JP5759162B2 - 動きベクトル検出装置、動きベクトル検出方法及び補正装置及びプログラム - Google Patents

動きベクトル検出装置、動きベクトル検出方法及び補正装置及びプログラム Download PDF

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本発明は、動きベクトル検出装置、動きベクトル検出方法及び補正装置及びプログラムに関する。
ビデオカメラなどの動画像を撮影する撮像装置において、特にレンズを望遠側にズームしたときに、手ブレによって画像にぶれが生じてしまう。このような手ブレによる画像のぶれを防止するために、撮影した画像信号から画像の動きベクトルを検出し、この動きベクトルに基づいて画像のぶれを補正する方法が提案されている。
画像の動きベクトルを検出する手段として、従来、相関演算に基づく相関法やブロックマッチング法が知られている。ブロックマッチング法では、まず、入力された画像信号を複数の適当な大きさのブロック領域(例えば8画素×8ライン)に分割し、このブロック単位で前のフィールド(またはフレーム)の一定範囲の画素との差を計算する。更に、この差の絶対値の和が最小となる前のフィールド(またはフレーム)のブロックを探索する。そして、画面間の相対的なずれが、そのブロックの動きベクトルを示している。
しかし、画像信号から動きベクトルを検出して手ブレを補正する方法では、被写体の動きが手ブレによるブレと誤判別された場合、手ブレ補正が被写体の動きにつられてしまうおそれがある。そこで、画面内から検出される動きベクトルについて、手ブレによる動きベクトルと移動被写体の動きによって生じる動きベクトルとの判別を精度良く行う方法が提案されている(特許文献1を参照)。
特開2009-147757号公報
上記の提案方法では、一方向に動く移動被写体であれば手ブレによるベクトルと移動被写体の動きによって生じる動きベクトルとの判別を精度良く行うことができる。しかし、移動被写体の動きが一方向でない場合、即ち動き方向が画面内で切り替わる場合や、複数の移動被写体が画面内でクロスした動きをする場合等では、精度が落ちるおそれがある。係る精度の低下は、移動被写体の動きによって生じる動きベクトルを、手ブレによる動きベクトルとして誤判別した場合に起こると考えられる。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、本発明は、手ブレによる動きベクトルを検出した画面内の領域を随時利用して、動きベクトルの検出精度を高める技術を提供する。
上記課題を解決するための本発明は、
処理対象の画像データを複数のブロック領域に分割し、分割されたブロック領域ごとに動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、
前記動きベクトル検出手段が検出した複数の動きベクトルを、方向成分ごとに、その大きさを階級とする度数分布上に振り分け、度数の大きさと階級間の距離に基づいて、前記ブロック領域ごとの動きベクトルを1つ以上のグループに分類する動きベクトル分類手段と、
前記動きベクトル分類手段により分類された結果、前記ブロック領域ごとの動きベクトルのグループが複数のグループに分類された場合に、該複数のグループから1つのグループを選択し、該選択したグループにおける1つの動きベクトルを、前記処理対象の画像データの背景領域の動きベクトルを表す代表ベクトルに決定する代表ベクトル決定手段と、
前記1つのグループに分類された動きベクトルが検出されたブロック領域の、前記画像データにおける位置情報を記憶するブロック領域記憶手段とを備え、
前記代表ベクトル決定手段は、前記ブロック領域記憶手段が記憶する前記処理対象の画像データの前に処理された画像データにおける位置情報に対応するブロック領域において検出された動きベクトルのみに基づく度数分布上で度数が最大となる動きベクトルを前記代表ベクトルに決定し、
前記代表ベクトル決定手段は、代表ベクトルに基づいて前記画像データにおける画像ブレを補正する補正手段に前記決定した代表ベクトルを供給することを特徴とする。
本発明によれば、手ブレによる動きベクトルを検出した画面内の領域を随時利用して、動きベクトルの検出精度を高めることができる。
発明の実施形態に対応する撮像装置のシステム構成例を示すブロック図。 発明の実施形態に対応する代表ベクトル検出部の概略構成を示すブロック図。 撮影した現フィールドと動きベクトル検出のためのブロック領域との関係、及び、検出した動きベクトルの例を示す図。 動きベクトルの度数分布表の一例を示した図。 発明の実施形態に係る、撮影した現フィールドと動きベクトル検出のためのブロック領域との関係、検出した動きベクトル、及び、動きベクトルの度数分布表の一例を示した図。 発明の実施形態に係る代表ベクトル決定処理の一例を示すフローチャート。 発明の実施形態に係る、移動被写体が移動した後の画像と動きベクトル検出ブロック領域との関係、及び、検出した動きベクトルの例を示す図。 発明の実施形態に係る、前フィールドの背景領域を考慮した場合と考慮しない場合とでの度数分布表の対比の一例を示した図。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、発明の実施形態における撮像装置のシステム構成例を示すブロック図である。図1の撮像装置において、各ブロックは専用ロジック回路やメモリを用いてハードウェア的に構成されてもよい。或いは、信号処理やメカの制御を行うブロックについては、メモリに記憶されている処理プログラムをCPU等のコンピュータが実行することにより、ソフトウェア的に構成されてもよい。
図1において、変倍レンズ群(ズームレンズ)11は焦点距離を変えて変倍を行う。レンズ群(フォーカスレンズ)12は、焦点調節機能と変倍による焦点面の移動を補正するいわゆるコンペ機能を兼ね備える。撮像素子13は、レンズ群11・12を介して結像された光学的な被写体像を光電変換して映像信号として出力する。例えばCCDやCMOSなどとして構成できる。
カメラ信号処理部14は、アナログ信号処理部とデジタル信号処理部からなる。アナログ信号処理部は、撮像素子13で得られた信号に所定の処理を施してアナログ撮像信号を生成するものである。例えば、CDS(co-related double sampling:相関二重サンプリング)部、AGC(Automatic Gain Control)部等から構成されている。デジタル信号処理部は、A/D変換器によりアナログ撮像信号をデジタル信号に変換し、ガンマ補正、ホワイトバランス等、所定の信号処理をしたデジタル映像信号を生成する。画像メモリ15は、信号処理されたフィールド又はフレームの画像データを記憶するメモリである。レコーダ部16は、記録媒体(メモリカード、ハードディスク、DVD、磁気テープなど)に映像信号を記録する記録装置、表示装置(液晶パネルやビューファインダ)に映像信号を出力表示する表示装置、及びそれらの制御部などを含む。
代表ベクトル検出部17は、カメラ信号処理部14で信号処理された画像データから、代表となる動きベクトルを検出する。メモリ読出制御部18は、代表ベクトル検出部17から出力される動きベクトルに基づいて記録または表示する画像データの範囲を決定する。メモリ読出制御部18で決定された範囲だけが画像データとして切り出され、画像メモリ15からレコーダ部16へ出力される。システム制御部19は、撮像装置全体を制御する。
ズーム制御部32は、ズームモータ31を駆動するためのドライブ部を有し、システム制御部19からの制御に応じてズームモータ31を駆動する。ズームモータ31は、ズーム制御部32の出力に基づいて、ズームレンズ11を駆動する。フォーカス制御部34は、フォーカスモータ33を駆動するためのドライブ部を有し、システム制御部19からの制御に応じてフォーカスモータ33を駆動する。フォーカスモータ33は、フォーカス制御部34の出力に基づいて、フォーカスレンズ12を駆動する。
次に、動きベクトルの検出について説明する。図2は、発明の実施形態に対応する代表ベクトル検出部17の概略構成を示すブロック図である。図1と同一符号は同一構成要素を示している。まず、動きベクトルの検出対象となるフィールド(又はフレーム、以下同じ)単位の画像信号(カメラ信号処理部14から出力されるデジタル映像信号)が画像メモリ15及び空間周波数成分を抽出するフィルタ102に加えられる。画像メモリ15は画像信号を一時記憶する。フィルタ102は画像信号から動きベクトル検出に有用な空間周波数成分を抽出する。即ち、画像信号の低空間周波数成分及び高空間周波数成分を除去する。
フィルタ102を通過した画像信号は2値化部103に加えられる。2値化部103は、画像信号をゼロレベルを基準として2値化する。具体的には出力信号の符号ビットを出力する。2値化された画像信号は、相関演算部104及び1フィールド期間遅延手段としてのメモリ105に加えられる。相関演算部104には、更にメモリ105より前フィールドの画像信号が加えられる。相関演算部104はブロックマッチング法に従い、画像信号を例えば8x8画素のブロック領域に分割し、ブロック単位に現フィールドと前フィールドとの相関演算を行い、その結果の相関値を動きベクトル検出部106に加える。動きベクトル検出部106は、相関演算部104で算出された相関値からブロック単位の動きベクトルを検出する。具体的には相関値が最小となる前フィールドのブロックを探索し、その相対的なずれを動きベクトルとしている。
動きベクトル分類部107は、動きベクトル検出部106でブロックごとに検出された複数の動きベクトルからベクトルの大きさごとの頻度を示す度数分布表を作成し、その結果に基づいて動きベクトルをグループごとに分類する。度数分布表の作成及びグループごとの分類についての詳細は後述する。代表ベクトル決定部108は、動きベクトル分類部107の分類結果から画像ブレと判断される代表ベクトルを決定する。また、代表ベクトルとして決定した動きベクトルが検出されたブロック領域の位置情報を、ブロック領域記憶メモリ109に出力する。ブロック領域記憶メモリ109は、代表ベクトル決定部108から出力されたブロック領域の位置情報を記憶し、次のフィールドの処理において、位置情報を動きベクトル分類部107に出力する。
代表ベクトル決定部108は、決定した画面全体の代表となる動きベクトルをメモリ読みだし制御部22に加える。メモリ読みだし制御部22は動きベクトルに応じて画像の動きが相殺されるように画像メモリ15の読みだし位置を制御し、画像メモリ15から画像ブレが補正された画像信号が出力される。
なお上記は、フィールド単位で画像が切換わる場合を例にして説明した。これに限らず、動きベクトルは画像の切り換わり周期に応じて現在の画像と前の画像との比較相関によって検出されるため、フレームレートが異なる場合やスローシャッター時などは、その露出時間に対する画像の切り換わり周期に応じて処理を行う。
次に、動きベクトル分類部107の動作について説明する。図3(a)は、撮影画像とその画面上に動きベクトル検出のためのブロック領域(太線で示した枠)を示した一例の図である。図3(b)は、図3(a)の画像に対して、ブロック領域ごとの動きベクトルを検出した結果の例を示す図である。動きベクトル検出部106からは、図3(b)に示すようなブロックごとの動きベクトルが検出される。図4は、全ブロック領域について、動きベクトルのX方向(画面の横方向)とY方向(画面の縦方向)のそれぞれの成分の大きさに対する頻度を示す度数分布表(ヒストグラム)である。動きベクトル分類部107は、動きベクトル検出部106から出力されるブロックごとの動きベクトルについて、図4に示す度数分布表を作成する。
より具体的には、度数分布表の横軸を動きベクトルの方向と大きさ(成分ごと)とし、所定の大きさ(範囲)ごとに区切って度数分布上の階級を設定し横軸座標値とする。検出された各ブロックの動きベクトルは、その方向と大きさによりどの階級に属するのかが判定され、各度数としてプロットされる。図3(b)の例によれば、画面内に8x5のブロックがありトータル40個の動きベクトルが検出される。そして、40個の動きベクトルを大きさに基づいてそれぞれが属する階級に振り分けてプロットすることで、各階級の度数(頻度)を得ることができる。なお、各範囲を持つ階級の階級値としては、その階級の上限値と下限値の中間値を用いることができる。
画面内に移動被写体がある場合は、例えば図5(a)のような画像となり、動きベクトルの検出結果は図5(b)に示すようになる。この時の度数分布表を作成すると、図5(c)に示すように2つのピークが存在する形となる。なお、図5(c)では、X方向のみを示したが、Y方向も同様に度数分布表が生成される。
ここで、度数分布表から検出された動きベクトルをグループに分類する方法について説明する。図5(c)のような度数分布表に対して、プロット402、プロット406のような極値(ピーク)を探索する。ただし、この極値は予め定められた度数pを超えるもの(所定度数以上)であることとする。そして、極値が複数見つかった場合、階級間の距離(ベクトルの大きさの差に対応)が所定値cを超える(所定値以上ベクトルの大きさが異なる)ものであるかを判別する。所定値cを超えているものであればそれらは互いに別のグループと判定し、所定値cを超えていなければ同一グループと判定する。このようにして判定したグループは、その中で最も大きな度数を示すベクトルの大きさをそのグループを代表する動きベクトルとする。なお、所定値cは、動きベクトルの検出誤差よりも大きな値に設定される。
図5(c)の場合、極値はプロット402とプロット406であり、これらは度数pを超えるものである。そして、これらのベクトル差はdであり、所定値cよりも大きいので、別のグループであると判定できる。一方、度数pを越えるプロット401はプロット402に対して所定値cを超えるものではないため、極値402と同一グループであると判定される。また、度数pを超えないプロット403、プロット407は、それぞれ極値402と406に対して所定値cの範囲内であるため、プロット403は極値402と、プロット407は極値406とそれぞれ同一グループであると判断される。このようにして、各ブロックごとに検出された動きベクトルは、階級間距離に応じて1つ以上のグループに分類され、グループごとに代表する動きベクトルを求めることができる。
上記に示した度数分布表の作成と動きベクトルのグループの分類が、動きベクトル分類部107で行われる。また、画面内の中でブロック領域記憶メモリ109に記憶されているブロック領域(ここで記憶されている領域は、前フィールドで背景領域と判断されたブロック領域)だけから、同様な度数分布表の作成と動きベクトルのグループ分類も行う。
次に、発明の実施形態に対応する代表ベクトル決定処理について、図6に示すフローチャートを用いて説明する。まず、S601において、動きベクトル分類部107が現フィールド(現在の処理対象の画像データ)について、度数分布上で複数グループの動きベクトルを検出したか否かを判別する。複数グループが検出されていれば(S601で「YES」)S602に進み、検出されていなければ(S601で「NO」)S608に進む。S608では、頻度数最大となる動きベクトルを代表ベクトルとして決定し本処理を終了する。
S602では、前フィールド(直前の画像データ)でも複数グループの動きベクトルが検出されたか否かを判定する。この判定は、ブロック領域記憶メモリ109に、直前の画像データにおけるブロック領域の位置情報が格納されているか否かに基づいて判定できる。複数ブロックが直前フィールドで検出されていれば、S607における処理でブロック領域の位置情報が記憶されるからである。
もし前フィールドで複数グループが検出されていなければ(S602で「NO」)S603に進み、検出されていれば(S602で「YES」)S604に進む。S603では、グループごとの頻度数の合計が最も多くなるグループを選択し、グループの各動きベクトルに対応するブロックで特定される領域を背景領域とみなす。また、グループを代表する動きベクトルを背景ベクトルとして、S606に進む。ここで、グループを代表する動きベクトルは、グループ内で度数が最大となる1つの動きベクトルである。
S603の処理について図5(c)の度数分布表の例で説明すると、プロット401〜403のグループが頻度数最大となるので、このグループに対応するブロックで特定される領域を背景領域と判定する。そして、このグループを代表する動きベクトル(プロット402を示すベクトルの大きさ)が背景ベクトルとなる。
次にS604では、動きベクトル分類部107が、ブロック領域記憶メモリ109に記憶されているブロック領域だけから度数分布表を算出する。このときブロック領域記憶メモリ109に記憶されている領域は、前フィールドで背景領域と判断されたブロック領域である。そして、算出した度数分布表から頻度数最大となる動きベクトルを検出する。本処理の詳細は後段で図7及び図8を参照して説明する。
続くS605では、S604で検出した動きベクトルを含むグループを現フィールドの背景領域と判定し、該グループを代表する動きベクトルを背景ベクトルに決定しS606に進む。続くS606では、S603又はS605で背景ベクトルに決定された動きベクトルを代表ベクトルに決定する。続くS607では、背景領域として分類されたグループの動きベクトルを検出したブロック領域をブロック領域記憶メモリ109に記憶する。
なお、上記の実施形態では直前のフィールドで複数のグループが検出されていたか否かをS602で判定していたが、当該処理をスキップして、直接S604を実行しても良い。この場合、S603も省略され、S607において、代表ベクトルと同一グループの動きベクトルを検出したブロック領域をブロック領域記憶メモリ109に記憶する。よってS608の処理の終了後は、S607に移行する。
また、上記S603では、グループごとの頻度数が最大のグループを背景領域として採用した。これは移動被写体が基本的には画面外から入ってくるため、最初に移動被写体が検出される状況では移動被写体領域の画面内に占める割合は背景領域に対して小さいという考え方による。しかし、この部分の処理としては、公知の処理を用いて前フィールドで採用された代表ベクトルに近い動きベクトルを採用するなど、別の処理を用いてもかまわない。
次に、上記S604及びS605の処理について、図7を参照して説明する。図7(a)は、図5(a)の直後のフィールドを示しており、移動被写体(ここでは「バス」)が画面右方向に移動した状態になっている。このときに検出される動きベクトルの一例を図7(b)に示す。図7(b)を図5(b)と比較すると、バスの移動に基づく動きベクトルを示す領域が増えていることがわかる。その一方で、バスが写っていない背景領域のベクトルも依然として存在している。
次に図8を参照して動きベクトルの度数分布表について説明する。図8(a)は、画面全体の動きベクトルについて度数分布表を作成した結果を示している。プロット801〜803が1つのグループ、プロット806〜808がもう1つのグループを示している。これは、どちらかが背景領域の動きベクトルのグループであり、もう一方が移動被写体の動きベクトルのグループであると考えられる。
ここで、移動被写体の動きについて考えると、移動被写体は画面内で動くものではあるが、よほど高速に動くものでなければ通常のフィールドの更新周期に対して画像間で大きく位置がずれることは考えにくい。また超高速で動くものについては、その動きベクトルを検出することは却って困難であり、その被写体の動きを誤検出する可能姓は極めて低いと考えられる。従って、前フィールドで背景領域と判断された画面領域において、現フィールドでは移動被写体によって占められることになった部分が多少はあったとしても、そのほとんどの領域は現フィールドでも背景領域であると考えられる。
具体的に図7(a)を参照すると、図7(a)では図5(a)のフィールド内で背景領域と判定されたブロック領域を斜線で示している。斜線領域に写っている被写体を確認すれば、大半が背景であることがわかる。この斜線領域に属するブロックの動きベクトルのみにつき度数分布表を作成した結果が図8(b)である。図8(b)において度数pを超えている極値は812だけである。この極値812に従ってグループ分類しても811〜813のグループが頻度が大きいことがわかる。すなわち、前フィールドの背景領域だけの度数分布表で頻度最大のプロット812を示す動きベクトルが、現フィールドの背景領域の動きベクトルであると判定できる。
図8(a)と(b)の結果を比較すると、図8(a)のプロット801〜803のグループが、図8(b)のプロット812と同じ動きベクトルを含んでおり、このグループが背景領域に対応していると判定できる。プロット801〜803のグループは画面全体の頻度数ではプロット806〜808の頻度数より低いので、単純な頻度数では識別できない。しかし、前フィールドの判別結果による背景領域に判定領域を絞り込むことで、現フィールドでも効率的に背景領域を判別できる。すなわち、移動被写体が画面の多くを占めたとしても、このようなアルゴリズムは有効であると言える。
また、仮に移動被写体の移動方向が変化したり、複数の移動被写体が画面内でクロスするシーンを撮影する場合であっても、前フィールドにおける背景領域に絞り込んで現フィールドの処理を行なうので、被写体自体の移動方向の影響を受けにくい。これは、被写体の移動方向が切り替わる際の被写体のフィールド内での移動量は相対的に少なくなり、背景領域に対する影響がより小さくなるためである。また、複数の被写体が画面内でクロスする場合であっても、前フィールド内での被写体単体の移動量に大きな変化はなく、やはり背景領域に対する影響は少ないために、被写体自体の移動方向の影響を受けにくい。
以上のように、発明の実施形態によれば、前フィールドの判別結果による背景領域の動きベクトル情報を用いることによって、現フィールドでも背景領域を精度良く判別することができる。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (6)

  1. 処理対象の画像データを複数のブロック領域に分割し、分割されたブロック領域ごとに動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、
    前記動きベクトル検出手段が検出した複数の動きベクトルを、方向成分ごとに、その大きさを階級とする度数分布上に振り分け、度数の大きさと階級間の距離に基づいて、前記ブロック領域ごとの動きベクトルを1つ以上のグループに分類する動きベクトル分類手段と、
    前記動きベクトル分類手段により分類された結果、前記ブロック領域ごとの動きベクトルのグループが複数のグループに分類された場合に、該複数のグループから1つのグループを選択し、該選択したグループにおける1つの動きベクトルを、前記処理対象の画像データの背景領域の動きベクトルを表す代表ベクトルに決定する代表ベクトル決定手段と、
    前記1つのグループに分類された動きベクトルが検出されたブロック領域の、前記画像データにおける位置情報を記憶するブロック領域記憶手段と
    を備え、
    前記代表ベクトル決定手段は、前記ブロック領域記憶手段が記憶する前記処理対象の画像データの前に処理された画像データにおける位置情報に対応するブロック領域において検出された動きベクトルのみに基づく度数分布上で度数が最大となる動きベクトルを前記代表ベクトルに決定し、
    前記代表ベクトル決定手段は、代表ベクトルに基づいて前記画像データにおける画像ブレを補正する補正手段に前記決定した代表ベクトルを供給する
    ことを特徴とする動きベクトル検出装置。
  2. 前記代表ベクトル決定手段は、さらに、
    前記処理対象の画像データの直前の画像データについて前記動きベクトル分類手段が分類を行った結果、複数のグループに分類されない場合には、前記動きベクトル分類手段による前記度数分布上で度数が最大となる動きベクトルを前記代表ベクトルに決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の動きベクトル検出装置。
  3. 前記代表ベクトル決定手段は、さらに、
    前記動きベクトル分類手段による分類の結果、前記ブロック領域ごとの動きベクトルのグループが1つのグループに分類された場合、該1つのグループにおいて、前記動きベクトル分類手段による前記度数分布上で度数が最大となる動きベクトルを前記代表ベクトルに決定する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の動きベクトル検出装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の動きベクトル検出装置を備えることを特徴とする撮像装置。
  5. 動きベクトル検出装置における動きベクトル検出方法であって、
    前記動きベクトル検出装置の動きベクトル検出手段が、処理対象の画像データを複数のブロック領域に分割し、分割されたブロック領域ごとに動きベクトルを検出する動きベクトル検出工程と、
    前記動きベクトル検出装置の動きベクトル分類手段が、前記動きベクトル検出工程において検出された複数の動きベクトルを、方向成分ごとに、その大きさを階級とする度数分布上に振り分け、度数の大きさと階級間の距離に基づいて、前記ブロック領域ごとの動きベクトルを1つ以上のグループに分類する動きベクトル分類工程と、
    前記動きベクトル検出装置の代表ベクトル決定手段が、前記動きベクトル分類工程において分類された結果、前記ブロック領域ごとの動きベクトルのグループが複数のグループに分類された場合に、該複数のグループから1つのグループを選択し、該選択したグループにおける1つの動きベクトルを、前記処理対象の画像データの背景領域の動きベクトルを表す代表ベクトルに決定する代表ベクトル決定工程と、
    前記動きベクトル検出装置の前記代表ベクトル決定手段が、代表ベクトルに基づいて前記画像データにおける画像ブレを補正する補正手段に、前記決定された代表ベクトルを供給する工程と、
    前記動きベクトル検出装置のブロック領域記憶手段が、前記1つのグループに分類された動きベクトルが検出されたブロック領域の、前記画像データにおける位置情報を記憶するブロック領域記憶工程と
    を備え、
    前記代表ベクトル決定工程では、前記ブロック領域記憶手段が記憶する前記処理対象の画像データの前に処理された画像データにおける位置情報に対応するブロック領域において検出された動きベクトルのみに基づく度数分布上で度数が最大となる動きベクトルが前記代表ベクトルに決定される
    ことを特徴とする方法。
  6. 請求項5に記載の動きベクトル検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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