JP5739193B2 - クリンカダスト添加制御装置およびクリンカダスト添加制御プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、原料セメントへクリンカダストを添加して製品セメントを得る工程を制御するクリンカダスト添加制御装置およびクリンカダスト添加制御プログラムに関する。
セメントクリンカの焼成工程においては、セメント原料および燃料から持ち込まれる塩素、アルカリ、硫黄等の揮発性成分は、キルン・プレヒータ系内で循環することにより順次濃縮される。この揮発性成分量を減少させるため、揮発性成分濃度の高いキルン排ガスを、図6に示すような塩素バイパスによって系外に抜き出し、塩素、アルカリまたは重金属を除去する方法が採用され、改良されている。
たとえば特許文献1記載の塩素バイパスによるキルン排ガス処理方法は、キルン排ガスの一部をキルンから抽気し、抽気した排ガスを600度〜700度以下に瞬間的に冷却した後、冷却された排ガス中のダストを分級器により粗粉と微粉とに分級し、分離された粗粉をキルンに戻し、微粉をセメント系に排出する。そして、抽気量や分級点を調整することで、熱損失を低減し、キルンの安定運転を確保できるようにしている。
上記のように塩素バイパスにより系外に放出される微粉はクリンカダストと呼ばれる。クリンカダストは冷却器および集塵機にて回収され、揮発性成分が濃縮されおり、セメントに添加することで有効に再利用されている。近年、産業廃棄物の有効利用の推進により、塩素含有量の多い燃料を利用せざるを得ず、クリンカダストに含まれる塩素濃度が高く、不安定になりやすくなっている。このような状況の中、現場では、オペレータがセメント塩素分析結果を見ながら手動でクリンカダストの添加比率を設定している。
一方、セメント製造の技術分野では、自動制御でセメント原料の調合を行う技術が知られている。たとえば、特許文献2記載の方法は、セメント原料が調合されるミル系の出側で得られるサンプル原料の成分含有率を測定し、混合原料の特性値を求め、特定の算出モデル等を利用してモジュラス予測値を目標値に対して追従させることで、原石切り出し量を計算している。
特許第3318714号公報 特開平11−130484号公報
上記のように、セメントの製造工程では、オペレータがセメントの分析結果を見ながら手動でクリンカダストの添加比率を設定している。しかし、クリンカダストの成分濃度が変動することにより、同じクリンカダストの添加比率でも特定の成分が目標値を大幅に超過する危険性があるため、添加比率を低めに設定せざるを得ず、クリンカダスト処理量の増加は難しい。また、クリンカダストの添加比率を自動制御するとしても、PID制御のような単純なフィードバック制御では上記の超過危険性を解消するには不十分である。また、このような事情は、セメントの仕上工程に特有であり、セメントの原料調整技術は応用できない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、安定的に製品セメントの対象成分濃度を目標値に近づけ、従来の添加量より多くのクリンカダストを添加できるクリンカダスト添加制御装置およびクリンカダスト添加制御プログラムを提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明のクリンカダスト添加制御装置は、原料セメントへクリンカダストを添加して製品セメントを得る工程を制御するクリンカダスト添加制御装置であって、測定された製品セメントの対象成分濃度を取得する第1の濃度取得部と、前記測定された製品セメントの対象成分濃度と所定の原料セメントの対象成分濃度との差分から、新たに得られる製品セメントの対象成分濃度が所定の目標値になるようにクリンカダストの添加比率を算出する添加比率算出部と、を備えることを特徴としている。
これにより、クリンカダストの対象成分濃度を実際に測定することなく、その変動に応じて自動的にクリンカダストの添加比率を決定できる。その結果、安定的に製品セメントの対象成分濃度を目標値に近づけ、従来の添加量より多くのクリンカダストを添加できる。また、添加セメントの対象成分濃度が目標値を大幅に超過する事態を防止できる。
(2)また、本発明のクリンカダスト添加制御装置は、前記対象成分濃度が、塩素濃度であることを特徴としている。これにより、安定して製品セメントの塩素濃度を目標値に近づけることができ、十分な品質の製品セメントを供給できる。
(3)また、本発明のクリンカダスト添加制御装置は、前記対象成分濃度が、鉛濃度であることを特徴としている。これにより、安定して製品セメントの鉛濃度を目標値に近づけることができ、十分な品質の製品セメントを供給できる。
(4)また、本発明のクリンカダスト添加制御装置は、クリンカダストの容重に応じて、前記算出されたクリンカダストの添加比率を補正する補正部を更に備えていることを特徴としている。このような容重に応じた補正により、適当なクリンカダストの添加比率を正確に算出することができ、さらに安定的なクリンカダストの添加が可能になる。
(5)また、本発明のクリンカダスト添加制御装置は、前記測定された製品セメントの対象成分濃度が所定の上限値を超えたときには、前記算出されたクリンカダストの添加比率から所定値を引いた値を新たなクリンカダストの添加比率とする非定常制御部を更に備えていることを特徴としている。このように非定常状態においては、クリンカダストの添加量を急速に低減し、製品セメントの品質の維持を優先できる。
(6)また、本発明のクリンカダスト添加制御プログラムは、原料セメントへクリンカダストを添加して製品セメントを得る工程を制御するクリンカダスト添加制御プログラムであって、測定された製品セメントの対象成分濃度を取得する処理と、前記測定された製品セメントの対象成分濃度と所定の原料セメントの対象成分濃度との差分から、新たに得られる製品セメントの対象成分濃度が所定の目標値になるようにクリンカダストの添加比率を算出する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴としている。これにより、安定的に製品セメントの対象成分濃度を目標値に近づけ、従来の添加量より多くのクリンカダストを添加できる。
本発明によれば、安定的に製品セメントの対象成分濃度を目標値に近づけ、従来の添加量より多くのクリンカダストを添加できる。
本発明のセメント仕上工程プラントの構成を示す概略図である。 本発明の制御計算機(クリンカダスト添加制御装置)の機能的構成を示すブロック図である。 本発明の制御計算機(クリンカダスト添加制御装置)の動作を示すフローチャートである。 補正の動作を示すフローチャートである。 (a)、(b)それぞれ比較例および実施例を示すグラフである。 塩素バイパスと周辺構造を示す概略図である。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
(セメント仕上工程プラントの構成)
図1は、セメント仕上工程プラントの構成を示す概略図である。図1に示すように、セメント仕上工程プラント100は、サンプラ110、分析装置115、セメントクリンカサイロ120、石膏添加設備125、計量器130、FIC135、仕上ミル140、セパレータ145、クリンカダストサイロ150、計量器160、FIC165、サンプラ170、分析装置175、セメントタンク180、サイロ別対象成分濃度設定部185および制御計算機(クリンカダスト添加制御装置)190を備えている。
サンプラ110は、クリンカクーラー(図示せず)で冷却されたセメントクリンカをサンプリングし、サンプルを分析装置115へ供給する。なお、セメントクリンカおよび仕上ミル140による粉砕後のセメントを含めクリンカダスト添加前のセメントを原料セメントと総称する。
分析装置115は、セメントクリンカの対象成分の濃度を分析する。対象成分濃度の測定値は、制御計算機190へ送信する。セメントクリンカサイロ120は、セメントクリンカを一時的に蓄積するためのサイロである。石膏添加設備125は、セメントクリンカに石膏を添加する。計量器130は、FIC135の制御に従ってセメントクリンカを計量し、計量されたセメントクリンカを仕上ミル140に投入する。FIC135は、仕上ミル140に投入されるセメントクリンカの積算値を記憶しつつ、新たに仕上ミル140に投入するセメントクリンカの計量および投入を制御する。
仕上ミル140は、セメントクリンカを微粉砕する粉砕機である。セパレータ145は、仕上ミル140を通過したセメントを粗粉と微粉に分け、粗粉を再び仕上ミル140に戻す分級機である。
クリンカダストサイロ150は、塩素バイパス(図示せず)を経て回収したクリンカダストを一時的に蓄積するサイロである。計量器160、FIC165の制御に従ってクリンカダストを計量し、計量されたクリンカダストをセメントに添加する。FIC(Flow Indication Controller)165は、流量指示調節計であり、セメントに添加されるクリンカダストの積算値を記憶しつつ、新たにセメントに添加するクリンカダストの計量および投入を制御する。なお、上記の例のように仕上ミル工程後にクリンカダストを添加するのが好ましいが、仕上ミル工程前に添加しても良い。
サンプラ170は、セメントにクリンカダストが添加されて得られた製品セメントをサンプリングし、サンプルを分析装置175へ供給する。分析装置175は、製品セメントの対象成分の濃度を分析する。対象成分濃度の測定値は、制御計算機190へ送信する。
セメントタンク180は、製品セメントを蓄積するタンクとして複数のサイロで構成されており、サイロ別に対象成分濃度が設定されている。サイロ別対象成分濃度設定部185は、セメントタンク180のサイロ別の対象成分濃度を所定の濃度に設定する。制御計算機190は、原料セメントへクリンカダストを添加して製品セメントを得る工程を制御する装置である。制御計算機190の詳細については以下に説明する。
(クリンカダスト添加制御装置の構成)
図2は、制御計算機(クリンカダスト添加制御装置)190の機能的構成を示すブロック図である。図2に示すように、制御計算機190は、第1の濃度取得部191、第2の濃度取得部192、添加比率算出部193、補正部196および非定常制御部197を備えている。
第1の濃度取得部191は、測定された製品セメントの対象成分濃度を取得する。対象成分濃度としては、塩素濃度、鉛濃度が挙げられる。特に、塩素は製品セメントの品質に対して影響が大きく、制御対象としても重要である。
第2の濃度取得部192は、固定値として原料セメントの対象成分濃度を取得する。固定値には、所定値としてオペレータが設定した値を用いても良いし、測定周期を大きくとることで固定値として扱ってもよい。
添加比率算出部193は、取得した製品セメントの対象成分濃度と原料セメントの対象成分濃度との差分から、新たに得られる製品セメントの対象成分濃度が所定の目標値になるようにクリンカダストの添加比率を算出する。添加比率算出部193は、濃度推定部194および添加比率決定部195から構成されている。
濃度推定部194は、測定された製品セメントの対象成分濃度と所定の原料セメントの対象成分濃度との差分から、クリンカダストの対象成分濃度を推定する。クリンカダストの対象成分濃度は、クリンカダストの推定対象成分濃度CD_ES、製品セメントの対象成分濃度CM_AN、セメントクリンカのミル総輸送量CL_SUM、クリンカダストの添加量CD_SUM、セメントクリンカの対象成分濃度CL_ANを用いて、数式(1)により算出できる。
Figure 0005739193
原料セメントの投入量CL_SUMおよびクリンカダストの添加量CD_SUMは、測定値受信時のセメントクリンカ投入量積算値CL_SUM2、前回測定値受信時のセメントクリンカ投入量積算値CL_SUM1、測定値受信時のクリンカダスト投入量積算値CD_SUM2、前回測定値受信時のクリンカダスト投入量積算値CD_SUM1、測定間の積算時間TM_SUM、単位時間TM_STDを用いて、数式(2)、(3)により求められる。
Figure 0005739193
Figure 0005739193
添加比率決定部195は、推定されたクリンカダストの対象成分濃度に基づいて、新たに得られる製品セメントの対象成分濃度が所定の目標値になるようにクリンカダストの添加比率を決定する。これにより、クリンカダストの対象成分濃度を実際に測定することなく、その変動に応じて自動的にクリンカダストの添加比率を決定できる。その結果、安定的に製品セメントの対象成分濃度を目標値に近づけ、従来の添加量より多くのクリンカダストを添加できる。
添加比率は、偏差分の対象成分濃度AN_DV、製品セメントの対象成分濃度の管理目標値AN_SV、偏差分の添加比率AR_DSV、測定値受信時の添加比率AR_SV2、新たな添加比率AR_SV3を用いて、数式(4)、(5)、(6)により決定できる。
Figure 0005739193

Figure 0005739193

Figure 0005739193
補正部196は、製品セメントの容重に応じて、添加比率算出部193で算出されたクリンカダストの添加比率を補正する。このような容重に応じた補正により、適当なクリンカダストの添加比率を正確に算出することができ、さらに安定的なクリンカダストの添加が可能になる。
補正制御は、クリンカダストの容重として見掛け比重の測定値を用いて行うのが好ましい。補正部196は、計量器160で計測された見掛け比重の測定値を用いて、測定値受信間隔の間のクリンカダストの対象成分濃度の変動を予測し、変動に応じた添加比率を計算、設定する。補正制御は、クリンカダストの対象成分濃度がクリンカダストおよび製品セメントの測定値受信間隔では追従できないほど短い周期で変動する場合に有効である。
たとえば、クリンカダストの塩素濃度と見掛け比重との間には相関関係があるため、クリンカダストの見掛け比重を用いて重回帰式でクリンカダスト塩素濃度を予測することができる。たとえば、クリンカダスト塩素濃度補正値は測定値受信時に推定した塩素濃度CD_ESを基準として、クリンカダスト見掛け比重の変化量CD_DASG(補正時のクリンカダスト見掛け比重CD_ASG2−測定値受信時のクリンカダスト見掛け比重CD_ASG1)より重回帰係数A1を用いて以下の数式(7)で求められる。
Figure 0005739193
また、補正後のクリンカダストの添加比率AR_DSVは、以下の数式(8)により、クリンカダスト塩素濃度補正値CD_ESHを用いて再計算することができる。
Figure 0005739193
非定常制御部197は、測定された製品セメントの対象成分濃度が所定の上限値を超えたときには、上限値の超過が1回目であれば、アラームを出力し、決定されたクリンカダストの添加比率から所定値を引いた値を新たなクリンカダストの添加比率とする。上限値は、現場の状況に応じて任意に設定できる値である。上限値の超過が2回目であれば、アラームの出力後、上限値より小さい所定値を新たなクリンカダストの添加比率として設定する。このように非定常状態においては、クリンカダストの添加量を急速に低減し、製品セメントの品質の維持を優先できる。
(クリンカダスト添加制御装置の動作)
次に、上記のように構成された制御計算機(クリンカダスト添加制御装置)190の動作を説明する。図3は、制御計算機190の動作を示すフローチャートである。
まず、制御計算機190は、原料セメントの対象成分濃度および製品セメントの対象成分濃度を取得する(ステップS1)。そして、製品セメントの対象成分濃度が上限値を超えているか否かを判定し(ステップS2)、上限値を超えている場合には、アラームを出力し、非定常制御を行い(ステップS3)、ステップS7へ進む。
製品セメントの対象成分濃度が上限値を超えていない場合には、クリンカダストの対象成分濃度を推定し(ステップS4)、推定された対象成分濃度をもとにクリンカダストの添加比率を決定する(ステップS5)。なお、原料セメントの対象成分濃度を固定値とし、クリンカダストの対象成分濃度を推定する。
次に、決定された添加比率の補正を行う(ステップS6)。補正の動作の詳細は後述する。なお、補正しない実施形態も可能である。そして、運転終了の指示があったか否かを判定する(ステップS7)。運転終了の指示がなければ、ステップS1に戻る。運転終了の指示がある場合には、運転を終了する。
上記の補正の動作について説明する。図4は、補正の動作を示すフローチャートである。補正は、以下に説明するように製品セメントの対象成分濃度の分析周期の間に複数回行うことが好ましい。まず、クリンカダストの容重値を取得する(ステップT1)。容重値の取得は、補正周期と同等かそれより短い周期で行う。
次に、クリンカダストの添加比率を補正する(ステップT2)。そして、補正周期TMが経過したか否かを判定し(ステップT3)、補正周期TMが経過していない場合には、ステップT3に戻る。補正周期TMが経過した場合には、補正回数が上限を超えたか否かを判定し(ステップT4)、上限を超えた場合には終了する。補正回数が上限を超えない場合には、ステップT1に戻り、補正の動作を繰り返す。なお、以上の制御計算機190の動作は、プログラムにより実行される。
(数式の導出)
次に、クリンカダストの添加比率を算出するための数式について、その導出過程を説明する。まず、クリンカダストの対象成分濃度は、数式(9)で表すことができる。
Figure 0005739193
これにより、偏差分の塩素濃度(AN_DV=AN_SV−CM_AN)は、数式(10)のように計算できる。
Figure 0005739193
ここで偏差分の添加比率をAR_DSVとすると、CL_SUM=1のとき、CD_SUM=AR_DSVとなる。これを、数式(10)に代入すると、数式(11)が得られる。
Figure 0005739193
数式(9)をAR_DSVについて解くと数式(12)が得られる。
Figure 0005739193
ここで、偏差分の塩素濃度AN_DV≪CD_ESなので、分母のAN_DV=0とすると、数式(13)が得られる。
Figure 0005739193
この偏差分の塩素濃度に、測定時の添加比率をフィードバックすると、数式(14)の通り新たな添加比率が得られる。
Figure 0005739193
[実施例]
次に、セメント仕上工程プラントにおいて従来および本発明それぞれの制御を行った。従来の制御では、オペレータが所定の目標値に対して手動制御を行った。一方、本発明の制御では、クリンカダストの塩素濃度を推定し、推定された塩素濃度からクリンカダストの添加比率を決定することを繰り返す自動制御を行った。製品セメントの塩素濃度の測定値を受信する間隔は、1時間とし、原料セメントの塩素濃度は一定値に設定した。
図5(a)、(b)は、それぞれ比較例および実施例を示すグラフである。図5(a)、(b)は、それぞれ3日分のトレンドを示している。図5(a)に示す例に比べ、図5(b)に示す例では、添加セメントの対象成分濃度が目標値を大幅に超過する事態を防止できている。また、製品セメントの塩素濃度の標準偏差が小さく、目標値に近い値を取ることができている。
また、本発明の制御の導入前と導入後のデータを比較すると、3ヶ月間についてクリンカダスト処理量は、平均上昇率15〜35%で増加した。また、製品セメントの塩素濃度の標準偏差は、27%減少した。なお、本発明の制御を適用している間、クリンカダスト添加比率は、0.01〜0.2%で維持された。このように、本発明の制御の導入により、安定的に製品セメントの塩素濃度を目標値に近づけ、従来の添加量より多くのクリンカダストを添加できることが実証できた。
100 セメント仕上工程プラント
110 サンプラ
115 分析装置
120 セメントクリンカサイロ
125 石膏添加設備
130 計量器
140 仕上ミル
145 セパレータ
150 クリンカダストサイロ
160 計量器
170 サンプラ
175 分析装置
180 セメントタンク
185 サイロ別対象成分濃度設定部
190 制御計算機(クリンカダスト添加制御装置)
191 第1の濃度取得部
192 第2の濃度取得部
193 添加比率算出部
194 濃度推定部
195 添加比率決定部
196 補正部
197 非定常制御部

Claims (5)

  1. 原料セメントへクリンカダストを添加して製品セメントを得る工程を制御するクリンカダスト添加制御装置であって、
    測定された製品セメントの対象成分濃度を取得する第1の濃度取得部と、
    前記測定された製品セメントの対象成分濃度と所定の原料セメントの対象成分濃度との差分から、新たに得られる製品セメントの対象成分濃度が所定の目標値になるようにクリンカダストの添加比率を算出する添加比率算出部と、
    クリンカダストの容重に応じて、前記算出されたクリンカダストの添加比率を補正する補正部と、を備えることを特徴とするクリンカダスト添加制御装置。
  2. 前記対象成分濃度は、塩素濃度であることを特徴とする請求項1記載のクリンカダスト添加制御装置。
  3. 前記対象成分濃度は、鉛濃度であることを特徴とする請求項1記載のクリンカダスト添加制御装置。
  4. 前記測定された製品セメントの対象成分濃度が所定の上限値を超えたときには、前記算出されたクリンカダストの添加比率から所定値を引いた値を新たなクリンカダストの添加比率とする非定常制御部を更に備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のクリンカダスト添加制御装置。
  5. 原料セメントへクリンカダストを添加して製品セメントを得る工程を制御するクリンカダスト添加制御プログラムであって、
    測定された製品セメントの対象成分濃度を取得する処理と、
    前記測定された製品セメントの対象成分濃度と所定の原料セメントの対象成分濃度との差分から、新たに得られる製品セメントの対象成分濃度が所定の目標値になるようにクリンカダストの添加比率を算出する処理と、
    クリンカダストの容重に応じて、前記算出されたクリンカダストの添加比率を補正する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とするクリンカダスト添加制御プログラム。
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