JP5737391B2 - 電気掃除機 - Google Patents
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Description
このような電気掃除機は、ある程度集塵部の内部の塵埃を溜める集塵室に塵埃が溜まると、本体より集塵室を取り外し、集塵室の内部に溜まっている塵埃を廃棄することで、内部に塵埃を溜める紙パックフィルターを用いること無く使用することができるものである(例えば、特許文献1参照)。
特に、髪の毛などの軽い塵埃は、完全に空気と分離しきれずに、遠心分離部の内部に残ってしまう場合があり、遠心分離部の内部をメンテナンスすることが可能な集塵部を有する電気掃除機が求められている。
図1は、電気掃除機Cを示す全体図である。
図2は、集塵部20を示す(a)正面図、(b)側面図、(c)断面図である。
尚、図2(b)側面図は、後述する第1の遠心分離部21側から見た図である。また、図2(c)断面図は、後述する左右に並ぶ第1の遠心分離部21と第2の遠心分離部22を左右方向に切断した断面図である。
また、本体10の前部には、後述するホースユニット51が連通して接続する接続開口11が開口している。更に、本体10の上面側部には、接続開口11と連通し、後述する第1の遠心分離部21に形成された塵埃取込開口21cに連通して接続する連通通路12が設けられている。
ホースユニット51は、ホース51aの一端に本体10の接続開口11に対して着脱自在に接続する第1の接続部51bが形成され、他端に延長パイプ52等と接続される第2の接続部51cが形成されており、第2の接続部51cと一体に電気掃除機Cの操作を行う操作部51dが設けられた手元ハンドル51fが設けられている。
床面吸込具53は、床面側に塵埃を吸込む吸込み開口53aが形成されている基体53bと、この基体53bに対して連通して回動自在に設けられ一端に延長パイプ52と接続する接続部53cにより構成され、使用時に清掃面である床面に沿って走行可能となっている。
つまり、被清掃部位から吸上げられた塵埃は、空気と共に塵埃吸込手段50を経て本体10へと流れ込み、その後、集塵部20の内部へと流入する。そして、集塵部20の内部で、空気から塵埃が分離され、塵埃は集塵部20の内部に溜められ、空気は再び本体10内部へと流入し電動送風機を経て排気口より本体外部へと排出される。
尚、床面吸込具53は、被清掃部位に応じて様々な種類のものが用いられ、上記の形態に限るものではない。
集塵部20は、遠心分離部21,22と連通部23と集塵室24,25から構成されている。
まず、遠心分離部21、22は、内部に流入した空気に対して、旋回流を生じさせることにより、内部に流入した空気と塵埃を遠心力で分離する部位であり、第1の遠心分離部21と第2の遠心分離部22から構成されている。
尚、この第1の遠心分離部21と第2の遠心分離部22は、第1の遠心分離部21から第2の遠心分離部22へと空気が流下できるように、連通部23によって連通して接続している。
尚、円筒部21aと円錐部21bは、円筒部21aの断面中心と円錐部21bの断面中心が、集塵部20の長手方向(後述する中心軸M1の軸方向)から見ると、重なるように配置されている。また、円錐部21bの先端は、開口している。
連通開口21dは、第1の遠心分離部21内で塵埃が除去された空気を第1の遠心分離部21から排気する為の開口であり、後述するメッシュ状のフィルター27が設けられている。
塵埃取込開口21cは、円筒部21aの断面形状である円の接線方向に向いて開口している。これにより、第1の遠心分離部21の内部に流入する空気は、円筒部21aの内壁に沿って流れるので、効率よく旋回流が生じやすい構造となっている。
そして、1次的に塵埃が取り除かれた空気は、連通開口21dからフィルター27を通り、後述する連通部23を経て、第2の遠心分離部22へと流下し、第1の遠心分離部21で空気から分離された塵埃は、後述する第1の集塵室24へと送られて溜められる。
つまり、第2の遠心分離部22の外形は、断面形状が円形状となっている。尚、円錐部22aは、円筒部22bの内部にいたって円錐形状を成しており、先端の開口からさらに円筒部22dが接続されている(図10参照)。
尚、円錐部22aと円筒部22bは、円錐部22aの断面中心と円錐部22bの断面中心が、集塵部20の長手方向(後述する中心軸M2の軸方向)から見ると、重なるように配置されている。
この連通開口22cは、第1の遠心分離部21で1次的に塵埃を分離した空気を第2の遠心分離部22内部に取り込むと共に、第2の遠心分離部22内部で2次的に塵埃を分離した空気を本体10に向けて排気する為の開口である。
そして、塵埃が取り除かれた空気は、後述する連通部23に形成された排気路23bを経て本体10へと排出され、塵埃は後述する第2の集塵室25へと送られて溜められる。
まず、第1の遠心分離部21と第2の遠心分離部22は、左右に並んで配置される。この状態において、第1の遠心分離部21を構成する円筒部21aと円錐部21bの断面中心を通る中心軸M1と、第2の遠心分離部22を構成する円錐部22aと円筒部22bの断面中心を通る中心軸M2は、平行となるように第1の遠心分離部21と第2の遠心分離部22が配置されている。
そして、集塵部20を本体10に装着した際に、集塵部20の本体10側の反対となる位置であって、第1の遠心分離部21と第2の遠心分離部22に挟まれた部位には、集塵部20のみ、又は、本体10に集塵部20を取付けた状態で、使用者がこれらを持ち運びする為のハンドル26が設けられている。
また、ハンドル26は、集塵部20と連通部23が接続した状態において、連通部23と重なるように、集塵部20から突出して延びている。これにより連通部23は、外部からの衝突による衝撃から、ハンドル26により保護されている。
この開口部26aは、使用者がハンドル26を握る際に、手を挿入して手かけ位置として用いるものであり、第1の遠心分離部21と第2の遠心分離部22に挟まれた空間、つまり、第1の遠心分離部21の外面と第2の遠心分離部22の外面に囲まれた窪んだ位置である窪み部20aに、集塵部20を側方から見て一部が重なるように開口している。
この様に構成された連通部23は、連通開口21dと連通開口22cが連通路23aで連通されると共に、連通開口22cの中心に排気路23bの開口が位置するように、遠心分離部21,22の上部に設けられる(図10参照)。
各集塵室24,25はそれぞれカップ形状に形成されており、左右に並んで一体にとなって集塵室24,25を成している。そして、それぞれの開口部24a,25aを上方に向けて、遠心分離部21,22の下部に配置される。
この状態において、第1の集塵室24の内部には、円錐部21bが入り込み、第2の集塵室25の内部には、円筒部22dが入り込んでいる。
また、第1の集塵室24と第2の集塵室25の間であって、突出部28が位置する側の反対側には、集塵室24,25を取外した際に使用者が握る第2のハンドル29が突出して設けられている。
次に、集塵部20の集塵室24,25を構成する部位の下端(図5中、左斜め下端)部分には、下方に向いて開口する嵌合凹部34が形成されている。そして、集塵部20の連通部23の上部には、ロック部31が動作自在に設けられている。
このロック部31は、使用者が動作させる為のレバー31aと、このレバー31aの動きに連動して動く係合部31bと、レバー31aの誤動作を防止する為の誤動作防止カバー31cにより構成されている。
そして、ロック部31の係合部31bが係合受部13cに係合することにより、本体10から集塵部20が脱落しないように保持される。
また、ロック部31は、常に閉方向に付勢されている誤動作防止カバー31cで覆われており(図7の状態)、誤動作防止カバー31cを開方向に動作(図8の状態)させない限り、レバー31aを使用者が動作させることができない構造となっている。
まず、隣り合う第1の遠心分離部21と第2の遠心分離部22の間に、集塵部20、又は、本体10に取付けられた状態の集塵部20を持ち運びする為のハンドル26を設けることにより、ハンドル26が集塵部20から突出する量を最低限に抑えることができ、集塵部を小型することができる。
このように、集塵部20からのハンドル26の突出量が小さいので、掃除機全体を小型化できると共に、使用中に掃除機が転倒したり、掃除機を落下させたり、掃除機が障害物に接触しても、ハンドル26の破損を防止することができる。
これにより、集塵部20のハンドルと本体10のハンドルを共通化することができ、掃除機Cの部品点数の低減、軽量化、小型化を行うことができる。
更に、隣り合う遠心分離部21,22の間にハンドル26を位置しているので、複数の遠心分離部を一体に形成して、1つのユニットとした場合、ハンドル26が各遠心分離部を繋ぐ補強部材の役割をはたすことができる。
第1の遠心分離部21と第2の遠心分離部22を有する遠心分離部21,22の連通部23と合わさる側のそれぞれの開口縁には、第1の溝部32が形成されている。この第1の溝部32には、連通部23と遠心分離部21,22が合わさるときに、両部材の間の気密性を保つ為の第1のシール部材32aが圧入により取り付けられている。
これらのシール部材32a,33aは、各溝部32,33から着脱自在に構成されており、水洗いや部品交換などのメンテナンスを行うことができる。
また、集塵室24,25の本体10と着脱する側の部位には、集塵室ロック部37が設けられている。この集塵室ロック部37は、遠心分離部21,22方向に突出する係合爪部37aとこの係合爪部37aを動作させる係合解除ボタン37bから構成されている。
尚、集塵室ロック部37は、集塵室24,25を持ち運ぶ為の第2のハンドル29に設けられている。
つまり、集塵室ロック部37は、集塵室24,25を持ち運ぶ為の第2のハンドル39の遠心分離部21,22と接合する側に設けられ、回動する係合爪部37aが、爪受け部39との係合方向に付勢されており、爪受け部39と係合する構造である。
尚、この状態において、第2のシール部材33aに集塵室24,25の開口縁24b,25bが密着する。これにより、遠心分離部21,22と集塵部24,25は、両部材の間で気密性を保った状態で結合して保持される。
また、係合解除ボタン37bは、集塵室24,25に設けられた第2のハンドル側に位置しているので、集塵部20が本体10の取り付けられている状態では、集塵部20と本体10に挟まれた部位に位置し、使用者が操作をすることができない。
これにより、電気掃除機Cを用いて掃除している際に、誤って係合解除ボタン37bを操作することが無く、集塵室24,25内部に溜めてある塵埃を開放してしまうことが無い。
そして、第1の爪受け部40に第1の爪43が係合し、第2の爪受け部42に第2の爪44が係合することにより、連通部23と遠心分離部21,22が連結した状態で保持される。
ここで、第1の爪43の動きに第2の爪44が連動するように連動棒45は設けられている。これにより、第1の爪受け部40と第1の爪43が係合状態と、第2の爪受け部42と第2の爪44の係合状態を解除する場合、使用者は、第1の爪43を動かして係合状態を解除するだけで、第2の爪44の係合状態を解除することができる。
太線Rで空気の流れを示した図10を参照すると、まず、塵埃取込開口21cから第1の遠心分離部21に流入した塵埃を含んだ空気は、円筒形状であるの第1の遠心分離部21の内壁に沿って、旋回流となって下方向に流れる。
空気から分離された塵埃は、下方向に押され第1の集塵室24に溜め込まれる。空気と分離しきれなかった微細な塵埃は、旋回流の中心を上方に流れ、開口21dに設けられたフィルター27を経て、第1の遠心分離部21から排出され、連通部23を通り、第2の遠心分離部22へと流下する。
空気から分離された塵埃は、第2の集塵室25へと溜め込まれる。塵埃が除去された空気は、旋回流の中心を上方に流れ、連通部23に形成された排気路23bを通り、本体10に開口する排気取入口15から本体10内部へと流下する。
尚、第2の遠心分離部22は、第1の遠心分離部21の内径より小さく構成されているので、第1の遠心分離部21における旋回流より、高速で旋回流が流れる。これにより、第1の遠心分離部21で分離しきれない微細な塵埃を除去可能に構成されている。
このように、フィルター27の形状を円筒形状に構成することで、第1の遠心分離室21の内部で、旋回流が生じやすることができる。また、フィルター27を筒形状とすることで、メッシュ状の開口が形成される面積を広く確保することができ、フィルター27を流れる空気の流れを多くすることができる。
また、ベース部27cの周縁には、外方に向かって開口する断面形状がコ字形状の溝部27dが形成されている。そして、この溝部27dには、シール部材52が設けられている。
次に、シール部材52は、フィルター27を第1の遠心分離部21の連通開口21dに取付けた際に、第1の遠心分離部21の内壁面21hに接合して、フィルター27と第1の遠心分離部21の間に介在する隙間を埋めて、両部間の気密性を確保する為の部材である。
つまり、シール部材52は、溝部27dと第1の遠心分離部21の壁面に囲まれ、第1の遠心分離部21の内部に露出していない状態となっている。
ここで、図13を参照すると、第1の遠心分離部21の連通開口21dの近傍には、第1の遠心分離部21の中心軸M1に対して、常に傾斜する方向に付勢されている回動邪魔板54が設けられている。
つまり、回転邪魔板54は、フィルター27が遠心分離部21,22に取り付けられていない状態では、遠心分離部21,22に対して連通部23の取り付けを阻害する取り付け規制手段となっている。
これにより、回動邪魔板54が中心軸M1とほぼ平行となるように回動されて、遠心分離部21,22に連通部23を取り付ける際に、邪魔板端部55とリブ56が干渉しない位置関係となり、遠心分離部21,22に連通部23を取り付けることが可能となる。
尚、干渉板57はフィルター27を取り外すときの持ち手として利用することが可能である。
集塵室24,25に塵埃が溜まった場合、まず使用者は、集塵部20を本体10より取り外す。その後、ハンドル26を持ち集塵部20を、塵埃を廃棄する場所まで移動する。移動後にハンドル26を片手でもち、もう片方の手で集塵室24,25に設けられた第2のハンドル29を持ちながら、集塵室ロック部37の係合解除ボタン37bを押すことにより、係合爪部37aと爪受け部39の係合が外れ、集塵室24,25と遠心分離部21,22の連結が解除され、集塵室24,25と遠心分離部21,22を分離して、集塵室内部の塵埃を捨てる。
特に、集塵室のハンドル29に、集塵室24,25と遠心分離部21,22の係合状態を解除する集塵室ロック部37が配置されているので、集塵室24,25のハンドル29を握った状態で、遠心分離部21,22から集塵部24,25を分離できる。
これにより、集塵室24,25内部から塵埃をこぼし難く、塵埃の排出作業を、手を汚さず行うことができる。
また、集塵部20は、空気と塵埃を分離する遠心分離室21,22、各遠心分離室を連通する風路となる連通部23、分離した塵埃を溜める集塵室24,25などのように、機能ごとに纏まって分解できるので、分解や組み立て等の作業性がよく、各機能部に適したメンテナンスを行いやすい。
また、遠心分離部21,22から第1のシール部材32aと第2のシール部材33aを取外すことができるので、細部までメンテナンスを行うことも可能である。
しかし本実施の形態の構成であれば、フィルター27を取り外すことができるので、第1の遠心分離室21の内部のメンテナンスを行う容易に行うことができる。
また、シール部材52が第1の遠心分離室21の内部の塵埃の旋回空間に曝されないので、シール部材の劣化を防止することができる。
Claims (7)
- 吸引力を生じさせる電動送風機を内部に有する本体と、該本体に着脱可能なサイクロン
式集塵部を有し、
前記サイクロン式集塵部は、空気と塵埃を分離する複数の遠心分離部と、前記遠心分離部と分割可能であり隣り合う前記遠心分離部を連通する連通部と、前記遠心分離部及び前記連通部と分割可能であり前記遠心分離部で分離した塵埃をためる集塵室と、前記遠心分離部と前記連通部が連結した状態で保持し解除動作が行われることで前記遠心分離部と前記連通部が連結した状態の保持を解除する連通部ロック部と、を備えることを特徴とする電気掃除機。 - 前記サイクロン式集塵部は、前記遠心分離部と前記集塵室とを固定する集塵室ロック部と、前記集塵室ロック部に設けられ操作させることにより前記集塵室ロック部による前記遠心分離部と前記集塵室の固定が解除される係合解除ボタンと、を有し、
前記係合解除ボタンは、前記サイクロン式集塵部が前記本体に取り付けられている状態では前記サイクロン式集塵部と前記本体に挟まれた部位に位置することを特徴とする請求項1に記載の電気掃除機。 - 前記遠心分離部には、前記集塵室と前記連通部とそれぞれ接合する接合部が形成され、該接合部にはシール部材が設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気掃除機。
- 前記集塵室には、該集塵室を持ち運びする為のハンドルが設けられていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電気掃除機。
- 前記複数の遠心分離部のうちの少なくとも1つには、メッシュ状の開口が形成されたフィルターを有し、該フィルターは前記遠心分離部から着脱可能であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の電気掃除機。
- 前記フィルターには溝部が形成され、
該溝部には、前記フィルターが前記遠心分離部に取り付けられた状態において、前記遠心分離部と接合するシール部材が設けられ、
該シール部材は、前記フィルターが前記遠心分離部に取り付けられた状態において、前記フィルターと前記遠心分離部に囲まれていることを特徴とする請求項5に記載の電気掃除機。 - 前記遠心分離部には、前記フィルターが前記遠心分離部に取り付けられていない状態では、前記遠心分離部に対して前記連通部の取り付けを阻害する取り付け規制手段が設けられたことを特徴とする請求項5又は6に記載の電気掃除機。
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