JP5729073B2 - 鉄鋼ダスト還元焙焼用原料ペレット及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、鉄鋼ダストを還元焙焼する粗酸化亜鉛の製造工程において、鉄鋼ダスト中に含まれる亜鉛の揮発率を高め、該亜鉛の回収率を向上させることが可能な鉄鋼ダスト還元焙焼用原料ペレット及びその製造方法に関する。
鉄鋼の製造工程において発生する鉄鋼ダスト中には、鉄以外に亜鉛を主体とする有価金属が金属、金属酸化物、又は金属ハロゲン化物として存在している。そのため、資源リサイクルの観点から、鉄鋼ダストを、ロータリーキルンを用いる還元焙焼法、いわゆるウェルツ法により還元焙焼し、鉄鋼ダスト中に含まれる亜鉛については還元揮発させて粗酸化亜鉛として回収し、鉄については還元焙焼残渣として回収することが行われている。このようにして回収された粗酸化亜鉛は、インペリアルスメルティングプロセス(ISP法)や電解採取法による亜鉛製錬用原料として利用されている。還元焙焼残渣は、鉄を多く含有しており、一旦、金属鉄まで還元されていることから、製鉄原料として再資源化することが試みられている。
一般に、還元焙焼法では、鉄鋼ダスト中に含まれる亜鉛を揮発させるために、還元剤として石炭やコークス等の炭素質還元剤を使用する。炭素質還元剤を鉄鋼ダストに添加することで、ロータリーキルン内の還元度を上げ、亜鉛の揮発率を向上させる。通常、還元焙焼法における亜鉛の揮発率は90%以上であるが、難処理原料と称される亜鉛の揮発率が低い鉄鋼ダストの場合には、亜鉛の揮発率が50%程度のものもある。亜鉛の揮発率が低いと、亜鉛の回収率が悪くなり、操業効率が低下するだけでなく、上記還元焙焼残渣中に亜鉛が残留するため、還元焙焼残渣を製鉄原料として再資源化する上でも好ましいとはいえない。そこで、亜鉛の揮発率を向上させる方法として、特許文献1では、鉄鋼ダストを還元焙焼する前処理工程として、鉄鋼ダストに鉄又は鉄酸化物を加えて混合し、ペレタイザーにてペレット化した後、炭素質還元剤とともにロータリーキルン内に装入する方法が提案されている。しかしながら、特許文献1に記載された方法では、原料として鉄又は鉄酸化物を別途、準備する必要があり、また、亜鉛の揮発率を満足のいく程度にまで高めるためには、鉄又は鉄酸化物を相当量、必要とし、炭素質還元剤の量も通常より増やす必要があった。
特開2003−342648号公報
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、鉄鋼ダストを還元焙焼する粗酸化亜鉛の製造工程における、鉄又は鉄酸化物といった新たな原料供給に伴うコスト負担を低減し、鉄鋼ダスト中に含まれる亜鉛の揮発率を高め、該亜鉛の回収率を向上させることが可能な鉄鋼ダスト還元焙焼用原料ペレット及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねたところ、炭素質還元剤が鉄鋼ダストの表面に分散して付着しているペレットによれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、以下のものを提供する。
(1) 鉄鋼ダストを還元焙焼する粗酸化亜鉛の製造工程において用いられ、鉄鋼ダストと、炭素質還元剤と、上記鉄鋼ダストと上記炭素質還元剤とを付着しうるバインダーと、からなり、上記鉄鋼ダストの表面に、上記炭素質還元剤が上記バインダーを介して付着していることを特徴とする鉄鋼ダスト還元焙焼用原料ペレット。
(2) 上記バインダーは、金属の湿式精錬にて発生する脱水ケーキである(1)に記載の鉄鋼ダスト還元焙焼用原料ペレット。
(3) 平均粒子径が0.5〜25.0mmである(1)又は(2)に記載の鉄鋼ダスト還元焙焼用原料ペレット。
(4) 鉄鋼ダストと、炭素質還元剤と、金属の湿式精錬にて発生する脱水ケーキと、を二軸混練機にて混合することを特徴とする鉄鋼ダスト還元焙焼用原料ペレットの製造方法。
本発明の鉄鋼ダスト還元焙焼用原料ペレットによれば、鉄鋼ダスト中に含まれる亜鉛の揮発率を高め、該亜鉛の回収率を向上させることができる。また、本発明の製造方法によれば、従来、処理に多大な労力と費用とを要していた難処理物である脱水ケーキを有効利用することにより、鉄鋼ダスト中に含まれる亜鉛の揮発率をより高め、該亜鉛の回収率を更に向上可能な鉄鋼ダスト還元焙焼用原料ペレットを得ることができる。
本発明の還元鉄ペレットの一例を模式的に示した断面図である。 本発明の還元鉄ペレットの他の一例を模式的に示した断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面(図1及び2)を参照しながら具体的に説明する。ここで、図1は、本発明の還元鉄ペレットの一例を模式的に示した断面図である。また、図2は、本発明の還元鉄ペレットの他の一例を模式的に示した断面図である。なお、いずれの図も、説明を容易にするために、大きさ等を適宜誇張して示している。
本発明の鉄鋼ダスト還元焙焼用原料ペレット(以下、原料ペレットという。)1は、鉄鋼ダストを還元焙焼する粗酸化亜鉛の製造工程において用いられ、図1に示すように、鉄鋼ダスト10と、炭素質還元剤11と、上記鉄鋼ダストと上記炭素質還元剤とを付着しうるバインダー12と、からなり、上記炭素質還元剤11は、上記鉄鋼ダスト10の表面に上記バインダー12を介して付着している。従来は、鉄鋼ダスト10と炭素質還元剤11とは、別々にロータリーキルン内に装入され、キルンの回転により混合されて接触していた。これに対して、本発明の原料ペレット1によれば、炭素質還元剤11が、鉄鋼ダスト10の表面に分散して付着しているので、効率良く鉄鋼ダスト中に含まれる亜鉛の揮発率を高めることができ、該亜鉛の回収率を向上させることができるものと考えられる。亜鉛の回収率を向上させることができれば、還元焙焼残渣への亜鉛の残留を抑制することもでき、還元焙焼残渣を製鉄原料として有効に再資源化することができる。以下、鉄鋼ダスト、炭素質還元剤、バインダー、原料ペレットの順に説明する。
[鉄鋼ダスト]
本発明における鉄鋼ダストとしては、例えば鉄鋼の製造工程等において発生する製鋼煙灰等が挙げられる。鉄鋼ダストは、通常1mm未満の粉末状である。鉄鋼ダスト中には、鉄以外に亜鉛を主体とする有価金属が、金属、金属酸化物、又は金属ハロゲン化物として存在している。そのため、鉄鋼ダストは、資源リサイクルの観点から、ロータリーキルン等の還元焙焼炉内で還元焙焼法、いわゆるウェルツ法により還元焙焼され、亜鉛については還元揮発させて粗酸化亜鉛として回収され、インペリアルスメルティングプロセス(ISP法)や電解採取法による亜鉛製錬用原料として利用される。鉄については還元焙焼残渣として回収され、製鉄原料として再資源化される。本発明における鉄鋼ダストは、難処理原料と称される亜鉛の揮発率が低いものであってもよい。本発明の原料ペレットによれば、構成される鉄鋼ダストが難処理原料であっても、亜鉛を高い揮発率で揮発させることができる。
[炭素質還元剤]
本発明の原料ペレットでは、上記鉄鋼ダストの表面に炭素質還元剤が分散して付着している。本発明の原料ペレットを構成する炭素質還元剤は、特に限定されず、例えば、石炭、コークス等が挙げられる。本発明の原料ペレットにおける炭素質還元剤の占める割合は、上記鉄鋼ダスト中に含まれる亜鉛の量に応じて、適宜、調整することが好ましい。なお、通常、上記鉄鋼ダストに対する炭素質還元剤の割合は、質量比で0.2程度である。
[バインダー]
本発明の原料ペレットでは、バインダーは、上記鉄鋼ダストと上記炭素質還元剤とを付着しうるものであれば、特に限定されず、例えば、水分、樹脂、水ガラス、消石灰溶液、脱水ケーキ等を挙げることができる。これらの中でも、新たな原料供給に伴うコスト負担が生じない水分又は脱水ケーキが好ましい。バインダーとして水分を選択した場合には、例えば、図1に示すように、上記鉄鋼ダストと上記炭素質還元剤とが水分を介して付着する。また、バインダーとして脱水ケーキを選択した場合には、例えば、図2に示すように、上記炭素質還元剤が分散したバインダーからなる層が上記鉄鋼ダストを被覆し、上記炭素質還元剤が上記鉄鋼ダストの表面に付着する。
本発明において、脱水ケーキとは、金属の湿式精錬にて発生するスラリーを固液分離し、固形物として扱うことができる程度にまで水分を除いたものをいい、完全に乾燥したものは含まない。固液分離装置としては、例えば、シックナー、カローコン、フィルタープレス等が挙げられる。脱水ケーキは難処理物であり、その処理には多大な労力と費用とを必要とする。したがって、脱水ケーキをバインダーとして有効利用することができれば、従来、要していた処理負担を低減することができる。
金属の湿式精錬にて発生する脱水ケーキの具体例としては、例えば、ニッケルの湿式精錬において発生する鉄澱物が挙げられる。該鉄澱物には、微量の重金属が含まれるため、環境保全上、そのまま廃棄することができない。そこで、従来から銅製錬炉に装入し、重金属をスラグに固定することにより無害化している。しかし、上記鉄澱物には、重金属以外に塩素が含まれているため、該塩素の揮発により設備の腐食が生じるおそれがある。また、上記鉄澱物は、含水率が高いケーキ状であるため、車両や容器等の搬送設備や装入設備に付着しやすく、鉄鋼ダストのように簡単且つ効率良く処理することが難しい。このような脱水ケーキをバインダーとして利用すれば、従来行われていた煩雑な処理が不要となるだけでなく、鉄を含んでいる(鉄含有量:通常45〜55質量%)ため、該鉄による亜鉛の還元効果も期待でき、上記炭素質還元剤原単位の低減が可能となる。なお、脱水ケーキとしては、上記例のように鉄を含んでいるものに限定されるものではなく、金属の湿式精錬にて発生するものであれば、特に限定されない。
[原料ペレット]
本発明の原料ペレットの平均粒子径は、特に限定されないが、例えば、0.5〜25.0mmであることが好ましい。平均粒子径が小さいほど、粒子間の結合力であるファンデルワールス力が期待できるので、強度は高まると考えられるが、小さすぎるとロータリーキルン内のガス流によって持ちさられたり、ハンドリング性が低下したりする。また、平均粒子径が大きすぎると内部で反応が進まない。本発明の原料ペレットは、平均粒子径が上記範囲内であれば、十分に高い強度を得ることができ、且つ取り扱いが容易である。
本発明の原料ペレットは、例えば、バインダーとして脱水ケーキを選択した場合、脱水ケーキに含まれる水分量にもよるが、通常、上記鉄鋼ダストと、上記炭素質還元剤と、脱水ケーキとをそれぞれ65〜75質量%、10〜20質量%、10〜20質量%の配合比で形成されている。
[原料ペレットの製造方法]
本発明の原料ペレットの製造方法は、特に限定されず、例えば、上記鉄鋼ダストと、上記炭素質還元剤とをパン型ペレタイザーに少量ずつ連続的に投入し、バインダーであるミスト状の水分を添加しながら混合造粒し、ペレット化したり、上記鉄鋼ダストと、上記炭素質還元剤と、バインダーである脱水ケーキと、をパン型ペレタイザーに少量ずつ連続的に投入し、混合造粒することによりペレット化したり、上記鉄鋼ダストと、上記炭素質還元剤と、バインダーである脱水ケーキと、をコンクリートミキサーに少量ずつ連続的に投入し、混合造粒することによりペレット化したり、水と上記炭素質還元剤とを混合し、スラリー状にしたものを鉄鋼ダストに吹き付けて被覆したりする方法が挙げられるが、本発明では、特に、上記鉄鋼ダストと、上記炭素質還元剤と、バインダーである脱水ケーキと、を二軸混練機にて混合する方法が好ましい。
具体的には、上記鉄鋼ダストと、上記炭素質還元剤と、脱水ケーキとを所定の組成となるように、二軸混練機内に連続的に投入し、混練して造粒する。この際、外部から水分は添加せず、配合比と回転軸の回転数のみの制御で、原料ペレットの粒子径と含水率とを調整する。二軸混練機としては、特に限定されるものではないが、例えば、特許第3206791号公報に開示されている二軸混練装置や、特許第3683672号公報に開示されている混練装置等を用いることができる。特に、不等速二軸混練機によれば、2つの回転軸が不等速に回転するので、微妙な異相変換が発生し、混練羽根により相互に原料の掻き落としが行われる。その結果、不等速二軸混練機は、セルフクリーニングしながら、原料ペレットの原料を混合、加湿、撹拌、混練することになり、従来のように付着性が高い脱水ケーキを詰まらせることなく、搬送することができ、作業負担の軽減が可能となる。また、不等速二軸混練機によれば、図2に示すように、上記炭素質還元剤が脱水ケーキをバインダーとして上記鉄鋼ダストの表面に良好に分散するので、上記鉄鋼ダスト中に含まれる亜鉛を効率良く還元させることができる。
従来のパン型ペレタイザーを使用する方法では、脱水ケーキが単独でペレットを形成し、その表面に上記炭素質還元剤が付着するという現象が生じる。このような現象により生じたペレットをロータリーキルン内に装入すると、上記炭素質還元剤による強還元反応が局所的に起こり、スラグの融着という問題が発生する。上記鉄鋼ダストの表面に炭素質還元剤を良好に付着させるためには、水等をバインダーとして添加する必要がある。しかしながら、この方法では、含水量の多い予混合ペレットが製造され、原料ビンの詰まりや搬送装置への付着という問題が発生する。本発明の製造方法によれば、脱水ケーキが単独でペレットを形成し、その表面に上記炭素質還元剤が付着するという現象が生じることがなく、脱水ケーキを介して上記炭素質還元剤を良好に分散させて付着させることができるので、上記炭素質還元剤による亜鉛の還元効果を良好に発揮させることができる。また、原料ビンの詰まりや搬送装置への付着、更にはスラグの融着といった問題も緩和される。
二軸混練機の回転軸の回転速度は、特に限定されないが、70〜150rpmであることが好ましい。なお、従来のパン型ペレタイザーにおける回転軸の回転速度は、通常6rpm程度である。回転軸の回転速度が速いと、原料の撹拌回数が増加し、ペレット間での水和反応熱による発熱によりペレットの表面が乾燥するとともに、強度が短時間で向上することから、ペレットを製造してから使用するまでのエージング期間の短縮が可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で変形・改良等は、本発明に含まれるものである。
以下、実施例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に何ら制限を受けるものではない。
<製造例1>
不等二軸混錬機(製品名:ダウペレタイザー,株式会社新日南社製)を用いて、原料ペレットを製造した。鉄鋼ダストには、鉄鋼の製造工程において発生する製鋼煙灰を、炭素質還元剤には、オイルコークス灰を、バインダーには、ニッケルの湿式精錬にて発生した脱水ケーキを用いた。配合比(質量比)は、78:12:10とした。製鋼煙灰と、オイルコークス灰と、脱水ケーキとは、不等速二軸混練機に同時に供給し、混練して造粒した。不等速二軸混練機の2つの回転軸は、回転比5:4の不等速で回転させた。回転速度は、150rpmに設定し、1分間混錬して原料ペレットを得た。
なお、鉄鋼ダストをICP発光分光分析法(ICP−AES)により分析したところ、亜鉛が28質量%含まれていた。また、脱水ケーキをICP発光分光分析法(ICP−AES)により分析したところ、鉄が50質量%含まれていた。
<試験例1>
製造例1にて得られた原料ペレットを、外径3.5m、長さ50mの排出端側に重油燃焼バーナーを備えるロータリーキルン内に装入し、1200℃にて還元焙焼した。そして、揮発した亜鉛を排ガスとともに集塵機に導入し、粗酸化亜鉛として回収した。亜鉛の揮発率を測定したところ、93%以上であることが確認された。また、炉内には、スラグの融着も認められず、安定した操業を行うことができた。
<製造例2>
パン型ペレタイザー(製品名:ペレタイザー,新日本海重工社製)を用いて、原料ペレットを製造した。鉄鋼ダストには、鉄鋼の製造工程において発生する製鋼煙灰を、炭素質還元剤には、オイルコークス灰を、バインダーには、ニッケルの湿式精錬にて発生した脱水ケーキを用いた。配合比(質量比)は、78:12:10とした。製鋼煙灰と、オイルコークス灰と、脱水ケーキとは、パン型ペレタイザーに同時に供給し、混練して造粒し、原料ペレットを得た。
<試験例2>
製造例2にて得られた原料ペレットを手で潰し、鉄鋼ダストの表面に、オイルコークス灰が脱水ケーキを介して良好に分散し、付着しているかを目視にて確認した。その結果、手で潰すことができる程度の強度を有するペレットと、手で潰すことが困難な強度を有するペレットと、が存在していた。そして、手で潰れたペレットは脱水ケーキが丸まり、その表面に黒色のオイルコークス灰が付着した状態であった。
これに対して、製造例1にて得られた原料ペレットは、手で潰すことが困難な強度を有するものばかりであった。また、数十のサンプリングを行ったが、脱水ケーキ単独のペレットを目視確認することができなかった。この事実より、鉄鋼ダストの表面に脱水ケーキが良好に分散し、オイルコークス灰とともに付着している状態になっていると言える。
1 原料ペレット
10 鉄鋼ダスト
11 炭素質還元剤
12 バインダー

Claims (3)

  1. 鉄鋼ダストを還元焙焼する粗酸化亜鉛の製造工程において用いられ、鉄鋼ダストと、炭素質還元剤と、前記鉄鋼ダストと前記炭素質還元剤とを付着しうるバインダーと、からなり、
    前記バインダーは、金属の湿式精錬にて発生する脱水ケーキであり
    前記鉄鋼ダストの表面に、前記炭素質還元剤が前記バインダーを介して付着していることを特徴とする鉄鋼ダスト還元焙焼用原料ペレット。
  2. 平均粒子径が0.5〜25.0mmである請求項1に記載の鉄鋼ダスト還元焙焼用原料ペレット。
  3. 鉄鋼ダストと、炭素質還元剤と、金属の湿式精錬にて発生する脱水ケーキと、を二軸混練機にて混合することを特徴とする鉄鋼ダスト還元焙焼用原料ペレットの製造方法。
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