JP5755183B2 - 紙葉類取引装置、紙葉類取引システムおよび紙葉類取引方法 - Google Patents

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本発明は、紙葉類取引装置に関する。
紙葉類取引装置に関する技術として、特開2009−123016号に記載された技術がある。この公報には、「金融取引を行う自動取引装置であって、投入された紙幣毎に、当該紙幣が正常か異常かの鑑別を行い、異常紙幣の枚数を計数し、異常の種別である異常種別を判別する鑑別部と、異常種別に対応した対処方法に関する対処情報を保持している記憶部と、異常紙幣が複数枚である場合、鑑別部によって判別された異常種別を基に、異常紙幣毎に、記憶部の対処情報から、判別された異常種別に対応した対処方法に関する情報を取得し、異常紙幣毎に、取得した対処方法に関する情報をタッチパネル付表示部に報知させる処理部を有することを特徴とする。」と記載されている(要約参照)。
特開2009−123016号公報
前記特許文献1の技術では、異常紙幣毎に、異常種別に対応した対処方法を、タッチパネル付表示部に報知させる仕組みが記載されている。しかし、特許文献1の技術では、返却された紙幣が自動取引装置から取り出された後は、利用者はそれぞれの紙幣に対しての拒否理由や対処方法を再度確認することができなかった。
そこで本発明は、受付が拒否された紙幣が自動取引装置から取り出された後であっても、利用者が対処方法を確実に把握できる紙葉類取引装置を提供する。
上記課題を解決するために、本発明は、紙葉類を投入及び排出するための開口部と、投入された紙葉類毎に固有の固有情報と特徴量とを取得する取得部と、紙葉類の受付を拒否するか否かの判定基準を記憶する記憶部と、前記取得された特徴量と前記判定基準とに基づいて、前記投入された紙葉類の受付を拒否するか否かおよび対処方法を判定する第1判定部と、前記投入された紙葉類の受付を拒否する場合に、前記投入された紙葉類の前記固有情報と前記対処方法を示す情報とを通知する通知部と、を備える紙葉類取引装置を有する。
本発明によれば、投入された紙葉類の受付を拒否する場合に、投入された紙葉類の固有情報と対処方法を示す情報とを、利用者に向けて通知することができる紙葉類取引装置を提供することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の紙葉類取引システムの一実施例としての紙幣取引システムを示す図である。 ATMとホストコンピュータの内部構成を概略的に示す説明図である。 紙幣取扱部の構成について説明するための図である。 ATMにおいて実行される識別処理について説明するためのフローチャートである。 ATMにおいて受付が拒否された紙幣を利用者に返却する返却処理のフローチャートである。 通知情報の一例について示した図である。 拒否リストの作成処理について説明するためのフローチャートである。 投入された紙幣を複数のグループに分類する様子を示す図である。 集計の結果を説明するための図である。 実施例2における紙幣取引システムについて説明するためのブロック図である。 精査処理について説明するためのフローチャートである。
以下、実施例を図面を用いて説明する。
A1.紙幣取引システムの構成:
本実施例では、紙葉類の不要な再投入を抑制することができる紙葉類取引システムの例を説明する。
図1は、本発明の紙葉類取引システムの一実施例としての紙幣取引システムを示す図である。本実施例の紙幣取引システムは、紙葉類取引装置としての現金自動取引装置(Automated Tellers Machine:以下、ATM10)と、ATM10とネットワークNTを介して接続された、サーバとしてのホストコンピュータ20と、を備える。ATM10は、例えば金融機関や小売店、公共施設等に設置され、利用者の操作に基づき、入金や出金等の所定の取引を行う装置である。なお、図1にはホストコンピュータ20がネットワークNTを介して1台のATM10と接続されている様子を示しているが、ホストコンピュータ20は、複数のATM10と接続されていてもよい。また、図1では、説明上必要としない他の構成部については図示を省略している。このことは、後述する図においても同様である。
ATM10は、その前面に、タッチパネル12と、カード明細票機構13と、通帳機構14と、開口部としての紙幣入出金口15と、硬貨入出金口16と、を備えている。タッチパネル12は、ユーザによる指等による接触位置に基づく座標を取得するポインティングデバイスであり、接触操作によってデータの入力を受け付ける。また、タッチパネル12の画像を表示可能な領域には、後述の通知情報等が表示される。カード明細票機構13は、種々のカード(例えば、クレジットカードやキャッシュカード等)の挿入を受け付けるための挿入排出口であり、カード明細票機構13からは、印字された明細票が排出される。通帳機構14は、通帳の挿入を受け付けるための挿入排出口である。紙幣入出金口15は、紙葉類としての紙幣の投入を受け付け、また、紙幣の排出を行うための挿入排出口である。硬貨入出金口16は、硬貨の投入を受け付け、また、硬貨の排出を行うための挿入排出口である。紙幣入出金口15および硬貨入出金口16は、それぞれシャッタを備える。紙幣入出金口15および硬貨入出金口16のシャッタが開くことにより、利用者および金融機関の係員等は、紙幣および硬貨の投入や取得を行うことができる。
図2は、ATM10とホストコンピュータ20の内部構成を概略的に示す説明図である。ATM10は、ATM側制御部110と、操作部120と、カード明細票処理部130と、通帳取扱部140と、紙幣取扱部150と、硬貨取扱部160と、ATM側通信部170と、を備える。
操作部120は、タッチセンサと表示装置とを含む。操作部120は、種々の情報をタッチパネル12の画面に表示するとともに、タッチ操作を検知することにより、利用者の入出金処理を受け付ける。操作部120は、受け付けた処理をATM側制御部110へと伝達する。また、操作部120には、ATM10において受付が拒否された紙幣を利用者に返却する際に、拒否理由や対処方法などを利用者に通知するための通知情報が表示される。
カード明細票処理部130は、カード明細票機構13を備え、利用者のカードの挿入・排出動作、カードの磁気ストライプやICチップへのリードまたはライト動作、カードエンボス部分のイメージの読み取りなどを行う。また、カード明細票処理部130は、取引内容を明細票に印字し、カード明細票機構13から排出する。通帳取扱部140は、通帳機構14を備え、通帳の挿入または排出動作、磁気ストライプのリードまたはライト動作、通帳への印字などを行う。
紙幣取扱部150は、計数部152および識別部151を備える。計数部152は、紙幣入出金口15から投入された紙幣の枚数を計数する。識別部151は、光学センサ、磁気センサ、厚みセンサ等の各種センサ(以下、センサ等)を備えており、センサ等により紙幣入出金口15から投入された紙幣を識別して、管理番号と特徴量とを取得する。識別部151は、本願の「取得部」に相当する。管理番号とは、アルファベットやアラビア数字の組み合わせ等による通し番号であり、紙幣毎に固有の番号である。管理番号は本願の「固有情報」に相当する。特徴量とは、紙幣の厚さや、印刷の状態や、セキュリティの状態などの特徴を数値化したものであり、例えば、紙幣の各座標における輝度値、磁気値、赤外線値などで表される。
硬貨取扱部160は、硬貨入出金口16を含み、硬貨の入出金等を行う。ATM側通信部170は、ホストコンピュータ側通信部270と接続するための回線を備え、ATM10とホストコンピュータ20との間のデータの通信を行う。ATM側通信部170は、本願の「紙葉類取引装置側送信部」および「紙葉類取引装置側受信部」に相当する。
ATM側制御部110は、CPU111とフラッシュROM113やRAM112等の内部記憶装置とを含む。フラッシュROM113には、判定基準値117と、拒否リスト118とが記憶されている。フラッシュROM113は本願の「記憶部」に相当する。
判定基準値117は、投入された紙幣の特徴量に応じて、紙幣の受付を拒否するか否かを判定するための基準となる値である。判定基準値117は、発行元の確かな未使用の紙幣(正券)の特徴量を評価した結果に基づいて、所定の範囲内の特徴量を有する紙幣を受付け可能となるように、あらかじめ定められている。判定の種類は、紙幣の特徴量に応じて、例えば「1.取引対象外の紙幣」、「2.偽の紙幣(偽券)」、「3.偽造されているか疑わしい紙幣(疑偽券)」、「4.受付可能な紙幣」の4種類である。「1.取引対象外の紙幣」とは、例えば紙幣以外の媒体や、取引対象の紙幣であるが、「紙幣の角が折れている」と判断された紙幣や、「欠落がある」と判断された紙幣等が該当する。以降、「1.取引対象外の紙幣」と判定された紙幣の状態を「状態1」、「2.偽の紙幣(偽券)」と判定された紙幣の状態を「状態2」、「3.偽造されているか疑わしい紙幣(疑偽券)」と判定された紙幣の状態を「状態3」、「4.受付可能な紙幣」と判定された紙幣の状態を「状態4」という。また、「状態1」の中でも更に、例えば、紙幣に「折れ」が生じていると判定された紙幣の状態を「状態1:折れ」という。また、紙幣に「汚れ」が生じていると判定された紙幣の状態を「状態1:汚れ」といい、「しわ」が生じていると判定された紙幣の状態を「状態1:しわ」という。同様に、「欠落」が生じていると判定された紙幣の状態を「状態1:欠落」という。ここで「欠落」とは、印刷のズレや薄れ、破れや穴などにより、特定の座標にあるべき特徴が無いことを意味する。
拒否リスト118は、紙幣を管理番号によって複数のグループに分類した場合に、ATM10において受付を拒否し、また、再投入を禁止する紙幣の属するグループが記されたリストである。
ATM側制御部110は、フラッシュROM113に記憶されているプログラムをRAM112に展開して実行することにより、第1判定部114、第2判定部115、通知情報生成部116として機能する。また、ATM側制御部110は、フラッシュROM113に記憶されているプログラムをRAM112に展開して実行することにより、ATM10全体を制御する。
第1判定部114は、識別部151の取得した特徴量と、判定基準値117とに基づいて、紙幣の状態を判定し、投入された紙幣の受付を拒否するか否かを判定する。第2判定部115は、識別部151の取得した管理番号と、拒否リスト118とに基づいて、投入された紙幣の受付を拒否するか否かを判定する。第1判定部114と第2判定部115の判定によって、投入された紙幣の受付を拒否するか否かおよび「状態1」「状態2」「状態3」「拒否リストに記載されている」などの拒否理由が決定される。更に第1判定部114と第2判定部115の判定によって、「状態1:折れ」「状態1:欠落」「状態1:しわ」「状態1:汚れ」などの拒否理由から、「折れを直して再投入する」「銀行窓口へ持参する」などの対処方法が決定される。なお、拒否理由に対応する対処方法は、フラッシュROM113にあらかじめ記録されている。また、第1判定部により「状態1」「状態2」「状態3」と判定され、かつ、第2判定部により「拒否リストに記載されている」と判定された紙幣に対しては、「拒否リストに記載されている」という拒否理由に対応する対処方法が決定される。
通知情報生成部116は、受付が拒否された紙幣を利用者に返却する際に、タッチパネル12に表示するための通知情報を生成する。通知情報生成部116は、本願の「通知部」を構成する。
次に、ホストコンピュータ20について説明する。ホストコンピュータ20は、ホストコンピュータ側制御部210と、ホストコンピュータ側通信部270と、ホストコンピュータ側記憶部280と、を備えている。
ホストコンピュータ側制御部210は、CPU211と、RAM212等の内部記憶装置とを含み、フラッシュROM(不図示)に記憶されているプログラムをRAM212に展開することでホストコンピュータ20全体を制御する。
ホストコンピュータ側通信部270は、ATM側通信部170と接続するための回線を備え、ホストコンピュータ20とATM10との間のデータの通信を行う。ホストコンピュータ側通信部270は、本願の「サーバ側受信部」および「サーバ側送信部」に相当する。また、ホストコンピュータ側通信部270は、ATM10に投入された紙幣の管理番号や特徴量等の情報をATM側通信部170から受信する。
集計部213は、ホストコンピュータ側通信部270が受信した紙幣の情報を、管理番号毎に複数のグループに分類する。また、集計部213は、ATM10において受付が拒否された紙幣の数をグループ毎に集計する。
拒否リスト作成部214は、集計結果に基づいて、ATM10において受付を拒否するグループのリストを作成および変更(更新)する。
ホストコンピュータ側記憶部280には、口座情報ファイル218と、判定基準値117と、拒否リスト118とが記憶されている。口座情報ファイル218は、口座毎に設けられたファイルであり、口座番号と各口座に関わる情報(利用者名、暗証番号、取引履歴、残高など)とが関連づけられて記憶されたファイルである。ホストコンピュータ側記憶部280には、他に、クレジットカードやキャッシュカード等の情報に関するファイル等も記憶されている。
A2.紙幣取扱部の構成:
図3は、紙幣取扱部150の構成について説明するための図である。紙幣取扱部150は、紙幣入出金口15と、識別部151と計数部152と、紙幣収納庫153と、一時保留庫154と、搬送路155と、を含んでいる。なお、図3では、識別部151と計数部152とを一つの装置として表している。
紙幣入出金口15から投入された紙幣は、一旦、識別部151および計数部152に搬送される。前述のように識別部151は投入された複数の紙幣の管理番号と特徴量とを取得し、計数部152は投入された複数の紙幣の枚数を計数する。一時保留庫154は、投入された紙幣が一時的に保留される収納庫である。紙幣収納庫153は、出金に適した紙幣が収納される収納庫である。本実施例では、投入された紙幣のうち、「状態1」「状態2」「状態3」「拒否リストに記載されている」のいずれかと判定された紙幣は紙幣入出金口15に搬送されて利用者に返却される。また、「状態4」と判定された紙幣は、一時保留庫154に保留された後、紙幣収納庫153へ収納される。
A3.識別処理
図4は、ATM10において実行される識別処理について説明するためのフローチャートである。識別処理は、ATM10の利用者がタッチパネル12を介して取引内容(入金)を選択して、紙幣を紙幣入出金口15に投入することで開始される。
紙幣入出金口15から投入された紙幣が識別部151に到達すると、識別部151は、センサ等により投入された各紙幣の特徴量を取得する(ステップS101)。また、識別部151は、センサ等により、投入された各紙幣の管理番号を読み取る(ステップS102)。
次に、第1判定部114は、識別部151により取得された特徴量と、判定基準値117とに基づいて、紙幣の状態を判定する(ステップS104)。具体的には、第1判定部114は、投入された紙幣の状態が「状態1:折れ」「状態1:欠落」等もしくは「状態2」、「状態3」、「状態4」のいずれに該当するかを判定する。
第1判定部114が紙幣の状態を判定すると、第2判定部115は、更に、拒否リスト118を参照して、投入された紙幣が、拒否リスト118に記されたグループに属しているか否かを判定する(ステップS105)。
次に、CPU111は、ステップS104およびステップS105で得られた判定結果から、投入された紙幣が拒否対象であるか否かを判定する(ステップS106)。具体的には、CPU111は、第1判定部114により「状態1」、「状態2」、もしくは「状態3」と判定された紙幣を、受付を拒否する対象(拒否対象)の紙幣であると判定する。また、CPU111は、拒否リスト118に記されたグループに属する管理番号を有する紙幣を、拒否対象であると判定する。
紙幣を拒否対象であると判定すると(ステップS106:Yes)、CPU111は、拒否対象と判定した紙幣が簡略画像の表示対象か否かを判定する(ステップS107)。簡略画像とは、識別部151により撮像された紙幣の画像が簡略化され、拒否理由となる部分が強調された画像である。簡略画像は、拒否理由を利用者が解消できる可能性がある場合に、利用者に向けて表示される。利用者が拒否理由を解消できる可能性がある場合とは、例えば拒否理由が「状態1:折れ」「状態1:しわ」等である紙幣である。簡略画像が必要でない紙幣とは、拒否理由を利用者が解消できない紙幣である。本実施例では、例えば「状態1:欠落」、「状態2」、「状態3」と判定された紙幣や、拒否リスト118に記されたグループに属する紙幣が該当する。
投入された紙幣が簡略画像の表示対象である場合には(ステップS107:Yes)、CPU111は、紙幣の管理番号と、特徴量と、状態の判定結果(拒否理由)と、その紙幣が拒否対象であることともに、その紙幣の返却の際には簡略画像が必要な旨をRAM112に記録する(ステップS108)。
一方、投入された紙幣が簡略画像の表示対象でない場合には(ステップS107:No)、CPU111は、紙幣の管理番号と、特徴量と、状態の判定結果(拒否理由)、その紙幣が拒否対象であることとともに、その紙幣の返却の際には簡略画像が必要でない旨をRAM112に記録する(ステップS109)。なお、ステップS108およびステップS109では、拒否理由に対応する対処方法もあわせてRAM112に記録される。
次に、CPU111は、紙幣取扱部150に対して、受付が拒否された紙幣を紙幣入出金口15へ搬送させる(ステップS111)。
一方、ステップS106において紙幣を拒否対象でないと判定すると(ステップS106:No)、CPU111は、紙幣の管理番号と、特徴量と、紙幣の状態と、その紙幣が収納対象の紙幣である旨をRAM112に記憶する(ステップS112)。CPU111は、紙幣取扱部150に対して、収納対象の紙幣として記録された紙幣を、一時保留庫154を経由させ、紙幣収納庫153へ搬送させる(ステップS113)。こうして、一連の識別処理が終了する。
A4.返却処理
図5は、ATM10において受付が拒否された紙幣を利用者に返却する返却処理のフローチャートである。ATM10のCPU111は、例えば、識別処理が終了したタイミングで、紙幣の返却処理を開始する。また、ATM10のCPU111は、識別処理が終了したタイミング等、所定のタイミングで、操作部120のタッチパネル12に、紙幣が返却される旨を表示する。
ATM10のCPU111は、返却処理が開始されるとRAM112に記憶された情報を読み出す(ステップS201)。ATM10のCPU111が読み出す情報とは、紙幣の管理番号、特徴量、状態の判定結果(拒否理由)及び対処方法、紙幣が拒否対象であるか否か、紙幣の返却の際には簡略画像が必要か否か等である。
CPU111が読み出した情報の中に、簡略画像が必要である旨が含まれている場合(ステップS202:Yes)、通知情報生成部116は、簡略画像を生成する(ステップS203)。具体的には、通知情報生成部116は、識別部151が特徴量を取得する際に画像センサにより取得した紙幣の画像をRAM112から読み出す。通知情報生成部116は、読み出した画像を簡略化し、拒否理由となる部分を強調した画像を生成する。
一方、CPU111が読み出した情報の中に、簡略画像が不要である旨が含まれている場合には(ステップS202:No)、通知情報生成部116は、フラッシュROM113にあらかじめ記録されている、簡略画像の代わりとなる代替画像を読み出す(ステップS204)。
簡略画像を生成すると(ステップS203)、または代替画像を読み出すと(ステップS204)、通知情報生成部116は、管理番号と、拒否理由と、簡略画像もしくは代替画像と、対処方法と、返却された紙幣を再度ATM10に投入(再投入)することができるか否かと、を対応付けた通知情報を生成する(ステップS205)。
次に、CPU111は、操作部120に対して、生成された通知情報をタッチパネル12に表示させる(ステップS206)。また、CPU111は、紙幣取扱部150に対して、紙幣入出金口15のシャッタを開放させる(ステップS207)。以上のようにして、一連の返却処理が終了する。
図6は、通知情報の一例について示した図である。1枚目の管理番号が「X123456」である紙幣は、簡略画像401aに示すように紙幣の左隅が折れている。この紙幣は、「状態1」の中でも「折れ」が原因で受付が拒否された紙幣である。この紙幣が利用者へ返却される際には、管理番号「X123456」の紙幣の折れている場所と、更に、この折れを直して再投入すれば、ATM10において受付が可能となることが利用者に通知される。
2枚目の管理番号が「Y789012」である紙幣は、簡略画像401bに示すように紙幣の下側中央付近に欠落がある。この紙幣は、「状態1:欠落」と判定されて受付けが拒否された紙幣である。この紙幣が利用者へ返却される際には、管理番号「Y789012」の紙幣には欠落があること、再投入ができないことと、「銀行窓口へご持参ください」というメッセージとが利用者に通知される。
3枚目の紙幣は、管理番号が示されていない。紙幣の汚れやインクの削れ等により識別装置にて管理番号を読み取ることができない場合には、図6に示すように管理番号が不明である旨の情報「?????」が表示される。このような紙幣は、ATM10で取引可能な金種ではないため、利用者に返却される。その際、この紙幣は、取り扱い金種ではないこと、再投入ができないことと、「銀行窓口へご持参ください」というメッセージとが利用者に通知される。
4枚目の管理番号が「V345678」である紙幣は、拒否リスト118に記されたグループに属する紙幣である。このような紙幣は、拒否リスト118に記されているため、利用者に返却される。その際、この紙幣は、取り扱うことができないこと、再投入ができないことと、「銀行窓口へご持参ください」というメッセージとが利用者に通知される。
以上のような紙幣取引システムは、ATM10において受付が拒否された紙幣が返却される際には、少なくとも管理番号と対処方法が利用者に通知される。そのため、複数の紙幣が一括して返却され、利用者がATM10から紙幣を取出したとしても、利用者は返却された紙幣の管理番号を確認すれば、それぞれの紙幣の対処方法を把握することができる。また、受付が拒否された紙幣の再投入の可否が通知されるので、再度投入しても受付を拒否される紙幣が存在する場合、利用者がその紙幣の投入を何度も試みることが抑制される。更に、拒否理由を解消することが可能である場合には、その対処方法が通知されるので、利用者は確実に拒否理由を解消する方法を把握することができる。そのため、受付が拒否されて返却された紙幣が再度ATM10に投入された場合、ATM10においてその紙幣が受付けられる可能性が高くなる。更に、利用者は実際に受付が拒否された紙幣の画像を基にした簡略画像によって受付が拒否された紙幣の状態を知ることができるので、例えば、紙幣の折れが発生している箇所などを簡易に把握することができる。そのため、拒否理由を簡易に解消することができるので、利用者の利便を向上させるとともに、ATM10の受付率を向上させることができる。
A5.拒否リストの作成処理:
図7は、拒否リスト118の作成処理について説明するためのフローチャートである。拒否リスト118の作成処理は、ATM10のアイドリングタイムや、ATM10において識別処理および返却処理が終了したタイミングなど、所定のタイミングで、ホストコンピュータ側制御部210のCPU211が、ATM10に対して情報の送信を要求することで開始される。
まず、ホストコンピュータ側制御部210のCPU211は、ATM側通信部170およびホストコンピュータ側通信部270を介して、拒否リスト118を作成するための情報を受信する(ステップS501)。拒否リスト118を作成するための情報とは、上記の識別処理(図4)のステップS101からステップS110において得られた、管理番号、状態の判定結果(拒否理由)、特徴量などの情報である。
次に、集計部213は、受信した情報のうち管理番号をもとに、紙幣の情報を複数のグループに分類する(ステップS502)。管理番号をもとに紙幣の情報を複数のグループに分類する方法としては、例えば、管理番号の所定の桁の値やアルファベットによって識別される紙幣の発行地域や、紙幣の発行年度等で分類する方法がある。
図8は、投入された紙幣を複数のグループに分類する様子を示す図である。図8では、投入された紙幣のうち地域Aで発行された紙幣を、発行年度によって分類している。図8に示す判定結果とは、上記の識別処理のステップS104およびステップS105において第1判定部114により判定された結果である。また、図8に示す損傷内容とは、正券の特徴量からもっとも乖離した値に関する損傷の内容である。例えば、判定結果が「状態4」すなわち、「正券」であり、紙幣収納庫153へ収納される紙幣であっても、正券の特徴量の値から最も乖離した値が欠落を表す値(例えば厚み等を表す数値)である場合には、集計部213は、「欠落」を損傷内容として集計する。
次に、集計部213は、グループ毎に、受付が拒否された紙幣の数を集計する(ステップS503)。具体的には、集計部213は、近似した座標において、同一の損傷内容が原因で受付が拒否された紙幣の数を集計する。
集計部213により、グループ毎に、同一の領域において、同一の損傷内容で受付が拒否された紙幣の数が集計されると、拒否リスト作成部214は、その数があらかじめ設定された規定値以上であるか否かを判断する(ステップS504)。規定値としては、例えば、近似した座標において、同一の損傷内容で受付が拒否された紙幣の数が規定値以上になると、その損傷内容(例えば「欠落」)は、紙幣の製造工程に起因して生じた損傷内容であると判断可能な値が設定される。
近似した座標において、同一の損傷内容で受付が拒否された紙幣の数が規定値以上である場合(ステップS504:Yes)、拒否リスト作成部214はそのグループを記した拒否リスト118を作成する(ステップS505)。
図9は、集計の結果を説明するための図である。図9に示す地域Aにおいて2000年度に発行された紙幣の属するグループでは、座標「X:123,Y:45」と近似した座標において「欠落がある」と判定された紙幣の数が、規定値を超えている。よって拒否リスト作成部214は、地域Aにおいて2000年度に発行されたグループを拒否リスト118に記してリストを作成する。
拒否リスト118が作成されると、ホストコンピュータ側制御部210のCPU211は、作成された拒否リスト118を、ホストコンピュータ側通信部270、ATM側通信部170を介してATM10に送信する(ステップS506)。ATM側制御部110のCPU111は、作成された拒否リスト118を受信するとフラッシュROM113に拒否リストを記憶する。CPU111は、既にフラッシュROM113に拒否リスト118が記憶されている場合には、記憶されている拒否リストを受信した拒否リストで上書きする。
ステップS504において、近似した座標において、同一の損傷内容で受付が拒否された紙幣の数が、規定値以上とならない場合(ステップS504:No)、拒否リスト作成部214は拒否リストの作成を行わない。以上のようにして、一連の集計処理が終了する。
以上のような紙幣取引システムでは、投入された紙幣を管理番号によって複数のグループに分類して、グループ毎に、受付が拒否された紙幣の数を集計する。そのため、例えば紙幣の製造場所や製造時期などで紙幣を分類すれば、製造場所や製造時期毎に、受付が拒否された紙幣の数を知ることができる。そのため、紙幣の製造場所や製造時期毎に、受付が拒否された紙幣の数を把握することができる。
また、例えば、複数の地域において紙幣が製造される場合、紙幣の製造ばらつきにより、ある地域である年に製造された紙幣の特定座標の印刷がずれて発行されてしまうことも起こりうる。そのような紙幣は本来、正券として受け付けるか、または回収することが好ましいが、利用者に返却される可能性がある。なぜならば、印刷がずれているため紙幣の特定の座標にあるべき特徴が検出できず、特徴量が正券の特徴量を評価した結果から乖離することにより、実際には欠落がないにもかかわらず、ATM10において「欠落がある」と判定される可能性があるからである。このような事態を改善するため、グループ内の紙幣のうち、近似した座標において、同一の拒否理由によって受付が拒否された紙幣の数が規定値を超えた場合に、そのグループに属する紙幣の受付を拒否することを決定して、拒否リスト118を作成または更新する。拒否リスト118に記されたグループに属する紙幣が投入された場合には、例えばその紙幣を銀行窓口へ持参すること等の対処方法が利用者に通知されるので、利用者に対して適切な対処方法が通知される。よって、ATM10の受付率を向上させることができる。
B1.精査処理:
本実施例では、ATM10において受付が拒否された紙幣を、ATM10の識別部151よりも詳細に特徴量を取得可能な精査装置30により精査して、精査の結果に応じて拒否リスト118および判定基準値117を変更する処理について説明する。
図10は、実施例2における紙幣取引システムについて説明するためのブロック図である。実施例1の紙幣取引システムとの差異は、精査装置30がホストコンピュータ20と通信可能に接続されている点と、ホストコンピュータ側制御部210が判定基準変更部215を備えている点である。精査装置30は、ATM10の識別部151よりも高精度な種々のセンサ等を備える装置である。また、精査装置30は、ATM10の備える識別部151と比べてより詳細な情報(特徴量)を取得することが可能である。判定基準変更部215は、精査装置30の精査結果(取得した特徴量等)に基づいて、判定基準を変更する。その他の構成については実施例1と同様であるため説明を省略する。
図11は、精査処理について説明するためのフローチャートである。精査処理は、ATM10において受付が拒否され、再投入が不可と通知された紙幣(図6参照)を精査して、精査結果に基づいて拒否リスト118を再設定するための処理である。精査処理は、上記の返却処理において再投入不可と通知された紙幣が、精査装置30に投入されることで開始される。
図6に示したように、再投入不可と通知された紙幣には、対処方法として「銀行窓口への持参」が通知されている。銀行窓口へ持参された紙幣は、銀行など紙幣を取扱う所定の箇所に一旦集められる。再投入不可と通知されて集められた紙幣が精査装置30に投入されると、精査装置30は、その紙幣を精査する(ステップS701)。紙幣を精査すると、精査装置30はその結果をホストコンピュータ20に送信する(ステップS702)。
ホストコンピュータ側制御部210のCPU211は精査装置30から精査の結果を受信すると(ステップS703)、上記の識別処理(図4)において行った判定が妥当であるか否かを判断する(ステップS704)。判定が妥当でない場合とは、例えば、近似した座標において「欠落がある」と判定された紙幣の数が規定値を超えたことにより、拒否リスト118に記されることとなったグループに属する紙幣を精査した結果、実際にはその座標において、欠落がないことが判明した場合等である。
CPU211は、判定が妥当でないと判断すると(ステップS704:No)、ホストコンピュータ側記憶部280に記憶されている拒否リスト118から、判定が妥当でないと判断されたグループを除外する(ステップS705)。
次に、判定基準変更部215は、CPU211により判定が妥当でないと判断された紙幣がATM10に投入された際に受付が拒否されないような値に、判定基準値117を変更する(ステップS706)。なお、判定基準値117は一律に変更してもよく、該当するグループのみ変更してもよい。
拒否リスト118および判定基準値117が変更されると、CPU211は、ホストコンピュータ側通信部270、ATM側通信部を介してATM10に変更された拒否リスト118および判定基準値117を送信する(ステップS707)。ATM側制御部110のCPU111は、フラッシュROM113に記録されている拒否リスト118および判定基準値117を、受信した拒否リスト118および判定基準値117で上書きする。なお、CPU211がステップS704において判定は妥当であると判断した場合には(ステップS704:Yes)、拒否リスト118および判定基準値117の変更は行われない。以上のようにして、一連の精査処理が終了する。
以上のような紙幣取引システムでは、精査装置30を備えるので、ATM10において受付が拒否された紙幣を、ATM10の識別部151よりも詳細に識別することができる。そして、精査装置30により受付が拒否された紙幣が精査され、CPU211が拒否リスト118に含まれるグループに属する紙幣を、ATM10においてが受付可能である判断した場合に、拒否リストからそのグループが除かれる。その後、そのグループに属する紙幣がATM10において受付可能となるように判定基準値117が変更される。したがって、判定基準値117が変更された後、ATM10にそのグループに属する紙幣が投入されても、ATM10において受付が可能となる。そのため、例えば、紙幣の製造ばらつきのために、これまで受付を拒否されて、返却されていた紙幣がATM10において受付けられるようになるので、ATM10の紙幣の受付率を向上させることができる。その結果、品質の向上したATM10を提供することができ、利用者の便宜を図ることができる。
C.変形例:
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成の一部について、他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体におくこともできる。
また、図中の制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
C1.変形例1:
上記の種々の実施例においては、受付が拒否された紙幣は紙幣入出金口15から一括して返却されることとしているが、ATM10のCPU111は、紙幣取扱部150に対して、これらの紙幣を1枚ずつ返却させるようにしてもよい。更に、CPU111は、紙幣取扱部150に対して、受付が拒否された紙幣のうち、拒否理由の解消が可能な紙幣(例えば、「状態1:折れ」と判定された紙幣等)を紙幣入出金口15へ、拒否理由の解消が不可能な紙幣(例えば、「状態1:欠落」や拒否リストに記載されていると判定された紙幣等)を「状態4」と判定された紙幣とともに一時保留庫154へ搬送させることとしてもよい。その後、一時保留庫154に保留された「状態4」と判定された紙幣を紙幣収納庫153へ収納する際に、例えば欠落があると判定された紙幣や拒否リスト118に記されたグループに属する紙幣を、紙幣入出金口15へ搬送させる。そうすることで、紙幣入出金口15には、拒否理由の解消が可能な紙幣(再投入が可能な紙幣)と、拒否理由の解消が不可能な紙幣(再投入が不可能な紙幣)とがそれぞれまとまって返却されることになる。よって、再投入が可能な紙幣がまとまって積層されることとなるため、利用者は、管理番号と対処方法をより簡易に把握することができる。また、利用者は、拒否理由をより早く解消して、紙幣をATM10に再投入することができる。したがって、利用者の便宜を図る事ができるとともに、ATM10において紙幣の受付率を更に向上させることができる。
C2.変形例2:
上記の実施例1においては、ホストコンピュータ20の集計部213が集計を行うこととしているが、ATM側制御部110に集計部をそれぞれ備えることとし、各ATM10においてそれぞれ集計を行うこととしてもよい。また、ATM10での集計の結果に基づいて、アルゴリズムの改善が必要であることをATM10の管理者等へ報告して、拒否リスト118を作成または更新することとしてもよい。そうすることで、拒否リスト118に記されたグループに属する紙幣が投入された場合に、利用者に対して間違った取引結果や対処方法が開示され続ける事を防ぐ事ができる。また、アルゴリズムを改善することにより、ATM10の品質を向上させることができる。
C3.変形例3:
上記の実施例1において、拒否リスト作成部214は、近似する座標において、同一の損傷内容で受付が拒否された紙幣の数が、あらかじめ設定された規定値以上であるグループを、拒否リストに記すこととしている。拒否リスト作成部214は、近似する座標において、同一の損傷内容で受付が拒否された紙幣の数が、そのグループに属する紙幣の数に対して一定の割合を越えた場合に、そのグループを拒否リストに記すこととしてもよい。
C4.変形例4:
上記の実施例1において、集計部213は、近似した座標において、同一の損傷内容が原因で受付が拒否された紙幣の数を集計しているが、集計部213は、同一の座標において同一の損傷内容が原因で受付が拒否された紙幣の数を集計してもよい。また、集計部213は、紙幣を複数の領域に区画して、同一の領域において、同一の損傷内容が原因で受付が拒否された紙幣の数を集計してもよく、近似する領域において同一の損傷内容が原因で受付が拒否された紙幣の数を集計してもよい。
C5:変形例5:
上記の実施例1においては、偽券および疑偽券は紙幣入出金口15から利用者に返却することとしているが、紙幣取扱部150に偽券や疑偽券を回収するための偽券回収庫および疑偽券回収庫を設けて、偽券および疑偽券を回収することとしてもよい。
C6.変形例6:
上記の実施例1で示した通知情報(図6)には、管理番号と、拒否理由と、表示画像と、対処方法と、再投入の可否と、が示されているが、このうち、拒否理由を表示しないこととしてもよい。また、上記実施例1では、通知情報をタッチパネル12に表示することとしているが、通知情報は、これ以外の方法で利用者に通知することとしてもよい。例えば、CPU111が管理番号501と拒否理由と再投入の可否、もしく管理番号と対処方法と再投入の可否などを、カード明細票処理部130に印字させ、カード明細票機構13から排出させるようにしてもよい。
C7.変形例7:
上記の実施例2においては、精査装置30はホストコンピュータ20と接続されているが、精査装置30は、ATM10と接続されていてもよい。また、ATM10もしくは、ホストコンピュータ20が精査装置30を備えることとしてもよい。
C8.変形例8:
上記の実施例2においては、精査装置30により受付が拒否された紙幣が精査され、ホストコンピュータ側制御部210のCPU211が拒否リスト118に含まれるグループに属する紙幣を、ATM10においてが受付可能である判断した場合に、拒否リスト118からそのグループが除かれる。また、そのグループに属する紙幣がATM10において受付可能となるように判定基準値117が変更される。しかし、ホストコンピュータ側制御部210のCPU211は、精査装置30の精査の結果によらずに、判定基準値117を変更することもできる。例えば、CPU211は、実施例1の集計処理において、紙幣の特徴量と、その特徴量を有する紙幣の数について、ヒストグラムを作成する。上述のように、ATM10においては、所定の範囲内の特徴量を有する紙幣を受付け可能となるように、判定基準値117があらかじめ定められている。CPU211は、前述のヒストグラムにおいて特徴量の所定の範囲外に一定数以上の紙幣の分布が存在すると判断した場合、その紙幣を受付け可能となるように、判定基準値を変更することができる。なお、この変更は、グループ単位で行うこととしてもよい。また、この変更は、ATM側制御部110のCPU111において行うこととしてもよい。つまり、ATM側制御部110に判定基準変更部を備えることとし、ATM10単独で判定基準値を変更することも可能である。
C9.変形例9:
上記の実施例2においては、精査装置30は、ATM10の識別部151よりも高精度な種々のセンサ等を備えることとしているが、例えば、ATM10の識別部151と同等の精度で特徴量を取得可能な精査装置30を備えることとしてもよい。この精査装置30は、識別部151と同等の精度で特徴量を取得するが、識別部151よりも頻繁にメンテナンス(装置校正)等されるものとする。そのため、あるATM10の識別部151により取得された特徴量が、精査装置30により取得された特徴量と異なる場合には、そのATM10の識別部151において、投入された紙幣に対して、何らかの理由で正確な識別を行う事ができなくなっている可能性が高いと判断することができる。このような場合には、CPU211は、該当するATM10の識別部151により取得された特徴量を有する紙幣を、集計結果から除くことができる、こうすることで、CPU211は、信頼性の高い集計結果に基づいて、拒否リスト118の作成及び判定基準値117の変更を行う事ができる。また、正確な識別を行う事ができなくなっている可能性が高いと判断された識別部151を備えるATM10を把握することができるので、このようなATM10に対して金融機関等の係員等によりメンテナンスを行うこととすれば、ATM10の品質を確保することができる。
C10.変形例10:
紙葉類取引システムで取り扱われる紙葉類は、紙幣に限られない。紙葉類としては、例えば、株券、小切手、切符、商品券、入場券、宝くじ、カード等、投入された紙幣の状態を判定して、受付を拒否するか否かを決定することが望まれる紙葉類であればよい。
C11.変形例11:
本発明の紙葉類取引システムにおいて、ATM側制御部110が行う処理を、識別部151が行うこととしてもよい。
10…ATM
12…タッチパネル
13…カード明細票機構
14…通帳機構
15…紙幣入出金口
16…硬貨入出金口
20…ホストコンピュータ
30…精査装置
110…ATM側制御部
111…CPU
112…RAM
113…フラッシュROM
114…第1判定部
115…第2判定部
116…通知情報生成部
117…判定基準値
118…拒否リスト
120…操作部
130…カード明細票処理部
140…通帳取扱部
150…紙幣取扱部
151…識別部
152…計数部
153…紙幣収納庫
154…一時保留庫
155…搬送路
160…硬貨取扱部
170…ATM側通信部
210…ホストコンピュータ側制御部
211…CPU
212…RAM
213…集計部
214…拒否リスト作成部
215…判定基準変更部
218…口座情報ファイル
270…ホストコンピュータ側通信部
280…ホストコンピュータ側記憶部
401a、401b…簡略画像
402…代替画像
500…通知情報
501…管理番号
504…対処方法
NT…ネットワーク

Claims (12)

  1. 紙葉類取引装置であって、
    紙葉類を投入及び排出するための開口部と、
    投入された紙葉類毎に固有の固有情報と特徴量とを取得する取得部と、
    紙葉類の受付を拒否するか否かの判定基準を記憶する記憶部と、
    前記取得された特徴量と前記判定基準とに基づいて、前記投入された紙葉類の受付を拒否するか否か及び対処方法を判定する第1判定部と、
    前記投入された紙葉類の受付を拒否する場合に、前記投入された紙葉類の前記固有情報と対処方法を示す情報とを通知する通知部と、
    を備える紙葉類取引装置。
  2. 請求項1記載の紙葉類取引装置であって、
    前記通知部は、更に、受付が拒否された紙葉類の再度の投入の可否を通知する、紙葉類取引装置。
  3. 請求項1記載の紙葉類取引装置であって、
    前記通知部は、受付が拒否された紙葉類の状態について、該受付が拒否された紙葉類の画像を用いて表示する、紙葉類取引装置。
  4. 請求項1記載の紙葉類取引装置であって、更に、受付が拒否された紙葉類の前記特徴量に基づいて前記判定基準を変更する判定基準変更部を備える、紙葉類取引装置。
  5. 請求項1記載の紙葉類取引装置であって、更に、受付が拒否された紙葉類を返却する場合に、受付が拒否された理由を取り除くことが可能な紙葉類と不可能な紙葉類とを分類して前記開口部に返却する紙葉類取扱部を備える、紙葉類取引装置。
  6. 請求項1記載の紙葉類取引装置と、該紙葉類取引装置と接続されたサーバとを備える紙葉類取引システムであって、
    前記サーバは、
    少なくとも前記投入された紙葉類の前記固有情報と前記特徴量とを前記紙葉類取引装置から受信するサーバ側受信部と、
    前記投入された紙葉類を前記固有情報によって複数のグループに分類して、グループ毎に受付が拒否された紙葉類の数を集計する集計部と、
    前記集計結果に基づいて前記記憶部に記憶された前記判定基準を変更する判定基準変更部と、を備える紙葉類取引システム。
  7. 請求項1記載の紙葉類取引装置と、該紙葉類取引装置と接続されたサーバとを備える紙葉類取引システムであって、
    前記サーバは、
    少なくとも前記投入された紙葉類の前記固有情報と前記特徴量とを受信するサーバ側受信部と、
    前記投入された紙葉類を前記固有情報によって複数のグループに分類して、グループ毎に受付が拒否された紙葉類の数を集計する集計部と、
    前記集計結果に基づいて、受付を拒否する紙葉類の属するグループが決定された拒否リストを作成する拒否リスト作成部と、
    前記拒否リストを送信するサーバ側送信部と、を備え、
    前記紙葉類取引装置は、更に、
    前記投入された紙葉類の前記固有情報と前記特徴量とを送信する紙葉類取引装置側送信部と、
    少なくとも前記拒否リストを受信する紙葉類取引装置側受信部と、
    前記拒否リストに基づいて前記投入された紙葉類の受付を拒否するか否かを判定する第2判定部と、を備える紙葉類取引システム。
  8. 請求項7記載の紙葉類取引システムであって、
    前記通知部は、前記第2判定部が前記拒否リストに基づいて前記投入された紙葉類の受付を拒否する判定をした場合に、該受付を拒否する判定がされた紙葉類の再度の投入が不可であることを通知する、紙葉類取引システム。
  9. 請求項7記載の紙葉類取引システムであって、
    前記取得部以上の精度で前記特徴量を取得可能な精査装置を備え、
    前記サーバ側受信部は、前記精査装置により取得された前記受付が拒否された紙葉類の特徴量を受信し、
    前記拒否リスト作成部は、前記精査装置により取得された前記受付が拒否された紙葉類の特徴量に基づいて、前記拒否リストに含まれるグループに属する紙葉類を受付可能と判断した場合には、受付可能と判断された紙葉類の属するグループを前記拒否リストから除く、紙葉類取引システム。
  10. 請求項9記載の紙葉類取引システムであって、
    前記サーバは、更に、前記拒否リストから除かれたグループに属する紙葉類が前記第1判定部により受付可能となるように、前記記憶部に記憶された前記判定基準を変更する判定基準変更部を備える、紙葉類取引システム。
  11. 請求項9記載の紙葉類取引システムであって、
    前記サーバは、更に、前記拒否リストから除かれたグループに属する紙葉類が前記第1判定部により受付可能となるように、前記記憶部に記憶された前記拒否リストから除かれたグループの前記判定基準を変更する判定基準変更部を備える、紙葉類取引システム。
  12. 紙葉類取引装置が紙葉類を取引するための紙葉類取引方法であって、
    前記紙葉類取引装置は、
    紙葉類を投入及び排出するための開口部と、
    投入された紙葉類毎に固有の固有情報と特徴量とを取得する取得部と、
    紙葉類の受付を拒否するか否かの判定基準を記憶する記憶部と、
    を備え、
    前記取得された特徴量と前記判定基準とに基づいて前記投入された紙葉類の受付を拒否するか否かを判定する工程と、
    前記投入された紙葉類の受付を拒否する場合に、前記投入された紙葉類の前記固有情報と対処方法を示す情報と、を通知する工程と、を備える紙葉類取引方法。
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