JP5729512B2 - テトラヒドロピラン化合物の製造中間体 - Google Patents

テトラヒドロピラン化合物の製造中間体 Download PDF

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Description

本発明は、医薬中間体として有用なテトラヒドロピラン化合物の製造中間体に関する。
下記式(8)で表されるテトラヒドロピラン誘導体は、医薬品等の原料として重要な化合物であり(特許文献1)、従来、その製造方法としては、5−アルコキシ−4−ペンテン−1−オールから製造する方法(特許文献1)や、5−ヘキセン−1−オールから合成する方法(非特許文献1)が知られている。
Figure 0005729512
しかし、特許文献1の製造方法では、毒性の高いオスミウムを用いなければならないことから、実用的な方法とは言えなかった。
一方、非特許文献1に記載された方法をそのまま適用し、上記化合物の合成を試みたところ、反応収率および立体選択性が低く、大量合成には不向きであることが判明した。
国際公開第2005/118565号
Pure Appl. Chem., (2003), 75(1), 1−17
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、毒性の高い試薬を用いることなく、高収率かつ高選択性でテトラヒドロピラン誘導体が得られ、工業的に有用なテトラヒドロピラン誘導体の製造中間体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために、効率的で大量合成が可能となるテトラヒドロピラン誘導体の製造方法について鋭意検討を重ねた結果、毒性の高いオスミウムを用いることなく、高収率および高立体選択性で目的物が得られる、工業的に適した製造方法を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1. 構造式(3)で表される化合物、
Figure 0005729512
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、または置換基を有していてもよい芳香族基を表し、R1およびR2が結合してアルキレン基を形成することにより環を形成していてもよく、
3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、または直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基を表し、R3およびR4が結合してアルキレン基を形成することにより環を形成していてもよい。)
2. R1およびR2が結合して炭素数5のアルキレン基を形成し、R3およびR4が水素原子である、構造式(6)で表される1の化合物、
Figure 0005729512
3. 構造式(4)で表される化合物、
Figure 0005729512
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、または置換基を有していてもよい芳香族基を表し、R1およびR2が結合してアルキレン基を形成することにより環を形成していてもよく、
3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、または直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基を表し、R3およびR4が結合してアルキレン基を形成することにより環を形成していてもよい。)
4. R1およびR2が結合して炭素数5のアルキレン基を形成し、R3およびR4が水素原子である、構造式(7)で表される3の化合物
Figure 0005729512
を提供する。
本発明の中間体を用いるテトラヒドロピラン化合物の製造方法によれば、医薬中間体として有用な一般式(5)で表されるテトラヒドロピラン化合物を、オスミウム化合物を用いることなく、穏和な条件下で高収率、高選択的にかつ大量に製造することができるため、上記製造方法は、工業的製法として利用価値が高い。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
なお、以下において、nはノルマルを、iはイソを、sはセカンダリーを、tはターシャリーを、cはシクロを、oはオルトを、mはメタを、pはパラを、それぞれ表す。
本発明において、直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基としては、特に限定されるものではないが、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、c−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、c−ブチル、n−ペンチル、1−メチル−n−ブチル、2−メチル−n−ブチル、3−メチル−n−ブチル、1,1−ジメチル−n−プロピル、c−ペンチル、2−メチル−c−ブチル、n−ヘキシル、1−メチル−n−ペンチル、2−メチル−n−ペンチル、1,1−ジメチル−n−ブチル、1−エチル−n−ブチル、1,1,2−トリメチル−n−プロピル、c−ヘキシル、1−メチル−c−ペンチル、1−エチル−c−ブチル、1,2−ジメチル−c−ブチル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル基等が挙げられる。
1およびR2、またはR3およびR4が結合して形成するアルキレン基としては、特に限定されるものではないが、エチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン基等の炭素数1〜10のアルキレン基が好ましい。
置換基を有していてもよい芳香族基としては、例えば、フェニル、o−メチルフェニル、m−メチルフェニル、p−メチルフェニル、o−メトキシフェニル、m−メトキシフェニル、p−メトキシフェニル、o−トリフルオロメチルフェニル、m−トリフルオロメチルフェニル、p−トリフルオロメチルフェニル、キシリル、ビフェニル、ナフチル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子が挙げられる。
以上説明した各置換基の中でも、R1およびR2としては、これらが結合して炭素数4〜6のアルキレン基を形成することが好ましく、炭素数5のアルキレン基を形成することがより好ましい。具体的には、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン基が好ましく、ペンタメチレン基が好適である。
3およびR4としては、共に水素原子が好ましい。
Xとしては、塩素原子、臭素原子が好ましい。
以下、一般式(X)で示される化合物を、化合物(X)と略して説明する。
本発明の化合物(5)の製造方法を下記スキームに示す。なお、本発明の製造方法の出発原料である化合物(1)は、特許文献1記載の方法で製造することができる。
Figure 0005729512
(式中、R1〜R4およびX、上記と同じ意味を表す。)
[1]第1工程
第1工程は、化合物(1)と化合物(2)とを反応させ、化合物(3)を製造する工程である。
化合物(2)は、市販のものを用いることができるが、該当するハロゲン化物とマグネシウムとから適宜調製して用いることもできる。ハロゲン原子としては、塩素原子または臭素原子のものが好適である。
反応溶媒は、当該反応条件下において安定であり、かつ不活性で反応を妨げないものであれば特に制限はない。
使用可能な溶媒としては、例えば、エーテル類(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、脂肪族炭化水素類(ペンタン、ヘキサン、c−ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、デカリン、石油エーテル等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの溶媒は反応の起こり易さに従って適宜選択すればよく、それぞれ単独で用いても、2種以上混合して用いてもよい。
本発明においては、中でも、エーテル類が好ましく、テトラヒドロフランがより好ましい。
化合物(2)の使用量は、化合物(1)1.0モル当量に対して、1.0〜1.5モル当量程度とすることができるが、好ましくは1.05〜1.2モル当量の範囲である。化合物(2)は、通常、市販のテトラヒドロフラン溶液を用いることができるが、当該反応条件下において安定であり、かつ不活性で反応を妨げないその他の溶媒を添加して用いてもよい。その他の溶媒を添加することにより、試薬を析出させることなく、容易に反応に用いることができる。
このような溶媒としては、エーテル類(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、ジオキサン等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等)、アルコキシアルカン類(ジメトキシエタン、ジエトキシエタン等)などが挙げられるが、好ましくはアルコキシアルカン類であり、さらに好ましくはジメトキシエタンである。
添加量としては、用いるテトラヒドロフラン溶液の5〜50%の容量とすることができるが、特にこれに限定されることはない。
反応温度は、−70〜0℃程度が好ましく、−50〜−30℃がより好ましい。
本工程で用いる出発原料である化合物(1)は、精製したものを用いても、未精製のものを用いてもよい。すなわち、特許文献1記載の方法で得られる化合物(1)の精製品を用いて反応させても、また、特許文献1記載の方法で得られた化合物(1)の反応液に、第1工程で用いる溶媒および試薬を加えて反応させてもよい。
なお、特許文献1記載の方法に従って化合物(1)を合成するにあたって、触媒としては、p−トルエンスルホン酸一水和物以外にもp−ニトロベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジン錯体、ベンゼンスルホン酸、硫酸などを用いることができる。
特に、p−トルエンスルホン酸ピリジン錯体を用いると、化合物(1)に含まれるシクロヘキサノンが自己縮合した2量化体の生成量を従来の約4%から1%以下まで減らすことができるため、連続的に反応させる際に、第2工程および第3工程の試剤量を削減することができる。
[2]第2工程
第2工程は、化合物(3)を還元剤で還元して化合物(4)(アルコール誘導体)を製造する工程である。
還元方法としては、水素化ホウ素ナトリウムおよびその類縁体、水素化アルミニウムリチウムおよびその類縁体、水素化ジイソブチルアルミニウムおよびその類縁体、水素化トリアセトキシボロハイドライドおよびその類縁体、ジボランおよびその類縁体、アルキルシランおよびその類縁体、アミンボランおよびその類縁体等の各種還元剤を用いた手法や、水素雰囲気下での接触水素化触媒を用いた手法等が挙げられる。
これらの中でも、立体選択性および反応収率の点から、R3N・BH3で表されるアミンボランを用いることが好ましい。
このようなR3N・BH3で表されるアミンボランは、市販のものを用いても、公知の手法により調製したものを用いてもよい。その調製法としては、例えばR.F. Borch, S.R. Levitan; J. Org. Chem., 1972, 2347の記載を参照することができる。なお、系中でアミンボランを発生させて、そのまま反応に用いてもよい。
3Nとしては、第一級、第二級、第三級のアミンを用いることができ、光学活性体およびラセミ体のいずれを使用してもよい。
第一級アミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、i−プロピルアミン、n−ブチルアミン、i−ブチルアミン、t−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、c−ヘキシルアミン、2−メチル−c−ヘキシルアミン、アニリン、ベンジルアミン(フェニルメチルアミン)、1−フェニルエチルアミン、2−フェニルメチルアミン、1−フェニルプロピルアミン、1−フェニルブチルアミン、ジフェニルエチレンジアミン、ジフェニルメチルアミン、トリフェニルメチルアミン等が挙げられる。
第二級アミンとしては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−i−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−i−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−c−ヘキシルアミン、ジフェニルアミン、ジフェニルメチルアミン、ジ−1−フェニルエチルアミン、ジ−2−フェニルメチルアミン、モルホリン、ピペリジン等が挙げられる。
第三級アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−i−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−i−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−c−ヘキシルアミン、トリフェニルアミン、ジ−i−プロピルエチルアミン等が挙げられる。
また、R3Nとして、ピロール等のピロール類、ピリジン等のピリジン類、キノリン等のキノリン類、トリアジン等のトリアジン類などを用いて得られる、ピロールボラン、ピリジンボラン、キノリンボラン、トリアジンボラン錯体を用いることもできる。
特に、立体選択性および反応収率の点から、第一級で、比較的かさ高い置換基を有するアミンを用いて得られたアミンボランを用いることが好ましく、具体的には、t−ブチルアミン−ボラン錯体や2−メチル−c−ヘキシルアミン−ボラン錯体等の環状構造または分岐構造を含むC1-10アルキルアミンボラン錯体、1−フェニルエタンアミン−ボラン錯体等のα−フェニルC1-4アルキルアミンボラン錯体等を用いることがより好ましい。なお、α−フェニルC1-4アルキルアミンボラン錯体のフェニル基は、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ハロゲン原子等の置換基で置換されていてもよい。
還元剤の使用量は、化合物(3)1モル当量に対して0.5〜1.4モル当量が好ましく、0.5〜1.2モル当量がより好ましく、0.7〜1.2モル当量がより一層好ましい。
反応溶媒は、当該反応条件下において安定であり、かつ不活性で反応を妨げないものであれば、特に限定されるものではない。
使用可能な溶媒としては、アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノール等)、セロソルブ類(メトキシエタノール、エトキシエタノール等)、非プロトン性極性有機溶媒類(ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、テトラメチルウレア、スルホラン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルイミダゾリジノン等)、エーテル類(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、脂肪族炭化水素類(ペンタン、ヘキサン、c−ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、デカリン、石油エーテル等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等)、ハロゲン化炭化水素類(クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素等)、アルコキシアルカン類(ジメトキシエタン、ジエトキシエタン等)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル等)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの溶媒は反応の起こり易さに従って適宜選択すればよく、それぞれ単独で用いても、2種以上混合して用いてもよい。本発明においては、中でも、塩化メチレンが好ましい。
反応温度は、0〜30℃程度が好ましく、0〜10℃がより好ましい。
本反応に用いる化合物(3)は、精製したものを用いても、第1工程で得られたものを単離せずに用いてもよい。さらに、特許文献1記載の方法で合成した化合物(1)を精製せずに第1工程の原料として用いて得られた化合物(3)を精製せずに用いることもできる。
[3]第3工程
第3工程は、化合物(4)をオゾンと反応させた後、還元剤と反応させて化合物(5)(ジヒドロピラン誘導体)を製造する工程である。
反応に用いるオゾンの供給方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、オゾン発生器から発生したオゾンガスを反応液中にバブリングさせる方法が挙げられる。
反応溶媒は、当該反応条件下において安定であり、かつ不活性で反応を妨げないものであれば特に種類に制限はない。
使用可能な溶媒としては、アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、オクタノール等)、脂肪族炭化水素類(ペンタン、ヘキサン、c−ヘキサン、オクタン、デカン、デカリン、石油エーテル等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等)、ハロゲン化炭化水素類(クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、低級脂肪族酸エステル(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル等)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの溶媒は反応の起こり易さに従って適宜選択すればよく、それぞれ単独で用いても、2種以上混合して用いてもよい。本発明においては、中でも、低級アルコールが好ましく、特にメタノールが好適である。
反応温度は、−78℃〜室温付近とすることができるが、−50〜−40℃が好ましい。
還元剤としては、例えば、低級アルキルスルフィド(ジメチルスルフィド等)、ホスフィン類(トリフェニルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン等)、亜リン酸エステル(亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル等)、亜硫酸ナトリウム、亜鉛粉末などを用いることができるが、好ましくは低級アルキルスルフィドであり、より好ましくはジメチルスルフィドである。
還元時の反応温度は−50〜30℃程度とすることができるが、−5〜10℃が好ましい。
本反応に用いる化合物(4)は精製したものを用いても、第2工程で得られた化合物(4)を精製せずに用いてもよい。さらに、特許文献1記載の方法で合成した化合物(1)を精製せずに第1工程の原料として得られた化合物(3)を精製せずに第2工程を実施し、得られた化合物(4)を精製せずに第3工程に用いることもできる。
また、本反応を行う際に、化合物(4)に対して1当量または当量以下の塩基を添加することにより、第2工程の後処理におけるアルカリ水溶液による洗浄を省略することができる。
その際の塩基としては、強アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、弱アルカリ(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等)、カルボン酸塩(酢酸ナトリウム、シュウ酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム等)などが挙げられるが、好ましくはカルボン酸塩であり、より好ましくは酢酸ナトリウムである。
塩基の使用量は、基質(化合物(4))に対して0.01〜1当量が好ましく、0.01〜0.5当量がより好ましい。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)、液体クロマトグラフィー分析(LC)は、以下の機器および条件で測定した。
[1]1H−NMR
機種:JNM−ECP300 (JEOL製、300MHz)
測定溶媒:CDCl3,DMSO−d6
[2]LC
(1)LC条件例1:ケタール保護反応の分析
LC:Agilent1100
Column:YMC Pack−Pro C18 RS 6×250mm 5μm
Oven Temp:50℃
Eluent:CH3CN,H2
CH3CN=40%(0min.)→40%(2min.)→60%(50min.)→90%(70min.)→90%(80min.)→50%(83min.)→40%(90min.)かっこ内のタイムプログラムは分析開始からの総時間を表す。
Flow rate:1.2mL/min.
Detector:UV195nm
(2)LC条件例2:Grignard反応の分析
LC:Agilent1100
Column:YMC Pack−Pro C18 RS 4.6×250mm 5μm
Oven Temp:50℃
Eluent:CH3CN,H2
CH3CN=50%(0min.)→50%(2min.)→69%(30min.)→90%(35min.)→90%(40min.)→50%(43min.)→50%(50min.)かっこ内のタイムプログラムは分析開始からの総時間を表す。
Flow rate:1.2mL/min.
Detector:UV195nm
(3)LC条件例3:還元反応の分析
LC:島津20A
Column:YMC Pack−Pro C18 RS 4.6×250mm 5μm
Oven Temp:40℃
Eluent:CH3CN,H2
CH3CN=35%(0min.)→35%(2min.)→70%(36min.)→90%(0.01min.)→90%(6min.)→35%(0.01min.)→35%(10min.)かっこ内のタイムプログラムは変化(または固定)にかかる時間を表す。
Flow rate:1.2mL/min.
Detector:UV195nm
(4)LC条件例4:オゾン酸化反応の分析
LC:島津10A
Column:L−column2 ODS 4.6×250mm 3μm
Oven Temp:45℃
Eluent:CH3CN,H2
CH3CN=35%(0min.)→35%(35min.)→95%(1min.)→95%(14min.)→35%(1min.)→35%(19min.)かっこ内のタイムプログラムは変化(または固定)にかかる時間を表す。
Flow rate:1.2mL/min.
Detector:UV195nm
[参考例1](R)−(+)−(1)−フェニルエタンアミン−ボラン錯体の製造
ガラス製反応容器内を窒素置換したところに室温で(R)−(+)−(1)−フェニルエタンアミン10.5gを加え、n−ヘキサン21.0gに溶解させた。その後、0℃でジメチルスルフィド−ボラン6.58gを加え、室温で2時間撹拌した。その後、吸引ろ過、減圧乾燥により(R)−(+)−(1)−フェニルエタンアミン−ボラン錯体を白色固体として10.60g、収率90.7%で得た。
[実施例1]化合物(6)の合成
Figure 0005729512
D−グロニック γ−ラクトン(D−Gulonic γ−Lactone)10g、およびシクロヘキサノン12.12gにトルエン100gを加えた。そこへ、室温でp−トルエンスルホン酸一水和物53mgを加えた。
Dean−Stark装置を取り付け、脱水条件下で8時間還流撹拌した。その後、40℃に冷却し、トルエン20g、および1.5質量%の炭酸水素ナトリウム水溶液60gを滴下し、10分間撹拌した後、分液した。分液して得られた有機層を水50gで洗浄後、この有機層から減圧下にてトルエン70gを留去し、テトラヒドロフラン50gを加えて化合物(9)のトルエン−テトラヒドロフラン溶液とした。この溶液中の化合物(9)の含量をLC分析にて求めたところ、得量17.4g、収率92%であった。
次に、化合物(9)6.0gを含有するトルエン−テトラヒドロフラン溶液36.75gに、テトラヒドロフラン15mLを加えて−20℃に冷却し、濃度1.0Mのビニルマグネシウムブロマイド−テトラヒドロフラン溶液(Aldrich社製)21mLおよびジメトキシエタン2.1mLの混合溶液を滴下し、そのままの温度で3時間反応させた。
この反応液を、ヘプタン60mLおよび塩化アンモニウム水溶液60mLの混合液の中に滴下し、分液後、有機層を水30gで2回洗浄した。有機層を減圧濃縮して化合物(6)を得た。化合物(6)の得量は5.1gであり、化合物(9)からの収率は78%であった。得られた化合物(6)のNMRデータを以下に示す。
1H−NMR(300MHz,ppm,in CDCl3)δ:1.25−1.75(m,20H),2.38(s,1H),3.71−3.76(dd,1H),4.11−4.15(dd,1H),4.22−4.27(dd,1H),4.35−4.21(m,1H),4.48−4.50(d,1H),4.73−4.76(dd,1H),5.34−5.38(dd,1H),5.54−5.60(dd,1H),6.08−6.17(dd,1H).
13C−NMR(300MHz,ppm,in CDCl3)δ:23.7,23.8,23.9,24.0,25.0,25.1,34.6,35.0,35.8,36.2,65.8,75.5,80.3,82.3,86.4,104.9,110.4,113.8,117.5,136.5.
[実施例2]化合物(7)の合成
Figure 0005729512
ターシャリーブチルアミン−ボラン錯体7.12gおよび塩化メチレン150gの溶液中に、上記で得られた化合物(6)30gおよび塩化メチレン60gの溶液を滴下し、室温で20時間撹拌した。
この反応液中に、5質量%塩酸水溶液62.6gを滴下し、室温で2時間撹拌した後、分液した。分液して得られた有機層に、5質量%炭酸水素ナトリウム水溶液130gを加えて撹拌後、これを分液し、さらに有機層に水90gを加えて撹拌後、これを分液した。分液して得られた有機層を減圧濃縮して化合物(7)を得た。化合物(7)の得量は23.2gで、収率は77%であり、化合物(7)と立体異性体(7’)との生成比は7.9:1であった。得られた化合物(7)のNMRデータを以下に示す。
1H−NMR(300MHz,ppm,in CDCl3)δ:1.35−1.75(m,20H),3.02−3.04(d,1H),3.15−3.17(d,1H),3.81−3.86(dd,1H),3.98−4.09(m,4H),4.30−4.38(q,1H),4.47−4.53(m,1H),5.23−5.28(dt,1H),5.37−5.44(dt,1H),5.98−6.09(ddd,1H).
[実施例3]化合物(6)の還元反応
(1)(R)−(+)−(1)−フェニルエタンアミン−ボラン錯体を用いた還元反応
参考例で得られた(R)−(+)−(1)−フェニルエタンアミン−ボラン錯体0.45gおよび塩化メチレン5.95gの溶液中に、化合物(6)のトルエン溶液2.0204g(化合物(6)含量:1.00g)を滴下し、4℃で20時間撹拌した。反応液を一部取り逆相HPLCにより分析し、内部標準定量法により収率90.0%で対応する化合物(7)が生成していることを確認した。反応液中に化合物(7)の含量は0.90gで、化合物(7)と立体異性体(7’)との生成比は19.4:1であった。
(2)系内アミンボラン発生法による還元反応
ガラス製反応容器内を窒素置換したところに室温で(R)−(+)−(1)−フェニルエタンアミン0.21gを加え、トルエン1.00gに溶解させた。その後0℃でジメチルスルフィド−ボラン0.16gを加え、室温で2時間撹拌した。その後、4℃に冷却し、塩化メチレン2.96g加え、化合物(6)のトルエン溶液1.02g(化合物(6)含量:0.51g)を滴下し、4℃で20時間撹拌した。反応液を一部取り逆相HPLCにより分析し、内部標準定量法により収率.86.4%で対応する化合物(7)が生成していることを確認した。反応液中に化合物(7)の含量は0.44gで、化合物(7)と立体異性体(7’)との生成比は15.7:1であった。
上記(1)と同様に種々の還元剤にて化合物(6)の還元を実施した際の結果を下記表1,2にまとめて示す。但し、表中に示す略語tはターシャリー、Buはブチル、9−BBNは9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン、Cyはシクロヘキシル、Meはメチル、Etはエチル、Phはフェニル、2−MeCyは2−メチルシクロヘキシル基、1−CyEtは1−シクロヘキシルエチル基、1−PhEtは1−フェニルエチル基を意味する。
Figure 0005729512
Figure 0005729512
[参考例2]化合物(8)の合成
Figure 0005729512
上記で得られた化合物(7)1.59gおよびメタノール15.9gの溶液を、0℃に冷却した後、オゾンガスを30分間吹き込んだ。その30分後に、ジメチルスルフィド0.80gを滴下して3時間撹拌した。その後、55〜58℃に昇温し、析出していた固体が溶解したことを確認した後、0℃まで冷却して固体を析出させた。得られた化合物(8)の結晶の得量は1.25g、収率は79%であった。
[参考例3−1]D−グロニック γ−ラクトンから化合物(8)の合成
D−グロニック γ−ラクトン50gおよびシクロヘキサノン56.50gにトルエン300gを加えた。そこへ、室温でp−トルエンスルホン酸ピリジン錯体2.12gを加えた。Dean−Stark装置を取り付け、脱水条件下で15時間還流撹拌した。50℃に冷却し、テトラヒドロフラン200gを加えた。溶液中の化合物(9)の含量をLC分析にて求めたところ、得量83.41gであり、収率88%であった。
得られた化合物(9)のトルエン−テトラヒドロフラン溶液に、テトラヒドロフランを408g加え、その内の222.53g(化合物(9)含量:18.60g)を採取し、−30℃に冷却した。この溶液に、ビニルマグネシウムクロライド−テトラヒドロフラン溶液(関東化学社製)46.87gを滴下し、LC分析にて反応転化率を確認した後、さらに同ビニルマグネシウムクロライド−テトラヒドロフラン溶液8.79gを滴下した。さらに反応転化率を確認した後、同ビニルマグネシウムクロライド−テトラヒドロフラン溶液1.78gを滴下した。反応転化率を確認した後、酢酸6.44gおよびテトラヒドロフラン6.44gの混合液を反応液に滴下し、0℃まで昇温した。ここに、水42.8gを加えて分液し、化合物(6)を含有する有機層を得た。LC分析による、化合物(6)の含量は19.60gであり、化合物(9)からの収率は97%であった。
続いて、得られた化合物(6)の溶液253.7gを採取し、水31.28gで洗浄した。その溶液をエバポレーターで濃縮して溶液31.18gを得(化合物(6)含量14.33g、LC分析)、この溶液に塩化メチレン28.5gを添加した。
ターシャリーブチルアミン−ボラン錯体3.41gおよび塩化メチレン71.6gの溶液中に、上記の化合物(6)の塩化メチレン溶液を滴下し、20℃で16時間撹拌した。その後、ターシャリーブチルアミン−ボラン錯体0.34gを反応液に添加し、1時間撹拌した。反応液中に5質量%塩酸水溶液28.2gを滴下し、20℃で2時間撹拌した後、分液した。得られた有機層に5質量%炭酸水素ナトリウム水溶液65.7gを加えて撹拌し、これを分液した後、さらに有機層に水43.0gを加えて撹拌し、これを分液し、化合物(7)を含有する有機層を得た。LC分析による、化合物(7)の含量は8.56gで、収率は59%であり、化合物(7)と立体異性体(7’)との生成比は6.2:1であった。
得られた有機層を濃縮し、メタノール63.36gを添加した。このメタノール溶液を0℃に冷却し、オゾンガスを2時間15分間吹き込んだ(この際、原料消失および中間体オゾニド生成をLC分析により確認した。)。その1時間30分後にジメチルスルフィド4.45gを滴下し、1.5日間撹拌した(この際、オゾニドの消失をLC分析により確認した。)。その後、55〜60℃に昇温し、析出していた固体が溶解したことを確認した後、0℃まで冷却し、固体を析出させた。得られた化合物(8)の結晶の得量は6.41gであり、収率は85%であった。
[参考例3−2]D−グロニック γ−ラクトンから化合物(8)の合成
D−グロニック γ−ラクトン90gおよびシクロヘキサノン101.70gにトルエン540gを加えた。そこへ、室温でp−トルエンスルホン酸ピリジン錯体3.81gを加えた。Dean−Stark装置を取り付け、脱水条件下で22時間還流撹拌した。40℃に冷却し、テトラヒドロフラン360gを加えた。溶液中の化合物(9)の含量を求めたところ、得量162.21gであり、収率95%であった。
得られた化合物(9)のトルエン−テトラヒドロフラン溶液1051.11g(化合物(9)含量:164.36g)を採取し、テトラヒドロフラン824gを加え、−40℃に冷却した。この溶液に、ビニルマグネシウムクロライド−テトラヒドロフラン溶液(関東化学社製)176.33gを滴下し、反応転化率を確認した後、さらに同ビニルマグネシウムクロライド−テトラヒドロフラン溶液198.68gを滴下した。さらに反応転化率を確認した後、同ビニルマグネシウムクロライド−テトラヒドロフラン溶液24.86gを滴下した。反応転化率を確認した後、酢酸46.08gおよびトルエン46.08gの混合液を反応液に滴下し、25℃まで昇温した。ここに、水379.31gを加えて分液し、化合物(6)を含有する有機層を得た。この有機層に10質量%酢酸水溶液460.77gを加えて分液し、得られた有機層に10質量%水酸化ナトリウム水溶液307.18gを加えて分液した。さらに有機層に水494.76gを加えて分液し、化合物(6)を含有する有機層を得た。この有機層をエバポレーターにて濃縮し、さらにトルエン824.60g加えて濃縮して溶液363.30gを得た(化合物(6)含量156.82g)。化合物(9)からの収率は91%であった。
ターシャリーブチルアミン−ボラン錯体41.62gおよび塩化メチレン730.63gの溶液中に、化合物(6)のトルエン溶液350.00g(化合物(6)含量:146.13g)を滴下し、4℃で23時間撹拌した。反応液中に3質量%塩酸水溶液581.55gを滴下し、30℃で70分間撹拌した後、水146.13gを添加して撹拌し、分液した。得られた有機層に3質量%炭酸水素ナトリウム水溶液446.66gを加えて撹拌し、これを分液した後、さらに有機層に水438.38gを加えて撹拌し、これを分液し、化合物(7)を含有する有機層を得た。この有機層をエバポレーターにて濃縮し、さらにメタノール438.38gを加えて濃縮、またメタノールを438.38g加えて濃縮し、メタノール438.38gを加えて溶液687.51gを得た。化合物(7)の含量は130.40gで、収率は82.80%であり、化合物(7)と立体異性体(7’)との生成比は10.2:1であった。
化合物(7)のメタノール溶液674.75g(化合物(7)含量:128.00g)を採取し、メタノール1001.80gを加え、−45℃に冷却した。このメタノール溶液にオゾンガスを3時間40分間吹き込んだ。反応転化を確認後にジメチルスルフィド28.10gを滴下した後室温まで昇温し、16時間撹拌した。その後3質量%炭酸水素ナトリウム水溶液46.13gを加えて55〜63℃に昇温し、析出していた固体が溶解したことを確認した後、0℃まで冷却し、固体を析出させた。得られた化合物(8)の結晶の得量は103.12gであり、収率は80%であった。
[参考例3−3]D−グロニック γ−ラクトンから化合物(8)の合成
D−グロニック γ−ラクトン60.06gおよびシクロヘキサノン67.83gにトルエン360.42gを加えた。そこへ、室温でp−トルエンスルホン酸ピリジン錯体2.57gを加えた。Dean−Stark装置を取り付け、脱水条件下で22時間還流撹拌した。40℃に冷却し、テトラヒドロフラン240.91gを加えた。溶液中の化合物(9)の含量を求めたところ、得量110.08gであり、収率96.4%であった。
得られた化合物(9)のトルエン−テトラヒドロフラン溶液230.39g(化合物(9)含量:36.24g)を採取し、テトラヒドロフラン181.41gを加え、−40℃に冷却した。この溶液に、ビニルマグネシウムクロライド−テトラヒドロフラン溶液(Chemetall社製)50.49gを滴下し、反応転化率を確認した後、さらに同ビニルマグネシウムクロライド−テトラヒドロフラン溶液19.25gを滴下した。さらに反応転化率を確認した後、同ビニルマグネシウムクロライド−テトラヒドロフラン溶液2.21gを滴下した。反応転化率を確認した後、酢酸11.47gおよびトルエン11.47gの混合液を反応液に滴下し、25℃まで昇温した。ここに、水83.11gを加えて分液し、化合物(6)を含有する有機層を得た。この有機層に10質量%酢酸水溶液110.01gを加えて分液し、得られた有機層に10質量%水酸化ナトリウム水溶液73.35gを加えて分液した。さらに有機層に水110.08gを加えて分液し、化合物(6)を含有する有機層を得た。この有機層にトルエン181.20gを加えて濃縮して溶液488.70gを得た(化合物(6)含量37.21g)。化合物(9)からの収率は94.8%であった。
ターシャリーブチルアミン−ボラン錯体24.61gおよび塩化メチレン432.14gの溶液中に、化合物(6)のトルエン溶液170.00g(化合物(6)含量:86.43g)を滴下し、4℃で23時間撹拌した。反応液中に5質量%塩酸水溶液206.38gを滴下し、30℃で2時間撹拌した後、水210.07gを添加して撹拌し、分液した。この有機層をエバポレーターにて濃縮し、さらにメタノール259.29gを加えて濃縮し、メタノール259.29gを加えて溶液432.15gを得た。化合物(7)の含量は74.67gで、収率は76.5%であり、化合物(7)と立体異性体(7’)のと生成比は10.2:1であった。
化合物(7)のメタノール溶液12.76g(化合物(7)含量:2.00g)を採取し、メタノール9.45gと酢酸ナトリウム0.11gを加え、−45℃に冷却した。このメタノール溶液にオゾンガスを40分間吹き込んだ。反応転化を確認後にジメチルスルフィド0.37gを滴下した後室温まで昇温し、16時間撹拌した。その後中間体の消失を確認した後、メタノール4gを添加した。その後55〜63℃に昇温し、析出していた固体が溶解したことを確認した後、0℃まで冷却し、固体を析出させた。得られた化合物(8)の結晶の得量は1.78gであり、収率は78%であった。
[比較例1]化合物(9)から化合物(7)の合成(非特許文献1の方法)
Figure 0005729512
まず、国際公開第2005/118565号記載の方法で化合物(9)を還元して化合物(10)を得た。
次に、ジシクロヘキシルアミン0.48gおよびヘプタン3mLの溶液に、65℃にて濃度1.0Mのジ−n−ブチルマグネシウム−ヘプタン溶液(Aldrich社製)1.32mLを滴下し、その温度にて30分間撹拌した。白色固体の析出を確認し、室温まで冷却した後、白色の固体を残して溶媒のヘプタンを抜き出した。残った固体にテトラヒドロフラン6.0mLを加えて−60℃まで冷却した。ここに、化合物(10)300mgおよびテトラヒドロフラン3mLの溶液を−60℃で滴下して1時間撹拌した。さらに、ビニルマグネシウムブロマイド−テトラヒドロフラン溶液(Aldrich社製)4.4mLを−60℃で滴下し、17℃まで昇温させながら24時間撹拌した。
反応液を、ヘキサン15mLおよび塩化アンモニウム水溶液15mLにてクエンチした。分液操作後、有機層を減圧濃縮して化合物(7)を得た。化合物(7)の得量は148mgで、収率は44%であり、立体異性体(7’)の収率は16%であった。

Claims (4)

  1. 構造式(3)で表される化合物。
    Figure 0005729512
    (式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、または置換基を有していてもよい芳香族基を表し、R1およびR2が結合してアルキレン基を形成することにより環を形成していてもよく、
    3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、または直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基を表し、R3およびR4が結合してアルキレン基を形成することにより環を形成していてもよい。)
  2. 1およびR2が結合して炭素数5のアルキレン基を形成し、R3およびR4が水素原子である、構造式(6)で表される請求項1記載の化合物。
    Figure 0005729512
  3. 構造式(4)で表される化合物。
    Figure 0005729512
    (式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、または置換基を有していてもよい芳香族基を表し、R1およびR2が結合してアルキレン基を形成することにより環を形成していてもよく、
    3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、または直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基を表し、R3およびR4が結合してアルキレン基を形成することにより環を形成していてもよい。)
  4. 1およびR2が結合して炭素数5のアルキレン基を形成し、R3およびR4が水素原子である、構造式(7)で表される請求項3記載の化合物。
    Figure 0005729512
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