JP5729539B2 - オートクルーズ制御装置 - Google Patents
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Description
このようなオートクルーズ走行中の変速機のシフト制御については、従来は車速に基づきシフトアップを行い、スロットル開度、エンジン回転数、及び加速度等に基づきシフトダウンを行っていた。
上記特許文献1に開示された技術では、このような車間距離制御機能を有しておらず、車間距離制御中におけるシフト制御までは考慮されていない。単純にオートクルーズ中に車間距離制御を導入した場合、シフト制御は、前走車との相対距離や相対速度と関係なくオートクルーズ走行に係る目標車速に適したタイミングでシフトチェンジを行うこととなる。
これにより、前走車が加速し当該前走車に追従すべく自車両も加速する際に、事前に低シフトに設定されていることで、十分な駆動力を得ることができ、円滑な追従を行うことができる。
図1は本発明の一実施形態における全体構成を示した概略構成図であり、同図に基づき当該一実施形態における構成について説明する。
図1に示す車両1は、貨物を積載可能なトラックである。当該車両1には、駆動源としてのエンジン2が搭載されており、当該エンジン2には変速機4(変速手段)が接続されている。当該エンジン2はスロットル開度に応じてエンジン出力の調整が可能である。また、変速機4は、クラッチの断接及びシフトチェンジに応じたギヤ段の選択を運転者の操作によらず自動的に行うことが可能ないわゆる機械式自動変速機(AMT)である。
さらに車両1には、ミリ波レーダ8、車速センサ10、シフト位置センサ12、クランク角センサ14等の各種センサが設けられている。
ミリ波レーダ8は、車両1の前部に設置され、ミリ波帯の電波を用いて車両1の前方にある前走車等の障害物を検知し、自車両に対しての前走車の相対距離及び相対速度を測定するものである。
シフト位置センサ12は、運転者のシフトレバー操作により選択されるシフト位置を検出するものであり、シフト位置としては、例えば自動変速を行うドライブレンジ(Dレンジ)、トランスミッションのギヤをニュートラルにして駆動力を遮断状態とするニュートラルレンジ(Nレンジ)、変速機4のギヤをロックするパーキングレンジ(Pレンジ)、後退を行うリバースレンジ(Rレンジ)、手動でギヤ段を選択するセカンドレンジ(2ndレンジ)、ファーストレンジ(1stレンジ)等がある。
また、車両1にはエンジンECU16、ブレーキECU18、変速機ECU20、オートクルーズECU22等の各種ECU(電子コントロールユニット)が搭載されている。これら各種ECU16、18、20、22は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)及び中央演算処理装置(CPU)等を含んで構成されており、それぞれ対象とする装置の制御を行うものである。
変速機ECU20は、シフト位置センサ12により検出されるシフト位置に従い、Dレンジであれば運転状態に応じて、図示しないアクチュエータを介してクラッチの断接及びギヤ段の選択を行う。
以下、当該オートクルーズECU22の構成について詳しく説明する。
図2に示すように、オートクルーズECU22の入力側には上記ミリ波レーダ8、車速センサ10、シフト位置センサ12、エンジンECU16、オートクルーズ操作部24等のセンサ類及びECU等が接続されており、これら各種センサ類及びECU等にて検出された各種情報が入力される。一方で、当該オートクルーズECU22の出力側にはエンジンECU16、ブレーキECU18、変速機ECU20が接続されており、当該オートクルーズECU22における演算結果に基づき各種ECUに情報を出力する。
車間距離制御部32にはオートクルーズ制御部30において演算された運転条件が入力されるとともに、ミリ波レーダ8により検出される前走車との相対距離及び相対速度等が入力される。
図3には、当該オートクルーズECU22のシフト制御部38おいて実行されるオートクルーズ中のシフト制御ルーチンを示すフローチャートが示されており、以下同図に基づき説明する。
一方、ステップS2において、オートクルーズ制御実行中であって且つ車間距離制御を行っている場合には、当該判別結果は真(Yes)となり、次のステップS4に進む。
ステップS5では、変速に係るエンジン回転数閾値を加速時の車間距離制御用閾値(車間距離制御用シフトアップ閾値)に設定し、エンジンECU16から得られるエンジン回転数が当該閾値以上であるか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合、即ちエンジン回転数が加速時の車間距離用閾値より小である場合は、ステップS6に進む。
一方、当該判別結果が真(Yes)である場合、即ちエンジン回転数が加速時の車間距離用閾値以上である場合には、ステップS7に進む。
ステップS7では、ギヤ段を1段上げてギヤ比を低ギヤ比側に変更するシフトアップを行うよう変速機ECU20に指示して、当該ルーチンを抜ける。
ステップS8では、変速に係るエンジン回転数閾値を減速時の車間距離制御用閾値(車間距離制御用シフトダウン閾値)に設定し、エンジンECU16から得られるエンジン回転数が当該閾値以下であるか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合、即ちエンジン回転数が減速時の車間距離用閾値より大である場合は、ステップS6に進む。ステップS6は上述したように現状のシフトを維持して当該ルーチンを抜ける。
ステップS9では、ギヤ段を1段下げてギヤ比を高ギヤ比側に変更するシフトダウンを行うよう変速機ECU20に指示して、当該ルーチンを抜ける。
このように、オートクルーズECU22のシフト制御部38では以上のような制御ルーチンが繰り返され、オートクルーズ走行時と車間距離制御時とで、変速に係るエンジン回転数閾値を使い分けてシフト制御を行っている。このような使い分けを行うことで、オートクルーズ走行時及び車間距離制御時のそれぞれに適したタイミングで変速を行うことができる。
これにより、前走車が加速し当該前走車に追従すべく自車両も加速する際に、事前に低シフトに設定されていることで、十分な駆動力を得ることができ、円滑な追従を行うことができる。
以上で本発明に係るオートクルーズ制御装置の実施形態についての説明を終えるが、実施形態は上記実施形態に限られるものではない。
2 エンジン
4 変速機(変速手段)
6 ブレーキ
8 ミリ波レーダ
10 車速センサ
12 シフト位置センサ
14 クランク角センサ
16 エンジンECU(エンジン回転数算出手段)
18 ブレーキECU
20 変速機ECU
22 オートクルーズECU
24 オートクルーズ操作部
30 オートクルーズ制御部
32 車間距離制御部(車間距離制御手段)
34 オートクルーズ用エンジン回転数閾値設定部
36 車間距離制御用エンジン回転数閾値設定部
38 シフト制御部(変速制御手段)
Claims (2)
- 任意に設定された目標車速により車両を自動的に走行させるオートクルーズ制御装置において、
前記車両に設けられ、ギヤ比を変更することでエンジンからの駆動力を段階的に変速可能な変速手段と、
オートクルーズ走行中に自車両の前方を走行する前走車との車間距離を制御する車間距離制御手段と、
前記エンジンの回転数を算出するエンジン回転数算出手段と、
前記エンジン回転数算出手段により算出されたエンジン回転数が、前記変速手段の各変速段に応じて設定された所定のシフトダウン閾値以下となったときに、前記変速手段の変速段を高ギヤ比側に変更する変速制御手段を備え、
前記変速制御手段は、前記シフトダウン閾値として、前記車間距離制御手段による車間距離制御を行っていない前記オートクルーズ走行中の減速時に用いられるオートクルーズ用シフトダウン閾値、及び当該オートクルーズ走行中のシフトダウン閾値よりも高いエンジン回転数に設定され、前記オートクルーズ走行中であり且つ前記車間距離制御手段による車間距離制御中の減速時に用いられる車間距離制御用シフトダウン閾値を有していることを特徴とするオートクルーズ制御装置。 - 前記変速制御手段は、前記エンジン回転数算出手段により算出されたエンジン回転数が、前記変速手段の各変速段に応じて設定された所定のシフトアップ閾値以上となったときに、前記変速手段の変速段を低ギヤ比側に変更するものであり、
前記シフトアップ閾値として、前記車間距離制御手段による車間距離制御を行っていない前記オートクルーズ走行中の加速時に用いられるオートクルーズ用シフトアップ閾値、及び前記オートクルーズ走行中であり且つ前記車間距離制御手段による車間距離制御中の加速時に用いられる車間距離制御用シフトアップ閾値を有し、
前記車間距離制御用シフトダウン閾値は、前記車間距離制御用シフトアップ閾値よりも低いエンジン回転数に設定されていることを特徴とする請求項1記載のオートクルーズ制御装置。
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