JP5737532B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録媒体に画像を定着する定着装置、及び定着装置を備える画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等の画像形成装置においては、用紙等の記録媒体上に担持されたトナー画像を定着させる定着装置が設けられている。一般に、定着装置は、ヒータ等の加熱源によって加熱される定着部材と、その定着部材に当接してニップ部を形成する対向部材とを備える。画像形成装置にて作像動作が開始され、用紙にトナー画像が転写されると、その用紙が、所定の温度にまで加熱された定着部材と対向部材の間のニップ部を通過することにより、用紙上に担持されたトナーが加熱溶融されて画像が定着される。
また、定着装置では、ニップ部を通過する用紙によって定着部材の熱が奪われるので、温度センサなどによって定着部材が適切な温度に維持されるように管理されている。一方、用紙が通過しない非通紙領域では、定着部材の熱が奪われにくい傾向にある。このため、特に、用紙を連続通紙した場合に、非通紙領域において定着部材が過昇温するといった問題がある。
そこで、従来、この問題を解決するため、定着部材の非通紙領域において加熱源からの熱を遮蔽する遮蔽部材を設けた定着装置が提案されている(特許文献1、2、3参照)。
しかしながら、遮蔽部材によって加熱源からの熱を遮蔽する構成では、遮蔽部材自体が加熱源によって加熱されるため、使用の状況などによっては、遮蔽部材が熱によって変形することも考えられる。万が一、遮蔽部材が変形した場合は、遮蔽部材の機能が低下したり、変形した部分が他の部材と干渉したりする虞があるため、これを抑制するための対策が必要である。
本発明は、斯かる事情に鑑み、遮蔽部材の加熱を抑制することが可能な定着装置、及びその定着装置を備えた画像形成装置を提供しようとするものである。
上記課題を解決するため、本発明は、回転可能な無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトを加熱する加熱源と、前記定着ベルトの内周側に配設されたニップ形成部材と、前記定着ベルトの外周側から前記ニップ形成部材に当接して定着ベルトとの間にニップ部を形成する対向部材と、前記加熱源からの熱を遮蔽する遮蔽部材と、前記ニップ形成部材を支持する支持部材とを備える定着装置において、前記加熱源を、前記定着ベルトの内周側で、かつ、前記ニップ部の記録媒体搬送方向の上流側に配設し、前記支持部材を、前記定着ベルトの内周側で、かつ、前記ニップ部の記録媒体搬送方向の下流側に配設し、前記遮蔽部材は、前記加熱源の周囲に配設されると共に、記録媒体通過領域の幅方向全体に渡って周方向で有端に形成され、前記遮蔽部材は、その少なくとも一部が前記ニップ部の記録媒体搬送方向上流側に配置されて前記加熱源と直接対向して熱を遮蔽する遮蔽位置と、当該加熱源と直接対向する部分が前記遮蔽位置から前記ニップ部の記録媒体搬送方向下流側に退避して加熱源との間に加熱抑制部材としての前記支持部材が介在するように配設される退避位置との間で移動可能に構成されたことを特徴とする。
本発明によれば、遮蔽部材を退避位置へ移動させることで、移動前の遮蔽位置おいて加熱源に対して直接対向していた部分が、移動後の退避位置では加熱源との間に加熱抑制部材が介在するように配設される。これにより、加熱抑制部材が介在する部分では、遮蔽部材が加熱源からの熱の影響を受けにくくなるので、遮蔽部材の温度上昇を抑制することができる。
本発明に係る画像形成装置の実施の一形態を示す概略構成図である。 前記画像形成装置に搭載された定着装置の概略構成図である。 遮蔽部材を退避位置へ移動させた状態を示す図である。 前記定着装置の斜視図である。 遮蔽部材の支持構造を示す図である。 遮蔽部材の駆動手段を示す図である。 遮蔽部材の形状とハロゲンヒータの発熱部と用紙サイズとの関係を示す図である。 遮蔽部材を遮蔽位置へ移動させた状態を示す図である。 遮蔽部材の他の実施形態を示す図である。 遮蔽部材を遮蔽位置へ移動させた状態を示す図である。 本発明の特徴部分を説明するための図である。 遮蔽部材を小サイズ用の遮蔽位置に移動させた状態を示す図である。 遮蔽部材を大サイズ用の遮蔽位置に移動させた状態を示す図である。 遮蔽部材を退避位置に移動させた状態を示す図である。 遮蔽部材の熱容量が大きい場合と小さい場合とでの、遮蔽部材及び反射部材の温度上昇を示した図である。 遮蔽部材を退避位置へ移動させた場合に、遮蔽部材がステーに接触するようにした構成を示す図である。 熱輸送部材を、ステーから加圧ローラに渡って設けた構成を示す斜視図である。 図17の断面図である。 熱輸送部材を、ステーから給紙部に渡って設けた構成の概略図である。
以下、添付の図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の実施の形態を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
まず、図1を参照して、本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の全体構成及び動作について説明する。
図1に示す画像形成装置1は、カラーレーザープリンタであり、その装置本体の中央には、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kが設けられている。各作像部4Y,4M,4C,4Kは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。
具体的に、各作像部4Y,4M,4C,4Kは、潜像担持体としてのドラム状の感光体5と、感光体5の表面を帯電させる帯電装置6と、感光体5の表面にトナーを供給する現像装置7と、感光体5の表面をクリーニングするクリーニング装置8などを備える。なお、図1では、ブラックの作像部4Kが備える感光体5、帯電装置6、現像装置7、クリーニング装置8のみに符号を付しており、その他の作像部4Y,4M,4Cにおいては符号を省略している。
各作像部4Y,4M,4C,4Kの下方には、感光体5の表面を露光する露光装置9が配設されている。露光装置9は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を有し、画像データに基づいて各感光体5の表面へレーザー光を照射するようになっている。
また、各作像部4Y,4M,4C,4Kの上方には、転写装置3が配設されている。転写装置3は、中間転写体としての中間転写ベルト30と、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ31と、二次転写手段としての二次転写ローラ36と、二次転写バックアップローラ32と、クリーニングバックアップローラ33と、テンションローラ34、ベルトクリーニング装置35を備える。
中間転写ベルト30は、無端状のベルトであり、二次転写バックアップローラ32、クリーニングバックアップローラ33及びテンションローラ34によって張架されている。ここでは、二次転写バックアップローラ32が回転駆動することによって、中間転写ベルト30は図の矢印で示す方向に周回走行(回転)するようになっている。
4つの一次転写ローラ31は、それぞれ、各感光体5との間で中間転写ベルト30を挟み込んで一次転写ニップを形成している。また、各一次転写ローラ31には、図示しない電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が各一次転写ローラ31に印加されるようになっている。
二次転写ローラ36は、二次転写バックアップローラ32との間で中間転写ベルト30を挟み込んで二次転写ニップを形成している。また、上記一次転写ローラ31と同様に、二次転写ローラ36にも図示しない電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が二次転写ローラ36に印加されるようになっている。
ベルトクリーニング装置35は、中間転写ベルト30に当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードを有する。このベルトクリーニング装置35から伸びた図示しない廃トナー移送ホースは、図示しない廃トナー収容器の入り口部に接続されている。
プリンタ本体の上部には、ボトル収容部2が設けられており、ボトル収容部2には、補給用のトナーを収容する4つのトナーボトル2Y,2M,2C,2Kが着脱可能に装着されている。各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kと上記各現像装置7との間には、図示しない補給路が設けてあり、この補給路を介して各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kから各現像装置7へトナーが補給されるようになっている。
一方、プリンタ本体の下部には、記録媒体としての用紙Pを収容した給紙トレイ10や、給紙トレイ10から用紙Pを搬出する給紙ローラ11等が設けてある。なお、記録媒体には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート等が含まれる。また、図示しないが、手差し給紙機構が設けてあってもよい。
プリンタ本体内には、用紙Pを給紙トレイ10から二次転写ニップを通過させて装置外へ排出するための搬送路Rが配設されている。搬送路Rにおいて、二次転写ローラ36の位置よりも用紙搬送方向上流側には、搬送タイミングを計って用紙Pを二次転写ニップへ搬送するタイミングローラとしての一対のレジストローラ12が配設されている。
また、二次転写ローラ36の位置よりも用紙搬送方向下流側には、用紙Pに転写された未定着画像を定着するための定着装置20が配設されている。さらに、定着装置20よりも搬送路Rの用紙搬送方向下流側には、用紙を装置外へ排出するための一対の排紙ローラ13が設けられている。また、プリンタ本体の上面部には、装置外に排出された用紙をストックするための排紙トレイ14が設けてある。
続いて、図1を参照して、本実施形態に係るプリンタの基本的動作について説明する。 作像動作が開始されると、各作像部4Y,4M,4C,4Kにおける各感光体5が図示しない駆動装置によって図の時計回りに回転駆動され、各感光体5の表面が帯電装置6によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された各感光体5の表面には、露光装置9からレーザー光がそれぞれ照射されて、各感光体5の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体5に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように各感光体5上に形成された静電潜像に、各現像装置7によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
また、作像動作が開始されると、二次転写バックアップローラ32が図の反時計回りに回転駆動し、中間転写ベルト30を図の矢印で示す方向に周回走行させる。また、各一次転写ローラ31に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加されることによって、各一次転写ローラ31と各感光体5との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。
その後、各感光体5の回転に伴い、感光体5上の各色のトナー画像が一次転写ニップに達したときに、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、各感光体5上のトナー画像が中間転写ベルト30上に順次重ね合わせて転写される。かくして、中間転写ベルト30の表面にフルカラーのトナー画像が担持される。また、中間転写ベルト30に転写しきれなかった各感光体5上のトナーは、クリーニング装置8によって除去される。そして、各感光体5の表面が図示しない除電装置によって除電され、表面電位が初期化される。
プリンタの下部では、給紙ローラ11が回転駆動を開始し、給紙トレイ10から用紙Pが搬送路Rに送り出される。搬送路Rに送り出された用紙Pは、レジストローラ12によって搬送が一旦停止される。
その後、所定のタイミングでレジストローラ12の回転駆動を開始し、中間転写ベルト30上のトナー画像が二次転写ニップに達するタイミングに合わせて、用紙Pを二次転写ニップへ搬送する。このとき、二次転写ローラ36には、中間転写ベルト30上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより、二次転写ニップに転写電界が形成されている。そして、この転写電界によって、中間転写ベルト30上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。また、このとき用紙Pに転写しきれなかった中間転写ベルト30上の残留トナーは、ベルトクリーニング装置35によって除去され、除去されたトナーは図示しない廃トナー収容器へと搬送され回収される。
その後、用紙Pは定着装置20へと搬送され、定着装置20によって用紙P上のトナー画像が当該用紙Pに定着される。そして、用紙Pは、排紙ローラ13によって装置外へ排出され、排紙トレイ14上にストックされる。
以上の説明は、用紙上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つの作像部を使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
図2は、本実施形態の定着装置の断面図である。
以下、図2に基づき、定着装置20の構成について説明する。
図2に示すように、定着装置20は、定着部材としての定着ベルト21と、定着ベルト21の外周面に当接する対向部材としての加圧ローラ22と、定着ベルト21を加熱する加熱源としてのハロゲンヒータ23と、定着ベルト21の内周側から加圧ローラ22に当接してニップ部Nを形成するニップ形成部材24と、ニップ形成部材24を支持する支持部材としてのステー25と、ハロゲンヒータ23からの熱を定着ベルト21へ反射する反射部材26と、ハロゲンヒータ23からの熱を遮蔽する遮蔽部材27と、定着ベルト21の温度を検知する温度検知手段としての温度センサ28等を備える。
上記定着ベルト21は、薄肉で可撓性を有する無端状のベルト部材(フィルムも含む)で構成されている。詳しくは、定着ベルト21は、ニッケルもしくはSUS等の金属材料又はポリイミド(PI)などの樹脂材料で形成された内周側の基材と、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などで形成された外周側の離型層によって構成されている。また、基材と離型層との間に、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、又はフッ素ゴム等のゴム材料で形成された弾性層を介在させてもよい。
また、弾性層が無い場合は、熱容量が小さくなり定着性が向上するが、未定着トナーを押しつぶして定着させるときにベルト表面の微小な凹凸が画像に転写されて画像のベタ部に光沢ムラが生じる可能性がある。これを防止するには、厚さ100μm以上の弾性層を設けることが望ましい。厚さ100μm以上の弾性層を設けることで、弾性層の弾性変形により微小な凹凸を吸収することができるので、光沢ムラの発生を回避することができるようになる。
本実施形態では、定着ベルト21の低熱容量化を図るために、定着ベルト21を薄くかつ小径化している。具体的には、定着ベルト21を構成する基材、弾性層、離型層のそれぞれの厚さを、20〜50μm、100〜300μm、10〜50μmの範囲に設定し、全体としての厚さを1mm以下に設定している。また、定着ベルト21の直径は、20〜40mmに設定している。さらに低熱容量化を図るためには、望ましくは、定着ベルト21全体の厚さを0.2mm以下にするのがよく、さらに望ましくは、0.16mm以下の厚さとするのがよい。また、定着ベルト21の直径は、30mm以下とするのが望ましい。
上記加圧ローラ22は、芯金22aと、芯金22aの表面に設けられた発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、又はフッ素ゴム等から成る弾性層22bと、弾性層22bの表面に設けられたPFA又はPTFE等から成る離型層22cによって構成されている。加圧ローラ22は、図示しない加圧手段によって定着ベルト21側へ加圧され定着ベルト21を介してニップ形成部材24に当接している。この加圧ローラ22と定着ベルト21とが圧接する箇所では、加圧ローラ22の弾性層22bが押しつぶされることで、所定の幅のニップ部Nが形成されている。なお、定着部材と対向部材は、互いに圧接する場合に限らず、加圧を行わず単に接触させるだけの構成とすることも可能である。
また、加圧ローラ22は、プリンタ本体に設けられた図示しないモータ等の駆動源によって回転駆動するように構成されている。加圧ローラ22が回転駆動すると、その駆動力がニップ部Nで定着ベルト21に伝達され、定着ベルト21が従動回転するようになっている。
本実施形態では、加圧ローラ22を中実のローラとしているが、中空のローラであってもよい。その場合、加圧ローラ22の内部にハロゲンヒータ等の加熱源を配設してもよい。また、弾性層22bはソリッドゴムでもよいが、加圧ローラ22の内部に加熱源が無い場合は、スポンジゴムを用いてもよい。スポンジゴムの方が、断熱性が高まり定着ベルト21の熱が奪われにくくなるのでより望ましい。
上記ハロゲンヒータ23は、定着ベルト21の内周側で、かつ、ニップ部Nの用紙搬送方向の上流側に配設されている。詳しくは、図2において、ニップ部Nの用紙搬送方向の中央Qと、加圧ローラ22の回転中心Oを通る仮想直線をLとすると、ハロゲンヒータ23はこの仮想直線Lよりも用紙搬送方向の上流側(図2の下側)に配設されている。ハロゲンヒータ23は、プリンタ本体に設けられた電源部により出力制御されて発熱するように構成されており、その出力制御は、上記温度センサ28による定着ベルト21の表面温度の検知結果に基づいて行われる。このようなヒータ23の出力制御によって、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度に設定できるようになっている。なお、定着ベルト21の温度を検知する温度センサの代わりに、加圧ローラ22の温度を検知する温度センサ(図示省略)を設け、その温度センサで検知した温度により、定着ベルト21の温度を予測するようにしてもよい。
本実施形態では、ハロゲンヒータ23は2本設けられているが、プリンタで使用する用紙のサイズ等に応じて、ハロゲンヒータ23の本数を1本又は3本以上としてもよい。また、定着ベルト21を加熱する加熱源として、ハロゲンヒータ以外に、抵抗発熱体、又はカーボンヒータ等を用いることも可能である。
上記ニップ形成部材24は、ベースパッド241と、ベースパッド241の定着ベルト21と対向する面に設けられた低摩擦性の摺動シート240とを有する。ベースパッド241は、定着ベルト21の軸方向又は加圧ローラ22の軸方向に渡って長手状に配設されている。ベースパッド241が加圧ローラ22の加圧力を受けることで、ニップ部Nの形状が決まる。本実施形態では、ニップ部Nの形状が平坦状であるが、凹形状やその他の形状としてもよい。摺動シート240は、定着ベルト21が回転する際の摺動摩擦を低減するために設けられている。なお、ベースパッド241自体が低摩擦性の部材で形成されている場合は、摺動シート240を有しない構成としてもよい。
ベースパッド241は、耐熱温度200℃以上の耐熱性部材で構成されており、トナー定着温度域で熱によるニップ形成部材24の変形を防止し、安定したニップ部Nの状態を確保して、出力画質の安定化を図っている。ベースパッド241の材料としては、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの一般的な耐熱性樹脂を用いることが可能である。
また、ベースパッド241は、ステー25によって固定支持されている。これにより、加圧ローラ22による圧力でニップ形成部材24に撓みが生じるのを防止し、加圧ローラ22の軸方向に渡って均一なニップ幅が得られるようにしている。ステー25は、ニップ形成部材24の撓み防止機能を満足するために、ステンレスや鉄等の機械的強度が高い金属材料で形成することが望ましい。また、ベースパッド241も、強度確保のためにある程度硬い材料で構成されていることが望ましい。ベースパッド241の材料としては、液晶ポリマー(LCP)等の樹脂や、金属、あるいはセラミックなどを適用することができる。
上記反射部材26は、ハロゲンヒータ23と対向するようにステー25に固定支持されている。この反射部材26によって、ハロゲンヒータ23から放射された熱(又は光)を定着ベルト21へ反射することで、熱がステー25等に伝達されるのを抑制し、定着ベルト21を効率良く加熱すると共に省エネルギー化を図っている。反射部材26の材料としては、アルミニウムやステンレス等が用いられる。特に、アルミニウム製の基材に輻射率の低い(反射率の高い)銀を蒸着したものを用いた場合、定着ベルト21の加熱効率を向上させることが可能である。
上記遮蔽部材27は、厚さ0.1mm〜1.0mmの金属板を、定着ベルト21の内周面に沿った円弧状の断面形状に形成して構成されている。また、遮蔽部材27は、必要に応じて定着ベルト21の周方向に移動可能となっている。本実施形態では、定着ベルト21の周方向領域において、ハロゲンヒータ23が定着ベルト21に直接対向して加熱する直接加熱領域と、ハロゲンヒータ23と定着ベルト21との間に遮蔽部材27以外の他部材(反射部材26、ステー25、ニップ形成部材24等)が介在する非直接加熱領域とがあるが、熱遮蔽する必要がある場合は、図2に示すように、遮蔽部材27を直接加熱領域側の遮蔽位置に配設する。一方、熱遮蔽の必要がない場合は、図3に示すように、遮蔽部材27を非直接加熱領域側の退避位置へ移動させ、遮蔽部材27を反射部材26やステー25の裏側へ退避させることが可能となっている。また、遮蔽部材27は耐熱性を要するため、その素材には、アルミニウム、鉄、ステンレス等の金属材料、又はセラミックを用いることが好ましい。
図4は、本実施形態の定着装置の斜視図である。
図4に示すように、定着ベルト21の両端部には、それぞれベルト保持部材としてのフランジ部材40が挿入されており、定着ベルト21はこのフランジ部材40によって回転可能に保持されている。また、各フランジ部材40、ハロゲンヒータ23及びステー25は、定着装置20の図示しない一対の側板に固定支持されている。
図5は、遮蔽部材の支持構造を示す図である。
図5に示すように、遮蔽部材27は、フランジ部材40に取り付けられた円弧状のスライド部材41を介して支持されている。具体的には、遮蔽部材27の端部に設けられた突起27aが、スライド部材41に設けられた孔部41aに挿入されることで、遮蔽部材27がスライド部材41に取り付けられている。また、スライド部材41には凸部41bが設けてあり、その凸部41bがフランジ部材40に設けられた円弧状の溝部40aに挿入されることで、スライド部材41は溝部40aに沿ってスライド移動可能となっている。これにより、遮蔽部材27は、スライド部材41と一体的に、フランジ部材40の周方向に回転移動可能となっている。また、本実施形態では、フランジ部材40及びスライド部材41は、樹脂で構成されている。
なお、図5では、片方の端部の支持構造のみ示しているが、他方の端部も同様に、スライド部材41を介して回転移動可能に保持されている。
図6は、遮蔽部材の駆動手段を示す図である。
図6に示すように、本実施形態では、遮蔽部材27の駆動手段として、駆動源であるモータ42と、複数の伝達ギア43,44,45から成るギア列とを備える。ギア列のうち、一端側のギア43はモータ42に連結され、他端側のギア45はスライド部材41の周方向に設けられたギア部41cに連結されている。これにより、モータ42が駆動すると、その駆動力がギア列を介してスライド部材41に伝達され、遮蔽部材27が回転移動するようになっている。
図7は、遮蔽部材の形状とハロゲンヒータの発熱部と用紙サイズとの関係を示す図である。
まず、図7に基づき、遮蔽部材27の形状について詳しく説明する。
図7に示すように、本実施形態の遮蔽部材27は、ハロゲンヒータ23からの熱を遮蔽するために両端部に設けられた一対の遮蔽部48と、遮蔽部48同士を連結する連結部49とを有する。また、両遮蔽部48の間は、ハロゲンヒータ23からの熱を遮蔽せずに放出する開口部50となっているB
また、各遮蔽部48の互いに対向する内縁には、遮蔽部材27の回転方向に対して平行なストレート部51と、その回転方向に対して傾斜する傾斜部52とが形成されている。図7において、遮蔽部材27が遮蔽位置へ回転移動する側を遮蔽側Yとすると、各傾斜部52はストレート部51の遮蔽部側Yに連続して設けられており、互いに遮蔽側Yに向かって離れるように傾斜している。これにより、開口部50は、その遮蔽側Yに向かって、ストレート部51間で同じ幅に形成され、傾斜部52間では幅が広がるように形成されている。
次に、ハロゲンヒータの発熱部と用紙サイズとの関係について説明する。
図7に示すように、本実施形態では、用紙サイズに応じて加熱領域を変更するため、各ハロゲンヒータ23の発熱部の長さや配設位置を異ならせている。2本のハロゲンヒータ23のうち、一方(図の下側)のハロゲンヒータ23の発熱部23aは、長手方向中央部側に配設され、他方(図の上側)のハロゲンヒータ23の発熱部23bは、長手方向両端部側にそれぞれ配設されている。この例では、中央部側の発熱部23aは、中サイズの通紙幅W2に対応した範囲に配設されており、両端部側の発熱部23bは、中サイズの通紙幅W2以上で、大サイズ及び特大サイズの通紙幅W3,W4を含む範囲に配設されている。
また、遮蔽部材27の形状と用紙サイズとの関係では、各ストレート部51が、大サイズの通紙幅W3の端部に対して幅方向内側近傍に配設され、各傾斜部52が、大サイズの通紙幅W3の端部を跨ぐ位置に配設されている。
なお、本実施形態における用紙サイズの例としては、例えば、中サイズがレターサイズ(通紙幅215.9mm)又はA4サイズ(通紙幅210mm)、大サイズがダブルレターサイズ(通紙幅279.4mm)又はA3サイズ(通紙幅297mm)、特大サイズがA3ノビ(通紙幅329mm)などが挙げられる。ただし、用紙サイズの例はこれに限定されるものではない。また、ここでいう、中サイズ、大サイズ、特大サイズは、各サイズの相対的な関係を示すものであり、小サイズ、中サイズ、大サイズなどであっても構わない。
以下、図2を参照しつつ、本実施形態に係る定着装置の基本動作について説明する。
プリンタ本体の電源スイッチが投入されると、ハロゲンヒータ23に電力が供給されると共に、加圧ローラ22が図2中の時計回りに回転駆動を開始する。これにより、定着ベルト21は、加圧ローラ22との摩擦力によって、図2中の反時計回りに従動回転する。
その後、上述の画像形成工程により未定着のトナー画像Tが担持された用紙Pが、不図示のガイド板に案内されながら図2の矢印A1方向に搬送されて、圧接状態にある定着ベルト21及び加圧ローラ22のニップ部Nに送入される。そして、ハロゲンヒータ23によって加熱された定着ベルト21による熱と、定着ベルト21と加圧ローラ22との間の加圧力とによって、用紙Pの表面にトナー画像Tが定着される。
トナー画像Tが定着された用紙Pは、ニップ部Nから図2中の矢印A2方向に搬出される。このとき、用紙Pの先端が図示しない分離部材の先端に接触することにより、用紙Pが定着ベルト21から分離される。その後、分離された用紙Pは、上述のように、排紙ローラによって機外に排出され、排紙トレイにストックされる。
特に、本実施形態では、定着ベルト21が上述のように低熱容量化されており、かつ、加圧ローラ22は弾性層22bの断熱効果によって薄い離型層22cが効果的に暖まる構成となっているので、必要最小限の熱量で用紙へのトナーの定着を行うことが可能である。
次に、用紙サイズごとのハロゲンヒータの制御と遮蔽部材の制御について説明する。
まず、図7に示す中サイズ用紙P2を通紙する場合は、中央部側の発熱部23aのみを発熱させることにより、中サイズの通紙幅W2に対応した範囲のみを加熱する。また、特大サイズ用紙P4を通紙する場合は、中央部側の発熱部23aに加え、両端部側の発熱部23bも発熱させ、特大サイズの通紙幅W4に対応した範囲を加熱する。
ところが、本実施形態では、ハロゲンヒータ23の加熱範囲は中サイズの通紙幅W2と特大サイズの通紙幅W4にしか対応していない。このため、大サイズ用紙P3を通紙する場合、中央部側の発熱部23aのみを発熱させると、必要な範囲が加熱されず、中央部側と両端部側の各発熱部23a,23bを発熱させると、加熱される範囲が大サイズの通紙幅W3を超えてしまう。仮に、中央部側の両端部側の各発熱部23a,23bを発熱させた状態で、そのまま大サイズ用紙P3を通紙すると、大サイズの通紙幅W3よりも外側の非通紙領域において定着ベルト21の温度が過度に上昇するといった問題がある。
そこで、本実施形態では、大サイズ用紙P3を通紙する際、図8に示すように、遮蔽部材27を遮蔽位置へ移動させる。これにより、両端部側の遮蔽部48によって大サイズの通紙幅W3の端部近傍から外側の範囲を覆うことができるので、非通紙領域において定着ベルト21の温度上昇を抑えることができる。
また、定着処理を終えた場合、又は、定着ベルト21の非通紙領域の温度が所定の閾値以下になった場合など、熱遮蔽する必要がなくなった場合は、遮蔽部材27を退避位置へ戻す。このように、必要に応じて遮蔽部材27を遮蔽位置に移動させることで、通紙速度を落としたりすることなく良好な定着を行うことができる。
また、本実施形態では、遮蔽部48に傾斜部52を設けているので、遮蔽部材27の回転位置を変更することにより、遮蔽部48によって発熱部23bを覆う範囲を調整することが可能である。例えば、通紙枚数や通紙時間が増えると、非通紙領域における定着ベルト21の温度が上昇しやすい傾向にあるので、通紙枚数が所定枚数に達した際、又は通紙時間が所定時間に達した際に、両端部側の発熱部23bを覆い隠す方向に遮蔽部材27を回転させることで、より高度に温度上昇を抑制することが可能となる。
なお、定着ベルト21の温度を検知する温度センサ28は、定着ベルト21の軸方向における温度上昇が顕著な領域に配設することが望ましい。
本実施形態の場合は、特に、大サイズの通紙幅W3よりも外側の領域において温度上昇しやすいので、大サイズの通紙幅W3よりも外側に温度センサ28を配設することが望ましい(図7参照)。また、本実施形態では、2本のハロゲンヒータ23のうち、上記温度上昇に大きく起因するのは、両端部側に発熱部23bを有するハロゲンヒータ23であるので、このハロゲンヒータ23の発熱部23bと対向する位置に温度センサ28を配設することが望ましい。
また、図9に、遮蔽部材の他の実施形態を示す。
図9に示す遮蔽部材27では、両端部側の遮蔽部48が、それぞれ2つの段差部を有する形状に形成されている。すなわち、各遮蔽部48は、長手方向幅の小さい小遮蔽部48aと、長手方向幅の大きい大遮蔽部とで構成されている。大遮蔽部48b同士は、連結部49を介して連結されており、小遮蔽部48aは、大遮蔽部48bの遮蔽側Yに連続して設けられている。また、小遮蔽部48aの互いに対向する内縁、及び大遮蔽部48の互いに対向する内縁は、遮蔽側Yに向かって互いに離れるように傾斜する傾斜部52a,52bとなっており、ここでは、上記図7に示す遮蔽部材27のようなストレート部51は形成されていない。
図9に示す実施形態では、小サイズ用紙P1、中サイズ用紙P2、大サイズ用紙P3及び特大サイズ用紙P4の少なくとも4種類の用紙を用いる。この実施形態における用紙サイズの例としては、例えば、小サイズがはがきサイズ(通紙幅100mm)、中サイズがA4サイズ(通紙幅210mm)、大サイズがA3サイズ(通紙幅297mm)、特大サイズがA3ノビ(通紙幅329mm)などが挙げられる。ただし、用紙サイズの例はこれに限定されるものではない。
ここで、小サイズ用紙P1の通紙幅W1は、中央部側の発熱部23aの長さよりも小さい範囲となっている。また、遮蔽部材27の形状との関係では、大遮蔽部48bの各傾斜部52bが、小サイズの通紙幅W1の端部を跨ぐ位置に配設され、小遮蔽部48aの各傾斜部52aは、大サイズの通紙幅W3の端部を跨ぐ位置に配設されている。なお、小サイズ以外の用紙サイズ(中、大、特大)と、各発熱部23a,23bとの位置関係は、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
小サイズ用紙P1を通紙する場合、中央部側の発熱部23aのみを発熱させる。しかし、この場合、中央部側の発熱部23aで加熱される範囲は、小サイズの通紙幅W1を超えてしまうので、図10に示すように、遮蔽部材27を遮蔽位置に移動させる。これにより、両大遮蔽部48bによって小サイズの通紙幅W1の端部近傍から外側の範囲を覆うことができるので、非通紙領域において定着ベルト21の温度上昇を抑えることができる。
なお、その他のサイズの用紙(中、大、特大)を通紙する際のハロゲンヒータ23と遮蔽部材27の制御は、上記実施形態と基本的に同様である。この場合、上記実施形態における遮蔽部48としての機能は、小遮蔽部48aが果たす。
また、図9に示す実施形態の場合も、上記実施形態の遮蔽部48と同様に、小遮蔽部48aと大遮蔽部48bにそれぞれ傾斜部52a,52bを設けているので、遮蔽部材27の回転位置を変更することで、各遮蔽部52a,52bによって各発熱部23a,23bを覆う範囲を調整することが可能である。
ところで、上記のように、定着ベルト21の内側にニップ形成部材24を備える構成においては、遮蔽部材27は、ニップ形成部材24との干渉を避けるため、記録媒体通過領域の幅方向全体(複数種類の通紙幅がある場合は、それら全てを含む最大通紙範囲)に渡って周方向に環状ではない有端な形状に形成する必要がある。しかしながら、遮蔽部材27が周方向で有端な形状に形成されていると、遮蔽部材27が過剰に加熱された場合に、遮蔽部材27の周方向端部が外周側又は内周側に捲れるなどの熱変形が生じる虞がある。
また、上記実施形態のように、遮蔽部材27が回転移動可能に構成されている場合、遮蔽部材27を支持する部材間(フランジ部材40とスライド部材41との間)での駆動性を確保する必要がある。そのため、支持部材間においてある程度の遊び(隙間)を設ける必要があるが、その場合、遮蔽部材27を側板などに固定した場合に比べて、遮蔽部材27の熱が支持部材を介して放熱される効果は低くなる。また、このことは、上記実施形態の構成だけに限らない。従って、一般的に、可動式の遮蔽部材の場合は、固定式の遮蔽部材に比べて蓄熱しやすい傾向にあり、熱変形が生じる虞が増す。
さらに、上記実施形態では、反射部材26のハロゲンヒータ23と対向する面が、定着ベルト21の内周面に向かって広がるように形成されているため(図2参照)、ハロゲンヒータ23からの光が遮蔽部材27に照射される面積が大きくなり、遮蔽部材27が加熱されやすい状況にある。なお、図2示す反射部材26において、ハロゲンヒータ23の下方に対向する部分は、ハロゲンヒータ23の両端部における熱を遮蔽するために設けられているものであり、反射部材26の長手方向全体に渡って設けられているものではない。
そこで、本発明では、上記のような遮蔽部材の熱変形を防止するための対策を講じている。
以下、本発明の特徴部分について、上記各遮蔽部が段差部を1つずつ有する実施形態を例に説明する。
図11に示すように、遮蔽部材27を遮蔽位置(図の実線で示す位置)から退避位置(図の二点鎖線で示す位置)に退避させたとき、遮蔽部材27は反射部材26又はステー25の裏側(ハロゲンヒータ23とは反対側、又は非直接加熱領域側)に進入するように移動する。このとき、移動前の遮蔽位置おいてハロゲンヒータ23に対して直接対向していた部分の一部が、移動後の退避位置では反射部材26又はステー25の裏側に配設される。詳しくは、図11において、遮蔽部材27が遮蔽位置でハロゲンヒータ23と直接対向する部分をH1とすると、遮蔽部材27が退避位置へ移動した場合、その直接対向する部分H1の一部H2が反射部材26又はステー25の裏側のH3で示す位置に移動する。
このように、遮蔽部材27を退避位置へ移動させることで、ハロゲンヒータ23と直接対向する部分H1の一部H2を、ハロゲンヒータ23から隠す(ハロゲンヒータ23との間に反射部材26又はステー25が介在する位置に配設する)ことができる。これにより、遮蔽部材27がハロゲンヒータ23からの熱の影響を受けにくくなるので、遮蔽部材27自身の温度上昇が抑制され、遮蔽部材の熱変形を防止することができるようになる。
また、遮蔽部材27を退避させた際、ハロゲンヒータ23に対してより多くの部分を隠せるようにするには、遮蔽部材27の移動ストロークSをできるだけ大きく確保する必要がある。しかしながら、図11に示すように、定着ベルト21内にニップ形成部材24が設けられている構成では、ニップ部N側への遮蔽部材27の退避がしにくいといった制限がある。
そのため、ここでは、ハロゲンヒータ23を、ニップ部Nの用紙搬送方向の上流側(仮想直線Lよりも下側)に配設し、遮蔽部材27をその上流側の遮蔽位置と下流側の退避位置との間で移動可能に構成している。これにより、遮蔽部材27をニップ形成部材24と干渉することがなく退避させることができ、遮蔽部材27の移動ストロークSも大きく確保することができるようになる。
また、図11に示すように、この実施形態では、ステー25を、ニップ形成部材24の用紙搬送方向の下流側から加圧ローラ22とは反対側に延びるように形成し、そのステー25の延ばした部分250と定着ベルト21の内周面との間に、遮蔽部材27が進入可能な退避空間部Uを設けている。すなわち、ステー25を加圧ローラ22とは反対側に延ばすことで、定着ベルト21内の限られたスペースにおいて退避空間部Uを大きく確保している。
このように、本実施形態では、退避空間部Uと移動ストロークSを大きく確保する構成とすることで、退避時に遮蔽部材27がハロゲンヒータ23に対して隠れる部分が多くなるため、一層の温度上昇抑制効果を期待できる。また、このような遮蔽部材27の移動ストロークSと退避空間部Uとを大きく確保できる構成は、上記の如く、低熱容量化のために定着ベルト21を小径化した構成においては、特に定着ベルト21の内側スペースが小さくなるので好適である。
図12〜図14は、上記各遮蔽部が段差部を2つずつ有する実施形態における、遮蔽部材の遮蔽位置又は退避位置を示す図である。
詳しくは、図12は、上記小サイズ用紙P1を通紙する際に、遮蔽部材27を小サイズ用の遮蔽位置(第1遮蔽位置)に移動させた状態を示す図、図13は、上記大サイズ用紙P3を通紙する際に、遮蔽部材27を大サイズ用の遮蔽位置(第2遮蔽位置)に移動させた状態を示す図、図14は、遮蔽部材27を退避位置に移動させた状態を示す図である。また、各図において、(a)は各状態の定着装置の斜視図、(b)は(a)におけるD−D断面図、(c)は(a)におけるE−E断面図、(d)は(a)におけるF−F断面図である。
まず、図12に示す小サイズ用紙P1を通紙する場合では、主に遮蔽部材27の大遮蔽部48bによってハロゲンヒータ23の熱を遮蔽する必要があるため、大遮蔽部48bをハロゲンヒータ23と対向する位置まで移動させる。そのため、特にこの場合は、遮蔽部材27がハロゲンヒータ23側へ最も露出した状態となる。
次に、図13に示す中サイズ用紙P2を通紙する場合は、大遮蔽部48bはハロゲンヒータ23側にあまり露出させず、主として小遮蔽部48aによってハロゲンヒータ23の熱を遮蔽する。この場合、図12示す場合に比べて、遮蔽部材27のハロゲンヒータ23側への露出が少なくなり、大遮蔽部48bの一部は、反射部材26又はステー25の裏側に配設されているので、遮蔽部材27が加熱されにくい状態となっている。
さらに、図14に示すように、遮蔽部材27を退避位置に移動させた場合は、遮蔽部材27のハロゲンヒータ23側への露出が最も少ない状態となる。このように、各遮蔽部が段差部を2つずつ有する実施形態においても、遮蔽部材27を退避位置に移動させることで、反射部材26又はステー25によって遮蔽部材27がハロゲンヒータ23から隠れる部分が多くなり、遮蔽部材27自身の温度上昇が抑制される。また、特にこの場合、図14(c)に示すように、幅の広い大遮蔽部48b全体がハロゲンヒータ23から完全に隠れる(ハロゲンヒータ23との間に反射部材26又はステー25が介在するように配設される)ので、遮蔽部材27の加熱抑制効果が高くなる。
なお、上記説明では、本発明の作用・効果について、各遮蔽部が段差部を1つずつ有するタイプと2つずつ有するタイプの遮蔽部材を用いた場合を例に説明したが、各遮蔽部が段差部を3つ以上有するタイプの遮蔽部材においても、同様に遮蔽部材をステーなどの裏側に退避させることで、遮蔽部材の加熱を抑制することが可能である。
図15は、遮蔽部材の熱容量が大きい場合と小さい場合とでの、遮蔽部材及び反射部材の温度上昇を示した図である。
図15において、縦軸に温度、横軸に連続通紙時間を示す。また、点線Ta1は、熱容量の小さい遮蔽部材を用いた場合の遮蔽部材の温度上昇であり、点線Ta2は、同じく熱容量の小さい遮蔽部材を用いた場合の反射部材の温度上昇である。一方、実線Tb1は、熱容量の大きい遮蔽部材を用いた場合の遮蔽部材の温度上昇であり、実線Tb2は、同じく熱容量の大きい遮蔽部材を用いた場合の反射部材の温度上昇である。また、一点鎖線G1は、遮蔽部材の耐熱温度、一点鎖線G2は、反射部材の耐熱温度を示す。
図15に示すように、遮蔽部材の温度上昇は、熱容量が小さい場合(Ta1)よりも熱容量が大きい場合(Tb1)の方が緩やかになる。従って、熱容量が大きい場合の方が、耐熱温度に達するまでの時間が長くなるので、遮蔽部材の熱変形を生じにくくすることができ、ひいては、連続通紙可能枚数の増加を図れるようになる。
また、図15に示すように、反射部材の温度上昇は、遮蔽部材の熱容量が小さい場合(Ta2)よりも遮蔽部材の熱容量が大きい場合(Tb2)の方が緩やかになっている。これは、遮蔽部材の熱容量が大きい場合は、遮蔽部材が吸収できる熱量(蓄熱量)が増え、周囲の熱を吸収した結果、反対に反射部材へ付与される熱が減少したからと考えられる。このように、遮蔽部材の熱容量を大きくすることで、遮蔽部材が吸収可能な熱量が増し、その結果、周辺部材の温度上昇を抑制できる二次的な効果もある。
例えば、上記実施形態における、樹脂製の部材(フランジ部材40やスライド部材41等)は、耐熱温度が約250℃で、鉄系の金属部材に比べて低いため、熱による損傷を受けやすい傾向にある。また、反射部材26は、低熱容量の材質、形状に形成されているため、温度上昇しやすい上、ハロゲンヒータ23との距離が近く耐熱温度も低い(約200℃)ため、熱によるダメージの影響が最も懸念される部材である。そこで、上記のように、遮蔽部材の熱容量を大きくすることで、反射部材26や樹脂部材等の周辺部材に付与される熱の一部を吸収することができ、これら周辺部材の温度上昇を抑制することができる。これにより、周辺部材の熱による損傷や劣化を防止することが可能となる。特に、熱によるダメージが懸念される反射部材26の温度上昇を効果的に抑制するため、遮蔽部材27の熱容量を、反射部材26の熱容量よりも大きくすることが望ましい。
遮蔽部材27の熱容量を大きくするには、遮蔽部材27の幅サイズ又は周方向サイズあるいは厚さを大きくすればよい。また、図7に示す遮蔽部材27のような形状から、図9に示す遮蔽部材27のような形状に変更してもよい。図9に示す遮蔽部材27は、図7に示す遮蔽部材27に比べて段差部が多い分、熱容量が大きい。従って、図7に示す遮蔽部材27に代えて、図9に示す遮蔽部材27を用いることで、遮蔽部材27の熱容量を大きくすることができる。
また、図16に示すように、遮蔽部材27を退避位置へ移動させた場合、遮蔽部材27の退避方向の先端部27bがステー25に接触するようにすることで、遮蔽部材27に蓄えられた熱をステー25へ逃がすことができる。これにより、遮蔽部材27の温度上昇を抑制することができ、遮蔽部材27の熱変形をより確実に防止することができるようになる。また、遮蔽部材27に蓄えられた熱をステー25へ逃がすことで、遮蔽部材27による周辺熱の吸収効果も向上するため、反射部材26等の周辺部材の温度上昇も一層抑制することが可能となる。
さらに、図17及び図18に示すように、ヒートパイプ等の熱輸送部材55を、ステー25から加圧ローラ22に渡って設け、熱輸送部材55を介してステー25の熱を加圧ローラ22へ伝達するようにしてもよい。これにより、ステー25に蓄えられた熱を、加圧ローラ22の加熱あるいは予熱に有効活用することができるので、省エネ性が向上する。ここでは、熱輸送部材55を加圧ローラ22の外周面に接触させているが、加圧ローラ22の芯金22a等に接触させてもよい。
また、図19に示すように、熱輸送部材55を、ステー25から給紙トレイ10を備える給紙部(給紙カセット)に渡って設けてもよい。この場合、給紙トレイ10に収容される用紙Pを予熱しておくことができるため、定着に必要な熱エネルギーの省エネ化を図れる。しかも、この場合、用紙Pに熱を与えることで、用紙Pが吸湿することによる紙のシワやカールの予防も期待できる。
上記説明では、耐熱性の観点から過度な温度上昇を抑制することについて説明したが、他方で、定着性や省エネ性の向上、立ち上げ時間の短縮化(以下、「定着性の向上等」という)の観点から、定着ベルト等は優先的に加熱した方がよい。すなわち、電源スイッチ投入時、省エネモードあるいは待機モードからの復帰時などにおいて、ハロゲンヒータの発熱を開始し、定着ベルトの温度が定着に必要な所定の温度になるまで加熱する昇温動作時おいては、定着性の向上等への寄与の大きい部材から順に優先的に加熱することが望ましい。
そこで、例えば、図2に示す構成の定着装置において、定着ベルト21の温度を所定の温度になるまで加熱する際、ハロゲンヒータ23の昇温速度をVt1、定着ベルト21の昇温速度をVt2、加圧ローラ22の昇温速度をVt3、ニップ形成部材24の昇温速度をVt4、ステー25の昇温速度をVt5、遮蔽部材27の昇温速度をVt6とすると、Vt1>Vt2>Vt3>Vt4>Vt5>Vt6の関係となるようにすることが望ましい。
用紙上に担持されたトナーを加熱溶融して定着させるには、少なくとも、定着ベルト21と加圧ローラ22がトナーを溶融させるだけの熱量を有していればよいので、定着ベルト21と加圧ローラ22を特に優先して加熱すべきである。一方、ニップ形成部材24、ステー25、遮蔽部材27は、それほど積極的に加熱する必要はない。従って、定着ベルト21と加圧ローラ22の昇温速度Vt1、Vt2は、ニップ形成部材24とステー25と遮蔽部材27の昇温速度Vt4、Vt5、Vt6よりも速くなるように熱伝達することが望ましい。また、図2に示す構成では、ハロゲンヒータ23からの熱が、先に定着ベルト21に付与され、定着ベルト21の熱量の一部が加圧ローラ22に伝達されるようになっているので、ハロゲンヒータ23、定着ベルト21、加圧ローラ22の3者の昇温速度は、上記の通りVt1>Vt2>Vt3の関係となる。
また、定着ベルト21は、加圧ローラ22とニップ形成部材24の両方に接触しているが、定着性の向上等のためには、定着ベルト21の熱量はニップ形成部材24よりも加圧ローラ22へ積極的に伝わる方がよい。そのため、定着ベルト21と加圧ローラ22との間の伝熱率は、定着ベルト21とニップ形成部材24との間の伝熱率よりも大きいことが好ましい。
ただ、それでも、定着ベルト21の熱の一部はニップ形成部材24に奪われる。そのため、定着ベルト21から熱を奪いにくくする目的で、ニップ形成部材24は、ステー25や遮蔽部材27よりは速く昇温する方が望ましい(ニップ形成部材24の昇温速度Vt4>ステー25の昇温速度Vt5>遮蔽部材27の昇温速度Vt6)。
積極的に加熱する必要のないステー25は、ハロゲンヒータ23からできるだけ離れた位置に配設されることが望ましい。特に、図2に示す実施形態のように、ハロゲンヒータ23とステー25との間に反射部材26を介在させることで、ハロゲンヒータ23からの熱は反射部材26によってほぼ全反射されるので、ステー25への積極的な熱伝達を抑制することができる。さらに、反射部材26をステー25に対して空気層を介して互いに非接触となるように配設すれば、反射部材26の熱がステー25へより伝わりにくくすることができる。また、積極的に加熱する必要のない遮蔽部材27は、昇温動作時において、退避位置へ移動させ、反射部材26やステー25の裏側へ退避させることで、遮蔽部材27による熱の吸収を低減することができ、定着ベルト21へ与える熱を多くすることができる。
上記各部材の昇温速度の関係に、さらに図2に示す反射部材26の昇温速度をVt7として追加した場合、Vt1>Vt2>Vt7>Vt3>Vt4>Vt5>Vt6の関係となるようにすることが望ましい。
反射部材26は、無駄なエネルギーの消費を極力無くすように、低熱容量の材質、形状に形成されており、このため、定着ベルト21の次に昇温速度が速くなっている(定着ベルト21の昇温速度Vt2>反射部材26の昇温速度Vt7)。
また、長時間連続して画像の定着処理を行った場合は、定着ベルト21からニップ形成部材24へ熱が伝達したり、ハロゲンヒータ23からの熱が反射部材26やステー25等に伝達したりすることで、徐々に定着装置の各構成部材に熱が蓄えられる。その後、各構成部材の温度が平衡状態になる。このような各構成部材の温度が平衡状態となった状況において、省エネ性を高め、かつ、構成部品の長寿命化及び高耐久性を実現するには、下記のように平衡状態における各構成部材の温度を設定するのが望ましい。
例えば、図2に示す構成の定着装置において、温度が平衡状態となったとき、ハロゲンヒータ23の温度をEt1、定着ベルト21の温度をEt2、加圧ローラ22の温度をEt3、ニップ形成部材24の温度をEt4、ステー25の温度をEt5とすると、Et1>Et5>Et4>Et2>Et3の関係となるようにするのがよい。
上記関係のように、平衡状態においては、ステー25の温度Et5が高くなり、ステー25に多くの熱が蓄えられることで、ステー25はその蓄えられた熱を定着ベルト21等に付与する媒体として機能することができる。これにより、ハロゲンヒータ23は、昇温動作時に比べて少ない発熱量(単位時間当たりの発熱量)で、定着に十分な熱量を供給することができるようになる。
また、ステー25に次いでニップ形成部材24の温度Et4が高くなるようにすることで、ニップ形成部材24が定着ベルト21から奪う熱量を少なくすることができる。これにより、ニップ部Nにおける温度の落ち込みによる定着不良の発生を防止することも可能となる。
ただし、ニップ形成部材24が樹脂で構成されている場合は、金属製のステー25に比べて耐熱性が低いので、ニップ形成部材24の温度が上がりすぎないように注意が必要である。特に、温度が高くなるステー25からニップ形成部材24への熱伝達が過剰に行われないようにすることが好ましい。そのため、ニップ形成部材24とステー25との間の熱伝達率は、ニップ形成部材24と定着ベルト21との間の熱伝達率よりも小さくするのがよい。これにより、ステー25からニップ形成部材24への熱伝達を抑制し、反対にニップ形成部材24から定着ベルト21への熱伝達を促進することができるので、ニップ形成部材24の過剰な温度上昇を抑制し、熱による劣化や破損を防止することができるようになる。
また、上記各部材の平衡状態における温度関係に、さらに反射部材26の温度をEt7として追加した場合、反射部材26の温度Et7は、ハロゲンヒータ23の温度Et1に次いで高くなるので、Et1>Et7>Et5>Et4>Et2>Et3の関係となる。
以上のように、本発明によれば、遮蔽部材の加熱を抑制することができるので、遮蔽部材の熱による変形を防止することができる。これにより、遮蔽部材の熱変形による機能の低下や、変形した部分と他の部材との干渉を回避することが可能となり、装置の信頼性が向上する。
なお、本発明は、上述の実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。例えば、遮蔽部材の形状は、上述の実施形態に限定されることはない。上述の実施形態では、遮蔽部材の周方向断面を円弧状に形成しているが、円弧状以外の曲面状やストレート部分を有する形状などに形成してもよい。
また、上述の実施形態では、反射部材26とステー25が、遮蔽部材27とハロゲンヒータ23との間に介在して遮蔽部材27の加熱を抑制する加熱抑制部材として機能するが、これら以外の部材を加熱抑制部材として用いてもよい。また、専用の加熱抑制部材を設けてもよい。また、加熱抑制部材の間に隙間がある場合は、その隙間に遮蔽部材を進入させることで、遮蔽部材を加熱源から隠すことも可能である。すなわち、遮蔽部材を加熱源に対して隠す箇所は、加熱抑制部材の裏側(定着ベルト21と対向する面側)に限らない。
また、遮蔽部材の加熱源に対向する面を鏡面にしてもよい。この場合、遮蔽部材の熱反射率を高めることができ、遮蔽部材の加熱を一層抑制することが可能となる。
また、本発明に係る定着装置を搭載する画像形成装置も、図1に示すようなプリンタに限らず、複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等とすることが可能である。
20 定着装置
21 定着ベルト
22 加圧ローラ(対向部材)
23 ハロゲンヒータ(加熱源)
24 ニップ形成部材
25 ステー(加熱抑制部材)
26 反射部材(加熱抑制部材)
27 遮蔽部材
48 遮蔽部
48a 小遮蔽部
48b 大遮蔽部
55 熱輸送部材
U 退避空間部
P 用紙(記録媒体)
特許第4130898号公報 特開2008−58833号公報 特開2008−139779号公報

Claims (13)

  1. 回転可能な無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトを加熱する加熱源と、前記定着ベルトの内周側に配設されたニップ形成部材と、前記定着ベルトの外周側から前記ニップ形成部材に当接して定着ベルトとの間にニップ部を形成する対向部材と、前記加熱源からの熱を遮蔽する遮蔽部材と、前記ニップ形成部材を支持する支持部材とを備える定着装置において、
    前記加熱源を、前記定着ベルトの内周側で、かつ、前記ニップ部の記録媒体搬送方向の上流側に配設し、
    前記支持部材を、前記定着ベルトの内周側で、かつ、前記ニップ部の記録媒体搬送方向の下流側に配設し、
    前記遮蔽部材は、前記加熱源の周囲に配設されると共に、記録媒体通過領域の幅方向全体に渡って周方向で有端に形成され、
    前記遮蔽部材は、その少なくとも一部が前記ニップ部の記録媒体搬送方向上流側に配置されて前記加熱源と直接対向して熱を遮蔽する遮蔽位置と、当該加熱源と直接対向する部分が前記遮蔽位置から前記ニップ部の記録媒体搬送方向下流側に退避して加熱源との間に加熱抑制部材としての前記支持部材が介在するように配設される退避位置との間で移動可能に構成されたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記支持部材は、前記ニップ形成部材から前記対向部材とは反対側に延び、かつ、前記加熱源に対して近い位置と遠い位置とに互いに間隔をあけて配設される部分を有し、
    前記支持部材の前記ニップ形成部材から前記対向部材とは反対側に延びる部分のうち、前記加熱源に対して遠い位置に配置される部分と、前記定着ベルトの内周面との間に、前記遮蔽部材が進入可能な退避空間部を設けた請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記加熱源からの熱を前記定着ベルトへ反射する反射部材を備え、
    前記反射板は、前記支持部材の形状に沿った形状に形成されると共に、前記加熱源に対向する部分と、前記加熱源に対向しない部分とを有する請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記支持部材を、前記ニップ形成部材の記録媒体搬送方向の下流側から、前記対向部材とは反対側に延ばすように形成し、
    前記支持部材の前記対向部材とは反対側に延ばした部分と前記定着ベルトの内周面との間に、前記遮蔽部材が進入可能な退避空間部を設けた請求項1から3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記加熱源からの熱を前記定着ベルトへ反射する反射部材を備え、
    前記反射部材を、前記加熱抑制部材とした請求項1から4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 前記遮蔽部材は、その長手方向両端部にそれぞれ、長手方向幅の小さい小遮蔽部と、長手方向幅の大きい大遮蔽部とを有し、
    遮蔽部材を前記退避位置に移動させた際、少なくとも前記大遮蔽部全体は、前記加熱源との間に前記加熱抑制部材が介在するように配設されるようにした請求項1から5のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 前記遮蔽部材の前記加熱源に対向する面を鏡面にした請求項1から6のいずれか1項に記載の定着装置。
  8. 前記加熱源からの熱を前記定着ベルトへ反射する反射部材を備え、
    前記遮蔽部材の熱容量を、前記反射部材の熱容量よりも大きくした請求項1に記載の定着装置。
  9. 前記遮蔽部材が前記退避位置に移動した際に、当該遮蔽部材が前記加熱抑制部材に接触するように構成した請求項8に記載の定着装置。
  10. 前記加熱抑制部材から前記対向部材へ熱を伝える熱輸送部材を設けた請求項9に記載の定着装置。
  11. 記定着ベルトの温度を所定の温度になるまで加熱する際、
    前記加熱源の昇温速度をVt1、前記定着ベルトの昇温速度をVt2、前記対向部材の昇温速度をVt3、前記ニップ形成部材の昇温速度をVt4、前記支持部材の昇温速度をVt5、前記遮蔽部材の昇温速度をVt6としたとき、
    Vt1>Vt2>Vt3>Vt4>Vt5>Vt6の関係となるように構成した請求項1に記載の定着装置。
  12. 前記加熱源からの熱を前記定着ベルトへ反射する反射部材を備え、
    前記定着ベルトの温度を所定の温度になるまで加熱する際、
    前記反射部材の昇温速度をVt7としたとき、
    Vt1>Vt2>Vt7>Vt3>Vt4>Vt5>Vt6の関係となるように構成した請求項11に記載の定着装置。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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