JP5760877B2 - 組電池の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、組電池の制御装置に関するものである。
複数のセルを直列に接続し、所定数ごとにモジュール化されてなる組電池の容量調整を行なう方法として、組電池を構成する各セル間や各モジュール間で、電荷移動を行なうアクティブバランシングが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2005−521363号公報
しかしながら、上述した特許文献1に開示されたアクティブバランシングにおいては、以下の課題がある。
すなわち、特許文献1に開示されたアクティブバランシングにおいては、容量ばらつきの計測を行い、計測された容量ばらつきに基づいて、容量調整を行なうものであるため、容量ばらつきを精度良く算出する必要があることから、容量調整のための電荷移動、および各セル間の容量ばらつきの計測を繰り返し行なう必要がある。そのため、電荷移動を行なう際の電荷移動量を小さくした場合には、各セル間の容量ばらつきの計測の頻度が高くなってしまい、結果として、容量調整に要する時間が長くなってしまうという問題がある。特に、各セル間の容量ばらつきの計測を行なう際には、各セルの電圧やSOCを精度良く測定する必要があることから、電荷移動を停止した後、残留電荷による電圧誤差や分極の解消を待ってから、電圧やSOCを測定する必要があり、そのため、容量ばらつきの計測の頻度が高くなると、容量調整のための電荷移動を停止している時間が長くなってしまい、結果として、容量調整に要する時間が長くなってしまうこととなる。
一方で、容量調整のための電荷移動量を大きくした場合には、目標電圧あるいは目標SOC付近で、充電と放電を繰り返すチャタリング現象が発生してしまい、チャタリング現象により、容量調整に要する時間が長くなってしまうという問題がある。特に、このようなチャタリング現象は、各セル間および各モジュール間において同時に、アクティブバランシングによる電荷移動を行なった場合により顕著となる。さらには、各セル間または各モジュール間における電荷移動の効率は100%でないため、チャタリング現象により、容量調整に要する時間が長くなってしまうと、不要に電荷移動を行なうこととなってしまい、これにより電荷移動効率が低下してしまうという問題も生じてしまう。
本発明が解決しようとする課題は、アクティブバランシングによる容量調整を、短い時間で、かつ、高効率で行なうことができる組電池の制御装置を提供することにある。
本発明は、複数のセルを直列に接続してなる組電池において、電荷移動を行なう各セル間および/または複数のセルから構成される各モジュール間ごとに、現在の容量および電荷移動損失を考慮した電荷移動見積量を仮設し、電荷移動を行なう全てのセルおよび/または全てのモジュールが同一の充電状態となるように、仮設した電荷移動見積量を逐次補正することで、電荷移動を行なう各セル間および/または各モジュール間の電荷移動量を算出することにより、上記課題を解決する。
本発明によれば、電荷移動を行なう各セル間および/または各モジュール間の電荷移動量を算出することができるため、算出された電荷移動量に基づいて、アクティブバランシングによる容量調整を行なうことで、アクティブバランシングによる容量調整を、短い時間で、かつ、高効率で行なうことが可能となる。
図1は、本実施形態に係る組電池システムを示す構成図である。 図2は、本実施形態に係るセルバランシングを説明するための図である。 図3は、本実施形態に係るセルバランシングを説明するための図である。 図4は、本実施形態に係るセルバランシングを説明するための図である。 図5は、従来例に係るセルバランシングを説明するための図である。 図6は、本実施形態に係るセルバランシングおよびモジュールバランシングを説明するための図である。 図7(A)〜図7(C)は、セルバランシングのみを行なう方法、モジュールバランシングのみを行なう方法、セルバランシングおよびモジュールバランシングを同時に行なう方法のそれぞれの概要について説明するための図である。 図8は、本実施形態に係るセルバランシングにおける各セル間の電荷移動について説明するための図である。 図9は、セルバランシング時における仮設演算処理を示すフローチャートである。 図10は、本実施形態におけるモジュールバランシングにおける各モジュール間の電荷移動について説明するための図である。 図11は、モジュールバランシング時における仮設演算処理を示すフローチャートである。 図12は、本実施形態におけるセル−モジュールバランシングにおける各セル間および各モジュール間の電荷移動について説明するための図である。 図13は、セル−モジュールバランシング時における仮設演算処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<組電池システムの構成>
図1は、本実施形態に係る組電池システムを示す構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る組電池システムは、複数のセルC1,C2,C3,C4,C5,C6,・・・を直列に接続し、これらが所定数ごとにモジュール化されてなる組電池100、および組電池100を制御するための制御装置10、セルコントローラ20a,20b、モジュールコントローラ30を備えている。
組電池100は、複数のセルC1,C2,C3,C4,C5,C6,・・・からなり、これら複数のセルは、3つのセルを一組としてモジュール化されている。すなわち、セルC1,C2,C3は、モジュールM1としてモジュール化されており、また、セルC4,C5,C6は、モジュールM2としてモジュール化されている。なお、図1においては、3つのセルをモジュール化してなる例を示したが、各モジュールを構成するセルの数は2つでもよいし、あるいは、4つ以上でもよい。また、図1においては、6つのセルC1,C2,C3,C4,C5,C6のみを代表して示したが、組電池100を構成するセルの数は特に限定されず、適宜設定することができる。
制御装置10は、組電池100を制御するための装置であり、具体的には、制御装置10は、セルコントローラ20a,20b、モジュールコントローラ30に各種指令を送出することで、組電池100を構成する各セル間および各モジュール間において、アクティブバランシングによる容量調整を行なう。なお、具体的な容量調整方法は、後述する。
セルコントローラ20a,20bは、それぞれ、モジュールM1,M2を構成する各セル間のアクティブバランシングによる容量調整を行なうための装置である。なお、セルコントローラ20aは、モジュールM1を制御するための装置であり、同様に、セルコントローラ20bは、モジュールM2を制御するための装置であり、これらセルコントローラは、各モジュールに対応して設けられる。すなわち、図1においては、セルコントローラ20a,20bのみを代表して示しているが、本実施形態に係る組電池システムは、組電池100を構成するモジュールの数に応じた数のセルコントローラを備えている。
ここで、セルコントローラ20aを例示すると、セルコントローラ20aは、制御装置10からの指令に基づき、セルバランシング回路200aを制御することで、モジュールM1を構成する各セルC1〜C3間の容量調整、すなわち、セルバランシング(セル間の容量調整)を行なう。なお、セルバランシング回路200aは、図1に示すように、インダクタL1,L2、抵抗R1,R2、ダイオードD1,D2,D3,D4、トランジスタS1,S2,S3,S4を備えている。
以下、セルコントローラ20aにより実行されるセルバランシングについて説明する。図2は、本実施形態におけるセルバランシングを説明するための図である。図2中においては、図1に示す組電池システムを構成する複数のセルのうち、セルC1,C2およびセルC1,C2間におけるセルバランシングのみに関連する部分を示しており、この図2においては、説明を簡略化するために、抵抗R1を省略するとともに、S1,S2としてトランジスタの代わりに、スイッチを用いた場合を例示して示している。この図2に示すように、セルC1,C2間においてセルバランシングを実行する前には、スイッチS1,S2は共に開の状態となっている。
そして、セルコントローラ20aが、制御装置10からセルC1,C2間でセルバランシングを行なうための指令、具体的には、セルC1からセルC2へと電荷を移動させるための指令を受信すると、まず、セルコントローラ20aは、図3に示すように、スイッチS2を開としたまま、スイッチS1を閉とする。そしてこの場合には、スイッチが閉とされることで、セルC1、スイッチS1、インダクタL1からなる閉ループが形成され、これにより、セルC1からインダクタL1へと電流が流れ、これにより、セルC1からインダクタL1に電荷が移動し、移動した電荷がインダクタL1に蓄積される。すなわち、セルC1からインダクタL1へと放電が行なわれる。
次いで、図4に示すように、セルコントローラ20aは、セルC1からインダクタL1に電荷を移動させた後、閉としていたスイッチS1を開とする。そして、スイッチS1が開となると、図4に示すように、セルC1からインダクタL1への電荷の移動が終了し、次いで、ダイオードD2の作用により、インダクタL1からセルC2へと電流が流れ、これにより、インダクタL1からセルC2に電荷が移動することとなる。すなわち、インダクタL1からセルC2へと放電が行なわれ、これによりセルC2が充電されることとなる。
このように、本実施形態では、図3、図4に示されるように、セルコントローラ20aによって、スイッチS1の開閉を行なわせることにより、セルC1からセルC2へと電荷を移動させることができる。すなわち、セルC1から電荷を放電させて、セルC1から放電された電荷をセルC2に充電させることができる。本実施形態では、このようにしてセルバランシングを実行する。
なお、図3、図4に示す例においては、セルC1からセルC2へと電荷を移動させることによりセルバランシングを行なう場合を例示して説明したが、逆に、セルC2からセルC1へと電荷を移動させる場合には、上記と同様にして、スイッチS1を開としたまま、スイッチS2の開閉を行なえばよい。すなわち、まず、スイッチS2を閉とすることで、セルC2、スイッチS2、インダクタL1からなる閉ループを形成し、これにより、セルC2からインダクタL1へと電荷を移動させ、インダクタL1に電荷を蓄積させる。次いで、スイッチS2を開とし、セルC2からインダクタL1への電荷の移動を終了させ、次いで、ダイオードD1の作用により、インダクタL1からセルC1へと電荷を移動させることができる。
本実施形態では、セルC1,C2間における電荷移動によるセルバランシングは以上のようにして実行することができる。なお、図2〜図4に示す例においては、説明を簡略化するために、スイッチS1,S2を用いた場合を例示したが、図1に示すように、トランジスタS1,S2を用いた場合にも同様の作用を得ることができる。さらに、本実施形態では、セルC1およびセルC2からの電荷をインダクタL1に移動させる例を示したが、インダクタL1に代えて、コンデンサを用いてもよい。
また、図1に示すセルC2,C3間においてセルバランシングを実行する際には、セルコントローラ20aは、トランジスタS3をオン/オフ制御することで(すなわち、スイッチ開の状態と、スイッチ閉の状態とを制御することで)、インダクタL2を介して、セルC2からセルC3へと電荷を移動させることができ、また、トランジスタS4をオン/オフ制御することで、インダクタL2を介して、セルC3からセルC2へと電荷を移動させることができる。
すなわち、本実施形態では、セルコントローラ20aによって、セルバランシング回路200aを構成するトランジスタS1〜S4を制御することにより、モジュールM1を構成する各セルC1〜C3について、それぞれ隣り合うセルC1,C2間およびセルC2,C3間において電荷を移動させるセルバランシングを実行することができる。
また、同様に、セルコントローラ20bは、セルバランシング回路200bを制御することで、モジュールM2を構成する各セルC4〜C6間の容量調整、すなわち、セルバランシングを行なうための装置であり、セルバランシング回路200bは、上述したモジュールM1に対応するセルバランシング回路200aと同様に、インダクタL3,L4、抵抗R3,R4、ダイオードD5〜D8、トランジスタS5〜S8を備えている。そして、上記と同様にして、セルコントローラ20bによって、セルバランシング回路200bを構成するトランジスタS5〜S8を制御することにより、モジュールM2を構成する各セルC4〜C6について、それぞれ隣り合うセルC4,C5間およびセルC5,C6間において電荷を移動させるセルバランシングが実行されるようになっている。
モジュールコントローラ30は、モジュールM1,M2間の容量調整を行なうための装置であり、モジュールコントローラ30は、制御装置10からの指令に基づき、モジュールバランシング回路300を制御することで、モジュールM1,M2間の容量調整、すなわち、モジュールバランシング(モジュール間の容量調整)を行なう。なお、モジュールバランシング回路300は、図1に示すように、インダクタL5、抵抗R5、ダイオードD9,D10、トランジスタS9,S10を備えている。
モジュールコントローラ30による、モジュールM1,M2間の容量調整方法、すなわち、モジュールバランシングの方法としては、上述したセルコントローラ20a,20bによるセルバランシングと同様であり、その具体的な容量調整方法としては以下の通りである。
すなわち、モジュールM1(すなわち、モジュールM1を構成する全てのセルC1〜C3)から、モジュールM2(すなわち、モジュールM2を構成する全てのセルC4〜C6)へと電荷を移動させる場合を例示すると、まず、モジュールコントローラ30は、トランジスタS9をオンとする。そして、トランジスタ9がオンとされると、モジュールM1を構成する全てのセルC1〜C3、トランジスタS9、インダクタL5からなる閉ループが形成され、これにより、モジュールM1を構成する全てのセルC1〜C3からインダクタL5へと電荷が移動し、移動した電荷がインダクタL5に蓄積される。すなわち、モジュールM1を構成する全てのセルC1〜C3からインダクタL5へと放電が行なわれる。
次いで、モジュールコントローラ30により、トランジスタS9がオフとされると、モジュールM1を構成する全てのセルC1〜C3からインダクタL5への電荷の移動が終了し、次いで、ダイオードD10の作用により、インダクタL5からモジュールM2を構成する全てのセルC4〜C6へ電荷が移動することとなる。すなわち、インダクタL5から、モジュールM2を構成する全てのセルC4〜C6へと放電が行なわれ、これによりモジュールM2を構成する全てのセルC4〜C6が充電されることとなる。このようにして、モジュールコントローラ30により、モジュールM1,M2間で電荷移動を行なうモジュールバランシングが実行される。
このように、本実施形態の組電池システムは、セルバランシング回路200a,200bおよびモジュールバランシング回路300を備え、これにより、各セル間の容量調整を行なうセルバランシングと、各モジュール間の容量調整を行なうモジュールバランシングとを実行できるものである。
一方で、たとえば、図5に示すように、複数のセルC1〜C6に対して、図1に示す例とは異なり、モジュールバランシング回路300を設けず、セルバランシング回路のみを設け、セルバランシングのみで、セルC1〜C6間の容量調整を行なう場合を考えた場合、このような場合には、次に説明するように、容量調整効率が低くなり、また、容量調整時間が長くなってしまう傾向にある。すなわち、セル間の電荷移動の効率は100%ではなく、セル間において電荷移動を行なった場合には、必ず電荷移動ロスが発生することとなる。そして、このような電荷移動効率をη(η<1)とし、セルC1から放電された電荷を、セルC6に充電させる場合を考えると、セルC1から放電された電荷は、セルC2〜セルC5を介して、セルC6に充電されることとなるため、セルC1から放電される電荷Qと、セルC6に充電される電荷Qとの関係は、下記式(1)に示す関係となる。
=η×Q ・・・(1)
すなわち、この場合には、上記式(1)に示すように、η(η<1)に相当する電荷移動ロスが発生し、すなわち、電荷移動効率がη(η<1)となり、これにより、電荷移動効率、すなわち、容量調整効率が低下してしまうこととなる。加えて、図5に示す例では、セルC1から放電された電荷が、セルC6まで移動するためには、セルC2〜セルC5の4つのセルを介する必要があり、そのため、電荷移動に要する時間、すなわち、容量調整時間も長くなってしまう。
これに対して、本実施形態に係る組電池システムにおいては、図6に示すように、組電池100を構成する複数のセルをモジュール化し、具体的には、セルC1〜C3からなるモジュールM1と、セルC4〜C6からなるモジュールM2とからなるような構成とし、同一のモジュールを構成するセル間の容量調整を、セルバランス回路を用いたセルバランシングにより行い、モジュール間の容量調整を、モジュールバランス回路を用いたモジュールバランシングにより行なうことで、容量調整効率の低下を防止しながら、容量調整時間を短くすることができるものである。すなわち、本実施形態に係る組電池システムにおいては、図6に示すように、セルC1から放電された電荷を、セルC6に移動させる際には、モジュールM1,M2間におけるモジュールバランシングにより、電荷の移動を行なうことが可能であり、そのため、電荷移動効率を不必要に低下させず、しかも、電荷移動に要する時間を短縮することが可能となる。
ここで、図1に示す組電池システムにおいて、アクティブバランシングによる容量調整を行なう方法としては、次の3つの態様が挙げられる。すなわち、(A)セルバランシングのみを行なう方法、(B)モジュールバランシングのみを行なう方法、(C)セルバランシングおよびモジュールバランシングを同時に行なう方法、の3つの態様が挙げられる。
そして、たとえば、図7(A)〜図7(C)に示すように、容量調整前の状態において、各モジュールを構成する各セル間のSOCがばらついており、さらには、各モジュール間のSOC(モジュールを構成する全てのセルの最大容量の合計に対する、モジュールを構成する全てのセルの現在の容量の合計の割合)もばらついている場合を考えると、まず、図7(A)に示すように、(A)セルバランシングのみを行なう方法においては、各モジュールを構成する、セル間のSOCは均等となるものの、各モジュール間のSOCは、ばらついたままとなってしまう。
また、図7(B)に示すように、(B)モジュールバランシングのみを行なう方法においては、各モジュール間のSOCは均等となるものの、各セル間のSOCは、ばらついたままとなってしまう。
これに対し、図7(C)に示すように、(C)セルバランシングおよびモジュールバランシングを同時に行なう方法においては、セル間のSOCおよび各モジュール間のSOCのいずれも均等なものとすることができる。
なお、本実施形態においては、上記(A)の方法を実行した後、上記(B)の方法を実行することにより、あるいはその逆の順番でこれらの方法を実行することにより、上記(C)の方法と同様に、セル間のSOCおよび各モジュール間のSOCのいずれも均等なものとすることが可能となる。しかしその一方で、上記(C)の方法によれば、上記(A)の方法を実行した後、上記(B)の方法を実行した場合と比較して、容量調整時間を短縮化することが可能となる。
<(A)セルバランシングのみを行なう方法>
次いで、(A)セルバランシングのみを行なう方法における、具体的な容量調整方法について説明する。(A)セルバランシングのみを行なう方法においては、まず、制御装置10により、組電池100を構成する各セル間の電圧ばらつきを、モジュール単位で検出し、検出された電圧ばらつきより、セルバランシングを行う各セルをモジュール単位で決定する処理が実行される。なお、各セル間の電圧ばらつきは、各セルに設けられた電圧センサ(不図示)からの出力に基づいて、求めることができる。
そして、制御装置10は、セルバランシングを行う各セルについて、以下に説明する方法にて、各セル間における電荷移動量および電荷移動方向を決定する処理を行なう。まず、セルバランシングを行なうにあたり、セルバランシングを行なう各セルの現在の容量Q、および最大容量(充電可能容量)Qi,maxを取得する。なお、各セルの現在の容量Qと、最大容量Qi,maxとは、下記式(2)の関係が成立し、そのため、公知のSOC算出方法(セルの開路電圧とSOCとの関係に基づいて、SOCを算出する方法等)により各セルのSOCを算出し、算出した各セルのSOCより、各セルの現在の容量Q、および最大容量Qi,maxを算出することができる。
Figure 0005760877
なお、本実施形態において、現在の容量Qと、最大容量Qi,max、およびSOCは、それぞれ、セルバランシングを行うセルの数をnとした場合に、セルバランシングを行うセルのうち、i(i=1〜n)番目のセルの現在の容量、最大容量、およびSOCを意味する。
ここで、図8に示すように、同一のモジュールを構成し、かつ、互いに隣り合う3つのセル#(i−1)、セル#i、セル#(i+1)を例示した場合に、図8に示すように、これらの3つのセルの現在の容量を、それぞれ、Qi−1,Q,Qi+1とし、セル#(i−1)とセル#iとの間で移動させる電荷量をyi−1、セル#iとセル#(i+1)との間で移動させる電荷量をyとする。
そして、セル#(i−1)とセル#iとの間で移動させる電荷量yi−1について考えると、yi−1がプラスの場合には、セル#(i−1)からセル#iに電荷が移動することとなる。すなわち、この場合には、セル#(i−1)から電荷量yi−1の電荷が出力され、セル#iが電荷量ηi−1×yi−1の電荷を受け取るものと定義することができる。ここで、ηi−1は、セル#(i−1)とセル#iとの間で電荷を移動させる際の電荷移動効率である。
一方、yi−1がマイナスの場合には、セル#iからセル#(i−1)に電荷が移動することとなり、この場合には、セル#iから電荷量1/ηi−1×|yi−1|の電荷が出力され、セル#(i−1)が電荷量|yi−1|の電荷を受け取るものと定義することができる。
同様に、セル#iとセル#(i+1)との間で移動させる電荷量yについて考えると、yがプラスの場合には、セル#iからセル#(i+1)に電荷が移動することとなる。すなわち、この場合には、セル#iから電荷量yの電荷が出力され、セル#(i+1)が電荷量η×yの電荷を受け取るものと定義することができる。ここで、ηは、セル#iとセル#(i+1)との間で電荷を移動させる際の電荷移動効率である。
一方、yがマイナスの場合には、セル#(i+1)からセル#iに電荷が移動することとなり、この場合には、セル#(i+1)から電荷量1/η×|y|の電荷が出力され、セル#iが電荷量|y|の電荷を受け取るものと定義することができる。
そのため、たとえば、セルバランシングによりセル#iに入出力する電荷量と、セルバランシング後のセル#iの充電量(SOC)x(x=0〜1)との関係は、下記式(3)により示すことができる。
Figure 0005760877
(上記式(3)において、
iは、1〜nまでの整数を表し、
xは、電荷移動を行なった後の各セルのSOCを表し、
は、i番目のセルの電荷移動を行なう前の容量を表し、
i,maxは、i番目のセルの最大容量を表し、
i−1は、i−1番目のセルから、i番目のセルに対して移動させる電荷量を表し、
i−1・yi−1は、i−1番目のセルから、i番目のセルに移動する電荷量を表し、
は、i番目のセルから、i+1番目のセルに対して移動させる電荷量を表し、
ηは、i番目のセルから、i+1番目のセルに対して電荷を移動させる際の電荷移動効率を表す。)
なお、上記式(3)において、Q、Qi,max、ki−1は既知のパラメータ(あるいは、既知のパラメータより導出可能なパラメータ)となり、一方、x、yi−1、yは未知のパラメータとなる。すなわち、セルバランシングを行うセルの数をnとした場合には、n個の未知パラメータ(y,y,・・・,yn−1,x)が存在することとなる。
そのため、本実施形態では、下記式(4)に示すように、セルバランシングを行うn個の各セルについて、上記式(3)に対応する式をたてることができ、この下記式(4)をマトリックス化して示すと下記式(5)となる。なお、本実施形態においては、セルバランシングを行なうことにより、セルバランシング後の全てのセルは充電量(SOC)が等しくなると考えることができるため、下記式(4)において、セルバランシング後の充電量(SOC)を示すx(x=0〜1)の値は、セルバランシングを行うn個のセル全てにおいて等しい値とすることができる。
Figure 0005760877
Figure 0005760877
そして、本実施形態では、上記式(5)に示すマトリックスにおいて、xの値およびy(y,y,・・・,yn−1)の値を演算することにより、セルバランシング時の目標充電量(xの値)、および各セル間の電荷移動量(yの値)を算出することができる。しかしその一方で、上記式(5)に示すマトリックスにおいて、kの値については、yの値がプラスであるのか、あるいはマイナスの値であるのかでその値が変化するため、上記式(5)に示すマトリックスから、直接xの値およびyの値を演算することはできない。すなわち、yの値がプラスの場合には、kの値はηとなり、yの値がマイナスの場合には、kの値は1/ηとなるため(上記式(3)参照)、上記式(5)に示すマトリックスから、直接xの値およびyの値を演算することはできない。
そのため、本実施形態では、以下に説明する仮設演算処理を行なうことで、上記式(5)に示すマトリックスから、xの値およびyの値を演算し、これにより、セルバランシング時の目標充電量(xの値)、および各セル間の電荷移動量(yの値)に加えて、電荷移動方向(yの値がプラスであるかマイナスであるか、およびkの値がηであるか1/ηであるか)を演算する。ここで、図9は、セルバランシング時における仮設演算処理を示すフローチャートである。なお、以下に説明する仮設演算処理は、制御装置10により実行される。
まず、ステップS1では、上記式(5)に示すマトリックスにおいて、全てのkの値(すなわち、k,k,・・・,kn−1の全ての値)をk=ηに設定する。すなわち、ステップS1では、セルバランシングを行なう全てのセルにおいて、電荷移動方向が、i−1番目のセルからi番目のセルとなるように、kの値をk=ηに仮に設定する。
次いで、ステップS2では、ステップS1または後述するステップS5において仮に設定されたkの値に基づいて、上記式(5)に示すマトリックスにおける、Γのマトリックスの構築を行なう。
次いで、ステップS3では、ステップS2で構築したΓのマトリックスに基づいて、上記式(5)から導出される下記式(6)に基づいて、Θの値、すなわち、xの値およびy(y,y,・・・,yn−1)の値を演算し、得られたxの値およびyの値を、容量調整後のSOCおよび各セル間の電荷移動量として、仮に設定する。
Figure 0005760877
次いで、ステップS4では、ステップS3において仮に設定されたyの値、さらに、ステップS1または後述するステップS5において仮に設定されたkの値に基づき、全てのk(i=1〜n)およびこれに対応するy(i=1〜n)について、「k<1、かつ、y<0」または「k≧1、かつ、y≧0」の関係を満足しているか否かの判定が行なわれる。
判定の結果、全てのkおよびこれに対応するyのうち、少なくとも一部が「k<1、かつ、y<0」または「k≧1、かつ、y≧0」の関係を満足しない場合には、ステップS5に進み、ステップS5において、全てのk(i=1〜n)のうち、「k<1、かつ、y<0」または「k≧1、かつ、y≧0」の関係を満足しなかったkiを、ki=1/kiとし、ステップS2に戻る。すなわち、ki=ηに設定されていた場合にはki=1/ηに仮に設定し、ki=1/ηに設定されていた場合にはki=ηに仮に設定する。そして、再度、仮に設定したkiに基づいて、Γのマトリックスの構築を実行し(ステップS2)、上記式(6)に基づいて、Θの値の演算を行い(ステップS3)、「k<1、かつ、y<0」または「k≧1、かつ、y≧0」の関係を満足したか否かの判定を行なう(ステップS4)。
そして、本実施形態では、最終的に、全てのkおよびこれに対応するyが「k<1、かつ、y<0」または「k≧1、かつ、y≧0」の関係を満足するまで、ステップS2〜S5の動作を、kiの値を、ki=1/kiに従って変化させながら、繰り返し実行する。そして、全てのkおよびこれに対応するyが「k<1、かつ、y<0」または「k≧1、かつ、y≧0」の関係を満足した場合には、セルバランシング時の目標充電量(xの値)、各セル間の電荷移動量(yの値)、および電荷移動方向(yの値がプラスであるかマイナスであるか、およびkの値がηであるか1/ηであるか)を決定できたと判断し、ステップS6に進む。次いで、ステップS6では、得られたyの値より、下記式(7)に従って、各セルの容量調整時間の算出を行なう。
Figure 0005760877
(上記式(7)中、tは、セルバランシングを行なうセルのうち、i番目のセルの容量調整時間(単位は、秒)、Ibalは、容量調整電流(単位は、A))
そして、制御装置10は、上記方法にしたがって算出された電荷移動方向(yの値がプラスであるかマイナスであるか)、および各セルの容量調整時間tを、各セルコントローラ(たとえば、図1に示すセルコントローラ20a,20b)に送信し、各セルコントローラにセルバランシング回路(たとば、セルバランシング回路200a,200b)の制御を行なわせることで、各セル間で電荷を移動させることにより容量調整を行なうセルバランシングが実行される。
なお、セルバランシングを行なう際には、上記方法にしたがって算出された各セルの容量調整時間tに基づいて、各セルの容量調整を連続的に行なうことで、各セルの充電量が目標充電量(xの値)とするような構成とすることができる。あるいは、上記方法にしたがって算出された各セルの容量調整時間tに基づいて、各セルの容量調整を所定時間行った後、容量調整を中断し、各セルの電圧を検出し、再度、上記方法にしたがって各セルの容量調整時間tおよび目標充電量(xの値)の算出を行い、各セルの容量調整を所定時間行うという動作を繰り返し実行するような構成としてもよい。
<(B)モジュールバランシングのみを行なう方法>
次いで、(B)モジュールバランシングのみを行なう方法における、具体的な容量調整方法について説明する。(B)モジュールバランシングのみを行なう方法においても、上述したセルバランシングの場合と同様に、まず、制御装置10により、組電池100を構成する各モジュール間の電圧ばらつきの検出が行われ、検出された電圧ばらつきより、モジュールバランシングを行うモジュールを決定する処理が実行される。なお、各モジュール間の電圧ばらつきは、各モジュールに設けられた電圧センサ(不図示)からの出力に基づいて、求めることができる。
ここで、モジュールバランシングにおいても、上述したセルバランシングと同様に、図10に示すように、互いに隣り合う3つのモジュール#(j−1)、モジュール#j、モジュール#(j+1)を例示した場合に、図10に示すように、これらの3つのモジュールの現在の容量を、それぞれ、QMj−1,QMj,QMj+1とし、モジュール#(j−1)とモジュール#jとの間で移動させる電荷量をzj−1、モジュール#jとモジュール#(j+1)との間で移動させる電荷量をzとする。
そして、上述したセルバランシングと同様に、モジュールバランシングによりモジュール#jに入出力する電荷量と、モジュールバランシング後のモジュール#jの充電量(SOCMj)x(x=0〜1)との関係は、下記式(8)により示すことができる。
Figure 0005760877
(上記式(8)において、
jは、1〜mまでの整数を表し、
xは、電荷移動を行なった後の各モジュールのSOCを表し、
Mjは、j番目のモジュールの電荷移動を行なう前の容量を表し、
Mj,maxは、j番目のモジュールの最大容量を表し、
j−1は、j−1番目のモジュールから、j番目のモジュールに対して移動させる電荷量を表し、
j−1・zj−1は、j−1番目のモジュールから、j番目のモジュールに移動する電荷量を表し、
は、j番目のモジュールから、j+1番目のモジュールに対して移動させる電荷量を表し、
ηMjは、j番目のモジュールから、j+1番目のモジュールに対して電荷を移動させる際の電荷移動効率を表す。)
なお、モジュールの現在の容量QMjは、下記式(9)にしたがって、モジュールの最大容量(充電可能容量)QMj,maxは、下記式(10)にしたがって、さらに、モジュールの充電状態SOCMjは、下記式(11)にしたがって、各モジュールを構成する各セルの現在の容量Qおよび各セルの最大容量Qi,maxに基づいて、それぞれ算出することができる。
Figure 0005760877
Figure 0005760877
Figure 0005760877
なお、本実施形態において、現在の容量QMjと、最大容量QMj,max、およびSOCMjは、それぞれ、モジュールバランシングを行うモジュールの数をmとした場合に、モジュールバランシングを行うモジュールのうち、j(j=1〜m)番目のモジュールの現在の容量、最大容量、およびSOCを意味する。また、上記式(9)〜(11)中、n(j)は、モジュールバランシングを行なうモジュールのうち、j番目のモジュールを構成するセルの数を意味する。
そして、上記式(8)においても、上記式(3)と同様に、QMj、QMj,max、pj−1は既知のパラメータ(あるいは、既知のパラメータより導出可能なパラメータ)となり、一方、x、zj−1、zは未知のパラメータとなる。すなわち、モジュールバランシングを行うモジュールの数をmとした場合には、m個の未知パラメータ(z,z,・・・,zm−1,x)が存在することとなる。
そのため、セルバランシングの場合と同様に、上記式(8)を、モジュールバランシングを行なうm個の各モジュールについて、マトリックス化して示すと下記式(12)が得られることとなる。なお、モジュールバランシングにおいても、上述したセルバランシングと同様に、モジュールバランシング後の全てのモジュールは充電量(SOC)が等しくなると考えることができるため、上記式(8)において、モジュールバランシング後の充電量(SOC)を示すx(x=0〜1)の値は、モジュールバランシングを行うm個のセル全てにおいて等しい値とすることができる。
Figure 0005760877
そして、モジュールバランシングにおいても、上述したセルバランシングと同様に、以下に説明する仮設演算処理を行なうことで、上記式(12)に示すマトリックスから、xの値およびzの値を演算し、これにより、モジュールバランシング時の目標充電量(xの値)、および各モジュール間の電荷移動量(zの値)に加えて、電荷移動方向(zの値がプラスであるかマイナスであるか、およびpの値がηMjであるか1/ηMjであるか)を演算する。ここで、図11は、モジュールバランシング時における仮設演算処理を示すフローチャートである。なお、以下に説明する仮設演算処理は、制御装置10により実行される。
まず、ステップS101では、上述したセルバランシングと同様に、上記式(12)に示すマトリックスにおいて、全てのpの値(すなわち、p,p,・・・,pm−1の全ての値)をp=ηMjに仮に設定する。そして、ステップS102では、ステップS101または後述するステップS105において仮に設定されたpの値に基づいて、上記式(12)に示すマトリックスにおける、Γのマトリックスの構築を行なう。
次いで、ステップS103では、ステップS102で構築したΓのマトリックスに基づいて、上記式(12)から導出される下記式(13)に基づいて、Θの値を演算し、得られたxの値およびpの値を、容量調整後のSOCおよび各モジュール間の電荷移動量として、仮に設定する。
Figure 0005760877
次いで、ステップS104では、ステップS103において仮に設定されたzの値、さらに、ステップS101または後述するステップS105において仮に設定されたpの値に基づき、全てのp(j=1〜m)およびこれに対応するz(j=1〜m)について、「p<1、かつ、z<0」または「p≧1、かつ、z≧0」の関係を満足しているか否かの判定が行なわれる。
判定の結果、全てのpおよびこれに対応するzのうち、少なくとも一部が「p<1、かつ、z<0」または「p≧1、かつ、z≧0」の関係を満足しない場合には、ステップS105に進み、ステップS105において、全てのp(j=1〜m)のうち、「p<1、かつ、z<0」または「p≧1、かつ、z≧0」の関係を満足しなかったpを、p=1/pに仮に設定し、ステップS102に戻る。そして、再度、仮に設定したpに基づいて、Γのマトリックスの構築を実行し(ステップS102)、上記式(13)に基づいて、Θの値の演算を行い(ステップS103)、このような処理を、全てのpおよびこれに対応するzが、「p<1、かつ、z<0」または「p≧1、かつ、z≧0」の関係を満足するまで(ステップS104=Yes)、繰り返し実行する。
そして、全てのpおよびこれに対応するzが「p<1、かつ、z<0」または「p≧1、かつ、z≧0」の関係を満足した場合には、モジュールバランシング時の目標充電量(xの値)、各モジュール間の電荷移動量(zの値)、および電荷移動方向(zの値がプラスであるかマイナスであるか、およびpの値がηMjであるか1/ηMjであるか)を決定できたと判断し、ステップS106に進み、得られたzの値より、下記式(14)に従って、各モジュールの容量調整時間の算出を行なう。
Figure 0005760877
(上記式(14)中、tMjは、モジュールバランシングを行なうセルのうち、j番目のモジュールの容量調整時間(単位は、秒)、Ibalは、容量調整電流(単位は、A))
そして、制御装置10は、上記方法にしたがって算出された電荷移動方向(zの値がプラスであるかマイナスであるか)、および各モジュールの容量調整時間tMjを、各モジュールコントローラ(たとえば、図1に示すモジュールコントローラ30)に送信し、各モジュールコントローラにモジュールバランシング回路(たとば、モジュールバランシング回路300)の制御を行なわせることで、各モジュール間で電荷を移動させることにより容量調整を行なうモジュールバランシングが実行される。
なお、モジュールバランシングを行なう際には、上述したセルバランシングと同様に、上記方法にしたがって算出された各モジュールの容量調整時間tMjに基づいて、各セルの容量調整を連続的に行なうことで、各モジュールの充電量が目標充電量(xの値)とするような構成とすることができる。あるいは、上記方法にしたがって算出された各モジュールの容量調整時間tMjに基づいて、各モジュールの容量調整を所定時間行った後、容量調整を中断し、各モジュールの電圧を検出し、再度、上記方法にしたがって各モジュールの容量調整時間tMjおよび目標充電量(xの値)の算出を行い、各モジュールの容量調整を所定時間行うという動作を繰り返し実行するような構成としてもよい。
<(C)セルバランシングおよびモジュールバランシングを行なう方法>
次いで、(C)セルバランシングおよびモジュールバランシングを同時に行なう方法における、具体的な容量調整方法について説明する。(C)セルバランシングおよびモジュールバランシングを同時に行なう方法においても、上述したセルバランシングおよびモジュールバランシングの場合と同様に、まず、制御装置10により、組電池100を構成する各セル間の電圧ばらつき、および各モジュール間の電圧ばらつきの検出が行われ、検出された電圧ばらつきより、セルバランシングを行う各セルをモジュール単位で決定するとともに、モジュールバランシングを行なうモジュールを決定する処理が実行される。なお、以下においては、セルバランシングおよびモジュールバランシングを同時に行なう方法を、セル−モジュールバランシングとする。
ここで、図1に示す例において、セル−モジュールバランシングを行なった場面を、図12に示す。図12に示すように、モジュールM1を構成する各セルC1〜C3の現在の容量をQ1,1,Q1,2,Q1,3、最大容量をQ1,1,max,Q1,2,max,Q1,3,maxとし、セルC1とセルC2との間で移動させる電荷量をy1,1、セルC2とセルC3との間で移動させる電荷量をy1,2とする。また、モジュールM2を構成する各セルC4〜C6の現在の容量をQ2,1,Q2,2,Q2,3、最大容量をQ2,1,max,Q2,2,max,Q2,3,maxとし、セルC4とセルC5との間で移動させる電荷量をy2,1、セルC5とセルC6との間で移動させる電荷量をy2,2とし、さらにモジュールM1とモジュールM2との間で移動させる電荷量をzとする。
そして、この図12に示す例に、セルバランシングで用いた上記式(3)、およびモジュールバランシングで用いた上記式(8)を適用すると、下記式(15)に示す関係を得ることができる。
Figure 0005760877
そして、上記式(15)を一般化することにより、下記式(16)を得ることができる。
Figure 0005760877
(上記式(16)において、
iは、1〜nまでの整数を表し、
jは、1〜mまでの整数を表し、
xは、電荷移動を行なった後の各セルおよび各モジュールのSOCを表し、
j,iは、j番目のモジュールのi番目のセルの電荷移動を行なう前の容量を表し、
j,i,maxは、j番目のモジュールのi番目のセルの最大容量を表し、
j,i−1は、j番目のモジュールのi−1番目のセルから、j番目のモジュールのi番目のセルに対して移動させる電荷量を表し、
j,i−1・yj,i−1は、j番目のモジュールのi−1番目のセルから、j番目のモジュールのi番目のセルに移動する電荷量を表し、
j,iは、j番目のモジュールのi番目のセルから、j番目のモジュールのi+1番目のセルに対して移動させる電荷量を表し、
j−1は、j−1番目のモジュールから、j番目のモジュールに対して移動させる電荷量を表し、
j−1・zj−1は、j−1番目のモジュールから、j番目のモジュールに移動する電荷量を表し、
は、j番目のモジュールから、j+1番目のモジュールに対して移動させる電荷量を表し、
ηj,iは、j番目のモジュールのi番目のセルから、j番目のモジュールのi+1番目のセルに対して電荷を移動させる際の電荷移動効率を表し、
ηMjは、j番目のモジュールから、j+1番目のモジュールに対して電荷を移動させる際の電荷移動効率を表す。)
そして、上記式(16)においても、上記式(3)、(8)と同様に、Qj,i、Qj,i,max、kj,i−1、pj−1は既知のパラメータ(あるいは、既知のパラメータより導出可能なパラメータ)となり、一方、x、yi−1、y、zj−1、zは未知のパラメータとなる。すなわち、1モジュール内において、セルバランシングを行なうセルの数をnとし、モジュールバランシングを行うモジュールの数をmとした場合には、n×m個の未知パラメータが存在することとなる。
そのため、セルバランシングおよびモジュールバランシングの場合と同様に、上記式(16)を、セル−モジュールバランシングを行なうセルの数n×m個の各セルについて、マトリックス化して示すと下記式(17)が得られることとなる。なお、セル−モジュールバランシングにおいても、上述したセルバランシングおよびモジュールバランシングと同様に、セル−モジュールバランシング後の全てのセルは充電量(SOC)が等しくなると考えることができるため、上記式(16)において、セル−モジュールバランシング後の充電量(SOC)を示すx(x=0〜1)の値は、セル−モジュールバランシングを行うn×m個のセル全てにおいて等しい値とすることができる。
Figure 0005760877
そして、セル−モジュールバランシングにおいても、上述したセルバランシングおよびモジュールバランシングと同様に、以下に説明する仮設演算処理を行なうことで、上記式(17)に示すマトリックスから、xの値、yおよびzの値を演算し、これにより、セル−モジュールバランシング時の目標充電量(xの値)、各セル間の電荷移動量(yの値)および各モジュール間の電荷移動量(zの値)に加えて、電荷移動方向(y、zの値がプラスであるかマイナスであるか、kの値がηであるか1/ηであるか、さらには、pの値がηMjであるか1/ηMjであるか)を演算する。ここで、図13は、セル−モジュールバランシング時における仮設演算処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS201では、上述したセルバランシング、モジュールバランシングと同様に、上記式(17)に示すマトリックスにおいて、全てのkの値(すなわち、k,k,・・・,kn−1の全ての値)をk=ηに仮に設定するとともに、全てのpの値(すなわち、p,p,・・・,pm−1の全ての値)の値をp=ηMjに仮に設定する。そして、ステップS202では、ステップS201または後述するステップS205、S206において仮に設定されたk、pの値に基づいて、上記式(17)に示すマトリックスにおける、ΓCMのマトリックスの構築を行なう。
次いで、ステップS203では、ステップS202で構築したΓCMのマトリックスに基づいて、上記式(17)から導出される下記式(18)に基づいて、ΘCMの値を演算し、得られたxの値およびk、pの値を、容量調整後のSOC、ならびに、各セルおよび各モジュール間の電荷移動量として、仮に設定する。
Figure 0005760877
次いで、ステップS204では、全てのk(i=1〜n)およびこれに対応するy(i=1〜n)について、「k<1、かつ、y<0」または「k≧1、かつ、y≧0」の関係を満足しており、かつ、全てのp(j=1〜m)およびこれに対応するz(j=1〜m)について、「p<1、かつ、z<0」または「p≧1、かつ、z≧0」の関係を満足しているか否かの判定が行なわれる。
判定の結果、全てのkおよびこれに対応するyのうち、少なくとも一部が「k<1、かつ、y<0」または「k≧1、かつ、y≧0」の関係を満足しない場合、ならびに、全てのpおよびこれに対応するzのうち、少なくとも一部が「p<1、かつ、z<0」または「p≧1、かつ、z≧0」の関係を満足しない場合には、ステップS205に進む。そして、ステップS205では、全てのk(i=1〜n)のうち、「k<1、かつ、y<0」または「k≧1、かつ、y≧0」の関係を満足しなかったkiを、ki=1/kiに仮に設定し、次いで、ステップS206に進み、ステップS206では、全てのp(j=1〜m)のうち、「p<1、かつ、z<0」または「p≧1、かつ、z≧0」の関係を満足しなかったpを、p=1/pに仮に設定し、ステップS202に戻る。
そして、再度、仮に設定したk、pに基づいて、ΓCMのマトリックスの構築を実行し(ステップS202)、上記式(18)に基づいて、ΘCMの値の演算を行い(ステップS203)、このような処理を、全てのkおよびこれに対応するyが「k<1、かつ、y<0」または「k≧1、かつ、y≧0」の関係を満足し、かつ、全てのpおよびこれに対応するzが「p<1、かつ、z<0」または「p≧1、かつ、z≧0」の関係を満足(ステップS204=Yes)するまで、繰り返し実行する。
そして、全てのkおよびこれに対応するyが「k<1、かつ、y<0」または「k≧1、かつ、y≧0」の関係を満足し、かつ、全てのpおよびこれに対応するzが「p<1、かつ、z<0」または「p≧1、かつ、z≧0」の関係を満足した場合には、セル−モジュールバランシング時の目標充電量(xの値)、各セル間の電荷移動量(yの値)、各モジュール間の電荷移動量(zの値)、および電荷移動方向(y、zの値がプラスであるかマイナスであるか、kの値がηであるか1/ηであるか、さらには、pの値がηMjであるか1/ηMjであるか)を決定できたと判断し、ステップS207に進み、得られたyの値、zの値より、上記式(7)、上記式(14)に従って、各セルおよび各モジュールの容量調整時間の算出を行なう。
そして、制御装置10は、上記方法にしたがって算出された電荷移動方向(y、zの値がプラスであるかマイナスであるか)、および各セルおよび各モジュールの容量調整時間を、各セルコントローラ(たとえば、図1に示すセルコントローラ20a,20b)および各モジュールコントローラ(たとえば、図1に示すモジュールコントローラ30)に送信し、各セルコントローラにセルバランシング回路(たとば、セルバランシング回路200a,200b)の制御を、また、各モジュールコントローラにモジュールバランシング回路(たとば、モジュールバランシング回路300)の制御を行なわせることで、各セル間および各モジュール間で電荷を移動させることにより容量調整を行なうセル−モジュールバランシングが実行される。
なお、セル−モジュールバランシングを行なう際には、上述したセルバランシングおよびモジュールバランシングと同様に、上記方法にしたがって算出された各セルおよび各モジュールの容量調整時間に基づいて、各セルの容量調整を連続的に行なうことで、各セルおよび各モジュールの充電量が目標充電量(xの値)とすることができる。あるいは、上記方法にしたがって算出された各セルおよび各モジュールの容量調整時間に基づいて、各セルおよび各モジュールの容量調整を所定時間行った後、容量調整を中断し、各セルおよび各モジュールの電圧を検出し、再度、上記方法にしたがって各セルおよび各モジュールの容量調整時間および目標充電量(xの値)の算出を行い、各セルおよび各モジュールの容量調整を所定時間行うという動作を繰り返し実行するような構成としてもよい。
以上のように、本実施形態においては、たとえば、各セル間の容量ばらつきの程度や、各モジュール間の容量ばらつきの程度に応じて、(A)セルバランシングのみを行なう方法、(B)モジュールバランシングのみを行なう方法、(C)セルバランシングおよびモジュールバランシングを同時に行なう方法のいずれかの方法により、アクティブバランシングによる容量調整を行なうことができる。
本実施形態によれば、アクティブバランシングによる容量調整を行なう際に、目標の充電量、各セル間および/または各モジュール間で移動させる電荷量、電荷の移動方向、および容量調整時間を適切に算出することができるため、アクティブバランシングによる容量調整を短時間で、高効率で行なうことができる。特に、本実施形態によれば、目標の充電量、ならびに、各セル間および/または各モジュール間で移動させる電荷量を予め求めることができるため、容量調整中に、容量ばらつきの計測を頻繁に行なう必要がなくなるため、容量調整時間の短縮化が可能となる。さらに、本実施形態によれば、目標の充電量、ならびに、各セル間および/または各モジュール間で移動させる電荷量に基づいて、容量調整を行なうことができるため、容量調整の終期に、充電および放電を繰り返すチャタリング現象の発生を有効に防止することができる。
加えて、本実施形態によれば、組電池を構成する各セルを、所定数ごとにモジュール化し、これにより、各セル間におけるセルバランシングおよび各モジュール間におけるモジュールバランシングを、同時にあるいは別々に行なうものであるため、これにより、アクティブバランシングによる容量調整を、より短時間で、より高効率で行なうことができるものである。
なお、上述の実施形態において、セルバランシング回路200a,200b、モジュールバランシング回路300は本発明の電荷移動回路に、制御装置10は本発明の制御手段に、それぞれ相当する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらの実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
10…制御装置
100…組電池
C1〜C6…セル
M1,M2…モジュール
20a,20b…セルコントローラ
30…モジュールコントローラ
200…セルバランシング回路
300…モジュールバランシング回路

Claims (9)

  1. 複数のセルを直列に接続してなる組電池の制御装置であって、
    前記セル間および/または複数の前記セルから構成されるモジュール間で電荷の移動を行なう電荷移動回路と、
    前記電荷移動回路を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、電荷移動を行なう各セル間および/または各モジュール間ごとに、現在の容量および電荷移動損失を考慮した電荷移動見積量を仮設し、電荷移動を行なう全てのセルおよび/または全てのモジュールが同一の充電状態となるように、前記仮設した電荷移動見積量を逐次補正することで、電荷移動を行なう各セル間および/または各モジュール間の電荷移動量を算出することを特徴とする組電池の制御装置。
  2. 請求項1に記載の組電池の制御装置において、
    前記制御手段は、前記セル間の電荷移動を制御するセルバランス制御手段を備え、
    前記セルバランス制御手段は、前記セル間で電荷移動を行なう際における、各セルの充電状態と、電荷移動損失を考慮した電荷移動量との関係を、下記式(I)、(II)に示すように定義し、下記式(II)において、Θを構成する各パラメータが、y≧0の場合にk=ηが成立し、y<0の場合にk=1/ηが成立するような値となるように、Θを構成する各パラメータを逐次補正することで、電荷移動を行なう各セル間の電荷移動量を算出することを特徴とする組電池の制御装置。
    Figure 0005760877
    (上記式(I)において、
    iは、1〜nまでの整数を表し、
    xは、電荷移動を行なった後のセルのSOCを表し、
    は、i番目のセルの電荷移動を行なう前の容量を表し、
    i,maxは、i番目のセルの最大容量を表し、
    i−1は、i−1番目のセルから、i番目のセルに対して移動させる電荷量を表し、
    i−1・yi−1は、i−1番目のセルから、i番目のセルに移動する電荷量を表し、
    は、i番目のセルから、i+1番目のセルに対して移動させる電荷量を表し、
    ηは、i番目のセルから、i+1番目のセルに対して電荷を移動させる際の電荷移動効率を表す。)
    Figure 0005760877
    (上記式(II)は、上記式(I)を、1番目のセルからn番目のセルまでのそれぞれについて、マトリックス化して示した式である。)
  3. 請求項2に記載の組電池の制御装置において、
    前記セルバランス制御手段は、下記式(III)にしたがって、電荷移動を行なう各セルごとに、電荷移動を行なうための容量調整時間を算出することを特徴とする組電池の制御装置。
    Figure 0005760877
    (上記式(III)中、tは、i番目のセルの容量調整時間(単位は、秒)、Ibalは、容量調整電流(単位は、A))
  4. 請求項1に記載の組電池の制御装置において、
    前記制御手段は、前記セル間の電荷移動を制御するセルバランス制御手段を備え、
    前記セルバランス制御手段は、
    前記セル間で電荷移動を行なう際における、各セルの充電状態と、各セルに入出力される、電荷移動損失を考慮した電荷移動量との関係を定義し、
    電荷移動を行なった際に、全てのセルの充電状態が等しくなると仮定した場合に、電荷移動を行なう各セル間における電荷の入出力方向と、前記電荷移動損失との関係が合致するように、各セル間ごとの電荷の入出力方向および電荷移動量を、逐次補正することで、電荷移動を行なう各セル間の電荷移動量を算出することを特徴とする組電池の制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の組電池の制御装置において、
    前記制御手段は、前記モジュール間の電荷移動を制御するモジュールバランス制御手段を備え、
    前記モジュールバランス制御手段は、前記モジュール間で電荷移動を行なう際における、各モジュールの充電状態と、電荷移動損失を考慮した電荷移動量との関係を、下記式(IV)、(V)に示すように定義し、下記式(V)において、Θを構成する各パラメータが、z≧0の場合にp=ηMjが成立し、z<0の場合にp=1/ηMjが成立するような値となるように、Θを構成する各パラメータを逐次補正することで、電荷移動を行なう各モジュール間の電荷移動量を算出することを特徴とする組電池の制御装置。
    Figure 0005760877
    (上記式(IV)において、
    jは、1〜mまでの整数を表し、
    xは、電荷移動を行なった後のモジュールのSOCを表し、
    Mjは、j番目のモジュールの電荷移動を行なう前の容量を表し、
    Mj,maxは、j番目のモジュールの最大容量を表し、
    j−1は、j−1番目のモジュールから、j番目のモジュールに対して移動させる電荷量を表し、
    j−1・zj−1は、j−1番目のモジュールから、j番目のモジュールに移動する電荷量を表し、
    は、j番目のモジュールから、j+1番目のモジュールに対して移動させる電荷量を表し、
    ηMjは、j番目のモジュールから、j+1番目のモジュールに対して電荷を移動させる際の電荷移動効率を表す。)
    Figure 0005760877
    (上記式(V)は、上記式(IV)を、1番目のモジュールからm番目のモジュールまでのそれぞれについて、マトリックス化して示した式である。)
  6. 請求項5に記載の組電池の制御装置において、
    前記モジュールバランス制御手段は、下記式(VI)にしたがって、電荷移動を行なう各モジュールごとに、電荷移動を行なうための容量調整時間を算出することを特徴とする組電池の制御装置。
    Figure 0005760877
    (上記式(VI)中、tMjは、j番目のモジュールの容量調整時間(単位は、秒)、Ibalは、容量調整電流(単位は、A))
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の組電池の制御装置において、
    前記制御手段は、前記モジュール間の電荷移動を制御するモジュールバランス制御手段を備え、
    前記モジュールバランス制御手段は、
    前記モジュール間で電荷移動を行なう際における、各モジュールの充電状態と、各モジュールに入出力される、電荷移動損失を考慮した電荷移動量との関係を定義し、
    電荷移動を行なった際に、全てのモジュールの充電状態が等しくなると仮定した場合に、電荷移動を行なう各モジュール間における電荷の入出力方向と、前記電荷移動損失との関係が合致するように、各モジュール間ごとの電荷の入出力方向および電荷移動量を、逐次補正することで、電荷移動を行なう各モジュール間の電荷移動量を算出することを特徴とする組電池の制御装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の組電池の制御装置において、
    前記制御手段は、前記セル間の電荷移動および前記モジュール間の電荷移動を制御するセル−モジュールバランス制御手段を備え、
    前記セル−モジュールバランス制御手段は、
    前記セル間および前記モジュール間で電荷移動を行なう際における、各セルおよび各モジュールの充電状態と、各セルおよび各モジュールに入出力される、電荷移動損失を考慮した電荷移動量との関係を定義し、
    電荷移動を行なった際に、全てのセルおよび全てのモジュールの充電状態が等しくなると仮定した場合に、電荷移動を行なう各セル間および各モジュール間における電荷の入出力方向と、前記電荷移動損失との関係が合致するように、各セル間および各モジュール間ごとの電荷の入出力方向および電荷移動量を、逐次補正することで、電荷移動を行なう各セル間および各モジュール間の電荷移動量を算出することを特徴とする組電池の制御装置。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載の組電池の制御装置において、
    前記制御手段は、
    前記セル間および/または前記モジュール間の容量ばらつきの検出を行い、容量ばらつきが所定値以上である2以上のセルおよび/または2以上のモジュールを、電荷移動を行なうセルおよび/モジュールとして決定し、
    電荷移動を行なうセルおよび/モジュールとして決定された各セルおよび/または各モジュールについて、各セル間および/または各モジュール間の電荷移動量を算出し、算出した電荷移動量に基づいて、前記電荷移動回路を制御することで、前記セルおよび/または前記モジュールの容量調整を行なうことを特徴とする組電池。
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