JP5735346B2 - 低圧引込絶縁電線 - Google Patents
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Description
この低圧引き込み電線については、特許文献1に示されている。低圧引き込み電線は、この特許文献1の図4に示すようなDVR電線が主に用いられている。このDVR電線50は、三心撚り線の場合、電線51、電線52及び電線53の3心が撚り合わされて構成されている。このDVR電線50は、DVR電線50を構成する3心の電線それぞれを識別できるように、電線51は、導体54に黒色の彩色がされた絶縁体55を被覆して構成され、電線52は、導体56に例えば青色の彩色がされた絶縁体57を被覆して構成され、電線53は、導体58に例えば緑色の彩色がされた絶縁体59を被覆して構成されている。
黒色の彩色がされた絶縁体55はカーボンを含有し黒色に彩色が施されている。また、この黒色の彩色が施された絶縁体55以外の樹脂、すなわち、青色の絶縁体57及び緑色の絶縁体59は、樹脂にカーボンが含有されていない。このため、青色の絶縁体57及び緑色の絶縁体59は、黒色の絶縁体55に比べると樹脂にカーボンが含有されていないため太陽光に含まれる紫外線の遮断効果が少なく、酸化劣化を起こし易い。したがって、電線52,53の絶縁体57,59は屋外で太陽光に晒されると劣化による亀裂が生じ易くなっている。この絶縁体57,59に亀裂が発生すると、電線の絶縁特性が低下し、亀裂部に汚れが付着し、雨水の滞留が生じ、導電部が形成され、絶縁体表面に沿って漏れ電流が流れ、絶縁材料の一部が分解されて炭化物が生成するトラッキング現象が生じることがある。
特許文献2の低圧引込用電線は、特許文献2の図1に示す如く、所定の同じ外径となる円断面形状の3本の絶縁電線11、12、13を撚り合わせて構成されている。そして、この3本の絶縁電線11、12、13の内の1本の絶縁電線11は、導体14周囲に絶縁体15を一層のみ備えて構成されている。さらに、3本の絶縁電線11、12、13の内の他の絶縁電線12、13は、導体14の周囲に内外二層の絶縁体を配設し、外層絶縁体16、17の一部及び内層絶縁体18、19を線心識別可能な所定色によって構成されている。
また、特許文献2の低圧引込用電線1の絶縁電線12は、導体14の周囲に耐トラッキング性に優れた材質製の内層絶縁体18を被覆し、この内層絶縁体18の上に同様に耐トラッキング性に優れた材質製の外層絶縁体16を覆って構成されている。
そして、特許文献2の低圧引込用電線1の絶縁電線13は、導体14の周囲に耐トラッキング性に優れ且つ内層絶縁体18とは色の異なる材質からなる内層絶縁体19を被覆し、その外側に外層絶縁体17を被覆して構成されている。
この色帯部16a、17aは、内層絶縁体18、19と同一色の同一材料で形成されている。
また、特許文献2に記載された低圧引込用電線においては、高密度ポリエチレンを含んだオレフィン系ベース樹脂に難燃剤として金属水酸化物を添加しているため、耐摩耗性難燃剤を添加していないポリエチレンと比べると、耐摩耗性が劣るという問題があり、過度の外傷や衝撃に耐えられないという問題点を有している。
加えて、特許文献2に記載された低圧引込用電線にあっては、長期に渡って使用した際の識別が、ストライプ状の色帯部16a、17aの退色により判別が困難となり、外側絶縁体16、17の表面を削り(退色した外側の部分を削り)、内層絶縁体18、19をの色(着色層)を認識する必要があるため、事故時の識別作業や夜間における識別作業が困難であるという問題点を有している。
前記絶縁電線2,3,4の内の一本の絶縁電線2は、
導体5の上に、金属水酸化物が配合された低密度ポリエチレンを被覆して内層6を形成し、前記内層6の上に、カーボンブラックが配合されて黒色に着色された高密度ポリエチレンを被覆して外層7を形成して絶縁層を構成してなり,
前記絶縁電線2,3,4の内の他の絶縁電線3,4は、
導体8,12の上に、各種の識別色に彩色されると共に、金属水酸化物が配合された低密度ポリエチレンを被覆して内層9,13を形成し、前記内層9,13の上に、該内層9,13の一部の外部に露出させる部分を残し、カーボンブラックが配合されて黒色に着色された高密度ポリエチレンを被覆して外層11,15を形成して絶縁層を構成してなることを特徴とする。
前記絶縁電線21,22,23の内の一本の絶縁電線21は、
導体24の上に、金属水酸化物が配合された低密度ポリエチレンを被覆して内層25を形成し、前記内層25の上に、カーボンブラックが配合されて黒色に着色された高密度ポリエチレンを被覆して外層26を形成して絶縁層を構成し、
前記絶縁電線21,22,23の内の他の絶縁電線22,23は、
導体27,31の上に、カーボンブラックが配合されて黒色に着色されると共に、金属水酸化物を配合された低密度ポリエチレンを被覆して内層28,32を形成し、前記内層28,32の上に、各種の識別色に彩色された高密度ポリエチレンを被覆して外層30,34を形成して絶縁層を構成してなることを特徴とする。
前記絶縁電線21,22,23の内の他の絶縁電線22,23の絶縁層を構成する内層28,32は、前記絶縁電線21,22,23の内の他の絶縁電線22,23の絶縁層を構成する外層30,34から該内層28,32の一部を外部に露出させて形成したものであることを特徴とする。
前記絶縁電線21,22,23の内の他の絶縁電線22,23の絶縁層を構成する外層30,34は、
高密度ポリエチレンに耐候性を向上させる着色剤が配合された識別色を施し、耐候性および長期使用時の識別性を向上させるものであることを特徴とする。
また、本発明によれば、低圧引込用絶縁電線を構成する、識別色が彩色された絶縁電線を、内層と外層の二層によって構成することができるため、内層用の押出機と外層用の押出機の2台の押出機で1つのラインで製造することができるので、容易に製造することができる。
図において、低圧引込用絶縁電線1は、所定の同じ外径となる断面円形状の3本の絶縁電線2、3、4が撚り合わされて構成されている。
この3本の絶縁電線2,3,4の内の1本の絶縁電線2は、導体5の上に金属水酸化物が配合された低密度ポリエチレンを被覆して内層6が形成されている。この内層6の上にカーボンブラックが配合されて黒色に着色された高密度ポリエチレンを被覆して外層7が形成されている。そして、この内層6と外層7とによって絶縁層が構成されている。
外層7は、カーボンブラックが配合されて黒色に着色された高密度ポリエチレンによって構成され、内層6の外周に押出被覆されている。このように外層7には、カーボンブラックが配合されているので、紫外線遮断効果に優れており、高い耐候性を有している。さらに、外層7は、高密度ポリエチレンによって構成されているため、外部からの衝撃に強いものとなっている。
そして、高密度ポリエチレン(HDPE)は、低密度ポリエチレン(密度が0.910g/cm3以上0.930g/cm3未満のポリエチレン)と比較すると物性が異なり、軟化温度は120℃、融点は150℃で、低密度ポリエチレンと比較すると、高温に耐える特性があり、また、引っ張り強さ、フィルムの腰の強さを有している。
金属水酸化物は、自己消化作用と絶縁体の機械的特性とに配慮してポリエチレンに対する配合量が設定されている。本形態においては、特に限定するものでないが、高密度ポリエチレン100重量部に対して金属水酸化物10〜300重量部が配合されるようになっている。金属水酸化物は、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化ジルコニウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムのいずれか一種類、または二種類以上の混合物によって構成されている。
この金属水酸化物の配合によって、内層6は、難燃性を向上させることができ、耐トラッキング性を向上させることができる。
導体8は、特に限定するものではないが本実施例においては軟銅線によって構成されている。
内層9は、他の絶縁電線2,4と区別して接続される絶縁電線3であることを明確に特定するため、識別ができるように各種着色(例えば、青色、緑色等)を施した低密度ポリエチレン(LDPE)が押出被覆されている。したがって、この内層9には、カーボンブラックが配合されていない。このため、内層9は、紫外線遮断効果が小さく、耐候性を有していない。
金属水酸化物は、自己消化作用と絶縁体の機械的特性とに配慮してポリエチレンに対する配合量が設定されている。本形態においては、特に限定するものでないが、低密度ポリエチレン100重量部に対して金属水酸化物10〜300重量部が配合されるようになっている。金属水酸化物は、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化ジルコニウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムのいずれか一種類、または二種類以上の混合物によって構成されている。
この金属水酸化物の配合によって、内層9は、難燃性を向上させることができ、耐トラッキング性を向上させることができる。
なお、本実施例においては、3つの露出部10a,10b,10cを有した内層9が示されているが、内層9の露出部は、3つに限られるものではない。
外層11は、カーボンブラックが配合されて黒色に着色された高密度ポリエチレンによって構成され、内層9の外周に押出被覆されている。この外層11からは、内層9の露出部10a,10b,10cが露出している。
したがって、絶縁電線3を外部から観察すると、外層11は、内層9を形成する樹脂によって構成される露出部10a,10b,10cと外層11とが、長さ方向にストライプ状に形成された状態になっている。
一方、外層11には、内層8のように金属水酸化物が配合されていない。したがって、外層11は、内層9ほどの難燃性はない。
また、絶縁電線3としては、外層11に高密度ポリエチレンを用いることで、施工時に電線を引きずっても絶縁体が容易に白化することがなく、施工時の傷も軽減できる。このように耐外傷性が向上するため、長期間の使用に耐えることができる。
さらに、外層11は、高密度ポリエチレンにカーボンブラックが配合されて黒色に着色されているため、紫外線遮断効果に優れており、高い耐候性を有し、耐トラッキング性に優れている。
導体12は、特に限定するものではないが本実施例においては軟銅線によって構成されている。
内層13は、他の絶縁電線2,3と区別して接続される絶縁電線で4あることを明確に特定するため、識別ができるように各種(例えば、青色、緑色等)の着色を施した低密度ポリエチレン(LDPE)が押出被覆されている。したがって、この内層13には、カーボンブラックが配合されていない。このため、内層13は、紫外線遮断効果が小さく、耐候性を有していない。
金属水酸化物は、自己消化作用と絶縁体の機械的特性とに配慮してポリエチレンに対する配合量が設定されている。本形態においては、特に限定するものでないが、低密度ポリエチレン100重量部に対して金属水酸化物50〜200重量部が配合されるようになっている。金属水酸化物は、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化ジルコニウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムのいずれか一種類、または二種類以上の混合物によって構成されている。
この金属水酸化物の配合によって、内層13は、難燃性を向上させることができ、耐トラッキング性を向上させることができる。
なお、本実施例においては、3つの露出部14a,14b,14cを有した内層13が示されているが、内層13の露出部は、3つに限られるものではない。
外層15は、カーボンブラックが配合されて黒色に着色された高密度ポリエチレンによって構成され、内層13の外周に押出被覆されている。この外層15からは、内層13の露出部14a,14b,14cが露出している。
したがって、絶縁電線4を外部から観察すると、外層15は、内層13を形成する樹脂によって構成される露出部14a,14b,14cと外層15とが、長さ方向にストライプ状に形成された状態になっている。
一方、外層15には、内層13のように金属水酸化物が配合されていない。したがって、外層15は、内層13ほどの難燃性はない。
また、絶縁電線4としては、外層15に高密度ポリエチレンを用いることで、施工時に電線を引きずっても絶縁体が容易に白化することがなく、施工時の傷も軽減できる。このように耐外傷性が向上するため、長期間の使用に耐えることができる。
さらに、外層15は、高密度ポリエチレンにカーボンブラックが配合されて黒色に着色されているため、紫外線遮断効果に優れており、高い耐候性を有し、耐トラッキング性に優れている。
絶縁電線3,4の各電線の識別性は、内層9,13によって構成される識別層の一部の露出部10a,10b,10c,14a,14b,14cが外層11,15から外部に露出するため、外部から容易に識別できるようになっており、確保されている。
このように構成することによって低圧引込用絶縁電線1は、識別部分である内層9,13の露出部10a,10b,10c,14a,14b,14cが、内層9,13を形成する絶縁体と一体化しているため、長期間の使用にあたって、退色しても従来例より識別を容易に行うことができる。
図において、低圧引込用絶縁電線20は、所定の同じ外径となる断面円形状の3本の絶縁電線21,22,23が撚り合わされて構成されている。
この3本の絶縁電線21,22,23の内の1本の絶縁電線21は、導体24の上に金属水酸化物を配合する低密度ポリエチレンを被覆して内層25が形成されている。この内層25の上にカーボンブラックが配合されて黒色に着色された高密度ポリエチレンを被覆して外層26が形成されている。そして、この内層25と外層26とによって絶縁層が構成されている。
すなわち、導体24は、特に限定するものではないが本実施例においては軟銅線によって構成されており、内層25は、金属水酸化物が配合された低密度ポリエチレンによって構成され、外層26は、カーボンブラックが配合されて黒色に着色された高密度ポリエチレンによって構成され、紫外線遮断効果を持たせて導体24の外周に押出被覆されている。
金属水酸化物は、自己消化作用と絶縁体の機械的特性とに配慮してポリエチレンに対する配合量が設定されている。本形態においては、特に限定するものでないが、低密度ポリエチレン100重量部に対して金属水酸化物10〜300重量部が配合されるようになっている。金属水酸化物は、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化ジルコニウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムのいずれか一種類、または二種類以上の混合物によって構成されている。
この金属水酸化物の配合によって、内層25は、難燃性を向上させることができ、耐トラッキング性を向上させることができる。
導体27は、特に限定するものではないが本実施例においては軟銅線によって構成されている。
内層28は、カーボンブラックが配合されて黒色に着色されると共に、金属水酸化物が配合された低密度ポリエチレン(LDPE)が押出被覆されて形成されている。この内層28は、カーボンブラックが配合されて黒色に着色されているため、紫外線遮断効果に優れており、高い耐候性を有している。
さらに、内層28には、金属水酸化物が配合されているので、難燃性を向上させることができ、耐トラッキング性を向上させることができる。
なお、本実施例においては、3つの露出部29a,29b,29cを有した内層28が示されているが、内層28の露出部29a,29b,29cは、3つに限られるものではない。
外層30は、他の絶縁電線21,23と区別して接続される絶縁電線22を明確に特定するため、識別ができるように各種着色(例えば、青色、緑色等)を施した高密度ポリエチレン(HDPE)によって押出被覆されている。このように外層30に高密度ポリエチレンを使用することで、耐摩耗性を向上することができ、白化を抑えることができる。
したがって、絶縁電線22を外部から観察すると、外層30は、内層28を形成する樹脂によって構成される露出部29a,29b,29cと外層30とが、長手方向のストライプ状に形成された状態になっている。
また、外層30を構成する高密度ポリエチレン(HDPE)には、難燃剤である金属水酸化物が配合されていない。このため、外層30そのものによっては、難燃性が内層28ほどなく、耐難燃性の特性を満足することができない。
また、絶縁電線22としての特性である耐候性については、内層28を構成する低密度ポリエチレン(LDPE)にカーボンブラックが配合されることで、満足させるようになっている。
また、絶縁電線22としての特性である耐難燃性(耐トラッキング性)については、外層30によって特性を満足させることができないが、内層28の外周の複数箇所に露出部29a,29b,29cを設け、この露出部29a,29b,29cを外層30から外側に露出させることで所望の特性を満足させるようになっている。
この絶縁電線23は、絶縁電線22と同様の構成となっている。すなわち、導体31は、軟銅線によって構成され、内層32は、カーボンブラックが配合されて黒色に着色された低密度ポリエチレンによって、紫外線遮断効果を持たせて導体31の外周に押出被覆されている。このように内層32は、カーボンブラックが配合されているため、紫外線遮断効果に優れており、高い耐候性を有している。
金属水酸化物は、自己消化作用と絶縁体の機械的特性とに配慮してポリエチレンに対する配合量が設定されている。本形態においては、特に限定するものでないが、低密度ポリエチレン100重量部に対して金属水酸化物10〜300重量部が配合されるようになっている。金属水酸化物は、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化ジルコニウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムのいずれか一種類、または二種類以上の混合物によって構成されている。
この金属水酸化物の配合によって、内層32は、難燃性を向上させることができ、耐トラッキング性を向上させることができる。
なお、本実施例においては、3つの露出部33a,33b,33cを有した内層32が示されているが、内層32の露出部33a,33b,33cは、3つに限られるものではない。
外層34は、他の絶縁電線21,22と区別して接続される絶縁電線23明確に特定するため、識別ができるように各種着色(例えば、青色、緑色等)を施した高密度ポリエチレン(HDPE)によって押出被覆されている。このように外層34に高密度ポリエチレンを使用することで、耐摩耗性を向上させることができ、白化を抑えることができる。
したがって、絶縁電線23を外部から観察すると、外層34は、内層32を形成する樹脂によって構成される露出部33a,33b,33cと外層34とが、長手方向のストライプ状に形成された状態になっている。
また、外層34を構成する高密度ポリエチレン(HDPE)には、難燃剤である金属水酸化物が配合されていない。このため、外層34そのものによっては、難燃性が内層32ほどなく、耐難燃性の特性を満足することができない。
また、絶縁電線23としての特性である耐候性については、内層32を構成する低密度ポリエチレン(LDPE)にカーボンブラックが配合されることで、満足させるようになっている。
また、絶縁電線23としての特性である耐難燃性(耐トラッキング性)については、外層34によって特性を満足させることができないが、内層32の外周の複数箇所に露出部33a,33b,33cを設け、この露出部33a,33b,33cを外層34から外側に露出させることで所望の特性を満足させるようになっている。
表1においては、本願発明と従来例について、「摩耗性」、「白化」、「耐難燃性」、「耐候性」、「識別性」、「生産性」のそれぞれの特性について比較状態が示されている。
『◎』は、従来例よりも優れているもので、『○』は、現行のビニル引込線(DV)以上の特性を示す場合で、『×』は、現行のビニル引込線(DV)と同等の特性を示すものである。
『○』は、外観に「白化」状態が生じたことを、『×』は、外観に「白化」状態が生じないことを示すものである。この外観の異常(白化)は、人間の視覚によって行った。
『○』は、規格を満足した場合を、『×』は、規格を満足しない場合を示している。
『○』は、引張強さが80%以上、引張伸びが80%以上を満足した場合を、『×』は、規格を満足しない場合(引張強さが80%未満、引張伸びが80%未満)を示している。
『◎』は、従来例より視認性が良いもので、『○』は、視認ができるもので、『×』は、視認が困難なものをそれぞれ示している。
『○』は、設備費が低額で、生産準備・生産に時間が掛からない場合を、『×』は、設備費が高額で、生産準備・生産に時間が掛かる場合をそれぞれ示している。
また、絶縁電線22,23の耐候性、耐トラッキング性は、内層28,32にカーボンブラックが配合されて黒色に着色された高密度ポリエチレンに金属水酸化物を配合した樹脂を使用することで、従来の低圧引込用絶縁電線と同様の特性を有することができる。
そして、絶縁電線22,23の耐摩耗性(白化の抑制)は、外層30,34に高密度ポリエチレンを使用することで、従来の低圧引込用絶縁電線よりも高い特性を有することができる。
Claims (4)
- 絶縁電線を複数本撚り合わせてなる低圧引込用電線において,
前記絶縁電線の内の一本の絶縁電線は、
導体の上に、金属水酸化物が配合された低密度ポリエチレンを被覆して内層を形成し、前記内層の上に、カーボンブラックが配合されて黒色に着色された高密度ポリエチレンを被覆して外層を形成して絶縁層を構成してなり,
前記絶縁電線の内の他の絶縁電線は、
導体の上に、各種の識別色に彩色されると共に、金属水酸化物が配合された低密度ポリエチレンを被覆して内層を形成し、前記内層の上に、該内層の一部の外部に露出させる部分を残し、カーボンブラックが配合されて黒色に着色された高密度ポリエチレンを被覆して外層を形成して絶縁層を構成して
なることを特徴とする低圧引込用絶縁電線。 - 絶縁電線を複数本撚り合わせてなる低圧引込用電線において,
前記絶縁電線の内の一本の絶縁電線は、
導体の上に、金属水酸化物か配合された低密度ポリエチレンを被覆して内層を形成し、前記内層の上に、カーボンブラックが配合されて黒色に着色された高密度ポリエチレンを被覆して外層を形成して絶縁層を構成してなり、
前記絶縁電線の内の他の絶縁電線は、
導体の上に、カーボンブラックが配合されて黒色に着色されると共に、金属水酸化物が配合された低密度ポリエチレンを被覆して内層を形成し、前記内層の上に、各種の識別色に彩色された高密度ポリエチレンを被覆して外層を形成して絶縁層を構成して
なることを特徴とする低圧引込用絶縁電線。 - 請求項2に記載の低圧引込用絶縁電線において,
前記絶縁電線の内の他の絶縁電線の絶縁層を構成する内層は、前記絶縁電線の内の他の絶縁電線の絶縁層を構成する外層から該内層の一部を外部に露出させて形成したものである
ことを特徴とする低圧引込用絶縁電線。 - 請求項2又は3に記載の低圧引込用絶縁電線において,
前記絶縁電線の内の他の絶縁電線の絶縁層を構成する外層は、
高密度ポリエチレンに耐候性を向上させる着色剤が配合された識別色を施し、耐候性および長期使用時の識別性を向上させるものである
ことを特徴とする低圧引込用絶縁電線。
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