JP5735253B2 - 航空機のステアリング装置の制御方法、並びに航空機のステアリング装置及びこれを備えた航空機 - Google Patents

航空機のステアリング装置の制御方法、並びに航空機のステアリング装置及びこれを備えた航空機 Download PDF

Info

Publication number
JP5735253B2
JP5735253B2 JP2010235169A JP2010235169A JP5735253B2 JP 5735253 B2 JP5735253 B2 JP 5735253B2 JP 2010235169 A JP2010235169 A JP 2010235169A JP 2010235169 A JP2010235169 A JP 2010235169A JP 5735253 B2 JP5735253 B2 JP 5735253B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
aircraft
angular position
ground
steering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010235169A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012086673A (ja
Inventor
和生 多田
和生 多田
一志 古市
一志 古市
雄太郎 南
南  雄太郎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Precision Products Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Precision Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Precision Products Co Ltd filed Critical Sumitomo Precision Products Co Ltd
Priority to JP2010235169A priority Critical patent/JP5735253B2/ja
Priority to US13/275,571 priority patent/US8630750B2/en
Priority to EP11185897.3A priority patent/EP2444318B1/en
Publication of JP2012086673A publication Critical patent/JP2012086673A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5735253B2 publication Critical patent/JP5735253B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64CAEROPLANES; HELICOPTERS
    • B64C25/00Alighting gear
    • B64C25/32Alighting gear characterised by elements which contact the ground or similar surface 
    • B64C25/50Steerable undercarriages; Shimmy-damping
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05DSYSTEMS FOR CONTROLLING OR REGULATING NON-ELECTRIC VARIABLES
    • G05D1/00Control of position, course or altitude of land, water, air, or space vehicles, e.g. automatic pilot
    • G05D1/0083Control of position, course or altitude of land, water, air, or space vehicles, e.g. automatic pilot to help an aircraft pilot in the rolling phase

Description

本発明は、地上走行中に航空機の操舵輪の角度位置を変えて進行方向を変更するステアリング装置の制御方法、並びに当該ステアリング装置及びこれを備えた航空機に関する。
従来、前記ステアリング装置として、例えば、特開2008−168656号公報に開示されたものが知られている。このステアリング装置は、操舵輪を駆動してその角度位置を変える駆動機構と、操舵輪の実角度位置(実際の角度位置)を検出するための角度位置検出センサと、操縦者が操舵輪を操作するためのステアリングハンドル及びラダーペダルと、ステアリングハンドル及びラダーペダルの操作量をそれぞれ検出する操作量検出センサと、操作量検出センサによってそれぞれ検出されるステアリングハンドル及びラダーペダルの操作量を基に、これらの操作量に基づく操舵輪の目標角度位置(操舵輪を回転させる際の目標となる角度位置)をそれぞれ算出して両者を加算するとともに、加算した目標角度位置と、角度位置検出センサによって検出された実角度位置とを基に、両者が一致するように駆動機構を駆動する制御装置とから構成される。
また、上記ステアリング装置の他、航空機が高速走行中に機体が大きく曲がると、滑走路から逸れたり、横転する恐れがあるため、これを防止すべく、前記加算後の目標角度位置を走行速度に応じた目標角度位置とし、航空機の走行速度が速くなるほど、機体の曲がる角度を小さくしたものも提案されている。
尚、前記目標角度位置を走行速度に応じた目標角度位置とする具体的な手法としては、例えば、2通りの手法があり、1つ目の手法は、前記目標角度位置と走行速度に応じた制限値とを比較して、前記目標角度位置が前記制限値以下のときには、前記目標角度位置を最終的な目標角度位置とする一方、前記目標角度位置が前記制限値よりも大きいときには、前記制限値を最終的な目標角度位置とするというものであり、2つ目の手法は、前記目標角度位置に走行速度に応じたゲインを乗じて得られる値を最終的な目標角度位置とするというものである。
特開2008−168656号公報
ところで、加算後の目標角度位置を走行速度に応じた目標角度位置とするには、航空機の走行速度を検出する必要があり、走行速度の検出手法としては、例えば、主脚に装着された車輪回転速度検出センサによって地面に対する航空機の速度(対地速度)を検出したり、機体に装着されたピトー管によって大気に対する航空機の速度(対気速度)を検出したり、GPSから得られる位置情報を基に速度を算出することなどが挙げられる。
しかしながら、車輪回転速度検出センサで対地速度を検出した場合には、ブレーキをかけた際に車輪がロックすると、検出される速度が0となって正確な速度を検出することができないし、ピトー管により対気速度を検出した場合には、風向き(向かい風,追い風)や風速の影響を受け易く、向かい風のときには実際よりも速い速度となり、追い風のときには実際よりも遅い速度となって正確な速度を検出することができない。また、GPSの位置情報に基づく速度算出は分解能が低く、飛行中には適用可能であるものの、地上走行時には不向きである。
このため、従来、操舵輪の目標角度位置を航空機の走行速度に応じた適切な値にすることができなかった。
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、より適切な航空機の走行速度を用い、操舵輪の目標角度位置を走行速度に応じた適切なものにすることができるステアリング装置の制御方法、並びに当該ステアリング装置及びこれを備えた航空機の提供をその目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、
地上走行時に航空機の操舵輪の角度位置を変えて進行方向を変更するステアリング装置の制御方法であって、
地面に対する前記航空機の速度を対地速度と、大気に対する前記航空機の速度を対気速度としてそれぞれ検出するとともに、前記操舵輪の実角度位置を検出する検出工程と、
前記検出工程で検出された対地速度及び対気速度を基に前記航空機の速度を設定する速度設定工程と、
操縦者が前記操舵輪を操作するための操縦手段の操作量と、前記速度設定工程で設定される速度とを基にこれらに応じた前記操舵輪の目標角度位置を算出する算出工程と、
前記検出工程で検出された操舵輪の実角度位置と、前記算出工程で算出された目標角度位置とを基に、両者が一致するように前記操舵輪を駆動する駆動工程とを含むことを特徴とする航空機のステアリング装置の制御方法に係る。
そして、この制御方法は、以下のステアリング装置によってこれを好適に実施することができる。
即ち、このステアリング装置は、
操縦者が前記操舵輪を操作するための操縦手段と、前記操舵輪を駆動する駆動手段と、前記操舵輪の実角度位置を検出する角度位置検出手段と、地面に対する前記航空機の速度を対地速度として検出する対地速度検出手段と、大気に対する前記航空機の速度を対気速度として検出する対気速度検出手段と、前記駆動手段により前記操舵輪の角度位置を変える制御手段とを備え、
前記制御手段は、
前記対地速度検出手段によって検出された対地速度と、前記対気速度検出手段によって検出された対気速度とを基に前記航空機の速度を設定する速度設定部と、
前記操縦手段の操作量と、前記速度設定部によって設定される速度とを基にこれらに応じた前記操舵輪の目標角度位置を算出する目標角度位置算出部と、
前記角度位置検出手段によって検出された実角度位置と、前記目標角度位置算出部によって算出された目標角度位置とを基に、両者が一致するように前記駆動手段を駆動する駆動制御部とを備えている。
このステアリング装置によれば、航空機の地上走行中は、対地速度検出手段により地面に対する航空機の速度が対地速度として検出され、対気速度検出手段により大気に対する航空機の速度が対気速度として検出されるとともに、角度位置検出手段により操舵輪の実角度位置が検出される。更に、検出された対地速度及び対気速度を基に、速度設定部によって航空機の速度(走行速度)が設定される。
また、操縦者が操縦手段を操作すると、その操作量と、速度設定部によって設定された速度とを基にこれらに応じた操舵輪の目標角度位置が目標角度位置算出部によって算出される。尚、目標角度位置算出部により算出される目標角度位置は、例えば、速度によっては一定とされたり、速度が速いほど、算出値若しくは算出範囲が小さくされる。
そして、算出された目標角度位置と、角度位置検出手段によって検出された実角度位置とを基に、駆動制御部により、これらが一致するように駆動手段が駆動され、これにより、操舵輪の角度位置が変わって航空機の進行方向が変わる。
このように、本発明に係るステアリング装置の制御方法及びステアリング装置によれば、目標角度位置の算出に用いる航空機の速度を、速度設定部によって対地速度及び対気速度を基に設定された速度としているので、単に対地速度のみや対気速度のみを用いる場合に比べ、より適切な速度を用いることができる。これにより、目標角度位置を速度に応じた適切な値とすることができる。
尚、前記操縦手段が、操縦者が前記操舵輪を操作するためのステアリングハンドル及びラダーペダルを有し、該ステアリングハンドル及びラダーペダルの操作量をそれぞれ出力するように構成されている場合には、即ち、2種類の操作部を備えている場合には、以下のように、速度設定部により設定された速度を用いて目標角度位置を算出することができる。
即ち、前記目標角度位置算出部は、前記操縦手段から出力されたステアリングハンドルの操作量を基にこれに応じた前記操舵輪の目標角度位置を算出するハンドル側算出部と、前記操縦手段から出力されたラダーペダルの操作量を基にこれに応じた前記操舵輪の目標角度位置を算出するペダル側算出部と、前記ハンドル側算出部及びペダル側算出部によってそれぞれ算出された目標角度位置を加算する目標角度位置加算部とを備え、前記ハンドル側算出部及びペダル側算出部の少なくとも一方が、前記操作量と、前記速度設定部によって設定される速度とを基にこれらに応じた前記操舵輪の目標角度位置を算出するように構成され、前記駆動制御部は、前記角度位置検出手段によって検出された実角度位置と、前記目標角度位置加算部によって加算された目標角度位置とを基に、両者が一致するように前記駆動手段を駆動するように構成されていても良い。
或いは、前記目標角度位置算出部は、前記操縦手段から出力されたステアリングハンドルの操作量を基にこれに応じた前記操舵輪の暫定的な目標角度位置を算出するハンドル側算出部と、前記操縦手段から出力されたラダーペダルの操作量を基にこれに応じた前記操舵輪の暫定的な目標角度位置を算出するペダル側算出部と、前記ハンドル側算出部及びペダル側算出部によってそれぞれ算出された暫定目標角度位置を加算する目標角度位置加算部と、前記目標角度位置加算部によって加算された暫定目標角度位置、及び前記速度設定部によって設定される速度を基にこれらに応じた最終的な目標角度位置を算出する最終目標角度位置算出部とを備え、前記駆動制御部は、前記角度位置検出手段によって検出された実角度位置と、前記最終目標角度位置算出部によって算出された目標角度位置とを基に、両者が一致するように前記駆動手段を駆動するように構成されていても良い。
若しくは、前記目標角度位置算出部は、前記操縦手段から出力されたステアリングハンドルの操作量を基にこれに応じた前記操舵輪の暫定的な目標角度位置を算出するハンドル側算出部と、前記操縦手段から出力されたラダーペダルの操作量を基にこれに応じた前記操舵輪の暫定的な目標角度位置を算出するペダル側算出部と、前記ハンドル側算出部及びペダル側算出部によってそれぞれ算出された暫定目標角度位置を加算する目標角度位置加算部と、前記目標角度位置加算部によって加算された暫定目標角度位置、及び前記速度設定部によって設定される速度を基にこれらに応じた最終的な目標角度位置を算出する最終目標角度位置算出部とを備え、前記ハンドル側算出部及びペダル側算出部の少なくとも一方が、前記操作量と、前記対地速度検出手段又は対気速度検出手段によって検出される速度、或いは前記速度設定部によって設定される速度とを基にこれらに応じた前記操舵輪の暫定的な目標角度位置を算出するように構成され、前記駆動制御部は、前記角度位置検出手段によって検出された実角度位置と、前記最終目標角度位置算出部によって算出された目標角度位置とを基に、両者が一致するように前記駆動手段を駆動するように構成されていても良い。
ここで、ステアリングハンドルとは、操舵輪のみを駆動して航空機の進行方向を変えるための操作部のことであり、ラダーペダルとは、操舵輪及び垂直尾翼の方向舵の両方を駆動して航空機の進行方向を変えるための操作部のことである。
また、前記速度設定部は、前記対地速度又は対気速度が、前記ステアリングハンドルによって前記操舵輪の角度位置を制御する必要がなくなる速度である基準速度よりも低いときには、前記航空機の速度を前記対地速度とし、前記対地速度又は対気速度が前記基準速度以上のときには、前記航空機の速度を前記対気速度とするように構成されていても良い。
一般的に、ステアリングハンドルで操舵輪を操作するのは、主に、駐機場と滑走路との間を移動する際であり、このときの走行速度は低速で、また、機体が大きな角度で曲がることが多い。一方、ラダーペダルで操舵輪を操作するのは、主に、離陸時や着陸時に滑走路を走行する際であり、このときの走行速度は高速で、進行方向を微調整するために操作される。また、ラダーペダルを操作すると、操舵輪の角度位置だけでなく、垂直尾翼の方向舵も連動して角度位置が変わるため、走行速度が速いと、方向舵によっても機体が曲がる。したがって、走行速度が速いときには、方向舵による操向効果も考慮しておく必要がある。
上記のように、ステアリングハンドルは低速走行時に使用されることが多く、前記基準速度よりも速度が低いときには、対地速度に応じた目標角度位置を算出すれば、対気速度に応じた目標角度位置を算出したときに生じる不都合、例えば、向かい風で実際よりも速い速度が検出されて大きく曲がることができない、追い風で実際よりも遅い速度が検出されて実際の速度のときよりも曲がる角度が大きくなるという不都合が生じるのを防止することができる。一方、ラダーペダルは高速走行時に使用されることが多く、速度が前記基準速度以上のときには、対気速度に応じた目標角度位置を算出すれば、対地速度に応じた目標角度位置を算出したときに生じる不都合、例えば、向かい風で実際の速度よりも方向舵による操向効果が大きい場合に、機体が曲がり易くなって進行方向を微調整し難くなるという不都合が生じるのを防止することができる。
また、前記速度設定部は、前記航空機の速度を前記対地速度,対気速度及び基準速度の間で切り換えるとともに、前記航空機の速度を前記対地速度としている場合には、まず、前記対地速度が前記基準速度以上であるか否かを確認し、前記基準速度よりも低いと判断したときには、前記航空機の速度を引き続き前記対地速度とする一方、前記基準速度以上であると判断したときには、前記対気速度が前記基準速度以上であるか否かを更に確認して、前記基準速度以上であると判断したときには、前記航空機の速度を前記対気速度とし、前記基準速度よりも低いと判断したときには、前記航空機の速度を前記基準速度とするように構成されていても良い。
更に、前記速度設定部は、前記航空機の速度を前記対地速度,対気速度及び基準速度の間で切り換えるとともに、前記航空機の速度を前記対気速度としている場合には、前記対地速度が前記基準速度よりも低いか否かを確認して、前記基準速度よりも低いと判断したときには、前記航空機の速度を前記対地速度とする一方、前記基準速度以上であると判断したときには、前記航空機の速度を引き続き前記対気速度としたり、或いは、まず、前記対地速度が前記基準速度よりも低いか否かを確認し、前記基準速度以上であると判断したときには、前記航空機の速度を引き続き前記対気速度とする一方、前記基準速度よりも低いと判断したときには、前記対気速度が前記対地速度よりも低いか否かを更に確認して、前記対地速度よりも低いと判断したときには、前記航空機の速度を前記対地速度とし、前記対地速度以上であると判断したときには、前記航空機の速度を引き続き前記対気速度としたり、若しくは、まず、前記対気速度が前記基準速度よりも低いか否かを確認し、前記基準速度以上であると判断したときには、前記航空機の速度を引き続き前記対気速度とする一方、前記基準速度よりも低いと判断したときには、前記対気速度が前記対地速度よりも大きいか否かを更に確認して、前記対地速度よりも大きいと判断したときには、前記航空機の速度を前記対地速度とし、前記対地速度以下であると判断したときには、前記航空機の速度を引き続き前記対気速度とするように構成されていても良い。
また、前記速度設定部は、前記航空機の速度を前記対地速度,対気速度及び基準速度の間で切り換えるとともに、前記航空機の速度を前記基準速度としている場合には、前記対気速度が前記基準速度以上であるか否かを確認して、前記基準速度以上であると判断したときには、前記航空機の速度を前記対気速度とする一方、前記基準速度よりも低いと判断したときには、前記航空機の速度を引き続き前記基準速度とするように構成されていても良い。
上記のように、一律に、航空機の速度を基準速度よりも低いときには対地速度とし、基準速度以上のときには対気速度とすると、対地速度と対気速度とが等しくない場合、対地速度及び対気速度の切り換えにより、算出される目標角度位置が不連続になって操縦性が悪化する恐れがある。そこで、上述のようにして、航空機の速度を対地速度,対気速度及び基準速度の間で切り換えれば、算出される目標角度位置が不連続になって操縦性が悪化するのを防止することができ、更に好ましい。
尚、目標角度位置(暫定的な目標角度位置や操作量に応じた目標角度位置を含む)又は操作量と航空機の速度とに応じた目標角度位置(最終的な目標角度位置や暫定的な目標角度位置を含む)を算出するに当たっては、目標角度位置と、速度に応じた制限値とを比較して、目標角度位置が制限値以下のときには、当該目標角度位置を、算出すべき目標角度位置とし、当該目標角度位置が制限値よりも大きいときには、当該制限値を、算出すべき目標角度位置とするようにしても良いし、目標角度位置に速度に応じたゲインを乗じて得られる値を、算出すべき目標角度位置としても良いし、操作量及び速度や、目標角度位置及び速度に対する目標角度位置が設定されたマップを参照して得られる値を、算出すべき目標角度位置とするようにしても良い。
また、本発明は、地上走行時における進行方向を変更するための操舵輪と、前記操舵輪の角度位置を変える前記ステアリング装置とを備えていることを特徴とする航空機に係り、この航空機でも、上述と同じ効果を得ることができる。
以上のように、本発明に係るステアリング装置の制御方法、並びに当該ステアリング装置及びこれを備えた航空機によれば、より適切な航空機の走行速度を用いることにより、走行速度に応じた操舵輪の適切な目標角度位置を算出することができる。
本発明の一実施形態に係るステアリング装置などの概略構成を示した模式図である。 本実施形態に係る暫定目標角度位置算出部などの概略構成を示した模式図である。 本実施形態の速度設定部における一連の処理を示したフローチャートである。 本実施形態の速度設定部における第1速度設定処理を示したフローチャートである。 本実施形態の速度設定部における第2速度設定処理を示したフローチャートである。 本実施形態の速度設定部における第3速度設定処理を示したフローチャートである。 本実施形態の制限データ記憶部に格納される制限データ(ハンドル側算出部で暫定目標角度位置に制限をかけるための制限データ)を示したグラフである。 本実施形態の目標角度位置制限部における一連の処理を示したフローチャートである。 本実施形態のゲイン乗算部で用いられるゲインを示したグラフである。 本実施形態の制限データ記憶部に格納される制限データ(加算後の暫定目標角度位置に制限をかけるための制限データ)を示したグラフである。 本発明の他の実施形態の速度設定部における第2速度設定処理を示したフローチャートである。 本発明の他の実施形態の速度設定部における第2速度設定処理を示したフローチャートである。
以下、本発明の具体的な実施形態について、添付図面に基づき説明する。
図1に示すように、本例の航空機は、操舵輪51及びこの操舵輪51をその軸線中心に回転自在に支持する脚柱52から構成される前脚50と、地上走行中に操縦者の操作に応じ操舵輪51の角度位置を変えて進行方向を変更するステアリング装置1などを備える。
前記ステアリング装置1は、図1及び図2に示すように、前記操舵輪51を駆動する駆動機構10と、操舵輪51の実角度位置(実際の角度位置)を検出するストローク量検出センサ15と、操縦者が操舵輪51を操作するための操縦部20と、航空機の速度(走行速度)を検出する速度検出部25と、操縦部20の操作量、ストローク量検出センサ15によって検出された実角度位置、及び速度検出部25によって検出された速度を基に駆動機構10を制御する制御装置30とを備える。
前記駆動機構10は、軸線方向(矢示A方向及びB方向)に移動自在となった駆動ロッド11aを有する油圧シリンダ11と、油圧シリンダ11に圧油を供給して駆動ロッド11aを軸線方向に移動させる圧油供給部12とから構成される。油圧シリンダ11の駆動ロッド11aの先端は、連結部材13を介して、上部52aが機体に固設された脚柱52の下部52bに接続されており、この駆動ロッド11aが軸線方向に移動することで脚柱52の下部52bが上部52aに対してその軸線中心に回動し、これによって、操舵輪51の向き(操舵輪51の角度位置)が変わるようになっている。
前記ストローク量検出センサ15は、前記駆動ロッド11aのストローク量を前記操舵輪51の実角度位置として検出する。
前記操縦部20は、ステアリングハンドル21と、2つのペダルからなるラダーペダル22と、ステアリングハンドル21の操作量(回転量)を検出する回転量検出センサ23と、ラダーペダル22の操作量(踏み込み量)を検出する踏み込み量検出センサ24とから構成される。尚、ラダーペダル22を踏み込むと、操舵輪51の角度位置だけでなく、垂直尾翼の方向舵も連動して角度位置が変わるようになっている。
前記回転量検出センサ23は、ステアリングハンドル21が右に回されたときには、その回転量を正の変位量として検出し、ステアリングハンドル21が左に回されたときには、その回転量を負の変位量として検出する。
前記踏み込み量検出センサ24は、ラダーペダル22を構成する2つのペダルの内、一方のペダルが踏み込まれたときには、その踏み込み量を正の変位量として検出し、他方のペダルが踏み込まれたときには、その踏み込み量を負の変位量として検出する。
前記速度検出部25は、地面に対する航空機の走行速度を対地速度として検出する対地速度検出センサ26と、大気に対する航空機の走行速度を対気速度として検出する対気速度検出センサ27とから構成される。対地速度検出センサ26は、前脚50や主脚(図示せず)に設けられた回転速度検出センサから構成され、操舵輪51や主脚(図示せず)の車輪の回転速度を検出することによって前記対地速度を検出する。対気速度検出センサ27は、機体に設けられたピトー管から構成される。
前記制御装置30は、速度設定部31,目標角度位置算出部32及び駆動制御部45から構成され、前記目標角度位置算出部32は、暫定目標角度位置算出部33及び最終目標角度位置算出部42から構成される
前記速度設定部31は、図3乃至図6に示すような一連の処理を実行して、前記対地速度検出センサ26によって検出された対地速度と、前記対気速度検出センサ27によって検出された対気速度とを基に、航空機の走行速度を、対地速度、対気速度、及びステアリングハンドル21によって操舵輪51の角度位置を制御する必要がなくなる速度たる基準速度(本例では80ノット)の間で切り換えて設定する。
即ち、速度設定部31は、まず、初期設定を行い、例えば、対地速度検出センサ26によって検出される対地速度を走行速度として設定し(ステップS1)、次に、走行速度が対地速度検出センサ26によって検出される対地速度に設定されているか否かを確認して(ステップS2)、対地速度に設定されていると判断したときには第1速度設定処理を実施する(ステップS3)。
ここで、前記第1速度設定処理は、以下のようにして実行される。具体的には、図4に示すように、まず、対地速度が前記基準速度以上であるか否かを確認し(ステップS11)、対地速度が基準速度以上であると判断したときには、対気速度が前記基準速度以上であるか否かを更に確認し(ステップS12)、対気速度が基準速度以上であると判断したときには対気速度を走行速度として設定する(ステップS13)。
一方、ステップS12で、対気速度が基準速度以上でないと判断したときには、前記基準速度を走行速度として設定する(ステップS14)。また、ステップS11で、対地速度が基準速度以上でないと判断したときには、引き続き対地速度を走行速度として設定する(ステップS15)。そして、走行速度を対地速度,対気速度及び基準速度の内のいずれかに設定すると、図3のメイン処理に戻る。
前記ステップS2で、走行速度が対地速度に設定されていないと判断したときには、走行速度が対気速度検出センサ27によって検出される対気速度に設定されているか否かを更に確認し(ステップS4)、対気速度に設定されていると判断したときには第2速度設定処理を実施し(ステップS5)、設定されていないと判断したときには第3速度設定処理を実施する(ステップS6)。
ここで、前記第2速度設定処理及び第3速度設定処理はそれぞれ以下のようにして実行される。第2速度設定処理については、図5に示すように、まず、対地速度が前記基準速度よりも低いか否かを確認して(ステップS21)、基準速度よりも低いと判断したときには対地速度を走行速度として設定し(ステップS22)、基準速度以上であると判断したときには引き続き対気速度を走行速度として設定する(ステップS23)。そして、走行速度を対地速度及び対気速度の内のいずれかに設定すると、図3のメイン処理に戻る。
他方、第3速度設定処理については、図6に示すように、まず、対気速度が前記基準速度以上であるか否かを確認して(ステップS31)、基準速度以上であると判断したときには対気速度を走行速度として設定し(ステップS32)、基準速度よりも低いと判断したときには引き続き基準速度を走行速度として設定する(ステップS33)。そして、走行速度を対気速度及び基準速度の内のいずれかに設定すると、図3のメイン処理に戻る。
そして、各ステップS3,S5,S6の内のいずれかの速度設定処理を終了すると、一連の処理を終了するか否かを確認して(ステップS7)、終了でない場合には上記ステップS2以降の処理を繰り返す。
前記暫定目標角度位置算出部33は、前記回転量検出センサ23によって検出されたステアリングハンドル21の回転量と、前記対地速度検出センサ26によって検出された走行速度(対地速度)とを基に、これらに応じた操舵輪51の暫定的な目標角度位置を算出するハンドル側算出部34と、前記踏み込み量検出センサ24によって検出されたラダーペダル22の踏み込み量と、前記対気速度検出センサ27によって検出された走行速度(対気速度)とを基に、これらに応じた操舵輪51の暫定的な目標角度位置を算出するペダル側算出部38と、ハンドル側算出部34及びペダル側算出部38によってそれぞれ算出された暫定目標角度位置を加算する目標角度位置加算部41とを備える。
前記ハンドル側算出部34は、暫定目標角度位置算出部35,制限データ記憶部36及び目標角度位置制限部37から構成されており、暫定目標角度位置算出部35は、前記回転量検出センサ23によって検出されたステアリングハンドル21の回転量を基に、これに応じた操舵輪51の第1の暫定的な目標角度位置を算出する。
前記制限データ記憶部36には、航空機の走行速度に応じて設定された操舵輪51の目標角度位置の制限データが格納される。この制限データは、航空機の特性や運用条件などに応じて設定されるもので、例えば、図7に示すようなグラフで表される。このグラフでは、走行速度が0から所定の速度になるまでは制限値がθmaxで一定で、当該所定の速度と80ノットの速度との間は、80ノットの速度で制限値が0となるように制限値が走行速度に比例して直線的に小さくなっている。
尚、80ノットの速度は、それ以上の速度では制限値を0としても良い速度(基準速度)、即ち、ステアリングハンドル21によって操舵輪51の角度位置を制御する必要がなくなる速度となっており、前記θmaxは、機械的にステアリング可能な最大角度位置である。また、図7は、ステアリングハンドル21が右に回されたとき(正方向の回転角度位置)についての制限を図示しているが、ステアリングハンドル21が左に回されたとき(負方向の回転角度位置)についても、同様の制限データが設定されている。
前記目標角度位置制限部37は、図8に示すような一連の処理を実行して、前記暫定目標角度位置算出部35により算出された第1の暫定的な目標角度位置に制限を加える。即ち、目標角度位置制限部37は、まず、制限データ記憶部36に格納された制限データを読み出した後(ステップS41)、暫定目標角度位置算出部35によって算出された第1の暫定的な目標角度位置を受信するとともに(ステップS42)、前記対地速度検出センサ26によって検出された走行速度(対地速度)を受信して(ステップS43)、前記読み出した制限データと受信した走行速度とを基に当該走行速度に応じた制限値を算出する(ステップS44)。
次に、前記受信した第1の暫定的な目標角度位置と算出した制限値とを比較して、第1の暫定的な目標角度位置が制限値以下であるか否かを確認し(ステップS45)、制限値以下であると判断したときには、前記受信した第1の暫定的な目標角度位置を第2の暫定的な目標角度位置として出力し(ステップS46)、制限値よりも大きいと判断したときには、前記算出した制限値を第2の暫定的な目標角度位置として出力する(ステップS47)。尚、前記ステップS45では、正方向の回転角度位置についての制限を一例としているが、負方向の回転角度位置については、第1の暫定的な目標角度位置が制限値以上であるか否かを確認して、制限値以上であるときには、受信した第1の暫定的な目標角度位置を第2の暫定的な目標角度位置として出力し、制限値よりも小さいと判断したときには、算出した制限値を第2の暫定的な目標角度位置として出力する。
この後、ステップS48では、一連の処理を終了するか否かを確認して、終了でない場合には上記ステップS42以降の処理を繰り返す。
前記ペダル側算出部38は、暫定目標角度位置算出部39及びゲイン乗算部40から構成されており、暫定目標角度位置算出部39は、前記踏み込み量検出センサ24によって検出されたラダーペダル22の踏み込み量を基に、これに応じた操舵輪51の第1の暫定的な目標角度位置を算出し、ゲイン乗算部40は、暫定目標角度位置算出部39によって算出された第1の暫定的な目標角度位置と、前記対気速度検出センサ27によって検出された走行速度(対気速度)とを基に、当該第1の暫定的な目標角度位置に、前記走行速度に応じたゲインを乗じて第2の暫定的な目標角度位置を算出する。
尚、前記ゲインは、航空機の特性や運用条件などに応じて設定されるもので、例えば、図9に示すようなグラフで表される。このグラフでは、走行速度が0から所定の速度になるまでは1で一定で、当該所定の速度と、80ノットの速度よりも大きく、操向制御を必要とする最大走行速度であるVmaxの速度との間は、当該Vmaxの速度でゲインが0となるように走行速度に比例して直線的に小さくなっている。
前記目標角度位置加算部41は、前記目標角度位置制限部37から出力された第2の暫定的な目標角度位置と、前記ゲイン乗算部40によって算出された第2の暫定的な目標角度位置とを加算する。例えば、目標角度位置制限部37から出力された暫定的な目標角度位置が20°で、ゲイン乗算部40によって算出された暫定的な目標角度位置が5°であるとすると、加算後の暫定的な目標角度位置は25°となる。
前記最終目標角度位置算出部42は、制限データ記憶部43及び目標角度位置制限部44から構成される。前記制限データ記憶部43には、制限データ記憶部36と同様、航空機の走行速度に応じて設定された操舵輪51の目標角度位置の制限データが格納される。この制限データは、航空機の特性や運用条件などに応じて設定されるもので、例えば、図10に示すようなグラフで表される。このグラフでは、走行速度が0から所定の速度になるまでは制限値が前記θmaxで一定で、当該所定の速度と80ノットの速度との間は、制限値が走行速度に比例して直線的に小さくなっており、80ノットの速度と前記Vmaxの速度との間は、当該Vmaxの速度で制限値が0となるように且つ前記所定の速度と80ノットの速度との間よりも小さい傾きとなるように制限値が走行速度に比例して直線的に小さくなっている。
尚、図10では、ステアリングハンドル21が右に回されたとき(正方向の回転角度位置)についての制限を図示しているが、ステアリングハンドル21が左に回されたとき(負方向の回転角度位置)についても、同様の制限データが設定されている。
前記目標角度位置制限部44は、前記目標角度位置制限部37と同様、図8に示すような一連の処理を実行して、前記目標角度位置加算部41により加算された暫定的な目標角度位置に制限を加える。即ち、目標角度位置制限部44は、まず、制限データ記憶部43に格納された制限データを読み出した後(ステップS41)、目標角度位置加算部41によって加算された暫定的な目標角度位置を受信するとともに(ステップS42)、前記速度設定部31によって設定された走行速度を受信して(ステップS43)、前記読み出した制限データと受信した走行速度とを基に当該走行速度に応じた制限値を算出する(ステップS44)。
次に、前記受信した暫定的な目標角度位置と算出した制限値とを比較して、暫定的な目標角度位置が制限値以下であるか否かを確認し(ステップS45)、制限値以下であると判断したときには、前記受信した暫定的な目標角度位置を最終的な目標角度位置として出力し(ステップS46)、制限値よりも大きいと判断したときには、前記算出した制限値を最終的な目標角度位置として出力する(ステップS47)。尚、前記ステップS45では、正方向の回転角度位置についての制限であるが、負方向の回転角度位置についても同様である。
この後、ステップS48では、一連の処理を終了するか否かを確認して、終了でない場合には上記ステップS42以降の処理を繰り返す。
前記駆動制御部45は、前記ストローク量検出センサ15によって検出された操舵輪51の実角度位置と、前記目標角度位置制限部44から出力された最終的な目標角度位置とを基に、両者が一致するように前記駆動機構10を駆動して操舵輪51の角度位置を変える。
以上のように構成された本例の航空機(ステアリング装置1)によれば、航空機の地上走行中は、対地速度検出センサ26により走行速度が対地速度として検出されるとともに、対気速度検出センサ27により走行速度が対気速度として検出され、検出された対地速度及び対気速度を基に、速度設定部31によって走行速度が設定される。また、ストローク量検出センサ15によって操舵輪51の実角度位置が検出される。
操縦者がステアリングハンドル21やラダーペダル22を操作すると、ステアリングハンドル21の回転量が回転量検出センサ23によって検出され、ラダーペダル22の踏み込み量が踏み込み量検出センサ24によって検出される。
そして、回転量検出センサ23によって検出されるステアリングハンドル21の回転量に応じた操舵輪51の第1の暫定的な目標角度位置が暫定目標角度位置算出部35により算出され、算出された第1の暫定的な目標角度位置が、例えば、正の値で、対地速度検出センサ26によって検出される対地速度に応じた制限値以下のときには、目標角度位置制限部37によって当該第1の暫定的な目標角度位置が第2の暫定的な目標角度位置として出力されるものの、制限値よりも大きいときには、目標角度位置制限部37によって制限値が第2の暫定的な目標角度位置として出力される。
一方、踏み込み量検出センサ24によって検出されるラダーペダル22の踏み込み量に応じた操舵輪51の第1の暫定的な目標角度位置が暫定目標角度位置算出部39により算出され、算出された第1の暫定的な目標角度位置に、対気速度検出センサ27によって検出される対気速度に応じたゲインが、ゲイン乗算部40により乗じられて第2の暫定的な目標角度位置が算出される。
目標角度位置制限部37から出力された第2の暫定的な目標角度位置と、ゲイン乗算部40によって算出された第2の暫定的な目標角度位置とは、目標角度位置加算部41によって加算され、加算された暫定的な目標角度位置が、例えば、正の値で、速度設定部31によって設定される走行速度に応じた制限値以下のときには、目標角度位置制限部44によって当該暫定的な目標角度位置が最終的な目標角度位置として出力されるものの、制限値よりも大きいときには、目標角度位置制限部44によって制限値が最終的な目標角度位置として出力され、このようにして出力された目標角度位置と、ストローク量検出センサ15によって検出された実角度位置とを基に、駆動制御部45によって操舵輪51が駆動され、操舵輪51の角度位置が変わって航空機の進行方向が変わる。
斯くして、本例の航空機(ステアリング装置1)によれば、目標角度位置制限部44における目標角度位置の制限に用いる航空機の速度を、速度設定部31によって対地速度及び対気速度を基に設定された速度としているので、単に対地速度のみや対気速度のみを用いる場合に比べ、より適切な速度を用いることができる。これにより、目標角度位置に制限を適切にかけることができる。
一般的に、ステアリングハンドル21で操舵輪51を操作するのは、主に、駐機場と滑走路との間を移動する際であり、このときの走行速度は低速で、また、機体が大きな角度で曲がることが多い。一方、ラダーペダル22で操舵輪51を操作するのは、主に、離陸時や着陸時に滑走路を走行する際であり、このときの走行速度は高速で、進行方向を微調整するために操作される。また、ラダーペダル22を操作すると、これに連動して垂直尾翼の方向舵も角度位置が変わるため、走行速度が速いときには、方向舵による操向効果も考慮しておかなければならない。
したがって、基本的には、ステアリングハンドル21が通常使用される低速走行時には、即ち、ステアリングハンドル21によって操舵輪51の角度位置を制御する必要がなくなる速度である基準速度よりも走行速度が低いときには、対地速度で制限をかければ、対気速度で制限をかけたときに生じる不都合、例えば、向かい風で実際よりも速い速度が検出されて大きく曲がることができない、追い風で実際よりも遅い速度が検出されて実際の速度よりも制限値が緩く(大きく)なるという不都合が生じるのを防止することができるし、ラダーペダル22が通常使用される高速走行時には、即ち、走行速度が前記基準速度以上のときには、対気速度で制限をかければ、対地速度で制限をかけたときに生じる不都合、例えば、向かい風で実際の速度よりも方向舵による操向効果が大きい場合に、機体が曲がり易くなって進行方向を微調整し難くなるという不都合が生じるのを防止することができるものの、このように、一律に、走行速度が基準速度よりも低いときには対地速度により制限し、基準速度以上のときには対気速度により制限すると、対地速度と対気速度とが等しくない場合に、走行速度が対地速度及び対気速度で切り換えられると、目標角度位置の制限値が不連続になって操縦性が悪化する恐れがある。
そこで、上述のように、走行速度を対地速度,対気速度及び基準速度の間で切り換えれば、走行速度が対地速度,対気速度及び基準速度の間で切り換えられる速度域で目標角度位置の制限値が不連続になるのを防止し、これによって、操縦性が悪化するのを防止することができる。
また、目標角度位置制限部37を設けているので、目標角度位置制限部44しか設けなかった場合に生じる問題を防止することができる。即ち、目標角度位置制限部44しか設けなかった場合には、目標角度位置制限部44がステアリングハンドル21及びラダーペダル22の各操作量に応じた暫定的な目標角度位置を加算した後に制限をかけているので、前記基準速度以上の速度域であっても、ラダーペダル22によって操舵輪51の角度位置を変更可能としておくために、ステアリングハンドル21の操作量に応じた目標角度位置を0に制限することはできないという問題を生じるが、上記のようにすれば、目標角度位置制限部37によって、ステアリングハンドル21の操作量に応じた目標角度位置だけに制限を加えることができるので、前記基準速度以上の速度域では、ステアリングハンドル21の操作量に応じた目標角度位置を0に制限することができる。これにより、より細かく目標角度位置を制限し、更に安全性を高めることができる。
更に、目標角度位置制限部37で用いる走行速度を対地速度としているので、対気速度で制限をかけたときに生じる上述のような不都合、例えば、向かい風で実際よりも速い速度が検出されて大きく曲がることができない、追い風で実際よりも遅い速度が検出されて実際の速度よりも制限値が大きくなるという不都合が生じるのを防止することができる。
また、ペダル側算出部38のゲイン乗算部40が、ラダーペダル22の踏み込み量に応じた第1の暫定的な目標角度位置に、対気速度に応じたゲインを乗じて第2の暫定的な目標角度位置を算出し、走行速度が速いほど、同じ操作量でも第2の暫定的な目標角度位置が小さくなるように当該第2の暫定的な目標角度位置を算出しているので、より安全性を高めることができるし、対地速度で制限をかけたときに生じる上述のような不都合、例えば、向かい風で実際の速度よりも方向舵による操向効果が大きい場合に、機体が曲がり易くなって進行方向を微調整し難くなるという不都合が生じるのを防止することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。
上例では、前記速度設定部31が図5に示すような第2速度設定処理を実行するように構成されていたが、これに限られるものではなく、例えば、図11や図12に示すような第2速度設定処理を実行するように構成されていても良い。
図11に示した例では、前記速度設定部31は、まず、対地速度が前記基準速度よりも低いか否かを確認し(ステップS51)、対地速度が基準速度よりも低いと判断したときには、対気速度が対地速度よりも低いか否かを更に確認し(ステップS52)、対気速度が対地速度よりも低いと判断したときには対地速度を走行速度として設定する(ステップS53)。
一方、ステップS51で、対地速度が基準速度以上であると判断したときや、ステップS52で、対気速度が対地速度以上であると判断したときには、引き続き対気速度を走行速度として設定する(ステップS54)。そして、走行速度を対地速度及び対気速度のいずれかに設定すると、図3のメイン処理に戻る。
他方、図12に示した例では、前記速度設定部31は、まず、対気速度が前記基準速度よりも低いか否かを確認し(ステップS61)、対気速度が基準速度よりも低いと判断したときには、対気速度が対地速度よりも大きいか否かを更に確認し(ステップS62)、対気速度が対地速度よりも大きいと判断したときには対地速度を走行速度として設定する(ステップS63)。
一方、ステップS61で、対気速度が基準速度以上であると判断したときや、ステップS62で、対気速度が対地速度以下であると判断したときには、引き続き対気速度を走行速度として設定する(ステップS64)。そして、走行速度を対地速度及び対気速度のいずれかに設定すると、図3のメイン処理に戻る。
このような図11や図12に示した第2速度設定処理を行うようにしても、上記と同様の効果を得ることができる。尚、図5,図11及び図12に示した処理を行うのは、走行速度が対地速度,対気速度及び基準速度の間で切り換えられる速度域で目標角度位置の制限値が不連続になるのを防止するためである。また、制限データ(制限値)や基準速度をどのように設定するかによって異なるが、図5,図11及び図12の内、図5に示した処理が最も制限値の不連続を小さくすることができるため、図5に示した処理を採用するのが最も好ましい。また、上記のように、走行速度を対地速度,対気速度及び基準速度の間で切り換えるのではなく、ただ単に、対地速度又は対気速度が前記基準速度よりも低いときには走行速度を対地速度とし、対地速度又は対気速度が前記基準速度以上のときには走行速度を対気速度とするようにしても良い。
また、上例では、前記基準速度の一例として80ノットとしたが、70ノットや90ノットにしても良く、適宜設定可能である。この他、操縦者が操縦士と副操縦士の2名の場合において、操縦士用のステアリングハンドル21及びラダーペダル22と、副操縦士用のステアリングハンドル21及びラダーペダル22が設けられている場合には、これらのステアリングハンドル21及びラダーペダル22から得られる操作量を基に暫定的な目標角度位置を算出してそれぞれ加算し、加算後の暫定的な目標角度位置に制限を加えるようにすれば良い。
尚、ステアリングハンドル21の操作量に応じた暫定的な目標角度位置は、操縦士用のステアリングハンドル21の操作量に応じた暫定的な目標角度位置と、副操縦士用のステアリングハンドル21の操作量に応じた暫定的な目標角度位置とを加算することで求めたり、両者を比較して大きい方又は小さい方の値を採用することで求めたり、或いは、操縦士用のステアリングハンドル21と、副操縦士用のステアリングハンドル21との内、選択スイッチに応じたいずれか一方のステアリングハンドル21の操作量に応じた暫定的な目標角度位置を採用することで求めても良い。また、ラダーペダル22についても、同様にして、当該ラダーペダル22の操作量に応じた暫定的な目標角度位置を求めることができる。
更に、上例では、前記操縦部20がステアリングハンドル21及びラダーペダル22を備えていたが、必ずしもステアリングハンドル21及びラダーペダル22の両方を備えている必要はなく、ステアリングハンドル21及びラダーペダル22のいずれか一方のみを備えていても良い。
また、前記目標角度位置制限部37から出力された第2の暫定的な目標角度位置と、前記ゲイン乗算部40によって算出された第2の暫定的な目標角度位置とを、前記目標角度位置加算部41で加算するようにしたが、この目標角度位置加算部41に代えて、選択部を設け、この選択部により、両者を比較して大きい方又は小さい方の暫定的な目標角度位置を出力するなど、いずれか一方の暫定的な目標角度位置を選択して出力するようにしても良い。
また、前記目標角度位置制限部44によって、前記目標角度位置加算部41により加算された暫定的な目標角度位置に制限を加えるようにしたが、当該目標角度位置制限部44に代えてゲイン乗算部を設け、このゲイン乗算部によって、目標角度位置加算部41により加算された暫定的な目標角度位置に、速度設定部31によって設定された走行速度に応じたゲインを乗じて最終的な目標角度位置を算出するようにしても良い。或いは、最終目標角度位置算出部42が、目標角度位置加算部41により加算された暫定的な目標角度位置と、速度設定部31によって設定された走行速度とを基に、暫定目標角度位置及び走行速度に対する最終的な目標角度位置が設定されたマップを参照して、最終的な目標角度位置を算出するように構成されていても良い。
また、更に、ハンドル側算出部34では、暫定目標角度位置算出部35によって算出された第1の暫定的な目標角度位置に、対地速度検出センサ26によって検出される対地速度に応じたゲインを乗じて第2の暫定的な目標角度位置を算出したり、暫定目標角度位置算出部35によって算出された第1の暫定的な目標角度位置と、対地速度検出センサ26によって検出される対地速度とを基に、第1暫定目標角度位置及び対地速度に対する第2の暫定的な目標角度位置が設定されたマップを参照して、当該第2の暫定的な目標角度位置を算出しても良い。
また、ペダル側算出部38では、暫定目標角度位置算出部39によって算出された第1の暫定的な目標角度位置が、対気速度検出センサ27によって検出される対気速度に応じた制限値以下のときには、当該第1の暫定的な目標角度位置を第2の暫定的な目標角度位置として出力し、制限値よりも大きいときには、制限値を第2の暫定的な目標角度位置として出力したり、暫定目標角度位置算出部39によって算出された第1の暫定的な目標角度位置と、対気速度検出センサ27によって検出される対気速度とを基に、第1暫定目標角度位置及び対気速度に対する第2の暫定的な目標角度位置が設定されたマップを参照して、当該第2の暫定的な目標角度位置を算出しても良い。
尚、ハンドル側算出部34で第2の暫定的な目標角度位置を求めるに当たり、用いる速度を、対地速度に代えて、対気速度や、速度設定部31で設定された速度としても良く、ペダル側算出部38で第2の暫定的な目標角度位置を求めるに当たり、用いる速度を、対気速度に代えて、対地速度や、速度設定部31で設定された速度としても良い。
1 ステアリング装置
10 駆動機構
15 ストローク量検出センサ
21 ステアリングハンドル
22 ラダーペダル
26 対地速度検出センサ
27 対気速度検出センサ
30 制御装置
31 速度設定部
32 目標角度位置算出部
33 暫定目標角度位置算出部
34 ハンドル側算出部
38 ペダル側算出部
41 目標角度位置加算部
42 最終目標角度位置算出部
43 制限データ記憶部
44 目標角度位置制限部
45 駆動制御部
51 操舵輪

Claims (11)

  1. 地上走行時に航空機の操舵輪の角度位置を変えて進行方向を変更するステアリング装置の制御方法であって、
    地面に対する前記航空機の速度を対地速度と、大気に対する前記航空機の速度を対気速度としてそれぞれ検出するとともに、前記操舵輪の実角度位置を検出する検出工程と、
    前記検出工程で検出された対地速度及び対気速度を基に前記航空機の速度を設定する速度設定工程と、
    操縦者が前記操舵輪を操作するためのステアリングハンドル及びラダーペダルを有し、該ステアリングハンドル及びラダーペダルの操作量をそれぞれ出力するように構成された操縦手段の操作量と、前記速度設定工程で設定される速度とを基にこれらに応じた前記操舵輪の目標角度位置を算出する算出工程と、
    前記検出工程で検出された操舵輪の実角度位置と、前記算出工程で算出された目標角度位置とを基に、両者が一致するように前記操舵輪を駆動する駆動工程とを含み、
    前記速度設定工程では、前記対地速度又は対気速度が、前記ステアリングハンドルによって前記操舵輪の角度位置を制御する必要がなくなる速度である基準速度よりも低いときには、前記航空機の速度を前記対地速度とし、前記対地速度又は対気速度が前記基準速度以上のときには、前記航空機の速度を前記対気速度とするように構成されていることを特徴とする航空機のステアリング装置の制御方法。
  2. 地上走行時に航空機の操舵輪の角度位置を変えて進行方向を変更するステアリング装置であって、
    操縦者が前記操舵輪を操作するためのステアリングハンドル及びラダーペダルを有し、該ステアリングハンドル及びラダーペダルの操作量をそれぞれ出力するように構成された操縦手段と、前記操舵輪を駆動する駆動手段と、前記操舵輪の実角度位置を検出する角度位置検出手段と、地面に対する前記航空機の速度を対地速度として検出する対地速度検出手段と、大気に対する前記航空機の速度を対気速度として検出する対気速度検出手段と、前記駆動手段により前記操舵輪の角度位置を変える制御手段とを備えてなり、
    前記制御手段は、
    前記対地速度検出手段によって検出された対地速度と、前記対気速度検出手段によって検出された対気速度とを基に前記航空機の速度を設定する速度設定部と、
    前記操縦手段の操作量と、前記速度設定部によって設定される速度とを基にこれらに応じた前記操舵輪の目標角度位置を算出する目標角度位置算出部と、
    前記角度位置検出手段によって検出された実角度位置と、前記目標角度位置算出部によって算出された目標角度位置とを基に、両者が一致するように前記駆動手段を駆動する駆動制御部とを備え、
    更に、前記速度設定部は、
    前記対地速度又は対気速度が、前記ステアリングハンドルによって前記操舵輪の角度位置を制御する必要がなくなる速度である基準速度よりも低いときには、前記航空機の速度を前記対地速度とし、前記対地速度又は対気速度が前記基準速度以上のときには、前記航空機の速度を前記対気速度とするように構成されていることを特徴とする航空機のステアリング装置。
  3. 記目標角度位置算出部は、
    前記操縦手段から出力されたステアリングハンドルの操作量を基にこれに応じた前記操舵輪の目標角度位置を算出するハンドル側算出部と、前記操縦手段から出力されたラダーペダルの操作量を基にこれに応じた前記操舵輪の目標角度位置を算出するペダル側算出部と、前記ハンドル側算出部及びペダル側算出部によってそれぞれ算出された目標角度位置を加算する目標角度位置加算部とを備え、前記ハンドル側算出部及びペダル側算出部の少なくとも一方が、前記操作量と、前記速度設定部によって設定される速度とを基にこれらに応じた前記操舵輪の目標角度位置を算出するように構成され、
    前記駆動制御部は、前記角度位置検出手段によって検出された実角度位置と、前記目標角度位置加算部によって加算された目標角度位置とを基に、両者が一致するように前記駆動手段を駆動するように構成されていることを特徴とする請求項2記載の航空機のステアリング装置。
  4. 記目標角度位置算出部は、
    前記操縦手段から出力されたステアリングハンドルの操作量を基にこれに応じた前記操舵輪の暫定的な目標角度位置を算出するハンドル側算出部と、前記操縦手段から出力されたラダーペダルの操作量を基にこれに応じた前記操舵輪の暫定的な目標角度位置を算出するペダル側算出部と、前記ハンドル側算出部及びペダル側算出部によってそれぞれ算出された暫定目標角度位置を加算する目標角度位置加算部と、前記目標角度位置加算部によって加算された暫定目標角度位置、及び前記速度設定部によって設定される速度を基にこれらに応じた最終的な目標角度位置を算出する最終目標角度位置算出部とを備え、
    前記駆動制御部は、前記角度位置検出手段によって検出された実角度位置と、前記最終目標角度位置算出部によって算出された目標角度位置とを基に、両者が一致するように前記駆動手段を駆動するように構成されていることを特徴とする請求項2記載の航空機のステアリング装置。
  5. 記目標角度位置算出部は、
    前記操縦手段から出力されたステアリングハンドルの操作量を基にこれに応じた前記操舵輪の暫定的な目標角度位置を算出するハンドル側算出部と、前記操縦手段から出力されたラダーペダルの操作量を基にこれに応じた前記操舵輪の暫定的な目標角度位置を算出するペダル側算出部と、前記ハンドル側算出部及びペダル側算出部によってそれぞれ算出された暫定目標角度位置を加算する目標角度位置加算部と、前記目標角度位置加算部によって加算された暫定目標角度位置、及び前記速度設定部によって設定される速度を基にこれらに応じた最終的な目標角度位置を算出する最終目標角度位置算出部とを備え、前記ハンドル側算出部及びペダル側算出部の少なくとも一方が、前記操作量と、前記対地速度検出手段又は対気速度検出手段によって検出される速度、或いは前記速度設定部によって設定される速度とを基にこれらに応じた前記操舵輪の暫定的な目標角度位置を算出するように構成され、
    前記駆動制御部は、前記角度位置検出手段によって検出された実角度位置と、前記最終目標角度位置算出部によって算出された目標角度位置とを基に、両者が一致するように前記駆動手段を駆動するように構成されていることを特徴とする請求項2記載の航空機のステアリング装置。
  6. 前記速度設定部は、
    前記航空機の速度を前記対地速度,対気速度及び基準速度の間で切り換えるとともに、前記航空機の速度を前記対地速度としている場合には、まず、前記対地速度が前記基準速度以上であるか否かを確認し、前記基準速度よりも低いと判断したときには、前記航空機の速度を引き続き前記対地速度とする一方、前記基準速度以上であると判断したときには、前記対気速度が前記基準速度以上であるか否かを更に確認して、前記基準速度以上であると判断したときには、前記航空機の速度を前記対気速度とし、前記基準速度よりも低いと判断したときには、前記航空機の速度を前記基準速度とするように構成されていることを特徴とする請求項2乃至5記載のいずれかの航空機のステアリング装置。
  7. 前記速度設定部は、
    前記航空機の速度を前記対地速度,対気速度及び基準速度の間で切り換えるとともに、前記航空機の速度を前記対気速度としている場合には、前記対地速度が前記基準速度よりも低いか否かを確認して、前記基準速度よりも低いと判断したときには、前記航空機の速度を前記対地速度とする一方、前記基準速度以上であると判断したときには、前記航空機の速度を引き続き前記対気速度とするように構成されていることを特徴とする請求項2乃至6記載のいずれかの航空機のステアリング装置。
  8. 前記速度設定部は、
    前記航空機の速度を前記対地速度,対気速度及び基準速度の間で切り換えるとともに、前記航空機の速度を前記対気速度としている場合には、まず、前記対地速度が前記基準速度よりも低いか否かを確認し、前記基準速度以上であると判断したときには、前記航空機の速度を引き続き前記対気速度とする一方、前記基準速度よりも低いと判断したときには、前記対気速度が前記対地速度よりも低いか否かを更に確認して、前記対地速度よりも低いと判断したときには、前記航空機の速度を前記対地速度とし、前記対地速度以上であると判断したときには、前記航空機の速度を引き続き前記対気速度とするように構成されていることを特徴とする請求項2乃至6記載のいずれかの航空機のステアリング装置。
  9. 前記速度設定部は、
    前記航空機の速度を前記対地速度,対気速度及び基準速度の間で切り換えるとともに、前記航空機の速度を前記対気速度としている場合には、まず、前記対気速度が前記基準速度よりも低いか否かを確認し、前記基準速度以上であると判断したときには、前記航空機の速度を引き続き前記対気速度とする一方、前記基準速度よりも低いと判断したときには、前記対気速度が前記対地速度よりも大きいか否かを更に確認して、前記対地速度よりも大きいと判断したときには、前記航空機の速度を前記対地速度とし、前記対地速度以下であると判断したときには、前記航空機の速度を引き続き前記対気速度とするように構成されていることを特徴とする請求項2乃至6記載のいずれかの航空機のステアリング装置。
  10. 前記速度設定部は、
    前記航空機の速度を前記対地速度,対気速度及び基準速度の間で切り換えるとともに、前記航空機の速度を前記基準速度としている場合には、前記対気速度が前記基準速度以上であるか否かを確認して、前記基準速度以上であると判断したときには、前記航空機の速度を前記対気速度とする一方、前記基準速度よりも低いと判断したときには、前記航空機の速度を引き続き前記基準速度とするように構成されていることを特徴とする請求項2乃至9記載のいずれかの航空機のステアリング装置。
  11. 地上走行時における進行方向を変更するための操舵輪と、
    前記操舵輪の角度位置を変える、前記請求項2乃至10記載のいずれかのステアリング装置とを備えていることを特徴とする航空機。
JP2010235169A 2010-10-20 2010-10-20 航空機のステアリング装置の制御方法、並びに航空機のステアリング装置及びこれを備えた航空機 Active JP5735253B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010235169A JP5735253B2 (ja) 2010-10-20 2010-10-20 航空機のステアリング装置の制御方法、並びに航空機のステアリング装置及びこれを備えた航空機
US13/275,571 US8630750B2 (en) 2010-10-20 2011-10-18 Method of controlling steering control equipment for aircraft, and steering control equipment for aircraft and aircraft provided therewith
EP11185897.3A EP2444318B1 (en) 2010-10-20 2011-10-20 Method of controlling steering control equipment for aircraft, and steering control equipment for aircraft and aircraft provided therewith

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010235169A JP5735253B2 (ja) 2010-10-20 2010-10-20 航空機のステアリング装置の制御方法、並びに航空機のステアリング装置及びこれを備えた航空機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012086673A JP2012086673A (ja) 2012-05-10
JP5735253B2 true JP5735253B2 (ja) 2015-06-17

Family

ID=44970950

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010235169A Active JP5735253B2 (ja) 2010-10-20 2010-10-20 航空機のステアリング装置の制御方法、並びに航空機のステアリング装置及びこれを備えた航空機

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8630750B2 (ja)
EP (1) EP2444318B1 (ja)
JP (1) JP5735253B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5819780B2 (ja) 2012-05-30 2015-11-24 住友精密工業株式会社 航空機操向装置の制御装置
JP6097596B2 (ja) * 2013-02-28 2017-03-15 三菱航空機株式会社 グランドスポイラの駆動システム、及び、航空機
CN104648663A (zh) * 2013-11-22 2015-05-27 中国航空工业集团公司西安飞机设计研究所 一种舰载飞机电传转弯系统
US20150375854A1 (en) * 2014-06-27 2015-12-31 Honeywell International Inc. Differential steering control of electric taxi landing gear
US20170267338A1 (en) * 2014-10-01 2017-09-21 Sikorsky Aircraft Corporation Acoustic signature variation of aircraft utilizing a clutch
GB2534915A (en) * 2015-02-05 2016-08-10 Airbus Operations Ltd Method and apparatus for control of a steerable landing gear
GB2540182A (en) 2015-07-08 2017-01-11 Airbus Operations Ltd Aircraft steering system controller
EP3178738A1 (en) * 2015-12-07 2017-06-14 Safran Landing Systems UK Limited Fully electric speed-proportional nose wheel steering system for an aircraft
US11126183B2 (en) * 2016-09-15 2021-09-21 Sumitomo Precision Products Co., Ltd. Steering control apparatus for aircraft
CN109521689B (zh) * 2018-03-16 2022-03-15 陕西飞机工业(集团)有限公司 一种飞机双余度速压调节式舵面角度控制系统的设计方法
FR3080363B1 (fr) * 2018-04-18 2020-04-17 Safran Landing Systems Atterrisseur d'aeronef a partie inferieure orientable et dispositif d'orientation simplifie
CN110827620B (zh) * 2019-11-29 2022-05-06 中仿智能科技(上海)股份有限公司 一种数字式操纵负荷系统

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3067832A (en) * 1960-12-16 1962-12-11 Dunlap And Associates Inc Velocity modulated steering system
US3885759A (en) * 1973-06-21 1975-05-27 Lear Avia Corp Nose wheel steering system
US5008825A (en) * 1989-05-01 1991-04-16 Nadkarni Arun A Apparatus and methods for automatically maintaining aircraft track angle
US6928363B2 (en) * 2002-09-20 2005-08-09 The Boeing Company Autotiller control system for aircraft
US6722610B1 (en) * 2002-11-25 2004-04-20 The Boeing Company Method, system, and computer program product for controlling maneuverable wheels on a vehicle
US7445178B2 (en) * 2004-09-28 2008-11-04 The Boeing Company Powered nose aircraft wheel system
JP4756605B2 (ja) 2007-01-09 2011-08-24 住友精密工業株式会社 操舵システム
US8473159B2 (en) * 2010-10-08 2013-06-25 Honda Patents & Technologies North America, Llc Variable gain control nose wheel steering system

Also Published As

Publication number Publication date
US20120101664A1 (en) 2012-04-26
EP2444318A3 (en) 2017-01-25
JP2012086673A (ja) 2012-05-10
EP2444318A2 (en) 2012-04-25
US8630750B2 (en) 2014-01-14
EP2444318B1 (en) 2019-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5735253B2 (ja) 航空機のステアリング装置の制御方法、並びに航空機のステアリング装置及びこれを備えた航空機
JP6765568B2 (ja) 車両の運動を制御する制御システム及び方法
KR102071779B1 (ko) 파워 스티어링 장치의 제어 장치 및 파워 스티어링 장치
US7832522B2 (en) Vehicle steering system, vehicle including the same and method for turning wheel of vehicle
US9637166B2 (en) Electric power steering apparatus
JP6264338B2 (ja) 車線維持支援装置
JP5145356B2 (ja) 運動制御システム
EP3575185B1 (en) Steering control device
US9145166B2 (en) Momentum control apparatus
CN109533008B (zh) 线控转向系统中的卡止马达转矩生成
JP5233624B2 (ja) 車両用操舵制御装置および方法
WO2016167256A1 (ja) ステアリング装置
CN104955701A (zh) 车辆控制装置
JP2009051491A (ja) 車両用操舵制御装置及び方法
JP5272712B2 (ja) 車両用操舵装置
JP5338491B2 (ja) 車両用操舵装置および車両用操舵方法
EP3144204A1 (en) Steering system
US8788149B2 (en) Steering control device
JP5181563B2 (ja) 車両用操舵装置
JP5393495B2 (ja) 操舵装置
JP5911505B2 (ja) ステアリングシステム調節機能により実施されるチェック方法
JP2008062788A (ja) 車両の操舵装置
JP5831406B2 (ja) 操舵装置及び操舵制御装置
JP2019206268A (ja) 操舵制御装置
JP6443204B2 (ja) ステアリング制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130903

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140507

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141112

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150406

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150416

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5735253

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250