JP5758708B2 - 自動変速機の制御モジュール - Google Patents
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Description
従来より、自動変速機の内部の油圧制御装置の上部に配置され、各種センサ信号に基づいて電磁油圧制御弁等の制御部品を動作させて自動変速機の変速制御を行う制御モジュールが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の制御モジュールは、図16および図17に示したように、モールド樹脂101に電子部品およびリード端子(ターミナル102)が封止された自動変速機用電子制御ユニット(TCU)と、モールド樹脂103に配線部材である複数のバスバー104が成形された配線ユニットと、内部にTCUおよび配線ユニットを収容するハウジング(カバー105、ベース部材106)とにより構成されている。
配線ユニットのバスバー104は、その中間部がモールド樹脂103に埋設されている。そして、バスバー104には、モールド樹脂103の側面からTCU側に突出して露出した露出部111、およびモールド樹脂103の側面からコネクタ107側に突出して露出した露出部112を有している。
そこで、特許文献1に記載の制御モジュールは、ターミナル102とバスバー104との導通接合部(溶接部)を、絶縁性を有する合成樹脂製の樹脂一体部品(絶縁部材)であるカバー105とベース部材106との間に形成される空間内に入れて、カバー105と複数の絶縁壁113、114との間に形成される端子収容室115に各導通接合部を個別に収容し、カバー105の内壁面と複数の絶縁壁114の先端とを溶着固定することで、導電性異物が跨がって堆積した場合の端子間ショートおよび配線間(導体間)ショートを防止している。
ところが、特許文献1に記載の制御モジュールにおいては、制御モジュール内、特にTCUおよび配線ユニットへのオイルの浸入を抑制するために、TCUおよび配線ユニットを液密的に取り囲む大型のハウジング(カバー105、ベース部材106)が、TCUおよび配線ユニットの上下に必要になるので、部品点数や組付工数が多く、製品コストが上昇するという問題があった。
また、導電性異物が隣接する端子間または隣接する配線間に跨がって堆積した場合の短絡を防止するために、カバー105の内壁面と複数の絶縁壁114の先端とを溶着して、バスバー104を個別に収容する端子収容室115を隙間なく取り囲むようにしているので、ハウジング(カバー105、ベース部材106)に非常に高精度な樹脂成形が必要になる。これにより、製品コストが更に上昇するという問題がある。
この場合、隣接する2つの端子収容室115内に流入した導電性異物によって隣接する端子(ターミナル102)間または隣接する配線(バスバー104)間の短絡(ショート)が発生する可能性がある。
自動変速機の制御モジュールは、自動変速機の変速制御を行う集積回路を収納するパッケージと、このパッケージから外側へ向けて突出して露出した複数の第1端子を有する第1導体群と、この第1導体群の各第1端子にそれぞれ導通接合される複数の第2端子を有する第2導体群と、パッケージを搭載する平面状の搭載面を有する金属ベース板と、この金属ベース板の搭載面との間に所定距離を隔てて対向して配置された第1絶縁体と、第1導体群の各第1端子および第2導体群の各第2端子と金属ベース板との間に配置された第2絶縁体とを備えている。
第2絶縁体の第2壁体と第1絶縁体との間には、第1隙間を介して外部と連通し、且つ第1導体群の各第1端子および第2導体群の各第2端子を収容する第2隙間が形成されている。
第1隙間および第2隙間は、第1隙間よりも第2隙間の方が大きくなるように設定されている。
また、第1導体群の各第1端子および第2導体群の各第2端子と金属ベース板との間に第2絶縁体を配置したことにより、第2隙間内に収容される導体(第1導体群の各第1端子、第2導体群の各第2端子)と金属ベース板との間が絶縁される。
また、第1導体群の各第1端子および第2導体群の各第2端子を第2隙間内に収容し、且つ外部と第2隙間とを連通する第1隙間よりも第2隙間の方が大きくなるように設定したことにより、第1隙間を経由して第2隙間に対する作動油の出入りが許容される。これにより、第2隙間内における異物(例えば粒子状のコンタミ等の導電性異物)の堆積を抑制できる。
したがって、隣接する導体間(隣接する第1端子間、隣接する第2端子間)が、作動油中に混入した異物によって短絡することを抑制できる。
請求項3に記載の発明によれば、複数の導通接合部を第2隙間内に内に収容し、且つ外部と第2隙間とを連通する第1隙間よりも第2隙間の方が大きくなるように設定している。
請求項4に記載の発明によれば、複数の導通接合部と金属ベース板との間を第2絶縁体が絶縁している。
これによって、第1隙間を経由して第2隙間に対する作動油の出入りが許容される。これにより、第2隙間内における異物(例えば粒子状のコンタミ等の導電性異物)の堆積を抑制できる。
したがって、隣接する導体間(隣接する第1端子間、隣接する第2端子間、隣接する導通接合部間)が、作動油中に混入した異物によって短絡することを抑制できる。
また、第1導体群の各第1端子、第2導体群の各第2端子および複数の導通接合部と金属ベース板との間に第2絶縁体を配置したことにより、第2隙間内に収容される導体(第1導体群の各第1端子、第2導体群の各第2端子、複数の導通接合部)と金属ベース板との間が絶縁される。
これによって、複数の第1端子の表面に絶縁材を施したことにより、隣接する第1端子間の絶縁のために、大型の樹脂一体部品が必要なく、また、樹脂一体部品に高精度な樹脂成形が必要なくなるので、製品コストを低減することが可能となる。
また、第2隙間内に収容される導体(第1導体群の各第1端子)と金属ベース板との間に作動油中に混入した異物(例えば粒子状のコンタミ等の導電性異物)が跨がって堆積した場合であっても、複数の第1端子の表面に絶縁材が設けられているので、第2隙間内に収容される導体(第1導体群の各第1端子)と金属ベース板との間を絶縁することができる。
なお、絶縁材を、例えば絶縁性を有する合成樹脂を主体とする絶縁性接着剤(または絶縁性塗布膜または絶縁性塗布液)によって形成しても良い。
これによって、複数の第1端子の各根元部分を確実に絶縁できる。つまり隣接する第1端子間を確実に絶縁できるので、作動油中に混入した異物による、隣接する第1端子間の短絡(ショート)を防止することが可能となる。
請求項7に記載の発明によれば、複数の第1端子には、複数の導通接合部近傍から複数の第1端子の各先端部分までの間に、絶縁材から露出した露出部がそれぞれ設けられている。
第2絶縁体は、外部側から複数の第1端子の各先端部分を経て各露出部近傍まで延設されている。この第2絶縁体は、複数の第1端子の各露出部(絶縁材により被覆されていない非被覆部分)と金属ベース板との間を絶縁している。
請求項9に記載の発明によれば、第1導体群のうちの隣接する第1端子間および第2導体群のうちの隣接する第2端子間を隔離する隔壁を第1絶縁体(の表面)に設けている。 これによって、隣接する導体間(隣接する第1端子間、隣接する第2端子間)の絶縁距離を長くとることができるので、作動油中に混入した異物(例えば粒子状のコンタミ等の導電性異物)が、隣接する導体間(隣接する第1端子間、隣接する第2端子間)に跨がって堆積する可能性が低くなる。これにより、隣接する導体間(隣接する第1端子間、隣接する第2端子間)の短絡(ショート)を抑制することができる。
なお、隣接する第1端子の一方の第1端子と隣接する第2端子の一方の第2端子とが導通接合しており、また、隣接する第1端子の他方の第1端子と隣接する第2端子の他方の第2端子とが導通接合している。
また、隔壁の高さは、高い程、隣接する導体間(隣接する第1端子間、隣接する第2端子間)の絶縁距離が長くなるので、隣接する導体間(隣接する第1端子間、隣接する第2端子間)の絶縁性をより向上できる。
請求項11に記載の発明によれば、第2絶縁体は、金属ベース板の搭載面上に、且つ集積回路を収納するパッケージの隣りに熱かしめにより結合されている。
請求項12に記載の発明によれば、第2絶縁体は、金属ベース板の搭載面上に、且つ集積回路を収納するパッケージの隣りにスナップフィットにより結合されている。
クランク部は、前記金属ベース板の平面方向と平行な方向に延びるX方向隙間、および前記金属ベース板の平面方向と平行な方向に対して垂直な方向に延びるY方向隙間を有している。
請求項14に記載の発明によれば、自動変速機で使用する作動油中に混入した異物の所定長さをLとし、X方向隙間の幅をXとし、Y方向隙間の高さをYとしたとき、
X方向隙間の幅(X)およびY方向隙間の高さ(Y)が、
Y<−X√{1/(X/L)2/3 −1}+L√{1−(X/L)2/3 }
の関係を満たすように設定されている。
これによって、第1隙間を経由して第2隙間に対する作動油の出入りが許容される。これにより、第2隙間内における異物(例えば粒子状のコンタミ等の導電性異物)の堆積を抑制できる。
また、所定長さ(L)以上の異物が第1隙間を通って第2隙間内に侵入し難くなる。
したがって、隣接する導体間(隣接する第1端子間、隣接する第2端子間)が異物によって短絡することを抑制できる。
これによって、X方向隙間の幅(X)およびY方向隙間の高さ(Y)が同一寸法となるので、X方向隙間の幅(X)とY方向隙間の高さ(Y)とが互いに異なる寸法のものと比べて、製造し易く、生産性を向上することができる。
請求項16に記載の発明によれば、異物の所定長さ(L)が、1.0mmである。
これによって、所定長さL=1.0mm以上の異物が、第1隙間を通って第2隙間内に侵入できなくなる。
すなわち、第2隙間内で異物(例えば粒子状のコンタミ等の導電性異物)が堆積したときの、第1導体群の各第1端子または第2導体群の各第2端子と第2壁体(周辺構造物)との間隔(M)を、M>Lとなるように設定している。
これにより、所定長さ(L)以上の長い異物は、第1隙間を通って第2隙間内に侵入することが困難となっている。
また、第1隙間を通って第2隙間内に侵入できた所定長さ(L)未満の短い異物は、第1導体群の各第1端子または第2導体群の各第2端子を短絡させ得る長さがない。つまり第1導体群の各第1端子または第2導体群の各第2端子と第2壁体(周辺構造物)との間を異物が橋渡しすることができないので、隣接する導体間(隣接する第1端子間または隣接する第2端子間)の短絡を防止することができる。
これによって、金属ベース板の搭載面上にパッケージを直接搭載した場合、集積回路で発生した熱を金属ベース板の放熱部を通して外部へ効率良く放熱させることができる。これにより、集積回路の十分な放熱性を確実に確保することが可能となる。
請求項19に記載の発明によれば、第2導体群の各第2導体と第1絶縁体が、絶縁性を有するモールド材(例えば合成樹脂)による一体成形で構成されている。なお、第1絶縁体は、第2絶縁体に対して別体で構成されている。
請求項20に記載の発明によれば、第1絶縁体に、外部または内部との電気的な接続を行うコネクタを設けている。
請求項21に記載の発明によれば、第2絶縁体が、絶縁性を有するモールド材(例えば合成樹脂)による一体成形で構成されている。なお、第2絶縁体は、第1絶縁体に対して別体で構成されている。
本発明は、オイル中に混入した導電性異物による、隣接する導体間(隣接する第1端子間、隣接する第2端子間)の短絡(ショート)を防止するという目的を、第1導体群の各第1端子、第2導体群の各第2端子を第2隙間内に収容し、且つ第1隙間よりも第2隙間の方が大きくなるように設定したことで実現した。
図1ないし図8は本発明の実施例1を示したもので、図1は電子制御モジュールを示した図で、図2は金属ベース板に対する制御ユニットの締結構造を示した図である。
自動変速機は、ハウジング、油圧制御装置、レンジ検出装置および電子制御モジュール(自動変速機の電子制御モジュール)を備えた所謂電子制御式の自動変速機(オートマチックトランスミッション)が採用されている。
自動変速機のハウジングは、自動変速機ケース(トランスミッションケース)とオイルパンとを組み合わせて構成されている。
オイルパンは、自動変速機で使用する作動油(自動変速機油、ATF、オイル)を内部に蓄えている。
そして、自動変速機は、各摩擦係合要素の係合または解放の組み合わせに従ってシフトレンジが切り替わる。これにより、自動変速機の変速制御が実行される。
ここで、本実施例では、自動変速機のシフトレンジとして、駐車(パーキング:P)レンジ、後進(リバース:R)レンジ、中立(ニュートラル:N)レンジおよび前進(ドライブ:D)レンジが用意されている。
バルブボディは、複数の電磁油圧制御弁を保持するバルブ保持部材であって、複数の電磁油圧制御弁とマニュアルバルブを挿入する複数のバルブ挿入溝、およびこれらのバルブ挿入溝にそれぞれ連通する油路を有している。
油圧制御装置および電子制御モジュールは、自動変速機ケースの下部に取り付けられるオイルパンの内部に設置されている。つまり電子制御モジュールは、バルブボディと共にオイル中に浸漬されている。
電磁油圧制御弁は、ライン油圧を入力すると共に、入力したライン油圧を調圧して出力するスプールバルブと、このスプールバルブを駆動するアクチュエータであるリニアソレノイドとを備えている。
レンジ検出装置は、ディテント機構とレンジセンサユニットとを組み合わせて構成されている。ディテント機構は、セレクトレバーによるレンジ位置の選択に応じてマニュアルバルブのスプールをその軸線方向に往復移動させるディテントプレート等を有している。 レンジセンサユニットは、電子制御モジュールに一体的に組み付けられている。
なお、レンジ検出装置のレンジセンサユニットの詳細は後述する。
絶縁ハウジング2は、絶縁ブロック5〜7との間に第1〜第3バスバー側の第1隙間を形成する上部壁体(第1壁体)11、および絶縁ブロック8との間に第4バスバー側の第1隙間を形成する上部壁体(第1壁体)11を有する第1絶縁体(第1絶縁ブロック)である。
絶縁ブロック8は、絶縁ハウジング2との間に、第4バスバー側の第1隙間を介して外部と連通する第2隙間を形成する下部壁体(第2、第3壁体)12を有する第2、第5絶縁体(第2、第5絶縁ブロック)である。
第1隙間とは、外部に向けて開口し、且つ外部と第2隙間とを連通する連通部(連通路)13のことである。また、第2隙間とは、第1隙間を介して外部と連通する収納部(端子収納室、収納空間)14のことである。
そして、金属プレート3の搭載面上には、制御ユニットの絶縁パッケージ1が直接搭載されている。
ここで、制御ユニットと配線ユニットとの第1結合体Aは、金属プレート3とセンサユニットとの第2結合体Bに、複数の締結ボルト10等を用いて締め付け固定(締結固定)されている。
なお、第1結合体Aは、金属プレート3と絶縁ハウジング4とが締結固定された後に、TCUの下面と金属プレート3の上面とが接触するように、金属プレート3の上面に複数の締結ボルト10等により締結固定される。
締結ボルト10は、第1結合体(制御ユニット+配線ユニット)Aを第2結合体(金属プレート3+センサユニット)Bに螺子締結するための締結部材である。
これにより、複数の締結ボルト10を用いて金属プレート3と複数のブラケット9を締結する際に、配線ユニットの絶縁ハウジング2の下面と金属プレート3の上面との間に複数のブラケット9が挟み込まれて保持される。
絶縁パッケージ1は、絶縁性を有するモールド樹脂材(例えばエポキシ樹脂(EP)等の熱硬化性樹脂(絶縁性樹脂)を主体とする合成樹脂)によって一体的に形成されている。この絶縁パッケージ1の内部には、多数の電子部品(特に電子制御回路)と配線パターンにより構成される集積回路(IC)チップ、およびこのICチップをダイパット上に搭載するリードフレームがモールド樹脂材により樹脂封止されている。
ここで、モールド樹脂材、つまり絶縁パッケージ1は、リードフレームの隣接するインナリード間、ICチップの隣接する電極パッド間や導体(配線)間を絶縁する。
アウタリードは、絶縁パッケージ1の周囲(側面)から外部(外側)に向けて突出して絶縁パッケージ1の外部に露出したTCUリード端子21〜24を有している。
TCUリード端子21〜24は、複数の第1端子(第1ターミナル)を構成している。 なお、本実施例の制御ユニットの詳細は、後述する。
センサユニットの絶縁ハウジング4および配線部材である第5バスバー(センサターミナル)は、絶縁性を有するモールド樹脂材による一体成形で構成されている。また、絶縁ハウジング4は、金属プレート3および絶縁ハウジング2に締結固定されている。
第1〜第5バスバーは、例えば銅合金またはアルミニウム合金等の金属導体板である。これらの第1〜第5バスバーは、導電性を有する金属薄板をプレス成形機で打ち抜き成形を行い、この打ち抜き成形と同時または打ち抜き成形後に所定の部位で折り曲げ成形を行うことで製造される。
第5バスバーは、複数のターミナル38にそれぞれ導通接合される複数のターミナル(第3端子)41、絶縁ハウジング4の内部に埋設保持された複数の配線導体(第3導体)42、および絶縁ハウジング4から突出して露出した複数のターミナル43等をそれぞれ備えている。
また、複数のTCUリード端子21〜24の表面には、絶縁材26がそれぞれ塗布されている。なお、複数のTCUリード端子21〜24の各導通接合部25近傍から各先端部分までの間には、絶縁材26から導体部分が露出した端子露出部27が設けられている。
センサユニットの絶縁ハウジング4には、絶縁性を有する合成樹脂(絶縁材料)製の樹脂基板である回路基板44が溶着固定されている。この回路基板44には、複数のスルーホール45が形成されている。また、絶縁ハウジング4には、蓋部材である樹脂カバー46が取り付けられている。
なお、本実施例の配線ユニットおよびセンサユニットの詳細は、後述する。
金属プレート3は、その板厚方向の他端側(放熱部側に対して反対側)に平面状の搭載部52を有している。
金属プレート3には、締結ボルト10のボルト軸部に形成される外周ネジと螺合するネジ孔53が形成されている。
金属プレート3には、電子制御モジュールをバルブボディに締結固定するための締結部材である締結ボルト(図示せず)が挿通するボルト挿通孔54が形成されている。
複数のボルト挿通孔54のうちの一部のボルト挿通孔54は、2つのブラケット55、56を上下に貫通するように形成されている。
また、金属プレート3のブラケット55、56間には、絶縁ハウジング4の絶縁ブロック(嵌合凸部)6が嵌合する嵌合凹部57が形成されている。
なお、金属プレート3の詳細は、後述する。
制御ユニットの絶縁パッケージ1は、金属プレート3の搭載部52の搭載面上に直接接触するように搭載されている。
制御ユニットは、少なくともCPU、ROM、RAM等の機能を具備したマイクロコンピュータを制御回路基板上に実装して構成されている。
CPUは、ROM等のメモリに格納された制御プログラムを実行することで、自動変速機の変速動作を制御する。
マイクロコンピュータは、ICチップに、スイッチング素子と共に設けられている。
絶縁パッケージ1の内部には、ICチップと、このICチップの各電極パッドに導通接合されるリードフレームと、ICチップの導体パターンとリードフレームのインナリードとを接続するボンディングワイヤ(または導電性接着剤)とが収納されている。
リードフレームの回路基板側に位置する部分は、絶縁パッケージ1内に位置して、電子部品に電気的に接続されるインナリードとして働く。
また、リードフレームの回路基板側に対して逆側に位置する部分は、絶縁パッケージ1の4つの側面から四方に向けて突出して絶縁パッケージ1の外部で露出するアウタリード(複数のTCUリード端子21〜24)として働く。
ここで、複数のTCUリード端子21〜24の表面には、銅メッキまたは無電解ニッケルメッキが施されている。
絶縁材26は、複数のTCUリード端子21〜24の各根元部分から各導通接合部25近傍までの間の、複数のTCUリード端子21〜24の表面(周囲)を被覆するようにそれぞれ塗布(形成)されている。
なお、絶縁材26の最薄部分の膜厚は、5μm以上が望ましい。
なお、複数のTCUリード端子21〜24の各導通接合部25近傍から各先端部分までの間には、絶縁材26から導体部分が露出した端子露出部27が設けられている。
配線ユニットの絶縁ハウジング2には、制御ユニットと外部機器との電気的な接続を行う外部コネクタ、および制御ユニットと内部機器との電気的な接続を行う内部コネクタが一体的に設置されている。
外部コネクタは、自動変速機外部の電子機器(電子部品)または制御機器(電気部品)との電気的な接続を行うためのもので、絶縁ハウジング2の上面から外部(相手側コネクタとの嵌合方向(コネクタ接続方向))へ向けて延設された各筒状のハウジング64を有している。ここで、自動変速機外部の電子機器または制御機器とは、外部電源、外部電子部品(エンジン制御ユニット(ECU)、各種センサ、電子回路基板等)のことである。
なお、ハウジング64内には、複数のターミナル37の根元部分(付け根部)を相互に絶縁(隔離)するという目的で、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂(絶縁性樹脂)を主体とする封止材65が充填されている。
なお、ハウジング66内に、複数のコネクタ端子(ターミナル)の根元部(付け根部)を相互に絶縁(隔離)するという目的で、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂(絶縁性樹脂)を主体とする封止材を充填しても良い。
第1〜第4バスバーは、絶縁ハウジング2の表面(図示下面)で露出した第1〜第4露出部であり、TCUリード端子21〜24にそれぞれ導通接合されるターミナル31〜34を備えている。
ターミナル31〜34は、絶縁ハウジング2の下面からリードフレームの各ターミナル側に段付きで突き出して部分的に露出した樹脂表面露出部分である。また、ターミナル31〜34は、各配線導体35、36の一端側に設けられている。
第2、第3バスバーは、ターミナル33、34側に対して反対側に、絶縁ハウジング2の表面(側面)からセンサユニット側に突出して絶縁ハウジング2の外部に露出した端子露出部であるターミナル(内部接続端子、第2、第3接続端子)を備えている。
第4バスバーは、ターミナル34側に対して反対側に、絶縁ハウジング2の表面(側面)からセンサユニット側に突出して絶縁ハウジング2の外部に露出した端子露出部である第2ターミナル(内部接続端子、第4接続端子)38を備えている。
ここで、配線ユニットの絶縁ハウジング2の下面(TCUリード端子21〜24に対向する対向面)には、複数のTCUリード端子21〜24、複数の導通接合部25、複数のターミナル31〜34を個別に収容する複数の端子収容凹部、およびこれらの端子収容凹部を隔離して、複数のTCUリード端子21〜24、複数の導通接合部25、複数のターミナル31〜34を各々相互に隔離する複数の第1〜第4絶縁壁(隔壁)71〜74が一体的に形成されている。
なお、第1〜第4バスバーの各ターミナル31〜34は、各端子収容凹部の底面の中心部(端子装着部)上で露出している。
また、複数の端子収容凹部の制御ユニット側には、配線ユニットに対するTCUの組み付け時、つまり複数のターミナル31〜34にTCUリード端子21〜24の各導通接合部25を重ね合わせる時に、TCUリード端子21〜24の各導通接合部25が挿通する開口部が設けられている。
第5バスバーの表面には、錫メッキが施されている。
第5バスバーは、絶縁ハウジング4の表面で部分的に露出したターミナル41を備えている。このターミナル41は、絶縁ハウジング4の上面からTCUリード端子24側に段付きで突き出して部分的に露出した端子露出部である。
複数の配線導体42は、絶縁ハウジング4の内部にモールド樹脂材によるインサートにより固定(埋設保持)されている。これにより、隣接する配線導体42間が電気的に絶縁される。
基板収容凹部の内部には、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂(絶縁性樹脂)を主体とする封止材が充填されている。封止材は、導体パターンが印刷された回路基板44、この回路基板44に表面実装される3つのホール素子、回路基板44の導体パターンに半田付けされるターミナル41を樹脂封止している。
なお、第5バスバーの各ターミナル43は、各端子収容凹部の底面の中心部(端子装着部)上で露出している。
複数の端子収容凹部の上部開口部には、例えばポリアミド(PA)またはポリフェニレンサルファイド(PPS)等の絶縁性樹脂(絶縁材料)製の樹脂カバー46が取り付けられている。
回路基板44の導体パターンには、少なくともシフトポジションセンサ61を構成する3つのホール素子が電気的に接続されている。
回路基板44には、絶縁ハウジング4の基板収容凹部の底面から突出する嵌合ピンに嵌合する嵌合孔が形成されている。嵌合ピンの軸線方向の先端側は、嵌合孔を貫通して回路基板の外面(上面)から突き出した後に熱かしめ等により潰される。これにより、絶縁ハウジング4の基板収容凹部の底面に回路基板44が固定される。
樹脂カバー46と絶縁ハウジング2との間の隙間には、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂(絶縁性樹脂)を主体とする封止材77が充填されている。
案内部は、電子制御モジュールの絶縁ハウジング4に一体的に形成されたベース81と2本のガイドレール82とからなる。
可動部は、2本のガイドレール82に往復直線移動可能に支持されたレンジセンサスライダ(以下スライダと略す)83、およびこのスライダ83に一体的に形成された入力軸84を有している。スライダ83には、3列の磁石パターンが埋設されている。入力軸84は、マニュアルバルブのスプールの一端部に係合している。
また、絶縁ハウジング4には、シフトポジションセンサ61を構成する3つのホール素子の他に、タービン回転センサ(入力軸回転センサ)62および出力軸回転センサ(車速センサ)63が搭載されている。
金属プレート3は、制御ユニット、特にICチップ等の電子部品で発生した熱を外部(バルブボディ)に放熱する放熱部51、および制御ユニット、特に絶縁パッケージ1を直接搭載する搭載部52を有し、制御ユニットの絶縁パッケージ1よりも大きい放熱面積を備えている。
放熱部51は、例えば電子制御モジュールの外面(表面)に放熱可能に露出している。これにより、制御ユニット、特に電子部品で発生した熱を、電子制御モジュールの外部のバルブボディに効率良く放熱することができる。
センサユニットの絶縁ハウジング4の上面には、上部壁体85の表面(図示下面)との間に所定隙間を隔てて対向して配置される下部壁体86が一体的に形成されている。
上部壁体85の凸部と下部壁体86の凹部との間の迷路状の隙間(第3隙間)87には、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂(絶縁性樹脂)を主体とする封止材88が充填されている。
なお、隙間87は、後述する第4バスバー側の連通部13に連通している。
絶縁ハウジング2は、絶縁ブロック5〜8との間に、各端子収容凹部の外部に向けて開口した連通部13を形成する上部壁体11を有する第1構造体である。絶縁ブロック5〜8は、絶縁性を有するモールド樹脂材(例えばポリアミド(PA)またはポリフェニレンサルファイド(PPS)等の合成樹脂)により一体的に形成されている。
絶縁ハウジング4は、金属プレート3の嵌合凹部57内に嵌め込まれる凸状の絶縁ブロック(第2、第3構造体)6を備えている。
また、絶縁ブロック5〜7は、リードフレームの各TCUリード端子21〜23、複数の導通接合部25および第1〜第3バスバーの各ターミナル31と金属プレート3との間に配置されている。これにより、リードフレームの各TCUリード端子21〜23、複数の導通接合部25および第1〜第3バスバーの各ターミナル31と金属プレート3との間が電気的に絶縁される。
また、絶縁ブロック5〜7は、各第1収容凹部の外部から複数のTCUリード端子21〜23の各先端部分を経て各端子露出部27近傍まで延設されている。これにより、複数のTCUリード端子21〜23の各端子露出部27(絶縁材26により被覆されていない非被覆部分)と金属プレート3との間が電気的に絶縁される。
絶縁ブロック8は、リードフレームの各TCUリード端子24、複数の導通接合部25および第4バスバーの各ターミナル34と金属プレート3との間に配置されている。これにより、リードフレームの各TCUリード端子24、複数の導通接合部25および第4バスバーの各ターミナル34と金属プレート3との間が電気的に絶縁される。
収納部14は、TCUリード端子21〜24、複数の導通接合部25、第1〜第4バスバーの各ターミナル31〜34を収容する端子収納部(端子収納空間)を構成している。 本実施例では、連通部13の流路断面積(流路高さ×流路幅)よりも収納部14の流路断面積(流路高さ×流路幅)の方が大きくなるように設定されている。
以上のように、本実施例の自動変速機で使用するオイル中に浸漬される電子制御モジュールにおいては、リードフレームの各TCUリード端子21〜24、複数の導通接合部25、第1〜第4バスバーの各ターミナル31〜34を収納部14内に収容し、且つ連通部13の流路断面積(流路高さ×流路幅)よりも収納部14の流路断面積(流路高さ×流路幅)の方が大きくなるように設定したことにより、隣接する導体間(隣接するTCUリード端子21〜24間、隣接する導通接合部25、隣接するターミナル31〜34間)の絶縁のために、大型の樹脂一体部品(絶縁部材)が必要なく、また、樹脂一体部品(絶縁部材)に高精度な(樹脂)成形が必要なくなるので、製品コストを低減することができる。
また、金属プレート3の搭載面上に絶縁ブロック5〜8を設置したことにより、収納部14内に収容される導体(リードフレームの各TCUリード端子21〜24、複数の導通接合部25、第1〜第4バスバーの各ターミナル31〜34)と金属プレート3との間を絶縁することができる。
これによって、複数のTCUリード端子21〜24の各根元部分を確実に絶縁できる。つまり隣接するTCUリード端子21〜24間を確実に絶縁できるので、細粒コンタミによる、隣接するTCUリード端子21〜24間の短絡(ショート)を防止することができる。
また、隣接する端子間(隣接するTCUリード端子21〜24間)の絶縁のために、大型の樹脂一体部品(絶縁部材)が必要なく、また、樹脂一体部品(絶縁部材)に高精度な(樹脂)成形が必要なくなるので、製品コストを低減することができる。
これによって、制御ユニット、特にICチップ等で発生した熱を金属プレート3を通して外部(バルブボディ)へ効率良く放熱させることができる。これにより、制御ユニット、特にICチップ等の十分な放熱性を確実に確保することができる。
また、収納部14内に収容される導体(リードフレームの各TCUリード端子21〜24)と金属プレート3との間に細粒コンタミが跨がって堆積した場合であっても、複数のTCUリード端子21〜24の表面に絶縁材26が塗布されているので、収納部14内に収容される導体(リードフレームの各TCUリード端子21〜24)と金属プレート3との間を絶縁することができる。
これによって、隣接する導体(隣接するTCUリード端子21〜24間、隣接する導通接合部25間、隣接するターミナル31〜34間)の絶縁距離を長くとることができる。これにより、隣接する導体間(隣接するTCUリード端子21〜24間、隣接する導通接合部25間、隣接するターミナル31〜34間)に多数の細粒コンタミが跨がって堆積する可能性が低くなる。
したがって、隣接する導体(隣接するTCUリード端子21〜24間、隣接する導通接合部25間、隣接するターミナル31〜34間)の短絡(ショート)を防止することができる。
これによって、隣接する導体(隣接するターミナル38間、隣接する導通接合部25間、隣接するターミナル41間)の絶縁距離を長くとることができる。これにより、隣接する導体間(隣接するターミナル38間、隣接する導通接合部25間、隣接するターミナル41間)に多数の細粒コンタミが跨がって堆積する可能性が低くなる。
したがって、隣接する導体(隣接するターミナル38間、隣接する導通接合部25間、隣接するターミナル41間)の短絡(ショート)を防止することができる。
本実施例の金属プレート3は、絶縁ハウジング4の絶縁ブロック(嵌合凸部)8が嵌合する嵌合凹部57を有している。この嵌合凹部57は、ブラケット55、56間に形成されている。
本実施例の絶縁ハウジング2は、絶縁ブロック5〜7との間に、各端子収容凹部の外部に向けて開口した連通部13を形成する上部壁体(第1壁体)11を有している。
絶縁ハウジング4には、金属プレート3の嵌合凹部57内に嵌め込まれる凸状の絶縁ブロック8が一体的に形成されている。
絶縁ブロック5〜7は、金属プレート3の搭載部52の搭載面上に、且つ制御ユニットの絶縁パッケージ1の隣りに熱かしめにより結合されている。
絶縁ブロック5は、金属プレート3の搭載部52の搭載面上に、且つ制御ユニットの絶縁パッケージ1の隣りに一体的に設けられている。また、絶縁ブロック5は、リードフレームの各TCUリード端子21、複数の導通接合部25および第1バスバーの各ターミナル31と金属プレート3との間を絶縁している。また、絶縁ブロック5は、複数の絶縁壁71の各第1収容凹部の外部から複数のTCUリード端子21の各先端部分を経て各端子露出部27近傍まで延設されている。
絶縁ブロック5〜7は、その表面(下面)から図示下方へ向けて突出する一対の嵌合ピン94〜96をそれぞれ有している。これらの嵌合ピン94〜96は、嵌合孔91〜93にそれぞれ嵌合するように設けられている。
そして、嵌合ピン94〜96の軸線方向の先端側は、嵌合孔91〜93を貫通して金属プレート3の外面(下面)から突き出した後に熱かしめ等により潰される。これにより、金属プレート3と絶縁ブロック5〜7とが固定される。
本実施例の絶縁ブロック5〜7は、金属プレート3の搭載部52の搭載面上に、且つ制御ユニットの絶縁パッケージ1の隣りにスナップフィットにより結合されている。
具体的には、実施例2の嵌合ピン94〜96の代わりに、弾性変形が可能な突起97〜99が設けられている。
本実施例の絶縁ハウジング2は、絶縁ブロック5〜8との間に、各端子収容凹部の外部に向けて開口した連通部13を形成する上部壁体(第1壁体)11を有する第1構造体である。
絶縁ブロック5〜7は、絶縁ハウジング2との間に、連通部13を介して外部と連通する収納部14を形成する下部壁体(第2壁体)12を有する第2〜第5構造体である。この絶縁ブロック5〜7は、金属プレート3の搭載部52の搭載面上に、且つ制御ユニットの絶縁パッケージ1の隣りに一体的に設けられている。
クランク部15は、図示上下方向に真っ直ぐに延びる流路16、および図示左右方向に真っ直ぐに延びる流路17を有している。
流路16は、金属プレート3の搭載部52の平面方向に対して平行な方向(X方向)の隙間を有している。
流路17とは、金属プレート3の搭載部52の平面方向に対して直交する方向(Y方向)の隙間を有している。
また、収納部14内への侵入を防止できる長い導電性異物(コンタミ)の所定長さ(L1)は、1.0mmである。
なお、クランク部15の流路16のX方向隙間(X)および流路17のY方向隙間(Y)は、共に導電性異物の所定長さ(L)の0.35倍未満に設定されていることが望ましい。また、上記の構造を、絶縁ブロック5〜7だけでなく、絶縁ブロック8にも設けても良い。
これによって、所定長さ(L)以上の異物が連通部13のクランク部を通って収納部14内に侵入し難くなる。
したがって、隣接する導体間(隣接するTCUリード端子21〜24間、隣接する導通接合部25間、隣接するターミナル31〜34間)が、細粒コンタミによって短絡することを抑制できる。つまり細粒コンタミによる、隣接する導体間(隣接するTCUリード端子21〜24間、隣接する導通接合部25間、隣接するターミナル31〜34間)の短絡(ショート)を抑制することができる。
また、収納部14に侵入できない導電性異物の所定長さ(L)を、1.0mmとすることにより、所定長さL=1.0mm以上の異物が、連通部13のクランク部15を通って収納部14内に侵入できなくなる。
すなわち、細粒コンタミが収納部14内で堆積したときの、リードフレームの各TCUリード端子21〜24と絶縁ブロック5〜7の下部壁体12との間隔(M)を、M>Lとなるように設定している。
これにより、所定長さ(L)以上の長い導電性異物は、図13に示したように、連通部13のクランク部15を通って収納部14内に侵入することができなくなる。
すなわち、少なくとも複数のTCUリード端子21〜24、複数の導通接合部25、第1〜第4バスバーの各ターミナル31〜34を収容する収納部14の入口部である連通部13の流路断面積(または容積)を狭く、内部空間である収納部14の流路断面積(または容積)を広く設定することで、如何なる種類の物体(導電性異物)に対しても確実に隣接する導体間(隣接するTCUリード端子21〜24間、隣接する導通接合部25、隣接するターミナル31〜34)の短絡(ショート)を防止することができる。
本実施例では、リードフレームの各TCUリード端子21〜24の表面に例えば絶縁性接着剤、絶縁性塗料、絶縁性塗布剤等の絶縁材26を塗布しているが、導通接合部25、第1〜第4バスバーの各ターミナル31〜34、導通接合部39の表面に例えば絶縁性接着剤、絶縁性塗料、絶縁性塗布剤等の絶縁材を塗布しても良い。
また、第1〜第4バスバーの各ターミナル31〜34の表面に例えば絶縁性接着剤、絶縁性塗料、絶縁性塗布剤等の絶縁材を塗布しても良い。
また、第5バスバーの各ターミナル41、43の表面に例えば絶縁性接着剤、絶縁性塗料、絶縁性塗布剤等の絶縁材を塗布しても良い。
また、第1隙間である連通部13の流路16を金属プレート3の平面方向に垂直な方向(直角方向)に対して傾斜するように形成しても良い。
また、第1隙間である連通部13の流路17を金属プレート3の平面方向に平行な方向(水平方向)に対して傾斜するように形成しても良い。
また、第1隙間である連通部13の形成方向において2回以上の屈曲部(クランク部)を設けても良い。
また、第1隙間である連通部13を所定の曲率半径を有する円弧状の曲線流路としても良い。
2 絶縁ハウジング(第1構造体)
3 金属プレート(金属ベース板)
4 絶縁ハウジング
5 絶縁ブロック(第2構造体)
6 絶縁ブロック(第2、第3構造体)
7 絶縁ブロック(第2、第4構造体)
8 絶縁ブロック(第2、第5構造体)
11 上部壁体(第1壁体)
12 下部壁体(第2壁体)
13 連通部(第1隙間)
14 収納部(第2隙間)
15 クランク部
16 流路(X方向隙間)
17 流路(Y方向隙間)
21 TCUリード端子(第1導体群の各第1端子、第1ターミナル)
22 TCUリード端子(第1導体群の各第1端子、第1ターミナル)
23 TCUリード端子(第1導体群の各第1端子、第1ターミナル)
24 TCUリード端子(第1導体群の各第1端子、第1ターミナル)
25 導通接合部
26 絶縁材
27 端子露出部
31 ターミナル(第2導体群の各第2端子、第2ターミナル)
32 ターミナル(第2導体群の各第2端子、第2ターミナル)
33 ターミナル(第2導体群の各第2端子、第2ターミナル)
34 ターミナル(第2導体群の各第2端子、第2ターミナル)
35 配線導体(第2導体群の各第2導体)
36 配線導体(第2導体群の各第2導体)
37 第1〜第4ターミナル
38 第1〜第4ターミナル
39 導通接合部
41 ターミナル
42 配線導体
43 ターミナル
51 金属プレートの放熱部
52 金属プレートの搭載部
71 絶縁壁(隔壁)
72 絶縁壁(隔壁)
73 絶縁壁(隔壁)
74 絶縁壁(隔壁)
76 絶縁壁(隔壁)
Claims (21)
- 自動変速機の内部に搭載される自動変速機の制御モジュールにおいて、
(a)前記自動変速機の変速制御を行う集積回路を収納するパッケージと、
(b)このパッケージから外側へ向けて突出して露出した複数の第1端子を有する第1導体群と、
(c)この第1導体群の各第1端子にそれぞれ導通接合される複数の第2端子を有する第2導体群と、
(d)前記パッケージを搭載する平面状の搭載面を有する金属ベース板と、
(e)この金属ベース板の搭載面との間に所定距離を隔てて対向して配置されて、前記第2導体群の各第2導体を保持する第1絶縁体と、
(f)前記第1導体群の各第1端子および前記第2導体群の各第2端子と前記金属ベース板との間に配置された第2絶縁体と
を備え、
前記第1絶縁体は、前記第2絶縁体との間に、外部に向けて開口した第1隙間を形成する第1壁体を有し、
前記第2絶縁体は、前記第1絶縁体との間に、前記第1隙間を介して外部と連通する第2隙間を形成する第2壁体を有し、
前記第1導体群の各第1端子および前記第2導体群の各第2端子は、前記第2隙間内に収容されており、
前記第1隙間および前記第2隙間は、前記第1隙間よりも前記第2隙間の方が大きくなるように設定されていることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項1に記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記第1導体群の各第1端子と前記第2導体群の各第2端子とを電気接続した複数の導通接合部を備えたことを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項2に記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記複数の導通接合部は、前記第2隙間内に収容されていることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項2または請求項3に記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記第2絶縁体は、前記複数の導通接合部と前記金属ベース板との間を絶縁していることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項2ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記複数の第1端子は、前記金属ベース板との間を絶縁すると共に、隣接する第1端子間を絶縁する絶縁材を有し、
前記絶縁材は、前記複数の第1端子の表面を被覆するように設けられていることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項5に記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記絶縁材は、前記複数の第1端子の各根元部分から前記複数の導通接合部近傍までの間に設けられていることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項5または請求項6に記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記複数の第1端子は、前記複数の導通接合部近傍から前記複数の第1端子の各先端部分までの間に、前記絶縁材から露出した露出部をそれぞれ有し、
前記第2絶縁体は、外部側から前記複数の第1端子の各先端部分を経て各露出部近傍まで延設されていることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項2ないし請求項7のうちのいずれか1つに記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記第1絶縁体は、隣接する導通接合部間を隔離する隔壁を有していることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項1ないし請求項8のうちのいずれか1つに記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記第1絶縁体は、隣接する第1端子間および隣接する第2端子間を隔離する隔壁を有していることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項1ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記第2絶縁体は、前記金属ベース板の搭載面上に、且つ前記パッケージの隣りに一体的に設けられていることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項1ないし請求項10のうちのいずれか1つに記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記第2絶縁体は、前記金属ベース板の搭載面上に、且つ前記パッケージの隣りに熱かしめにより結合されていることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項1ないし請求項11のうちのいずれか1つに記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記第2絶縁体は、前記金属ベース板の搭載面上に、且つ前記パッケージの隣りにスナップフィットにより結合されていることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項1ないし請求項12のうちのいずれか1つに記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記第1隙間は、前記金属ベース板の平面方向と平行な方向に対して垂直な方向に折り曲げられるクランク部を有し、
前記クランク部は、前記金属ベース板の平面方向と平行な方向に延びるX方向隙間、および前記金属ベース板の平面方向と平行な方向に対して垂直な方向に延びるY方向隙間を有していることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項13に記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記自動変速機で使用する作動油中に混入した異物の所定長さをLとし、
前記X方向隙間の幅をXとし、
前記Y方向隙間の高さをYとしたとき、
前記X方向隙間の幅(X)および前記Y方向隙間の高さ(Y)が、
Y<−X√{1/(X/L)2/3 −1}+L√{1−(X/L)2/3 }
の関係を満たすように設定されていることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項14に記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記X方向隙間の幅(X)および前記Y方向隙間の高さ(Y)が、
共に前記異物の所定長さ(L)の0.35倍未満に設定されていることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項14または請求項15に記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記異物の所定長さ(L)は、
1.0mmであることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項14ないし請求項16のうちのいずれか1つに記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記第1導体群の各第1端子と前記第2壁体との間隔(M)、あるいは前記第2導体群の各第2端子と前記第2壁体との間隔(M)は、
前記異物の所定長さ(L)よりも大きな値に設定されていることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項1ないし請求項17のうちのいずれか1つに記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記金属ベース板は、前記集積回路で発生した熱を外部へ放熱する放熱部を有していることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項1ないし請求項18のうちのいずれか1つに記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記第2導体群の各第2導体と前記第1絶縁体は、絶縁性を有するモールド材による一体成形で構成されていることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項1ないし請求項19のうちのいずれか1つに記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記第1絶縁体は、外部または内部との接続を行うコネクタを有していることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。 - 請求項1ないし請求項20のうちのいずれか1つに記載の自動変速機の制御モジュールにおいて、
前記第2絶縁体は、絶縁性を有するモールド材による一体成形で構成されていることを特徴とする自動変速機の制御モジュール。
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