JP5737532B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
図1に示す画像形成装置1は、カラーレーザープリンタであり、その装置本体の中央には、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kが設けられている。各作像部4Y,4M,4C,4Kは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。
以下、図2に基づき、定着装置20の構成について説明する。
図2に示すように、定着装置20は、定着部材としての定着ベルト21と、定着ベルト21の外周面に当接する対向部材としての加圧ローラ22と、定着ベルト21を加熱する加熱源としてのハロゲンヒータ23と、定着ベルト21の内周側から加圧ローラ22に当接してニップ部Nを形成するニップ形成部材24と、ニップ形成部材24を支持する支持部材としてのステー25と、ハロゲンヒータ23からの熱を定着ベルト21へ反射する反射部材26と、ハロゲンヒータ23からの熱を遮蔽する遮蔽部材27と、定着ベルト21の温度を検知する温度検知手段としての温度センサ28等を備える。
図4に示すように、定着ベルト21の両端部には、それぞれベルト保持部材としてのフランジ部材40が挿入されており、定着ベルト21はこのフランジ部材40によって回転可能に保持されている。また、各フランジ部材40、ハロゲンヒータ23及びステー25は、定着装置20の図示しない一対の側板に固定支持されている。
図5に示すように、遮蔽部材27は、フランジ部材40に取り付けられた円弧状のスライド部材41を介して支持されている。具体的には、遮蔽部材27の端部に設けられた突起27aが、スライド部材41に設けられた孔部41aに挿入されることで、遮蔽部材27がスライド部材41に取り付けられている。また、スライド部材41には凸部41bが設けてあり、その凸部41bがフランジ部材40に設けられた円弧状の溝部40aに挿入されることで、スライド部材41は溝部40aに沿ってスライド移動可能となっている。これにより、遮蔽部材27は、スライド部材41と一体的に、フランジ部材40の周方向に回転移動可能となっている。また、本実施形態では、フランジ部材40及びスライド部材41は、樹脂で構成されている。
図6に示すように、本実施形態では、遮蔽部材27の駆動手段として、駆動源であるモータ42と、複数の伝達ギア43,44,45から成るギア列とを備える。ギア列のうち、一端側のギア43はモータ42に連結され、他端側のギア45はスライド部材41の周方向に設けられたギア部41cに連結されている。これにより、モータ42が駆動すると、その駆動力がギア列を介してスライド部材41に伝達され、遮蔽部材27が回転移動するようになっている。
まず、図7に基づき、遮蔽部材27の形状について詳しく説明する。
図7に示すように、本実施形態の遮蔽部材27は、ハロゲンヒータ23からの熱を遮蔽するために両端部に設けられた一対の遮蔽部48と、遮蔽部48同士を連結する連結部49とを有する。また、両遮蔽部48の間は、ハロゲンヒータ23からの熱を遮蔽せずに放出する開口部50となっているB
図7に示すように、本実施形態では、用紙サイズに応じて加熱領域を変更するため、各ハロゲンヒータ23の発熱部の長さや配設位置を異ならせている。2本のハロゲンヒータ23のうち、一方(図の下側)のハロゲンヒータ23の発熱部23aは、長手方向中央部側に配設され、他方(図の上側)のハロゲンヒータ23の発熱部23bは、長手方向両端部側にそれぞれ配設されている。この例では、中央部側の発熱部23aは、中サイズの通紙幅W2に対応した範囲に配設されており、両端部側の発熱部23bは、中サイズの通紙幅W2以上で、大サイズ及び特大サイズの通紙幅W3,W4を含む範囲に配設されている。
プリンタ本体の電源スイッチが投入されると、ハロゲンヒータ23に電力が供給されると共に、加圧ローラ22が図2中の時計回りに回転駆動を開始する。これにより、定着ベルト21は、加圧ローラ22との摩擦力によって、図2中の反時計回りに従動回転する。
まず、図7に示す中サイズ用紙P2を通紙する場合は、中央部側の発熱部23aのみを発熱させることにより、中サイズの通紙幅W2に対応した範囲のみを加熱する。また、特大サイズ用紙P4を通紙する場合は、中央部側の発熱部23aに加え、両端部側の発熱部23bも発熱させ、特大サイズの通紙幅W4に対応した範囲を加熱する。
本実施形態の場合は、特に、大サイズの通紙幅W3よりも外側の領域において温度上昇しやすいので、大サイズの通紙幅W3よりも外側に温度センサ28を配設することが望ましい(図7参照)。また、本実施形態では、2本のハロゲンヒータ23のうち、上記温度上昇に大きく起因するのは、両端部側に発熱部23bを有するハロゲンヒータ23であるので、このハロゲンヒータ23の発熱部23bと対向する位置に温度センサ28を配設することが望ましい。
図9に示す遮蔽部材27では、両端部側の遮蔽部48が、それぞれ2つの段差部を有する形状に形成されている。すなわち、各遮蔽部48は、長手方向幅の小さい小遮蔽部48aと、長手方向幅の大きい大遮蔽部とで構成されている。大遮蔽部48b同士は、連結部49を介して連結されており、小遮蔽部48aは、大遮蔽部48bの遮蔽側Yに連続して設けられている。また、小遮蔽部48aの互いに対向する内縁、及び大遮蔽部48の互いに対向する内縁は、遮蔽側Yに向かって互いに離れるように傾斜する傾斜部52a,52bとなっており、ここでは、上記図7に示す遮蔽部材27のようなストレート部51は形成されていない。
以下、本発明の特徴部分について、上記各遮蔽部が段差部を1つずつ有する実施形態を例に説明する。
詳しくは、図12は、上記小サイズ用紙P1を通紙する際に、遮蔽部材27を小サイズ用の遮蔽位置(第1遮蔽位置)に移動させた状態を示す図、図13は、上記大サイズ用紙P3を通紙する際に、遮蔽部材27を大サイズ用の遮蔽位置(第2遮蔽位置)に移動させた状態を示す図、図14は、遮蔽部材27を退避位置に移動させた状態を示す図である。また、各図において、(a)は各状態の定着装置の斜視図、(b)は(a)におけるD−D断面図、(c)は(a)におけるE−E断面図、(d)は(a)におけるF−F断面図である。
図15において、縦軸に温度、横軸に連続通紙時間を示す。また、点線Ta1は、熱容量の小さい遮蔽部材を用いた場合の遮蔽部材の温度上昇であり、点線Ta2は、同じく熱容量の小さい遮蔽部材を用いた場合の反射部材の温度上昇である。一方、実線Tb1は、熱容量の大きい遮蔽部材を用いた場合の遮蔽部材の温度上昇であり、実線Tb2は、同じく熱容量の大きい遮蔽部材を用いた場合の反射部材の温度上昇である。また、一点鎖線G1は、遮蔽部材の耐熱温度、一点鎖線G2は、反射部材の耐熱温度を示す。
21 定着ベルト
22 加圧ローラ(対向部材)
23 ハロゲンヒータ(加熱源)
24 ニップ形成部材
25 ステー(加熱抑制部材)
26 反射部材(加熱抑制部材)
27 遮蔽部材
48 遮蔽部
48a 小遮蔽部
48b 大遮蔽部
55 熱輸送部材
U 退避空間部
P 用紙(記録媒体)
Claims (13)
- 回転可能な無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトを加熱する加熱源と、前記定着ベルトの内周側に配設されたニップ形成部材と、前記定着ベルトの外周側から前記ニップ形成部材に当接して定着ベルトとの間にニップ部を形成する対向部材と、前記加熱源からの熱を遮蔽する遮蔽部材と、前記ニップ形成部材を支持する支持部材とを備える定着装置において、
前記加熱源を、前記定着ベルトの内周側で、かつ、前記ニップ部の記録媒体搬送方向の上流側に配設し、
前記支持部材を、前記定着ベルトの内周側で、かつ、前記ニップ部の記録媒体搬送方向の下流側に配設し、
前記遮蔽部材は、前記加熱源の周囲に配設されると共に、記録媒体通過領域の幅方向全体に渡って周方向で有端に形成され、
前記遮蔽部材は、その少なくとも一部が前記ニップ部の記録媒体搬送方向上流側に配置されて前記加熱源と直接対向して熱を遮蔽する遮蔽位置と、当該加熱源と直接対向する部分が前記遮蔽位置から前記ニップ部の記録媒体搬送方向下流側に退避して加熱源との間に加熱抑制部材としての前記支持部材が介在するように配設される退避位置との間で移動可能に構成されたことを特徴とする定着装置。 - 前記支持部材は、前記ニップ形成部材から前記対向部材とは反対側に延び、かつ、前記加熱源に対して近い位置と遠い位置とに互いに間隔をあけて配設される部分を有し、
前記支持部材の前記ニップ形成部材から前記対向部材とは反対側に延びる部分のうち、前記加熱源に対して遠い位置に配置される部分と、前記定着ベルトの内周面との間に、前記遮蔽部材が進入可能な退避空間部を設けた請求項1に記載の定着装置。 - 前記加熱源からの熱を前記定着ベルトへ反射する反射部材を備え、
前記反射板は、前記支持部材の形状に沿った形状に形成されると共に、前記加熱源に対向する部分と、前記加熱源に対向しない部分とを有する請求項1又は2に記載の定着装置。 - 前記支持部材を、前記ニップ形成部材の記録媒体搬送方向の下流側から、前記対向部材とは反対側に延ばすように形成し、
前記支持部材の前記対向部材とは反対側に延ばした部分と前記定着ベルトの内周面との間に、前記遮蔽部材が進入可能な退避空間部を設けた請求項1から3のいずれか1項に記載の定着装置。 - 前記加熱源からの熱を前記定着ベルトへ反射する反射部材を備え、
前記反射部材を、前記加熱抑制部材とした請求項1から4のいずれか1項に記載の定着装置。 - 前記遮蔽部材は、その長手方向両端部にそれぞれ、長手方向幅の小さい小遮蔽部と、長手方向幅の大きい大遮蔽部とを有し、
遮蔽部材を前記退避位置に移動させた際、少なくとも前記大遮蔽部全体は、前記加熱源との間に前記加熱抑制部材が介在するように配設されるようにした請求項1から5のいずれか1項に記載の定着装置。 - 前記遮蔽部材の前記加熱源に対向する面を鏡面にした請求項1から6のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記加熱源からの熱を前記定着ベルトへ反射する反射部材を備え、
前記遮蔽部材の熱容量を、前記反射部材の熱容量よりも大きくした請求項1に記載の定着装置。 - 前記遮蔽部材が前記退避位置に移動した際に、当該遮蔽部材が前記加熱抑制部材に接触するように構成した請求項8に記載の定着装置。
- 前記加熱抑制部材から前記対向部材へ熱を伝える熱輸送部材を設けた請求項9に記載の定着装置。
- 前記定着ベルトの温度を所定の温度になるまで加熱する際、
前記加熱源の昇温速度をVt1、前記定着ベルトの昇温速度をVt2、前記対向部材の昇温速度をVt3、前記ニップ形成部材の昇温速度をVt4、前記支持部材の昇温速度をVt5、前記遮蔽部材の昇温速度をVt6としたとき、
Vt1>Vt2>Vt3>Vt4>Vt5>Vt6の関係となるように構成した請求項1に記載の定着装置。 - 前記加熱源からの熱を前記定着ベルトへ反射する反射部材を備え、
前記定着ベルトの温度を所定の温度になるまで加熱する際、
前記反射部材の昇温速度をVt7としたとき、
Vt1>Vt2>Vt7>Vt3>Vt4>Vt5>Vt6の関係となるように構成した請求項11に記載の定着装置。 - 請求項1から12のいずれか1項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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