以下に本発明の実施形態に係るカメラモジュールについて説明する。
(第1の実施形態)
以下に、第1の実施形態に係るカメラモジュールの構成について図面を参照しながら説明する。図1は、第1の実施形態に係るカメラモジュール100aの外観斜視図である。図2は、第1の実施形態に係るカメラモジュール100aのブロック図である。
カメラモジュール100aは、図1に示すように、撮像部102、画像処理部104及び光ファイバ50a及び複数の細線同軸線114を備えている。撮像部102と画像処理部104とは、光ファイバ50a及び細線同軸線114により接続されている。
撮像部102は、回路基板106、カメラ(撮像素子)108、I/F回路(変換回路)110及びコネクタ1a,112aを備えている。回路基板106は、互いに対向する主面S11,S12を有している多層配線基板である。回路基板106は、主面S11,S12及び内部に電気回路を有している。主面S11は、z軸方向の正方向側に位置する主面であり、主面S12は、z軸方向の負方向側に位置する主面である。
カメラ108は、図1に示すように、主面S11上に実装されており、光を受けて光の強度に応じた電気信号を生成する、CMOSやCCD等である。本実施形態では、カメラ108は、CMOSであるので、A/Dコンバータを内蔵している。よって、カメラ108から出力される電気信号は、デジタル信号である。
I/F回路110は、図1に示すように、主面S12上に実装され、カメラ108が生成したデジタル信号を、コネクタ1a内に設けられている図2のドライバ30a(詳細については後述する)に適したデジタル信号に変換する。I/F回路110は、z軸方向から平面視したときに、カメラ108と重なっている。I/F回路110は、例えば、半導体集積回路により構成されている。
コネクタ1aは、図1に示すように、主面S12上に実装され、図2に示すように、発光素子12a及びドライバ30aを備えている。コネクタ1aは、z軸方向(すなわち、主面S11の法線方向)から平面視したときに、カメラ108と重なっている。これにより、発光素子12a及びドライバ30aも、z軸方向から平面視したときに、カメラ108と重なっている。
発光素子12aは、コネクタ1aが主面S12上に実装されることによって、主面S12上に実装されており、光ファイバ50aに対して光学的に結合している。発光素子12aは、例えば、レーザダイオードにより構成されている。
ドライバ(駆動回路)30aは、コネクタ1aが主面S12上に実装されることによって、主面S12上に実装されており、I/F回路110を介してカメラ108から出力されてくるデジタル信号に基づいて発光素子12aを駆動する。これにより、発光素子12aは、光信号を光ファイバ50aに対して出力する。ドライバ30aは、コネクタ1aの回路基板、及び、該回路基板上に実装された半導体集積回路及び電子部品により構成されている。
コネクタ112aは、プラグ150a及びレセプタクル152aにより構成されている。コネクタ112aは、z軸方向から平面視したときに、カメラ108と重なっている。レセプタクル152aは、主面S12上に実装されている。プラグ150aは、細線同軸線114の一端に設けられている。プラグ150aは、レセプタクル152aに対して着脱可能に構成されている。これにより、細線同軸線114の一端は、回路基板106に電気的に接続されている。
画像処理部104は、回路基板119、I/F回路(変換回路)120、CPU122及びコネクタ1b,112bを備えている。回路基板119は、互いに対向する主面S13,S14を有している多層配線基板である。回路基板119は、主面S13,S14及び内部に電気回路を有している。主面S13は、z軸方向の正方向側に位置する主面であり、主面S14は、z軸方向の負方向側に位置する主面である。
コネクタ1bは、図1に示すように、主面S14上に実装され、図2に示すように、受光素子12b及び処理回路30bを備えている。コネクタ1bは、z軸方向(すなわち、主面S13の法線方向)から平面視したときに、CPU122と重なっている。これにより、受光素子12b及び処理回路30bも、z軸方向から平面視したときに、CPU122と重なっている。
受光素子12bは、コネクタ1bが主面S14上に実装されることによって、主面S14上に実装されており、光ファイバ50aに対して光学的に結合している。これにより、受光素子12bは、光ファイバ50aを介して撮像部102から送信されてくる光信号を電気信号に変換する。受光素子12bが出力する電気信号は、アナログ信号である。受光素子12bは、例えば、フォトダイオードにより構成されている。
処理回路30bは、コネクタ1bが主面S14上に実装されることによって、主面S14上に実装されており、増幅回路及びシリアルパラレル変換回路により構成されている。増幅回路は、受光素子12bから出力されてくるアナログ信号を増幅する。シリアルパラレル変換回路は、アナログ信号をシリアルのデジタル信号に変換するとともに、シリアルのデジタル信号をパラレルのデジタル信号に変換する。処理回路30bは、コネクタ1bの回路基板、及び、該回路基板上に実装された半導体集積回路及び電子部品により構成されている。
I/F回路120は、図1に示すように、主面S14上に実装され、処理回路30bが生成したデジタル信号を、CPU122に適したデジタル信号に変換する。I/F回路120は、z軸方向から平面視したときに、CPU122と重なっている。I/F回路120は、例えば、半導体集積回路により構成されている。
CPU122は、図1に示すように、主面S13上に実装され、処理回路30b及びI/F回路120を介して受光素子12bから出力されてくる電気信号に対して所定の処理を施す。所定の処理とは、電気信号の画像データをDRAMに記憶する処理、色調補正処理、画像圧縮処理等である。CPU122は、例えば、半導体集積回路により構成されている。
コネクタ112bは、プラグ150b及びレセプタクル152bにより構成されている。コネクタ112bは、z軸方向から平面視したときに、CPU122と重なっている。レセプタクル152bは、主面S14上に実装されている。プラグ150bは、細線同軸線114の他端に設けられている。プラグ150bは、レセプタクル152bに対して着脱可能に構成されている。これにより、細線同軸線114の他端は、回路基板119に電気的に接続されている。以上より、回路基板106と回路基板119とは、細線同軸線114により電気的に接続されている。細線同軸線114には、撮像部102の制御信号及び撮像部102を駆動させるための電力が伝送される。
(コネクタの構成)
次に、コネクタ1a,1bの概略構成について説明する。以下では、コネクタ1aを例にとって説明する。なお、コネクタ1bは、コネクタ1aの発光素子12aが受光素子12bに置換され、ドライバ30aが処理回路30bに置換されただけであるので、説明を省略する。
図3は、コネクタ1aの外観斜視図である。図4は、コネクタ1aからプラグ10を分離した外観斜視図である。図5は、プラグ10の外観斜視図である。図6は、プラグ10の分解斜視図である。図7は、光素子モジュール14及びフェルール17の外観斜視図である。図8は、光素子モジュール14の外観斜視図である。
図3及び図4に示すように、コネクタ1aは、プラグ10、レセプタクル20、ドライバ30a及び回路基板40を備えている。プラグ10は、光ファイバ50aの一端に設けられており、電気信号を光信号に変換する。以下では、光ファイバ50aが延在している方向をx軸方向と定義し、上下方向をz軸方向と定義し、x軸方向及びz軸方向に直交する方向をy軸方向と定義する。x軸方向、y軸方向及びz軸方向は、互いに直交している。
回路基板40は、表面及び内部に電気回路を有しており、図3及び図4に示すように、xy平面に平行な実装面43を有している。また、回路基板40の実装面43には、孔41が設けられている。孔41は、実装面43において、y軸方向の正方向側の辺近傍及びy軸方向の負方向側の辺近傍に互いに対向するように設けられている。回路基板40には、レセプタクル20及びドライバ30aがx軸方向の正方向側から負方向側に向かってこの順に並ぶように実装されている。
光ファイバ50aは、被覆52及び芯線54により構成されている。芯線54は、ガラス又は樹脂からなるコア及びクラッドにより構成されている。被覆52は、UV、フッ素、シリコーン樹脂のいずれかであり、芯線54を被覆している。光ファイバ50aのx軸方向の負方向側の端部では、図5に示すように、被覆52が除去されて芯線54が露出している。
プラグ10は、レセプタクル20に着脱可能に構成されており、図5に示すように、光素子モジュール14、フェルール17及び金属カバー18を有している。
金属カバー18は、一枚の金属板(例えば、リン青銅)がコ字型に折り曲げられて作製されている。金属カバー18は、プラグ10のz軸方向の正方向側の面及びy軸方向の両側の面を構成しており、レセプタクル20に嵌合する。
金属カバー18は、図5及び図6に示すように、上面18a及び側面18b〜18eを含んでいる。上面18aは、z軸に垂直な面であり、長方形状をなしている。側面18b,18cは、上面18aのy軸方向の正方向側の長辺からz軸方向の負方向側に金属カバー18が折り曲げられて形成されている。側面18bは、側面18cよりもx軸方向の負方向側に位置している。側面18d,18eは、上面18aのy軸方向の負方向側の長辺からz軸方向の負方向側に金属カバー18が折り曲げられて形成されている。側面18dは、側面18eよりもx軸方向の負方向側に位置している。
また、金属カバー18には、図4ないし図6に示すように、凹部80〜83が設けられている。凹部80〜83はそれぞれ、図4に示すように、側面18b〜18eに窪みが設けられることにより形成されている。
また、図6に示すように、側面18b〜18eにはそれぞれ、埋め込み部84〜87が設けられている。埋め込み部84〜87は、図5に示すように、フェルール17に埋め込まれている。埋め込み部84,85は、側面18b,18cがy軸方向の負方向側に折り曲げられることにより形成されている。埋め込み部86,87は、側面18d,18eがy軸方向の正方向側に折り曲げられることにより形成されている。
フェルール17は、金属カバー18と共に一体成形されている樹脂部材であり、光ファイバ50aを保持している。
フェルール17は、略直方体状をなしている。図6に示すように、フェルール17のx軸方向の負方向側の面がx軸方向の正方向側に窪むことにより形成されている凹部Gが設けられている。凹部Gのx軸方向の底部は、図7に示すように、x軸に垂直な位置決め面S1を構成している。金属カバー18は、フェルール17のz軸方向の正方向側の面、及び、フェルール17のy軸方向の両側の面を覆っている。
フェルール17の内部には、x軸方向に延在する孔が設けられている。光ファイバ50aは、フェルール17の孔に対して、x軸方向の正方向側から挿入されている。光ファイバ50aの芯線54の先端は、フェルール17の孔を通過して、凹部Gの近傍に位置している。
ここで、図5に示すように、フェルール17が金属カバー18と共に一体成形されることにより、フェルール17と金属カバー18とにより囲まれた空間Spが形成される。より詳細には、空間Spは、フェルール17の凹部Gのz軸方向の正方向側が金属カバー18の上面18aにより覆われることにより、図5に示すように、x軸方向の負方向側に開口を有する直方体状の空間をなしている。
光素子モジュール14は、図8に示すように、発光素子12a、基板13、封止樹脂15、外部端子16a,16b、端子部19a,19b及びビアV1,V2を含んでいる。
発光素子12aは、レーザダイオードであり、光ファイバ50aと光学的に結合する。基板13は、直方体状をなしている樹脂基板である。基板13のx軸方向の正方向側の面上には、以下に説明するように、発光素子12aが実装されている。
外部端子16a,16bは、基板13のx軸方向の負方向側の面にy軸方向の正方向側から負方向側に向かってこの順に並ぶように設けられている。端子部19a,19bは、基板13のx軸方向の正方向側の面にy軸方向の正方向側から負方向側に向かってこの順に並ぶように設けられている。ここで、外部端子16aと端子部19aとは、対向しており、ビアV1によって接続されている。外部端子16bと端子部19bとは、対向しており、ビアV2によって接続されている。また、端子部19a上には、発光素子12aが実装されている。更に、端子部19bと発光素子12aとは、ワイヤWを介してワイヤボンディングによって電気的に接続されている。
封止樹脂15は、透明な樹脂(例えば、透明エポキシ樹脂)からなり、基板13に実装された発光素子12aを封止している。
ここで、光素子モジュール14の製造の際には、複数の基板13がつながったマザー基板上に、複数の発光素子12aがマトリクス状に配列されて実装される。そして、マザー基板上に透明樹脂が塗布されて、封止樹脂15が形成される。これにより、マザーモジュールが形成される。その後、マザーモジュールがダイサー等により個別の光素子モジュール14にカットされる。よって、光素子モジュール14は、直方体状をなしている。以下では、光素子モジュール14のx軸方向の正方向側の面を接触面S2と称す。
以上のように構成された光素子モジュール14は、図5に示すように、フェルール17の空間Spに対してx軸方向の負方向側から圧入される。すなわち、光素子モジュール14は、フェルール17及び金属ケース18によりy軸方向の両側の面及びz軸方向の両側の面を保持される。これにより、光素子モジュール14のy軸方向及びz軸方向の位置決めが行われる。
更に、光素子モジュール14のx軸方向の正方向側の接触面S2は、フェルール17の凹部Gの位置決め面S1に接触する。これにより、光素子モジュール14のx軸方向の位置決めが行われる。その結果、光素子モジュール14は、発光素子12aの所定位置に位置決めされ、光素子モジュール14の発光素子12aは、光ファイバ50aの芯線54と光学的に結合する。
図9は、本体21及びドライバ30aが回路基板40に実装される様子を表した図である。ドライバ30aは、図9に示すように、レセプタクル20の本体21のx軸方向の負方向側において回路基板40の実装面43に実装され、プラグ10によって伝送される信号を処理する。ドライバ30aは、回路素子31、金属キャップ33及び樹脂部35を有している。回路素子31は、回路基板40の実装面43に実装されているチップ型の電子部品であり、発光素子12aを駆動させるための素子である。図9に示すように、回路素子31は、樹脂部35によって封止されている。金属キャップ33は、樹脂部35によって封止された回路素子31を覆うキャップである。金属キャップ33は、z軸方向の正方向側、y軸方向の正方向側及びy軸方向の負方向側から樹脂部35を覆っている。次に、レセプタクル20の構成について説明する。
図10は、レセプタクル20の分解斜視図である。レセプタクル20は、図10に示すように、本体21、ばね端子23a,23b、絶縁部25、固定部材29及び保持部材70〜73を含んでおり、回路基板40上に実装されている。レセプタクル20には、プラグ10がz軸方向の正方向側(上方)から装着される。本体21、固定部材29及び保持部材70〜73は、1枚の金属板が折り曲げられることによって構成されている。
本体21は、プラグ10が装着される筐体である。本体21には、z軸方向の正方向側から見たときに、長方形状をなし、プラグ10がz軸方向の正方向側から装着される開口Oが設けられている。本体21は、プラグ10の周囲を囲む形状(すなわちロ字型)をなしている。より詳細には、開口Oは、辺k,l,m,nによって囲まれている。開口Oにおいて、y軸方向に延在している辺のうち、x軸方向の負方向側の辺が辺kであり、x軸方向の正方向側の辺が辺lである。また、x軸方向に延在している辺のうち、y軸方向の正方向側の辺が辺mであり、y軸方向の負方向側の辺が辺nである。辺kと辺l、辺mと辺nとは、互いに平行である。
本体21は、ロ字型の1枚の金属板が折り曲げられることで構成されている。より詳細には、金属板のx軸方向の正方向側の辺、y軸方向の正方向側の辺の中央部分及びy軸方向の負方向側の辺の中央部分がz軸方向の負方向側に向かって折り曲げられることにより、本体21は構成されている。
図10に示すように、本体21において、辺mの両端には、開口Oからy軸方向の正方向側(外側)へ向かって窪むように切り欠きA,Bが設けられている。切り欠きAは、切り欠きBよりもx軸方向の正方向側に位置している。切り欠きA,Bはそれぞれ、辺mからy軸方向の正方向側へいくにつれて、x軸方向の幅が狭くなる台形状をなしている。本体21において、辺nの両端には、開口Oからy軸方向の負方向側へ向かって窪むように切り欠きC,Dが設けられている。切り欠きCは、切り欠きDよりもx軸方向の正方向側に位置している。切り欠きC,Dはそれぞれ、辺nからy軸方向の負方向側にいくにつれて、x軸方向の幅が狭くなる台形状をなしている。
固定部材29は、図10に示すように、本体21のy軸方向の正方向側の辺及びy軸方向の負方向側の辺においてx軸方向の負方向側の端部に接続されている。固定部材29は、z軸方向に延在しており、図3及び図4に示すように、回路基板40の孔41に圧入される。これにより、レセプタクル20は、回路基板40に実装されている。この際、固定部材29は回路基板40内のグランド導体に接続される。これにより本体21は、グランド電位に保たれる。
保持部材70,71は、辺mの両端に位置し、プラグ10を固定するばね部材である。保持部材70は、保持部材71よりもx軸方向の正方向側に位置している。ここで、保持部材70,71のy軸方向の負方向側の端部を端部70a,71aとし、y軸方向の正方向側の端部を端部70b,71bとする。また、端部70aは、切り欠きA内に位置しており、端部71aは、切り欠きB内に位置している。端部70b,71bは、本体21と接続されている。これによって、保持部材70,71は、x軸方向から見たとき、U字状をなしている。端部70a,71aにおけるx軸方向の幅は、端部70b、71bにおけるx軸方向の幅よりも狭くなっている。すなわち、保持部材70,71は、先端にいくに従って、幅が狭くなる台形状をなしている。
保持部材72,73は、辺nの両端に位置し、プラグ10を固定するばね部材である。保持部材72は、保持部材73よりもx軸方向の正方向側に位置している。ここで、保持部材72,73のy軸方向の正方向側の端部を端部72a,73aとし、y軸方向の負方向側の端部を端部72b,73b(図示せず)とする。また、端部72aは、切り欠きC内に位置しており、端部73aは、切り欠きD内に位置している。端部72b,73bは、本体21と接続されている。これによって、保持部材72,73は、x軸方向から見たとき、U字状をなしている。端部72a,73aにおけるx軸方向の幅は、端部72b、73bにおけるx軸方向の幅よりも狭くなっている。すなわち、保持部材72,73は、先端にいくに従って、幅が狭くなる台形状をなしている。
ばね端子23a,23bは、プラグ10と電気的に接続される信号用の端子である。以下に、ばね端子23a,23bについてより詳細に説明する。
ばね端子23aは、図10に示すように、接触部90a、ばね部91a及び固定部92aによって構成されている。ばね部91aは、接触部90aと固定部92aとを接続し、z軸方向の正方向側から見たときに、折り返し部を有するU字状の板ばねである。ばね部91aの折り返し部は、y軸方向の正方向側に位置している。
ばね端子23bは、図10に示すように、接触部90b、ばね部91b及び固定部92bによって構成されている。ばね部91bは、接触部90bと固定部92bとを接続し、z軸方向の正方向側から見たときに、折り返し部を有するU字状の板ばねである。ばね部91bの折り返し部は、y軸方向の負方向側に位置している。
接触部90a,90bは、ばね端子23a,23bの端部のうちx軸方向の正方向側に位置している端部である。接触部90a,90bはそれぞれ、ばね部91a,91bのx軸方向の正方向側の端部に接続されている。接触部90a,90bは、図4に示すように、z軸方向の正方向側から見たときに、開口O内に位置している。接触部90a,90bは、y軸方向の正方向側から見たときに、逆U字状をなすように折り曲げられて、ばね部91a,91bのx軸方向の正方向側に引き出されている。接触部90a,90bは、プラグ10のx軸方向の負方向側の側面に接触している。より具体的には、接触部90a,90bはそれぞれ、プラグ10の外部端子16a,16bと接触している。ここで、接触部90a,90bはそれぞれ、ばね部91a,91bのx軸方向の正方向側の端部とのなす角度が約45°になるように傾けられている。
固定部92a,92bは、ばね端子23a,23bの端部のうちx軸方向の負方向側に位置している端部であり、x軸方向の負方向側に向かって延びている。固定部92a,92bは、z軸方向の正方向側から見たときに、辺kよりも開口Oの外側に位置している。固定部92a,92bはそれぞれ、ばね部91a,91bのx軸方向の負方向側の端部に接続されている。固定部92a,92bは、レセプタクル20の実装時に、回路基板40のランド(図示せず)に接続され、外部端子として機能する。
以上のように構成されたばね端子23a,23bは、接触部90a,90bが外部端子16a,16bと接触し、固定部92a,92bが回路基板40のランドに接続されることにより、プラグ10と回路基板40との間の信号の伝送を中継する端子として機能している。
絶縁部25は、直方体状をなし、樹脂によって構成されている。絶縁部25は、ばね端子23a,23bと一体成形されている。これによって、ばね端子23a,23bは、本体21と電気的に接続しない状態で本体21に固定されている。より詳細には、絶縁部25のy軸方向の正方向側の側面及びy軸方向の負方向側の側面から、ばね部91a及びばね部91bが引き出され、絶縁部25の背面から、固定部92a,92bが引き出されている。そして、絶縁部25は、絶縁部25の上面28において、本体21に固定されている。
以上のように構成されたレセプタクル20には、プラグ10がz軸方向の正方向側から嵌めこまれる。このとき、図3及び図4に示すように、保持部材70〜73はそれぞれ、凹部80〜83に係合する。更に、ばね端子23a,23bと外部端子16a,16bとは、電気的に接続される。また、プラグ10は、ばね端子23a,23bによって、x軸方向の正方向側に押される。これらによって、プラグ10は、レセプタクル20に固定される。
(効果)
以上のように構成されたカメラモジュール100aによれば、装置の小型化を図ることができる。より詳細には、特許文献1に記載のカメラモジュール500では、撮像素子508と光信号送信回路部510とが横に並んで配置されている。そのため、カメラ本体部502が横方向に長くなってしまう。すなわち、カメラモジュール500が大型化する。
一方、カメラモジュール100aでは、カメラ108は、回路基板106の主面S11上に設けられ、発光素子12a及びドライバ30aは、回路基板106の主面S12上に設けられている。これにより、カメラ108と発光素子12a及びドライバ30aとが横方向に並ぶことがなくなる。そして、発光素子12a又はドライバ30aは、z軸方向(回路基板106の法線方向)から平面視したときに、カメラ108と重ねて配置されることが可能となる。したがって、z軸方向から平面視したときの撮像部102のサイズが小さくなる。よって、カメラモジュール100aの小型化が図られる。
また、カメラモジュール100aでは、CPU122は、回路基板119の主面S13上に設けられ、受光素子12b及び処理回路30bは、回路基板119の主面S14上に設けられている。これにより、CPU122と受光素子12b及び処理回路30bとが横方向に並ぶことがなくなる。そして、受光素子12b又は処理回路30bは、z軸方向(回路基板119の法線方向)から平面視したときに、CPU122と重ねて配置されることが可能となる。したがって、z軸方向から平面視したときの画像処理部104のサイズが小さくなる。よって、カメラモジュール100aの小型化が図られる。
また、カメラモジュール100aは、以下の観点によっても、小型化が図られている。より詳細には、特許文献1に記載のカメラモジュール500では、カメラ本体部502と受信部504とは、光ファイバー・ケーブル506により接続されているが、電気信号線によっては接続されていない。そのため、カメラ本体部502には、撮像素子508等を駆動させるための電力を供給する電池512が設けられている。そのため、特許文献1に記載のカメラモジュール500では、カメラ本体部502が大型化するという問題がある。
一方、カメラモジュール100aでは、回路基板106と回路基板119とは、細線同軸線114により電気的に接続されている。これにより、画像処理部104から撮像部102へと細線同軸線114を介して電力を供給することが可能となる。よって、撮像部102には電池が設けられなくてもよい。その結果、カメラモジュール100aにおいて小型化が図られる。
また、カメラモジュール100aでは、ドライバ30aは、z軸方向から平面視したときに、カメラ108と重なっている。これにより、ドライバ30aとカメラ108との間の距離が短くなり、これらを接続するための配線も短くなる。その結果、カメラ108から出力されたデジタル信号にノイズが混入することが抑制される。
(第1の変形例に係るプラグ)
以下に、第1の変形例に係るプラグの構成について図面を参照しながら説明する。図11は、第1の変形例に係るプラグ150aの外観斜視図である。
プラグ150aは、細線同軸線114の一端に設けられている。また、プラグ150aは、図11の領域α内において、コネクタ1aを内蔵している。すなわち、プラグ150aは、レセプタクル152aに接続されることによって、細線同軸線114と光ファイバ50aとを同時に回路基板106に接続することができる。なお、プラグ150aと同じ構成をプラグ150bが有していてもよい。
(第2の変形例に係るプラグ)
以下に、第2の変形例に係るプラグの構成について図面を参照しながら説明する。図12は、第2の変形例に係るプラグ150aを備えた撮像部102を平面視した図である。
プラグ150aは、細線同軸線114及び光ファイバ50aの一端に設けられている。また、発光素子12aは、プラグ150a内に設けられており、光ファイバ50aと光学的に結合している。更に、発光素子12aは、プラグ150a内に設けられている端子及びレセプタクル152a内に設けられている端子を介して、回路基板106上に設けられているドライバ30aに電気的に接続されている。
以上のように構成されたプラグ150aは、レセプタクル152aに接続されることによって、細線同軸線114と光ファイバ50aとを同時に回路基板106に接続することができる。なお、プラグ150aと同じ構成をプラグ150bが有していてもよい。
(第2の実施形態)
以下に、第2の実施形態に係るカメラモジュール100bの構成について図面を参照しながら説明する。図13は、第2の実施形態に係るカメラモジュール100bの外観斜視図である。
カメラモジュール100bは、細線同軸線114の代わりにフレキシブルプリント配線114’が用いられている点において、カメラモジュール100aと相違する。以上のような構成を有するカメラモジュール100bも、カメラモジュール100aと同じ作用効果を奏することができる。
(第3の実施形態)
以下に、第3の実施形態に係るカメラモジュール100cについて図面を参照しながら説明する。図14は、第3の実施形態に係るカメラモジュール100cの外観斜視図である。図15は、コネクタ1cからプラグ10を分離した外観斜視図である。図16は、コネクタ1cの断面構造図である。ただし、図16では、プラグ10及び回路基板40以外の構成については省略してある。
カメラモジュール100aとカメラモジュール100cとの相違点は、図14に示すように、コネクタ1a,1b,112a,112b、光ファイバ50a及び細線同軸線114の代わりに、コネクタ1c〜1f及び光ファイバ50b,50cが設けられている点である。
まず、光ファイバ50b,50cについて説明する。光ファイバ50b,50cは同じ構成であるので、光ファイバ50bを例に挙げて説明する。
図16に示すように、光ファイバ50bは、被覆52、芯線54、導体被膜55及び被覆56により構成されている。芯線54は、ガラス又は樹脂からなるコア及びクラッドにより構成されている。被覆52は、UV、フッ素、シリコーン樹脂のいずれかであり、芯線54を被覆している。導体被膜55は、被覆52を被覆しているCu等の導体膜である。これにより、導体被膜55は、コア及びクラッドの周囲に設けられている。被膜56は、UV、フッ素、シリコーン樹脂のいずれかであり、導体被膜55を被覆している。光ファイバ50bのx軸方向の負方向側の端部では、図5に示すように、被覆52、導体被膜55及び被膜56が除去されて芯線54が露出している。更に、被膜56が除去されて導体被膜55が露出している。
次に、コネクタ1c〜1fについて説明する。コネクタ1cとコネクタ1fとは同じ構造であるので、説明を省略する。また、コネクタ1d,1eは、コネクタ1cの発光素子12aが受光素子12bに置換され、ドライバ30aが処理回路30bに置換されただけであるので、説明を省略する。
コネクタ1cは、図15及び図16に示すように、接続導体200、ランド電極202及びビアホール導体204が設けられている点において、コネクタ1aと相違点を有している。
接続導体200は、フェルール17のx軸方向の正方向側の面に設けられており、光ファイバ50bが挿入されている孔とフェルール17のz軸方向の負方向側の面との間においてz軸方向に延在している。これにより、接続導体200のz軸方向の正方向側の端部は、光ファイバ50bの導体被膜55に接触している。接続導体200のz軸方向の正方向側の端部と、光ファイバ50bの導体被膜55とは、はんだ203により固定されている。
ランド電極202は、回路基板40のz軸方向の正方向側の面上に設けられている。プラグ10がレセプタクル20に取り付けられると、ランド電極202は、接続導体200のz軸方向の負方向側の端部に接触する。接続導体200のz軸方向の負方向側の端部と、ランド電極202とは、はんだ203により固定されている。
ビアホール導体204は、回路基板40をz軸方向に貫通している。ビアホール導体204のz軸方向の正方向側の端部は、ランド電極202に接続されている。また、ビアホール導体204のz軸方向の負方向側の端部は、コネクタ1cが回路基板106に実装された際に、回路基板106のランド電極(図示せず)に接続される。これにより、回路基板106と回路基板119とは、導体被膜55を介して電気的に接続されている。
以上のように構成されたコネクタ1c〜1f及び光ファイバ50b,50cにより、撮像部102と画像処理部104とが光学的に接続されていると共に電気的に接続されている。そして、コネクタ1c,1d及び光ファイバ50bの芯線54により、撮像部102から画像処理部104へと画像データの光信号が伝送される。また、コネクタ1c,1d及び光ファイバ50bの導体被膜55により、撮像部102と画像処理部104との間において制御信号等の電気信号が伝送される。また、コネクタ1e,1f及び光ファイバ50cの芯線54により、画像処理部104から撮像部102へと制御信号等の光信号が伝送される。また、コネクタ1e,1f及び光ファイバ50cの導体被膜55により、撮像部102と画像処理部104との間において制御信号等の電気信号が伝送される。
以上のような構成を有するカメラモジュール100cも、カメラモジュール100aと同じ作用効果を奏することができる。
なお、光ファイバ50bの導体被膜55又は光ファイバ50cの導体被膜55のいずれか一方を介して、撮像部102に電力が供給されてもよい。
(その他の実施形態)
本発明に係るカメラモジュールは、前記実施形態に係るカメラモジュール100a〜100cに限らず、その要旨の範囲内において変更可能である。
なお、光ファイバ50a〜50cの代わりに、光導波路が用いられてもよい。図17は、光導波路50dの断面構造図である。
光導波路50dは、図17に示すように、コア301a,301b、クラッド303、接着層304、グランド導体305、信号線層306a,306b及び絶縁体層307により構成されている。クラッド303は、3層構造をなしている。コア301a,301bは、クラッド303内に設けられている。コア301a,301bの周囲がクラッド303により囲まれているので、光は、コア301a,301b内を伝送される。
また、クラッド303上には、グランド導体305及び接着層304が積層されている。更に、接着層304上には、信号線層306a,306bが設けられている。信号線層306a,306bには、制御信号や電力などの電気信号が伝送される。
また、回路基板106と回路基板119とは、1枚の基板により構成されていてもよい。この場合、主面S11と主面S13とは同一の主面を形成しており、主面S12と主面S14とは同一の主面を形成している。この場合、回路基板106,119内の電気回路により、撮像部102と画像処理部104との間の制御信号や電力等のやり取りを行うことが可能となる。
(カメラモジュールの利用例)
以下に、カメラモジュール100a〜100cの利用例について図面を参照しながら説明する。カメラモジュールは、携帯電話、ノート型パソコン、デジタルカメラ等に用いることが可能である。図18は、カメラモジュール100aが携帯電話600に適用された例を示した図である。
携帯電話600は、折り畳み型の携帯電話であり、カメラモジュール100a、表示部602、操作部604及びヒンジ606を備えている。表示部602には、液晶パネル608が設けられている。操作部604には、図示しない入力装置及びマザーボード610を備えている。ヒンジ606は、表示部602と操作部604とを接続している。
撮像部102は、表示部602内に設けられている。画像処理部104は、操作部604内に設けられており、マザーボード610に実装されている。光ファイバ50a及び細線同軸線114は、1本に束ねられており、操作部604からヒンジ606を介して表示部602へと引き出されている。
また、図19は、カメラモジュール100aがノート型パソコン700に適用された例を示した図である。
ノート型パソコン700は、カメラモジュール100a、表示部702、操作部704及びヒンジ706を備えている。表示部702には、液晶パネル708が設けられている。操作部704には、図示しない入力装置及びマザーボード710を備えている。ヒンジ706は、表示部702と操作部704とを接続している。
撮像部102は、表示部702内に設けられている。画像処理部104は、操作部704内に設けられており、マザーボード710に実装されている。光ファイバ50a及び細線同軸線114は、1本に束ねられており、操作部704からヒンジ706を介して表示部702へと引き出されている。