JP5752615B2 - 直流電気鉄道のき電用変電所に用いられる自励式整流器の制御システムおよび制御方法。 - Google Patents

直流電気鉄道のき電用変電所に用いられる自励式整流器の制御システムおよび制御方法。 Download PDF

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本発明は、直流電気鉄道のき電用変電所に用いられ、列車の運行状況に応じて出力電圧を制御する自励式整流器の制御システム等に関するものである。
従来、直流電気鉄道では、三相交流をシリコン整流器で直流に順変換して電力供給するケースが多かった。しかし、シリコン整流器は、列車が加速(力行)する際、その内部抵抗によって直流出力電圧が低下する。このため、場合によっては列車の運行に対して十分な電力を供給することができず、運行に支障を来す場合があった。
これに対し、直流電気鉄道のき電変電所に自励式整流器を適用する場合がある。自励式整流器は、その出力電圧を一定に制御することが可能であるとともに、交流側(電力系統側)と直流側(列車側)の間で双方に電力の授受が可能である。したがって、列車の減速時(回生ブレーキ時)に生じる余剰電力を電力系統に返すことも可能である。このため、安定したブレーキ動作や電力の有効利用に効果的である。
直流変電所に自励式整流器を設置する例としては、例えば、沿線に沿って配置された複数の直流変電所に設備される各自励式整流器を、超電導線を用いたき電線に共通に接続し、前記自励式整流器を並列運転してき電線に直流電圧を給電する超電導直流き電システムがある(特許文献1)。
特開2011−051558号公報
通常、複数の直流変電所が配置される沿線上に、多くの列車が走行する場合には、各列車の加速のタイミングが重なる場合がある。この場合には、列車の加速に伴い多くの電力を消費するため、一時的に電圧降下が生じる場合がある。
また、同様に、複数の直流変電所が配置される沿線上に、ほとんど列車が走行していない場合がある。このような場合には、走行する列車の回生時において、回生車両の近傍に、回生電力を消費する他の加速車両がいない場合がある。
回生時には、回生車両のパンタ点電圧は、各直流変電所の整流器の出力電圧に加えて、き電回路の抵抗(電力の供給元と消費先の距離が増加するほど高くなる)と、回生電流の掛け算分増加する。この際、パンタ点電圧が高すぎると、列車は、回路保護のために回生ブレーキを抑制し、停止させてしまう場合がある。
本発明は、このような課題を鑑みてなされたもので、沿線を走行する列車の運行状況に応じて、適切な出力電圧に制御する自励式整流器の制御システム等を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために、第1の発明は、直流電気鉄道のき電用変電所に用いられる自励式整流器の制御システムであって、直流電気鉄道の沿線に沿って配置される複数のき電用変電所のそれぞれに設置される自励式整流器と、前記自励式整流器の出力電圧を制御する制御部と、を具備し、前記制御部は、前記自励式整流器の出力電圧を変化させることが可能であり、直流電気鉄道の沿線における列車の在線状況に応じて、前記複数のき電用変電所のそれぞれに設置される前記自励式整流器の出力電圧を略同時に増減させ、前記制御部は、前記自励式整流器の出力電圧を増減させる際、前記自励式整流器の出力電圧を所定の変化率で緩やかに変化させ、それぞれの前記自励式整流器の間に生じる出力電圧の差が、前記自励式整流器の横流防止電圧を超えないように設定されることを特徴とする直流電気鉄道のき電用変電所に用いられる自励式整流器の制御システムである。
直流電気鉄道のき電用変電所に用いられる自励式整流器の制御システムであって、直流電気鉄道の沿線に沿って配置される複数のき電用変電所のそれぞれに設置される自励式整流器と、前記自励式整流器の出力電圧を制御する制御部と、を具備し、前記制御部は、前記自励式整流器の出力電圧を変化させることが可能であり、前記制御部はタイマを有し、前記制御部は、前記タイマによって、沿線に列車が混雑すると予測される高密度運行時間帯になると、前記複数のき電用変電所のそれぞれに設置される前記自励式整流器の出力電圧を略同時に上昇させ、列車が少なくなると予測される低密度運行時間帯になると、前記複数のき電用変電所のそれぞれに設置される前記自励式整流器の出力電圧を略同時に減少させ
前記制御部は、前記自励式整流器の出力電圧を増減させる際、前記自励式整流器の出力電圧を所定の変化率で緩やかに変化させ、それぞれの前記自励式整流器の間に生じる出力電圧の差が、前記自励式整流器の横流防止電圧を超えないように設定されることを特徴とする直流電気鉄道のき電用変電所に用いられる自励式整流器の制御システムであってもよい。
この場合、前記制御部は、前記き電用変電所とは別の場所に配置され、前記制御部によって、沿線に沿って配置される複数の前記自励式整流器の出力電圧を一括して制御することが望ましい。
また、前記自励式整流器毎にそれぞれ前記制御部が設置され、前記自励式整流器毎に前記制御部によって、前記自励式整流器の出力電圧が制御されてもよい。
第1の発明によれば、沿線の列車の運行状況に応じて、自励式整流器の出力電圧を変動させることができる。このため、例えば混雑時(高密度運行時)には、直流変電所における自励式整流器の出力電圧を高めることで、電圧低下に伴う加速低下等を防止し、より安定した運行を得ることができる。また、列車の少ない低密度運行時には、直流変電所における自励式整流器の出力電圧を低めることで、回生失効を抑制し、効率良く回生電力を利用することができる。
また、複数の直流変電所におけるそれぞれの自励式整流器の出力電圧を、略同時に変動させるため、出力電圧の変化時において、直流変電所間の横流の発生を防止することができる。
また、制御部をタイマによって動作させれば、あらかじめ設定された混雑時間帯(高密度運行時間帯)になると、直流変電所における自励式整流器の出力電圧を高め、日中などの列車の運行の少ない時間帯(低密度運行時間帯)には、出力電圧を下げるようにすることで、システムを複雑にすることなく、適切な制御を行うことができる。この場合、制御部が、変電所とは別の指令所等に配置され、指令所等において一括して沿線の各変電所の自励式整流器を制御することで、全ての自励式整流器を確実に同時に制御することができる。なお、制御部における制御は、タイマではなく、沿線における在線状況に応じて、作業者によって行ってもよい。このようにすることで、在線状況に応じてより正確な制御を行うことができる。
また、自励式整流器の出力電圧を制御する際、出力電圧を、所定の変化率で所定時間をかけて増減させることで、それぞれの直流変電所における自励式整流器の出力電圧のばらつき(タイマ誤差や機器誤差)によって、変電所間の横流の発生を防止することができる。
第2の発明は、直流電気鉄道のき電用変電所に用いられる自励式整流器の制御方法であって、直流電気鉄道の沿線に沿って配置される複数のき電用変電所のそれぞれに設置される自励式整流器と、前記自励式整流器の出力電圧を制御する制御部と、を用い、前記制御部により、沿線に列車が混雑する高密度運行時間帯になると、前記自励式整流器の出力電圧を上昇させ、列車が少なくなる低密度運行時間帯になると、前記自励式整流器の出力電圧を減少させることで、直流電気鉄道の沿線における列車の在線状況に応じて、前記複数のき電用変電所のそれぞれに設置される前記自励式整流器の出力電圧を略同時に増減させ、前記制御部は、前記自励式整流器の出力電圧を増減させる際、それぞれの前記自励式整流器の間に生じる出力電圧の差が、前記自励式整流器の横流防止電圧を超えないように、前記自励式整流器の出力電圧を所定の変化率で緩やかに変化させることを特徴とする直流電気鉄道のき電用変電所に用いられる自励式整流器の制御方法である。
直流電気鉄道のき電用変電所に用いられる自励式整流器の制御方法であって、直流電気鉄道の沿線に沿って配置される複数のき電用変電所のそれぞれに設置される自励式整流器と、前記自励式整流器の出力電圧を制御する制御部と、を用い、前記制御部により、沿線に列車が混雑する高密度運行時間帯になると、前記自励式整流器の出力電圧を上昇させ、列車が少なくなる低密度運行時間帯になると、前記自励式整流器の出力電圧を減少させることで、直流電気鉄道の沿線における列車の在線状況に応じて、に増減させ、前記制御部に設けられるタイマによって、沿線に列車が混雑すると予測されるあらかじめ設定された高密度運行時間帯になると、前記複数のき電用変電所のそれぞれに設置される前記自励式整流器の出力電圧を略同時に上昇させ、列車が少なくなると予測されるあらかじめ設定された低密度運行時間帯になると、前記複数のき電用変電所のそれぞれに設置される前記自励式整流器の出力電圧を略同時に減少させ、前記制御部は、前記自励式整流器の出力電圧を増減させる際、それぞれの前記自励式整流器の間に生じる出力電圧の差が、前記自励式整流器の横流防止電圧を超えないように、前記自励式整流器の出力電圧を所定の変化率で緩やかに変化させることを特徴とする直流電気鉄道のき電用変電所に用いられる自励式整流器の制御方法であってもよい。
前記制御部は、電車線電圧または各き電用変電所における電流に基づいて、沿線に沿って配置される複数の前記自励式整流器の出力電圧を一括して制御することが望ましい。
第2の発明によれば、周囲の列車の運行状況に応じて、適切な条件で自励式整流器の出力電圧を変動させることができる。
本発明によれば、沿線を走行する列車の運行状況に応じて、適切な出力電圧に制御する自励式整流器の制御システム等を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る自励式整流器制御システム1の概略構成図。 直流出力電圧と直流出力電流との関係を示す図。 (a)直流出力電圧の変動を示す図、(b)は(a)のD部拡大図。 直流出力電圧の変動を示す図。 自励式整流器の制御方法の一例を示すフローチャート。
以下、図面に基づいて本発明に係る自励式整流器制御システムの実施形態を詳細に説明する。図1は、自励式整流器制御システム1の概略構成図である。
図1に示すように、電車線3およびレール5には複数のき電用の直流変電所7a、7b、・・・が接続される(図では、直流変電所を2か所のみ図示する)。直流変電所7a、7b、・・・は、交流側(電力系統側)と直流側(列車側)との間に設けられる。直流変電所7a、7b、・・・の内部には、それぞれ自励式整流器11が配置される。また、直流変電所7a、7b、・・・とは異なる位置の、例えば指令所には、制御部9が配置される。
制御部9は、所定の条件に応じて、複数の自励式整流器11の出力電圧指令値を同時に制御することができる。制御部9の制御条件としては、例えば、時間によって出力電圧を制御することができる。
例えば、朝夕のラッシュ時においては、沿線を走行する列車本数が多く(高密度運行状態)、この場合には、同時に多くの列車が加速する場合がある。したがって、一時的に大きな電力を消費する恐れがある。このため、列車本数が増える所定時間範囲には、制御部9は、自励式整流器11の出力電圧を増加するように制御する。一方、日中など、列車の本数の少ない時間帯(低密度運行状態)においては、制御部9は、自励式整流器11の出力電圧を低下するように制御する。このようにすることで、回生失効を抑制し、回生電力を有効に利用することができる。
なお、上述したような時間帯による制御を行う場合には、制御部9に設けられるタイマによって、沿線の全ての自励式整流器11の出力電圧が略同時に増減するように制御される。このようにすることで、直流変電所7a、7b、・・・間の横流を防止することができる。
また、制御部9には、あらかじめ高密度運行時間帯および低密度運行時間帯が設定される。また、曜日や休日等に応じてそれぞれの時間帯を設定変化させることもできる。
また、他の制御方法としては、実際の列車の運行状況を監視するようにしてもよい。例えば、電車線3およびレール5間の電車線電圧を監視する電圧監視部を設け、所定時間におけるその平均電圧から、列車の運行状況を把握してもよい。この場合には、電圧監視部によって高密度運行状態と判定されると、制御部9は、各直流変電所のそれぞれの自励式整流器11に対して、略同時に出力電圧を制御すればよい。また、直流変電所7a、7b、・・・の電流を監視し、その平均電流(電流総和)によって、各直流変電所のそれぞれの自励式整流器11に対して、略同時に出力電圧を制御してもよい。このように、在線状況を監視して各自励式整流器11の出力電圧を制御する場合には、作業者が、制御部9を操作して、自励式整流器11の出力電圧を適宜制御してもよい。
また、沿線に一か所配置される制御部9による一括制御ではなく、それぞれの自励式整流器11ごとに制御部9を設置してもよい。この場合には、制御部9は、あらかじめ設定されたタイマによって、それぞれの自励式整流器11を制御することができる。なお、以下の例では、制御部9は、指令所等に配置されるものとして説明する。
図2は、自励式整流器11の直流出力電流と直流出力電圧の関係を示す図である。通常時(または低密度運行状態)においては、図中Aで示す低電圧側の直流出力電圧とし、高密度運行状態においては、図中Bで示す高電圧側の直流出力電圧となるように制御される。この場合、例えば、通常時(図中A)を1500Vとすると、混雑時(図中B)を1600Vとすればよい。
ここで、直流出力電流の正負の電圧差(力行時出力電圧と回生時出力電圧の差であって、図中Cで示す)は、横流防止電圧であり、直流変電所間での横流を防止するものである。横流防止電圧としては、例えば30V程度に設定される。
次に、自励式整流器11の直流出力電圧の変更方法について説明する。図3(a)は、例えば、直流出力電圧の1日の変動例を示す図、図3(b)は図3(a)のD部拡大図である。前述の通り、自励式整流器11の直流出力電圧は、周囲の在線状況に応じて変動する。
例えば、図3(a)のFは朝のラッシュ時間帯であり、Gは日中の低密度運行時間帯、Hは夕方のラッシュ時間帯である。制御部9は、在線状況に応じて自励式整流器11の直流出力電圧を制御する。例えば、制御部9がそれぞれタイマによって制御される場合には、沿線に配置される全ての直流変電所7a、7b、・・・のそれぞれの自励式整流器11の直流出力電圧が、所定時刻になると同時に増減する。タイマとしては、電波時計やGPSの時刻信号等を用いることができる。
直流出力電圧の増減の際には、制御部9は、所定の変化率で直流出力電圧を制御する。例えば、図3(b)に示すように、ある自励式整流器11の直流出力電圧(図中K)は、時間Iをかけて増加される。なお、直流出力電圧を低下させる際にも逆の制御で行われる。
前述の通り、沿線上のそれぞれの直流変電所の自励式整流器11は、全て同時に制御される。しかし、機器の誤差や、タイマの誤差などによって、直流出力電圧の変化が、全て完全に一致せず、多少のずれを生じる場合がある(例えば、図3(b)のKに対するL)。この場合、ある時点でのそれぞれの直流出力電圧には、電圧差(図中J)が生じる恐れがある。
本発明では、このような誤差によって横流が生じることを防止するため、この誤差が横流防止電圧(図2の電圧C)よりも小さくなるように設定される。このように制御することで、直流出力電圧を変動させる際に、直流変電所7a、7b、・・・間における横流を防止することができる。
例えば、通常時と混雑時(図2のAとB)の電圧差が100Vの場合、制御部9は、例えば10分(図3(b)の時間I)程度の時間をかけて直流出力電圧を変化させる。このようにすることで、多少の誤差が生じた場合であっても、自励式整流器11間の電圧差(図3(b)の電圧J)が、横流防止電圧(例えば30V)を超えることがない。また、直流出力電圧の変動を緩やかに行うことで、より安定した電圧制御を行うことができる。
なお、システムが複雑にはなるが、それぞれの自励式整流器11の直流出力電圧を全て監視し、この最大差があらかじめ設定された横流防止電圧以下となるように、それぞれの自励式整流器11を個々に制御することも可能である。
図4は、時間帯による制御のみではなく、時間帯による制御に加え、さらに実際の在線状況に応じて、自励式整流器11の直流出力電圧を制御する状態を示す。なお、図4におけるF、G、Hは、図3(a)と同様に、Fは朝のラッシュ時間帯であり、Gは日中の低密度運行時間帯、Hは夕方のラッシュ時間帯である。
図4に示す例では、例えば、ラッシュ時において、自励式整流器11の直流出力電圧を増加させた後においても、さらに、その直流出力電圧が増加される(図4のM部)。例えば、ラッシュ時において、予定よりも列車が混雑することによって、一時的に大きな電力が消費されるような場合には、混雑時に増加された直流出力電圧に対し、さらに沿線の各自励式整流器11の直流出力電圧を全て同時にさらに増加させてもよい。この場合には、混雑時を1600Vとした場合には、さらに100V増加させて1700Vとすればよい。
同様に、例えば、日中の低密度運行時間帯において、自励式整流器11の直流出力電圧を通常状態に制御した後において、予定よりも列車が混雑することによって、一時的に大きな電力が消費されるような場合には、通常状態の直流出力電圧に対し、沿線の各自励式整流器11の直流出力電圧を全て同時に増加させてもよい(図中L部)。この場合には、通常時を1500Vとした場合には、100V増加させて1600Vとすればよい。
また、例えば、ラッシュ時において、自励式整流器11の直流出力電圧を増加させた後においても、予定よりも列車が混雑しない場合には、混雑時に増加された直流出力電圧に対し、沿線の各自励式整流器11の直流出力電圧を全て同時にさらに低減させてもよい。この場合には、混雑時を1600Vとした場合には、100V低下させて1500Vとすればよい。
なお、上述の制御は、例えば、時間帯による制御をタイマによって行い、その他の制御(図中M部、L部、N部の制御)は、作業者による判断や、他の電圧監視部などによって制御すればよい。
図5は、自励式整流器11の制御方法の一例を示す図である。例えば、制御部9は、次のように自励式整流器11を制御する。まず、通常状態(低密度運行状態)において、制御部9は、自励式整流器11の直流出力電圧を低電圧側(図2のA)に設定する(ステップ101)。
高密度運行状態ではない場合には(ステップ102)、低電圧側で保持されるが、指令所等から別途出力電圧変更指示があれば(ステップ105)、直流出力電圧が指示によって制御される(ステップ106)。例えば、低電圧側の時間帯においても、電力消費が多い場合には、電圧を増加し、増加した状態において、電力の消費が低下すれば、通常電圧に戻るように指示される(図4のL部)。なお、低電圧側の状態から、さらに電圧を低減することはない。
この状態から、高密度運行状態となると、制御部9は、自励式整流器11の直流出力電圧を増加させ、高電圧側(図2のB)に設定する(ステップ102、103)。なお、高密度運行状態であるかどうかの判断は、前述したように、タイマによって行ってもよく、電車線電圧の変動を監視して、電車線電圧の所定時間の平均電圧が、閾値を下回った場合に高密度運行状態であると判断してもよい。
高密度運行状態においては、高電圧側で保持されるが、指令所等から別途出力電圧変更指示があれば(ステップ107)、直流出力電圧が指示によって制御される(ステップ108)。例えば、高電圧側の時間帯においても、電力消費が少ない場合には、電圧を低下させ、低下した状態において、電力の消費が増加すれば、高電圧側に戻るように指示される(図4のN部)。また、高電圧側の時間帯において、予定以上に電力消費が多い場合には、電圧を一時的にさらに増加させてもよい。この状態において、電力の消費が予定量になれば、通常の高電圧状態に戻るように指示される(図4のM部)。
さらに、この状態から、再度低密度運行状態となると、制御部9は、自励式整流器11の直流出力電圧を低下させ、低電圧側(図2のA)に設定する(ステップ104)。なお、低密度運行状態であるかどうかの判断は、前述したように、タイマによって行ってもよく、電車線電圧の変動を監視して、電車線電圧の所定時間の平均電圧が、閾値を上回った場合に低密度運行状態であると判断してもよい。以上によって、沿線の列車の運行状況に合わせて適切な直流出力電圧制御を行う。
以上説明したように、本実施の形態の自励式整流器制御システム1によれば、沿線の列車の運行状況に応じて、適切な出力電圧となるように自励式整流器11が制御される。したがって、各列車のパンタ点電圧が低下することにより、保護装置が作動し、加速や速度が低下することを防止することができる。また、同様に、パンタ点電圧が上昇することで、回生失効等の発生を防止することができる。
また、全直流変電所7a、7b、・・・において自励式整流器11の直流出力電圧を同時に制御するため、変電所間の横流の発生を防止することができる。さらに、直流出力電圧の変更は、所定の変化率で所定時間以上をかけて緩やかに行われる。したがって、機器間誤差等により、変電所間に横流が生じることを防止することができるとともに、安定して制御を行うことができる。
また、タイマによってそれぞれの自励式整流器を制御することで、一括して全ての自励式整流器11を同時に制御することができる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………自励式整流器制御システム
3………電車線
5………レール
7a、7b………直流変電所
9………制御部
11………自励式整流器

Claims (7)

  1. 直流電気鉄道のき電用変電所に用いられる自励式整流器の制御システムであって、
    直流電気鉄道の沿線に沿って配置される複数のき電用変電所のそれぞれに設置される自励式整流器と、
    前記自励式整流器の出力電圧を制御する制御部と、
    を具備し、
    前記制御部は、前記自励式整流器の出力電圧を変化させることが可能であり、
    直流電気鉄道の沿線における列車の在線状況に応じて、前記複数のき電用変電所のそれぞれに設置される前記自励式整流器の出力電圧を略同時に増減させ
    前記制御部は、前記自励式整流器の出力電圧を増減させる際、前記自励式整流器の出力電圧を所定の変化率で緩やかに変化させ、それぞれの前記自励式整流器の間に生じる出力電圧の差が、前記自励式整流器の横流防止電圧を超えないように設定されることを特徴とする直流電気鉄道のき電用変電所に用いられる自励式整流器の制御システム。
  2. 直流電気鉄道のき電用変電所に用いられる自励式整流器の制御システムであって、
    直流電気鉄道の沿線に沿って配置される複数のき電用変電所のそれぞれに設置される自励式整流器と、
    前記自励式整流器の出力電圧を制御する制御部と、
    を具備し、
    前記制御部は、前記自励式整流器の出力電圧を変化させることが可能であり、
    前記制御部はタイマを有し、
    前記制御部は、前記タイマによって、沿線に列車が混雑すると予測される高密度運行時間帯になると、前記複数のき電用変電所のそれぞれに設置される前記自励式整流器の出力電圧を略同時に上昇させ、列車が少なくなると予測される低密度運行時間帯になると、前記複数のき電用変電所のそれぞれに設置される前記自励式整流器の出力電圧を略同時に減少させ
    前記制御部は、前記自励式整流器の出力電圧を増減させる際、前記自励式整流器の出力電圧を所定の変化率で緩やかに変化させ、それぞれの前記自励式整流器の間に生じる出力電圧の差が、前記自励式整流器の横流防止電圧を超えないように設定されることを特徴とする直流電気鉄道のき電用変電所に用いられる自励式整流器の制御システム。
  3. 前記制御部は、前記き電用変電所とは別の場所に配置され、
    前記制御部によって、沿線に沿って配置される複数の前記自励式整流器の出力電圧を一括して制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自励式整流器の制御システム。
  4. 前記自励式整流器毎にそれぞれ前記制御部が設置され、
    前記自励式整流器毎に前記制御部によって、前記自励式整流器の出力電圧が制御されることを特徴とする請求項2記載の自励式整流器の制御システム。
  5. 直流電気鉄道のき電用変電所に用いられる自励式整流器の制御方法であって、
    直流電気鉄道の沿線に沿って配置される複数のき電用変電所のそれぞれに設置される自励式整流器と、
    前記自励式整流器の出力電圧を制御する制御部と、を用い、
    前記制御部により、沿線に列車が混雑する高密度運行時間帯になると、前記自励式整流器の出力電圧を上昇させ、列車が少なくなる低密度運行時間帯になると、前記自励式整流器の出力電圧を減少させることで、直流電気鉄道の沿線における列車の在線状況に応じて、前記複数のき電用変電所のそれぞれに設置される前記自励式整流器の出力電圧を略同時に増減させ
    前記制御部は、前記自励式整流器の出力電圧を増減させる際、それぞれの前記自励式整流器の間に生じる出力電圧の差が、前記自励式整流器の横流防止電圧を超えないように、前記自励式整流器の出力電圧を所定の変化率で緩やかに変化させることを特徴とする直流電気鉄道のき電用変電所に用いられる自励式整流器の制御方法。
  6. 直流電気鉄道のき電用変電所に用いられる自励式整流器の制御方法であって、
    直流電気鉄道の沿線に沿って配置される複数のき電用変電所のそれぞれに設置される自励式整流器と、
    前記自励式整流器の出力電圧を制御する制御部と、を用い、
    前記制御部により、沿線に列車が混雑する高密度運行時間帯になると、前記自励式整流器の出力電圧を上昇させ、列車が少なくなる低密度運行時間帯になると、前記自励式整流器の出力電圧を減少させることで、直流電気鉄道の沿線における列車の在線状況に応じて、に増減させ、
    前記制御部に設けられるタイマによって、沿線に列車が混雑すると予測されるあらかじめ設定された高密度運行時間帯になると、前記複数のき電用変電所のそれぞれに設置される前記自励式整流器の出力電圧を略同時に上昇させ、列車が少なくなると予測されるあらかじめ設定された低密度運行時間帯になると、前記複数のき電用変電所のそれぞれに設置される前記自励式整流器の出力電圧を略同時に減少させ
    前記制御部は、前記自励式整流器の出力電圧を増減させる際、それぞれの前記自励式整流器の間に生じる出力電圧の差が、前記自励式整流器の横流防止電圧を超えないように、前記自励式整流器の出力電圧を所定の変化率で緩やかに変化させることを特徴とする直流電気鉄道のき電用変電所に用いられる自励式整流器の制御方法。
  7. 前記制御部は、電車線電圧または各き電用変電所における電流に基づいて、沿線に沿って配置される複数の前記自励式整流器の出力電圧を一括して制御することを特徴とする請求項記載の直流電気鉄道のき電用変電所に用いられる自励式整流器の制御方法。
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