JP5752711B2 - 静磁場コイル装置および核磁気共鳴撮像装置 - Google Patents

静磁場コイル装置および核磁気共鳴撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、静磁場を発生させる静磁場コイル装置、この静磁場コイル装置を用いた核磁気共鳴撮像装置(以下、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置と称する)および静磁場コイル装置のコイル配置方法に関する。
MRI装置は、均一な静磁場中に置かれた被検体に高周波パルスを照射したときに生じる核磁気共鳴現象を利用して、被検体の物理的、化学的性質を表す断面画像を得る装置であり、特に、医療用として用いられている。MRI装置は、主に、被検体が挿入される撮像領域に均一な静磁場を生成する静磁場コイル装置と、撮像領域に位置情報を付与するために空間的に磁場強度が傾斜勾配した傾斜磁場をパルス状に発生させる傾斜磁場コイルと、被検体に高周波パルスを照射するRF(Radio Frequency)コイルと、被検体からの磁気共鳴信号を受信する受信コイルと、受信した磁気共鳴信号を処理して前記断面画像を表示するコンピュータシステムとを有している。
撮像領域(例えば、半径15〜30cm程度の球体、もしくはそれに近い大きさの回転楕円体の領域)に静磁場コイル装置が生成する均一な静磁場は、強力な磁場(例えば、0.1から数テスラ以上)であることが要求され、かつ、非常に一様性の高い均一な磁場(例えば、磁場の偏差が3ppm程度以内)であることが要求される。
また、静磁場コイル装置が生成する磁場は、撮像領域のみに形成することができず、静磁場コイル装置の周囲にも磁場が漏れる。この漏れ磁場は、MRI装置の撮像のためには不要なものであるので、漏れ磁場の低減が試みられている。例えば、撮像領域に均一な静磁場を生成する主コイル群と、周囲への漏れ磁場を打ち消す磁場を発生させるシールドコイル群とを備えた能動的磁気遮断方式の磁石装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、均一な静磁場を発生させる装置として、特許文献2には、小超電導コイル(主コイル)のコイル巻数を外側ほど大きくなるように、該小超電導コイルを7ないし9個設置したことを特徴とするMRI用超電導マグネットアセンブリが開示されている。なお、特許文献2では、磁場の表現にn次のルジャンドル関数を用いて、均一磁場を確保するように小超電導コイルの位置を規定している。
また、発生した静磁場を調整する装置として、特許文献3には、円筒状の超電導マグネットの内周軸方向に磁性体シム機構を配置した超電導マグネットの磁場調整装置において、前記磁性体シム機構は、軸方向に分割された複数の分割シムトレイとこれらのシムトレイ間に挿入されたシムトレイスペーサとを直線状に結合した組合せシムトレイを備え、前記分割シムトレイに磁場調整用の磁性体シムを収納したことを特徴とする超電導マグネットの磁場調整装置が開示されている。
特開2009− 397号公報 特開平05 −190323号公報 特開2008−289703号公報
静磁場コイル装置には、コイル(主コイル,シールドコイル)の数を増やすことなく、また、コイルそれぞれの起磁力をできるだけ小さくして、かつ、周囲への漏れ磁場を低減しながら、MRI装置に実装した際に撮像性能の良い能動的磁気遮断方式の起磁力配置(コイル配置)が求められている。
しかしながら、特許文献2に開示された方法では、小超電導コイル(主コイル)の位置や形状の決定について、収束性が十分ではない。また、小超電導コイルの断面形状については言及されていない。なお、7個以上の小超電導コイルを用いて静磁場の均一度を確保しているが、小超電導コイルの数が少ないほどコスト面で優位となり、装置の小型化が可能となる。
また、特許文献3に開示された方法では、軸方向に必要な位置分解能(コイルでは断面形状に相当)について十分な議論がされていない。
そこで、本発明は、コストの増大を避けながら静磁場の均一度のよい静磁場コイル装置、この静磁場コイル装置を用いた核磁気共鳴撮像装置(MRI装置)および静磁場コイル装置のコイル配置方法を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために、請求項1に係る発明は、所定の領域内に静磁場を発生させる同軸上に配置された複数のコイルを備える静磁場コイル装置であって、前記複数のコイルは、該コイルの中心軸と垂直な面を対称面として、面対称に前記コイルが配置され、前記対称面より遠い位置に存在するコイルほど、軸方向に長く、かつ、半径方向に幅の広く、前記対称面より最も遠い位置に存在する前記コイルの断面の軸方向長さ対半径方向幅の比率が、4.0から6.5の範囲であり、磁場分布の調整を行うシム鉄片を配置する配置機構を更に備え、前記対称面から遠い位置に配置されるシム鉄片の配置機構ほど、軸方向の長さは、該配置機構より前記対称面に近い位置に存在するシム鉄片の配置機構と比較して、より軸方向に大きなシム鉄片が配置可能な長さを有するように構成されることを特徴とする。
本発明によればコストの増大を避けながら静磁場の均一度のよい静磁場コイル装置、この静磁場コイル装置を用いた核磁気共鳴撮像装置(MRI装置)および静磁場コイル装置のコイル配置方法を提供することができる。
本実施形態に係る核磁気共鳴撮像(MRI)装置の外観斜視図である。 本実施形態に係るMRI装置を、中心対象軸(z軸)を含むy−z平面で切断した断面図である。 静磁場コイル装置の主コイルおよびシールドコイルの配置を示す概念図である。 7個の固有モードを用いて磁場分布を求めた例である。 用いた固有モードの個数ごとに、コイル群全軸長と撮像領域内の均一度との関係を示したグラフである。 主コイルの配置および断面形状の決定方法を説明する概念図である。 主コイルの配置の調整を説明する概念図である。 本手法により決定した主コイルの配置および形状を示す図である。 あらかじめ与えたコイル群全軸長に対して、均一磁場を発生できる起磁力配置を求めた結果である。 コイル群全軸長に対する各数値を示した表である。 起磁力相対値および導体量相対値をコイル群全軸長/内径(コイル内半径)の関数としプロットしたグラフである。 シムトレイの概念図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
<核磁気共鳴撮像装置>
図1は、本実施形態に係る核磁気共鳴撮像(MRI)装置1の外観斜視図である。
MRI装置1は、ベッド6に寝たままの状態で被検体5が挿入される撮像領域8に均一な静磁場を生成する静磁場コイル装置2と、撮像領域8に位置情報を付与するために空間的に磁場強度が傾斜勾配した傾斜磁場をパルス状に発生させる傾斜磁場コイル3と、被検体5に高周波パルスを照射するRFコイル4と、被検体5からの磁気共鳴信号を受信する受信コイル(図示省略)と、受信した磁気共鳴信号を処理して前記断面画像を表示するコンピュータシステム(図示省略)とを有している。そして、MRI装置1によれば、均一な静磁場中に置かれた被検体5に高周波パルスを照射したときに生じる核磁気共鳴現象を利用して、被検体5の物理的、化学的性質を表す断面画像を得ることができ、その断面画像は、特に、医療用として用いられている。ここでの静磁場コイル装置2と、傾斜磁場コイル装置3と、RFコイル4とは、筒状であり、筒状の中心対称軸10は互いに概ね一致している。
図2は、本実施形態に係るMRI装置1を、中心対称軸10(z軸)を含むy−z平面で切断した断面図である。
MRI装置1は、静磁場の方向7が水平方向である水平磁場型MRI装置である。被検体5は可動式のベッド6によって撮像領域8まで運ばれる。
また、後記する説明の理解を容易にするために互いに直角になるようにx軸とy軸とz軸を設定し、原点は撮像領域8の中心付近に設定している。z軸は円筒状のコイル(後述する静磁場コイル装置2のコイル2a,2b、傾斜磁場コイル3、RFコイル4)の中心対称軸10に一致するように設けられ、静磁場の(磁力線)方向7にも一致している。y軸は上下方向に設けられ、x軸は紙面に垂直方向に設けられている。なお、符号2a,2bのコイルについて、両者を区別しないときはコイル2a,2bと記載し、両者を区別するときは主コイル2a、シールドコイル2bと記載する。
静磁場コイル装置2には、対称面11(z=0面)に対して左右(z<0とz>0の部分)で対を成すように、静磁場を生成する主コイル2aと、静磁場の周囲への漏れを抑制するシールドコイル2bとが用いられている。これらのコイル2a,2bはそれぞれ、中心対称軸10を共通の中心軸とする円環形状をしている。
また、静磁場コイル装置2が生成する静磁場として、高磁場で時間的に安定性のよい磁場を得るために、コイル2a,2bは超電導コイルが用いられている。そのため、コイル2a,2bは、3層構造の容器内に収納されている。まず、コイル2a、2bは、冷媒の液体ヘリウム(He)と共に冷媒容器2e内に収容されている。冷媒容器2eは、内部への熱輻射を遮断する熱輻射シールド2dに内包されている。そして、真空容器2cは、冷媒容器2e及び熱輻射シールド2dを収容しつつ、内部を真空に保持している。真空容器2cは、普通の室温の室内に配置されても、真空容器2c内が真空になっているので、室内の熱が伝導や対流で、冷媒容器2eに伝わることはない。また、熱輻射シールド2dは、室内の熱が輻射によって真空容器2cから冷媒容器2eに伝わることを抑制している。このため、コイル2a,2bは、冷媒の温度である極低温に安定して設定することができ、超伝導電磁石として機能させることができる。冷媒容器2eと、熱輻射シールド2dと、真空容器2cには、不必要な磁場が発生しないように非磁性の部材が用いられ、さらに、真空を保持しやすいことから非磁性の金属が用いられる。
傾斜磁場コイル3は筒状の形状を有し、この筒状の形状の傾斜磁場コイル3は、撮像領域8を内蔵するように配置されている。RFコイル4も筒状の形状を有し、この筒状の形状のRFコイル4は、撮像領域8を内蔵するように配置されている。傾斜磁場コイル3は、静磁場の方向7と同じ方向の成分の磁場強度がx方向、y方向、z方向の3方向それぞれの方向に傾斜した傾斜磁場9をパルス状に交互に発生させる。傾斜磁場コイル3は、x方向、y方向、z方向の3方向に独立な傾斜磁場9を、静磁場に重ねて発生できるような機能を持っている。図2ではy方向に傾斜した傾斜磁場9を示している。
<静磁場コイル装置>
図2に示すように、静磁場コイル装置2のコイル2a,2bは、巻き枠(図示せず)に素線(導体、超電導線材)が巻回されて形成され、中心対称軸10を共通の中心軸として、同軸に配置されている。また、静磁場コイル装置2のコイル2a,2bは、対称面11(z=0面)に対して面対称となるように配置されている。
図3は、静磁場コイル装置2の主コイル2aおよびシールドコイル2bの配置を示す概念図である。
図3に示す静磁場コイル装置2は、真空容器2cの内部に、主コイル2aとなる3対、6個のコイル(主コイルMC10、主コイルMC20、主コイルMC30、主コイルMC31、主コイルMC21、主コイルMC11)を有している。また、主コイル2aは対称面11に対して面対称となるように配置され、主コイルMC10と主コイルMC11とで対となるコイル12aをなし、主コイルMC20と主コイルMC21とで対となるコイル12bをなし、主コイルMC30と主コイルMC31とで対となるコイル12cをなしている。
また、図3に示す静磁場コイル装置2は、真空容器2cの内部に、シールドコイル2bとなる1対、2個のコイル(シールドコイルSC10、シールドコイルSC11)を有している。また、シールドコイル2bは対称面11に対して面対称となるように配置され、シールドコイルSC10とシールドコイルSC11とで対となるコイル12dをなしている。
主コイルMC10,MC11,MC20,MC21,MC30,MC31は、互いに同じ方向に一定電流を流し、それぞれ磁気モーメントを形成することで、均一な静磁場を撮像領域8に生成することができる。
シールドコイルSC10,SC11は、主コイルMC10,MC11,MC20,MC21,MC30,MC31と反対の方向に一定電流を流し、それぞれ磁気モーメントを形成することで、反対方向の磁場を生成し、静磁場コイル装置2から外部への磁場の漏れを低減させている。
また、図3には、主コイルMC10,MC11,MC20,MC21,MC30,MC31およびシールドコイルSC10,SC11の配置によって、静磁場コイル装置2が生成する磁場の磁束等高線(磁力線)16と磁場強度等高線17とが図示されている。これらの磁束等高線16と磁場強度等高線17とは、シミュレーションにより算出したものである。磁場強度等高線17は、磁場強度3T+3ppmと、磁場強度3T−3ppmとを、真空容器2cの内周側面で囲まれた領域に引いている。なお、MRI装置1が要求する磁場強度は装置ごとに異なるが、ここでは、3Tとして説明する。この磁場強度等高線17で囲まれた領域には、複数のドットが記載されている。このドットそれぞれは、シミュレーションにより磁場強度を算出した位置を示している。そして、その位置での磁場強度が3T以上の磁場強度を有する位置のドットのみを記載している。すなわち、ドットが記載されていない位置でもシミュレーションによる磁場強度の算出は行っているが、磁場強度が前記範囲外なので記載されていない。そして、ドットの記載された領域と、記載されていない領域との境界が、基準の磁場強度3Tである。また、この境界に沿って引かれている3T±3ppmの磁場強度等高線17が撮像領域8を取り囲んでいる。このことから、撮像領域8では、3Tの強磁場が、最大最小値の範囲が3ppm程度の高い均一性で実現可能であることがわかる。この撮像領域8に形成される磁場は、時間的に定常で空間的にも一定な磁場であり、0.1Tから7T以上の磁場強度に設定可能である。そして、数ppm程度の均一性を有する撮像領域8は、直径(もしくは長径)が30cm〜40cmの球(もしくは楕円体)の範囲に設定することが可能である。
≪起磁力配置の最適化≫
次に、静電場を生成する静磁場コイル装置2の起磁力配置の最適化について説明する。なお、起磁力配置は、主コイル2aおよびシールドコイル2bの配置および形状(断面形状)により決定される。また、起磁力配置の最適化とは、少ないコイルの導体量で、良好な均一磁場を発生できるようにコイルを配置することをいう。
なお、漏れ磁場に対する最適化については、特許文献1(特開2009−397号公報)に示されており、本実施形態では、良好な静磁場を生成する起磁力配置、即ち、主コイル2aの配置および形状の決定手法について説明する。
<特異値分解>
ここで、主コイル2aの配置および形状の決定手法の説明の前に、特異値分解について説明する。
参考文献(阿部充志 博士論文 「特異値分解を用いた磁場再構成・制御法と核融合研究への応用に関する研究」 総合研究大学院大学 2009年)では起磁力分布から磁場分布への応答行列を特異値分解して得る分布関数を用いている。本実施形態でもこの特異値分解を用いる。一般に解くべき式は、
B=AI ・・・(1)
であり、Bは磁場分布(単位:テスラ(T))を表すベクトルで、Iは各回路の電流を表すパラメータ(単位:アンペア(A))であり、Aはその応答行列(単位:T/A)である。
特異値分解で得る固有分布を表すベクトルbおよびiはそれぞれ、磁場と電流配分の規格化された基底ベクトルであり、応答行列Aのランク数まで添え字は増加し得る。つまり、
A=ΣC λ・・・(2)
である。上添え字tは転置を表す。和Σは添え字iについて行われ、Cの大きさの組み合わせで必要な磁場精度になるように加算する。ここで、Cは固有分布を加算する割合であるが、例えば、磁場分布ベクトルBと固有分布ベクトルbの内積で求めることもできる。和を実行する固有分布の選択は目的の磁場精度となるように選択する。λは数学的には特異値であるが、ここでは単位電流あたりの磁場強度に相当する。つまりλの大きな固有分布を用いると、効率的に小さな起磁力で目標の磁場分布、ここでは良い均一度の磁場分布を実現できる。
これが基本アイデアであるが、以下では実際の計算例を示していく。また、以下の説明においてb λをひとまとめにして固有モードと呼ぶことにする、また添え字iを用いてi番目の固有モードとも呼ぶことにする。
<主コイル数の決定>
以下に本実施形態の良好な静磁場を生成する起磁力配置、即ち、主コイル2aの配置および形状の決定手法について説明する。
まず、静磁場コイル装置2の起磁力配置の最適化として、静磁場コイル装置2の有する主コイル2aのコイル数の決定について説明する。
図4は、7個の固有モードを用いて磁場分布を求めた例である。
ここでは、主コイル2aに流れる電流を、多数の線輪電流の集まりと仮定して検討する。線輪電流とは、ある軸方向位置において、断面積が零の線電流が中心対称軸10を軸として流れる所定半径の円電流であり、電流ポテンシャルベクトルIの各要素は、軸方向位置ごとの線輪電流値18である。
各線輪電流値18を要素に持つ電流ポテンシャルベクトルIから磁場ベクトルBへの応答は、応答行列Aを用いて、B=AIとして表すことができる。
ここで、線輪電流において、単位電流量の電流が流れているとすると、ビオサバールの式を用いて単位電流量の線輪電流に対する磁場ベクトルBを算出することができる。各線輪電流について、順次磁場ベクトルBを算出し応答行列Aを決定することができる。
そして、特異値分解の手法により、要求する磁場ベクトルB(撮像領域8内が均一な静磁場)から、電流ポテンシャルベクトルI(軸方向位置に対応する線輪電流値18の集まり)を算出することができる。そして、特異値分解の手法により算出した電流ポテンシャルベクトルIに基づいて、応答関数Aを用いて磁場ベクトルB(磁場分布)を算出することができる。
なお、特異値分解において、固有モードには、対称面11に対して反対称となる固有モードも考えられるが、静磁場コイル装置2のコイル2a,2b(図2参照)は対称面11に対して面対称となるように配置するため、対称面11に対して対称となる固有モードのみを扱う、即ち、軸方向位置(z軸)について、偶関数となる電流分布をもつ固有モードを扱う。
図4の上方向にそれぞれ伸びた矢印は、その根もとの位置に配置した線輪電流を示し、矢印の長さが線輪電流の大きさである線輪電流値18を示し、矢印の向きが上向きの場合には正電流が流れていることを示し、矢印の向きが下向きの場合には負電流が流れていることを示す。図4に示すように、軸方向に沿った電流分布に固有モード数(図4では7個)と同じ数のピークが存在する。
なお、後述するように、このピーク付近に主コイル2a(図2参照)を配置することになるが、図4の例では、線輪電流値18に7個のピークがあり、主コイル2aとして7個のコイルを配置することになる。シールドコイル2b(図2参照)はあらかじめ特許文献1(特開2009−397号公報)を参考に配置し、その電流値は特許文献3(特開2008−289703号公報)に記載されている最適な電流値としている。
図5は、用いた固有モードの個数ごとに、コイル群全軸長と撮像領域8(図4参照)内の磁場の均一度との関係を示したグラフである。なお、図5における各点(図5中の□○△で示す点)は、固有モードの数とコイル群全軸長を設定して、図4の場合と同様に磁場分布をシミュレーションにより算出し、算出した磁場分布から撮像領域8内の静磁場の均一度を求め、各固有モードにおけるコイル群全軸長と撮像領域8内の静磁場の均一度との関係をプロットしたものである。
ここで、「コイル群全軸長」とは、対称面11より最も遠い位置に存在するコイルである主コイル2aの中心対称軸10方向の端から、面対称に配置される主コイル2aの中心対称軸10方向の端までの距離であり、即ち、中心対称軸10方向の主コイル2aの全体の長さであり(図6参照)、図4に示す線輪電流値が正となる中心対象軸10方向の両端に位置する線輪電流の間隔である。また、「均一度」とは、撮像領域8内の磁場の偏差であり、均一度が小さいほど好適な静磁場となる。
図5には、主コイル2aのコイル数(即ち、固有モードの数)が5個から7個の場合について、コイル群全軸長と撮像領域8内の静磁場の均一度との関係を示した。なお、撮像領域8は、直径40cmの球内とし、主コイル2aの内径を985mmとし、シールドコイル2bの内径を2046mmとした。
図5に示すように、コイル群全軸長を長くすれば、撮像領域8内の静磁場の均一度は改善する(小さくなる)。
ここで、コイル群全軸長はコイル部分のみの軸長であり、さらに、コイルの巻き枠(図示せず)、冷媒容器2e、熱輻射シールド2d、真空容器2c等が加わって静磁場コイル装置2の大きさとなる。このため、コイル群全軸長を大きくすれば、静磁場コイル装置2も大きくなり、MRI装置1も大きくなる。
このため、MRI装置1を設置する部屋への搬入を考慮して、コイル群全軸長の最大値が設定される。なお、以下の説明において、コイル群全軸長の最大値を1.6mとして説明する。
コイル群全軸長を1.6m以内とする条件の下では、主コイル数が5個における撮像領域8内の静磁場の均一度は、5ppm程度となる。高性能なMRI装置1に要求される撮像領域8内の静磁場の均一度は3ppm以下であるため、主コイル数が5個の場合においては、撮像に必要な撮像領域8内の静磁場の均一度を達成していない。
したがって、本実施形態における静磁場コイル装置2の主コイル2aのコイル数は、6個以上となる。
一方、主コイル数を7個とすると、撮像領域8内の静磁場の均一度は改善されるが、コイル数が多くなるために静磁場コイル装置2の製作コストが増大する。
このように、本実施形態における静磁場コイル装置2において、撮像に必要な均一度(3ppm以下)を満たし、かつ、製作コストの増大を防ぐためには、主コイル2aのコイル数は6個が好適となる。
ところで、コイル群全軸長を短くすることにより、撮像領域8内の静磁場の均一度が悪化する(大きくなる)だけでなく、コイル電流の点からも問題が生じる。
図4に示すように、軸方向位置±0.5m付近に負の電流(下向きの矢印で示す線輪電流値18)が分布している。このような負の電流が発生する領域は、主コイル2aのコイル数(固有モードの数)とコイル群全軸長の関係において、図5に示すように、左上から右下に引かれた線51で2つに別けられた領域のうち左側の領域(図5では網掛けした領域52)となる。
このように、コイル群全軸長を短くして撮像領域8内の静磁場の均一度を確保するためには、主コイル2aと並んで負電流(主コイル2aに流す電流と逆向きの電流)を流すコイルを配置することが必要となる。
負電流を流すコイルを配置した場合、撮像領域8内の静磁場の磁場強度を確保するために、主コイル2aに流す電流はその負電流を補う電流がさらに必要となり、即ち、主コイル2aの起磁力や、主コイル2aの導体(超電導線材)の量が増加する。このため、静磁場コイル装置2の製作コストは増大する。また、正負の電流がこの隣り合うためにコイル(主コイル2a、負電流を流すコイル)の導体(超電導線材)の経験磁界も上昇する。
このため、安定した超伝導通電を確保するために、導体(超電導線材)の量を増加させる必要がある。このように、負の電流が発生する領域52では、静磁場コイル装置2の製作コストは増大する。
以上のような検討から、主コイル2aのコイル数が6個(即ち、固有モードが6)で、負電流の発生しないコイル群全軸長の中で、できるだけコイル群全軸長が短い静磁場コイル装置2とすることがコストおよび性能の面において有利であるといえる。
即ち、図5の線51と、固有モード6におけるコイル群全軸長と均一度との関係を示す線の交点付近(図5の領域53)で静磁場コイル装置2を設計することがコンパクトさ・性能・コストの面において有利である。
<離散的コイル配置>
次に、静磁場コイル装置2の起磁力配置の最適化として、静磁場コイル装置2の有する主コイル2aの配置および断面形状の決定について説明する。
固有モードが6で、負電流の発生しないコイル群全軸長を設定して(図5参照)、シミュレーションにより電流ポテンシャルベクトルI(線輪電流値18(図4参照))を算出する。そして、線輪電流値18がピークとなる位置に主コイル2a(MC10,MC11,MC20,MC21,MC30,MC31)(図3参照)を配置する。
シミュレーションにより求めた線輪電流分布(電流ポテンシャルベクトルI)は、図4に示すように、固有モードの数と等しい数の山(ピーク)が形成されるため(但し、図4では固有モードが7の例を示す)、固有モードの数が6個の場合、これと等しい6個の山が形成されている。各山になった部分の軸方向長を各主コイル2aの軸方向長とする。そして、各山における線輪電流値18を加算して、各主コイル2aの起磁力(概算値)を算出する。各主コイル2aについて、算出した起磁力(概算値)と、後述する電流密度と、各主コイル2aの軸方向長に基づいて、各主コイル2aの半径方向幅を算出する。
ここで、電流密度は、利用する導体(超電導線材)と巻き線方法とを想定して、固定値として決定する。主コイル2aが超伝導コイルの場合、例えば、50〜250A/mm程度の電流密度値となる。
このように決定した主コイル2aの位置と断面形状(主コイル2aの軸方向長および半径方向幅)を初期値として、均一な静磁場を撮像領域8に生成できるように最適化する。
図6は、主コイル2aの配置および断面形状の決定方法を説明する概念図である。
次に、主コイル2aの位置と断面形状(主コイル2aの軸方向長および半径方向幅)の初期値に基づいて、電流密度を固定したまま、コイルの断面積の大きさを変化させて、撮像領域8内に均一な静磁場を生成できるように最適化する。
ここで、図6に示すように、主コイル2aは対称面11に対して面対称となるように配置されるため、図6の左側の主コイル2aの断面形状を決定すれば、図6の右側の主コイル2aの断面形状も決定される。
また、主コイル2aのコイル群全軸長が変化しないように、コイル12aの対称面11から遠い側の辺の位置を固定する。また、主コイル2aの内径は静磁場コイル装置2(MRI装置1)の幾何学的な制約条件から自由に変更することはできないので、内径を固定する。なお、図6において、断面形状のうちこれら固定される辺には「●」の記号を付している。
以上より、図6に示すように、主コイル2aのコイル数が6個(固有モード:6)の場合、コイル断面積の大きさを変化させる際、変更可能な断面形状の辺は8箇所となる。なお、図6において、これら変化させる辺には「←→」の記号を付している。
例えば、コイル12aにおいて、コイルの断面積をコイルの半径方向にΔX変化したとすると(即ち、半径方向幅をΔX変化したとすると)、コイル12aを流れる電流の変化量ΔIは、ΔI=ΔX×(コイル12aの軸方向長)×(電流密度)となる。
同様に、コイル12aにおいて、コイルの断面積をコイルの軸方向にΔX変化したとすると(即ち、軸方向長をΔX変化したとすると)、コイル12aを流れる電流の変化量ΔIは、ΔI=ΔX×(コイル12aの半径方向幅)×(電流密度)となる。
ここで、コイル12aの軸方向長および半径方向幅は、初期値として求めたものを用い、電流密度は固定されている。このため、コイルの断面形状をΔX変化させた際の電流変化量ΔIを求めることができる。
即ち、コイルの断面形状を変化させた後の変化量ポテンシャルベクトルΔXから磁場ベクトルBへの応答は、応答行列Aを用いて、B=AΔXとして表すことができる。なお、変化量ポテンシャルベクトルΔXの各要素は、各辺ごとの変化量ΔXである。
ここで、コイルの断面形状のうち一辺(ΔX)を単位量変化させた際の電流変化量ΔIを算出することができるので、電流変化量ΔIからビオサバールの式を用いて断面形状の単位変化量に対する磁場ベクトルBを算出することができる。コイルの断面形状の変更可能な8箇所の辺について、順次単位量を変化させて、磁場ベクトルBを算出し応答行列Aを決定することができる。
そして、特異値分解の手法により、要求する磁場ベクトルB(撮像領域8内が均一な静磁場)から、変化量ポテンシャルベクトルΔX(図6の「←→」の記号が付された辺の変化量ΔXの集まり)を算出することができる。
ここで、図6に示すように、主コイル2aのコイル数が6個(固有モード:6)の場合、前記のとおり、変更可能な断面形状の辺は8個であり、対称面11に対称な成分の固有分布を8個生成できることを示している。この数は図5で説明した必要固有分布数の6個より多くなっており、線輪電流で近似した場合と同等な精度で均一な静磁場を撮像領域8に生成できるように最適化することができる。
このように、あらかじめ与えたコイル群全軸長と、主コイル2aの内径の制限と、電流密度と、均一磁場分布領域と均一度の条件と、に対して、線輪電流で近似した場合と同様に、特異値分解で得た固有モードの組み合せで、主コイル2aの断面形状の変化量ΔXを決定することができる。即ち、主コイル2aの位置と断面形状の初期値と、主コイル2aの断面形状の変化量ΔXとから、主コイル2aの位置と断面形状を決定することができる。
但し、今回の主コイル2aの断面形状の変化量Δを決定(主コイル2aの位置と断面形状を決定)は、繰り返し計算により最適な値とする。これは、断面形状の変化に対する磁場の変化が線型ではないためであり、非線形な計算に対して繰り返し計算により最適な値(位置・形状)に収束させる。
また、本実施形態では、断面形状を変化させるコイルは主コイル2aであるとして説明したが、シールドコイル2bの断面形状も変化させてもよい。しかし、シールドコイル2bは静磁場の均一度に対する影響が小さいため、特許文献3(特開2008−289703号公報)のように、主に磁気遮蔽のために起磁力を最適化することが望ましい。
また、本実施形態では4辺(図6に示す「●」が付された辺)を固定し、8辺を変化させるものとして説明したが、これに限られるものではない。
例えば、全12辺について重みWを導入し、「ΔX→ΔX/W」および「A→A」と変数変換して、Aで構成される行列を特異値分解してもよい。ここで、Wに小さな値を入れると特異値分解で得る固有モードでは小さなΔXの変化のみが現れることになる。したがって、ほぼ同じ位置にコイル断面の端位置がとどまる。すなわち、図6に示す「●」が付された辺として、小さなWを設定することも実用的な方法である。
<コイル起磁力の離散起磁力化とコイル位置の微調整>
前述のように、主コイル2aの位置と断面形状(主コイル2aの軸方向長および半径方向幅)を決定したが、この段階ではコイル起磁力が連続な値をとることができるものとしている。しかし、実際の静磁場コイル装置2では、コイル起磁力は、素線電流と巻き数の積であり、巻き数に比例し、離散化した起磁力をとることとなる。
決定した主コイル2aの位置と断面形状に近い形状とコイル起磁力となるように、巻き方を決める。このように巻き方を決めると、主コイル2aの断面(軸方向のターン数と半径方向の層数)が決定され、主コイル2aの位置(半径方向および軸方向)のみが、変数となる。
しかし、コイル起磁力は離散値(素線電流と巻き数の積)となり、正確に一致させることはできない。この対策として、コイル位置を微調整して、磁場均一度を確保する。
このとき、コイル内半径の所定値を確保するために、コイル素線電流値を変化させてコイル半径位置を調整できる。つまり、この段階では、磁場分布の調整は、コイル位置(各コイルに2方向の微調整)と素線電流値の調整を行うことが可能である。
図7は、主コイル2aの配置の調整を説明する概念図である。
図7に示すように、主コイル2aは巻き線で構成され、その巻き線の様子を一部領域で示している。図7には、丸断面導体15aと角段面導体15bを例として示している。また、導体15a,15bが、超伝導導体であればこの導体中に超伝導導体が含まれる。
また、図7にはコイル12a,12b,12cの位置変更可能な方向を矢印で示している。
そして、この段階でも特異値分解を適用する。つまり、コイル位置と素線電流の変化、もしくはコイル位置変化のみを入力側のベクトルとして、均一磁場領域の磁場への応答行列を求め、その特異値分解で得る固有モードの組み合わせで、新しいコイル位置を得る。この計算を繰り返して収束させて、均一磁場を確保したコイル位置を得る。
このときの主コイル2aの位置の変数は、図7の矢印で示すように、5個である。この数は、固有モードの数6より少ないが、実用上問題なく精度良い均一度を得ることはできる。これは、既に特異値分解を用いて線輪電流を算出し、更に特異値分解を用いて主コイル2aの位置と断面形状とを決定しているため、コイル位置と電流がほぼ最適化されているためである。
また、この段階において、素線電流値を変数として扱えば、6個の変数を得ることは可能であり、精度よく撮像領域8内に均一な静磁場を生成する起磁力配置、即ち、主コイル2aの配置および形状の決定することができる。図8に、本手法により決定した主コイル2aの配置および形状を示す。
ここで、図7において、最も起磁力の大きなコイル12a(MC10,MC11(図3参照))について、軸方向の位置変化だけを許容し、半径方向の位置は固定するものとしているが、これは、主コイル2aの内径の大きさを確保することにより、被検体5を可動式のベッド6によって撮像領域8まで運ぶための空間(ボア)を必要な大きさに確保するためである。
また、コイル12b(MC20,MC21(図3参照))やコイル12c(MC30,MC31(図3参照))は半径方向の位置変化を許容しているが、実用的にはコイル内径をコイル12a(MC10,MC11)より小さくすることはできない。このため、コイル内径が大きくなる方向に移動させて調整する。
したがって、図8に示すように、コイル12a(MC10,MC11)の内径をRa、コイル12b(MC20,MC21)の内径をRb、コイル12c(MC30,MC31)の内径をRcとすると、「Ra<Rb<Rc」の関係が成立するように調整することになる。
ここで、「Rb<Rc」とするのは、コイル形状の誤差に対する影響に対してロバストとするために、対称面11に近いコイル位置を撮像領域8からやや遠ざけるためである。但し、この半径の変化は、Raに対して10%程度以内である。
以上の手順により、導体の素線電流と巻き線数をも反映して、主コイル2aの配置や断面形状を目標とする磁場分布を再現できるようになる。すなわち、本実施形態に係る静磁場コイル装置2は、MRI装置1が要求する均一な静磁場を撮像領域8内に生成することができる。
このように、シールドコイル2bの起磁力を適切な値に決めた上で、特異値分解を応用しながら主コイル2aの配置や形状を、撮像領域8内の静磁場の均一度が確保できるように最適化していくことができる。
また、特異値分解を利用して、特異値の大きな固有モードを選択して、起磁力配置を決めると、起磁力が小さく、そして均一磁場を確保できる起磁力配置を決定することができる。特に、特異値分解を応用しているために、起磁力、つまり素線電流と巻き数の積、を小さく保ち、磁場均一度を確保できる。これにより、コストを下げつつも性能(均一度)を確保することを可能とする。
<本手法により決定された起磁力配置>
本実施形態に係る静磁場コイル装置2の起磁力配置(コイル配置)について図3を用いて説明する。
特異値分解を利用することで、与えた主コイル2a(12a,12b,12c)の内径、コイル群全軸長、コイル数と要求する静磁場の均一度に対して、起磁力および線材量が最少に抑えられている。この点で、コストを抑えた起磁力配置である。
また、本実施形態に係る静磁場コイル装置2の起磁力配置(コイル配置)は、中心対称軸10に垂直な対称面11から最も遠い、コイル12a(MC10,MC11)が、より対称面11に近いコイル12c(MC30,MC31)およびコイル12b(MC20,MC21)に比べて軸方向のコイル長さが長く、半径方向の幅が広い特徴を持つ。この理由は、次に記述の原理である。
図3中の磁束等高線(磁力線)16の間隔は、磁場強度と半径の積に比例しているが、図中で磁場強度も、磁場強度等高線17と3T程度の撮像領域の平均磁場強度以上の領域をドットで示している。
磁場強度等高線17は正確に平均磁場強度にたいして±3ppmの等高線を示している。ここで磁場強度は静磁場の方向7(図2参照)の矢印に平行な磁場であり、z軸方向(中心対称軸10)に平行な成分Bである。
静磁場コイル装置2の中心の撮像領域8(図中では実線の半円で示す球体領域、均一磁場領域とも言う)では、±3ppm以内の磁場強度となっており、良好な均一度が確保されたる起磁力配置であることが解る。
この均一磁場領域を生成する時に、均一磁場領域の周囲の磁場分布は、均一磁場領域周囲で磁場の強弱を原点の周りで繰り返している。これは、既に説明した特異値分解で得た固有モードを重ね合わせて目標の均一な磁場分布を得た結果である。図3中で磁場の強弱の領域は、静磁場コイル装置2の中心から概略として放射状に広がっている。均一磁場領域から離れるほど幅広い磁場の強い領域となる。同様に、磁場の弱い領域も、均一磁場領域から遠いところで、広がっていく。磁場の強い領域は、当然、コイルの起磁力で生成されるので、この磁場の強い領域にコイルも存在する。したがって、対称面11から遠い所にあるコイルほど幅広い磁場の強い所に存在し、強磁場域の幅の広さに対応して、コイルの軸方向の長さも長くなる。また均一磁場領域から遠ざかるのでより強い起磁力も要求され、対称面11から遠いコイルほどコイルの半径方向幅も広くなって起磁力を強くしている。
図9は、あらかじめ与えたコイル群全軸長に対して、均一磁場を発生できる起磁力配置を求めた結果である。
図9の上段では、3種類のコイル群全軸長(長中短)を例に起磁力配置を図示している。磁場の強弱の位置は、均一磁場を生成するためには、コイル群全軸長に依存せず一定の位置に存在する。このため、コイル群全軸長の入力を変化させても、コイル位置はほぼ同じ位置に存在している。
入力したコイル群全軸長の変化で大きく変わっているのは、最端部にある主コイルMC10,MC11(コイル12a)の長さ(軸方向長さ)および幅(半径方向幅)のみであると言える。
コイル群全軸長を長く取れば、静磁場の均一度は向上し、コイル導体の経験磁界が下がって、より安定した性能の磁石を製作できるが、導体線材物量は多くなる。また、静磁場コイル装置2が大型となりコストの増加を招く。
一方、コイル群全軸長を短く取れば、静磁場コイル装置2の外形は小型にできるが、導体の量(線材長)は、特に主コイルMC10,MC11(コイル12a)の半径方向幅が広がり、平均の巻き線半径が大きくなるために、多くなりコスト増加となる。また、導体の経験磁界も高くなり、やはりコスト増大の要因となる。
MRI装置1として、代表的なコイル内半径(500mm)と能動的磁気遮蔽の機能のシールドコイル2b(図2参照)持つ静磁場コイル装置2では、コイル群全軸長1500mm程度で最も導体の長さを小さくできるため、この1500mm付近で磁石を設計、製作することが適切であると言える。また、MRI装置1の静磁場コイル装置2としてはコンパクトに製作された方が設置性の良い装置となる。したがって、コイル群全軸長が1500mm付近で、コイル群全軸長が短軸長側の静磁場コイル装置2が好ましい。
しかし、図9の下段のグラフの「○」で示すように、コイルの経験磁界がコイル群全軸長の短軸化と共に急速に高くなっていくので1450mm程度以下の全軸長も好ましくない。
なお、この際、コイル断面の形状として大きく変化していくのは、端部にある主コイルMC10,MC11(コイル12a)の長さ(軸方向長さ)および幅(半径方向幅)のみである(図9上段参照)。
図10は、コイル群全軸長に対する各数値を示した表である。
「全軸長/内径」は、コイル群全軸長をコイル12a(MC10,MC11)の内径で規格化している。「長さ比(MC10/MC20)」は、コイル12a(MC10,MC11)の軸方向長さをコイル12b(MC20,MC21)の軸方向長さで除算したものである。「長さ比(MC10/MC30)」は、コイル12a(MC10,MC11)の軸方向長さをコイル12c(MC30,MC31)の軸方向長さで除算したものである。「長さ/幅(MC10)」は、コイル12a(MC10,MC11)の軸方向長さをコイル12a(MC10,MC11)の半径方向幅で除算したものである。「幅比(MC10/MC20)」コイル12a(MC10,MC11)の半径方向幅をコイル12b(MC20,MC21)の半径方向幅で除算したものである。「起磁力相対値」は、コイル12a(MC10,MC11)の起磁力について、「全軸長/内径」が3.0(内半径500mmでコイル群全軸長1500mm)の時の起磁力を基準値1.0として規格化している。「導体量相対値」は、全コイル(MC10,MC11,MC20,MC21,MC30,MC31,SC10,SC11)合計の導体量について、「全軸長/内径」が3.0(内半径500mmでコイル群全軸長1500mm)の時の導体量を基準値1.0として規格化している。
図11は、図10に示す代表的なパラメータとして、「起磁力相対値」および「導体量相対値」を「全軸長(コイル群全軸長)/内径(コイル内半径)」の関数としプロットしたグラフである。
図10に示す表および、図11に示すグラフから分かるように、「全軸長/内径」が2.92〜3.00で起磁力(起磁力相対値)が小さくなる。
また、「全軸長/内径」が3.00〜3.10で導体量(導体量相対値)が小さくなる。
コイルの製作性を考慮すると、コイル12a(MC10,MC11)の起磁力が増大することは好ましくない。一方、導体の物量は少ない方がコストの面で有利である。このように考えるとコイルの設計は「全軸長/内径」が3.0付近で行うことが望ましいといえるが、実際の設計はその前後で。コイル12a(MC10,MC11)の起磁力と導体量の両者が十分に小さい2.92から3.04が好ましい領域である。なお、前述したコイル群全軸長1500mm,内半径500mmもこの中に含まれている。
これまでに議論した内容をこれらのパラメータに換算すると、コイル12a(MC10,MC11)の「長さ/幅」の値は、4.04から6.47とするのが妥当である。実際のコイルでは導体の種類により値は変動するため、これよりやや大小する可能性があるが、それでも、4.0から6.5の範囲とすることが妥当である。
また、この範囲では軸方向長さの「長さ比(MC10/MC30)」も変化しているが、2.33から2.82の範囲である。これは、均一磁場を確保するために必要な値である。
<シムの配置>
ところで、実際の静磁場コイル装置2では、製作・組み立て上の誤差があり、正確なコイル位置にコイルを配置することはできない。このため、静磁場コイル装置2を製作し、MRI装置1を据え付けた時に、実際に磁場を発生させて磁場を計測し均一な静磁場となるように、微調整を行う。
強大な電磁力の発生させるコイルは、静磁場コイル装置2内でしっかりと固定されており、また、真空容器2c,熱輻射シールド2d,冷媒容器2eで覆われているため、コイルの位置を補正することはできない。このため、通常は鉄片(磁性体)を配置する、微調整用のコイルを付加してその電流値を調整する等の方法が用いられている。
鉄片を配置する場合、特許文献3に示されているように、軸方向に長いシムトレイを用意し、その中に分割した箱(トレイ)状の容器を(分割シムトレイとする)配置し、さらにその中に分割シムトレイに大きさが適応する磁性体片を収納する方法が知られている。
特許文献3では、この分割シムトレイの位置を磁場補正に必要な位置に変更するが、その方法はシムトレイスペーサと組み合わせの順番を変えることで行う。
ところで、磁場調整は、磁場分布を図3に示すように、強弱の分布となるように調整する意味を持つ。したがって、シムトイレイの中で磁性体シムの配置は、強弱の分布の軸方向長さに対して1/2の位置の分解能を持つ必要があり、またそれ以上の分解能は必要ではない。
そこで、本発明の知見を生かせば、上記のコイル配置の間隔の半分以内の軸方向の大きさであれば、十分な軸方向位置分解能を持つと言える。そして、シムトレイの軸方向の大きさは、対称面11から遠い位置にあるものほど軸方向に大きな長さを鉄片およびその鉄片を配置する入れ物である箱を用意しておくと、効率的な磁場調整(シミング)が可能となる。
図11はこのようなシムトレイの概念図を示している。図11で、上側にはシムトレイ24の断面を、中心軸に垂直な面の断面(上右側)と中心軸を含む面上の断面(上左側)を示している。
周回方向及び軸方向に分割されて、シム磁性体22が配置されている。ここで、従来は、軸方向に同じ長さのシム磁性体を使っていた。したがって、シムトレイ24の中には同じ大きさの磁性体を配置できるような構造となっていた。
これに対し、本発明の知見を用いると、シムトレイ20の内部の磁性体22A,22Bのように軸方向の大きさが異なり、撮像領域8から遠ざかるにつれて、軸方向に長い磁性体を配置する。即ち、撮像領域8に近い側の磁性体22Bは従来の磁性体と同様な軸方向の長さを有する磁性体であるが、撮像領域8に遠い側の磁性体22Aは撮像領域8に近い側の磁性体22Bよりも軸方向長さが長く設計されている。また、シムトレイ24の形状もこのような磁性体22A,22Bが配置できる構造となっている。
シムトレイ24は磁石ボアの部分に配置する。図3では、半径位置が40cm付近である。磁性体の軸方向長さは図3で強弱(打点領域と非打点領域)波長の半分程度の大きさであるので、撮像領域8に近いところ(コイル12cに近い部分)では5〜7.5cmの軸方向長さである。これに対し、コイル12aに近い位置(撮像領域8から遠い位置)では、コイルの長さ比「(MC10/MC20)」(図10参照)と同様に1.5倍の軸方向長さでも十分な磁場調整ができると言える。
図12(a)に示すように、シムトレイ24に配置する磁性体22(22A,22B)は一枚の磁性体片で構成されていてもよく、図12(b)に示すように、磁性体薄片22a,22b,22cを組み合せることにより、所望の厚さに重ね合わせて磁性体22(22A,22B)を構成することができる。またシムトレイ24は中心軸周りに囲むようにシム磁性体22を配置できる構造としている。これにより、軸方向と周回方向の任意の位置にシム磁性体22を配置できる。
以上の議論では、漏れ磁場を適切化するために、シールドコイル2bの磁気モーメント(Mres=Σ∫iπr drdz)を、主コイル2aの磁気モーメントより0.25%〜2.00%小さくしている。
ここで、iは周回方向電流の密度で、シールドコイル2bは主コイル2aと反対方向の電流が流れるために負の電流密度である。rはシールドコイル2bの半径であり、積分は全コイルの断面での面積積分となる。また総和はコイル毎の積分値の和をとる。
シールドコイル2bの磁気モーメントを主コイル2aの磁気モーメントより小さくすることで、コイル全体の導体量を減すと共に、漏れ磁場の領域も最適化している。
なお、主コイル2aの磁気モーメントよりシールドコイル2bの磁気モーメントを小さくする割合を2.00%より大きくすると、シールドコイル2bにより漏れ磁場の発生を十分に抑制することができない。また、主コイル2aの磁気モーメントよりシールドコイル2bの磁気モーメントを小さくする割合を0.25%より小さくすると、コイル全体の導体量を減す効果が小さくなる。このため、シールドコイル2bの磁気モーメントを主コイル2aの磁気モーメントより0.25%〜2.00%小さくするのが望ましい。
1 核磁気共鳴撮像(MRI)装置
2 静磁場コイル装置
2a,12a,12b,12c 主コイル(コイル)
2b,12d シールドコイル
2c 真空容器
2d 熱輻射シールド
2e 冷媒容器
3 傾斜磁場コイル
4 RFコイル
5 被検体
6 ベッド
7 静磁場の(磁力線)方向
8 撮像領域(所定の領域)
9 傾斜磁場
10 中心対称軸
11 対称面
24 シムトレイ(シム鉄片の配置機構)
22,22A,22B シム磁性体(シム鉄片)

Claims (6)

  1. 所定の領域内に静磁場を発生させる同軸上に配置された複数のコイルを備える静磁場コイル装置であって、
    前記複数のコイルは、
    該コイルの中心軸と垂直な面を対称面として、面対称に前記コイルが配置され、
    前記対称面より遠い位置に存在するコイルほど、軸方向に長く、かつ、半径方向に幅の広く、
    前記対称面より最も遠い位置に存在する前記コイルの断面の軸方向長さ対半径方向幅の比率が、4.0から6.5の範囲であり、
    磁場分布の調整を行うシム鉄片を配置する配置機構を更に備え、
    前記対称面から遠い位置に配置されるシム鉄片の配置機構ほど、軸方向の長さは、
    該配置機構より前記対称面に近い位置に存在するシム鉄片の配置機構と比較して、より軸方向に大きなシム鉄片が配置可能な長さを有するように構成される
    ことを特徴とする静磁場コイル装置。
  2. 前記対称面より最も遠い位置に存在する前記コイルの軸方向の端から、面対称に配置される前記コイルの軸方向の端までの距離であるコイル群全軸長と、前記コイルの内半径との比率が、2.92から3.04の範囲内である
    ことを特徴とする請求項1に記載の静磁場コイル装置。
  3. 前記対称面より最も遠い位置に存在する前記コイルの内径は、
    該コイルよりも前記対称面に近い位置に存在する前記コイルの内径のよりも小さい
    ことを特徴とする請求項1に記載の静磁場コイル装置。
  4. 前記複数のコイルが前記所定の領域外に発生させる磁場を低減するシールドコイルを更に備え、
    該シールドコイルの磁気モーメントの総和が、前記複数のコイルの磁気モーメントの総和より0.25%〜2.00%小さい
    ことを特徴とする請求項1に記載の静磁場コイル装置。
  5. 前記複数のコイルの各々は、素線が巻回されて形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の静磁場コイル装置。
  6. 請求項1に記載の静磁場コイル装置を用いることを特徴とする核磁気共鳴撮像装置。
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