JP5763349B2 - 遊技ユニット - Google Patents
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例えば、特許文献1には以下のような技術が記載されている。すなわち、特許文献1に記載の封入球式パチンコ機は、発射された球の数が、アウト口に入った場合には、アウト球カウンタによって積算計数され、一方、球が入賞口に入った場合には、その入賞に対応する賞品球の数(たとえば15)が、セーフ球カウンタによって積算計数される。そして、制御装置は、2つのカウンタによって計数されたセーフ球数とアウト球数の差(差球数)を算出し、この差球数を遊技前の持ち球数と加算し、その数値を新たな持ち球数として表示装置に表示する。
これに対して、封入式の遊技機においては、持ち球数が、供給通路に収めることが可能な数を超える場合には、遊技球が発射される度に持ち球数を減算処理するだけの構成にすることも可能である。かかる構成である場合には、遊技者は、例えば1万個の遊技球を、ハンドルを回すだけの行為で連続して発射させることができる。
つまり、遊技機においては、遊技者がお金か貯球を有している場合には、遊技を継続するか否かは遊技者の裁量による。そのため、遊技者が遊技に熱中するあまりに帰宅時間が遅れたり、約束時間に遅刻したりするおそれがある。また、遊技者は、遊技に熱くなりすぎて際限なくお金を使うおそれがある。特に、封入式の遊技機においては、封入式ではない一般的な遊技機とは異なり、供給通路にある遊技球がなくなること、あるいは手元のドル箱に貯められた遊技球がなくなることで遊技を終了する契機が与えられないこともあることから、遊技を終了するタイミングを見出すことが困難となるおそれがある。
そのため、遊技者の恣意を排して遊技を継続することができないようにする機能を備えておくことが望ましい。そして、遊技者の恣意を排して遊技を継続することができないようにする機能としては、強制的に遊技を終了させることが考えられ、強制的に遊技を終了させるためには、遊技者がハンドルを回したとしても遊技盤の遊技領域へ遊技球が供給されないようにすることが望まれる。
ここで、前記設定手段500が設定した前記遊技終了条件は、前記遊技者に有利な遊技状態となった場合に解除されるとよい。
ここで、前記打出手段160による遊技球の打ち出し強度を調整する調整手段564をさらに備え、前記抑制手段500は、前記供給制御手段561bが前記供給手段158による遊技球の供給を停止する前に前記打出手段160に供給された遊技球が当該打出手段160にて打ち出されたとしても前記遊技領域111へ到達しない打ち出し強度となるように前記調整手段564を制御するとよい。
あるいは、前記打出手段160により打ち出された遊技球の前記遊技領域111の方への移動を当該遊技領域111よりも上流で規制する規制手段を備え、前記抑制手段500は、前記供給制御手段561bが前記供給手段158による遊技球の供給を停止する前に前記打出手段160に供給された遊技球が当該打出手段160にて打ち出された場合に前記遊技領域111への到達を規制するように前記規制手段を制御するとよい。
前記受付手段22は、遊技を終了したい時刻の入力を受け付け、前記設定手段500は、前記遊技終了条件として、前記受付手段22が受け付けた時刻を遊技終了時刻と設定し、前記供給制御手段561bは、前記設定手段500が設定した前記遊技終了時刻になった場合に、前記供給手段158による遊技球の供給を停止するとよい。
〔パチンコ遊技機ユニットの基本構成〕
図1−1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機ユニットPUの斜視図であり、(a)は、主に前面を示す図、(b)は、主に後面を示す図である。
図1−2は、パチンコ遊技機ユニットPUの筐体内部の概略構成を示す図であり、(a)は、主に前側から見た図であり、(b)は、主に後側から見た図である。
図1−3は、ユニット本体の斜視図である。
パチンコ遊技機ユニットPUは、外部から触れられないように複数の遊技球が内部空間に封入されたユニットである。つまり、パチンコ遊技機ユニットPUは、遊技者が遊技球を触ることができないようにその内部空間に遊技球が封入され、封入された遊技球が、遊技に用いられるとともに遊技により獲得した遊技球の数や遊技者が保有する遊技に用いることが可能な遊技球の数を視覚化するのに用いられる。
パチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を獲得させるように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110を備えている。
演出装置20は、遊技中の遊技者が獲得している賞球の多さの感じを視覚的に演出する出球感演出部60と、遊技中の遊技者が遊技に用いることが可能な遊技球の多さの感じを視覚的に演出する貯球感演出部70とを備えている。
そして、封入された遊技球は、遊技のためにパチンコ遊技機100内を循環する循環球と、出球感演出部60および貯球感演出部70にて演出に用いられる演出球とに大別されて活用される。
そして、これらパチンコ遊技機ユニットPUを構成する、遊技盤110、演出装置20、CRユニット21、タッチパネル22、表示灯23、洗浄装置30および分配装置40などは、図1−3に示したユニット本体11に直接的または間接的に取り付けられているとともに、筐体10に収納されている。
図2(a)は、本実施形態のパチンコ遊技機100の遊技盤110の概略正面図であり、図2(b)は、遊技盤110の右下に配設された表示器の一例を示す拡大図である。
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。
また、遊技盤110は、排出口117から遊技領域111の外に排出された遊技球や、各種入賞口に入賞した遊技球が集まる球集合部を有しており、球集合部に集まった遊技球は、この球集合部の下側端部に形成された下端口118(図21参照)から遊技盤110の外へ排出される。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
なお、筐体10の、遊技盤110の前面には、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板24が取り付けられている。
これら発射装置160、供給装置158および上皿153は、ユニット本体11に直接的または間接的に取り付けられている。そして、発射装置160は、遊技球を遊技盤110に向けて打ち出す打出手段の一例であり、供給装置158は、遊技球が整列した供給通路の一例としての後述する発射球案内路153rの最下流部にある遊技球を発射装置160まで供給する供給手段の一例である。これら発射装置160、供給装置158および上皿153については後で詳述する。
これらスピーカ156および枠ランプ157は、ユニット本体11に取り付けられている。
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行うパチンコ遊技機100の制御ユニットについて説明する。
図3は、パチンコ遊技機100の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、内部抽選および当選の判定等といった払い出す賞球数に関する各種制御を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、を備えている。
遊技制御部200は、内部抽選および当選の判定等といった払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選での当選か否かの判定結果を演出制御部300に送る。また、特別図柄抽選時の当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間の短縮設定、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間の短縮設定を行い、設定内容を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、電動チューリップ123の羽根の開時間の延長、および電動チューリップ123の羽根が開く回数の設定、さらには羽根が開く際の開閉動作間隔の設定を制御する。また、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
また、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口125が所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
次に、演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン等(演出ボタン161および演出キー162)を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。また、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、遊技制御部200が特別図柄抽選時の当選確率を変動させた場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させた場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させた場合には、演出制御部300は設定された内容に対応させて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。さらには、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、特別図柄抽選部231と、普通図柄抽選部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄抽選結果判定部234と、普通図柄制御部237と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235と、遊技進行制御部236と、を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部238と、電動チューリップ動作制御部239と、賞球処理部240と、出力制御部241と、乱数制御部242と、を備えている。
普通図柄抽選部232は、ゲート124を遊技球が通過した場合に、普通図柄抽選を行う。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果に応じて特別図柄の変動を制御する。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、特別図柄の変動時間が短縮される時短遊技状態の有無および大当たりの当選確率が高確率に変動した確変遊技状態の有無の組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、時短遊技状態および確変遊技状態の両方が発生する大当たり、時短遊技状態のみが発生する大当たり、確変遊技状態のみが発生する大当たり、時短遊技状態および確変遊技状態のいずれも発生しない大当たりが有り得る。以下、これらの大当たりを区別する場合は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づき、「時短有り」、「時短無し」、「確変有り」、「確変無し」等と記載して区別する。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「はずれ」では、「大当たり」でも「小当たり」でもなく、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
遊技進行制御部236は、各遊技状態において遊技の進行を制御する。
「当選」と判定された場合には、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122への遊技球の入賞確率が高まる状態を発生させる。上記の入賞サポート(電チューサポート)時には、この規定回数や規定時間が増える。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態は発生しない。
電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123の開放動作を制御する。
賞球処理部240は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理を制御する。
出力制御部241は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドの出力を制御する。また、出力制御部241は、後述するユニット制御部500への獲得賞球数などの出力を制御する。
乱数制御部242は、メイン制御手段やサブ制御手段による処理で用いられる各種の乱数値の更新を制御する。
次に、上記のように構成されたパチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の基本的な動作は、メイン制御手段である遊技制御部200により行われる。そして、この遊技制御部200の制御の下、サブ制御手段である演出制御部300により遊技上の演出の制御が行われる。
遊技制御部200は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図5に示す各処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。図5を参照すると、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(ステップ501〜506)。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
特別図柄処理では、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233、特別図柄抽選結果判定部234、変動パターン選択部235、および遊技進行制御部236により、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
普通図柄処理では、遊技制御部200の普通図柄制御部237により、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
大入賞口処理では、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、所定の条件に基づいて大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、所定の条件に基づいて電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
出力処理(ステップ506)では、遊技制御部200の出力制御部241は、演出制御部300へ制御用コマンドを出力する。また、出力制御部241は、ユニット制御部500へ獲得賞球数に関連する情報を出力する。制御用コマンドおよび獲得賞球数に関連する情報は、ステップ505までの各処理において生成され、RAM203にセットされており、この出力処理で出力される。
図6は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図6を参照すると、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(ステップ601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に特別図柄抽選部231は、第1始動口121の入賞における未抽選分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(ステップ602)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(ステップ602でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ603による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数U1増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。ステップ605の事前判定処理が行われた場合は、保留数U1増加コマンドには、ステップ605で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ609による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数U2増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。ステップ611の事前判定処理が行われた場合は、保留数U2増加コマンドには、ステップ611で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
図7は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちのゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(ステップ701)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に普通図柄抽選部232は、未抽選分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(ステップ702)。図7に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(ステップ702でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
図8は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ801)。ここで、当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりまたは小当たりである場合に、これらの当たりに応じた遊技状態であることを識別するためにセットされるフラグである。当たりの種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、小当たり遊技フラグのいずれかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して当たり遊技フラグと呼ぶ。
図9は、大当たり判定処理(図8のステップ808)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄抽選結果判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数の判定を行い(ステップ901)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(ステップ902、905)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図6のステップ604またはステップ610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(a)参照)。
以上の判定の後、特別図柄抽選結果判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ904)。
図10は、変動パターン選択処理(図8のステップ809)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(ステップ1001)。この判断は、大当たり判定処理(図9)のステップ901、902と同様である(ステップ902の判断結果を用いても良い)。そして、大当たりだった場合(ステップ1001でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1002)。
乱数を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(ステップ1004でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1005)。また、リーチ演出を行わない場合(ステップ1004でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1006)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間10秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
図11は、停止中処理(図8のステップ815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において時短フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1101)。時短フラグとは、パチンコ遊技機100の遊技状態が時短遊技状態であることを識別するためのフラグである。時短フラグがONである場合(ステップ1101でYes)、遊技進行制御部236は、時短遊技状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(ステップ1102)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(ステップ1103)。そして、抽選回数J=0であれば(ステップ1103でYes)、時短フラグをOFFにする(ステップ1104)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
一方、小当たりであった場合(ステップ1115でYes)、遊技進行制御部236は、小当たり遊技フラグをONにする(ステップ1116)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。
この後、遊技進行制御部236は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(ステップ1118)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
図12は、客待ち設定処理(図8のステップ816)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1201)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
図13は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合に、これに応じた遊技状態(補助遊技状態)であることを識別するためにセットされるフラグである。補助遊技状態では、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図16)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易くなる(補助される)。
図14は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1401)。当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(ステップ1401でNo)。一方、当たり遊技フラグがONである場合(ステップ1401でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図11)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(ステップ1402)。
この後、大入賞口動作制御部238は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(ステップ1413)。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
エンディング時間が経過した場合(ステップ1417でYes)に実行される遊技状態設定処理(ステップ1418)の内容を図15に示す。
図15に示すように、大入賞口動作制御部238は、まず、図14のステップ1401で当たり遊技フラグがONとなっているので、その当たりの種類を判断する(ステップ1501、1502、1503、1506)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図9)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のステップ902、903、905と概ね同様であるので、ステップ902、903、905の判断結果を用いても良い。
当たりの種類が確変無し+時短有りの大当たりである場合(ステップ1501でNo、ステップ1502、1503でYes)、大入賞口動作制御部238は、時短フラグをONにする(ステップ1504)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が時短遊技状態となる。また、大入賞口動作制御部238は、抽選回数Jの初期値を設定し(ステップ1505)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、時短遊技状態が終了する。
図16は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1601でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(ステップ1601でYes)、次に電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(ステップ1602)。
ここで、大当たり判定処理(図9)、変動パターン選択処理(図10)、普通図柄処理(図13)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図17は、本実施の形態で用いられる乱数の構成例を示す図である。
図17(a)には大当たり乱数の構成例、図17(b)には大当たり図柄乱数の構成例、図17(c)にはリーチ乱数の構成例、図17(d)には当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
通常図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に通常図柄Bでの当選(確変無し+時短無し)となる確率は、15/250(=3/50)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Aでの当選(確変有り+時短有り)となる確率は、175/250(=7/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Bでの当選(確変有り+時短無し)となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図18は、遊技制御部200からコマンドを受信した際の演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図18(a)に示すメイン処理と、図18(b)に示す割り込み処理とからなる。図18(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(ステップ1801)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(ステップ1802)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(ステップ1803)、割り込み処理を受け付ける。
次に、パチンコ遊技機100内に遊技球を循環させるための循環機構について詳述する。
図19は、遊技球を循環させるための循環機構の概略構成を示す図である。なお、図19においては、後述するカバー52bを破線で示している。また、後述する第4の案内部材56を省略して示している。
図20−1は、循環機構を、上皿153の斜め上側から見た斜視図である。なお、図20−1においては、遊技球の循環に関連する部品である供給装置158、発射装置160および後述する第4の案内部材56の外観図をも示している。
パチンコ遊技機100は、遊技盤110に設けられた下端口118(図21参照)から排出された遊技球を受ける排出球受皿51と、排出球受皿51に排出された遊技球を上昇させる球上昇装置52と、球上昇装置52にて上昇させられた遊技球を受け、上皿153に供給される前の段階で遊技球を溜めておく循環球ストック53と、を備えている。これら排出球受皿51、球上昇装置52および循環球ストック53は、ユニット本体11に直接的または間接的に取り付けられている。
球上昇装置52は、外周に螺旋状の溝52agが形成された円柱状のシリンダー52aと、このシリンダー52aの外側をカバーする薄肉円筒状のカバー52bと、カバー52bを円筒状の中心線を回転軸として回転駆動させる回転モータ52cと、を備えている。カバー52bの内面には、この内面から回転半径方向に突出するとともに回転軸方向の全域に亘って形成されたリブ52brが複数形成されている。そして、球上昇装置52は、カバー52bを回転駆動することで、カバー52b内に導かれた遊技球をその内面に形成されたリブ52brで押し、シリンダー52aの外周に形成された螺旋状の溝52agに沿って下部から上部へと上昇させる。
循環球ストック53は、球上昇装置52の上部に配置され、球上昇装置52にて上昇させられた遊技球を受け入れる凹状の部材である。そして、循環球ストック53の底面は、受け入れた遊技球が自重で後述する第2の案内部材55の方へ向かうように、球上昇装置52が高くて第2の案内部材55側が低くなるように形成されている。
球切り装置58にて上皿153に供給された遊技球は、1個ずつ順に供給装置158により発射装置160に供給され、発射装置160により遊技盤110の遊技領域111に向けて発射される。
図20−2,図20−3,図20−4は、供給装置158について説明するための図である。
供給装置158は、ケース158a(図20−1参照)内に、通電されることにより駆動する球送りソレノイド158bと、球送りソレノイド158bへの通電もしくは非通電によって回転軸を中心に予め定められた角度範囲内で揺動する球送り部材158cとを有する。球送り部材158cは、球送りソレノイド158bが非通電の場合には、遊技球を、ケース158a内に形成された球送り通路158dの入り口で停止させる角度に位置し(図20−2の状態)、球送りソレノイド158bが通電することにより回転し(図20−3の状態)、遊技球を1個だけ球送り通路158dへ誘導する。その後、球送り部材158cは、球送りソレノイド158bが通電されなくなると、球送りソレノイド158bに設けられたバネ158eの復元力により元の位置に戻る方向に回転し(図20−4の状態)、球送り通路158dに誘導した遊技球を、後述する発射レール160dに誘導する。
発射装置160は、通電されることにより回転駆動する発射ソレノイド160aと、発射ソレノイド160aへの通電もしくは非通電によって回転軸を中心に予め定められた角度範囲内で揺動し、発射位置に置かれた遊技球を遊技領域111の方へ打ち出す発射槌160bとを有する。また、発射装置160には、発射槌160bによって打ち出された遊技球を遊技領域111の方へ導く発射通路160cが形成されており、発射通路160cの下端部には発射レール160dと、この発射レール160dとともに発射位置に遊技球を保持する球保持部160eとが設けられている。この球保持部160eの上部は、発射槌160bが図20−5で見た場合の反時計回転方向に回転することを抑制する機能を有している。また、発射装置160は、発射槌160bが図20−5で見た場合の時計回転方向に回転することを抑制する抑制部160fを有している。
また、パチンコ遊技機100は、発射装置160の発射レール160dに遊技球が載せられていることを検知するレール球検知センサ159を備えている。レール球検知センサ159は、周知の反射型フォトセンサであり、規定位置に対して、発射レール160dとは反対側に、ユニット本体11に直接的または間接的に取り付けられている。より具体的には、レール球検知センサ159は、発射レール160dが発射槌160bにより打ち出された遊技球を規定位置から予め定められた角度方向に案内する場合に、規定位置からこの予め定められた角度方向とは逆方向に配置されていることを例示することができる。
ハンドル151は、ユニット本体11に直接的または間接的に固定され、ハンドルレバー152を回転可能に支持するハンドルベース151a(図1−2(a)参照)と、ハンドルレバー152の手前側に配置され、遊技者がハンドルレバー152を操作する際に、遊技者の操作を補助するハンドルキャップ151b(図1−2(a)参照)とを有している。ハンドルベース151aには、一端がハンドルレバー152に接続され、他端がハンドルベース151aに接続されたねじりコイルバネが取り付けられており、このねじりコイルバネにより、ハンドルレバー152は、図1−2(a)で見た場合の反時計回転方向の回転力が付与されている。
ハンドルベース151aの内部に、回転軸151asと、ハンドルレバー152とともに回転軸151asを中心に所定の角度範囲内で回転する第1ギア151agと、ハンドルレバー152の回転操作角を検出するための可変抵抗器151arとを有している。この可変抵抗器151arのロータ軸に、第1ギア151agと噛み合う第2ギア151afが固定されている。
ハンドル151は、遊技者(人体)の接触を検出するためのタッチセンサ151cを有している。タッチセンサ151cは、例えば静電容量式のセンサであり、遊技者がハンドルレバー152に触れると、ハンドルレバー152に遊技者が触れたことを検知し、後述する発射制御部550にタッチ信号を送る。
図20−7は、遊技球の発射を停止する機構の概略構成を示す図である。
また、ハンドル151は、ハンドルベース151aの内部に、遊技球の発射を停止させる停止スイッチ154aと、押されることによって回動し停止スイッチ154aをONにするスイッチレバー154bと、スイッチレバー154bに連結されてその一部がハンドルベース151aの外部に突出した停止ボタン154とを有する。停止ボタン154には、ハンドルベース151aの内側に、ハンドルレバー152の回転軸方向に延びる凸部154cが形成されている。ハンドルレバー152には、操作されていないときにこの凸部154cと接触し、停止ボタン154を、停止スイッチ154aをONにする方向に変位させる接触部152aが形成されている。なお、停止ボタン154には、外側に向かう方向の力が付与されている。
パチンコ遊技機100は、下端口118と排出球受皿51との間に球磨き部材59を有している。
図21−1は、球磨き部材59の斜視図である。
球磨き部材59は、図21に示すように、すり鉢状であり、下部には、その下方に配置された排出球受皿51に遊技球が落下するように孔59aが形成されており、上部に行くほど径が大きくなっている。また、内面には、凹凸が形成されている。一方、下端口118は、図21に示すように、このすり鉢状の球磨き部材59の円形の開口端の外径側に、円周方向に遊技球を排出するように設けられている。これにより、下端口118から排出された遊技球は、球磨き部材59の内面を回りながら下方に移動し、孔59aから落下して排出球受皿51へ至る。そして、遊技球が球磨き部材59の内面を回る際に、内面に形成された凹凸に、遊技球に付着していたゴミが引っかかり、遊技球が磨かれる。
先ず、上皿153について詳述する。
図21−2は、上皿153を上方から見た平面図である。
上皿153は、遊技盤110のやや下方であって遊技盤110よりもやや手前側に配置され、球切り装置58により供給された遊技球を受け入れる凹状の部材である。この上皿153には、球切り装置58により供給された遊技球を一列に整列させて供給装置158の方へ案内する発射球案内路153rと、発射球案内路153rを案内されてきた遊技球を供給装置158の方へ向けて上皿153の外へ排出する排出口153eとが形成されている。発射球案内路153rは、球切り装置58側により供給された遊技球が自重で排出口153eの方へ向かうように、球切り装置58側が高く排出口153eが低くなるように傾斜している。
図21−3(a)は、図21−2におけるA−A部の断面図であり、図21−3(b)は、図21−2におけるB−B部の断面図である。
抑制弁153bは、上皿153の下方に配置された抑制弁ソレノイド153bsにより上下動される。図21−3に示すように、抑制弁ソレノイド153bsのプランジャーが抑制弁153bに連結されており、抑制弁ソレノイド153bsが通電すると、抑制弁153bが抑制弁ソレノイド153bsの本体の方へ引きつけられて抑制弁153bが下降して開状態となり、遊技球が発射球ストック153sから発射球案内路153rへ流下する。他方、抑制弁ソレノイド153bsが通電されなくなると、プランジャーの外側に装着されたバネの復元力により抑制弁153bは元の位置に戻って閉状態となり、遊技球の、発射球ストック153sから発射球案内路153rへの流下を抑制する。
パチンコ遊技機100は、上皿153の下方に配置され、遊技球を、発射球案内路153rから排出球受皿51へ案内する第4の案内部材56を備えている。
第4の案内部材56は、図20−1に示すように、中を遊技球が通過可能な空洞の部材であり、上皿153の下方に配置されるとともに上を向いて開口した3つの受け入れ部56aと、下を向いて開口した1つの排出口56bとが形成されている。3つの受け入れ部56aは、それぞれ、3つの落下孔153hの内の一つの落下孔153hの下方に配置され、排出口56bは排出球受皿51の上方に配置されている。また、第4の案内部材56は、受け入れ部56a側が高く排出口56b側が低くなるように傾斜している。そして、3つの受け入れ部56aにより受け入れられた遊技球は、自重で排出口56bの方へ向かい、排出口56bから飛び出て排出球受皿51に落下する。なお、第4の案内部材56は、例えばネジ止めなどにより上皿153に固定されている。
次に、演出装置20について詳述する。
演出装置20は、パチンコ遊技機100にて遊技中の遊技者にとって有利な状況、例えば多くの賞球を獲得している感じを視覚的に演出する演出部の一例としての出球感演出部60(図1−1参照)と、遊技中の遊技者が遊技に用いることが可能な遊技球の多さの感じを視覚的に演出する貯球感演出部70(図1−1参照)とを備えている。
図22−1は、出球感演出部60の概略構成を、後方の斜め上から見た斜視図である。図22−2は、出球感演出部60の球回転部61の概略構成を示す図である。図22−3は、出球感演出部60の下部トレイ63および球上昇装置64の概略構成を示す図である。図22−4は、出球感演出部60の上部の概略構成を示す図である。図22−5は、球上昇装置64による遊技球の搬送を説明するための図である。なお、図22−5(a)は、図22−1に示すc−c断面図である。図22−5(b)は、図22−5(a)に示すd−d断面図である。図23−1は、出球感演出部60の球回転部61を示す斜視図である。図23−1においては、出球感演出部60の回転体620を示すために部分的に断面図としている。図23−2は、出球感演出部60の球回転部61の正面図である。図23−2において、後述する前枠625、回転体支持部材626、キャップ627などは省略している。
また、出球感演出部60は、出球感用球案内部材46を介して後述するメインストック41から送られてきた遊技球を溜めておく下部トレイ63と、下部トレイ63に溜められた遊技球を上部トレイ62まで上昇させる球上昇装置64とを備えている。また、出球感演出部60は、上部トレイ62から供給された遊技球を球回転部61の方へ案内する案内路65aと、この案内路65aの途中から分岐し、遊技球を後述する洗浄前ストック32a(図1−2参照)の方へ案内する分岐路65bと、が形成された案内部材65を備えている。
また、出球感演出部60は、これら球回転部61、上部トレイ62、下部トレイ63、球上昇装置64および案内部材65などを支持する出球感演出部フレーム60aを有している。
球回転部61は、図22−2に示すように、円筒状の部位621を有し、この円筒状の部位621の中心線を回転軸として回転する回転体620と、回転体620を回転駆動する回転体用モータ630と、回転体用モータ630を出球感演出部フレーム60aの下部のフレーム60adに装着するためのモータ支持部材631とを備えている。また、球回転部61は、回転体620と回転体用モータ630とを連結する連結部材632と、連結部材632と後述する回転体カバー66の端面66fとの間に介在する介在部材633とを備えている。また、球回転部61は、図22−2などに示すように、出球感演出部フレーム60aに固定されて、回転体620の回転半径方向の周囲を囲む回転体カバー66と、回転体カバー66に取り付けられて回転体カバー66の手前側の開口部66dを覆う透明の前枠625と、を有している。また、球回転部61は、図22−2に示すように、回転体620の回転軸方向の一方の端部(手前側の端部)を回転可能に支持する環状の回転体支持部材626と、この回転体支持部材626との間で前枠625を挟み込むとともに回転体支持部材626を前枠625に対して固定するキャップ627と、を有している。
回転体用モータ630は、後述する制御ユニットにより回転調整され、回転体620が、図23−1で見た場合の時計回転方向に、例えば1分間に12回転で回転する低速回転、および例えば1分間に24回転で回転する高速回転の2段階に回転速度が調整される。また、回転体用モータ630の回転方向は、パチンコ遊技機100の正面から見て回転体620が時計回転方向に回転する方向である。
回転体620の羽根623は、回転軸から回転半径方向の先端までの距離が回転軸方向に亘ってほぼ等距離になるように形成されているとともに、後述するようにして遊技球を落下させる際に、奥側にある遊技球が手前側に向かうように、その回転半径方向の先端は、奥側の方が手前側よりも円周方向に進むように形成されている。より具体的には、図23−3に示すように、羽根623は、その根元(基端部)は手前側から奥側に亘って一貫して回転軸方向に平行であるが、回転半径方向の先端部は奥側に行くに従って回転方向に進むように湾曲している。ただし、この形状に限定されず、以下の形状でもよい。図23−4(a)に示すように、羽根623は、円筒状の部位621に略垂直に形成されており、回転軸方向奥側に行くに従って回転方向に進んでいてもよい。言い換えれば、羽根623は、回転半径方向には、回転半径方向と平行であり、回転軸方向には、奥側に行くに従って回転方向に進むように回転軸方向に対して傾斜していてもよい。また、図23−4(b)に示すように、羽根623は、円筒状の部位621に略垂直に形成されており、手前側は回転軸方向に平行で、回転軸方向の途中から奥側に行くに従って回転方向に進むように湾曲していてもよい。言い換えれば、羽根623は、回転半径方向には、回転半径方向と平行であり、回転軸方向には、手前側が回転軸方向と平行で、途中から回転方向に進むように回転軸方向に対して傾斜していてもよい。
また、回転体カバー66は、第1の球流下調整機構650の調整部材651を回転可能に支持する複数の軸受け66h(図24−2参照)を有しているとともに、この調整部材651の後述する扇状の部位651bを回転体カバー66内に突出させる複数(本実施の形態においては4つ)のスリット66iが形成されている。また、回転体カバー66は、案内部材65を固定するボルトがねじ込まれるボス66jを2つ有している。
他方、回転体カバー66の上部の内周面の半径は、回転体620の羽根623の回転半径方向の先端よりも遊技球の直径以上、例えば、遊技球の直径の2倍以上長く形成されている。そして、羽根623の先端よりも遊技球の直径以上長く形成された上部の内周面と、遊技球の直径未満分長く形成された下部の内周面とは、2つの斜面で繋がれている。2つの斜面のうち、回転体カバー66の上部の内周面における最上部よりも回転体620の回転方向下流側の部位に形成された斜面66kは、回転体620により持ち上げられた遊技球が落下する際に突き当たるように形成されている。例えば、斜面66kは、水平面に対して上側に鈍角となるように形成されている。その角度は、例えば、135度である。また、回転体カバー66の内周面の上部における回転体620の羽根623の回転半径方向の先端との間の隙間が遊技球の直径以上となる領域は、少なくとも、内周面の最上部よりも回転体620の回転方向上流側に略45度の部位から、最上部よりも回転体620の回転方向下流側に略45度の部位までであるとよい。これにより、パチンコ遊技機100の正面から見た場合に、より奥側まで回転体カバー66の内部を見ることができる。
回転体カバー66の底部には基本形状の内周から凹み、手前側から奥側に行くに従って低くなるように傾斜した凹部66cが形成されている。つまり、凹部66cは、遊技球が自重で手前側から奥側へ流下するように水平方向に対して傾斜し、流下通路の一例として機能する。そして、排出口66bは、凹部66cの最後部に形成されている。これにより、回転体カバー66内の遊技球が凹部66cを自重で転がり、排出口66bから回転体カバー66の外に出る。
図24−2は、第1の球流下調整機構650の概略構成を示す図である。
第1の球流下調整機構650は、排出口66bの上流側に設けられて、遊技球の流下を調整する調整部材651と、調整部材651を回転駆動する調整部材用モータ652と、調整部材651と調整部材用モータ652とを連結する連結部材653と、調整部材用モータ652を保持するモータ保持部材654と、を備えている。そして、モータ保持部材654が、ブラケット656を介して出球感演出部フレーム60aの下部のフレーム60adに固定される。
調整部材651は、円柱状の部位651aと、この円柱状の部位651aから円柱状の部位651aの半径方向に伸びる複数(本実施の形態においては4つ)の扇状の部位651bとを有している。複数の扇状の部位651bの、隣接する扇状の部位651b間の距離は、遊技球の直径未満となるように形成されている。そして、調整部材651は、回転体カバー66に設けられた軸受け66hの間に配置されるとともに、調整部材651の円柱状の部位651aの一方の端部には、軸受け66hの一方に形成された孔を通された連結部材653の先端が装着される。また、第1の球流下調整機構650は、他方の軸受け66hの外側から、他方の軸受け66hに形成された孔を通されて、調整部材651の円柱状の部位651aの他方の端部に取り付けられる段突き円柱状のキャップ655を備えている。これらにより、調整部材651は、連結部材653およびキャップ655に支持された状態で、軸受け66hを介して、回転可能に回転体カバー66に取り付けられる。そして、調整部材651は、後述する出球・貯球感制御部700により制御されることで回転する調整部材用モータ652の回転駆動力を受けて回転し、扇状の部位651bがスリット66iを介して回転体カバー66の内部に突出して遊技球の流下を抑制する抑制位置と、扇状の部位651bが回転体カバー66の内部から退避して遊技球の流下を許容して遊技球を排出させる許容位置の一例としての排出位置との間を移動する。つまり、調整部材651は、凹部66cの傾斜方向を含む面と平行な扇状の面(扇状の部位651b)を有してこの扇状の面の法線を回転軸として回転する。
図25(a)に示すように、隣接する扇状の部位651b間の距離が遊技球の直径未満に形成された複数の扇状の部位651bが、回転体カバー66の凹部66cに突出すると、扇状の部位651bが遊技球の流路を塞ぎ遊技球の流下を抑制する。そして、図25(b)に示すように、調整部材用モータ652が回転駆動することにより調整部材651が回転し、複数の扇状の部位651bが回転体カバー66の凹部66cから退避すると、遊技球の流路が開放されて遊技球が流下し排出口66bから出て行く。そして、調整部材651の、抑制位置から排出位置への回転方向は、回転体カバー66の凹部66cの傾斜方向、つまり遊技球の流下方向を含む面と平行であることから、下部トレイ63への遊技球の流下が円滑に行われる。同様に、調整部材651の、排出位置から抑制位置への回転方向は、回転体カバー66の凹部66cの傾斜方向を含む面に平行な方向であるとともに、扇状の部位651bの一方の端部が凹部66cの底面よりも上方に現れるときの、この扇状の部位651bの一方の端部の、水平方向に対する傾斜角は、凹部66cの傾斜角よりも大きい。これにより、遊技球の排出を抑制すべきときに、すでにスリット66i上にある遊技球の流下を促進させつつ、スリット66iより上流に存在する遊技球の流下の抑制が的確に行われる。例えば、凹部66cの傾斜方向を含む面と直交する方向の、例えば水平方向あるいは上下方向に移動する部材により遊技球の流下を遮断する構成も考えられるが、かかる構成では、多くの遊技球の流下を遮断する際に、遊技球を遮断するために移動する部材と回転体カバー66との間に遊技球が挟み込まれるなどして、遊技球の流下の抑制を的確に行えないおそれがある。本実施の形態に係る第1の球流下調整機構650においては、調整部材651の、排出位置から抑制位置への回転方向は、回転体カバー66の凹部66cの傾斜方向を含む面と平行な方向であるので、遊技球を遮断するために移動する部材(本実施の形態においては調整部材651)と回転体カバー66との間に遊技球が挟み込まれることなく、遊技球の流下を的確に遮断する。
第2の球流下調整機構660は、第1の球流下調整機構650と同様に、排出口62bの上流側に設けられて、遊技球の流下を調整する調整部材661と、調整部材661を回転駆動する調整部材用モータ662と、調整部材661と調整部材用モータ662とを連結する連結部材663と、調整部材用モータ662を保持するモータ保持部材664と、を備えている。そして、モータ保持部材664が、ブラケット666を介して出球感演出部フレーム60aの下部のフレーム60adに固定される。
調整部材用モータ662は、後述する出球・貯球感制御部700によりその回転駆動が制御される。出球・貯球感制御部700は、調整部材661を排出位置に留めておく期間を制御することにより、回転体カバー66内へ導く遊技球の数を調整する。出球・貯球感制御部700は、例えば、予め経験則に基づいて作成し後述するROM702に記憶しておいた、上部トレイ62から排出する遊技球の数と調整部材661を排出位置に留めておく期間との対応を示すマップに、その時点で排出すべき遊技球の数を代入することにより調整部材661を排出位置に留めておく期間を算出し、調整部材用モータ662を制御する。また、出球・貯球感制御部700は、上部トレイ62から回転体カバー66内へ遊技球を送るべきときに、上部トレイ62からの遊技球の排出を円滑に行うために、調整部材661が、抑制位置から排出位置へ、排出位置から抑制位置へ、抑制位置から排出位置へと一定間隔で繰り返し移動するように調整部材用モータ662を制御する。つまり、出球・貯球感制御部700は、算出した、排出すべき遊技球の数に応じた期間が経過する前に、移動部材の一例としての調整部材661を、排出位置と抑制位置との間を複数回揺動させるように、調整部材用モータ662を制御する。
円柱部材64aは、基本形状である円柱の外周面から半径方向に放射状に突出する複数(本実施形態では例えば8本)のリブ64arを有している。そして、円柱部材64aは、円柱部材64aの中心軸とシリンダー64bの円筒軸とが一致するように、シリンダー64bの内側に配置され、図22−5に示すように、リブ64arがシリンダー64bに形成された後述する溝64bgに対峙する。リブ64arは、図22−3に示すように、円柱部材64aの回転軸方向に円柱部材64aの下端部から上端部に亘って形成されている。そして、この円柱部材64aは、回転軸方向の両端部、つまり上端部および下端部に設けられた軸受け642を介して、回転可能に設けられている。
回転モータ64cは、土台641に取り付けられる。そして、回転モータ64cの回転軸(不図示)に連結される第1のギアG1は、第2のギアG2を介して、円柱部材64aの下端部に嵌合される第3のギアG3と噛み合う。これにより、回転モータ64cは、円柱部材64aを回転駆動する。
案内部材65は、上部トレイ62から供給された遊技球が自重で球回転部61の方、あるいは洗浄前ストック32a(図1−2参照)の方へ向かうように、上部トレイ62側が高くなるように底面が形成された凹状の部材であり、図22−4に示すように、回転体カバー66に設けられたボス66jに取り付けられる。そして、案内部材65の案内路65aは、上部トレイ62から供給された遊技球が自重で球回転部61へ向かうように、上部トレイ62側が高くて球回転部61側が低くなるように形成されている。案内部材65の分岐路65bは、遊技球が自重で洗浄前ストック32a(図2参照)の方へ向かうように、案内路65a側が高くて洗浄前ストック32a側が低くなるように形成されている。そして、案内部材65における、案内路65aと分岐路65bとの接続部位には、上部トレイ62側から転がってきた遊技球を、球回転部61の方へ案内するか、洗浄前ストック32a側の方へ案内するかを切り替える切替弁65cが設けられている。
分配装置40(図1−2参照)から下部トレイ63に送られた遊技球は、球上昇装置64により上部トレイ62まで上昇させられる。
ホールが営業時間内である場合において、パチンコ遊技機ユニットPUにて遊技が行われていないとき、あるいは遊技が行われているときであっても遊技者にとって有利な状況が発生していないときには、球回転部61の回転体620は停止させられる。また、上部トレイ62に取り付けられた調整部材661は、遊技球の排出を抑制する抑制位置に設定される。
最もレベルが低いレベル1の演出は、球回転部61の回転体カバー66内に予め定められた第1の球数の遊技球を入れ、入れた遊技球を、低速回転の回転体620にてかき混ぜる演出である。
図26−2は、出球感演出部60がレベル1の演出を行っている様子を示す模式図である。図26−2(a)に示すように、回転体カバー66内に収納された遊技球が回転体620の羽根により上方に持ち上げられる。そして、その後、回転体620が回転し、図26−2(b)に示すように、持ち上げられた遊技球が自重で落下する。このように、本実施の形態に係る出球感演出部60においては、回転体620が、回転体カバー66内に入れられた物体の一例としての遊技球をかき混ぜることで遊技球を移動させ、その様子を外部から視認させる演出を行う。
図26−3は、出球感演出部60がレベル2の演出を行っている様子を示す模式図である。レベル2の演出もレベル1の演出と同様に、回転体カバー66内に収納された遊技球を回転体620にて上方に持ち上げ、その後自重で落下させる様子を外部から視認させる演出である。ただ、レベル2の演出においては、回転体カバー66内に収納された遊技球の数が、レベル1の演出における遊技球の数よりも多いため、回転体620が同じ回転速度で回転したとしても、レベル2の演出の方がレベル1の演出よりもかき混ぜられる遊技球の数が多くなる。
図26−4は、出球感演出部60がレベル3の演出を行っている様子を示す模式図である。レベル3の演出もレベル1およびレベル2の演出と同様に、回転体カバー66内に収納された遊技球を回転体620にて上方に持ち上げ、その後自重で落下させる様子を外部から視認させる演出である。ただ、レベル3の演出においては、回転体620の回転速度がレベル1およびレベル2の回転速度よりも大きい。その結果、回転体カバー66内の遊技球の落下速度が大きくなるなど、回転体カバー66内における遊技球の移動速度が大きくなる。
なお、第1の球数は、300球程度、第2の球数は、600球程度であることを例示することができる。また、回転体620の低速回転は、例えば1分間に12回転、高速回転は、例えば1分間に24回転であることを例示することができる。
なお、図23−2で見た場合に、上部トレイ62を、回転体カバー66に対して左側および右側のいずれか一方に配置して、下部トレイ63を、左側および右側のいずれか他方に配置するとともに、下部トレイ63から上部トレイ62まで遊技球を搬送する装置を備えることで出球感演出部60を構成してもよいことは言うまでもない。
また、本実施の形態に係る出球感演出部60においては、回転体カバー66内からの遊技球の排出、および上部トレイ62から回転体カバー66への遊技球の流下を、それぞれ調整部材651,661を排出位置に留めておく期間を制御することで調整する。かかる点も、遊技球を用いた、見る者に与えるインパクトが強い演出を簡易な構成で実現することに寄与している。
<出球感演出部による演出態様の第1の実施例>
出球感演出部60による演出態様の第1の実施例においては、出球感演出部60は、パチンコ遊技機100の特別図柄抽選の結果が長当たりとなり、その遊技状態が長当たり遊技状態となった場合に演出を開始する。そして、パチンコ遊技機100の遊技状態が長当たり遊技状態である間演出を行い、長当たり遊技状態が終了したら演出を終了する。
また、本実施の形態に係る出球感演出部60においては、パチンコ遊技機100の長当たりのラウンド数、言い換えればパチンコ遊技機100の大入賞口125が開く回数に応じて演出のレベルを変更する。その際、遊技者にとって有利な状況の度合いが高くなるほど演出レベルを高める。つまり、遊技者がより多くの賞球を獲得する可能性が増えるほど、言い換えればパチンコ遊技機100の大入賞口125の開回数が増えるほど(ラウンド数が増えるほど)演出レベルを高める。より具体的には、例えば、長当たりのラウンド数が15ラウンド(15R)に設定されている場合に、1ラウンド(1R)から5ラウンド(5R)まではレベル1の演出を行い、6ラウンド(6R)から10ラウンド(10R)まではレベル2の演出を行い、11ラウンド(11R)から15ラウンド(15R)まではレベル3の演出を行う。つまり、本実施の形態に係る出球感演出部60は、パチンコ遊技機100の遊技状態が長当たり遊技状態となった場合にレベル1の演出を開始し、球回転部61の回転体カバー66内に第1の球数の遊技球を入れ、入れた遊技球を、低速回転の回転体620にてかき混ぜる。そして、長当たりのラウンド数が6ラウンド(6R)となったらレベル2の演出に切り替える。レベル1の演出からレベル2の演出へ切り替える場合には、回転体620を低速回転にしたままで、回転体カバー66内の遊技球の数を第1の球数から第2の球数へ増やす。そして、長当たりのラウンド数が11ラウンド(11R)となったらレベル3の演出に切り替える。レベル2の演出からレベル3の演出へ切り替える場合には、回転体カバー66内に第2の球数の遊技球を入れたままで、回転体620の回転速度を低速回転から高速回転へ変更する。
そして、長当たり遊技状態が終了したら演出を終了する。出球感演出部60での演出を終える場合には、回転体620の回転を停止させるとともに、回転体カバー66の排出口66bに設けられた調整部材651を遊技球を排出させる位置に設定して、回転体カバー66内の遊技球を下部トレイ63へ排出する。
出球感演出部60による演出態様の第2の実施例においては、出球感演出部60は、パチンコ遊技機100の特別図柄抽選の結果が大当たりとなり、その遊技状態が大当たり遊技状態となった場合に演出開始となる。そして、パチンコ遊技機100の遊技状態が大当たり遊技状態である間演出を行い、大当たり遊技状態が終了したら演出を終了する。
また、本実施の形態に係る出球感演出部60においては、大当たりの種類に応じて演出のレベルを変更する。その際、遊技者にとって有利な状況の度合いが高いほど演出レベルを高める。つまり、遊技者がより多くの賞球を獲得する可能性がある大当たりほど演出レベルを高める。また、遊技者が獲得する賞球数が同じと考えられる大当たりの場合には、確変無し大当たりよりも確変有り大当たりの方の演出レベルを高める。より具体的には、例えば、大当たりの種類が時短および確変有りの短当たりである場合にはレベル1の演出を行い、大当たりの種類が確変無し、時短有りの長当たりである場合にはレベル2の演出を行い、大当たりの種類が時短および確変有りの長当たりである場合にはレベル3の演出を行う。つまり、本実施の形態に係る出球感演出部60は、パチンコ遊技機100の遊技状態が時短および確変有りの短当たり遊技状態となった場合に、球回転部61の回転体カバー66内に第1の球数の遊技球を入れ、入れた遊技球を、低速回転の回転体620にてかき混ぜるレベル1の演出を行う。そして、パチンコ遊技機100の遊技状態が、確変無し、時短有りの長当たり遊技状態となった場合に、球回転部61の回転体カバー66内に第2の球数の遊技球を入れ、入れた遊技球を、低速回転の回転体620にてかき混ぜるレベル2の演出を行う。そして、パチンコ遊技機100の遊技状態が、時短および確変有りの長当たり遊技状態となった場合に、球回転部61の回転体カバー66内に第2の球数の遊技球を入れ、入れた遊技球を、高速回転の回転体620にてかき混ぜるレベル3の演出を行う。
また、パチンコ遊技機100が、例えば、大当たり遊技の時間が長く短当たりよりも多くの遊技球の獲得が期待できる大当たりとして5ラウンド大当たり、10ラウンド大当たり、15ラウンド大当たりといった複数の大当たりを有している場合には、出球感演出部60は、これらの大当たりの種類に応じて演出を変更してもよい。つまり、5ラウンド大当たりの場合はレベル1の演出を行い、10ラウンド大当たりの場合はレベル2の演出を行い、15ラウンド大当たりの場合はレベル3の演出を行うなど、遊技者にとって有利な状況の度合いが高いほど演出レベルを高めるとよい。
そして、大当たり遊技状態が終了したら演出を終了する。出球感演出部60での演出を終える場合には、回転体620の回転を停止させるとともに、回転体カバー66の排出口66bに設けられた調整部材651を遊技球を排出させる位置に設定して、回転体カバー66内の遊技球を下部トレイ63へ排出する。
出球感演出部60による演出態様の第3の実施例においては、出球感演出部60は、パチンコ遊技機100の遊技状態が遊技者にとって有利な状況となった場合に演出開始し、有利な状況が終了したら演出を終了する。例えば、パチンコ遊技機100の遊技状態が所定の大当たり遊技状態となった場合に演出開始する。ここで、所定の大当たり遊技状態とは、上述した大当たり遊技状態の内、大当たり遊技の終了後に確変遊技状態のみが発生し、時短遊技状態が発生しない(確変有り+時短無し)大当たり(潜伏確変大当たりあるいは突然確変(突確)大当たり)、大当たり遊技の終了後に確変遊技状態も時短遊技状態も発生しない(確変無し+時短無し)大当たり(通常の短当たり)以外の大当たりであるとよい。つまり、所定の大当たり遊技状態とは、時短および確変有りの短当たり、時短および確変有りの長当たり、時短有り・確変無しの長当たりのいずれかであるとよい。そして、出球感演出部60は、演出開始した後、所定の大当たり遊技状態が終了し、かつ、大当たり遊技の終了後に行われる時短遊技状態および確変遊技状態のいずれの遊技状態でもない場合に、演出を終了する。また、出球感演出部60が一旦演出を開始した後、演出を終了するまでの間においては、所定の大当たり遊技状態となった回数に応じて演出のレベルを変更する。その際、遊技者にとって有利な状況の度合いが高くなるほど演出レベルを高める。つまり、遊技者がより多くの賞球を獲得する可能性が増えるほど、言い換えればパチンコ遊技機100の大当たり遊技状態の連続回数が増えるほど演出レベルを高める。より具体的には、例えば、大当たり遊技状態となった回数が1回から5回まではレベル1の演出を行い、6回から10回まではレベル2の演出を行い、11回以上である場合はレベル3の演出を行う。つまり、本実施の形態に係る出球感演出部60は、パチンコ遊技機100の遊技状態が大当たり遊技状態となった場合にレベル1の演出を開始し、球回転部61の回転体カバー66内に第1の球数の遊技球を入れ、入れた遊技球を、低速回転の回転体620にてかき混ぜる。そして、大当たり遊技状態が終了し、かつ、大当たり遊技の終了後に行われる時短遊技状態および確変遊技状態のいずれの遊技状態でもなくなる間に、大当たり遊技状態となった回数が6回となったらレベル2の演出に切り替える。レベル1の演出からレベル2の演出へ切り替える場合には、回転体620を低速回転にしたままで、回転体カバー66内の遊技球の数を第1の球数から第2の球数へ増やす。さらに、大当たり遊技状態が終了し、かつ、大当たり遊技の終了後に行われる時短遊技状態および確変遊技状態のいずれの遊技状態でもなくなる間に、大当たり遊技状態となった回数が11回となったらレベル3の演出に切り替える。レベル2の演出からレベル3の演出へ切り替える場合には、回転体カバー66内に第2の球数の遊技球を入れたままで、回転体620の回転速度を低速回転から高速回転へ変更する。
そして、大当たり遊技状態が終了し、かつ、大当たり遊技の終了後に行われる時短遊技状態および確変遊技状態のいずれの遊技状態でもなくなったら演出を終了する。出球感演出部60での演出を終える場合には、回転体620の回転を停止させるとともに、回転体カバー66の排出口66bに設けられた調整部材651を遊技球を排出させる位置に設定して、回転体カバー66内の遊技球を下部トレイ63へ排出する。
出球感演出部60による演出態様の第4の実施例においては、出球感演出部60は、パチンコ遊技機100にて実際に獲得された賞球数に応じて演出レベルを変更する。より具体的には、予め定められた所定期間内の獲得賞球数が予め定められた第1の所定数以上となった場合に演出を開始する。そして、所定期間内の獲得賞球数が予め定められた第1の所定数以上であり、予め定められた第2の所定数未満である場合にはレベル1の演出を行う。また、所定期間内の獲得賞球数が予め定められた第2の所定数以上であり、予め定められた第3の所定数未満である場合にはレベル2の演出を行い、所定期間内の獲得賞球数が第3の所定数以上である場合にはレベル3の演出を行う。
また、所定期間内の獲得賞球数が第1の所定数以上第2の所定数未満である場合にレベル1の演出を開始した後、所定期間内の獲得賞球数が第2の所定数以上となったらレベル2の演出に切り替える。レベル1の演出からレベル2の演出へ切り替える場合には、回転体620を低速回転にしたままで、回転体カバー66内の遊技球の数を第1の球数から第2の球数へ増やす。さらに、所定期間内の獲得賞球数が第3の所定数以上となったらレベル3の演出に切り替える。レベル2の演出からレベル3の演出へ切り替える場合には、回転体カバー66内に第2の球数の遊技球を入れたままで、回転体620の回転速度を低速回転から高速回転へ変更する。
このように、出球感演出部60では、所定期間内の獲得賞球数に応じて回転体カバー66内の遊技球の数および/または回転体620の回転速度を切り替えることで、演出レベルを切り替える。
なお、上述した所定期間、第1の所定数、第2の所定数、第3の所定数は、それぞれ、例えば、10分、1000個、5000個、10000個であることを例示することができる。また、所定減少数は、例えば、1000個であることを例示することができる。
より具体的には、パチンコ遊技機100の遊技状態が所定の大当たり遊技状態となった場合に出球感演出部60にて演出開始し、先ず、回転体620を低速回転させる(この演出中一貫して低速回転させる)。その後、パチンコ遊技機100にて実際に獲得された賞球数の、例えば1/10の数の遊技球を回転体カバー66内に入れていく。例えば、獲得賞球数が100球になった時点で回転体カバー66内に10球入れ、200球になった時点で20球入れていくというように、獲得賞球数が100球増加する毎に回転体カバー66内に入れる球数を10球ずつ増やしていくとよい。
あるいは、出球感演出部60は、パチンコ遊技機100の遊技状態が所定の大当たり遊技状態となった場合に演出開始して、先ず回転体620を低速回転させ、パチンコ遊技機100にて実際に獲得された賞球数が100球増加する毎に、第2の球流下調整機構660の調整部材661を、抑制位置から排出位置へ、排出位置から抑制位置へと予め定められた回転速度で1往復させるとよい。調整部材661を予め定められた回転速度で1往復させると、上部トレイ62から回転体カバー66内へ、ほぼ予め定められた数の遊技球が入る。それゆえ、パチンコ遊技機100にて実際に獲得された賞球数が100球増加する毎に、調整部材661を1往復させることで、パチンコ遊技機100にて実際に獲得された賞球数に応じた数の遊技球が回転体カバー66内へ入る。
また、遊技機ユニットPUは、パチンコ遊技機100とは別に液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、物体が移動している様子を、この表示画面に表示することで演出を行ってもよい。かかる場合には、出球感演出部による演出態様の第1の実施例においては、上述した出球感演出部60と同様に、長当たりのラウンド数、言い換えればパチンコ遊技機100の大入賞口125が開く回数に応じて演出のレベルを変更し、ラウンド数に応じて表示する物体の移動速度および/または物体の数を変更するとよい。つまり、遊技者にとって有利な状況の度合いが高いほど表示する演出レベルを高め、パチンコ遊技機100の長当たりのラウンド数が増えるほど表示する物体の移動速度を大きくおよび/または物体の数を多くするとよい。また、出球感演出部による演出態様の第2の実施例においては、上述した出球感演出部60と同様に、大当たりの種類に応じて演出のレベルを変更し、大当たりの種類に応じて表示する物体の移動速度および/または物体の数を変更するとよい。つまり、遊技者にとって有利な状況の度合いが高いほど表示する演出レベルを高める。例えば、遊技者がより多くの賞球を獲得する可能性がある大当たりほど表示する物体の移動速度を大きくおよび/または物体の数を多くするとよい。また、遊技者が獲得する賞球数が同じと考えられる大当たりの場合には、確変無し大当たりよりも確変有り大当たりの方が、表示する物体の移動速度が大きくおよび/または物体の数が多くなるようにするとよい。また、出球感演出部60による演出態様の第3の実施例においては、上述した出球感演出部60と同様に、パチンコ遊技機100の遊技状態が所定の大当たり遊技状態となった場合に演出開始し、演出開始した後、所定の大当たり遊技状態が終了し、かつ、時短遊技状態および確変遊技状態のいずれの遊技状態でもない場合に、出球感演出部60は演出を終了するとよい。また、出球感演出部60が一旦演出を開始した後、演出を終了するまでの間において、所定の大当たり遊技状態となった回数が増えるほど演出レベルを高めるとよい。また、出球感演出部60による演出態様の第4の実施例においては、上述した出球感演出部60と同様に、所定期間内の獲得賞球数に応じて表示する物体の移動速度および/または物体の数を変更することで、演出レベルを切り替えるとよい。
図27は、貯球感演出部70の斜視図である。図28は、貯球感演出部70を上方から見た図である。図29は、後述する球挿入部72および球排出部73の概略構成を示す斜視図である。図30は、後述する上部トレイ76(図28参照)の下側を上方から見た図である。
貯球感演出部70は、実際の遊技球を陳列する球陳列部71と、球陳列部71に遊技球を挿入する球挿入部72(図29参照)と、球陳列部71に陳列された遊技球を球陳列部71から排出させる球排出部73(図29参照)とを有している。また、貯球感演出部70は、後述する貯球感用球案内部材47(図1−2参照)を介して後述するメインストック41(図1−2参照)から送られてきた遊技球を球陳列部71の下方にて溜めておく下部トレイ74と、下部トレイ74に溜められた遊技球を上部に上昇させる球上昇装置75(図28参照)と、球上昇装置75にて上昇させられた遊技球を球陳列部71の上方にて溜めておく上部トレイ76とを有している。
挿入側シリンダー81は、その回転中心の回転軸方向が上下方向となるように配置されている。そして、この挿入側シリンダー81に形成された複数の孔81aは、回転中心の回転軸方向には、球陳列部71のケース71aの左側開口部71cにおける陳列棚71bの配置高さと対応する高さに、陳列棚71bの個数と同数形成されている。また、複数の孔81aは、円周方向には、等間隔に配置されており、その配置間隔は、360度を孔81aの個数で除した角度未満となるように定められているとともに、孔81aの高さが高くなるにしたがって、その孔81aの円周方向の位置が、上方から見た場合に反時計回りに等間隔にずれるように定められている。
また、挿入側シリンダー81の上部には、上面から凹んだ切り欠き81bが形成されている。この切り欠き81bは、この挿入側シリンダー81の回転角度を検知するために用いられる。
球待機部82は、挿入側シリンダー81の内側に配置されて、挿入側シリンダー81の内面との間で、遊技球を上下方向に1列に並ばせるような空間を形成する球待機部材82aと、球待機部材82aと挿入側シリンダー81の内面とで形成する空間内に並ぶ遊技球の最小高さを調整する内側シリンダー82bと、を備えている。
球待機部材82aは、上方から見た場合の基本形状がコの字状であり、挿入側シリンダー81とほぼ同じ長さとなるように上下方向に伸びる細長い部材である。そして、球待機部材82aは、そのコの字の内側と挿入側シリンダー81の内周面との間に形成された空間に、挿入側シリンダー81の回転中心方向(上下方向)には複数個の遊技球を、半径方向および円周方向には1つの遊技球を収納可能である。
挿入側シリンダー81には、ギア83が設けられている。そして、球挿入部72は、挿入側シリンダー81に設けられたギア83と噛み合う伝達ギア84と、この伝達ギア84が回転軸に固定された挿入側モータ85とを有している。これにより、挿入側シリンダー81は、挿入側モータ85の回転駆動力が伝達ギア84およびギア83を介して伝達されて回転する。また、内側シリンダー82bは、挿入側シリンダー81と一緒に回転する。その際、内側シリンダー82bの各突起部82baの半径方向の先端の最上部の高さが、挿入側シリンダー81の各孔81aの最下部の高さと同じになるように、内側シリンダー82bと挿入側シリンダー81とが位置決めされる(図31(b)参照)。
排出側シリンダー86は、その回転中心の回転軸方向が上下方向となるように配置されている。そして、排出側シリンダー86に形成された孔87は、球陳列部71のケース71aの右側開口部71dにおける陳列棚71bの配置高さと対応する高さに形成された第1の排出孔87aが陳列棚71bの個数と同数形成された第1の排出孔群と、球陳列部71のケース71aの右側開口部71dと回転軸方向にほぼ同じ長さに亘って形成された第2の排出孔87bとからなる。
第2の排出孔87bは、円周方向には、いずれの第1の排出孔87aとも重複しないように形成されるとともに、円周方向における右側の端部は回転軸方向に平行に形成され、左側の端部は、円周方向の長さが下から上に行くにしたがって長くなるように形成されている。
また、排出側シリンダー86の上部には、上面から凹んだ切り欠き86aが形成されている。この切り欠き86aは、この排出側シリンダー86の回転角度を検知するために用いられる。
排出側シリンダー86には、ギア88が設けられている。そして、球排出部73は、排出側シリンダー86に設けられたギア88と噛み合う伝達ギア89と、この伝達ギア89が回転軸に固定された排出側モータ90とを有している。これにより、排出側シリンダー86は、排出側モータ90の回転駆動力が伝達ギア89およびギア88を介して伝達されて回転する。
球上昇装置75は、内側シリンダー82bの内側に配置されて、内側シリンダー82b(挿入側シリンダー81)の中心軸を回転中心として回転することで遊技球を下部トレイ74から上部トレイ76まで上昇させる。この球上昇装置75は、上述した球上昇装置52と同様の構成および機能であり、その詳細な説明は省略する。
ホールが営業時間内である場合において、パチンコ遊技機ユニットPUにて遊技が行われていないとき、あるいは遊技が行われているときであってもその遊技者に貯球がない場合には、挿入側シリンダー81および排出側シリンダー86は、原点位置に設定される。また、上部トレイ76の切替弁76cは、球待機部82の方へ遊技球を案内する位置に設定された状態で、球検知フォトセンサ76gがその2つの突出部に遊技球が存在していることを検知するまで、球上昇装置75が駆動される。
また、球上昇装置75にて上部トレイ76に供給された遊技球の内、球待機部82に至らない遊技球は、上部トレイ76の案内路76aに並ぶ。そして、球検知フォトセンサ76gがその2つの突出部に対向する部位に遊技球が存在していることを検知したときに、球上昇装置75の駆動が停止される。
先ず、最下部の陳列棚71bに対応する右側開口部71dを塞ぐべく、排出側シリンダー86を予め定められた角度βだけ正転させる。また、最下部の陳列棚71bに対応する左側開口部71cを開口させるべく挿入側シリンダー81を予め定められた角度αだけ正転させる。
図34は、原点位置から、挿入側シリンダー81を角度α正転、および排出側シリンダー86を角度β正転させた状態を示す図である。
なお、予め定められた角度αは、挿入側シリンダー81に形成された複数の孔81aの円周方向の配置間隔(例えば、20度)である。予め定められた角度βは、排出側シリンダー86に形成された下から2番目以降の第1の排出孔87aの円周方向の配置間隔(例えば、20度)である。
図35は、下から4段目までの陳列棚71bに遊技球が陳列されている状態から、遊技球が排出される様子を示す図である。
先ず、複数の陳列棚71bに陳列された遊技球を1つの陳列棚71b毎に球陳列部71外へ排出する場合について述べる。
現在陳列させている陳列棚71bの内、一番高い陳列棚71b(図35においては4段目の陳列棚71b)に対応する左側開口部71cを塞ぐべく挿入側シリンダー81を予め定められた角度αだけ逆転させる。また、その陳列棚71b(図35においては4段目の陳列棚71b)に対応する右側開口部71dを開口するべく、排出側シリンダー86を予め定められた角度βだけ逆転させる。これにより、球待機部82からこの陳列棚71b(図35においては4段目の陳列棚71b)の方へ遊技球が向かうのが抑制された状態で、この陳列棚71bに陳列されていた遊技球が右側開口部71dからケース71a外へ出て行き、排出側シリンダー86の下方に配置された下部トレイ74に落下していく。
以降、挿入側シリンダー81を予め定められた角度α逆転させるとともに排出側シリンダー86を予め定められた角度β逆転することを繰り返すことで、上位にある陳列棚71bに陳列された遊技球から順にケース71a外へ排出されていく。
このようにして、陳列棚71bに陳列された遊技球が1つの陳列棚71b毎に球陳列部71外へ排出されていく。
現在陳列させている陳列棚71bの内、1番目および2番目に高い陳列棚71b(図35においては4段目および3段目の陳列棚71b)に対応する左側開口部71cを塞ぐべく挿入側シリンダー81を予め定められた角度αの2倍の角度だけ逆転させる。また、それらの陳列棚71b(図35においては4段目および3段目の陳列棚71b)に対応する右側開口部71dを開放するべく、排出側シリンダー86を予め定められた角度βの2倍の角度だけ逆転させる。
図36に示すように、排出側シリンダー86に形成された、上下方向に連続する2つの第1の排出孔87aは、円周方向に重複している。これにより、球待機部82からこれら上下方向に連続する2つの第1の排出孔87aに対応する陳列棚71b(図35においては下から4段目および3段目の陳列棚71b)の方へ遊技球が向かうのが抑制された状態で、これら上下方向に連続する2つの陳列棚71bに陳列されていた遊技球が右側開口部71dからケース71aの外へ出て行き、排出側シリンダー86の下方に配置された下部トレイ74に落下する。その際、排出側シリンダー86を角度βの2倍の角度逆転させる過程で、上下方向に連続する2つの第1の排出孔87aの内、上位の第1の排出孔87aが、先に、上位の陳列棚71b(図35においては4段目の陳列棚71b)に対応する右側開口部71dを開放させる(図36(a)参照)。それゆえ、上下方向に連続する2つの陳列棚71bの内、上位の陳列棚71bに陳列されていた遊技球が先に右側開口部71dからケース71aの外へ出始める。
以降、挿入側シリンダー81を予め定められた角度αの2倍の角度分逆転させるとともに排出側シリンダー86を予め定められた角度βの2倍の角度分逆転させることを繰り返すことで、上位の2つの陳列棚71bに陳列された遊技球から順にケース71aの外へ排出されていく。
このようにして、陳列棚71bに陳列された遊技球が2つの陳列棚71b毎に球陳列部71外へ排出されていく。
先ず、全ての陳列棚71bに対応する左側開口部71cを塞ぐべく挿入側シリンダー81を逆転させて原点位置まで戻す。その後、全ての陳列棚71bに対応する右側開口部71dを開口するべく、排出側シリンダー86を原点位置から予め定められた角度γ正転させる。予め定められた角度γは、原点位置から排出側シリンダー86正転させて、排出側シリンダー86の第2の排出孔87bがケース71aの右側開口部71d全てと対向する位置となるまでの角度である。本実施の形態に係る貯球感演出部70においては、予め定められた角度γは、320度である。
図37に示すように、第2の排出孔87bは、円周方向における右側の端部が回転軸方向に平行に形成され、左側の端部が円周方向の長さが上から下に行くにしたがって短くなるように形成されている。それゆえ、排出側シリンダー86を、原点から予め定められた角度γだけ回転、つまり、第2の排出孔87bがケース71aの右側開口部71d全てと対向する位置まで回転する過程で、右側開口部71dは、高位置側から順に第2の排出孔87bと対向していく。これにより、球待機部82から全ての陳列棚71bの方へ遊技球が向かうのが抑制された状態で、高い位置にある陳列棚71bに陳列された遊技球から先にケース71aの外へ出て行き、下部トレイ74に落下していく。そして、最終的に第2の排出孔87bがケース71aの右側開口部71d全てと対向することで、全ての陳列棚71bに陳列された遊技球がケース71aの外へ排出されることとなる。
このようにして、複数の陳列棚71bに陳列された遊技球が一気に球陳列部71外へ排出される。
ホール営業時間後など、遊技球を洗浄する際には、上部トレイ76の切替弁76cを遊技球が洗浄装置30の方へ転がるように設定した状態で、下部トレイ74に遊技球が存在しなくなるまで球上昇装置75を駆動させる。これにより、下部トレイ74に溜まった遊技球が、球上昇装置75により上昇させられて上部トレイ76に至り、分岐路76bを介して洗浄装置30の洗浄前ストック32aへ至る。
洗浄装置30は、図1−2に示すように、遊技球を液体で洗浄する洗浄部31と、パチンコ遊技機100および演出装置20に分配されている遊技球を収集する球収集部32と、球収集部32が収集した遊技球を洗浄部31へ案内する洗浄球案内部33と、を備えている。また、図1−2に示すように、洗浄装置30は、洗浄部31にて洗浄した後の遊技球を溜めておく洗浄後ストック34と、洗浄部31にて洗浄した後の遊技球を洗浄部31から洗浄後ストック34まで案内する案内部材35と、洗浄後ストック34からメインストック41まで遊技球を送る球搬送装置36と、を備えている。
図38−1は、洗浄部31の斜視図である。図38−2は、洗浄部31の構成部品を示す分解図である。図38−3は、洗浄部31の構成部品を示す分解図である。図38−4は、載置ユニット381の構成部品を示す分解図である。図38−5は、外ケース37および内ケース38の拡大断面図である。図39は、洗浄部31の断面図である。
洗浄部31は、内側に液体が貯められる外ケース37と、外ケース37の内側に配置され、内側に遊技球を収納可能な内ケース38と、内ケース38を外ケース37に対して昇降させる内ケース昇降装置360と、内ケース38を外ケース37に対して回転させる内ケース回転装置370と、を備えている。なお、本実施形態においては、遊技球を洗浄する液体として水を用いる場合を例示する。
外ケース37は、薄肉有底円筒状の部材であり、上部には内側に水を挿入する水挿入部(不図示)と、底部には、貯められた水を排出する水排出部37a(図39参照)と、後述する載置ユニット381の軸部材397が嵌まり込む軸受け部37bと、が設けられている。この軸受け部37bの上面には、複数(本実施は形態においては3つ)のピン37cが、ネジ結合あるいは圧入により、円周方向に等間隔に上下方向に伸びるように固定されている。また、外ケース37の上側には、上面が開口している外ケース37の上面の一部を覆う外ケース蓋39と、外ケース蓋39の上面の中央部の一部を覆う蓋カバー379と、が配置されている。外ケース蓋39には、内ケース38が挿入される挿入孔39aが形成されており、外周部には、上面から上下方向の上側に伸びる側壁39bが形成されている。また、外ケース蓋39の上面は、内ケース38から排出された遊技球が、内ケース38側から側壁39b側へ転がるように傾斜している。また、外ケース蓋39の外周部における側壁39bよりも内側の部位には、上下方向に貫通されてその上面に載った遊技球を下方へ落下させる複数(本実施は形態においては3つ)の貫通孔39c(図39参照)が円周方向に等間隔に形成されている。そして、外ケース蓋39の上面は、貫通孔39cの開口部の縁部が最も低い高さとなるように傾斜している。
なお、外ケース37は洗浄部31のメインフレーム31aに固定され、外ケース蓋39は外ケース37に固定され、蓋カバー379は外ケース蓋39に固定されている。
載置ユニット381は、基本的には円盤状の部材であり、その上面に遊技球を載せる載置部材395と、載置部材395を支持する支持部材396と、支持部材396に固定される棒状の軸部材397と、を有している。また、載置ユニット381は、軸部材397を支持部材396に固定する段付ボルト398と、支持部材396に対する、載置部材395の上下方向の移動を制限するキャップ399と、を有している。
段付ボルト398は、フランジ部398aと、フランジ部398aの一方の側に設けられた第1のネジ398bと、フランジ部398aの他方の側に設けられた第2のネジ398cと、を有している。
載置部材395は、遊技球を載せる側の面である上面の形状が中央部側から外周側へ傾斜するように形成されている。また、載置部材395の遊技球を載せる側の面には凹凸が形成されている。より具体的には、載置部材395の遊技球を載せる側の面には、円周方向に複数の凸部と凹部とが交互に形成されている。すなわち、載置部材395は、遊技球を載せる側の部位に、回転軸方向に平行に形成された複数(本実施は形態においては3つ)の壁面395bと、円周方向に高さが壁面395bの上端に向けて徐々に高くなるように形成された複数(本実施は形態においては3つ)の斜面395cと、を有する。本実施の形態に係る載置部材395においては、洗浄部31を上方から見た場合に、斜面395cの高さが時計回転方向に徐々に高くなるように形成されている。そして、これら複数の壁面395bと斜面395cとはそれぞれ、円周方向に等間隔に形成されている。そして、壁面395bと、この壁面395bの下端に連続するように形成された斜面395cとで凹部を構成し、壁面395bと、この壁面395bの上端に連続するように形成された斜面395cとで凸部を構成する。また、載置部材395の中央部には、上面から下面まで貫通された貫通孔395aが形成されており、この貫通孔395aに、段付ボルト398の第1のネジ398bが通される。そして、その第1のネジ398bに、貫通孔395aの孔径よりも大きな外形のキャップ399が嵌め込まれることで、載置部材395は、段付ボルト398に固定される。
また、支持部材396の中央部には、上面から下面まで貫通された貫通孔396aが形成されており、この貫通孔396aに、ワッシャを介して段付ボルト398の第2のネジ398cが通される。軸部材397は、外径が支持部材396の中央部に形成された貫通孔396aの孔径よりも大きく形成され、中央部には、第2のネジ398cと嵌り合う雌ネジが形成されている。そして、第2のネジ398cに、軸部材397が嵌め込まれることで、軸部材397が支持部材396に固定される。また、支持部材396の下面には、その下面から凹み、上述した外ケース37の軸受け部37bに固定された複数のピン37cそれぞれが嵌まり込む複数の凹部396bが円周方向に等間隔に形成されている。
内ケース支持部材350には、内ケース本体380の円筒部380aの外径よりも大きく、フランジ380cの外径よりも小さい径で形成され、フランジ380cよりも下方に位置する部位が嵌め込まれる内ケース用孔350aが形成されている。また、内ケース支持部材350には、案内棒352が挿入される案内棒用孔350bが複数(本実施の形態においては3つ)形成されている。また、内ケース支持部材350の上面には、ボールが組み込まれたボール軸受け353が嵌め込まれる凹部である軸受け用凹部350cが複数形成されている。そして、洗浄部31は、内ケース支持部材350の上面に形成された複数の軸受け用凹部350cに嵌めこまれた複数のボール軸受け353の上下方向への移動を規制する軸受け規制板354を有している。
かかる構成により、内ケース支持部材350は、内ケース38を回転可能に支持する。
なお、ベース386には、上部がすり鉢状に形成され、遊技球を内ケース38の内部に導入する導入部材389が取り付けられている。
第1の案内棒352aは、内ケース支持部材350に固定された第1の軸受け351aを介して内ケース支持部材350の案内棒用孔350bに嵌合される。つまり、第1の軸受け351aの内周面には螺旋状の溝が形成されており、この内周面に第1の案内棒352aの外周面が嵌め込まれている。また、第2の案内棒352bは、内ケース支持部材350に固定される第2の軸受け351bを介して内ケース支持部材350の案内棒用孔350bに嵌合される。つまり、第2の軸受け351bの内周面と第2の案内棒352bの外周面とが嵌め合わされている。
内ケース昇降装置360は、内ケース支持部材350を上下方向に移動させる力を与える昇降用モータ362と、第1の案内棒352aに装着される伝達ギア363と、昇降用モータ362に装着される伝達ギア362aと伝達ギア363とに掛け合わされたベルト364と、を有している。そして、第1の案内棒352aは、伝達ギア362a、363、ベルト364により、昇降用モータ362の回転駆動力が伝達されて回転する。そして、第1の案内棒352aが回転することにより、その回転方向に応じて第1の軸受け351aが上昇したり下降したりする。これにより、第1の軸受け351aが固定された内ケース支持部材350および内ケース支持部材350に支持された内ケース38などが、昇降用モータ362の回転方向に応じて上昇したり下降したりする。
内ケース回転装置370は、内ケース38に回転駆動力を与えるための回転用モータ371と、回転用モータ371に装着される伝達ギア371aと、伝達ギア371aおよび内ケース38に固定される伝達ギア382と噛み合う伝達ギア372と、を有している。また、内ケース回転装置370は、回転用モータ371を内ケース支持部材350に支持するためのブラケット373と、内ケース支持部材350に固定されて伝達ギア372の回転軸となる回転軸374と、伝達ギア372の上下方向の移動を規制するカバー375と、を有している。回転用モータ371は、ブラケット373に固定され、ブラケット373は、内ケース支持部材350に固定される。これにより、回転用モータ371は内ケース支持部材350に固定され、伝達ギア371aは内ケース支持部材350に対して回転可能となる。伝達ギア372は、内ケース支持部材350に固定される回転軸374を介して内ケース支持部材350に回転可能に支持される。カバー375は、伝達ギア372および伝達ギア371aの上側に跨るように内ケース支持部材350に固定され、伝達ギア372の上下方向の移動を規制する。
このように構成された内ケース回転装置370により、回転用モータ371の回転駆動力が伝達ギア371aおよび伝達ギア372を介して、内ケース38に固定された伝達ギア382に伝達される。これにより、内ケース38は、複数のボール軸受け353およびボールベアリング385により、内ケース支持部材350に対して回転する。ただし、内ケース38が後述する洗浄位置にあるときであって、載置ユニット381の支持部材396の凹部396bが外ケース37の軸受け部37bに固定されたピン37cに嵌まり込んでいる場合には、内ケース38の内、載置ユニット381は回転せず、内ケース本体380のみが回転する。
そして、洗浄制御部800は、内ケース38を上述した最も低い位置に移動させた状態で、内ケース回転装置370を制御することにより、内ケース38を回転させ、内ケース38に収納した遊技球を洗浄する。以下では、この最も低い位置を「洗浄位置」と称す。図39は、内ケース38が洗浄位置にあるときの断面図である。また、洗浄制御部800は、内ケース38に収納した遊技球を洗浄した後、内ケース38を上述した中間の位置に移動させた状態で、内ケース回転装置370を制御することにより、内ケース38を回転させ、洗浄された遊技球の水切りを行う。以下では、この中間の位置を「水切り位置」と称す。また、洗浄制御部800は、内ケース38に収納した遊技球の水切りを行った後、内ケース昇降装置360を制御することにより、内ケース38を上述した最も高い位置に移動させることで、遊技球の排出を行う。以下では、この最も高い位置を「排出位置」と称す。
ここで、載置ユニット381の載置部材395は、遊技球を載せる側の部位に、回転軸方向に平行に形成された壁面395bと、円周方向に高さが壁面395bに向けて徐々に高くなるように形成された斜面395cと、を有する。そこで、内ケース38の回転方向を、載置ユニット381に対する内ケース本体380の回転方向が、載置部材395に形成された斜面395cの高さが徐々に高くなる方向とする。つまり、洗浄部31を上方から見た場合に、載置ユニット381に対する内ケース本体380の回転方向が時計回転方向となるように内ケース38を回転させる。言い換えれば、内ケース38が洗浄位置に存在する状態で内ケース38を回転させた場合に、載置ユニット381に対して内ケース本体380を相対的に一方方向に回転する構成にし、載置ユニット381に対する内ケース本体380の回転方向に載置部材395に形成された斜面395cの高さが壁面395bの上端に向けて徐々に高くなるように形成する。
そして、載置部材395の最外周部にある遊技球は、載置部材395の上面は中央部側から外周側へ傾斜しているために載置部材395の中央部側にある遊技球から外向きの力を受ける一方で、内ケース本体380の円筒部380aの内周面により回転半径方向の移動が制限される。そのため、載置部材395の最外周部にある遊技球と、内ケース本体380の円筒部380aの内周面あるいは開閉部材390との間には摩擦力が生じる。その結果、載置ユニット381に対して内ケース本体380が回転すると、載置ユニット381に載せられた遊技球は、内ケース本体380の円筒部380aの内周面あるいは開閉部材390との間に生じる摩擦力により内ケース本体380の回転に従って内ケース本体380の回転方向に移動する。つまり、載置部材395に形成された斜面395cを上り、壁面395bの上端に到達した後、落下する。また、載置ユニット381に載せられた遊技球の内、内ケース本体380の円筒部380aの内周面あるいは開閉部材390と接触していない遊技球は、円筒部380aの内周面などと接触することで生じる摩擦力により移動する遊技球が移動するのに応じて移動する。これらにより、内ケース38に収納された遊技球は、外ケース37に貯められた液体に対して、円周方向にも上下方向にも移動する。そして、その移動は、個々の遊技球が転がりながら移動する場合もあるため、複数個の遊技球が固まって移動するのと比較すると、個々の遊技球のより多くの表面が液体に触れることとなる。その結果、遊技球に付着したゴミが落ち易くなる。
ここで、洗浄部31は、内ケース38の回転方向の位置(回転角度)を検知する内ケース位置検知センサ(不図示)を備えている。内ケース位置検知センサは、周知のフォトインターラプタセンサであり、発光素子から発光された光を受光素子が受けるか否かで、発光素子と受光素子とが対向する部位における部材の存在を読み取る。より具体的には、内ケース位置検知センサの受光素子が受光しないことで発光素子と受光素子とが対向する部位における部材の存在を検知する。本実施の形態においては、この内ケース位置検知センサを、内ケース支持部材350あるいはケース規制板387に固定する。そして、図38−3に示すように、内ケース蓋383の外周部に、回転半径方向に突出する突出部383bを設け、この突出部383bが、内ケース位置検知センサの発光素子と受光素子とが対向する部位を通過するようにする。また、洗浄制御部800が、内ケース位置検知センサがこの突出部383bを検出して回転用モータ371を停止させると、載置部材395の凹部それぞれが内ケース本体380の排出孔38bそれぞれと対向する位置に停止するように、内ケース蓋383の突出部383bの位置を設定する。かかる構成にすることで、洗浄制御部800は、内ケース38が洗浄位置に存在する状態で内ケース38を回転させた後に回転を停止させる際に、内ケース位置検知センサが受光から遮光への切り替わりポイントを検出して内ケース38の回転を停止することで、載置部材395の壁面395bと斜面395cとで構成された凹部が内ケース本体380の排出孔38bと対向する位置に停止する。
内ケース38の下部における外側に配置された開閉部材390は、図39および図40に示すように、内ケース38が洗浄位置および水切り位置に存在するなど、突出部390b(図38−3参照)の上面が外ケース蓋39に固定された蓋カバー379に接触するまでは、コイルばね393に押されて排出孔38bを閉じる位置に存在する。そして、開閉部材390は、図41−1に示すように、内ケース38が水切り位置から排出位置まで上昇する過程で、外ケース蓋39に固定された蓋カバー379により押されて、内ケース38が排出位置に存在するときには、排出孔38bを開く。また、上述したように、載置部材395の上面は中央部側から外周側へ傾斜していると共に、内ケース38が排出位置に存在するときには、載置部材395の壁面395bと斜面395cとで構成された凹部が内ケース本体380の排出孔38bと対向する位置に停止させられている。これらにより、図41−2に示すように、内ケース38に収納された遊技球が、排出孔38bを介して内ケース38の外に飛び出て、外ケース蓋39の上面に流れ出る。
そして、外ケース蓋39の上面に流れ出た遊技球は、その後、貫通孔39cおよび案内部材35を介して洗浄後ストック34(図38−1参照)まで到達する。
球収集部32は、収集した遊技球を、洗浄部31へ送る前に溜めておく洗浄前ストック32aを有している。また、球収集部32は、出球感演出部60の案内部材65と洗浄前ストック32aとに連結され、出球感演出部60にて演出に用いられている遊技球を洗浄前ストック32aまで導く第1の導入部材32bと、貯球感演出部70の上部トレイ76と洗浄前ストック32aとに連結され、貯球感演出部70にて演出に用いられている遊技球を洗浄前ストック32aまで導く第2の導入部材32cと、を備えている。
第2の導入部材32cは、一端側には、貯球感演出部70の上部トレイ76の分岐路76bから遊技球を受け取る受取口を、他端側には、洗浄前ストック32aに遊技球を排出する排出口を、有している。そして、第2の導入部材32cは、一端側から他端側へ遊技球が自重で転がるように、一端側の方が他端側よりも高位置となるように配置されている。
洗浄球案内部33は、洗浄前ストック32aの下側に配置され、洗浄前ストック32aから落下してきた遊技球を受け入れるとともに1球ずつ送る球送り装置33aと、球送り装置33aが送った遊技球を受け取るとともに内ケース38の導入部材389(図39参照)の方へ案内するノズル33bとを備えている。
球送り装置33aは、ステッピングモータ33amを有しており、このステッピングモータ33amの回転に伴い、遊技球を1球ずつ排出口から送り出す。ノズル33bは、中を1個の遊技球が通過可能な空洞の部材であり、球送り装置33aの排出口の下側に配置されるとともに上を向いて開口した受け入れ部33baと、横方向に伸び、かつ排出口33beが形成された先端に行くに従って低くなるように形成された横部位33bsとを有する。このノズル33bには、回転モータ(不図示)が連結されており、ノズル33bは、この回転モータにより駆動されて、上下方向に伸びる回転軸を回転中心として、横部位33bsの先端に形成された排出口33beが内ケース38の導入部材389の上方に存在する位置と、上方には存在しない位置と、の間を回転する。
以上のように構成された洗浄球案内部33においては、ノズル33bの横部位33bsの排出口33beが内ケース38の導入部材389の上方に存在するときに、球送り装置33aにより送られた遊技球は、ノズル33bの受け入れ部33baからノズル33b内に入り、横部位33bsの排出口33beから排出されて導入部材389に入る。
案内部材35は、薄肉円筒状の部材であり、その一端が外ケース蓋39に形成された貫通孔39cに、他端が洗浄後ストック34にそれぞれ連結され、貫通孔39cと同数設けられている。
球搬送装置36は、洗浄後ストック34の排出口から排出された遊技球を後述するメインストック41まで上昇させる装置であり、上述した球上昇装置52と同様の構成および機能であり、その詳細な説明は省略する。
その後、内ケース昇降装置360が、内ケース38を排出位置まで上昇させる。その過程で、開閉部材390が内ケース38に対して下降し、内ケース38が排出位置まで到達したときには、排出孔38bが遊技球を通過させることが可能な大きさまで開放する。これにより、内ケース38内の遊技球が外ケース蓋39の上面に排出される。その後、遊技球は、外ケース蓋39の上面を転がり、貫通孔39cから落下する。そして、貫通孔39cから落下した遊技球は、案内部材35を通過して洗浄後ストック34へ至る。
パチンコ遊技機ユニットPUに封入された遊技球全てが洗浄後ストック34に到達するまで、以上の処理が繰り返される。その後、球搬送装置36が、洗浄後ストック34内の遊技球を全てメインストック41まで上昇させる。
また、上述した実施の形態に係る洗浄装置30においては、載置部材395の遊技球を載せる側の面に、壁面395bと斜面395cとを複数形成し、複数の凹部と凸部とを形成しているが、これらは単数であってもよい。ただし、より多く形成した方が、載置部材395に載せられた遊技球の上下方向への移動が活発になり、付着したゴミが落ち易くなる。
また、上述した実施の形態に係る洗浄装置30においては、遊技球を洗浄する際に、洗浄部31の内ケース38の内、載置ユニット381を回転させず、内ケース本体380のみを回転させているが、載置ユニット381と内ケース本体380とが相対的に移動するのであればかかる態様に限定されない。例えば、内ケース38の内、内ケース本体380を回転させずに、載置ユニット381のみを回転させてもよい。
また、案内部材35を以下のように構成するとよい。つまり、案内部材35の内側のスペースを遊技球が1個通るくらいのスペースにするとともに、内側に吸水性がある部材を設ける。これにより、洗浄後に内ケース38から排出された遊技球に液体が付着していたとしても、案内部材35を通過する間にその液体が拭き取られるので、洗浄後ストック34に濡れた遊技球が溜まり難くなる。さらに、案内部材35を螺旋状にすることで、個々の遊技球のより多くの表面が、吸水性がある部材に触れるので、さらに濡れた遊技球が洗浄後ストック34に溜まり難くなる。
図43は、分配装置40の概略構成を後右斜め上から示す斜視図である。図44は、分配装置40を上方から見た図である。
分配装置40は、パチンコ遊技機ユニットPUに封入された遊技球を溜めるメインストック41と、メインストック41に溜められた遊技球を後述する球切り装置43まで案内する案内部材42と、案内部材42を介してメインストック41から落下してくる遊技球を1個ずつ順に下方へ供給する周知の球切り装置43と、を備えている。
また、分配装置40は、分配ノズル44から受け取った遊技球を、循環球ストック53まで案内する循環球案内部材45と、出球感演出部60の下部トレイ63まで案内する出球感用球案内部材46と、貯球感演出部70の下部トレイ74まで案内する貯球感用球案内部材47と、これら循環球案内部材45、出球感用球案内部材46および貯球感用球案内部材47の分配ノズル44側の端部を支持する支持部材48と、を備えている。
また、分配装置40は、分配ノズル44の位置を検知する複数(本実施の形態においては3個)のノズル位置検知センサ49を備えており、これら複数のノズル位置検知センサ49は、支持部材48に取り付けられている。
案内部材42は、中を1個の遊技球が通過可能な空洞の部材であり、その一端がメインストック41の排出口41aに連結され、他端は下を向いて開口するとともに球切り装置43に連結されている。
支持部材48は、有底円筒状の部材であり、側面にそれぞれ循環球案内部材45、出球感用球案内部材46および貯球感用球案内部材47を支持するための切り欠きが形成されている。また、支持部材48の底部であって円筒の中心線上には分配ノズル44の回転軸が嵌合される軸受け48aが設けられている。そして、支持部材48の底部の下方には分配ノズル44を回転させる回転モータ(不図示)が配置されている。
なお、図44に示すように、循環球案内部材45、出球感用球案内部材46および貯球感用球案内部材47の一端は、上方から見た場合に、反時計回転方向に、循環球案内部材45、貯球感用球案内部材47、出球感用球案内部材46の順に支持部材48に支持されている。
そして、本実施の形態においては、3個のノズル位置検知センサ49が設けられており、その内の1個のセンサであるノズル位置検知センサ49aの受光素子が受光しないことで、分配ノズル44の横部位44bの排出口44baが循環球案内部材45の受入口の上方に存在することを検知する。また、3個の内の1個のセンサであるノズル位置検知センサ49bの受光素子が受光しないことで、分配ノズル44の横部位44bの排出口44baが貯球感用球案内部材47の受入口の上方に存在することを検知し、ノズル位置検知センサ49cの受光素子が受光しないことで、分配ノズル44の横部位44bの排出口44baが出球感用球案内部材46の受入口の上方に存在することを検知する。そして、図44に示すように、これら3個のノズル位置検知センサ49は、上方から見た場合に、反時計回転方向に、ノズル位置検知センサ49a,49b,49cの順に支持部材48に取り付けられている。
図45は、パチンコ遊技機ユニットPUの制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、パチンコ遊技機ユニットPUの制御ユニットは、遊技者の残金、出球数および貯球数の表示等、パチンコ遊技機ユニットPUを統括的に制御するユニット制御部500と、パチンコ遊技機ユニットPU内に封入された遊技球のデータを管理する球データ管理部600と、を備えている。また、出球感演出部60および貯球感演出部70における演出を制御する出球・貯球感制御部700と、洗浄装置30による遊技球の洗浄を制御する洗浄制御部800と、分配装置40による遊技球の分配を制御する分配制御部900と、供給装置158,発射装置160などによる遊技球の発射を制御する発射制御部550と、を備えている。
そして、ユニット制御部500および発射制御部550は、遊技盤110の遊技領域111への遊技球の供給を停止する停止手段の一例として機能する。
ユニット制御部500、球データ管理部600、出球・貯球感制御部700、洗浄制御部800、分配制御部900、発射制御部550各々は、パチンコ遊技機ユニットPUの後面に配設された上述したユニット制御基板、球データ管理基板、出球・貯球感制御基板、洗浄制御基板、分配制御基板および発射制御基板において個別に構成されている。
ユニット制御部500は、パチンコ遊技機ユニットPUの統括に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU501と、CPU501にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM502と、CPU501の作業用メモリ等として用いられるRAM503と、を備えている。
図45に示すように、ユニット制御部500には、球データ管理部600、発射制御部550、洗浄制御部800、CRユニット21およびタッチパネル22が接続されている。また、ユニット制御部500には、盤電源中継端子板を介してパチンコ遊技機100の遊技制御部200と接続されている。また、ユニット制御部500には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信するユニット用外部情報端子基板450が接続されている。
ユニット制御部500は、遊技制御部200から取得した獲得した賞球数に関する情報等を、ユニット用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。
そして、ユニット制御部500は、このようにして取得した情報に基づいて、残金・貯球数の管理を行う。また、ユニット制御部500は、これら残金・貯球数の情報を、CRユニット21に挿入されたカードに記憶すべき情報としてCRユニット21に送信する。
また、ユニット制御部500は、分配装置40を制御して、パチンコ遊技機ユニットPUに封入された全ての遊技球を、遊技のためにパチンコ遊技機100内を循環する循環球と、出球感演出部60にて出球感演出に用いられる演出球と、貯球感演出部70にて貯球感演出に用いられる演出球と、に分配する。
図46−1,図46−2,図46−3,図46−4は、ユニット制御部500がタッチパネル22に表示する画面を例示する図である。
ユニット制御部500は、CRユニット21にカードも現金も挿入されておらず、遊技中ではない場合には、図46−1(a)の画面Aを表示する。そして、ユニット制御部500は、遊技が開始されたときには図46−1(b)の画面Bを表示する。画面Bには、「サービス」、「離席」、「終了条件設定」と示された選択ボタンと、出球数(獲得賞球数)、貯球数、残金額が表示されている。なお、出球数(獲得賞球数)とは、遊技者がこのパチンコ遊技機ユニットPUで獲得した遊技球の総数である。貯球数とは、遊技者がこのパチンコ遊技機ユニットPUにおいて遊技に使用可能な(発射装置160にて遊技盤110に向けて発射可能な)遊技球の数である。残金額とは、遊技者がCRユニット21に投入したお金の内、未だ遊技に用いられていないお金の額である。本実施の形態にかかるパチンコ遊技機ユニットPUにおいては、貯球数が1以上であり、かつ残金額が遊技球1個に相当する金額以上ある場合に、発射装置160が遊技球を1個発射したら、ユニット制御部500は、貯球数を1個減算し、残金額は減らさない。また、発射された遊技球が入賞口に入賞することに起因して賞球を獲得した場合には、ユニット制御部500は、獲得賞球数の分貯球数を増やし、残金額は増やさない。また、貯球数が零であり、かつ残金額が遊技球1個に相当する金額以上ある場合には、発射装置160にて遊技球が1個発射されたら、ユニット制御部500は、残金額を減らし、その発射された遊技球がファール球となった場合には貯球数を、ファール球となった分増やす。
また、ユニット制御部500は、画面B上の「離席」と示された選択ボタンが押された場合には、図46−2(a)の画面Dを表示する。画面Dにおいては、「食事」、「トイレ」と示された選択ボタン、「遊技終了」と示された選択ボタン、および「キャンセル」と示された選択ボタンが表示されている。
また、ユニット制御部500は、画面D上の「食事」あるいは「トイレ」と示された選択ボタンが押された場合には、図46−2(b)の画面Eを表示する。そして、ユニット制御部500は、画面Eが表示されているときに、食事休憩あるいはトイレ休憩として予め定められた時間内に遊技者が戻った場合には、画面Bを表示し、予め定められた時間内に遊技者が戻らなかった場合には、図46−2(c)の画面Fを表示する。
また、ユニット制御部500は、画面B上の「終了条件設定」と示された選択ボタンが押された場合には、図46−3(a)の画面Gを表示する。画面Gにおいては、「終了時刻」、「終了回数」、「終了時残金額」、「終了時残貯球数」と示された選択ボタンと、「キャンセル」と示された選択ボタンが表示されている。
また、ユニット制御部500は、画面G上の「終了時刻」と示された選択ボタンが押された場合には、図46−3(b)の画面Hを表示する。画面Hにおいては、時刻を入力するための「0」から「9」までの数字の選択ボタン、入力した時刻を確定するための「確定」と示された選択ボタンおよび「キャンセル」と示された選択ボタンが表示されている。また、ユニット制御部500は、画面G上の「終了回数」と示された選択ボタンが押された場合には、図46−3(c)の画面Iを表示する。画面Iにおいては、回数を入力するための「0」から「9」までの数字の選択ボタン、入力した回数を確定するための「確定」と示された選択ボタンおよび「キャンセル」と示された選択ボタンが表示されている。また、ユニット制御部500は、画面G上の「終了時残金額」と示された選択ボタンが押された場合には、図46−4(a)の画面Jを表示する。画面Jにおいては、金額を入力するための「0」から「9」までの数字の選択ボタン、入力した金額を確定するための「確定」と示された選択ボタンおよび「キャンセル」と示された選択ボタンが表示されている。また、ユニット制御部500は、画面G上の「終了時残貯球数」と示された選択ボタンが押された場合には、図46−4(b)の画面Kを表示する。画面Kにおいては、貯球数を入力するための「0」から「9」までの数字の選択ボタン、入力した貯球数を確定するための「確定」と示された選択ボタンおよび「キャンセル」と示された選択ボタンが表示されている。
また、ユニット制御部500は、画面D上の「遊技終了」と示された選択ボタンが押された場合には、画面Aを表示する。また、ユニット制御部500は、画面C、画面D、画面G、画面H、画面Iあるいは画面J上の「キャンセル」と示された選択ボタンが押された場合には、画面Bを再度表示する。
なお、ユニット制御部500が行うタッチパネル22への画面表示および遷移のタイミングについては後述する。
球データ管理部600は、循環球の管理に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU601と、CPU601にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM602と、CPU601の作業用メモリ等として用いられるRAM603と、を備えている。
球データ管理部600には、図45に示すように、発射装置160により発射された遊技球を検出する発射検出部(発射スイッチ(SW))611(図2(a)参照)と、遊技盤110の下端口118を通過する遊技球を検出する下端口検出部(下端口スイッチ(SW))612(図21−1参照)と、ファール球を検出するファール球検出部(ファール球スイッチ(SW))613(図2(a)参照)と、が接続されている。
また、球データ管理部600は、ユニット制御部500から獲得賞球数、貯球数の情報を取得する。そして、球データ管理部600は、獲得賞球数、貯球数の管理を行うとともに、出球・貯球感制御部700に、獲得賞球数、貯球数を送信する。
球データ管理部600には、上述した球上昇装置52と、球切り装置58と、抑制弁153bとが接続されており、球データ管理部600がこれらの駆動を制御する。
出球・貯球感制御部700は、出球感演出および貯球感演出に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU701と、CPU701にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM702と、CPU701の作業用メモリ等として用いられるRAM703と、を備えている。
出球・貯球感制御部700には、図45に示すように、上述した挿入側フォトセンサ76e、排出側フォトセンサ76fおよび球検知フォトセンサ76gが接続されている。
また、出球・貯球感制御部700には、出球感演出部60に設けられた、回転体用モータ630、調整弁用モータ652などの各駆動部と、貯球感演出部70に設けられた、挿入側モータ85、排出側モータ90などの各駆動部と、が接続されている。
そして、出球・貯球感制御部700は、球データ管理部600から取得した獲得賞球数、貯球数に基づいて出球感演出部60および貯球感演出部70を制御する。
洗浄制御部800は、遊技球の洗浄に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU801と、CPU801にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM802と、CPU801の作業用メモリ等として用いられるRAM803と、を備えている。
洗浄制御部800には、洗浄前ストック32aから内ケース38に供給される遊技球を検出する洗浄前球検出部(洗浄前球スイッチ(SW))811と、洗浄装置30からメインストック41に供給される遊技球を検出する洗浄後球検出部(洗浄後球スイッチ(SW))812と、が接続されている。
また、洗浄制御部800には、洗浄装置30に設けられた、内ケース38を上下動させる上下動装置や回転装置、球送り装置33aを駆動するステッピングモータ33am、ノズル33bを回転させる回転モータなどの各駆動部が接続されている。
そして、洗浄制御部800は、ユニット制御部500から取得したコマンドに基づいて、パチンコ遊技機ユニットPUに封入された全ての遊技球の洗浄を行うように洗浄装置30を制御する。
分配制御部900は、遊技球の分配に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU901と、CPU901にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM902と、CPU901の作業用メモリ等として用いられるRAM903と、を備えている。
分配制御部900には、上述したノズル位置検知センサ49が接続されている。また、分配制御部900には、分配装置40に設けられた、球切り装置43、分配ノズル44を回転駆動する回転モータなどの各駆動部が接続されている。
そして、分配制御部900は、ユニット制御部500からのコマンドに基づいて分配装置40を制御する。すなわち、分配制御部900は、分配装置40を制御して、パチンコ遊技機ユニットPUに封入された全ての遊技球を、遊技のためにパチンコ遊技機100内を循環する循環球と、出球感演出部60にて出球感演出に用いられる演出球と、貯球感演出部70にて貯球感演出に用いられる演出球と、に分配する。
発射制御部550は、遊技球の発射に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU551と、CPU551にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM552と、CPU551の作業用メモリ等として用いられるRAM553と、を備えている。
図46−5は、発射制御部550のブロック図である。発射制御部550は発射制御基板において構成されている。
発射制御部550は、予め定められた時間間隔で発射タイミング信号を出力する発射タイミング信号生成部561aと、予め定められた時間間隔で球送りタイミング信号を出力する球送りタイミング信号生成部561bとを有するタイミング信号生成部561を備えている。また、発射制御部550は、制御すべき発射強度に応じたレベルの信号である発射強度信号を出力する発射強度信号出力部564と、発射タイミング信号生成部561aが出力する発射タイミング信号と発射強度信号出力部564が出力する発射強度信号とに基づいて発射強度に応じたレベルのパルス電流を発射ソレノイド160aに供給する発射駆動部562を備えている。また、発射制御部550は、球送りタイミング信号生成部561bが出力する球送りタイミング信号に応じたパルス電流を球送りソレノイド158bに供給する球送り駆動部563を備えている。
また、発射制御部550のRAM553には、発射許可フラグが設定される。この発射許可フラグは、ユニット制御部500のRAM503において後述する遊技中フラグがONであるときにONにされ、遊技中フラグがOFFであるときにOFFにされるフラグである。発射制御部550は、ユニット制御部500から遊技中フラグがONにされたとの情報を受けたときに発射許可フラグをONにし、ユニット制御部500から遊技中フラグがOFFにされたとの情報を受けたときに発射許可フラグをOFFにする。
そして、発射タイミング信号生成部561aは、発射許可フラグがONであるときに、タッチセンサ151cからのタッチ信号が入力され、かつ、停止スイッチ154aからの停止信号、遊技制御部200からの遊技停止信号およびユニット制御部500からの発射停止信号のいずれの停止信号も入力されていないことを条件として発射タイミング信号を出力する。言い換えれば、発射タイミング信号生成部561aは、発射許可フラグがONでなければ発射タイミング信号を出力しない。また、発射タイミング信号生成部561aは、発射許可フラグがONであるとしても、タッチセンサ151cからのタッチ信号が入力されなければ発射タイミング信号を出力しない。また、発射許可フラグがONであり、タッチセンサ151cからのタッチ信号が入力されているとしても、停止スイッチ154aからの停止信号、遊技停止信号および発射停止信号の少なくとも一つの停止信号が入力されていれば発射タイミング信号を出力しない。
そして、球送りタイミング信号生成部561bは、発射許可フラグがONであるときに、タッチセンサ151cからのタッチ信号が入力され、かつ、停止スイッチ154aからの停止信号、遊技制御部200からの遊技停止信号、ユニット制御部500からの発射停止信号およびユニット制御部500からの球送り停止信号のいずれの停止信号も入力されていないことを条件として球送りタイミング信号を出力する。言い換えれば、球送りタイミング信号生成部561bは、発射許可フラグがONでなければ球送りタイミング信号を出力しない。また、球送りタイミング信号生成部561bは、発射許可フラグがONであるとしても、タッチセンサ151cからのタッチ信号が入力されなければ球送りタイミング信号を出力しない。また、発射許可フラグがONであり、タッチセンサ151cからのタッチ信号が入力されているとしても、停止スイッチ154aからの停止信号、遊技停止信号、発射停止信号および球送り停止信号の少なくとも一つの停止信号が入力されていれば球送りタイミング信号を出力しない。
発射タイミング信号生成部561aは、発射許可フラグがONであるときに、タッチ信号が入力され、かつ、停止スイッチ154aからの停止信号、遊技停止信号および発射停止信号のいずれの停止信号も入力されていないという発射条件が成立した場合には、図46−4に示すように、発射条件成立後、時間幅Tbで時間間隔Tc(例えば0.6秒間隔)の発射タイミング信号を生成して出力する。また、球送りタイミング信号生成部561bは、発射許可フラグがONであるときに、タッチ信号が入力され、かつ、停止スイッチ154aからの停止信号、遊技停止信号、発射停止信号および球送り停止信号のいずれの停止信号も入力されていないという球送り条件が成立した場合には、図46−4に示すように、球送り条件成立後、時間幅Tfで時間間隔Tcの球送りタイミング信号を生成して出力する。
ここで、発射強度信号出力部564がユニット制御部500から発射低下信号が入力されている場合に出力する予め定められたレベル発射強度信号とは、発射装置160の発射槌160bによって打ち出された遊技球が遊技領域111へ到達しないレベルの信号である。つまり、ユニット制御部500から発射低下信号が入力されている場合には、発射槌160bによって遊技球が打ち出されたとしても遊技領域111内に到達せずに戻し路153aを介して上皿153に戻る。
次に、上記のように構成されたパチンコ遊技機ユニットPUの基本動作を説明する。
パチンコ遊技機ユニットPUの基本的な動作は、ユニット制御部500により行われる。そして、このユニット制御部500の制御の下、球データ管理部600により遊技球のデータの管理が行われ、出球・貯球感制御部700により出球感演出部60および貯球感演出部70の制御が行われる。また、ユニット制御部500の制御の下、洗浄制御部800により洗浄装置30の制御が行われ、分配制御部900により分配装置40の制御が行われる。
ユニット制御部500は、電源投入時の初期処理として、パチンコ遊技機ユニットPUの番号として予め設定されている番号を読み込み、表示する。また、ユニット制御部500は、パチンコ遊技機100に対して予め設定されている、遊技球1球当たりの金額(例えば、1円/1球、4円/1球)を読み込む。また、ユニット制御部500は、タッチパネル22に画面Aを表示する。
ユニット制御部500は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、基本処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。
図47−1,図47−2,図47−3は、ユニット制御部500が行う基本処理の内容を示すフローチャートである。
図47−1を参照すると、ユニット制御部500は、まず、RAM503においてセットされるフラグ設定において遊技中フラグがOFFになっているか否かを判別する(ステップ4701)。ここで、遊技中フラグは、後述するように、CRユニット21に紙幣が挿入されたときあるいは零より多い貯球数が記憶されているカードが挿入されたときにONにされるフラグである。
他方、CRユニット21へカードが挿入されていない場合(ステップ4705でNo)、CRユニット21に紙幣が挿入されたか否かを判別する(ステップ4711)。そして、紙幣が挿入された場合(ステップ4711でYes)も、遊技中フラグをONとし(ステップ4713)、タッチパネル22に画面Bを表示する(ステップ4710)。
そして、遊技球が発射された場合(ステップ4723でYes)、賞球を獲得した場合(ステップ4724でYes)、および紙幣が挿入された場合(ステップ4725でYes)は、残金、出球数、貯球数に関するデータを更新する(ステップ4726)。出球数の更新は、これまでの累積出球数に、今回獲得した賞球数を加算する処理である。貯球数の更新は、前回のフローにおける貯球数から発射した遊技球の数を減算する処理、あるいは前回のフローにおける貯球数に、今回獲得した賞球数を加算する処理である。残金の更新は、前回のフローにおける残金に、今回挿入された金額を加算する処理である。その後、これらのデータを、CRユニット21に挿入されたカードに記憶する(ステップ4727)とともに、出球・貯球感制御部700に送信する(ステップ4728)。
この設定条件成立時終了処理において、ユニット制御部500は、発射制御部550のタイミング信号生成部561に対して球送り停止信号を送信開始するとともに、発射強度信号出力部564に対して発射低下信号を送信開始する(ステップ4741)。そして、残金額が0円より多いか否か、言い換えれば残金があるか否かを判別する(ステップ4742)。そして、残金がある場合(ステップ4742でYes)、遊技者に払い戻す金額と設定条件成立時終了時における遊技者の持ち球数とを算出する(ステップ4743)。ここで、本実施の形態に係るパチンコ遊技機ユニットPUにおいては、残金があるときに、設定された終了条件が成立したことで遊技終了となった場合には、残金額の内、予め定められた所定金額(例えば500円)の整数倍の金額を払い戻し金額とし、所定金額に満たない分の金額に相当する数の遊技球を遊技者の持ち球とする。言い換えれば、残金がある場合に終了条件が成立した場合には、残金額を所定金額で割ったときの商分の金額を払い戻し金額とし、剰余分の金額に相当する数の遊技球を遊技者の持ち球とする。ステップ4743においては、これら払い戻し金額と設定条件成立時終了時の持ち球数を算出する。
そして、ステップ4745、ステップ4746およびステップ4748にてカードを排出した後、およびステップ4747で貯球がないと判定された場合には、遊技中フラグをOFFにし(ステップ4749)、タッチパネル22に画面Aを表示し(ステップ4750)、発射制御部550に対する球送り停止信号および発射低下信号の送信を停止する(ステップ4751)。
以上説明した処理により、終了時刻設定処理、終了判定回数設定処理、終了時残金額設定処理、または終了時残貯球数設定処理を介して複数の終了条件が設定されている場合には、いずれかの終了条件が成立した場合に、遊技盤110の遊技領域111への遊技球の供給が行われなくなるので、遊技者は遊技を継続することができなくなる。つまり、ユニット制御部500からの球送り停止信号を受信した発射制御部550においては、球送りタイミング信号生成部561bが球送りタイミング信号を出力しないので、供給装置158から発射レール160dへの遊技球の供給が停止する。また、球送り停止信号が送信される前にすでに発射レール160dに供給されていた遊技球は、遊技領域111に到達しないような発射強度にて発射されるので、ファール球となる。
図48−1は、離席処理(図47のステップ4718)の内容を示すフローチャートである。
この離席処理において、ユニット制御部500は、まず、タッチパネル22に画面Dを表示しているか否かを判別する(ステップ4801)。そして、画面Dを表示している場合(ステップ4801でYes)、タッチパネル22に表示された画面Dの「遊技終了」と示されたボタンが押されたか否かを判別する(ステップ4802)。そして、「遊技終了」のボタンが押された場合(ステップ4802でYes)、後述する遊技終了処理を実行し(ステップ4820)、本離席処理を終了する。
図48−2は、遊技終了処理(図48−1のステップ4820)の内容を示すフローチャートである。
この遊技終了処理において、ユニット制御部500は、まず、貯球数が零より多いか否か、言い換えれば貯球があるか否かを判別する(ステップ4821)。そして、貯球がある場合(ステップ4821でYes)、発射制御部550に対して発射停止信号を送信開始する(ステップ4822)。そして、カードに貯球の情報を記録し、カードを排出する(ステップ4823)。その後、遊技中フラグをOFFにし(ステップ4824)、タッチパネル22に画面Aを表示し(ステップ4825)、発射制御部550に対する発射停止信号の送信を停止する(ステップ4828)。
なお、このフローチャートにおいては、発射装置160による遊技球の発射を停止するべく、ステップ4822にて発射制御部550に対して発射停止信号を送信開始し、遊技中フラグをOFFにした後のステップ4828にて発射停止信号の送信を停止しているが、かかる態様に限定されない。例えば、以下の態様でもよい。ユニット制御部500は、ステップ4822にて発射制御部550に対して発射停止信号を送信し、この発射停止信号を受信した発射制御部550はRAM553においてセットされる発射停止フラグをONに設定する。また、ユニット制御部500はステップ4828にて発射制御部550に対して発射許可信号を送信し、この発射許可信号を受信した発射制御部550は発射停止フラグをOFFに設定する。そして、発射制御部550のタイミング信号生成部561は、発射許可フラグがONであり、かつ、発射停止フラグがOFFであるときに、タッチセンサ151cからのタッチ信号が入力され、かつ、停止スイッチ154aからの停止信号、遊技制御部200からの遊技停止信号のいずれの停止信号も入力されていないことを条件として発射タイミング信号および球送りタイミング信号を出力する。
次に、ユニット制御部500による発射球案内路球数調整処理(図48−2のステップ4827)について説明する。
図48−3は、発射球案内路球数調整処理の一環として行う視認可能化処理の内容を示すフローチャートである。
この視認可能化処理において、ユニット制御部500は、先ず、遊技者に払い戻す金額と遊技終了選択時における遊技者の持ち球数とを算出する(ステップ4831)。ここで、本実施の形態に係るパチンコ遊技機ユニットPUにおいては、残金があるときに遊技終了が選択された場合には、残金額の内、予め定められた所定金額(例えば500円)の整数倍の金額を払い戻し金額とし、所定金額に満たない分の金額に相当する数の遊技球を遊技者の持ち球とする。言い換えれば、残金がある場合に遊技終了が選択されたときには、残金額を所定金額で割ったときの商分の金額を払い戻し金額とし、剰余分の金額に相当する数の遊技球を遊技者の持ち球とする。ステップ4831においては、これら払い戻し金額と遊技終了選択時持ち球数を算出する。
そして、終了選択時持ち球数が所定球数B0+1以下である場合には(ステップ4832でYes)、ステップ4831にて算出した終了選択時持ち球数が上述した所定球数B4に1加算した値であるB4+1以下であるか否かを判別する(ステップ4833)。そして、終了選択時持ち球数が所定球数B4+1より多い場合には(ステップ4833でNo)、発射球案内路153rから終了選択時持ち球数を超える数(超過数)の遊技球を排出するべく第3の開閉弁G3を開く(ステップ4834)。つまり、終了選択時持ち球数をBMとすると超過数は「(B0+1)−BM」となり、ステップ4834においては、この超過数の遊技球が落下する期間だけ第3の開閉弁G3を開く。すなわち、超過数に応じた期間だけ第3の開閉弁G3を開く。なお、超過数と第3の開閉弁G3の開期間との相関関係を予め導き出しておきマップとしてROM502に記憶しておく。そして、ステップ4834においては、ステップ4831にて終了選択時持ち球数BMを算出した後に、ROM502に記憶されたB0に基づいて超過数(B0+1−BM)を算出し、この超過数(B0+1−BM)とマップとに基づいて第3の開閉弁G3の開期間を算出し、算出した期間だけ第3の開閉弁G3を開く。
ユニット制御部500は、この不足球処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。
この不足球処理において、ユニット制御部500は、先ず、発射球案内路153rにある遊技球の数を特定したか否かを判別する(ステップ4851)。発射球案内路153rにある遊技球の数は、2つの残球フォトセンサ153fからの出力値に基づいて特定する。例えば、2つの残球フォトセンサ153fの内の下流側のセンサが遮光、上流側のセンサが受光することで、発射球案内路153rに整列した最後の遊技球が、下流側のセンサが配置された部位にある遊技球であるとの特定が可能となり、残りn個の遊技球が発射球案内路153rにあるとの特定が可能となる。また、一旦、2つの残球フォトセンサ153fの内の下流側のセンサが遮光、上流側のセンサが受光したことを使用して発射球案内路153rにある遊技球の数を特定した後に、残球フォトセンサ153fが遊技球の通過を検出することで、先に特定した後に供給された遊技球の数を把握することができる。ゆえに、先に特定した後に遊技球が供給されたとしても、先に特定した後の発射検出部(発射スイッチ(SW))611からの出力、ファール球検出部(ファール球スイッチ(SW))613からの出力、レール球検知センサ159からの出力などに基づいて、再度発射球案内路153rにある遊技球の数を特定できる。そして、発射球案内路153rにある遊技球の数を特定してない場合(ステップ4851でNo)、特定するまで待機する。2つの残球フォトセンサ153f両方が遮光である間は発射球案内路153rに整列した最後の遊技球がいずれの箇所にあるか不明であり、発射球案内路153rにある遊技球の数を特定できない。かかる場合には、特定できるようになるまで待機する。
この発射球調整処理において、ユニット制御部500は、先ず、遊技者が発射可能な遊技球の数である持ち球数が1となったか否かを判別する(ステップ4861)。そして、持ち球数が1となっていない場合(ステップ4861でNo)、1となるまで待機する。他方、持ち球数が1となっている場合(ステップ4861でYes)、発射装置160の発射レール160dに、遊技球が供給されたか否かを判別する(ステップ4862)。これは、レール球検知センサ159が発射レール160dに遊技球が載せられていることを検知したか否かにより判定する。そして、発射レール160dに遊技球が供給されていない場合(ステップ4862でNo)、遊技球が供給されるまで待機する。
その後、払い戻し金額があるか否かを判別する(ステップ4871)。これは、ステップ4831にて算出した払い戻し金額が零より多いか否かを判別する処理であり、零より多い場合は肯定判定し、零である場合は否定判定する処理である。そして、払い戻し金額がある場合(ステップ4871でYes)、ステップ4831にて算出した払い戻し金額をカードに記録し、カードを排出する(ステップ4872)。そして、その後、タッチパネル22に画面Aを表示する(ステップ4873)。
図49は、休憩中処理(図48のステップ4815)の内容を示すフローチャートである。
この休憩中処理において、ユニット制御部500は、まず、休憩フラグがONであるか否かを判別する(ステップ4901)。そして、休憩フラグがONである場合(ステップ4901でYes)、CRユニット21にカードが挿入されたか否かを判別する(ステップ4902)。そして、カードが挿入された場合(ステップ4902でYes)、挿入されたカードが、「食事」あるいは「トイレ」と示されたボタンが押されたときのカードと同一のカードであるか否かを判別する(ステップ4903)。これは、カードの識別情報を照合することにより判別する処理である。そして、同一のカードである場合(ステップ4903でYes)、休憩フラグをOFFにし(ステップ4904)、タッチパネル22に画面Bを表示する(ステップ4905)。他方、同一のカードである場合(ステップ4903でNo)、カードエラーである旨をタッチパネル22に表示させる(ステップ4906)。
図50−1は、サービス処理(図47−2のステップ4721)の内容を示すフローチャートである。
このサービス処理において、ユニット制御部500は、まず、タッチパネル22に画面Cを表示しているか否かを判別する(ステップ5001)。そして、画面Cを表示している場合(ステップ5001でYes)、サービス内容が確定したか否かを判別する(ステップ5002)。これは、画面Cに表示された、サービスを受けたい物の選択ボタンおよび支払い方法の選択ボタンが押されたか否かを判別する処理であり、両方の選択ボタンが押された場合にはサービス内容が確定したと判定し、いずれかの選択ボタンが押されていない場合にはサービス内容が確定していないと判定する。そして、サービス内容が確定した場合(ステップ5002でYes)、確定したサービス内容についての情報を、ユニット用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する(ステップ5003)。他方、サービス内容が確定していない場合(ステップ5002でNo)、タッチパネル22に表示した画面Cの「キャンセル」と示されたボタンが押されたか否かを判別する(ステップ5004)。
図50−2は、終了条件設定処理(図47−2のステップ4733)の内容を示すフローチャートである。
この終了条件設定処理において、ユニット制御部500は、まず、タッチパネル22に画面Gを表示しているか否かを判別する(ステップ5011)。そして、画面Gを表示している場合(ステップ5011でYes)、タッチパネル22に表示された画面Gの「終了時刻」と示されたボタンが押されたか否かを判別する(ステップ5012)。そして、「終了時刻」と示されたボタンが押された場合(ステップ5012でYes)、タッチパネル22に画面Hを表示し(ステップ5013)、別ルーチンの終了時刻設定処理を実行する(ステップ5014)。終了時刻設定処理の内容については後述する。他方、「終了時刻」と示されたボタンが押されていない場合(ステップ5012でNo)、タッチパネル22に表示された画面Gの「終了回数」と示されたボタンが押されたか否かを判別する(ステップ5015)。そして、「終了回数」と示されたボタンが押された場合(ステップ5015でYes)、タッチパネル22に画面Iを表示し(ステップ5016)、別ルーチンの終了判定回数設定処理を実行する(ステップ5017)。終了判定回数設定処理の内容については後述する。
図50−3は、終了時刻設定処理(図50−2のステップ5014)の内容を示すフローチャートである。
この終了時刻設定処理において、ユニット制御部500は、まず、タッチパネル22に画面Hを表示しているか否かを判別する(ステップ5031)。そして、画面Hを表示している場合(ステップ5031でYes)、4桁の数字が入力されたか否かを判別する(ステップ5032)。これは、画面H上で4桁の数字が入力されるとともに、「確定」と示されたボタンが押されたか否かを判別する処理である。そして、4桁の数字が入力された場合(ステップ5032でYes)、入力された4桁の数字が時刻に対応しているか否かを判別する(ステップ5033)。これは、入力された4桁の数字の下2桁が、「00」から「59」までの数字であり、上2桁が、「00」から「23」までの数字であるかを判別する処理である。例えば、入力された4桁の数字が「1910」であれば時刻に対応していると判定し、下2桁が「70」である場合や上2桁が「25」である場合は時刻に対応していないと判定する処理である。そして、4桁の数字が時刻に対応している場合(ステップ5033でYes)、入力された4桁の数字を終了時刻として設定し(ステップ5034)、タッチパネル22に画面Bを表示する(ステップ5035)。他方、4桁の数字が時刻に対応していない場合(ステップ5033でNo)、入力された4桁の数字を消去する(ステップ5036)。
一方、4桁の数字が入力されていない場合(ステップ5032でNo)、タッチパネル22に表示した画面Hの「キャンセル」と示されたボタンが押されたか否かを判別する(ステップ5037)。そして、「キャンセル」と示されたボタンが押された場合(ステップ5037でYes)、タッチパネル22に画面Bを表示する(ステップ5035)。
図50−4は、終了判定回数設定処理(図50−2のステップ5017)の内容を示すフローチャートである。
この終了判定回数設定処理において、ユニット制御部500は、まず、タッチパネル22に画面Iを表示しているか否かを判別する(ステップ5041)。そして、画面Iを表示している場合(ステップ5041でYes)、4桁の数字が入力されたか否かを判別する(ステップ5042)。これは、画面I上で4桁の数字が入力されるとともに、「確定」と示されたボタンが押されたか否かを判別する処理である。そして、4桁の数字が入力された場合(ステップ5042でYes)、入力された4桁の数字が判定回数に対応しているか否かを判別する(ステップ5043)。これは、入力された4桁の数字が、現時点の累積抽選結果判定回数よりも大きい数字であるか否かを判別し、4桁の数字が、現時点の累積抽選結果判定回数よりも大きい数字である場合は対応していると判定し、小さい数字である場合は対応していないと判定する処理である。そして、4桁の数字が判定回数に対応している場合(ステップ5043でYes)、入力された4桁の数字を、遊技を終了させるべき判定回数である終了判定回数として設定し(ステップ5044)、タッチパネル22に画面Bを表示する(ステップ5045)。他方、4桁の数字が判定回数に対応していない場合(ステップ5043でNo)、入力された4桁の数字を消去する(ステップ5046)。
一方、4桁の数字が入力されていない場合(ステップ5042でNo)、タッチパネル22に表示した画面Iの「キャンセル」と示されたボタンが押されたか否かを判別する(ステップ5047)。そして、「キャンセル」と示されたボタンが押された場合(ステップ5047でYes)、タッチパネル22に画面Bを表示する(ステップ5045)。
図50−5は、終了時残金額設定処理(図50−2のステップ5020)の内容を示すフローチャートである。
この終了時残金額設定処理において、ユニット制御部500は、まず、タッチパネル22に画面Jを表示しているか否かを判別する(ステップ5051)。そして、画面Jを表示している場合(ステップ5051でYes)、4桁の数字が入力されたか否かを判別する(ステップ5052)。これは、画面J上で4桁の数字が入力されるとともに、「確定」と示されたボタンが押されたか否かを判別する処理である。そして、4桁の数字が入力された場合(ステップ5052でYes)、入力された4桁の数字が残金額に対応しているか否かを判別する(ステップ5053)。これは、入力された4桁の数字が、予め定められた所定金額(例えば100円)の整数倍であるかを判別する処理である。例えば、所定金額が100円と定められている場合、入力された4桁の数字が「1500」であれば残金額に対応していると判定し、「1450」である場合は残金額に対応していないと判定する処理である。そして、4桁の数字が残金額に対応している場合(ステップ5053でYes)、入力された4桁の数字を終了時に残す金額(終了時残金額)として設定し(ステップ5054)、タッチパネル22に画面Bを表示する(ステップ5055)。他方、4桁の数字が残金額に対応していない場合(ステップ5053でNo)、入力された4桁の数字を消去する(ステップ5056)。
一方、4桁の数字が入力されていない場合(ステップ5052でNo)、タッチパネル22に表示した画面Jの「キャンセル」と示されたボタンが押されたか否かを判別する(ステップ5057)。そして、「キャンセル」と示されたボタンが押された場合(ステップ5057でYes)、タッチパネル22に画面Bを表示する(ステップ5055)。
図50−6は、終了時残貯球数設定処理(図50−2のステップ5023)の内容を示すフローチャートである。
この終了時残貯球数設定処理において、ユニット制御部500は、まず、タッチパネル22に画面Kを表示しているか否かを判別する(ステップ5061)。そして、画面Kを表示している場合(ステップ5061でYes)、5桁の数字(零(0)も1桁とみなす。)が入力されたか否かを判別する(ステップ5062)。これは、画面K上で5桁の数字が入力されるとともに、「確定」と示されたボタンが押されたか否かを判別する処理である。そして、5桁の数字が入力された場合(ステップ5062でYes)、入力された5桁の数字が残りの貯球数に対応しているか否かを判別する(ステップ5063)。これは、入力された5桁の数字が、遊技者が所有する貯球数より小さい数字であるか否かを判別する処理であることを例示することができる。そして、5桁の数字が残りの貯球数に対応している場合(ステップ5063でYes)、入力された5桁の数字を終了時に残す貯球数として設定し(ステップ5064)、タッチパネル22に画面Bを表示する(ステップ5065)。他方、5桁の数字が残りの貯球数に対応していない場合(ステップ5063でNo)、入力された5桁の数字を消去する(ステップ5066)。
一方、5桁の数字が入力されていない場合(ステップ5062でNo)、タッチパネル22に表示した画面Kの「キャンセル」と示されたボタンが押されたか否かを判別する(ステップ5067)。そして、「キャンセル」と示されたボタンが押された場合(ステップ5067でYes)、タッチパネル22に画面Bを表示する(ステップ5065)。
球データ管理部600は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、球データ管理処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。
図51−1,図51−2は、球データ管理部600が行う球データ管理処理の内容を示すフローチャートである。
図を参照すると、球データ管理部600は、遊技中フラグがONであるか否かを判別する(ステップ5101)。そして、遊技中フラグがONである場合(ステップ5101でYes)、球上昇装置52および球切り装置58を駆動する(ステップ5102)。その後、遊技の終了時刻が設定されているか否かを判別する(ステップ5116)。これは、図50−3に示したフローチャートにおけるステップ5034を介して遊技の終了時刻が設定されているか否かを判別する処理である。そして、終了時刻が設定されている場合(ステップ5116でYes)、設定された終了時刻前の所定期間内であるか否かを判別する(ステップ5117)。この所定期間は、遊技終了時刻が設定されている場合に、その設定された時刻に抑制弁153bより下流にある遊技球がちょうどなくなるようにするべく予め定められた期間である。言い換えれば、設定された終了時刻よりも所定期間前に抑制弁153bを閉状態として抑制弁153bより下流の発射球案内路153rへの遊技球の供給を遮断した場合に、すでに抑制弁153bより下流にある遊技球が全て発射装置160により発射された後、あるいは発射と同時に設定された終了時刻となるように予め定められた期間である。例えば、発射装置160が1分間に100個の遊技球を発射する装置であり、B0が49である場合には、所定期間は30秒と定めることを例示することができる。そして、設定された遊技終了時刻前の所定期間内である場合(ステップ5117でYes)、抑制弁153bを閉状態とする(ステップ5118)。所定期間が30秒である場合には、設定された遊技終了時刻30秒前に抑制弁153bが閉状態とされ、遊技終了時刻前の30秒間は閉状態のままとなる。そして、ステップ5118にて抑制弁153bを閉状態とした後は、後述するステップ5113以降の処理を実行する。
一方、遊技中フラグがOFFである場合(ステップ5101でNo)、球上昇装置52および球切り装置58の駆動を停止する(ステップ5127)。
球データ管理部600は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、必要球数決定処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。
図51−3は、球データ管理部600が行う必要球数決定処理の内容を示すフローチャートである。
図51−3を参照すると、球データ管理部600は、先ず、遊技中フラグがONであるか否かを判別する(ステップ5131)。そして、遊技中フラグがONである場合(ステップ5131でYes)、パチンコ遊技機100の遊技状態が時短遊技状態であるか否かを判別する(ステップ5132)。これは、遊技制御部200から取得した情報を基にRAM603に設定される時短フラグがONになっているか否か判別し、時短フラグがONである場合は時短遊技状態であると判定し、時短フラグがOFFである場合は時短遊技状態ではないと判定する処理である。そして、時短遊技状態ではない場合(ステップ5132でNo)、予め定められた所定期間(例えば1分間)、継続的に発射装置160により遊技球が発射され、発射された遊技球がファール球になることなく遊技領域111に到達したか否かの監視処理を開始する(ステップ5133)。その後、継続的に遊技領域111に遊技球が到達しているか否かを判別する(ステップ5134)。これは、継続的に(時間間隔Tc毎に)発射装置160により遊技球が発射されているか否かを発射検出部(発射スイッチ(SW))611からの出力に基づいて判別するとともに、発射された遊技球がファール球になったか否かをファール球検出部(ファール球スイッチ(SW))613からの出力に基づいて判別する処理である。つまり、ステップ5134においては、発射検出部611の遊技球の検出間隔が、時間間隔Tcを超えるように定められた所定間隔以上である場合、あるいはファール球検出部613からの出力があった場合には、継続的に遊技領域111に遊技球が到達していないと判定され、それ以外は肯定判定される。
他方、遊技領域111に遊技球が継続的に到達していない場合(ステップ5134でNo)、ステップ5133にて開始した監視処理を終了する(ステップ5140)。
出球・貯球感制御部700は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、出球感制御処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。
<出球感制御処理の第1の実施例>
図52−1は、出球・貯球感制御部700が行う出球感制御処理の第1の実施例の内容を示すフローチャートである。
図52−1を参照すると、出球・貯球感制御部700は、まず、遊技中フラグがONであるか否かを判別する(ステップ5201)。そして、遊技中フラグがONである場合(ステップ5201でYes)、パチンコ遊技機100の遊技状態が長当たり遊技となったか否かを判別する(ステップ5202)。これは、RAM703においてセットされるフラグ設定において長当たり遊技フラグがONであるか否かを判別する処理である。ここで、長当たり遊技フラグは、パチンコ遊技機100の遊技状態が長当たりに応じた遊技状態であることを識別するためにRAM703にセットされるフラグであり、遊技制御部200から出力される情報を基にこの出球感制御処理とは異なるルーチンでセットされる。より具体的には、遊技制御部200から、決定された大当たりの種類が通知されると共に、長当たり遊技フラグあるいは短当たり遊技フラグがONにされたとの情報が通知された場合に、RAM703におけるその大当たりの種類に該当するフラグがONにされる。例えば、遊技制御部200から大当たりの種類が時短および確変有りの短当たりであると通知されると共に、短当たり遊技フラグがONにされたとの情報が通知されると、時短および確変有りの短当たり遊技フラグがONにされる。また、大当たりの種類が時短および確変無しの短当たりであると通知されると共に、短当たり遊技フラグがONにされたとの情報が通知されると、時短および確変無しの短当たり遊技フラグがONにされる。また、大当たりの種類が確変無し・時短有りの長当たりであると通知されると共に、長当たり遊技フラグがONにされたとの情報が通知されると、確変無し・時短有りの長当たり遊技フラグがONにされる。また、大当たりの種類が時短および確変有りの長当たりであると通知されると共に、長当たり遊技フラグがONにされたとの情報が通知されると、時短および確変有りの長当たり遊技フラグがONにされる。また、大当たりの種類が確変有り・時短無しの短当たりであると通知されると共に、短当たり遊技フラグがONにされたとの情報が通知されると、確変有り・時短無しの短当たり遊技フラグがONにされる。その後、これらの当たり遊技フラグは、当たり遊技フラグをOFFにしたことが遊技制御部200から通知されることによりOFFにされる。そして、ステップ5202においては、いずれかの長当たり遊技フラグがONであるか否かを判別し、ONである場合(ステップ5202でYes)、レベル1の演出を行う(ステップ5203)。つまり、球回転部61の回転体カバー66内に第1の球数の遊技球を入れるとともに、回転体620を低速で回転させる。
出球・貯球感制御部700は、ステップ5203の処理の後に、パチンコ遊技機100の遊技状態が長当たりに応じた遊技状態となった後であって予め定められた所定期間経過後に、この所定期間に実際に獲得された賞球数が閾値より少ないか否かを判別する(ステップ5221)。これは、遊技制御部200から出力される獲得賞球数を基に、出球・貯球感制御部700がこの出球感制御処理とは異なるルーチンで一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する処理において、その時点から遡った所定期間における獲得賞球数を積算し、その積算値が閾値より少ないか否かを判別する処理である。所定期間としては1分間、閾値としては100個であることを例示することができる。かかる場合、ステップ5221においては、1分間における獲得賞球数が100個よりも少ないか否かが判別される。そして、所定期間に実際に獲得された賞球数が閾値より少ない場合(ステップ5221でYes)、演出を停止する(ステップ5209)。他方、所定期間に実際に獲得された賞球数が閾値以上の場合(ステップ5221でNo)、ステップ5204以降の処理を実行する。
また、出球・貯球感制御部700は、ステップ5207の処理の後に、所定期間に実際に獲得された賞球数が閾値より少ないか否かを判別する(ステップ5223)。そして、所定期間に実際に獲得された賞球数が閾値より少ない場合(ステップ5223でYes)、演出を停止する(ステップ5209)。他方、所定期間に実際に獲得された賞球数が閾値以上の場合(ステップ5223でNo)、ステップ5208以降の処理を実行する。
そして、出球・貯球感制御部700がこの出球感制御処理を実行することにより、パチンコ遊技機100にて実際に獲得された賞球数が少ないにも関わらず、出球感演出部60にて演出が行われることが抑制される。
図52−3は、出球・貯球感制御部700が行う出球感制御処理の第2の実施例の内容を示すフローチャートである。
図52−3を参照すると、出球・貯球感制御部700は、まず、遊技中フラグがONであるか否かを判別する(ステップ5231)。そして、遊技中フラグがONである場合(ステップ5231でYes)、パチンコ遊技機100の遊技状態が時短および確変有りの短当たりの遊技状態であるか否かを判別する(ステップ5232)。これは、RAM703においてセットされるフラグ設定において時短および確変有りの短当たり遊技フラグがONであるか否かを判別する処理である。ここで、時短および確変有りの短当たり遊技フラグ、確変無し・時短有りの長当たり遊技フラグ、時短および確変有りの長当たり遊技フラグは、パチンコ遊技機100の遊技状態を識別するためにRAM703にセットされるフラグであり、遊技制御部200から出力される情報を基にこの出球感制御処理とは異なるルーチンでセットされる。より具体的には、遊技制御部200から、決定された大当たりの種類が通知されると共に、長当たり遊技フラグあるいは短当たり遊技フラグがONされたとの情報が通知された場合に、RAM703におけるその大当たりの種類に該当するフラグがONにされる。例えば、遊技制御部200から大当たりの種類が時短および確変有りの短当たりであると通知されると共に、短当たり遊技フラグがONにされたとの情報が通知されると、時短および確変有りの短当たり遊技フラグがONにされる。また、大当たりの種類が時短および確変無しの短当たりであると通知されると共に、短当たり遊技フラグがONにされたとの情報が通知されると、時短および確変無しの短当たり遊技フラグがONにされる。また、大当たりの種類が確変無し・時短有りの長当たりであると通知されると共に、長当たり遊技フラグがONにされたとの情報が通知されると、確変無し・時短有りの長当たり遊技フラグがONにされる。また、大当たりの種類が時短および確変有りの長当たりであると通知されると共に、長当たり遊技フラグがONにされたとの情報が通知されると、時短および確変有りの長当たり遊技フラグがONにされる。また、大当たりの種類が確変有り・時短無しの短当たりであると通知されると共に、短当たり遊技フラグがONにされたとの情報が通知されると、確変有り・時短無しの短当たり遊技フラグがONにされる。その後、これらの当たり遊技フラグは、当たり遊技フラグをOFFにしたことが遊技制御部200から通知されることによりOFFにされる。
出球・貯球感制御部700は、ステップ5233の処理の後に、パチンコ遊技機100の遊技状態が大当たりに応じた遊技状態となった後であって所定期間経過後に、この所定期間に実際に獲得された賞球数が閾値より少ないか否かを判別する(ステップ5221)。そして、所定期間に実際に獲得された賞球数が閾値より少ない場合(ステップ5221でYes)、演出を停止する(ステップ5235)。他方、所定期間に実際に獲得された賞球数が閾値以上の場合(ステップ5221でNo)、ステップ5234以降の処理を実行する。
また、出球・貯球感制御部700は、ステップ5240の処理の後に、所定期間に実際に獲得された賞球数が閾値より少ないか否かを判別する(ステップ5223)。そして、所定期間に実際に獲得された賞球数が閾値より少ない場合(ステップ5223でYes)、演出を停止する(ステップ5235)。他方、所定期間に実際に獲得された賞球数が閾値以上の場合(ステップ5223でNo)、ステップ5241以降の処理を実行する。
そして、出球・貯球感制御部700がこの出球感制御処理を実行することにより、パチンコ遊技機100にて実際に獲得された賞球数が少ないにも関わらず、出球感演出部60にて演出が行われることが抑制される。
また、所定期間における獲得賞球数の積算を、パチンコ遊技機100の遊技制御部200が行い、出球・貯球感制御部700は、その積算値を、遊技制御部200からの出力を基に取得するようにしてもよい。
図52−5は、出球・貯球感制御部700が行う出球感制御処理の第3の実施例の内容を示すフローチャートである。
図52−5を参照すると、出球・貯球感制御部700は、まず、遊技中フラグがONであるか否かを判別する(ステップ5251)。そして、遊技中フラグがONである場合(ステップ5251でYes)、パチンコ遊技機100の遊技状態が予め定められた所定の大当たり遊技状態となったか否かを判別する(ステップ5252)。これは、RAM703においてセットされるフラグ設定において、所定の大当たり遊技状態の遊技フラグがONであるか否かを判別する処理である。ここで、大当たり遊技状態の遊技フラグは、パチンコ遊技機100の遊技状態を識別するためにRAM703にセットされるフラグであり、遊技制御部200から出力される情報を基にこの出球感制御処理とは異なるルーチンでセットされる。より具体的には、遊技制御部200から、決定された大当たりの種類が通知されると共に、長当たり遊技フラグあるいは短当たり遊技フラグがONされたとの情報が通知された場合に、RAM703におけるその大当たりの種類に該当するフラグがONにされる。例えば、遊技制御部200から大当たりの種類が時短および確変有りの短当たりであると通知されると共に、短当たり遊技フラグがONにされたとの情報が通知されると、時短および確変有りの短当たり遊技フラグがONにされる。また、大当たりの種類が時短および確変無しの短当たりであると通知されると共に、短当たり遊技フラグがONにされたとの情報が通知されると、時短および確変無しの短当たり遊技フラグがONにされる。また、大当たりの種類が確変無し・時短有りの長当たりであると通知されると共に、長当たり遊技フラグがONにされたとの情報が通知されると、確変無し・時短有りの長当たり遊技フラグがONにされる。また、大当たりの種類が時短および確変有りの長当たりであると通知されると共に、長当たり遊技フラグがONにされたとの情報が通知されると、時短および確変有りの長当たり遊技フラグがONにされる。また、大当たりの種類が確変有り・時短無しの短当たりであると通知されると共に、短当たり遊技フラグがONにされたとの情報が通知されると、確変有り・時短無しの短当たり遊技フラグがONにされる。その後、これらの当たり遊技フラグは、当たり遊技フラグをOFFにしたことが遊技制御部200から通知されることによりOFFにされる。
一方、連続大当たり回数Nが10より多い場合(ステップ5264でNo)、レベル3の演出を行う(ステップ5267)。つまり、球回転部61の回転体カバー66内に第2の球数の遊技球を入れるとともに、回転体620を高速で回転させる。その後、パチンコ遊技機100における所定の大当たり遊技状態が終了したか否かを判別する(ステップ5268)。これは、上述したステップ5255の処理と同じである。そして、終了していない場合(ステップ5268でNo)、ステップ5267以降の処理を実行する。他方、終了した場合(ステップ5268でYes)、ステップ5256以降の処理を実行する。
より具体的には、実施例1においては、ステップ5252で肯定判定された後に、基準期間に実際に獲得された賞球数が下限数以上であるか否かを判別し、基準期間に実際に獲得された賞球数が下限数以上である場合に、ステップ5253へ進み、レベル1の演出を行うようにするとよい。これにより、例えば基準期間が30秒、下限数が50個に設定されている場合、出球感演出部60は、パチンコ遊技機100の遊技状態が長当たり遊技状態となった場合であって、30秒間における獲得賞球数が50個以上となった場合に限って演出を開始する。その結果、パチンコ遊技機100にて実際に獲得された賞球数が少ないにも関わらず、出球感演出部60にて演出が行われることが抑制される。
実施例2においては、ステップ5231で肯定判定された後に、基準期間に実際に獲得された賞球数が下限数以上であるか否かを判別し、基準期間に実際に獲得された賞球数が下限数以上である場合に、ステップ5232へ進み、大当たりの種類に応じて演出を行うようにするとよい。また、実施例3においては、ステップ5252およびステップ5259で肯定判定された後に、基準期間に実際に獲得された賞球数が下限数以上であるか否かを判別し、基準期間に実際に獲得された賞球数が下限数以上である場合に、それぞれステップ5253、ステップ5260へ進むようにするとよい。これらにより、パチンコ遊技機100にて実際に獲得された賞球数が少ないにも関わらず出球感演出部60にて演出が行われること、演出レベルが高められることが抑制される。
図52−6は、出球・貯球感制御部700が行う出球感制御処理の第4の実施例の内容を示すフローチャートである。
図52−6を参照すると、出球・貯球感制御部700は、まず、遊技中フラグがONであるか否かを判別する(ステップ5271)。そして、遊技中フラグがONである場合(ステップ5271でYes)、現時点から遡る所定期間内に獲得した賞球数が、現時点から予め定められた基準時間(例えば、5分)前から遡る所定期間内に獲得した賞球数よりも増加したか否かを判別する(ステップ5272)。これは、遊技制御部200から出力される獲得賞球数を基に、出球・貯球感制御部700がこの出球感制御処理とは異なるルーチンで一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する処理において、その時点から遡る所定期間における獲得賞球数を積算し、その積算値を比較することにより判別する処理である。例えば、所定期間を10分、基準時間を5分とすると、ステップ5272においては、現時点から遡る10分間の獲得賞球の合計数が、現時点より5分前から遡る10分間の獲得賞球の合計数よりも増えたか否かを判別する。
一方、遊技中フラグがONではない場合(ステップ5271でNo)、演出中であるか否かを判別する(ステップ5285)。そして、演出中である場合(ステップ5285でYes)、演出を停止する(ステップ5286)。つまり、球回転部61の回転体カバー66内から遊技球を排出するとともに、回転体620の回転を停止する。
また、所定期間内の獲得賞球数の積算を、パチンコ遊技機100の遊技制御部200が行い、出球・貯球感制御部700は、その積算値を、遊技制御部200からの出力を基に取得するようにしてもよい。
出球・貯球感制御部700は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、球データ管理処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。
図53は、出球・貯球感制御部700が行う貯球感制御処理の内容を示すフローチャートである。
図53を参照すると、出球・貯球感制御部700は、まず、遊技中フラグがONであるか否かを判別する(ステップ5301)。そして、遊技中フラグがONである場合(ステップ5301でYes)、球陳列部71に陳列する遊技球の数として貯球数に応じた数を設定する(ステップ5302)。これは、ユニット制御部500から取得した貯球数に基づいて、陳列数として予め定められた個数(陳列する陳列棚71bの数として予め定められた数)をROM702から読み出してRAM703にセットする処理である。そして、設定された数の遊技球が陳列されるように挿入側シリンダー81および排出側シリンダー86を回転させる(ステップ5303)。なお、貯球数と陳列する陳列棚71bの数との関係としては、例えば、貯球数が1000個である場合は、下から1列目の陳列棚71bが満杯となるように陳列し、貯球数が2000個である場合は、下から1列目および2列目の陳列棚が満杯となるように陳列する、というように、貯球数が1000個増える毎に陳列する陳列棚71bの数を下から1列ずつ増やすことを例示できる。
なお、上述では、球陳列部71に遊技球を陳列する際に、貯球数に応じた数の陳列棚71bに陳列するように制御しているが、特にかかる態様には限定されず、貯球数に応じた数の遊技球を陳列してもよい。例えば、貯球数が1000個である場合は陳列数が15個、貯球数が2000個である場合は陳列数が30個となるように、貯球数が1000個増える毎に15個ずつ増やしてもよい。
洗浄制御部800は、ユニット制御部500から洗浄管理処理を実行すべき旨のコマンドを取得したときに、洗浄管理処理を実行する。
図54は、洗浄制御部800が行う洗浄管理処理の内容を示すフローチャートである。
図54を参照すると、洗浄制御部800は、まず、洗浄前ストック32aに、パチンコ遊技機ユニットPUに封入された遊技球全てを集める(ステップ5401)。これは、循環球および演出球を洗浄前ストック32aに集めるべく、遊技球の経路を司る各種弁、駆動装置を制御する処理であり、例えば、パチンコ遊技機100の循環機構の第1の案内路54aと第3の案内路54bとの接続部位に設けられた切替弁57を、遊技球が洗浄前ストック32aの方へ転がるように切り替える。また、出球感演出部60の案内部材65の切替弁65cを遊技球が洗浄前ストック32aの方へ転がるように切り替えるとともに、球上昇装置64を駆動させる。また、貯球感演出部70の上部トレイ76の切替弁76cを遊技球が洗浄前ストック32aの方へ転がるように切り替えるとともに、球上昇装置75を駆動させる。
図55は、洗浄制御部800の洗浄処理の内容を示すフローチャートである。
この洗浄処理において、洗浄制御部800は、内ケース38内の遊技球を水洗浄するために、内ケース38を予め定められた回転速度で回転させる(ステップ5501)。そして、洗浄タイムアウトか否かを判別する(ステップ5502)。これは、水洗浄のために内ケース38を回転開始してから予め定められた時間が経過したか否かを判別する処理である。そして、タイムアウトではない場合(ステップ5502でNo)、タイムアウトとなるまで待機する。他方、タイムアウトである場合(ステップ5502でYes)、内ケース38の回転を停止させる(ステップ5503)。これは、上述したように、内ケース位置検知センサが受光から遮光への切り替わりポイントを検出したら回転用モータ371の回転を停止させる処理である。
そして、内ケース38を水切り位置まで上昇させた後、内ケース38を予め定められた回転速度で回転させる(ステップ5505)。その後、水切りタイムアウトか否かを判別する(ステップ5506)。これは、水切りのために内ケース38を回転開始してから予め定められた時間が経過したか否かを判別する処理である。そして、水切りタイムアウトではない場合(ステップ5506でNo)、水切りタイムアウトとなるまで待機する。他方、タイムアウトである場合(ステップ5506でYes)、内ケース38の回転を停止させる(ステップ5507)。これは、上述したように、内ケース位置検知センサが受光から遮光への切り替わりポイントを検出したら回転用モータ371の回転を停止させる処理である。
そして、内ケース38を排出位置まで上昇させた後、排出タイムアウトか否かを判別する(ステップ5509)。これは、遊技球を排出するために内ケース38を上昇させてから予め定められた時間が経過したか否かを判別する処理である。そして、排出タイムアウトではない場合(ステップ5509でNo)、排出タイムアウトとなるまで待機する。他方、排出タイムアウトである場合(ステップ5509でYes)、内ケース38を洗浄位置まで下降させる(ステップ5510)。これは、洗浄制御部800が、昇降用モータ362を他方の方向に予め定められた回転数だけ回転させる処理であることを例示することができる。または、洗浄位置における、例えば導入部材389の存在を検知する周知の反射型フォトセンサをメインフレーム31aに固定しておき、洗浄制御部800が、この反射型フォトセンサが導入部材389を検知したら昇降用モータ362の回転を停止するようにしてもよい。なお、内ケース38が洗浄位置まで下降する過程で、載置ユニット381の支持部材396の凹部396bが外ケース37の軸受け部37bに固定されたピン37cに嵌まり込む。
また、所定球数B0+1に相当する金額を超えた金額を投入して遊技開始しても、持ち球数が所定球数B0+1以下となったときに抑制弁153bが閉状態とされ(ステップ5108)、発射球案内路153rへの遊技球の供給が遮断される。それゆえ、その後に獲得賞球がないと仮定した場合には、遊技球が発射される毎に発射球案内路153rにある遊技球が減少する。これにより、遊技者は、透明部位10aを介して遊技球の減り具合を把握することが可能となる。
さらに、残金があるときに遊技終了が選択された場合には、残金額の内、予め定められた所定金額に満たない分の金額に相当する数の遊技球を遊技者の持ち球とし、その持ち球数が所定球数B0+1より多い間は抑制弁153bが開状態とされ、その後所定球数B0+1以下となったときに抑制弁153bが閉状態とされる(ステップ5108)。これにより、何のボタンも押すことなしに投入した金額分遊技を継続することができるように構成しても、「貸球」ボタンを押す毎に予め定められた金額分の遊技球が供給される装置と同様に、遊技球が発射される毎に発射球案内路153rにある遊技球が減少していく様子を、透明部位10aを介して視認可能にすることが可能となる。また、残金があるときに遊技終了が選択されたときの持ち球数が所定球数B0+1以下である場合には、終了選択時持ち球数に応じて第1の開閉弁G1〜第3の開閉弁G3の開閉が制御され、その終了選択時持ち球数の遊技球が発射球案内路153rに存在するように調整される。これにより、遊技者に、残りどれぐらいの遊技球を発射することができるかを視覚的に把握させることができる。
一方、発射球案内路153rに、持ち球数より少ない数の遊技球しかない場合(ステップ4852でYes)には、足りない数に応じた期間だけ抑制弁153bが開かれる(ステップ4853)。これにより、遊技者に不利益を与えることを抑制することができる。
また、上述した実施の形態に係るパチンコ遊技機100の循環機構の構成を、外部から触れられないように内部空間に封入された複数の遊技球を1台のパチンコ遊技機のみで循環させるのではなく、1つの筐体に収納された複数台のパチンコ遊技機で循環させるように構成されたパチンコ遊技機群の中のパチンコ遊技機に適用してもよい。また、複数台のパチンコ遊技機が連なって島設備を構成し、この島設備において遊技球が循環されるように構成され、遊技者には外部から遊技球を触れられないようにしているが、例えばホールの従業員は外部から遊技球を触れられるように構成された島設備の中のパチンコ遊技機に適用してもよい。
言い換えれば、本実施の形態に係る上皿153の構成および上皿153の発射球案内路153rにおける遊技球の数の調整を、外部から触れられないように複数の遊技球が内部空間に封入された遊技機全てに適用することができる。そして、遊技球が封入される内部空間とは、本実施の形態に係るパチンコ遊技機ユニットPUにおいては、筐体10により囲まれた空間を示し、1つの筐体に複数台のパチンコ遊技機が収納されたパチンコ遊技機群においては、その1つの筐体により囲まれた空間を示す。また、演出装置20を備えずに、封入された複数の遊技球を遊技のためだけに循環させる封入式のパチンコ遊技機においては、このパチンコ遊技機の筐体により囲まれた空間を示す。また、複数台のパチンコ遊技機が連なって構成された島設備においては、遊技者により外部から触れられない空間を示す。
Claims (7)
- 遊技者が遊技盤の遊技領域に向けて打ち出すことが可能な遊技球の数を電気的に記憶可能な装置を有する遊技ユニットであって、
遊技球を遊技領域に向けて打ち出す打出手段と、
遊技球を前記打出手段に供給する供給手段と、
遊技者により、遊技終了に関する情報を受け付け可能な受付手段と、
前記受付手段が受け付けた遊技終了に関する情報に基づいて遊技終了条件を設定する設定手段と、
前記供給手段による遊技球の供給を制御する供給制御手段と、
を備え、
前記供給制御手段は、前記設定手段が設定した遊技終了条件が成立した場合には前記供給手段による遊技球の供給を停止し、
遊技者に有利な遊技状態となる前に前記設定手段が設定した前記遊技終了条件は、当該遊技者に有利な遊技状態である場合には成立しないことを特徴とする遊技ユニット。 - 前記設定手段が設定した前記遊技終了条件は、前記遊技者に有利な遊技状態となった場合に解除されることを特徴とする請求項1に記載の遊技ユニット。
- 前記設定手段が設定した遊技終了条件が成立した場合に、前記供給制御手段が前記供給手段による遊技球の供給を停止する前に前記打出手段に供給された遊技球が前記遊技領域へ到達するのを抑制する抑制手段をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技ユニット。
- 前記打出手段による遊技球の打ち出し強度を調整する調整手段をさらに備え、
前記抑制手段は、前記供給制御手段が前記供給手段による遊技球の供給を停止する前に前記打出手段に供給された遊技球が当該打出手段にて打ち出されたとしても前記遊技領域へ到達しない打ち出し強度となるように前記調整手段を制御することを特徴とする請求項3に記載の遊技ユニット。 - 前記打出手段により打ち出された遊技球の前記遊技領域の方への移動を当該遊技領域の上流で規制する規制手段を備え、
前記抑制手段は、前記供給制御手段が前記供給手段による遊技球の供給を停止する前に前記打出手段に供給された遊技球が当該打出手段にて打ち出された場合に前記遊技領域への到達を規制するように前記規制手段を制御することを特徴とする請求項3に記載の遊技ユニット。 - 前記受付手段が受け付け可能な複数の情報には、時間に関する情報が含まれ、
前記設定手段は、前記受付手段が受け付けた前記時間に関する情報に基づいて遊技終了条件を設定することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の遊技ユニット。 - 前記受付手段は、遊技を終了したい時刻の入力を受け付け、
前記設定手段は、前記遊技終了条件として、前記受付手段が受け付けた時刻を遊技終了時刻と設定し、
前記供給制御手段は、前記設定手段が設定した前記遊技終了時刻になった場合に、前記供給手段による遊技球の供給を停止することを特徴とする請求項6に記載の遊技ユニット。
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