JP5741294B2 - 連続鋳造材の切断装置及び切断方法 - Google Patents

連続鋳造材の切断装置及び切断方法 Download PDF

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本発明は、鉄鋼等の連続鋳造材をトーチで切断して鋳片とする連続鋳造材の切断に関する技術である。より詳しくは、トーチ切断機による鋳片の切断の際に飛散する溶断生成物(以下、ノロ地金という)の一部が、搬送ロールに付着及び成長することを防止する技術に係わるものである。
通常、トーチ切断機による鋳片の切断に際して飛散するノロ地金が、搬送ロールの外周面に一旦付着すると、付着して凝固したノロ地金に後続発生する高温溶融状態のノロ地金が付着することで次第に成長し、大きなノロ地金塊となる。
搬送ロールの外周面でノロ地金塊が所定以上の大きさまで成長すると、そのノロ地金塊によって、搬送ロールで搬送される高温の連続鋳造材の下面に圧痕が発生したり、ノロ地金塊が鋳片下面に転写したりする。このようなことは、鋳片の表面品質が低下することになるから、ノロ地金が所定以上成長する都度、ノロ地金の除去作業を実施しなければならない。しかしこのような作業は、多大な労力を要するのに加えて、生産性が低下するという問題があった。
ここで、トーチ切断機のトーチ火炎付近に冷却水を噴射して、ノロ地金を急速に冷却、凝固させることで、搬送ロールヘの付着防止を図ることも考えられるが、鋳片のトーチ切断に際して飛散する高温溶融状態のノロ地金を均等、かつ、完全に冷却することは困難である。
上記のような課題に鑑み、ノロ地金が搬送ロールに付着することを防止する従来技術として、特許文献1〜3の技術がある。
特許文献1には、切断機による連続鋳造材の切断位置が通過する搬送ロールを、搬送方向に沿った方向に旋回(スイング)させることで退避することが開示されている。
また、特許文献2や特許文献3には、切断機による連続鋳造材の切断位置を通過する搬送ロールを、連続鋳造材の幅方向外方にスライドして退避させることが開示されている。
特公昭53−46184号公報 特開昭51−43319号公報 特許第4478070号
特許文献1に記載のように搬送ロールをスイングして退避する場合には、トーチ火炎による搬送ロールの溶損、熱影響による劣化を抑えることは可能である。しかしながら、上面視において連続鋳造材の通過範囲と重なる位置に搬送ロールが退避することから、搬送ロールの外周面にトーチ切断に際して生じる高温溶融状態のノロ地金の一部が付着する場合がある。
一方、特許文献2及び3に記載の技術では、連続鋳造材の通過範囲外に退避することから、搬送ロールの溶損、熱影響による劣化を避け、かつ、ノロ地金の付着を有効に防止出来ると思われるが、発生したノロ地金は斜め方向にも飛散する可能性があり、確実にノロ地金の付着を防止出来ない可能性がある。また、搬送ロールを横方向に移動させることで、鋳片に擦り傷が発生するおそれがあったり、また大掛かりな設備となって建設コストが高くなったりするおそれがある。
従来の方法では、搬送ロールへのノロ地金の付着を完全には防止できなかったため、何らかの原因で搬送ロールに付着したノロ地金塊の成長が進行すると、その成長したノロ地金塊によって、鋳片の下面に圧痕を付けるなどして、表面品質を低下させる問題があった。また、ロールに付着したノロ地金の除去作業のために、連続鋳造機の運転を一時停止することが必要となり、鋳片の生産が阻害される問題もあった。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、搬送ロールへのノロ地金の付着を防止し、ノロ地金塊の成長を回避することを目的としている。
発明者らは、従来の方法でノロ地金が付着する原因を調査、検討して、何らかの原因で退避した搬送ロールが回転しない状態となっている場合にノロ地金塊の成長が進行する可能性に着目し、これに対する対策を行ったところ、従来法と比較してノロ地金の付着防止効果が格段に優れる装置および方法を提供できることを見出した。ここで、退避したロールが回転不良の場合にノロ地金塊が成長し易い理由は、退避したロールに飛散して付着したノロ地金が十分冷却されないうちに、同じ箇所に新たなノロ地金が飛散して来ると、表面の形状、温度、物性などの影響でノロ地金が付着し易くなるためと考えられた。
上記課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、連続鋳造材の搬送方向に沿って配列した複数の搬送ロールによって連続鋳造材を搬送しながら、上記搬送される連続鋳造材と同期して移動する切断機によって、搬送中の上記連続鋳造材を幅方向に切断する連続鋳造材の切断装置において、
上記切断機による切断位置が通過する搬送ロールを、上記連続鋳造材の下面を支持可能な搬送位置から、上記連続鋳造材から離れた退避位置に退避させる退避手段と、
搬送ロールの回転を検知する回転検知手段と、
上記回転検知手段の検知に基づき回転不良とされた搬送ロールの上を上記切断位置が通過する間、上記切断機による切断動作を一時停止する一時停止手段と、
を備え
上記回転検知手段の検知に基づき回転不良とされた搬送ロールの上を上記切断位置が通過する際、その搬送ロールの位置を退避位置若しくは搬送位置と退避位置との中間位置に制御することを特徴とする。
次に、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した構成に対し、上記退避手段が退避した搬送ロールの回転速度を、上記搬送位置での回転速度よりも増大する回転増大手段を備えることを特徴とする。
次に、請求項3に記載した発明は、請求項1又は請求項2に記載した構成に対し、上記退避手段が退避した搬送ロール表面に水を吹き付ける水吹き付け手段を備えることを特徴とする。
次に、請求項4に記載した発明は、連続鋳造材の搬送方向に沿って配列した複数の搬送ロールによって連続鋳造材を搬送しながら、上記搬送される連続鋳造材と同期して移動する切断機によって、搬送中の上記連続鋳造材を幅方向に切断する連続鋳造材の切断方法において、
上記切断機による切断位置が通過する搬送ロールを、上記連続鋳造材から離れた退避位置に退避させる退避手段と、搬送ロールの回転を検知する回転検知手段とを備え、
上記切断位置が通過する搬送ロールが回転不良と判定した場合には、その回転不良とされた搬送ロールの上を切断位置が通過する間、上記切断機による切断動作を一時停止し、上記切断機による切断動作中に、搬送ロールの上を切断位置が通過する間、上記切断位置が通過する搬送ロールを、上記連続鋳造材から離れた退避位置に退避する、ことを特徴とする。
次に、請求項5に記載した発明は、請求項4に記載した構成に対し、上記退避手段が退避した搬送ロールの回転を、上記連続鋳造材の搬送可能な位置での回転速度よりも大きくすることを特徴とする。
次に、請求項6に記載した発明は、請求項4又は請求項5に記載した構成に対し、上記退避手段が退避した搬送ロール表面に水を吹き付けて当該搬送ロールを冷却することを特徴とする。
本発明によれば、搬送ロールへのノロ地金の付着を防止し、ノロ地金塊の成長を回避することが可能となる。
連続鋳造設備を示す模式図である。 本発明に基づく実施形態に係る連続鋳造材の切断装置を説明するための図である。 本発明に基づく実施形態に係るコントローラの構成を説明する図である。 搬送ロールの退避時の状態を説明する模式図である。 退避した搬送ロールの回転速度とノロ地金の付着との関係を説明する図である。 退避した搬送ロールへの冷却水吹付け量とノロ地金の付着との関係を説明する図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
まず、図1を参照して、鉄鋼の製鋼プロセスにおける連続鋳造設備について説明する。転炉その他の精錬設備において精錬された溶鋼1は、レードル2を経てタンディッシュ3からモールド4に鋳込まれる。そして、溶鋼1はモールド4で表面層のシェル部が凝固した状態で下方に引き抜かれ、連続鋳造材5となる。その引き抜かれた連続鋳造材5は、モールド4直下では、シェル部のみが凝固した状態で、内部は溶鋼1のままであり、モールド4の下方では、サポートロール、ガイドロール及びピンチロールからなる複数対の鋳片支持ロール6により引き抜かれていく。そして、冷却水でスプレー冷却されながら内部まで凝固していく。さらに上記連続鋳造材5は、搬送装置10で搬送されている間に、切断手段8で目的の長さに切断されて、順次、鋳片9となる。
上記搬送装置(ローラテーブル)10は、図2に示すように、複数の搬送ロール11、各搬送ロール11を回転駆動する回転駆動装置12、各搬送ロール11を搬送位置Tから退避位置Rに移動するロール移動機構を有する。
ここで、各搬送ロール11の全部若しくは一部が、フリーロールである無駆動ロールであっても良い。すなわち、後述のようにロール回転速度を増大する場合には、搬送ロール11は駆動ロールであることが好ましいが、その他の場合には必ずしも駆動ロールである必要は無い。後述のようにロール回転速度を増大する場合であっても、搬送時は無駆動とし、退避位置に別途、ロールを回転する装置を設けるようにしても良い。
上記複数の搬送ロール11は、連続鋳造材5の搬送方向に並ぶことで、パスラインに沿って連続鋳造材5及び切断後の上記鋳片9を搬送可能となっている。
また、回転駆動装置12は、例えば電動モータや油圧モータなどから構成されて、上記搬送ロール11の軸に回転トルクを伝達可能となっている。そして、上記搬送ロール11に回転トルクを付与することで、連続鋳造材5及び上記鋳片9を搬送方向に沿って送ることが可能となっている。
また、上記ロール移動機構は、各搬送ロール11を、上記連続鋳造材5の下面を支持可能な搬送位置Tと、上記連続鋳造材5から離れた退避位置Rとの間を移動させるための機構である。本実施形態では、ロール移動機構をシリンダ装置13から構成する。この場合、各搬送ロール11を回転可能に支持する支持部に、軸を上下に向けたシリンダ装置13のピストンロッド13aの先端部が接続して構成する。これによって、シリンダ装置13を作動することで、対応する搬送ロール11は、上記搬送位置Tと、その搬送位置Tの下方である退避位置Rとの間を昇降することが可能となっている。ここで、ロール移動機構は、搬送ロール11を昇降するシリンダ装置13に限定されず、上述の特許文献に記載等のように、搬送ロール11をスイングすることで上記搬送位置Tと退避位置Rとの間を移動可能に構成しても良い。ロール移動機構は、搬送位置Tと退避位置Rとの間の移動が可能であれば、ロール移動機構の機構は特に限定されない。また、搬送位置Tから退避位置Rへの移動の軌道と、退避位置Rから搬送位置Tへの移動の軌道が異なっていても良い。
ここで、搬送ロール11が搬送位置Tにあるか、又は退避位置Rにあるかは、位置検出ができる方法であれば何れでも良いが、具体的には、不図示の近接スイッチ、リミットスイッチ、光電スイッチ等のセンサーによって検出可能な構造とすることが可能である。
また、上記ロール移動機構は、初期位置として、対応する搬送ロール11の位置を搬送位置T(上昇位置)としておく。
また、上記切断手段8は、図2に示すように、レール20と、台車21と、台車21に支持されたトーチ22とを備える。トーチ22が切断機を構成する。
レール20は、上記複数の搬送ロール11の上方に位置し、当該複数の搬送ロール11の配列方向に沿って延在するようにして配置されている。
上記台車21は、不図示の駆動装置によって駆動され、上記レール20上を、連続鋳造材5の移動と同期して走行可能となっている。本実施形態の台車21は、不図示のクランプ機構を備え、そのクランプ機構によって連続鋳造材5をクランプすることで、連続鋳造材5と同期して走行可能となっている。もちろん、台車21を、モータなどの駆動源を備えた自走式として構成して、連続鋳造材5の移動速度情報に基づき上記駆動源を駆動することで、連続鋳造材5の移動と同期して走行するように構成しても良い。
トーチ22は、噴射するガスが着火してなる火炎によって鋳片9の切断を行う。トーチ22には、図示しない配管系からプロパン等の燃料ガスと酸素が供給されており、その燃料ガスと酸素との混合ガスを、下方に向いた火口から噴射し、噴射した混合ガスが着火してなる火炎で連続鋳造材5の溶断を行う。
ここで、トーチ22は、燃料ガスと酸素の圧力、流量等を最低限に絞り込んだ種火状態と、燃料ガスと酸素の圧力、流量等をある程度絞り込み、連続鋳造材5の溶断はできないものの、いつでも溶断に移行できる状態である予熱状態と、燃料ガスと酸素を充分に供給し、連続鋳造材5を溶断することが可能な切断状態との3つの状態を適宜切り換えることが可能である。
また、上記トーチ22を、台車21に対し、下方に位置する連続鋳造材5の幅方向に変位可能な横変位機構(不図示)を備える。この横変位機構によって、トーチ22は、台車21が台車移動範囲内を移動する間に、連続鋳造材5を幅方向に横断することで鋳片9の溶断を行うことが可能となっている。
上記台車21は、連続鋳造材5の切断が完了する毎に、初期位置の方向に戻るようになっている。
また、連続鋳造材5の移動量を計測するメジャーリングロール23を備える。
また、各搬送ロール11の退避位置R近傍には、当該搬送ロール11に冷却水を吹き付け可能な吹き付けノズル24を備える。吹き付けノズル24は、供給された冷却水を搬送ロール11に吹き付ける。
ここで、吹き付けノズル24は、搬送ロール11と同調して移動することが好ましい。または、搬送位置Tの近傍から退避位置Rまでの広範囲に渡って吹き付け可能なように、設置位置と向きを調整することが好ましい。
また、上記搬送装置10及び切断手段8の作動は、切断用コントローラ30によって制御される。その切断用コントローラ30の構成の一例を次に説明する。切断用コントローラ30の構成は、これに限定されない。
切断用コントローラ30は、走行制御部30A、切断制御部30B、退避制御部30C、回転不良検知部30D、回転駆動制御部30E、及び水吹き付け部30Fを備える。
走行制御部30Aは、上位のコントローラから鋳片9の長さを取得し、メジャーリングロール23の計測によって、取得した長さの鋳片9とするための連続鋳造材5の切断位置Sを検出すると、クランプ機構を作動させて、台車21を連続鋳造材5にクランプさせる。これによって、台車21は、連続鋳造材5と同期をとって移動する。走行制御部30Aは、切断完了を検出すると、クランプを解除して、初期位置の方向に台車21を走行させて待機状態に戻す。
切断制御部30Bは、クランプ機構による上記クランプが完了したと判定すると、トーチ22を切断状態にして切断を開始すると共に、横変位機構を作動して予め設定した横変位速度で、トーチ22を連続鋳造材5の幅方向に移動する。これによって、連続鋳造材5を切断する。また切断制御部30Bは、切断が完了したら、トーチ22を初期位置に横変位させる。但し切断制御部30Bは、切断一時中断信号を入力しているときは、トーチ22の火炎を切断状態から予熱状態に変更すると共にトーチ22の幅方向の移動も一時停止させる。この切断制御部30Bの処理のうち、切断一時中断信号を入力したときの一時停止処理が、一時停止手段を構成する。
また、退避制御部30Cは、不図示の速度検出器(Pulse Logic Generater)、エンコーダなどの計測手段により検出した台車21の位置により上記切断位置Sを判定し、各搬送ロール11に対し、対象とする搬送ロール11上を上記切断位置Sが通過する間、ロール移動機構を作動させて、当該搬送ロール11を搬送位置Tから退避位置Rに一時的に移動させる。具体的には、図4のように、対象とする搬送ロール11位置に対して予め設定した接近距離L1まで上記切断位置Sが近づくと、ロール移動機構を構成するシリンダ装置13を作動させて、対象とする搬送ロール11を降下させて下方位置(退避位置R)に退避させる。続けて、退避制御部30Cは、対象とする搬送ロール11の搬送位置Tを切断位置Sが通過し、更に予め設定した離隔距離L2まで上記切断位置Sが離隔したと判定すると、ロール移動機構を構成するシリンダ装置13を作動させて、対象とする搬送ロール11を上昇させて、搬送位置Tに復帰する。この動作を各搬送ロール11に対して実施する。
上記接近距離L1は、ロール半径、最大鋳造速度、ロール退避速度、切断フレーム(焔)の長さ/広がり、切断ノロの飛散範囲などを考慮して、実験等によって決定する。また、離隔距離L2は、ロール半径、切断フレーム(焔)の長さ/広がり、切断ノロの飛散範囲などを考慮して、実験等によって決定する。例えば、接近距離L1を200〜700mmの範囲で設定し、離隔距離L2を200〜500mmの範囲で設定する。
ただし、退避制御部30Cは、退避中断指令を入力すると、退避中断指令を入力した搬送ロール11については、搬送位置Tから退避位置Rへの退避動作処理を中止、搬送位置Tへ復帰、または搬送位置Tを保持する。また、退避制御部30Cは、退避中断指令を入力すると、退避中断指令に対応する搬送ロール11上を上記切断位置Sが通過する間、つまり対象とする搬送ロール11に対して予め設定した接近距離L1まで上記切断位置Sが近づいたときから、対象とする搬送ロール11の搬送位置Tを切断位置Sが通過し、更に予め設定した離隔距離L2まで上記切断位置Sが離れたと判定するまで、上記切断制御部30Bに対して切断一時中断信号を出力する。
また、回転不良検知部30Dは、各搬送ロール11の回転を検知し、その検知した回転状況に基づき回転不良の有無を検知し、回転不良を検知した搬送ロール11に対応付けて退避中断指令を上記退避制御部30Cに出力する。上記各搬送ロール11の回転の検知は、回転駆動装置12の出力軸などに取り付けられるレゾルバなどの回転数センサーなどで実施される。この回転を検知する装置が回転検知手段を構成する。
回転不良検知部30Dは、例えば次の場合に回転不良と判定する。
・回転駆動装置12の制御機器(例えば、インバータなど)の異常を検出した場合
・回転駆動装置12の制御する回転速度で搬送ロール11が回転しない場合
・回転駆動装置12から回転トルクが伝達されても、その回転トルクに応じた回転力が搬送ロール11で発生しない。
この検出は、例えば、回転駆動装置12からの回転速度及び回転トルクと、対応する搬送ロール11の回転速度や回転トルクを計測して比較することで検知可能である。
また、回転駆動制御部30Eは、搬送位置Tの搬送ロール11に対し、搬送する連続鋳造材5の移動速度(引き抜き速度)に対応する搬送用の回転速度となるように、回転駆動装置12を介して、所要の回転トルクを各搬送ロール11に伝達することで、各搬送ロール11の回転速度を制御する。すなわち、回転駆動制御部30Eは各搬送ロール11に対し回転数制御を行う。また、回転駆動制御部30Eは、退避位置Rとなっている搬送ロール11に対し、搬送位置Tにいたときの上記搬送用の回転速度よりも大きな回転速度となるように、回転駆動装置12を介して、所要の回転トルクを各搬送ロール11に伝達することで、各搬送ロール11の回転速度を増大制御する。
また、水吹き付け部30Fは、退避位置Rに位置する搬送ロール11の外周面に対し、斜め方向から冷却水を吹き付ける。冷却水の吹き付け量や吹き付け位置は、搬送ロール11の外周面に対して水膜が形成させるだけの量や位置に設定する。
ここで、上記退避制御部30C、ロール移動機構は、退避手段を構成し、水吹き付け部30Fは水吹き付け手段を構成する。
(動作その他)
連続鋳造材5の搬送方向に沿って配列した複数の搬送ロール11によって連続鋳造材5を搬送しながら、上記搬送される連続鋳造材5に同期して移動するトーチ22の火炎によって、搬送中の上記連続鋳造材5を幅方向に切断して、鋳片9とする。
このとき、切断位置S、すなわちトーチ22の火炎が予め設定した接近距離L1まで接近した搬送ロール11を順次、搬送位置Tから退避位置Rに一時的に退避させて、トーチ22の火炎から各搬送ロール11を保護する。
このとき、退避中の搬送ロール11の回転速度を増大する。すなわち、上記切断によって発生して飛散したノロ地金の一部が搬送ロール11表面に接触したとしても、搬送位置Tでの回転速度よりも増大した回転速度に搬送ロール11を高速回転することで、当該接触したノロ地金が吹き飛ばされやすくなる。この結果、搬送ロール11表面へのノロ地金の付着を抑えるか減らすことが出来る。
さらに、搬送ロール11表面に対して冷却水を吹き付けることで、搬送ロール11表面が冷却されると共に、その搬送ロール11表面に水膜が形成される。この結果、上記切断によって発生して飛散した溶融状態のノロ地金の一部が搬送ロール11表面に接近しても、溶融状態から凝固状態に変化して、搬送ロール11表面へのノロ地金の直接的な接触を防止するか、付着するノロ地金を低減することが可能となる。
ここで、退避中の搬送ロール11に対するノロ地金の付着防止として、搬送ロール11の回転を増大する方法と、冷却水を吹き付ける方法の両方を実施した例で説明している。搬送ロール11の回転を増大する方法と、冷却水を吹き付ける方法との一方だけを実施しても良い。両方を実施した場合には、搬送ロール11から離れた位置で冷却水が飛散したノロ地金と接触して凝固することとなって、よりノロ地金の付着を防止可能となる。
また、搬送ロール11が回転駆動装置12の異常などで回転不良と判定したら、回転不良の搬送ロール11を搬送位置Tから退避位置Rへの一時退避を禁止する退避中断指令を上記退避制御部30Cに出力する。また、その一時退避を禁止した搬送ロール11上を通過する際(対象とする搬送ロール11に対して接近距離L1から離隔距離L2までの間を通過する際)に、上記切断制御部30Bに切断一時停止信号を出力して、トーチ22による切断動作を一時停止する。
このように、切断位置が回転不良となった搬送ロール11上を通過する際に切断動作を一時停止するので、回転不良となった搬送ロール11に対するノロ地金の付着を防止出来る。
ここで、上記説明では、回転不良の搬送ロール付近(接近距離L1から離隔距離L2までの間)で連続鋳造材の切断動作を行わないようにすると共に、搬送ロールが回転不良の場合には当該搬送ロールの一時退避を禁止する処理構成の場合で説明した。しかしながら、切断位置が通過する際の回転不良の搬送ロールの位置は、上記位置に限定されない。すなわち、切断停止中には搬送ロールに対して火炎が接近したり、ノロ地金が飛散して来たりすることは無いので、搬送ロールを退避する必要はないが、回転不良の搬送ロールの位置は搬送位置に限定されない。切断位置が通過する際の回転不良の搬送ロールの位置を、退避位置や、搬送位置と退避位置の中間位置などの位置に制御しても良い。
また、上記説明では、回転不良の搬送ロール付近で切断動作を行わないようにする切断位置の範囲を、搬送ロール(回転不良でない搬送ロール)を切断位置の移動に伴って退避する際の切断位置の範囲と同じ範囲、つまり、接近距離L1から離隔距離L2までの間とした場合について説明した。しかし、前者の切断位置の範囲は必ずしも後者の切断位置の範囲と同一にする必要はないので、回転不良の搬送ロール付近で切断動作を行わないようにする切断位置の範囲を決定する接近距離及び離隔距離の少なくとも一方の距離を、上記接近距離L1及び離隔距離L2とは異なる接近距離L1’や離隔距離L2’に別途調節して設定するようにしても良い。
以上のように、本実施形態を採用することで、各搬送ロール11ヘのノロ地全の付着を防止し、ノロ地金塊の成長を回避することが可能となる。これにより、搬送中の高温の連続鋳造材5の下面に圧痕が発生したり、ノロ地金塊が転写したりすることによる、鋳片9表面品質低下を防止する。さらに、ノロ地金塊の成長の都度実施していたノロ地金の除去作業が回避若しくは大幅に低減して、生産性低下の防止はもとより、操業間での不安全なノロ地金塊除去作業を撲滅若しくは大幅に減少することが可能となった。
図1に示した設備能力24万t/月、最大鋳造速度3.5m/分、最大幅2100mm、鋳片厚み235mm又は260mmの1ストランドのスラブ連続鋳造機において、本発明の連続鋳造材の切断方法を実施した例について以下説明する。このとき図2に示した上記の構成の搬送装置および切断装置を用いて、図3に示した構成の上記の制御装置により、上記のように各装置の動作を制御した。この際、図4に示した接近距離L1および離隔距離L2はそれぞれ600mmおよび200mmとして、各搬送ロールの一時退避動作を実施すると共に、回転不良の搬送ロールではこの範囲で連続鋳造材の切断動作を行わず且つ一時退避を禁止する処理構成とした。そして、搬送ロールの退避ストロークは500mm、退避および復帰時のロールの昇降速度は100mm/秒、退避中の搬送ロールの周速は15m/分、退避中の冷却水の吹付け速度はロール1本当たり40L/分として、1年間操業を継続したところ、搬送ロールへのノロ地金の付着を完全に解消することができた。
比較例として、本発明の連続鋳造材の切断方法を適用する以前の操業について説明する。上記の実施例から、回転不良の搬送ロール付近で切断動作を行わないようにすると共にこの搬送ロールの一時退避を禁止する構成のみを除いた方法で操業を行った。この比較例では、1年間に4回程度の頻度でノロ地金塊の付着によるトラブルがあり、除去作業のために1回当たり2時間程度の連続鋳造機の運転停止と、品質不良が懸念される鋳片の検査を余儀なくされていた。
「退避した搬送ロールの回転速度とノロ地金の付着との関係」
上述のように退避した搬送ロールのロール回転速度と、ノロ地金の付着との関係について確認したところ、図5に示す結果を得た。なお、図5では、ノロ付着の程度を3段階のレベルに指数化して表示している。後述の図6においても同様である。
この図5から分かるように、退避時の搬送ロールの回転の周速を16m/分以上に設定することで、ノロ地金の付着が軽度にすることが可能となり、且つノロの成長も無いことを確認した。
また、退避時の搬送ロールの回転の周速を8〜16m/分の範囲に設定した場合でも、ノロ地金の付着が中度の状況に抑えられた。ただし、ノロが成長する場合があった。このとき、搬送ロールの回転速度の設定とともに、退避した搬送ロールに対して20L/分以上の流量で水を吹き付けた場合には、退避時の搬送ロールの回転の周速を6〜16m/分の範囲に設定しても、ノロ地金の付着が軽度にすることが可能となり、且つノロの成長も無いことを確認した。すなわち、退避した搬送ロールに対し、回転速度を増大すると共に、冷却水を吹き付けて冷却するようにすると、さらにノロ付着抑制に効果があることが分かる。
「退避した搬送ロールへの水吹き付け量とノロ地金の付着との関係」
次に、上述のように退避した搬送ロールへの冷却水の吹付け量と、ノロ地金の付着との関係について確認したところ、図6に示す結果を得た。
図6から分かるように、退避した搬送ロールへの冷却水の吹付け量を40L/分以上に設定すると、搬送ロールの回転速度が低くても、ノロ地金の付着が軽度にすることが可能となり、且つノロの成長も無いことを確認した。
また、冷却水の吹付け量を15〜40L/分としても、退避中の搬送ロールの回転の周速を10m/分以上に設定することで、ノロ地金の付着が軽度にすることが可能となり、且つノロの成長も無いことを確認した。すなわち、退避した搬送ロールに対し、回転速度を増大すると共に、冷却水を吹き付けて冷却するようにすると、さらにノロ付着抑制に効果があることが分かる。
5 連続鋳造材
8 切断手段
9 鋳片
10 搬送装置
11 搬送ロール
12 回転駆動装置
13 シリンダ装置
21 台車
22 トーチ
23 メジャーリングロール
30 切断用コントローラ
30A 走行制御部
30B 切断制御部
30C 退避制御部
30D 回転不良検知部
30E 回転駆動制御部
30F 水吹き付け部
L1 接近距離
L2 離隔距離
R 退避位置
S 切断位置
T 搬送位置

Claims (6)

  1. 連続鋳造材の搬送方向に沿って配列した複数の搬送ロールによって連続鋳造材を搬送しながら、上記搬送される連続鋳造材と同期して移動する切断機によって、搬送中の上記連続鋳造材を幅方向に切断する連続鋳造材の切断装置において、
    上記切断機による切断位置が通過する搬送ロールを、上記連続鋳造材の下面を支持可能な搬送位置から、上記連続鋳造材から離れた退避位置に退避させる退避手段と、
    搬送ロールの回転を検知する回転検知手段と、
    上記回転検知手段の検知に基づき回転不良とされた搬送ロールの上を上記切断位置が通過する間、上記切断機による切断動作を一時停止する一時停止手段と、
    を備え
    上記回転検知手段の検知に基づき回転不良とされた搬送ロールの上を上記切断位置が通過する際、その搬送ロールの位置を退避位置若しくは搬送位置と退避位置との中間位置に制御することを特徴とする連続鋳造材の切断装置。
  2. 上記退避手段が退避した搬送ロールの回転速度を、上記搬送位置での回転速度よりも増大する回転増大手段を備えることを特徴とする請求項1に記載した連続鋳造材の切断装置。
  3. 上記退避手段が退避した搬送ロール表面に水を吹き付ける水吹き付け手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した連続鋳造材の切断装置。
  4. 連続鋳造材の搬送方向に沿って配列した複数の搬送ロールによって連続鋳造材を搬送しながら、上記搬送される連続鋳造材と同期して移動する切断機によって、搬送中の上記連続鋳造材を幅方向に切断する連続鋳造材の切断方法において、
    上記切断機による切断位置が通過する搬送ロールを、上記連続鋳造材から離れた退避位置に退避させる退避手段と、搬送ロールの回転を検知する回転検知手段と、を備え、
    上記切断位置が通過する搬送ロールが回転不良と判定した場合には、その回転不良とされた搬送ロールの上を切断位置が通過する間、上記切断機による切断動作を一時停止し、
    上記切断機による切断動作中に、搬送ロールの上を切断位置が通過する間、上記切断位置が通過する搬送ロールを、上記連続鋳造材から離れた退避位置に退避することを特徴とする連続鋳造材の切断方法。
  5. 上記退避手段が退避した搬送ロールの回転速度を、上記連続鋳造材の搬送可能な位置での回転速度よりも大きくすることを特徴とする請求項4に記載した連続鋳造材の切断方法。
  6. 上記退避手段が退避した搬送ロール表面に水を吹き付けて当該搬送ロールを冷却することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載した連続鋳造材の切断方法。
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