JP5762158B2 - 平面発光モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、天井に設置される平面発光モジュールに関する。
最近のオフィスビルなどでは、天井材の寸法や取り付けを規格化したシステム天井が普及している。システム天井では間取りや照明配置の変更が容易であるため、天井工事を簡素化することができる。
従来のシステム天井用の照明装置はランプを用いて構成されていたため、照明装置の厚みや重量が大きくなるという問題があった。そのため、ランプの代わりに発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を用いる照明装置が開発されている。例えば、特許文献1には、LEDパネルや有機ELパネル等の光源パネルを用いた均整度の高いシステム天井用照明装置が開示されている。
特開2008−282782号公報
LEDを用いた天井用照明装置では調光機能を備えるものが多い。調光により照度を落とした場合でも空間の明るさ感を保つことができると、節電の観点から有利である。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、発光素子を調光して照度を落としたときでも明るさ感を確保することができる、システム天井用の平面発光モジュールを提供することにある。
本発明のある態様は、天井面に設置される平面発光モジュールである。このモジュールは、平面基板上に二次元配列される複数の発光素子と、複数の発光素子の全体を覆うように配置される透明または半透明のカバーであって、天井面から下方に延出する側面を有するカバーと、発光素子から出射する光をカバーの側面に向けて配光する光学部材と、を備える。
この態様によると、天井面から突出したカバ−の側面からも発光素子の光が照射されるので、平面発光モジュールの下面のみならずモジュール周囲の天井面をも照らすことができる。この天井面への照射により、発光素子を調光して平面発光モジュールの照度を落としたときでも明るさ感を確保することができる。
光学部材は、二次元配列される複数の発光素子のうち、最外周に位置する発光素子の出射面に対向して配置されてもよい。これによると、平面基板上に配列された発光素子に光学部材を組み合わせるだけで、平面発光モジュール下面の照明と天井面の照射とを同時に実現できるので、基板の製作および平面発光モジュールの組み立てが複雑になることがない。
光学部材は、前記発光素子から出射する光を前記カバーの側面方向に屈折させるプリズムと、プリズムで屈折された光を天井面に対して略水平の方向に拡散させる凹面レンズと、を含んでもよい。これによると、天井面を広く照射することが可能になる。
本発明によれば、発光素子を調光して照度を落としたときでも明るさ感を確保することができる。
(a)本発明の一実施形態に係る平面発光モジュールの断面図であり、(b)は平面発光モジュールの平面図である。 図1(a)の断面図の部分拡大図である。 (a)は側面照射レンズの斜視図であり、(b)は側面照射レンズの断面図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る平面発光モジュール10を示す。図1(a)はA−A線断面図であり、図1(b)はカバー14の一部を取り除いた平面図である。
平面発光モジュール10は、平面の基板18上に格子状にまたは千鳥状に二次元配列された複数のLED等の発光素子20を光源とする照明器具であり、平面図において略正方形の形状を有する。基板18上に二次元配列された発光素子のうち最外周の列に位置する発光素子20’の発光面を覆うように、後述する側面照射レンズ30が取り付けられる。最外周以外に位置する発光素子20には、発光面を覆うように後述する拡散レンズ22が取り付けられる。発光素子20、20’は、平面発光モジュール10の背面側の電源コード12を介して外部から給電される。透明または半透明のカバー14は、全ての発光素子を覆うように取り付けられる。
平面発光モジュール10はシステム天井に設置される。システム天井では、複数の略正方形の升目を形成するように天井バー50(図2参照)が予め建造物の天井に固設されている。平面発光モジュール10は、この升目に嵌め込まれる形で設置される。
図2は、図1(a)の断面図の部分拡大図である。発光素子20、20’が配列された基板18は、クリップ24によってベースプレート16に取り付けられる。ベースプレート16の端部とカバー14に形成された周縁部14aとが、クリップ26によって互いに固定される。
図2には、平面発光モジュール10を支持する天井バー50と、隣の升目に嵌め込まれた天井パネル40の一部も併せて示されている。天井バー50は、下端に断面がコの字状の取付部52を備えており、この取付部52を介して、平面発光モジュール10および天井パネル40の全重量が天井バー50によって支持される。天井パネル40の下面は取付部52の下面と略同一の高さを有しており、この面が天井面42となる。
カバー14の下面14bは、天井面42と同一ではなく、矢印Cで示す分だけ天井面から突出している。この突出量Cは、クリップ26と取付部52との間に配置されるスペーサ28の交換によって調節可能である。
発光素子20の出射面を覆うように取り付けられる拡散レンズ22は、図2中に矢印Dで示すように、発光素子20からの光を水平方向に拡散するとともに、発光素子20の真下に光が向かわないように光学設計がなされている。これにより、指向性の強い発光素子を使用しても、点光感の少ない略均一な面発光を実現している。
図3(a)は側面照射レンズ30の斜視図であり、図3(b)は側面照射レンズ30のB−B線断面図である。側面照射レンズ30は、発光素子20’の発光面に対向して配置される部分である入射部32、プリズム34、凹面レンズ36、および基板18に側面照射レンズ30を取り付けるための取付脚38を含む。
図2に戻り、側面照射レンズ30の配光を説明する。発光素子20’から出射した光は入射部32から側面照射レンズ30内に入射する。入射部32は全反射レンズを採用することで発光素子20’からの入射効率を高めている。プリズム34は、入射部32から入射した光を約90度反射させて凹面レンズ36に向かわせる。凹面レンズ36は、プリズムで反射された光をカバー14の側面14cに向けて出射する。光は、図2中に矢印Eで示すように、隣接する天井パネル40の天井面42を照射する。
凹面レンズ36は、平面発光モジュール10を横方向から観察してもまぶしくなく、かつ天井面42を広く照らせるように、鉛直方向では光を天井面側にわずかに屈折させつつ、水平方向では光を拡散させるような光学設計がなされている。
近年、従来のように照度を基準とするのではなく、人間が空間を観察したときに空間全体に対して感じる明るさの印象である「空間の明るさ感」に基づく照明設計が注目されている。一般に、床面を重点的に照明した空間よりも、天井や壁面を重点的に照明した空間の方が、明るさを感じやすいことが知られている。
本実施形態に係る平面発光モジュールによると、天井面から下方に突出したカバ−の側面からも発光素子の光が照射されるので、平面発光モジュールの下面のみならずモジュール周囲の天井面をも照らすことができる。この天井面への照射により、発光素子を調光して平面発光モジュールの照度を落としたときでも、空間の明るさ感を確保することができる。
本発明は、上述の各実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能である。各図に示す構成は、一例を説明するためのもので、同様な機能を達成できる構成であれば、適宜変更可能であり、同様な効果を得ることができる。
10 平面発光モジュール、 14 カバー、 18 基板、 20 発光素子、 22 拡散レンズ、 30 側面照射レンズ、 32 入射部、 34 プリズム、 36 凹面レンズ、 40 天井パネル、 42 天井面、 50 天井バー。

Claims (1)

  1. 天井面に設置される平面発光モジュールであって、
    平面基板上に二次元配列される複数の発光素子と、
    前記複数の発光素子の全体を覆うように配置される透明または半透明のカバーであって、天井面から下方に延出する側面を有するカバーと、
    前記発光素子から出射する光を前記カバーの側面に向けて配光する光学部材と、
    を備え
    前記光学部材は、二次元配列される複数の発光素子のうち、最外周に位置する発光素子の出射面に対向して配置され、
    前記光学部材は、前記発光素子から出射する光を前記カバーの側面方向に屈折させるプリズムと、プリズムで屈折された光を天井面に対して略水平の方向に拡散させる凹面レンズと、を含むことを特徴とする平面発光モジュール。
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