JP5729338B2 - 光ファイバと光モジュールとの接続構造及び光通信モジュール - Google Patents
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Description
前記光ファイバの露出された部分は、2本以上の保護チューブで覆われており、
前記保護チューブのうち、少なくとも2本は、直径の異なる第1のチューブと第2のチューブであり、
前記第1のチューブの端部と、前記第1のチューブの端部と対向する前記第2のチューブの端部とにおいて、一方が他方のチューブ内にスライド可能であることを特徴とする光ファイバと光モジュールとの接続構造。
(接続構造の構成)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る接続構造の概略を示す断面図である。
本発明の第1の実施の形態に係る接続構造の接続手順の一例を以下に説明する。
<ケーブル10>
ケーブル長が比較的短く(例えば10m)、ケーブル片端の側からファイバを押し込んだり引っぱったりすることにより、ファイバの靭性とチューブ内部のすべりによって自由に出し入れできるケーブルを使用する。
<光モジュール2>
裸(ガラス+コーティング)のファイバが10数m飛び出た状態(ピグテール型光モジュールと呼ばれることもある)の光モジュールを使用する。
<接続手順>
(1)最初に光モジュール2側の第2のチューブ21を光ファイバ11の先端から差込み、ずっと移動して光モジュール2側に達したところで、光モジュール2に接着する。
(2)この後、光ファイバ11の先端をケーブル10の第1のチューブ20に差込み、ケーブル10の反対側から光ファイバ11が出るまで、慎重に押し込んで行く。
(3)光ファイバ11がほぼ全て、ケーブル10の第1のチューブ20内に収まったあと、光モジュール2に接着された第2のチューブ21の一部が第1のチューブ20内に挿入し、スライド可能な状態とする。
(4)あらかじめケーブル10内に光ファイバ11が挿入されたものを使う場合は、光ファイバ11を光モジュール2側の第2のチューブ21に通した後、光ファイバ11を光モジュール2に調心、固定する。この場合、固定後には固定作業に必要とした余長をケーブル10の中に押し込む必要がある。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る接続構造を有する光通信モジュールの概略を示す断面図である。
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施の形態によれば、ケーブルの端部から光モジュールまでの間で、ケーブルの端部で露出された光ファイバが2本の保護チューブで覆われている。ケーブルが曲げられた時や、温度変化により光ファイバとメタル線との熱膨張率差が出た時などに、光ファイバがケーブルの内部から外部へ突き出て、ケーブルの端部から露出した部分の光ファイバの長さが長くなるとき、光ファイバが過剰に曲がるのが、2本の保護チューブの内壁に光ファイバが接することによって防止される。これにより、光ファイバが過剰に曲がることを防止でき、光ファイバの座屈を防ぐことができる。よって、ループさせた余長部を設けることが難しい小型化された装置においても、簡便な構造により光ファイバの座屈を防ぐことができる光ファイバと光モジュールとの接続構造及び光通信モジュールを提供することができる。
(2)ケーブルが曲げられた時や、光通信モジュールの筐体の熱膨張等に基づく距離変化が生じた時などに、ケーブル10の端部から突出する第1のチューブ20の長さが変化することがある。このとき、本実施の形態によれば、第2のチューブ21の端部が第1のチューブ20の端部のチューブ内でスライドするので、第1のチューブ20と第2のチューブ21の間で引張力などの余計な負荷がかかることがない。さらに、保護チューブのスライドにより常に光ファイバの露出部分全体を保護できるため、光ファイバの座屈を防ぐことができる。
(3)光ファイバの座屈を防ぐことができるので、モジュールやケーブルを設置する際の作業が非常に簡単になる。
(4)光ファイバの座屈を防ぐことができるので、細く軟らかい光ファイバを使用できる。
(5)後述する第2の実施の形態に比べて、第2のチューブと光ファイバを接着剤で接着しやすい構造であるため、光ファイバの座屈をより防ぐことができる。
(接続構造の構成)
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る接続構造の概略を示す断面図である。
本発明の第2の実施の形態に係る接続構造の接続手順は、第1の実施の形態に係る接続構造の接続手順と同様であるが、前述の(3)において、光モジュール2側の第2のチューブ121の中にケーブル10の第1のチューブ120を挿入する点において相違する。
本実施の形態に係る光通信モジュールは、上記第1の実施の形態に係る接続構造に替えて上記第2の実施の形態に係る接続構造を有する点においてのみ第1の実施の形態に係る光通信モジュールと相違し、その他は第1の実施の形態と同様である。
本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態の効果(1)〜(4)と同様の効果を奏する。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。
図4は、本発明のその他の実施の形態に係る接続構造の概略を示す断面図である。
図4(a)〜(e)のいずれの具体例においても、第1のチューブ220,320,420,520,620の端部と対向する第2のチューブ221,321,421,521,621の端部とにおいて、一方が他方のチューブ内にスライド可能となっている。一方、第2のチューブと対向しない第1のチューブの他方の端部又は第1のチューブと対向しない第2のチューブの他方の端部と対向する第3のチューブ222,322,422,522,622の端部とは、一方が他方のチューブ内にスライド可能となっていてもよいし、互いに接着剤等により固定されていてもよい。第1〜3のチューブと、ケーブル10及び光モジュール20との接続は、上記第1〜2の実施の形態と同様である。
10:ケーブル、11:光ファイバ
20,120,220,320,420,520,620:第1のチューブ
21,121,221,321,421,521,621:第2のチューブ
222,322,422,522,622:第3のチューブ
Claims (9)
- ケーブルの端部で露出された光ファイバと、光モジュールとの接続構造であって、
前記光ファイバの露出された部分は、前記ケーブルの端部から前記光モジュールまでの間で、2本以上の保護チューブで覆われており、
前記保護チューブは、前記光ファイバが、前記保護チューブの内部において適当なたるみを持ち、前記保護チューブの内壁に接して過剰な曲りが抑制されることにより、内部座屈が起きない程度の曲率の曲げ状態に保たれるような内径を有し、
前記保護チューブのうち、少なくとも2本は、直径の異なる第1のチューブと第2のチューブであり、
前記第1のチューブの端部と、前記第1のチューブの端部と対向する前記第2のチューブの端部とにおいて、一方が他方のチューブ内にスライド可能であることを特徴とする光ファイバと光モジュールとの接続構造。 - 前記光ファイバの露出された部分は、前記第1のチューブと前記第2のチューブの2本のみで覆われていることを特徴とする請求項1に記載の接続構造。
- 前記第2のチューブは、前記端部とは逆側の端部が前記光モジュールに固定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接続構造。
- 前記第1のチューブは、前記第2のチューブよりも前記ケーブル側に配置され、前記第2のチューブは、前記第1のチューブよりも前記光モジュール側に配置され、前記第1のチューブよりも直径が小さく、前記第1のチューブ内にスライド可能であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の接続構造。
- 前記第2のチューブは、前記第1のチューブよりも前記光モジュール側に配置され、前記第1のチューブは、前記第2のチューブよりも前記ケーブル側に配置され、前記第2のチューブよりも直径が小さく、前記第2のチューブ内にスライド可能であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の接続構造。
- 前記第1のチューブ及び前記第2のチューブは、ポリテトラフルオロエチレン又はポリエーテルエーテルケトンからなることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の接続構造。
- 前記第2のチューブは、前記逆側の端部において、前記光ファイバに接着剤により接着されていることを特徴とする請求項3に記載の接続構造。
- 前記ケーブルは、前記光モジュールが収容された筐体に固定されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の接続構造。
- 請求項1乃至8の何れか1項に記載の接続構造を有することを特徴とする光通信モジュール。
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