JP5763450B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技球を遊技盤の遊技領域に発射させる発射装置を備えた遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機では、発射ハンドルの操作により遊技盤の遊技領域に遊技球が発射されることで、図柄変動ゲームを行い得るようになっている(例えば、特許文献1)。特許文献1のパチンコ遊技機では、発射ハンドルの操作量により遊技球を発射させる遊技領域を変化させている。そして、特許文献1のパチンコ遊技機では、遊技状態に応じて遊技球の発射が推奨される遊技領域に遊技球を発射させることを促すような遊技機能を電飾装置で行える旨、開示されている。
特開2007−267892号公報
ところで、特許文献1のようなパチンコ遊技機では、遊技球の発射が推奨される遊技領域に遊技球が発射されていない場合、エラー発生の報知の一種として適切な遊技領域に遊技球を発射させることを報知する仕様が考えられる。
しかしながら、遊技球の発射が推奨される遊技領域に遊技球を発射させている際、意図せずに遊技球の発射が推奨される遊技領域とは異なる遊技領域に遊技球が飛んでいく場合がある。そして、考えられる上記仕様では、このように意図せずに遊技球の発射が推奨される遊技領域とは異なる遊技領域に遊技球が飛んでいってしまった場合にも上記エラー発生の報知が行われることになってしまう。その結果、遊技球の発射が推奨される遊技領域に遊技球を発射させる折角の報知も、却って遊技者に煩わしさを与えてしまう可能性があった。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、遊技者に与える煩わしさを低減させつつ遊技球の発射が推奨される遊技を促すことができる遊技機を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、遊技球を遊技盤の遊技領域に発射させる発射装置を備え、前記遊技盤には、発射の強弱により遊技球の打ち分けができる複数の遊技領域が形成され、遊技状態毎に遊技球の発射が推奨される遊技領域対応付けられており、所定の条件のもとで遊技球の発射が推奨される遊技領域を報知手段で報知する遊技機において、前記発射装置には、遊技者が操作する発射操作部と、電気信号に応じた発射の強度で遊技球の発射を行う発射実行手段と、前記発射操作部の操作量に応じた抵抗値を示すように可変する発射可変抵抗器と、前記発射可変抵抗器に基づく電気信号を前記発射実行手段に出力する発射信号出力手段と、が備えられており、記発射実行手段が遊技球を発射させている発射の強度を判定する強度判定手段と、前記強度判定手段の判定結果に基づき前記報知手段を制御する報知制御手段と、を備え、遊技状態が切り替わることに伴って遊技球の発射が推奨される遊技領域が切り替えられた後、遊技球の発射が推奨される遊技領域を報知する推奨報知演出が、予め決められた期間、実行されるように構成され、前記報知制御手段は、当該推奨報知演出が終了した後、前記強度判定手段がその時の遊技状態に対して遊技球の発射が推奨される遊技領域とは異なる遊技領域に遊技球を発射させている発射の強度であることを判定する場合に、エラー報知演出の実行制御を行うことができることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記エラー報知演出は、報知準備期間の間、遊技球の発射が推奨される遊技領域とは異なる遊技領域に遊技球を発射させている発射の強度であることを継続して判定される場合に、実行制御され、前記報知準備期間は、前記推奨報知演出が終了した後に、開始されうることを要旨とする。
本発明によれば、遊技者に与える煩わしさを低減させつつ遊技球の発射が推奨される遊技を促すことができる。
パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。 第1の実施形態の遊技盤を示す正面図。 (a),(b)は当りの種類を説明する説明図。 パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。 (a)は右打ち推奨報知演出を説明する説明図、(b)は左打ち推奨報知演出を説明する説明図、(c)はエラー報知演出を説明する説明図、(d)は第1の実施形態で推奨される遊技方法を説明する説明図。 エラー報知演出設定処理の流れを示すフローチャート。 (a)〜(c)はエラー報知演出が実行される際の流れを説明する説明図。 (a)は第2の実施形態の遊技盤を示す正面図、(b)は第2の実施形態で推奨される遊技方法を説明する説明図。
(第1の実施形態)
以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機に具体化した第1の実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。
図1には、パチンコ遊技機10が略示されており、パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠12の前面側には前枠13が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠13は、図1に示すようにパチンコ遊技機10を機正面側から見た場合において、中枠12に重なるように組み付けられている。前枠13は、遊技球を貯留可能な上皿14を一体成形した構成とされているとともに、裏面側には、機内部に配置された遊技盤YBを保護するガラス支持枠が組み付けられている。また、中枠12の前面側であって前枠13の下部には、上皿14から溢れ出た遊技球を貯留する下皿15が装着されているとともに、下皿15の右方には、遊技球を遊技盤YBに発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル16が装着されている。また、パチンコ遊技機10には、各種音声を出力して音声演出を行う複数のスピーカSPが配置されている。
以下、発射ハンドル16の構成について詳しく説明する。
発射ハンドル16には、遊技者が該発射ハンドル16を操作する際に把持するグリップ部17が備えられている。また、グリップ部の周囲には、回動操作可能に取り付けられた操作レバー17aが設けられている。なお、操作レバー17aは、図示しない付勢部材により、常に回動操作方向(図1において時計回り方向)とは逆方向(即ち、戻り方向)に付勢されている。さらに、グリップ部17には、押しボタン式のソレノイド用スイッチSW6(図4に示す)の押圧突起18が外部に露出するように配置されている。押圧突起18が押圧されている間は遊技球が遊技領域に向かって発射されないようになっている。なお、ソレノイド用スイッチSW6は、操作レバー17aの操作中における遊技球の発射を強制的に停止可能にするスイッチである。さらに、グリップ部17において遊技者が発射ハンドル16を操作する際に接触する位置には、導電性を有する金属で形成されたリング状のタッチ感知環19(図4に示す)が配設されている。
次に、遊技盤YBの構成について図2にしたがって詳しく説明する。
図2に示すように、遊技盤YBのほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する演出表示装置20が配設されている。演出表示装置20には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。本実施形態において演出表示装置20の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置20の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出用の図柄としての演出図柄)を用いて行われる。以下、演出表示装置20の図柄変動ゲームで用いる飾り図柄を「飾図」と示す。
また、演出表示装置20の左下方には、複数個の発光体(本実施形態ではLED)が配設された盤面飾り部材Kが装着されている。そして、盤面飾り部材Kには、上段の左から4個及び下段の左から3個の合計7個(複数個)の発光体で構成した第1特別図柄発光部を備えた第1特別図柄表示装置21が設けられている。また、盤面飾り部材Kには、上段の左から5番目から3個及び下段の左から4番目から4個の合計7個(複数個)の発光体で構成した第2特別図柄発光部を備えた第2特別図柄表示装置22が設けられている。このため、第1,第2特別図柄表示装置21,22では、第1特別図柄発光部と第2特別図柄発光部の配置が異なることで、第1,第2特別図柄表示装置21,22の形状は、非同一となる。
そして、第1,第2特別図柄表示装置21,22では、各特別図柄発光部のうち、所定個数(1個以上)の特別図柄発光部の発光体を点灯させて、その点灯した特別図柄発光部の位置と個数によって区別される組み合わせを導出する図柄変動ゲームが発光表示されるようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームで点灯又は消灯する特別図柄発光部を特別図柄として扱っている。特別図柄は、大当り(当り)か否かの内部抽選(大当り抽選(当り抽選))の結果を示す報知用の図柄である。以下、第1特別図柄表示装置21の図柄変動ゲームを「第1特図変動ゲーム」と示し、第1特図変動ゲームで用いる特別図柄を「特図1」と示す。また、第2特別図柄表示装置22の図柄変動ゲームを「第2特図変動ゲーム」と示し、第2特図変動ゲームで用いる特別図柄を「特図2」と示す。また、以下の説明で、第1特図変動ゲームと第2特図変動ゲームを纏めて示す場合には「特図変動ゲーム」と示す。また、以下の説明で、単に「特図」と示す場合には、特図1と特図2の両図柄を示すものとする。
第1,第2特別図柄表示装置21,22には、複数種類(本実施形態では101種類)の特図の中から、大当り抽選の抽選結果に応じて選択された特図が、特図変動ゲームの終了によって確定停止表示される。第1,第2特別図柄表示装置21,22における101種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる100種類の大当り図柄と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄と、に分類される。
また、演出表示装置20には、各列毎に[1]〜[9]の9種類の数字が飾図として表示されるようになっている。また、演出表示装置20における各列の飾図は、図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って変動表示されるようになっている。図柄の変動(変動表示)とは、演出表示装置20、第1,第2特別図柄表示装置21,22において、表示図柄の種類を変化させながら図柄又は図柄列が動作している状態を示す。
そして、第1特別図柄表示装置21と演出表示装置20では、同時に第1特図変動ゲームと該第1特図変動ゲームに係わる表示演出(飾図による図柄変動ゲーム)が開始され、同時に終了する(即ち、同時に特図と飾図が確定停止表示される)。具体的には、図柄変動ゲームの開始に伴って、第1特別図柄表示装置21では発光体の点灯及び消灯することで特図の変動が開始する一方で、演出表示装置20では各列の飾図の変動が開始する。同様に、第2特別図柄表示装置22と演出表示装置20では、同時に第2特図変動ゲームと該第2特図変動ゲームに係わる表示演出(飾図による図柄変動ゲーム)が開始され、同時に終了する(即ち、同時に特図と飾図が確定停止表示される)。具体的には、図柄変動ゲームの開始に伴って、第2特別図柄表示装置22では発光体の点灯及び消灯することで特図の変動が開始する一方で、演出表示装置20では各列の飾図の変動が開始する。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、第1特図変動ゲームと第2特図変動ゲームとが同時に実行されないように構成されている。そして、特図変動ゲームを開始させる際、その時点における第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数が共に「1」以上である場合は、第2特図保留記憶数に基づく第2特図変動ゲームが優先して実行される。一方、特図変動ゲームの開始条件が成立した際、その時点における第1特図保留記憶数が「1」以上であって、第2特図保留記憶数が「0(零)」である場合は、第1特図保留記憶数に基づく第1特図変動ゲームが実行される。すなわち、第2特図変動ゲームは、後述する始動条件が成立すると、その時点において先に第1特図保留記憶数として記憶されている特図1の始動保留球が存在する場合であっても、その始動保留球よりも先に実行される(割り込み実行される)。なお、本実施形態において、特図変動ゲームと普図ゲームとは同時に実行可能である。
そして、演出表示装置20には、第1,第2特別図柄表示装置21,22の表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的に言えば、第1,第2特別図柄表示装置21,22に大当りを認識し得る大当り図柄(当り図柄)が確定停止表示される場合には、演出表示装置20にも大当り図柄が原則として確定停止表示される。また、第1,第2特別図柄表示装置21,22にはずれを認識し得るはずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置20にもはずれ図柄が原則として確定停止表示される。なお、演出表示装置20に確定停止表示される大当り図柄は、原則として、全列の飾図が同一図柄となる図柄組み合わせによって構成される。また、第1,第2特別図柄表示装置21,22に大当りを認識し得る大当り図柄が確定停止表示される場合でも、演出表示装置20に確変示唆図柄(確変示唆表示結果)が確定停止表示される場合もある。なお、確変示唆図柄は、大当り抽選の抽選確率が低確率(通常確率)から高確率に変動する確率変動状態(以下、「確変状態」と示す)が付与される可能性があることを示唆する図柄である。本実施形態において、飾図による確変示唆図柄は、はずれ図柄の中でも、特定の図柄組み合わせ([123]や[121]など)が該当する。
また、演出表示装置20に確定停止表示されるはずれ図柄は、原則として、全列の飾図が異なる飾図となる図柄組み合わせや、1列の飾図が他の2列の飾図とは異なる飾図となる図柄組み合わせによって構成される。演出表示装置20は、第1,第2特別図柄表示装置21,22に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾図は特図に比較して遥かに大きく表示される。このため、遊技者は、演出表示装置20に確定停止表示された飾図から大当り(当り)又ははずれを認識し得る。
また、演出表示装置20では、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に図柄列の変動が停止するようになっており、特定の2列(本実施形態では左右の2列)に同一の飾図が一旦停止表示された場合、リーチが形成される。ここで、一旦停止表示とは、画像表示部GHにおいてゆれ変動状態で表示されている状態であり、画像表示部GHにおいて図柄が確定停止している確定停止表示とは区別される。
また、盤面飾り部材Kにおいて第2特別図柄表示装置22(第2特別図柄発光部)の右方には、複数個(本実施形態では2個)の発光体(本実施形態ではLED)で構成した第1特別図柄保留発光部を備えた第1特別図柄保留表示装置23が配設されている。第1特別図柄保留表示装置23は、機内部で記憶した特図1用の始動保留球(第1始動保留球)の記憶数(以下、「第1保留記憶数」と示す)を遊技者に報知する。第1保留記憶数は、遊技盤YBに配設した第1始動入賞口26に遊技球が入球することで1加算される一方で、第1特図変動ゲームの開始により1減算される。したがって、特図変動ゲーム中に第1始動入賞口26へ遊技球が入球すると、第1保留記憶数はさらに加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積される。
また、盤面飾り部材Kにおいて第1特別図柄保留表示装置23の右方には、複数個(本実施形態では2個)の発光体(本実施形態ではLED)で構成した第2特別図柄保留発光部を備えた第2特別図柄保留表示装置24が配設されている。第2特別図柄保留表示装置24は、機内部で記憶した特図2用の始動保留球(第2始動保留球)の記憶数(以下、「第2保留記憶数」と示す)を遊技者に報知する。第2保留記憶数は、遊技盤YBに配設した第2始動入賞口27に遊技球が入球することで1加算される一方で、第2特図変動ゲームの開始により1減算される。したがって、特図変動ゲーム中に第2始動入賞口27へ遊技球が入球すると、第2保留記憶数はさらに加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積される。
また、盤面飾り部材Kにおいて第2特別図柄保留表示装置24の右方には、複数個(本実施形態では2個)の発光体(本実施形態ではLED)で構成した普通図柄発光部を備えた普通図柄表示装置25が配設されている。普通図柄表示装置25では、複数種類の普通図柄を変動させて1つの普通図柄を導出する普通図柄変動ゲーム(以下「普図ゲーム」と示す)が行われる。そして、普通図柄表示装置25では、大当り抽選とは別に行う普図当りか否かの内部抽選(後述する普図当り抽選)の抽選結果を表示する。すなわち、普図当り抽選に当選した場合(普図当りの場合)には、普図ゲームで普通図柄の当り図柄(本実施形態では左側の普通図柄表示部が点灯)が確定停止表示(導出)される。一方、普図当り抽選に当選しない場合(普図はずれの場合)には、普通図柄のはずれ図柄(本実施形態では右側の普通図柄表示部が点灯)が確定停止表示(導出)される。
また、演出表示装置20の下方には、遊技球の入球口26aを有する第1始動入賞口26と遊技球の入球口27aを有する第2始動入賞口27が上下方向に並ぶように配置されている。第1始動入賞口26は、常時遊技球の入球を許容し得るように入球口26aを常時開放させた構成とされている。一方で、第2始動入賞口27は始動手段としての普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開放部材としての開閉羽根28を備えており、開閉羽根28が開動作することにより遊技球の入球を許容し得るように入球口27aを開放させる構成とされている。そして、各始動入賞口26,27の奥方には入球した遊技球を検知する始動口スイッチSW1及び始動口スイッチSW2(図4に示す)が配設されている。各始動入賞口26,27は、入球した遊技球を始動口スイッチSW1,SW2で入球検知することにより、特図変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。
また、第2始動入賞口27の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う下大入賞口扉29を備えた特別電動役物である下大入賞口(以下、「下AT」と示す)30が配設されている。下AT30の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図4に示す)が配設されている。また、各始動入賞口26,27の右上方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う右大入賞口扉31を備えた特別電動役物である右大入賞口(以下、「右AT」と示す)32が配設されている。右AT32の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW4(図4に示す)が配設されている。各AT30,32は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(本実施形態ではともに14個)の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。下AT30は、大当り遊技中に下大入賞口扉29の開動作によって開放されることで遊技球の入賞が許容される。また、右AT32は、大当り遊技中に右大入賞口扉31の開動作によって開放されることで遊技球の入賞が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。
また、遊技盤YBにおいて演出表示装置20の下方には、普通図柄作動ゲート(以下、「ゲート」と示す)GTが配設されている。ゲートGTの奥方には、入球し通過した遊技球を検知するゲートスイッチSW5(図4に示す)が配設されている。ゲートGTは、遊技球の通過を契機に、普図ゲームの始動条件(普図当り抽選の抽選契機)のみを付与し得る。本実施形態のゲートGTは、各始動入賞口26,27及び下AT30と右AT32の間に配置されている。また、本実施形態のゲートGTの入球口は、各入球口26a,27a(各始動入賞口26,27)及び右AT32の下方に配置されているとともに、各入球口26a,27a(各始動入賞口26,27)と下AT30の間に配置されている。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置20によって遊技球の流路が左流路と右流路に分岐されている。そして、左流路では、遊技球が第1始動入賞口26、第2始動入賞口27、又は下AT30へ向かうように釘などの遊技構成部材が遊技盤YBに配置されている。これにより、遊技球の流路が左流路となる場合には、演出表示装置20の左側に形成される左側領域YB(L)を遊技球が流下するとともに、第1始動入賞口26、第2始動入賞口27、又は下AT30へと向かうことになる。また、右流路では、遊技球が第2始動入賞口27、右AT32、ゲートGT、又は下AT30へ向かうように釘などの遊技構成部材が遊技盤YBに配置されている。これにより、遊技球の流路が右流路となる場合には、図2の仮想線Yに示すように、演出表示装置20の右側に形成される右側領域YB(R)を遊技球が通過するとともに、第2始動入賞口27、右AT32、ゲートGT、又は下AT30へ向かうことになる。そして、遊技盤YBに発射された後、各流路を流下する遊技球は、遊技盤YBの最下方に位置するとともに何れの入賞口やゲートにも入球しなかった遊技球をアウト球として機外に排出するためのアウト球口33に向かうことになる。
したがって、本実施形態において、遊技者は、発射ハンドル16の遊技球の発射の強度を調整することで(強弱により)、左流路に基づく左側領域YB(L)及び右流路に基づく右側領域YB(R)の何れか、希望する領域(遊技盤YB)に遊技球を発射させて打ち分けることができる。このため、本実施形態であれば、遊技者は、遊技球が左流路(すなわち左側領域YB(L))を流下する発射の強度で発射ハンドル16を操作することで、第1始動入賞口26、第2始動入賞口27、又は下AT30へと遊技球を向かわせ得る。また、本実施形態であれば、遊技者は、遊技球が右流路(すなわち右側領域YB(R))を流下する発射の強度で発射ハンドル16を操作することで、第2始動入賞口27、右AT32、ゲートGT、又は下AT30へと遊技球を向かわせ得る。以下では、遊技球が左流路(すなわち左側領域YB(L))を流下する発射の強度で発射ハンドル16を操作することを「左打ち」や「左打ち遊技」と示すとともに、遊技球が右流路(すなわち右側領域YB(R))を流下する発射の強度で発射ハンドル16を操作することを「右打ち」や「右打ち遊技」と示す。
また、本実施形態において、下AT30は、左側領域YB(L)及び右側領域YB(R)に跨って配置されているとともに左流路及び右流路のどちらからも到達し得るように配置されている。しかしながら、左流路から下AT30までの流路には、右流路から下AT30までの流路に比していずれの入賞口やゲートにも入球しないでアウト球口33へ到達し易くなるよう遊技構成部材が遊技盤YBに配置されている。すなわち、本実施形態において、大当り遊技中には、右打ちすることで左打ちする場合に比して右AT32へは勿論のこと下AT30にも遊技球を到達させ易いことになる。このため、右打ち遊技が推奨される遊技状態は、大当り遊技中である場合となる。
また、本実施形態では、左打ち遊技中に各始動入賞口26,27への到達後、これらに入球しなかった反動により、左打ちしているにもかかわらず右側領域YB(R)に遊技球が飛んで行ってしまうこともあり得る。また、左打ちしていても釘などの跳ね返りにより、遊技盤YBの上方に打ち出された遊技球が右側流路を通って右側領域YB(R)に飛んで行ってしまうこともあり得る。このようなことは、遊技者が右打ち遊技を行うつもりがなくても意図(遊技方法)に関係なく起り得ることである。そして、このように左打ちしているにもかかわらず右側領域YB(R)に遊技球が飛んで行ってしまった場合には、発射されて流下する遊技球の状況だけ見れば右打ち遊技を行っている場合と同様の状況となってしまうことになる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、遊技者にとって有利な確率変動(以下、「確変」と示す)状態が付与される場合がある。確変状態が付与された場合、大当り抽選の当選確率(抽選確率)を低確率(通常確率)から高確率へ変動(向上)される。また、確変状態は、次回の大当りが生起される迄の間、付与される。確変状態は、大当り抽選の当選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、遊技者にとって有利な状態となる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変動時間短縮(以下、「変短」と示す)機能を備えている。変短機能は、普図ゲームの変動時間が短縮されるとともに、ゲートGTの通過に基づく普図当り抽選の当選確率(抽選確率)を低確率から高確率に変動させる変短状態を付与する機能である。また、変短状態中は、1回の普図当り抽選に当選したことに基づく開閉羽根28の合計開放時間が、非変短状態中に比して長くなる。このように、変短状態は、開閉羽根28が遊技者にとって有利に動作し、単位時間当りの第2始動入賞口27への入球率が向上するため、遊技者にとって有利な状態となり得る。そして、変短状態は、単位時間当りの開閉羽根28の開放時間が増加する開放時間増加状態であって、第2始動入賞口27への入球率が向上する入球率向上状態でもある。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10に規定する大当り遊技について図3(a),(b)を参照して以下に説明する。
大当り遊技は、特図変動ゲーム(飾図による図柄変動ゲーム)にて大当り図柄が確定停止表示され、該特図変動ゲームの終了後に開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出の終了後には、大入賞口(下AT30又は右AT32)が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では16ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技では、大入賞口(下AT30又は右AT32)の大入賞口扉(下大入賞口扉29又は右大入賞口扉31)の開閉が所定回数行われるまでである。そして、1回のラウンド遊技中に大入賞口(下AT30又は右AT32)は、規定個数(入球上限個数となる本実施形態では7球)の遊技球が入賞するまでの間、又は規定時間(ラウンド遊技時間となる本実施形態では25秒又は0.04秒)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合、図3(a),(b)に示す複数種類(本実施形態では6種類)の大当りの中から1つの大当りが決定(選択)され、その決定された大当りに基づく大当り遊技(当り遊技)が付与されるようになっている。なお、本実施形態では、大入賞口(下AT30又は右AT32)の開放態様として5種類を設定しているとともに、開放態様と開放する大入賞口との組み合わせにより6種類の大当りを設定している。そして、6種類の大当りのうち、何れの大当りとするかは、大当り抽選に当選した際に決定する特図(大当り図柄)の種類に応じて決定される。本実施形態において100種類の特図の大当り図柄は、図3(a),(b)に示すように、特図毎に分類される。そして、特図の大当り図柄では、大当りの種類が特定されるとともに大当り遊技(開放される大入賞口)の種類と当該大当り遊技の終了後を確変状態とするか否か及び変短状態とするか否かに基づく遊技状態が特定される。
そして、図柄Aには、特図1の大当り図柄として45種類が振分けられている。図柄Cには、特図1の大当り図柄として30種類が振分けられている。図柄Dには、特図1の大当り図柄として25種類が振分けられている。また、図柄aには、特図2の大当り図柄として70種類が振分けられている。図柄bには、特図2の大当り図柄として5種類が振分けられている。図柄eには、特図2の大当り図柄として25種類が振分けられている。また、特図の大当り図柄の決定には、後述する特図振分用乱数が用いられ、その特図振分用乱数の抽出値をもとに特図が決定される。特図の大当り図柄には、各特図に対して、特図振分用乱数の取り得る数値(本実施形態では0〜99までの全100通りの整数値)が、所定個数ずつ(本実施形態では1つずつ)振分けられている。このため、特図の大当り図柄は、特図振分用乱数の値が特定されれば、一義的に決定する。
そして、本実施形態において、特図1である図柄Aと図柄Cと図柄Dとでは、同一の下AT30を開放させることが定められているとともに、特図2である図柄aと図柄bと図柄eとでは、同一の右AT32を開放させることが定められている。一方、図柄A,C,D(特図1)と図柄a,b,e(特図2)とでは、異なる大入賞口を開放させることが定められている。また、図柄A,D(特図1)と図柄a(特図2)とでは、同一の大入賞口の開放態様で開放させることが定められているとともに、これらと他の図柄(図柄C(特図1)及び図柄b,e(特図2))とでは異なる大入賞口の開放態様で開放させることが定められている。
具体的に、本実施形態における大当り遊技は、規定ラウンド数を「16回」とする大当り遊技としている。本実施形態の大当り遊技では、各ラウンド遊技を対象として1回のラウンド遊技中に対応する大入賞口(下AT30又は右AT32)を1回開放させて合計で16回開放させるようになっている。また、本実施形態の大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(「C(カウント)数」と示す)は「7球(7C)」に設定されている。
そして、図柄A,D及び図柄aに基づく大当り遊技では、各ラウンド遊技の大入賞口(下AT30又は右AT32)の開放態様(最大開放時間)が「25秒」に設定されている。すなわち、この場合の大当り遊技は、大入賞口(下AT30又は右AT32)を「25秒」開放させる動作を16回繰り返すことになる。また、図柄A,D及び図柄aに基づく大当り遊技では、オープニング時間(「OP」)として「8秒」が、ラウンド間インターバル時間(「R間インターバル」)として「1.5秒」が、エンディング時間(「ED」)として「15秒」がそれぞれ設定されている。
以下、図柄Aに基づく大当りを「下16R確変大当り」と示すとともに、図柄Aに基づく大当り遊技を「下16R確変大当り遊技」と示す。また、図柄Dに基づく大当りを「下16R非確変大当り」と示すとともに、図柄Dに基づく大当り遊技を「下16R非確変大当り遊技」と示す。また、図柄aに基づく大当りを「右16R確変大当り」と示すとともに、図柄aに基づく大当り遊技を「右16R確変大当り遊技」と示す。以下、これらを纏めて「16R大当り」や「16R大当り遊技」と示す場合もある。
なお、各ラウンド遊技は、入球上限個数分の遊技球が入賞することにより終了する場合もある。このため、16R大当り遊技において、各ラウンド遊技の合計開放時間としては「25(秒)」が最大時間となる。そして、本実施形態において、16R大当り遊技は、実質的に大入賞口へ遊技球を入賞させて賞球を獲得し得る場面(ラウンド遊技)が、1ラウンド目〜16ラウンド目(全て)の16回分のラウンド遊技となる。
そして、下16R確変大当り遊技及び右16R確変大当り遊技の終了後には、確変状態(「次回」まで)と、その確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。なお、図3(a),(b)では、確変状態の終了時まで変短状態を付与する場合を「次回」と表記している。また、下16R非確変大当り遊技の終了後には、非確変状態と、100回(最大値)の特図変動ゲーム(飾図による図柄変動ゲーム)を対象として変短状態が付与される。
また、図柄Cに基づく大当り遊技では、各ラウンド遊技の下AT30の開放態様(最大開放時間)が「0.04秒」に設定されている。すなわち、この場合の大当り遊技では、下AT30を「0.04秒」開放させる動作を16回繰り返すことになる。また、図柄Cに基づく大当り遊技では、オープニング時間(「OP」)として「0.004秒」が、ラウンド間インターバル時間(「R間インターバル」)として「1.5秒」が、エンディング時間(「ED」)として「2.86秒」がそれぞれ設定れている。
以下、図柄Cに基づく大当りを「下ショート大当り」と示すとともに、図柄Cに基づく大当り遊技を「下ショート大当り遊技」と示す。
なお、各ラウンド遊技は、入球上限個数分の遊技球が入賞することにより終了する場合もある。しかしながら、下ショート大当り遊技において、各ラウンドの開放時間として「0.04(秒)」が設定されているため、下AT30に入球上限個数分の遊技球を入賞させ得ないことになる。このため、下ショート大当り遊技において、各ラウンド遊技では、下AT30に入球上限個数分の遊技球を入賞させる前に各ラウンド遊技が終了する。したがって、本実施形態において、下ショート大当り遊技は、実質的に下AT30へ遊技球を入賞させ難いラウンド遊技で構成される。
そして、下ショート大当り遊技の終了後には、確変状態(「次回」まで)が付与される。また、下ショート大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時が非確変状態且つ非変短状態(「低+無」)である場合、変短状態が付与されない(「無」)。一方、下ショート大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時が非確変状態且つ変短状態(「低+有」)、確変状態且つ非変短状態(「高+無」)、確変状態且つ変短状態(「高+有」)である場合、確変状態の終了時まで(「次回」まで)変短状態が付与される。この場合には、確変状態と変短状態がともに付与される。
また、図柄b,eに基づく大当り遊技では、1ラウンド目〜10ラウンド目のラウンド遊技の右AT32の開放態様(最大開放時間)が「25秒」に設定されている。また、図柄b,eに基づく大当り遊技では、11ラウンド目〜16ラウンド目のラウンド遊技の右AT32の開放態様(最大開放時間)が「0.1秒」に設定されている。すなわち、この場合の大当り遊技では、右AT32を「25秒」開放させる動作を10回繰り返した後、右AT32を「0.04秒」開放させる動作を6回繰り返させることになる。
以下、図柄bに基づく大当りを「実質10R確変大当り」と示すとともに、図柄bに基づく大当り遊技を「実質10R確変大当り遊技」と示す。また、図柄eに基づく大当りを「実質10R非確変大当り」と示すとともに、図柄eに基づく大当り遊技を「実質10R非確変大当り遊技」と示す。以下、これらを纏めて「実質10R大当り」や「実質10R大当り遊技」と示す場合もある。
なお、各ラウンド遊技は、入球上限個数分の遊技球が入賞することにより終了する場合もある。このため、実質10R大当り遊技において、1ラウンド目から10ラウンド目のラウンド遊技の合計開放時間としては「25(秒)」が最大時間となる。一方、11ラウンド目から16ラウンド目までの開放時間として「0.04(秒)」が設定されているため、右AT32に入球上限個数分の遊技球を入賞させ得ないことになる。このため、実質10R大当り遊技において、11ラウンド目から16ラウンド目のラウンド遊技では、右AT32に入球上限個数分の遊技球を入賞させる前に各ラウンド遊技が終了する。すなわち、本実施形態において、実質10R大当り遊技は、実質的に右AT32へ遊技球を入賞させて賞球を獲得し得る場面が、1ラウンド目〜10ラウンド目のラウンド遊技となるため、実質的に10回分のラウンド遊技で構成される。
そして、実質10R確変大当り遊技の終了後には、確変状態(「次回」まで)と、その確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。また、実質10R非確変大当り遊技の終了後には、非確変状態と、100回(最大値)の特図変動ゲーム(飾図による図柄変動ゲーム)を対象として変短状態が付与される。
本実施形態における16R大当り遊技では、下16R確変大当り遊技及び下16R非確変大当り遊技の何れか大入賞口の開放態様などから、見た目上に判別し得ないようになっている。また、本実施形態における実質10R大当り遊技では、実質10R確変大当り遊技及び実質10R非確変大当り遊技の何れか大入賞口の開放態様などから、見た目上に判別し得ないようになっている。
なお、大入賞口の開放態様などから、見た目上に違いを判別し得ない大当り遊技に関しては、大当り遊技の契機となる飾図による図柄変動ゲームや、大当り遊技中の演出からも、見た目上に違いを判別し得ないように演出を設定している。
そして、下AT30が開放される16R大当り遊技が付与される場合には、大当り遊技の終了後が確変状態及び非確変状態の何れの場合もあり得る一方で、変短状態の付与態様に関してもこれらの間で、同一となる。その結果、下AT30が開放される16R大当り遊技が付与される場合には、確変状態であるか否かを遊技者に判別させ難くして確変状態を潜伏させる(潜確)ゲーム性を作り出している。そして、このような場合には、確変状態が付与されていることに対して期待を持てる場面となる。
また、実質10R大当り遊技が付与される場合には、大当り遊技の終了後が確変状態及び非確変状態の何れの場合もあり得る一方で、変短状態の付与態様に関してもこれらの間で、同一となる。その結果、実質10R大当り遊技が付与される場合には、確変状態であるか否かを遊技者に判別させ難くして確変状態を潜伏させる(潜確)ゲーム性を作りだしている。そして、このような場合には、確変状態が付与されていることに対して期待を持てる場面となる。
本実施形態では、16R大当り遊技と実質10R大当り遊技では、実質的に大入賞口へ遊技球を入賞させて賞球を獲得し得る場面(ラウンド遊技)が、16R大当り遊技で多く設定されている。すなわち、16R大当り遊技と実質10R大当り遊技では、実質10R大当り遊技で大入賞口の合計開放時間が短く設定されていることから、16R大当り遊技で多くの賞球が獲得され得る。
また、本実施形態では、実質10R大当り遊技と下ショート大当り遊技では、実質的に大入賞口へ遊技球を入賞させて賞球を獲得し得る場面(ラウンド遊技)が、実質10R大当り遊技で多く設定されている。すなわち、実質10R大当り遊技と下ショート大当り遊技では、下ショート大当り遊技で大入賞口の合計開放時間が短く設定されていることから、実質10R大当り遊技で多くの賞球が獲得され得る。
このように、本実施形態では、下ショート大当り遊技<実質10R大当り遊技<16R大当り遊技の順に、大当り遊技を通しての大入賞口の合計開放時間が長く設定されている。そして、本実施形態では、下ショート大当り遊技<実質10R大当り遊技<16R大当り遊技の順に、多くの賞球が獲得され得るとともに、遊技者にとっての利益が大きいことになる。
そして、本実施形態の大当り図柄(特図)の振分けによれば、各特図変動ゲームでは、16R大当り遊技とする特図が、同一割合となるように振分けられている。また、第2特図変動ゲーム(70/100)では、大当り遊技の終了後を確変状態とする16R大当り遊技とする特図が、第1特図変動ゲーム(45/100)に比して多く振分けられている。また、第2特図変動ゲーム(30/100)では、実質10R大当り遊技とする特図が、第1特図変動ゲーム(30/100)での下ショート大当り遊技とする特図と同一割合となるように振分けられている。
また、第2特図変動ゲームは、開閉羽根28が開放される場合に始動条件を付与可能であるので、開閉羽根28が開放され易い変短状態で主に実行されることになる。このため、第2特図変動ゲームでの大当りの当選時には、変短状態である可能性が高くなる。すなわち、第2特図変動ゲームで大当りに当選する場合には、何れの大当りに当選しても大当り遊技の終了後も変短状態が継続される可能性が高いことになる。一方、第1特図変動ゲームは、変短状態であると第2特図変動ゲームの始動条件が付与され易く、且つ第2特図変動ゲームが優先的に実行されることから、開閉羽根28が開放され難く第2特図変動ゲームの始動条件が付与され難い非変短状態で主に実行されることになる。このため、第1特図変動ゲームで大当りに当選する場合には、開閉羽根28が開放され難いことから第2特図変動ゲームの始動条件が付与され難い非変短状態である可能性が高くなる。すなわち、第1特図変動ゲームで大当りに当選する場合には、大当りの中でも下ショート大当りの当選であると、大当り遊技の終了後に変短状態が付与されない可能性が高いことになる。
このため、第2特図変動ゲームでは、第1特図変動ゲームに比して遊技者にとっての利益が大きくなる可能性が高くなる結果、遊技者にとって有利に構成されている。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成を図4に基づき説明する。
機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御基板40が装着されている。主制御基板40は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、サブ統括制御基板41と、演出表示制御基板42と、音声制御基板43と、発射制御基板44とが装着されている。
サブ統括制御基板41は、主制御基板40が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示制御基板42を制御する。また、演出表示制御基板42は、主制御基板40とサブ統括制御基板41が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置20の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、音声制御基板43は、主制御基板40とサブ統括制御基板41が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、スピーカSPの音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。また、発射制御基板44は、遊技者によって発射ハンドル16が操作されたことを契機に、遊技盤YBの遊技領域に発射される遊技球の発射を制御する。
また、パチンコ遊技機10の機裏側には、遊技場の電源(例えば、AC24V)を、パチンコ遊技機10を構成する各制御基板40〜44や各種演出装置などの遊技機構成部材に供給する電源基板45が装着されている。なお、主制御基板40及びサブ統括制御基板41は、電源基板45と接続されることで電源が供給される。また、演出表示制御基板42及び音声制御基板43は、サブ統括制御基板41を介して電源が供給される。また、発射制御基板44は、主制御基板40を介して電源が供給される。そして、電源基板45は、電源スイッチ(図示しない)と遊技場の電源に接続される電源コード(図示しない)を有し、パチンコ遊技機10の各種の遊技用構成部材である各制御基板40〜44など(遊技機構成部材)に対して電源を供給する。また、電源基板45は、パチンコ遊技機10の電源スイッチがオフからオンされることを契機に、電源投入による電源供給を開始することになる。
以下、主制御基板40、サブ統括制御基板41、演出表示制御基板42、音声制御基板43及び発射制御基板44の具体的構成について図4に基づき説明する。
主制御基板40には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU40aと、主制御用CPU40aの制御プログラムを格納する主制御用ROM40bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM40cが設けられている。そして、主制御用CPU40aには、各種スイッチSW1〜SW6が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能に接続されている。また、主制御用CPU40aには、盤面飾り部材K内に装着される盤面飾り基板K1を介して、第1特別図柄表示装置21、第2特別図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24、及び普通図柄表示装置25が接続されている。これら表示装置を形成する各発光体は、盤面飾り基板K1に実装されている。
また、主制御用CPU40aは、大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、普図当り判定用乱数、及び特図振分用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。大当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合、すなわちはずれの場合にリーチを形成するか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。普図当り判定用乱数は、普図当りか否かの普図当り抽選で用いる乱数である。特図振分用乱数は、大当り図柄を決定する際に用いる乱数である。また、本実施形態において、大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、普図当り判定用乱数、及び特図振分用乱数は、第1図柄変動ゲーム及び第2図柄変動ゲームにおいて共通使用している。すなわち、第1始動入賞口26へ遊技球が入賞したことを契機に取得する各種乱数は、第2始動入賞口27へ遊技球が入賞したことを契機に取得する各種乱数と同一のものである。また、主制御用RAM40cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
主制御用ROM40bには、メイン制御プログラム、各種の判定値(大当り判定値、リーチ判定値、普図当り判定値など)が記憶されている。大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る数値(0〜65535までの全65536通りの整数)の中から定められている。本実施形態では、非確変状態用の大当り判定値として169個の値が設定されており、大当り抽選で当選する確率は65536分の169となる。一方、確変状態用の大当り判定値として1690個の値が設定されており、大当り抽選で当選する確率は65536分の1690となる。リーチ判定値は、はずれを決定する場合にリーチを形成するか否かの内部抽選(リーチ判定)で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜240までの全241通りの整数)の中から定められている。普図当り判定値は、普図当り抽選で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る数値(0〜65535までの全65536通りの整数)の中から定められている。本実施形態では、非変短状態用の普図当り判定値として3800個の値が設定されており、普図当り抽選で当選する確率は65536分の3800となる。一方、本実施形態では、変短状態用の普図当り判定値として65535個の値が設定されており、普図当り抽選で当選する確率は65536分の65535となる。
また、主制御用ROM40bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄変動ゲームが開始してから図柄変動ゲームが終了するまでの間の演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンであって、図柄変動ゲームの変動内容(演出内容)及び変動時間(演出時間)を特定し得る。本実施形態において、複数種類の変動パターンは、大当り変動用の変動パターン、はずれリーチ変動用の変動パターン、及びはずれ変動用の変動パターンに分類できる。大当り変動は、大当り抽選に当選した場合に行われる変動である。そして、大当り変動では、特図変動ゲームにおいて最終的に大当り図柄を確定停止表示させる。一方、大当り変動では、飾図による図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経て、最終的に大当り図柄を確定停止表示させる。はずれリーチ変動は、大当り抽選に当選せずに、リーチ抽選に当選した場合に行われ、特図変動ゲームにおいて最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。一方、はずれリーチ変動では、飾図による図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経て、最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。はずれ変動は、大当り抽選及びリーチ抽選の何れにも当選しなかった場合に行われ、特図変動ゲームにおいて最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。一方、はずれ変動では、飾図による図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経ないで、最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。なお、特図変動ゲームでは、特図の変動が開始されると、リーチ演出を行うことなく、変動時間の経過時まで特図の変動が継続される。そして、大当り変動用、はずれリーチ変動用及びはずれ変動用の変動パターンは、それぞれ複数種類あり、何れかが選択される。
次に、サブ統括制御基板41について説明する。
サブ統括制御基板41には、制御動作を所定の手順で実行することができる統括制御用CPU41aと、統括制御用CPU41aの統括制御プログラムや各種のテーブルを格納する統括制御用ROM41bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM41cが設けられている。統括制御用CPU41aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。また、統括制御用RAM41cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
次に、演出表示制御基板42について説明する。
演出表示制御基板42には、制御動作を所定の手順で実行することができる表示制御用CPU42aと、表示制御用CPU42aの制御プログラムを格納する表示制御用ROM42bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM42cが設けられている。表示制御用CPU42aには、演出表示装置20が接続されている。また、表示制御用ROM42bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。
次に、音声制御基板43について説明する。
音声制御基板43には、制御動作を所定の手順で実行することができる音声制御用CPU43aと、音声制御用CPU43aの制御プログラムを格納する音声制御用ROM43bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる音声制御用RAM43cが設けられている。音声制御用CPU43aには、スピーカSPが接続されている。また、音声制御用CPU43aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。音声制御用ROM43bには、音声演出用の音声データ(音楽用データ)が記憶されている。
次に、発射制御基板44について説明する。
発射制御基板44には、発射ハンドル16と、発射制御抵抗器Rと、球送りソレノイドSOL1と、発射ソレノイドSOL2と、タッチ感知環19と、ソレノイド用スイッチSW6が接続されている。発射制御基板44は、遊技者が発射ハンドル16を操作することにより、遊技盤YBの遊技領域に発射される遊技球の発射制御を行う。また、発射制御抵抗器Rは、操作レバー17a(発射ハンドル16)の操作(回動操作)に基づいて、その操作量(回動操作量)に応じた電気抵抗値(抵抗値)を示すように可変する。本実施形態の発射制御抵抗器Rは、該発射制御抵抗器Rの端子間を、操作レバー17aの回動操作に連動して可動端子(スライダ)を移動させることで電気抵抗値を可変させるようになっており、操作レバー17aの回動操作量と可動端子の移動量(示すことになる電気抵抗値)とが関連付けされている。なお、発射制御基板44は、発射制御抵抗器Rの示す抵抗値により電圧信号(電気信号)を生成することで、発射ハンドル16の操作量に応じた電圧信号を生成する。また、球送りソレノイドSOL1は、発射制御基板44からの指示を受けて上皿14から遊技球を取り込んで発射位置(図示しない打球杆の位置)に供給する。また、発射ソレノイドSOL2は、発射制御基板44からの指示を受けて遊技球を遊技領域に発射させる。なお、発射ソレノイドSOL2の回転軸には図示しない打球杆が連結されており、発射ソレノイドSOL2の作動に基づいて打球杆にて遊技球が弾かれるようになっている。また、タッチ感知環19は、遊技者の接触を検知する。
本実施形態では、遊技者が操作する発射ハンドル16、グリップ部17、操作レバー17a、押圧突起18(ソレノイド用スイッチSW6)、及びタッチ感知環19が発射操作部となる。また、本実施形態では、電圧信号に応じた発射強度で遊技球の発射を行うことになる球送りソレノイドSOL1及び発射ソレノイドSOL2が発射実行手段として機能する。また、本実施形態では、操作レバー17a(発射ハンドル16)の回動操作量に応じた抵抗値に可変する発射制御抵抗器Rが発射可変抵抗器となる。また、本実施形態では、発射制御抵抗器Rに基づく電圧信号を発射ソレノイドSOL2に出力する発射制御基板44が発射信号出力手段として機能する。また、本実施形態では、遊技者が触れているか否かを検知するタッチ感知環19が接触検知手段となる。そして、本実施形態では、発射制御基板44、発射ハンドル16、グリップ部17、操作レバー17a、押圧突起18(ソレノイド用スイッチSW6)、タッチ感知環19、発射制御抵抗器R、球送りソレノイドSOL1、及び発射ソレノイドSOL2によって発射装置が形成されている。
そして、発射制御基板44は、操作レバー17a(発射ハンドル16)が回動操作されると、その回動操作量に応じて可変する発射制御抵抗器Rの示す電気抵抗値に基づいた電圧信号を生成し、該電圧信号を発射ソレノイドSOL2に出力することで、該電圧信号に応じた発射強度で遊技球を発射させることを指示する。また、発射制御基板44は、発射ソレノイドSOL2に対して遊技球の発射を指示すると、それと同時に球送りソレノイドSOL1に対して上皿14から遊技球を取り込んで発射位置への供給を指示する。具体的に発射制御基板44は、主制御基板40を介して供給される電源(AC24V)に基づく電圧信号を発射制御抵抗器Rに印加するとともに、発射制御抵抗器Rにより分圧される電圧信号(電位)を、操作レバー17aの回動操作量に基づいて可変する発射制御抵抗器Rの電気抵抗値に応じて発射ソレノイドSOL2に対して出力する(印加する)。そして、発射制御基板44から遊技球の発射が指示された発射ソレノイドSOL2では、該指示された電圧信号(印加された電位)に応じた発射強度で遊技球を発射することになる。これにより、本実施形態のパチンコ遊技機10では、操作レバー17a(発射ハンドル16)の回動操作量に応じた発射強度で遊技球が発射されることになる。
また、発射制御基板44は、操作レバー17aの回動操作量に基づいて発射強度を指示するが、押圧突起18が押圧されると、操作レバー17aの回動操作量に基づいた電圧信号の生成に係る回路が途中で短絡(ショート)することで、該電圧信号の生成(発射ソレノイドSOL2への出力)ができなくなるように構成されている。また、発射制御基板44は、タッチ感知環19が遊技者の接触を検知していないと、押圧突起18が押圧される同様に、操作レバー17aの回動操作量に基づいた電圧信号の生成(発射ソレノイドSOL2への出力)ができなくなるように構成されている。このため、発射制御基板44は、押圧突起18が押圧される及びタッチ感知環19が遊技者の接触を検知していない何れかの場合、操作レバー17aの回動操作量に基づいた電圧信号の生成(発射ソレノイドSOL2への出力)ができなくなるように構成されている。一方、発射制御基板44は、押圧突起18が押圧されていない及びタッチ感知環19が遊技者の接触を検知している何れも満たしている場合、操作レバー17aの回動操作量に基づいた電圧信号の生成(発射ソレノイドSOL2への出力)ができるように構成されている。
なお、発射制御基板44は、操作レバー17aの回動操作量に基づいて発射強度を指示するが、操作レバー17aの回動操作量が回動されていない状態(原位置)にあるとき、発射ソレノイドSOL2に対して出力する電圧信号を生成しないようになっている。
また、発射制御基板44と発射ソレノイドSOL2の間には、発射制御基板44が発射ソレノイドSOL2に対して指示する電圧信号の高さ(電位の値)を検出できるように比較器(コンパレータ)CMPが接続されている。比較器CMPは、発射制御基板44が発射ソレノイドSOL2に対して指示している電圧信号Vinと、図示しない基準電圧回路で生成される基準電圧信号Vsとを比較し、その比較した結果に基づいて、出力信号Voutを出力する。そして、比較器CMPでは、その非反転入力端子(「+」)と示す)に電圧信号Vinを入力するように接続される一方で、その反転入力端子(「−」と示す)に基準電圧信号Vsを入力するように接続され、さらにこれらを比較した結果に基づく出力信号Voutを主制御基板40(主制御用CPU40a)に出力するように接続されている。具体的に、比較器CMPから出力される出力信号Voutは、電圧信号Vinが基準電圧信号Vsよりも高いときにHレベルの出力信号Voutを出力する一方、電圧信号Vinが基準電圧信号Vsよりも低いときにLレベルの出力信号Voutを出力する。なお、出力信号Voutは、パチンコ遊技機10に電源が投入されている間、継続して主制御基板40(主制御用CPU40a)に入力され、主制御基板40(主制御用CPU40a)の制御周期(例えば、4ms)毎に出力信号Voutの入力を確認できるとともに、Hレベル及びLレベルの何れであるかを判定することができる。
本実施形態では、電圧信号Vinと基準電圧信号Vsとを入力することで、発射ソレノイドSOL2が遊技球を発射させている発射強度を判定することになる比較器CMPが強度判定手段として機能する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、基準の値となる基準電圧信号Vsとして、遊技球が右側領域YB(R)に発射されていると判定することができる電圧信号の高さを定めている。本実施形態では、発射された遊技球が左側領域YB(R)及び右側領域YB(R)にも飛んで行き得るような発射強度、すなわち発射された遊技球が左側領域YB(L)及び右側領域YB(R)の真ん中あたりとなるような電圧信号の高さを定めている。そして、本実施形態では、発射制御抵抗器Rの可変範囲を0[kΩ]〜50[kΩ]に設定しており、このうちの半分にあたる25[kΩ]となる場合に発射制御基板44が出力することになる電圧信号の高さを基準電圧信号Vsに設定している。このため、基準電圧信号Vsよりも高い電圧信号に応じた遊技球の発射強度は右打ち遊技の場面となり得る一方、基準電圧信号Vsよりも低い電圧信号に応じた遊技球の発射強度は左打ち遊技の場面となり得る。
このため、主制御基板40(主制御用CPU40a)は、出力信号Voutとして入力した信号により、現在、発射されている遊技球の発射強度を把握する。具体的に、主制御基板40(主制御用CPU40a)は、Hレベルの出力信号Voutを入力している間、比較器CMPで右打ち遊技となり得る発射強度で遊技球が発射されていることを判定していることを把握できる。一方、主制御基板40(主制御用CPU40a)は、Lレベルの出力信号Voutを入力している間、比較器CMPで左打ち遊技となり得る発射強度で遊技球が発射されていることを判定していることを把握できる。このように本実施形態のパチンコ遊技機10では、比較器CMPにより遊技者による遊技球の発射がどのような発射強度でその遊技領域に対して行われているのかを判定することができる。そして、本実施形態では、主制御基板40(主制御用CPU40a)において比較器CMPから入力する出力信号Voutにより遊技者による遊技球の発射がどのような発射強度でどの遊技領域に対して行われているのかを把握することができる。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、発射制御基板44が実際に発射ソレノイドSOL2に対して指示している電圧信号Vinの高さを検出する構成とすることで、遊技者による遊技球の発射がどのような発射強度でその遊技領域に対して行われているのかを、精度よく検出して判定することができる。すなわち、本実施形態では、操作レバー17a(発射ハンドル16)の回動操作量と発射制御抵抗器Rとの関係が、何らかの原因で誤差を生じている場合でも、このような誤差に左右されることなく精度よく検出して判定することができる。それだけでなく本実施形態では、遊技者による遊技球の発射がどのような発射強度でその遊技領域に対して行われているのかを、パチンコ遊技機10における釘などの設定状況に左右されることなく精度よく検出して判定することができる。
その結果、本実施形態では、遊技者が左打ち遊技をしているが何らかの弾みで操作レバー17aの回動操作量が意図せず右打ち遊技をしていると判定され得る発射強度となってしまった意図しない状況であっても、左打ち遊技をしていることを精度よく検出して判定することができる。また、本実施形態では、遊技者が左打ち遊技をしているが意図せず遊技球が右側領域YB(R)に飛んで行ってしまった意図しない状況があっても、左打ち遊技をしていることを精度よく検出して判定することができる。
以下、主制御基板40の主制御用CPU40aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。本実施形態において主制御用CPU40aは、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理を実行する。なお、特別図柄開始処理は、特別図柄入力処理の終了後に実行される。
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
まず、主制御用CPU40aは、始動口スイッチSW1から検知信号を入力しているか否かに基づき、第1始動入賞口26に遊技球が入球したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第1保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する。第1保留記憶数が4未満である場合、主制御用CPU40aは、第1保留記憶数を+1(1加算)する。第1保留記憶数を更新(1加算)した主制御用CPU40aは、更新後(加算後)の第1保留記憶数を表示するように第1特別図柄保留表示装置23の表示内容を変更する。その後、主制御用CPU40aは、各種乱数の値を主制御用RAM40cから読み出して取得し、該値を第1保留記憶数に対応する主制御用RAM40cの所定の記憶領域に設定する。本実施形態において、主制御用CPU40aは、大当り判定用乱数、特図振分用乱数、及びリーチ判定用乱数の各値を取得する。その後、主制御用CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。
一方、第1始動入賞口26に遊技球が入球していない場合、又は第1始動入賞口26に遊技球が入球したが第1保留記憶数が「4」未満でない場合、主制御用CPU40aは、第2始動入賞口27に遊技球が入球したか否かを判定する。第2始動入賞口27に遊技球が入球していない場合、主制御用CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2始動入賞口27に遊技球が入球した場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第2保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する。第2保留記憶数が4未満でない場合、主制御用CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2保留記憶数が4未満である場合、主制御用CPU40aは、第2保留記憶数を+1(1加算)する。第2保留記憶数を更新(1加算)した主制御用CPU40aは、更新後(加算後)の第2保留記憶数を表示するように第2特別図柄保留表示装置24の表示内容を変更する。その後、主制御用CPU40aは、各種乱数の値を主制御用RAM40cから読み出して取得し、該値を第2保留記憶数に対応する主制御用RAM40cの所定の記憶領域に設定する。本実施形態において、主制御用CPU40aは、大当り判定用乱数、特図振分用乱数、及びリーチ判定用乱数の各値を取得する。その後、主制御用CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
まず、主制御用CPU40aは、図柄変動ゲームの実行中、及び大当り遊技中か否かの実行条件判定を実行する。この実行条件判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、実行条件判定の判定結果が否定(図柄変動ゲーム中ではなく、かつ大当り遊技中ではない)の場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第2保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否かを判定する。第2保留記憶数が1以上の場合、主制御用CPU40aは、保留中の第2図柄変動ゲームが存在するので、主制御用RAM40cの所定の記憶領域に割り当てられた特別図柄変動処理フラグに第2図柄変動ゲームを実行することを示す値「1」を設定する。そして、主制御用CPU40aは、第2保留記憶数を「1」減算し、更新後(減算後)の第2保留記憶数を表示するように第2特別図柄保留表示装置24の表示内容を変更する。そして、主制御用CPU40aは、第2保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM40cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数の値を読み出す。このとき、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第2始動保留球のうち、最も早く記憶した第2始動保留球に対応する大当り判定用乱数の値を読み出す。
そして、主制御用CPU40aは、大当り判定用乱数の値と大当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの大当り判定(大当り抽選)をする。このとき、主制御用CPU40aは、現在の遊技状態が非確変状態の場合、非確変状態用の大当り判定値を用いて大当り判定を行う一方で、現在の遊技状態が確変状態の場合、確変状態用の大当り判定値を用いて大当り判定を行う。なお、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに設定された制御フラグ(後述する確変フラグ)に基づき現在の遊技状態が確変状態か否かを把握する。
大当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、大当り変動となる図柄変動ゲームを実行させるための大当り変動処理を実行する。大当り変動処理において主制御用CPU40aは、最も早く記憶した第2始動保留球に対応する特図振分用乱数の値を読み出す。そして、主制御用CPU40aは、該特図振分用乱数の値をもとに第2特別図柄表示装置22に確定停止表示させる特図2として大当り図柄を決定する。本実施形態において特図の大当り図柄は、大当りの種類毎に設定されていることから、大当り図柄を決定することによって遊技者に付与する大当りの種類を決定したことになる。このとき、主制御用CPU40aは、特図振分用乱数に基づき、第2特別図柄表示装置22に確定停止表示させる特図2として図柄a,b,eに分類される何れかを決定する。また、主制御用CPU40aは、大当り変動用の変動パターンを選択し、決定する。その後、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、大当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、大当り判定用乱数の値が大当りとなる値ではないことからはずれを認識する。そして、主制御用CPU40aは、第2保留記憶数に対応付けられたリーチ判定用乱数の値を読み出すとともに、リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値を比較してリーチか否かのリーチ判定(リーチ抽選)を行う。このリーチ判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、リーチ抽選でリーチに当選したことから、はずれリーチ変動となる図柄変動ゲームを実行させるためのリーチ変動処理を実行する。リーチ変動処理において主制御用CPU40aは、第2特別図柄表示装置22に確定停止表示させる特図2としてはずれ図柄を決定する。また、主制御用CPU40aは、はずれリーチ変動用の変動パターンを選択し、決定する。その後、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
また、リーチ判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、はずれ変動となる図柄変動ゲームを実行させるためのはずれ変動処理を実行する。はずれ変動処理において主制御用CPU40aは、特図を第2特別図柄表示装置22に確定停止表示させる特図2としてはずれ図柄を決定する。また、主制御用CPU40aは、はずれ変動用の変動パターンを選択し、決定する。その後、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
また、第2保留記憶数が「0」の場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第1保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する。第1保留記憶数が「0」の場合、保留中の第1図柄変動ゲームが存在しないので、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。その一方で、第1保留記憶数が「0」よりも大きい場合、保留中の第1図柄変動ゲームが存在するので、特別図柄変動処理フラグに第1図柄変動ゲームを実行することを示す値「0」を設定する。そして、主制御用CPU40aは、第1保留記憶数を「1」減算し、更新後(減算後)の第1保留記憶数を表示するように第1特別図柄保留表示装置23の表示内容を変更する。そして、主制御用CPU40aは、第1保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM40cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数の値を読み出す。このとき、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第1始動保留球のうち、最も早く記憶した第1始動保留球に対応する大当り判定用乱数の値を読み出す。
そして、主制御用CPU40aは、大当り判定用乱数の値と大当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの大当り判定(大当り抽選)をする。このとき、主制御用CPU40aは、現在の遊技状態が非確変状態の場合、非確変状態用の大当り判定値を用いて大当り判定を行う一方で、現在の遊技状態が確変状態の場合、確変状態用の大当り判定値を用いて大当り判定を行う。
大当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、大当り変動処理を実行する。大当り変動処理において主制御用CPU40aは、最も早く記憶した第1始動保留球に対応する特図振分用乱数の値を読み出す。そして、主制御用CPU40aは、該特図振分用乱数の値をもとに第1特別図柄表示装置21に確定停止表示させる特図1として大当り図柄を決定する。このとき、主制御用CPU40aは、特図振分用乱数に基づき、第1特別図柄表示装置21に確定停止表示させる特図1として図柄A,C,Dに分類される何れかを決定する。また、主制御用CPU40aは、大当り変動用の変動パターンを選択し、決定する。その後、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、大当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、大当り判定用乱数の値が大当りとなる値ではないことからはずれを認識する。そして、主制御用CPU40aは、第1保留記憶数に対応付けられたリーチ判定用乱数の値を読み出すとともに、リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値を比較してリーチか否かのリーチ判定(リーチ抽選)を行う。このリーチ判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、リーチ抽選でリーチに当選したことから、リーチ変動処理を実行する。リーチ変動処理において主制御用CPU40aは、第1特別図柄表示装置21に表示させる特図1としてはずれ図柄を決定する。また、主制御用CPU40aは、はずれリーチ変動用の変動パターンを選択し、決定する。その後、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
また、リーチ判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、はずれ変動となる図柄変動ゲームを実行させるためのはずれ変動処理を実行する。はずれ変動処理において主制御用CPU40aは、第2特別図柄表示装置22に表示させる特図2としてはずれ図柄を決定する。また、主制御用CPU40aは、はずれ変動用の変動パターンを選択し、決定する。その後、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
そして、特図及び変動パターンを決定した主制御用CPU40aは、決定事項にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングでサブ統括制御基板41(統括制御用CPU41a)に出力する。具体的に言えば、主制御用CPU40aは、変動パターンを指示するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを図柄変動ゲームの開始に際して最初に出力する。ちなみに、変動パターン指定コマンドは、特図1用の変動パターン指定コマンドと、特図2用の変動パターン指定コマンドに分類されている。また、主制御用CPU40aは、特図を指示する特図用の停止図柄指定コマンドを変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。なお、特図用の停止図柄指定コマンドも、特図1用の停止図柄指定コマンドと、特図2用の停止図柄指定コマンドに分類されている。そして、主制御用CPU40aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に図柄変動ゲームの終了(図柄の確定停止)を指示する図柄停止コマンドを前記変動時間の経過に伴って出力する。ちなみに、図柄停止コマンドは、特図1用の図柄停止コマンドと、特図2用の図柄停止コマンドに分類されている。また、主制御用CPU40aは、第1特図変動ゲームの開始に伴って第1特別図柄表示装置21の表示内容を制御する一方で、第2特図変動ゲームの開始に伴って第2特別図柄表示装置22の表示内容を制御する。すなわち、主制御用CPU40aは、特図変動ゲームの開始により特図の変動を開始させ、決定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に決定した特図(大当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。
そして、主制御用CPU40aは、大当り抽選に当選した際には大当り遊技を付与する。また、大当り遊技を終了させた主制御用CPU40aは、大当り遊技の終了後、遊技状態を確変状態とする場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定するとともに、確変状態を付与することを示す確変コマンドを出力する。また、主制御用CPU40aは、大当り遊技の終了後、非確変状態を付与する場合、確変フラグに「0」を設定するとともに、非確変状態を付与することを示す非確変コマンドを出力する。同様に、主制御用CPU40aは、大当り遊技の終了後、変短状態を付与する場合、変短状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定するとともに、変短状態を付与することを示す変短コマンドを出力する。なお、本実施形態において主制御用CPU40aは、非確変大当りに当選している場合、作動回数に100回を設定し、図柄変動ゲームが実行される毎に作動回数を1減算し、作動回数が「0(零)」になると、変短状態の終了条件の成立として変短状態を終了させる。合わせて主制御用CPU40aは、作動フラグに「0」を設定するとともに、非変短状態を付与することを示す非変短コマンドを出力する。また、主制御用CPU40aは、大当り遊技の終了後、非変短状態を付与する場合、作動フラグに「0」を設定するとともに、非変短コマンドを出力する。
また、確変フラグ及び作動フラグは、大当り遊技が付与された場合にクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。この場合、主制御用CPU40aは、大当りが生起された場合、大当り遊技の開始に伴って確変状態及び変短状態を終了させる。また、確変フラグ及び作動フラグは、主制御用RAM40cの所定の記憶領域に記憶されるようになっている。これら確変コマンド、非確変コマンド、変短コマンド、非変短コマンドの入力により、統括制御用CPU41aは、現在、確変状態であるか非確変状態であるか、又は変短状態であるか非変短状態であるかを把握することができる。
次に、普通図柄に関して主制御用CPU40aが実行する制御内容を説明する。
主制御用CPU40aは、ゲートGTを遊技球が通過し、該遊技球を検知したゲートスイッチSW5が出力する検知信号を入力すると、普図当り判定用乱数の値を主制御用RAM40cから取得し、その値を普通図柄用の始動保留球の記憶数(以下、普図始動保留記憶数と示す)に対応付けて主制御用RAM40cに一時的に記憶する。なお、主制御用CPU40aは、普図始動保留記憶数が上限数(本実施形態では4)に達していない場合、保留記憶数を1加算して保留記憶数を書き換える一方で、普図始動保留記憶数が上限数に達している場合、上限数を超える保留記憶数の書き換えを行わないとともに、普図当り判定用乱数の値も取得しない。
そして、主制御用CPU40aは、普通図柄が変動表示中ではなく、普図当り遊技中ではないときに、普通図柄の保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM40cに記憶した普図当り判定用乱数の値を読み出す。そして、主制御用CPU40aは、該値と普図当り判定値とを比較し、普図当りか否かの普図当り判定(普図当り抽選)を行う。なお、普図当り判定において主制御用CPU40aは、遊技状態が非変短状態である場合には、非変短状態用の普図当り判定値と普図当り判定用乱数の値を比較する一方で、遊技状態が変短状態である場合には、変短状態用の普図当り判定値と普図当り判定用乱数の値を比較する。
そして、主制御用CPU40aは、普図ゲームの開始に伴って普通図柄表示装置25の表示内容を制御する。すなわち、主制御用CPU40aは、普図ゲームの開始により普通図柄の変動を開始させ、予め定めた変動時間の経過時に決定した普通図柄(当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。なお、主制御用CPU40aは、普図ゲームの開始時の遊技状態に応じて、普図ゲームの変動時間として異なる変動時間を設定し、普通図柄を確定停止表示させる。具体的に言えば、主制御用CPU40aは、非変短状態の場合には変動時間として「5秒」を設定し、変短状態の場合には変動時間として非変短状態よりも短い時間となる「1.1秒」を設定する。これにより、変短状態時に行われる普図ゲームの変動時間は、非変短状態時に行われる普図ゲームの変動時間よりも短縮される。
また、主制御用CPU40aは、普図当りとなる普図ゲームの終了後、普図当り時の遊技状態に応じて、開閉羽根28の開放態様を制御する。具体的に言えば、非変短状態において主制御用CPU40aは、開閉羽根28を第1開放時間(例えば、0.3(秒))で第1回数(例えば、1(回))分、開放させるように制御する。また、変短状態において主制御用CPU40aは、開閉羽根28を第2開放時間(例えば、2.8(秒))で第2回数(例えば、2(回))分、開放させるように制御する。
また、主制御用CPU40aは、大当り遊技中を除く非変短状態中に比較器CMPからHレベルの出力信号Voutを入力すると、統括制御用CPU41aに、右打ちエラーコマンドを出力する。このため、右打ちエラーコマンドは、大当り遊技中を除く非変短状態中に比較器CMPで遊技球の発射が右打ち遊技となり得る発射強度で行われていると判定されたことを示す。本実施形態において主制御用CPU40aは、大当り遊技中又は変短状態中である場合、遊技状態を指示する主制御用状態指示フラグに各遊技状態を指示する値をセットするようになっている。
例えば、主制御用CPU40aは、オープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを統括制御用CPU41aに出力することを契機に主制御用状態指示フラグに「1」をセットし、エンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを統括制御用CPU41aに出力することを契機に主制御用状態指示フラグに「0」をセットする。同様に、主制御用CPU40aは、変短コマンドを統括制御用CPU41aに出力することを契機に主制御用状態指示フラグに「2」をセットし、非変短コマンドを統括制御用CPU41aに出力することを契機に主制御用状態指示フラグに「0」をセットする。
したがって、主制御用CPU40aは、主制御用状態指示フラグの設定値を確認し、その値として「1」又は「2」が設定されていないときに比較器CMPで右打ち遊技となり得る発射強度で遊技球が発射されていることを把握すると、右打ちエラーコマンドを統括制御用CPU41aに出力することになる。
次に、サブ統括制御基板41の統括制御用CPU41aがサブ制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
統括制御用CPU41aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板42に出力する。また、統括制御用CPU41aは、特図用の停止図柄指定コマンドを入力すると、当該コマンドにしたがって演出表示装置20に確定停止表示させる飾図の図柄組み合わせを決定する。具体的に言えば、特図として大当り図柄が指示されている場合、統括制御用CPU41aは、特図毎に大当りの図柄組み合わせを決定する。そして、統括制御用CPU41aは、特図1又は特図2用の停止図柄指定コマンドにより下16R確変大当り及び右16R確変大当りが指示されている場合、飾図(図柄組み合わせ)として、全列の図柄が同一の図柄となる飾図の大当り図柄([111]、[222]など)を決定する。同様に、統括制御用CPU41aは、特図1又は特図2用の停止図柄指定コマンドにより下16R非確変大当り、実質10R確変大当り、及び実質10R非確変大当りが指定されている場合、飾図(図柄組み合わせ)として、全列の図柄が偶数の同一の図柄となる飾図の大当り図柄([222]、[444]など)を決定する。同様に、統括制御用CPU41aは、特図1又は特図2用の停止図柄指定コマンドで下ショート大当りが指定されている場合、飾図(図柄組み合わせ)として、確変示唆の飾図の大当り図柄([121]など)を決定する。
その一方で、統括制御用CPU41aは、特図としてはずれ図柄が指示されている場合、飾図としてはずれの図柄組み合わせを決定する。このとき、統括制御用CPU41aは、はずれリーチ変動用の変動パターンが指示されている場合、飾図として、リーチ図柄を含むはずれの図柄組み合わせを決定する。その一方、統括制御用CPU41aは、はずれ変動用の変動パターンが指示されている場合、飾図として、リーチ図柄を含まないはずれの図柄組み合わせを決定する。
そして、統括制御用CPU41aは、決定した飾図を指示する飾図用の停止図柄指定コマンドを演出表示制御基板42に出力する。また、統括制御用CPU41aは、図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板42に出力する。
また、統括制御用CPU41aは、大当り遊技中又は変短状態中である場合、遊技状態を指示するサブ用状態指示フラグ(統括制御用RAM41c)に各遊技状態を指示する値をセットするようになっている。例えば、統括制御用CPU41aは、オープニングコマンドを入力するとサブ用状態指示フラグに「1」をセットし、エンディングコマンドを入力すると「0」をセットする。同様に、統括制御用CPU41aは、変短コマンドを入力するとサブ用状態指示フラグに「2」をセットし、非変短コマンドを入力すると「0」をセットする。なお、前述したように右打ちエラーコマンドは、大当り遊技中を除く非変短状態中に比較器CMPで右打ち遊技となり得る発射強度で遊技球が発射されていると判定されるときにしか出力されないので、該コマンドの入力有無からも大当り遊技中を除く非変短状態中であるか否かを統括制御用CPU41aが判断することもできる。
次に、演出表示制御基板42の表示制御用CPU42aが表示制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
表示制御用CPU42aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容(変動内容)をもとに、画像表示用データを選択する。表示制御用CPU42aは、画像表示用データをもとに飾図による図柄変動ゲームを画像表示させるように演出表示装置20の表示内容を制御する。そして、表示制御用CPU42aは、飾図による図柄変動ゲーム中に図柄停止コマンドを入力すると、飾図用の停止図柄指定コマンドで指示された飾図を演出表示装置20に確定停止表示させて飾図による図柄変動ゲームを終了させる。
次に、音声制御基板43について説明する。
音声制御基板43の音声制御用CPU43aは、変動パターン指定コマンドを入力した場合、変動パターン指定コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容をもとに、音声データを選択する。そして、音声制御用CPU43aは、選択した音声データで音声演出を行わせるようにスピーカSPを制御する。そして、音声制御用CPU43aは、図柄停止コマンドを入力すると、飾図による図柄変動ゲームの終了に伴って音声演出を終了させる。
次に、発射制御基板44が実行する各種処理について説明する。
遊技者がグリップ部17を把持することでタッチ感知環19に接触すると、タッチ感知環19から接触検知信号が発射制御基板44に出力される。これにより、発射制御基板44は操作レバー17aに遊技者の手が掛けられていること、すなわち遊技者が触れていることを判定する。そして、遊技者が操作レバー17aを回動操作することにより、発射制御基板44から球送りソレノイドSOL1及び発射ソレノイドSOL2に間欠的に電圧信号を出力することで遊技球の発射を指示する発射制御信号が出力される。具体的に、発射制御基板44は、操作レバー17a(発射ハンドル16)の回動操作量に応じた電圧信号を出力することで、該回動操作量(電圧信号)に応じた発射強度で遊技球を発射させることを発射ソレノイドSOL2に対して指示する。また、発射制御基板44は、単位時間あたりに所定個数の遊技球を発射できる発射タイミングで発射制御信号を出力する。本実施形態のパチンコ遊技機10では、1分間(単位時間)あたりの発射球数として100個/分が初期設定されている。この初期設定により、発射制御基板44は、1分間に100個の遊技球が発射される発射タイミングに基づき発射制御信号を発射ソレノイドSOL2に出力する。
その結果、球送りソレノイドSOL1は、発射制御信号を受けて作動し、上皿14に貯留された遊技球を発射位置(図示しない打球杆の位置)に供給する。なお、発射ソレノイドSOL2の回転軸には図示しない打球杆が連結されており、上皿14から供給された遊技球が、発射ソレノイドSOL2の作動に基づいて打球杆にて弾かれることで、遊技球が遊技盤YBの遊技領域に放たれるようになっている。したがって、遊技者が操作レバー17aを操作した際には、発射制御信号で指示される所定のタイミングで発射ソレノイドSOL2が励磁され、遊技球は発射ソレノイドSOL2に連結された打球杆により、遊技盤YBの遊技領域に順次打ち出される。なお、発射ソレノイドSOL2により発射される打球の強弱は、操作レバー17aの回動操作量(回動操作量に応じた電圧信号)に応じて調整される。
一方、操作レバー17aの操作中に、遊技者の親指などで押圧突起18が押圧されると、発射制御基板44で電圧信号を生成できないことから発射制御信号が出力されなくなって発射ソレノイドSOL2の駆動が停止され、遊技球の発射が一時的に停止される。したがって、本実施形態では、遊技者が押圧突起18を押圧したり、発射ハンドル16の操作を途中で止めたりする行為は、遊技者による連続的な操作に該当せず、タッチ感知環19で遊技者の操作が連続的に検知されて間欠的に発射制御信号が出力されることが、遊技者による連続的な操作に該当する。
このように構成した本実施形態のパチンコ遊技機10では、左側領域YB(L)及び右側領域YB(R)のそれぞれが、遊技球を発射させる適切な遊技領域として遊技状態毎に対応付けされている。そして、本実施形態では、その時の遊技状態に応じて推奨される遊技方法(左打ち遊技又は右打ち遊技)を報知する推奨報知演出を実行するようになっている。一方、遊技者は、推奨報知演出に基づく遊技方法を実施することにより、最良の遊技方法で遊技を行うことができるようになっている。
具体的に、本実施形態のパチンコ遊技機10では、特図変動ゲームが行われるのであれば第2特図変動ゲームが行われる場合に、第1特図変動ゲームに比して遊技者にとって有利になる。しかしながら、第2特図変動ゲームの始動条件が付与される第2始動入賞口27を狙うことになる右打ち遊技を行えば遊技者にとって有利というわけでなく、遊技者にとって有利であるか否かは遊技状態により変化し得る。すなわち、第2特図変動ゲームの始動条件が付与される第2始動入賞口27へ遊技球を効率よく入球させることができる変短状態では、右打ち遊技をすることで左打ち遊技に比して遊技者にとって有利になり得る。一方、第2特図変動ゲームの始動条件が付与される第2始動入賞口27へ遊技球を入球させることが困難な非変短状態では、左打ち遊技をすることで右打ち遊技に比して遊技者にとって有利になり得る。このため、非変短状態では、右打ち遊技をすることで左打ち遊技に比して却って不利になり得る。
したがって、本実施形態における変短状態の遊技状態には、右側領域YB(R)による遊技、すなわち右打ち遊技が最良の遊技方法として対応付けされている。一方、本実施形態における非変短状態の遊技状態には、左側領域YB(L)による遊技、すなわち左打ち遊技が最良の遊技方法として対応付けされている。
また、本実施形態では、大当り遊技中であれば右打ち遊技をすることにより、各大入賞口へ遊技球を効率よく入球させることができる。すなわち、大当り遊技の状態では、右打ち遊技をすることで左打ち遊技に比して遊技者にとって有利になり得る。したがって、本実施形態における大当り遊技中の遊技状態には、右側領域YB(R)による遊技、すなわち右打ち遊技が最良の遊技方法として対応付けされている。
そして、統括制御用CPU41aは、変短コマンドを入力した後、すなわちサブ用状態指示フラグに「2」をセットした後、右打ち遊技を遊技者に促す右打ち推奨報知演出の実行を指示する演出指示コマンドを表示制御用CPU42aに出力する。そして、統括制御用CPU41aは、サブ用状態指示フラグに「2」をセットしている(変短状態が継続されている)所定の条件のもとで、右打ち推奨報知演出の実行を指示し続ける。また、統括制御用CPU41aは、オープニングコマンドを入力した後、すなわちサブ用状態指示フラグに「1」をセットした後、右打ち推奨報知演出の実行を指示する演出指示コマンドを表示制御用CPU42aに出力する。そして、統括制御用CPU41aは、サブ用状態指示フラグに「1」をセットしている(大当り遊技中の状態が継続されている)所定の条件のもとで、右打ち推奨報知演出の実行を指示し続ける。
そして、表示制御用CPU42aは、右打ち推奨報知演出の実行を指示する演出指示コマンドを入力すると、右打ち推奨報知演出を実行させるように演出表示装置20(画像表示部GH)の表示内容を制御する。右打ち推奨報知演出が実行されると、画像表示部GHでは、図5(a)に示すように、「右打ちして下さい」の文字が画像表示される。これによっては、変短状態及び大当り遊技中の遊技状態における最良の遊技方法として、右打ち遊技が推奨されていることを遊技者に把握させ得る。
そして、統括制御用CPU41aは、非変短コマンドを入力した後、すなわちサブ用状態指示フラグに「0」をセットした後、左打ち遊技を遊技者に促す左打ち推奨報知演出の実行を指示する演出指示コマンドを表示制御用CPU42aに出力する。このような場面は、遊技状態が非変短状態への切り替え時となる。そして、統括制御用CPU41aは、サブ用状態指示フラグに「0」をセットする所定の条件のもとで、左打ち推奨報知演出の実行を指示する。この場合に統括制御用CPU41aは、サブ用状態指示フラグに「0」を設定してから予め定めた演出時間(本実施形態では10秒)の間だけ左打ち推奨報知演出の実行を指示し続ける。
本実施形態において、大当り遊技の終了後のサブ用状態指示フラグは、変短コマンド及び非変短コマンドの何れかに基づいてセットされることになる。また、統括制御用CPU41aは、エンディングコマンドを入力した後に変短コマンドを入力する場合でも、該変短コマンドを入力するまでの間、サブ用状態指示フラグに「0」をセットすることになる。このため、本実施形態において、統括制御用CPU41aは、エンディングコマンドの入力から変短コマンド及び非変短コマンドの何れかを入力するまでの間、何れの推奨報知演出も行わせないようにしている。
そして、表示制御用CPU42aは、左打ち推奨報知演出の実行を指示する演出指示コマンドを入力すると、左打ち推奨報知演出を実行させるように演出表示装置20(画像表示部GH)の表示内容を制御する。左打ち推奨報知演出が実行されると、画像表示部GHでは、図5(b)に示すように、「左打ちして下さい」の文字が画像表示される。これによっては、非変短状態の遊技状態における最良の遊技方法として、左打ち遊技が推奨されていることを遊技者に把握させ得る。
なお、これら各推奨報知演出は、飾図による図柄変動ゲームと並行して行われることになるが、該図柄変動ゲームを中断させたりしないで画像表示部GHの上部で行わせるなどして変動している飾図や演出の妨げとならないような配慮がされている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、非変短状態への切り替え後で左打ち推奨報知演出が行われた後であって、左打ち遊技が推奨される場面において、右打ち遊技を行っていると判定し得る状況が検出されると、現在の遊技がパチンコ遊技機10として推奨しない(エラー)遊技を報知するエラー報知演出を行うようになっている。そして、エラー報知演出は、画像表示部GHによるエラー表示演出に加えて、スピーカSPによるエラー音声演出を伴わせるようになっている。エラー報知演出が実行されると、図5(c)に示すように、画像表示部GHでは、「左打ちして下さい」の文字が右から左へスクロールしながら画像表示されるとともに、スピーカSPでは、「左打ちして下さい」との音声が出力される。このため、本実施形態のエラー報知演出は、画像表示部GHによる表示演出(エラー表示演出)と、スピーカSPによる音声演出(エラー音声演出)との協働により実現される。
すなわち、左打ち遊技が推奨される場面で右打ち遊技を行っていると判定し得る状況の検出は、遊技者による遊技球の発射がその時の遊技状態に対して適切でない遊技領域に対して行われていることを検出していることになる。そして、このような検出に基づくエラー報知演出は、遊技球を発射させるのにその時の遊技状態に対して適切な遊技領域を報知していることになる。
このため、本実施形態では、図5(d)に示すように、遊技状態毎に推奨される遊技方法があるとともに、遊技状態毎に推奨されている遊技方法が演出により遊技者に報知される。すなわち、左打ち遊技は、非変短状態で推奨されるとともに、非変短状態への切り替わり時、又はエラー時に左打ち遊技が推奨されていることを報知する演出(左打ち推奨報知演出又はエラー報知演出)を行う仕様となっている。また、右打ち遊技は、変短状態又は大当り遊技中の状態で推奨されるとともに、これらの状態であれば常時、右打ち遊技が推奨されていることを報知する演出(右打ち推奨報知演出)を行う仕様となっている。
以下、エラー報知演出に係る処理について図6及び図7(a)〜(c)に基づき詳しく説明する。
まず、エラー報知演出を実行するために統括制御用CPU41aが行うエラー報知演出設定処理の制御内容について図6に基づき説明する。なお、統括制御用CPU41aは、所定の制御周期(例えば、2ms)毎にエラー報知演出設定処理を割り込み実行するようになっている。
エラー報知演出設定処理において統括制御用CPU41aは、主制御用CPU40aから、現在の遊技状態が大当り遊技中を除く非変短状態中であるか否かを判定する(ステップS10)。すなわち、統括制御用CPU41aは、サブ用状態指示フラグの内容に基づいてステップS10の判定を行うとともに、サブ用状態指示フラグに「1」又は「2」が設定されていればステップS10を否定の判定結果とする一方、サブ用状態指示フラグに「0」が設定されていればステップS10を肯定の判定結果とする。なお、統括制御用CPU41aは、エンディングコマンドの入力に基づいてサブ用状態指示フラグに「0」を設定している場合もあるが、このような場面ではエラー報知演出設定処理自体を行わないようにしたり、ステップS10の判定結果を否定とするようにしたりするようになっている。
ステップS10の判定結果が否定の場合(大当り遊技中又は変短状態中の場合)、統括制御用CPU41aは、エラー報知演出設定処理を終了する。一方、ステップS10の判定結果が肯定の場合(大当り遊技中を除く非変短状態中の場合)、統括制御用CPU41aは、右打ちエラーコマンドを入力したか否かを判定する(ステップS11)。右打ちエラーコマンドは、非変短状態中に比較器CMPで右打ち遊技となり得る発射強度で遊技球が発射されていると判定される場合に入力される。
なお、本実施形態において、主制御用CPU40aは、右打ちエラーコマンドを出力可能な場面(非変短状態)において、比較器CMPがHレベルの出力信号Voutを継続して出力する間、継続して右打ちエラーコマンドを統括制御用CPU41aに対して出力することになる。そして、本実施形態において、統括制御用CPU41aは、主制御用CPU40aが右打ちエラーコマンドを継続して出力する間、後述するエラー報知演出設定処理の実行毎に右打ちエラーコマンドの入力を判定できるように構成している。一方、本実施形態において、統括制御用CPU41aは、主制御用CPU40aが右打ちエラーコマンドの出力を停止すると、後述するエラー報知演出設定処理の実行時に右打ちエラーコマンドの入力の非入力(停止)を判定できるように構成している。
そして、比較器CMPで右打ち遊技となり得る発射強度で遊技球が発射されていると判定される場面は、比較器CMPがHレベルの出力信号Voutを出力する場面で発生し得る。この場合、主制御用CPU40aは、比較器CMPで右打ち遊技となり得る発射強度で遊技球が発射されていると判定されていることを把握する。また、この場合、統括制御用CPU41aは、内部的に左打ち遊技が推奨される場面で右打ち遊技を行っていると判定する。このため、統括制御用CPU41aは、ステップS11の判定結果を肯定とすることで、左打ち遊技が推奨される場面で右打ち遊技が行われている、すなわち遊技者による遊技球の発射がその時の遊技状態に対して適切でない遊技領域に対して行われていると内部的に判定する。一方、統括制御用CPU41aは、ステップS11の判定結果を否定とすることで、左打ち遊技が推奨される場面で右打ち遊技が行われていない、すなわち遊技者による遊技球の発射がその時の遊技状態に対して適切な遊技領域に対して行われていることを内部的に判定する。また、統括制御用CPU41aは、左打ち遊技をしている場面で右側領域YB(R)へ遊技球が飛んで行ってしまった場合でも、操作レバー17aの回動操作量が、左打ち遊技をしていると判定し得る発射強度であればステップS11の判定結果を否定とすることができる。ステップS11の判定結果は、内部的な判定結果であるが、発射制御基板44が実際に発射ソレノイドSOL2に対して指示している電圧信号Vinの高さを検出することから、実際に遊技者が行っている遊技方法と精度よく一致し得る。
本実施形態では、大当り遊技中を除く非変短状態中に対して適切でない遊技領域となる右側領域YB(R)に遊技球を発射させる発射強度であると比較器CMPで判定される場合、左打ち遊技が推奨される場面で右打ち遊技が行われていると判定する。
そして、ステップS11の判定結果が肯定の場合(右打ちエラーコマンドを入力した場合)、統括制御用CPU41aは、エラー報知演出を管理するエラー状態が正常区間であるか否かを判定する(ステップS12)。
本実施形態において、統括制御用CPU41aは、主制御用CPU40aの管理する遊技状態が非変短状態(大当り遊技中を除く)を把握している場合、エラー状態を管理するようになっている。そして、統括制御用CPU41aは、主制御用CPU40aの管理する遊技状態が非変短状態(大当り遊技中を除く)を把握している場合、エラー状態として、正常区間(正常期間)とする状態と報知準備区間(報知準備期間)とする状態と報知中区間(報知中期間)とする状態の何れかの状態を設定している。
本実施形態においてエラー状態は、左打ち推奨報知演出の終了後から管理されるようになっており、左打ち推奨報知演出の演出時間(本実施形態では10秒)の経過後、正常区間に設定される。そして、正常区間とする状態は、エラー報知演出を行っていない状況であって、後述するがステップS11で右打ちエラーコマンドを入力してもまだエラー報知演出を行わせない状況である。すなわち、正常区間とする状態では、左打ち遊技が推奨される場面で左打ち遊技を行っていると判定している状況と言える。また、報知準備区間とする状態は、エラー報知演出を行っていない状況であって、後述するがステップS13で設定する報知準備区間の設定が解除されない状態の維持が、予め定めた準備時間(本実施形態では、5秒)に達するとエラー報知演出を行わせ得る状況である。すなわち、報知準備区間とする状態では、左打ち遊技が推奨される場面で右打ち遊技を行っていることを判定している状況と言える。また、報知中区間とする状態は、エラー報知演出を行っている状況であって、後述するがステップS13で設定する報知準備区間の設定が解除されない状態の維持が、準備時間に達してすでにエラー報知演出を行わせている(実行中)且つ後述するがステップS16で設定する報知中区間の設定が解除されない状態が維持されている状況である。すなわち、報知中区間とする状態では、左打ち遊技が推奨される場面で右打ち遊技を行っていると判定している状況と言える。なお、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cにエラー状態を示す情報(フラグなど)を設定することで、設定しているエラー状態を把握する。
そして、ステップS12の判定結果が肯定の場合(正常区間とする状態の場合)、統括制御用CPU41aは、エラー状態として報知準備区間を設定する(ステップS13)。すなわち、統括制御用CPU41aは、正常区間の状態で右打ち遊技を行っていることを内部的に判定する場合に、エラー報知演出を行わせることまでは指示しないが、エラー報知演出を行わせる状況を設定するために報知準備区間を設定する。報知準備区間の設定に際し、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cのタイマに予め定めた準備時間(本実施形態では5秒)を設定し、タイマの計測を開始する。そして、統括制御用CPU41aは、制御周期毎(2ms毎)に当該制御周期分の時間を減算して更新するタイマの計測を行う。その後、統括制御用CPU41aは、エラー報知演出設定処理を終了する。
一方、ステップS12の判定結果が否定の場合(正常区間とする状態でない場合)、統括制御用CPU41aは、エラー報知演出を管理するエラー状態が報知準備区間であるか否かを判定する(ステップS14)。この判定結果が否定の場合(報知準備区間とする状態でない場合)、統括制御用CPU41aは、エラー報知演出設定処理を終了する。一方、ステップS14の判定結果が肯定の場合(報知準備区間とする状態の場合)、統括制御用CPU41aは、報知準備区間の設定から5秒経過したか否かを判定する(ステップS15)。ステップS15において、統括制御用CPU41aは、計測中のタイマに基づいてステップS15の判定を行うとともに、報知準備区間の設定から5秒経過していなければ判定結果を否定とする一方、報知準備区間の設定から5秒経過(5秒以上で)あれば判定結果を肯定とする。
そして、ステップS15の判定結果が否定の場合(報知準備区間の設定から5秒経過していなければ)、統括制御用CPU41aは、エラー報知演出設定処理を終了する。一方、ステップS15の判定結果が肯定の場合(報知準備区間の設定から5秒経過していれば)、統括制御用CPU41aは、エラー状態として報知中区間を設定するとともに、エラー報知演出の実行を指示する演出指示コマンドを送信バッファにセットする(ステップS16)。なお、統括制御用CPU41aは、コマンド出力処理において、次回以降の制御周期で演出表示制御基板42及び音声制御基板43に演出指示コマンドを出力する。その後、統括制御用CPU41aは、エラー報知演出設定処理を終了する。
そして、ステップS15が肯定であってステップS16にて報知中区間を設定する場合には、正常区間での右打ちエラーコマンドの入力の状態(比較器CMPで右打ち遊技となり得る発射強度であると判定される状態)の維持が、準備時間に達する場合である。すなわち、統括制御用CPU41aは、報知準備区間の状態で右打ち遊技を行っていることを内部的に判定する状態の維持が、準備時間に達する場合に、エラー報知演出を行わせることを指示するとともに、エラー報知演出を行わせている状況を設定するために報知中区間を設定する。
また、ステップS11の判定結果が否定の場合(右打ちエラーコマンドが非入力(停止)の場合)、統括制御用CPU41aは、エラー報知演出を管理するエラー状態が正常区間以外であるか否かを判定する(ステップS17)。この判定結果が否定の場合(正常区間以外でない場合)、統括制御用CPU41aは、エラー報知演出を管理するエラー状態が正常区間であることから、エラー報知演出設定処理を終了する。一方、ステップS17の判定結果が肯定の場合(報知準備区間又は報知中区間の何れかとする状態である場合)、統括制御用CPU41aは、報知準備区間又は報知中区間の設定を解除して正常区間を設定する。すなわち、統括制御用CPU41aは、報知準備区間又は報知中区間の設定後、右打ちエラーコマンドを入力する状態の維持が継続されない(途切れた)時点で、これらの設定を解除して正常区間を設定するようになっている。この場合には、非変短状態中に対して適切な遊技領域となる左側領域YB(L)に遊技球を発射させる発射強度であると比較器CMPで判定されており、このように判定されることを契機に報知準備区間又は報知中区間の設定が解除される。また、報知中区間の設定の解除に合せて、統括制御用CPU41aは、エラー報知演出の終了(停止)を指示する演出指示コマンドを演出表示制御基板42及び音声制御基板43に出力する。
なお、統括制御用CPU41aは、一旦、報知準備区間又は報知中区間を設定すると、右打ちエラーコマンドを入力する状態の維持が継続する間、これらの設定の状態を維持させるとともに、状況に応じたエラー状態に制御する。
そして、表示制御用CPU42a及び音声制御用CPU43aは、統括制御用CPU41aのステップS16に基づく演出指示コマンドを入力すると、それぞれにエラー報知演出(エラー表示演出又はエラー音声演出)を行わせるように各演出装置(演出表示装置20(画像表示部GH)又はスピーカSP)を制御する。また、表示制御用CPU42a及び音声制御用CPU43aは、エラー報知演出の終了を指示する演出指示コマンドを入力すると、それぞれに実行させているエラー報知演出(エラー表示演出又はエラー音声演出)の実行を終了させるように各演出装置(演出表示装置20(画像表示部GH)又はスピーカSP)を制御する。
本実施形態では、このようにしてエラー報知演出に関する制御を行う統括制御用CPU41a、表示制御用CPU42a、及び音声制御用CPU43aが、報知制御手段として機能する。また、演出表示装置20(画像表示部GH)及びスピーカSPが報知手段として機能する。また、これら報知制御手段及び報知手段が報知実行手段として機能する。
以下、エラー報知演出が実行される際の流れについて図7(a)〜(c)に基づき説明する。なお、図7(a)〜(c)では、エラー報知演出を行わせることができる状態、すなわち大当り遊技中を除く非変短状態(左打ち遊技が推奨される)を前提としている。
エラー状態が「正常区間」では、エラー報知演出などの各種報知演出の実行が指示されていない状態である。このため、画像表示部GHでは、各種報知演出を伴わないで飾図による図柄変動ゲームが行われることになる。
そして、エラー状態が「正常区間」中に、比較器CMPで右打ち遊技となり得る発射強度で遊技球が発射されているとの判定に基づく右打ちエラーコマンドを入力する場合には、エラー状態として「報知準備区間」が設定される。なお、エラー状態が「報知準備区間」では、エラー報知演出などの各種報知演出の実行が指示されていない状態である。このため、画像表示部GHでは、各種報知演出を伴わないで飾図による図柄変動ゲームが行われることになる。
この場合には、直近の「正常区間」から比較器CMPで右打ち遊技となり得る発射強度で遊技球が発射されているとの1回目となる判定である。そして、このように直近の「正常区間」から比較器CMPで右打ち遊技となり得る発射強度で遊技球が発射されているとの1回目となる判定を契機に、即座にエラー報知演出を行わせるのではなく「報知準備区間」を設定するに止めている。この場合に考えられる状況としては、遊技者が右打ち遊技をしている状況だけでなく、遊技者が左打ち遊技をしているが何らかの弾みで操作レバー17aの回動操作量が意図せず右打ち遊技をしていると判定され得る発射強度となってしまった意図しない状況がある。そこで、本実施形態では、このような意図しない状況に対し、「正常区間」中の比較器CMPで右打ち遊技となり得る発射強度で遊技球が発射されているとの1回目となる判定で即座にエラー報知演出を行わせないようにしている。
そして、図7(a)に示すように、エラー状態を「報知準備区間」とする状態の維持、すなわち比較器CMPで右打ち遊技となり得る発射強度で遊技球が発射されているとの判定に基づく右打ちエラーコマンドを入力する状態の維持が、準備時間に達する場合には、エラー状態として「報知中区間」が設定される。同時にエラー報知演出の実行が指示される。このため、画像表示部GHでは、エラー報知演出を伴っての飾図による図柄変動ゲームが行われることになる。
この場合には、直近の「正常区間」から比較器CMPで右打ち遊技となり得る発射強度で遊技球が発射されていると判定される状態が、準備時間の間、維持される状態である。そして、このように直近の「正常区間」から比較器CMPで右打ち遊技となり得る発射強度で遊技球が発射されていると判定される状態が、準備時間の間、維持されることを契機に、「報知中区間」が設定されてエラー報知演出が行われることになる。この場合に考えられる状況としては、遊技者が右打ち遊技をしている状況である可能性が高いことになる。すなわち、「報知準備区間」の状態の維持が、準備時間(5秒)に達したことを考慮すると、遊技者が左打ち遊技をしているが何らかの弾みで操作レバー17aの回動操作量が意図せず右打ち遊技をしていると判定され得る発射強度となってしまった意図しない状況である可能性が低いことになる。そこで、本実施形態では、このような意図しない状況である可能性が低くなる状況に対し、「報知準備区間」の状態の維持が、準備時間(5秒)に達した場合に初めてエラー報知演出を行わせるようにしている。ここでいう「報知準備区間」の状態の維持が、準備時間に達するとは、「報知準備区間」の設定後に「正常区間」を挟まないことである。
そして、この場合には、「報知中区間」から比較器CMPで右打ち遊技となり得る発射強度で遊技球が発射されていると判定される状態が維持される間、「報知中区間」が継続されるとともに、エラー報知演出の実行も継続されることになる。
一方、図7(b)に示すように、エラー状態「報知準備区間」中に、右打ちエラーコマンドが非入力(停止)となる場合には、「報知準備区間」の設定が解除されてエラー状態として「正常区間」が設定される。この場合に右打ちエラーコマンドが非入力(停止)となる場合には、「報知準備区間」中に、比較器CMPで右打ち遊技となり得る発射強度で遊技球が発射されていると判定される状態が、準備時間に達するまで維持されない(終了される)ときである。この場合にも画像表示部GHでは、エラー報知演出を伴わないで飾図による図柄変動ゲームが行われることになる。
また、図7(c)に示すように、エラー状態が「報知中区間」中に、比較器CMPで右打ち遊技となり得る発射強度で遊技球が発射されていると判定される状態が維持されない(終了される)ことに基づく右打ちエラーコマンドが非入力(停止)となる場合には、「報知中区間」の設定が解除されてエラー状態として「正常区間」が設定される。このため、画像表示部GHでは、エラー報知演出を伴わないで飾図による図柄変動ゲームが行われることになる。
以上詳述したように、第1の実施形態は、以下の効果を有する。
(1)適切な遊技領域を報知する(エラー報知演出を行わせる)に際しては、発射信号出力手段(発射制御基板44)が出力する電気信号(電圧信号(発射制御信号))を検出する構成とした。これにより、発射実行手段(発射制御基板44)が実際に遊技球を発射させている発射の強度(発射強度)を判定することができる。そして、このような発射信号出力手段(発射制御基板44)が出力する電気信号(電圧信号(発射制御信号))は、遊技店における遊技領域の設定状況などによって変化することもほとんどなく(無いに等しく)、その検出の精度に変化し難い構成となる。その結果、どの遊技領域に遊技球が発射されているかを検出する精度が変化し難い構成により適切な遊技を促すことができる。
(2)発射信号出力手段(発射制御基板44)が出力する電気信号(電圧信号)の検出に際しては、発射信号出力手段(発射制御基板44)が出力する電気信号(電圧信号Vin)が基準の値(基準電圧信号Vs)を超えているか否かを比較する比較器(比較器CMP)を用いる構成とした。これにより、適切な遊技領域を報知する(エラー報知演出を行わせる)に際しては、基準の値(基準電圧信号Vs)を超えているか否かが判定されるのみでよくなる。その結果、電気信号(電圧信号)がどれほどであるかから現在の遊技球が発射されている遊技領域がどこであるかを逐一判定するよりも簡素な構成により適切な遊技を促すことができる。
(3)基準の値(基準電圧信号Vs)は、遊技球の発射の強弱により打ち分けができる遊技領域の切り替わりと定めた発射操作部(操作レバー17a(発射ハンドル16))の操作量(回動操作量)に基づく電気信号(電圧信号)で規定される構成とした。これにより、適切な遊技領域を報知するに際しては、基準の値(基準電圧信号Vs)を超えているか否かが判定されれば、どの遊技領域に遊技球が発射されているかを判定できる。その結果、簡素な構成により適切な遊技を促すことができる。
(4)発射装置には、発射操作部(操作レバー17a(発射ハンドル16))に遊技者が触れているか否かを検知する接触検知手段(タッチ感知環19)を備える構成とした。そして、実際に遊技者が発射操作部(操作レバー17a(発射ハンドル16))に触れていないが、発射操作部(操作レバー17a(発射ハンドル16))がある操作量(回動操作量)に固定されているような場面では、遊技球が発射されない状況となる。そして、実際に遊技者が発射操作部(操作レバー17a(発射ハンドル16))に触れていなければ、強度判定手段(比較器CMP)によっても電気信号(電圧信号)の検出が行われないことになる。このため、強度判定手段(比較器CMP)の判定結果に基づく適切な遊技領域を報知する(エラー報知演出を行わせる)ことは、遊技者が発射操作部(操作レバー17a(発射ハンドル16))に触れていない場合に行われ得ないようにすることができる。その結果、適切な場面において、適切な遊技を促すことができる。
(5)報知演出(エラー報知演出)を行わせるに際しては、その時の遊技状態に対して適切でない遊技領域に遊技球を発射させている発射の強度であることが判定される場合に行わせる構成とした。これにより、適切な遊技領域に遊技球を発射させている際、意図せずに適切でない遊技領域に遊技球が飛んでいってしまった場合でも、強度判定手段(比較器CMP)では、適切な遊技領域に遊技球を発射させている発射の強度であることが判定されることになる。したがって、意図せずに適切でない遊技領域に遊技球が飛んでいってしまったことで報知演出(エラー報知演出)が行われてしまうことによる遊技者の感じる煩わしさを低減させることができる。その結果、遊技者に与える煩わしさを低減させつつ適切な遊技を促すことができる。
(6)その時の遊技状態に対して適切でない遊技領域に遊技球を発射させている発射の強度であることが判定される場合、報知演出(エラー報知演出)を即座に行わない構成とした。そして、その時の遊技状態に対して適切でない遊技領域に遊技球を発射させている発射の強度であることが判定される場合には、報知準備期間(報知準備区間)の間、適切でない遊技領域に遊技球を発射させている発射の強度であるとの継続して判定されることを契機に、報知演出(エラー報知演出)を行う構成とした。これにより、遊技者が適切な遊技領域に遊技球を発射させる発射の強度で遊技を行っている際、何らかの弾みで意図せずに適切でない遊技領域に遊技球を発射させる発射の強度になってしまった場合でも、報知演出(エラー報知演出)が即座に行われることがなくなる。したがって、何らかの弾みで意図せずに適切でない遊技領域に遊技球を発射させる発射の強度となってしまったことで報知演出(エラー報知演出)が行われてしまうことによる遊技者の感じる煩わしさを低減させることができる。その結果、遊技者に与える煩わしさを低減させつつ適切な遊技を促すことができる。
(7)本実施形態では、エラー報知演出を行わせるに際し、大当り遊技中でない非変短状態に対して適切でない右側領域YB(R)に遊技球を発射させる発射強度であるとの比較器CMPでの判定結果に基づいて行わせる構成とした。これにより、非変短状態中に左側領域YB(L)に遊技球を発射させている際、何らかの弾みで操作レバー17aの回動操作量が意図せず右打ち遊技をしていると判定され得る発射強度となってしまった場合でも、即座にエラー報知演出が行われることがなくなる。さらに、非変短状態中に左側領域YB(L)に遊技球を発射させている際、意図せずにこの時に適切でない右側領域YB(R)に遊技球が飛んで行ってしまった場合でも、エラー報知演出が行われることがなくなる。したがって、このような意図しない状況において、エラー報知演出が行われてしまうことによる遊技者の感じる煩わしさを低減させることができる。
(8)報知演出(エラー報知演出)が行われている間には、その時の遊技状態に対して適切な遊技領域に遊技球を発射させている発射の強度であることが判定されることを契機に、報知演出(エラー報知演出)を終了させる構成とした。これにより、その時の遊技状態に対して適切でない遊技領域に遊技球が発射されている状況からの回復時、即座に報知演出(エラー報知演出)を終了させることができる。その結果、遊技者に与える煩わしさを低減させつつ適切な遊技を促すことができる。
(9)本実施形態では、エラー報知演出を行わせている間、大当り遊技中でない非変短状態に対して適切な左側領域YB(L)に遊技球を発射させる発射強度であると比較器CMPで判定されることを契機に、エラー報知演出を終了させる構成とした。これにより、大当り遊技中でない非変短状態に対して適切でない右側領域YB(R)に遊技球を発射させる発射強度であると比較器CMPで判定されている状況から回復すれば、即座にエラー報知演出を終了させることができる。その結果、遊技者に与える煩わしさを低減させることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図8(a),(b)に基づき説明する。
なお、第2の実施形態は、遊技盤YBに関する構成(ゲートGTなど)や遊技状態毎に推奨される遊技方法が、第1の実施形態とは異なっている。そのため、第1の実施形態と同様の部分については、同一符号を付すことにし、その重複説明を省略する。
本実施形態のパチンコ遊技機10の遊技盤YBの構成について図8(a)に基づき説明する。
具体的に、遊技盤YBにおいて演出表示装置20の左方には、ゲートGTが配設されている。
このように構成された本実施形態の左流路では、遊技球がゲートGT、第1始動入賞口26、第2始動入賞口27、又は下AT30へ向かうように釘などの遊技構成部材が遊技盤YBに配置されている。これにより、遊技球の流路が左流路となる場合には、演出表示装置20の左側に形成される左側領域YB(L)を遊技球が流下するとともに、ゲートGT、第1始動入賞口26、第2始動入賞口27、又は下AT30へと向かうことになる。また、右流路では、遊技球が第2始動入賞口27、右AT32、又は下AT30へ向かうように釘などの遊技構成部材が遊技盤YBに配置されている。これにより、遊技球の流路が右流路となる場合には、図8(a)の仮想線Yに示すように、演出表示装置20の右側に形成される右側領域YB(R)を遊技球が通過するとともに、第2始動入賞口27、右AT32、又は下AT30へ向かうことになる。
したがって、本実施形態であれば、遊技者は、遊技球が左流路(すなわち左側領域YB(L))を流下する発射の強度で発射ハンドル16を操作することで、ゲートGT、第1始動入賞口26、第2始動入賞口27、又は下AT30へと遊技球を向かわせ得る。また、本実施形態であれば、遊技者は、遊技球が右流路(すなわち右側領域YB(R))を流下する発射の強度で発射ハンドル16を操作することで、第2始動入賞口27、右AT32、又は下AT30へと遊技球を向かわせ得る。
そして、本実施形態では、第2特図変動ゲームの始動条件が付与される第2始動入賞口27へ遊技球を効率よく入球させることができる変短状態であるか否かに関係なく、大当り遊技中でなければ左打ち遊技をすることで遊技者にとって有利になり得る。一方、本実施形態では、第2特図変動ゲームの始動条件が付与される第2始動入賞口27へ遊技球を効率よく入球させることができる変短状態であるか否かに関係なく、大当り遊技中でなければ右打ち遊技をすることで左打ち遊技に比して遊技者にとって却って不利になり得る。したがって、本実施形態における大当り遊技中でない遊技状態(非変短状態又は変短状態)には、左側領域YB(L)による遊技、すなわち左打ち遊技が最良の遊技方法として対応付けされている。一方、本実施形態における大当り遊技中の遊技状態には、右側領域YB(R)による遊技、すなわち右打ち遊技が最良の遊技方法として対応付けされている。
また、本実施形態では、大当り遊技中であれば右打ち遊技をすることにより、各大入賞口へ遊技球を効率よく入球させることができる。すなわち、大当り遊技の状態では、右打ち遊技をすることで左打ち遊技に比して遊技者にとって有利になり得る。したがって、本実施形態における大当り遊技中の遊技状態には、右側領域YB(R)による遊技、すなわち右打ち遊技が最良の遊技方法として対応付けされている。
そして、本実施形態では、図8(b)に示すように、遊技状態毎に推奨される遊技方法があるとともに、遊技状態毎に推奨されている遊技方法が演出により遊技者に報知される。すなわち、左打ち遊技は、非変短状態又は変短状態で推奨されるとともに、大当り遊技中から非変短状態や変短状態への切り替わり時、又はエラー時に左打ち遊技が推奨されていることを報知する演出(左打ち推奨報知演出又はエラー報知演出)を行う仕様となっている。また、右打ち遊技は、大当り遊技中の状態で推奨されるとともに、大当り遊技中の状態であれば常時、右打ち遊技が推奨されていることを報知する演出(右打ち推奨報知演出)を行う仕様となっている。
そして、本実施形態において、主制御用CPU40aは、大当り遊技中を除く非変短状態中及び変短状態中に比較器CMPからHレベルの出力信号Voutを入力すると、統括制御用CPU41aに、右打ちエラーコマンドを出力する。このため、右打ちエラーコマンドは、大当り遊技中を除く非変短状態中及び変短状態中に比較器CMPで遊技球の発射が右打ち遊技となり得る発射強度で行われていることが検出されたことを示す。
したがって、本実施形態において、主制御用CPU40aは、主制御用状態指示フラグの設定値を確認し、その値として「1」が設定されていないときに比較器CMPで右打ち遊技となり得る発射強度で遊技球が発射されていると把握すると、右打ちエラーコマンドを統括制御用CPU41aに出力することになる。
なお、本実施形態において、右打ちエラーコマンドは、大当り遊技中を除く非変短状態中及び変短状態中に比較器CMPで右打ち遊技となり得る発射強度で遊技球が発射されていると判定されるときにしか出力されない。このため、統括制御用CPU41aは、右打ちエラーコマンドの入力有無からも大当り遊技中を除く非変短状態中及び変短状態であるか否かを判断することもできる。
そして、統括制御用CPU41aは、オープニングコマンドを入力した後、すなわちサブ用状態指示フラグに「1」をセットした後、右打ち推奨報知演出の実行を指示する演出指示コマンドを表示制御用CPU42aに出力する。そして、統括制御用CPU41aは、サブ用状態指示フラグに「1」をセットしている(大当り遊技中の状態が継続されている)所定の条件のもとで、右打ち推奨報知演出の実行を指示し続ける。
また、統括制御用CPU41aは、非変短コマンド及び変短コマンドを入力した後、すなわちサブ用状態指示フラグに「0」又は「2」をセットした後、左打ち遊技を遊技者に促す左打ち推奨報知演出の実行を指示する演出指示コマンドを表示制御用CPU42aに出力する。このような場面は、遊技状態が非変短状態又は変短状態への切り替え時となる。そして、統括制御用CPU41aは、サブ用状態指示フラグに「0」又は「2」をセットする所定の条件のもとで、左打ち推奨報知演出の実行を指示する。この場合に統括制御用CPU41aは、サブ用状態指示フラグに「0」又は「2」を設定してから予め定めた演出時間(本実施形態では10秒)の間だけ左打ち推奨報知演出の実行を指示し続ける。
そして、エラー報知演出設定処理のステップS10において、統括制御用CPU41aは、主制御用CPU40aから、現在の遊技状態が大当り遊技中を除く非変短状態又は変短状態であるか否かを判定する。すなわち、統括制御用CPU41aは、サブ用状態指示フラグの内容に基づいてステップS10の判定を行うとともに、サブ用状態指示フラグに「1」が設定されていればステップS10を否定の判定結果とする一方、サブ用状態指示フラグに「0」又は「2」が設定されていればステップS10を肯定の判定結果とすることになる。そして、統括制御用CPU41aは、エラー報知演出設定処理において、右打ちエラーコマンドの入力に基づいて、各種処理を行うことになる。
そして、本実施形態では、大当り遊技中を除く非変短状態中又は変短状態中に対して適切でない遊技領域となる右側領域YB(R)に遊技球を発射させる発射強度であると比較器CMPで判定される場合、左打ち遊技が推奨される場面で右打ち遊技が行われていると判定する。
したがって、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果(1)〜(6),(8)に加え、以下に示す効果を得ることができる。
(10)本実施形態では、エラー報知演出を行わせるに際し、大当り遊技中でない非変短状態中又は変短状態中に対して適切でない右側領域YB(R)に遊技球を発射させる発射強度であるとの比較器CMPでの判定結果に基づいて行わせる構成とした。これにより、非変短状態中又は変短状態中に左側領域YB(L)に遊技球を発射させている際、何らかの弾みで操作レバー17aの回動操作量が意図せず右打ち遊技をしていると判定され得る発射強度となってしまった場合でも、即座にエラー報知演出が行われることがなくなる。さらに、非変短状態中又は変短状態中に左側領域YB(L)に遊技球を発射させている際、意図せずにこの時に適切でない右側領域YB(R)に遊技球が飛んで行ってしまった場合でも、エラー報知演出が行われることがなくなる。したがって、このような意図しない状況において、エラー報知演出が行われてしまうことによる遊技者の感じる煩わしさを低減させることができる。
(11)本実施形態では、エラー報知演出を行わせている間、大当り遊技中でない非変短状態又は変短状態に対して適切な左側領域YB(L)に遊技球を発射させる発射強度であると比較器CMPで判定されることを契機に、エラー報知演出を終了させる構成とした。これにより、大当り遊技中でない非変短状態又は変短状態に対して適切でない右側領域YB(R)に遊技球を発射させる発射強度であると比較器CMPで判定されている状況から回復すれば、即座にエラー報知演出を終了させることができる。その結果、遊技者に与える煩わしさを低減させることができる。
なお、上記各実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・各実施形態は、基準電圧信号Vsの値を変更してもよく、遊技盤YBの仕様に合せて変更してもよい。また、基準電圧信号Vsとしてより確実に右打ち遊技であることを判定できる値に設定することもできる。
・各実施形態は、比較器CMPによる判定の手法は変更してもよく、各信号を接続する入力端子を入れ替えてもよい。この場合、主制御用CPU40aは、Hレベルの出力信号Voutを入力すると左打ち遊技とする判定を把握する一方、Lレベルの出力信号Voutを入力すると右打ち遊技とする判定を把握する。
・各実施形態は、発射制御基板44が指示している電圧信号から発射強度を検出して判定することができ構成であればよく、比較器に限らず差動増幅回路にて実現することもできる。
・各実施形態は、発射可変抵抗器として、操作レバー17aの回動操作量に応じた抵抗値を示すように可変する構成であればよく、例えば、可動端子の移動形態は直線的や曲線的(円周)であってもよいし、複数の抵抗器を接続して切替えるなどの他の仕様で実現してもよい。
・各実施形態は、発射制御基板44が指示している電圧信号の検出に際し、発射制御抵抗器Rの抵抗値から間接的に検出することもできるし、操作レバー17a(発射ハンドル16)の回動角をセンサにより検出して間接的に検出することもできる。
・各実施形態は、左打ち遊技することで下AT30へ到達し易くすることもできる。すなわち、大当りの種類により遊技方法(左打ち遊技又は右打ち遊技)を分けることもでき、例えば、特図1による大当りであれば左打ち遊技を推奨するとともに、特図2による大当りであれば右打ち遊技を推奨する仕様などがある。この仕様の実現には、下AT30をさらに左側領域YB(L)に配置したり、右打ち遊技では下AT30に入球しない構成としたりすればよい。この場合には、下AT30が開放する大当り遊技中、エラー報知演出を実行可能にすることができる。
・各実施形態は、左打ち遊技が推奨される場面でエラー報知演出を行わせて適切な遊技を促すだけでなく、右打ち遊技が推奨される場面に適切でない左側領域YB(L)に遊技球を発射させる発射強度であると比較器CMPで判定される場合にエラー報知演出を行わせて適切な遊技を促すことができる。
・各実施形態は、大入賞口を1つとしてもよく、例えば、右AT32のみとすることもできる。
・各実施形態は、エラー報知演出に関しては左打ち推奨演出と同一態様(報知手段も統一)にすることもできるし、エラー表示演出に関してのみ左打ち推奨演出と同一態様(報知手段の数が異なるが、一部の演出については同一)にすることもできる。なお、本別例は、右打ち遊技が推奨される場面での左打ちのエラーを報知する場合にも適用できる。また、各種報知演出の演出態様は、推奨される遊技方法が遊技者に把握させ得る態様であれば変更してもよい。
・各実施形態は、報知中区間の設定に際し、予め定めた報知時間(10秒)の経過を以って一旦、報知中区間の設定を解除する構成とすることもできる。なお、この場合には、報知中区間の設定中に比較器CMPで遊技球の発射が右打ち遊技となり得る発射強度で行われていると判定される場合、報知時間を加算又は再設定して延長するといったこともできる。また、この場合には、報知中区間に報知時間を延長に際して演出を変化させることもできる。
・各実施形態は、準備時間(報知準備区間)を変更してもよく、5秒未満にしたり5秒よりも長くしたりもできる。
・各実施形態は、左打ち推奨演出を行わせている間もエラー報知演出を行わせることができるようにしてもよい。また、エラー報知演出を行わせる場合には、飾図による図柄変動ゲームを停止させることもできる。
・各実施形態は、報知準備区間や報知中区間において、比較器CMPで遊技球の発射が左打ち遊技となり得る発射強度で行われていると判定される場合、その旨を示すコマンド(エラーを解除するコマンド)を主制御用CPU40aが統括制御用CPU41aに出力することもできる。そして、この場合、報知準備区間や報知中区間は、エラーを解除するコマンドの入力を契機に、その設定が解除されるようにすることもできる。
・各実施形態において、報知準備区間は、正常区間に比較器CMPで遊技球の発射が右打ち遊技となり得る発射強度で行われていると判定された後、所定の時間を空けて設定されてもよい。
・各実施形態において、報知準備区間は、原則、準備時間が経過するまでその設定が解除されない構成としてもよく、準備時間の経過後に右打ちエラーコマンドの入力が判定される場合に報知中区間を設定する一方、準備時間の経過後に右打ちエラーコマンドの非入力が判定される場合に正常区間を設定することもできる。
・各実施形態において、報知中区間は、正常区間に比較器CMPで遊技球の発射が右打ち遊技となり得る発射強度で行われていると判定された後、報知準備区間中の右打ちエラーコマンドの入力及び非入力に関係なく、準備時間の経過後に右打ちエラーコマンドを入力することを契機に、設定する構成としてもよい。すなわち、報知中区間の設定に関しては、比較器CMPで遊技球の発射が右打ち遊技となり得る発射強度で行われているとの判定が継続されていなくてもよく、このような判定が報知準備区間中も継続していたと推測できる状況が想定されていればよい。
・各実施形態において、報知準備区間や報知中区間の設定の解除の契機は、右打ちエラーコマンドの非入力を複数回(例えば、2回)の処理で継続して判定することにしてもよい。これによれば、報知準備区間の設定中、主制御用CPU40aは右打ちエラーコマンドを継続して出力しているが、処理の実行周期のタイミングのずれにより統括制御用CPU41aで右打ちエラーコマンドの非入力を判定しても報知準備区間の設定の解除を回避することができる。
・各実施形態において、報知準備区間や報知中区間の設定の契機は、右打ちエラーコマンドの入力を複数回(例えば、2回)の処理で継続して判定することにしてもよい。
・各実施形態は、各推奨報知演出をどこかで行わせる構成であればよい。例えば、右打ち推奨報知演出は、右打ち遊技が推奨される場面で常に行われるのではなく、左打ち推奨報知演出のように予め定めた演出時間(10秒など)の間だけ行わせることもできる。また、左打ち推奨報知演出は、左打ち遊技が推奨される場面で常に行われるようにしてもよく、エラー報知演出に関しては優先して行われせることもできる。また、左打ち推奨報知演出は行わないようにしてもよい。
・各実施形態は、確変状態を付与する期間に上限を設定することもできる。例えば、10000回(確変状態中において十分に大当りに当選し得る回数)を設定したりすることもできる。また、確変状態の上限としては、4回、10回、100回など設定することもでき、このような場合には大当り遊技の終了後に必ず確変状態や変短状態を付与する仕様を採用することもできる。
・各実施形態は、確変機能及び変短機能の何れかを少なくとも有していればよく、これらのうち何れかを有していないパチンコ遊技機に適用してもよい。
・各実施形態では、演出表示装置20を液晶式としたが、ドットマトリクス式や7セグメントLED式の表示装置としてもよいし、ドラム式などの機械式の表示装置としてもよい。
・各実施形態における各種報知演出(各推奨報知演出やエラー報知演出)は、演出表示装置20で行われるものに限られず、スピーカSPのみで行うものであってもよいし、各推奨報知演出専用の報知手段を別途設けてもよい。また、各推奨報知演出を、パチンコ遊技機10の外部、即ちパチンコ遊技機10が設置される遊技島に設けた表示装置で行うようにしてもよい。
・各実施形態は、2つの特図を用いるパチンコ遊技機に具体化したが、1つの特図を用いて大当りの態様を抽選するパチンコ遊技機に具体化してもよい。
・各実施形態では、特図と飾図を用いるパチンコ遊技機に具体化したが、特図のみを用いるパチンコ遊技機に具体化してもよい。この場合には、特図が演出用の図柄となり得る。
・各実施形態において、特図用の停止図柄指定コマンドは、図柄変動ゲームにおいて各特別図柄表示装置21,22に確定停止表示させる図柄(特図)を示すコマンドでもよいし、大当りの種類を特定できる内容を示すコマンドであればよい。また、大当りの抽選結果や大当りの種類は、変動パターンから特定できる構成とすることもできる。この場合、変動パターン指定コマンドが大当りの抽選結果や大当りの種類も示すようにしてもよい。
・各実施形態において、発射ハンドル16にソレノイド用スイッチSW6及び押圧突起18を形成しなくてもよい。また、発射ハンドル16にタッチ感知環19を形成しなくてもよく、この場合には、遊技者が触れているかどうかに関係なく、比較器CMPで操作レバー17aの回動操作量に応じて電圧信号が検出される(発射強度が判定される)。
・各実施形態において、下ショート大当りに当選した場合、右打ち推奨報知演出を実行しなくてもよい。また、下ショート大当り遊技は、他の大当り遊技に比して大当り遊技時間が短くなることから、この大当り遊技に対応するオープニングコマンドを入力した場合、主制御用状態指示フラグ及びサブ用状態指示フラグに値を設定しなくてもよい。
・各実施形態は、第2特図変動ゲームで第1特図変動ゲームよりも有利であれば大当りの種類を変更してもよい。
・各実施形態は、比較器CMPの出力信号Voutをサブ統括制御基板41(統括制御用CPU41a)に直接入力する構成としてもよい。
・各実施形態は、サブ統括制御基板41を省略し、主制御基板40や演出表示制御基板42や音声制御基板43がサブ統括制御基板41の実行していた制御を実行するようにしてもよい。
・各実施形態は、1種,2種混合のパチンコ遊技機に搭載してもよい。なお、第1種パチンコ遊技機とは、始動入賞口への遊技球の入球を契機に図柄の変動が開始され、所定の図柄の図柄組み合わせが確定停止表示された場合に大当りとなるパチンコ遊技機を指す。また、第2種パチンコ遊技機とは、例えば、始動入賞口への遊技球の入球を契機に特別電動役物が開放し、当該電動役物内の特別領域(所謂、Vゾーン)へ遊技球が入賞すると大当りとなるパチンコ遊技機を指す。
・第1の実施形態は、第2始動入賞口27を右側領域YB(R)に配置してもよく、第2始動入賞口27を検知手段として用いることもできる。すなわち、第1始動入賞口26と第2始動入賞口27の配置は、異なる流路上でもよい。
次に、上記各実施形態及び別例(変形例)から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記強度判定手段は、検出する電気信号が基準の値を超えているか否かを比較する比較器である請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ロ)前記基準の値は、遊技球の発射の強弱により打ち分けができる遊技領域の切り替わりと定めた前記発射操作部の操作量に基づく電気信号で規定される技術的思想(イ)に記載の遊技機。
(ハ)前記発射装置には、前記発射操作部に遊技者が触れているか否かを検知する接触検知手段がさらに備えられており、前記発射信号出力手段は、前記接触検知手段が前記発射操作部に遊技者が触れていることを検知している場合に電気信号を前記発射実行手段に出力する技術的思想(イ)又は(ロ)に記載の遊技機。
CMP…比較器、R…発射制御抵抗器、SP…スピーカ、SOL1…球送りソレノイド、SOL2…発射ソレノイド、Vin…電圧信号、Vs…基準電圧信号、Vout…出力信号、YB…遊技盤、YB(L)…左側領域、YB(R)…右側領域、SW6…ソレノイドスイッチ、16…発射ハンドル、17…グリップ部、17a…操作レバー、18…押圧突起、19…タッチ感知環、20…演出表示装置、21…第1特別図柄表示装置、22…第2特別図柄表示装置、40…主制御基板、40a…主制御用CPU、40b…主制御用ROM、40c…主制御用RAM、41…サブ統括制御基板、41a…統括制御用CPU、41b…統括制御用ROM、41c…統括制御用RAM、42…演出表示制御基板、42a…表示制御用CPU、43…音声制御基板、43a…音声制御用CPU、44…発射制御基板。

Claims (2)

  1. 遊技球を遊技盤の遊技領域に発射させる発射装置を備え、前記遊技盤には、発射の強弱により遊技球の打ち分けができる複数の遊技領域が形成され、遊技状態毎に遊技球の発射が推奨される遊技領域対応付けられており、所定の条件のもとで遊技球の発射が推奨される遊技領域を報知手段で報知する遊技機において、
    前記発射装置には、遊技者が操作する発射操作部と、電気信号に応じた発射の強度で遊技球の発射を行う発射実行手段と、前記発射操作部の操作量に応じた抵抗値を示すように可変する発射可変抵抗器と、前記発射可変抵抗器に基づく電気信号を前記発射実行手段に出力する発射信号出力手段と、が備えられており、
    記発射実行手段が遊技球を発射させている発射の強度を判定する強度判定手段と、
    記報知手段を制御する報知制御手段と、を備え、
    遊技状態が切り替わることに伴って遊技球の発射が推奨される遊技領域が切り替えられた後、遊技球の発射が推奨される遊技領域を報知する推奨報知演出が、予め決められた期間、実行されるように構成され、
    前記報知制御手段は、当該推奨報知演出が終了した後、前記強度判定手段がその時の遊技状態に対して遊技球の発射が推奨される遊技領域とは異なる遊技領域に遊技球を発射させている発射の強度であることを判定する場合に、エラー報知演出の実行制御を行うことができることを特徴とする遊技機。
  2. 前記エラー報知演出は、報知準備期間の間、遊技球の発射が推奨される遊技領域とは異なる遊技領域に遊技球を発射させている発射の強度であることを継続して判定される場合に、実行制御され、
    前記報知準備期間は、前記推奨報知演出が終了した後に、開始されうることを特徴とする請求項1に記載の遊技機
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