JP5754563B2 - 高発熱量ガスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高発熱量ガスの製造方法に関する。より詳しくは、グリセリンの分解を利用した高発熱量ガスの製造方法に関する。
グリセリンはVIII族金属触媒によって一酸化炭素と水素に分解することが知られている。
例えば、非特許文献1〜4には、種々のVIII族金属触媒を用いたグリセリンの分解反応が報告されている。
また、これらの非特許文献には、VIII族金属触媒の活性順列として、Ru=Rh>Ni>Ir>Co>Pt>Pd>Feが報告されており、更に、Ruが最も高活性であり、比較的廉価なVIII族金属の中ではNiが高い活性を持つことが報告されている。
平井寿英、他3名、「グリセリン水蒸気改質反応用触媒の開発」、石油・石油化学討論会講演要旨、第34巻、第248頁(2004年) 平井寿英、他4名、「Ru担持触媒を用いたグリセリンの水蒸気改質による水素製造」、日本エネルギー学会・大会講演要旨集、第14巻、第264−265頁(2005年) 末永卓哉、他4名、「Ni担持触媒を用いたグリセリンの水蒸気改質による水素製造」、石油学会年会講演要旨、第49巻、第93頁(2006年) 北村丞、他5名、「Ni/CaO−ZrO2触媒を用いたグリセリンの水蒸気改質による水素製造」、石油・石油化学討論会講演要旨、第38巻、第229頁(2008年)
本発明者らは、上記非特許文献1〜4に記載された触媒について検討したところ、グリセリンの水蒸気改質により製造される水素の収率は20〜70%程度であり、また、一酸化炭素、メタンおよび二酸化炭素の選択率は、それぞれ20〜30%、5〜10%および60〜75%となっており、二酸化炭素の割合が最も多くなっていることを明らかとした。なお、水素の収率とは、上記非特許文献1に記載されている通り、下記式(1)の反応(グリセリンの水蒸気改質反応)が完全に進行した時の水素収率を100%として算出した。
383+H2O(水蒸気)→3CO+4H2 (1)
一方、水素、一酸化炭素およびメタンの低位発熱量は、それぞれ2580kcal/m3、3020kcal/m3および8560kcal/m3である。
そのため、メタンが少なく、二酸化炭素の多い上記ガス組成では、その低位発熱量は低く、1800kcal/m3程度と推定することができる。
そこで、本発明は、グリセリンを分解して高発熱量ガスを得る、高発熱量ガスの製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、鉄鉱石を用いてグリセリンを分解することにより、高発熱量ガスが得られることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、下記(1)〜(5)を提供する。
(1)鉄鉱石を用いてグリセリンを分解し、低位発熱量が3,000kcal/m3以上の高発熱量ガスを得る、高発熱量ガスの製造方法。
(2)上記グリセリンの分解が、600〜900℃の温度で行われる上記(1)に記載の高発熱量ガスの製造方法。
(3)上記グリセリンが、バイオマス・ディーゼル燃料を生成した際に副生するグリセリンである上記(1)または(2)に記載の高発熱量ガスの製造方法。
(4)上記鉄鉱石が、BET法による比表面積が10m2/g以上の鉄鉱石である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の高発熱量ガスの製造方法。
(5)上記鉄鉱石が、鉄含有率が50%以上の鉄鉱石である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の高発熱量ガスの製造方法。
以下に示すように、本発明によれば、グリセリンを分解して高発熱量ガスを得る、高発熱量ガスの製造方法を提供することができる。
また、本発明の高発熱量ガスの製造方法は、近年注目されているバイオマス・ディーゼル燃料(BDF)の製造の際に副生されるグリセリンの分解にも利用することができる。
ここで、本発明においては、グリセリンの起源は特に限定されないが、大量に生産されているBDFの副生グリセリンであれば、二酸化炭素排出量を増やすことなく高発熱量ガスを得ることができるため、大変有用な方法である。
図1は、グリセリンの分解(水蒸気改質反応)に用いた反応前後の鉄鉱石のX線回折像を示すグラフである。
本発明の高発熱量ガスの製造方法は、鉄鉱石を用いてグリセリンを分解し、低位発熱量が3,000kcal/m3以上の高発熱量ガスを得る、高発熱量ガスの製造方法である。
このような鉄鉱石を用いてグリセリンを分解することによって高発熱量ガスが得られる理由は詳細には明らかではないが、以下のように推測することができる。
まず、グリセリンの800℃での分解反応の反応率は100%であり、化学平衡計算によれば、生成ガスの組成(乾燥ガスベース)は、水素が62.6%、一酸化炭素が24.6%、二酸化炭素が12.8%、メタンが0.05%となる。なお、この組成の低位発熱量は、2,360kcal/m3程度である。
この化学平衡計算により算出される組成に比べて、鉄鉱石を用いて800℃でグリセリンを分解すると、後述する実施例に示す通り、メタンの選択率が格段に高くなり、かつ、二酸化炭素の選択率が格段に低くなることが分かる。この結果、生成したガスの低位発熱量は、3,000kcal/m3を超え、3,900kcal/m3程度まで増加することが分かる。
この事実から、鉄鉱石を用いたグリセリンの分解では、直接メタンが生成しているものと推測することができる。
以下に、本発明の高発熱量ガスの製造方法に用いられる鉄鉱石およびグリセリンの分解条件等について詳述する。
<鉄鉱石>
本発明の高発熱量ガスの製造方法に用いられる鉄鉱石は特に限定されない。
本発明においては、グリセリンの分解において、上記鉄鉱石を単独で用いてもよく、石炭や石灰と混合・焼成した焼結鉱などと上記鉄鉱石との混合物として用いてもよい。
上記鉄鉱石としては、具体的には、例えば、ローブリバー鉱石(ピソライト鉱石)、ヤンディークージナー鉱石、カラジャス鉱石などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、ピルパラブレンド鉱石のように、数種の鉄鉱石が混合された鉄鉱石でもよい。
本発明の高発熱量ガスの製造方法においては、上記鉄鉱石のBET法による比表面積(以下、「BET比表面積」と略す。)が10m2/g以上であることが好ましく、15m2/g以上であるのがより好ましく、また、200m2/g以下であるのが好ましい。
鉄鉱石のBET比表面積が上記範囲であると、メタンの選択率がより高くなり、また、鉄鉱石自体の機械的強度も良好であるため、より高発熱量のガスを安定して製造することができる。
また、本発明の高発熱量ガスの製造方法においては、上記鉄鉱石の鉄含有率(鉄濃度)が、50%以上であるのが好ましく、60%以上であるのがより好ましい。
鉄鉱石の鉄含有率が上記範囲であると、ガス収率が高くなる傾向があるため好ましい。
図1に、グリセリンの分解(水蒸気改質反応)に用いた反応前後の鉄鉱石のX線回折像を示す。
図1に示すように、グリセリンの分解前の鉄鉱石はヘマタイト(Fe23)が主成分であったのに対し、グリセリンの分解後の鉄鉱石はマグネタイト(Fe34)に還元されていることが分かる。
そのため、本発明の高発熱量ガスの製造方法で用いた上記鉄鉱石は、使用後においては、製鉄材料として用いることにより、鉄鉱石を金属鉄に還元するためのコークス等の還元剤の使用量を低減することが可能となる。
<分解条件>
本発明の高発熱量ガスの製造方法におけるグリセリンの分解時の温度(分解温度)は特に限定されないが、二酸化炭素の選択率を抑制し、より高い発熱量のガスを製造することができる理由から、600〜900℃であるのが好ましく、650〜800℃であるのがより好ましい。
ここで、グリセリンの分解により上述した組成のガスを生成する反応は、60kcal/molと僅かながら吸熱反応であるため、反応の進行させる熱源が必要となる。
本発明においては、上記熱源は特に限定されず、例えば、製鉄所の排熱、具体的には、赤熱コークスの顕熱やスラグの顕熱を利用することが好適に挙げられる。
また、グリセリンの分解時の圧力(分解圧力)は特に限定されないが、経済性および分解時間等の観点から、大気圧〜0.5MPaであるのが好ましい。
本発明の高発熱量ガスの製造方法は、上述した通り、近年注目されているバイオマス・ディーゼル燃料(BDF)の製造の際に副生されるグリセリン(以下、本段落においては「副生グリセリン」と略す。)の分解にも利用することができる。
ここで、副生グリセリンは、水溶液の形態(グリセリン水溶液)またはメタノールとの混合物として副生されるものである。
そして、鉄鉱石を用いたグリセリンの分解においては、上述した通り、二酸化炭素の選択率が低いため、水溶液を用いたとしても、共存する水により進行する下記式(2)の反応(シフト反応)による二酸化炭素の生成が殆ど進行しない。
そのため、本発明の高発熱量ガスの製造方法は、副生グリセリンの分解に好適に用いることができる。
CO+H2O→CO2+H2 (2)
また、本発明の高発熱量ガスの製造方法においては、グリセリン水溶液における水とグリセリンとのモル比(水/グリセリン)は、経済性および作業性の観点から、2〜10程度とするのが好ましく、3〜5であるのがより好ましい。
一方、BDFは、水を使わずに製造されることがあるが、この場合、副生グリセリンは、グリセリンとメタノールの混合物となる。メタノールは、下記式(3)によって、グリセリンよりも容易に分解される。
CH3OH→CO+2H2 (3)
(3)式によって生成するガスの低位発熱量は、2,730kcal/m3であるため、メタノールが多いと生成するガスの発熱量が低下する傾向にある。しかしながら副生グリセリン中のグリセリンの含有量が30%以上であれば、生成する高熱量ガスの低位発熱量が3,000kcal/m3以上となる。実際の副生グリセリン中のグリセリン含有率は70%以上なので、実質的にメタノールが含有されても問題はなく、BDF製造時に水が添加されていなくても、本発明の目的を達成することができる。
更に、本発明の高発熱量ガスの製造方法においては、ガス流量(F)に対する上記鉄鉱石の質量(W)で表される滞留時間(W/F)は、2〜20g・hr/molであるのが好ましく、5〜10g・hr/molであるのがより好ましい。
以下、実施例を用いて、本発明の高発熱量ガスの製造方法について詳細に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
鉄鉱石としてローブリバー鉱石(鉄含有率:57%,BET比表面積:16m2/g)を用いて、グリセリン水溶液の分解を行った。
分解条件として、グリセリン水溶液中の水とグリセリンとのモル比(水/グリセリン比)を3.4とし、滞留時間(W/F)を18g・hr/molとし、分解温度を800℃とし、分解圧力を大気圧とした。
分解により生成したガスを分析した結果、ガス収率は96.3%であり、水素、一酸化炭素、二酸化炭素およびメタンの選択率は、それぞれ31.4%、48.8%、0.7%および19.0%であり、生成ガスの低位発熱量は3,910kcal/m3であった。
(実施例2)
滞留時間(W/F)を6.0g・hr/molとした以外は、実施例1と同様の方法により、グリセリンの分解を行った。
分解により生成したガスを分析した結果、ガス収率は69.6%であり、水素、一酸化炭素、二酸化炭素およびメタンの選択率は、それぞれ31.4%、50.2%、0.6%および17.9%であり、生成ガスの低位発熱量は3,860kcal/m3であった。
(実施例3)
滞留時間(W/F)を3.0g・hr/molとした以外は、実施例1と同様の方法により、グリセリンの分解を行った。
分解により生成したガスを分析した結果、ガス収率は39.9%であり、水素、一酸化炭素、二酸化炭素およびメタンの選択率は、それぞれ31.3%、51.3%、0.5%および16.9%であり、生成ガスの低位発熱量は3,800kcal/m3であった。
(実施例4)
鉄鉱石として、ローブリバー鉱石に代えてヤンティークージナー鉱石(鉄含有率:58%,BET比表面積:20m2/g)を用い、滞留時間(W/F)を12.0g・hr/molとした以外は、実施例1と同様の方法により、グリセリンの分解を行った。
分解により生成したガスを分析した結果、ガス収率は70%であり、水素、一酸化炭素、二酸化炭素およびメタンの選択率は、それぞれ31.5%、50.0%、0.5%および18.0%であり、生成ガスの低位発熱量は3,860kcal/m3であった。
(実施例5)
分解温度を900℃とし、滞留時間(W/F)を12.0g・hr/molとした以外は、実施例1と同様の方法により、グリセリンの分解を行った。
分解により生成したガスを分析した結果、ガス収率は80%であり、水素、一酸化炭素、二酸化炭素およびメタンの選択率は、それぞれ39%、23%、21%および17%であり、生成ガスの低位発熱量は3,160kcal/m3であった。
(実施例6)
鉄鉱石として、ローブリバー鉱石に代えてピルパラブレンド鉱石(鉄含有率:62%,BET比表面積:6m2/g)を用い、滞留時間(W/F)を12.0g・hr/molとした以外は、実施例1と同様の方法により、グリセリンの分解を行った。
分解により生成したガスを分析した結果、ガス収率は76%であり、水素、一酸化炭素およびメタンの選択率は、それぞれ49.7%、35.0%および15.3%であり、二酸化炭素は検出されなかった。生成ガスの低位発熱量は3,650kcal/m3であった。
(実施例7)
鉄鉱石として、ローブリバー鉱石に代えてカラジャス鉱石(鉄含有率:67%,BET比表面積:2m2/g)を用い、滞留時間(W/F)を12.0g・hr/molとした以外は、実施例1と同様の方法により、グリセリンの分解を行った。
分解により生成したガスを分析した結果、ガス収率は81%であり、水素、一酸化炭素、二酸化炭素およびメタンの選択率は、それぞれ46.2%、34.3%、3.5%および16.0%であり、生成ガスの低位発熱量は3,600kcal/m3であった。
(比較例1)
ローブリバー鉱石に代えて、沈殿鉄触媒(鉄含有率:70%,BET比表面積:4.1m2/g)を用い、以下の分解条件とした以外は、実施例1と同様の方法により、グリセリンの分解を行った。
分解条件として、ガス流量(F)に対する鉄触媒の質量(W)で表される滞留時間(W/F)を18g・hr/molとし、分解温度を800℃とし、分解圧力を大気圧とした。
分解により生成したガスを分析した結果、ガス収率は51.3%であり、水素、一酸化炭素およびメタンの選択率は、それぞれ67.5%、23.7%および8.8%であり、生成ガスの低位発熱量は3,210kcal/m3であった。なお、生成したガス中に二酸化炭素は検出されなかった。
(比較例2)
ローブリバー鉱石に代えて、シリカ担持鉄触媒(鉄含有率:10%,BET比表面積:254m2/g)を用い、以下の分解条件とした以外は、実施例1と同様の方法により、グリセリンの分解を行った。
分解条件として、ガス流量(F)に対する鉄触媒の質量(W)で表される滞留時間(W/F)を18g・hr/molとし、分解温度を800℃とし、分解圧力を大気圧とした。
分解により生成したガスを分析した結果、ガス収率は50%であり、水素、一酸化炭素およびメタンの選択率は、それぞれ29.4%、52.5%および18.1%であり、生成ガスの低位発熱量は3,890kcal/m3であった。なお、生成したガス中に二酸化炭素は検出されなかった。
比較例1の結果から、沈殿鉄触媒を用いてグリセリンを分解すると、メタンの選択率が少なく、グリセリンの分解率(ガス収率)も低くなるため、高発熱量ガスが効率よく製造できないことが分かった。
また、比較例2の結果から、担持鉄触媒を用いてグリセリンを分解すると、グリセリンの分解率(ガス収率)が低くなるため、高発熱量ガスが効率よく製造できないことが分かった。
これに対し、実施例1〜7の結果から、鉄鉱石を用いてグリセリンを分解することにより、メタンの選択率が10%以上となり、グリセリンの分解率(ガス収率)も高くなるため、低位発熱量が3,000kcal/m3以上となる高発熱量ガスが効率よく製造できることが分かった。
特に、実施例1〜5と実施例6〜7との対比から、使用する鉄鉱石のBET比表面積が10m2/g以上であると、メタンの選択率が高くなり、より高発熱量のガスが効率よく製造できる傾向があることが分かった。
また、実施例4と実施例6〜7との対比から、実施例6〜7は、実施例4よりも生成ガスの低位発熱量は低いが、鉄含有率が60%以上であるため、ガス収率が高くなることが分かった。
これらの結果から、本発明の高発熱量ガスの製造方法では、従来の鉄触媒を用いたグリセリンの分解と比較して、1.8倍の反応速度が得られ、メタンの収率が高まることから、より高発熱量のガスが得られることが分かる。

Claims (5)

  1. 鉄鉱石を用いてグリセリンを分解し、低位発熱量が3,000kcal/m3以上の高発熱量ガスを得る、高発熱量ガスの製造方法。
  2. 前記グリセリンの分解が、600〜900℃の温度で行われる請求項1に記載の高発熱量ガスの製造方法。
  3. 前記グリセリンが、バイオマス・ディーゼル燃料を生成した際に副生するグリセリンである請求項1または2に記載の高発熱量ガスの製造方法。
  4. 前記鉄鉱石が、BET法による比表面積が10m2/g以上の鉄鉱石である、請求項1〜3のいずれかに記載の高発熱量ガスの製造方法。
  5. 前記鉄鉱石が、鉄含有率が50%以上の鉄鉱石である、請求項1〜4のいずれかに記載の高発熱量ガスの製造方法。
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