JP5758331B2 - 有機電界発光素子、照明装置及び有機電界発光素子の製造方法 - Google Patents

有機電界発光素子、照明装置及び有機電界発光素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、有機電界発光素子、照明装置及び有機電界発光素子の製造方法に関する。
有機電界発光素子に交流電圧を印加して駆動する照明装置がある。交流駆動を行う有機電界発光素子及び照明装置において、信頼性の向上が望まれる。
特開2004−134385号公報
本発明の実施形態は、高信頼性の有機電界発光素子、照明装置及び有機電界発光素子の製造方法を提供する。
本発明の実施形態によれば、複数の発光部と、積層体と、を備えた有機電界発光素子が提供される。前記複数の発光部のそれぞれは、陽極と、陰極と、有機発光層と、を含む。前記陽極は、光透過性を有する。前記有機発光層は、前記陽極と前記陰極との間に設けられる。前記複数の発光部は、前記陽極と前記陰極とを結ぶ第1方向に対して交わる第2方向に並ぶ。前記積層体は、第1金属層と、第2金属層と、誘電体層と、を含む。前記第1金属層は、前記複数の発光部の少なくとも1つの前記陽極と電気的に接続される。前記第2金属層は、前記複数の発光部の少なくとも1つの前記陰極と電気的に接続される。前記誘電体層は、前記第1金属層と前記第2金属層との間に設けられる。前記積層体は、前記複数の発光部のそれぞれと電気的に並列に接続されたキャパシタを形成する。前記積層体は、前記第2方向において前記複数の発光部のそれぞれに跨って設けられる。
図1(a)及び図1(b)は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の構成を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る有機電界発光素子の構成を例示する等価回路図である。 図3(a)及び図3(b)は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の特性を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る有機電界発光素子の特性を例示する模式図である。 第1の実施形態に係る有機電界発光素子の一部の構成を例示する模式的断面図である。 図6(a)及び図6(b)は、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の一部の構成を例示する模式的平面図である。 図7(a)及び図7(b)は、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の一部の構成を例示する模式的平面図である。 図8(a)及び図8(b)は、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の一部の構成を例示する模式的平面図である。 第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の構成を例示する等価回路図である。 第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の構成を例示する模式的断面図である。 図11(a)〜図11(c)は、第2の実施形態に係る有機電界発光素子の製造方法を例示する工程順模式的断面図である。 第2の実施形態に係る有機電界発光素子の製造方法を例示するフローチャート図である。
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施の形態)
図1(a)及び図1(b)は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の構成を例示する模式図である。
図1(a)は、模式的断面図である。図1(b)は、模式的平面図である。図1(a)は、図1(b)のA1−A2線断面図である。
図1(a)及び図1(b)に表したように、有機電界発光素子110は、積層体50と、発光部60と、を含む。
積層体50は、第1金属層51と、第2金属層52と、誘電体層53と、を含む。第2金属層52は、第1金属層51と第1方向に沿って積層される。第2金属層52は、例えば、第1金属層51と発光部60との間に設けられる。誘電体層53は、第1金属層51と第2金属層52との間に設けられる。図1(b)においては、積層体50の図示を便宜的に省略している。
本願明細書において、「積層」は、接して重ねられる状態の他に、間に他の要素が挿入されて重ねられる状態を含む。積層体50の積層方向である第1方向をZ軸方向とする。Z軸方向に対して垂直な1つの方向をX軸方向とする。X軸方向及びZ軸方向に対して垂直な方向をY軸方向とする。
積層体50は、例えば、2枚の第1金属層51と、1枚の第2金属層52と、2枚の誘電体層53と、を含む。第2金属層52は、2枚の第1金属層51の間に配置される。2枚の誘電体層53のそれぞれは、第1金属層51と第2金属層52との間のそれぞれに配置される。
第1金属層51の枚数は、例えば、N枚(Nは2以上の整数)である。誘電体層53は、2×(N−1)枚である。第2金属層52は、(N−1)枚である。(N−1)枚の第2金属層52のそれぞれは、最近接の第1金属層51どうしの間に配置される。誘電体層53のそれぞれは、第1金属層51と第2金属層52との間に配置される。
積層体50は、第1金属層51、誘電体層53、第2金属層52、及び、誘電体層53の順にZ軸方向に積層される。この例においては、Nが2の場合を示している。第1金属層51、第2金属層52及び誘電体層53の枚数は、それぞれ1枚ずつでもよい。
発光部60は、陽極10と、陰極20と、有機発光層40と、を含む。陽極10は、光透過性を有する。陽極10は、例えば、透明電極である。陰極20は、陽極10と積層体50との間に設けられる。陰極20は、光反射性を有する。陰極20の光反射率は、陽極10の光反射率よりも高い。陰極20は、例えば、金属配線である。本願明細書においては、陽極10の光反射率よりも高い光反射率を有している状態を光反射性という。陽極10の光透過率は、陰極20の光透過率よりも高い。本願明細書においては、陰極20の光透過率よりも高い光透過率を有している状態を光透過性という。
有機発光層40は、陽極10と陰極20との間に設けられる。有機発光層40は、例えば、陽極10と陰極20とを介して電圧が印加された場合に、電子と正孔とを再結合させ、励起子を生成する。有機発光層40は、例えば、励起子が放射失活する際の光の放出を利用して発光する。
陽極10と陰極20と有機発光層40とは、第1方向に沿って配置される。第1金属層51と第2金属層52と誘電体層53とは、この第1方向に平行に積層されている。
有機電界発光素子110は、基板80と、層間絶縁膜82と、をさらに備える。基板80は、光透過性を有する。基板80の光透過率は、例えば、陰極20の光透過率よりも高い。基板80は、例えば、透明基板である。基板80は、第1主面80aを有する。第1主面80aは、Z軸方向に対して垂直な平面である。
層間絶縁膜82は、陰極20と積層体50との間に設けられる。層間絶縁膜82は、例えば、陰極20と1枚目の第1金属層51とを絶縁する。基板80は、有機電界発光素子110に適宜設けられ、省略可能である。
有機電界発光素子110は、複数の発光部60を備える。複数の発光部60のそれぞれは、基板80と積層体50との間に配置される。複数の発光部60のそれぞれは、基板80と積層体50との間において第1主面80aに並べられる。積層体50は、複数の発光部60のそれぞれと対向する対向面50aを有する。積層体50は、対向面50aによって、複数の発光部60のそれぞれを覆う。これにより、積層体50は、複数の発光部60のそれぞれを水分などから保護する。積層体50は、複数の発光部60の封止膜(封止部)として機能する。
複数の発光部60のうちの1つを第1発光部61とする。複数の発光部60のうちの第1発光部61と別の1つを第2発光部62とする。第1発光部61は、基板80と積層体50との間に配置される。第1発光部61は、第1陽極11と、第1陰極21と、第1有機発光層41と、を含む。第2発光部62は、基板80と積層体50との間において第1主面80a内で第1発光部61と並ぶ。第2発光部62は、第2陽極12と、第2陰極22と、第2有機発光層42と、を含む。第2陽極12は、第1陰極21と電気的に接続される。
このように、1つの発光部60の陰極20は、他の発光部60の陽極10に電気的に接続される。すなわち、複数の発光部60は、それぞれ直列に接続される。なお、本願明細書において、電気的な接続は、配線などを介して直接接続される状態の他、抵抗や非線形素子(例えばダイオードやトランジスタや発光素子など)やスイッチなどの他の要素を介して接続される状態も含む。
複数の発光部60の個数をM個(この例では、16個)とする。第1発光部61は、例えば、直列に接続された複数の発光部60のうちの1個目の発光部60である。直列に接続された複数の発光部60のうちのM個目の発光部60を第M発光部60Mとする。第M発光部60Mは、第M陽極10Mと、第M陰極20Mと、第M有機発光層40Mと、を含む。
有機電界発光素子110においては、直列に接続された複数の発光部60の一端である第1発光部61の第1陽極11と、直列に接続された複数の発光部60の他端である第M発光部60Mの第M陰極20Mと、の間に、電圧が印加される。例えば、第1陽極11は、正の電位に設定され、第M陰極20Mは、基準電位(例えば接地電位)に設定される。
これにより、複数の発光部60のそれぞれにおいて、陽極10から陰極20に向けて電流が流れ、複数の発光部60のそれぞれの有機発光層40が発光する。有機発光層40から放出された光は、陽極10及び基板80を透過して、有機電界発光素子110の外部に出射する。
第1発光部61の第1陽極11は、2枚の第1金属層51のそれぞれにも電気的に接続される。第M発光部60Mの第M陰極20Mは、第2金属層52にも電気的に接続される。第1発光部61の第1陰極21は、第2発光部62から第M発光部60Mの各発光部60を介して第2金属層52に電気的に接続される。
これにより、第1金属層51は、正の電位に設定される。第2金属層52は、基準電位に設定される。積層体50においては、誘電体層53によって分離された第1金属層51と第2金属層52との間に電圧が印加される。積層体50は、直列に接続された複数の発光部60に対して並列に接続されるキャパシタとして機能する。第1陽極11を第2金属層52に電気的に接続し、第M陰極20Mを第1金属層51のそれぞれに電気的に接続してもよい。
図2は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の構成を例示する等価回路図である。 図2は、有機電界発光素子110の使用状態の例も示している。有機電界発光素子110は、全波整流回路120と共に用いられる。実施形態に係る照明装置210は、実施形態に係る有機電界発光素子110と、全波整流回路120と、を含む。
有機電界発光素子110は、直列に接続された複数の発光部60と、キャパシタ55と、を含む。キャパシタ55は、前述のように、積層体50によって形成される。キャパシタ55は、複数の発光部60に対して電気的に並列に接続される。
N枚の第1金属層51と、(N−1)枚の第2金属層52と、2×(N−1)枚の誘電体層53と、によって形成される2×(N−1)個のキャパシタが、それぞれ複数の発光部60に対して電気的に並列に接続される。この例では、2枚の第1金属層51と1枚の第2金属層52と2枚の誘電体層53とによって、2つのキャパシタが形成される。この例では、複数の発光部60に対して2つのキャパシタが、それぞれ並列に接続される。キャパシタ55は、積層体50によって形成されるN個のキャパシタの合成容量を模式的に表している。
キャパシタ55の容量をC、第1金属層51及び第2金属層52のX−Y平面における面積をA、誘電体層53の膜厚(Z軸方向に沿う長さ)をd、誘電体層53の比誘電率をε、真空の誘電率をε=8.85×10−12F/m、誘電体層53の枚数をNyとするとき、容量Cは、下式(1)によって表される。

C=ε・ε・(A/d)・Ny ・・・ (1)

面積Aは、例えば、5600mm(例えば、5000mm以上6000mm以下)である。膜厚dは、例えば、500nm以上である。これにより、例えば、キャパシタ55において良好な絶縁耐圧を得ることができる。また、膜厚dは、例えば、10μm以下である。これにより、例えば、積層体50の積層数の増加を抑えることができる。真空の誘電率εは、例えば、8.85×10−12F/mである。誘電体層53に有機物を用いる場合、誘電体層53の比誘電率εは、例えば、3.2以上3.5以下である。誘電体層53にアルミナ(Al)を用いる場合、誘電体層53の比誘電率εは、例えば、8.5である。誘電体層53にシリコン酸化膜(SiO)を用いる場合、誘電体層53の比誘電率εは、例えば、3.9である。誘電体層53にシリコン窒化膜(Si)を用いる場合、誘電体層53の比誘電率εは、例えば、7.5である。容量Cは、例えば、A=5600mmにおいて12μF以上である。有機電界発光素子110では、積層体50の比較的大きな面積を利用して、高い容量のキャパシタ55を形成することができる。
全波整流回路120は、第1〜第4の4つのダイオード121〜124を有するブリッジ回路である。全波整流回路120は、第1ダイオード121と第2ダイオード122との接続部分に第1入力端子131を有し、第3ダイオード123と第4ダイオード124との接続部分に第2入力端子132を有する。また、全波整流回路120は、第1ダイオード121と第3ダイオード123との接続部分に第1出力端子133を有し、第2ダイオード122と第4ダイオード124との接続部分に第2出力端子134を有する。
全波整流回路120には、第1入力端子131と第2入力端子132との間に、交流電源140が接続される。交流電源140は、第1入力端子131と第2入力端子132との間に、交流電圧を供給する。交流電源140は、例えば、交流100Vの商用電源である。第1出力端子133と第2出力端子134との間に、有機電界発光素子110が接続される。例えば、第1出力端子133が、第1発光部61の第1陽極11に接続される。第2出力端子134が、第M発光部60Mの第M陰極20Mに接続される。
交流電源140の一方の方向の電流は、第1ダイオード121、第1陽極11、第M陰極20M、及び、第4ダイオード124を経て交流電源140に戻る経路を流れる。交流電源140の他方の方向の電流は、第3ダイオード123、第1陽極11、第M陰極20M、及び、第2ダイオード122を経て交流電源140に戻る経路を流れる。
全波整流回路120は、交流電源140から供給される交流電圧を全波整流し、第1陽極11から第M陰極20Mに向けて電流が流れるように、全波整流後の電圧を第1陽極11と第M陰極20Mとの間に入力する。
有機電界発光素子110及び照明装置210では、複数の発光部60を交流電圧で駆動する。1つの発光部60の駆動電圧(有機発光層40の発光に必要な電圧)は、例えば、3V〜6V程度である。有機電界発光素子110及び照明装置210では、複数の発光部60を直列に接続することによって、1つあたりの発光部60に加わる電圧が、3V〜6V程度になるように調整している。直列に接続される発光部60の数Mは、印加する交流電圧の電圧値と、発光部60の抵抗値と、によって決められる。なお、複数の発光部60に対して直列に抵抗を接続することにより、発光部60の数Mを調整してもよい。交流電源140は、例えば、交流110Vや交流220Vなどでも良く、交流電圧の電圧値によって、数Mが定められる。発光部60は、複数でも、1つでもよい。
本願発明者は、有機電界発光素子110において、大電流または高電圧による駆動においては故障が発生し難く、小電流または低電圧による駆動の場合に、故障頻度が高いという現象を見出した。この現象は、有機電界発光素子110の電圧−電流特性に関連していると考えられる。
図3(a)及び図3(b)は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の特性を例示する模式図である。
図3(a)は、有機電界発光素子110の1つの発光部60の電圧−電流特性を例示するグラフ図である。図3(a)の横軸は、陽極10と陰極20との間の電圧V(V)であり、縦軸は、陽極10と陰極20との間に流れる電流I(mA)である。図3(b)は、有機電界発光素子110の一部の構成を例示する模式的断面図である。
図3(a)に表したように、有機電界発光素子110の発光部60において、電圧Vが閾値電圧Vth以上のときに、電流Iが流れる。閾値電圧Vth未満の場合、電流Iは、実質的に流れず、有機発光層40は、実質的に発光しない。この例において、閾値電圧Vthは、例えば、3V(2V以上4V以下)である。
図3(b)に表したように、有機発光層40に、例えば、導電性の異物40aが存在する場合がある。例えば、異物40aを含む有機発光層40に閾値電圧Vth以上の電圧Vを印加すると、異物40aよりも有機発光層40の抵抗は低く、電流は有機発光層40を主として流れる。この場合には、正常な発光動作が行われる。これに対して、閾値電圧Vth未満の電圧Vを印加すると、有機発光層40よりも異物40aの抵抗が低くなる。このため、例えば、異物40aの存在する部分に局所的に電流が流れる。この局所的な電流により、異物40aの存在する部分において有機発光層40がショートする。ショートした有機発光層40は、電圧を印加しても発光せず、故障が発生する。このように、小電流駆動または低電圧駆動によって故障頻度が増加する原因は、異物40aの存在する部分におけるショートが1つの要因として考えられる。本願発明者は、この現象に着目した。
図4は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の特性を例示する模式図である。
図4は、有機電界発光素子110の1つの発光部60に流れる電流の特性を例示するグラフ図である。図4の横軸は、時間t(msec:ミリ秒)であり、縦軸は、陽極10と陰極20との間に印加される電圧V(V)である。図4において、破線は、全波整流回路120による全波整流後の電圧を表している。図4において、実線は、発光部60に印加される電圧Vを表している。
図4に表したように、全波整流後の電圧は、閾値電圧Vth以下になる部分を含む。このため、全波整流後の電圧をそのまま発光部60に印加すると、故障頻度が増加すると考えられる。これに対し、有機電界発光素子110においては、発光部60に印加される電圧Vが、キャパシタ55によって平滑化され、閾値電圧Vth以下になることが抑えられる。これにより、有機電界発光素子110では、例えば、有機発光層40のショートが抑制される。これにより、有機電界発光素子110では、高い信頼性が得られる。
キャパシタ55の容量Cは、例えば、閾値電圧Vthの値などに合わせて決定する。例えば、積層体50の積層数、誘電体層53の材料(誘電率ε)、及び、誘電体層53の膜厚dなどは、所望とする容量Cの値に合わせて決定する。
有機電界発光素子110の駆動方式として、直流電圧を印加する構成も考えられる。直流電圧を印加する構成では、例えば、100Vの商用交流電圧を7V〜10V程度の交流電圧に変圧し、変圧後の交流電圧を全波整流し、全波整流後の電圧を平滑化し、平滑化後の電圧を所望の電圧値に変換する。
これに対し、交流電圧で駆動を行う有機電界発光素子110及び照明装置210では、交流電圧の変圧などを行う必要がない。このため、有機電界発光素子110及び照明装置210では、直流電圧で駆動する方式に比べて、例えば、部品点数を削減できる。例えば、有機電界発光素子110及び照明装置210を小型化できる。例えば、有機電界発光素子110及び照明装置210を薄型化できる。例えば、既存の照明装置との互換性を高めることができる。
有機電界発光素子110では、複数の発光部60の封止膜としても機能する積層体50によってキャパシタ55を形成しているので、信頼性の向上にともなう部品点数の増加や製造工程数の増加を抑えることができる。また、第1金属層51及び第2金属層52を含む積層体50では、樹脂材料のみで形成される封止膜に比べて、水分などの透過をより適切に抑えることができる。このため、有機電界発光素子110では、複数の発光部60の封止機能も向上する。
直列に接続された複数の発光部60に対して、コンデンサを並列に接続する構成も考えられる。しかしながら、コンデンサを別途設ける構成では、部品点数が増加する。また、高耐圧・高容量のコンデンサとしては、一般に電解コンデンサが用いられる。しかしながら、発光部60の寿命が1万時間以上10万時間以下であるのに対し、電解コンデンサの寿命は、1万時間以上2万時間以下程度である。このため、電解コンデンサを設ける構成では、電解コンデンサによって、有機電界発光素子110及び照明装置210の製品寿命が短くなってしまう。電解コンデンサの劣化の主な要因は、電解液による腐食である。これに対し、有機電界発光素子110では、電解液などを必要としない積層体50によってキャパシタ55を形成している。これにより、有機電界発光素子110では、キャパシタ55の寿命を発光部60の寿命と同程度にすることができる。有機電界発光素子110では、故障耐性に対する信頼性と、製品寿命に対する信頼性と、が向上する。
図5は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子の一部の構成を例示する模式的断面図である。
図5に表したように、有機発光層40は、発光膜33を含む。有機発光層40は、必要に応じて、第1層31及び第2層32の少なくともいずれかをさらに含むことができる。発光膜33は、可視光の波長を含む光を放出する。第1層31は、発光膜33と陽極10との間に設けられる。第2層32は、発光膜33と陰極20との間に設けられる。
発光膜33には、例えば、Alq(トリス(8−ヒドロキシキノリノラト)アルミニウム)、F8BT(ポリ(9,9-ジオクチルフルオレン-co-ベンゾチアジアゾール)及びPPV(ポリパラフェニレンビニレン)などの材料を用いることができる。発光膜33には、ホスト材料と、ホスト材料に添加されるドーパントと、の混合材料を用いることができる。ホスト材料としては、例えばCBP(4,4'−N,N'-ビスジカルバゾリルール−ビフェニル)、BCP(2,9−ジメチル-4,7 ジフェニル−1,10−フェナントロリン)、TPD(2,9−ジメチル-4,7 ジフェニル−1,10−フェナントロリン)、PVK(ポリビニルカルバゾール)及びPPT(ポリ(3−フェニルチオフェン))などを用いることができる。ドーパント材料としては、例えば、Flrpic(イリジウム(III)ビス(4,6-ジ-フルオロフェニル)-ピ. リジネート-N,C2'-ピコリネート)、Ir(ppy)(トリス (2−フェニルピリジン)イリジウム)及びFlr6(ビス(2,4−ジフルオロフェニルピリジナト)−テトラキス(1−ピラゾリル)ボラート−イリジウム(III))などを用いることができる。
第1層31は、例えば、正孔注入層として機能する。第1層31は、例えば正孔輸送層として機能する。第1層31は、例えば、正孔注入層として機能する層と、正孔輸送層として機能する層と、の積層構造を有しても良い。第1層31は、正孔注入層として機能する層及び正孔輸送層として機能する層とは別の層を含んでも良い。
第2層32は、例えば電子注入層として機能する層を含むことができる。第2層32は、例えば、電子輸送層として機能する層を含むことができる。第2層32は、例えば、電子注入層として機能する層と、電子輸送層として機能する層と、の積層構造を有しても良い。第2層32は、電子注入層として機能する層及び電子輸送層として機能する層とは別の層を含んでも良い。
例えば、有機発光層40は、可視光の波長の成分を含む光を放出する。例えば、有機
発光層40から放出される光は、実質的に白色光である。有機電界発光素子110から出射する光は白色光である。ここで、「白色光」は、実質的に白色であり、例えば、赤色系、黄色系、緑色系、青色系及び紫色系などの白色の光も含む。
陽極10は、例えば、In、Sn、Zn及びTiよりなる群から選択された少なくともいずれかの元素を含む酸化物を含む。陽極10には、例えば、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫、インジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)膜、フッ素ドープ酸化錫(FTO)、インジウム亜鉛酸化物を含む導電性ガラスを用いて作製された膜(例えばNESAなど)などを用いることができる。
陰極20は、例えば、アルミニウム及び銀の少なくともいずれかを含む。例えば、陰極20には、アルミニウム膜が用いられる。さらに、陰極20として、銀とマグネシウムとの合金を用いても良い。この合金にカルシウムを添加しても良い。
第1金属層51には、例えば、AlまたはCuなどが用いられる。第2金属層52には、例えば、第1金属層51と実質的に同じ材料が用いられる。誘電体層53には、例えば、SiO、ノボラック系ポジ型レジスト、ポリイミド、アクリル、または、シリコン窒化膜(SiN)などが用いられる。第1金属層51は、例えば、Mo/Al/Moの積層膜を介して第1陽極11と電気的に接続される。
基板80には、例えば、石英ガラス、アルカリガラス及び無アルカリガラスなどの透明ガラスが用いられる。基板80は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネイト、ポリメチルメタクリエート、ポリプロピレン、ポリエチレン、非晶質ポリオレフィン及びフッ素系樹脂などの透明樹脂でもよい。
層間絶縁膜82には、例えば、SiOが用いられる。
図6(a)及び図6(b)は、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の一部の構成を例示する模式的平面図である。
図6(a)に表したように、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子111において、第1金属層51は、第1配線部91と、複数の第1島部92と、複数の第1接続部93と、を含む。
第1配線部91は、第1陽極11と電気的に接続される。第1配線部91は、例えば、枠状である。複数の第1島部92は、第1配線部91と離間する。複数の第1接続部93のそれぞれは、複数の第1島部92と第1配線部91との間に設けられ、複数の第1島部92と第1配線部91とを電気的に接続する。
第1接続部93の幅W1は、第1配線部91の幅W2よりも狭い。幅W1は、第1接続部93の延在方向に対して垂直方向の幅である。この例において、幅W1は、第1接続部93のY軸方向の幅である。幅W2は、第1配線部91の延在方向に対して垂直方向の幅である。この例において、幅W2は、第1配線部91のX軸方向の幅である。また、幅W1は、第1島部92の幅W3よりも狭い。幅W3は、第1接続部93の延在方向に対して垂直方向(Y軸方向)における第1島部92の幅である。
第1接続部93は、例えば、誘電体層53に含まれる導電性の異物などによって第1金属層51と第2金属層52とがショートし、第1配線部91と第1島部92との間に過大な電流が流れた場合に、第1配線部91と第1島部92との電気的な接続を遮断する。第1接続部93は、例えば、過大な電流が流れた際の熱で溶断される。これにより、第1接続部93は、第1配線部91と第1島部92との電気的な接続を遮断する。
第1金属層51と第2金属層52とが、それぞれ連続した平面状である場合、第1金属層51と第2金属層52との一部でもショートすると、キャパシタとしての機能が失われてしまう。これに対して、有機電界発光素子111の第1金属層51では、第1金属層51と第2金属層52との一部がショートした場合でも、ショートした部分の第1島部92と第1配線部91との電気的な接続を第1接続部93が遮断することにより、残りの第1島部92の部分において、キャパシタの機能が保たれる。従って、有機電界発光素子111の第1金属層51によれば、有機電界発光素子111の信頼性をさらに向上させることができる。
図6(b)に表したように、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子112において、第2金属層52は、第2配線部94と、複数の第2島部95と、複数の第2接続部96と、を含む。
第2配線部94は、第M陰極20Mと電気的に接続される。第2配線部94は、第2発光部62から第M発光部60Mの各発光部60を介して第1陰極21に電気的に接続される。第2配線部94は、例えば、枠状である。複数の第2島部95は、第2配線部94と離間する。複数の第2接続部96のそれぞれは、複数の第2島部95と第2配線部94との間に設けられ、複数の第2島部95と第2配線部94とを電気的に接続する。
第2接続部96の幅W4は、第2配線部94の幅W5よりも狭い。幅W4は、第2接続部96の延在方向に対して垂直方向の幅である。この例において、幅W4は、第2接続部96のY軸方向の幅である。幅W5は、第2配線部94の延在方向に対して垂直方向の幅である。この例において、幅W5は、第2配線部94のX軸方向の幅である。また、幅W4は、第2島部95の幅W6よりも狭い。幅W6は、第2接続部96の延在方向に対して垂直方向(Y軸方向)における第2島部95の幅である。
有機電界発光素子112の第2金属層52の機能は、有機電界発光素子111の第1金属層51の機能と実質的に同じである。このように、第1金属層51と第2金属層52との一部がショートした場合に、ショートした部分の第2島部95と第2配線部94との電気的な接続を第2接続部96に遮断させることにより、残りの第2島部95の部分において、キャパシタの機能が保たれるようにしてもよい。この際、第1金属層51は、連続した平面状の構成でもよいし、第1配線部91と第1島部92と第1接続部93とを含む構成でもよい。
図7(a)及び図7(b)は、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の一部の構成を例示する模式的平面図である。
図7(a)は、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子113の第1金属層51の構成を例示する模式的平面図である。図7(b)は、図7(a)のB1−B2線断面図である。
図7(a)及び図7(b)に表したように、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子113の第1金属層51において、第1接続部93の厚さ(Z軸方向に沿う長さ)d1は、第1配線部91の厚さd2よりも薄い。また、厚さd1は、第1島部92の厚さd3よりも薄い。このように、第1接続部93において、幅W1に加え、厚さd1を調整してもよい。これにより、例えば、遮断する電流に対する設計の自由度を高めることができる。この有機電界発光素子113の第1接続部93の構成を、第2金属層52の第2接続部96に適用してもよい。
図8(a)及び図8(b)は、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の一部の構成を例示する模式的平面図である。
図8(a)は、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子114の第1金属層51の構成を例示する模式的平面図である。図8(b)は、図8(a)のC1−C2線断面図である。
図8(a)及び図8(b)に表したように、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子114の第1金属層51において、第1接続部93の幅W1は、第1島部92の幅W3と実質的に同じである。有機電界発光素子114の第1金属層51において、第1接続部93の厚さd1は、第1配線部91の厚さd2よりも薄い。また、厚さd1は、第1島部92の厚さd3よりも薄い。このように、第1接続部93において、厚さd1のみを調整することにより、第1配線部91と第1島部92との間に過大な電流が流れた場合に、第1配線部91と第1島部92との電気的な接続が、第1接続部93によって遮断されるようにしてもよい。この有機電界発光素子114の第1接続部93の構成を、第2金属層52の第2接続部96に適用してもよい。
図9は、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の構成を例示する等価回路図である。
図9に表したように、この例における照明装置211は、複数の有機電界発光素子110を含む。複数の有機電界発光素子110は、第1出力端子133と第2出力端子134との間に、それぞれ並列に接続されている。この照明装置211では、例えば、広い発光面積を得ることができる。
図10は、第1の実施形態に係る別の有機電界発光素子の構成を例示する模式的断面図である。
図10に表したように、有機電界発光素子115の積層体50において、第1金属層51の枚数は、N枚(Nは1以上の整数)である。第2金属層52の枚数も、N枚である。誘電体層53の枚数は、(2N−1)枚である。有機電界発光素子115では、N=2の場合を示している。第1金属層51と第2金属層52とは、それぞれ第1方向(Z軸方向)に沿って交互に積層されている。誘電体層53は、第1金属層51と第2金属層52との間に配置される。この積層体50を有する有機電界発光素子115においても、有機電界発光素子110と同様に、高い信頼性を得ることができる。
(第2の実施形態)
本実施形態は、有機電界発光素子の製造方法に係る。本実施形態は、照明装置の製造方法の一部に対応する。
図11(a)〜図11(c)は、第2の実施形態に係る有機電界発光素子の製造方法を例示する工程順模式的断面図である。
図11(a)に表したように、例えば、基板80の上に、複数の陽極10を形成する。複数の陽極10の形成には、例えば、フォトリソグラフィとエッチングが用いられる。また、マスクを用いた成膜(蒸着など)を用いても良い。複数の陽極10のそれぞれの上に、複数の有機発光層40を形成する。複数の有機発光層40のそれぞれの上に、複数の陰極20を形成する。これにより、基板80の第1主面80aの上に、複数の発光部60を形成する。
例えば、複数の陰極20の形成の際に、陰極20の一部を用いて、複数の発光部60のそれぞれを直列に接続する。例えば、複数の陰極20を形成した後に、配線などを形成することによって、複数の発光部60のそれぞれを直列に接続してもよい。
図11(b)に表したように、複数の発光部60の上に、層間絶縁膜82を形成する。複数の発光部60と層間絶縁膜82との間に、平坦化膜などを設けてもよい。層間絶縁膜82の形成は、スパッタリングでもよいし、塗布法でもよい。
図11(c)に表したように、層間絶縁膜82の上に、1枚目の第1金属層51を形成する。1枚目の第1金属層51の上に、1枚目の誘電体層53を形成する。1枚目の誘電体層53の上に、第2金属層52を形成する。第2金属層52の上に、2枚目の誘電体層53を形成する。2枚目の誘電体層53の上に、2枚目の第1金属層51を形成する。これにより、複数の発光部60の上に、積層体50が形成される。すなわち、キャパシタ55が形成される。複数の発光部60が、積層体50によって覆われ、封止される。第1金属層51と第2金属層52と誘電体層53とは、第1方向に平行に積層される。
第1金属層51の形成、第2金属層52の形成、及び、誘電体層53の形成には、例えば、塗布法が用いられる。本願明細書において、塗布法は、膜または層を形成する湿式の方法の全てを含む。塗布法は、例えば、キャスト法、スピンコート法、インクジェット法、浸漬法、スプレー法、スリットコート法、メニスカスコート法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、及び、スクリーン印刷法などを含む。
例えば、1枚目の第1金属層51の形成、及び、2枚目の第1金属層51の形成の際に、第1金属層51の一部を用いて、第1金属層51と第1陽極11とが電気的に接続される。例えば、第2金属層52の形成の際に、第2金属層52の一部を用いて、第2金属層52と第M陰極20Mとが電気的に接続される。例えば、積層体50を形成した後に、配線などを形成することによって、第1金属層51と第1陽極11とを電気的に接続してもよい。積層体50を形成した後に、配線などを形成することによって、第2金属層52と第M陰極20Mとを電気的に接続してもよい。これにより、キャパシタ55が、複数の発光部60と並列に接続される。
以上により、有機電界発光素子110が完成する。
これにより、高信頼性の有機電界発光素子110が製造される。
図12は、第2の実施形態に係る有機電界発光素子の製造方法を例示するフローチャート図である。
図12に表したように、実施形態に係る有機電界発光素子110の製造方法は、発光部60を形成するステップS110と、積層体50を形成するステップS120と、を含む。ステップS110では、例えば、図11(a)に関して説明した処理を実施する。ステップS120では、例えば、図11(c)に関して説明した処理を実施する。
ステップS110とステップS120とは、入れ替え可能である。例えば、基板80の上に積層体50を形成し、積層体50の上に発光部60を形成してもよい。
実施形態によれば、高信頼性の有機電界発光素子、照明装置、及び、有機電界発光素子の製造方法が提供される。
なお、本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれは良い。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明の実施形態は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、有機電界発光素子に含まれる、第1金属層、第2金属層、誘電体層、積層体、第1陽極、第1陰極、第1有機発光層、第1発光部、基板、第2発光部、第2陽極、第2陰極、第2有機発光層、第1配線部、第1島部、第1接続部、第2配線部、第2島部及び第2接続部、並びに、照明装置に含まれる全波整流回路などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した有機電界発光素子、照明装置及び有機電界発光素子の製造方法を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての有機電界発光素子、照明装置及び有機電界発光素子の製造方法の成長方法も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…陽極、 10M…第M陽極、 11…第1陽極、 12…第2陽極、 20…陰極、 20M…第M陰極、 21…第1陰極、 22…第2陰極、 31…第1層、 32…第2層、 33…発光膜、 40…有機発光層、 40a…異物、 40M…第M有機発光層、 41…第1有機発光層、 42…第2有機発光層、 50…積層体、 50a…対向面、 51…第1金属層、 52…第2金属層、 53…誘電体層、 55…キャパシタ、 60…発光部、 60M…第M発光部、 61…第1発光部、 62…第2発光部、 80…基板、 80a…第1主面、 82…層間絶縁膜、 91…第1配線部、 92…第1島部、 93…第1接続部、 94…第2配線部、 95…第2島部、 96…第2接続部、 110、111、112、113、114、115…有機電界発光素子、 120…全波整流回路、 121〜124…第1ダイオード〜第4ダイオード、 131…第1入力端子、 132…第2入力端子、 133…第1出力端子、 134…第2出力端子、 140…交流電源、 210、211…照明装置、 d1〜d3…厚さ、 I…電流、 t…時間、 V…電圧、 Vth…閾値電圧、 W1〜W6…幅

Claims (11)

  1. 光透過性の陽極と、
    陰極と、
    前記陽極と前記陰極との間に設けられた有機発光層と、
    を含み、前記陽極と前記陰極とを結ぶ第1方向に対して交わる第2方向に並ぶ複数の発光部と、
    前記複数の発光部の少なくとも1つの前記陽極と電気的に接続された第1金属層と、
    前記複数の発光部の少なくとも1つの前記陰極と電気的に接続された第2金属層と、
    前記第1金属層と前記第2金属層との間に設けられた誘電体層と、
    を含み、前記第1方向において前記第1金属層と前記誘電体層と前記第2金属層とが配列し、前記複数の発光部のそれぞれと電気的に並列に接続されたキャパシタを形成し、かつ前記第2方向において前記複数の発光部のそれぞれに跨って設けられた積層体と、
    を備えた有機電界発光素子。
  2. 前記積層体は、N枚(Nは2以上の整数)の第1金属層と、2×(N−1)枚の誘電体層と、(N−1)枚の第2金属層と、を含み、
    前記第2金属層のそれぞれは、最近接の前記第1金属層どうしの間に配置され、前記誘電体層は、前記第1金属層と前記第2金属層との間に配置される請求項1記載の有機電界発光素子。
  3. 前記積層体は、N枚(Nは1以上の整数)の第1金属層と、N枚の第2金属層と、(2N−1)枚の誘電体層と、を含み、
    前記第1金属層と前記第2金属層とは、それぞれ前記第1方向に沿って交互に積層され、前記誘電体層は、前記第1金属層と前記第2金属層との間に配置される請求項1記載の有機電界発光素子。
  4. 記複数の発光部は、直列に接続され、
    前記キャパシタは、前記直列に接続された前記複数の発光部と並列に接続される請求項1〜3のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
  5. 前記第1金属層は、
    前記陽極と電気的に接続される第1配線部と、
    前記第1配線部と離間する複数の第1島部と、
    前記複数の第1島部と前記第1配線部との間に設けられ前記複数の第1島部のそれぞれと前記第1配線部とを電気的に接続する第1接続部であって、前記第1接続部の延在方向に対して垂直方向の前記第1接続部の幅は、前記第1配線部の延在方向に対して垂直方向の前記第1配線部の幅よりも狭い第1接続部と、
    を含む請求項1〜4のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
  6. 前記第1接続部の前記第1方向に沿う厚さは、前記第1配線部の前記第1方向に沿う厚さよりも薄く、前記第1接続部の前記第1方向に沿う厚さは、前記第1島部の前記第1方向に沿う厚さよりも薄い請求項5記載の有機電界発光素子。
  7. 前記第1金属層は、
    前記陽極と電気的に接続される第1配線部と、
    前記第1配線部と離間する複数の第1島部と、
    前記複数の第1島部と前記第1配線部との間に設けられ前記複数の第1島部のそれぞれと前記第1配線部とを電気的に接続する第1接続部であって、前記第1接続部の前記第1方向に沿う厚さは、前記第1配線部の前記第1方向に沿う厚さよりも薄く、前記第1接続部の前記第1方向に沿う厚さは、前記第1島部の前記第1方向に沿う厚さよりも薄い第1接続部と、
    を含む請求項1〜4のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
  8. 前記第2金属層は、
    前記陰極と電気的に接続される第2配線部と、
    前記第2配線部と離間する複数の第2島部と、
    前記複数の第2島部と前記第2配線部との間に設けられ前記複数の第2島部のそれぞれと前記第2配線部とを電気的に接続する第2接続部であって、前記第2接続部の延在方向に対して垂直方向の前記第2接続部の幅は、前記第2配線部の延在方向に対して垂直方向の前記第2配線部の幅よりも狭い第2接続部と、
    を含む請求項1〜7のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
  9. 前記第2接続部の前記第1方向に沿う厚さは、前記第2配線部の前記第1方向に沿う厚さよりも薄く、前記第2接続部の前記第1方向に沿う厚さは、前記第2島部の前記第1方向に沿う厚さよりも薄い請求項8記載の有機電界発光素子。
  10. 前記第2金属層は、
    前記陰極と電気的に接続される第2配線部と、
    前記第2配線部と離間する複数の第2島部と、
    前記複数の第2島部と前記第2配線部との間に設けられ前記複数の第2島部のそれぞれと前記第2配線部とを電気的に接続する第2接続部であって、前記第2接続部の前記第1方向に沿う厚さは、前記第2配線部の前記第1方向に沿う厚さよりも薄く、前記第2接続部の前記第1方向に沿う厚さは、前記第2島部の前記第1方向に沿う厚さよりも薄い第2接続部と、
    を含む請求項1〜7のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
  11. 請求項1〜10のいずれか1つに記載の有機電界発光素子と、
    交流電圧を全波整流し、前記陽極から前記陰極に向けて電流が流れるように、全波整流後の電圧を前記陽極と前記陰極との間に入力する全波整流回路と、
    を備えた照明装置。
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