の酸素濃度の推移を示した図。横軸は時間(単位は時間)を示し、縦軸は溶存酸素濃度(DO)(単位は容量%)を示す。
以下、実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
炭素源(グルコース)はDOスタット法により炭素源濃度が0から0.1g/Lに維持するよう供給量を制御し、窒素源(酵母エキス)は炭素源(グルコース)の供給速度の0.74倍となるよう供給量を制御して、ヒトFcγRIを発現する大腸菌を培養した。
(1)公知の方法(例えば特許文献2の方法)により、配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち、16番目のグルタミンから289番目のバリンまでのアミノ酸を含むヒトFcγRIをコードするポリヌクレオチドをプラスミドpET26b(+)に挿入した発現ベクターで形質転換した、大腸菌BL21(DE3)株を、4mLの2×YT培地(バクトトリプトン:16g/L、酵母エキス:10g/L、NaCl:5g/L)を入れた14mL容試験管に植菌し、30℃で16時間、毎分160回の振とう速度で前培養を行なった。
(2)表1に示す組成の培地よりグルコースと金属塩を除いた培地約1.4Lを3Lの発酵槽に入れ、121℃で20分間滅菌後、表1に示す濃度のグルコースおよび金属塩、ならび(1)の前培養液90mLを添加して、本培養を行なった。なお、通気した空気速度は1.8L/分、培養温度は30℃、pHは6.9から7.1とした。また、培養中におけるpHの変動は、14%アンモニア水または50%リン酸の添加により前記範囲に制御した。
Figure 0005768341
炭素源の供給には700g/Lのグルコースを、窒素源の供給には400g/Lの酵母エキス(オリエンタル酵母工業製)を、それぞれ使用した。培養装置はエイブル社製BMS−03PIを使用した。培養中はグルコース分析計(YSI社製2700)を用いて定期的にグルコース濃度を測定した。エイブル社製DO(溶存酸素)電極による信号を、エイブル社製培養制御プログラムをインストールしたパーソナルコンピューターにより検出することで、本培養初期に投入したグルコース(10g/L)が消費されたことを検知し、溶存酸素濃度が40%飽和を超えた時点で流加ポンプを起動してグルコースと酵母エキスを供給した。供給にはワトソン・マーロウ社製定量ポンプ101Uの高速型を二台使用した。うち、一台はグルコースの供給(流加)に使用し、流速は0.3mL/分(グルコース換算0.21g/分)に設定した。もう一台は酵母エキスの供給(流加)に使用し、流速は0.39mL/分(酵母エキス換算0.156g/分、グルコースの0.74倍)に設定した。微生物の増殖は培養液の600nmの濁度(OD600)により測定した。
26時間培養を行なったところ、培養液の濁度は110に達した。予め求めた濁度と菌体密度の相関式より、菌体収量は33g/Lと求められた。なお、グルコース濃度は、グルコースと酵母エキスの供給を開始した、培養開始8時間後から培養終了(26時間後)までの期間中、0から0.1g/Lに維持された。また、培養開始8時間後から培養終了(26時間後)までの期間中、溶存酸素濃度は10から40%飽和付近で変動した(図2)。このことは、培養中にグルコースの不足に呼応して上昇する溶存酸素濃度を指標に、断続的に炭素源(グルコース)および窒素源(酵母エキス)が供給されたことを示す。培養期間中を通して投入された全グルコース量は63.5g/L(初期投入量10g/Lを含む)であり、投入された全酵母エキス量は、52.6g/L(初期投入量20g/Lを含む)であった。
OD600が70に達したとき、すなわち培養開始10時間後に培養温度を20℃に下げ、IPTGを終濃度0.5mMとなるよう培養液に添加することで、ヒトFcγRIの生産誘導をかけた。
本実施例における培養の結果を図1に示す。図1に示したグルコース濃度の推移より、本方法によるグルコース濃度制御の有効性を確認した。また、培養終了後の培養液に含まれるヒトFcγRIの生産量をELISA法により定量した結果、培養液1Lあたり100mgであった。
比較例1
炭素源(グルコース)はDOスタット法により炭素源濃度が0から0.1g/Lに維持するよう供給量を制御し、窒素源(酵母エキス)は本培養開始時に50g/L投入して、ヒトFcγRIを発現する大腸菌を培養した。
本培養開始時に酵母エキスを50g/L投入し、溶存酸素濃度が40%飽和を超えた時点で流加ポンプを起動しグルコースを供給した他は、実施例1と同様な方法でヒトFcγRIを発現する大腸菌を培養した。
30時間培養を行なったところ、培養液の濁度は85に止まった(乾燥菌体収量24g/L)。また、培養終了後の培養液に含まれるヒトFcγRIの生産量をELISA法により定量した結果、培養液1Lあたり12mgであった。
比較例2
炭素源(グルコース)はDOスタット法により炭素源濃度が0から0.1g/Lに維持するよう供給量を制御し、窒素源(酵母エキス)は炭素源(グルコース)の供給速度の0.35倍となるよう供給量を制御して、ヒトFcγRIを発現する大腸菌を培養した。
溶存酸素濃度が40%飽和を超えた時点で流加ポンプで供給する、酵母エキスの供給速度をグルコースの供給速度の0.35倍とした他は、実施例1と同様な方法でヒトFcγRIを発現する大腸菌を培養した。
30時間培養を行なったところ、培養液の濁度は70に止まった(乾燥菌体収量20g/L)。また、培養終了後の培養液に含まれるヒトFcγRIの生産量をELISA法により定量した結果、培養液1Lあたり70mgであった。
実施例1ならびに比較例1および2の結果をまとめたものを表2に示す。実施例1と比較例2との結果から分かるように、炭素源の供給量に対する窒素源の供給量が少ない(すなわち、炭素源の供給量に対する窒素源の供給量が0.4倍未満)と、菌体の増殖およびヒトFcγRIの生産が不良となることが分かる。また、実施例1と比較例1との結果から分かるように、炭素源の供給量に対する窒素源の供給量が十分であっても、培養初期に窒素源を全て投入すると菌体の増殖およびヒトFcγRIの生産が不良となることが分かる。
Figure 0005768341
実施例2
配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち、16番目のグルタミンから289番目のバリンまでのアミノ酸を含むヒトFcγRIをコードするポリヌクレオチドをプラスミドpET26b(+)に挿入した発現ベクターで形質転換する宿主を、大腸菌W3110株にした他は、実施例1と同様な方法でヒトFcγRIを発現する大腸菌を培養した。
30時間培養を行なったところ、培養液の濁度は110に達した(乾燥菌体収量33g/L)。また、培養終了後の培養液に含まれるヒトFcγRIの生産量をELISA法により定量した結果、培養液1Lあたり30mgであった。

Claims (3)

  1. Fc結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクターで形質転換して得られた大腸菌を、前記大腸菌の増殖速度に合わせて炭素源を供給し、前記炭素源の供給量に比例した量の窒素源を供給して培養することで、前記タンパク質を製造する方法であって、
    前記炭素源および窒素源の供給を溶存酸素濃度が40%飽和を超えた時点で実施し、前記炭素源および窒素源の供給後、溶存酸素濃度10から40%飽和となるよう大腸菌を培養し、かつ前記窒素源の供給量が前記炭素源の供給量の0.4倍以上である、前記製造方法。
  2. 炭素源がグルコースであり、窒素源が酵母エキスである、請求項1に記載の製造方法。
  3. 培養液中のグルコース濃度を5g/L以下に維持するよう、グルコースを供給する、請求項2に記載の製造方法。
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