JP5735101B2 - 粒子ビーム発生装置及びそれを制御する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、粒子ビームを発生する少なくとも1つの加速器ユニットと、被加工物被加工物に向けて前記少なくとも1つの粒子ビームを出力する少なくとも1つの放射ユニットとを備える粒子ビーム発生装置に関する。本発明は、粒子ビーム装置を制御する方法に更に関する。
今日の照射技術では、材料をある特定の方法で処理するために、多種多様な材料に対し何らかの形態の照射方法により照射する。例えば、何らかの特定の材料を照射することにより、その材料の特性を所望の特性に変化させることができる。一例として、適切な材料から製造された被加工物を照射することにより、その被加工物の表面は変質又は構造化される。
処理すべき材料と被加工物に応じて、多様な種類の放射線が使用される。例えば、電磁スペクトルに含まれる放射線が使用される。放射波長は広い範囲にわたり、一例として、無線磁気スペクトル、赤外線スペクトル、可視光線スペクトル、紫外線スペクトルからX線スペクトル、更にそれを超える波長のスペクトルに至るまでのスペクトルの中から選択される。適用可能と考えられる別の被加工物照射方法は、粒子照射、特に加速粒子ビームの形態である。粒子自体も多用な種類から選択される。一例として、電子又は陽電子などのレプトンを使用可能である。また、陽子、光イオン(例えば、陽子、電離ヘリウム原子)並びに重イオン(炭素イオン、酸素イオン、ネオンイオン)などのハドロン粒子も使用される。使用可能な他のハドロン粒子は、パイ中間子、中間子などである。そのような粒子は、数キロ電子ボルト(keV)から、数百メガ電子ボルト(MeV)の範囲のエネルギーを伴う光速に近い速度、更にはギガ電子ボルト(GeV)の範囲に至るまでの多様なエネルギーを有する。
材料の照射を必要とする応用例としては、例えば、材料を照射により変質させなければならない場合のように、処理する材料を均一に照射する必要がある応用例が考えられるが、ある特定のパターンに従って照射を実行しなければならない他の応用例もある。そのようなパターンに従った照射が必要である技術分野の1つは、マイクロプロセッサ又はナノメカニカルデバイスの製造である。この場合、処理すべき被加工物の表面の特定の部分に対しては照射が必要であるが、他の部分にはまったく照射をすべきではない。この処理は、パターンマスクを使用して、均一放射源により照射することにより実行される。そのような構造化放射を実行可能なもう1つの方法は、ペンシル形ビームを使用し、特定のパターンに従って被加工物の表面に沿ってビームのスポットを移動させるという方法である。
今日、被加工物の2次元処理だけではなく、被加工物の3次元処理も実行されている。この方法によれば、被加工物を開くことなく、被加工物の中にある特定の放射線量を沈着させることさえ可能である。これにより、被加工物中の3次元断面の処理が可能である。
動きを伴う被加工物又は可動部分を有する被加工物を処理しなければならない場合、別の複雑な問題が起こる。この場合、被加工物を照射する際に被加工物の動きも考慮に入れるように、ビームの照射が実行されなければならない。これは、放射線の4次元照射と呼ばれることが多い(時間が第4の次元であると考えられる)。被加工物の動きは、外側基準フレームに関してのみ起こるとは限らず、被加工物のいくつかの部分がその被加工物の他の部分に対して相対的に動くことによっても起こりうる。従って、回転変形、長手方向変形、材料の急冷を考慮に入れなければならない。
放射線、特に粒子ビームを照射することにより処理可能なのは、当然、無機物質に限定されない。有機物質、更には動物や人間の生体組織も処理可能である。放射線の3次元照射又は4次元照射が可能な例の1つは、癌治療である。この場合、腫瘍細胞により蝕まれた人体の特定の領域、特に組織を、このボリュームに含まれる細胞のみが破壊されるか又は少なくとも損傷するように、ある特定の照射線量によって治療しなければならない。当然のことながら、周囲の健全な組織に対しては、放射線は完全ではないまでも、ほとんど照射されてはならず、それにより健全な組織は保護されるべきである。
腫瘍の治療には、粒子ビーム、特にハドロン粒子ビーム(更に好ましくは重イオン粒子ビーム)が非常に有効であることがわかっている。これは、粒子ビームが顕著ないわゆるブラッグピーク(Bragg-peak)を示すからである。すなわち、組織を通って進む粒子のエネルギーは粒子の経路に沿って均等に沈着するわけではなく、粒子のエネルギーの大半は経路のまさに最終地点まで伝送され、その後、それぞれの粒子はその場所にとどまる。
3次元構造、特に個別に特性を有する人体を処理する場合、第1に、放射線を沈着させなければならない領域の判定が必要であるという問題が明らかになっている。処理する被加工物を開いてしまうと、3次元構造化放射の利点が損なわれるため、これは、そのような必要のない方法、特に腫瘍を持つ患者の外科的処置を必要としない方法(いわゆる非侵襲的方法)により実行されるべきである。
この作業を実行するために、通常、3次元撮像技術(又は動きを考慮した4次元撮像技術)が使用される。そのような技術の例は、超音波撮像技術又はコンピュータ断層撮影方法である。しかし、これらの方法には欠点もある。コンピュータ断層撮影の場合、主な欠点は身体に追加の放射線量が照射されることである。詳細には、4次元画像を撮影しなければならない場合及び/又は治療自体の間に連続撮影が必要になる場合、追加の放射線量はかなりのレベルになる。従って、追加の放射線量を可能な限り減少することが試みられている。
追加線量を照射しなければならないという欠点は、超音波撮像技術を使用することにより回避できる。しかし、場合によって、その画質は完璧には程遠い。超音波撮像技術のもう1つの大きな欠点は、ハドロン粒子による治療中にはこの技術をまったく使用できないことである。
これを解決する方法は、上述の撮像技術(又は他の方法)を使用し、その結果判定された動きをいわゆる運動置換値と連携させるという方法である。これは、コンピュータ断層撮影又は超音波撮像技術により得られた3次元画像を標準的なビデオカメラの映像のような置換信号又は患者の胸部などに装着された距離測定ストラップからの信号と相関することにより実現される。そのような置換方法は実際に相対的に適切に機能するが、実現可能な最大分解能は限られている。
ここで挙げておかなければならない別の欠点は、粒子が認知する組織の密度(従って、粒子の浸透距離)がレプトン粒子、フォノン(超音波撮影技術)又は光子(X線撮影技術)が認知する組織の密度とは相当に異なることである。実験によれば、これにより、場合によっては相当に大きな誤差が生じることがわかっている。
従って、被加工物又は人体の処理中に被加工物又は人体の内部の明確な特徴構造及び/又は被加工物又は人体(特に患者の身体)の種々の領域の動きをどのようにして判定するかということに関して、何らかの方法が依然として必要とされている。
従って、本発明の目的は、従来の粒子ビーム発生装置より優れた粒子ビーム発生装置を提案することである。本発明の別の目的は、従来の粒子ビーム装置を制御する方法より優れた粒子ビーム装置を制御する方法を提案することである。
本発明は、上記の目的を達成する。
少なくとも1つの粒子ビームを発生する少なくとも1つの加速器ユニットと、種類の異なる少なくとも2つの粒子ビームが、少なくとも部分的及び/又は少なくとも間欠的に放射されるように少なくとも1つの粒子ビームを被加工物に向けて出力する少なくとも1つの放射ユニットとを備える粒子ビーム発生装置を設計することが提案される。加速器ユニットとして、原理上は従来のあらゆる構造の粒子加速器が使用可能である。詳細には、線形加速器(リニアック)、サイクロトロン、シンクロトロンなどが使用可能である。粒子ビームが常時放射される必要はない。例えば、サイクロトロンを使用する場合、連続ビームを発生することは不可能だろう。従って、本発明に関しては、間欠ビームなども含まれる。更に、2つの粒子ビーム(更には3つ以上の粒子ビーム)は、異なる出力特性を有する場合もある。例えば、第1の粒子ビームは連続ビームであるが、第2の粒子ビームは、間欠的に放射される(逆に、第1の粒子ビームが間欠ビームであり、第2の粒子ビームは連続ビームであることも可能である)。2つ以上の粒子ビームが間欠的に放射される場合であっても、出力特性は異なっていてもよい(例えば、放射期間と非放射期間との割合を変化させる)。「種類の異なる粒子ビーム」という用語は、特にそれぞれの粒子ビームを形成する粒子の種類及び/又は特性の相違を表す。例えば、第1の粒子ビームは電子を含み、第2の粒子ビームはハドロン粒子を含む。また、2つ以上の粒子ビームはハドロン粒子を含むが、2つの粒子部分の質量、電荷、エネルギーなどが異なることも可能である。更に、核子粒子(特にイオン)及び/又は中間子及び/又はパイ中間子の混合物も可能である。
更に、2つ(以上)の粒子ビームは、(少なくとも部分的及び/又は少なくとも間欠的に)同一方向及び異なる方向の少なくともいずれかから被加工物に入射可能である。「被加工物」という用語に含まれるのは無機物だけではない。有機生体組織を含む有機物質も同様に処理される。更に、生きている動物及び/又は人間の治療も、粒子ビーム発生装置の好適な応用例である。種類の異なる少なくとも2つの粒子ビームは、特に少なくとも1つの放射ユニットにより放射される。
粒子ビーム発生装置は、例えば、電動機の可動部品の検査に適用可能であり、この検査は、電動機内部の摩擦による変化を検出するために実行される(非破壊検査)。
その代わりに又はそれに加えて、少なくとも1つの粒子ビームを発生する少なくとも1つの加速器ユニットと、少なくとも一部が時間の経過に伴って動いている被加工物に向けて少なくとも1つの粒子ビームを出力する少なくとも1つの放射ユニットと、少なくとも1つの粒子ビームを検出する少なくとも1つの検出器デバイスとを備え、少なくとも1つの検出器デバイスにより得られた情報が、少なくとも部分的及び/又は少なくとも間欠的に、被加工物の少なくとも一部の現在位置を判定するために使用されるように、少なくとも1つの検出器デバイスは、被加工物の下流側に配置されるのが好ましい粒子ビーム発生装置を設計することが可能である。非常に基本的なレベルで言えば、これは、先に説明した粒子ビーム発生装置にきわめて類似した装置であると考えることができる。しかし、「監視用粒子ビーム」(「第2の粒子ビーム」)のみが使用され、「治療用粒子ビーム」(「第1の粒子ビーム」)は不可欠ではない。これと同様の方法及び/又は装置が被加工物の特定の場所を検査するために(完全にそうだとは言い切れないが)のみ使用されている従来の技術(例えば、「陽子放射撮影」として知られている)とは異なり、装置は、現時点では、動いている被加工物及び/又は(動く可能性が高い)被加工物の動く部分の動きを監視(測定)するために使用される。これには、従来の技術では技術的及び/又は経済的に実現不可能であると想定されていた相対的に高速の装置が当然必要である。しかし、本発明において提案される装置を使用すると、被加工物(その内部の部品)の動きを判定する相対的に単純ではあるが、きわめて精密な方法を提供することが可能である。詳細には、粒子ビームの粒子は、測定に使用される粒子が、後に適用される可能性が高い治療用粒子ビーム(一例として)とまったく同じように被加工物を「認知」するように選択される。一見したところ、これを実現するために必要な装置はかなり精巧で高価であるように思われるが、既存の構成要素を拡張して使用することが通常可能である。従って、全体として必要とされる追加の労力は通常は非常に少なくて済む。詳細には、導出される測定値を何らかの種類の「運動置換値」として使用可能である。使用される検出器のうち少なくとも1つの検出器(特に、被加工物の下流側にある検出器のうち少なくとも1つ)は、エネルギー検出デバイスとして構成されるのが好ましい。そのようなデバイスを使用すると、被加工物中における粒子ビームの粒子のエネルギー損失を導出することが可能である。通常、粒子のエネルギー損失は、実際の運動/位置状態を適切に示す。
粒子ビーム発生装置は、粒子ビームのうち少なくとも1つ、好ましくは粒子ビームのうち少なくとも2つ、更に好ましくは粒子ビームのうち複数のビーム、最も好ましくは粒子ビームのすべてがハドロン粒子及び/又は帯電粒子、好ましくは核子粒子及び/又は正に帯電した粒子を含むように構成されるのが好ましい。ここであげた種類の粒子が好適であるのは、通常、それらの粒子が特に深いブラッグピークを示すからである。従って、被加工物の内部ボリューム部分に照射されるべき3次元線量を非常に鮮鋭に、厳密に規定された状態で照射できる。原理上、このような挙動は、治療用粒子ビームに特に好適である。しかし、監視用粒子ビームが幾分類似する種類の粒子を使用する場合、それぞれの粒子が認知する粒子が浸透すべき物質の密度は互いに非常に似ているといえる。従って、各粒子ビームの厳密な挙動に相違はあるが、種類の異なる粒子ビームの挙動は互いに類似する。
粒子ビームのうち少なくとも2つのビームに含まれる粒子は、異なる質量及び/又は異なる電荷及び/又は異なるエネルギーを有するのが好ましい。従って、各粒子ビームの厳密な挙動は異なっているが、各粒子ビームの主な挙動は互いに類似する。例えば、1つの粒子ビームは、被加工物の中でブラッグピークの最大値を示し、被加工物の内側に「とどまる」が、第2の粒子ビーム(ほぼ類似した挙動を示す)は、被加工物を透過し、被加工物から射出して下流側まで進むことが可能である。これにより、被加工物を透過した後の第2の粒子ビームを測定できる。詳細には、第1の粒子ビームとして炭素イオン、酸素イオン及び/又はネオンイオンを使用可能であり、第2の粒子ビームとして陽子及び/又はヘリウムイオンを使用可能である。
粒子ビーム発生装置は、粒子ビームのうち少なくとも第1のビームが処理の目的に使用される処理用粒子ビームであり、粒子ビームのうち少なくとも第2のビームは監視の目的に使用される監視用粒子ビームであるように構成されるのがいっそう好ましい。この場合、処理用粒子ビームは、本質的には、被加工物(又はその一部)にある特定の線量を沈着させるために使用される。走査技術、特にラスタ走査技術を使用することにより、更に複雑な3次元パターンが実現される。監視用粒子ビームは、処理過程を監視するために主に使用される。詳細には、監視用粒子ビームは、被加工物中のある特定の部分(例えば、患者の身体の中の腫瘍)の厳密な場所に関する情報を得るため及び/又は被加工物又は被加工物の一部の動きを監視するために使用される。この情報は処理過程自体を修正するために使用され、その結果、通常は更に高い処理品質が得られる。
粒子ビーム発生装置は、粒子ビームのうち少なくとも1つのビームを検出する少なくとも1つの検出器デバイスを備えるのが更に好ましい。粒子ビーム発生装置は、監視用粒子ビームのうち少なくとも1つのビームを検出する検出器デバイスを備えるのが好ましい。少なくとも1つの検出器デバイスは、下流側に配置されるのが更に好ましい。このような検出器デバイスにより得られた情報を使用して、粒子ビームのうち少なくとも1つのビームの制御を改善できる。これに加えて且つ/又はその代わりに、デバイスの精度(特に測定精度)を向上することが可能である。そのために、通常のフィードバックアルゴリズムを使用できる。情報を得るために監視用粒子ビームが使用される場合、通常、被加工物内部のある特定の構造の実際の位置に関する情報を得ることができる。被加工物又は被加工物の一部が動いている場合、この特徴は特に重要である。検出器は被加工物の下流側に配置されるのが好ましい。これにより、該当する粒子ビーム、特に監視用粒子ビームが被加工物を透過した後に、測定が実行される。しかし、被加工物の上流側の検出器も、非常に有用であることがわかる。その顕著な一例は、単位時間当たりの粒子数(粒子束)を測定する検出器である。
詳細には、粒子エネルギー検出器、粒子場所検出器、粒子種類検出器、粒子偏向検出器、粒子電荷検出器、粒子速度検出器、粒子方向検出器、粒子ビーム幅検出器及び/又は粒子ビーム強度検出器より成る検出器グループから少なくとも1つの検出器デバイスを選択することが可能である。第1の実験によれば、特に上述の種類の検出器は、有用な情報を得るのに特に適していることがわかる。詳細には、上述の種類の検出器(更には異なる種類の検出器)のうち少なくともいくつかの検出器が少なくとも一部で且つ/又は少なくとも場合によって時間感知型及び/又は位置感知型であるように、それらの検出器を構成することが可能である(詳細には、検出器は、1次元位置感知型、2次元位置感知型、3次元位置感知型及び/又は4次元位置感知型であってもよい)。
粒子ビーム発生装置の好適な一実施形態によれば、少なくとも1つのフィードバックユニットが設けられ、発生される粒子ビームのうち少なくとも1つのビームを制御するために、好ましくは少なくとも1つの処理用粒子ビームを制御するために、発生される粒子ビームのうち少なくとも1つのビームの少なくとも1つの特性、特に少なくとも1つの監視用粒子ビームの少なくとも1つの特性が使用される。これにより、治療の品質及び/又は精密度(特に測定の精密度)は著しく向上する。詳細には、被加工物に導入される放射線量の精密度が向上する。フィードバックユニットに関しては、通常の方法及び/又は装置を使用可能である。例えば、標準的なコントローラ又は標準的なコンピュータが使用される。
粒子ビーム発生装置は、発生される粒子ビームのうち少なくとも1つのビームが粒子ビームのうち少なくとも1つのビームにより処理されるべき被加工物の少なくとも一部分の動きに従って制御されるように、粒子ビーム発生装置、好ましくはフィードバックユニットが設計、配置されるように構成されるのが更に好ましい。これにより、動いているターゲットに対して非常に高い精度で放射線治療を施すことが可能になる。このような状況は、特に肺又は心臓のような動きを伴う臓器で又はその付近で起こる可能性が高い。特に、監視用ビームが透過する物質の密度を処理用ビームと同様に「認知」するという利点が得られる。これにより、相対生物学的有効度と物理的に沈着する放射線量との非線形関係(組織部分の伸張、圧縮、回転によって起こる)によりもたらされる複雑さは、非常に明確な形態で粒子ビームの制御に導入されることになる。治療用ビームが(その時点で)使用されていない場合であっても、一例として、このようなフィードバック装置の使用は、特に測定品質の向上という点で有益であることがわかる。
粒子ビームのうち少なくとも1つのビームが少なくとも部分的且つ/又は間欠的に雰囲気圧へ供給されるように粒子ビーム発生装置の放射ユニットが設計、配置されると、粒子ビーム発生装置の別の好適な実施形態が実現される。これにより、装置販売店及び/又は治療室を通常の大気条件の下に置くことができる。その結果、装置を適用可能な応用例の種類が著しく増すことはもちろんである。このような放射ユニットは、例えば屈折ゲートを使用することにより実現される。
少なくとも1つの加速器ユニットの少なくとも一部が少なくとも場合によって異なる種類の粒子ビームを加速するために使用されると、粒子ビーム発生装置の別の好適な実施形態が実現される。これにより、粒子ビーム発生装置全体の複雑さを軽減できる。詳細には、最高のエネルギーレベルまでの加速を実行するために1つの加速器を使用可能である。通常、加速器ユニットのこの部分は最も複雑であり、従って最も高価である。それにより、著しいコスト削減を実現できる。
粒子ビーム発生装置は、少なくとも一部で好ましくは医療用及び/又は獣医向けの粒子ビーム治療装置及び/又は診断装置として構成されるのが好ましい。近年、粒子ビーム発生装置は、癌治療に極めて有効であることがわかった。従って、ここで提案される種類の粒子ビーム発生装置は、そのような治療(更には他の多くの治療)を実施するために使用可能である。
粒子ビーム発生装置が少なくとも1つの粒子混合装置及び/又は少なくとも1つの粒子破砕装置を備えると、粒子ビーム発生装置の別の好適な実施形態が実現される。粒子混合装置を使用することにより、異なる発生源により2種類(以上)の粒子を発生できる。例えば、重イオンを発生するイオン源と、陽子又はヘリウムイオンを発生する(別の)イオン源とが設けられる。それぞれの発生源により発生されたイオンは「組み合わされ」、1本の軌道に沿って進む。この組み合わせは任意の時点で実行可能である。この「混合」は、加速前に、特に粒子の最終加速の前に実行されるのが好ましい。また、少なくとも1つの粒子破砕装置を使用することも可能である。これは中間ターゲットであり、核子破砕によって、処理用ビームの粒子の一部は更に小さな断片に破砕される。
粒子ビーム発生装置が少なくとも1つの側方偏向ユニット及び/又は少なくとも1つのエネルギー変化ユニットを備えると、更に別の好適な実施形態が実現される。側方偏向ユニットは、1対の電磁コイル(垂直に配置されるのが好ましい)である。エネルギー変化ユニットは可動楔形である。エネルギー吸収材料から形成された楔が移動されると、粒子ビームが楔を通過する際の距離がその都度変化するので、粒子ビームはそれぞれ異なる量のエネルギーを失うことになる。その結果、粒子ビームのエネルギーは変化し、従って長手方向のブラッグピークの位置が変化する。詳細には、このような構造を使用することにより、特にペンシル形尖鋭粒子ビームと組み合わせて、走査技術、特にラスタ走査技術が適用される。
更に、種類の異なる2つの粒子ビームを、少なくとも部分的及び/又は少なくとも間欠的に発生させ、第1の種類の粒子ビームは処理の目的に、特に処理されるべき被加工物を処理するために使用され、少なくとも第2の種類の粒子ビームは、監視の目的に、特に被加工物を監視するために使用されるような粒子ビーム装置を制御する方法が提案される。提案される種類の方法は、先に説明したのと同一の特徴と利点を示す。先の説明に従って基本的な方法を変形することが可能である。従って、先に説明したような付加的な特徴と、その利点や特徴も同様に実現可能である。
これによって、ラスタ走査方法を実行可能である。この方法によれば、被加工物又は患者の腫瘍に沿って少なくとも2つの粒子ビームが3つの次元で走査される。詳細には、被加工物中又は患者の身体内部のターゲットボリュームを照射するために、強度制御ラスタ走査方法を実行可能である。ターゲットボリュームの動きを検出するために、少なくとも2つの粒子ビームのうち第2のビームを使用することにより、ターゲットボリューム内部における粒子ビームのうち少なくとも1つのビームの精密な3D線量照射が制御される。この場合、検出された動きに従って被加工物中又は患者の身体内部における粒子ビームの位置を適応させるために、修正手段が使用される。修正手段は高速修正手段であるのが好ましい。第2の粒子ビームは、動きを伴うターゲットボリュームの照射と同時にターゲットボリュームの動きをリアルタイムで調整するために使用される。ターゲットボリュームの動きを検出するために使用される第2の粒子ビームは、第1の粒子ビーム(処理用ビーム)より低い強度を有するのが好ましい。この方法は、CT撮影や透視検査などの他の検出方法と比較して、暴露線量が少ないという利点を有する。
これに加えて又はその代わりに、時間の経過に伴って少なくとも一部が動いている少なくとも1つの被加工物の少なくとも1つの部分の現在の位置を測定する方法が提案される。この方法によれば、少なくとも部分的且つ/又は少なくとも間欠的に、少なくとも1つの粒子ビームが少なくとも1つの被加工物を透過した後、被加工物の少なくとも1つの部分の現在の位置を判定するために、そのビームの残留エネルギーが使用される。この方法も、先に説明したのと同一の特徴と利点を示す。先の説明に従って基本的な方法を変形することが可能である。従って、先に説明したような付加的な特徴と、その利点や特性も同様に実現可能である。
方法は、処理を停止することなく、測定された残留エネルギーから被加工物又は患者を透過した粒子ビームの範囲を計算すること、あるいは残留範囲を測定し、そこから残留エネルギーを計算することを含む。更に、方法は側方位置の測定を含む。方法は、測定された残留範囲と、被加工物又は患者を透過した後の粒子ビームの測定側方位置とを組み合わせるのが好ましい。これらの検出データ及び/又は計算データから、各照射位置における被加工物の材料又は患者の組織の実際の位置が判定される。これにより、時間の経過に伴うターゲットボリュームの動きによって起こる層の厚さの変化が判定される。方法は、照射中に測定された層厚さと、照射前に測定又は判定されていた種々の運動状態における層厚さとの比較を更に含む。このデータから照射中の実際の運動状態がリアルタイムで判定され、それに応じて粒子ビーム(処理用ビーム)が適応される。
添付の図面と共に以下の本発明の実施形態の説明を考慮することにより、本発明は更に明らかになるだろう。
図1は、粒子ビーム発生装置を示す概略全体図である。 図2は、図1に示される粒子ビーム発生装置の治療部分を示す概略図である。 図3は、動きを伴うターゲットの影響を示す概略図である。 図4は、粒子エネルギー消散を被加工物の運動段階と相関する方法の第1の実施形態を示す図である。 図5は、粒子ビーム発生装置を制御する方法を示す概略的なフローチャートである。 図6は、動きを伴うターゲットの位置を測定する方法を示す概略的なフローチャートである。
図1には、粒子ビーム発生装置1が概略的に示される。粒子ビーム発生装置1は、被加工物を照射するために使用され、粒子ビーム発生装置1と呼ばれる場合もある。粒子ビーム発生装置1は、原理上、いくつかの機能グループに分割される。第1のグループはイオン供給グループ2であり、第2のグループは加速器グループ3であり、第3のグループはビーム放射グループ4である。
図示される例において、イオン供給グループ2はイオン源5、6から構成される。イオン源5、6は、同一の種類のイオン源、例えばECRイオン源であるが、イオン源5、6は、異なる種類であってもよい。その場合、第1のイオン源5(処理用イオン源5)は、炭素イオン、酸素イオン又はネオンイオンなどの重イオンを放射するために使用される。第1のイオン源5(処理用イオン源)により発生されたイオンは、最終的には処理用粒子ビーム12(治療用粒子ビーム)を形成する。この粒子ビームの機能については後に説明する。
第2のイオン源6(監視用イオン源6)は、軽イオン、特に光子とヘリウムイオンを発生するために使用される。第2のイオン源6により発生されたイオンは、最終的には(後述する)監視用粒子ビーム13を形成する。
2つのイオン源5、6により発生された2種類のイオンは、混合チャンバ7で結合される。これにより、それぞれ異なる粒子から形成される2つのイオンビーム12、13が形成される。しかし、それら2つのイオンビーム12、13は、ほぼ同一の光路に沿って進む。更に、混合チャンバ7から射出された後の2つの粒子ビーム12、13に対して、同一の加速構成要素と、偏向構成要素と、変調構成要素とが使用される。従って、図1には、2つのイオンビーム12、13に対して1つの構成要素ラインしか示されていない。
第2のイオンビーム13は、他の手段によっても発生可能である。可能な方法の1つは、第1の粒子ビーム12を破砕ターゲット(図示せず)において破砕する方法である。
混合チャンバ7で混合された後、2つの粒子ビーム12、13は、まず線形加速器(リニアック)8により加速される。この線形加速器8において、粒子は光速の約10%まで加速される(これは代表的な数値であり、容易に変更可能である)。最初に加速された後、粒子ビーム12、13は、いくつかの偏向磁石9により偏向され、シンクロトロン10に導入される。シンクロトロン10は、加速器グループ3において粒子を加速する主要な機能を実行する。シンクロトロン10の第1のステップで、粒子は加速される。第2のステップにおいて、粒子は、シンクロトロン10(この時点では貯蔵リングとして機能している)に貯蔵され、抽出隔壁11によりゆっくりと抽出される。抽出段階(いわゆる粒子スピル)の持続時間は、通常、約5〜10秒である。
シンクロトロン10から抽出された後、2つの粒子ビーム12、13は、被加工物又は患者15が配置されている処理室14へ送出される。患者15の場合、患者15は患者台(図1には図示せず)の上に固定される。
粒子ビーム12、13は、処理室14に入射する前に、偏向磁石構造16をまず通過する。偏向磁石構造16によって、粒子ビーム12、13は側方へ偏向される。この偏向に従って、粒子ビーム12、13は、X‐Y平面の種々の座標に到達する(側方偏向)。スキャナ磁石16と呼ばれる偏向磁石16を通過した後、粒子ビーム12、13は、エネルギー変調器17を通過する。そのようなエネルギー変調器17は、当該技術分野で周知である。一例として、エネルギー変調器17は、エネルギー吸収材料から形成された2つの楔形ブロック18から構成される。楔形ブロック18は光速アクチュエータを使用して往復運動される。粒子ビーム12、13に対する楔形ブロック18の位置に応じて、粒子ビーム12、13が楔形ブロック18のエネルギー吸収材料を通過する際の距離に差異が生じる。すなわち、粒子ビーム12、13のエネルギーは、ある特定の限界内で減弱される。その結果、長手方向(Z方向)の粒子ビーム12のブラッグピークの位置は変化する。
エネルギー変調器17の下流側で、粒子ビーム12、13は、第1の検出器構造19を通過する。検出器構造19のうち第1の組の検出器は、患者15の上流側に配置される。第1の組の検出器19は、例えば、粒子ビーム12、13の現在の位置を検出し、エネルギー変調器17から射出した粒子のエネルギーを検出し(患者15の体内における長手方向のブラッグピークの位置を判定し)、粒子ビーム12、13の強度を測定するなどの機能を実行する。
粒子ビーム12、13は、粒子発生装置1の真空部分から窓部20を通して放射される。窓部20は、放射ユニット20と呼ばれる場合もあり、第1の検出器構造19の前方に配置されるのが好ましい。それまで粒子ビーム12、13は真空の中を進んできたが、この時点で、粒子ビーム12、13は、雰囲気圧(室温でほぼ標準大気圧)を受けて進むことになる。
第1の粒子ビーム12は、患者15の体内の治療すべきボリュームが偏向磁石16とエネルギー変調器17を利用して(好ましくは走査技術を使用して、更に好ましくはラスタ走査技術を使用して)適切に走査されるように制御される。これにより、医師により指定されたある特定の線量の放射線が患者15の組織の種々の領域に沈着する。従って、第1の粒子ビーム12は治療用粒子ビーム12と呼ばれる。すなわち、この粒子ビームは「実際に」治療を行うのである。治療用粒子ビーム12は、ブラッグピークの位置でとどまり、患者15の体内に「定着」するので、このビーム12は、通常、患者15の身体を透過して患者15の下流側(ビーム12の方向に見て)まで放射されることはない。
陽子又はヘリウムイオンなどのより軽いイオンから構成される第2の粒子ビーム13の場合、状況は異なる。第2の粒子ビーム13の粒子の質量と電荷は、第1の粒子ビーム12と比較して小さいので、第2の粒子ビーム13の粒子は、通常、第1の粒子ビーム12の粒子ほど速く減速されない。従って、第2の粒子ビーム13の粒子は、通常、患者15の身体を透過し、患者から放射された後に下流側まで進む。これは、特に図1と図2から明らかである。第2の粒子ビーム13は、ある特定の点で(特に浸透距離に関して)第1の粒子ビーム12とは異なる挙動を示すが、その他の点では、第2の粒子ビーム13の粒子は、第1の粒子ビーム12の粒子に類似する挙動を有する。詳細には、2つの粒子ビーム12、13の(ハドロン)粒子に関して言えば、ビームが浸透する組織の密度はまったく同様である。従って、第2の粒子ビーム13から判定可能な撮像情報及び/又は組織情報は、イオン粒子治療及び/又は重イオン治療で現在使用されている情報より高品質である。そこで、第2の粒子ビーム13は監視用粒子ビーム13と呼ばれる。この監視用粒子ビーム13は、患者15の下流側で、すなわち患者15の身体を透過した後に測定される。この測定は、患者15の下流側に配置された検出器アレイ21によって実行される。先に説明したように、監視用粒子ビーム13は、透過し終わった時点で患者15の身体に関する有益な情報を含んでいる。このことについては、図3と図4に関して更に説明する。
完璧を期するために、患者15に代わって、ダミー装置又はファントムターゲットも使用可能であることを述べておく。ファントムの照射は、品質保証の尺度として使用されるのが好ましい。また、電子素子のような被加工物を粒子ビーム12、13で照射することも可能であり、例えば、マイクロプロセッサ、ある種のナノメカニカルデバイスなどを粒子ビーム12、13により改修又は構造化することができる。
更に、「第1の」粒子ビーム12(治療用粒子ビーム12)なしのビーム照射装置1、すなわち「第2の」粒子ビーム13(監視用粒子ビーム13)のみを有するビーム照射装置1を使用することも可能である。これは、ビーム照射装置1が相対的に長い時間にわたり監視用(「第2の」)粒子ビーム13のみで使用されると解釈できる。監視用粒子ビーム13のみを使用する場合、ビーム照射装置1は、患者15の動きを測定し且つ/又は抑制するために使用される。そのような測定サイクルが実行された後、(監視用粒子ビーム13を伴って又は監視用粒子ビーム13なしで)治療用粒子ビーム12による動作に「戻す」ことも可能である。しかし、処理用イオン源5がまったくなく、従って、監視用イオン源6のみが配置されている変形ビーム照射装置1を使用することも可能である(この場合、混合チャンバ7も使用されない)。
図2には、粒子ビーム発生装置1が再び示されている。しかし、図2は、物理的原理に主眼を置いて図示しているので、図1と比較して抽象的である。2つのイオン源5、6により発生された2つの粒子ビーム12、13は、混合チャンバ7において結合される。その後、粒子ビームは加速器グループ3を通過する。次に、偏向磁石16及びエネルギー変調器17により、治療用ビーム12の治療領域の側方位置及び長手方向位置は適切に調整される。前述のように、患者15に向けて放射される前に、2つの粒子ビーム12、13は、まず第1の組の検出器19を通過する。患者15の身体を透過した後、監視用粒子ビーム13(通常、監視用粒子ビーム13のみ)が下流側検出器アレイ21で測定される。
図2には、患者15の身体内部の状況が更に詳細に示されている。患者15の身体は、健全な組織22と、それとは異なる性質の器官23とを含む。図示される例では、片方の肺23aに腫瘍24がある。図中符号23bは、他方の肺を示す。患者15の呼吸運動に対応して、腫瘍24も動いている。
図2に示されるように、監視用粒子ビーム13のみが患者15の身体を透過する。第1の粒子ビーム12、すなわち治療用粒子ビーム12は、ビーム12の場所とブラッグ曲線のピークが腫瘍24の中に入るように制御される。この制御を実行するのは、主に偏向磁石16とエネルギー変調器17である。これら2つのユニット16、17を適切に制御することによって、腫瘍24の全ボリュームを走査技術により走査でき、それにより、腫瘍24を治療できる。
図2(及び以下の図3)から明らかなように、監視用粒子ビーム13はビームが浸透した組織に関する情報を含む。従って、この情報は制御ユニット25へ送出される。制御ユニット25は、例えば、標準型コンピュータである。しかし、制御ユニット25へ送出されるのは下流側検出器21からの情報だけではなく、第1の組の検出器19(すなわち、上流側検出器19)からの情報も制御ユニット25へ送出される。
制御ユニット25へ送出されるべき別の種類の情報は、治療計画26及び患者15に関する情報である。これら2つの情報は、通常事前に(すなわち、「実際の」治療が実行される前に)判定される。この情報グループ26は、治療に先立って制御ユニット25へ送出される。受信した情報に応じて、腫瘍24全体が粒子ビーム12、13によって治療されるように、制御ユニット25は、腫瘍24の動きを考慮に入れつつ、偏向磁石16とエネルギー変調器17を適切に制御する。
図3には、患者15の典型的な呼吸サイクル27が示される。図3に示されるように、この呼吸サイクル27は、いくつかの段階に分割される。それぞれの段階において、腫瘍24は、線23aと共に動く。粒子ビーム12、13を腫瘍24の動きに追従させるために、監視用ビーム13の残留エネルギー及び/又は位置(など)の偏差が測定され、この偏差を最小限に抑えるように、アルゴリズムが監視用ビーム13を監視することが可能である。このように非常に単純な手段であっても、前述のように、粒子ビーム12、13が共に15、23、24の組織の密度を同じように「認知」しているので、腫瘍24の追跡品質は非常に高い。「認知している」という用語は、患者15の組織に浸透した粒子ビーム12、13が各粒子ビーム12、13のエネルギー損失に対応して減速し、その間に粒子ビーム12が粒子ビーム13より大きなエネルギー損失を受けていることを意味する。従って、粒子ビーム13を患者15の下流側で検出可能であり、粒子ビーム13の残留エネルギーは、組織の構造に応じてわずかに異なってくる。これは、基本的に双方の粒子ビーム12、13に同一の物理的相互作用が関わっているためである。
図4には、呼吸サイクル27の間に腫瘍24の実際の運動段階を相関する方法36が概略的に示される。この方法は、相関行列37を使用することにより実行可能である。相関行列37を作成するために、ビーム位置「b」と、運動段階「p」との可能なあらゆる組み合わせに対して、範囲Rbpが計算され、記憶される。図4に示される特定の実施形態には、いくつかの段階「p0」〜「p9」と、いくつかのビーム位置「b0」〜「b9」とが示される。範囲Rbpは、粒子ビーム発生装置1の各構成要素を適切に制御することにより、実験に基づいて判定される。
後に、実際のビーム位置「b」は、患者15の上流側に配置された検出器19によって測定されるのが好ましい。範囲「R」は、患者15を透過した後の粒子ビームの残留エネルギーを測定することにより、すなわち、下流側の検出器21を使用することにより測定される。2つの数値「b」及び「R」を使用して、行列37をルックアップテーブル(LUT)として使用することにより、段階「p」を導出できる。これに加えて、いくつかの適切な相関パラメータ「R」が存在すべき場合、尤度検査が実行される。先の段階番号「p」に最も近い段階番号「p」を伴う相関パラメータが、通常、最も適している。
図5には、粒子ビーム発生装置1を制御する方法28が概略的に示される。最初に、準備ステップ29において、治療計画26と、治療されるべき患者5に関する更なる情報とが制御ユニット25にロードされる。これと並行して、患者15は患者台に載置される。この準備段階29の間に、他の準備ステップが更に実行されてもよい。
次に、粒子ビーム12、13、すなわち、治療用粒子ビーム12と監視用粒子ビーム13とが発生され(ステップ30)、患者15に照射される。
このビーム発生照射段階30の間に、測定ステップ31において、患者15の上流側と下流側における粒子ビーム12、13の特性(下流側では粒子ビーム13の特性のみ)が測定される。この測定ステップ31で得られた情報に基づき、修正ステップ32において、修正情報(例えば、偏向磁石16とエネルギー変調器17を調整するための修正データ)が計算される。
次に、ステップ33において、治療計画に従って完全な治療が既に実行されたか否かが検査される。完了していない場合、線34により示されるように、特に修正情報によって、処理は照射段階30に戻る。ステップ30においてビームが再び発生され、ステップ31で測定され、修正ステップ32で修正された後、患者にビームが照射される。
これに対し、治療計画に沿った治療が既に完了していた場合、治療は終了し、治療処理は完了する(ステップ35)。
要するに、方法38において、計算された範囲Rbp、並びにビーム位置b及び段階pが相関行列37に記憶され、ある特定のビーム位置bで対応する測定範囲Rと相関される。
最後に、図6には、患者15の運動段階を判定する方法38が概略的なフローチャートで示される。
最初のステップ39において、現在の運動段階「p」とビーム位置「b」との対に対して、例えば相関行列37に相関数Rbpが記憶される(図4と比較すること)。
実際の対応するパラメータRbpが記憶された後、続く更新ステップ40において、運動段階「p」とビーム位置「b」の可能なあらゆる対が測定されたか否かがまず検査される。まだ測定されていない場合、運動段階「p」及び/又はビーム位置「b」は、測定されるべき次の位置へ更新され、プログラムは第1のステップに戻る(線41)。これに対し、測定サイクルが完了していた場合、方法38は、別のループに入る。「入力ステップ」42において、プログラムは、対応するパラメータRbp(粒子ビームエネルギー減衰の形態で測定される)と、現在のビーム位置「b」(位置検出器19、21により、好ましくは患者15の上流側の検出器19により測定可能である)とを「リスン」する。そのようなデータ対が取得されたならば、プログラムは、相関行列37から対応する段階「p」を導出し、次のステップ43においてその値を出力する。これを実行した後、線44により示されるように、プログラムは先のステップ42に戻り、ステップ42において、別のデータ入力を「リスン」する。要するに、この方法は、相関行列37から測定範囲Rに至るまで対応する段階pとビーム位置bをLUTで発見するステップを含む。
1 粒子ビーム発生又は放射装置
2 イオン供給グループ
3 加速器グループ
4 ビーム放射グループ
5 イオン源(処理用)
6 イオン源(監視用)
7 混合チャンバ
8 線形加速器
9 偏向磁石
10 シンクロトロン
11 抽出隔壁
12 処理用粒子ビーム
13 監視用粒子ビーム
14 処理室
15 患者
16 偏向磁石
17 エネルギー変調器
18 楔形ブロック
19 上流側の検出器の組
20 窓部
21 下流側の検出器
22 健全な組織
23 器官
24 腫瘍
25 制御ユニット
26 治療計画
27 呼吸サイクル
28 粒子治療方法
29 準備段階
30 ビーム発生ステップ
31 測定ステップ
32 修正ステップ
33 ステータス検査
34 後戻りステップ
35 ステップ
36 相関方法
37 相関行列
38 運動判定方法
39 相関パラメータの測定
40 更新
41 ジャンプバック
42 入力ステップ
43 段階導出ステップ
44 ジャンプバック

Claims (16)

  1. 粒子ビーム(12、13)を発生する少なくとも1つの加速器ユニット(3、8、10)と、
    前記少なくとも1つの粒子ビーム(12、13)を被加工物(15)に向けて出力する少なくとも1つの放射ユニット(20)と
    を備え、少なくとも質量及び電荷のいずれかが異なるハドロン粒子を含む少なくとも2つの粒子ビーム(12、13)が混合されて前記被加工物(15)に対して放射されることを特徴とする粒子ビーム発生装置(1)。
  2. 前記少なくとも1つの粒子ビーム(13)を検出する少なくとも1つの検出器デバイス(19、21)を備え、
    前記少なくとも1つの検出器デバイス(19、21)は、前記被加工物(15)の下流側(21)に配置され、
    前記少なくとも1つの検出器デバイス(19、21)により得られる(42)情報は、前記被加工物(15)の少なくとも複数の部分の現在の位置を判定する(43)ために、使用されることを特徴とする請求項1記載の粒子ビーム発生装置(1)。
  3. 前記粒子ビーム(12、13)のうち少なくとも1つのビーム、前記粒子ビーム(12、13)のうち少なくとも2つのビーム、前記粒子ビーム(12、13)のうち複数のビーム、又は、前記粒子ビーム(12、13)のすべてが、正に帯電した粒子を含むハドロン粒子帯電粒子の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1又は2記載の粒子ビーム発生装置(1)。
  4. 前記粒子ビーム(12、13)のうち少なくとも2つのビームに含まれる粒子は、それぞれ異なるエネルギーを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の粒子ビーム発生装置(1)。
  5. 前記粒子ビーム(12、13)のうち少なくとも第1のビームは、処理の目的に使用される処理用粒子ビーム(12)であり、
    前記粒子ビームのうち少なくとも第2のビームは、監視の目的に使用される監視用粒子ビーム(13)であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の粒子ビーム発生装置(1)。
  6. 前記少なくとも1つの検出器デバイス(19、21)は、前記監視用粒子ビーム(13)のうち少なくとも1つのビームの検出に使用されるように設計、配置され、
    前記少なくとも1つの検出器デバイス(19、21)は、下流側(21)に配置されることを特徴とする請求項5記載の粒子ビーム発生装置(1)。
  7. 粒子エネルギー検出器、粒子場所検出器、粒子種類検出器、粒子偏向検出器、粒子電荷検出器、粒子速度検出器、粒子方向検出器、粒子ビーム幅検出器、及び、粒子強度検出器の少なくともいずれかを含む検出器グループから選択される少なくとも1つの検出器デバイス(19、21)を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の粒子ビーム発生装置(1)。
  8. 少なくとも1つのフィードバックユニット(25)を備え、
    少なくとも1つの監視用粒子ビーム(13)を含む発生される粒子ビーム(12、13)のうち少なくとも1つのビームの少なくとも1つの特性(19、21)は、少なくとも1つの処理用粒子ビーム(12)を含む前記発生される粒子ビーム(12、13)のうち少なくとも1つのビームを制御するために使用されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の粒子ビーム発生装置(1)。
  9. 前記粒子ビーム発生装置(1)、又は前記フィードバックユニット(25)は、前記粒子ビーム(12、13)のうち少なくとも1つのビームにより処理中である前記被加工物(15)の少なくとも一部(24)の動きに従って、前記発生されるビーム(12、13)のうち少なくとも1つのビームを制御可能であるように設計、配置されることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の粒子ビーム発生装置(1)。
  10. 前記放射ユニット(20)は、前記粒子ビーム(12、13)のうち少なくとも1つのビームが雰囲気圧へ供給されるように設計、配置されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の粒子ビーム発生装置(1)。
  11. 前記少なくとも1つの加速器ユニット(1)の少なくとも一部は、種類の異なる粒子ビーム(12、13)を加速するために使用されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の粒子ビーム発生装置(1)。
  12. 前記粒子ビーム発生装置(1)は、少なくとも部分的に、医療向け及び獣医向けの少なくともいずれかのための、粒子ビーム治療装置(1)及び診断装置の少なくともいずれかとして設計されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の粒子ビーム発生装置(1)。
  13. 少なくとも1つの粒子混合装置(7)及び少なくとも1つの粒子破砕装置の少なくともいずれかを備えることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の粒子ビーム発生装置(1)。
  14. 少なくとも1つの側方偏向ユニット(16)及び少なくとも1つのエネルギー変化ユニット(17)の少なくともいずれかを備えることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の粒子ビーム発生装置(1)。
  15. 粒子ビーム処理装置(1)を制御する方法であって、
    種類の異なる2つの粒子ビーム(12、13)を発生させ、
    前記2つの粒子ビーム(12、13)を混合して放射し、
    前記粒子ビームのうち第1の種類のビーム(12)は、処理の目的であって、特に処理されるべき被加工物(15)を処理するために使用され、
    前記粒子ビームのうち少なくとも第2の種類のビーム(13)は、監視の目的であって、特に前記被加工物(15)を監視するために使用され、
    前記2つの粒子ビーム(12、13)は、少なくとも質量及び電荷のいずれかが異なるハドロン粒子を含むことを特徴とする方法。
  16. 前記被加工物(15)を透過した後の少なくとも1つの粒子ビーム(13)の残留エネルギーは、前記少なくとも1つの被加工物(15)の少なくとも一部の現在位置を判定するために、使用されることを特徴とする請求項15記載の方法。
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