JP5733244B2 - 蓄電装置及び二次電池並びに車両 - Google Patents

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Description

本発明は、蓄電装置及び二次電池並びに車両に係り、詳しくは二次電池やキャパシタのように再充電可能な蓄電装置及び二次電池並びにその蓄電装置を搭載した車両に関する。
巻回型の電極体では合剤層を有する電極である帯状正極及び帯状負極が、両者の間に帯状のセパレータが介在する状態で巻回されている。このような巻回型の電極体では巻回される電極の曲率が電極体の内側に巻回される部分ほど大きくなる。また、巻回型の電極体用の電極に対する要求として、内側に巻回される部分に対しては大きな曲率で巻回されても巻回時あるいは巻回後に合剤層に損傷が生じ難いことがあり、外側に巻回される部分に対しては引っ掻きや異物によって合剤層が損傷されない強度(硬度)を有することが挙げられる。そして、合材層を厚くしたり合材層の密度を高くしたりする場合にはその要求が大きくなる。
従来、両面に合剤層を有する巻回された正極板を含む発電要素を備える非水電解質二次電池において、正極板の両面のうち、内周側の第1面の合剤層は、第1面の裏側の第2面の合剤層よりも柔軟性(引張破壊伸び)が高いことを特徴とするものが提案されている(特許文献1参照。)。
特開2007−103263号公報
特許文献1の構成では、巻回される正極板の内周側の第1面(内周面)の合剤層が、内周面の裏側の第2面(外周面)の合剤層よりも柔軟性が高いことにより、正極板を扁平状に巻回した場合に曲折部での正極板の破断を防止することを目的としている。しかし、正極板の第1面の合剤層及び第2面の合剤層は正極板が巻回されて電極体を構成した状態において、電極体の内側(巻回中心側)と外側とで柔軟性は同じであり、曲折部の曲率の大小に起因して正極板に作用する曲げ力の違いによって生じる合剤層の損傷に対する配慮は何ら考慮されていない。
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、巻回型の電極体を構成する電極の合剤層を厚くしたり、合剤層の密度を高くしたりしても、電極を支障なく巻回することができ、かつ巻回後に合剤層が損傷し難い巻回型の電極体を備えた蓄電装置及び二次電池並びにその蓄電装置を搭載した車両を提供することにある。
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、帯状集電体の少なくとも片面に合剤層が塗布された正極及び負極が、前記正極の前記合剤層と前記負極の前記合剤層との間に帯状のセパレータを挟んだ状態で巻回された巻回型の電極体を備える蓄電装置であって、前記帯状集電体の前記電極体の軸心側の第1端部側に塗布された前記合剤層は、前記電極体の外周側の第2端部側に塗布された前記合剤層よりも引張破壊伸びが高く形成され、前記合剤層は、前記帯状集電体の前記第1端部側に形成された第1の合剤層と、前記帯状集電体の前記第2端部側に形成された第2の合剤層とで形成され、前記第2の合剤層は、前記第1の合剤層にバインダが添加された組成に形成されている。ここで、「合剤層」とは、蓄電装置が二次電池の場合は活物質層を意味し、蓄電装置が電気二重層キャパシタの場合は活性炭電極層を意味する。また、「第1の合剤層にバインダが添加された構成」とは、第2の合剤層が第1の合剤層よりバインダを多く含んでいることを意味し、第1の合剤層がバインダを含んでいるか否かは問わない。
巻回型の電極体では、巻回される帯状電極の曲率が電極体の内側(巻回中心側)に巻回される部分ほど大きくなる。また、巻回型の電極体用の電極に対する要求として、内側に巻回される部分に対しては大きな曲率で巻回されても巻回時あるいは巻回後に合剤層に損傷が生じ難いことがあり、外側に巻回される部分に対しては引っ掻きや異物によって合剤層が損傷されない強度(硬度)を有することが挙げられる。この発明の蓄電装置の電極体を構成する電極は、帯状集電体の少なくとも片面に合剤層が形成され、帯状集電体の電極体の軸心側の第1端部側に形成された合剤層は、帯状集電体の電極体の外周側の第2端部側に形成された合剤層よりも柔軟性(引張破壊伸び)が高く形成されている。したがって、電極の合剤層を厚くしたり、合剤層の密度を高くしたりしても、電極を支障なく巻回することができ、巻回後に合剤層が損傷し難い巻回型の電極体を備えた蓄電装置を提供することができる。
帯状集電体の長手方向に沿って形成された合剤層の柔軟性を、帯状集電体の長手方向に沿って複数段階に次第に高くなるように、あるいは低くなるように形成して、柔軟性が高い方の合剤層が巻回型の電極体の内側(巻回中心側)になるように巻回すれば、中心側の合剤層の曲率が大きな状態で巻回されても支障がない。しかし、柔軟性の異なる合剤層の数を増やすほど、製造工程が複雑になり、製造コストも高くなる。この発明では、合剤層は、帯状集電体の電極体の軸心側の第1端部側に形成された第1の合剤層と、帯状集電体の電極体の外周側の第2端部側に形成された第2の合剤層とで形成されているため、製造工程が簡単になり、製造コストも低くなる。
合剤層の柔軟性や強度(硬さ)を調整する方法として、合剤層(合剤)を構成するバインダの種類を変更する代わりに、同じバインダで添加量を変更することによっても可能であり、バインダの添加量を増やすことにより、合剤層の強度が高くなる。この発明では、第2の合剤層は、第1の合剤層にバインダが添加された構成のため、バインダの種類を変更して合剤層の強度を高くする場合に比べて、簡単に対応することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1端部側に塗布された前記合剤層は、前記第2端部側に塗布された前記合剤層よりも弾性係数が10%以上高い。弾性係数(弾性率)は剛性の指標となり、合剤層の弾性係数(弾性率)が小さい(低い)と合剤層は柔らかくなり、弾性係数が大きい(高い)と合材層は固くなる。合剤層の弾性係数の測定誤差は数%ある。しかし、合剤層の弾性係数の差が少なくとも10%以上あれば、合剤層の弾性係数を比較して柔軟性の差を比較することに意味がある。したがって、この発明では、合剤層の弾性係数を比較して、合剤層が目的とする性能を発揮するか否かを判断することが可能になる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の蓄電装置の構造を備える二次電池である。したがって、この発明の二次電池は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の発明の効果を有する。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の蓄電装置を搭載した車両である。したがって、この発明の車両は請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の蓄電装置の効果が得られる。
上記の発明によれば、電極の合剤層を厚くしたり、合剤層の密度を高くしたりしても、電極を支障なく巻回することができ、かつ巻回後に合剤層が損傷し難い巻回型の電極体を備えた蓄電装置及び二次電池を提供することができる。また、前記蓄電装置の効果が得られる車両を提供することができる。
(a)は電極の模式平面図、(b)は模式断面図。 (a),(b)は活物質の塗布方法を示す模式図。 (a),(b)は電極体の模式斜視図。 限界曲げR(曲率半径)とエネルギー密度の関係を示すグラフ。 曲げ試験の方法を示す模式図。 二次電池の模式断面図。 二次電池の模式断面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図7にしたがって説明する。
図1(a),(b)に示すように、蓄電装置用電極としての二次電池用電極10は、金属製の帯状集電体11の少なくとも片面に合剤層としての活物質層12が塗布(形成)されている。この実施形態では、帯状集電体11は、例えば帯状の銅箔で形成され、活物質層12は帯状集電体11の両面にそれぞれ塗布されている。活物質層12は、帯状集電体11の幅方向の片側に存在する一定幅の活物質非塗布部13を除いた部分全面に形成されている。
活物質層12は帯状集電体11の全長に亘って同じ弾性率を有するように形成されてはおらず、二次電池用電極10が巻回型の電極体を作製するのに適するように、巻回型の電極体の軸心側になる部分の弾性率は、電極体の外周側になる部分の弾性率より小さくなるように形成されている。即ち、巻回型の電極体の軸心側になる部分である帯状集電体11の長手方向の第1端部側(図1(a),(b)の左側)に形成された第1の活物質層12aは、巻回型の電極体の外周側になる部分である帯状集電体11の長手方向の第2端部側に形成された第2の活物質層12bよりも弾性率が小さく形成されて、第2の活物質層12bよりも引張破壊伸びが高く、(柔軟性が高く)形成されている。また、第2の活物質層12bは、第1の活物質層12aよりも硬く、かつ引張強度が高く形成されている。この実施形態では、第1の活物質層12a及び第2の活物質層12bはそれぞれ帯状集電体11の全長の1/2の範囲に形成されている。
第1の活物質層12aは第2の活物質層12bよりも弾性係数が10%以上高い。第1の活物質層12aと第2の活物質層12bとは、その弾性係数の差が少なくとも10%以上、好ましくは50%以上となるように第1の活物質層12a及び第2の活物質層12bの材料となる合剤の組成比、即ち活物質、導電助剤及びバインダ(結着剤)の配合比が調整されている。バインダには、例えば市販のバインダを使用することができ、バインダとして分子量の異なるものが市販されており、分子量の大きなバインダは靱性が高く、分子量の小さなバインダは靱性が低い。第1の活物質層12aを構成するバインダには分子量の大きな靱性が高いものを用い、第2の活物質層12bを構成するバインダには分子量の小さな靱性が低いものを用いる。
活物質は、例えば、ニッケル水素電池とリチウムイオン電池のように二次電池の種類によって異なる。また、同じ種類の二次電池でも電極体を構成する際に、正極になる正極用の二次電池用電極10に塗布されるものと負極になる負極用の二次電池用電極10に塗布されるものとでは異なる。
次に前記のように構成された二次電池用電極10の製造方法を説明する。
二次電池用電極10の製造方法は、活物質の塗布工程が従来と異なり、その他の工程は基本的に同じため、説明を省略する。活物質の塗布工程には、図2(a),(b)に示すように、帯状集電体11の移動経路に沿って、第1の合剤供給部21及び第2の合剤供給部22が設けられている。第1の合剤供給部21は第1の活物質層12aを形成するためのスラリー状の第1の合剤を帯状集電体11上に供給し、第2の合剤供給部22は第2の活物質層12bを形成するためのスラリー状の第2の合剤を帯状集電体11上に供給する。第1の合剤供給部21及び第2の合剤供給部22は図示しない機構により、合剤を帯状集電体11上へ供給可能な状態と、供給を停止する状態とに切り換えられるようになっている。
帯状集電体11は、図示しない帯状集電体供給ローラから供給されるとともに、ガイドローラを経て第1の合剤供給部21及び第2の合剤供給部22の下方を通過した後、図示しないガイドローラに案内されて図示しない巻き取りローラに巻き取られるようになっている。そして、帯状集電体11が第1の合剤供給部21の下方を通過することにより、先ず第1の活物質層12aを形成する第1の合剤が帯状集電体11に塗布される。帯状集電体11の全長の1/2が第1の合剤供給部21の下方を通過するまで、第1の合剤供給部21から帯状集電体11上に第1の合剤が供給されて、帯状集電体11の全長の1/2の範囲に第1の活物質層12aが形成される。
一方、第2の合剤供給部22は、帯状集電体11の全長の1/2が第2の合剤供給部22の下方を通過する間は、第2の合剤の供給を停止した状態に保持される。そして、第1の活物質層12aが形成された領域に続く残りの領域に第2の活物質層12bが形成されるように、帯状集電体11の全長の1/2が第2の合剤供給部22を通過した時点から第2の合剤の供給を開始し、帯状集電体11の残りの領域に第2の活物質層12bが形成されると第2の合剤の供給を停止する。その結果、片面に活物質層12が形成された帯状集電体11が形成される。
次にその帯状集電体11の活物質層12が形成されていない面に対して、前記と同様にして第1の合剤及び第2の合剤が塗布されて、帯状集電体11の両面に活物質層12が形成される。両面に活物質層12が形成された帯状集電体11はプレス加工が行われて、図1(a),(b)に示す二次電池用電極10が完成する。そして、第1の合剤及び第2の合剤を構成する活物質として正極用の活物質を使用すれば正極用の二次電池用電極10が得られ、第1の合剤及び第2の合剤を構成する活物質として負極用の活物質を使用すれば負極用の二次電池用電極10が得られる。
正極用の二次電池用電極10と負極用の二次電池用電極10との間に帯状のセパレータを挟んだ状態で略長円柱状に巻回して巻回型の電極体が得られる。巻回型の電極体が電解液と共に電池ケースに収容されて二次電池が構成される。そして、電極体からの電力の取り出しは、帯状集電体11の活物質非塗布部13に接続された集電端子を介して行われる。
巻回型の電極体の集電端子の接続構造としては、電極体の巻回された電極の軸方向の同じ側に集電端子が接続される構成と、電極体の巻回された電極の軸方向の異なる側に集電端子が接続される構成とがある。そして、電極体の巻回された電極の軸方向の異なる側に集電端子が接続される構成では、図3(a)に示すように、蓄電装置用電極体としての二次電池用電極体30は、正極用の二次電池用電極10と負極用の二次電池用電極10とは、活物質非塗布部13が二次電池用電極体30の巻回された電極の軸方向の異なる側に位置するように巻回される。そのため、二次電池用電極10の活物質非塗布部13が図1(a)に示すように、帯状集電体11の幅方向の片側に全長に亘って形成されていても支障はない。
しかし、電極体の巻回された電極の軸方向の同じ側に集電端子が接続される構成では、活物質非塗布部13の集電端子が接続される箇所を除いて他の部分を除去して、残った箇所をタブ部として集電端子と接続するか、帯状集電体11と別に形成されたタブ部を活物質非塗布部13に接合してそのタブ部を集電端子と接続する必要がある。例えば、活物質非塗布部13の集電端子が接続される箇所を除いて他の部分を除去して、残った箇所をタブ部とする構成では、図3(b)に示すように、正極用の二次電池用電極10のタブ部13pと負極用のタブ部13nとが二次電池用電極体30の巻回された電極の軸方向の同じ側に突出するように巻回される。
次に前記のように構成された二次電池用電極10の作用を説明する。
正極用の二次電池用電極10と負極用の二次電池用電極10とが、帯状のセパレータ(図示せず)を挟んだ積層状態で略長円柱状に巻回されて二次電池用電極体30が構成される。巻回型の電極体では巻回される電極の曲率が電極体の内側(巻回中心側)に巻回される部分ほど大きくなる。また、巻回型の電極体用の電極に対する要求として、内側(巻回中心側)に巻回される部分に対しては大きな曲率で巻回されても巻回時あるいは巻回後に活物質層12に損傷が生じ難いことがある。また、外側(電極体の外周側)に巻回される部分に対しては引っ掻きや異物によって活物質層12が損傷されない引張強度(硬度)を有することが挙げられる。
二次電池の電極として帯状集電体11に塗布された活物質の量を多くすることにより、二次電池の出力(放電電流に放電電圧を乗じた値)を高くすることができる。しかし、従来技術のように、活物質層12の組成及び目付が帯状集電体11のどの部分おいても同じ構成の場合は、活物質の量を多くするため、活物質層12を厚くしたり、活物質層12の密度を高くしたりすると、電極体の内側に巻回される曲率半径の小さな部分において、巻回時あるいは巻回後に活物質層12に損傷が生じる。
一方、この実施形態の二次電池用電極10は、帯状集電体11の両面に塗布(形成)された活物質層12は、帯状集電体11の長手方向の第1端部側、即ち巻回型の電極体の軸心側の第1端部側に形成された第1の活物質層12aと、帯状集電体11の長手方向の第2端部側、即ち巻回型の電極体の外周側の第2端部側に形成された第2の活物質層12bとで形成されている。第1の活物質層12aは第2の活物質層12bよりも引張破壊伸びが高く、(柔軟性が高く)形成されている。そのため、活物質の量を多くするため、活物質層12を厚くしたり、活物質層12の密度を高くしたりしても、電極体の内側に巻回される曲率半径の小さな部分において、巻回時あるいは巻回後に活物質層12に損傷が生じることが抑制あるいは防止される。
電極の限界曲げRと、二次電池の体積エネルギー密度との関係をシミュレーションで調べた結果、図4に示すように、限界曲げRを小さくすると、ほぼ比例してエネルギー密度が高くなることが確認された。なお、限界曲げRとは、両面に活物質層12を形成した帯状電極26を、図5に示すように、平行に配置した2枚の保持板25a,25bの間に折り曲げた状態に配置して、保持板25a,25bの間隔を変更した際に、帯状電極26に異常が発生する限界の曲率半径を意味する。異常とは、例えば、電極の破断あるいは活物質層12の剥離である。現状では活物質層の密度が3g/cm程度の場合、限界曲げRは9mm程度であったが、活物質層12を第1の活物質層12aと第2の活物質層12bとで形成することにより、限界曲げRを小さくすることが可能になった。
前記のようにして製造された二次電池用電極体30は、正極用の二次電池用電極10の活物質非塗布部13に正極用集電端子31が接合され、負極用の二次電池用電極10の活物質非塗布部13に負極用集電端子32が接合された状態で図6に示すように電池ケース(電槽)41に収容され、電解液42とともに二次電池40が構成される。なお、正極用集電端子31及び負極用集電端子32はそれぞれ二次電池40の正極端子43及び負極端子44に固定される。この二次電池40では、二次電池用電極体30は巻回された電極の軸方向が正極端子43及び負極端子44の電池ケース41からの突出方向と直交する方向になるように電池ケース41内に収容される。
また、図3(b)に示す二次電池用電極体30は、図7に示すように、正極用の二次電池用電極10のタブ部13pに正極用集電端子31が接合され、負極用の二次電池用電極10のタブ部13nに負極用集電端子32が接合された状態で電池ケース(電槽)41に収容され、電解液42とともに二次電池40が構成される。
前記の構成の二次電池40は種々の用途に使用されるが、例えば車両に搭載した状態でも使用される。
この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)二次電池用電極10は、帯状集電体11の少なくとも片面に合剤層(活物質層12)が塗布され、帯状集電体11の長手方向の第1端部側に塗布された合剤層(第1の活物質層12a)は、帯状集電体11の長手方向の第2端部側に塗布された合剤層(第2の活物質層12b)よりも引張破壊伸びが高く、(柔軟性が高く)形成されている。したがって、帯状集電体の長手方向の第1端部側に形成された合剤層が、巻回型の電極体の内側(巻回中心側)になるように巻回することにより、電極の合剤層を厚くしたり、合剤層の密度を高くしたりしても、電極を支障なく巻回したり巻回後に合剤層が損傷し難い蓄電装置用電極を提供することができる。
(2)活物質層12は、帯状集電体11の長手方向の第1端部側に塗布された第1の活物質層12aと、帯状集電体11の長手方向の第2端部側に塗布された第2の活物質層12bとで形成されている。帯状集電体11の長手方向に沿って形成された活物質層12の柔軟性を、帯状集電体11の長手方向に沿って複数段階に次第に高くなるように、あるいは低くなるように形成して、柔軟性が高い方の活物質層12が巻回型の二次電池用電極体30の巻回中心側になるように巻回すれば、中心側の活物質層12の曲率が大きな状態で巻回されても支障がない。しかし、柔軟性の異なる、即ち引張破壊伸びの異なる活物質層12の数を増やすほど、製造工程が複雑になり、製造コストも高くなる。この実施形態では、活物質層12は、第1の活物質層12aと第2の活物質層12bとで形成されているため、製造工程が簡単になり、製造コストも低くなる。
(3)第1端部側に塗布された合剤層(第1の活物質層12a)は、第2端部側に塗布された合剤層(第2の活物質層12b)よりも弾性係数が10%以上高い。即ち、第1の活物質層12a及び第2の活物質層12bは、その弾性係数の差が少なくとも10%以上である。弾性係数(弾性率)は剛性の指標となり、合剤層(活物質層12)の弾性係数(弾性率)が小さい(低い)と合剤層は柔らかくなり、弾性係数が大きい(高い)と合材層は固くなる。合剤層の弾性係数の測定誤差は数%ある。しかし、合剤層の弾性係数の差が少なくとも10%以上あれば、合剤層の弾性係数を比較して柔軟性の差を比較することに意味がある。この実施形態では、活物質層12を構成する第1の活物質層12aは、第2の活物質層12bよりも弾性係数が10%%以上高いため、第1の活物質層12a及び第2の活物質層12bの弾性係数を比較して、活物質層12が目的とする性能を発揮するか否かを判断することが可能になる。
(4)第2の活物質層12bは第1の活物質層12aより引張強度の高い合剤で形成されている。したがって、巻回型の電極体の外側に引張強度の高い第2の活物質層12bが配置されるため、引っ掻きや異物によって合剤層が損傷されることが防止される。
(5)二次電池用電極体30は、前記構成の二次電池用電極10を備えた正極及び負極が、両者の間に帯状のセパレータが介在する状態で巻回された巻回型の電極体である。したがって、二次電池用電極体30は前記構成の二次電池用電極10が有する効果を得ることができる。
(6)二次電池40は、前記構成の二次電池用電極体30を備えた二次電池(蓄電装置)である。即ち、二次電池40は、帯状集電体11の少なくとも片面に合剤層が塗布された正極及び負極が、正極の合剤層と負極の合剤層との間に帯状のセパレータを挟んだ状態で巻回された巻回型の電極体を備える。帯状集電体11の電極体の軸心側の第1端部側に塗布された合剤層(第1の活物質層12a)は、電極体の外周側の第2端部側に塗布された合剤層(第2の活物質層12b)よりも引張破壊伸びが高く形成されている。したがって、二次電池40は前記構成の二次電池用電極体30が有する効果を得ることができる。そして、帯状集電体11に塗布された活物質の量を多くすることにより、二次電池40の容量を大きくすることができる。
(7)二次電池40を搭載した車両は、その二次電池40が有する効果を得ることができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 第1の活物質層12a及び第2の活物質層12bを構成するバインダの種類を変更する代わりに、第2の活物質層12bを第1の活物質層12aにバインダが添加された構成としてもよい。活物質層12の引張破壊伸び(柔軟性)や引張強度(硬さ)を調整する場合、活物質層12を構成するバインダの種類を変更する代わりに、同じバインダで添加量を変更することによっても可能であり、バインダの添加量を増やすことにより、活物質層12の引張強度が高くなる。この場合、第1の活物質層12aがバインダを含まない構成であれば、第2の活物質層12bのみがバインダを含む組成で構成され、第1の活物質層12aがバインダを含む構成であれば、第2の活物質層12bはそのバインダ含有量が多くなった組成となる。この実施形態では、第2の活物質層12bは、第1の活物質層12aにバインダが添加された構成のため、バインダの種類を変更して第2の活物質層12bの引張強度を高くする場合に比べて、簡単に対応することができる。
○ バインダを追加する代わりに、引張強度の高い(強度の強い)活物質を追加しても良い。
○ 活物質層12を第1の活物質層12a及び第2の活物質層12bのニ種類で構成する場合、第1の活物質層12aと第2の活物質層12bとの境界は、二次電池用電極10の長手方向の中央に限らず、二次電池用電極10の長さ、塗布される合剤の種類、厚さ等によって適宜変更してもよい。しかし、第1の活物質層12aの長さが活物質層12全体の長さの1/3〜1/2が好ましい。
○ 活物質層12は、その柔軟性が二次電池用電極10の長手方向において複数段階に変化する構成であればよく、第1の活物質層12a及び第2の活物質層12bの2段階に柔軟性が変化する構成に限らず、3段階以上に変化する構成としてもよい。
○ 活物質層12の柔軟性や硬さを調整する場合、合剤を構成するバインダの種類を変更したり、バインダの量を変更する代わりに、導電助剤の種類や量を変更したりしてもよい。
○ 二次電池40は二次電池用電極体30が電解液42に浸漬された構成に限らず、電解液をセパレータに含浸させた構成や、高分子ゲル電解質や固体高分子電解質でセパレータを構成してもよい。
○ 蓄電装置は二次電池に限らず、例えば、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタ等のようなキャパシタであってもよい。
○ 合剤はスラリーではなくペーストであってもよい。
○ 合剤の塗布は合剤供給部から帯状集電体11上に直接供給する代わりに、合剤供給部から転写ローラを用いて塗布するようにしてもよい。また、ノズル噴射インクジェット式や塗布式などにより帯状集電体11上に合剤を供給するようにしてもよい。
10…蓄電装置用電極としての二次電池用電極、11…帯状集電体、12…合剤層としての活物質層、12a…第1の合剤層としての第1の活物質層、12b…第2の合剤層としての第2の活物質層、30…蓄電装置用電極体としての二次電池用電極体、40…蓄電装置としての二次電池。

Claims (4)

  1. 帯状集電体の少なくとも片面に合剤層が塗布された正極及び負極が、前記正極の前記合剤層と前記負極の前記合剤層との間に帯状のセパレータを挟んだ状態で巻回された巻回型の電極体を備える蓄電装置であって、前記帯状集電体の前記電極体の軸心側の第1端部側に塗布された前記合剤層は、前記電極体の外周側の第2端部側に塗布された前記合剤層よりも引張破壊伸びが高く形成され
    前記合剤層は、前記帯状集電体の前記第1端部側に形成された第1の合剤層と、前記帯状集電体の前記第2端部側に形成された第2の合剤層とで形成され、
    前記第2の合剤層は、前記第1の合剤層にバインダが添加された組成に形成されている蓄電装置。
  2. 前記第1端部側に塗布された前記合剤層は、前記第2端部側に塗布された前記合剤層よりも弾性係数が10%以上高い請求項1に記載の蓄電装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の蓄電装置の構造を備える二次電池。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の蓄電装置を搭載した車両。
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