JP5749018B2 - 低圧力短時間高振幅励起を提供するために線形イオントラップを動作する方法 - Google Patents

低圧力短時間高振幅励起を提供するために線形イオントラップを動作する方法 Download PDF

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Description

本発明は、概して、線形イオントラップ質量分析計を動作する方法に関する。
イオントラップは、分子の研究および分析に有用な科学器具である。このような器具は、イオンが閉じ込められる空間の小領域を囲む複数の電極を含む。振動電場および静電場を電極に印加して、トラップ電位を生成する。このトラップ電位内に移動するイオンは、トラップされ、すなわち、イオン閉じ込め領域に運動を制限される。
トラップにイオンを保持している間、イオン化分子の収集は、種々の動作を受け得る(例えば、フラグメンテーションまたはフィルタリング等であるが、これらに限定されない)。次いで、イオンは、トラップから質量分析計内に送られることが可能であり、質量分析計において、一群のイオンの質量スペクトルを得ることが可能である。スペクトルは、イオンの組成に関する情報を示す。本手順の後、未知の試料の化学的組成を識別することが可能になり、薬物、化学、セキュリティ、犯罪学、およびその他の分野に有用な情報が提供される。
イオンフラグメンテーションは、イオンをその構成要素の一部または全部に分解または解離する処理である。一般的に、これは、交流電位(RF電位)をトラップの電極に印加して、トラップ中のイオンに運動エネルギーを与えることによって、イオントラップにおいて実行される。加速イオンは、トラップ内の他の分子と衝突し、十分高い衝突エネルギーでは、イオンのフラグメンテーションをもたらすことが可能である。しかしながら、全てのRF電位が、イオンのフラグメンテーションをもたらすわけではない。いくつかのRF電位は、例えば、RF周波数、振幅、またはその両方に起因して、イオンがイオントラップの要素と衝突するか、またはトラップから放出されるようにイオンを軌道に置く。他の振動運動は、振幅が十分でない場合があるため、イオンのフラグメント化には不十分なエネルギーを与える場合がある。このような低振幅、低エネルギーの事例のいくつかでは、イオンは、衝突中に、エネルギーを損失さえする場合がある。加えて、例えば、10−3トール以上の範囲における高衝突ガス圧力および/または、例えば、600mV(グランドからピーク)以上の範囲における高励起振幅が、高フラグメンテーション効率の達成に必要であることが、当技術分野の大部分において示される。
種々の実施形態では、従来の方法で使用するものよりも低い衝突ガス圧力および低いRF励起振幅を使用して、フラグメントイオンを産生するイオントラップを動作するための方法が提供される。種々の実施形態では、従来の方法で使用するものよりも低い衝突ガス圧力、低いRF励起振幅、および長い励起時間を使用する方法が提供される。種々の実施形態では、RF多重極を備える線形イオントラップとともに使用するための方法が提供され、この場合、多重極のロッド(半径方向閉じ込め電極)は、実質的に円形の断面を有する。
種々の側面では、本教示は、約1x10−4トール未満の圧力で、50ミリボルト(mV)から約250ミリボルト(mV)(ゼロからピーク)の間の励起振幅により、線形イオントラップにおいてイオンをフラグメント化するための方法を提供する。種々の実施形態では、約1x10−4トール未満の圧力で、約250ミリボルト(mV)(ゼロからピーク)未満の励起振幅により、約80%を超えるフラグメンテーション効率において、約25ミリ秒未満のイオン励起時間の間、線形イオントラップにおいてイオンをフラグメント化するための方法が提供される。またさらなる実施形態では、最大約700ミリボルト(mV)(ゼロからピーク)の励起振幅で、約10ミリ秒のイオン励起時間中に、線形イオントラップにおいてイオンをフラグメント化するための方法が提供される。
種々の実施形態では、イオントラップは、非線形逆電位を有するイオントラップ場を産生可能である実質的に円形の断面図を含むロッド(半径方向電極)を有する4重極線形イオントラップを備える。種々の実施形態では、実質的に円形の断面の電極は、トラップRF場およびイオン運動の位相のずれによる電極との衝突に起因する、イオンの損失の低減を促進する。
種々の実施形態では、補助交流電位の振幅または共鳴励起電圧振幅は、(a)約250mV(ゼロからピーク)未満、(b)約125mV(ゼロからピーク)未満、(c)約50mV(ゼロからピーク)から約250mV(ゼロからピーク)の間の範囲、および/または(d)約50mV(ゼロからピーク)から約125mV(ゼロからピーク)の間の範囲のうちの1つ以上である。種々の実施形態では、補助交流電位は、(a)約10ミリ秒(ms)を超える、(b)約20ミリ秒を超える、(a)約30ミリ秒を超える、(c)約2ミリ秒から約50ミリ秒の間の範囲、および/または(d)約1ミリ秒から約150ミリ秒の間の範囲のうちの1つ以上である励起時間の間に印加される。補助交流電位の印加の持続時間は、中性ガスの供給と実質的に一致するように選択可能である。
種々の実施形態では、補助交流電位の振幅および励起時間間隔は、特定の質量範囲および/または励起されるイオンの質量範囲に対応する事前に設定された範囲にあるように選択されることが可能である。例えば、励起振幅は、50Daから約500Daの間の範囲内の質量を有するイオンについて、約50ミリボルト(0−pk)から約300ミリボルト(0−pk)の間の範囲にあることが可能であり、約500Daから約5000Daの間の範囲内の質量を有するイオンについて、約100ミリボルト(0−pk)から約700ミリボルト(0−pk)の間の範囲にあることが可能であり、その他の範囲も可能である。励起時間間隔は、補助交流電位とは逆に変動可能である。
特定のイオンの運動は、質量分析器のマシューパラメータaおよびqによって制御される。陽イオンでは、これらのパラメータは、以下のように、端子から接地に印加される電位の特徴に関連する。
Figure 0005749018
式中、eは、イオンにおける電荷であり、mionは、イオン質量であり、Ω=2πfであって、fはRF周波数であり、Uは、極から接地までのDC電圧であり、Vは、各極から接地までのゼロからピークのRF電圧である。電位が、極の対と接地との間に異なる電圧により印加される場合、UおよびVは、それぞれ、ロッド対間のDC電圧の1/2と、ゼロからピークのAC電圧とである。xおよびyの両方の方向における安定イオン運動を提供するaおよびqの組み合わせは、通常、安定線図において示される。
種々の実施形態では、励起電位の終了後に、親イオンの低質量フラグメントの保持を増加させるための方法が提供される。種々の実施形態では、励起電位の終了後、トラップ交流電位(トラップRF)のq値を低下させる。RFトラップ電位のqの低下は、残存する高温(励起)親イオンが解離を継続し、かつより多くの低質量フラグメントを保持することが可能であるように低下可能である。マシュー安定性qパラメータの低下は、RFトラップ電位振幅を低下させることによって、および/またはRFトラップ電位の角周波数を増加させることによって達成可能である。種々の実施形態では、これらの方法は、低質量値へのフラグメンテーションスペクトルの質量範囲の拡張を促進する。種々の実施形態では、qは、少なくとも10%だけ、場合により少なくとも30%または60%だけ低下される。
種々の実施形態では、本発明の方法は、親イオンの初期励起の後にq値を低下させることによって、イオントラップに保持されるイオンフラグメント質量の範囲を増加させることが可能である。例えば、親イオンは、最初に、qexcのq値で励起され、その後、qの値までqを低下させる。値qは、親イオンのqの高質量カットオフ値として実験的に決定され、すなわち、使用され、かつトラップに親イオンを依然として保持し得るqの最小値として実験的に決定可能である。q値の低下により、イオントラップに保持されるイオンフラグメント質量の範囲の割合の増加Δ%が、以下の量だけもたらされる。
Figure 0005749018
式中、割合の増加は、トラップ、すなわち、m−LMCOにおいて保持されるイオンフラグメント質量の初期範囲に関連して表現される。
本発明の実施形態の側面によると、質量分析計のイオントラップにおいてイオンをフラグメント化するための方法であって、a)フラグメンテーションのために親イオンを選択することと、b)保持時間間隔の間、イオントラップ内に親イオンを保持することであって、イオントラップは、約1x10−4トール未満の動作圧力を有することと、c)保持時間間隔内の励起時間間隔中に、励起レベルにおけるマシュー安定性パラメータqを提供するために、RFトラップ電圧をイオントラップに提供することと、d)親イオンを励起およびフラグメント化するために、励起時間間隔中に、共鳴励起電圧をイオントラップに提供することと、e)保持時間間隔内、かつ励起時間間隔の後、共鳴励起電圧を終了し、イオントラップに印加するRFトラップ電圧を変更して、イオントラップ内に親イオンのフラグメントを保持するように励起レベル未満の保持レベルまでマシュー安定性パラメータqを低下させることとを含む方法が提供される。
いくつかの実施形態では、励起時間間隔は、i)持続時間が約1ミリ秒から約150ミリ秒の間であるか、ii)持続時間が約50ミリ秒未満であるか、iii)持続時間が約2ミリ秒を超えるか、またはiv)持続時間が約10ミリ秒を超える。
いくつかの実施形態では、共鳴励起電圧は、i)ゼロからピークの約50mVから約250mVの間の振幅を有するか、またはii)ゼロからピークの約50mVから約100mVの間の振幅を有する。
いくつかの実施形態では、qの励起レベルは、i)約0.15から約0.9の間にあるか、ii)約0.15から約0.39の間にある。
いくつかの実施形態では、qの保持レベルは、約0.015を超える。
いくつかの実施形態では、励起時間間隔は、励起時間間隔がイオントラップにおける動作圧力とは逆に変動するように、イオントラップにおける動作圧力に少なくとも部分的に基づいて決定され、共鳴励起電圧の振幅は、共鳴励起電圧の振幅がイオントラップにおける動作圧力とは逆に変動するように、イオントラップにおける動作圧力に少なくとも部分的に基づいて決定される。
いくつかの実施形態では、qの保持レベルは、i)イオントラップ内に親イオンを保持するのに十分高くなるように、かつii)親イオンの親m/zの約5分の1未満のフラグメントm/zを有する親イオンのフラグメントをイオントラップ内に保持するのに十分低くなるように決定されることが可能である。
いくつかの実施形態では、励起時間間隔は、約10ミリ秒を超え、共鳴励起電圧は、ゼロからピークの約50mVから約100mVの間の振幅を有する。
いくつかの実施形態では、励起時間間隔は、約1ミリ秒から約150ミリ秒の間であり、共鳴励起電圧は、ゼロからピークの約50mVから約700mVの間の振幅を有する。
いくつかの実施形態では、励起時間間隔は、持続時間が約1ミリ秒から約150ミリ秒の間であり、共鳴励起電圧は、マシュー安定性パラメータqを保持レベルまで低下させるように変化するイオントラップに印加されるRFトラップ電圧と実質的に同時に終了する。
いくつかの実施形態では、励起時間間隔は、持続時間が約1ミリ秒から約150ミリ秒の間であり、イオントラップは、約5x10−5トール未満の動作圧力を有する。
いくつかの実施形態では、励起時間間隔は、持続時間が約1ミリ秒から約150ミリ秒の間であり、qの保持レベルは、qの励起レベルより少なくとも約10パーセント低い。
API 4000 Q TRAP質量分析計(Applied Biosystems/MDS SCIEX, Canada)の修正版を使用して実験を実行した。イオン通路は、従来のRF/DC質量フィルタとして、または線形イオントラップ(LIT)として動作するように構成される少なくとも4重極ロッド配列(Q3)を備える3連4重極質量分析計のイオン通路に基づいた。
イオン活性化は、2つの対向するロッドの間に印加される単一周波数双極子補助信号による共鳴励起を介して達成された。励起の周波数は、主RF場により決定された。マシューパラメータq=0.236の前駆イオンの安定性パラメータに対応する励起の周波数において実験を行なった。
LITにおける圧力は、0.02から0.05ミリトールの間であった。100ミリ秒から20ミリ秒へのフラグメンテーション時間の減少と、その直後の、親イオン解離中の主RF電圧の減少とによって、低質量カットオフ未満の質量対電圧比のフラグメントイオンの収集が可能になったことが観測された。
出願者の教示に関するこれらの特徴および他の特徴について本明細書に記載する。
例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
質量分析計のイオントラップにおいてイオンをフラグメント化するための方法であって、
a)フラグメンテーションのために親イオンを選択することと、
b)保持時間間隔の間、該イオントラップ内に該親イオンを保持することであって、該イオントラップは、約1x10 −4 トール未満の動作圧力を有する、ことと、
c)該保持時間間隔内の励起時間間隔中に、励起レベルにおけるマシュー安定性パラメータqを提供するために、RFトラップ電圧を該イオントラップに提供することと、
d)該親イオンを励起およびフラグメント化するために、該励起時間間隔中に、共鳴励起電圧を該イオントラップに提供することと、
e)該保持時間間隔内で、かつ該励起時間間隔の後、該共鳴励起電圧を終了し、該イオントラップに印加する該RFトラップ電圧を変更して、該イオントラップ内に該親イオンのフラグメントを保持するように該励起レベル未満の保持レベルまで該マシュー安定性パラメータqを低下させることと、
を含む、方法。
(項目2)
前記励起時間間隔は、持続時間が約1ミリ秒と約150ミリ秒との間である、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記励起時間間隔は、持続時間が約50ミリ秒未満である、項目2に記載の方法。
(項目4)
前記励起時間間隔は、持続時間が約2ミリ秒を超える、項目2に記載の方法。
(項目5)
前記励起時間間隔は、持続時間が約10ミリ秒を超える、項目2に記載の方法。
(項目6)
前記共鳴励起電圧は、ピークからピークの約50mVと約250mVとの間の振幅を有する、項目2に記載の方法。
(項目7)
前記共鳴励起電圧は、ピークからピークの約50mVと約100mVとの間の振幅を有する、項目2に記載の方法。
(項目8)
qの励起レベルは、約0.15と約0.9との間にある、項目2に記載の方法。
(項目9)
qの保持レベルは、約0.015を超える、項目2に記載の方法。
(項目10)
c)が、前記励起時間間隔が前記イオントラップにおける動作圧力とは逆に変動するように、該イオントラップにおける動作圧力に少なくとも部分的に基づいて、励起時間間隔を決定することを含み、
d)が、前記共鳴励起電圧の振幅が該イオントラップにおける動作圧力とは逆に変動するように、該イオントラップにおける動作圧力に少なくとも部分的に基づいて、該共鳴励起電圧の振幅を決定することを含む
項目2に記載の方法。
(項目11)
e)が、i)前記イオントラップ内に前記親イオンを保持するのに十分高くなるように、かつ、ii)該親イオンの親m/zの約5分の1未満のフラグメントm/zを有する該親イオンのフラグメントを該イオントラップ内に保持するのに十分低くなるように、qの保持レベルを決定することを含む、項目2に記載の方法。
(項目12)
qの励起レベルは、約0.15から約0.39の間にある、項目2に記載の方法。
(項目13)
前記励起時間間隔は、約10ミリ秒を超える、項目12に記載の方法。
(項目14)
前記共鳴励起電圧は、ピークからピークの約50mVと約100mVとの間の振幅を有する、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記共鳴励起電圧は、ピークからピークの約50mVと約700mVとの間の振幅を有する、項目2に記載の方法。
(項目16)
前記共鳴励起電圧は、前記マシュー安定性パラメータqを保持レベルまで低下させるように変化する前記イオントラップに印加されるRFトラップ電圧と実質的に同時に終了する、項目2に記載の方法。
(項目17)
b)において、前記イオントラップは、約5x10 −5 トール未満の動作圧力を有する、項目2に記載の方法。
(項目18)
qの保持レベルは、qの励起レベルより少なくとも約10パーセント低い、項目2に記載の方法。
当業者は、後述する図面が例証目的のためだけのものであることを理解する。図面は、出願者の教示の範囲を限定することを決して意図されない。
図1aは、Qトラップ線形イオントラップ質量分析計を略図において図示する。 図1bは、QトラップQ−q−Q線形イオントラップ質量分析計を略図において図示する。 図2aは、図1bの線形イオントラップ質量分析計システムを使用して得られる1290Da親イオンについてのスペクトルをグラフにおいて図示し、フラグメンテーションまたは励起時間間隔は100ミリ秒であり、共鳴励起電圧振幅は、ゼロからピークの50mVである。 図2bは、図1bの線形イオントラップ質量分析計システムを使用する1290Da親イオンについて得られるスペクトルをグラフにおいて図示し、フラグメンテーションまたは励起時間間隔は50ミリ秒であり、共鳴励起電圧振幅は、ゼロからピークの50mVである。 図3aは、図1bの線形イオントラップ質量分析計システムを使用して得られる734Da親イオンについてのスペクトルをグラフにおいて図示し、フラグメンテーションまたは励起時間間隔は25ミリ秒であり、共鳴励起電圧振幅は、ゼロからピークの100mVである。 図3bは、図1bの線形イオントラップ質量分析計システムを使用して得られる734Da親イオンについてのスペクトルをグラフにおいて図示し、フラグメンテーションまたは励起時間間隔は100ミリ秒であり、共鳴励起電圧振幅は、ゼロからピークの50mVである。 図4は、図1bの線形イオントラップ質量分析計システムを使用して得られる1522Da親イオンについてのスペクトルをグラフにおいて図示し、フラグメンテーションまたは励起時間間隔は100ミリ秒であり、共鳴励起電圧振幅は、ゼロからピークの75mVである。 図5は、図1bの線形イオントラップ質量分析計システムを使用して得られる1522Da親イオンについてのスペクトルをグラフにおいて図示し、フラグメンテーションまたは励起時間間隔は20ミリ秒であり、共鳴励起電圧振幅は、ゼロからピークの400mVである。 図6は、図1bの線形イオントラップ質量分析計システムを使用して得られる1522Da親イオンについてのスペクトルをグラフにおいて図示し、フラグメンテーションまたは励起時間間隔は10ミリ秒であり、共鳴励起電圧振幅は、ゼロからピークの700mVである。
本教示の種々の実施形態についてさらに説明する前に、本明細書および本技術分野において使用する種々の用語の使用について説明することが、その理解に有用であり得る。
イオンフラグメンテーション処理に関連する用語の1つとして、「フラグメンテーション効率」が挙げられ、これは、フラグメントに変換される親分子の量の測定値として定義されることが可能である。100%のフラグメンテーション効率は、全ての親分子が、1つ以上の構成要素に分裂したことを意味する。追加の関連用語には、フラグメントを産生可能である速度と、後続のイオン処理にフラグメントが利用可能になる速度とが含まれる。
多種多様のイオントラップが知られており、そのイオントラップのうちの1つの種類として、イオンの半径方向閉じ込めのためのRF多重極と、しばしばイオンの軸方向閉じ込めのための端部電極とを備える線形イオントラップが挙げられる。RF多重極は、一般的にロッドと呼ばれる偶数の細長い電極を備え、線形イオントラップにおいてしばしば見られる端部電極と区別するために、本明細書において半径方向閉じ込め電極とも呼ばれる。4つのロッドを備えるRF多重極は、4重極と呼ばれ、6つの場合は6重極、8つの場合は8重極等と呼ばれる。これらの電極(但し、一般的にロッドと呼ばれる)の断面は、必ずしも円形ではない。例えば、双曲線状の断面の電極(対向面が双曲線形状を有する電極)も使用することが可能である。例えば、John Raymond GibsonおよびStephen Taylorによる「Prediction of quadrupole mass filter performance for hyperbolic and circular cross section electrodes 」, Rapid Communications in Mass Spectrometry, Vol. 14, Issue 18, Pages 1669 − 1673 (2000)を参照されたい。種々の実施形態では、RF多重極を使用して、多重極のロッドにDC電位およびAC電位を印加することによって、イオンをトラップ、フィルタリング、および/または誘導することが可能である。電位のAC成分は、しばしばRF成分と呼ばれ、振幅および発振周波数により説明可能である。1つを超えるRF成分をRF多重極に印加することが可能である。イオントラップに関する種々の実施形態では、トラップRF成分を印加して、保持時間間隔の間、多重極内にイオンを半径方向に閉じ込め、イオン励起時間間隔の間に多重極の2つ以上の対向ロッドに印加される補助RF成分を使用して、並進エネルギーをイオンに与えることが可能である。
以下の説明では、電圧振幅は、ゼロからピークの電位を表す。例えば、極に印加する+5ボルトから−5ボルトを交流する正弦波型交流電位は、5ボルトの振幅を有すると考えられる。
図1aを参照すると、例えば、HagerおよびLe Blancによる米国特許第6,504,148号、rapid communications of mass spectrometry, 2003, 17, 1056−1064において記載されるような、本発明の側面に従って方法を実装するための使用に適切なqトラップイオントラップ質量分析計の特定の変形例の略図が図示される。また、本発明の異なる側面に従って方法を実装するために異なる質量分析計を使用してもよいことを、当業者は理解する。
質量分析計の動作中、イオンは、オリフィス板14およびスキマー15を通って真空チャンバ12内に入る。例えば、MALDI、NANOSPRAY、またはESI等の任意の適切なイオン源11を使用することが可能である。質量分析計システム10は、ロッドQ0およびQ1の2つの細長い組を備える。これらのロッドの組は、4重極(すなわち、4つのロッドを有し得る)、6重極、8重極であってもよく、またはいくつかの他の適切な多重極構成を有してもよい。オリフィス板IQ1は、ロッド組Q0とQ1との間に設けられる。場合によっては、ロッド組の近傍対の間のフリンジ電場は、イオンの流れを歪め得る。スタビロッドQ1aは、イオンの流れを細長いロッド組Q1内に収束するのに役立つことが可能である。
図1aに示すシステムでは、Q0においてイオンを衝突で冷却することが可能であり、一方、Q1は、線形イオントラップとして動作する。典型的には、RF電圧をロッドに印加し、適切なトラップ電圧を端部開口レンズに印加することによって、線形イオンストラップにおいてイオンをトラップすることが可能である。当然ながら、オフセット電圧をQ1に印加してイオンを軸方向にトラップするように電圧差を提供する場合、端部レンズ自体に実際に電圧を提供する必要はない。
図1bを参照すると、Q−q−Qイオントラップ質量分析計の略図が図示される。 図1aまたは図1bの質量分析計システム10のどちらかを使用して、本発明の異なる側面に従って方法を実装することが可能である。明確にするために、同一の参照番号を使用して、図1aおよび図1bの質量分析計システム10の類似要素を示す。簡潔にするために、図1aの説明は、図1bに関して繰り返さない。
図1bの線形イオントラップ質量分析計システム10の構成では、Q1は、従来の透過RF/DC4重極質量分析計として動作し、Q3は、線形イオントラップとして動作する。Q2は、イオンが衝突ガスと衝突して、質量がより小さい生成物にフラグメント化する衝突セルである。場合により、Q2は、イオン−中性反応またはイオン−イオン反応を発生させて他の種類のフラグメントまたは付加物を生成する反応セルとしても使用可能である。
動作中、前駆イオンの群がQ0に入り、その中で冷却された後、対象の特定の前駆イオンまたは親イオンは、Q1において選択され、Q2に送られることが可能である。衝突セルQ2では、この対象の親イオンまたは前駆イオンは、例えば、フラグメント化されて、対象のフラグメントを産生し、次いで、対象のフラグメントは、Q2から線形イオントラップQ3に放出される。Q3内において、Q2からのこの対象のフラグメントは、以下により詳細に説明するように、Q3において実行する後続の質量分析において対象の親イオンになることが可能である。
図2aおよび図2bを参照すると、質量が1290Daである親イオンのフラグメンテーションスペクトルが図示される。フラグメンテーションスペクトルは、図1bの線形イオントラップQ3により生成される。Q3において分析する親イオンは、Q1において適切な前駆イオンを選択し、次いで、Q2においてこれらの前駆イオンをフラグメント化して、他のイオンの中から質量が1290Daの親イオンを提供することによって入手され得る。次いで、この質量が1290Daの親イオンは、Q3に送られ得る。グラフに示すように、使用するフラグメンテーション時間は異なるが、励起電圧50mV0−pは同一であった。グラフにおいて示されるように、図2aの質量スペクトルのフラグメンテーション時間または励起時間間隔は、100ミリ秒であり、図2bのスペクトルのフラグメンテーション時間または励起時間間隔は、50ミリ秒であった。両事例では、Q3における圧力は、約3.5x10−5トールであった。図2aおよび図2bの両方のスペクトルを得るために、1つのq値、0.236を使用した。概して、イオンは、q値が0.907を超えると不安定になる。両スペクトルの低質量カットオフは、親イオンの質量の約26%、つまり約335Daであり、これは、当技術分野の大部分について典型的である。図2bのスペクトルは、この質量閾値未満の明らかなピークを含まない。図2bのスペクトルは、335Daの低質量カットオフの前後またはそれ未満の極めて小さいピークを示す。
図3aおよび図3bを参照すると、734Daのm/zのイオンについて得られるスペクトルが図示される。図2aおよび図2bの質量スペクトルと同様に、図3aおよび図3bの質量スペクトルは、図1bの質量分析計システム10のQ3を使用して生成された。この場合、Q3は、4.5x10−5の圧力で動作した。図3aのスペクトルの場合、qは、初めに0.236の励起レベルに保持され、その後、0.16の保持レベルまで降下した。より具体的には、qは、フラグメンテーション中、25ミリ秒の間、0.236のレベルに保持され、その後、qを0.16まで降下させた。フラグメンテーション中、共鳴励起電圧振幅は100mVであった。
図3bのスペクトルは、100ミリ秒のフラグメンテーション時間の間、50mVの共鳴励起電圧振幅をQ3に提供することによって生成された。図3aのスペクトルと同様に、図3bのスペクトルを提供するために、q値は、このフラグメンテーション時間中の0.236の初期値から、0.16のqの保持値まで降下した。
図3aおよび図3bのスペクトルの比較により、フラグメンテーション時間を減少させ、かつこのフラグメンテーション時間の後にqを低下させて低質量のイオンの保持に役立てることによって、低質量カットオフにおける有意な利得を得ることが可能であることが明らかである。したがって、図3aのスペクトルでは、191Daまたは735Daの26%を大幅に下回る158.2Daにおいて有意なピークが存在する。対照的に、qが、100ミリ秒のより長い励起時間間隔の間に、より高いレベルの0.236に保持される場合、191Da閾値未満の有意なピークは存在しない。したがって、フラグメンテーション時間または励起時間間隔を短縮し、このフラグメンテーション時間の後にqを降下させることによって、有意な利得を得ることが可能である。フラグメンテーション時間におけるこの降下により生じるフラグメンテーション効率の任意の低下は、共鳴励起電圧振幅を増加させることによってある程度補うことが可能である。すなわち、図3aおよび図3bの質量スペクトルを比較すると、ピークは、191Daの閾値を超えるとほぼ同一であり、違いは、191Daの閾値未満において、図3aのスペクトルではピークが示されるが、図3bのスペクトルには示されないことにある。
図3aおよび図3bのスペクトルは、質量の低いイオンを保持可能にする際に、フラグメンテーション時間の短縮が有利であり得ることを示すように見えるが、フラグメンテーション時間の延長が、依然として、比較的フラグメント化しにくい強い親イオンに適切であり得る。図4を参照すると、1522Daに同等のm/zの親イオンについて得られるスペクトルがグラフにおいて図示される。図2a、図2b、図3a、および図3bに関連して上述したスペクトルと同様に、図4の親イオンは、最初に、図1bのシステムのQ1において適切な前駆イオンを選択し、Q2において、これらの選択された前駆イオンをフラグメント化し、次いで、Q3において、これらの前駆イオンのフラグメントのうちの1つ、つまり1522Daのイオンについてさらなる分析を実行することによって得られる。図4のスペクトルを生成するために、Q3は、3.5x10−5トールの圧力で動作した。フラグメンテーション時間は100ミリ秒であり、共鳴励起電圧の振幅は75mVであった。Qは、フラグメンテーション時間中、0.236の励起レベルに維持され、次いで、0.08の保持レベルまで降下した。この場合、当技術分野の大部分に典型的である低質量カットオフは、395Daであり、図4のグラフにおいて、その低質量カットオフが示される。
図4に示すように、本スペクトルは、395Daの典型的な低質量カットオフ閾値を大幅に下回ってピークを含む。恐らく、最も有意なピークは、251Daにおいて発生する。
比較的フラグメント化しにくい強い親イオンに適切なフラグメンテーション時間の延長に加え、より高い共鳴励起電圧を使用することも有利であり得る。図5を参照すると、1522Daに同等であるm/zの親イオンについて得られるスペクトルがグラフにおいて図示される。上述のスペクトルと同様に、図5の親イオンは、最初に、図1bのシステムのQ1において適切な前駆イオンを選択し、Q2において、これらの選択された前駆イオンをフラグメント化し、次いで、Q3において、これらの前駆イオンのフラグメントのうちの1つ、つまり1522Daイオンのさらなる分析を実行することによって得られることが可能である。図5のスペクトルを生成するために、Q3は、4.7x10−5トールの圧力で動作した。フラグメンテーション時間は、20ミリ秒であり、共鳴励起電圧の振幅は400mVであった。Qは、フラグメンテーション時間中、0.4の励起レベルに維持され、次いで、0.083の保持レベルまで降下した。この場合、比較的高い共鳴励起電圧およびq値を考慮すると、当技術分野の大部分において典型的である低質量カットオフは、672Daとなり、図5のグラフにおいて、その低質量カットオフが示される。図示するように、図5のスペクトルは、672Daの典型的な低質量カットオフ閾値を大幅に下回ってピークを含む。
さらに大きい共鳴励起電圧振幅を使用し得る。図6を参照すると、1522Daに同等であるm/zの親イオンについて得られるスペクトルがグラフにおいて図示される。上述のスペクトルと同様に、図6の親イオンは、最初に、図1bのシステムのQ1において適切な前駆イオンを選択し、Q2において、これらの選択された前駆イオンをフラグメント化し、次いで、Q3において、これらの前駆イオンのフラグメントのうちの1つ、つまり1522Daイオンのさらなる分析を実行することによって得られることが可能である。図6のスペクトルを生成するために、Q3は、4.7x10−5トールの圧力で動作した。フラグメンテーション時間は、10ミリ秒であり、共鳴励起電圧の振幅は700mVであった。Qは、フラグメンテーション時間中、0.703の励起レベルに維持され、次いで、0.083の保持レベルまで降下した。この場合、比較的高い共鳴励起電圧およびq値を考慮すると、当技術分野の大部分において典型的である低質量カットオフは、1181Daとなり、図6のグラフにおいてその低質量カットオフが示される。図示するように、図6のスペクトルは、1181Daの典型的な低質量カットオフ閾値を大幅に下回ってピークを含む。
本発明の他の変形および修正が可能である。例えば、多くの異なる線形イオントラップ質量分析計システム(上述のシステムに加えて)を使用して、本発明の異なる実施形態の側面に従って方法を実装してもよい。加えて、全てのこのような修正または変形は、本明細書に添付する請求項により規定される本発明の領域および範囲内にあると考えられる。

Claims (15)

  1. 質量分析計のイオントラップにおいてイオンをフラグメント化するための方法であって、
    a)フラグメンテーションのために親イオンを選択することと、
    b)保持時間間隔の間、該イオントラップ内に該親イオンを保持することであって、該イオントラップは、約1x10−4トール未満の動作圧力を有する、ことと、
    c)該保持時間間隔内の励起時間間隔中に、励起レベルにおけるマシュー安定性パラメータqを提供するために、RFトラップ電圧を該イオントラップに提供することと、
    d)該親イオンを励起およびフラグメント化するために、該励起時間間隔中に、共鳴励起電圧を該イオントラップに提供することと、
    e)該保持時間間隔内で、かつ該励起時間間隔の後、該共鳴励起電圧を終了し、所定の遅延を選択することなく、該イオントラップに印加する該RFトラップ電圧を変更して、該イオントラップ内に該親イオンのフラグメントを保持するように該励起レベル未満の保持レベルまで該マシュー安定性パラメータqを低下させることと
    を含み、
    該励起時間間隔は、持続時間が約1ミリ秒と約150ミリ秒との間であり、
    該共鳴励起電圧は、ピークからピークの約50mVと約250mVとの間の振幅を有する、方法。
  2. 前記励起時間間隔は、持続時間が約50ミリ秒未満である、請求項に記載の方法。
  3. 前記励起時間間隔は、持続時間が約2ミリ秒を超える、請求項に記載の方法。
  4. 前記励起時間間隔は、持続時間が約10ミリ秒を超える、請求項に記載の方法。
  5. 前記共鳴励起電圧は、ピークからピークの約50mVと約100mVとの間の振幅を有する、請求項に記載の方法。
  6. qの励起レベルは、約0.15と約0.9との間にある、請求項に記載の方法。
  7. qの保持レベルは、約0.015を超える、請求項に記載の方法。
  8. c)が、前記励起時間間隔が前記イオントラップにおける動作圧力とは逆に変動するように、該イオントラップにおける動作圧力に少なくとも部分的に基づいて、励起時間間隔を決定することを含み、
    d)が、前記共鳴励起電圧の振幅が該イオントラップにおける動作圧力とは逆に変動するように、該イオントラップにおける動作圧力に少なくとも部分的に基づいて、該共鳴励起電圧の振幅を決定することを含む、請求項に記載の方法。
  9. e)が、i)前記イオントラップ内に前記親イオンを保持するのに十分高くなるように、かつ、ii)該親イオンの親m/zの約5分の1未満のフラグメントm/zを有する該親イオンのフラグメントを該イオントラップ内に保持するのに十分低くなるように、qの保持レベルを決定することを含む、請求項に記載の方法。
  10. qの励起レベルは、約0.15から約0.39の間にある、請求項に記載の方法。
  11. 前記励起時間間隔は、約10ミリ秒を超える、請求項10に記載の方法。
  12. 前記共鳴励起電圧は、ピークからピークの約50mVと約100mVとの間の振幅を有する、請求項11に記載の方法。
  13. 前記共鳴励起電圧は、前記マシュー安定性パラメータqを保持レベルまで低下させるように変化する前記イオントラップに印加されるRFトラップ電圧と実質的に同時に終了する、請求項に記載の方法。
  14. b)において、前記イオントラップは、約5x10−5トール未満の動作圧力を有する、請求項に記載の方法。
  15. qの保持レベルは、qの励起レベルより少なくとも約10パーセント低い、請求項に記載の方法。
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