JP5727068B2 - シンチレータ部材 - Google Patents

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本実施の形態は、シンチレータを用いたシンチレータ部材に関する。
プラスチックシンチレータは、スチレンやトルエンなどの有機溶剤に蛍光体(アントラセン、スチルベンゼンなど)を溶解して高分子化(ポリスチレン、ポリビニルトルエンなど)した固体シンチレータである。
このプラスチックシンチレータは、薄膜の大面積化、長尺形状などへの成形加工が容易であり、軽量かつ柔軟性があるため耐衝撃性にも優れ、かつ低コストで入手性が良いことから、様々な放射線検出器に適用されている。また、材料の比重が小さくγ線感度が低いことから、β線を計測対象とした高感度な放射線検出器に適用されている。
プラスチックシンチレータにおいては、発する蛍光は微弱であるため、検出には光電子増倍管が必要となる。このため、上記放射線検出器のケースは外光を遮断した構造となっており、その内部にプラスチックシンチレータと光電子増倍管が格納され、プラスチックシンチレータが発した蛍光を集光して光電子増倍管で検出できるように配置されている。
また、ケースには放射線入射窓が設けられており、放射線入射窓の面にプラスチックシンチレータの表面が密着するように配置される。β線を透過させつつ外光を遮断する目的から、通常ポリエステルなどの樹脂フィルムの片面又は両面に遮光材料としてのアルミニウムを蒸着した薄膜の窓材が放射線入射窓に数枚重ねた状態で形成される。
更に、計測対象が窓材に接触する可能性がある場合に窓材を保護するため、開口率の高い格子状の保護部材が放射線入射窓の面上部に設けられる。
上記窓材は外力に対して極めて脆く、製造から運用を含め破損事故が絶えない。また、蒸着特有の成膜欠陥であるピンホールは、目視での判別が不可能であり、ケース内に漏れた外光を光電子増倍管等で受光して初めてピンホールの存在を発見できるため、製造歩留りも悪い。また、ピンホールレスを保証した窓材も入手可能であるが、高価であり大面積のものは入手が困難である。
そこで、物理的に強い遮光層を実現すべく、プラスチックシンチレータ面との間に接着層を介在させて、遮光層、保護層などを積層した遮光膜シートを熱転写等で貼り付ける方法が考えられる(特許文献1参照)。
この方法により、プラスチックシンチレータと遮光膜シートが接着によって一体化して物理的に強い遮光層が実現できる。
特開2007−147581号公報
プラスチックシンチレータ内で発光した蛍光は、等方的角度に一様に広がるが、例えば平板形状のプラスチックシンチレータの場合、空気層との屈折率差によって生じる臨界角でプラスチックシンチレータ内を全反射伝播する蛍光成分と、プラスチックシンチレータの外に放出される蛍光成分がある。
後者の蛍光成分は、遮光膜のアルミニウム蒸着層で反射され、多くはプラスチックシンチレータを透過して反対側に放出される。
しかしながら、特許文献1のように、接着剤を介在させてプラスチックシンチレータ表面に遮光膜シートを貼ると、接着層が蛍光を吸収するため集光量が減少する要因となる。特に、接着層は数μm程度の厚みが必要と考えられ、これは放射線(α線やβ線)の透過を阻害する上で無視できないと考えられる。
しかも、この接着層には反射率を高めるために酸化チタンの粉末が添加されているが、この酸化チタン粉末により、接着性能は低下してしまう。
そこで、本実施の形態は、遮光薄膜の強度や密着性を向上できるとともに、放射線(α線やβ線)の吸収を抑制できるシンチレータ部材を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本実施の形態のシンチレータ部材は、放射線の入射表面が平坦化処理されたシンチレータと、前記シンチレータの前記放射線入射表面に直接形成された遮光層と、前記遮光層上に形成された保護層と、を備え、前記保護層は、表面抵抗値が10 10 Ω/sq.以下の導電性フィルム層であって、前記遮光層の上に接着剤を介して形成されていることを特徴とする。
また、本実施の形態のシンチレータ部材は、放射線の入射表面が平坦化処理されたシンチレータと、前記シンチレータの前記放射線入射表面に直接形成された遮光層と、前記遮光層上に形成された保護層と、を備え、前記保護層は、樹脂フィルム層の片面又は両面にアルミニウム薄膜を形成したものであって、前記遮光層の上に接着剤を介して形成されていることを特徴とする。
さらに、本実施の形態のシンチレータ部材は、放射線の入射表面が平坦化処理されたシンチレータと、前記シンチレータの前記放射線入射表面に直接形成された遮光層と、前記遮光層上に形成された保護層と、を備え、前記保護層は、前記遮光層側から順に緩衝層、バリア層、導電性樹脂層からなる積層薄膜であることを特徴とする。
本実施の形態によれば、遮光薄膜の強度や密着性を向上できるとともに、放射線(α線やβ線)の吸収を抑制できるシンチレータ部材を提供することができる。
シンチレータの表面平坦化方法の一実施の形態を示す断面図であり、(a)は研磨加工前、(b)は研磨加工中、(c)は研磨加工後の状態を示す。 図1に示すシンチレータの表面平坦化方法を説明するフローチャート。 シンチレータ部材の一実施の形態を示す断面図。 図3のシンチレータ部材の製造方法を説明するフローチャート。 シンチレータ部材の別の実施の形態を示す断面図。 シンチレータ部材の更に別の実施の形態を示す断面図。 図6のシンチレータ部材の製造方法を説明するフローチャート。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
(シンチレータの表面平坦化方法)
図1は、シンチレータの表面平坦化方法の一実施の形態を示す断面図である。
また、図2は、図1に示すシンチレータの表面平坦化方法を説明するフローチャートである。
本実施の形態の方法では、先ず、図1(a)に示すように、シンチレータ1と補強材2とを貼り合わせたシンチレータ材を用意する(図2のS1)。
(シンチレータ1)
例えば、β線検出を目的としたプラスチック母材のシンチレータ1は、バックグラウンド線種であるγ線の反応確率を抑制するために薄く加工されており、その厚さはおよそ0.1mm〜0.4mmであり、望ましくは0.2mmである。このような薄く加工されたプラスチックシンチレータは外力に対して脆くなっているので、シンチレータ1と補強材2とを接合し、一体化させることによってシンチレータ1の強度が確保され、かつ平坦化される。
(補強材2)
補強材2は、シンチレータ1の発する蛍光を透過できるように例えば無色透明アクリル系樹脂で形成され、その面サイズはシンチレータ1と同じか、或いは多少大きめとすることが望ましい。シンチレータ1の面サイズが600mm×300mmとした場合、補強材2の厚みは3mm〜5mm程度で必要十分な強度が得られる。あまり厚くすると、蛍光の吸収が大きくなり感度低下を招く可能性がある。
(両者の接合)
シンチレータ1と補強材2との接合に用いる接合剤は、例えばBC600(サンゴバン株式会社)、アロンアルファ(R)201(東亞合成株式会社)などが適用できる。この接合剤を介して補強材2にシンチレータ1を全面接着する。このとき、接着層に接着剤の余剰分や気泡、異物が混入しないように留意する。接着剤の余剰分や気泡を排除するには、シンチレータ1にポリエチレンなどの保護フィルムを敷いてその上からローラなどで押し出すと比較的容易である。
(突起物3及びキズ・空孔4)
ここで、製品としてのシンチレータ1には、図1(a)に示すように、製造過程でその表面に付着したと考えられる数μm程度から10μmを超えるような複数の突起物3が、シンチレータ1の表面にその一部が埋め込まれた状態となって存在している場合がある。
このような突起物3が存在したままの状態で、シンチレータ1の表面に後述する積層薄膜を直接形成しても積層薄膜から突起物3が突き出してしまい、これがピンホールとなって遮光が成立できないことがある。
また、シンチレータ1には、突起物3と合わせて表面に長さが数μm程度から数10μmのキズや深さが数μm程度の空孔4が複数存在している場合もある。このようなキズや空孔4が存在したままの状態で、後に説明するシンチレータ1の表面に積層薄膜を直接形成しても積層薄膜の欠陥が生じてしまい、これがピンホールとなって遮光が維持できないことがある。
更に、シンチレータ1の表面の突起物3は、その表面を純水や中性洗剤などで洗い流す、エアーを吹き付けるなど、単なる洗浄処理では除去することができない。つまり、このままではシンチレータ1の表面に薄膜を直接形成することはできても、遮光膜として成立させることは困難である。このため、本実施の形態では、図1(b)に示すように、シンチレータ1の平坦化処理を行う。
(研磨材を用いた研磨による平坦化処理)
シンチレータ1の平坦化処理方法として、本実施の形態では、シンチレータ1の表面に機械的にバフ研磨加工を行う(図2のS2)。
シンチレータ1がプラスチックシンチレータであった場合、その表面の研磨加工には、例えば、図1(b)に示すように、シンチレータ1の表面に深いキズを生じさせにくいバフ部材5と、バフ部材5を回転させるための回転機6と、研磨液(図示せず)とを好適に用いることができる。
バフ部材5には、例えば、住友スリーエム社のフォームバフィングパッド13258、13257などのシンチレータ1の表面に深いキズを生じさせにくいスポンジ材などからなるものが望ましい。
また、回転機6には、例えば、住友スリーエム社のバフィングサンダー9025などの一箇所を連続的に研磨加工しないようにするダブルアクション機能を有するものがシンチレータ1の表面に深いキズをつけにくいため望ましい。
研磨液には、例えば、住友スリーエム社のポリッシュエクストラファインなどのように、水100重量部に対して粒子径1μm〜10μmの遊離砥粒を含む研磨粒子を1〜50重量部と更に非シリコン系潤滑液を含有した研磨液を好適に使用することができる。研磨粒子を1〜50重量部としたのは、1重量部未満では研磨に時間が掛かり過ぎて効率が悪くなり、50重量部を超えるとシンチレータ1の表面にキズが生じる場合があるからである。
また、研磨粒子としては、アルミナ等の硬い粒子よりも、プラスチック粒子のような柔らかい粒子が好ましい。
更に、非シリコン系潤滑液を用いることにしたのは、研磨液にシリコン系潤滑液が含有していると、研磨液がシンチレータ1に弾かれてしまい、うまく研磨加工ができないためである。
(研磨加工工程)
具体的な研磨加工手順として、先ず、回転機6にバフ部材5を装着し、研磨材を100cmあたり、2〜4g程度を目安にバフ部材5につけて、バフ部材5をシンチレータ1の表面に軽く押し当てて回転機6を動作させることにより、シンチレータ1の表面を研磨加工する。
バフ研磨加工時間の目安は、バフの面サイズ1箇所相当あたり約20秒〜60秒とする。これより、シンチレータ1の表面の突起物を効率的に除去することができ、かつ深いキズが生じにくい。
また、シンチレータ1の表面の突起が除去しにくい場合には、例えば、バフ部材5を硬さの異なるものを2種類用意し、初めに硬い方のバフ(例えば、住友スリーエム社のフォームバフィングパッド13258)で突起を除去するための研磨加工を行い、次に柔らかい方のバフ(例えば、住友スリーエム社のフォームバフィングパッド13257)で研磨加工を行うことが好ましい。これより、初めのバフ研磨加工で生じたキズが目立たなくなるため、より効果的である。
(洗浄処理工程)
研磨加工後、研磨液に含まれる砥粒がシンチレータ1の表面に強く密着している場合があるが、砥粒が残ったままだと、これが新たな突起物となってしまう。このため、本実施の形態では、中性洗剤を用いた洗浄処理を行って砥粒を除去する(図2のS3)。
使用する中性洗剤は、シンチレータ1への物性的影響を考慮し、酸やアルカリ性をもたない非イオン性の界面活性剤を0.5〜1wt%含有しているものが望ましい。0.5〜1wt%としたのは、0.5wt%未満では非イオン性の界面活性剤を使用した効果が殆ど現れず、1wt%を超えるとシンチレータ1の表面が化学的に変化してしまうおそれがあるためである。
具体的な洗浄処理手順として、先ず、研磨加工後のシンチレータ1の表面に純水を流しながら研磨液などを洗い落とす。
次に、シンチレータ1の表面に中性洗剤を塗布し表面全体に浸透させることにより、残留している砥粒がシンチレータ1の表面に再付着することを抑制する。
更に、再びシンチレータ1の表面に純水を流しながら中性洗剤の成分が残留しないように洗浄し、最後に水分を除去する。
以上の処理により、プラスチック母材のシンチレータ1の表面に存在する複数の突起物3を安全にかつシンチレータ1の特性を劣化させずに除去でき、またシンチレータ1の表面に存在するキズ・空孔4もより目立たなくすることができる。
これにより、シンチレータ1の表面に、遮光層として、例えば、0.25μm厚さ程度のアルミニウム層を蒸着(スパッタリングや真空蒸着)により形成しても、突起によるアルミニウム層のピンホールをゼロ又はゼロに近くすることができる。
また、例えばプラスチック母材のシンチレータ1はその製造工程によって、表面層に放射線(α線やβ線)の不感層(数μm)が存在している場合があるが、研磨加工によってこの不感層を除去できるため、放射線(α線やβ線)の検出効率を改善することができる。
[第2の実施の形態]
(平坦化されたシンチレータを用いた第1のシンチレータ部材)
図3は、シンチレータ部材の一実施の形態を示す断面図である。
このシンチレータ部材10は、第1の実施の形態で説明した表面が平坦化されたたシンチレータ材を用い、その上に順に、遮光層7、接着層8、保護層9を設けたものである。
シンチレータ材におけるシンチレータ1、補強材2は、第1の実施の形態で説明したものと同様のものを用いることができる。
(遮光層7)
遮光層7は、例えば蒸着(スパッタリングや真空蒸着など)によって形成されたアルミニウム層などで形成できる。遮光層7は、放射線(α線やβ線)の吸収を抑制する必要性からできるだけ低密度(薄膜化)としなければならないが、アルミニウム層の場合、その厚さは、0.07〜0.25μm程度が好ましい。
また、遮光層7は突きや引っかき等に脆いため、保護層9で保護することが好ましい。
(保護層9)
保護層9は、シンチレータ部材の表面層となって通常は気中に晒されるため、帯電等によって気中の粉塵を吸着し、埃に含まれるラドン系放射性物質の影響でバックグラウンドが増加する可能性が懸念される。このため、保護層9としては、表面抵抗値が帯電防止の目安となる1010Ω/sq.以下を有する導電性バリアフィルムとすることが望ましい。この際、保護層9は接地しておくことが好ましい。
更に、保護層9は、アルミニウム層などからなる遮光層7の劣化を防止するため、高湿度環境で水分などの透過に対するバリア性を高めることが好ましい。
この観点から、保護層9は、シリコン系のシリコン窒化膜(SiNx)、シリコン窒化酸化膜(SiOxNx)、シリコン酸化膜(SiOx)や、金属酸化物系の酸化マグネシウム(MgOx)、酸化アルミニウム(AlOx)等の無機膜を主体とする膜を用いることが望ましい。
一方で、保護層9は、製造時や運用時の偶発事故とは別に、人が興味本位に爪先や鉛筆、シャープペンシルの芯先で突いたり、引っ掻いたりするなどの動作による影響を受けることが考えられる。
例えばJIS K5600−5−4(ISO/DIN 15184)引っ掻き硬度(鉛筆法)準拠で表すと、人の爪先硬度は一般に2H前後と言われており、鉛筆などの芯は通常B〜Hの間が良く利用されている。このため、保護層9の表面硬度を鉛筆硬度で2H以上にすることで、上記要因による破壊を抑制することができる。
(シンチレータ部材10の製造方法)
図4は、シンチレータ部材10の製造方法を説明するフローチャートである。
このシンチレータ部材10は、第1の実施の形態で説明したように、補強材とシンチレータを貼り合わせたシンチレータ材のシンチレータ1表面を研磨加工、洗浄処理によって平坦化し(S1〜S3)、その上に遮光層7を直接形成し(S4)、さらに接着層8を介して保護層9を設ける(S5)ことによって製造することができる。
[第3の実施の形態]
(平坦化されたシンチレータを用いた第2のシンチレータ部材)
図5は、シンチレータ部材の別の実施の形態を示す断面図である。
このシンチレータ部材20は、第1の実施の形態で説明した表面が平坦化されたたシンチレータ材を用い、その上に順に、遮光層7、接着層8、保護層11を設けたものである。
シンチレータ部材20においては、保護層11を除き、第2の実施の形態のシンチレータ部材10と同様のものを用いることができる。
(保護層11)
保護層11は、例えば、バリア膜及び帯電防止膜として、導電性樹脂フィルム12の表面にアルミニウム薄膜13を蒸着形成したアルミナイズドマイラーとすることができる。
本実施の形態のアルミナイズドマイラーは、導電性樹脂フィルム12の片側面のみアルミニウム薄膜13を形成し、このアルミニウム薄膜13側を遮光層7に向けて接着した例を示したが、導電性樹脂フィルム12の両側面にアルミニウム薄膜13を形成したものを用いても良い。
また、導電性樹脂フィルム12の代わりに導電性を有しないPETフィルムを用いた場合には、その片面に形成したアルミニウム薄膜13を、図5とは逆に、遮光層7側ではなく、外気側に形成したものを用いることができる。
シンチレータ部材20も、図4に示した方法によって製造することができる。
[第4の実施の形態]
(平坦化されたシンチレータを用いた第3のシンチレータ部材)
図6は、シンチレータ部材の更に別の実施の形態を示す断面図である。
このシンチレータ部材30は、第1の実施の形態で説明した表面が平坦化されたたシンチレータ1の表面に遮光層7が形成され、さらにその上に、順に緩衝層14、バリア層15、導電性樹脂層16からなる積層薄膜の保護層17が形成されている。
緩衝層14は、遮光層7の上に形成されるが、遮光性を高めるために色素を含有させることが好ましい。
図7は、シンチレータ部材30の製造方法を説明するフローチャートである。
このシンチレータ部材30は、第1の実施の形態で説明したように、補強材とシンチレータを貼り合わせたシンチレータ材のシンチレータ1表面を研磨加工、洗浄処理によって平坦化し(S1〜S3)、その上に遮光層7を直接形成し(S4)、さらに緩衝層14、バリア層15、導電性樹脂層16からなる保護層を遮光層7上に直接形成する(S6)ことによって製造することができる。
ここで、緩衝層14は、例えば、サンユレック社製SUV−600などのUV硬化樹脂を用いて遮光層7の上に塗布し、乾燥後、UVを照射して硬化させることにより、遮光層7の上に直接形成することができる。
また、帯電防止膜としての導電性樹脂層16も例えば、サンユレック社製SUV−600などのUV硬化樹脂を用いてバリア層15の上に塗布し、乾燥後、UVを照射して硬化させることにより形成することができる。
以上の説明したように、第2〜4の実施の形態において、遮光層7の上に、それぞれ保護層9、保護層11、保護層17を設けることにより、帯電等によって気中の粉塵を吸着することを防止できるため、埃に含まれるラドン系放射性物質の影響でバックグラウンドが増加する可能性を低減できる。
また、高湿度環境で水分などの透過に対するバリア性を高めて、アルミニウム層などから成る遮光層7の劣化を防止できる。
更に、保護層9、保護層11、保護層17の硬度を鉛筆硬度2H以上を確保することで、製造時や運用時の偶発事故とは別に、人が興味本位に爪先や鉛筆、シャープペンシルの芯先で突いたり、引っ掻いたりされて遮光層7が破損することを防止することができる。
1… シンチレータ
2… 補強材
3… 突起物
4… 表面キズ・空孔
5… バフ部材
6… 回転機
7… 遮光層
8… 接着層
9… 保護層
10…シンチレータ部材
11…保護層
12…導電性樹脂フィルム
13…アルミニウム薄膜
14…緩衝層
15…バリア層
16…導電性樹脂層
17…保護層
20…シンチレータ部材
30…シンチレータ部材

Claims (4)

  1. 放射線の入射表面が平坦化処理されたシンチレータと、
    前記シンチレータの前記放射線入射表面に直接形成された遮光層と、
    前記遮光層上に形成された保護層と、を備え
    前記保護層は、表面抵抗値が10 10 Ω/sq.以下の導電性フィルム層であって、前記遮光層の上に接着剤を介して形成されていることを特徴とするシンチレータ部材。
  2. 放射線の入射表面が平坦化処理されたシンチレータと、
    前記シンチレータの前記放射線入射表面に直接形成された遮光層と、
    前記遮光層上に形成された保護層と、を備え、
    前記保護層は、樹脂フィルム層の片面又は両面にアルミニウム薄膜を形成したものであって、前記遮光層の上に接着剤を介して形成されていることを特徴とするシンチレータ部材。
  3. 放射線の入射表面が平坦化処理されたシンチレータと、
    前記シンチレータの前記放射線入射表面に直接形成された遮光層と、
    前記遮光層上に形成された保護層と、を備え、
    前記保護層は、前記遮光層側から順に緩衝層、バリア層、導電性樹脂層からなる積層薄膜であることを特徴とするシンチレータ部材。
  4. 前記緩衝層は遮光性を有する色素を含有しており、かつ、前記緩衝層及び前記導電性樹脂層は、UV硬化樹脂を用いたことを特徴とする請求項記載のシンチレータ部材。
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