JP5735294B2 - 液中貯蔵装置及び方法並びに淡水製造貯蔵システム - Google Patents
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特許文献1(実公平3−3518号公報)の水中貯蔵装置は、外袋と内袋を有している。内袋に被貯蔵流体を貯蔵する。外袋と内袋の間に体積調整用の液体を充填する。内袋内の被貯蔵流体の体積に応じて、内袋が膨張又は収縮し、これに伴なって、外袋と内袋の間の体積調整用の液体が出し入れされる。外袋には複数の浮力調節装置が設けられ、かつアンカーによって外袋が水底に繋留されている。
また、本発明方法は、環境液より比重が小さい被貯蔵流体を前記環境液中に貯蔵する液中貯蔵方法であって、第1貯蔵室と第2貯蔵室を有する可撓性膜からなる袋の前記第1貯蔵室に前記被貯蔵流体を貯蔵し、前記第2貯蔵室には前記環境液より比重が大きい平衡流体を貯蔵し、前記袋を前記環境液中に配置することを特徴とする。
これによって、袋の第1貯蔵室内の被貯蔵流体は浮力が重力より大きくて浮こうとし、第2貯蔵室内の平衡流体は重力が浮力より大きくて沈もうとする。これらの力をバランスさせることで、液中貯蔵装置の袋を環境液中(海中等)の所望の水深範囲内に浮遊させることができる。或いは、袋を環境液底(海底等)に沈めて設置することもできる。第1、第2貯蔵室ひいては被貯蔵流体と平衡流体を袋の広い範囲に行き渡らせることで、袋の広い範囲ないしは略全域において被貯蔵流体の浮力を平衡流体の沈力で抑えてバランスをとることができ、袋の局所に張力が集中するのを回避又は緩和できる。一般に水中は水面より流れが安定しているため、袋が破損するおそれが小さい。船舶の航行の邪魔になることも少ない。また、袋を繋留する必要がなく、繋留したとしても袋に作用する局所的な張力を軽減できる。
第1貯蔵室内の被貯蔵流体の貯蔵量と第2貯蔵室の平衡流体の貯蔵量を調節することによって、液中貯蔵装置の袋全体に作用する浮力と重力のバランスを取ることができる。例えば、被貯蔵流体及び平衡流体が貯蔵された袋全体の重量と体積の比が環境液の密度とほぼ等しくなるよう調節することによって、袋全体の比重を環境液の比重とほぼ等しくなるようにでき、環境液中の袋に作用する浮力と重力を互いにほぼ相殺することができる。これによって、袋の水深を簡単に操作することができる。
前記隔膜が前記袋内を上下に仕切り、前記隔膜より上側に前記第2貯蔵室が配置され、前記隔膜より下側に前記第1貯蔵室が配置されることが好ましい。これによって、袋内の上側部に平衡流体が配置され、袋内の下側部に被貯蔵流体が配置される。
袋内の上側部の平衡流体は沈もうとし、袋内の下側部の被貯蔵流体は浮こうとするため、袋に作用する張力を十分に小さくできる。
前記袋が、扁平状であり、前記第1貯蔵室と前記第2貯蔵室とが前記袋の厚さ方向に区画されていてもよい。つまり、前記袋が、扁平状であり、前記第1貯蔵室と前記第2貯蔵室とが前記袋の厚さ方向に並ぶように配置されていてもよい。これによって、袋の略全域に被貯蔵流体と平衡流体を行き渡らせることができ、被貯蔵流体の浮力を袋の略全域で抑えることができ、袋に作用する張力を一層低減できる。
前記環境液が海水であり、前記被貯蔵流体が石油であり、前記平衡流体が海水より塩分濃度が高い濃塩水であってもよい。
前記所定範囲は、船舶の航行に支障がない水深であり、かつ可能な限り海面近くに設定することが好ましい。
前記所定範囲は、前記袋を設置した付近の海上を航行する可能性のある船舶の吃水より例えば5m〜10m程度の深さになるよう設定するのが好ましい。小型船舶用の港湾の場合、前記所定範囲は、海面から例えば5m〜10m程度の深さにしてもよい。
海中に配置される可撓性膜からなる袋を含み、前記袋の内部に第1貯蔵室と第2貯蔵室とが設けられ、前記第1貯蔵室には淡水が貯蔵され、前記第2貯蔵室には海水より高塩分濃度の濃塩水が貯蔵される液中貯蔵装置と、
海水から水分を分離して淡水を製造する淡水製造装置と、
を備え、前記淡水製造装置における淡水の出口ポートと、前記第1貯蔵室とが、淡水路にて接続され、前記淡水製造装置における水分を分離した後の海水の出口ポートと前記第2貯蔵室とが、濃塩水路にて接続されていることを特徴とする。
これによって、淡水製造装置で生成した淡水を、その出口ポートから淡水路を経て液中貯蔵装置の第1貯蔵室に供給でき、第1貯蔵室内に被貯蔵流体として貯蔵することができる。
淡水製造装置において、水分を分離した後の海水は塩分濃度が高くなり、濃塩水になる。この濃塩水を出口ポートから濃塩水路を経て液中貯蔵装置の第2貯蔵室に供給する。これによって、淡水製造装置で生成された濃塩水を前記平衡流体として第2貯蔵室に貯蔵でき、袋のバランサーとして利用することができる。
さらに、濃塩水の塩分濃度(ひいては比重)に応じて、濃塩水の供給流量と淡水の供給流量の比を調節することによって、液中貯蔵装置の袋全体に作用する浮力と重力のバランスを取ることができる。例えば、充填後の袋全体の重量と体積の比が海水の密度とほぼ等しくなるよう、濃塩水の供給量と淡水の供給量を調節することによって、袋全体の比重を海水の比重とほぼ等しくなるようにでき、海水中の袋に作用する浮力と重力を互いに相殺することができる。そのために、充填後の袋を小さい力で海中に浮遊させて設置でき、または海底に沈めて設置することができる。
これに対して、本淡水製造貯蔵システムによれば、水源設備の貯水量が充分に大きいときは、淡水製造装置にて生産した淡水を液中貯蔵装置に貯蔵することができる。そして、水源設備の貯水量が不足してきたときは、淡水製造装置からの淡水に加えて、液中貯蔵装置に貯蔵されている淡水をも供給することで、淡水供給量を増やすことができる。したがって、淡水製造装置を比較的小さい造水量で定常運転することができ、淡水製造装置の規模を上記定常運転の造水量に合わせて決定できる。この結果、淡水製造装置を小型化できる。
図1〜図3は、本発明の第1実施形態を示したものである。図3に示すように、液中貯蔵装置1は、被貯蔵流体3を環境液2中に貯蔵する装置である。ここでは、被貯蔵流体3は、淡水である。例えば、液中貯蔵装置1は、防波堤で囲まれた港湾内の海中に設置される。環境液2は、海水である。海水の水に対する比重は約1.04である。したがって、被貯蔵流体3(淡水)は、環境液2(海水)より比重が小さい軽比重流体である。
淡水3と海水2の比重差の絶対値が、濃塩水4と海水2の比重差の絶対値とは異なっていてもよい。淡水3と海水2の比重差の絶対値が、濃塩水4と海水2の比重差の絶対値より大きくてもよく、小さくてもよい。
袋10内の軽比重の淡水3は、浮力が重力より大きくて浮こうとする。一方、袋10内の重比重の濃塩水4は、浮力が重力より小さくて沈もうとする。これらの力をバランスさせることで、液中貯蔵装置1を海水2中に浮遊させることができる。一般に海中は海面より流れが安定しているため、袋10が破損するおそれが小さいく、袋10を繋留する必要もない。たとえ繋留したとしても、袋10に作用する局所的な張力を軽減できる。
各貯蔵室11,12ひいては各流体3,4を袋10の略全域に行き渡らせることで、袋10の略全域で被貯蔵流体3の浮力と平衡流体4の沈力とのバランスをとることができ、袋10の局所に張力が集中するのを確実に回避できる。特に、筒状の袋10を軸方向に長くし、かつ各流体3,4を袋10の軸方向に行き渡らせることで、袋10の局所に過大な張力が印加されるのを確実に回避できる(下式1参照)。これによって、袋10を大きくして、被貯蔵流体3の貯蔵量を大きくできる。かつ、袋本体19の厚さを十分に小さくでき、袋材料の所要量を小さくできる。
図3に示すように、液中貯蔵装置1の水深は、当該液中貯蔵装置1の設置場所付近での船舶5の航行に支障が生じない深さにすることが好ましく、船舶5の航行に支障が生じない範囲内で出来るだけ浅い水深であることがより好ましい。例えば、液中貯蔵装置1の水深は、船舶5の吃水より5m〜10m程度深ければよい。漁港等の小型の船舶しか航行しない港湾の場合、液中貯蔵装置1の水深は、海面から5m〜10m程度で十分である。
液中貯蔵装置1の設置場所が、河口に面した港湾等のように河川の水が流れ込む海域である場合、海底部の海水の密度(塩分濃度、比重)と上部ないしは海面部の海水の密度に差ができる。したがって、このような場所では、液中貯蔵装置1全体の重量と体積の比が、海底部の海水密度より小さく、かつ上部の海水密度より大きくなるよう、濃塩水4の塩分濃度(比重)や淡水3と濃塩水4の体積比を調節することによって、液中貯蔵装置1を海水の密度が不連続に変化する深さ付近に浮遊させることができる。
T=ρgV/(2L) (式1)
したがって、袋10の軸方向の長さLを十分に大きくすることによって、袋10にかかる張力を軽減できる。また、張力を袋10の周方向にほぼ一様にすることができ、袋10のくびれ部分10a(ひいては隔膜13)に張力が集中するのを防止できる。なお、式1において、ρは、淡水3と海水2の密度差又は濃塩水4と海水2の密度差である。例えば、濃塩水4の塩分濃度が7wt%のとき、淡水3と海水2の密度差と、濃塩水4と海水2の密度差は互いに等しく、ρ=40kg/m3である。gは、重力加速度である。Vは、淡水3の貯蔵量又は濃塩水4の貯蔵量であり、V≒π(W/2)2L=L0 2L/(16π)である。袋10の材質がポリエチレン膜である場合、その破壊強度E0は、E0=20×106[pa]程度であり、必要な最小膜厚d0は、d0=T/E0=ρgL0 2/(32πE0)=1.95×10−5L0 2[m]である。袋10の幅WをW=1.6[m]とすると、周長L0は、L0=10[m]であり、最小膜厚d0は、d0=1950[μm]になる。そこで、安全率を約2倍取り、袋本体10の膜厚は4000μm程度にするのがよい。袋10の長さLをL=100mとすると、袋本体19の膜材料の総体積は4m3、淡水貯蔵量Vは、V=79.6m3、袋本体19の単位膜材料体積あたりの淡水貯蔵量rは、r≒19.9になる。また、袋本体19の膜材料として、内部に繊維を埋入して破壊強度を10倍にした膜材料を使用すると、膜厚を上記の10分の1の0.4mmにできるから、r=199になる。
図4及び図5は、本発明の第2実施形態を示したものである。図4に示すように、第2実施形態では、袋10X内の隔膜13より下側に第1貯蔵室11が配置され、隔膜13より上側に第2貯蔵室12が配置されている。したがって、袋10X内の下側部分に被貯蔵流体の淡水3が貯蔵され、袋10X内の上側部分に平衡流体の濃塩水4が貯蔵されている。
第1貯蔵室11が、軸方向と幅方向のうちどちらか一方向にだけ分割されていてもよい。
第2貯蔵室12が、軸方向と幅方向のうちどちらか一方向にだけ分割されていてもよい。
袋10Xの軸方向の両端部及び幅方向の両端部は共に半円状に膨らんでいる。
また、袋10Xの周縁部が全周にわたって半円状に膨らんでいるため、隔膜13に作用する張力を一層低減できる。したがって、隔膜13の厚さを十分に小さくできる。
さらに、貯蔵室11,12を隔膜部14,15によって複数の室部16,17に仕切ることによって、袋10Xの扁平形状及び姿勢を安定させることができる。特に、重比重の濃塩水4が袋10Xの上側部に配置され、軽比重の淡水3が袋10Xの下側部に配置されていても、袋10Xを扁平状に保ち、かつほぼ水平な姿勢に維持することができる。例えば上側の第2貯蔵室12が下側の第1貯蔵室11の中央部にめり込んだり、袋10Xが上下にひっくり返ったりするのを防止できる。
T=ρgH2/2 (式2)
となる。したがって、各貯蔵室11,12の高さHひいては袋10Xの厚さを小さくすることによって、袋10Xにかかる張力を軽減できる。袋10Xの長さL及び幅Wを大きくすることによって、淡水貯蔵量を大きくできる。袋10Xの材質がポリエチレン膜である場合、その破壊強度E0は、E0=20×106[pa]程度であり、必要な最小膜厚d0は、d0=T/E0=ρgH2/(2E0)=9.8×10−6H2[m]である。貯蔵室11,12の高さHをH=2.8[m]とすると、最小膜厚d0は、d0=76.9[μm]になる。そこで、安全率を約2倍取り、袋本体10の膜厚は150μm程度にするのがよい。袋10の長さL及びWをL=W=100mとすると、袋本体19の膜材料の体積は3m3、淡水貯蔵量Vは、V=28000m3、袋本体19の単位膜材料体積あたりの淡水貯蔵量rは、r=9333になる。
可逆式送液ポンプ23に代えて、単方向の送液ポンプ23と方向制御弁とを組み合わせて連結管22内の流れ方向を切り替えることにしてもよい。
なお、膜ユニット70は、逆浸透圧方式に限られず、蒸留膜を含む膜蒸留方式などであってもよい。膜蒸留方式の場合、海水を加熱し、海水中の水蒸気を蒸留膜に通して取り出す。
海水汲み上げポンプ61を駆動することによって、海水2を取り入れ口51aに取り込んで取り入れ管51に沿って汲み上げ、淡水製造装置70へ送る。淡水製造装置70では、前処理部74によって上記海水中の不純物を除去する。清浄後の海水を加圧ポンプ75にて加圧して膜ユニット70へ導入する。この導入海水を膜ユニット70によって濃塩水と淡水とに分離する。濃塩水は、出口ポート72から濃塩水管52へ導出する。淡水は、出口ポート73から淡水管53へ導出し、消毒部76によって消毒する。管52,53内の上記濃塩水及び淡水は、加圧ポンプ75によって高圧に維持され、流通力が確保されている。
例えば、被貯蔵流体3は淡水に限られない。被貯蔵流体3が石油であってもよい。被貯蔵流体3が石油であり、平衡流体4が海水より高塩分濃度の濃塩水であってもよい。
被貯蔵流体3は液体に限られず、気体であってよい。例えば、被貯蔵流体3が天然ガスであってもよい。
環境液が石油であってもよい。液中貯蔵装置の袋を石油タンク内に設置してもよい。
筒状の袋10の軸方向(延び方向)は、直線状に限られず、湾曲又は屈曲していてもよい。
袋10Xの平面視形状は四角形に限られず、円形、四角形以外の多角形であってもよい。
袋10,10Xの第1貯蔵室11だけが隔膜部14にて複数の室部16に仕切られていてもよい。
袋10,10Xの第2貯蔵室12だけが隔膜部15にて複数の室部17に仕切られていてもよい。
隔膜部14と隔膜部15が袋10,10Xの軸方向及び幅方向にずれていてもよい。室部16の数と室部17の数が一致していなくてもよい。
1 液中貯蔵装置
2 海水(環境液)
3 淡水(被貯蔵流体)
4 濃塩水(平衡流体)
5 船舶
6 魚
7 淡水製造装置
10,10x 袋
10a くびれ部分
10e 凹み部分
11 第1貯蔵室
12 第2貯蔵室
13 隔膜
14,15 隔膜部
16,17 室部
18 繋留突片
19 袋本体
20 調節手段
21 補助容器
22 連絡管(授受手段)
23 可逆式送液ポンプ(授受手段)
24 水深センサ
25 制御部
26 枝管
27 補助容器
30 繋留ロープ(調節手段)
31 アンカー
40 網状漁礁部材
41,42 長片状漁礁部材
51 海水取り入れ管
51a 海水取り入れ口
52 濃塩水管(濃塩水路)
52b 枝管
53 淡水管(淡水路)
53b 枝管
54 弁ユニット
55 排出管
56 弁ユニット
57 出力管
61 海水汲み上げポンプ
62,63 ポンプユニット
70 膜ユニット
71 海水入口ポート
72 濃塩水出口ポート
73 淡水出口ポート
74 前処理部
75 加圧ポンプ
76,77 消毒部
Claims (16)
- 環境液より比重が小さい被貯蔵流体を前記環境液中に貯蔵する液中貯蔵装置であって、
前記環境液中に配置される可撓性膜からなる袋を備え、前記袋の内部に第1貯蔵室と第2貯蔵室とが設けられ、前記第1貯蔵室には前記被貯蔵流体が貯蔵され、前記第2貯蔵室には前記環境液より比重が大きい平衡流体が貯蔵されることを特徴とする液中貯蔵装置。 - 前記袋が、前記第1貯蔵室と前記第2貯蔵室とを仕切る隔膜を有していることを特徴とする請求項1に記載の液中貯蔵装置。
- 前記隔膜が前記袋内を上下に仕切り、前記隔膜より上側に前記第2貯蔵室が配置され、前記隔膜より下側に前記第1貯蔵室が配置されることを特徴とする請求項2に記載の液中貯蔵装置。
- 前記第1貯蔵室又は前記第2貯蔵室が、隔膜部によって複数の室部に区画されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の液中貯蔵装置。
- 前記袋が、筒状であり、前記第1貯蔵室と前記第2貯蔵室とが前記袋の軸方向と直交する方向に並ぶように配置されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の液中貯蔵装置。
- 前記袋が、扁平状であり、前記第1貯蔵室と前記第2貯蔵室とが前記袋の厚さ方向に並ぶように配置されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の液中貯蔵装置。
- 前記環境液が海水であり、前記被貯蔵流体が淡水であり、前記平衡流体が海水より塩分濃度が高い濃塩水であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の液中貯蔵装置。
- 前記環境液が海水であり、前記被貯蔵流体が石油であり、前記平衡流体が海水より塩分濃度が高い濃塩水であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の液中貯蔵装置。
- 前記袋の水深を測定する水深センサと、前記第2貯蔵室又は前記第1貯蔵室に接続された補助容器と、前記第2貯蔵室又は前記第1貯蔵室と前記補助容器との間で濃塩水又は淡水を授受させる授受手段と、前記水深センサの検出値に基づいて、前記袋の水深が前記所定範囲になるように前記授受手段を操作する制御部とを備えたことを特徴とする請求項7または8に記載の液中貯蔵装置。
- 前記袋の外周に漁礁部材を設けたことを特徴とする請求項7〜9の何れか1項に記載の液中貯蔵装置。
- 環境液より比重が小さい被貯蔵流体を前記環境液中に貯蔵する液中貯蔵方法であって、
第1貯蔵室と第2貯蔵室を有する可撓性膜からなる袋の前記第1貯蔵室に前記被貯蔵流体を貯蔵し、前記第2貯蔵室には前記環境液より比重が大きい平衡流体を貯蔵し、前記袋を前記環境液中に配置することを特徴とする液中貯蔵方法。 - 前記第2貯蔵室を上側にし、前記第1貯蔵室を下側にすることを特徴とする請求項11に記載の液中貯蔵方法。
- 前記袋を、防波堤が設けられた港湾の海中に設置することを特徴とする請求項11又は12に記載の液中貯蔵方法。
- 前記袋の水深が所定範囲になるよう、前記被貯蔵流体と前記平衡流体の体積比を調節することを特徴とする請求項11〜13の何れか1項に記載の液中貯蔵方法。
- 海水から淡水を製造して貯蔵する淡水製造貯蔵システムであって、
海中に配置される可撓性膜からなる袋を含み、前記袋の内部に第1貯蔵室と第2貯蔵室とが設けられ、前記第1貯蔵室には淡水が貯蔵され、前記第2貯蔵室には海水より高塩分濃度の濃塩水が貯蔵される液中貯蔵装置と、
海水から水分を分離して淡水を製造する淡水製造装置と、
を備え、前記淡水製造装置における淡水の出口ポートと前記第1貯蔵室とが、淡水路にて接続され、前記淡水製造装置における水分を分離した後の海水の出口ポートと前記第2貯蔵室とが、濃塩水路にて接続されていることを特徴とする淡水製造貯蔵システム。 - 前記淡水路から淡水の出力路が分岐し、前記濃塩水路から濃塩水の排出路が分岐していることを特徴とする請求項15に記載の淡水製造システム。
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