JP5759392B2 - 水中航走体 - Google Patents

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本発明は、水中を航行する水中航走体に関し、特に、傾斜や突起のある海底面を海底面に沿って観測しながら航行する水中航走体に関する。
従来、無人の水中航走体を用いて海底を観測することが行われている。海中の航行中に障害物を回避するために、水中航走体に搭載される測距センサから音波を機体下方や前方に向けて送信し、海底までの距離を計測したり、前方障害物を検知することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、水中航走体に複数の測距センサを設け、これらの各センサから水中航走体の前方に向けてビームを送出している。そして、ビームが送出されてから反射ビームが受信されるまでの時間とビームの速度に基づいて、前方に存在する障害物の位置を特定する。また、反射ビームから上方受波ビームと下方受波ビームを算出し、海中音速、ビーム送出時から反射ビームを受信するまでに要した時間、上方受波ビームと下方受波ビームの位相差、ビーム中心間の距離等に基づいて、水中航走体の海底からの高度を算出している。
特開2009−264965号公報
特許文献1に記載の水中航走体は、自機の前方に向けてビームを送出するため、海底が平坦面であって、水中航走体がピッチ角(機軸から上方へ向かう角度)ゼロの状態で水平方向に航行する場合に、障害物を検知するのには適している。しかしながら、海底が平坦であることは少ないため、水中航走体には、海底の斜面に沿って一定の高度を保持して航行させる必要があることが多い。この航法には、機体のピッチ角を一定に保持したまま高度を一定に保持して航行する方法や、機体のピッチ角を海底の斜面に合わせて変化させ、海底面と機体とを平行に保ちながら、高度を一定に保持して航行する方法がある。このような航法を採用する場合、高度検出センサや前方に向けられた測距センサを用いただけでは、進行方向の障害物を検知できない場合がある。
このような場合には、水中航走体は障害物を避けることができない。また、特許文献1では、水中航走体の現在の高度を算出することはできるが、水中航走体の進行方向に存在する海底面の形状を把握することができない。このため、水中航走体を海底面に沿って航行させることは困難であり、海底面を一定の精度で観測することができないという問題があった。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、海底面に傾斜や起伏があったり、水中航走体がピッチ角を一定に保ちながら又はピッチ角を変化させながら航行する場合であっても、海底面に沿って航行することが可能な水中航走体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、海中を航行する水中航走体において、自機の進行方向から機軸に垂直な下方向までを少なくとも含む範囲をカバーする複数本の超音波を送出する音波送出手段と、前記音波送出手段から送出された前記複数の超音波の反射波を解析して、超音波送出範囲の海底面の地形情報を取得する地形情報取得手段と、前記地形情報取得手段により取得された海底面の地形情報に基づいて、自機が海底面に沿って航行するために必要な制御情報を算出する航行制御情報算出手段と、前記航行制御情報算出手段により算出された制御情報に基づいて航行を制御する航行制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、水中航走体は、自機の進行方向から機軸に垂直な下方向までを少なくとも含む範囲に複数の超音波を出力して、海底の地形情報を取得し、該地形情報に基づいて自機が海底面に沿って航行するための制御情報を算出し、算出された制御情報に基づいて航行を制御するため、海底面に傾斜や起伏があったり、水中航走体がピッチ角を一定に保ちながら又はピッチ角を変化させながら航行する場合であっても、海底面に沿って航行することができる。
上記発明において、予め設定された角度がα°である場合、前記音波送出手段から送出される複数の超音波の送出範囲は、機軸に対して進行方向の上方へα°から、機軸に垂直な軸に対して進行方向とは反対側の下方へα°まで、の範囲であることを特徴とする。
本発明によれば、機軸に対して進行方向の上方へα°から、機軸に垂直な軸に対して進行方向とは反対側の下方へα°まで、の範囲に超音波を送出するため、進行方向の広い範囲の海底面の地形を把握することができる。したがって、水中航走体がピッチ角一定で航行する場合もピッチ角を変化させながら航行する場合も、海底面に傾斜や起伏があっても、海底面に沿って航行することができ、また、進行方向に存在する障害物を前もって検知することができる。
上記発明において、前記予め設定された角度は、自機が航行可能な最大ピッチ角であることを特徴とする。
本発明によれば、障害物を避けたり斜面に沿って航行制御可能となるように、自機の進行方向の広い範囲に超音波を送出することができ、進行方向の広い範囲の海底面の地形を把握することができる。
上記発明において、前記地形情報取得手段は、前記音波送出手段から送出された複数の超音波それぞれが海底に到達した地点から自機までの高度の平均値を算出し、前記航行制御情報算出手段は、自機が海底面に沿って航行するための目標高度を算出し、該算出した目標高度と、前記地形情報取得手段により算出された高度の平均値との偏差を算出し、該偏差に基づいてフィードバック演算を行うことにより、前記目標高度とするために必要な垂直力を算出することを特徴とする。
本発明によれば、海底面に沿って航行するための目標高度とするために必要な垂直力を算出することができ、算出した垂直力を満足するように制御することで、海底面に沿って航行することが可能となる。
上記発明において、前記航行制御情報算出手段は、自機のピッチ角を一定に保った状態で航行制御する場合に、該一定に保つべきピッチ角と現在のピッチ角との偏差を算出し、該偏差に基づいてフィードバック演算を行うことにより、前記一定のピッチ角とするために必要なピッチモーメントを算出することを特徴とする。
本発明によれば、ピッチ角を一定に制御しながら、海底面に沿って航行することが可能となる。
上記発明において、前記地形情報取得手段は、前記音波送出手段から送出された複数の超音波の反射波に基づいて、海底面の平均斜度を算出し、前記航行制御情報算出手段は、自機のピッチ角と、前記地形情報取得手段により算出された平均斜度との偏差を算出し、該偏差に基づいてフィードバック演算を行うことにより、自機が海底面に対する高度を一定に保った状態で航行するために必要なピッチモーメントを算出することを特徴とする。
本発明によれば、ピッチ角を変化させながら、海底面に対する高度を一定に保つことができる。
上記発明において、前記地形情報取得手段は、前記音波送出手段から送出された複数の超音波それぞれが海底面に到達した地点間の斜度である障害物斜度を算出し、前記航行制御情報算出手段は、前記地形情報取得手段により算出された障害物斜度が、自機が航行可能な最大ピッチ角よりも大きい場合には、自機の高度を上昇させて海底面との衝突を避けるための制御情報を算出することを特徴とする。
本発明によれば、障害物斜度が、自機が航行可能な最大ピッチ角よりも大きい場合には、自機の高度を上昇させて海底面との衝突を避けるための制御情報を算出することができるため、障害物を避けつつ、海底面に沿って航行することが可能となる。
上記発明において、自機を潜航及び浮上させる垂直スラスタを備え、前記航行制御情報算出手段は、前記障害物斜度が前記最大ピッチ角よりも大きい場合には、前記垂直スラスタを動作させて自機の高度を上昇させるための制御情報を算出することを特徴とする。
本発明によれば、垂直スラスタを動作させて自機の高度を上昇させ、障害物を避けることができる。
上記発明において、前記音波送出手段から送出される音波の数を制御する送出音波制御手段を備え、前記送出音波制御手段は、自機の高度が高くなるほど、下方に送出する前記複数の超音波の数を少なくすることを特徴とする。
本発明によれば、高度が高くなるほど下方の海底面に衝突する可能性が低くなり、高度を正確に計測する必要がなくなるため、送出する超音波の数を少なくして、消費電力を低減することができる。
本発明によれば、水中航走体は、自機の進行方向から機軸に垂直な下方向までを少なくとも含む範囲に複数の超音波を出力して、海底の地形情報を取得し、該地形情報に基づいて自機が海底面に沿って航行するための制御情報を算出し、算出された制御情報に基づいて航行を制御するため、海底面に傾斜や起伏があったり、水中航走体がピッチ角を一定に保ちながら又はピッチ角を変化させながら航行する場合であっても、海底面に沿って航行することができる。
本発明の実施形態に係る水中航走体の平面図である。 同実施形態に係る水中航走体の側面図である。 マルチビームソーナーの構成図の一例である。 同実施形態に係る水中航走体がビームを送出しつつ、斜度が30°の海底面を、ピッチ角0度、海底面からの高度10mで航行する場合の模式図である。 同実施形態に係る水中航走体がビームを上記範囲に送出しつつ、斜度が30°の海底面を、ピッチ角30度、海底面からの高度10mで航行する場合の模式図である。 同実施形態に係る水中航走体が備える制御部の主な機能構成を示す図である。 前後の水平舵を逆相に制御した場合の舵状態を示す模式図である。 前後の水平舵を同相に制御した場合の舵状態を示す模式図である。 同実施形態に係る水中航走体の航行制御手段が有する水平舵の制御機能の説明図である。 同実施形態に係る水中航走体が海底面からの高度一定かつピッチ角一定で航行する場合の制御情報の算出手順について説明するための図である。 同実施形態に係る水中航走体が海底面からの高度一定かつピッチ角一定で航行する場合の制御情報の算出手順を示すフローチャートである。 同実施形態に係る水中航走体のピッチ角を変化させながら、水中航走体が海底面からの高度一定で航行する場合の制御情報の算出手順について説明するための図である。 同実施形態に係る水中航走体のピッチ角を変化させながら、水中航走体が海底面からの高度一定で航行する場合の制御情報の算出手順を示すフローチャートである。 水中航走体が水平方向に航行している時に17m先に回避すべき障害物が存在する場合の説明図である。 同実施形態に係る水中航走体が海底面の観測時に障害物判断と回避を行う手順について説明するための図である。 図15に示す状態よりも水中航走体が進行した状態において、海底面の観測時に障害物判断と回避を行う手順について説明するための図である。 同実施形態に係る水中航走体が中層を航行する場合に、高度制御を伴わない障害物判断と回避を行う手順について説明するための図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(水中航走体の構成)
図1は、本発明の実施形態に係る水中航走体1の平面図であり、図2は水中航走体1の側面図である。これらの図に示すように、水中航走体1は、水平面及び垂直面の運動を妨げないように、魚雷型形状を有している。
機体2の前部と後部の左右には、それぞれ水平舵3が設けられている。水平舵3は、断面視翼型を有する板状の部材である。これらの水平舵3は、舵角を変化させることにより、ピッチモーメント及び垂直力を発生させ、海底の斜面観測時におけるピッチ角制御及び高度制御用のアクチュエータとして機能する。
また、水中航走体1の前部及び後部には、垂直スラスタ4が設けられている。垂直スラスタ4は、機体2の上下方向に延びるスラスタトンネル4aと、このスラスタトンネル4aの略中央に配置されたスラスタプロペラ4bとを備えている。このスラスタプロペラ4bは、水中航走体1の後述する制御部8が駆動源(不図示)を制御することにより、正回転又は逆回転することによって、水中航走体1を潜航又は浮上させる。本実施形態では、垂直スラスタ4は、潜航又は浮上時における一定深度での待機及び最終的な障害物回避動作を行うために用いられる。
水中航走体1の最後尾には、機体2を推進させる推進器5が設けられている。
また、図2に示すように、水中航走体1の前方下部には、マルチビームソーナー(「複数音波送出手段」に対応)7が搭載されている。マルチビームソーナー7は、海中に100本程度の複数の超音波(以下「ビーム」ともいう)を送出し、海底面からの反射波を受波する。マルチビームソーナー7は各ビームに基づいて水中航走体1と海底面との間の距離等を演算し、当該距離情報を含む演算情報はケーブル等(不図示)を介し、水中航走体1の制御部8に取り込まれる。
図3は、マルチビームソーナー7の構成図の一例である。同図に示すように、マルチビームソーナー7は、送受波器71と、送受信制御部74とを備えている。
送受波器71は、ビームを送受信する手段として、例えば、図示せぬ複数の送波トランスデューサと、複数の受波トランスデューサとを備える。これらの送波トランスデューサ、受波トランスデューサはそれぞれ所定の間隔で配列されている。送受波器71は、送受信制御部74から入力される送信信号(電気信号)を超音波に変換して外部に送出し、外部からの反射波を受信信号(電気信号)に変換して送受信制御部74に出力する。
送受信制御部74は、予め設定された送信タイミングで送受波器71に送信信号を出力する。また、送受信制御部74は、受信タイミングで送受波器71からの受信信号を入力して、送受波器71が超音波を発信してから反射波を受信するまでの時間と水中音速に関する情報とに基づいて、水中航走体1と前記超音波が海底面に到達した地点との間の距離等を演算し、当該演算した距離情報を含む演算情報を水中航走体1の制御部8に出力する。
ここで、送受信制御部74は、水中航走体1の航行可能な最大ピッチ角(最大登坂降坂角度)がα°である場合、送受波器71から送出されるビームの範囲が、機軸に対して進行方向の上方へα°から、機軸に垂直な軸に対して進行方向とは反対側の下方へα°まで、の範囲となるように、送波指向性を制御する。ここで、ピッチ角とは、水平方向と機軸のなす角である。送波指向性を制御する方法としては、例えば、送受信制御部74が各送波トランスデューサに対して適切な位相差の駆動電流を与えることにより、ビームの送出角度を調整する。
本実施形態では、水中航走体1の航行可能な最大ピッチ角α°は30°とする。この場合、水中航走体1の前後方向へのビームの送出範囲(観測範囲)は150°となる。
図4は、水中航走体1が、ビームを上記範囲に送出しつつ、斜度が30°の海底面を、ピッチ角0度、海底面からの高度10mで航行する場合の模式図である。
図5は、水中航走体1が、ビームを上記範囲に送出しつつ、斜度が30°の海底面を、ピッチ角30度、海底面からの高度10mで航行する場合の模式図である。
図4に示すように、傾きが30°の海底面を、水中航走体1が海底面からの高度10mで航行し海底面を観測する場合、水中航走体1から水平方向に存在する海底面までの距離は17mである。この海底面は障害物として判断してはならず、一方、斜度の大きい海底面(障害物)は前もって確実に検出する必要がある。
このためには、観測航行のための高度情報と、前方の障害物情報とを広範囲に同時に取得する必要があり、水中航走体1の進行方向から機軸に垂直な下方向までを少なくとも含む範囲、好ましくは、上述した機体軸前方上方30°から機体軸垂直下方30°の150°範囲をカバーするマルチビームソーナー7を用いるのが好適である。この場合、図4及び図5の実線で示したビームを高度計測用ビームとして用い、点線で示したビームを障害物判定用ビームとして用いることができる。このようにマルチビームソーナー7から広い範囲に複数本のビームを送波することで、短時間で広い範囲の探索が可能となる。
なお、α°は水中航走体1の航行可能な最大ピッチ角に限らず、向かい潮、追い潮等の要因を考慮した任意の値を、マルチビームソーナー7に予め設定できるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、マルチビームソーナー7を複数音波送出手段として用いたが、複数本のビームを送信する手段と、反射波を受信する手段と、これらの送受波から距離を算出する演算手段とを備えており、ビームの送出範囲を調整できるものであれば、どのようなものを用いてもよい。また、水中航走体1は、図示していないが、自機1の姿勢を計測するためのセンサや、動力となる電源を備えている。
水中航走体1が備える制御部8は、マルチビームソーナー7や各種センサからの情報に基づいて各種演算を行い、水中航走体1の航行を制御する。図6には、制御部8の主な機能構成を示す。同図に示すように、制御部8は、地形情報取得手段81と、航行制御情報算出手段82と、航行制御手段83と、送出音波制御手段84と、を備えている。これらの機能は、制御部8が備えるCPU(Central Processing Unit)(不図示)が記憶装置(不図示)に記憶されたプログラムに従って処理を実行することにより実現される機能である。
地形情報取得手段81は、マルチビームソーナー7から送出された複数のビームの反射波を解析して、ビーム送出範囲の海底面の地形情報を取得する。
例えば、地形情報取得手段81は、マルチビームソーナー7から送出した複数のビームそれぞれが海底に到達した地点から水中航走体1までの高度、これらの高度の平均値、海底面の平均斜度、海底面(障害物)の斜度の険しさを示す指標である障害物斜度等を算出する。
航行制御情報算出手段82は、地形情報取得手段81により取得された海底面の地形情報に基づいて、水中航走体1が海底面に沿って航行するために必要な制御情報を算出する。この場合の制御情報としては、目標高度、機体垂直方向の力(垂直力)、ピッチモーメント、垂直力とピッチモーメントから算出される水平舵3の目標舵角等が存在する。
また、航行制御情報算出手段82は、地形情報取得手段81により算出された障害物斜度が水中航走体1の最大ピッチ角よりも大きい場合には、水中航走体1の高度を上昇させて障害物との衝突を避けるためのピッチ角を算出する。
また、航行制御情報算出手段82は、障害物との衝突を避けるためにピッチ角を変更した後も、地形情報取得手段81により算出された障害物斜度が水中航走体1の最大ピッチ角よりも大きい場合には、垂直スラスタ4を動作させて水中航走体1の高度を上昇させるための制御情報を算出する。そして、航行制御情報算出手段82は、算出した制御情報を航行制御手段83に出力する。
航行制御手段83は、航行制御情報算出手段82により算出された制御情報に基づいて、水平舵3の舵角や垂直スラスタ4等を制御し、水中航走体1の航行を制御する。
例えば、図7に示すように、航行制御手段83は、前後の水平舵3を逆相に制御することで、ピッチ角を変化させる制御や海底に対する高度保持制御に必要なピッチモーメント及び垂直力を得る。また、図8に示すように、航行制御手段83は、前後の水平舵3を同相に制御することで、ピッチ角を一定に保つ制御や海底に対する高度保持制御に必要なピッチモーメント及び垂直力を得る。
航行制御手段83は、潜航、浮上時には、必要なピッチ角をとって潜航、浮上する。海底面の観測時には、ピッチ角を変化させて航行するか、ピッチ角を一定にして航行する。
ピッチ角を変化させて航行する場合には、海底面の斜度に合わせてピッチ角を変更し、海底面に対する高度を保持しながら航行する。ピッチ角を一定に保持して航行する場合には、予め設定された一定のピッチ角で、高度を保持しながら航行する。
また、航行制御手段83は、左右の水平舵3の逆相作動により、水中航走体1のロール角一定保持の制御を行う。
図9は、航行制御手段83が有する水平舵3の制御機能を示す図である。航行制御手段83は、航行制御情報算出手段82により算出された目標舵角に基づいて、前水平舵制御系103により、前部の水平舵3を所定の角度回転させ、後水平舵制御系104により、後の水平舵を所定の角度回転させる。
図9に示すように、前水平舵制御系103及び後水平舵制御系104それぞれは、位置制御部105と、角速度制御部106と、電流制御部107と、ロータエンコーダ108と、モータ109と、微分処理部110と、を備えている。
位置制御部105は、航行制御情報算出手段82から入力された目標舵角と、ロータエンコーダ108のフィードバック信号と、の比較に基づき、モータ109の回転を制御する。角速度制御部106は、位置制御部105からの角速度指令値と、ロータエンコーダ108のフィードバック信号を微分処理部110で微分した角速度信号と、の比較に基づき、モータ109の角速度を制御する。電流制御部107は、角速度制御部106からの電流指令値と、モータ電流のフィードバック信号とに基づいて電流制御を行う。
本実施形態では、前部と後部それぞれに一組の水平舵3を設けているため、機体2の縦不安定モーメントを抑制し、安定した航行が可能となる。
これらの水平舵3の舵角を制御することにより、前後の水平舵3を協働させて、必要なピッチモーメント及び垂直力を発生させることができる。
なお、機体2の前部ではなく、中央部に一組の水平舵3を配置し、中央部の水平舵3は主に垂直力を発生させ、後部の水平舵3によりピッチ角を制御するようにしてもよい。この方式では、中央の水平舵3は垂直力制御用、後部の水平舵3は専らピッチ角制御用として、制御機能を独立させることができるため、制御系の構築が容易である。しかしながら、機器が密集し、配置上の制約が大きい機体中央部に設置する必要があり、また、基本的にこの水平舵3によってすべての垂直力を発生しなければならないことから、翼面積が大きくなるため、水中航走体1の投入・揚収作業や格納作業にとってはデメリットとなる。
なお、ピッチ角の制御は、垂直スラスタ4、浮力調整装置(不図示)、トリム調整装置(不図示)等により行ってもよいし、これらと水平舵3とを組み合わせることにより行ってもよい。
また、航行制御手段83は、航行制御情報算出手段82から入力された制御情報に垂直スラスタ4の制御情報が含まれている場合には、スラスタプロペラ4bの駆動源に信号を送信することにより、スラスタプロペラ4bを正回転又は逆回転させ、水中航走体1を浮上又は潜航させる。
送出音波制御手段84は、マルチビームソーナー7に制御信号を送信することにより、水中航走体1の高度が高くなるほど、水中航走体1の下方に送出するビームの本数を少なくするか、又は、下方に送出するビームの範囲を狭くする制御を行う。例えば、10mの高度では上述した範囲に送出し、20mの高度では水中航走体1の鉛直方向から水中航走体1の進行方向45°までの範囲に送出し、50mの高度では水中航走体1の鉛直方向前後10°の範囲に送出する。これは、高度が高くなるほど下方の海底面に衝突する可能性が低くなり、高度を正確に計測する必要がなくなるためであり、送出するビームの数を少なくして、消費電力を低減することができる。
次に、上記構成の水中航走体1が行う高度制御について説明する。
(高度制御(ピッチ角一定))
まず、図10及び図11を参照して、水中航走体1が海底面からの高度一定(H0)かつピッチ角一定(θ0)で航行する場合の制御情報の算出手順について説明する。
まず、地形情報取得手段81は、図10(a)に示すように、マルチビームソーナー7から送出された複数のビームが海底面に到達した地点のうち、機体鉛直直下の地点P0及び水中航走体1の前方下方地点P1、P2、P3、P4それぞれの位置から、水中航走体1の重心位置までの高度(重心高度)h0、h1、h2、h3、h4を算出する。
次に、地形情報取得手段81は、重心高度h0、h1、h2、h3、h4の平均高度Hm(a)を求める(図11のステップS11)。
次に、航行制御情報算出手段82は、水中航走体1の制御垂直力及び制御ピッチモーメントを以下に従って求める(図11のステップS12)。
高度偏差ΔH=H0−Hm(a) (H0:目標高度)
ピッチ角偏差Δθ=θ0−θ (θ0:目標ピッチ角)
制御垂直力Z=PID(ΔH)
制御ピッチモーメントM=PID(Δθ)
ここで、PID(ΔH)、PID(Δθ)は、それぞれの偏差に基づくPID演算であることを示す。PID演算とは、現在値と目標値の偏差に比例する値を出力する比例動作(Proportional Action)と、その偏差の積分に比例する値を出力する積分動作(Integral Action)と、その偏差の積分に比例する値を出力する微分動作(Derivative Action)との和を出力し、現在値を目標値に収束させる制御を行うための制御情報を求める演算である。なお、PID演算に限らず、現在値を目標値に収束させるための他のフィードバック演算を用いてもよい。
次に、航行制御情報算出手段82は、算出した制御垂直力Z、制御ピッチモーメントMを満足するように、前後の水平舵3の目標舵角を演算する(図11のステップS13)。
次に、航行制御情報算出手段82は、算出した水平舵3の目標舵角を制御情報として航行制御手段83に出力する。
図10(b)、(c)の地点においても同様に処理を行う。
(高度制御(ピッチ角変化))
次に、図12及び図13を参照して、水中航走体1のピッチ角を変化させながら、水中航走体1が海底面からの高度一定(H0)で航行する場合の制御情報の算出手順について説明する。
まず、地形情報取得手段81は、図12(a)に示すように、マルチビームソーナーから送出された複数の超音波が海底面に到達した地点のうち、機体鉛直直下の地点P0及び前方下方地点P1、P2、P3、P4それぞれの位置から水中航走体1までの距離h0、h1、h2、h3、h4を算出し、機体ピッチ角θを考慮して、海底面の平均斜度θsを求める(図13のステップS21)。
平均斜度θsは、例えば、地点P1から地点P2、地点P2から地点P3、地点P3から地点P4、地点P1から地点P3、地点P1から地点P4、地点P2から地点P4の斜度に重みをつけて、平均化して求める。
次に、航行制御情報算出手段82は、制御に必要な垂直力及びピッチモーメントを以下に従って求める(図13のステップS22)。
高度偏差ΔH=H0−H
ここで、H0は目標高度、H=h1/cosθ、h1は機体軸に直角方向の地点P1と機体との間の距離
ピッチ角偏差Δθ=θs−θ
制御垂直力Z=PID(ΔH)
制御ピッチモーメントM=PID(Δθ)
ここで、PID(ΔH)、PID(Δθ)は、それぞれの偏差に基づくPID演算であることを示す。
次に、航行制御情報算出手段82は、算出した制御垂直力Z、制御ピッチモーメントMを満足するように、前後の水平舵3の目標舵角を演算する(図13のステップS23)。
次に、航行制御情報算出手段82は、算出した水平舵3の目標舵角を制御情報として航行制御手段83に出力する。
図12(b)、(c)の地点においても同様に処理を行う。
この場合、海底面の傾きや凹凸に応じて、平均斜度θs(目標ピッチ角)が変化するため、水中航走体1のピッチ角は平均斜度θsに追従するように制御される。
なお、上述した高度制御においては、局所的な海底の細かな凹凸に反応して頻繁に水平舵3を作動させるのを避けるため、例えば、算出した目標舵角と現在の舵角が予め定めておいた閾値を超えた場合に、航行制御情報算出手段82が当該目標舵角を航行制御手段83に送信して、水平舵3を動作させるようにするとよい。
また、上述した高度制御では、ビーム毎の角度が15°と仮定した場合の好ましい計測地点の数として、地点P1、P2、P3、P4の4点を用いた場合について説明したが、計測地点の数はこれに限定されることはなく、例えば、高度が高い場合には計測地点を減らさずに角度範囲を狭くし、高度が低い場合には障害物の危険性が増すため計測地点を増やして前方の計測範囲を広げてもよい。
(障害物回避制御)
次に、水中航走体1が航行可能な最大ピッチ角30°を超える海底面を水中航走体1が回避する障害物回避制御について説明する。
図14に示すように、水中航走体1が水平方向に航行している時に、17m先に回避すべき障害物を発見した場合、回避のための時間猶予は約16秒(水中航走体1の航行速度が2ktの場合)である。この状況で水中航走体1が30°のピッチ角をとって回避する場合、水中航走体1が17m進む間の上昇高度は約10mである。また、水中航走体1を停止させて垂直スラスタ4で上昇し障害物を回避する場合でも、例えば水中航走体1の後方から1ktの潮流を受ける場合、約33秒後には障害物位置に達する。垂直スラスタ4による上昇速度は0.5kt程度であるから、この間の上昇量は約8mであり、障害物の高さが10mを超える場合、いずれの方法でも障害物を回避することができない。
このような事態を回避するため、本実施形態では、マルチビームソーナー7を用いて、事前に広範囲な海底を観測しつつ、以下に説明するように、水中航走体1は障害物斜度と水中航走体1の最大ピッチ角との比較結果に基づいて、前もって障害物回避動作を行う。
(海底面観測時の障害物判断)
図15を参照して、水中航走体1が海底面の観測時に障害物判断を行う手順について説明する。
まず、地形情報取得手段81は、マルチビームソーナー7から出力されるビームが海底面に到達する図15に示す地点P5~P9の障害物斜度を求める。
障害物斜度とは、障害物(海底面)の斜度の険しさを判断する指標である。例えば、地点P5から地点P6、地点P6から地点P7、…、地点P5から地点P7、地点P5から地点P8、…、地点P7から地点P9の斜度に重みを付けて、平均化して求める。或いは、ビームの照射範囲が広い場合や隣接する地点間の距離が長い場合には、地点間(地点Pnから地点P(n+1)、nは自然数)の斜度を、それぞれの地点間の障害物斜度として算出してもよい。
(高度制御(ピッチ一定)における回避処理)
水中航走体1のピッチ角を一定にして、障害物回避を行う場合、障害物斜度が30°(水中航走体1の航行可能な最大ピッチ角)以下ならば、航行制御手段83により、通常動作で観測航行を継続する。
海底面が傾斜している場合、水中航走体1の直下及び前方下方点による平均高度が変化するため、水中航走体1は、上述したように航行制御情報算出手段82により算出された制御情報に基づいて、航行制御手段83により高度制御を行い、上昇動作を行う。
障害物斜度が30°以上ならば、障害物回避動作を行う。具体的には、航行制御情報算出手段82は、水中航走体1の高度を上昇させて障害物との衝突を回避するために必要な目標ピッチ角を算出し、当該目標ピッチ角に対応する目標舵角を算出する。当該目標舵角を制御情報として航行制御手段83に出力する。
本実施形態では、図15に示す障害物Aについては、地点P6から地点P7の斜度が30°以下であるため、障害物回避動作を行わない。
障害物Bについては、地点P7から地点P8の斜度が30°を超えているため、障害物回避動作を行う。
障害物Cについては、地点P7から地点P9の斜度が30°以下であるため、この障害物回避動作を行わない。
図16は、図15に示す状態よりも水中航走体1が進行した状態を示している。
この時点では、障害物Aについては、地点P5’から地点P6’の斜度が30°を超えているため、障害物回避動作を行う。
障害物Bについては、地点P7’から地点P8’の斜度が30°を超えているため、障害物回避動作を行う。
障害物Cについては、地点P7’から地点P9’の斜度が30°以下であるため、障害物回避動作を行わない。
この障害物回避動作により、水中航走体1のピッチ角を目標ピッチ角に変更した後も、障害物斜度が30°を超える場合には、最終的な障害物回避動作に入る。具体的には、航行制御情報算出手段82は、推進器5を動作させて水中航走体1を減速又は停止させ、垂直スラスタ4を動作させて水中航走体1を上昇させるための制御情報を算出し、航行制御手段83に出力する。航行制御手段83は、当該制御情報に基づいて、推進器5の動作を減速又は停止させ、垂直スラスタ4のスラスタプロペラ4bを回転させて水中航走体1を上昇させる。
(高度制御(ピッチ角変化)における回避処理)
次に、水中航走体1のピッチ角を変化させて、障害物を回避する場合について説明する。
障害物傾度が30°以下ならば、通常動作で観測航行を継続する。この場合、上述したように、水中航走体1が直下及び前方下方点の海底面の平均斜度θsに沿うように、水中航走体1のピッチ角を変更する制御を行う。
障害物傾度が30°以上ならば、障害物回避動作を行う。具体的には、航行制御情報算出手段82は、水中航走体1の高度を上昇させて障害物との衝突を回避するために必要な目標ピッチ角を算出し、当該ピッチ角に対応する目標舵角を算出し、この舵角を制御情報として航行制御手段83に出力する。
この障害物回避動作により、水中航走体1のピッチ角を目標ピッチ角に変更した後も、障害物斜度が30°を超える場合には、上述した最終的な障害物回避動作に入る。
なお、上述した障害物回避では、地点P5、P6、…、P9の4点を計測地点として用いる場合について説明しているが、計測地点の数はこれに限定されることはなく、上述した高度制御で説明したように、高度やビーム間の角度等に応じて計測地点の数を任意に変更することができる。
以上説明したように、水中航走体1がピッチ角一定で航行する場合も、ピッチ角を変化させながら航行する場合も、機軸に対して進行方向の上方へ30°から、機軸に垂直な軸に対して進行方向とは反対側の下方へ30°までの150°の範囲にマルチビームソーナー7からビームを送出して、進行方向の海底面の地形を事前に把握することができるため、進行方向の海底面に傾斜や起伏(障害物)があっても、海底面に沿って航行することができる。
また、このようにマルチビームソーナー7を配置することにより、水中航走体1についてピッチ角一定及びピッチ変化のいずれの制御を行っても、マルチビームソーナー7は高度センサと障害物センサとしての両方の機能を果たすことができ、障害物を含めて海底面の斜面として捉えることにより、障害物回避と海底面観測を統合的に行うことができる。
なお、上述した実施形態では、水中航走体1が傾斜している海底面に沿って上昇する場合について説明したが、下降する場合にも同様に考えることができる。
また、上述した実施形態では、マルチビームソーナー7が送受信波に基づいて距離等を演算するとして説明したが、距離等を演算する装置はこれに限定されることはなく、例えば、水中航走体1の制御部がマルチビームソーナー7から受信した送受波の波形情報等に基づいて距離を演算してもよい。
(高度制御を伴わない中層航行時の障害物判断と回避)
次に、水中航走体1が中層を航行する場合に、高度制御を伴わない障害物判断と回避を行う手順について説明する。
マルチビームソーナー7から送出されるビームの反射波を解析することにより、図17に示すSC(Steep Climb)に示す範囲内に障害物が検出された場合は、水平舵3で最大ピッチ角をとって上昇し障害物を回避する。
一方、VA(Vertical Ascend)に示す範囲内に障害物が検知された場合には減速し、垂直スラスタ4により上昇回避する。
追潮の場合には、向い潮の場合よりも障害物への接近速度が速いため、SC、VAとも向い潮の場合に比べてより早い(遠い)段階で回避するように計画する。
1………水中航走体、2………機体、3………水平舵、4………垂直スラスタ、4a………スラスタトンネル、4b………スラスタプロペラ、7………マルチビームソーナー、71………送受波器、72x………送波トランスデューサ、73x………受波トランスデューサ、74………送受信機、741………送信部、742………受信部、743………送受信制御部、8………制御部、81………地形情報取得手段、82………航行制御情報算出手段、83………航行制御手段、84………送出音波制御手段。

Claims (9)

  1. 海中を航行する水中航走体において、
    自機の進行方向から機軸に垂直な下方向までを少なくとも含む範囲をカバーする複数本の超音波を送出する音波送出手段と、
    前記音波送出手段から送出された前記複数の超音波の反射波を解析して、超音波送出範囲の海底面の地形情報を取得する地形情報取得手段と、
    前記地形情報取得手段により取得された海底面の地形情報に基づいて、自機が海底面に沿って航行するために必要な制御情報を算出する航行制御情報算出手段と、
    前記航行制御情報算出手段により算出された制御情報に基づいて航行を制御する航行制御手段と
    を備えたことを特徴とする水中航走体。
  2. 予め設定されたピッチ角がα°である場合、前記音波送出手段から送出される複数の超音波の送出範囲は、機軸に対して進行方向の上方へα°から、機軸に垂直な軸に対して進行方向とは反対側の下方へα°まで、の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の水中航走体。
  3. 前記予め設定されたピッチ角は、自機が航行可能な最大ピッチ角であることを特徴とする請求項2に記載の水中航走体。
  4. 前記地形情報取得手段は、
    前記音波送出手段から送出された複数の超音波それぞれが海底に到達した地点から自機までの高度の平均値を算出し、
    前記航行制御情報算出手段は、
    自機が海底面に沿って航行するための目標高度を算出し、該算出した目標高度と、前記地形情報取得手段により算出された高度の平均値との偏差を算出し、該偏差に基づいてフィードバック演算を行うことにより、前記目標高度とするために必要な垂直力を算出することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の水中航走体。
  5. 前記航行制御情報算出手段は、
    自機のピッチ角を一定に保った状態で航行制御する場合に、該一定に保つべきピッチ角と現在のピッチ角との偏差を算出し、該偏差に基づいてフィードバック演算を行うことにより、前記一定のピッチ角とするために必要なピッチモーメントを算出することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の水中航走体。
  6. 前記地形情報取得手段は、
    前記音波送出手段から送出された複数の超音波の反射波に基づいて、海底面の平均斜度を算出し、
    前記航行制御情報算出手段は、
    自機のピッチ角と、前記地形情報取得手段により算出された平均斜度との偏差を算出し、該偏差に基づいてフィードバック演算を行うことにより、自機が海底面に対する高度を一定に保った状態で航行するために必要なピッチモーメントを算出することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の水中航走体。
  7. 前記地形情報取得手段は、前記音波送出手段から送出された複数の超音波それぞれが海底面に到達した地点間の斜度である障害物斜度を算出し、
    前記航行制御情報算出手段は、
    前記地形情報取得手段により算出された障害物斜度が、自機が航行可能な最大ピッチ角よりも大きい場合には、自機の高度を上昇させて海底面との衝突を避けるための制御情報を算出することを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の水中航走体。
  8. 自機を潜航及び浮上させる垂直スラスタを備え、
    前記航行制御情報算出手段は、
    前記障害物斜度が前記最大ピッチ角よりも大きい場合には、
    前記垂直スラスタを動作させて自機の高度を上昇させるための制御情報を算出することを特徴とする請求項7に記載の水中航走体。
  9. 前記音波送出手段から送出される音波の数を制御する送出音波制御手段を備え、
    前記送出音波制御手段は、自機の高度が高くなるほど、下方に送出する前記複数の超音波の数を少なくすることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の水中航走体。
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