JP5749525B2 - タイヤ寸法測定方法及びタイヤ寸法測定装置 - Google Patents

タイヤ寸法測定方法及びタイヤ寸法測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、寸法測定方法及び寸法測定装置に関し、特に、タイヤの外径及び幅の寸法を正確に寸法測定することが可能なタイヤ寸法測定方法及びタイヤ寸法測定装置に関する。
従来、製品として成型されたタイヤは、タイヤ製造工程における搬送経路上に設けられたタイヤ測定装置によりタイヤ幅とタイヤ直径が測定されている。特許文献1には、コンベア上面を水平に載置された状態で搬送されるタイヤに対して、コンベアの幅方向中央部の上方に配置した非接触式の第1のセンサからタイヤの上側の側面までの距離をタイヤ1本分にわたり連続的に測定し、この測定した距離の最小値と、第1のセンサとコンベア上面との間の距離に相当する第1の基準長さとの差を求めることによりコンベア上のタイヤの幅を測定し、タイヤを挟んで水平な対向位置にそれぞれ配置した非接触式の第2のセンサ及び第3のセンサからタイヤの外周面までの各々の距離をタイヤ1本分にわたり連続的に測定し、この測定した各々の距離の和の最小値と、第2のセンサと第3のセンサとの間の距離に相当する第2の基準長さとの差を求めることによりタイヤの外径を測定する方法が提案されている。
しかしながら、コンベア上を搬送されるタイヤは、内圧が印加されていないため、寸法測定における精度が安定しない。また、外径を測定するセンサがタイヤの幅方向において固定されているため、被測定対象のトレッド溝部を測定してしまうことにより、外径を正確に測定できない場合があった。さらに、タイヤ幅の測定では、タイヤ側面の1箇所しか測定していないため、タイヤ側面に刻印された文字などの影響を受けてしまい、タイヤ最大幅やタイヤトレッド幅等のタイヤ幅を正確に測定できない虞がある。
特開平8−014879号公報
本発明は、上記課題を解決するため、タイヤの寸法測定において、正確かつ確実にタイヤ幅及びタイヤ外径を測定することを可能とするタイヤ寸法測定方法及びタイヤ寸法測定装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する形態として、タイヤをリム組みし、内圧が印加されたタイヤと、当該タイヤの幅方向に互いに対向して配置される第1の測定手段及びタイヤの半径方向外側においてトレッド面と対向して配置される第2の測定手段とを相対的に回転させながら、第1の測定手段を、タイヤが1回転する間にタイヤ側面におけるタイヤトレッドからビードまでの範囲をタイヤ半径方向に沿って走査させ、第2の測定手段を、トレッド面における円周方向に沿って連続する溝を避けて走査させ、第1の測定手段からタイヤ側面までの距離の変位量に基づいてタイヤ幅寸法を測定するとともに第2の測定手段によりタイヤ外径寸法を測定するようにした。
本形態によれば、タイヤが1回転する間に測定手段をタイヤトレッドからビードまでの範囲をタイヤ半径方向に沿って走査させることにより、測定手段がタイヤ側面における最大幅の位置を通過するので、必ず最大幅を検出することができ、検出された最大幅の位置におけるタイヤ側面から測定手段までの距離に基づいてタイヤ幅を測定することができる。また、上記効果に加え、タイヤ幅の測定と同時にタイヤ外径寸法を測定することができる。また、円周方向に沿って連続する溝を避けて走査することにより、確実にタイヤ外径寸法を測定することができる。
また、本発明の他の形態として、測定手段は、タイヤが複数回回転する間にタイヤ側面におけるタイヤトレッドからビードまでの範囲をタイヤ半径方向に沿って複数回走査するようにした。
本形態によれば、タイヤが複数回回転する間にタイヤトレッドからビードまでの範囲をタイヤ半径方向に沿って複数回走査させることにより、タイヤ側面における測定箇所を多くすることができるので、より正確にタイヤ幅を測定することができる。
また、本発明の他の形態として、複数回の走査が、各走査ごとにタイヤ側面を円周方向に分割した異なる領域で実行されるようにした。
本形態によれば、タイヤ側面を円周方向に分割した異なる領域を走査して測定手段からタイヤ側面までの距離を測定することにより、タイヤ側面の測定位置におけるばらつきの影響を受けることなく正確にタイヤ幅を測定することができる。
また、本発明の他の形態として、前記領域は、タイヤ側面において円周方向に均等に分割されるようにした。
本形態によれば、走査する領域を円周方向に均等に分割することにより、タイヤ側面全体を均等に測定することができるので、より正確にタイヤ幅を測定することができる
上記課題を解決する構成として、内圧を印加した状態でタイヤを回転可能に保持するタイヤ保持手段と、タイヤの幅方向に互いに対向して配置される第1の測定手段と、タイヤの半径方向外側においてトレッド面と対向して配置される第2の測定手段と、第1の測定手段をタイヤが1回転する間にタイヤ側面におけるタイヤトレッドからビードまでの範囲をタイヤ半径方向に沿って走査させる第1の移動手段と、第2の測定手段をトレッド面における円周方向に沿って連続する溝を避けて走査させる第2の移動手段と、第1の測定手段から出力される、第1の測定手段からタイヤ側面までの距離の変位量に基づいてタイヤ幅寸法を算出するとともに、第2の測定手段による測定に基づいてタイヤ外形寸法を算出する算出処理手段とを備える構成とした。
本構成によれば、タイヤに内圧を印加した状態でタイヤを回転させて、測定手段をタイヤトレッドからビードまでの間を移動させることにより、タイヤ幅のうちタイヤの最大幅に相当する位置を検出し、タイヤ幅寸法を正確かつ確実に測定することができる。

タイヤ寸法測定装置の概略構成図。 幅測定センサ及び外径測定センサの位置決め設定外略図。 幅測定センサによるタイヤ寸法側定の概念図。 幅測定センサが各測定領域を測定するときの測定タイミングチャート。 上面側の有効計測データα、下面側の有効計測データβ、外径計測データγの波形図。 タイヤ寸法測定装置による寸法測定動作を示すフローチャート。
以下、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせのすべてが発明の解決手段に必須であるとは限らず、選択的に採用される構成を含むものである。
図1は、タイヤ寸法測定装置1の概略構成図を示す。以下、本発明のタイヤ寸法測定装置1の一例について説明する。
タイヤ寸法測定装置1は、概略、内圧を印加した状態で被測定対象のタイヤTを回転可能に保持するタイヤ保持装置2と、タイヤTの寸法を測定する寸法測定装置4と、寸法測定装置4を制御し、測定結果からタイヤ寸法を算出する制御装置100とにより構成される。
タイヤ保持装置2は、工場の検査領域に配置されるベース21と、ベース21から鉛直上方に延長する支柱22と、製品として成型された検査対象のタイヤTを保持する一対のリム体23A,23Bと、リム体23A、23Bを回転させる駆動機構24とを備える。
リム体23A,23Bは、タイヤTの内部空間を封止可能に中実円板状に形成される。リム体23A,23Bは、タイヤTのビード部Bと当接して密着する保持面23aを備え、保持面23a同士が互いに対向するように配置される。一方のリム体23Aは、工場の検査領域に配置されるベース21と、ベース21に立設された支柱22の上端に、例えばベアリングを介して回転可能に取着され、他方のリム23Bは、図外の昇降装置のシリンダ25の下端に、例えばベアリングを介して回転可能に取着される。保持面23aには、タイヤTのビードBと当接するビードシートC1とリムフランジC2とが外周面側に形成される。ビードシートC1とリムフランジC2は、ホイールのリム形状に相当する形状である。よって、リム体23A,23Bに保持されたタイヤTのビードBは、リム体23A,23Bの外周縁からリムガードが視認できる形状である。
また、一方のリム体23Aには、当該リム体23Aの厚さ方向に貫通する配管26を備える。配管26の下端側には、空気供給装置30から延長する配管31が接続され、上端側には、タイヤ内に空気を供給するための空気供給口27を備える。空気供給装置30は、制御装置100から出力される信号に基づいてタイヤT内に供給する空気の圧力を調整する図外の制御バルブを備える。空気供給装置30は、例えば、コンプレッサにより構成される。
駆動機構24は、支柱22の上端側に取り付けられ、例えば、モータにプーリを取り付け、当該プーリとリム体23Aとにベルトを掛け渡すことによりリム体23Aを回転させる機構が挙げられる。また、駆動機構24には、モータの回転に対応したリム体23Aの回転角度を検出するエンコーダ28が取り付けられる。
駆動機構24のモータと、エンコーダ28とは、後述の制御装置100と接続される。モータの回転速度Vtは、制御装置100から出力される回転・停止信号に基づいて制御され、エンコーダ28は、制御装置100にリム体23Aの回転角度信号を出力する。
タイヤTの保持は、まず、リム体23Aに被検体であるタイヤTを横向きに配置し、タイヤTをホイールに装着するときの最適なリム幅となるように、一方のリム体23Aに対して他方のリム体23Bを下降させて配置する。そして、タイヤTのビードBにビードシートC1とリムフランジC2とが密着するようにタイヤ内に空気を供給してビードシーティングを行う、所謂リム組みが行われる。リム組みされたタイヤTには、タイヤ内圧が例えば、0.2MPaの内圧が印加される。当該タイヤ内圧は、JIS D 4233及びJATMA規格により規定される内圧であって、外径寸法及び幅寸法の測定時には、上記内圧となるように設定される。よって、リム体23A,23BにタイヤTにリム組みした後に、所定内圧を印加することにより、タイヤTが回転可能に保持される。
寸法測定装置4は、タイヤ保持装置2により保持されたタイヤTを断面方向に囲むように配置される。寸法測定装置4は、タイヤ幅Wを測定するタイヤ幅測定手段41と、タイヤ外径Dを測定するタイヤ外径測定手段42とにより構成される。
タイヤ幅測定手段41は、内圧が印加されたタイヤTを挟むように配置され、タイヤ幅Wを測定するための一対の幅測定センサ43,44と、当該幅測定センサ43,44をタイヤTの側面に対して径方向及び幅方向に移動させる移動手段とにより構成される。移動手段は、幅測定センサ43,44をタイヤ幅方向に移動させる幅方向移動機構46,47と、幅測定センサ43,44をタイヤ径方向に移動させる径方向移動機構48,49とにより構成される。幅方向移動機構46,47と径方向移動機構48,49とがそれぞれタイヤTを挟んでタイヤ幅方向に互いに対向するように配置される。具体的には、幅方向移動機構46と径方向移動機構48とが下側のタイヤ側面に対して幅測定センサ43を移動可能とし、幅方向移動機構47と径方向移動機構49とが上側のタイヤ側面に対して幅測定センサ44を移動可能とする。幅方向移動機構46,47及び径方向移動機構48,49は、例えば、ボールネジ機構により構成される。
幅方向移動機構46,47は、ボールネジ51の延長方向がタイヤ保持装置2のシリンダ25の中心軸と平行に配置される。ボールネジ51の一端には、ボールネジ51を回転させるサーボモータ53,54が取り付けられる。ボールネジ51上を移動するボールナット52には、径方向移動機構48,49を駆動するサーボモータ55,56が取り付けられ、当該サーボモータ55,56を介して径方向移動機構48,49がそれぞれ配設される。
径方向移動機構48,49は、当該径方向移動機構48,49のボールネジ57の延長方向が幅方向移動機構46,47のボールネジ51の延長方向と直交し、かつ、タイヤ径方向となるように取り付けられる。径方向移動機構48,49のボールナット58には、測定方向がタイヤ側面と対向し、タイヤ側面から所定距離離間するように幅測定センサ43,44が取り付けられる。
サーボモータ53乃至56は、それぞれ、後述の制御装置100と接続される。径方向移動機構48,49を駆動するサーボモータ55,56は、上,下の幅測定センサ43,44が同期して同一方向に移動するように制御装置100により制御される。また、上,下に配置される幅方向移動機構46,47を駆動するサーボモータ53,54が同期して異なる方向に移動するように制御される。具体的には、一方の幅測定センサ43が一方のタイヤ側面に対して近接方向(上方)に移動すると、他方の幅測定センサ44も他方のタイヤ側面に対して近接方向(下方)に移動するように制御される。
タイヤ外径測定手段42は、リム組みされたタイヤTの径方向外側に配置され、タイヤ外径寸法を測定するための外径測定センサ61と、当該外径測定センサ61をタイヤTのトレッド面に対して径方向及び幅方向に移動させる移動手段とにより構成される。移動手段は、外径測定センサ61をタイヤ幅方向に移動させる幅方向移動機構62と、外径測定センサ61をタイヤ径方向に移動させる径方向移動機構63とにより構成される。幅方向移動機構62と径方向移動機構63とは、それぞれ、例えば、ボールネジ機構により構成される。幅方向移動機構62は、ボールネジ64の延長方向がタイヤ保持装置2のシリンダ25の中心軸と平行となるように配置される。ボールネジ64の一端にはサーボモータ66が取り付けられる。ボールネジ64上を移動するボールナット65には、径方向移動機構63を駆動するサーボモータ67が取り付けられ、当該サーボモータ67を介して径方向移動機構63が配設される。径方向移動機構63は、当該径方向移動機構63のボールネジ68の延長方向が幅方向移動機構62のボールネジ64の延長方向と直交し、かつ、タイヤ径方向となるように取り付けられる。径方向移動機構63のボールナット69には、測定方向がトレッド面と対向し、トレッド面から所定距離離間するように外径測定センサ61が取り付けられる。
なお、上記タイヤ幅測定手段41及びタイヤ外径測定手段42は、図外のフレームなどにより支持される。
また、幅方向移動機構と径方向移動機構とをボールナット機構として説明したが、リニアガイド等の他の直動機構により構成しても良い。
幅測定センサ43,44及び外径測定センサ61には、例えば、非接触のレーザ変位センサが適用される。幅測定センサ43,44及び外径測定センサ61をレーザ変位センサとすることで測定の応答速度を高速化することができる。レーザ変位センサは、変位量の測定可能な範囲が設定されるため、当該レーザ変位センサから測定対象までの距離である測定基準距離Gが設定される。レーザ変位センサから測定対象までの距離を測定基準距離Gとなるように離間させることにより、当該測定基準距離Gを変位量の測定可能な範囲の中心に設定することができ、変位測定の中心をゼロに設定して測定を行うことができる。よって、本例では、幅測定センサ43,44及び外径測定センサ61をタイヤ表面の所定の位置に対して測定基準距離G離間するように配置する。なお、幅測定センサ43,44及び外径測定センサ61は、それぞれ、センサアンプと接続され、センサアンプを介して制御装置100と接続される。
このように、幅測定センサ43が下側のタイヤ側面におけるタイヤトレッドのタイヤ踏面からビードまでの範囲をタイヤ半径方向に沿って走査し、幅測定センサ44が上側のタイヤ側面におけるタイヤトレッドのタイヤ踏面からビードまでの範囲をタイヤ半径方向に沿って走査することにより、タイヤトレッドからビードまでの間における下側のタイヤ側面の変位量の変化と、上側のタイヤ側面の変位量の変化とを測定することができる。また、外径測定センサ61が、回転するタイヤTに対してタイヤ外周面を円周方向に沿って走査することによりタイヤ半径方向の変位量の変化を測定することができる。
制御装置100は、例えば、ソフトウェアを実行するコンピュータであり、演算処理手段としてのCPU、記憶手段としてのROM,RAM及びHDD、通信手段としてのインターフェイスを含み、記憶手段に格納されたプログラムに基づいて動作し、タイヤ保持装置2及び寸法測定装置4による測定動作と、測定動作により得られた幅測定データと外径測定データとに基づいてタイヤ幅Wとタイヤ外径Dとを算出する。
制御装置100には、マウスやキーボード等の入力手段とディスプレー等の表示手段とが接続され、入力手段を介して測定対象となるタイヤTの設計上の寸法、タイヤ側面の測定箇所数N、タイヤTの一定の回転速度Vt等が入力される。
制御装置100は、測定動作を制御する測定制御手段110と、幅測定データ及び外径測定データに基づいてタイヤ幅Wとタイヤ外径Dとを算出する算出処理手段120とを備える。
測定制御手段110は、タイヤ保持装置2に対する幅測定センサ43,44及び外径測定センサ61による測定の基準となる位置を記憶する基準位置記憶手段101と、タイヤTに対する幅測定センサ43,44及び外径測定センサ61の測定に関する位置及び範囲を設定・記憶する測定位置設定記憶手段102と、測定箇所数Nに応じてタイヤ側面における測定領域を設定する測定領域設定手段103と、タイヤTの回転速度Vtに基づいて幅測定センサ43,44が測定領域を移動する速度を設定するセンサ移動速度設定手段104と、幅測定センサ43,44が移動開始するタイミングと回転するタイヤTにおける測定領域の位置とを同期させる同期測定制御手段105とを有する。
図2は、タイヤ保持装置2に対して幅測定センサ43,44及び外径測定センサ61を位置決め設定するときの概略図である。
基準位置記憶手段101は、例えば、タイヤ保持装置2の下側に位置するリム体23Aの保持面23aの中心Oを基準としたときの、中心Oに対する幅測定センサ43,44及び外径測定センサ61の位置を記憶する。
詳細には、下側のリム体23Aに替えて位置決め治具80を配設し、当該位置決め治具80に対して幅測定センサ43,44及び外径測定センサ61の位置を設定することにより、タイヤ保持装置2に対する幅測定センサ43,44及び外径測定センサ61の位置が設定される。
位置決め治具80は、リム体23Aの保持面23aの中心Oが基準となるように複数の指標が形成される。指標には、幅測定センサ43,44及び外径測定センサ61から照射されるレーザの方向を規定するための方向指標81と、下面側の幅測定センサ43を位置決めするための下側指標82、上面側の幅測定センサ44を位置決めするための上側指標83、外径測定センサ61を位置決めするための半径側指標84とが形成される。方向指標81は、幅測定センサ43,44から照射されるレーザの照射方向を規定するための幅方向指標81Aと、外径測定センサ61から照射されるレーザの照射方向を規定するための径方向指標81Bとが直交するように印付けされる。また、下側指標82、上側指標83、半径側指標84は、それぞれ中心Oを基準として既知の距離、幅方向及び径方向に離間した位置に印付けされる。
当該位置決め治具80を用いて、幅測定センサ43,44及び外径測定センサ61は次のように位置決めされる。まず、幅測定センサ43,44から照射されるレーザが幅方向指標81Aに沿うように照射方向を調整し、外径測定センサ61から照射されるレーザが径方向指標81Bに沿うように照射方向を調整する。次に、幅測定センサ43のレーザが下側指標82を照射するように幅測定センサ43を径方向に移動させるとともに幅測定センサ43が測定基準距離G離間するように幅方向に移動させる。次に、幅測定センサ44のレーザが上側指標83を照射するように幅測定センサ44を径方向に移動させるとともに幅測定センサ44が測定基準距離G離間するように幅方向に移動させる。次に、半径側指標84をレーザが照射するように外径測定センサ61を幅方向に移動させるとともに外径測定センサ61が測定基準距離G離間するように移動させる。
よって、幅測定センサ43,44及び外径測定センサ61は中心Oを基準として配置され、中心Oから幅測定センサ43までの幅方向距離R1と径方向距離Z1、中心Oから幅測定センサ44までの幅方向距離R2と径方向距離Z3、中心Oから外径測定センサ61までの幅方向距離R3と径方向距離Z3とが既知に設定される。そして、各幅方向距離R1,R2,R3と径方向距離Z1,Z2,Z3とが幅測定センサ43,44及び外径測定センサ61の基準位置として基準位置記憶手段101に記憶される。なお、幅測定センサ43,44の径方向距離R1,R2は中心Oに対して等しく設定される。
測定位置設定記憶手段102は、入力手段から入力されるタイヤ寸法に応じて、幅測定センサ43,44及び外径測定センサ61をタイヤTに対して所定の位置に配置する。
図3は、幅測定センサ43,44による測定動作の概念図を示す。
詳細には、幅測定センサ43,44はそれぞれタイヤ側面から測定基準距離G離間するとともにタイヤ半径方向に所定の位置となるように測定開始位置K1に配置される。また、外径測定センサ61はトレッド面から測定基準距離G離間するとともに周方向に延長する溝を避けるように測定位置J1に配置される。溝を避けるように測定位置J1を設定するには、トレッド表面における任意の位置で複数回外径測定センサ61をタイヤ幅方向に走査させて、トレッド表面から外径測定センサ61までの距離が近くなるときの変位量が測定された位置を測定位置J1とすれば良い。
本例では、図3に示すように、タイヤトレッド側の所定の位置が測定開始位置K1に設定され、ビード側の所定の位置が測定停止位置K2に設定され、測定開始位置K1から測定停止位置K2まで一方向に幅測定センサ43,44が移動するときにレーザを照射してタイヤ側面を走査するように幅測定センサ43,44が位置決めされる。なお、ビード側の所定の位置を測定開始位置K1に設定し、タイヤトレッド側の所定の位置を測定停止位置K2に設定し、ビードからタイヤトレッドまで走査するようにしても良い。また、測定位置設定記憶手段102は、外径測定センサ61から照射されるレーザがトレッド面の溝を避けるように測定位置J1を設定する。
測定領域設定手段103は、入力手段から入力される測定箇所数Nに基づいて、例えば、測定箇所が均等な大きさの異なる領域となるように設定する。本例では、タイヤ側面の異なる位置を測定するように、タイヤ側面を円周方向に沿って均等に、例えば3箇所に分割する。つまり、1つの測定箇所あたりの測定領域が円周方向に120°となるように設定される。なお、測定箇所数Nは、上記数値に限らず、適宜設定すれば良い。例えば、タイヤ側面の測定箇所が異なるようにタイヤ1周分を均等に90°ずつに分けて、各測定領域を測定するようにしても良い。また、測定領域に重なりが生じるように、測定領域を分割しても良い。
センサ移動速度設定手段104は、幅測定センサ43,44が径方向に移動する移動速度Vsを設定する。具体的には、センサ移動速度設定手段104は、タイヤTが120°回転する間に幅測定センサ43,44が、測定開始位置K1から測定停止位置K2まで移動する移動速度Vsを設定する。本例では、測定開始位置K1のタイヤトレッド側から測定を開始して120°回転したときに、ちょうど測定停止位置K2のビード側に到達するように移動速度Vs、即ち、レーザの走査する速度が設定される。
よって、幅測定センサ43,44から照射されるレーザが測定領域を走査する軌跡は、図3に示すように、円弧状となる。
なお、移動速度Vsは、測定開始位置K1から測定を開始してタイヤTが120°回転したときにちょうど測定停止位置K2に到達するように設定したが、120°回転する前に測定停止位置K2に到達するようにしても良い。
図4は、幅測定センサ43,44が各測定領域を測定するときの測定タイミングチャートを示す。
同期測定制御手段105は、測定全般を制御する。同期測定制御手段105は、タイヤ側面に幅測定センサ43,44が照射するタイミングと、測定領域における測定の開始位置を示すタイヤTの回転角度と、幅測定センサ43,44を測定開始位置K1から移動を開始してレーザを走査させるタイミングとを同期させる制御を行う。具体的には、図4に示すように、タイヤTが連続的に回転している状態において、1回目の測定が停止した後に、エンコーダ28から出力されるタイヤTの回転角度が、1回目の測定が停止した角度となったときに、2回目の測定を開始する。そして、2回目の測定が停止した後に、エンコーダ28から出力されるタイヤTの回転角度が、2回目の測定が停止した角度となったときに、3回目の測定を開始するようにサーボモータ55,56を制御する。つまり、各測定領域の測定が停止するごとに、タイヤTの回転する角度が1つの測定領域分に相当する角度にタイヤ1周分(360°)の角度を加算した角度となったときに、次の測定領域の測定が開始される。
また、同期測定制御手段105は、幅測定センサ43,44から照射されるレーザが測定停止位置K2まで走査したときに、レーザの照射を停止して、幅測定センサ43,44を測定停止位置K2から測定開始位置K1まで移動する制御を行う。
よって、回転するタイヤTにおいて、測定領域が測定開始位置K1に到達したときに同期測定制御手段105がセンサアンプと幅方向移動機構46,47のサーボモータ53,54とに信号を出力することにより精度良く測定することができる。
以上説明したように、測定制御手段110は、駆動機構24のモータに駆動信号を出力し、測定位置設定記憶手段102により幅測定センサ43,44をタイヤTに対して所定の位置に位置決めした後に、幅測定センサ43,44のセンサアンプにレーザ照射信号を出力すると同時に、径方向移動機構48,49のサーボモータ55,56に駆動信号を出力することにより、タイヤ幅Wを算出するための上面側及び下面側の幅測定データを個別に取得することができる。また、外径測定センサ61のセンサアンプにレーザ照射信号を出力して、回転するタイヤTのトレッド表面に対してレーザを照射させて、トレッド表面を円周方向に走査させることにより、トレッド表面の半径方向の変位量を測定することができる。
算出処理手段120は、タイヤ幅W及びタイヤ外径Dを算出するための幅寸法処理部121及び外径寸法処理部122を備え、幅測定センサ43,44及び外径測定センサ61により測定された幅測定データと、外径測定データとを処理してタイヤ幅W及びタイヤ外径Dを算出する。
幅寸法処理部121は、幅測定センサ43,44により測定されたタイヤ側面の上側及び下側の異なる測定領域ごとに取得された幅測定データから幅測定センサ43,44の測定レンジ範囲外のデータを除去し、有効測定データを抽出する有効データ抽出手段123と、有効測定データにおけるノイズ成分を除去するノイズ除去手段124と、ノイズ成分が除去された上面側及び下面側の複数の有効測定データを合成する測定データ合成手段125と、測定データ合成手段125により合成された有効測定データに基づいてタイヤ幅を算出するタイヤ幅算出手段126と、タイヤ幅算出手段126により算出されたタイヤ幅がタイヤ断面幅かタイヤ最大幅かの判定を行う幅寸法判定手段127とにより構成される。
有効測定データ抽出手段123は、幅測定センサ43,44により測定された幅測定データに記録されるセンサの測定範囲外の出力を除去し、各測定データからタイヤ側面の変位に相当する有効測定データを抽出する。また、抽出した有効測定データにビード近傍に成型されるリムガードの有無を検出する。
ノイズ除去手段124は、タイヤ成型時にタイヤ表面に成型されたスピュー、ゴムバリ、タイヤ表面に付着するゴムカス等を有効測定データから除去する。具体的には、有効測定データにおいて所定の閾値以上の高さデータを有するノイズ領域を検出し、当該ノイズ領域を覆う大きさの矩形領域を有効測定データ上に設定する。また、ノイズ領域が複数ある場合には、ノイズ領域ごとに矩形領域を個別に設定する。なお、ノイズ領域の大きさが、所定の範囲以上のときには、異常有りとして出力するようにしても良い。
次に、有効測定データ内に設定された矩形領域内の有効測定データに対する回帰曲線を算出する。回帰曲線は、例えば、3次の回帰曲線を適用することで、タイヤTの元の表面形状を逸脱することなく平滑化することができる。
次に、矩形領域内の有効測定データから上記回帰曲線を減じることにより、回帰曲線よりも大きな領域、又は、小さな領域を抽出した残差データを作成する。そして、残差データにおいて閾値よりも大きな高さを有する範囲を文字やスピューやバリ等の突起領域として判定して、当該突起領域の前後の高さにより平均化する。平均化には、例えば、前後測定データから算術平均により補間すれば良い。
次に、突起領域の処理後の残差データに回帰曲線を加算し、矩形領域内の有効測定データをタイヤ側面の有効測定データに合成する。
図5(a)は、測定データ合成手段125により合成された上面側の有効計測データα、図5(b)は、下面側の有効計測データβ、図5(c)は、外径計測データγを示す。
測定データ合成手段125は、凹凸処理後の異なる位置で測定された上面側の有効測定データを重ね合わせて移動平均を計算することにより、上面側の1つの有効計測データαに合成する。また、凹凸処理後の異なる位置で測定された下面側の有効測定データを重ね合わせて移動平均を計算することにより、下面側の1つの有効計測データβに合成する。
タイヤ幅算出手段126は、タイヤ最大幅の検出を行う。
まず、合成されたタイヤ側面の上側及び下側の有効計測データα,βから変位量が最も大きい位置及びその変位量をそれぞれ検出する。
次に、中心Oから下面側の幅測定センサ43の基準位置までの幅方向距離R1に、幅測定センサ43がタイヤTのサイズに応じて基準位置から幅方向に移動した距離を加算し、下面側の有効計測データβの最も大きい変位量を減じることにより、中心Oから下側タイヤ側面の最大幅位置までの距離が算出される。
次に、中心Oから上面側の幅測定センサ44の基準位置までの幅方向距離R2に、幅測定センサ44がタイヤTのサイズに応じて基準位置から幅方向に移動した距離を加算し、上面側の有効計測データαの最も大きい変位量を減じることにより、中心Oから上側タイヤ側面の最大幅位置までの距離が算出される。
よって、中心Oから下側タイヤ側面の最大幅位置までの距離と、中心Oから上側タイヤ側面の最大幅位置までの距離とを加算することによりタイヤ最大幅を検出することができる。
幅寸法判定手段127は、有効データ抽出手段123により検出されたリムガードの有無により、タイヤ幅算出手段126で算出されたタイヤTの幅寸法がタイヤ断面幅かタイヤ最大幅かの判定を行う。なお、タイヤ断面幅とは、タイヤ側面においてタイヤTの側面の文字や、模様を含まない寸法を示し、タイヤ最大幅とはタイヤ側面においてタイヤTの側面の文字や、模様を含む寸法を示すが、リムガードを備えるタイヤTの場合リムガード間の距離がタイヤ最大幅である。
外径寸法処理部122は、移動平均算出手段131と、溝消し処理手段132と、測定感度調節手段133と、径寸法変換手段134と、外径寸法算出手段135とを備え、タイヤTの外径寸法を算出する。
移動平均算出手段131は、測定された外径測定データの移動平均を算出して外径測定データを平均化する。
溝消し処理手段132は、平均化された外径測定データからトレッド幅方向に成型される溝を外径測定データから除去して、あたかもトレッドに溝が無いように処理を行う。具体的には、溝に相当する範囲を外径測定データから閾値を用いて抽出し、当該範囲が前後の測定データと滑らかに接続するように非線形近似した曲線により補間を行う。
測定感度調節手段133は、溝消し処理後の外径測定データの移動平均を計算することにより外径測定データを円滑化して測定感度を調整することにより、外形測定データから外径計測データγを生成する。
径寸法変換手段134は、中心Oから外径測定センサ61の基準位置までの径方向距離R3に、外径測定センサ61がタイヤTのサイズに応じて基準位置から径方向に移動した距離とを加算し、測定感度調節手段133により平均化された外径計測データγを減じることにより、外径計測データγを半径寸法データに変換する。次に、半径寸法データの180°ずれた位置のデータを加算して直径寸法データに変換する。
外径寸法算出手段135は、タイヤ最大直径の算出を行う。具体的には、径寸法変換手段134により変換された直径寸法データの平均を演算することにより、直径寸法を算出する。
図6は、タイヤ寸法測定装置1による寸法測定動作を示すフローチャートを示す。以下、タイヤ寸法の測定動作について説明する。
まず、操作パネルに寸法測定を行うタイヤTのタイヤサイズと、測定箇所数Nと、タイヤTの回転速度Vtが入力される。
次に、操作パネルから測定開始信号が制御装置100の測定制御手段110に入力されると、測定制御手段110は、被検体のタイヤTのタイヤサイズに応じたタイヤ幅の測定開始位置K1と測定停止位置K2、タイヤ外径の測定位置J1を算出する。
また、測定箇所数Nに基づいてタイヤ側面を均等に測定領域を分割し、測定領域の測定角度とタイヤTの回転速度Vtとに基づき、幅測定センサ43,44が測定開始位置K1から測定停止位置K2まで移動する移動速度Vsを算出する。
次に、幅測定センサ43,44を測定開始位置K1に移動させる。そして、タイヤTを所定の回転速度Vtで開始させ、幅測定センサ43,44による測定を開始する。
幅測定センサ43,44は、レーザをタイヤトレッド側の測定開始位置K1に照射しつつタイヤTの径方向に移動してタイヤ側面を走査し、幅測定センサ43,44からタイヤ側面までの変位の測定を開始する。ビード側の測定停止位置K2まで幅測定センサ43,44のレーザによる走査が行われると、レーザの照射を停止させて、幅測定センサ43,44を測定開始位置K1まで移動させる。
次に、タイヤTが1回転に1回目の測定領域の測定角度を加えた角度回転すると、次の測定領域のタイヤ側面を測定開始位置K1から測定停止位置K2まで移動させて、1回目の測定領域とは異なる測定領域を走査して幅測定センサ43,44からタイヤ側面までの変位を測定し、レーザの照射を停止させて、幅測定センサ43,44を測定開始位置K1まで移動させる。
次に、タイヤTが1回転に2回目の測定領域の測定角度を加えた角度回転すると、次の測定領域のタイヤ側面を測定開始位置K1から測定停止位置K2まで移動させて、1回目及び2回目の測定領域とは異なる測定領域を走査して幅測定センサ43,44からタイヤ側面までの変位を測定し、レーザの照射を停止させて、幅測定センサ43,44を測定開始位置K1まで移動させる(図4参照)。
次に、測定回数が測定箇所数Nと一致するかどうかの判定を行い、測定回数が測定箇所数Nでないときには、幅測定センサ43,44を測定開始位置K1に移動して再び測定を開始し、測定回数が測定箇所数Nであるときには、幅測定センサ43,44による測定を終了する。なお、この時点では、タイヤTの回転は停止せず、外径の寸法測定が継続される。
次に、外径測定センサ61を測定位置J1に移動して測定を開始する。外径測定センサ61からレーザを照射してタイヤ円周方向に沿って走査して、回転するタイヤTにおける外径測定センサ61からタイヤ表面までの変位量の変化を測定する。なお、外径測定において、外径測定センサ61からタイヤ表面までの変位は、タイヤTの回転角度とともに記憶され、測定開始からタイヤ1周分測定したときに、レーザの照射を停止し、タイヤTの回転を停止させる。
以上の工程によりタイヤ幅及びタイヤ外径を算出するための測定動作が終了する。
次に、上面及び下面のタイヤ側面の幅測定データ及び外径測定データが、算出処理手段120により処理される。
まず、幅測定データを有効データ抽出手段123により有効測定データの抽出と、リムガードの検出を行い、ノイズ除去手段124により有効測定データ内に含まれるスピューや文字等のタイヤ側面の凸部を消去し、測定データ合成手段125により上面側の複数の有効測定データと下面側の複数の有効測定データとをそれぞれ合成した後に、タイヤ幅算出手段126によりタイヤ幅が算出される。タイヤ幅の算出が終了すると有効データ抽出手段123により検出されるリムガードの有無により、タイヤ幅算出手段126により算出されたタイヤ幅が、タイヤ断面幅かタイヤ最大幅かの判定を行う。詳細には、リムガードが“あり”と検出されたときには、算出されたタイヤ幅Wはタイヤ最大幅であると判定し、リムガードが“なし”と検出されたときには、算出されたタイヤ幅はタイヤ断面幅であると判定する。
次に、外径寸法処理部122では、外径測定データを移動平均算出手段131により移動平均を演算することにより外径測定データを平滑化する。そして、平滑化された外径測定データからタイヤ幅方向の溝を溝消し処理手段132により溝消し処理を行った後に、測定感度調節手段133によって測定感度を調節して外径測定データから外径計測データγに変換し、当該外径計測データγにタイヤ半径の変位量を加算してタイヤTの実際の半径寸法を算出した後に、半径寸法に変換された外径計測データγのうち半周分の外径計測データγに対して180°位置ズレした半径寸法を加算してタイヤTの直径寸法を算出する。そして、直径寸法の平均を求めることによりタイヤ外径Dが算出される。
以上、説明したように、タイヤTを回転させながら、幅測定センサをタイヤ側面に対してタイヤ径方向に移動させて、タイヤ側面の異なる箇所をレーザにより走査するとともに、外径測定センサによりタイヤの外周面であるトレッド表面の円周方向に連続する溝を避けて、外径測定センサからレーザを照射して円周方向に沿って走査することにより、タイヤ幅寸法及びタイヤ径寸法を精度良く測定することができる。
なお、上記実施形態では、幅測定センサ43,44が測定開始位置K1から測定停止位置K2まで移動するごとに、測定開始位置K1まで戻り、タイヤTと幅測定センサ43,44とを相対的に移動させて測定するように説明したが、幅測定センサ43,44による測定が、測定開始位置K1→測定停止位置K2→測定開始位置K1→測定停止位置K2・・・となるように測定開始位置K1から測定停止位置K2との間を連続的に往復させつつタイヤ側面を走査するようにしても良い。測定開始位置K1から測定停止位置K2との間を連続的に往復させつつタイヤ側面を走査することにより、短時間に測定箇所数Nを増やすことができるので、効率よく、また、より精度良くタイヤ幅寸法を測定することができる。なお、この場合の算出処理手段120では、有効測定データを算出するときに、測定開始位置K1から測定停止位置K2に向かうときに測定された測定データに対して、測定停止位置K2から測定開始位置K1に向かうときに測定された測定データを反転させて、測定開始位置を基準に重ね合わせることにより上記処理方法と同様にタイヤ幅Wを測定することができる。
また、タイヤ幅の寸法測定を行った後に、タイヤ外径の寸法測定を行うように説明したが、タイヤ幅の寸法測定とタイヤ外径の寸法測定とを同時に行うようにしても良い。
また、タイヤTの回転速度Vtと、測定間隔とを同期させることにより、タイヤTを円周方向に均等分割してタイヤ幅W及びタイヤ外径寸法の寸法測定を行うようにしても良い。例えば、幅測定センサ43,44による1回の測定に要する時間を既知のものとして設定し、当該時間とタイヤTの回転速度Vtとに基づいてタイヤTの測定領域を均等分割してタイヤ幅Wを測定すれば良い。この測定方法によれば、タイヤTの回転角度が不明の場合でもタイヤ幅W及びタイヤ外径Dを測定することができる。よって、タイヤTの製造工程における他の検査工程であるRFV検査等の装置に、本発明のタイヤ寸法測定装置を別途設けることにより、RFV検査とともにタイヤ寸法測定を同時に行うことができるので、検査工程を効率化させることが可能となる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能である。
1 タイヤ寸法測定装置、2 タイヤ保持装置、4 寸法測定装置、21 ベース、
22 支柱、23a 保持面、23A;23B リム体、24 駆動機構、
25 シリンダ、26 配管、27 空気供給口、28 エンコーダ、
30 空気供給装置、31 配管、41 タイヤ幅測定手段、
42 タイヤ外径測定手段、43;44 幅測定センサ、
46;47;62 幅方向移動機構、48;49;63 径方向移動機構、
51;57;64;68 ボールネジ、52;58;65;69 ボールナット、
53;54,55;56,66;67 サーボモータ、61 外径測定センサ、
80 位置決め治具、81 方向指標、81A 幅方向指標、81B 径方向指標、
82 下側指標、83 上側指標、84 半径側指標、
100 制御装置、101 基準位置記憶手段、102 測定位置設定記憶手段、
103 測定領域設定手段、104 センサ移動速度設定手段、
105 同期測定制御手段、110 測定制御手段、120 算出処理手段、
121 幅寸法処理部、122 外径寸法処理部、123 有効データ抽出手段、
124 ノイズ除去手段、125 測定データ合成手段、126 タイヤ幅算出手段、
127 幅寸法判定手段、131 移動平均算出手段、132 溝消し処理手段、
133 測定感度調節手段、134 径寸法変換手段、135 外径寸法算出手段、
α;β 有効計測データ、γ 外径計測データ、C1 ビードシート、
C2 リムフランジ、D タイヤ外径、G 測定基準距離、J1 測定位置、
K1 測定開始位置、K2 測定停止位置、N 測定箇所数、O 中心、
R1,R2,R3 幅方向距離、T タイヤ、Vt 回転速度、Vs 移動速度、
W タイヤ幅、Z1,Z2,Z3 径方向距離。

Claims (5)

  1. タイヤをリム組みし、内圧が印加されたタイヤと、当該タイヤの幅方向に互いに対向して配置される第1の測定手段及び前記タイヤの半径方向外側においてトレッド面と対向して配置される第2の測定手段とを相対的に回転させながら、
    前記第1の測定手段を、前記タイヤが1回転する間にタイヤ側面におけるタイヤトレッドからビードまでの範囲をタイヤ半径方向に沿って走査させ、
    前記第2の測定手段を、前記トレッド面における円周方向に沿って連続する溝を避けて走査させ、
    前記第1の測定手段からタイヤ側面までの距離の変位量に基づいてタイヤ幅寸法を測定するとともに前記第2の測定手段によりタイヤ外径寸法を測定するタイヤ寸法測定方法。
  2. 前記第1の測定手段は、前記タイヤが複数回回転する間にタイヤ側面におけるタイヤトレッドからビードまでの範囲をタイヤ半径方向に沿って複数回走査する請求項1記載のタイヤ寸法測定方法。
  3. 前記複数回の走査が、各走査ごとにタイヤ側面を円周方向に分割した異なる領域で実行される請求項2記載のタイヤ寸法測定方法。
  4. 前記領域は、タイヤ側面において円周方向に均等に分割される請求項3記載のタイヤ寸法測定方法
  5. 内圧を印加した状態でタイヤを回転可能に保持するタイヤ保持手段と、
    前記タイヤの幅方向に互いに対向して配置される第1の測定手段と
    前記タイヤの半径方向外側においてトレッド面と対向して配置される第2の測定手段と、
    前記第1の測定手段を前記タイヤが1回転する間にタイヤ側面におけるタイヤトレッドからビードまでの範囲をタイヤ半径方向に沿って走査させる第1の移動手段と、
    前記第2の測定手段を前記トレッド面における円周方向に沿って連続する溝を避けて走査させる第2の移動手段と、
    前記第1の測定手段から出力される、前記第1の測定手段からタイヤ側面までの距離の変位量に基づいてタイヤ幅寸法を算出するとともに、前記第2の測定手段による測定に基づいてタイヤ外形寸法を算出する算出処理手段とを備えるタイヤ寸法測定装置。
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