JP5767118B2 - 多孔質または非多孔質鋳物のテンプレートされた成長 - Google Patents

多孔質または非多孔質鋳物のテンプレートされた成長 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、「多孔質または非多孔質鋳物のテンプレートされた成長」という題の2009年2月26日出願の米国特許出願第12/393,804号に対する優先権を主張するものである。
本発明は一般に、多孔質または非多孔質鋳物のテンプレートされた成長、より具体的には、ハニカム基板内での指向的固化を介した多孔質または非多孔質鋳物の形成に関する。
多孔質基板は、触媒作用、濾過、膜などを含めた多様な利用分野において使用可能である。そして、多孔質および他のセル状材料を生産するために押出し加工や発泡などの数多くの加工技術が開発されてきたものの、加工中、多孔および/またはセル状構造のサイズ、形状、方向性、等方性(または異方性)、結合性およびねじれを精確に制御することはなおも困難であり続けている。セル状材料を形成する上でのさらなる課題は、細孔形成剤の広範な使用そして最終製品からそれを除去することに付随する困難に関連している。
結晶性金属(例えばCu)および半導体(例えばSi、GaAsなど)を含む非多孔質基板は、半導体および半導体以外の両方の利用分野において使用可能である。例えば、多結晶シリコンのインゴットは、チョクラルスキ(CZ)成長に対する代替物として、石英るつぼ内での指向性固化を介して、光起電用途のために調製可能である。半導体材料に加えて、金属およびセラミック基板を形成するために、指向性固化を使用することもできる。本明細書で使用される基板とは、その上でプロセスが実施されるかまたはその上にデバイスまたは構造が構築される材料である。
指向性固化は、液相から固相への変態およびそれに付帯する固化体または鋳造体の形成を制御するために適用される一連の措置に関する。したがって、本明細書中で記述される鋳造体または鋳造構造は、中実付形物である。指向性固化には、温度勾配中に液体または溶融原料を通過させて、原料の凝固(固化)をひき起こすステップが関与する。
液体原料は、溶融シリコンなどの単一成分液体または溶融合金(例えばシリコン−ゲルマニウム合金)などの多成分液体を含むことができる。同様に、多成分液体原料は、単相(例えば溶融Si−Ge合金または水−PVA溶液)または多相のいずれを含むこともできる。多相液体原料の一例としては、1つ以上の液体中における気泡、非混和液および/または固体粒子の分散がある。分散はエマルジョンまたはコロイドであり得る。
金属、半導体、セラミクス、ポリマーまたはその複合材料を含めた多孔質または非多孔質材料を形成するために、指向性固化を使用することができる。例えば、液体中の粒子の分散(すなわちスラリー)を含む多成分原料から、微細構造のセル状材料を鋳造することができる。このプロセスには、液体材料を固化させるステップ、固化した(以前液体であった)相を取り出すステップ、および場合により得られる構造を高密度化するステップが関与する。一方向凝固の場合、一方向流路(すなわち線形多孔)を有する多孔質体が形成され得、ここで、流路は、固化された相が先に占有していた体積から形成されている。同様に、例えば溶融シリコンまたは溶融金属合金などの単一成分または多成分液体原料から、非多孔質鋳物を作ることが可能である。指向性固化は、ネットに近い付形物を形成する手段として使用することができる。
単一成分および多成分の両方の液体原料系においては、固化された材料の微細構造ひいては得られる特性を制御する目的で、固化中に空間的に均一な固化先端(固体−液体界面)を維持することが重要である。さらに、多成分系においては、固体−液体界面に沿って粒子および/または溶質の横方向に均一な分布を維持することが重要である。これらの条件は、実際には、液相中に密度勾配駆動型対流が存在することに起因して達成するのが困難である。
指向性固化における対流は、系内部の不可避的な熱勾配の結果もたらされる。垂直方向に安定した密度層化の例においてさえ、液体中に存在する半径方向温度勾配は、対流性流れを生成することができる。この対流性流れは、深刻な溶質偏析ならびに不均一な(すなわち巨視的に湾曲した)固化先端を生成し得る。溶質偏析は次に、熱駆動型対流を補助するかまたはこれに対抗するかもしれない濃度勾配駆動型対流を導く可能性がある。微粒子含有原料の例において、対流性流れは、固体−液体界面に沿って粒子を掃引することができ、このことで極めて不均一な粒子分布が導かれる可能性がある。この問題は一般に、液体の有効寸法が増大するにつれてさらに顕著なものとなる。
指向性固化を介して多孔質鋳物を生産する場合、詳細にはより大きな体積の鋳物について遭遇し得る他の問題は、平行でない結晶粒の核生成および成長に起因する凝固中の孔の連続性または結合性の喪失、ならびに予備高密度化された試料中のグリーン体強度の不適切さである。
以上のことを考えると、固体−液体界面に沿った熱および/または溶質の対流により誘発された不均質性を低減し、大規模試料中のグリーン体強度の不足を削減し、かつ平行でない結晶粒の核生成、成長および衝突に起因する多孔質鋳物中の軸方向結合性の喪失およびねじれの増大を低減する、指向性固化を介した多孔質または非多孔質鋳物の調製方法を開発することが有利であると思われる。
一実施形態によると、テンプレートされた鋳物の形成方法は、ハニカム基板の流路内に液体原料を取込んで原料含有基板を形成するステップと、流路内で液体原料を指向的に固化させるステップとを含む。鋳物は、多孔質または非多孔質構造を含むことができる。
多孔質鋳物は、多成分原料を固化することによって形成可能である。非限定的な例によると、多孔質鋳物の形成には、ハニカム基板の流路の中に液体分散を取込んで分散含有基板を形成するステップ(なお分散は、液体中に分散した粒子を含む)と、分散含有基板を固化装置の冷却ゾーン内へと移動させて流路内部で液体を指向的に固化させるステップと、固化された液体を流路の内部から取り出して、流路内部に粒子の多孔質体を含む構造を形成するステップとが含まれる。場合により、金属、半導体、セラミクスおよびポリマー粒子を1つ以上含み得る粒子は、鋳造構造を高密度にするために焼結または含浸を受けることができる。固化させた相を取り出す行為を省いて単一成分原料または多成分原料を固化させることで、非多孔質鋳物を形成することができる。
さらなる実施形態において、テンプレートされた鋳物は、複数の流路および、流路内部に取込まれた方向的に秩序ある鋳物構造を有するハニカム基板を含む。ハニカム基板自体は、金属、半導体、セラミックまたはポリマー材料またはその混合物または複合材料を含むことができる。一例を挙げると、ハニカム基板は、焼き石膏(例えばCaSO/0.5HO)などの化合物または硫黄などの元素で形成され得る。場合により、ハニカム基板を取り出して金属、半導体、セラミクスまたはポリマー材料またはその混合物または複合材料の、方向的に秩序ある複数の鋳物を生成することが可能である。
本発明の追加の特徴及び利点は、以下の詳細な説明の中で記されており、部分的にはこの説明から当業者には直ちに明らかとなるか、あるいは以下の詳細な説明、クレームならびに添付図面を含め本明細書中で記述されている通りに本発明を実施することにより認識されるものである。
以上の一般的説明および以下の詳細な説明の両方が本発明の実施形態を提示し、請求されている通りの本発明の内容および特徴を理解するための概説または枠組みを提供するように意図されているという点を理解すべきである。添付の図面は、本発明をさらに理解できるようにするために含められ、本明細書に組み入れられ、その一部を構成する。図面は、本発明のさまざまな実施形態を例証し、説明と共に本発明の原理および作業を説明するのに役立つ。
指向性固化の態様を表わした概略図である。 ブリッジマン指向性固化装置の概略図である。 図2Aの詳細図である。 例示的多孔質体の一面の走査電子顕微鏡写真である。 一実施形態にしたがって製造された例示的多孔質セラミック体についての水銀ポロシメトリデータのプロットである。
テンプレートされた鋳物の形成方法は、ハニカム基板の流路内に液体原料を取込んで原料含有基板を形成するステップと、流路内で液体原料を指向的に固化させるステップとを含む。
固化に先立ち、液体原料は、単一成分液体(例えば単相)または多成分液体(例えば単相または多相)を含むことができる。表1は、テンプレートされた鋳物を形成するのに適した液体原料の例を示している。
Figure 0005767118
液体原料は、温度駆動型液相−固相変態を受けることのできるあらゆる材料を含むことができる。溶融状態にすることのできる金属および半導体材料に加えて、液体原料は水、アルコール類、ナフタレンなどを含むことができる。
液体原料は、ハニカム基板の流路内に取込まれる。本明細書中で使用されるハニカム基板とは、相互接続され相互に関係する間仕切りによって確定されている複数の実質的に平行延びる流路を含む中実構造を意味する。流路の本体は、周壁またはスキンによって画定されており、流路の各々は、おそらく、周壁に隣接するものを除いて、本質的に同じ幾何形状(形状および寸法)を有している。流路の断面形状は、円形、三角形、正方形、菱面体形、六角形など、ならびにそれらの組合せであり得る。例示的断面流路寸法(例えば、高さおよび幅または直径)は、約500μm〜1cmの範囲であり得る。ハニカム基板の全長に対応し得る流路長は、1cmから1mまで変動し得る。流路の壁を画定する相互接続され相互に関係する間仕切りは、約0.05mm〜2.5mmの範囲のウェブ厚みを有することができる。間仕切りは多孔質であっても、または非多孔質であってもよい。
ハニカム基板は、金属、半導体、セラミクスおよび/またはポリマーを含めたさまざまな異なる材料で形成され得る。例えばハニカム基板は、Teflon(登録商標)またはPyrex(登録商標)ガラスを含むことができる。一実施形態によると、ハニカム基板には、Corning Inc.から販売されているCelcor(登録商標)コーディエライトハニカムモノリスが含まれる。Celcor(登録商標)ハニカム基板は、1平方インチ(約6.45平方センチメートル)あたり流路約200〜900本の範囲の流路密度を有することができ、対応する壁厚は約2〜6ミル(0.0508〜0.1524ミリメートル)の範囲内にある。Celcor(登録商標)ハニカム基板の前方開放部域は約50〜95%である。Celcor(登録商標)ハニカム内部の個々の流路は、液体原料の深層凍結乾燥を容易にする疎水性多孔質表面を含むことができる。適切なハニカム基板の追加の態様は、全体が参照により本明細書に援用されている、同一出願人の米国特許第5,114,643号明細書、同第4,417,908号明細書および同第4,323,614号明細書中に開示されている。
液体原料は、毛管力、重力および圧力勾配の利用を介して流路内に取込まれ得る。液体原料を、湿潤、真空くみ出しおよび/または貫入により流路内に再充填することができる。
指向性固化の間、液体原料は有利には、ハニカム基板の流路全体にわたり均質に取込まれた状態で維持される。流路内部に液体原料を収納するためにさまざまなアプローチを使用することができる。1つのアプローチでは、液体原料は、適切なるつぼ内に装填され、ハニカム基板は液体原料を流路内に取込むために液体原料内に沈められ、内部にハニカム基板が沈められた液体原料を収納するるつぼは炉内に移動させられる。代替的アプローチにおいては、流路内に液体原料を取込んだ後、ハニカムの1つの軸方向端面に蓋をかぶせて内部に液体原料を保持することができる。
漏洩を防止し、多成分液体原料の沈降を最小限に抑えるために注意を払わなくてはならない。気泡溶解を回避するために、原料をハニカム基板内に取込む前または後に液体原料を脱気することができる。
さまざまな固化装置設計を用いて指向性固化を実施することができる。実施形態にしたがって、垂直ブリッジマン法またはその変形形態を用いて指向性固化が行われる。垂直ブリッジマン法では、管式炉には、加熱されたゾーンを作り出す加熱ユニットと冷却されたゾーンを作り出す冷却ユニットが具備され、これらのユニットが一緒に、ユニット間および炉内部の温度勾配を画定する。
加熱されたゾーンの温度は、液体原料を構成する液相の融点より高く、一方、冷却されたゾーンの温度は液相の凝固点より低い。例えば、加熱されたゾーンの温度は、約−20℃〜100℃の範囲であり得、冷却されたゾーンの温度は、約−200℃〜0℃の範囲であり得る。こうして、液体原料を収納するハニカム基板を、温度勾配を通して加熱されたゾーンから冷却されたゾーンまで移動させることにより、結晶成長(固化)を達成することができる。炉を通したハニカム基板の移動には、加熱されたゾーンおよび冷却されたゾーンとの関係におけるハニカム基板の相対位置を変更することだけが関与するということを理解すべきである。こうして、本明細書で使用される「移動」には、ハニカム基板の移動、加熱ユニットおよび/または冷却ユニットの移動またはその両方が含まれる可能性がある。
以上の固化装置の設計においては、温度勾配が、巨視的に湾曲した固体−液体界面および横方向に不均一な粒子および/または溶質の分布を誘発しうる液相内の自然対流をもたらす可能性があることから、加熱されたゾーンと冷却されたゾーンの間に断熱された(断熱)ゾーンを使用して明確な軸方向勾配を維持し半径方向温度勾配を最小限に抑えることができ、このことが今度は、自然対流、液体原料内部の濃度勾配および固体−液体界面の曲率を最小限にする。断熱ゾーンの長さは、約1mm〜10メートル(例えば約1、5、10または20cm)の範囲であり得る。
垂直勾配凝固方法と呼ばれるブリッジマン法の一変形形態においては、液体原料を含有するハニカム基板および加熱/冷却ユニットは共に静止状態に保持され、その一方で、入熱(例えば、炉の一端部での入熱)は、ハニカム基板との関係において温度勾配の場所を効果的に移動させるように時間的に調整される。垂直勾配凝固方法には、いずれの稼動部分の並進運動も関与しないことから、固化中の液体原料の撹拌を少なくする結果となるかもしれない。
固体−液体界面の形態は、原料組成の選択、ならびに温度勾配と結晶成長速度により制御可能である。温度勾配は、加熱されたゾーンおよび冷却されたゾーンの温度によって制御されるが、一方固体−液体界面の速度ひいては成長速度は相対並進運動速度により制御される。例えば、一定の温度勾配で、セルまたはデンドライト間の間隔は典型的に、成長速度の上昇と共に減少する。有利には、ブリッジマン指向性固化系は、温度勾配および得られる結晶成長速度の両方の独立した制御を提供する。
垂直ブリッジマン法および垂直勾配凝固法の両方において、ハニカム基板は有利には、その軸方向流路寸法が結晶成長の方向に対し実質的に平行に整列されるような形で方向づけされている。ハニカム基板が温度勾配を通して移動させられている(またはその逆の)時に、相対的な並進運動速度は恒常または可変であり得る。運動には場合により撹拌(例えばディザー(dither))が随伴し得る。
局所的温度が液相の凝固点より低い断熱ゾーン内に液体原料が移動するにつれて、液体原料は固化させられ、その結果連続結晶がもたらされる可能性がある。一実施形態において、プロセスは、固化先端(固体−液体界面)が断熱ゾーン内の恒常な位置に維持されるような形で、すなわち、結晶成長速度および正味並進運動速度が等しくなるように系を構成することによって、制御される。
液体から固体への相変態は、装置内を一回通過させる中でまたは、各々完全なまたは部分的な再融解および/または再凝固が関与し得る多数回の通過を介して達成可能である。鋳物の微細構造を精緻化するためには、多重通過プロセスを使用することができる。
指向性固化結晶の形態は、局所的熱条件に強く左右される。例えば、固体−液体界面の前方液体原料が充分に過冷却されている場合、固化界面は、セルまたはデンドライトを含む複雑な非平面形態を獲得することができる。過冷却が大きくなればなるほど、形態は複雑になり得る。過冷却を大きくし固化速度を速くするために、例えば、結晶形態は通常、側枝を有する長いデンドライトを含む。異方性線形多孔を形成するために有利である柱状成長は、比較的低い成長速度で達成可能である。
複数の結晶粒がハニカム基板の各流路内で核生成し成長できることを確認すべきである。一実施形態によると、液体原料を固化させる前に、各々の流路内に1つ以上の種結晶を取込むことが可能である。種結晶は、所望の結晶方位を促進するために使用され得、こうして、配向単晶成長を促進し、得られる鋳造構造の指向性を増強することが可能となる。
多孔質鋳物の形成方法は、ハニカム基板の流路内に多成分液体原料を取込むステップを含む。多成分原料は、適切な単一成分または多成分液体または単相溶液中に分散した粒子を含むスラリーなどの多相混合物であり得る。スラリーは、本質的に、水中に分散したアルミナ粒子など固体粒子−液体混合物で構成され得、あるいは、さらに水−PVA液体中に分散したアルミナ粒子などの追加の溶媒または溶質を含むこともできる。
例示的方法は、ハニカム基板の流路内に多成分液体原料を取り込んで原料含有基板を形成するステップ(なお多成分液体原料は液体(例えば溶媒)および少なくとも1つの溶質または固体粒子の分散を含む)と、流路内部の液体を指向的に固化させるために固化装置の冷却されたゾーン内に原料含有基板を移動させるステップと、流路内部から固化した液体を取り出して流路内部で沈殿した溶質および/または粒子の秩序ある多孔質体を含む鋳物を形成するステップとを含む。多孔質体内部の残存細孔は、結晶成長方向に対して実質的に平行に整列され得、1超(例えば、1、2、4または10超)の縦横比を有することができ、ここでこの縦横比は、横断面寸法(高さ、幅または直径)に対する長さの比を表わす。多孔質鋳物を形成するために流路内部から固化した液体を取り出すプロセス中またはその後に、場合により鋳物を高密度化することができる。高密度化という行為は、それが使用される場合、鋳造構造からミクロ多孔が除去させるような部分的焼結をもたらし得るが、固化した液体によって形成されたマクロ多孔は保持される。
粒子は、金属、セラミックまたはポリマー粒子、例えば炭素、シリコン、ゲルマニウム、錫、銅、アルミナ、シリカ、ジルコニア、Teflon(登録商標)、ポリエチレンなどならびにそれらの混合物および合金を含むことができる。分散は、液体中に分散した0.1〜90体積%の粒子を含むことができる。液体原料は、例えば架橋、ゲル化または沈殿して粒子を形成する固体粒子または粒子前駆体を含んでいてもよい。
さらなる実施形態において、多成分原料は、適切な溶媒中に分散した溶質を含む単相液体であり得る。溶質材料の例としては、ケイ酸、ポリビニルアルコール(PVA)などが含まれる。溶媒の例としては、水、アルコールなどが含まれる。原料は、溶媒中に分散した約0.01〜90体積%の溶質を含むことができる。
上述の多成分液体原料の代わりに、液体原料は、実質的に非多孔質の鋳物を生成するために指向性固化され得る単一成分を含むことができる。単一成分液体原料の例としては、溶融シリコン、ゲルマニウム、錫、銅などが含まれる。
上述の例示的液体原料の各々について、当業者であれば、例えば鋳物の所望の多孔率または他の特性に応じて、適切な成分(粒子、溶媒、溶質など)を選択することができる。粒子が使用される場合、その平均粒径は、数ナノメートルから約10μmの範囲である。一実施形態において、液体原料内に取込まれる固体粒子は、液体原料が取込まれる流路の有効寸法(高さ、幅、直径)の最高約10%の平均粒径を有することができる。
分散などの多成分液体原料は、場合により、1つ以上の溶媒または、例えば核生成、結晶成長、晶癖、凝集、軟凝集および/または沈殿を制御するために使用できる界面活性剤、分散剤、結合剤、細孔形成剤などの他の原料改質剤を含んでいてもよい。ポリメタクリル酸ナトリウムおよびポリメタクリル酸アンモニウムを含む水溶液であるDARVAN(登録商標)ブランドの分散剤などの分散剤を用いて、スラリー中の粒子の凝集を防ぐことができる。ポリビニルアルコール(PVA)などの結合剤を用いて、焼結前のテンプレートされた粒子のグリーン体強度を増強することが可能である。デンプンなどの細孔形成剤を用いて、もたらされる鋳物における細孔サイズ、細孔体積および/または結合性を増強することができる。
粒子または溶質を含む液体原料の例では、当初原料中に懸濁させられていた粒子/溶質は連続的に固化相から排除される。結晶が成長するにつれて、液体は、固相と液相の間で分割される。粒子または溶質は、前進する固体−液体界面の前に蓄積し、隣接する結晶の間で(すなわち粒界に沿って)掃引される。こうして、深いセルまたはデンドライト界面形態の場合、粒子/溶質はセル間またはデンドライト間空間内に捕捉される。固相へ向かう液体の喪失は、液相中の粒子または溶質の濃度を効果的に増大させ、結晶成長方向に沿った濃度の増加をもたらす。
多相多成分液体原料が関与する指向性固化の基本的属性が、図1に概略的に示されている。断面で示されているように、複数の結晶粒(例えば氷晶)110が、矢印Aで表わされている結晶成長方向で、粒子含有液体原料120から成長している。結晶粒が成長するにつれて、液相124は、固体−液体界面115で固化した相114へと変態する。液体原料120は、内部に固相(例えばセラミック粒子)126が分散した液相124(例えば水)を含む。液相が固化するにつれて、粒子126は、成長する結晶粒110から絶えず排除され、顆粒間間隔dを画定するセル間またはデンドライト間空間130の内部に蓄積する。顆粒間間隔は、結晶成長方向に沿って一定であっても可変的であってもよい。
多孔質鋳物を形成するためには、固化した結晶(例えば氷晶)を除去して、細孔構造を作り出す。固化した結晶は、例えば凍結乾燥により除去され得、これにより固化した材料は昇華により直接気相に変態させられ、こうして表面張力によりひき起こされる潜在的損傷は回避される。昇華の間、圧力は低下させられ、固化した相を昇華させるのに充分な熱が供給される。系から気体が離れるにつれて、それまでに固化した結晶の形で残存細孔が残される。すなわち、細孔は、固化した相により一旦占有されていたセル状、柱状、薄板状および/またはデンドライト状構造の複製である。
昇華プロセスが終結した時、所望の細孔形態を有する多孔質体が形成される。多孔質鋳物は、線形細孔の2次元アレイまたは細孔の3次元アレイを含むことができる。細孔は、例えば円形、楕円形または矩形を含めたさまざまな断面形状を有することができる。
液体原料中に結合剤または他の改質剤が取込まれる実施形態においては、任意の脱結合ステップとそれに続く高温での鋳造構造の焼結ステップにより、ハニカム基板の流路内部で多孔質体を高密度化することができる。ミクロ多孔は焼結により除去されてもされなくてもよいが、結晶により作り出されるマクロ多孔は有利には保持される。
ケイ酸水溶液などの多成分単相溶液を含む液体原料の例においては、固化に先立ちまたはその間にケイ酸はゲル化し、相分離し重合してシリカフレークおよび/または繊維を形成し得るオキシ水酸化ケイ素を形成することができる。
ハニカム基板自体は、焼結の前か、間かまたは後に鋳物から(例えばエッチング、蒸発、浸出、昇華、熱分解などにより)分離されて、独立した鋳物のアレイを生産することができる。場合により、さらなる加工ステップでアレイを合せて混合させて、モノリシック体を形成することができる。したがって、一実施形態において、鋳物は、多孔質または非多孔質鋳造材料がハニカム流路内に組込まれたハニカム基板を含む複合材料である。さらなる実施形態において、鋳物は、本質的に、ハニカム基板の流路内部の指向性固化によって形成された鋳造構造で構成されており、これはその後取出された。
テンプレートされた鋳物を製造する上述の方法では、独立した結晶が、ハニカム基板の各流路内で成長させられる。このように固化を各流路内に局在化させることで、特に多孔質鋳物の形成に関して、プロセスの大型化を容易にする数多くの緩衝およびバッフル効果の利点が導かれる。
ハニカムテンプレート式指向性固化プロセスは、有利にも、ランダムに配合した結晶が指向性固化中に核生成し衰えずに成長する性向を改善させる。最大温度勾配の方向は最終的にセル状またはデンドライト状結晶粒の配向された平行結晶粒成長を促進するものの、実際の加工条件は、成長し互いに衝突し合う有限数の誤配向された(非平行)結晶粒を生成する確率が高い。この結晶粒衝突は、利用可能な近接多孔の望ましくない減少、透過率の減少そして多孔質鋳物のねじれの増加をもたらし得る。
従来の指向性固化において、平行でない結晶粒の核生成および成長に付随する効率の悪さは、より大きい直径のアンプルによって増幅され、したがって拡大するうえで課題を提起する。しかしながら、個々のハニカム流路内部への結晶粒の閉じ込めが関与するこの構成の場合、隣接する流路内の平行でない結晶粒は互いに相互作用できず、その結果究極的に指向性の増強およびねじれの削減がもたらされる。
個別のハニカム流路内部への結晶粒の閉じ込めは、平行でない結晶粒の大規模な衝突を妨げ、こうして究極的に、指向性が増強され、ねじれが削減される結果になる。ハニカム基板は、熱および化学的対流に影響を及ぼす特徴的寸法から全体的鋳物寸法を有効に切り離すことから、成長界面に沿った熱および化学的対流により誘発される不均質性に伴う問題点および平行でない粒子の衝突に起因する指向性の喪失を大幅に克服することができる。
本アプローチの追加の利点は、固化中の熱勾配の効果の減少に関するものである。以上で指摘したとおり、半径方向熱勾配および垂直方向に不安定な密度成層は、所望の微細構造の形成と干渉し得る浮力駆動型熱対流を導く可能性がある。固体−液体界面に隣接する対流駆動型流は、有意な粒子および/または溶質の偏析を導く可能性があり、このことが今度は微細構造の不均質性を導く。理想的には、指向性固化中の拡散は、固体−液体界面の前方の拡散輸送のみに制限される。
熱対流は、固化されつつある液体有効空間寸法の三乗に対応する。理論により拘束されることは望まないが、従来の指向性固化系では、熱対流の影響は(dampに正比例し、ここでdampは、固化先端の平面内(すなわち結晶成長方向に対し垂直な平面内)で測定される液体アンプルの有効寸法(例えば直径)である。こうして、アンプルの直径が増大するにつれて、熱対流およびそれに付随する不利点は、益々管理し難くなり得る。大部分の指向性固化系において、半径方向の熱勾配は、大型化の成功を直接脅かす。
熱対流および半径方向熱勾配の有害な影響は、特に大型化に関して、固化をハニカム基板の個々の流路内部に局在化させることによって、大幅に克服可能である。換言すると、dchanが各流路の有効寸法(直径または幅)であり、dhoneyがハニカム基板の有効寸法である場合(dchanはdhoneyよりも非常に小であり)、熱および化学的対流は(dchanに正比例しdhoneyからは独立している。こうして、対流dchanに影響を与える寸法は、大型化寸法dhoneyから事実上切り離される。
指向性固化を制御するためにハニカム基板を使用することのさらに一層の利点は、特に大きな寸法の多孔質鋳物と併せて、ハニカム基板により付与されるグリーン体強度の増強にある。グリーン体の機械的堅牢性を増大させるために使用可能である有機および無機結合剤の使用にもかかわらず、昇華および焼結という行為は両方とも、本体に適切な強度が欠如している場合に、その崩壊を導く可能性がある。実際、大部分の大型基板において遭遇すると思われる大きな応力および毛管力から見て、結合剤単独では不適切であると考えられている。
ハニカムテンプレートされた多孔質鋳物において指向性、ねじれ、表面積、間隔、形状および強度についての制御は、異なる分野における応力のための遠大な潜在的可能性を提供する。この可能性としては、SOFC、電極、触媒作用、センサー濾過/分離デバイス、光触媒などが含まれ、その全てが所望の多孔質微細構造を有する材料を製造するためのプロセスの恩恵を受けている。例えば、細孔の指向性(異方性/および低いねじれは、細孔に沿った物質移行および運動量輸送の増強をもたらし、一方高密度の壁は、ランダムなまたは等方性の多孔よりも優れた機械的安定性および固体状態導電特性(熱的、電子的、光学的など)を提供する。
以上の方法によって製造された多孔質鋳物は、スターリングエンジン再生器および熱音響再生器において使用可能である。熱音響再生器においては、例えば、一つの場所から別の場所まで熱を圧送するために高振幅音波を使用することができ、あるいは、電気へと転換可能である音を誘発するために温度勾配を使用することができる。多孔質鋳型を含む熱音響再生器のための利用分野の例としては、天然ガスの液化、ハイブリッド車両およびストーブ/冷蔵庫/浄水器の組合せが含まれる。熱音響再生器の詳細は、例えば、その内容全体が参照により本明細書に援用されている米国特許第6,725,670号明細書および同第5,901,556号明細書の中に記載されている。
実施形態は以下の実施例によりさらに明確になる。
ブリッジマンタイプの指向性固化系200は、図2中に断面で概略的に示されている。X軸およびZ軸はそれぞれに半径方向および軸方向を意味する。Celcor(登録商標)ハニカム基板210を、水中の約40wt%のコロイドアルミナと2wt%のポリ(ビニル)アルコールの混合物を含む液体原料230を収納するるつぼ220の中に浸す。Celcor(登録商標)ハニカム基板は、各々約800×800μmの流路の正方形のアレイを含む。隣接する流路を分離する壁厚は、約80μmである。浸漬の、ハニカム流路212A−Eには、液体原料が充填される。
るつぼ220は、ガイドワイヤー(図示せず)から懸吊され、断熱されたブリッジマンタイプの管式路250内に降下される。炉は、加熱されたゾーン252、断熱ゾーン254および冷却されたゾーン256を含む。断熱ゾーンの長さLは約5cmである。固化プロセス中、加熱されたゾーンの温度は約20℃〜25℃の間にあり、冷却されたゾーンの温度は約−80℃〜−50℃の間にあり、加熱されたゾーン252から断熱ゾーン254を通って冷却されたゾーン256までに至るるつぼの相対的並進運動速度は約20μm/秒である。
試料の組成特性および幾何学的特性を考慮に入れることにより、そして加熱されたゾーンおよび冷却されたゾーンの温度、断熱ゾーンの長さおよび並進運動速度を選択することにより、固化先端234に沿って断熱ゾーン254内部に固体−液体界面を維持することができる。固体−液体界面は、固化した領域236と液体領域232を分離する。
特に、図2Bを参照すると、そこには、基板210の単一流路212Cとの関係における固化プロセスの寸描が示されている。流路212Cは、流路壁212C1および212C2により画定されている。これらの流路壁は、隣接する流路212Bおよび212D(図2A)の一部に共通である。断熱ゾーン254に起因して、固化先端234を横断する熱流速ラインは、実質的に固化先端に対して垂直であり、このことは半径方向における対流効果を削減することができる。
指向性固化の後、るつぼの内容物は凍結乾燥され焼結される。図3は、流路212B、212Cおよび212Dの代表的な走査電子顕微鏡写真(SEM画像)を示す。この軸方向図には、流路壁212C1および212C2が明確に見える。流路は各々、指向性固化したアルミナの多孔質鋳物を含む。アルミナミクロ薄板は、プレートレット形状の細孔320により分離された焼結コロイドアルミナの軸方向プレートレット310を含む。プレートレットおよび細孔は、流路に対し実質的に平行な方向で整列させられる。薄板間間隔は約30μmである。
前述の多孔質鋳物のための水銀ポロシメトリデータは図4に示されている。卓越したピーク410は、約30μmの薄板間間隔に対応する。ピーク420は、Celcor(登録商標)ハニカム壁を含むコーディエライトウェブ材料の固有の1〜2μmの多孔に対応し、ピーク430は、コロイドアルミナ格子間多孔(100〜200nm)に対応する。
比較のため、約60μmの平均流路直径および約79%という測定上の多孔率を有するように市販の不焼成ハニカム基板を冷間加工する縮小押出し加工(RE)により、修正されたハニカム基板を作製した。縮小押出し加工プロセスは相対的に複雑であり、これにはハニカムグリーン体の再水和ならびに、縮小押出し加工中の流路の崩壊を防ぐ適切な液体ワックスを用いたハニカム流路の再充填が関与する。
指向性固化(DS)した多孔質鋳物および比較用縮小押出し(RE)基板のためのポロシメトリおよび透過率データが表2に示されている。指向性固化した多孔質鋳物は、縮小押出し加工試料のおよそ60μmの流路直径に対して約29μmの平均流路直径(D50)を有する。本発明の試料および比較用試料は、匹敵する多孔率を有している。
Figure 0005767118
任意の多孔質材料の固有透過率kはk=Cdであり、ここでCは流れ経路の形態に関係づけされる無次元定数であり、dは平均または有効細孔直径である。透過率は、多孔質媒質を通る流体流速qについての関係を以下の通り定義するダルシーの法則から計算可能である:
Figure 0005767118
なお式中、A=断面積、μ=粘度そしてΔp=距離Δxを横断した圧力差である。したがって、単一ダルシー単位は、1センチメートルあたり1気圧の圧力勾配の下で1平方センチメートルを通して1センチポアズの粘度の流体が1ml/秒で流れることができるようにする多孔質媒質の透過率である。
表2を参照すると、約29μmの平均流路直径を有する指向性固化した多孔質鋳物の透過率は、約66ダルシーであり、一方約60μmの平均流路直径を有する比較用縮小押出し加工ハニカム基板の透過率は200〜400ダルシーである。
2つの試料間の平均流路直径の差異を考慮に入れることにより、指向性固化した多孔質鋳物についての有効透過率を推定することができる。指向性固化した多孔質鋳物のモデル化した透過率は282ダルシーであり、これは60μmの平均流路直径を仮定している。この値は、縮小押出し加工試料と比べて有利であり、優れた細孔結合性を示す。
本明細書中で使用される単数形態、前後関係が明らかに別段の指示をするのでないかぎり、複数の指示対象を含む。したがって、例えば1つの「液体」に対する言及には、前後関係が明らかに別段の指示をするのでないかぎり、2つ以上のこのような「液体」を有する例が含まれる。
本明細書において範囲は、「約」1つの特定の値から、かつ/または「約」別の特定の値まで、として表現され得る。このような範囲が表現される場合、例には、1つの特定の値から、かつ/またはもう1つの特定の値まで、が含まれる。同様にして、値が先行する単語「約」を用いて近似値として表現される場合、その特定の値が別の態様を形成することが理解される。さらに、範囲各々の端点が、他方の端点との関係においてと同時に、他方の端点とは独立した形でも有意であることが理解される。
別段の明示的な記述がないかぎり、そのステップが一つの具体的順序で実施されることを要求するものとして本明細書中に記されている任意の方法をみなすべきであることは全く意図されていない。したがって、方法クレームが、そのステップの従うべき順序を実際に記していない場合、またはステップを1つの具体的順序に限定すべきことがクレームまたは明細書中で別途具体的に述べられていない場合、任意の特定の順序を暗示することは全く意図されていない。
同様に、本明細書中の詳述が、特定の要領で「プログラミングされている」または「構成されている」本発明の構成要素を意味する場合があることも指摘される。この点において、このような構成要素は、このような詳述が意図された使用の詳述に対抗するものとしての構造的詳述である場合、特定の特性を具現するかまたは特定の要領で機能するように「プログラミングされている」かまたは「構成されている」。さらに具体的には、1つの構造要素が「プログラミングされる」かまたは「構成される」要領に対する本明細書中の言及は、その構成要素の既存の物理的条件を意味し、したがって、その構成要素の構造的特徴の限定的な詳述として考えられるべきである。
当業者にとっては、本発明の精神および範囲から逸脱することなく本発明にさまざまな修正および変更を加えることができるということは明らかである。当業者であれば、本発明の製品および内容を包含する開示された実施形態の修正、組合せ、下位組合せおよび変形形態を考えつくかもしれないことから、本発明は、添付のクレームおよびその等価物の範囲内の全てのものを含むとみなされるべきである。

Claims (4)

  1. (i)テンプレートとして用いられるハニカム基板の実質的に平行の流路内に液体原料を取込んで原料含有基板を形成するステップと、
    (ii)前記流路内で前記流路の方向に前記液体原料を指向的に固化させるステップであって、該ステップが、固化装置の加熱ゾーンから冷却ゾーンへ、前記加熱ゾーンと前記冷却ゾーンとの間に形成される断熱ゾーンを介して前記原料含有基板を移動させる工程を含むステップと、
    を含むことを特徴とする、テンプレートを用いた成形体の形成方法。
  2. 前記液体原料が単一成分単相液体であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記液体原料が多成分単相液体であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 前記液体原料が少なくとも1つの固相を含む多成分原料であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
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