JP5727890B2 - 導圧管の詰まり診断可否判定システム - Google Patents
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Description
圧力・差圧の揺動を用いた導圧管の詰まりを検知する導圧管の詰まり診断手法として、種々の診断手法が提案されているが、検知の原理こそ異なるものの、利用している物理現象は同じである。それは、導圧管中の詰まり(閉塞)が、管路内の圧力伝播に対するローパスフィルタとして作用するという現象である。
導圧管3内の圧力伝播特性モデルは、厳密には分布定数系としてモデル化すべきである。しかし、分布定数系は扱いが難しいので、以下では詰まり(閉塞)6の両側で各々圧力が等しいという仮定を置いて(図4参照)、単純化した集中定数系モデルで説明する。なお、集中定数系モデルに基づいて実施しても、多くの場合問題は無い。なお、分布定数系や集中定数系については、非特許文献1にその詳細が述べられているので、ここでの説明は省略する。
図7に実施の形態1の詰まり診断可否判定システムの構成図を示す。この実施の形態1のシステムは、詰まり程度指定部10と、詰まり特性演算部11と、変形特性演算部12と、圧力伝播モデル演算部13と、評価判定部14(14A)とから構成されている。評価判定部14Aは、圧力伝播特性評価部141と、基準値を記憶する記憶部142と、判定部143とを有する。
理論式を用いる方法は、流体力学などで知られている各種の法則などから詰まりの差圧‐流量特性を求めるものである。例えば、詰まり内の流れが層流であり、詰まり部分の形状が円筒状であるとすると、ハーゲン・ポアズイユの式から次のような関係式が得られる。
実測値を用いる方法では、詰まりを模擬した閉塞流路を用意し、その差圧‐流量特性を測定することで、(1)式の関係を得る。また、詰まりの程度(直径や長さ)を何通りか用意して測定し、その結果を補間(内挿)すれば、測定した条件以外の様々な条件での特性を推定して利用することも可能となる。
図8に実施の形態2の詰まり診断可否判定システムの構成図を示す。この実施の形態2のシステムの特徴は、圧力伝播モデルを用いたシミュレーションにより、詰まった時の圧力波形を模擬することで、診断の可否判定を行うことにある。
図9に実施の形態3の詰まり診断可否判定システムの構成図を示す。この実施の形態3のシステムにおいて、評価判定部14(14C)は、参照モデル記憶部147と、圧力伝播特性比較判定部148とから構成されている。なお、圧力伝播モデルを得る過程については実施の形態1と同じなので、説明を省略する。
Claims (10)
- プロセス配管から分岐された導圧管に生じる詰まりに対する診断の可否を判定する導圧管の詰まり診断可否判定システムであって、
前記導圧管およびこの導圧管に連通する連通管とこれら管を流れる流体とを管路系とし、この管路系を構成する要素の圧力変化に対する変形特性を演算する変形特性演算手段と、
判定対象として指定される詰まりの程度からその詰まりの流量特性を演算する詰まり特性演算手段と、
前記変形特性演算手段によって演算された変形特性と前記詰まり特性演算手段によって演算された詰まりの流量特性とから前記管路系の圧力伝播モデルを演算する圧力伝播モデル演算手段と、
前記圧力伝播モデル演算手段によって演算された圧力伝播モデルを評価判定する評価判定手段とを備え、
前記評価判定手段は、
前記圧力伝播モデル演算手段によって演算された圧力伝播モデルの圧力伝播特性を評価する圧力伝播特性評価手段と、
前記圧力伝播特性評価手段によって評価された結果を基に適用される詰まり診断手法で前記指定された詰まりの程度を検知できるか否かを基準値と比較して判定する判定手段と
を備えることを特徴とする導圧管の詰まり診断可否判定システム。 - プロセス配管から分岐された導圧管に生じる詰まりに対する診断の可否を判定する導圧管の詰まり診断可否判定システムであって、
前記導圧管およびこの導圧管に連通する連通管とこれら管を流れる流体とを管路系とし、この管路系を構成する要素の圧力変化に対する変形特性を演算する変形特性演算手段と、
判定対象として指定される詰まりの程度からその詰まりの流量特性を演算する詰まり特性演算手段と、
前記変形特性演算手段によって演算された変形特性と前記詰まり特性演算手段によって演算された詰まりの流量特性とから前記管路系の圧力伝播モデルを演算する圧力伝播モデル演算手段と、
前記圧力伝播モデル演算手段によって演算された圧力伝播モデルを評価判定する評価判定手段とを備え、
前記評価判定手段は、
診断時のプロセス配管圧力波形と同様な信号を生成する圧力波形生成手段と、
前記圧力波形生成手段によって生成された信号と前記圧力伝播モデル演算手段によって演算された圧力伝播モデルとを用いて前記導圧管が詰まった時に観測されるであろう模擬圧力波形信号をシミュレーションによって生成する詰まり時波形模擬手段と、
前記詰まり時波形模擬手段によって生成された模擬圧力波形信号に、適用される導圧管の詰まり診断手法を適用し、詰まりの判断基準となる指標を求める詰まり時指標評価手段と、
前記詰まり時指標評価手段によって求められた指標と基準値とを比較して前記指定された詰まりの程度を検知できるか否かを判定する判定手段と
を備えることを特徴とする導圧管の詰まり診断可否判定システム。 - プロセス配管から分岐された導圧管に生じる詰まりに対する診断の可否を判定する導圧管の詰まり診断可否判定システムであって、
前記導圧管およびこの導圧管に連通する連通管とこれら管を流れる流体とを管路系とし、この管路系を構成する要素の圧力変化に対する変形特性を演算する変形特性演算手段と、
判定対象として指定される詰まりの程度からその詰まりの流量特性を演算する詰まり特性演算手段と、
前記変形特性演算手段によって演算された変形特性と前記詰まり特性演算手段によって演算された詰まりの流量特性とから前記管路系の圧力伝播モデルを演算する圧力伝播モデル演算手段と、
前記圧力伝播モデル演算手段によって演算された圧力伝播モデルを評価判定する評価判定手段とを備え、
前記評価判定手段は、
適用する導圧管の詰まり診断手法によって検知可能な状況に対応する圧力伝播モデルを参照モデルとして記憶する参照モデル記憶手段と、
前記参照モデル記憶手段に記憶されている参照モデルと前記圧力伝播モデル演算手段によって演算された圧力伝播モデルとを比較し、その比較結果に基づいて前記指定された詰まりの程度を検知できるか否かを判定する判定手段と
を備えることを特徴とする導圧管の詰まり診断可否判定システム。 - 請求項1〜3の何れか1項に記載された導圧管の詰まり診断可否判定システムにおいて、
前記管路系の圧力伝播モデルとして、集中定数系で近似した数学モデルを用いる
ことを特徴とする導圧管の詰まり診断可否判定システム。 - 請求項5に記載された導圧管の詰まり診断可否判定システムにおいて、
前記集中定数系で近似した数学モデルとして、伝達関数で表現したモデルを用いる
ことを特徴とする導圧管の詰まり診断可否判定システム。 - 請求項1〜7の何れか1項に記載された導圧管の詰まり診断可否判定システムにおいて、
前記詰まり特性演算手段は、
前記詰まりの流量特性を演算する際にハーゲン・ポアズイユの式を用いる
ことを特徴とする導圧管の詰まり診断可否判定システム。 - 請求項1〜7の何れか1項に記載された導圧管の詰まり診断可否判定システムにおいて、
前記導圧管から導かれてくる流体の圧力を検出する圧力検出手段を備え、
前記変形特性演算手段は、
前記流体が非圧縮性流体である場合、前記変形特性として、前記圧力検出手段の受圧面の変形特性を演算する
ことを特徴とする導圧管の詰まり診断可否判定システム。 - 請求項1〜7の何れか1項に記載された導圧管の詰まり診断可否判定システムにおいて、
前記導圧管から導かれてくる流体の圧力を検出する圧力検出手段を備え、
前記変形特性演算手段は、
前記流体が圧縮性流体である場合、前記変形特性として、前記流体の体積弾性率と,前記判定対象として指定された詰まりと前記圧力検出手段との間を満たす前記流体の体積とから、前記流体の変形特性を演算する
ことを特徴とする導圧管の詰まり診断可否判定システム。
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JP2011156400A JP5727890B2 (ja) | 2011-07-15 | 2011-07-15 | 導圧管の詰まり診断可否判定システム |
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