JP5727248B2 - 高周波信号合成分配器 - Google Patents
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Description
図9(a)は3つのアンテナの全てを選択することができる場合或いは何れか1つを選択することができる場合に考えられる接続図の例である。この場合、図で示されるように分配器21、スイッチS3、スイッチS6、スイッチS7およびスイッチS8で構成することができる。
スイッチS6、スイッチS7およびスイッチS8は端子hについて端子g、端子iに切り換え接続することができる。
スイッチS9、スイッチS10およびスイッチS11は端子mについて端子j、端子k、端子mに切り換え接続することができる。
分配器24は、2つの信号を1つに合成する若しくは逆に1つの信号を2つに分配することができる。
また、前記の単一の伝送路および複数の伝送路は、マイクロストリップラインで形成することができる。これにより、小型で低損失な高周波信号合成分配器を実現できる。
さらに、前記マイクロストリップラインの特性インピーダンスは50Ωとすることができる。
また、前記複数の分岐伝送路は3つの分岐伝送路とすることができる。
さらに、前記複数の分岐伝送路の各他端には高周波デバイスを接続するためのスイッチ部が備えられている高周波信号切替器とすることができる。
<1.実施の形態の概要>
<2.第1の実施の形態>
<3.実験結果>
本実施の形態では、伝送路5の一端で分岐した伝送路2、伝送路3および伝送路4の各一端がそれぞれ接続されている。伝送路2の他端にはスイッチS12を介してアンテナ6が接続されている。伝送路3の他端にはスイッチS13を介してアンテナ6が接続されている。
伝送路4の他端にはスイッチS14を介してアンテナ6が接続されている。この場合、高周波信号切替器1に接続されるデバイスはアンテナに限られるものでなく、高周波デバイスであればどんなものでもよい。
本実施の形態では、伝送路2、伝送路3および伝送路4の長さは光の速度が真空中より遅くなることから、光の真空中の速度と伝送線路の速度との比である短縮率(この場合は62%)を考慮して、略38.84mmとすることができる。
また、伝送路5は高周波信号の出力端となる場合があり、この場合には、アンテナ6が受信した高周波信号はスイッチS12、スイッチS13およびスイッチS14がすべて接続状態になっているとすれば、伝送路2、伝送路3および伝送路4を経由して伝送路5で合成され、合成された信号が伝送路5から出力される。
その特性インピーダンスは、マイクロストリップラインの幅と厚み、基板の厚みとその基板の材料の比誘電率により調整することができる。
本実施の形態ではマイクロストリップラインの幅は、伝送路2、伝送路3および伝送路4では略1.11mmとし、伝送路5では略2.00mmとすることができる。基板の材料はガラスエポキシ樹脂とすることができる。
本発明の実施の形態に係る高周波信号切替器1は、λ/2ダイポールアンテナの電流および電圧分布を考え方を基礎としている。
すなわち、図2(a)に示されるようにダイポールの先端において電流は最小となり、電圧は最大となる。
もちろん上記パターンはマイクロストリップラインで形成することができる。
分配器として、1つの信号を3つの出力に分配する分配器を考える。この場合、10*log3(dB)と計算でき、約4.8(dB)の経路損失が生じる。
また、分配された3つの出力のうち、1つを使用することもできるし、2つを使用することもできる。何れの場合も、固定的に約4.8(dB)の経路損失が生じる。
この場合、使用していない出力端子は所定のインピーダンスで終端していることが条件である。
上記と同じ理由から、4.8(dB)よりも小さくなると考えられる。
しかし、本実施の形態に係る高周波信号切替器1においては、1つを選択する場合若しくは2つを選択する場合に4.8(dB)より小さな損失とすることができる。この場合の損失値の詳細については、実験結果として後述する。
図3は、本発明の実施の形態を適用するアンテナ(セクタアンテナ)の説明図である。
図3(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態としてのアンテナ素子10およびセクタアンテナ20の外観図である。
図3(a)に示されているように、アンテナ素子10は反射板11と放射器(ラジエータ)12で構成されている。アンテナ素子10は、水平面指向性の電力半値幅が略120°とされる。
また、基地局が特定できれば、その方向にビームを固定することが望ましい。つまり、状況にあわせて適切にビーム方向が選択できることが望ましいとされる。
これを実現するアンテナとして、上記のセクタアンテナ20が考えられている。
図4は、本実施の形態に係る高周波用切替器1の損失およびVSWR(定在波比)を測定するための接続図である。
図4において、損失を測定する場合、信号発生器7から所定の信号レベルの信号を伝送路5に入力し、伝送路4から出力される信号を信号レベルメータ8で測定することにより損失値を測定できる。
このとき、伝送路4の出力端は終端しておくことが必要である。
図4に示されるように、スイッチS1およびスイッチS2をオンにすると伝送路2および伝送路3は50Ωに終端される。つまり、これは図1においてはアンテナ6が伝送路2および伝送路3に接続されることを意味する。
(a)スイッチS1およびスイッチS2の両方をオフにすれば、図1において3つのアンテナ6のうち、伝送路4のアンテナ6が選択されている状態での高周波信号切替器1の伝送路4の損失およびVSWRを測定することができる。
図5は上記の(a)の場合の実験結果である。図において横軸は周波数(MHz)で左端が0.3MHz、右端が3GHzであり、縦軸は損失(dB)とVSWR(dB)の2つ値を表している。損失の場合、縦軸の単位目盛りは5dBであり、センターの線が0dBとされる。VSWRの場合、縦軸の単位目盛りは1dBであり、下端の線が0dBとされる。
図7に示されるように、2.45GHzのとき、損失はMEAS2=4.08dB、VSWRはMEAS1=1.83dBとなっている。
なお、伝送路2または伝送路3の上記(a)、(b)、(c)の場合の損失とVSWRは伝送路4を伝送路2または伝送路3に置き換えれば同様に測定できる。測定結果は同様と考えられる。
1つのアンテナを選択した場合、損失は1.02dBであり、VSWRは1.41dBである。
2つのアンテナを選択した場合、損失は4.16dB(4.08dB)、VSWRは1.81dB(1.83dB)である。
3つのアンテナを選択した場合、損失は6.33dBであり、VSWRは2.62dBである。
なお、VSWRの値も3dB以下であり実用の範囲内である。
Claims (4)
- 単一の伝送路の一端に複数の分岐伝送路の一端が接続され、前記単一の伝送路の他端が出力端となる場合は前記分岐伝送路の他端がそれぞれ入力端となり、前記単一の伝送路の他端が入力端となる場合は前記分岐伝送路の他端がそれぞれ出力端となることで、高周波信号の電力を合成または分配するようにした高周波信号合成分配器であって、
前記分岐伝送路の長さがいずれも動作周波数の半波長の長さであり、
前記単一の伝送路および複数の分岐伝送路は、基板上にマイクロストリップラインとして形成され、
前記マイクロストリップラインの特性インピーダンスは50Ωである
高周波信号合成分配器。 - 前記複数の分岐伝送路の各他端には高周波デバイスを接続するためのスイッチ部が備えられている
請求項1に記載の高周波信号合成分配器。 - 前記高周波デバイスは、前記複数の分岐伝送路と同じ個数のアンテナ素子で構成されるセクタアンテナである
請求項2に記載の高周波信号合成分配器。 - 前記複数の分岐伝送路は3つの分岐伝送路である
請求項1に記載の高周波信号合成分配器。
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