JP5763715B2 - 営巣判定装置および営巣判定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電線を支持する支持体または当該支持体に設けられた構造物等に、例えばカラス等の動物による営巣の有無、または営巣の可能性を判定する営巣判定装置および営巣判定方法に関する。
カラスは、概ね3月から8月にかけての繁殖期に、電線を支持する支持体または当該支持体に設けられた構造物、例えば電柱の腕金や変圧器の上に巣を作ることがある。カラスは、小枝、木片、あるいは針金ハンガ等を用いて巣を作る。針金ハンガは導体であるし、小枝や木片も雨で濡れることにより導電性を帯びる。このため、電柱の腕金や変圧器等に巣が作られると、針金ハンガや濡れた小枝等が、充電部分に接触し、停電を引き起こすことがある。
停電を未然に防ぐために、現在、作業者が管轄地域を巡回して目視調査を行う方法や、カラスが過去に巣を作った場所を記録した紙媒体または電子媒体のファイルを調べる方法等により、巣を探し出し、巣を駆除している。しかし、このような人間の直接的な活動に頼る方法では、巣の発見の確実性を高めることが難しく、巣の駆除を徹底することが困難である。また、巣の発見に時間がかかり、作業負担が大きい。
一方、下記の特許文献1には、電柱の近傍にある監視所にビデオカメラを設置し、ビデオカメラにより電柱の上部を撮影し、撮影された映像をレコーダに記録し、記録された映像を、営巣の発見に役立てる技術が記載されている。
特開平4−74991号公報
しかしながら、管轄地域内にある多数の電柱のうちのどの電柱にカラスが巣を作るかを予測することは困難である。それゆえ、上記特許文献1に記載された技術を採用し、巣の発見の確実性を高めるためには、ビデオカメラを電柱ごとに設置し、電柱ごとに撮影を行わなければならない。その結果、多数のビデオカメラを用意する必要があり、設備費用が高くなる。
また、多数のビデオカメラにより撮影された多数の映像をすべて見てカラスの営巣活動を探し出す作業は長い時間がかかり、また作業負担が大きい。
また、管轄地域が広い場合には、電柱の数がより多くなるため、設置すべきビデオカメラの個数が膨大となり、莫大な設備費用が発生し、撮影される映像の数も膨大となり、作業者は非常に長時間映像を見なければならなくなる。それゆえ、上記特許文献1に記載の技術を採用して広い管轄地域における営巣探索を行うことは、経済性、効率性および作業性があまりに悪く、現実的でない。
本発明は例えば上述したような問題に鑑みなされたものであり、本発明の第1の課題は、カラス等の巣の発見または営巣の可能性の判断を正確にかつ低コストで行うことができる営巣判定装置および営巣判定方法を提供することにある。
また、本発明の第2の課題は、巣を発見しまたは営巣の可能性を判断する作業を確実かつ迅速に行うことができ、かつ当該作業にかかる負担を軽減することができる営巣判定装置および営巣判定方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の営巣判定装置は、電線を支持する支持体または当該支持体に設けられた構造物に取り付けられ、検出面を有し、動物が前記検出面に接触したこと、または動物が前記検出面を押圧したことを検出し、この検出結果に対応する検出信号を出力するセンサと、前記センサから出力された前記検出信号に基づき、前記動物が前記検出面に接触した接触回数または前記動物が前記検出面を押圧した押圧回数を計数する計数部と、前記計数部により計数された接触回数または押圧回数に基づき、前記動物による営巣の有無または営巣の可能性を判定する判定部とを備えていることを特徴とする。
また、本発明の第2の営巣判定装置は、上述した本発明の第1の営巣判定装置において、前記支持体は電柱であり、前記センサは前記電柱の腕金上または前記電柱に支持された電気設備上に設けられていることを特徴とする。
また、本発明の第3の営巣判定装置は、上述した本発明の第1または第2の営巣判定装置において、前記センサは、導電性を有する第1の導電性層と、導電性および可撓性を有する第2の導電性層と、前記第2の導電性層を前記第1の導電性層から離間した状態となるように前記第1の導電性層の上方において支持する支持層とを備えていることを特徴とする。
また、本発明の第4の営巣判定装置は、上述した本発明の第1ないし第3のいずれかの営巣判定装置において、前記判定部は、1日当たりの接触回数または押圧回数が基準値を超えた日が所定の日数以上連続した場合に、営巣ありまたは営巣の可能性ありと判定することを特徴とする。
また、本発明の第5の営巣判定装置は、上述した本発明の第1ないし第4のいずれかの営巣判定装置において、前記センサから出力された検出信号を計数部へ送信する通信部を備え、前記通信部は前記支持体間に架設された通信線を用いて前記センサから前記計数部へ前記検出信号を送信することを特徴とする。
また、本発明の第6の営巣判定装置は、上述した本発明の第5の営巣判定装置において、前記通信部は、前記センサが設けられている支持体を識別することができる識別情報が付加された前記検出信号を前記計数部へ送信し、前記計数部は、前記識別情報に基づき、複数の支持体の中から1つの支持体を特定し、当該特定された支持体につき接触回数または押圧回数を計数し、前記判定部は、前記特定された支持体につき営巣の有無または営巣の可能性を判定することを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明の営巣判定方法は、電線を支持する支持体または当該支持体に設けられた構造物に取り付けられたセンサの検出面に動物が接触したこと、または当該検出面を動物が押圧したことを検出する検出ステップと、前記検出ステップにおける検出結果に基づき、前記動物が前記検出面に接触した接触回数または前記動物が前記検出面を押圧した押圧回数を計数する計数ステップと、前記計数ステップにおいて計数された接触回数または押圧回数に基づき、前記動物による営巣の有無または営巣の可能性を判定する判定ステップとを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、カラス等の巣の発見または営巣の可能性の判断を高精度にかつ低コストで行うことができる。また、本発明によれば、巣を発見しまたは営巣の可能性を判断する作業を確実かつ迅速に行うことができ、かつ当該作業にかかる負担を軽減することができる。したがって、本発明によれば、営巣探索を行うべき領域が広範囲に亘る場合でも営巣探索を経済的に少ない労力で効率よく行うことができる。
本発明の実施形態による営巣判定装置を示す説明図である。 本発明の実施形態による営巣判定装置を示すブロック図である。 本発明の実施形態による営巣判定装置におけるセンサを接着シートおよび腕金と共に示す断面図である。 本発明の実施形態による営巣判定装置におけるセンサ(接触を検出している状態)を接着シートおよび腕金と共に示す断面図である。 本発明の実施形態による営巣判定装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態による営巣判定装置から出力された判定結果の表を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1および図2は、本発明の実施形態による営巣判定装置を示している。図3および図4は当該営巣判定装置のセンサの構成を示している。
図1において、本発明の実施形態による営巣判定装置10は、電線を支持する支持体または当該支持体に設けられた構造物における動物による営巣の有無または営巣の可能性を判定する装置である。動物は、主として鳥類であり、より具体的には、巣が停電を引き起こすおそれのある鳥類であり、典型的にはカラスである。電線を支持する支持体は典型的には電柱、鉄塔であるが、電線を支持する他の支持体もこれに含まれる。また、電線を支持する支持体に設けられた構造物には、電柱の腕金、電気設備(変圧器、カットアウト、がいし装置、開閉器、継電器、制御箱、コネクタ、通信ケーブル分岐部、クロージャー等)、その他の種々の電力供給用設備、通信用設備、工事用設備が含まれる。また、営巣判定装置10は、複数の支持体につき、営巣の有無またはその可能性を支持体ごとに判定することができる。以下、説明の便宜上、動物としてカラスを例にあげ、複数の支持体として複数の電柱52を例にあげ、支持体に設けられた構造物として電柱の腕金53および変圧器54を例にあげる。なお、図1中には電柱52が2本しか描かれていないが、営巣判定装置10が適用されている管轄地域には、より多くの電柱52が存在するものとする。
営巣判定装置10は、カラスとの接触を検出する複数のセンサ11と、センサ11から出力された検出信号を送信する送信装置12と、送信装置12から送信された検出信号を受信する受信装置13と、送信装置12と受信装置13との間を結ぶ通信線14と、受信装置13により受信された検出信号に基づき、カラスの接触回数を計数すると共に営巣の有無またはその可能性を判定する情報処理装置15とを備えている。
センサ11は、電線51が架設された複数の電柱52のそれぞれに設けられている。図1中の右側の電柱52に着目すると、当該電柱52には3つのセンサ11が設けられている。3つのセンサ11のうち、第1および第2のセンサ11は当該電柱52の腕金53上にそれぞれ設けられている。第3のセンサ11は変圧器54上に設けられている。図1中の左側の電柱52に着目すると、当該電柱52には2つのセンサ11が設けられ、これらのセンサ11は当該電柱52の腕金53上にそれぞれ設けられている。各センサ11は後述するようにシート状に形成され、例えば接着シート27(図3参照)を介して腕金53の上面、または変圧器54の上面に貼り付けられ、固定されている。
なお、センサ11を各電柱52の頂上に設けてもよいし、送信装置12上や、通信ケーブル分岐部18上に設けてもよい。また、センサ11の腕金53等への固定方法は、接着シート27を用いて貼り付ける方法に限らず、ボルトで固定する方法でもよいし、紐で縛る方法でもよい。
各センサ11は、原理的には、互いに接近して対向するように配置された一対の導電体を備え、一方の導電体の上面側に検出面が設けられ、物体が検出面に接触しまたは検出面を押圧すると、当該一方の導電体が撓み、当該一方の導電体が他方の導電体と接触し、検出信号が出力される感圧センサまたは接触センサである。
具体的には、各センサ11は、図3に示すように、絶縁性材料により形成されたベース層21と、ベース層21上に設けられ、導電性材料により形成された下側導電性層22と、下側導電性層22の上方に設けられ、導電性材料により形成された上側導電性層23と、下側導電性層22上に設けられ、絶縁性材料により形成され、上側導電性層23を下側導電性層22から離間した状態となるように支持する支持層24と、上側導電性層23上に設けられ、絶縁性材料により形成されたカバー層25とを備えている。また、上側導電性層23およびカバー層25は、可撓性および弾性を有している。
各センサ11は、全体としてみると、シート状に形成され、ベース層21の下面がセンサ11の下面に相当し、当該下面は、角筒状に形成された腕金53等の上面に接着シート27により貼り付けられている。また、カバー層25の上面がセンサ11の上面に相当し、当該上面が検出面26となっている。
図4に示すように、カラスがセンサ11の検出面26上に乗ると、カラスの重みにより、カバー層25および上側導電性層23が下向きに押圧されて撓み、上側導電性層23が下側導電性層22に接触する。これにより当該センサ11から検出信号が出力される。一方、カラスが検出面26から離れると、カバー層25および上側導電性層23は、それぞれが有する弾性により図3に示すような平らな状態に戻り、上側導電性層23が下側導電性層22から離れる。これにより当該センサ11からの検出信号の出力が停止する。
なお、各センサ11は、導電体間の接触の有無を検出するタイプのセンサに限らず、導電体間の抵抗の変化を検出するタイプのセンサ、または導電体間の静電容量の変化を検出するタイプのセンサ、あるいは絶縁性材料中に導電性粒子を拡散させた感圧導電シート等を用いることができる。また、導電体を層状に形成するのではなく、多数の電極の配列として形成してもよく、またはマトリクス状に張り巡らされた導電パターンとして形成してもよい。
図1に示すように、送信装置12は、センサ11から出力された検出信号を情報処理装置15へ送信する通信装置であり、受信装置13および通信線14と共に通信部の具体例である。送信装置12は、電柱52ごとに1台ずつ設けられ、各送信装置12は電柱52に取り付けられている。各送信装置12の複数の入力端子には、当該送信装置12が取り付けられた電柱52に設けられた複数のセンサ11が入力用の信号ケーブル16を介してそれぞれ接続されている。また、送信装置12の出力端子は出力用の信号ケーブル17および通信ケーブル分岐部18を介して通信線14に接続されている。なお、送信装置12をセンサ11ごとに設けてもよい。
通信線14は電柱52間に架設された通信ケーブルである。通信線14は、金属ケーブルまたは光ケーブルである。通信線14として、電話回線網または光通信網等を構成する通信ケーブルを利用してもよいし、検出信号を送信するための専用の通信ケーブルを設けてもよいが、電話回線網または光通信網等を構成する通信ケーブルを利用する方が専用の通信ケーブルを設けるよりも営巣判定装置10を低コストで実現することができる。また、検出信号を送信装置12から受信装置13へ無線通信により送ってもよい。
送信装置12は、当該送信装置12に接続された各センサ11から出力されたアナログの検出信号をデジタル信号に変換する。また、送信装置12は検出信号をデジタル信号に変換する際、検出信号に識別情報を付加する。そして、送信装置12は、デジタル信号に変換され、識別情報が付加された検出信号を情報処理装置15に送信する。
識別情報は、個々の電柱52を識別するための情報である。例えば、電柱52ごとに固有の電柱番号を予め定め、この電柱番号を送信装置12の記憶部に記憶させ、この電柱番号を識別情報として用いてもよい。また、送信装置12が固有の製品番号または固有の通信用アドレスを有している場合には、当該製品番号または通信用アドレスを識別情報として利用してもよい。
受信装置13は、送信装置12から送信された検出信号を受信し、受信した検出信号を情報処理装置15に送る。受信装置13は例えば事業所55に取り付けられ、その入力側には通信線14が接続され、出力側には情報処理装置15が接続されている。
情報処理装置15は、上記検出信号に基づき、カラスの接触回数を計数すると共に、営巣の有無または営巣の可能性を判定する装置であり、例えば事業所55に設けられたパーソナルコンピュータである。情報処理装置15には例えば屋内配線等を介して受信装置13が接続されている。情報処理装置15は、図2に示すように、CPU(演算処理装置)31、ハードディスク装置、フラッシュメモリ等の記憶装置32、キーボード、マウス等の入力装置33、および液晶ディスプレイ等の出力装置34を備えており、これらはバスを介して相互に接続されている。CPU31は、記憶装置32に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、計数部35、判定部36、出力部37および制御部38として機能する。
計数部35は、後述する営巣判定処理(図5参照)において、各センサ11から出力された検出信号に基づき、カラスが各センサ11の検出面26に接触した接触回数を電柱52ごとに、かつ日ごとに計数する。具体的には、計数部35は、例えば、カラスがセンサ11の検出面26上に乗り、これにより検出信号の出力が開始されたことを認識したとき、これを1回と数える。また、計数部35は、検出信号に付加された上記識別情報に基づき、複数の電柱52の中から1つの電柱52を特定し、当該特定された電柱52につき接触回数を計数する。異なる識別情報が付加された複数の検出信号が情報処理装置15に送信された場合、計数部35は、識別情報ごとに接触回数を計数する。これにより、電柱52ごとの接触回数の計数が実現する。なお、日ごとの接触回数の計数については後述する。
判定部36は、営巣判定処理(図5参照)において、計数部35により計数された接触回数に基づき、カラスによる営巣の有無または営巣の可能性を電柱ごとに判定する。具体的には、判定部36は、各電柱52につき、1日当たりの接触回数が所定の基準値を超えた日が所定の日数以上連続した場合に、営巣ありまたは営巣の可能性ありと判定する。また、判定部36は、検出信号に付加された上記識別情報に基づき、複数の電柱52の中から1つの電柱52を特定し、当該特定された電柱52につき営巣の有無または営巣の可能性を判定する。異なる識別情報が付加された複数の検出信号が情報処理装置15に送信された場合、判定部36は、識別情報ごとに営巣の有無または営巣の可能性を判定する。これにより、電柱52ごとの営巣の有無またはその可能性の判定が実現する。
出力部37は、営巣判定処理(図5参照)において、判定部36による判定結果を出力装置34に出力する。制御部38は、計数部35、判定部36、出力部37、記憶装置32、入力装置33、出力装置34等を制御し、また、受信装置13から出力される検出信号の受信処理を行う。
図5は営巣判定装置10における営巣判定処理を示している。営巣判定処理は、各センサ11から出力された検出信号に基づき、カラスの接触回数を計数すると共に、カラスによる営巣の有無または営巣の可能性を電柱52ごとに判定する処理である。
図5中の営巣判定処理において、まず、情報処理装置15の制御部38は、各センサ11から送信装置12、通信線14および受信装置13を介して送られてきた検出信号を受信したか否かを判断する(ステップS1)。検出信号を受信した場合(ステップS1:YES)、制御部38は、検出信号に付加された識別情報を抽出し、また、当該検出信号を受信した日時を示す日時情報を生成し、抽出した識別情報と生成した日時情報とを関連づけ、互いに関連づけられた識別情報および日時情報の組合せを検出情報として記憶装置32に記憶する(ステップS2)。
続いて、制御部38は、判定開始指令が入力されたか否かを判断する(ステップS3)。すなわち、営巣の有無または営巣の可能性を知りたいと考えた作業者は、情報処理装置15の入力装置33を操作し、判定開始指令を情報処理装置15に入力する(例えば入力装置33の所定のキーを押す)。制御部38は、この判定開始指令の入力の有無を判断する。
判定開始指令の入力のない間(ステップS3:NO)、制御部38は、ステップS1およびS2の処理、すなわち、検出信号の受信に応じた識別情報および日時情報の記憶を繰り返し実行する。一方、判定開始指令が入力されると(ステップS3:YES)、制御部38は、当該判定開始指令が入力された日以前に記憶装置32に記憶された検出情報を記憶装置32から読み出す(ステップS4)。なお、判定開始指令が入力された日以前に記憶装置32に記憶された検出情報が多量である場合には、判定開始指令が入力された日以前の所定の期間(例えば1ヶ月、3ヶ月または6ヶ月等)に記憶された検出情報を読み出すこととしてもよい。
続いて、計数部35が、各電柱52につき、日ごとの接触回数を計数する(ステップS5)。具体的には、検出情報に含まれる識別情報を用いて各電柱52を特定し、当該検出情報に含まれる日時情報を用いて各日を特定し、同一の識別情報を有し、かつ同一の日を示す日時情報を有する検出情報の個数を計数する。同一の識別情報を有し、かつ同一の日を示す日時情報を有する検出情報の個数は、1日に、1本の電柱において、当該1本の電柱に設けられた複数のセンサ11の検出面26にカラスが接触した回数に等しい。計数部35は、計数結果を、電柱52ごとにかつ日ごとにCPU31の主記憶メモリまたは記憶装置32に一時的に記憶する。
続いて、判定部36が、各電柱52につき、1日当たりの接触回数が所定の基準値を超えた日が所定の日数以上連続したか否かを判定する(ステップS6)。例えば、判定部36は、各電柱52につき、1日当たりの接触回数が50回を超えた日が2日連続したか否かを判定する。
1本の電柱52につき、1日当たりの接触回数が50回を超えた日が2日連続した場合には(ステップS6:YES)、判定部36は、当該電柱52につき、営巣ありまたは営巣の可能性ありと判定する(ステップS7)。一方、1本の電柱52につき、1日当たりの接触回数が50回を超えた日が2日連続しなかった場合には(ステップS6:NO)、判定部36は、当該電柱52につき、営巣がなく、かつ営巣の可能性もないと判定する(ステップS8)。判定部36がこのような判定結果を電柱52ごとにCPU31の主記憶メモリまたは記憶装置32に一時的に記憶する。
続いて、出力部37が、判定部36による判定結果を出力装置34に出力する(ステップS9)。具体的には、出力部37は、判定結果を液晶ディスプレイに表示する。
ここで、図6は、液晶ディスプレイに表示された判定結果の表を示している。図6に示す表において、判定の対象となった複数の電柱の番号または名称が表示され、各電柱につき、日ごとの計数値が表示されている。さらに、各電柱につき、営巣の有無またはその可能性の有無が表示されている。図6に示す例では、判定開始指令が入力された日が10日である。また、国道幹60号の電柱につき、8日および9日においてカラスの接触回数がそれぞれ50回を超え、国道幹63号の電柱につき、5日および6日においてカラスの接触回数がそれぞれ50回を超えている。したがって、国道幹60号および63号の電柱につき、営巣の有無またはその可能性があるとの判定結果が表示されている。
なお、営巣の有無または営巣の可能性の判定方法は、図5中のステップS6、S7およびS8に示す方法に限らない。例えば、各電柱につき、所定の日数(例えば7日間)における接触回数の総数が所定の基準値を超えた場合に、営巣の有無または営巣の可能性があると判定してもよい。
また、営巣の有無または営巣の可能性があるとの判定に用いる接触回数の基準値は、次の方法で決定することができる。すなわち、カラスの巣は小枝、木片、針金ハンガ等により作られている。ここで、巣の材料である小枝、木片、針金ハンガ等の1つ1つを巣の構成要素というとすると、巣の構成要素の個数を接触回数の基準値とすることができる。例えば、1つの巣が30本の小枝と、25本の木片と、5つの針金ハンガで作られている場合には、この巣の構成要素の個数は60個である。この場合、カラスは60個の構成要素を1つずつ電柱の腕金上の1カ所に運んできて巣を作ると考えられるので、カラスは当該巣を作るために60回、センサ11の検出面26に接触すると考えられる。したがって、この場合、60回よりもわずかに下回る回数、例えば50回を接触回数の基準値とする。このような基準値の決定方法によれば、カラスによる営巣の有無または可能性を高精度に判定することができる。
また、営巣の有無または営巣の可能性を判定する期間は、カラスの営巣活動の特徴に基づいて決定することができる。すなわち、カラスの営巣活動は、例えば2日ないし3日間の短期間のうちに連続的に行われることが多い。すなわち、多くの場合、カラスは2日か3日の間、集中して巣作りを行い、巣を完成させてしまう。したがって、営巣の有無または営巣の可能性を判定する期間を例えば2日といった短期間とすることで、カラスによる営巣の有無または可能性を高精度に判定することができる。このようなカラスの巣作りの特徴から、例えば50回の接触回数を超える日が例えば2日間といった短期間連続した場合に、営巣の有無または営巣の可能性ありと判定することで、営巣の有無またはその可能性を高精度に判定することができる。
以上、本発明の実施形態による営巣判定装置10によれば、作業者はカラスの巣の発見またはカラスによる営巣の可能性の判断を低コストに行うことができる。すなわち、営巣判定装置10は、複数のセンサ11を電柱52ごとに設け、センサ11から出力される検出信号を送信する送信装置12を電柱52ごとに設け、検出信号を受信する受信装置13および営巣判定処理を行う情報処理装置15を設けることで、営巣の有無またはその可能性の判定を実現することができる。センサ11は図3に示すような簡単な構成であるがゆえに安価であり、送信装置12も安価に製造することができる。通信線14は電柱52に架設された既存のものを利用することができ、受信装置13も既設ものを用いることができる。また、情報処理装置15は、1台のパーソナルコンピュータを用意し、それにソフトウェアをインストールすれば実現できる。このように営巣判定装置10は少ない設備費用で導入することができ、それゆえ、作業者は、低コストで、巣の発見または営巣の可能性の判断を行うことができる。
また、営巣判定装置10によれば、カラスがセンサ11の検出面26に接触する回数を電柱52ごとに計数し、その計数結果に基づいて営巣の有無またはその可能性を判定するので、営巣の有無またはその可能性を高精度に判定することができる。また、上述したように、カラスの巣作りの特徴に基づいて判定方法および判定基準を決定することで、営巣の有無またはその可能性の判定精度を高めることができる。したがって、作業者は、営巣判定装置10を用い、巣の発見または営巣の可能性の判断を正確に行うことができる。
また、営巣判定装置10によれば、作業者が判定開始指令を入力するだけで、営巣の有無または営巣の可能性の判定が瞬時に自動的に行われ、その結果が出力される。したがって、作業者は、巣の発見または営巣の可能性を判断する作業を確実かつ迅速に行うことができ、かつ当該作業にかかる負担を軽減することができる。
また、営巣判定装置10によれば、センサ11は上述したように安価であるので、多数の電柱にセンサ11を取り付けても、設備費用が膨大にはならず、また、電柱の本数が多数であっても、各電柱についての営巣の有無またはその可能性の判定処理に時間がかかることはない。また、電柱やセンサ11の個数が多数であっても、作業者は、判定開始指令を情報処理装置15に入力しさえすれば、図6に示すような判定結果を瞬時に得ることができる。したがって、営巣判定装置10によれば、作業者は、営巣探索を行うべき領域が広範囲に亘る場合であっても、営巣探索を経済的に少ない労力で効率よく行うことができる。
なお、上述した実施形態では、作業者が判定開始指令を入力したときに、情報処理装置55が計数、判定および判定結果の出力を実行する場合を例にあげたが、本発明はこれに限らない。情報処理装置55が自動的に周期的に(例えば毎日)計数、判定および判定結果の出力を実行することとしてもよい。この場合には、営巣の有無またはその可能性があるとの判定結果が出力されたときに、同時に警報を発するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、接触回数の計数および営巣の有無またはその可能性の判定を、事業所55に設けられた情報処理装置15により行う場合を例にあげたが、本発明はこれに限らない。例えば、接触回数を日ごとに計数し、計数結果を日ごとに送信する機能を各送信装置12に持たせてもよい。
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う営巣判定装置および営巣判定方法もまた本発明の技術思想に含まれる。
10 営巣判定装置
11 センサ
12 送信装置(通信部)
13 受信装置(通信部)
14 通信線(通信部)
15 情報処理装置
16、17 信号ケーブル
18 通信ケーブル分岐部
21 ベース層
22 下側導電性層
23 上側導電性層
24 支持層
25 カバー層
26 検出面
27 接着シート
31 CPU
32 記憶装置
33 入力装置
34 出力装置
35 計数部
36 判定部
37 出力部
38 制御部
51 電線
52 電柱(支持体)
53 腕金
54 変圧器
55 事業所

Claims (7)

  1. 電線を支持する支持体または当該支持体に設けられた構造物に取り付けられ、検出面を有し、動物が前記検出面に接触したこと、または動物が前記検出面を押圧したことを検出し、この検出結果に対応する検出信号を出力するセンサと、
    前記センサから出力された前記検出信号に基づき、前記動物が前記検出面に接触した接触回数または前記動物が前記検出面を押圧した押圧回数を計数する計数部と、
    前記計数部により計数された接触回数または押圧回数に基づき、前記動物による営巣の有無または営巣の可能性を判定する判定部とを備えていることを特徴とする営巣判定装置。
  2. 前記支持体は電柱であり、前記センサは前記電柱の腕金上または前記電柱に支持された電気設備上に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の営巣判定装置。
  3. 前記センサは、
    導電性を有する第1の導電性層と、
    導電性および可撓性を有する第2の導電性層と、
    前記第2の導電性層を前記第1の導電性層から離間した状態となるように前記第1の導電性層の上方において支持する支持層とを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の営巣判定装置。
  4. 前記判定部は、1日当たりの接触回数または押圧回数が基準値を超えた日が所定の日数以上連続した場合に、営巣ありまたは営巣の可能性ありと判定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の営巣判定装置。
  5. 前記センサから出力された検出信号を計数部へ送信する通信部を備え、
    前記通信部は前記支持体間に架設された通信線を用いて前記センサから前記計数部へ前記検出信号を送信することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の営巣判定装置。
  6. 前記通信部は、前記センサが設けられている支持体を識別することができる識別情報が付加された前記検出信号を前記計数部へ送信し、
    前記計数部は、前記識別情報に基づき、複数の支持体の中から1つの支持体を特定し、当該特定された支持体につき接触回数または押圧回数を計数し、
    前記判定部は、前記特定された支持体につき営巣の有無または営巣の可能性を判定することを特徴とする請求項5に記載の営巣判定装置。
  7. 電線を支持する支持体または当該支持体に設けられた構造物に取り付けられたセンサの検出面に動物が接触したこと、または当該検出面を動物が押圧したことを検出する検出ステップと、
    前記検出ステップにおける検出結果に基づき、前記動物が前記検出面に接触した接触回数または前記動物が前記検出面を押圧した押圧回数を計数する計数ステップと、
    前記計数ステップにおいて計数された接触回数または押圧回数に基づき、前記動物による営巣の有無または営巣の可能性を判定する判定ステップとを備えていることを特徴とする営巣判定方法。
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