JP5728259B2 - プログラム及び決定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、露光装置における露光条件を決定するためのプログラム及び決定方法に関する。
露光装置を用いた露光工程においては、一般に、ウエハなどの基板の表面に塗布された感光剤(レジスト)が所望の像特性で転写され、且つ、焦点位置や露光量などの変動(エラー)に対しても像特性が変化しにくいことが要求される。そこで、露光装置における露光条件を最適化(決定)する技術が幾つか提案されている(特許文献1、非特許文献1及び2参照)。ここで、像特性とは、例えば、像の寸法や形状、コントラスト、露光量に対する像の寸法の余裕度、焦点位置に対する像の寸法の余裕度などを含む。また、露光条件とは、有効光源の形状(照明光学系の瞳面に形成される光強度分布)、投影光学系の開口数(NA)や収差、投影光学系の物体面に配置されるマスクのパターン(寸法や形状)、マスクの透過率などを含む。
露光条件の最適化では、有効光源やマスクのパターンなどについて、ユーザが着目する対象、例えば、特定の像の線幅に対する焦点深度(DOF)を最大にするための条件を探索する。なお、露光条件の最適化は、DOFを拡大するための露光条件の探索にとどまるものではない。例えば、露光装置の投影光学系の収差が絶えず変動するのであれば、かかる収差の変動の影響を抑える露光条件の探索が望まれる。また、露光量のゆらぎが小さい露光装置であれば、露光量の余裕度(マージン)よりも、焦点深度(焦点に対する余裕度)を得るための露光条件の探索が望まれる。更に、ステージの振動が大きい露光装置であれば、ステージの振動に対して像特性が変化しにくい露光条件の探索が望まれる。このように、露光条件の最適化のニーズは広く存在し、最適化する露光条件も多種多様にわたっている。
露光条件の最適化においては、一般的に、評価項目(例えば、DOF、NILS、線幅など)を予め設定し、かかる評価項目の値(評価量)が基準を満たすように露光条件を最適化する。DOFや規格化イメージ対数傾斜(NILS:Normalized Image Log Slope)のように、評価量が大きいほどよい評価項目に対しては、露光条件の最適化とは評価量の最大化を意味する。一方、線幅誤差のように、評価量が小さいほどよい評価項目に対しては、露光条件の最適化とは評価量の最小化を意味する。露光条件の最適化は、具体的には、ある露光条件(有効光源の形状やマスクのパターンの形状を規定するパラメータ)に対する評価量を求め、その評価量に応じて露光条件を変更していく(露光条件の変更を繰り返す)。また、露光条件の変更方法は、数学的な手法やアルゴリズムに依存し、様々な方法が提案されている。以下では、着目する評価項目(評価量)を最適化コストと称する。なお、最適化コストは、メリット関数やメトリックなどと呼ばれることもあるし、単に、コストやメリットと呼ばれることもある。
従来技術では、着目する評価項目をそのまま最適化コストとして設定している。例えば、特許文献1では、線幅(CD)均一性などを最適化コストとして設定し、最適な有効光源の形状を求めている。また、非特許文献1では、共通プロセスウィンドウやOPE特性(線幅)を最適化コストとして設定し、最適な有効光源の形状やマスクのパターンを求めている。更に、非特許文献2においては、エッジ・プレースメント・エラーを最適化コストとして設定し、露光条件を最適化している。
特開2008−166777号公報
しかしながら、本発明者は、従来技術では、着目する評価項目をそのまま最適化コストとして設定していることに起因して、露光条件を最適化できない場合があることを発見した。
従来技術においては、上述したように、露光条件を変更しながら最適化コストの値を求め、かかる最適化コストの値の変化に応じて露光条件を変更させる方向を決定することで、露光条件を最適な条件に徐々に収束させていく。従って、露光条件を変更するたびに最適化コストの値が変化することが重要となる。
ここで、例えば、DOFを最大にするための露光条件の最適化を考える。従来技術では、DOFをそのまま最適化コストとして設定し、最適化コストを最大化するように露光条件を変更していく。露光条件を変更したときにDOFの値が大きくなった場合、露光条件を変更した方向に更に露光条件を変更すれば、DOFの値が更に大きくなる可能性が高いことを示唆している。また、露光条件を変更したときにDOFの値が小さくなった場合、露光条件を変更した方向とは逆の方向に露光条件を変更すれば、DOFの値が大きくなる可能性が高いことを示唆している。
一方、露光条件を変更してもDOFの値が変わらない場合、露光条件をどの方向に変更すればよいのかわからない。具体的には、有効光源の形状やマスクのパターンを変更してもDOFの値がなかなか得られない場合(即ち、DOFの値がゼロを取り続ける場合)がある。このように、最適化コストの値が一定値を取り続ける場合には、露光条件を変更する方向がわからなくなるため、露光条件を最適化することができなくなる。
このような問題を回避するために、露光条件を変更する(探索する)範囲を狭くすることも考えられる。但し、この場合には、非常に狭い範囲でしか露光条件を探索することができず、限られた狭い範囲内において露光条件を最適化してしまうため、グローバルな露光条件の最適化ではなく、現実的ではない。このように、従来技術では、露光条件を最適化できない場合があるが、かかる問題に言及したものはなく、勿論、その問題を解決する方法も提案されていない。
そこで、本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、露光装置における露光条件の決定に有利な技術を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としてのプログラムは、マスクを照明する照明光学系と、前記マスクのパターンの像を基板に投影する投影光学系とを備える露光装置における露光条件をコンピュータに決定させるプログラムであって、前記コンピュータに、前記露光条件に対応して前記投影光学系の像面に形成される像を前記基板に形成すべき目標パターンと比較して評価するために前記像から計算される複数の評価項目から着目する着目評価項目を選択する第1のステップと、前記複数の評価項目のうち、前記着目評価項目とは異なる評価項目であって、前記露光条件パラメータの値を変更したときに前記着目評価項目の値が変化する方向と同じ方向に値が変化する補助評価項目選択する第2のステップと、前記着目評価項目と前記補助評価項目とを含む評価関数を設定する第3のステップと、前記評価関数の値を目標値に近づけるように前記パラメータの値を変更し、それぞれの前記パラメータの値に対応して前記投影光学系の像面に形成される複数の像のそれぞれについて、前記評価関数の値を算出する第4のステップと、前記第4のステップで算出された複数の前記評価関数の値から前記目標値を満たす評価関数の値に対応する、前記露光条件パラメータの値決定する第5のステップと、を実行させることを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、露光装置における露光条件の決定に有利な技術を提供することができる。
本発明の一側面としての決定方法を説明するためのフローチャートである。 図1に示すS102で設定されるマスクパターンの形状を規定するパラメータの一例を示す図である。 図1に示すS102で設定される有効光源の形状を規定するパラメータの一例を示す図である。 マスクパターンの一例を示す図である。 マスクパターン及び投影光学系の像面に形成される光学像の一例を示す図である。 有効光源(の形状)の一例を示す図である。 投影光学系の像面に形成される光学像の一例を示す図である。 投影光学系の像面に形成される光学像のデフォーカス依存性を示す図である。 本実施形態の露光条件の最適化において、最適化コストの値の変化を示す図である。 従来技術の露光条件の最適化において、最適化コストの値の変化を示す図である。 各露光条件に対して共通線幅DOFの値が得られる範囲が非常に狭い領域であることを示す図である。 各露光条件に対するベストフォーカスにおける線幅誤差RMSの値を示す図である。 投影光学系の像面に形成される光学像のデフォーカス依存性を示す図である。 本実施形態及び従来技術のそれぞれの露光条件の最適化において、最適化コストの値の変化を示す図である。 マスクパターンの形状を規定するパラメータの一例を示す図である。 有効光源の形状を規定するパラメータの一例を示す図である。 投影光学系の像面に形成される光学像の一例を示す図である。 マスクパターンの一例を示す図である。 有効光源(の形状)の一例を示す図である。 従来技術において最適化された露光条件に対応して投影光学系の像面に形成される光学像を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
本発明は、IC、LSIなどの半導体チップ、液晶パネルなどの表示素子、磁気ヘッドなどの検出素子、CCDなどの撮像素子等の各種デバイスの製造やマイクロメカニクスで用いられる露光装置の露光条件を決定する際に適用することができる。ここで、マイクロメカニクスとは、半導体集積回路製造技術を微細構造体の製作に応用して高度な機能を有するミクロン単位の機械システムを作成する技術や、かかる機械システム自体をいう。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の一側面としての決定方法を説明するためのフローチャートである。本実施形態の決定方法は、コンピュータなどの情報処理装置によって実行され、マスク(レチクル)を照明する照明光学系と、マスクのパターンを基板に投影する投影光学系とを備える露光装置における露光条件を決定(最適化)する。ここで、露光条件とは、露光装置に設定可能な条件であって、本実施形態では、マスクのパターン(マスクパターン)の形状及び照明光学系の瞳面に形成すべき光強度分布(有効光源の形状)の少なくとも一方を含む。
S102では、露光条件を構成するパラメータを設定する。本実施形態では、最適化する露光条件、例えば、有効光源の形状やマスクパターンの形状を規定するパラメータを設定する。但し、露光条件を構成するパラメータは、露光条件に関係する物理量であればよく、例えば、投影光学系のNAをパラメータとして設定してもよいし、投影光学系の収差の大きさに起因する量をパラメータとして設定してもよい。
マスクパターンに関しては、本実施形態では、図2に示すように、SRAMメモリセルに対するパターン(マスクパターン)に対して、その形状を規定するパラメータP、P、P及びPを設定する。図2に示すパターンは、2つの長方形で構成され、パラメータP、P、P及びPは、かかる2つの長方形の各辺の長さを表している。なお、投影光学系の像面に形成されるマスクパターンの像(光学像)を算出する際には、図2に示すパターンを周期的に無限に配置したものをマスクパターンとして用いる。具体的には、図2に示すパターンを2つ含み、それぞれのパターンをX軸方向に130nm、Y軸方向に250nm離して配置した基本パターン群を設定する。そして、図4に示すように、基本パターン群を、X軸方向に260nmの周期で、Y軸方向に500nmの周期で配置したものをマスクパターンとする。
なお、本実施形態では、マスクパターンを構成する長方形の各辺の長さをパラメータとして設定しているが、各辺の頂点の位置や各辺の中点の位置などの各辺に関係する座標を、マスクパターンの形状を規定するパラメータとして設定してもよい。また、マスクの透過率や位相などをパラメータとして設定することも可能である。
有効光源に関しては、図3に示すように、非対称4重極照明に対して、その形状を規定するパラメータΨ、Ψ、σ及びσを設定する。パラメータΨは、非対称4重極照明において上下方向に位置する発光部の角度を表し、パラメータΨは、非対称4重極照明において左右方向に位置する発光部の角度を表している。また、パラメータσは、外シグマ値を表し、パラメータσは内シグマ値を表している。なお、パラメータΨの値とパラメータΨの値とが等しいときには、上下方向に位置する発光部の角度と左右方向に位置する発光部の角度とが等しくなる。従って、本実施形態における非対称4重極照明は、対称4重極照明(この場合、単に4重極照明と呼ばれる)を包含する。また、非対称4重極照明は、I−Quad照明と呼ばれることもある。
なお、本実施形態では、非対称4重極照明に対してパラメータを設定しているが、輪帯照明に対してパラメータ(例えば、外シグマ値や内シグマ値)を設定してもよいし、その他の形状の照明に対してパラメータを設定してもよい。
このように、本実施形態では、S102において、マスクパターンの形状及び有効光源の形状を規定する8つのパラメータP、P、P、P、Ψ、Ψ、σ及びσを設定する。なお、その他の露光条件について、本実施形態では、投影光学系のNAを0.93、露光光の波長を193nm、露光光の偏光状態をタンジェンシャル偏光と設定(固定)した。
S104(第1のステップ)では、露光条件に対応して投影光学系の像面に形成される光学像を基板に形成すべき目標パターンと比較して評価するための複数の評価項目から着目する評価項目である着目評価項目(着目コスト)を選択する。
本実施形態で設定する着目コストを具体的に説明する。図5は、図4に示すマスクパターンを図3に示す有効光源(非対称4重極照明)で照明した場合に、投影光学系の像面に形成される光学像の一例を示す図である。図5において、MPはマスクパターンを示し、OIは光学像を示している。光学像OIにおいて、線幅LW1及びLW2、及び、Y軸方向(縦方向)の間隔Gapのそれぞれの目標値を90nm、65nm及び100nmとする。本実施形態では、線幅LW1及びLW2、及び、間隔Gapの全てに対して、それぞれの目標値からのずれ量が10%以内となる焦点位置の範囲を共通線幅DOFと称し、かかる共通線幅DOFを着目コストとして選択する。共通線幅DOFが大きい値であるほど、投影光学系の焦点位置がずれても線幅が変化しにくい光学像を形成することが可能となる。このように、共通線幅DOFは大きい値であるほどよいため、後述する最適化コストの最適化とは、最適化コストの最大化を意味することになる。
本実施形態における光学像は、投影光学系の像面の各位置に到達する光強度を単に計算したもの(単純光学像、空中像、或いは、単に光学像と呼ばれる)であってもよいし、他の光学像であってもよい。例えば、レジスト像に相当する像を得るために、光学像にレジストの酸の拡散を表すガウス関数をコンボリューションしたり、特定の数式で表現されるレジストモデルを考慮したりする場合があるが、このような光学像も本実施形態の光学像に含まれる。レジストモデルを考慮した光学像は、Prolith(登録商標)などの市販の光学シミュレータを用いて計算することができる。
なお、本実施形態では、共通線幅DOF(即ち、投影光学系の像面における焦点深度)を着目コストとして選択したが、着目コストはこれに限定されるものではく、露光条件の変更に応じて値が変化する評価項目であればよい。例えば、露光余裕度、NILS、露光装置のマスクステージの振動やウエハステージの振動を意味するMSD(Moving Standard Deviation)に対する線幅の敏感度を着目コストとして選択してもよい。
S106(第2のステップ)では、補助コスト(補助評価項目)を選択する。着目コストと補助コストとの違いは、着目コストは着目している(即ち、最適化したい)評価項目そのものであり、補助コストは、着目コストの最適化を適切に行うために用いられる補助的な評価項目である点である。具体的には、補助コストとは、着目コストとは異なる評価項目であって、露光条件を変更したときに着目コストの値が変化する方向と同じ方向に値が変化する評価項目である。本実施形態では、ベストフォーカスでの線幅誤差RMS(即ち、投影光学系の像面に形成されるマスクのパターンの像の寸法と目標パターンの寸法(目標値)との差分)を補助コストとして選択する。
S108(第3のステップ)では、着目コストと補助コストとを組み合わせて、着目コストと補助コストとの関数である最適化コスト(評価関数)を設定する。本実施形態では、以下に示すように、最適化コストを設定する。
着目コスト:共通線幅DOF(nm)
補助コスト:ベストフォーカスにおける線幅誤差RMS(nm)
最適化コスト:着目コスト−補助コスト
着目コストとして選択した共通線幅DOFは、露光条件が適切な条件でない場合には、値としてゼロを取る可能性がある。一方、線幅誤差RMSは、どのような露光条件に対しても特定の値(例えば、ゼロ)を取り続ける評価項目ではなく、露光条件の変更に応じて敏感に(共通線幅DOFよりも敏感度が高く)、且つ、連続的に値が変化する評価項目である。従って、着目コストとしての共通線幅DOFと補助コストとしての線幅誤差RMSとを組み合わせることで、露光条件の変更に応じて敏感に値が変化する最適化コストを設定することができる。
また、補助コストは、あらゆる露光条件に対して、着目コストの値(絶対値)よりも小さな値(絶対値)となる評価項目を選択する必要がある。例えば、最適化コストにおける補助コストの比重が大きくなると、着目コストではなく、補助コストを主に考慮して露光条件を最適化してしまう。本実施形態において、補助コストとして選択された線幅誤差RMSの値は、DOFが適切に得られる露光条件に対しては、着目コストとして選択された共通線幅DOFの値よりも非常に小さな値となる。従って、着目コストと補助コストとを組み合わせて最適化コストを設定しても、実質的には、着目コストとして選択された共通線幅DOFのみを考慮して露光条件を最適化することができる。なお、補助コストの値が着目コストの値よりも小さな値とならない場合には、最適化コストにおける補助コストの比重を小さくするために、補助コストの単位を調整したり、補助コストの値に係数をかけたりしてもよい。
また、ベストフォーカスでの線幅誤差RMSの値が小さいほど、共通線幅DOFが大きくなる可能性が高くなる。従って、着目コストと無関係に補助コストを選択するのではなく、上述したように、露光条件を変更したときに着目コストの値が変化する方向と同じ方向に値が変化する評価項目を補助コストとして選択するとよいことが理解されるであろう。
着目コストと補助コストとを組み合わせる際の補助コストの符号について説明する。着目コストと補助コストとを組み合わせる際には、着目コストの値が目標値に近づく方向と補助コストの値が目標値に近づく方向とが一致するようにする必要がある。例えば、共通線幅DOFは、値(正値)が大きければ大きいほどよい。一方、線幅誤差RMSは、値が小さければ小さいほどよい。従って、本実施形態ように、最適化コストを最大化する場合には、補助コストである線幅誤差RMSの符号をマイナスにして、着目コストである共通線幅DOFと組み合わせる必要がある。
S110では、最適化コストの値を目標値に近づけるようにS102で設定したパラメータの値を変更し、それぞれのパラメータの値に対応して投影光学系の像面に形成される複数の光学像のそれぞれについて、最適化コストの値を算出する。なお、露光条件を構成するパラメータの値は、特定の数学的手法やアルゴリズムに従って変更される。本実施形態においては、滑降シンプレックス法を用いてパラメータの値を変更するが、他の手法、例えば、シミュレーティッド・アニーリング法やモンテカルロ法を用いてパラメータの値を変更してもよい。
なお、滑降シンプレックス法においては、パラメータの値の変更回数が少ないとき(即ち、初期段階)には、乱数を用いてパラメータの値を変更し、かかるパラメータの値に対応する光学像について、最適化コストの値を算出する。そして、乱数を用いてパラメータの値を一定回数変更したら、それぞれの最適化コストの値を考慮しながら(目標値に近づけるように)、パラメータの値の変更を繰り返す。このように、最適化コストの値を考慮しながらパラメータの値を変更していけば、パラメータの値を変更する範囲が徐々に狭くなり、最終的に、パラメータの値が収束する(露光条件が決定(最適化)される)。
S112では、パラメータの値を規定回数(本実施形態では、350回)変更したか(即ち、最適化コストの値を規定回数算出したか)どうかを判定する。なお、パラメータの値を変更する規定回数は、予め(例えば、パラメータを設定する際(S102)に)設定される。パラメータの値を規定回数変更した場合には、S114に移行する。また、パラメータの値を規定回数変更していない場合には、S110に移行して、最適化コストの値の算出を続ける。
このように、S110及びS112によって、露光条件を構成するパラメータの値が規定回数変更され、それぞれのパラメータの値に対応して投影光学系の像面に形成される複数の像のそれぞれについて、最適化コストの値が算出される(第4のステップ)。
S114では、S112で算出された複数の最適化コストの値のうち目標値(本実施形態では、400以上)を満たす最適化コストの値があるかどうか(即ち、目標値を満たす最適化コストの値が少なくとも1つあるかどうか)を判定する。なお、最適化コストの目標値は、予め(例えば、最適化コストが設定される際(S108)に)設定される。目標値を満たす最適化コストの値がない場合には、S116に移行する。また、目標値を満たす最適化コストの値がある場合には、S118に移行する。
S116では、補助コストを変更するかどうかを判定する。なお、S116の判定基準は、ユーザが定めてもよいし、自動的に定めてもよい。補助コストを変更する場合には、S106に移行して、これまで補助コストとして選択していた評価項目とは異なる評価項目を新たな補助コストとして選択し、上述したのと同様ように、S108、S110、S112及びS114を実行する。また、補助コストを変更しない場合には、S110に移行し、パラメータの値を規定回数変更し、それぞれのパラメータの値に対応して投影光学系の像面に形成される複数の像のそれぞれについて、評価コストの値を算出する。
これまでは、着目コストと補助コストとを組み合わせた最適化コストを考慮して露光条件(を構成するパラメータ)が最適化されており、着目コストのみを考慮して露光条件が最適化されているわけではない。そこで、S118では、補助コストを取り除いて、即ち、着目コストのみの関数である新たな最適化コストを設定するかどうかを判定する。なお、S118における判定基準は、ユーザが定めてもよいし、自動的に定めてもよい。但し、補助コストを取り除くことは、新たな最適化コストの設定の一例であり、例えば、最適化コストの最適化における補助コストの影響が低減するように、新たな最適化コストを設定すればよい。
新たな最適化コストを設定しない場合には、S120に移行して、目標値を満たす最適化コストの値に対応するパラメータの値を、S102で設定されたパラメータの値として決定する。
また、新たな最適化コストを設定する場合には、S122(第6のステップ)に移行して、S104で選択された着目コストのみの関数である新たな最適化コストを設定する(即ち、着目コストそのものを最適化コストとして設定する)。なお、この段階では、S114を通過しているため、最適化コストの値が一定値を取り続ける状態から抜け出している。従って、着目コスト(本実施形態では、共通線幅DOF)そのものを新たな最適化コストとして設定しても、上述したように、新たな最適化コストの値が一定値を取り続けることはない。
新たな最適化コストが設定されると、S110に移行し、上述したのと同様に、新たな最適化コストの値を算出する(第7のステップ)。この際、露光条件を構成するパラメータの値は、目標値を満たす最適化コストの値に対応するパラメータの値(即ち、S120で決定されるパラメータの値)から規定回数変更される。そして、S120において、S110で算出された新たな最適化コストの値から目標値を満たす最適化コストの値に対応するパラメータの値を、S102で設定されたパラメータの値として新たに決定する(第8のステップ)。このように、着目コストのみの関数である新たな最適化コストを設定することで、着目コストのみを考慮して露光条件を最適化することが可能となる。
以下、本実施形態において最適化(決定)された露光条件について具体的に説明する。図5に示すマスクパターンMPは、本実施形態において最適化されたマスクパターンである。また、本実施形態において最適化された有効光源(の形状)を図6に示す。なお、本実施形態で最適化されたマスクパターンの形状及び有効光源の形状を規定する8つのパラメータP、P、P、P、Ψ、Ψ、σ及びσの値を表1に示す。表1では、パラメータP、P、P及びPのそれぞれを、「A」、「B」、「C」及び「D」と表記している。図7は、図5に示すマスクパターンMPを図6に示す有効光源で照明した場合に、投影光学系の像面に形成される光学像の一例を示す図である。
これらの露光条件に対応して投影光学系の像面に形成される光学像の線幅LW1及びLW2、及び、間隔Gapのデフォーカス依存性を図8に示す。図8では、横軸にデフォーカス値(nm)を採用し、縦軸に線幅LW1及びLW2、及び、間隔Gapのそれぞれの目標値に対する誤差率(%)を採用している。図8を参照するに、線幅LW1及びLW2、及び、間隔Gapの全ての誤差率が±10%以下となるデフォーカスの範囲である共通線幅DOFは566.8nmであり、非常に大きな値が得られていることがわかる。
図9(a)は、本実施形態の露光条件の最適化において、最適化コストの値の変化を示す図である。また、図9(b)は、図9(a)に示す領域α、β及びγのうち領域αを拡大して示す図である。図9(a)及び図9(b)では、横軸に露光条件(を構成するパラメータ)の変更回数を採用し、縦軸に最適化コストの値を採用している。
図9(a)を参照するに、領域α(露光条件の変更回数が少ない段階)においては、最適化コストである共通線幅DOFの値が得られない(即ち、ゼロとなる)場合が多い。従って、最適化コストの値は、補助コストの値に支配される。図9(b)を参照するに、領域αにおいては、変更回数が増加するにつれて、最適化コストの値が徐々に大きくなっていることがわかる。これは、補助コストである線幅誤差RMSの値が小さくなる方向に露光条件が変更されていることを意味している。
線幅誤差RMSの値が小さくなると、共通線幅DOFの値も得られる(ゼロではなくなる)ようになる。これは、露光条件の変更に対して、線幅誤差RMSの値が小さくなる方向と共通線幅DOFの値が大きくなる方向とが同じ傾向にあるからである。
領域βは、共通線幅DOFが得られるようになった段階である。図9(a)を参照するに、露光条件の変更回数が50回を超えたあたりでは、共通線幅DOFの値が得られるケースは半分程度である。但し、露光条件の変更回数が100回を超えてくると、共通線幅DOFの値がほぼ得られるようになる。線幅誤差RMSの値は、上述したように、共通線幅DOFの値よりも非常に小さいため、この段階では、最適化コストの値は、着目コストである共通線幅DOFの値に支配される(即ち、共通線幅DOFの値とみなせる)。領域βにおいては、共通線幅DOFの値が徐々に大きくなるように、露光条件が変更されていることがわかる。
領域γは、露光条件の変更回数が更に増加した段階である。領域γにおいては、最適化コストの値の変化量も小さくなっていく。そして、露光条件の変更回数が300回を超えたあたりからは、最適化コストの値がほとんど変化せず、露光条件を構成するパラメータの値が収束し、露光条件が決定される。
このように、本実施形態では、着目コストの値が得られない(即ち、露光条件を変更する方向がわからない)場合であっても、補助コストの値が随時変化するため、露光条件を変更すべき方向を決定することができる。露光条件を変更すべき方向が決定されれば、着目コストの値も次第に得られるようになるため、最終的には、着目コストが最適化コストの値を支配し、露光条件が最適化される(露光条件を構成するパラメータの値が収束する)。
比較例として、従来技術による(即ち、補助コストを考慮しない場合における)露光条件の最適化について説明する。従来技術では、着目する評価項目(着目コスト)をそのまま最適化コストとして設定するため、共通線幅DOFがそのまま最適化コストとなる。図10は、従来技術の露光条件の最適化において、最適化コストの値の変化を示す図である。従来技術の露光条件の最適化においても、本実施形態と同様に、滑降シンプレックス法を用いて露光条件を構成するパラメータの値を変更するものとする。
図10を参照するに、露光条件(を構成するパラメータ)の変更回数を増加させても、最適化コスト(共通線幅DOF)の値がゼロになってしまっていることがわかる。従来技術では、共通線幅DOFの値がそのまま最適化コストの値となるため、露光条件を変更しても共通線幅DOFの値がゼロを取り続けていることになる。
露光条件の変更回数が少ない段階においては、上述したように、乱数を用いて露光条件を設定し、最適化コストの値を算出することになる(滑降シンプレックス法の特徴)。これにより、共通線幅DOFが得られる(ゼロでない値を得られる)こともあるが、露光条件の変更によって最適化コストの値が連続してゼロになると、露光条件を変更すべき方向がわからなくなってしまう。ここで問題となるのは、最適化コストの値がゼロとなることではなく、最適化コストの値が露光条件を変更しても同じ値となる(即ち、変化しない)ことである。滑降シンプレックス法では、最適化コストの値の変化に基づいて、露光条件(を構成するパラメータ)を変更していくため、最適化コストの値が変化しないと、露光条件を変更すべき方向を決定することができない。図10に示す従来技術の露光条件の最適化では、最終的に、最適化コストである共通線幅DOFが値の得られていない領域で解が収束し、露光条件を最適化できていない。
従来技術において、共通線幅DOFの値が得られない領域で解が収束してしまうことについて説明する。図11は、各露光条件に対して共通線幅DOFの値が得られる範囲が非常に狭い領域であることを示す図である。図11では、横軸にシグマ比(内シグマの値σと外シグマの値σとの比)を採用し、縦軸に外シグマの値σを採用し、各条件に対応する共通線幅DOFの値をプロットしている。なお、その他の露光条件を構成するパラメータ(マスクパターンの形状を規定するパラメータP、P、P及びP、有効光源の形状を規定するパラメータΨ及びΨ)は、表1に示す値(最適値)とする。
図11を参照するに、共通線幅DOFの値は、ほとんどの領域でゼロとなる。ここでは、2つのパラメータσ及びσだけを変更している(その他のパラメータは最適値)にも関わらず、共通線幅DOFの値を得られる領域がごくわずかしか存在していないことがわかる。実際には、最適化すべきパラメータは数多くあるため、パラメータの値の組み合わせは非常に多くなり、図11に示す最適化空間よりも膨大な最適化空間となる。このような膨大な最適化空間では、共通線幅DOFの値(ゼロ以外の値)が得られるパラメータの組み合わせは非常に少なく、共通線幅DOFの値がゼロを取り続けてしまうケースが頻繁に存在する。
同様に、補助コストとして選択したベストフォーカスにおける線幅誤差RMSについても説明する。図12は、各露光条件に対する線幅誤差RMSの値を示す図である。図12では、横軸にシグマ比(内シグマの値σと外シグマの値σとの比)を採用し、縦軸に外シグマの値σを採用し、各条件に対応するベストフォーカスでの線幅誤差RMSの値(nm)をプロットしている。図11と図12とを比較するに、共通線幅DOFの値が目標値に近づく方向(即ち、値が大きくなる条件)と、線幅誤差RMSの値が目標値に近づく方向(即ち、値が小さくなる条件)とが同じであることがわかる。
上述したように、着目コストと補助コストとは、値が目標値に近づく方向が同じである必要がある。本実施形態では、図11及び図12に示したように、共通線幅DOFとベストフォーカスでの線幅誤差RMSとは、全般的に、値が目標値に近づく方向が同じであり、着目コストと補助コストの組み合わせとして適している。詳細には、図11及び図12に示したように、外シグマとシグマ比とを特定の範囲で変更した際に、共通線幅DOF及び線幅誤差RMSの変化量(即ち、微分値)は、同じ傾向を有している。なお、共通線幅DOFと線幅誤差RMSとは、外シグマ及びシグマ比以外のパラメータに対しても、その変化量について同様な関係を有している。
着目コストに対して補助コストを選択する際には、例えば、上述したように、露光条件を構成する各パラメータの値を特定の範囲で変更したときの微分値の符号を比較することで、補助コストとすべき評価項目を特定することができる。なお、このような補助コストとすべき評価項目を特定するステップをS104とS106との間に設けてもよい。また、複数の評価項目間の対応関係を表すテーブル(着目コストに対する補助コストの好ましい組み合わせ(本実施形態では、共通線幅DOFに対するベストフォーカスでの線幅誤差RMS))を予め作成し、かかるテーブルを参照して、補助コストを選択してもよい。更に、着目コストとして選択された評価項目に対して補助コストとして選択すべき(即ち、好ましい)評価項目をユーザが予め知っている場合には、かかる評価項目を補助コストとして選択するようにユーザが指示してもよい。なお、着目コストに対する補助コストの選択に関しては、これらに限定されるものではなく、着目コストの値が変化する方向と同じ方向に値が変化する評価項目を補助コストとして選択することができればよい。
このように、本実施形態では、着目する評価項目をそのまま最適化コストとして設定するのではなく、着目コストと補助コストとの関数を最適化コストとして設定する。これにより、露光条件を変更しても着目コストの値が変化しないような場合であっても、補助コストの値が変化するため、露光条件をどの方向に変更すればよいのかがわかり、露光条件を最適化することができる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態では、S104において、図5に示す光学像OIの線幅LW1及びLW2、及び、間隔Gapに対する共通露光マージンDOFを着目コストとして選択する場合について説明する。露光マージンとは、ある焦点位置において、光学像の線幅とその目標値との誤差率が10%以下となる露光量の範囲であり、線幅LW1及びLW2、及び、間隔Gapの全てに対して共通の露光マージンを共通露光マージンとする。本実施形態では、共通露光マージンが露光量に対して10%以上の大きさで得ることができる焦点位置の範囲を、共通露光マージンDOFと称する。共通露光マージンDOFが大きい値であるほど、露光量のずれ及び投影光学系の焦点位置のずれに対して線幅が変化しにくい光学像を形成することが可能となる。
S106では、着目コストとして選択された共通露光マージンDOFに対して、ベストフォーカスにおける共通露光マージンを補助コストとして選択する。従って、S108では、以下に示すように、最適化コストが設定される。
着目コスト:共通露光マージンDOF(nm)
補助コスト:ベストフォーカスにおける共通露光マージン(%)
最適化コスト:着目コスト+補助コスト
ベストフォーカスにおける共通露光マージンの値が大きいほど、共通露光マージンDOFの値が大きくなる。従って、共通露光マージンは、露光条件を変更したときに、共通露光マージンDOFの値が変化する方向と同じ方向に値が変化するため、共通露光マージンDOFに対する補助コストとして適している。
本実施形態で最適化されたマスクパターンの形状及び有効光源の形状を規定する8つのパラメータP、P、P、P、Ψ、Ψ、σ及びσの値を表2に示す。表2では、パラメータP、P、P及びPのそれぞれを、「A」、「B」、「C」及び「D」と表記している。なお、露光条件を構成するパラメータの値は、第1の実施形態と同様に、滑降シンプレックス法を用いて変更し、その変更回数は650回とする。また、最適化コストの値の目標値は、200以上とする。
これらの露光条件に対応して投影光学系の像面に形成される光学像の線幅LW1及びLW2、及び、間隔Gapのデフォーカス依存性を図13に示す。図13では、横軸にデフォーカス値(nm)を採用し、縦軸に線幅LW1及びLW2、及び、間隔Gapのそれぞれの目標値に対する誤差率(%)が±10%となる露光量の基準露光量に対する比率(%)を採用している。図13に示す6つのプロット曲線に囲まれた領域は、線幅LW1及びLW2、及び、間隔Gapの全てに対して10%以下の誤差となる露光量と焦点位置との組み合わせを表している。図13を参照するに、共通露光マージンDOFは、332.5nmである。
図14は、本実施形態及び従来技術のそれぞれの露光条件の最適化において、最適化コストの値の変化を示す図である。図14では、横軸に露光条件(を構成するパラメータ)の変更回数を採用し、縦軸に最適化コストの値を採用している。
まず、本実施形態の露光条件の最適化について説明する。図14を参照するに、露光条件の変更回数が少ない段階では、最適化コストである共通露光マージンDOFの値が得られない(即ち、ゼロとなる)場合が多い。従って、最適化コストの値は、補助コストである共通露光マージンの値によって、露光条件を変更する方向が決定される。そして、露光条件の変更回数が50回程度となると、共通露光マージンDOFの値が得られるようになり、最適化コストの値が着目コストである共通露光マージンDOFの値に支配されるようになる。露光条件の変更回数が120回を超えると、共通露光マージンDOFの値が常に得られるようになり、露光条件を構成するパラメータの値が収束し(最大化され)、露光条件が決定される。
一方、従来技術の露光条件の最適化においては、露光条件を変更しても共通露光マージンDOFの値がゼロを取り続けてしまうため、露光条件を変更すべき方向がわからなくなってしまう。従って、従来技術の露光条件の最適化では、最終的に、最適化コストである共通露光マージンDOFが値の得られていない領域で解が収束し、露光条件を最適化できていない。
<第3の実施形態>
上述したように、本発明では、着目する評価項目をそのまま最適化コストとして設定するのではなく、着目コストと補助コストとの関数を最適化コストとして設定する(即ち、補助コストを選択(設定)する)ことを特徴としている。なお、補助コスト(として選択する評価項目)は、S116及びS110で変更することができる。また、補助コストを取り除いた最適化コスト、即ち、着目コストのみの関数である最適化コストは、S122で設定することができる。
但し、補助コストの変更や最適化コストの設定などについては、図1に示すフローチャートに限定されるものではない。例えば、露光条件の変更回数に応じて、補助コスト(として選択する評価項目)を変更してもよい。また、露光条件の変更回数が少ないうちは、着目コストと補助コストとを1対1で足し合わせたものを最適化コストとして設定し、露光条件の変更回数が多くなるにつれて、補助コストの重みを小さくしたものを最適化コストとして設定してもよい。
更には、最初から補助コストを設定するのではなく、露光条件の変更回数がある程度の回数になったときに補助コストを設定してもよい。具体的には、従来技術のように、最適化コストが連続して同じ値となったときに、補助コストを設定するようにしてもよい。
また、補助コストとして選択する評価項目は1つの物理量に限定されるものではなく、複数の評価項目を補助コストとして選択してもよい。例えば、第1の実施形態において、線幅誤差RMSだけを補助コストとして選択するのではなく、線幅誤差RMSとNILSとを補助コストとして選択してもよい。
<第4の実施形態>
第4の実施形態では、SRAF(Sub―Resolution Assist Feature)パターンを含むマスクパターンの最適化(決定)について説明する。SRAFパターンは、補助パターンとも呼ばれ、メインパターンの像の性能を改善させるために挿入するパターンである。従って、SRAFパターンは、基板上では解像させないようにする必要がある。
マスクパターンに関しては、本実施形態では、図15に示すように、メタル工程に特徴的なパターン(マスクパターン)に対して、その形状を規定するパラメータP、P、P、P、P、P、P、P、P、P及びPを設定する。図15に示すパターンは、In−Betweenと呼ばれるメインパターンとして、メインパターンMPT1及びMPT2と、メインパターンMPT1及びMPT2の周囲に配置されたメインパターンMPT3及びMPT4とを含む。また、図15に示すパターンは、SRAFパターンとして、SRAFパターンAPT1、APT2、APT3、APT4、APT5、APT6、APT7、APT8、APT9及びAPT10を含む。パラメータPは、メインパターンMPT1及びMPT2の辺の長さを表し、パラメータPは、メインパターンMPT1とメインパターンMPT2との間隔を表している。パラメータPは、メインパターンMPT2の中点のX座標とSRAFパターンAPT4の中点のX座標との間隔を表し、パラメータPは、SRAFパターンAPT1の辺の長さを表している。パラメータPは、SRAFパターンAPT1とSRAFパターンAPT4との間隔を表し、パラメータPは、メインパターンMPT2の中点のX座標とSRAFパターンAPT3の中点のX座標との間隔を表している。パラメータPは、SRAFパターンAPT2の辺の長さを表し、パラメータPは、SRAFパターンAPT2とSRAFパターンAPT3との間隔を表している。パラメータPは、メインパターンMPT2の中点のX座標とSRAFパターンAPT10の左端のX座標との間隔を表し、パラメータP及びPのそれぞれは、SRAFパターンAPT9の各辺の長さを表している。
有効光源に関しては、本実施形態では、図16に示すように、輪帯照明に対して、その形状を規定するパラメータσ及びσを設定する。パラメータσは、外シグマ値を表し、パラメータσは内シグマ値を表している。
このように、本実施形態では、マスクパターンの形状及び有効光源の形状を規定する13個のパラメータP、P、P、P、P、P、P、P、P、P、P、σ及びσを設定する。なお、その他の露光条件について、本実施形態では、投影光学系(液浸)のNAを1.35、露光光の波長を193nm、露光光の偏光状態をタンジェンシャル偏光と設定(固定)した。
本実施形態で設定する着目コストを説明する。図17は、図15に示すようなマスクパターンを図16に示すような有効光源(輪帯照明)で照明した場合に、投影光学系の像面に形成される光学像の一例を示す図である。メインパターンMPT1、MPT2、MPT3及びMPT4のそれぞれに対応する光学像をMIM1、MIM2、MIM3及びMIM4とする。光学像MIM1に対して、横方向の線幅をH1、H2、H3及びH4とする。また、光学像MIM1と光学像MIM2との(縦方向の)間隔をV1、V2及びV3とする。線幅H1、H2、H3及びH4の目標値は70nmとし、間隔V1、V2及びV3の目標値は100nmとする。本実施形態では、メインパターンの光学像の線幅H1乃至H4、及び、間隔V1乃至V3に対して、それぞれの目標値からの誤差RMSを着目コストとして選択する。誤差RMSは小さい値であるほどよいため、最適化コストの最適化とは、最適化コストの最小化を意味することになる。
本実施形態で設定する補助コスト及び最適化コストを説明する。図17に示すように、SRAFパターンに対応する仮想的な光学像の線幅をH5、H6、H7、H8、H9、H10及びH11とする。また、SRAFパターンに対応する仮想的な光学像の線幅をV4、V5、V6、V7、V8、V9及びV10とする。SRAFパターンは、上述したように、補助パターンであるため、基板上で解像させないようにする必要がある。従って、SRAFパターンが解像した際には最適化コストの値が異常な値となるように、本実施形態では、以下に示すように、補助コスト及び最適化コストを設定する。なお、以下では、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、V4、V5、V6、V7、V8、V9及びV10をSRAF評価線分群と称する。
着目コスト:メインパターンの光学像の線幅H1乃至H4、及び、間隔V1乃至V3の誤差RMS(nm)
補助コスト: 0 (SRAF評価線分群の線幅が全て0nmのとき)
200(SRAF評価線分群の線幅の少なくとも1つが0nmよりも大きいとき)
最適化コスト:着目コスト+補助コスト
着目コストである誤差RMSは、大きくても数十の値である。従って、補助コストの値である「200」は、誤差RMSに対して非常に大きな値となる。本実施形態ように、補助コストを、異常判断をする手段として用いる場合には、補助コストの取りうる値は、着目コストの取りうる値よりも(絶対値が)大きい値にすることが好ましい。
本実施形態で最適化されたマスクパターンの形状及び有効光源の形状を規定する13個のパラメータP、P、P、P、P、P、P、P、P、P、P、σ及びσの値を表3に示す。表3では、パラメータP、P、P、P、P、P、P、P、P、P及びPのそれぞれを、「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」、「G」、「H」、「I」、「J」及び「K」と表記している。なお、露光条件(を構成するパラメータ)は、第1の実施形態や第2の実施形態と同様に、滑降シンプレックス法を用いて変更するものとする。着目コストである誤差RMSの値は0.38nmであった。
本実施形態において最適化されたマスクパターンを図18に示す。また、本実施形態において最適化された有効光源(の形状)を図19に示す。図17に示す光学像は、図18に示すマスクパターンを図19に示す有効光源で照明したときに投影光学系の像面に形成される光学像である。図17を参照するに、SRAFパターンが解像せず、且つ、メインパターンに対応する光学像の線幅を極めて高い精度で目標値に合わせ込めていることがわかる。
図20は、従来技術(即ち、補助コストを考慮しない場合)において最適化された露光条件(マスクパターン及び有効光源)に対応して投影光学系の像面に形成される光学像を示す図である。従来技術では、着目コストである誤差RMSの値は0.35nmであったが、図20にAIM1及びAIM2として示すように、SRAFパターンが解像してしまう。
このように、SRAFパターンを含むマスクパターンの最適化(決定)においても、着目する評価項目をそのまま最適化コストとして設定するのではなく、着目コストと補助コストとの関数を最適化コストとして設定することが効果的である。
<第5の実施形態>
第4の実施形態では、SRAFパターンが解像する場合に異常値を付加するための補助コストを設定したが、補助コストの設定はこれに限定されるものではない。例えば、SRAFパターンなどの特定のパターンではなく、メインパターンの解像に関連して、補助コストを設定してもよい。例えば、ホールパターンのディンプルの有無を判定するために補助コストを設定してもよいし、SRAFパターンを含まないマスクパターンに対して、解像すべきでない位置における解像を判定するために補助コストを設定しもよい。
OPC(Optical Proximity Correction)を施したマスクパターンは複雑な形状を有することが多い。特に、SRAFパターンを挿入し、更に、OPCを施したマスクパターンは、高度に複雑な形状を有する。また、マスクパターンは、近年の微細化の要求に応じて、形状だけではなく、位相や透過率などの要素がパラメータ化されている。一般的に、メインパターンの位置以外の位置に像が解像することは避けたいが、マスクパターンが複雑になるほど、どの位置に像が解像する危険性があるかを容易に把握することが難しくなる。このような場合に、メインパターンの位置以外の位置に像が解像することを防止するための補助コストを設定することが有効となる。
像が解像したかどうかを判定する位置は、例えば、メインパターンからの距離が特定の距離となる領域において、適当なピッチで設定してもよい。また、メインパターンの位置以外の全域に、像が解像したかどうかを判定するための評価線分を設定してもよい。前者の場合は、最適化に要する時間及びデータ量を小さくできるという利点があり、後者の場合は、像が解像する危険性をより正確に判定することができるという利点がある。
<第6の実施形態>
第4の実施形態及び第5の実施形態では、補助コストを用いて、解像すべきでない位置で解像した(光学像の線幅が得られた)際に異常値を付加する場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、NILSが特定の値よりも小さくなったときに異常値を付加するようにしてもよいし、MEEFが特定の値よりも大きくなったときに異常値を付加するようにしてもよい。なお、MEEFとは、Mask Error Enhancement Factorの略であり、マスク製造時においてマスク上のパターンに特定の値の寸法誤差が生じた際に、ウエハ上に投影されるパターンに生じる寸法誤差の大きさを示す。
また、第3の実施形態では、評価項目(物理量)の値そのものを補助コストとして考慮したが、評価項目の値の異常判定条件を補助コストとして考慮してもよい。具体的には、以下に示すように、補助コストを設定してもよい。
補助コスト: 0 (着目パターンのNILSの値が1.4以上)
50 (着目パターンのNILSの値が1.4未満)
補助コスト: 0 (着目パターンのMEEFの値が5未満)
100 (着目パターンのMEEFの値が5以上)
なお、異常判定条件としての補助コストを設定する評価項目は、特定の評価項目に限定されるものではない。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び、かかるプログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
<その他の実施形態>
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。

Claims (14)

  1. マスクを照明する照明光学系と、前記マスクのパターンの像を基板に投影する投影光学系とを備える露光装置における露光条件をコンピュータに決定させるプログラムであって、
    前記コンピュータに、
    前記露光条件に対応して前記投影光学系の像面に形成される像を前記基板に形成すべき目標パターンと比較して評価するために前記像から計算される複数の評価項目から着目する着目評価項目を選択する第1のステップと、
    前記複数の評価項目のうち、前記着目評価項目とは異なる評価項目であって、前記露光条件のパラメータの値を変更したときに前記着目評価項目の値が変化する方向と同じ方向に値が変化する補助評価項目を選択する第2のステップと、
    前記着目評価項目と前記補助評価項目とを含む評価関数を設定する第3のステップと、
    前記評価関数の値を目標値に近づけるように前記パラメータの値を変更し、それぞれの前記パラメータの値に対応して前記投影光学系の像面に形成される複数の像のそれぞれについて、前記評価関数の値を算出する第4のステップと、
    前記第4のステップで算出された複数の前記評価関数の値から前記目標値を満たす評価関数の値に対応する、前記露光条件のパラメータの値を決定する第5のステップと、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
  2. 前記第2のステップでは、前記複数の評価項目のうち、前記パラメータの値に対して、前記着目評価項目の値よりも小さい値となる評価項目を前記補助評価項目として選択することを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
  3. 前記第2のステップでは、前記複数の評価項目のうち、前記パラメータの値の変更に対する敏感度が前記着目評価項目よりも高い評価項目を前記補助評価項目として選択することを特徴とする請求項1又は2に記載のプログラム。
  4. 前記第2のステップでは、前記複数の評価項目のうち、前記パラメータの値の変更に対して連続的に値が変化する評価項目を前記補助評価項目として選択することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載のプログラム。
  5. 前記第2のステップでは、前記複数の評価項目の間の対応関係を表すテーブルを参照して、前記補助評価項目を選択することを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
  6. 前記第4のステップで算出された複数の前記評価関数の値が前記目標値を満たさない場合には、前記第2のステップで選択した補助評価項目とは異なる新たな補助評価項目を選択して、前記第3のステップ、前記第4のステップ及び前記第5のステップを前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載のプログラム。
  7. 前記第4のステップで算出された複数の前記評価関数の値のうち少なくとも1つの値が前記目標値を満たす場合に、
    前記コンピュータに、
    前記着目評価項目のみの関数である新たな評価関数を設定する第6のステップと、
    前記第6のステップで設定された前記新たな評価関数の値を前記目標値に近づけるように前記露光条件のパラメータの値を前記第5のステップで決定されたパラメータの値から規定回数だけ変更しながら当該パラメータの値に対応して前記投影光学系の像面に形成される複数の像のそれぞれについて、前記第6のステップで設定された前記新たな評価関数の値を算出する第7のステップと、
    前記第7のステップで算出された複数の前記評価関数の値から前記目標値を満たす評価関数の値に対応するパラメータの値を、前記露光条件のパラメータの値として新たに決定する第8のステップと、
    を更に実行させることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載のプログラム。
  8. 前記第3のステップでは、前記着目評価項目の値が目標値に近づく方向と前記補助評価項目の値が目標値に近づく方向とが一致するように、前記着目評価項目と前記補助評価項目とを含む評価関数を設定することを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載のプログラム。
  9. 前記着目評価項目は、前記投影光学系の像面における焦点深度であり、
    前記補助評価項目は、前記投影光学系の像面に形成されるマスクのパターンの像の寸法と前記目標パターンの寸法との差分、及び、前記投影光学系の像面に形成されるマスクのパターンの像の露光余裕度、の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
  10. 前記露光条件は、前記マスクのパターンの形状及び前記照明光学系の瞳面に形成すべき光強度分布の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載のプログラム。
  11. マスクを照明する照明光学系と、前記マスクのパターンの像を基板に投影する投影光学系とを備える露光装置における露光条件を決定する決定方法であって、
    前記露光条件に対応して前記投影光学系の像面に形成される像を前記基板に形成すべき目標パターンと比較して評価するために前記像から計算される複数の評価項目から着目する着目評価項目を選択する第1のステップと、
    前記複数の評価項目のうち、前記着目評価項目とは異なる評価項目であって、前記露光条件のパラメータの値を変更したときに前記着目評価項目の値が変化する方向と同じ方向に値が変化する補助評価項目を選択する第2のステップと、
    前記着目評価項目と前記補助評価項目とを含む評価関数を設定する第3のステップと、
    前記評価関数の値を目標値に近づけるように前記パラメータの値を変更し、それぞれの前記パラメータの値に対応して前記投影光学系の像面に形成される複数の像のそれぞれについて、前記評価関数の値を算出する第4のステップと、
    前記第4のステップで算出された複数の前記評価関数の値から前記目標値を満たす評価関数の値に対応する、前記露光条件のパラメータの値を決定する第5のステップと、
    を有することを特徴とする決定方法。
  12. マスクを照明する照明光学系と、前記マスクのパターンの像を基板に投影する投影光学系とを備える露光装置における露光条件を決定する決定方法であって、
    前記露光条件のパラメータの値を変更しながら、前記投影光学系の像面に形成される像を前記基板に形成すべき目標パターンと比較して評価するための評価項目の値を算出し、目標値を満たす前記評価項目の値に対応するパラメータの値を、前記露光条件のパラメータの値として決定するステップを有し、
    前記評価項目は、着目評価項目と、前記着目評価項目とは異なる評価項目であって、前記パラメータの値を変更したときに前記着目評価項目の値が変化しない場合に値が変化する補助評価項目とを含むことを特徴とする決定方法。
  13. 請求項12に記載の決定方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  14. 請求項11又は12に記載の決定方法を実行することを特徴とするコンピュータ。
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